特許第6563961号(P6563961)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6563961ヘアトリマーの切断長さを制御する作動機構
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6563961
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】ヘアトリマーの切断長さを制御する作動機構
(51)【国際特許分類】
   B26B 19/20 20060101AFI20190808BHJP
【FI】
   B26B19/20
【請求項の数】11
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-574407(P2016-574407)
(86)(22)【出願日】2015年5月21日
(65)【公表番号】特表2017-518827(P2017-518827A)
(43)【公表日】2017年7月13日
(86)【国際出願番号】EP2015061208
(87)【国際公開番号】WO2015197272
(87)【国際公開日】20151230
【審査請求日】2018年5月16日
(31)【優先権主張番号】14174818.6
(32)【優先日】2014年6月27日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】フーン,キン ファット
【審査官】 村上 哲
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0219724(US,A1)
【文献】 特開2000−070563(JP,A)
【文献】 米国特許第6125545(US,A)
【文献】 実開昭52−036570(JP,U)
【文献】 特開平09−262381(JP,A)
【文献】 特開昭61−252978(JP,A)
【文献】 特開平05−245273(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B 19/20
WPI
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、該フレームに取り付けられるとともに前記フレームに対して直線的に摺動するように構成されたアクチュエータと、前記フレームに取り付けられるとともに前記フレームに対して直線的に摺動するように構成された摺動部材と、前記アクチュエータを前記摺動部材に接続する結合機構と、を有するヘアトリマーの切断長さを制御する作動機構であって、前記結合機構は、前記フレームに対して前記アクチュエータを摺動させることにより、前記摺動部材が前記フレームに対して摺動運動する距離が減少するように構成され、
前記結合機構は、前記フレーム内の、前記アクチュエータ及び/又は前記摺動部材の直線的な摺動方向に対して垂直な方向(B−B)に延びるスロットと、該スロット内に摺動可能に受容されたピンとを含み、前記結合機構は、前記フレームに対して前記アクチュエータを摺動させることにより、前記スロット内での前記ピンの摺動運動を生じさせ、その結果として、前記摺動部材が前記フレームに対して摺動運動するように構成され、
前記結合機構は、前記アクチュエータ内の、前記スロットに対して角度(α)で傾斜している軌道と前記摺動部材内の、前記スロットに対して角度(β)で傾斜している軌道とをさらに含み、前記アクチュエータ内の前記軌道が前記スロットに対して傾斜している前記角度(α)は、前記摺動部材内の前記軌道が前記スロットに対して傾斜している角度(β)よりも大きく、前記ピンの第1の端部が、前記アクチュエータ内の前記軌道に配置され、及び前記ピンの第2の端部が、前記摺動部材内の前記軌道に配置される、
作動機構。
【請求項2】
前記アクチュエータは、前記フレームに対して第1の方向(A−A)に沿って摺動するように構成され、前記摺動部材は、前記アクチュエータと同じ第1の方向に沿って直線的に摺動するように構成される、請求項1に記載の作動機構。
【請求項3】
前記結合機構は、前記ピンが、前記スロット内を移動するように構成される、請求項1又は2に記載の作動機構。
【請求項4】
前記アクチュエータ内の前記軌道は、前記スロットに対して45°よりも大きい角度(α)で傾斜しており、前記摺動部材内の前記軌道は、前記スロットに対して45°未満の角度(β)で傾斜している、請求項に記載の作動機構。
【請求項5】
前記結合機構は、前記摺動部材の得られた摺動運動に対する前記アクチュエータの摺動運動の比が、1:1〜10:1であり、好ましくは1.5:1〜4:1であるように構成される、請求項1乃至のいずれか一項に記載の作動機構。
【請求項6】
前記フレームは、対向する第1及び第2の面を含み、前記アクチュエータは、前記フレームの第1の面に摺動可能に配置され、及び前記摺動部材は、前記フレームの第2の面に摺動可能に配置される、請求項1乃至のいずれか一項に記載の作動機構。
【請求項7】
前記フレームは、第1及び第2の対をなす溝を含み、前記アクチュエータは、第1の対をなす溝内に摺動可能に受容され、及び前記摺動部材は、第2の対をなす溝内に摺動可能に受容される、請求項1乃至のいずれか一項に記載の作動機構。
【請求項8】
前記摺動部材及び/又は前記アクチュエータに対して前記フレームの位置を割り出すように構成されたラチェット機構を含む、請求項1乃至のいずれか一項に記載の作動機構。
【請求項9】
前記ラチェット機構は、前記フレーム及び前記アクチュエータの一方に複数の割出し要素を含み、前記フレーム及び前記アクチュエータの他方が、前記割出し要素のそれぞれと選択的に係合する係合要素を含む、請求項に記載の作動機構。
【請求項10】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の作動機構を含むヘアトリマー用の切断ガイドであって、フレームは、前記ヘアトリマーの切断ヘッドに固定して取り付けられるように構成され、前記摺動部材は、摺動ガイドを含み、好ましくは、前記摺動ガイドが、摺動する櫛を含む、切断ガイド。
【請求項11】
切断要素を有する切断ヘッドと、請求項10に記載の切断ガイドとを含む電動ヘアトリマー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘアトリマー(hair trimmer)の切断長さを制御する作動機構に関する。本発明は、その作動機構を含むヘアトリマー用の切断ガイドに関するとともに、その作動機構を含むヘアトリマーに関する。
【背景技術】
【0002】
切断要素及び可動式切断ガイドを含むヘアトリマーが知られている。この切断ガイドは、ヘアトリマーの切断長さを調整するために、切断要素に対して移動可能である。
【0003】
ヘアトリマーの切断長さを調整するために、回転式機構を有する切断ガイドを設けることが知られている。この回転式機構は、ヘアトリマーの切断要素に対して切断ガイドを移動させるために回転可能な制御ノブを含む。しかしながら、そのような回転式機構は、嵩張り、製造が困難となり得る。
【0004】
ヘアトリマーの切断ガイドと切断要素との間の距離を制御する代替的な機構が、特許文献1に開示されている。この機構は、切断要素に対して移動可能な櫛(comb)を含む。この機構は、櫛と切断要素との間の距離を調整してヘアトリマーの切断長さを制御するために、ユーザによって摺動される制御ノブをさらに含む。しかしながら、制御ノブを摺動可能に移動させることによって、櫛と切断要素との間の距離を正確に制御することは困難であることが判明している。さらに、櫛をユーザの身体に押し付けるときに、櫛が、切断要素に向けて移動する傾向があることが分かっている。
特許文献2は、調整可能な櫛を有するクリッパーを開示することにさらに留意されたい。この文献に開示される調整機構は、櫛アタッチメント、調整モジュール、及び摺動モジュールを有する櫛アッセンブリを含む。ユーザは、調整モジュールを操作し、それにより、摺動モジュールに取り付けたフィンガ(finger)を、調整モジュールに配置された摺動溝を介して摺動させる。調整モジュール及び櫛アタッチメントを接続するピンによって、調整モジュールを作動させた際に、櫛アタッチメントを摺動モジュールに対して摺動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第4,669,189号
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0219724号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上述した問題の1つ又は複数を実質的に軽減又は克服する作動機構、ヘアトリマー用の切断ガイド、及びヘアトリマーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、独立請求項によって規定される。従属請求項は、有利な実施形態を規定する。
【0008】
本発明によれば、フレームと、このフレームに取り付けられるとともにフレームに対して直線的に摺動するように構成されたアクチュエータと、そのフレームに取り付けられるとともにフレームに対して直線的に摺動するように構成された摺動部材と、アクチュエータを摺動部材に接続する結合機構と、を有するヘアトリマーの切断長さを制御する作動機構を提供することであって、結合機構は、フレームに対してアクチュエータを摺動させることによって、摺動部材がフレームに対して摺動する距離が減少するように構成される。
【0009】
フレームに対するアクチュエータの摺動運動により、摺動部材がフレームに対して摺動する距離が減少するので、ユーザは摺動部材の位置を制御することがより容易になり、従って、作動機構をより正確に調整することができる。また、アクチュエータを摺動させるために力を加えて摺動部材を移動させるよりも、摺動部材に直接的に力を加えて摺動部材を移動させるためにより大きな力が必要となるため、結合機構は、摺動部材の偶発的な移動を阻止する。
【0010】
結合機構は、フレーム内のスロットと、このスロット内に摺動可能に受容されるピンとを含み、結合機構は、フレームに対してアクチュエータを摺動させることにより、スロット内でのピンの摺動運動を生じさせ、その結果として、摺動部材がフレームに対して摺動運動するように構成される。ピンの第1の端部が、アクチュエータ内に摺動可能に受容され、及びピンの第2の端部が、摺動部材内に摺動可能に受容される。
【0011】
結合機構は、ピンが、アクチュエータ及び/又は摺動部材の直線的な摺動方向に対して垂直な方向のスロット内を移動するように構成される。結合機構は、アクチュエータ内の軌道と、摺動部材内の軌道とをさらに含み、ピンの第1の端部が、アクチュエータ内の軌道に配置され、及びピンの第2の端部が、摺動部材内の軌道に配置される。
【0012】
一実施形態では、アクチュエータは、フレームに対して第1の方向に沿って摺動するように構成され、及び摺動部材は、アクチュエータと同じ第1の方向に沿って直線的に摺動するように構成される。
【0013】
一実施形態では、摺動部材内の軌道は、スロットに対してある角度で傾斜し、及びアクチュエータ内の軌道は、スロットに対してある角度で傾斜している。アクチュエータ内の軌道がスロットに対して傾斜している角度は、摺動部材内の軌道がスロットに対して傾斜している角度よりも大きくてよい。アクチュエータ内の軌道は、スロットに対して45°よりも大きな角度で傾斜してもよく、及び/又は摺動部材内の軌道は、スロットに対して45°未満の角度で傾斜してもよい。
【0014】
一実施形態では、摺動部材の軌道及び/又はアクチュエータの軌道は、スロットに対して第1の角度で傾斜した第1のセクションと、スロットに対して第1の角度とは異なる第2の角度で傾斜した第2のセクションとを含む。
【0015】
一実施形態では、結合機構は、摺動部材の得られた摺動運動に対するアクチュエータの摺動運動の比が、1:1〜10:1であり、好ましくは1.5:1〜4:1であるように構成される。
【0016】
一実施形態では、フレームは、対向する第1及び第2の面を含み、アクチュエータは、フレームの第1の面に摺動可能に配置され、及び摺動部材は、フレームの第2の面に摺動可能に配置される。これにより、作動機構をコンパクトにすることができる。
【0017】
フレームは、第1及び第2の対をなす溝を含み、アクチュエータは、第1の対をなす溝内に摺動可能に受容され、及び摺動部材は、第2の対をなす溝内に摺動可能に受容される。従って、アクチュエータ及び摺動部材は、フレームから不意に離脱することを阻止される。
【0018】
一実施形態では、切断ガイドは、摺動部材及び/又はアクチュエータに対してフレームの位置を割り出すように構成されたラチェット機構をさらに含む。ラチェット機構によって、フレームに対して摺動部材を割り出す摺動調整が可能になり、それによってフレームに対する摺動部材の位置調整がユーザによって容易に制御される。ラチェット機構は、フレーム及びアクチュエータの一方に複数の割出し要素を含み、フレーム及びアクチュエータの他方が、割出し要素のそれぞれと選択的に係合する係合要素を含んでもよい。
【0019】
本発明の別の態様によれば、本発明による作動機構を含むヘアトリマー用の切断ガイドが提供され、ここで、フレームは、ヘアトリマーの切断ヘッドに固定式に取り付けられるように構成され、摺動部材は、摺動ガイドを含む。このような一実施形態では、摺動ガイドは、摺動する櫛を含む。
【0020】
本発明の別の態様によれば、切断要素を有する切断ヘッドと、本発明による切断ガイドとを含むヘアトリマーが提供される。
【0021】
本発明のこれらの態様及び他の態様は、以下に記載される実施形態を参照して説明され、これらの実施形態から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態による切断ガイドを含むヘアトリマーの上方から視た斜視図である。
図2図1のヘアトリマーの側面図である。
図3図1の切断ガイドの上方から視た分解斜視図である。
図4図1の切断ガイドの上方から視た組立後の斜視図である。
図5図1の切断ガイドのフレーム及びピンの上面図である。
図6図1の切断ガイドのアクチュエータ及びピンの底面図である。
図7図1の切断ガイドの櫛及びピンの上面図である。
図8】20°,55°,65°,75°のアクチュエータ軌道角度を含む切断ガイドの保持反力と櫛軌道角度との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施形態について、添付図面を参照して、単なる例として以下に説明する。
図1図8をここで参照すると、本発明の一実施形態による切断ガイド2の形態の作動機構を含むヘアトリマー1が、示されている。ヘアトリマー1は、手持ち式の電動ヘアトリミング装置である。しかしながら、ヘアトリマー1が、代替的な構成を有してもよいことは明らかであろう。例えば、ヘアトリマー1は、手持ち式の電動シェービング装置(図示せず)であってもよい。ヘアトリマー1は、ユーザの身体の上を移動して、身体のその部分の毛を切り取る。
【0024】
ヘアトリマー1は、本体3と、この本体3の一端に設けられた切断要素4とを含む。切断要素4は、毛を切断するように構成される。切断要素4は、固定式切断ブレード4A及び可動式切断ブレード4Bを含む。可動式切断ブレード4Bは、例えば電動モータ(図示せず)により固定式切断ブレード4Aに対して移動可能である。
【0025】
固定式切断ブレード4Aは、第1の歯列を含む固定エッジ(図示せず)を有する。可動式切断ブレード4Bは、第2の歯列を含む可動エッジ(図示せず)を有する。固定エッジ及び可動エッジは、互いに平行に整列している。可動式切断ブレード4Bは、毛を刈る係合状態で、固定式切断ブレード4Aに対して往復運動可能である。従って、第2の歯列は、第1の歯列に対して往復運動するように配置され、それによって第1の歯列及び第2の歯列が、噛み合う(cooperating)機械的な切断部分(図示せず)を形成する。固定式切断ブレード4Aを超えて突出した毛が、可動式切断ブレード4Bによって切断される。
【0026】
切断ガイド2は、摺動ガイド5の形態の摺動部材、フレーム6、結合機構7、及びアクチュエータ8を含む。フレーム6は、本体3上にクリップ留めする第1及び第2のフレームアーム6A,6Bを含み、それによってフレーム6が、本体3に着脱可能に取り付けられる。
【0027】
フレーム6は、反対方向を向く第1及び第2の面9,10を含む。フレーム6の第1の面9は、主面9Aと、この主面9Aの周囲に隆起する対向する一対のエッジ部9Bとを含む。フレーム6の第2の面10は、主面10Aと、この主面10Aの周囲に隆起する対向する一対のエッジ部10Bとを含む。第1の面9の隆起する一対のエッジ部9Bは、対応する第1の対をなす溝11Aを含み、第2の面10の隆起する一対のエッジ部10Bは、対応する第2の対をなす溝11Bを含む。第1及び第2の対をなす溝11A,11Bは、同じ方向に直線的に延びる。
【0028】
摺動ガイド5は、櫛5の形態である。櫛5は、櫛の平面部材12と、この櫛の平面部材12の一端に近接する複数の櫛歯13とを含む。櫛の平面部材12は、フレーム6の第2の面10の主面10Aに対して配置される主面12Aを含む。櫛の平面部材12は、フレーム6の第2の対をなす溝11B内に摺動可能に受容される先端側の第1及び第2エッジ部12B,12Cを含み、それによって、櫛5は、フレーム6に取り付けられるとともに、フレーム6に対して第1の直線方向A−A(図4参照)に摺動可能となる。櫛歯13は、ヘアトリマー1の切断要素4を覆う。
【0029】
複数の櫛歯13は、互いに離間して平行に配置される。櫛歯13の間隔によって、櫛歯13同士の間に毛が通過するのを可能にし、それによって、毛が、切断要素4に露出され、切断要素4によって切断される。ヘアトリマー1の本体3からの各櫛歯13の先端面は、は、処理される身体の一部に対して配置されるように構成されたガイド面13Aを形成する。ガイド面13Aは、切断要素4から離間される。ガイド面13Aは、トリミングを受ける身体の一部、例えばユーザの頭皮から切断要素4を離間させるように配置される。
【0030】
アクチュエータ8は、フレーム6の第1の面9の主面9Aに対して配置された主面14Aを有するアクチュエータ平面部材14を含む。アクチュエータ平面部材14は、先端側の第1及び第2のエッジ部14B,14Cを含む。アクチュエータ平面部材14の第1及び第2のエッジ部14B,14Cは、櫛の平面部材12の第1及び第2のエッジ部12B,12Cのそれぞれの上にほぼ重なる。対をなす突出部15が、アクチュエータ平面部材14の第1及び第2のエッジ部14B,14Cから延びる。突出部15は、フレーム6の第2の対をなす溝11B内に摺動可能に受容され、それによって、アクチュエータ8は、フレーム6に取り付けられるとともに、フレーム6に対して第1の直線方向A−Aに摺動可能となる。
【0031】
結合機構7は、フレーム6に対するアクチュエータ8の第1の直線方向A−Aに沿った直線的な摺動運動が、フレーム6に対する櫛5の第1の直線方向A−Aに沿った直線的な摺動運動に変換されるように構成される。これにより、ユーザが、フレーム6に対してアクチュエータ8を摺動させることによって、ガイド面13Aと切断要素4との間の間隔を調整し、ひいてはヘアトリマー1の切断長さを調整することが可能になる。
【0032】
結合機構7は、ピン16、フレーム6内のスロット17、櫛軌道18、及びアクチュエータ軌道19を含む。スロット17は、第1の面9から第2の面10までフレーム6の厚さを貫通して延びるとともに、第1の直線方向A−Aに対して垂直な方向に長手方向に延びる。ピン16は、スロット17内に摺動可能に受容されるとともに、第1の直線方向A−Aに対して垂直なスロット17の長手方向に対応する第2の直線方向B−B(図5参照)にフレーム6に対して摺動可能である。ピン16は、第1の端部16A及び先端側の第2の端部16Bを含む。ピン16の第1の端部16Aは、フレーム6の第1の面9の主面9Aから突出しており、及びピン16の第2の端部16Bは、フレーム6の第2の面10の主面から突出している。
【0033】
切断ガイド2は、フレーム6の第1の面9の主面9A内に複数の窪み部20Aと、アクチュエータ平面部材14の主面14A上に突出部20Bとを有するラチェット機構20を含む。ラチェット機構20は、アクチュエータ8がフレーム6に対して摺動されて、それら窪み部と突出部との間の摺動運動を割り出した(index)ときに、突出部20Bが、複数の窪み部20Aのうちの1つに連続的にスナップ式に嵌め込まれるか、又は係合するように構成される。本実施形態では、複数の窪み部20Aは、フレーム6に対するアクチュエータ8の移動が1ミリメートル(mm)刻みで割り出されるように離間されている。しかしながら、ラチェット機構20は、代替的に、フレーム6に対するアクチュエータ8の移動が異なるサイズの刻みで割り出されるように構成してもよい。
【0034】
アクチュエータ軌道19は、フレーム6の第1の面9の主面9Aに対して配置されるアクチュエータ8の主面14Aに形成される。アクチュエータ軌道19は、フレーム6に対するアクチュエータ8の摺動方向に対して所定の角度であり且つスロット17の長手方向に対して所定の角度である第3の直線方向C−C(図6参照)に延びる。従って、アクチュエータ軌道19が長手方向に沿って延びる第3の直線方向C−Cは、第1の直線方向A−Aに対して所定の角度であり且つ第2の直線方向B−Bに対して所定の角度である。第2の直線方向B−Bに対するアクチュエータ軌道19の角度について、以後「アクチュエータ軌道角α」と呼ぶ。アクチュエータ軌道19は、アクチュエータ軌道19とアクチュエータ平面部材14の第1のエッジ部14Bとの間の距離が第1の直線方向A−Aに櫛歯13に向けて増大するように向き合わせされる。
【0035】
櫛軌道18は、フレーム6の第2の面10の主面10Aに対して配置される櫛5の主面12Aに形成される。櫛軌道18は、フレーム6に対する櫛5の摺動方向に対して所定の角度であり且つスロット17の長手方向に対して所定の角度である第4の直線方向D−D(図7参照)に延びる。従って、櫛軌道18が長手方向に沿って延びる第4の直線方向D−Dは、第1の直線方向A−Aに対して所定の角度であり且つ第2の直線方向B−Bに対して所定の角度である。第2の直線方向B−Bに対する櫛軌道18の角度について、以後「櫛軌道角β」と呼ぶ。櫛軌道18は、櫛軌道18と櫛の平面部材12の第1のエッジ部12Bとの間の距離が第1の直線方向A−Aに櫛歯13に向けて増大するように向き合せされる。
【0036】
ピン16の第1の端部16Aは、アクチュエータ軌道19内に摺動可能に受容され、それによって、ピン16は、アクチュエータ8に対して第3の直線方向C−Cに摺動可能となる。ピン16の第2の端部16Bは、櫛軌道18内に摺動可能に受容され、それによって、ピン16は、櫛5に対して第4の直線方向D−Dに摺動可能となる。
【0037】
結合機構7は、アクチュエータ8がフレーム6に対して第1の直線方向A−Aに櫛歯13に向けて距離Y1だけ摺動されるときに、アクチュエータ軌道19のエッジ部がピン16の第1の端部16Aに押し付けられ、それによって、ピン16が、アクチュエータ軌道19に沿って第3の直線方向C−Cに距離Z1だけ移動するように構成される。これにより、ピン16がスロット17内で第2の直線方向B−Bに距離Xだけ移動する(図6参照)。
【0038】
フレーム6に対するアクチュエータ8の摺動運動によりピン16がスロット17内を移動する距離は、アクチュエータ軌道角αに依存する。アクチュエータ軌道角αと、フレーム6に対するアクチュエータ8の摺動運動の距離Y1と、結果として生じるスロット16内のピン16の移動の距離Xとの間の関係が、式1に示される。
Y1=Xtan(α) (式1)
【0039】
ピン16がフレーム6に対して距離Xだけ移動するときに、ピン16の第2の端部16Bは、櫛軌道18に沿って第4の直線方向D−Dに距離Z2だけ移動し、ピン16は、櫛軌道18のエッジ部に押し付けられ、それによって、櫛5が、フレーム6に対して第1の直線方向A−Aに距離Y2だけ摺動され(図7参照)、櫛歯13が、切断要素4から離れる方向に移動する。従って、アクチュエータ8をフレーム6に対して第1の直線方向A−Aに櫛歯13に向けて距離Y1だけ摺動させることにより、櫛5がフレーム6に対して第1の直線方向A−Aに距離Y2だけ摺動し、それによって、櫛歯13が、切断要素4から離れる方向に移動し、切断長さを増大させる。逆に、アクチュエータ8をフレーム6に対して第1の直線方向A−Aに櫛歯13から離れる方向に摺動させることにより、櫛5がフレーム6に対して第1の直線方向A−Aに摺動し、それによって、櫛歯13が、切断要素4に向けて移動し、切断長さを減少させる。
【0040】
スロット17内でのピン16の移動により櫛5がフレーム6に対して移動する距離は、櫛軌道角βに依存する。櫛軌道角βと、スロット17内のピン16の移動の距離Xと、結果として生じるフレーム6に対する櫛5の摺動運動の距離Y2との間の関係が、式2に示される。
Y2=Xtan(β) (式2)
【0041】
アクチュエータ軌道角αと、櫛軌道角βと、フレーム6に対するアクチュエータ8の摺動運動の距離Y1と、結果として生じるフレーム6に対する櫛5の移動の距離Y2との間の関係が、式3に示される。
Y2/Y1=tan(β)/tan(α) (式3)
【0042】
アクチュエータ軌道角αは、45°より大きく90°未満であるので、フレーム6に対するアクチュエータ8の距離Y1だけの摺動運動により、スロット17内のピン16がより小さい距離Xだけ移動する。アクチュエータ軌道角αが45°〜90°の範囲で大きくなる程、フレーム6に対するアクチュエータ8の摺動運動によりピン16がスロット17内で移動する距離が小さくなり、従って、結果として生じる櫛5の摺動運動の距離がより小さくなる。本実施形態では、アクチュエータ軌道角αは、55°であるので、フレーム6に対するアクチュエータ6の1mmだけの移動は、スロット16内のピン16の0.7mmだけの移動を生じさせる。しかしながら、他のアクチュエータ軌道角αが、本発明の範囲内にあることが意図されていることが理解されるであろう。
【0043】
櫛軌道角βは、0°より大きく45°未満であるので、スロット17内でのピン16の距離Xだけの移動は、フレーム6に対する櫛5のより小さい距離Y2だけの移動を生じさせる。0°〜45°の範囲内で櫛歯角βが小さくなる程、スロット17内でのピン16の移動により、櫛5がフレーム6に対して移動する距離が小さくなる。本実施形態では、櫛軌道角βは、35°であるので、スロット17内のピン16の0.7mmだけの移動は、フレーム6に対する櫛5の0.5mmだけの移動を生じさせる。従って、フレーム6に対するアクチュエータ8の1mmの摺動運動は、フレーム6に対する櫛5の0.5mmの移動を生じさせ、それによって、ヘアトリマー1の切断長さが、0.5mmだけ調整される。従って、結合機構7は、櫛5に対するアクチュエータ8の2:1の移動比を提供する。しかしながら、他の櫛軌道角βが、本発明の範囲内にあることが意図されていることが理解されるだろう。
【0044】
フレーム6に対するアクチュエータ8の摺動運動により、フレーム6に対する櫛5の摺動運動の距離が減少するので、ユーザは、ヘアトリマー1の切断長さを制御することがより容易になる。より具体的には、切断要素4に対する櫛歯13の調整の分解能が向上し、それによって、切断長さをより正確に調整することができる。
【0045】
使用中に櫛5をユーザの身体に押し付けるときに、力が櫛5に直接的に加えられ、櫛5がフレーム6に対して移動するように付勢され、その結果、ヘアトリマー1の切断長さが偶発的に調整される可能性がある。このような櫛5の偶発的な移動を阻止するために、結合機構7は、アクチュエータ8に保持反力を作用させて、アクチュエータ8の移動を阻止し、従って、力が櫛5に直接的に加えられる場合に、櫛5の移動を阻止するように構成される。本実施形態では、この保持反力は、ラチェット機構20により与えられ、アクチュエータ8がフレーム6に対して摺動するように、ラチェット機構の突出部20Bを窪み部20Aから外し且つ隣接する窪み部20A内に付勢するためにアクチュエータ8に及ぼされなければならない力である。
【0046】
櫛5の不意の移動を阻止するために必要とされる保持反力の大きさは、櫛軌道角β、結合機構7の摩擦係数、及び例えば櫛5がユーザの身体に押し付けられることによって櫛5に直接的に作用する力の大きさを含む。結合機構7の摩擦係数は、結合機構7の全ての移動要素の間の総摩擦係数である。より具体的には、摩擦係数は、ピン16の第1の端部16Aとアクチュエータ軌道19との間、ピン16の第2の端部16Bと櫛軌道18との間、ピン16とフレーム6内のスロット17との間、アクチュエータ8とフレーム6との間、及び櫛5とフレーム6との間の摩擦から得られる。
【0047】
ラチェット機構20の保持反力が大きくなる程、フレーム6に対して櫛5を移動させるためには、櫛5に直接的に加えなければならない力が大きくなることが分かった。しかしながら、ラチェット機構20が大きな保持反力を有する場合に、次に、フレーム6に対してアクチュエータ8を摺動させてヘアトリマー1の切断長さを調整したいときに、ユーザは、アクチュエータ8に大きな力を加える必要がある。従って、特にユーザが高齢者又は脆弱な者である場合に、大きな保持反力は、切断ガイド2を操作するのをより困難にさせる可能性がある。
【0048】
結合機構7は、櫛5の偶発的な移動を阻止するために必要な保持反力の大きさを減少させる。より具体的には、櫛軌道18が、櫛5の摺動方向に対して傾斜しているので、力を櫛5に直接的に加えたときに、櫛軌道18のエッジ部が、ピン16の第2の端部16Bに押し付けられ、それによってフレーム6に対する櫛5の移動が妨げられる。櫛軌道角βが小さい程、フレーム6に対して櫛5を移動させるために、櫛5に直接的に加えなければならない力が大きくなり、従って、櫛5の偶発的な移動を阻止するために必要な保持反力が小さくなることが分かった。
【0049】
15Nの力が櫛5に直接的に加えたときの、櫛5の偶発的な移動を阻止するために必要な保持反力と櫛軌道角βとの間の関係が、図8に図示される。図8のグラフは、アクチュエータ軌道角αが20°,55°,65°,75°である結合機構を有する切断ガイドのこの関係を示しており、ここで、各結合機構は、0.15程度の摩擦係数である。摩擦係数が0.15であり、且つ櫛軌道角βが18°以下の場合に、15Nの力を櫛5に直接的に加えたときに、櫛5の移動を阻止するための保持反力は不要である。結合機構7の摩擦係数を大きくした場合に、櫛5の偶発的な移動を阻止するために保持反力が不要であることを保証する最大櫛軌道角βも、大きくなることが分かる。
【0050】
上述した実施形態では、ラチェット機構20は、フレーム6内の複数の窪み部20A及びアクチュエータ8上の突出部20Bを含むが、代替実施形態(図示せず)では、複数の突出部がフレーム上に設けられ、及び窪み又は突出部が、アクチュエータ上に設けられ、アクチュエータがフレームに対して摺動する際に、複数の突出部のうちの1つに連続的に係合する。別の実施形態(図示せず)では、複数の窪み部が、フレーム及び櫛の一方に設けられ、及び突出部が、フレーム及び櫛の他方に設けられ、フレームに対する櫛の移動を割り出す。さらに別の実施形態(図示せず)では、ラチェット機構が省略される。
【0051】
上述した実施形態では、結合機構7は、フレーム6に対するアクチュエータ8の櫛歯13に向けた摺動運動により、櫛5がフレーム6に対して摺動し、それによって、櫛歯13が切断要素4から離れる方向に移動し、切断長さを増大させるように構成される。しかしながら、代替実施形態(図示せず)では、結合機構は、フレームに対するアクチュエータの櫛歯に向けた摺動運動により、櫛がフレームに対して摺動し、それによって、櫛歯が切断要素に向けて移動し、切断長さを減少させるように構成される。例えば、一実施形態では、アクチュエータ軌道は、代わりに、アクチュエータ軌道とアクチュエータ平面部材の第1のエッジ部との間の距離が第1の直線方向に櫛歯に向けて減少するように向き合わせされる。
【0052】
上述した実施形態では、切断要素4は、固定式切断ブレード4A及び可動式切断ブレード4Bを含むが、代替の切断要素の構成が想定されることは理解されるであろう。例えば、切断要素4は、毛がその間で突出するフォイル(foil)(図示せず)と、毛を切断するためにフォイル上を移動する可動式ブレード(図示せず)とを含んでもよい。
【0053】
上述した実施形態では、摺動ガイド5は、櫛5の形態であるが、代替実施形態(図示せず)では、摺動ガイドは、異なる構成である。例えば、摺動ガイドは、代替的に、ユーザがアクチュエータを摺動させる際に、切断要素に対して摺動するメッシュ又はグリル(grill)を含んでもよい。
【0054】
上述した実施形態では、切断ガイド2は、ヘアトリマー1の本体3に着脱可能に取り付けられる。これにより、ユーザが切断ガイド2を取り外して、洗浄し、切断ガイド2を別の切断ガイドに交換及び/又は置換することが可能になる。しかしながら、代替実施形態(図示せず)では、切断ガイド2は、ヘアトリマー1の本体3に永久的に固定されるか、又はヘアトリマー1の本体3と一体的に形成される。
【0055】
上述した実施形態では、アクチュエータ軌道角αが45°より大きく、櫛軌道角βが45°未満であるが、代替実施形態(図示せず)では、アクチュエータ軌道角αは45°以下である、又は櫛軌道角βは45°以上である。このような実施形態では、フレーム6に対するアクチュエータ8の摺動運動により、フレーム6に対する櫛5の摺動運動の距離を減少させることを保証するために、アクチュエータ軌道角αを櫛軌道角βよりも大きくしなければならない。
【0056】
上述した実施形態では、結合機構7は、ピン16の第1の端部16Aを受容するアクチュエータ軌道19を含むが、代替実施形態(図示せず)では、アクチュエータ軌道は省略され、その代わりに、アクチュエータは、ピンの第1の端部に直接的に堅固に接続される。そのような代替実施形態では、アクチュエータは、フレームに対して第2の直線方向に沿って摺動可能であり、ピンを付勢して、このピンをスロット内で第2の直線方向に移動させる。
【0057】
上述した実施形態では、作動機構は、ヘアトリマー1の切断長さを制御するように摺動可能に調整可能な摺動ガイド5を含む切断ガイド2の形態であるが、代替実施形態(図示せず)では、作動機構は、別の構成である。このような実施形態(図示せず)では、作動機構は、切断要素の可動式ブレードに固定して取り付けられた摺動部材を含む。切断要素は、固定式ブレードをさらに含む。結合機構は、フレームに対するアクチュエータの摺動により、摺動部材の摺動運動を生じさせ、それによって、可動式ブレードが固定式ブレードに対して摺動して、ヘアトリマーの切断長さを調整するように構成される。
【0058】
上述した実施形態では、アクチュエータ軌道角αは、アクチュエータ軌道19の長さに沿って一定であり、櫛軌道角βは、櫛軌道18の長さに沿って一定である。しかしながら、代替実施形態(図示せず)では、アクチュエータ軌道角αは、アクチュエータ軌道19の長さに沿って変化し、及び/又は櫛軌道角βは、櫛軌道18の長さに沿って変化し、それによって、櫛5の対応する移動に対するアクチュエータ8の移動の比は、フレーム6に対するアクチュエータ8の位置に依存して変化する。そのような一実施形態(図示せず)では、アクチュエータ軌道は、フレーム内のスロットに対して第1の角度の第1のセクションと、フレーム内のスロットに対して第2の角度の第2のセクションとを含む。従って、アクチュエータがフレームに対して移動したときに、櫛の対応する移動に対するアクチュエータの移動の比は、ピンの第1の端部が、アクチュエータ軌道の第1のセクション又は第2のセクションにあるかどうかに依存する。
【0059】
「備える、有する、含む(comprising)」という用語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a, an)」は、複数を除外しないことが理解されよう。単一のプロセッサは、特許請求の範囲に記載された、いくつかの項目の機能を充足することができる。特定の手段が互いに異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組合せを有利に使用できないことを示すものではない。特許請求の範囲内の任意の参照符号は、特許請求の範囲を限定するものとして解釈すべきではない。
【0060】
特許請求の範囲は、この出願の特定の特徴の組合せについて説明しているが、本発明の開示の範囲は、明示的又は暗示的に、或いはそれらの一般化のいずれかで、いずれかの請求項において現在特許請求の範囲に記載されるのと同じ発明に関するか否かを問わず、及び親の発明が行うのと同じ技術的問題のいずれか又は全てを軽減するか否かを問わず、本明細書に開示された新規な特徴及び新規な特徴の組合せも含むことを理解すべきである。こうして、本願人は、本願の出願経過中に又は本願に由来する更なる出願の出願経過中に、そのような特徴及び/又は特徴の組合せにより新しい請求項を考案することができることを通知しておく。
図1
図2
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図8