(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
慢性のHCV感染は肝硬変および幹細胞癌等の進行性の肝臓の病変を伴う。慢性C型肝炎はリバビリンとの併用で、ペグインターフェロン−アルファにより治療される場合がある。多数の使用者が副作用に苦しみ、体内からのウイルスの除去は不完全であることが多いため、依然として有効性および耐容性の実質的な限界がある。そのため、HCV感染を治療するための新しい療法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要旨)
本発明の一態様は、HCV感染を治療するためのそのような治療を必要とする対象における方法を特徴とする。本法は、直接的に作用する少なくとも2種の抗ウイルス剤(DAA)およびリバビリンを12週間以下の継続期間に、または本明細書に記載の他の継続期間に、対象に投与することを含む。当該少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。好ましくは、治療の継続期間は12週間である。治療の継続期間はまた、例えば8週間以下であり得る。好ましくは、当該2種以上のDAAは、ウイルス学的著効(SVR)をもたらすか、他の所望の尺度の有効性を対象内で達成するように、十分な量で投与される。治療レジメン中、対象はインターフェロンを投与されない。いわば本法は、対象へのインターフェロンの投与を排除し、その結果、インターフェロンに伴う副作用を回避するものである。
【0006】
本発明の別の態様は、HCV感染を有する対象の集団を治療するための方法を特徴とする。本法は、12週間以下の継続期間に少なくとも2種のDAAおよびリバビリンを対象に投与することを含む。当該少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。好ましくは、当該少なくとも2種のDAAは、集団の少なくとも約70%、好ましくは集団の少なくとも約80%、さらに好ましくは集団の少なくとも約90%において、SVRまたは他の尺度の有効性を引き起こすのに十分な量で、対象に投与される。
【0007】
本明細書に記載したどの方法においても、当該少なくとも2種のDAAは、(a)化合物1または医薬として許容されるその塩と(b)化合物2または医薬として許容されるその塩とを含む。当該少なくとも2種のDAAは、場合によって別の抗HCV剤をも含むことができる。場合による別の抗HCV剤は、プロテアーゼ阻害剤、ヌクレオシドポリメラーゼもしくはヌクレオチドポリメラーゼの阻害剤、非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤、NS3B阻害剤、NS4A阻害剤、NS5A阻害剤、NS5B阻害剤、シクロフィリン阻害剤またはそれらの組合せから選択することができる。例えば、いくつかの実施形態では、本発明の方法で用いるDAAは、(a)化合物1または医薬として許容されるその塩と(b)化合物2または医薬として許容されるその塩とを含む、またはこれらからなる。別の一例には、本発明の方法で用いるDAAは、(a)化合物1または医薬として許容されるその塩と(b)化合物2または医薬として許容されるその塩と、(c)HCVポリメラーゼ阻害剤とを含む、またはこれらからなり、ここで、前記HCVポリメラーゼ阻害剤は、ヌクレオチドもしくはヌクレオシドのポリメラーゼの阻害剤または非ヌクレオシドもしくは非ヌクレオチドのポリメラーゼの阻害剤であり得る。
【0008】
場合による他の抗HCV剤の非限定的な例としては、PSI−7977(ソフォスブビル)、PSI−938、BMS−790052(ダクラタスビル)、BMS−650032(アスナプレビル)、BMS−791325、GS−5885(レディパスビル)、GS−9451(テゴブビル)、GS−9190、GS−9256、BI−201335、BI−27127、テラプレビル、VX−222、TMC−435(シメプレビル(simepravir))、MK−5172、MK−7009(バニプレビル)、ダノプレビル、R7128(メリシタビン)およびそれらの任意の組合せが挙げられる。
【0009】
本明細書に記載したどの方法においても、DAAは、任意の効果的な投与案および/または頻度で投与することができ、例えばそれぞれを毎日投与することができる。それぞれのDAAは、別個にまたは組み合わせてのどちらかで投与することができ、それぞれのDAAは1日1回、1日2回または1日3回投与することができる。好ましくは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(または医薬として許容されるその塩)が1日1回投与される。
【0010】
好ましくは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回100mgから600mg投与され、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回50mgから500mg投与される。さらに好ましくは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回200mgから600mg投与され、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回100mgから500mg投与される。非常に好ましくは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回400mgから600mg投与され、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回100mgから500mg投与される。例えば、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回400mg投与され、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回120mg投与される。また、例えば、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回400mg投与され、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回240mg投与される。
【0011】
さらに別の態様において、本発明は、HCV感染を治療するのに使用するために、化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(または医薬として許容されるその塩)をリバビリンと共に組み合わせることを特徴とする。本治療は、HCVに感染した対象にDAAおよびリバビリンを投与することを含む。治療レジメンの継続期間は12週間以下(例えば12週間である継続期間、すなわちまたは11、10、9、8、7、6、5、4もしくは3週間である継続期間)である。好ましくは、治療レジメンの継続期間は12週間である。治療の継続期間は、例えば8週間以下(例えば8週間である継続期間、すなわちまたは7、6、5、4もしくは3週間である継続期間)続くこともあり得る。治療はインターフェロンを投与することを含まない。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)は、同時に、または連続的に投与することができる。好ましくは、化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)は1日1回投与することができる。非限定的な例としては、治療されている患者は遺伝子型1aまたは1bなどのHCV遺伝子型1に感染している。別の非限定的な例としては、患者はHCV遺伝子型2に感染している。別の非限定的な例としては、患者はHCV遺伝子型3に感染している。別の非限定的な例としては、患者はHCV遺伝子型4に感染している。別の非限定的な例としては、患者はHCV遺伝子型5に感染している。別の非限定的な例としては、患者はHCV遺伝子型6に感染している。さらに別の非限定的な例としては、患者は、HCV治療未経験の患者であるか、HCV治療を経験した患者であるか、インターフェロン非応答者(例えば無応答者)であるか、またはインターフェロン治療の候補者ではない。この施用で使用する場合は、インターフェロン非応答患者にはインターフェロン部分応答者およびインターフェロンリバウンド患者が含まれる。未経験、部分応答者、応答性再発者(例えばリバウンド)および無応答患者の定義については、GUIDANCE FOR INDUSTRY−CHRONIC HEPATITIS C VIRUS INFECTION:DEVELOPING DIRECT−ACTING ANTIVIRAL AGENTS FOR TREATMENT(FDA、2010年9月、ガイダンス草案)を参照されたい。インターフェロン非応答患者には無応答患者も含まれる。本発明の本態様の一例では、治療が12週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型1に感染した未経験の患者である。別の一例では、治療が11週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型1に感染した未経験の患者である。なお別の一例では、治療が10週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型1に感染した未経験の患者である。さらに別の一例では、治療が9週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型1に感染した未経験の患者である。さらに別の一例では、治療が8週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型1に感染した未経験の患者である。さらに別の一例では、治療が12週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型3に感染した未経験の患者である。別の一例では、治療が11週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型3に感染した未経験の患者である。なお別の一例では、治療が10週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型3に感染した未経験の患者である。さらに別の一例では、治療が9週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型3に感染した未経験の患者である。さらに別の一例では、治療が8週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型3に感染した未経験の患者である。さらに別の一例では、治療が12週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型1に感染した非応答者(例えば無応答者)である。別の一例では、治療が11週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型1に感染した非応答者(例えば無応答者)である。なお別の一例では、治療が10週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型1に感染した非応答者(例えば無応答者)である。さらに別の一例では、治療が9週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型1に感染した非応答者(例えば無応答者)である。さらに別の一例では、治療が8週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型1に感染した非応答者(例えば無応答者)である。さらに別の一例では、治療が12週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型3に感染した非応答者(例えば無応答者)である。別の一例では、治療が11週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型3に感染した非応答者(例えば無応答者)である。なお別の一例では、治療が10週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型3に感染した非応答者(例えば無応答者)である。さらに別の一例では、治療が9週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型3に感染した非応答者(例えば無応答者)である。さらに別の一例では、治療が8週間継続しており、治療されている対象はHCV遺伝子型3に感染した非応答者(例えば無応答者)である。
【0012】
本発明の治療レジメンは一般に、完結した治療レジメンを構成するものであり、例えば、これに続くインターフェロンを含むレジメンは意図されていない。そのため、本明細書に記載した治療または使用は、一般に、これに続くインターフェロンを含むレジメンを何も含まない。
【0013】
本発明の他の特徴、目的および利点は、以下の詳細な記載中に明らかである。しかし、詳細な記載は、本発明の好適な実施形態を呈する一方で、例示という手段のみで与えられており、限定するものではないことを理解されたい。本発明の範囲内の種々の変更および修正は、詳細な記載から当業者に明らかとなる。
【0014】
図面は例示のために供しており、限定するためのものではない。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の方法は、化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(または医薬として許容されるその塩)およびリバビリンを、それを必要とする対象に投与することを含む。化合物1は以下の構造:
【0017】
【化1】
を有する。化合物1は強力なHCVプロテアーゼ阻害剤であり、米国特許出願公開第2012/0070416号に記載されている。
【0019】
【化2】
を有する。化合物2は強力なNS5A阻害剤であり、米国特許出願公開第2012/0220562号に記載されている。
【0020】
HCV治療のための現在のケアの標準(SOC)には、一連のインターフェロン、例えばペグ化インターフェロン(例えばペグ化インターフェロン−アルファ−2aまたはRocheによるPEGASYSやSchering−PlaughによるPEG−INTRONなどのペグ化インターフェロンアルファ−2b)および抗ウイルス剤のリバビリン(例えばRocheによるCOPEGUS、Schering−PlaughによるREBETOLまたはThree Rivers PharmaceuticalsによるRIBASPHERE)の治療が含まれる。治療はC型肝炎ウイルスの遺伝子型によって、24−48週間継続することが多い。他のインターフェロンとしては、インターフェロン−アルファ−2a(例えばRocheによるRoferon−A)、インターフェロン−アルファ−2b(例えばSchering−PlaughによるIntron−A)およびインターフェロンアルファコン−1(コンセンサスインターフェロン)(例えばValeantによるInfergen)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0021】
インターフェロンを基にした治療は肉体的に負担の大きいことがあり、ある場合に一時的な身体障害を引き起こし得る。かなりの割合の患者が、「インフルエンザ様」症候群(最もよくあるのは、毎週のインターフェロンの注射後の数日経験することである)から、貧血、心血管系の事象および自殺や自殺念慮などの精神医学上の問題を含めた重篤な有害事象に及ぶ副作用を一通り経験することになる。後者は患者の経験する生理的なストレスによって悪化する。
【0022】
本発明の方法は、インターフェロンを用いることなく、さらに短期間に、例えば、限定はないが、12週間以下の治療継続期間、あるいは11週間以下の治療継続期間、あるいは10週間以下の治療継続期間、あるいは9週間以下の治療継続期間、あるいは8週間以下の治療継続期間、あるいは7週間以下の治療継続期間、あるいは6週間以下の治療継続期間、あるいは5週間以下の治療継続期間、あるいは4週間以下の治療継続期間、またはあるいは3週間以下の治療継続期間に、HCV感染の有効な治療を提供する。
【0023】
一態様では、本発明は、12週間以下、あるいは8週間以下の継続期間に、インターフェロンの非存在下で少なくとも2種のDAAおよびリバビリンを対象に投与することを含む、対象におけるHCV感染を治療するための方法を特徴とする。いわば本法はインターフェロンを排除するものである。当該少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含み、同一のまたは異なる投薬頻度で、共に投与され、または別個にもしくは独立して投与され得る。好ましくは、当該少なくとも2種のDAAは1日1回投与される。これらはまた例えば1日2回または1日3回投与され得る。
【0024】
本発明の方法の有効性を表現するために様々な尺度が使用され得る。そのような尺度の1つがSVRであり、本明細書で使用する場合にSVRは、療法終了時および療法終了後少なくとも8週間の間にウイルスが検出されない(SVR8)こと、すなわち、好ましくは療法終了時および療法終了後少なくとも12週間の間にウイルスが検出されないこと(SVR12)、さらに好ましくは療法終了時および療法終了後少なくとも16週間の間にウイルスが検出されないこと(SVR16)、非常に好ましくは療法終了時および療法終了後少なくとも24週間の間にウイルスが検出されないこと(SVR24)を意味する。SVR24はしばしば治癒の機能上の定義と考えられるが、一方で、治療後24週間未満での高率のSVR(例えばSVR8またはSVR12)は、高率のSVR24を予測し得るものである。
【0025】
いくつかの実施形態では、本発明の治療レジメンは、HCV感染を有する対象集団(例えば治療未経験の対象)を治療することを含み、そのレジメンは12週間以下の継続期間に、または本明細書に開示した他の継続期間に、少なくとも2種のDAAおよびリバビリンを対象に投与することを含むが、ここで当該少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含み、集団の少なくとも約70%に、あるいは集団の少なくとも約75%に、あるいは集団の少なくとも約80%に、あるいは集団の少なくとも約85%に、あるいは集団の少なくとも約90%に、あるいは集団の少なくとも約95%に、あるいは集団の約100%に、SVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすのに有効な量で対象に投与される。いくつかの実施形態では、本発明の投与レジメンは、HCV感染を有するIFN経験対象(例えばインターフェロン非応答者)の集団を治療することを含み、本法は12週間以下の継続期間に、または本明細書に開示した他の継続期間に、少なくとも2種のDAAおよびリバビリンを対象に投与することを含むが、ここで当該少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含み、集団の少なくとも約50%に、あるいは集団の少なくとも約55%に、あるいは集団の少なくとも約60%に、あるいは集団の少なくとも約65%に、あるいは集団の少なくとも約70%に、あるいは集団の少なくとも約75%に、あるいは集団の少なくとも約80%に、あるいは集団の少なくとも約85%に、あるいは集団の少なくとも約90%に、あるいは集団の少なくとも約95%に、あるいは集団の約100%に、SVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすのに有効な量で対象に投与される。
【0026】
思いがけないことに、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)およびリバビリンとの組合せを使用する、12週間以下の継続期間のインターフェロンフリーである治療は、著しいSVRを達成することができる。
【0027】
したがって、一態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそれを必要とする患者にリバビリンおよび有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は8週間継続するが、どのインターフェロンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを受けることのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療は、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
【0028】
別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者にリバビリンおよび有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は7週間継続するが、どのインターフェロンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
【0029】
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者にリバビリンおよび有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は6週間継続するが、どのインターフェロンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はいが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
【0030】
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者にリバビリンおよび有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は5週間継続するが、どのインターフェロンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
【0031】
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者にリバビリンおよび有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は4週間継続するが、どのインターフェロンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
【0032】
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者にリバビリンおよび有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は3週間継続するが、どのインターフェロンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
【0033】
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者にリバビリンおよび有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は24週間継続するが、どのインターフェロンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
【0034】
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者にリバビリンおよび有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は13週間から23週間(例えば、治療の継続期間は13、14、15、16、17、18、19、20、21、22または23週間から選択される。)継続するが、どのインターフェロンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
【0035】
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者にリバビリンおよび有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は12週間継続するが、どのインターフェロンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。この出願で使用する場合、HCVポリメラーゼ阻害剤はヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤、ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤、非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤または非ヌクレオチドポリメラーゼ阻害剤であり得る。
【0036】
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者にリバビリンおよび有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は11週間継続するが、どのインターフェロンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
【0037】
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者にリバビリンおよび有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は10週間継続するが、どのインターフェロンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
【0038】
さらに別の態様では、本発明はHCV感染の治療方法を特徴としており、本法はそのような治療を必要とする患者にリバビリンおよび有効量の少なくとも2種のDAAの組合せを投与することを含むが、ここで前記少なくとも2種のDAAは化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(または医薬として許容されるその塩)とを含む。この治療は9週間継続するが、どのインターフェロンの投与も含まない。DAAは同一のまたは異なる投薬頻度で投与することができる。治療されている患者は、治療未経験の患者;再発者、インターフェロン部分応答者、インターフェロン非応答者もしくは無応答者を含めるがそれらに限定されない、治療経験のある患者;またはインターフェロンを摂取することのできない患者であり得る。患者は、例えば、限定はないが、HCV遺伝子型1aまたはHCV遺伝子型1bなどのHCV遺伝子型1、またはHCV遺伝子型2もしくは3またはHCV遺伝子型4、5もしくは6に感染し得る。本技術のこの態様による治療はまた、他のHCV遺伝子型に対しても有効であり得る。DAAは同じ時間または異なる時間に投与することができる。化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、前記少なくとも2種のDAAは、例えばHCVプロテアーゼ阻害剤、HCVポリメラーゼ阻害剤またはHCV NS5A阻害剤から選択される1種以上の追加のDAAをも含むことができる。そのような追加のDAAの非限定的な例としては、PSI−7977、PSI−938、TMC−435、BMS−790052、BMS−650032、GS−5885、GS−9190、GS−9451、BI−201335、BI−207127、テラプレビル、VX−222、メリシタビンおよびダノプレビルが挙げられる。
【0039】
本明細書に記載したそれぞれの態様、実施形態、例または方法では、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は、例えば、限定はないが、1日1回100mgから600mg投与することができ、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は、例えば、限定はないが、1日1回50mgから500mg投与することができる。さらに好ましくは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回200mgから600mg投与することができ、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回100mgから500mg投与することができる。非常に好ましくは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回400mgから600mg投与することができ、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回100mgから500mg投与することができる。好ましくは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回400mg投与することができ、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回120mg投与することができる。同じく好ましくは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)は1日1回400mg投与することができ、化合物2(または医薬として許容されるその塩)は1日1回240mg投与することができる。
【0040】
本明細書に記載したそれぞれの態様、実施形態、例または方法において、リバビリンは、周知のプロドラッグを含むリバビリンの任意の適した形態または製剤であり得る。リバビリンの例示的な製剤としては、COPEGUS(登録商標)、REBETOL(登録商標)およびRIBASPHERE(登録商標)が挙げられる。リバビリンの例示的なプロドラッグとしては、1−β−D−リボフラノシル−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキシアミジンの化学名を持つタリバビリンが挙げられる。リバビリンおよびタリバビリンは、当技術分野において周知のリバビリンおよびタリバビリンの投与に従って投与されてもよい。一部の実施形態において、COPEGUS(登録商標)またはREBETOL(登録商標)は、約500mgから約1500mgの1日投与量で、単回用量または分割用量で投与される。一部の実施形態において、COPEGUS(登録商標)またはREBETOL(登録商標)は、約800mgの1日投与量で投与される。一部の実施形態において、REBETOL(登録商標)は、約1000mgの1日投与量で投与される。一部の実施形態において、COPEGUS(登録商標)またはREBETOL(登録商標)は、約1200mgの1日投与量で投与される。一部の実施形態において、REBRTOL(登録商標)は、約1400mgの1日投与量で投与される。適したリバビリンの投与量は対象の体重に依存することが多く、例えば約1000−1200mgである。適したリバビリンの総一日投与量としては、1日約400mgから約1400mg、あるいは1日当たり約800mgから約1400mg、あるいは1日当たり約400mgから約1200mg、あるいは1日当たり約800mgから約1200mgが挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
本発明の方法は、未経験の患者または治療経験のある患者を治療するために使用することができる。治療経験のある患者としては、インターフェロン非応答者(例えば無応答者)、部分応答者および再発者が挙げられる。本発明の方法はまた、インターフェロン治療のための候補者ではない患者を治療するために使用される。インターフェロン治療のための候補者ではない患者としては、以下の群、すなわちインターフェロンに不寛容な患者、インターフェロン治療を受けることを拒否した患者、インターフェロンを受けることを除外する医学的状態である患者およびインターフェロンを受けることによって副作用または感染の危険性が高められている患者のうち1種以上が挙げられるが、これらに限定されない。
【0042】
本明細書に記載したどの方法においても、化合物1(またはその塩)および化合物2(またはその塩)に加えて、1種以上の追加のDAAを場合によって治療レジメンに使用することができる。これらの追加のDAAは、HCVプロテアーゼ阻害剤、HCVのヌクレオシドポリメラーゼまたはヌクレオチドポリメラーゼの阻害剤、HCV非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤、HCV NS3B阻害剤、HCV NS4A阻害剤、HCV NS5A阻害剤、HCV NS5B阻害剤、HCV侵入阻害剤、シクロフィリン阻害剤またはそれらの組合せであり得る。
【0043】
この目的のための好適なHCVプロテアーゼ阻害剤としては、テラプレビル(Vertex)、ボセプレビル(Merck)、BI−201335(Boehringer Ingelheim)、GS−9451(Gilead)およびBMS−650032(BMS)が挙げられるが、これらに限定されない。他の適したプロテアーゼ阻害剤としては、ACH−1095(Achillion)、ACH−1625(Achillion)、ACH−2684(Achillion)、AVL−181(Avila)、AVL−192(Avila)、BMS−650032(BMS)、ダノプレビル(RG7227/ITMN−191、Roche)、GS−9132(Gilead)、GS−9256(Gilead)、IDX−136(Idenix)、IDX−316(Idenix)、IDX−320(Idenix)、MK−5172(Merck)、ナルラプレビル(Schering−Plough Corp)、PHX−1766(Phenomix)、TMC−435(Tibotec)、バニプレビル(MK−7009、Merck)、VBY708(Virobay)、VX−500(Vertex)、VX−813(Vertex)、VX−985(Vertex)またはそれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0044】
本発明で使用するための好適な非ヌクレオシドHCVポリメラーゼ阻害剤としては、GS−9190(Gilead)、BI−207127(Boehringer Ingelheim)およびVX−222(VCH−222)(Vertex&ViraChem)が挙げられるが、これらに限定されない。好適なヌクレオチドHCVポリメラーゼ阻害剤としては、PSI−7977(Gilead)およびPSI−938(Gilead)が挙げられるが、これらに限定されない。適したHCVポリメラーゼ阻害剤の他の適した非限定的な例としては、ANA−598(Anadys)、BI−207127(Boehringer Ingelheim)、BILB−1941(Boehringer Ingelheim)、BMS−791325(BMS)、フィリブビル、GL59728(Glaxo)、GL60667(Glaxo)、GS−9669(Gilead)、IDX−375(Idenix)、MK−3281(Merck)、テゴブビル、TMC−647055(Tibotec)、VCH−759(Vertex&ViraChem)、VCH−916(ViraChem)、VX−759(Vertex)、GS−6620(Gilead)、IDX−102(Idenix)、IDX−184(Idenix)、INX−189(Inhibitex)、MK−0608(Merck)、RG7128(Roche)、TMC64912(Medivir)、GSK625433(GlaxoSmithKline)、BCX−4678(BioCryst)、ALS−2200(Alios BioPharma/Vertex)、ALS−2158(Alios BioPharma/Vertex)またはそれらの組合せが挙げられる。ポリメラーゼ阻害剤は、GS−6620(Gilead)、IDX−102(Idenix)、IDX−184(Idenix)、INX−189(Inhibitex)、MK−0608(Merck)、PSI−7977(Gilead)、PSI−938(Gilead)、RG7128(Roche)、TMC64912(Medivir)、ALS−2200(Alios BioPharma/Vertex)、ALS−2158(Alios BioPharma/Vertex)またはそれらの組合せなどのヌクレオシドポリメラーゼまたはヌクレオチドポリメラーゼの阻害剤であり得る。ポリメラーゼ阻害剤はまた、PF−00868554(Pfizer)、ANA−598(Anadys)、BI−207127(Boehringer Ingelheim)、BILB−1941(Boehringer Ingelheim)、BMS−791325(BMS)、フィリブビル、GL59728(Glaxo)、GL60667(Glaxo)、GS−9669(Gilead)、IDX−375(Idenix)、MK−3281(Merck)、テゴブビル(Gilead)、TMC−647055(Tibotec)、VCH−759(Vertex&ViraChem)、VCH−916(ViraChem)、VX−222(VCH−222)(Vertex&ViraChem)、VX−759(Vertex)、またはそれらの組合せなどの非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤であり得る。
【0045】
好適なNS5A阻害剤としては、BMS−790052(BMS)およびGS−5885(Gilead)が挙げられるが、これらに限定されない。適したNS5A阻害剤の非限定的な例としては、GSK62336805(GlaxoSmithKline)、ACH−2928(Achillion)、AZD2836(Astra−Zeneca)、AZD7295(Astra−Zeneca)、BMS−790052(BMS)、BMS−824393(BMS)、GS−5885(Gilead)、PPI−1301(Presidio)、PPI−461(Presidio)、A−831(Arrow Therapeutics)、A−689(Arrow Therapeutics)またはそれらの組合せが挙げられる。
【0046】
適したシクロフィリン阻害剤の非限定的な例としては、アリスポリビル(alisporovir)(Novartis&Debiopharm)、NM−811(Novartis)、SCY−635(Scynexis)またはそれらの組合せが挙げられる。
【0047】
適したHCV進入阻害剤の非限定的な例としては、ITX−4520(iTherx)、ITX−5061(iTherx)またはそれらの組合せが挙げられる。
【0048】
本発明の方法に含めるのに適した他のDAA剤の具体的な例としては、AP−H005、A−831(Arrow Therapeutics)(NS5A阻害剤)、A−689(Arrow Therapeutics)(NS5A阻害剤)、INX08189(Inhibitex)(ポリメラーゼ阻害剤)、ITMN−191(Intermune/Roche)(NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤)、VBY−376(プロテアーゼ阻害剤)(Virobay)、ACH−1625(Achillion、プロテアーゼ阻害剤)、IDX136(Idenix、プロテアーゼ阻害剤)、IDX316(Idenix、プロテアーゼ阻害剤)、VX−813(Vertex)、SCH900518(Schering−Plough)、TMC−435(Tibotec)、ITMN−191(Intermune、Roche)、MK−7009(Merck)、IDX−PI(Novartis)、R7128(Roche)、PF−868554(Pfizer)(非ヌクレオシドポリメラーゼ阻害剤)、PF−4878691(Pfizer)、IDX−184(Idenix)、IDX−375(Idenix、NS5Bポリメラーゼ阻害剤)、PPI−461(Presidio)、BILB−1941(Boehringer Ingelheim)、GS−9190(Gilead)BMS−790052(BMS)、CTS−1027(Conatus)、GS−9620(Gilead)、PF−4878691(Pfizer)、RO5303253(Roche)、ALS−2200(Alios BioPharma/Vertex)、ALS−2158(Alios BioPharma/Vertex)、GSK62336805(GlaxoSmithKline)およびそれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
【0049】
場合によるこれらのHCV阻害剤のいくつかの化学構造を以下に供する。
【0051】
本明細書に記載したどのHCV阻害剤もDAAも、治療処置または医薬製剤に使用する場合の適した塩の形状を包含する。
【0052】
いくつかの実施形態では、本発明は、1aまたは1bなどのHCV遺伝子型1に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAおよびリバビリンの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンの投与を含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
【0053】
いくつかの実施形態では、本発明は、HCV遺伝子型2または3に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAおよびリバビリンの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンの投与を含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
【0054】
いくつかの実施形態では、本発明は、HCV遺伝子型2に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
【0055】
いくつかの実施形態では、本発明は、HCV遺伝子型3に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
【0056】
いくつかの実施形態では、本発明は、HCV遺伝子型4に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
【0057】
いくつかの実施形態では、本発明は、HCV遺伝子型5に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
【0058】
いくつかの実施形態では、本発明は、HCV遺伝子型6に感染した患者を治療するための方法を特徴とする。本法は、8週間以下の継続期間(例えば8週間である継続期間)などの12週間以下の継続期間(例えば12週間である継続期間)に、少なくとも2種のDAAの組合せをそのような患者に投与することを含み、ここで本治療はインターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まず、前記少なくとも2種のDAAは、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを含む。化合物1(または医薬として許容されるその塩)および化合物2(医薬として許容されるその塩)は、治療有効量で投与し、治療完了後にSVR(例えばSVR12またはSVR24)をもたらすことができる。患者は治療未経験の患者または治療経験のある患者であり得る。治療の継続期間は12週間以下であり得、11週間以下、10週間以下、9週間以下が挙げられるが、好ましくは8週間以下、7週間以下、6週間以下、5週間以下、4週間以下または3週間以下が挙げられるものの、これらに限定されず、例えば12週間である継続期間または8週間である継続期間である。
【0059】
どの特定の患者のための具体的な用量のレベルも、採用する具体的な化合物の活性、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食生活、投与時間、投与経路、排出速度、薬の組合せおよび治療を行っている疾患の重症度を含めた様々な要因に依存することを理解されたい。
【0060】
本明細書に記載したどの方法においても、化合物1(または医薬として許容されるその塩)と化合物2(医薬として許容されるその塩)とを、単位用量剤形へ共に製剤化することができる。適した用量剤形の非限定的な例としては、液体または固体の用量剤形が挙げられる。好ましくは、化合物1と化合物2とは単一用量の固体剤形に製剤化されており、それらのDAAのうち少なくとも1種は非晶質の形態であるか、または非常に好ましくは、医薬として許容される水溶性のポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤を含むマトリックスに分子状に分散している。他方のDAAもまた、非結晶質の形態であるかもしくはマトリックスに分子状に分散するか、または異なる形態(例えば結晶質の形態)であり得る。さらに好ましくは、2種のDAAのそれぞれが非結晶質の形態であるか、または非常に好ましくは、医薬として許容される水溶性のポリマーおよび医薬として許容される界面活性剤を含むマトリックスに分子状に分散している。
【0061】
本明細書に記載したどの方法においても、治療されている患者は治療未経験の患者であり得る。
【0062】
本明細書に記載したどの方法においても、治療されている患者はインターフェロン非応答者であり得る。
【0063】
本明細書に記載したどの方法においても、治療されている患者はインターフェロン無応答者であり得る。
【0064】
本明細書に記載したどの方法においても、治療されている患者は肝硬変でないことがあり得る。
【0065】
本明細書に記載したどの方法においても、治療されている患者は肝硬変の患者であり得る。
【0066】
本明細書に記載したどの方法においても、治療されている患者は代償性肝硬変の患者であり得る。
【0067】
上記の実施形態および以下の実施例は、例示という手段で与えられており、限定するものではないことを理解されたい。本発明の範囲内の種々の変更および修正は、本願の記載から当業者には明らかになる。
【実施例】
【0068】
[実施例1] インターフェロンフリーのDAA併用療法のための臨床モデル化
化合物1および化合物2の投与を含む治療レジメンは、全体が参照により本明細書に組み込まれている2012年10月19日に出願の「HCVを治療するための方法」と題された米国特許出願公開第2013/0102526号に記載された臨床モデルを使用して評価した。これらの治療レジメンは、化合物1および化合物2の投与を含んでいたが、インターフェロンとリバビリンのどちらの投与も含まなかった。しかし、これらのレジメンにリバビリンを加えた場合には、同様のSVR比が期待される。
【0069】
図1は、遺伝子型1の未経験の対象を治療するための化合物1(400mgを1日1回)および化合物2(120mgを1日1回)の使用からなる2種類のDAAのレジメンに対する、SVR予測中央値のパーセンテージおよび90%SVR信頼区間を示す。異なる治療継続期間を評価した。12週間の治療についてのSVR予測値は約95%であった。本出願の全ての図に記載する際に、各SVRパーセンテージのカラムの上部にある垂直のバーは90%SVR信頼区間を表し、x軸(「時間(週)」)は各治療レジメンの継続期間を示す。
【0070】
図2は、遺伝子型1の未経験の対象を治療するための化合物1(400mgを1日1回)および化合物2(60mgを1日1回)の使用からなる2種類のDAAのレジメンに対する、SVR予測中央値のパーセンテージおよび90%SVR信頼区間を例示する。異なる治療継続期間を評価した。12週間の治療についてのSVR予測値は約85−90%であった。
【0071】
図3は、遺伝子型1の未経験の対象を治療するための化合物1(600mgを1日1回)および化合物2(480mgを1日1回)の使用からなる2種類のDAAのレジメンに対する、SVR予測中央値のパーセンテージおよび90%SVR信頼区間を示す。異なる治療継続期間を評価した。12週間の治療についてのSVR予測値は約100%であった。
【0072】
図4は、遺伝子型3の未経験の対象を治療するための化合物1(400mgを1日1回)および化合物2(120mgを1日1回)の使用からなる2種類のDAAのレジメンに対する、SVR予測中央値のパーセンテージおよび90%SVR信頼区間を示す。異なる治療継続期間を評価した。12週間の治療についてのSVR予測値は約95%であった。
【0073】
図5は、遺伝子型3の未経験の対象を治療するための化合物1(400mgを1日1回)および化合物2(60mgを1日1回)の使用からなる2種類のDAAのレジメンに対する、SVR予測中央値のパーセンテージおよび90%SVR信頼区間を例示する。異なる治療継続期間を評価した。12週間の治療についてのSVR予測値は約80−95%であった。
【0074】
図6は、遺伝子型3の未経験の対象を治療するための化合物1(600mgを1日1回)および化合物2(480mgを1日1回)の使用からなる2種類のDAAのレジメンに対する、SVR予測中央値のパーセンテージおよび90%SVR信頼区間を示す。異なる治療継続期間を評価した。12週間の治療についてのSVR予測値は約100%であった。
【0075】
[実施例2] インビトロにおける化合物1と化合物2との組合せ
図7は、HCV GT1bのCon−1株を複製させた細胞で試験した場合に、化合物1と化合物2との併用がHCV阻害に著しい相乗効果を発揮することを示す。この結果はプリチャード(Prichard)およびシップマン(Shipman)のモデル[Prichardら、ANTIVIRAL RESEARCH 14:181−205(1990)]を使用して生じたものである。
【0076】
化合物1は、GT1a、1b、2a、3a、4aまたは6a由来のNS3遺伝子を含有するHCVの安定なサブゲノムのレプリコンの複製を、0.85から2.8nMに及ぶEC
50値で阻害した。注目すべきは、化合物1がGT3aプロテアーゼを含有するレプリコンに対し、EC
50値1.6nMという強力な効力を有したことである。化合物1は、他のHCVプロテアーゼ阻害剤(Pis)に耐性を付与するNS3の155番目および168番目のアミノ酸位置についての一般的なGT1aおよび1bの変異株に対し、活性を持続させた。GT1aおよび1bのサブゲノムレプリコン細胞の耐性コロニー選抜試験によって、最も頻度の高い変異株として、GT1aのA156TおよびGT1bのA156Vが同定され、これらの株は、化合物1に対してそれぞれ1400倍および1800倍の感受性の低下をもたらした。しかし、これらの変異株は、インビトロ複製能が対応の野生株のレプリコンの1.5%および9.2%に過ぎなかった。GT3aのNS3プロテアーゼを含むレプリコンについては、化合物1では、そのEC50値を超える100倍以上の濃度でコロニーが殆ど選抜されなかった。選抜を生き残ったコロニーは、A156GのみまたはY56Hと共に選抜されたQ168Rのどちらかを含有しており、これらは化合物1に対する感受性にそれぞれ1500倍または1100倍の減少をもたらした。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
GT1a(H77)のV36M、R155K、D168AおよびD168VやGT1b(Con−1)のT54A、R155K、D168VおよびV170Aなどの一般的なHCV遺伝子型1のNS3耐性に関連する変異株に対して試験した場合に、化合物1は、野生型HCVレプリコンに対するのとほぼ同等の阻害活性を示した。化合物1はまた、NS5A阻害剤耐性またはNS5B阻害剤耐性に関連する多くの変異株(例えばGT1aのM28T、M28V、Q30D、Q30R、Y93C、Y93H、Y93N、L31V+Y93H、C316Y、M414T、Y448C、Y448H、S556GおよびS559G、ならびにGT1bのL28T、Y93H、S282T、C316Y、Y448HおよびS556G)に対して、インビトロで強力な活性を有することも示された。
【0080】
本発明に関する上述の記載は例示および解説を提供しているが、包括的であることまたは開示されたものに厳密に本発明を限定することを目的とするものではない。修正および変更は上記の教示を踏まえれば可能であり、本発明の実践から得られる場合がある。それゆえ、本発明の範囲は特許請求の範囲およびその等価物によって規定されることに留意されたい。