特許第6563907号(P6563907)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェの特許一覧

特許6563907患者が安全領域を離れるリスクを決定する方法及び装置
<>
  • 特許6563907-患者が安全領域を離れるリスクを決定する方法及び装置 図000002
  • 特許6563907-患者が安全領域を離れるリスクを決定する方法及び装置 図000003
  • 特許6563907-患者が安全領域を離れるリスクを決定する方法及び装置 図000004
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6563907
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】患者が安全領域を離れるリスクを決定する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20190808BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20190808BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20190808BHJP
   G08B 25/08 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
   A61B5/00 102A
   A61B5/00 102C
   G08B21/02
   G08B25/04 K
   G08B25/08 A
【請求項の数】15
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-517222(P2016-517222)
(86)(22)【出願日】2014年5月23日
(65)【公表番号】特表2016-526953(P2016-526953A)
(43)【公表日】2016年9月8日
(86)【国際出願番号】EP2014060646
(87)【国際公開番号】WO2014195149
(87)【国際公開日】20141211
【審査請求日】2017年5月19日
(31)【優先権主張番号】13170850.5
(32)【優先日】2013年6月6日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】パイル マーテン ジェロン
(72)【発明者】
【氏名】バルドゥス ハリベート
【審査官】 湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−079328(JP,A)
【文献】 特開2003−091790(JP,A)
【文献】 特開2012−005727(JP,A)
【文献】 特開2004−357268(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0139899(US,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第1260173(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00
G08B 21/02
G08B 25/04
G08B 25/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の安全領域にいるユーザをモニタリングする装置の作動方法であって、
前記装置のセンサが、前記ユーザの少なくとも1つの生理学的特徴を測定するステップと、
前記装置の処理ユニットが、前記少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果を処理するステップであって、前記少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果から前記ユーザの感情状態を推定し、推定した前記ユーザの感情状態に基づいて、前記ユーザが前記所定の安全領域を離れるリスクを決定する、ステップと、
を含む、装置の作動方法。
【請求項2】
前記測定結果を処理する前記ステップは、前記処理ユニットが、前記少なくとも1つの生理学的特徴の前記測定結果及び/又は前記少なくとも1つの生理学的特徴の前記測定結果から抽出された1つ以上の特徴を、閾値と比較するステップを含む、請求項1に記載の装置の作動方法。
【請求項3】
前記測定結果を処理する前記ステップは、前記処理ユニットが、前記少なくとも1つの生理学的特徴の前記測定結果の変化及び/又は前記少なくとも1つの生理学的特徴の前記測定結果から抽出された1つ以上の特徴の変化を、閾値と比較するステップを含む、請求項1に記載の装置の作動方法。
【請求項4】
前記測定結果を処理する前記ステップは、前記処理ユニットが、機械学習アルゴリズムを使用して前記測定結果を処理するステップを含む、請求項1に記載の装置の作動方法。
【請求項5】
前記センサが、前記ユーザの動作を測定するステップと、
前記処理ユニットが、前記ユーザが前記所定の安全領域を離れる前記リスクを決定するために、測定された前記動作と、前記少なくとも1つの生理学的特徴の前記測定結果とを処理するステップと、
を更に含む、請求項1乃至4の何れか一項に記載の装置の作動方法。
【請求項6】
前記装置の前記ユーザの場所を決定する手段が、前記ユーザの場所を決定するステップと、
前記処理ユニットが、前記ユーザが前記所定の安全領域を離れる前記リスクを決定するために、決定された前記場所と、前記少なくとも1つの生理学的特徴の前記測定結果とを処理するステップと、
を更に含む、請求項1乃至5の何れか一項に記載の装置の作動方法。
【請求項7】
前記装置のメモリモジュールが、前記ユーザが前記所定の安全領域を離れるリスクが高いと予想される1つ以上の時刻、及び/又は、前記ユーザが前記所定の安全領域を以前に離れたことのある1つ以上の時刻に関する情報を記憶するステップと、
前記処理ユニットが、前記少なくとも1つの生理学的特徴の前記測定結果、現在の時刻、及び、記憶された前記情報を使用して、前記ユーザが前記所定の安全領域を離れる前記リスクを決定するステップと、
を更に含む、請求項1乃至6の何れか一項に記載の装置の作動方法。
【請求項8】
前記ユーザの少なくとも1つの生理学的特徴を測定する前記ステップは、前記センサが、前記ユーザの皮膚伝導率及び心拍数の少なくとも一方を測定するステップを含む、請求項1乃至7の何れか一項に記載の装置の作動方法。
【請求項9】
適切なコンピュータ又は処理ユニットによって実行されると、前記コンピュータ又は前記処理ユニットが請求項1乃至8の何れか一項に記載の方法を行うように構成されたコンピュータ可読コードを含む、コンピュータプログラム。
【請求項10】
ユーザをモニタリングする装置であって、
前記ユーザの少なくとも1つの生理学的特徴を測定するセンサと、
前記少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果を処理する処理ユニットであって、前記少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果から前記ユーザの感情状態を推定し、推定した前記ユーザの感情状態に基づいて、前記ユーザが前記所定の安全領域を離れるリスクを決定する、処理ユニットと、
を含む、装置。
【請求項11】
前記ユーザの動作を測定するセンサを更に含み、
前記処理ユニットは更に、前記ユーザが前記所定の安全領域を離れる前記リスクを決定するために、測定された前記動作と、前記少なくとも1つの生理学的特徴の前記測定結果とを処理する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ユーザの場所を決定する手段を更に含み、
前記処理ユニットは更に、前記ユーザが前記所定の安全領域を離れる前記リスクを決定するために、決定された前記場所と、前記少なくとも1つの生理学的特徴の前記測定結果とを使用する、請求項10又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記ユーザが前記所定の安全領域を離れるリスクが高いと予想される1つ以上の時刻、及び/又は、前記ユーザが前記所定の安全領域を以前に離れたことのある1つ以上の時刻に関する情報を記憶するメモリモジュールを更に含み、
前記処理ユニットは更に、前記少なくとも1つの生理学的特徴の前記測定結果、現在の時刻、及び、記憶された前記情報を使用して、前記ユーザが前記所定の安全領域を離れる前記リスクを決定する、請求項10乃至12の何れか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記ユーザの少なくとも1つの生理学的特徴を測定する前記センサは、前記ユーザの皮膚伝導率及び心拍数の少なくとも一方を測定する1つ以上のセンサである、請求項10乃至13の何れか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記ユーザの場所を決定する手段と、
前記処理ユニットが前記ユーザは前記所定の安全領域を離れるリスクが高いと決定すると、決定された前記場所を介護者に送信する送受信器回路と、
を更に含む、請求項10乃至14の何れか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザをモニタリングする方法及び装置に関し、特に、所定の安全領域又はゾーンにいるユーザをモニタリングする方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
約530万人のアメリカ人がアルツハイマー症を抱えて生活していると推定され、看護のための(直接的及び間接的な)生涯コストは、年間合計1000億米ドルを超えている。アルツハイマー症又は他の種類の認知症を患う人の数は、今後数年の間に、著しく増加することが予想されている。人が「徘徊する」事件は、認知症を患っている人の60%において報告されており、40%は、病気の経過中に、少なくとも1回は迷子になっている。
【0003】
一般に認められている徘徊の定義はないが、A.L.Nelson及びD.L.Algaseによる「Evidence-based protocols for managing wandering behaviours」において、「行ったり来たりする、不規則な及び/又は歩き回るパターンという形で現れ、その一部は、同伴されなければ、逃亡、逃亡の試み又は迷子になることが伴う、頻繁で、繰り返され、一時的に混乱して、及び/又は、方向感覚がなくなる特質を有する認知症に関連付けられる移動行動症候群」と説明されている。ここでは、逃亡とは、人が、自宅やその人の介護者の近くの規定された領域といった安全領域を離れることを指す。この徘徊行動は、人を重大なリスクにさらす可能性があり、介護者(例えば家族、近所の人又は医療従事者)にとってストレスの大きな原因である。徘徊行動の発現は、しばしば、人を医療機関に入れるきっかけとなる。
【0004】
アラームをトリガし、人の移動を追跡するように、人をモニタリングして、逃亡(徘徊)を検出するために使用される製品が市販されている。これらの製品は、人がいなくなった場合に、介護者がその人を見つけることができるようにする。一般的な技術は、所定の安全領域に対して人の位置を検出する全地球測位システム(GPS)ローカライゼーションを使用することである。しかし、GPSは、屋内でのGPS衛星信号の受信状態が限られるため、人が外に出てから(また、可能性としては、既に徘徊しているときに)有効になる。また、(カメラ、RFIDタグリーダー等といった)幾つかのセンサを、人による安全領域への進入又はそこからの進出を検出するために、安全領域内又はその周りに設置してもよい。しかし、この技術も、可能性としては、人が安全領域を離れようとする(又は既に離れた)場合にのみ、有効であり、しばしば、複雑な設置又は操作といった他の制限があり、人が、窓といった別の経路を通って、検出されることなく離れる可能性を残す。
【0005】
したがって、人による徘徊イベントを、それが危機的となる前に(即ち、人が所定の安全領域を離れる前に)検出できることが望ましい。徘徊イベントを早期に検出することは、人による逃亡を回避できる、又は、人が安全領域を離れたとしても早期に位置特定できることを意味する。これは、介護者のストレスを軽減し、安心感を強め、また、人がけがをするリスクを少なくする。早期段階で徘徊を信頼度が高く検出する方法は、徘徊を理由として人を施設に収容することを遅らせるのに役立ち、結果として、生活の質が良くなり、認知症の社会的コスト及び人的コストが削減される。
【0006】
したがって、人が安全領域から徘徊する可能性のあることを早期に(又は従来のシステムよりも早期に)警告できる、人をモニタリングする方法及び装置が必要である。
【0007】
何が徘徊行動の特定の発現を引き起こすのかについては、ほとんど分かっていない。しかし、徘徊症状の発現は、しばしば、徘徊者の情動不安及び/又は動揺が伴うことが分かっている。
【0008】
特定の感情状態が、発汗及び/又は心拍数の上昇による皮膚の伝導率の変化といったように、人に測定可能な生理学的反応をもたらすことが、一般的に知られている。これらの生理学的特徴又は生理学的特徴の測定値の変化は、人によって装着又は担持されるセンサを使用して測定できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、モニタリングデバイスのユーザの1つ以上の生理学的特徴を測定し、測定結果を使用して、ユーザの感情状態を推定し(例えばユーザは落ち着きがないか及び/又は動揺しているか)、したがって、ユーザが徘徊症状を発現する(即ち、ユーザの所定の安全領域を離れる)リスクを推定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様では、所定の安全領域にいるユーザをモニタリングする方法が提供される。当該方法は、ユーザの少なくとも1つの生理学的特徴を測定するステップと、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクを決定するために、少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果を処理するステップとを含む。
【0011】
幾つかの実施形態では、測定結果を処理するステップは、少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果及び/又は少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果から抽出された1つ以上の特徴を、閾値と比較するステップを含む。
【0012】
代替実施形態では、測定結果を処理するステップは、少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果の変化及び/又は少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果から抽出された1つ以上の特徴の変化を、閾値と比較するステップを含む。
【0013】
更なる実施形態では、測定結果を処理するステップは、機械学習アルゴリズムを使用して測定結果を処理するステップを含む。
【0014】
好適な実施形態では、当該方法は更に、ユーザの動作を測定するステップと、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクを決定するために、測定された動作と、少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果とを処理するステップとを含む。
【0015】
好適には、ユーザの動作を測定するステップは、加速度計を使用して動作を測定するステップを含む。
【0016】
幾つかの実施形態では、当該方法は更に、ユーザの場所を決定するステップと、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクを決定するために、決定された場所と、少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果とを処理するステップとを含む。
【0017】
幾つかの実施形態では、当該方法は更に、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクが高いと予想される1つ以上の時刻、及び/又は、ユーザが所定の安全領域を以前に離れたことのある1つ以上の時刻に関する情報を記憶するステップと、少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果、現在の時刻、及び、記憶された情報を使用して、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクを決定するステップとを含む。
【0018】
好適には、ユーザの少なくとも1つの生理学的特徴を測定するステップは、ユーザの皮膚伝導率及び心拍数の少なくとも一方を測定するステップを含む。
【0019】
好適には、当該方法は更に、ユーザは所定の安全領域を離れるリスクが高いと決定されると、アラームをトリガするステップを含む。
【0020】
幾つかの実施形態では、当該方法は更に、ユーザの場所を決定するステップと、ユーザは所定の安全領域を離れるリスクが高いと決定されると、場所を介護者に送信するステップとを含む。
【0021】
所定の安全領域は、地理的地域又は介護者の所定の距離内の領域であってよい。
【0022】
本発明の第2の態様によれば、適切なコンピュータ又は処理ユニットによって実行されると、当該コンピュータ又は処理ユニットが、上記された方法の何れかを行うように構成されたコンピュータ可読コードがその中に具現化されたコンピュータプログラムプロダクトが提供される。
【0023】
本発明の第3の態様によれば、ユーザをモニタリングする装置が提供される。当該装置は、ユーザの少なくとも1つの生理学的特徴を測定するセンサと、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクを決定するために、少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果を処理する処理ユニットとを含む。
【0024】
幾つかの実施形態では、処理ユニットは、少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果及び/又は少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果から抽出された1つ以上の特徴を、閾値と比較することによって、処理結果を処理する。
【0025】
代替実施形態では、処理ユニットは、少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果の変化及び/又は少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果から抽出された1つ以上の特徴の変化を、閾値と比較することによって、測定結果を処理する。
【0026】
更なる実施形態では、処理ユニットは、機械学習アルゴリズムを使用して測定結果を処理する。
【0027】
好適な実施形態では、当該装置は更に、ユーザの動作を測定するセンサを含み、処理ユニットは更に、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクを決定するために、測定された動作と、少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果とを処理する。
【0028】
好適には、ユーザの動作を測定するセンサは、加速度計である。
【0029】
幾つかの実施形態では、当該装置は更に、ユーザの場所を決定する手段を含み、処理ユニットは更に、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクを決定するために、決定された場所と、少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果とを使用する。
【0030】
幾つかの実施形態では、当該装置は更に、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクが高いと予想される1つ以上の時刻、及び/又は、ユーザが所定の安全領域を以前に離れたことのある1つ以上の時刻に関する情報を記憶するメモリモジュールを含み、処理ユニットは更に、少なくとも1つの生理学的特徴の測定結果、現在の時刻、及び、記憶された情報を使用して、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクを決定する。
【0031】
好適には、ユーザの少なくとも1つの生理学的特徴を測定するセンサは、ユーザの皮膚伝導率及び心拍数の少なくとも一方を測定する1つ以上のセンサである。
【0032】
好適には、処理ユニットは、ユーザは所定の安全領域を離れるリスクが高いと決定されると、アラームをトリガする。
【0033】
幾つかの実施形態では、当該装置は更に、ユーザの場所を決定する手段と、処理ユニットがユーザは所定の安全領域を離れるリスクが高いと決定すると、決定された場所を介護者に送信する送受信器回路とを含む。
【0034】
幾つかの実施形態では、センサ及び処理ユニットは、ユーザによって装着される又は持ち運ばれるモニタリングデバイスの一部である。
【0035】
代替実施形態では、センサは、ユーザによって装着される又は持ち運ばれるモニタリングデバイスの一部であり、処理ユニットは、モニタリングデバイスとは別個のベースユニットの一部である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明の例示的な実施形態が、ほんの例として、次の図面を参照しながら以下に説明される。
【0037】
図1図1は、本発明の一実施形態によるモニタリングデバイスのブロック図である。
図2図2は、本発明の一実施形態によるユーザをモニタリングする方法を示すフローチャートである。
図3図3は、本発明の別の実施形態によるユーザをモニタリングする方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0038】
上記したように、特定の生理学的特徴の測定結果は、人の感情状態の推定値として使用できることが知られている。測定結果が、人は、落ち着いていない、動揺している、又は、徘徊イベントに関連付けられている別の感情状態にあることを示唆する場合、その人は、徘徊イベントがあるリスクが高い又はより高い(即ち、その人の所定の安全領域を離れるリスクが高い又はより高い)と決定できる。所定の安全領域は、人の自宅若しくはその住居施設のある医療機関の中又はその周辺といった地理的地域であってよい。又は、所定の安全領域は、人の自宅若しくは住居施設のある医療機関にあるベースユニットの特定距離内又はその人の介護者の特定の距離内として規定される。
【0039】
人の皮膚コンダクタンス(電気皮膚反応(GSR)とも知られている)は、人の感情状態を推定するために使用できる1つの上記されたような生理学的特徴である。人の皮膚コンダクタンスは、手首に装着するデバイスを介して、手首において測定される。GSRは、皮膚に接触するリストバンド内の2つの電極間を通過する電流を観察することによって測定される。この信号から、人の感情状態の経時的な変化が、皮膚コンダクタンスレベルの変化によって観察できる。一方で、より急激な変化は、信号の増加に関連付けられ、皮膚コンダクタンス増加(SCR)と呼ばれる。
【0040】
動揺といった強い感情状態は、高い興奮状態に関連付けられ、皮膚コンダクタンスレベル又はSCRが増加する。これらの値は、信号解析技術を使用して、GSR信号から抽出される。これらの値が、ある閾値を超える又はある閾値によって通常観察されるレベルを超えると、本発明によれば、これは、人が、徘徊に関連付けられる感情状態の1つにあり、所定の安全領域を離れるリスクが高い又はより高いことを示す。GSR信号からこれらの値を抽出する適切な信号解析技術は、当技術分野において知られており、ここでは、詳細に説明されない。
【0041】
人の心拍数、又は、人の心拍数の変化も同様に、人の感情状態の尺度として、皮膚伝導率測定結果とは別個に又はそれと組み合わせて、使用できる。
【0042】
したがって、本発明によれば、モニタリングデバイスのユーザの1つ以上の生理学的特徴を測定できる、当該モニタリングデバイスの形の装置が提供される。図1に、本発明の一実施形態によるモニタリングデバイス2が示される。モニタリングデバイス2は、ユーザ(即ち、徘徊する可能性のある人)によって装着又は担持されるようにデザインされている。幾つかの実施形態では、モニタリングデバイス2は、ユーザの手首若しくは腰、首周りのコード又はチェーン付きのペンダントとして胸又は背に装着されるように、又は、ポケットの中で持ち運ばれるように構成される。
【0043】
モニタリングデバイス2は、ユーザの生理学的特徴を測定する少なくとも1つのセンサ4を含む。好適には、1つ以上のセンサ4が、ユーザの皮膚伝導率(GSR)及び心拍数のうちの少なくとも一方を測定する。皮膚伝導率センサは、当技術分野において知られており、ここでは、詳細に説明されない。同様に、心拍数センサも、当技術分野において知られている。既知のセンサには、心電図(ECG)センサ及び光電脈波(PPG)センサが含まれる。他の実施形態では、ユーザの体に置かれた加速度計からの信号が、心臓の鼓動及び/又はユーザの体中をめぐる血液のポンピングによって引き起こされた加速度を含み、加速度信号は、したがって、心拍数を抽出するために処理される。
【0044】
幾つかの実施形態では、少なくとも1つのセンサ4は更に、ユーザの体温、血圧、呼吸速度及び/又はユーザの感情状態の指示を提供できる任意の他の生理学的特徴を測定するセンサも含む。
【0045】
当然ながら、1つ以上のセンサ4が、測定をするために、ユーザの皮膚との接触を必要とする場合(例えば皮膚伝導率センサ及び特定のタイプの心拍数センサ)、1つ以上のセンサ4は、ユーザの皮膚との接触は、モニタリングデバイス2がユーザによって装着されると形成されるように、モニタリングデバイス2のハウジング内に構成されることが好適である。代替実施形態では、特に、モニタリングデバイス2のフォームファクタが、ユーザの皮膚と一貫した接触を提供しない場合(例えばモニタリングデバイス2がペンダント形式の場合)、ユーザの皮膚と接触する必要のあるセンサの部分(例えば電極)は、例えば接着パッチ、バンド又はストラップを使用して、ユーザの皮膚に別個に取り付けられてもよい。
【0046】
モニタリングデバイス2は更に、1つ以上のセンサ4から測定結果を受信し、測定結果を処理して、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクを決定する処理ユニット6も含む。処理ユニット6は更に、モニタリングデバイス2の操作も広く制御する。
【0047】
モニタリングデバイス2は更に、処理ユニット6と、モニタリングデバイス2が他の電子デバイスと通信可能にする関連のアンテナ10とに接続される送受信回路8も含む。例えばユーザは、所定の安全領域を離れるリスクが高い又はより高いと決定されると、処理ユニット6は、送受信器回路8とアンテナ10とを介して、アラーム信号を、遠隔にあるコールセンター又は特定の介護者が所有する(ポケットベル、スマートホン、タブレット、コンピュータ等といった)リモートデバイスに送信して、介護者に、ユーザが所定の安全領域からまさにさまよい出ようとしていることを警告する。送受信器回路8は、例えばGSM(登録商標)、WCDMA(登録商標)、UMTS、LTE、ブルートゥース、Wi−Fi等といった任意の適切なタイプのワイヤレス通信プロトコルを使用して、他のデバイスと通信する。
【0048】
モニタリングデバイス2は更に、処理ユニット6に接続され、処理ユニット6による処理の前に、1つ以上のセンサ4からの測定結果データ、及び/又は、処理ユニット6による使用のためのコンピュータ可読コードを記憶するメモリモジュール12も含む。
【0049】
幾つかの実施形態では、モニタリングデバイス2は、処理ユニット6に接続され、モニタリングデバイス2の位置又は場所を決定する場所追跡モジュール14を含む。例えば場所追跡モジュール14は、GPS、GNSS、GLONASS又はGalileo受信器といった衛星測位システム(SPS)受信器を含む。しかし、当業者であれば、例えば携帯電話機の基地局の三角測量及び/又は付近のWi−FiアクセスポイントのIDを使用する技術を含む、ユーザの場所を決定する他の技術を認識するであろう。また、場所追跡モジュール14は、これらの技術を使用する、ユーザの場所を決定するための適切なコンポーネントを含む。幾つかの実施形態では、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクにさらされている(リスクが高い)ことが決定されると、ユーザの場所の追跡を開始するために、場所追跡モジュール14が選択的に起動される。他の実施形態では、ユーザの場所を決定する(例えば徘徊イベントを検出するために、所定の安全領域を参照して場所を決定する)ために、場所追跡モジュール14が断続的に起動される。場所追跡モジュール14によって出力されるモニタリングデバイス2の位置又は場所は、遠隔のコールセンター又は遠隔にいる介護者のデバイスに、送受信器回路8を使用して送信される。
【0050】
モニタリングデバイス2は更に、任意選択的に、モニタリングデバイス2によって経験される加速度を(好適には3次元で)測定する加速度計16も含む。処理ユニット6は、加速度を解析して、ユーザの活動レベルを推定できる。
【0051】
図1に示される実施形態に代わる実施形態では、モニタリングデバイス2は、ユーザの自宅(又は居住施設のある医療機関)に置かれ、モニタリングデバイス2とワイヤレス通信するベースユニットを含むシステムの一部である。ベースユニットは更に、モニタリングデバイス2が使用されていないときに、モニタリングデバイス2用の充電ステーションの機能を果たしてもよい。ベースユニットは、公衆交換電話網及び/又はモバイル通信ネットワークを介するモニタリングデバイス2と、遠隔のコールセンター又は遠隔にいる介護者のデバイスとの間の通信を可能にする回路を含むか、及び/又は、インターネットへの接続を提供する。このシステムの幾つかの実施態様では、本発明による処理及び動作は、モニタリングデバイス2内の処理ユニット6によって行われ、ベースユニットは、遠隔にあるコールセンター/介護者のデバイスとの通信を容易にするためだけに提供される。代替の実施態様では、モニタリングデバイス2は、1つ以上の生理学的特徴センサ4によって取得された測定結果を、ベースユニットに通信し、ベースユニット内の処理ユニットが、当該測定結果を使用して、本発明による処理及び動作を行う。後者の実施形態は、モニタリングデバイス2の電力消費量が大幅に減少されるという利点がある。
【0052】
モニタリングデバイス2がベースユニットと通信する実施形態では、通信は、例えばWi−Fi、ブルートゥース、近距離無線通信(NFC)等である任意の既知のワイヤレス技術を使用して行われる。
【0053】
図2におけるフローチャートは、本発明の一実施形態によるユーザをモニタリングする方法を示す。ステップ101において、上記されたモニタリングデバイス2を使用して、ユーザの少なくとも1つの生理学的特徴が測定される。この少なくとも1つの生理学的特徴は、手首又はユーザの体の別の部分において測定されるユーザの皮膚の伝導率、及び/又は、ユーザの心拍数を含む。幾つかの実施形態では、ステップ101は、生理学的特徴の即時の測定結果を収集することを含むが、他の実施形態では、ステップ101は、生理学的特徴の時系列の測定結果を収集することを含む。
【0054】
次に、ステップ103において、少なくとも生理学的特徴の測定結果が処理されて、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクが決定される。上記されたように、この処理は、モニタリングデバイス2内の処理ユニット6によって行われても、別個のベースユニット内の処理ユニットによって行われてもよい。
【0055】
幾つかの実施形態では、ステップ103における処理は、生理学的特徴の測定結果、又は、測定結果から抽出された(皮膚コンダクタンス上昇(SCR)の発生といった)特徴を閾値と単に比較し、測定結果が(特定の生理学的特徴に対し必要に応じて)閾値を上回る又は下回る場合に、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクが高いことを決定する。したがって、一実施形態では、測定された皮膚伝導率が閾値を上回る場合に、ユーザは、所定の安全領域を離れるリスクが高いと決定される(これは、皮膚の伝導率が高いと、ユーザはよりストレスを感じている/動揺していることを示唆することによる)。
【0056】
他の実施形態では、ステップ103における処理は、ユーザの通常又は平均の値からの生理学的特徴の変化、又は、特定の期間(例えば5分間)に亘る生理学的特徴の変化を決定し、その変化を閾値と比較することを含む。
【0057】
ユーザが所定の安全領域を離れるリスクが高いと決定されると、上記方法は更に、アラームをトリガすることを含み、遠隔にあるコールセンター及び/又はユーザの介護者が所有する電子デバイスにアラートが送信される。これに代えて又は加えて、モニタリングデバイス2内の場所追跡モジュール14が起動され、追跡された場所が、遠隔にあるコールセンター及び/又は介護者に送信され、これにより、ユーザが所定の安全領域を離れた場合に、ユーザを見つけることができる。
【0058】
以下により詳細に説明される更なる実施形態では、生理学的特徴の測定結果は、ユーザが所定の安全領域を離れるリスクを決定するために、他のセンサからの測定結果及び/又は他の情報と組み合わせて処理される。
【0059】
図3におけるフローチャートは、本発明の別の実施形態によるユーザをモニタリングする方法を示す。第1のステップ、即ち、ステップ201において、ユーザの皮膚伝導率が測定され、皮膚伝導率の測定結果は、リスク計算に使用される1つ以上の特徴値を抽出するように処理される(ステップ203)。上記されたように、特徴値は、測定結果における皮膚コンダクタンス上昇(SCR)の発生、又は、所定の期間中の最も高い測定皮膚伝導率を含む。抽出可能な他の特徴値は、皮膚コンダクタンスレベルの平均又は標準偏差、SCRの振幅、勾配、上昇の継続時間、回復のハーフタイム又は総数を含む。
【0060】
皮膚伝導率の測定が行われるのと同時に又はほぼ同時に、モニタリングデバイス2の加速度(したがって、ユーザの加速度)が、加速度計16を使用して測定される(ステップ205)。ステップ207において、加速度測定結果が処理されて、ユーザの生理学的活動及び活動レベルに関連する特徴値が抽出される。抽出可能な他の特徴値は、加速度の大きさ、垂直及び/又は側方運動、(重力の測定された方向に基づく)方位、ピーク数及び周波数に基づいた尺度を含む。
【0061】
皮膚伝導率の測定結果及び加速度測定結果から抽出された特徴値(また、更なる実施形態では、心拍数、体温等といった他の生理学的特徴測定結果から抽出された特徴値)は、ユーザが所定の安全領域からさまよい出るリスクを計算するように処理される(ステップ209)。
【0062】
皮膚伝導率の測定結果を、加速度測定値(具体的には、加速度測定結果から抽出されたユーザの活動レベルの値)と合わせて処理してユーザが所定の安全領域を離れるリスクを決定することは、有利である。第1の場合では、皮膚伝導率のみを観察することは、誤アラームにつながる可能性がある。これは、運動といった激しい身体活動も皮膚コンダクタンスレベルを上昇させるが、これは、必ずしも徘徊イベントにはつながらないからである。活動量を加速度計16からの信号を使用してモニタリングし、幾つかの誤アラームを防ぐことができる。具体的には、皮膚コンダクタンスが異常である(したがって、徘徊行動が今にも起ころうとしていることを示す)かどうかを決定するために皮膚伝導率測定結果に適用される閾値又は基準が、加速度計16からの信号において観察される運動量に基づいて適応される。例えば運動又は活動量が閾値を上回る場合、皮膚伝導率測定結果に適用される基準は、SCRにおいてより急な勾配、又は、より高い絶対皮膚伝導率レベルを必要とする。これにより、高活動の状況においても徘徊イベントが検出され、誤アラームは減少される。
【0063】
第2の場合では、(ユーザの活動が増加することによる)皮膚伝導率の著しい変化を観察することと、(例えばステップ検出アルゴリズムを使用して)ユーザが歩行しているのか又は休んでいるのかを検出するために加速度計16からの信号を処理することとによって、徘徊イベントの検出の確実性が増加される。徘徊には、移動側面が含まれるので、ユーザが徘徊するリスクが高いという皮膚伝導率の測定結果からの指示は、活動レベルがユーザは休んでいることを示唆する場合には、無視できる。別の場合では、活動レベルがユーザは歩行していることを示唆する場合、皮膚伝導率の測定結果から抽出される特徴値に適用される閾値は、徘徊の検出によりふさわしいように調節される。
【0064】
ステップ209における処理は、幾つかの閾値を、抽出された特徴に適用することを含む。例えば対応する閾値が、皮膚伝導率の測定結果から抽出された特徴値と、加速度の測定結果から抽出された特徴値とに適用され、特徴値が、対応する閾値を上回る場合に、ユーザは徘徊するリスクが高いと決定される。
【0065】
或いは、複数の閾値が特徴値に適用されて、段階的なリスク値(例えば低、中、高)が提供されてもよいし、又は、リスク値は、特徴値が閾値を上回る量に基づいて決定されてもよい。
【0066】
別の代替案として、各特徴値は、1つのリスク値を導出するように個別に使用され、すべての特徴値のリスク値が、全体のリスク値を与えるように累算されてもよい。
【0067】
更に別の代替案として、特徴値は、当該特徴値及び/又はリスク値を、観察されたイベント又は異なるユーザ間の差(例えばユーザの基準皮膚伝導率又は心拍数の差)に基づいて適応させるベイジアン(Bayesian)信念ネットワークといった機械学習アルゴリズムを使用して処理される。これらの実施形態では、機械学習アルゴリズムは更に、皮膚伝導率及び活動レベル(及び他の特徴)の測定結果から特徴値のパターンも記録し、これらを、誤アラーム及び偽陰性の発生を減少させるように、アルゴリズムを訓練するために使用する。特に、機械学習アルゴリズムは、特定の特徴値又は特徴値セットを、徘徊イベントが発生する確率とマッチさせる。これらの実施形態では、徘徊イベントが生じた場合に(例えば介護者によって、介護者の電子デバイスを使用して提供される)指示がアルゴリズムに提供されるべきであり、これにより、機械学習アルゴリズムは、適切な特徴値パターンを特定できる。
【0068】
ユーザのリスク値を導出するために使用できる更なる特徴は、ユーザが徘徊する可能性が最も高い時刻に基づいている。したがって、ステップ211において、現在の時間が、ユーザが徘徊する可能性が最も高い1つ以上の時刻を示す情報と比較される。この情報は、ユーザが前に所定の安全領域からさまよい出たときの時刻から導出される(この時刻は、例えば介護者によって提供される)。これに加えて又は代えて、この情報は、一般にユーザが徘徊するリスクがより高い時刻に基づいている。例えば一般に、人は、一日のうちの他の時刻よりも夕暮れ時に徘徊する可能性がより高いことが分かっている。ステップ211における比較の結果は、ステップ209に入力され、比較の結果と他の特徴値とを使用して、リスク値が計算される。
【0069】
ステップ209において決定されたリスク値は(単純な「高」又は「低」リスクと表される場合であっても)、リスク閾値と比較される(ステップ213)。リスク値が、リスク閾値を上回る場合、ユーザは、所定の領域を離れるリスクにさらされていると見なされ、アラートがトリガされる(ステップ215)。上記されたように、アラートのトリガリングには、介護者が持っている電子デバイスにメッセージを送信すること及び/又は遠隔のコールセンターにメッセージを送信することが含まれる。更に上記されたように、モニタリングデバイス2内の場所追跡モジュール14が起動され、ユーザがすぐに見つけられるように、ユーザの場所が、介護者のデバイス及び/又は遠隔のコールセンターに送信される。
【0070】
したがって、ユーザが安全領域から徘徊する可能性があることを早期に(又は従来のシステムよりも早期に)警告できる、ユーザをモニタリングする方法及び装置が提供される。
【0071】
本発明は、図面及び上記説明において詳細に例示かつ説明されたが、このような例示及び説明は、例示と解釈されるべきであって、限定と解釈されるべきではない。本発明は、開示されている実施形態に限定されない。
【0072】
開示される実施形態に対する変形態様は、図面、開示内容及び添付の請求項を検討することにより、請求項に係る発明を実施する当業者には理解されかつ実施可能である。請求項において、「含む」との用語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、また、「a」又は「an」との不定冠詞も、複数形を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項に記載される幾つかのアイテムの機能を実現してもよい。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されることだけで、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に又は他のハードウェアの一部として供給される光学記憶媒体又は固体媒体といった適切な媒体上に格納/分散配置されてもよいが、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムを介するといった他の形態で分散されてもよい。請求項における任意の参照符号は、範囲を限定しているものと解釈されるべきではない。
図1
図2
図3