(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6563904
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】大型トラック内の対向ピストンエンジンの配置
(51)【国際特許分類】
B60K 5/02 20060101AFI20190808BHJP
F02B 75/18 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
B60K5/02 E
F02B75/18 J
F02B75/18 H
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-513068(P2016-513068)
(86)(22)【出願日】2014年5月8日
(65)【公表番号】特表2016-523752(P2016-523752A)
(43)【公表日】2016年8月12日
(86)【国際出願番号】US2014037294
(87)【国際公開番号】WO2014182895
(87)【国際公開日】20141113
【審査請求日】2017年4月28日
(31)【優先権主張番号】13/891,466
(32)【優先日】2013年5月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506405644
【氏名又は名称】アカーテース パワー,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フクア,ケビン,ビー.
【審査官】
結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭54−131225(JP,U)
【文献】
特開平10−129531(JP,A)
【文献】
特表2008−502849(JP,A)
【文献】
特表2003−510223(JP,A)
【文献】
英国特許出願公告第252135(GB,A)
【文献】
国際公開第2013/046466(WO,A1)
【文献】
Jean-Pierre Pirault and Martin Flint,Opposed-Piston Engine Renaissance Power for the Future,米国,Achates Power, Inc.,2010年
【文献】
Suramya Naik et al.,Practical Applications of Opposed-Piston Engine Technology to Reduce Fuel Consumption and Emissions,SAE Technical Paper,米国,SAE International,2013年11月27日,ISSN:0148-7191,DOI:10.4271/2013-01-2754
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 5/02,
F02B 75/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前端および後端の間に長手方向に走る2つの相隔たるフレームレールを有するシャーシと、
前記フレームレールに取り付けられる車軸を有する前輪組立体と、
前記フレームレールで支持され、前記前端と前記車軸との間に位置づけられる対向ピストンエンジンとを備え、
前記対向ピストンエンジンが、エンジンブロックに取り付けられた複数のシリンダで構成されたシリンダ組立体を含み、
前記エンジンブロックは、前記複数のシリンダを一列に保持し、直列式エンジン構成を画定し、
前記シリンダ組立体が、前記シャーシの長手方向に対して垂直に配向されることを特徴とするトラック。
【請求項2】
前記対向ピストンエンジンは、
2つのクランクシャフトであって、第1のクランクシャフトが前記シリンダの列の第1の端に沿って縦方向に位置づけられ、第2のクランクシャフトが前記シリンダの列の第2の端に沿って縦方向に位置づけられた、2つのクランクシャフトと、
前記2つのクランクシャフトを結合するギヤ組立体と、
前記ギヤ組立体に結合されるパワートレイン駆動部材とを含む、請求項1に記載のトラック。
【請求項3】
前記パワートレイン駆動部材が、前記車軸より上に位置づけられる、請求項2に記載のトラック。
【請求項4】
前記車軸と前記後端との間に位置づけられるフライホイールをさらに含み、前記パワートレイン駆動部材が前記フライホイールにもまた結合され、前記対向ピストンエンジンと前記フライホイールとの間にはギャップが存在し、前記パワートレイン駆動部材が前記対向ピストンエンジン及び前記フライホイールを接続する、請求項3に記載のトラック。
【請求項5】
前記対向ピストンエンジンが、前記対向ピストンエンジンの上部に前記トラックの運転手のキャブが取り付けられるキャブオーバ位置で支持される、請求項1に記載のトラック。
【請求項6】
前記対向ピストンエンジンが、フロアトンネル組立体の下で支持される、請求項5に記載のトラック。
【請求項7】
前記対向ピストンエンジンは、
2つのクランクシャフトであって、第1のクランクシャフトが前記シリンダの列の第1の端に沿って縦方向に位置づけられ、第2のクランクシャフトが前記シリンダの列の第2の端に沿って縦方向に位置づけられた、2つのクランクシャフトと、
前記2つのクランクシャフトを結合するギヤ組立体と、
前記ギヤ組立体に結合される回転可能なパワートレイン駆動部材とを含む、請求項6に記載のトラック。
【請求項8】
前記パワートレイン駆動部材が、前記車軸より上に位置づけられる、請求項7に記載のトラック。
【請求項9】
前記車軸と前記後端との間に位置づけられるフライホイールをさらに含み、前記パワートレイン駆動部材が前記フライホイールにもまた結合され、前記対向ピストンエンジンと前記フライホイールとの間にはギャップが存在し、前記パワートレイン駆動部材が前記対向ピストンエンジン及び前記フライホイールを接続する、請求項8に記載のトラック。
【請求項10】
前記フレームレールに取り付けられるキャブをさらに含み、前記キャブが前記フロアトンネル組立体の上にある、請求項7に記載のトラック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本分野は、2ストロークサイクル対向ピストンエンジンを備える車両に関する。具体的には、本分野は、車両構造における垂直配置されたマルチシリンダ対向ピストンエンジンの配置、特に、大型トラックの垂直配置されたマルチシリンダ対向ピストンエンジンの配置を含む。
【背景技術】
【0002】
2ストロークサイクルエンジンは、クランクシャフトが完全に1回転し、およびクランクシャフトに接続されたピストンが2ストロークするパワーサイクルを完了する内燃機関(エンジン)である。2ストロークサイクルエンジンの一例には、一対のピストンが、ボア内で相反滑り運動するためにシリンダのボア内に対向して配置される、対向ピストンエンジンがある。各シリンダは、排気ポートおよび吸気ポートを有する。各ポートは、シリンダの各端付近のシリンダ壁に周方向に配置された開口の1つまたは複数の配列または並びから構成されている。ピストンの相反運動は、ポートの動作を制御する。
【0003】
対向ピストンエンジンは、他の2ストロークエンジンに対し、さまざまな望ましい特徴を有する。そのような利点には、体積比が低い燃焼室面、優れた掃気、マルチシリンダ設計における優れたエンジンバランス、および優れた動力/重量比がある。これらおよび他の利点は、対向ピストンエンジンを大型トラックに適合させる車両設計の開発に動機を与えている。
【0004】
トラックは、エンジンを備えた車両であり、貨物を搬送および/または引っ張るよう設計されている。中型ならびに大型トラックおよび作業トラック(集合的に、「大型トラック」)は、通常、重量、容量、および/または目的の点から規定される。限定する意図はないが、有用な定義の1つが、49U.S.C.32901(a)(7)および(19)で見られる。典型的な大型トラック構造は、いくつかの共通構造特性を共有する。車両の前部にエンジンを配置した場合(前端配置)、ラジエータおよび他の熱交換機が、トラックのエンジン室の前部に位置する。単一の固体前車軸が、板ばね式サスペンションとともに使用される。固体後車軸を使用して、しばしば連動して、車両を駆動する。パワートレインが、車両の長手方向軸に沿って配向され、トランスミッションが、エンジン後部に取り付けられ、ドライブシャフトが動力を後車軸に伝達する。大型トラックの主要な構造要素は、車輪のちょうど内側に、前部から後部に走るツインフレームレールを含む。
【0005】
前端配置の大型トラックの構造は、フレームレールの間の、前車軸上に直接エンジンを取り付けるための設備を含むことができる。これは、典型的なL−4、L−5、L−6、V−6、およびV−8エンジン構造である。この種類のトラックは、異なる車軸セットバックと共にしばしば利用可能であるが、エンジンが前車軸上に搭載される場合も未だによくある。2つの典型的なキャブ構造が、大型トラックの前端配置のために使用される。1つは、キャブオーバ構成であり、運転手のキャブがエンジンの上部に取り付けられ、別の構成では、キャブが、エンジンをカバーするボンネット(フード)と共にエンジンの背後に取り付けられる。しかしながら、対向ピストンエンジンの細長いシリンダ特性により、これらの種類の大型トラック構造に配置することが困難であるエンジン形状が特殊となる場合があるが、それにもかかわらず、いくつかの試みがなされてきた。
【0006】
コマー(商用)・トラックは、キャブオーバ構造に設置される、前部端に搭載されたRootes−Lister TS2ストロークという対向ピストンディーゼルエンジンを備える。エンジンは、トラックのドライブトレインの上部に水平に配置された1列の3つのシリンダを含む。ピストンは、ロッカーアーム連結によって、単一のクランクシャフトに結合される。TSエンジンは当初、比較的低動力の用途のために設計された。動力要件が増加すると、より大型のシリンダが必要とされた。しかしながら、シリンダ長は、トラックのサイドレール間の空間によって制限される。したがって、シリンダの水平配向は、標準的な大型トラックのシャーシに適合させる場合、これらのエンジンによって実現可能な動力レベルを根本的に限定する。さらに、単一クランクシャフトアーキテクチャによって必要とされるロッカーアーム連結構成が、摩擦のために失われるエンジン動力の量を増加させ、それにより、TSエンジンによって実現可能な効率を制限する。
【0007】
TS対向エンジン設計に伴う配向および構造の問題は、大型トラックにおける対向ピストンエンジンの使用により得られる利点に制限をもたらす。
【0008】
したがって、大型トラックなどの車両が、そのような車両に共通の構造特性を保持しながら、効果的な大変位対向ピストンエンジンと適合することが可能となることが望ましい。
【発明の概要】
【0009】
ロッカー型TS対向ピストンエンジンの摩擦問題に対する解決策は、ロッカーアーム連結を無くすデュアルクランクシャフト対向ピストン構成を使用することである。さらに、水平の代わりに垂直にシリンダの列を配置することで、シリンダの延長を可能にし、エンジンが、TSエンジンによって実現可能な動力を超えることを可能にする。キャブオーバ大型トラックに従来のエンジンを設置するために使用される典型的な手法は、固体ビーム前車軸より上にエンジンを設置することであるが、垂直配置のデュアルクランクシャフト対向ピストンエンジンが、大型トラックのための従来のエンジンより縦長になる傾向があり、そのため、この配置は不利といえる。垂直配置対向ピストンエンジンは、車軸の上部に設置することができるが、キャブのフロアを、エンジンの高さに対応するよう相当に引き上げなければならず、またはエンジン設計を、トラックの長手方向により長く、垂直方向により短くなるよう妥協することになるであろう。
【0010】
本明細書に記載する原理による大型トラックにおける垂直配置デュアルクランクシャフト対向ピストンエンジンの配置の問題を解決するために、エンジンは、前車軸の前部に配置され、トランスミッションは、前車軸の背後に配置され、それにより、エンジンとトランスミッションとの間にギャップを形成する。クランクシャフトは、垂直配置シリンダによって分けられ、トラックの長手方向に整列され、対向ピストンエンジンの動力取出点が、トラックのドライブトレインに対し有利な位置に設置されることを可能にする。動力取出点とトランスミッションとの間の結合は、ギャップにわたって、車軸上部に達し、サスペンションが路面のでこぼこを吸収する必要があるように、トラックに対して車軸が移動することを可能にする。
【0011】
したがって、一列のシリンダを有する前方搭載対向ピストンエンジンを大型トラックと適合させる問題への解決策は、フレームレールの間の空間内に、トラックの前車軸の前方へ、垂直の向きにシリンダ特性を配置するようエンジンを位置づけることである。垂直配向シリンダ特性は高さのあるエンジン構造を必要とするが、前車軸の前方への配置により、エンジン室内に十分な垂直の間隙をもたらすため、前車軸およびキャブの内部に対してエンジンが低くなる。いくつかの態様において、エンジン構成は、一列のシリンダおよび2つのクランクシャフトを含み、その1つが、列の各端に取り付けられる。
【0012】
大型トラック内に対向ピストンエンジンを配置するための構成は、前端および後端の間に、シャーシの長手方向に伸びる2つの相隔たるフレームレールを有するシャーシと、フレームレールに取り付けられる車軸を伴う前輪組立体とを含む。対向ピストンエンジンは、フレームレールで支持され、前端と車軸との間に位置づけられている。いくつかの態様において、対向ピストンエンジンは、フレームレールの間に配置され、長手方向に対し垂直に配向された長手方向軸を有するシリンダ組立体を含む。他の態様において、対向ピストンエンジンは、レールの間に配置され、長手方向に走る一列のシリンダを含む。
【0013】
これらのエンジン配置構成は、大型車両用マルチシリンダ対向ピストンエンジンの利点を、多くの異なる製造元によって使用され、多くの異なる世界市場で販売される、一般的な種類の大型トラック構造と融合させるための解決策を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【0015】
【
図2】
図1のキャブ部分の前方部分に配置される対向ピストンエンジンの分解図である。
【0016】
【
図3】
図2の対向ピストンエンジンを組み立てた場合の側面図である。
【0017】
【
図4A】
図3の組み立てた対向ピストンエンジンの前面図である。
【
図4B】
図3の組み立てた対向ピストンエンジンの後面図である。
【0018】
【
図5】大型トラックにおける対向ピストンエンジンの配置を示す、平面の部分模式図である。
【0019】
【
図6】
図5の構成による、本明細書におけるパワートレインを有する
図1の大型トラックのシャドウレンダリングである。
【0020】
【
図7】
図5の構成による大型トラックのフレームレール、前車軸、およびエンジントンネル組立体に対する対向ピストンエンジンの配置を示す側面図である。
【0021】
【
図8】
図5の構成による大型トラックのフレームレール、前車軸、およびフロアトンネル組立体に対する対向ピストンエンジンの配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書は、大型トラック内に対向ピストンエンジンを配置することに関し、前端および後端の間に、トラックの長手方向に伸びる2つの相隔たるフレームレールを有するシャーシと、フレームレールに取り付けられる車軸を有する前輪組立体とを含む。対向ピストンエンジンは、フレームレールで支持され、前端と車軸との間に位置づけられている。一実施形態において、対向ピストンエンジンは、フレームレールの間に配置され、長手方向に対し垂直に配向された長手方向軸を有するシリンダ組立体を含む。別の実施形態において、対向ピストンエンジンは、フレームレールの間の空間内に配置され、トラックの長手方向に走る一列のシリンダを含む。
【0023】
図1および
図5を参照すると、大型トラック10の前方(前部)部分は、シャーシの前方部分17および後方部分18との間に、トラックの長手方向に走るフレームレール16を有するシャーシ14を有するキャブ12を含む。前方部分17は、トラックの前端部19に向けて伸びる。キャブ12は、シャーシの前方部分17において、フレームレール16に取り付けられる少なくとも1つの車軸22を有する前輪組立体20の上方に設置される。1つまたは複数の車輪24が、車軸22の各端に取り付けられる。
【0024】
シャーシ14の構造および組立体は、従来通りである。シャーシは、何らかの特定用途によって要求されるような形状および寸法を有する鋼組成要素から組み立てられるラダーフレーム型のものとすることができる。フレームの寸法は、対向ピストンエンジンを配置するうえで、またフレームレール16の間の空間内に少なくとも部分的に関連ドライブトレイン要素を配置するうえで必要とされる寸法にすることができる。フレームレール16にトラックのドライブトレインおよび他の要素を取り付け、連結することは、従来の要素および材料によることが好ましい。
【0025】
図5のように、トラック10のドライブトレイン(「パワートレイン」とも呼ばれる)は、対向ピストンエンジン30、トランスミッション組立体32、およびドライブシャフト34を含む。
図2を参照すると、対向ピストンエンジンは、エンジンブロック42に取り付けられた複数のシリンダ41から構成されるシリンダ組立体40を含む。2つのピストン44および45は、各シリンダ41のボア内に対向して配置される。ブロックは、シリンダ41を一列に保持し、インライン式(または、直線式)エンジン構成を画定する。連鎖クランクシャフトシステムは、並列離間構成で配置される2つの回転自在設置型クランクシャフト50および52と、クランクシャフトにリンクしてクランクシャフトをトランスミッション組立体に結合するギヤトレイン組立体56とを含む。エンジン30の垂直配向のため、クランクシャフト50は、クランクシャフト52より上に位置する。クランクシャフト50は、シリンダ41の列の第1の端に沿って縦方向に位置づけられて、ピストン44に結合され、クランクシャフト52は、シリンダ41の列の第2の端に沿って縦方向に位置して配置され、ピストン45に結合される。短いシャフト57を備えるパワートレイン部材は、ギヤトレイン組立体56に一方の端が、フライホイール58などのトランスミッション組立体部材に他方の端が取り付けられ、エンジンの動力取出点をトランスミッション組立体に直接結合する。
【0026】
図2〜
図5を参照すると、いくつかの態様において、対向ピストンエンジン30が組み立てられた場合(
図3、
図4A、
図4B)、エンジンは、シリンダ組立体40(
図2、
図3、
図5)の長手方向軸Aと整列させられる垂直寸法Vを有する。長手方向軸A(
図3)は、シリンダ41(
図2および
図5)の長手方向軸を含む面内にあることが好ましく、例えば、長手方向軸は、シリンダ41の1つの長手方向軸と一致させることができる。
図3、
図4A、および
図4Bに示した例において、エンジン30の高さHは、垂直寸法に沿う。
【0027】
対向ピストンエンジンの本構成は、大型トラックなどの車両に共通の構造特性を保持する方式で、そのような車両内の効率的な大変位対向ピストンエンジンとしての配置に良好に適合される。この点に関して、本エンジンは、シリンダ組立体が、トラックの長手方向に対して垂直に配向され、シリンダ組立体の長手方向軸がフレームレールの間の空間を走るように設置される。別の態様から理解されるように、対向ピストンエンジンは、レールの間の空間内に配置され、トラックの長手方向に走る一列に配置されたシリンダを含む。
【0028】
図5、
図6および
図7で最もよく見られるように、エンジン30は、前端部19と車軸22との間の位置で、フレームレール16に支持される。エンジン30は、例えば、エンジン30の側面に取り付けられるネジ付き固定部材59(
図4Aおよび
図4Bで最もよく見られる)によって、フレームレール16に取り付けられるサポートブラケット(図示せず)に取り付けてもよい。
図5、
図6、および
図7で示される位置において、シリンダ41の列は、トラックの長手方向に整列され、フレームレール16の間に画定される空間を通って延在する。この配置は、トラックの長手方向に対して垂直の向きにシリンダ組立体40を配置し、フレームレール16の間の空間を通って走る平面にシリンダの長手方向軸を配置する。シリンダ41の列は、フレームレール16の間の空間内に、シャーシフレーム内に、トラックの長手方向に整列して位置づけられる。エンジン30の上部は、フレームレール16の上部に延在し、エンジン30の底部は、フレームレール16の下部に延在する。
【0029】
図3で最もよく見られるように、エンジン30が組み立てられた場合、エンジン30とトランスミッション組立体58との間にギャップ60ができる。エンジンの動力取出点にフライホイール58を結合するパワートレイン駆動部材(シャフト57)が、ギャップの端から端まで達する。
図5、
図6、および
図7のように、対向ピストンエンジン30は、前車軸22の前部に配置され、トラック10内で従来よりも低く位置づけられることが可能になる。さらに、フライホイール58が、トラックの後端に面して前車軸22の背後に設置され、トランスミッション組立体32の他の要素に結合されるために位置づけられる。ギャップ60によって、サスペンション62が路面のでこぼこを吸収しなければならないように、軸22が、トラック10に対して伸び、シャフト57が、ギャップ60および軸22の上方に位置づけられる。
【0030】
図2を参照すると、いくつかの態様において、エンジン30の動力取出点が、下方のクランクシャフト52ではなく、クランクシャフト52より上のギヤトレイン56における他のいくつかの点であることが望ましい。いくつかの態様において、動力取出点は、上方クランクシャフト50と下方クランクシャフト52とを接続する一連のギヤ56における、クランクシャフト52より上の第1のギヤ63としてもよい。いくつかの態様において、シャフト57は、この動力取出ギヤ63と共に回転するよう取り付けられる。この配置の利点の1つは、必要な車軸走行を妨げずに、それでもなお、トランスミッション入力シャフト(図示せず)と整列するように、シャフト57を、車軸22より上に十分高く位置づけることができる点である。エンジン30とトランスミッション組立体32との間の構造的接続は、必要に応じて追加のブレーシングと共に、ギヤカバー64(
図2で最もよく見られる)およびベルハウジング65(
図7で最もよく見られる)でなされ、その結果、エンジン30およびトランスミッション組立体が、単一の構造単位として動作する。それにより得られるパワートレインは、トラック設計上の変更を最小にして、典型的なキャブオーバ型大型トラックに適合するという要求を満たすと同時に、高効率対向ピストンエンジンの設計を損なうこともない。
【0031】
図6、
図7および
図8に示すように、キャブ12は、キャブ12の内部の底(フロア)を画定するフロアトンネル組立体70より上の、またはフロアトンネル組立体70上のフレームレールに取り付けられる。エンジン30の配置は、フロアトンネル組立体70の下にエンジンを配置する。
【0032】
図4Bを参照すると、他の態様において、本明細書の上部で説明した実施形態によるトラック内に配置される場合、例えば、フライホイール58を通って走る軸82に向かう垂直軸VからCWまたはCCW方向80に回転した向きでエンジン30を配置することが望ましいであろう。これらの場合において、エンジン30の向きは、依然として、「垂直」の向きの範囲内にあると考えられる。
【0033】
エンジン配置の原理について、好適な実施形態を参照して説明してきたが、さまざまな変形を、説明した原理の主旨から逸脱することなく行うことができることを理解すべきである。したがって、これらの原理に与えられるどんな特許保護も、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。