(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記多関節ロボットアームは、前記水平多関節アセンブリにより、前記第1姿勢から前記テーブルの短手方向と平行な方向における長さを維持した状態で前記テーブルを並進移動させるように構成されている、請求項4〜6のいずれか1項に記載のロボット手術台。
前記ピッチ回動機構は、前記第1ボールネジが延びる方向と平行な方向に延びるように配置された第1リニアガイドと、前記第2ボールネジが延びる方向と平行な方向に延びるように配置された第2リニアガイドと、をさらに有し、
前記第1支持部材は、前記第1リニアガイドにスライド移動可能に取り付けられ、
前記第2支持部材は、前記第2リニアガイドにスライド移動可能に取り付けられている、請求項10に記載のロボット手術台。
請求項1〜14のいずれか1項に記載のロボット手術台と、患者のX線投影画像を撮像するX線撮像装置、および、患者の磁気共鳴画像を撮像する磁気共鳴イメージング装置のうち少なくとも一方と、を備える、ハイブリッド手術室。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1のような患者位置決めアセンブリでは、治療のための放射線を照射することを目的としているため、患者が載置されたテーブルの周囲に複数の作業者が長時間作業することを考慮する必要がなく、大型のロボットアームが用いられているのが一般的である。このため、特許文献1のロボットアームを手術台に適用した場合、手術台周りのスペースが狭くなり、手術を行う際の医療従事者の妨げとなる。また、ハイブリッド手術室においては、脳の血管のX線撮像の撮像位置と手術位置とが近接した位置で行われる場合が多い。この場合、撮像位置においてはX線照射部およびX線検出部が接続されたCアームがテーブルの下に入るように空間を確保するとともに、撮像位置に近接した手術位置においてはテーブルの周囲に十分に医療従事者の空間を確保する必要がある。
【0006】
この発明は、患者載置用のテーブルの下に十分な空間を確保するとともにテーブルの周辺に十分な空間を確保することが可能なロボット手術台およびハイブリッド手術室を提供するものである。また、この発明は、X線撮像の撮像位置と手術位置とが近接している場合であってもX線撮像のためのテーブル下の空間の確保と手術のためのテーブル周辺の空間の確保を行うことが可能なロボット手術台およびハイブリッド手術室を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の第1の局面によるロボット手術台は、
X線透過部と、X線透過部を支持しX線透過部よりもX線の透過率が小さい材料により形成された支持部とを有する患者載置用のテーブルと、一方端が床に固定されるベースに支持され、他方端がテーブルの長手方向の一端近傍
の支持部を支持する多関節ロボットアームと、を備え、多関節ロボットアームは、テーブルが所定位置に位置しているとき、テーブルの下に収容される第1姿勢をとるように構成され、第1姿勢の多関節ロボットアームは、テーブルの長手方向と平行な方向における長さが、テーブルの長手方向の長さの1/2以下であ
り、かつ、テーブルの短手方向と平行な方向において、テーブルの短手方向の両端の間に収まるように配置され、第1姿勢の多関節ロボットアームは、平面視において支持部の下方に全て隠れることが可能に構成されている。
【0008】
この発明の第1の局面によるロボット手術台では、上記のように、多関節ロボットアームを、テーブルの長手方向と平行な方向における長さが、テーブルの長手方向の長さの1/2以下となる第1姿勢をとることが可能に構成する。これにより、多関節ロボットアームに支持されるテーブルの一端側と反対側のテーブルの下方に、テーブルの長手方向の1/2以上の空間を確保することができるので、患者載置用のテーブルの周辺に十分な空間を確保することができる。これにより、ハイブリッド手術室に適用した場合において、X線照射部およびX線検出部が接続されたCアームをテーブルの下に入れることができるとともに、執刀医、助手、看護師および医療技師などの医療従事者のテーブルへのアクセスの自由度を高めることができる。
【0009】
また、多関節ロボットアームがテーブルの短手方向においてはみ出すことがないので、多関節ロボットアームが医療従事者や他の設備に干渉するのを効果的に抑制することができる。
【0010】
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、多関節ロボットアームは、平面視において、第1姿勢とは異なる
とともに、テーブルの短手方向と平行な方向において一部がテーブルからはみ出す第2姿勢をとることが可能に構成されており、第2姿勢の多関節ロボットアームは、テーブルの長手方向と平行な方向における長さが、テーブルの長手方向の長さの1/2以下となるとともに、テーブルの短手方向と平行な方向におけるテーブルの短手方向からはみ出す部分の長さが、テーブルの短手方向の長さ以下となるように構成されている。このように構成すれば、多関節ロボットアームを第2姿勢にすることにより、多関節ロボットアームがテーブルの短手方向に大きくはみ出すのを抑制することができ、また、テーブルの両側にはみ出すことがないので、ハイブリッド手術室に適用した場合において、多関節ロボットアームが医療従事者や他の設備に干渉するのを効果的に抑制することができる。これは手術を行う場合、テーブルの片側に執刀医を含む医療従事者が位置することが多く、術式によっては、執刀医が患者の頭側(テーブルの長手方向のロボットアーム支持部分の反対側)に位置し、助手を含むそれ以外の医療従事者がテーブルの片側に位置するため、第2姿勢のロボットアームによって位置づけられたテーブルで十分に対応できるのである。
【0011】
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、第1姿勢
の多関節ロボットアームは、平面視において、テーブルの下方に全て隠れるように配置される。このように構成すれば、多関節ロボットアームが、平面視において、テーブルからはみ出すことがないので、手術などの医療行為を行う際に、多関節ロボットアームが医療従事者に干渉するのをより効果的に抑制することができる。
【0012】
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、多関節ロボットアームは、複数の水平関節を有する水平多関節アセンブリと、複数の垂直関節を有する垂直多関節アセンブリとを含む。このように構成すれば、複数の水平関節を有する水平多関節アセンブリにより、テーブルを所望の水平方向の位置に容易に移動させることができる。また、複数の垂直関節を有する垂直多関節アセンブリにより、テーブルを所望の上下方向の位置に容易に移動させることができる。
【0013】
この場合、好ましくは、水平多関節アセンブリは3つの水平関節を有し、垂直多関節アセンブリは3つの垂直関節を有する。このように構成すれば、水平多関節アセンブリを最大に伸ばした場合の長さを確保することを考慮すると、2つ以下の水平関節を設ける場合に比べて、関節間の距離を小さくすることができるので、水平多関節アセンブリを畳んで縮めた場合に、よりコンパクトにすることができる。また、4つ以上の水平関節を設ける場合に比べて、装置構成を簡素化することができる。垂直多関節アセンブリを最大に伸ばした場合の長さを確保することを考慮すると、2つ以下の垂直関節を設ける場合に比べて、関節間の距離を小さくすることができるので、垂直多関節アセンブリを畳んで縮めた場合に、よりコンパクトにすることができる。また、4つ以上の垂直関節を設ける場合に比べて、装置構成を簡素化することができる。
【0014】
上記多関節ロボットアームが水平多関節アセンブリと垂直多関節アセンブリとを含む構成において、好ましくは、多関節ロボットアームは、少なくとも1つの水平関節により、テーブルを鉛直方向の軸線回りにヨー回転させるように構成されている。このように構成すれば、多関節ロボットアームの1つ以上の水平関節により、テーブルを所望の位置に容易にヨー回転移動させることができる。
【0015】
上記多関節ロボットアームが水平多関節アセンブリと垂直多関節アセンブリとを含む構成において、好ましくは、多関節ロボットアームは、水平多関節アセンブリにより、第1姿勢からテーブルの短手方向と平行な方向における長さを維持した状態でテーブルを並進移動させるように構成されている。このように構成すれば、テーブルを水平方向に移動させる途中に、多関節ロボットアームがテーブルの短手方向に飛び出すのを抑制することができるので、テーブルの移動中に、テーブルの短手方向の側方に位置する医療従事者に多関節ロボットアームが干渉するのを抑制することができる。
【0016】
上記多関節ロボットアームが水平多関節アセンブリと垂直多関節アセンブリとを含む構成において、好ましくは、多関節ロボットアームは、垂直多関節アセンブリにより、第1姿勢を保った状態でテーブルを鉛直方向に移動させるように構成されている。このように構成すれば、テーブルを鉛直方向に移動させる途中に、多関節ロボットアームが水平方向に飛び出すのを抑制することができるので、テーブルの移動中に、テーブルの側方に位置する医療従事者に多関節ロボットアームが干渉するのを抑制することができる。
【0017】
上記多関節ロボットアームが水平多関節アセンブリと垂直多関節アセンブリとを含む構成において、好ましくは、多関節ロボットアームは、少なくとも1つの垂直関節により、テーブルを長手方向の軸線回りにロール回動させるように構成されている。このように構成すれば、多関節ロボットアームの1つ以上の垂直関節により、テーブルを所望の回動角度位置に容易にロール回動移動させることができる。
【0018】
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、多関節ロボットアームは、テーブルを支持するとともにテーブルを短手方向の軸線回りにピッチ回動させるピッチ回動機構を含み、ピッチ回動機構は、軸心が鉛直方向に延びるように配置された第1ボールネジと、軸心が鉛直方向に延びるように配置された第2ボールネジと、第1ボールネジによって鉛直方向に移動されテーブルを支持する第1支持部材と、第2ボールネジによって鉛直方向に移動されテーブルを支持する第2支持部材と、を有し、第1支持部材および第2支持部材は、テーブルの長手方向と平行な方向に所定の距離を隔てて配置されている。このように構成すれば、第1ボールネジおよび第2ボールネジを連動して駆動することにより、テーブルを所望の回動角度位置に容易にピッチ回動移動させることができる。
【0019】
この場合、好ましくは、ピッチ回動機構は、第1ボールネジが延びる方向と平行な方向に延びるように配置された第1リニアガイドと、第2ボールネジが延びる方向と平行な方向に延びるように配置された第2リニアガイドと、をさらに有し、第1支持部材は、第1リニアガイドにスライド移動可能に取り付けられ、第2支持部材は、第2リニアガイドにスライド移動可能に取り付けられている。このように構成すれば、第1リニアガイドにより第1支持部材を精度よく直線移動させることができるとともに、第2リニアガイドにより第2支持部材を精度よく直線移動させることができるので、テーブルを精度よくピッチ回動移動させることができる。
【0020】
上記多関節ロボットアームがピッチ回動機構を含む構成において、好ましくは、多関節ロボットアームは、複数の水平関節を有する水平多関節アセンブリと、複数の垂直関節を有する垂直多関節アセンブリとを含み、水平多関節アセンブリは、一方端がベースに支持され、他方端が垂直多関節アセンブリの一方端を支持し、ピッチ回動機構は、垂直多関節アセンブリの他方端に支持されている。このように構成すれば、ベース側に複数の水平関節をまとめて配置するとともに、テーブル側に複数の垂直関節をまとめて配置することができるので、水平方向の移動については、ベース側の複数の水平関節の駆動により行い、上下方向の移動については、テーブル側の複数の垂直関節の駆動により行うことができる。これにより、水平方向および鉛直方向の移動を、それぞれ、水平関節と垂直関節とを連動させながら駆動する必要がないので、垂直関節と水平関節とが交互に配置されている場合に比べて、多関節ロボットアームの駆動制御が複雑になるのを抑制することができる。また、ピッチ回動機構を、垂直多関節アセンブリのテーブル側に設けることができるので、垂直多関節アセンブリとは独立して、ピッチ回動機構により、テーブルを容易にピッチ回動移動させることができる。
【0021】
上記第1の局面によるロボット手術台
では、テーブルは、X線透過部と、X線透過部を支持する支持部とを含み、多関節ロボットアームの他方端は、テーブルの一端近傍の支持部を支持している。こ
れにより、多関節ロボットアームを支持部側に配置して第1姿勢にすることにより、テーブルのX線透過部の下方に十分な空間を確保することができるので、X線透過部の下方にX線撮像のための装置を容易に入れてX線撮像を行うことができる。
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、多関節ロボットアームは、テーブルを支持するとともにテーブルを短手方向の軸線回りにピッチ回動させるピッチ回動機構と、複数の水平関節を有する水平多関節アセンブリと、複数の垂直関節を有する垂直多関節アセンブリとを含み、水平多関節アセンブリは、一方端がベースに支持され、他方端が垂直多関節アセンブリの一方端を支持し、ピッチ回動機構は、垂直多関節アセンブリの他方端に支持されている。
上記第1の局面によるロボット手術台において、好ましくは、多関節ロボットアームは、テーブルの短手方向の一端近傍を支持する。
【0022】
この発明の第2の局面によるハイブリッド手術室は、第1の局面によるロボット手術台と、患者のX線投影画像を撮像するX線撮像装置、および、患者の磁気共鳴画像を撮像する磁気共鳴イメージング装置のうち少なくとも一方と、を備える。
【0023】
この発明の第2の局面によるハイブリッド手術室では、上記のように、ロボット手術台の患者載置用のテーブルの周辺に十分な空間を確保することができるので、X線撮像装置または磁気共鳴イメージング装置を、テーブルの周辺の空間に容易に配置することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、患者載置用のテーブルの周辺に十分な空間を確保することが可能なロボット手術台およびハイブリッド手術室を提供することができる。また、X線撮像の撮像位置と手術位置とが近接している場合であってもX線撮像のためのテーブル下の空間の確保と手術のためのテーブル周辺の空間の確保を行うことが可能なロボット手術台およびハイブリッド手術室を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
(ロボット手術台の構成)
図1〜
図13を参照して、本実施形態によるロボット手術台100の概要について説明する。
【0028】
図1に示すように、ロボット手術台100は、ハイブリッド手術室200に設けられている。ハイブリッド手術室200には、患者10のX線投影画像を撮像するX線撮像装置300が設けられている。ロボット手術台100は、たとえば、外科、内科などで行われる手術台として用いられる。ロボット手術台100は、テーブル1に患者10を載置する載置位置に移動するとともに、テーブル1に患者10を載置した状態で、麻酔位置、手術位置、検査位置、処置位置、X線撮像位置などに患者10を移動させることが可能である。また、ロボット手術台100は、テーブル1に患者10を載置した状態で、患者10を傾けることが可能である。
【0029】
ロボット手術台100は、患者載置用のテーブル1と、多関節ロボットアーム2と、制御部3とを備えている。テーブル1は、X線透過部11と、X線透過部11を支持する支持部12とを含んでいる。多関節ロボットアーム2は、ベース21と、水平多関節アセンブリ22と、垂直多関節アセンブリ23と、ピッチ回動機構24とを備えている。水平多関節アセンブリ22は、水平関節221、222および223を含んでいる。垂直多関節アセンブリ23は、垂直関節231、232および233を含んでいる。X線撮像装置300は、X線照射部301と、X線検出部302と、Cアーム303とを含んでいる。
【0030】
テーブル1は、
図1に示すように、略矩形形状の平板状に形成されている。また、テーブル1の上面は、略平坦に形成されている。テーブル1は、X方向に長手方向を有し、Y方向に短手方向を有している。なお、テーブル1は、上下方向(Z方向)の軸線回りに回転可能であるが、ここでは、テーブル1の長手方向に沿った水平方向をX方向とし、テーブル1の短手方向に沿った水平方向をY方向とする。つまり、X方向およびY方向は、テーブル1を基準とした方向を示している。テーブル1は、
図2に示すように、長手方向(X方向)において、L1の長さを有している。また、テーブル1のX2方向側の支持部12は、短手方向(Y方向)において、L2の長さを有している。また、テーブル1のX1方向側のX線透過部11は、短手方向(Y方向)において、L2よりも小さいL3の長さを有している。たとえば、L1は2800mm、L2は740mm、L3は500mmである。なお、L1は2000mm以上3000mm以下、L2は500mm以上800mm以下、L3は500mm以上800mm以下に設定することが好ましく、L3については500mm以上700mm以下がより好ましい。
【0031】
図1に示すように、テーブル1のX線透過部11には、患者10が載置される。X線透過部11は、X1方向に配置されている。X線透過部11は、略矩形形状に形成されている。X線透過部11は、X線を透過しやすい材料により形成されている。X線透過部11は、たとえば、カーボン材料(グラファイト)により形成されている。X線透過部11は、たとえば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)により形成されている。これにより、X線透過部11に患者10を載置した状態で、患者10のX線画像を撮像することが可能である。
【0032】
テーブル1の支持部12は、多関節ロボットアーム2に接続されている。支持部12は、X2方向に配置されている。支持部12は、略矩形形状に形成されている。支持部12は、X線透過部11を支持している。支持部12は、X線透過部11よりもX線の透過率が小さい材料により形成されている。支持部12は、たとえば、金属により形成されている。支持部12は、たとえば、鉄材やアルミニウム材により形成されている。
【0033】
テーブル1は、多関節ロボットアーム2により、移動されるように構成されている。具体的には、テーブル1は、水平方向のX方向、X方向と直交する水平方向のY方向、および、X方向およびY方向に直交し、上下方向であるZ方向に移動可能に構成されている。また、テーブル1は、X方向の軸線回りに回動(ロール)可能に構成されている。また、テーブル1は、Y方向の軸線回りに回動(ピッチ)可能に構成されている。また、テーブル1は、Z方向の軸線回りに回転(ヨー)可能に構成されている。
【0034】
多関節ロボットアーム2は、テーブル1を移動させるように構成されている。
図1に示すように、多関節ロボットアーム2は、一方端が床に固定されたベース21に支持され、他方端がテーブル1を移動可能に支持している。具体的には、多関節ロボットアーム2は、ベース21に、鉛直方向(Z方向)の軸線回りに回転可能に支持されている。また、多関節ロボットアーム2は、テーブル1の長手方向(X方向)のX2方向側の一端近傍を支持するように構成されている。言い換えると、多関節ロボットアーム2の他方端は、テーブル1の一端近傍の支持部12を支持している。
【0035】
多関節ロボットアーム2は、7の自由度によりテーブル1を移動させるように構成されている。具体的には、多関節ロボットアーム2は、水平多関節アセンブリ22により、鉛直方向の回動軸線A1回りの回動、鉛直方向の回動軸線A2回りの回動、および、鉛直方向の回動軸線A3回りの回動の3の自由度を有している。また、多関節ロボットアーム2は、垂直多関節アセンブリ23により、水平方向の回動軸線B1回りの回動、水平方向の回動軸線B2回りの回動、および、水平方向の回動軸線B3回りの回動の3の自由度を有している。また、多関節ロボットアーム2は、ピッチ回動機構24により、テーブル1を短手方向(Y方向)の回動軸線回りにピッチ回動(
図12および
図13参照)させる1の自由度を有している。
【0036】
ベース21は、床に埋設されて固定されている。ベース21は、平面視(Z方向に見て)において、テーブル1の移動範囲の略中央近傍に設けられている。
【0037】
水平多関節アセンブリ22は、一方端がベース21に支持されている。また、水平多関節アセンブリ22は、他方端が垂直多関節アセンブリ23の一方端を支持している。水平多関節アセンブリ22の水平関節221は、Z方向の回動軸線A1回りに回転するように構成されている。水平多関節アセンブリ22の水平関節222は、Z方向の回動軸線A2回りに回転するように構成されている。水平多関節アセンブリ22の水平関節223は、Z方向の回動軸線A3回りに回転するように構成されている。
【0038】
垂直多関節アセンブリ23は、一方端が水平多関節アセンブリ22に支持されている。また、垂直多関節アセンブリ23は、他方端がピッチ回動機構24を支持している。垂直多関節アセンブリ23の垂直関節231は、X方向の回動軸線B1回りに回動するように構成されている。垂直多関節アセンブリ23の垂直関節232は、X方向の回動軸線B2回りに回動するように構成されている。垂直多関節アセンブリ23の垂直関節233は、X方向の回動軸線B3回りに回動するように構成されている。
【0039】
隣接する関節同士の間隔は、それぞれ、テーブル1の短手方向(Y方向)の長さよりも小さい長さを有している。つまり、回動軸線A1および回動軸線A2の間隔と、回動軸線A2および回動軸線A3の間隔と、回動軸線A3および回動軸線B1の間隔と、回動軸線B1および回動軸線B2の間隔と、回動軸線B2および回動軸線B3の間隔とは、それぞれ、テーブル1の短手方向の長さL3よりも小さい長さを有している。
【0040】
水平関節221〜223および垂直関節231〜233は、それぞれ、サーボモータと、サーボモータの回転を減速して伝達する減速機と、電磁ブレーキとを有している。水平関節221〜223および垂直関節231〜233は、各々のサーボモータの駆動により、回動軸線回りに回動される。
【0041】
ここで、本実施形態では、
図3〜
図6に示すように、多関節ロボットアーム2は、テーブル1の長手方向と平行な方向(X方向)における長さが、テーブル1の長手方向の長さの1/2以下となる第1姿勢をとることが可能に構成されている。具体的には、第1姿勢の状態の多関節ロボットアーム2は、テーブル1の長手方向と平行な方向(X方向)における長さが、テーブル1の長手方向の長さの1/2以下となるとともに、テーブル1の短手方向と平行な方向(Y方向)において、テーブル1の短手方向の両端の間に収まるように配置されている。
【0042】
図3は、テーブル1を基準位置に位置づけたときの第1姿勢の状態の多関節ロボットアーム2を示す。
図4は、テーブル1を基準位置から水平方向のX1方向に最大限移動させたときの第1姿勢の状態の多関節ロボットアーム2を示す。
図5は、水平多関節アセンブリ22と垂直多関節アセンブリ23とが、平面視(Z方向に見て)において完全に重なり、第1姿勢の状態の多関節ロボットアーム2のテーブル1の長手方向と平行な方向(X方向)における長さが最小になった状態を示す。
図6は、テーブル1を基準位置から水平方向のX2方向に最大限移動させたときの第1姿勢の状態の多関節ロボットアーム2を示す。
【0043】
図3、
図5および
図6に示すように、好ましくは、第1姿勢の状態の多関節ロボットアーム2は、平面視(Z方向に見て)において、テーブル1の下方に全て隠れるように配置されている。たとえば、多関節ロボットアーム2は、テーブル1が手術位置に位置している場合に、テーブル1の下の空間である収容空間内に収容された第1姿勢をとるように構成されている。つまり、多関節ロボットアーム2は、テーブル1に載置された患者10に対して手術や処置を行う位置にテーブル1を移動させた場合に、折り畳まれて、平面視において(Z方向に見て)、テーブル1の下方に完全に隠れるように構成されている。なお、第1姿勢の状態の多関節ロボットアーム2は、テーブル1下の空間確保の観点で、好ましくは、テーブル1の長手方向と平行な方向(X方向)における長さが、テーブル1の長手方向の長さの2/5以下である。また、第1姿勢の状態の多関節ロボットアーム2は、その強度の観点で、好ましくは、テーブル1の長手方向と平行な方向(X方向)における長さが、テーブル1の長手方向の長さの1/4以上である。
【0044】
また、本実施形態では、
図2に示すように、多関節ロボットアーム2は、平面視(Z方向に見て)において、第1姿勢とは異なる第2姿勢をとることが可能に構成されている。第2姿勢の状態の多関節ロボットアーム2は、テーブル1の長手方向と平行な方向(X方向)における長さが、テーブル1の長手方向の長さの1/2以下となるとともに、平面視(Z方向に見て)において、テーブル1の短手方向と平行な方向(Y方向)におけるテーブル1からはみ出す部分の長さが、テーブル1の短手方向の長さ以下となるように構成されている。
【0045】
図2に示す例では、多関節ロボットアーム2は、X方向において長さL4を有し、Y方向において長さL5を有している。長さL4は、テーブル1のX方向の長さL1の1/2以下である。また、長さL5は、テーブル1のY方向の長さL2の2倍以下である。
図2に示す例では、多関節ロボットアーム2は、テーブル1からX方向において長さL6はみ出している。長さL6は、テーブル1のY方向の長さL2以下である。また、長さL6は、テーブル1のY方向の長さL3以下である。
【0046】
多関節ロボットアーム2は、水平多関節アセンブリ22により、第1姿勢または第2姿勢からテーブル1の短手方向と平行な方向(Y方向)における長さを維持した状態でテーブル1を並進移動させるように構成されている。
図3〜
図6に示す例では、テーブル1を、X方向に移動させている。この場合、水平多関節アセンブリ22を、テーブル1のY方向の両端内に収まるように、駆動させて、テーブル1を平行移動させている。
【0047】
多関節ロボットアーム2は、垂直多関節アセンブリ23により、第1姿勢または第2姿勢を保った状態でテーブル1を鉛直方向(Z方向)に移動させるように構成されている。具体的には、垂直多関節アセンブリ23は、平面視において、どのような姿勢でもテーブル1の下方に完全に隠れるように配置されているため、垂直多関節アセンブリ23のみを駆動させた場合、多関節ロボットアーム2は、第1姿勢または第2姿勢を保ったままテーブル1を鉛直方向に移動させることが可能である。なお、本実施形態の多関節ロボットアーム2は、第1姿勢または第2姿勢を保ったままテーブル1の高さを500mmまで下げることができる。これにより椅子に座って行う手術に対応することができる。また、多関節ロボットアーム2は、第1姿勢または第2姿勢を保ったままテーブル1の高さを1100mmまで上げることができる。
【0048】
図7は、
図4の多関節ロボットアーム2の側面図であり、
図8は、
図5の多関節ロボットアーム2の側面図である。
図7および
図8に示すように、本実施形態では、多関節ロボットアーム2を、テーブル1のX2側に寄せて配置した場合、最大撮像可能範囲としてX方向において距離D1分だけ、X線撮像装置300により撮像が可能である。つまり、多関節ロボットアーム2を、テーブル1のX2側に寄せて配置した場合、X方向において、テーブル1の下方に距離D1分空間が確保される。距離D1は、たとえば、X線透過部11のX方向の長さと略等しい。つまり、本実施形態のロボット手術台100では、患者10の略全身をX線撮像装置300により撮像することが可能である。
【0049】
図9は、
図6の多関節ロボットアーム2の側面図である。
図9に示すように、本実施形態では、多関節ロボットアーム2を、水平方向のX2方向に最大限伸ばした場合、最少撮像可能範囲としてX方向において距離D2分だけ、X線撮像装置300により撮像が可能である。つまり、多関節ロボットアーム2を、水平方向のX2方向に最大限伸ばした場合、X方向において、テーブル1の下方に距離D2分空間が確保される。距離D2は、たとえば、X線透過部11のX方向の長さの1/2以上である。つまり、本実施形態のロボット手術台100では、最少でも患者10の全身の半分以上をX線撮像装置300により撮像することが可能である。本実施形態において、たとえば、D1は1800mm、D2は1540mmである。
【0050】
また、本実施形態では、多関節ロボットアーム2は、少なくとも1つの水平関節(221、222および223のうち少なくとも1つ)により、テーブル1を鉛直方向(Z方向)の軸線回りにヨー回転させるように構成されている。たとえば、多関節ロボットアーム2は、一番下の水平関節221、または、一番上の水平関節223により、テーブル1をヨー回転させるように構成されている。あるいは、多関節ロボットアーム2は、複数の水平関節を連動して駆動して、テーブル1をヨー回転させるように構成されている。
【0051】
また、
図10に示すように、多関節ロボットアーム2は、少なくとも1つの垂直関節(231、232および233のうち少なくとも1つ)により、テーブル1を長手方向(X方向)の軸線回りにロール回動させるように構成されている。たとえば、多関節ロボットアーム2は、一番下の垂直関節231、または、一番上の垂直関節233により、テーブル1をロール回動させるように構成されている。あるいは、多関節ロボットアーム2は、複数の垂直関節を連動して駆動して、テーブル1をロール回動させるように構成されている。多関節ロボットアーム2は、テーブル1をX方向に見て、水平方向に対して時計回りに角度θ1の範囲でロール回動可能であるとともに、水平方向に対して反時計回りに角度θ1の範囲でロール回動可能である。たとえば、θ1は、30度である。
【0052】
また、多関節ロボットアーム2は、
図12および
図13に示すように、ピッチ回動機構24により、テーブル1を短手方向(Y方向)の軸線回りにピッチ回動させるように構成されている。ピッチ回動機構24は、
図11に示すように、第1支持部材241と、第2支持部材242と、第1ボールネジ243と、第2ボールネジ244と、第1リニアガイド245と、第2リニアガイド246と、を含んでいる。第1支持部材241は、連結部241aと、回動軸241bと、スライダ241cとを含んでいる。第2支持部材242は、連結部242aおよび242bと、回動軸242cおよび242dと、スライダ242eとを含んでいる。第1ボールネジ243は、減速機243bを介してモータ243aに接続されている。第2ボールネジ244は、減速機244bを介してモータ244aに接続されている。
【0053】
ピッチ回動機構24は、垂直多関節アセンブリ23の他方端に支持されている。ピッチ回動機構24は、テーブル1に接続され、テーブル1をピッチ回動可能に支持している。具体的には、ピッチ回動機構24は、第1支持部材241および第2支持部材242により、テーブル1をピッチ回動可能に支持している。第1支持部材241および第2支持部材242は、テーブル1の長手方向と平行な方向(X方向)に沿って所定の距離を隔てて配置されている。第1支持部材241は、X1方向側に配置されている。第2支持部材242は、X2方向側に配置されている。また、ピッチ回動機構24は、テーブル1の短手方向(Y方向)の片方側近傍に配置されている。具体的には、ピッチ回動機構24は、テーブル1のY1方向の端部近傍に配置されている。
【0054】
第1支持部材241の連結部241aは、テーブル1に固定されるとともに、回動軸241bにより、回動可能に支持されている。第1支持部材241は、第1ボールネジ243の駆動により鉛直方向(Z方向)に移動されるように構成されている。また、第1支持部材241は、第1リニアガイド245にスライド移動可能に取り付けられている。具体的には、第1支持部材241は、第1支持部材241に固定されたスライダ241cが第1リニアガイド245に係合することにより、鉛直方向の移動がガイドされる。
【0055】
第2支持部材242の連結部242aは、テーブル1に固定されるとともに、回動軸242cにより、回動可能に支持されている。連結部242bは、回動軸242cおよび242dに回動可能に取り付けられている。第2支持部材242は、第2ボールネジ244の駆動により鉛直方向(Z方向)に移動されるように構成されている。また、第2支持部材242は、第2リニアガイド246にスライド移動可能に取り付けられている。具体的には、第2支持部材242は、第2支持部材242に固定されたスライダ242eが第2リニアガイド246に係合することにより、鉛直方向の移動がガイドされる。
【0056】
第1ボールネジ243は、軸心が鉛直方向(Z方向)に延びるように配置されている。第1ボールネジ243は、第1支持部材241に係合している。第1ボールネジ243は、モータ243aの駆動により回転され、第1支持部材241を鉛直方向に移動させる。
【0057】
第2ボールネジ244は、軸心が鉛直方向(Z方向)に延びるように配置されている。第2ボールネジ244は、第2支持部材242に係合している。第2ボールネジ244は、モータ244aの駆動により回転され、第2支持部材242を鉛直方向に移動させる。
【0058】
第1リニアガイド245は、第1ボールネジ243が延びる方向と略平行な方向に延びるように配置されている。つまり、第1リニアガイド245は、鉛直方向(Z方向)に延びるように配置されている。第1リニアガイド245は、スライダ241cを介して第1支持部材241の鉛直方向の移動をガイドするように構成されている。
【0059】
第2リニアガイド246は、第2ボールネジ244が延びる方向と略平行な方向に延びるように配置されている。つまり、第2リニアガイド246は、鉛直方向(Z方向)に延びるように配置されている。第2リニアガイド246は、スライダ242eを介して第2支持部材242の鉛直方向の移動をガイドするように構成されている。
【0060】
第1支持部材241が第2支持部材242よりも低い位置に移動されると、テーブル1は、X1側が低くなるようにピッチ回動される。一方、第1支持部材241が第2支持部材242よりも高い位置に移動されると、テーブル1は、X1側が高くなるようにピッチ回動される。また、第1支持部材241および第2支持部材242が同じ高さ位置に移動されると、テーブル1は、ピッチ回動において水平となる。
【0061】
多関節ロボットアーム2は、
図13に示すように、テーブル1をY方向に見て、水平方向に対して時計回りに角度θ2の範囲でピッチ回動可能であるとともに、水平方向に対して反時計回りに角度θ2の範囲でピッチ回動可能である。たとえば、θ2は、15度である。
【0062】
制御部3は、ベース21内に設置され、多関節ロボットアーム2によるテーブル1の移動を制御するように構成されている。具体的には、制御部3は、医療従事者(操作者)による操作に基づいて、多関節ロボットアーム2の駆動を制御して、テーブル1を移動させるように構成されている。
【0063】
X線撮像装置300は、テーブル1に載置された患者10のX線投影画像を撮像可能に構成されている。X線照射部301およびX線検出部302は、Cアーム303により支持されている。X線照射部301およびX線検出部302は、Cアーム303の移動に伴って移動され、X線撮像時に、患者10の撮像位置を挟み込むように対向して配置される。たとえば、X線照射部301およびX線検出部302のうち一方がテーブル1の上方の空間に配置され、他方がテーブル1の下方の空間に配置される。また、X線撮像時には、X線照射部301およびX線検出部302を支持するCアーム303もテーブル1の上方および下方の空間に配置される。
【0064】
X線照射部301は、
図1に示すように、X線検出部302と対向するように配置されている。また、X線照射部301は、X線検出部302に向けてX線を照射可能に構成されている。X線検出部302は、X線照射部301により照射されたX線を検出するように構成されている。X線検出部302は、フラットパネルディテクタ(FPD)を含んでいる。X線検出部302は、検出したX線に基づいてX線画像を撮像するように構成されている。具体的には、X線検出部302は、検出したX線を電気信号に変換し、画像処理部(図示せず)に送信する。
【0065】
Cアーム303は、一方端にX線照射部301が接続され、他方端にX線検出部302が接続されている。Cアーム303は、略C字形状を有している。これにより、X線撮像時に、テーブル1や患者10に干渉しないように回り込んで、X線照射部301およびX線検出部302を支持することが可能である。Cアーム303は、テーブル1に対して相対移動可能に構成されている。具体的には、Cアーム303は、X線照射部301およびX線検出部302を、テーブル1に載置された患者10に対して所望の位置に配置するように、水平方向、鉛直方向に移動可能であるとともに、水平方向の回動軸線および鉛直方向の回動軸線を中心に回動可能に構成されている。Cアーム303は、医療従事者(操作者)による操作に基づいて、駆動部(図示せず)により、移動される。また、Cアーム303は、医療従事者(操作者)の手動により移動可能に構成されている。
【0066】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0067】
本実施形態では、上記のように、多関節ロボットアーム2を、テーブル1の長手方向と平行な方向(X方向)における長さが、テーブル1の長手方向の長さの1/2以下となる第1姿勢をとることが可能に構成する。これにより、多関節ロボットアーム2に支持されるテーブル1の一端側と反対側(X1方向側)のテーブル1の下方に、テーブル1の長手方向の1/2以上の空間を確保することができるので、患者載置用のテーブル1の下と周辺に十分な空間を確保することができる。これにより、X線照射部301およびX線検出部302が接続されたCアーム303をテーブル1の下に入れることができるとともに、執刀医、助手、看護師および医療技師などの医療従事者のテーブル1へのアクセスの自由度を高めることができる。
【0068】
また、本実施形態では、上記のように、第1姿勢の状態の多関節ロボットアーム2を、平面視(Z方向に見て)において、テーブル1の短手方向と平行な方向(Y方向)において、テーブル1の短手方向の両端の間に収まるように配置する。テーブル1の短手方向と平行な方向(Y方向)におけるテーブル1からはみ出す部分の長さが、テーブル1の短手方向の長さ以下となるように構成する。これにより、多関節ロボットアーム2を第1姿勢にすることにより、多関節ロボットアーム2がテーブル1の短手方向においてはみ出すことがないので、多関節ロボットアーム2が医療従事者や他の設備に干渉するのを効果的に抑制することができる。
【0069】
また、本実施形態では、上記のように、多関節ロボットアーム2を、平面視(Z方向に見て)において、第1姿勢とは異なる第2姿勢をとることが可能に構成し、第2姿勢の状態の多関節ロボットアーム2を、テーブル1の長手方向と平行な方向(X方向)における長さが、テーブル1の長手方向の長さの1/2以下となるとともに、テーブル1の短手方向と平行な方向(Y方向)におけるテーブル1からはみ出す部分の長さが、テーブル1の短手方向の長さ以下となるように構成する。これにより、多関節ロボットアーム2がテーブル1の短手方向に大きくはみ出すのを抑制することができるので、多関節ロボットアーム2が医療従事者や他の設備に干渉するのを抑制することができる。また、第1姿勢を撮影位置に設定し、第2姿勢を手術位置に設定したり、第1姿勢を手術位置に設定し、第2姿勢を撮影位置に設定したりすることが可能になり、手術室の運用の自由度を高くすることができる。
【0070】
また、本実施形態では、上記のように、第1姿勢の状態の多関節ロボットアーム2を、平面視(Z方向に見て)において、テーブル1の下方に全て隠れるように配置する。これにより、多関節ロボットアーム2が、平面視において、テーブル1からはみ出すことがないので、手術などの医療行為を行う際に、多関節ロボットアーム2が医療従事者に干渉するのをより効果的に抑制することができる。
【0071】
また、本実施形態では、上記のように、多関節ロボットアーム2に、複数の水平関節221、222および223を有する水平多関節アセンブリ22と、複数の垂直関節231、232および233を有する垂直多関節アセンブリ23とを設ける。これにより、複数の水平関節221、222および223を有する水平多関節アセンブリ22により、テーブル1を所望の水平方向の位置に容易に移動させることができる。また、複数の垂直関節231、232および233を有する垂直多関節アセンブリ23により、テーブル1を所望の上下方向(Z方向)の位置に容易に移動させることができる。
【0072】
また、本実施形態では、上記のように、水平多関節アセンブリ22に3つの水平関節221、222および223を設ける。これにより、水平多関節アセンブリ22を最大に伸ばした場合の長さを確保することを考慮すると、2つ以下の水平関節を設ける場合に比べて、関節間の距離を小さくすることができるので、水平多関節アセンブリ22を畳んで縮めた場合に、よりコンパクトにすることができる。また、4つ以上の水平関節を設ける場合に比べて、装置構成を簡素化することができる。垂直多関節アセンブリ23に3つの垂直関節231、232および233を設ける。これにより、垂直多関節アセンブリ23を最大に伸ばした場合の長さを確保することを考慮すると、2つ以下の垂直関節を設ける場合に比べて、関節間の距離を小さくすることができるので、垂直多関節アセンブリ23を畳んで縮めた場合に、よりコンパクトにすることができる。また、4つ以上の垂直関節を設ける場合に比べて、装置構成を簡素化することができる。
【0073】
また、本実施形態では、上記のように、多関節ロボットアーム2を、少なくとも1つの水平関節(221、222および223のうち少なくとも1つ)により、テーブル1を鉛直方向(Z方向)の軸線回りにヨー回転させるように構成する。これにより、多関節ロボットアーム2の1つ以上の水平関節により、テーブル1を所望の位置に容易にヨー回転移動させることができる。
【0074】
また、本実施形態では、上記のように、多関節ロボットアーム2を、水平多関節アセンブリ22により、第1姿勢からテーブル1の短手方向と平行な方向(Y方向)における長さを維持した状態でテーブル1を並進移動させるように構成する。これにより、テーブル1を水平方向に移動させる途中に、多関節ロボットアーム2がテーブル1の短手方向に飛び出すのを抑制することができるので、テーブル1の移動中に、テーブル1の短手方向の側方に位置する医療従事者に多関節ロボットアーム2が干渉するのを抑制することができる。
【0075】
また、本実施形態では、上記のように、多関節ロボットアーム2を、垂直多関節アセンブリ23により、第1姿勢を保った状態でテーブル1を鉛直方向(Z方向)に移動させるように構成する。これにより、テーブル1を鉛直方向に移動させる途中に、多関節ロボットアーム2が水平方向に飛び出すのを抑制することができるので、テーブル1の移動中に、テーブル1の側方に位置する医療従事者に多関節ロボットアーム2が干渉するのを抑制することができる。
【0076】
また、本実施形態では、上記のように、多関節ロボットアーム2を、少なくとも1つの垂直関節(231、232および233のうち少なくとも1つ)により、テーブル1を長手方向(X方向)の軸線回りにロール回動させるように構成する。これにより、多関節ロボットアーム2の1つ以上の垂直関節により、テーブル1を所望の回動角度位置に容易にロール回動移動させることができる。
【0077】
また、本実施形態では、上記のように、多関節ロボットアーム2に、テーブル1を支持するとともにテーブル1を短手方向(Y方向)の軸線回りにピッチ回動させるピッチ回動機構24を設ける。そして、ピッチ回動機構24に、軸心が鉛直方向(Z方向)に延びるように配置された第1ボールネジ243と、軸心が鉛直方向に延びるように配置された第2ボールネジ244と、第1ボールネジ243によって鉛直方向に移動されテーブル1を支持する第1支持部材241と、第2ボールネジ244によって鉛直方向に移動されテーブル1を支持する第2支持部材242と、を設ける。また、第1支持部材241および第2支持部材242を、テーブル1の長手方向と平行な方向(X方向)に所定の距離を隔てて配置する。これにより、第1ボールネジ243および第2ボールネジ244を連動して駆動することにより、テーブル1を所望の回動角度位置に容易にピッチ回動移動させることができる。
【0078】
また、本実施形態では、上記のように、ピッチ回動機構24に、第1ボールネジ243が延びる方向と平行な方向に延びるように配置された第1リニアガイド245と、第2ボールネジ244が延びる方向と平行な方向に延びるように配置された第2リニアガイド246と、を設ける。そして、第1支持部材241を、第1リニアガイド245にスライド移動可能に取り付け、第2支持部材242を、第2リニアガイド246にスライド移動可能に取り付ける。これにより、第1リニアガイド245により第1支持部材241を精度よく直線移動させることができるとともに、第2リニアガイド246により第2支持部材242を精度よく直線移動させることができるので、テーブル1を精度よくピッチ回動移動させることができる。
【0079】
また、本実施形態では、上記のように、水平多関節アセンブリ22は、一方端がベース21に支持され、他方端が垂直多関節アセンブリ23の一方端を支持し、ピッチ回動機構24は、垂直多関節アセンブリ23の他方端に支持されるように構成する。これにより、ベース21側に複数の水平関節221、222および223をまとめて配置するとともに、テーブル1側に複数の垂直関節231、232および233をまとめて配置することができるので、水平方向の移動については、ベース21側の複数の水平関節221、222および223の駆動により行い、上下方向(Z方向)の移動については、テーブル1側の複数の垂直関節231、232および233の駆動により行うことができる。その結果、水平方向および鉛直方向の移動を、それぞれ、水平関節221、222および223と垂直関節231、232および233とを連動させながら駆動する必要がないので、垂直関節と水平関節とが交互に配置されている場合に比べて、多関節ロボットアーム2の駆動制御が複雑になるのを抑制することができる。また、ピッチ回動機構24を、垂直多関節アセンブリ23のテーブル1側に設けることができるので、垂直多関節アセンブリ23とは独立して、ピッチ回動機構24により、テーブル1を容易にピッチ回動移動させることができる。
【0080】
また、本実施形態では、上記のように、テーブル1に、X線透過部11と、X線透過部11よりもX線の透過率が小さい支持部12とを設け、多関節ロボットアーム2の他方端を、テーブル1の一端近傍の支持部12を支持するように構成する。これにより、多関節ロボットアーム2を支持部12側に配置して第1姿勢にすることにより、テーブル1のX線透過部11の下方に十分な空間を確保することができるので、X線透過部11の下方にX線撮像装置300を容易に入れてX線撮像を行うことができる。
【0081】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0082】
たとえば、上記実施形態では、ハイブリッド手術室にX線撮像装置が設けられている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ハイブリッド手術室に患者の磁気共鳴画像を撮像する磁気共鳴イメージング装置が設けられていてもよい。なお、ハイブリッド手術室に、X線撮像装置および磁気共鳴イメージング装置の両方が設けられていてもよい。
【0083】
また、上記実施形態では、ハイブリッド手術室に1台のX線撮像装置が設けられている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ハイブリッド手術室に、複数のX線撮像装置が設けられていてもよい。
【0084】
また、上記実施形態では、水平多関節アセンブリが3つの水平関節を有する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、水平多関節アセンブリが2つの水平関節を有していてもよいし、4つ以上の水平関節を有していてもよい。
【0085】
また、上記実施形態では、垂直多関節アセンブリが3つの垂直関節を有する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、垂直多関節アセンブリが2つの垂直関節を有していてもよいし、4つ以上の垂直関節を有していてもよい。
【0086】
また、上記実施形態では、多関節ロボットアームが7の自由度を有する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ロボットアームが6以下の自由度を有していてもよいし、8以上の自由度を有していてもよい。
【0087】
また、上記実施形態では、X線照射部とX線検出部とがCアームにより支持されているCアーム型のX線撮像装置の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、X線撮像装置は、たとえば、X線照射部およびX線検出部が上下方向に対向して配置されて支持されていてもよい。
【0088】
また、上記実施形態では、ベースが床に埋設されて固定されている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ベースが床の上に固定されていてもよい。
【0089】
また、上記実施形態では、水平関節221〜223および垂直関節231〜233が、それぞれ、サーボモータと、減速機と、電磁ブレーキとを有している構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、それぞれの関節が、第1電磁ブレーキを内蔵したサーボモータと、サーボモータの回転軸に取り付けられた第2電磁ブレーキと、第1減速機と、第2減速機とを有していてもよい。水平関節221〜223および垂直関節231〜233は、各々のサーボモータの駆動により、回動軸線回りに回動される。