(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ソフトウェアによって制御され、基板(23)上に粘性媒体の液滴(22)を噴射するための排出部(1)であって、前記排出部を制御する前記ソフトウェアは、前記基板上にどのように粘性媒体を付与するかに関する噴射プログラムとしての命令を有し、前記排出部は、
ノズル空間(3)及びノズル出口(4)を備える噴射ノズル(2)と、
前記ノズル空間におけるある体積の前記粘性媒体を押圧し、それによって前記ノズル空間から前記ノズル出口を通して前記基板に向けて前記粘性媒体を液滴の形態で噴射する噴射プリントを実行するインパクト装置(6)と、
噴射方向において前記噴射ノズルの後に配置されているセンサ・アレンジメント(5)と、
噴射方向において前記噴射ノズルの後に配置されているバキューム・ワッシャ(24)であって、同バキューム・ワッシャ(24)は前記ノズル出口と同心円をなす開口を有し、同開口は噴射された前記液滴(22)が同開口を通過することを許容し、かつ前記ノズル出口に向かうガスフローと前記ノズル出口以降のガスフローとを提供し、前記センサ・アレンジメント(5)は前記バキューム・ワッシャと一体化されている、バキューム・ワッシャとを備え、
前記センサ・アレンジメントは、その近傍を通過する粘性媒体の噴射液滴を検出するように構成されており、
ソフトウェアによって制御される前記排出部は、更に、
修復噴射プログラムを自動的に用意するように構成され、
前記修復噴射プログラムは、前記噴射プリント中に前記センサ・アレンジメントによって検出される情報に基づくものであり、
前記修復噴射プログラムは前記基板上の要求される位置に要求される量の粘性媒体を噴射するために、補充噴射を制御するように構成されており、
前記修復噴射プログラムは、前記噴射プリントを実行する前記排出部と同一の排出部により実行されるように構成されており、
前記同一の排出部はさらに、失敗したショットの検出と、所定の基準体積範囲外の体積を有する液滴の検出と、所定の基準速度範囲外の速度を有する液滴の検出とのうちの1つ以上に応じて、前記補充噴射を実行するように構成される、
排出部。
前記基板に向けられており、前記基板上の粘性媒体の噴射液滴を検出するように構成されている基板センサ・アレンジメント(5c)を備える、請求項1〜5の何れか一項に記載の排出部。
液滴値(DV)を計算し(114)、それによって前記センサ・アレンジメントを通過する粘性媒体の液滴を識別する工程であって、前記計算は、異なる時間に測定される2つ以上の存在値(PV)間の比較を含む、工程を含む、請求項9に記載の方法。
液滴値(DV)を計算し、それによって前記センサ・アレンジメントを通過する粘性媒体の液滴を識別する工程であって、前記計算は、前記センサ・アレンジメントにおける粘性媒体の存在を表す基準存在値(PVref)以上である2つ以上の存在値(PV)をカウントすることを含み、前記2つ以上の存在値(PV)は異なる時間に測定される、工程を含む、請求項9に記載の方法。
前記ノズル空間における前記粘性媒体の前記押圧から、前記センサ・アレンジメントを通過する粘性媒体の液滴の前記識別までの経過時間を反映する経過時間パラメータ(LTP)を監視する(116)工程であって、前記経過時間パラメータ(LTP)は時間値(TV)を含む、工程と、
液滴押圧値(IDV)を計算し(118)、それによって前記押圧による液滴の噴射を確認する工程であって、前記計算は、前記時間値(TV)を基準時間値(TVref)と比較することを含む、工程と、をさらに備える、請求項10又は11に記載の方法。
前記センサ・アレンジメントを通過する粘性媒体の第1の液滴と、前記センサ・アレンジメントを通過する粘性媒体の第2の液滴との間の経過時間を反映する液滴間隔時間パラメータ(DTP)を監視する(116)工程であって、前記液滴間隔時間パラメータ(DTP)は液滴間隔値(DIV)を含む、工程と、
液滴押圧値(IDV)を計算し(118)、それによってインパクト装置の押圧による液滴の噴射を確認する工程であって、前記計算は、前記液滴間隔値(DIV)を基準液滴間隔値(DIVref)と比較することを含む、工程と、をさらに備える、請求項10又は11に記載の方法。
前記液滴速度値(DVV)が液滴速度基準値(DVVref)を下回る場合に、前記基板上への粘性媒体の液滴の補充噴射を行う(128)工程をさらに備える、請求項14に記載の方法。
前記液滴体積値(DVOLV)が液滴体積基準値(DVOLVref)を下回る場合に、前記基板上への粘性媒体の液滴の補充噴射を行う(128)工程をさらに備える、請求項16に記載の方法。
前記液滴速度値(DVV)が液滴速度基準値(DVVref)以下である場合に、前記ノズル空間における前記粘性媒体の前記押圧の強さを増加する(130)工程をさらに備える、請求項14に記載の方法。
前記液滴速度値(DVV)が液滴速度基準値(DVVref)を超える場合に、前記ノズル空間における前記粘性媒体の前記押圧の強さを減少する(132)工程をさらに備える、請求項14に記載の方法。
前記液滴体積値(DVOL)が液滴体積基準値(DVOLref)以下である場合に、前記ノズル空間への前記粘性媒体の供給速度を増加する(134)工程をさらに備える、請求項16に記載の方法。
前記液滴体積値(DVOL)が液滴体積基準値(DVOLref)を超える場合に、前記ノズル空間への前記粘性媒体の供給速度を減少する(136)工程をさらに備える、請求項16に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明で開示する技術の目的は、基板上に粘性媒体の液滴を噴射するための、改良され、より信頼できて効果的な、排出部と方法とを提供することである。
本発明で開示する技術の目的及び他の目的は、独立した請求項に定義される特徴を有する排出部及び方法によって成し遂げられる。本発明で開示する技術の様々な実施形態は、従属する請求項に定義される。
【0009】
そのため、本発明で開示する技術の第1の態様にしたがって、基板上に粘性媒体の液滴を噴射するための排出部が提供される。排出部は、ノズル空間及びノズル出口を有するノズルと、ある体積の粘性媒体がノズル出口を通して押し出されるように、ノズル空間におけるその体積の粘性媒体を押圧するためのインパクト装置とを備える。それによって、粘性媒体の液滴は噴射ノズルから基板に向かって噴射される。その排出部は、また、粘性媒体の噴射液滴の軌道に沿って配置され、基板に向かって噴射されたその粘性媒体の液滴の通過を検出するように構成されている、センサ・アレンジメントを備える。
【0010】
本発明で開示する技術の第2の態様にしたがって、基板上に粘性媒体の液滴を噴射する方法が提供され、ノズル空間及びノズル出口を備える噴射ノズルが提供される。センサ・アレンジメントは、噴射方向において噴射ノズルの後か、粘性媒体の噴射液滴の軌道に沿って配置される。粘性媒体は、その粘性媒体がノズル空間からノズル出口を通して基板に向けて液滴の形態で噴射されるように、ノズル空間に供給され、押圧される。方法は、センサ・アレンジメントにおける粘性媒体の存在を反映するセンサ・パラメータを監視する工程をさらに備える。
【0011】
本研究で開示される技術は、噴射ノズルと噴射された粘性媒体の液滴が堆積される基板との間に液滴センサ・アレンジメントを配置することによる実現に基づいており、噴射プロセスの最中に、噴射特性及び噴射液滴を監視可能である。データは、押圧装置の押圧によって液滴が噴射されたか否かに関してのデータなどを含んで得られてもよい。それによって、失敗した滴は、基板の表面を検査することなく検出されることができる。押圧装置の押圧による液滴の噴射が確認されない場合は、そのデータは、基板に補充の媒体を追加することなどによって堆積体積の補正に使用されることができる。現在のプリント・プロセスの最中に、又は追加の補充プリント・プロセスの最中に、同時又はオン・ザ・フライで補正が行われてもよい。それによって、時間のかかる、下流における堆積物の事後検査の必要を減少させることができる。
【0012】
本発明で開示される技術は、また、堆積される粘性媒体の体積の、比較的徹底したリアルタイム又は瞬間的な監視を提供する点において有利である。とりわけ、基板上の一定の場所に付与される体積は、併せて堆積体積を形成する噴射滴の数をカウントすることによ
って、又は個々の液滴の体積を推定することによって推定されてよい。このように、本研究で開示する技術は、堆積媒体の体積が、下流の何らかの追加の光学検査機器を使用することなく噴射滴1滴分の体積の正確度で推定されることを可能にする。
【0013】
本出願の文脈において、用語「粘性媒体」は、ソルダ・ペースト、ソルダ・フラックス、接着剤、導電性接着剤、又は基板上に部品を固定するために使用される任意の他の種類の流体である媒体、導電性インク、抵抗体ペーストなどとして理解されるべきであり、用語「噴射液滴」又は用語「ショット」は、インパクト装置の押圧に応じて噴射ノズルを通して押し出され、基板に向かって動く、ある体積の粘性媒体として理解されるべきであることが留意される。噴射液滴は、また、インパクト装置の押圧によって噴射される液滴の一群を含む。また、用語「堆積物」、つまりある体積の「堆積媒体」は、1つ以上の噴射液滴の結果として基板上の位置に付与される接続量の粘性媒体を指し、用語「基板」は、プリント配線基板(PWD)、プリント回路基板(PCB)、ボール・グリッド・アレイ(BGA)用の基板、チップ・スケール・パッケージ(CSP)、クワッド・フラット・パッケージ(QFP)、ウェーハ、又はフリップチップなどとして解釈されるべきであることが留意される。
【0014】
「流体濡れ」などの接触分配プロセスと比較して、用語「噴射」は、噴射ノズルから基板上への粘性媒体の液滴の形成及び射出に流体噴射を利用する非接触分配プロセスとして解釈されるべきであることも留意される。
【0015】
典型として、排出部はソフトウェア制御される。そのソフトウェアは、どのように粘性媒体を特定の基板に付与するのかについての命令、又は所定の噴射予定若しくは噴射プロセスにしたがう命令を必要とする。これらの命令は「噴射プログラム」と呼ばれる。このように、噴射プログラムは粘性媒体の液滴を基板上に噴射するプロセスを支援し、そのプロセスも、「噴射プロセス」又は「プリント・プロセス」として言及される場合がある。噴射プログラムは、噴射プロセスに先立ってオフラインで行われる前処理工程によって生成されてよい。
【0016】
このように、噴射プログラムの生成は、独自の若しくは所定の基板、又は、同一基板の独自の若しくは所定のセットに関する基板データを、生成プログラムにインポートすることと、その基板データを基にして、基板上のどこにその液滴が噴射されるかを定義することとを伴う。言い換えると、粘性媒体は、所定の噴射プログラムにしたがって基板上に噴射されるように配置される。
【0017】
一例として、コンピュータ・プログラムは基板に関するCADデータなどをインポートし、処理するために使用される。そのCADデータは、例えば接触パッドの位置及び伸長を表すデータと、基板上に実装される個々の部品それぞれの位置、名称及びリード線を表すデータとを備えてよい。このプログラムは、要求される体積、横方向の伸長、及び/又は高さを有する堆積物がそれぞれの部品に提供されるように、基板上のどこに液滴が噴射されるのかを決定することに使用されることができる。これは、1つの液滴の寸法及び体積、どれだけの数の液滴が特定の部品の必要を満たすために十分であるか、及び基板上のどこにそれぞれの液滴が置かれるべきであるかについての知識を要求するプロセスである。
【0018】
全部品に対する全液滴の構成がプログラミングされると、粘性媒体の液滴を基板上に噴射するために、噴射ノズルがどのように動かされるのか(例えば、1つ以上の排出部を制御する噴射機械によって)を記述する噴射軌道テンプレートを生成することができる。複数の排出部が同時発生的に、又は連続して動作してもよいことが理解される。したがって、噴射軌道テンプレートは噴射機械、ひいては1つ又は複数の排出部を動作させることに
使用される噴射プログラムに移される。噴射プログラムは、また、要求される堆積物を有した基盤を提供するために、例えば、粘性媒体のノズル空間への供給を制御するため、及びインパクト装置の押圧を制御するための噴射パラメータを備えてもよい。
【0019】
噴射プログラムを生成する前処理工程は、オペレータによって行われるいくつかの手動の工程を伴ってよい。これは、例えばCADデータをインポートすることと、特定の部品に対してパッド上のどこに液滴が位置付けられるべきかを決定することとを伴ってもよい。しかし、この前処理は、コンピュータなどによって自動的に行われてもよいことが理解される。
【0020】
センサ・アレンジメントは、センサの制御下にある場(例えば、光センサによって制御される電磁場、静電容量センサによって制御される電場、及び磁気抵抗センサ又はホール・センサなどによって制御される磁場など)の外乱を使用するように構成されているセンサ装置を備えてよい。センサ・アレンジメントは、また、エアーナイフ又は既存のガスフロー中に、マイク又は圧力センサを置くことで認識され得る。排出部は、例えば温度センサ又は圧力センサなどの、噴射プロセスの監視と制御とを改良し得るさらなるセンサ・アレンジメント又はセンサ装置を備えてもよいことが理解される。
【0021】
1つの失敗した、若しくは欠落したショット、又は続いて失敗した複数のショットは、例えば、ノズル・チャンバに対する媒体の補給の不連続性によりその粘性媒体に封入されるエアボイドによって、又は不良排出部によって引き起こされる場合がある。従来の技術において、不良プリント結果(つまり、欠損堆積物又は不適切か不十分な体積の堆積物を有する)を有する基板は、下流における検査工程において又は製品の最終試験の最中など、粘性媒体の堆積の後に検出される場合がある。そのため、不良プリント結果を有するいくつかの基板がエラーの検出前に処理され、したがってそれらの基板の再加工又は廃棄が必要となるという恐れが存在する。
【0022】
本発明は、このように噴射プロセスの最中にリアルタイムで、又は少なくとも早期に、その噴射プロセスの中断若しくは外乱が検出されることができるように、噴射プロセス又は噴射プログラムの最中に液滴の噴射を監視する可能性を提供することにおいて有利である。それによって、そのプリント結果の潜在的な欠陥は、その基板を処理ラインの下流に進めるのに先立って検出されることができ、それによって基板の生産歩留まりが改良され、不良品発生率が減少し、再加工が減少されることができる。
【0023】
本明細書で開示される技術は、また、例えば手動検査又は自動光学検査(AOI)などの追加の下流における検査工程を省く可能性を提供することにおいて有利である。生産ラインの道具の数及び/又はオペレータの数を減少させることは、生産費用を有利に減少させる。
【0024】
噴射滴のプロセス中検出は、基板の表面に対する粘性媒体の付与に先立って、最少付与量(すなわち、堆積物を形成する1つの噴射滴)の検出を可能にする。これは、堆積される粘性媒体の体積のプロセス制御の改良と監視の改良とを可能にする。
【0025】
本明細書で開示される技術は、また、分離した検査を行うことなく、基板上に粘性媒体の液滴の補充噴射することによって、プリント・エラーを補正する可能性を提供することにおいて有利である。
【0026】
ガスフローは、噴射ノズルの出口を過ぎた後に提供されてよく、そのガスフローの大きさと速度は、そのガスフローを有するノズル出口の領域から粘性媒体を運び出すために十分である。さらに排出部は、ノズル出口から離間されており、かつ噴射方向において見ら
れるノズル出口の後(すなわち、下流)の場所にある壁部(すなわち、バキューム・ワッシャ)を備えてもよい。バキューム・ワッシャとノズル出口との間には、そのノズル出口以降においてガスフローの流路又はガイドとして機能する空間が形成されている。バキューム・ワッシャは、ノズル出口と同心円状の開口部(すなわち、オリフィス)を備え、それによって、噴射液滴にそのオリフィスを介してバキューム・ワッシャを通過させる。好ましくは、バキューム・ワッシャのオリフィスも、ノズル出口に向かいノズル出口を過ぎるガスフローの入口を提供する。
【0027】
本明細書で開示される技術の一実施形態にしたがって、検出部はバキューム・ワッシャと一体化されている。吸込口、つまりオリフィスの壁部(風を受ける)に検出部を配置することなどによって、ガスフローは排出部を粘性媒体による汚染から十分清浄に保ち得る。このことは噴射プロセスの信頼性を有利に高め、検出部の表面の塞がりによる噴射プロセスの中断、又は外乱の恐れを減少させることができる。
【0028】
検出部をバキューム・ワッシャなどの排出部の既存部分に一体化することは、排出部生産の観点から有利である場合がある。
本明細書で開示される技術の様々な実施形態にしたがって、検出部は光学検出部を備える。検出部は、噴射液滴の軌道に対して垂直な平面に、及び/又は噴射液滴の軌道に沿って連続的に配置されている複数の光学検出部を、さらに備えてもよい。光学検出部は、光又は他の電磁エネルギーを発する発光素子(LED)などの光源と、その発せられた光を検出する光センサとを備えてよい。
【0029】
バキューム・ワッシャのオリフィスの周りなど、噴射液滴の軌道に対して垂直に複数の検出部を配置することは、通過する液滴の検出の信頼性と冗長性を有利に高めることができる。
【0030】
さらに、噴射液滴の軌道に沿って複数の連続的な検出部を配置することは、その噴射液滴を、基板に向かうそれらの軌道に沿っていくつもの位置で検出する可能性を提供する。このことは信頼性と冗長性を高め、例えばショットの長さや速度などの他のパラメータの検索を可能にすることができる。
【0031】
本明細書で開示される技術の一実施形態にしたがって、基板の表面の粘性媒体の滴を検出するために、並びに、その滴及び/又は堆積物の形及び/又は幅を測定するために、排出部は基板に向けられるさらなる検出部を備えてよい。このことは、噴射プロセスと潜在的エラーの検出との信頼性及び冗長性を、有利に高めさせる。
【0032】
本明細書で開示される技術の一実施形態にしたがって、監視の工程は、センサ・パラメータの1つ以上のセンサ値(SV)を1つ以上の基準センサ値(SVref)と比較することによって、1つ以上の存在値(PV)を計算することを備える。センサ値は、噴射液滴の軌道が交差する、センサの制御下にある場の外乱と遮断とを示し得る。センサ装置から受け取られるセンサ値(SV)を、基準センサ値(SVref)、つまり、しきい値と比較することによって、そのセンサ・アレンジメントにおける粘性媒体の存在又は不在が識別され、存在値(PV)によって表されることができる。
【0033】
本明細書で開示される技術の一実施形態にしたがって、方法は、液滴値(DV)を計算する工程をさらに備える。その計算は、異なる時間に測定された2つ以上の存在値(PV)の間の比較を含む。2つの現在値を互いに比較することによって、センサ・アレンジメントを通過する粘性媒体の液滴を識別することができる。この識別は、例えば2つ以上の存在値の間の差を決定することによって行われ得る。例えば、液滴の通過は、センサ・アレンジメントにおいて粘性媒体の存在を示す第1の存在値、及びセンサ・アレンジメント
において粘性媒体が存在しないことを示す第2の存在値として識別されてよい。そのため、センサ・アレンジメントを通過する液滴を示す液滴値は、存在値の間の差を識別し、解析することによって決定され得る。
【0034】
本明細書で開示される技術の他の実施形態にしたがって、方法は、センサ・アレンジメントにおける粘性媒体の存在を表す基準存在値(PVref)以上である2つ以上の存在値(PV)をカウントすることによって、液滴値(DV)を計算することをさらに備える。それらの2つ以上の存在値(PV)は異なる時間に測定されており、それによってセンサ・アレンジメントを通過する粘性媒体の液滴を識別する。センサ・アレンジメントを通過する液滴を表す液滴値は、そのため、センサ・アレンジメントにおける粘性媒体の存在を表す存在値を識別し、カウントすることによって得られることができる。存在値(PV)の数をカウントすることは、例えばサテライトが主要な液滴から区別されるのを有利に可能にする。
【0035】
本明細書で開示される技術の一実施形態にしたがって、方法は、ノズル空間における粘性媒体の押圧から、センサ・アレンジメントを通過する粘性媒体の液滴の識別までの経過時間を反映する経過時間パラメータ(LTP)を備え、その経過時間パラメータ(LTP)は時間値(TV)を含む。液滴押圧値(IDV)は、時間値(TV)を基準時間値(TVref)と比較することによって計算される。この時間値を基準時間値と比較することによって、検出される液滴が、押圧間隔の押圧から妥当な時間間隔内にセンサ・アレンジメントを通過したかどうかが決定されてよい。長すぎる時間間隔は、液滴が押圧によって噴射されなかったことを示すことができ、そのため、例えば失敗したショットと見なされてよい。時間値を解析することは、液滴の速度が計算されることを有利に可能にすることができる。その速度は、例えば、液滴の移動距離、つまりノズル出口とセンサ装置との間の距離を割ることによって決定されてよい。時間値は、また、連続して噴射される液滴間の相対速度の変化とばらつきとを監視するために使用されてもよい。次第に増加する液滴速度は、例えば噴射プロセスの最中に、対応して減少する時間間隔によって検出されることができる。同様に、次第に減少する速度は、次第に増加する時間間隔によって示されることができる。
【0036】
これに代えて、又はこれに加えて、インパクト装置の押圧による液滴の通過を表す液滴押圧値(IDV)は、センサを通過する粘性媒体の第1及び第2の液滴間の経過時間を反映する液滴間隔時間パラメータ(DTP)の液滴間隔時間値(DIV)を、基準液滴間隔値(DIVref)と比較することによって得られてよい。DIVrefは、例えば前述されるように、インパクト装置による押圧などを制御するための噴射パラメータを備える噴射プログラムから得られることができる。第1及び第2のショット間の経過時間と基準液滴間隔値(DIVref)とを得ることによって、通過する液滴が、期待されるように押圧によって噴射されたかどうかが決定され得る。液滴間隔時間値とそれに対応する基準値との間の差が基準間隔内である場合、例えば、第2の液滴は前記の押圧に応じて噴射されたと結論付けられることができる。
【0037】
本明細書で開示される技術の一実施形態にしたがって、センサ・アレンジメントは、噴射方向に連続的に配置されている2つ以上のセンサ装置を備える。この実施形態にしたがって、液滴速度値(DVV)は、少なくとも第1のセンサ装置からの少なくとも第1の存在値(PV)と、少なくとも第2のセンサ装置からの少なくとも第2の存在値(PV)との間の比較によって計算され、少なくとも第1及び第2の存在値(PV)は、異なる時間に測定される。センサ・アレンジメントの通過の際の液滴の速度を表す液滴速度値は、プリント結果と噴射プロセスとの質の指示尺度として有利に使用されてよい。比較的速い液滴速度は、例えば、基板上でのサテライト及び拡散の点においてプリント結果に影響する場合があり、その一方で、比較的遅い液滴速度は、基板上への押圧にあたって不規則に形
作られた液滴をもたらし、ひいては堆積物を不規則に形作る場合がある。液滴速度もまた、例えば粘性媒体の粘度と密度とに依存する速度によって、その粘性媒体の質の指示尺度として使用されてよい。噴射液滴の速度を監視することによって、プリント結果の質、排出部の性能、及び粘性媒体の質などの瞬間的な監視が成し遂げられ得る。
【0038】
噴射方向に連続的に配置されている2つ以上のセンサ装置を備えるセンサ・アレンジメントを使用することは、液滴長値(DLV)が計算されることを可能にし、その液滴長値は、噴射方向に関する噴射液滴の長さを表す。その計算は、少なくとも第1のセンサ装置からの少なくとも第1の存在値(PV)を、少なくとも第2のセンサ装置からの少なくとも第2の存在値(PV)と比較することを含み、その少ない第1及び第2の存在値(PV)は異なる時間に測定される。
【0039】
本明細書で開示される技術の一実施形態にしたがって、センサ・アレンジメントは、噴射方向に対して垂直な平面に配置されている2つ以上のセンサをさらに備える。このような配置は、噴射液滴の体積を表す液滴体積値(DVOLV)を決定することに使用されることができる。その計算は、少なくとも第1及び第2のセンサ装置からの2つ以上の存在値(PV)を比較することによって、液滴径値(DDIVA)を計算すること(その2つ以上の存在値は同じ時間に測定される)と、少なくとも第1のセンサ装置からの少なくとも第1の存在値(PV)を少なくとも第2のセンサ装置からの少なくとも第2の存在値(PV)と比較することによって、液滴長値(DLV)を計算すること(その第1及び第2の存在値(PV)は異なる時間に測定される)とを含む。液滴体積値(DVOLV)は、その後、液滴長値(DLV)と液滴径値(DDIAV)とに基づいて決定される。
【0040】
本明細書で開示される技術の実施形態によると、押圧による噴射液滴が確認されていない場合、液滴速度値(DVV)が液滴速度基準値(DVVref)を下回る場合、及び/又は液滴体積値(DVOLV)が液滴体積基準値(DVOLVref)を下回る場合に、基板上への粘性媒体の液滴の補充噴射が行われる。
【0041】
補充噴射は、例えば、現在のプリント・プロセスの最中に行われる。このような場合、噴射モジュールが、1つ若しくはいくつもの失敗したショット、又は基準体積を下回っている体積を有する液滴の検出にあたって、1つ又はいくつもの追加のショットを追加することによってプリント・プロセスを制御する噴射プログラムを動的に変更する。このように、追加の続く処理をすることなく、及びオペレータによる介入なく、潜在的エラーが自動的に修復され得る。
【0042】
これに代えて、又はこれに加えて、噴射モジュールは、失敗したショット及び/又は噴射ショットの体積についてのデータに基づいて、修復噴射プログラムを用意してもよい。修復噴射プログラムは噴射プログラムと類似していても、つまり、基板上の要求される位置に要求される量の粘性媒体を噴射するために、関連する噴射プロセスを制御してもよい。この修復噴射プログラムにおいて、要求される量と位置とは、しかし、失敗したショット又は小さい体積を有するショットを表す受け取ったデータに基づいていてもよい。
【0043】
修復噴射プログラムは、前述で概要を示したように、噴射プログラムの処理と類似のやり方で生成されてよい。その生成は、例えばコンピュータによって自動的に行われるか、オペレータによって行われるいくつかの手動の工程を伴ってもよい。機械は、例えば、検出される失敗したショット又は予想外の体積を有する堆積物の位置及び/又は数を表示しても、オペレータに検出されるエラーのどれが追加噴射によって修復されるべきものかを選択させてもよい。コンピュータは、その後、オペレータからの入力に基づいて、現在の噴射プロセスが終わった後にその排出部によって実行されるか、他の同時発生的に若しくは継時的に動作する排出部によって実行され得る修復噴射プログラムを用意してよい。
【0044】
検出されるエラーを補正することは、噴射技術の頑強性を増加させ、これによって最終製品の質を高めることができる。このことは、また、下流における堆積物の検査及び試験の必要を減少させることができ、かつ、基板の再加工を減少させることができる。
【0045】
有利なことに、修復プロセスは、検出されるエラーに応じて排出部の自動又は手動の妥当性確認に先行されてよく、噴射の質は、例えばテストパターンをプリントすること又は基板の表面以外の場所に液滴を噴射することによって確認され得る。
【0046】
補充噴射は、例えば、失敗したショットの検出、所定の基準体積範囲外の体積を有する液滴の検出、及び/又は所定の基準速度間隔外の速度を有する液滴の検出に応じて行われてよいことが理解されるだろう。
【0047】
本明細書で開示される技術の実施形態にしたがって、液滴速度値(DVV)が液滴速度基準値(DVVref)以下である場合に、ノズル空間における粘性媒体の押圧の強さが増加され得る。さらに、液滴速度値(DVV)が液滴速度基準値(DVVref)を超える場合に押圧の強さが減少され得る。
【0048】
噴射液滴の速度は、特に基板上の液滴の体積分布又は拡散の点において、プリント結果の質に影響する場合がある。噴射液滴の速い速度は、例えば、比較的平らで幅の広い堆積物に結び付き得るが、その一方で、より遅い速度は比較的小さい径を有する尖った滴をもたらし得る。その結果として、体積の分布は最終製品の質に影響する場合があり、例えば、ソルダ・ペーストを含む粘性媒体については短絡や接合不足が生じ、粘性媒体(例えば、接着剤を含む)については部品の緩みや導通しないパッドが伴う。
【0049】
本実施形態は、このように噴射プロセスの最中に噴射液滴の速度を調節する可能性を提供し、それによって、例えばPCB組立品などの最終製品が、高い質と性能を有することを可能にすることにおいて有利である。
【0050】
本明細書で開示される技術の一実施形態にしたがって、液滴体積値(DVOL)が液滴体積基準値(DVOLref)以下である場合に、ノズル空間への粘性媒体の供給速度は増加させられる。同様に、液滴体積基準値(DVOLref)を超える液滴体積値(DVOL)に応じて、供給速度は減少させられてよい。
【0051】
前述されるように、堆積物の有するソルダ・ペーストなどの体積が大きすぎると、短絡を引き起こす場合があり、一方で、接着剤などの体積が大きすぎると導通しないパッドをもたらす場合がある。さらに、ソルダ・ペースト又は接着剤などの体積が小さすぎると、それぞれ接合不足又は部品の緩みをもたらす場合がある。本実施形態は、このように基板上の粘性媒体堆積物の体積を調節する可能性を提供し、それによって、PCB組立品などに改良された質と性能を有せしめることにおいて有利である。
【0052】
本明細書で開示される技術の一実施形態にしたがって、方法は、基板に向けられる基板センサ・アレンジメントを提供する工程を備える。基板上の粘性媒体の存在を反映する基板センサ・パラメータ(SSP)は監視され、その基板センサ・パラメータ(SSP)は、基板センサ値(SSV)を含む。方法は、1つ以上の基板存在値(SPV)を計算する工程をさらに備え、その計算は、前記基板センサ・パラメータ(SSP)の1つ以上の基板存在値(SPV)と、1つ以上の基準基板存在値(SPVref)との間の比較を含む。それによって、基板上の粘性媒体の存在が識別される。
【0053】
この実施形態は、インパクト装置の押圧による噴射液滴を確認する可能性を有利に提供
し、プリント・エラーの検出にあたって、プリント結果の追加的な補正を結果として可能にする。噴射滴の軌道に沿って配置されているセンサ・アレンジメントと併用して基板センサ・アレンジメントを使用することは、例えば存在、速度、径及び体積の決定を行う点において、噴射液滴の監視及び制御の信頼性と冗長性とを改良することができる。
【0054】
本明細書で開示される技術は、前述で概要を示される方法を行うようにプログラム可能なコンピュータを制御するための、コンピュータ可読命令として具体化されてよい。そのような命令は、それらの命令を記憶するコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータ・プログラムの形態で流通してよい。
【0055】
本発明の第1の態様による排出部における、前述に記載の実施形態の任意の特徴は、本発明の第2の態様による方法と組み合わされてもよい。
本発明のさらなる目的、特徴、及び利点は、後述する詳細な開示、図面及び添付の特許請求の範囲を学ぶ際に明白となる。本発明の様々な特徴は、後述する実施形態以外の実施形態を生ずるように組み合わされることができることを、当業者は理解するだろう。
【0056】
追加的な目的と同様に、本発明の前述の特徴及び利点は、後述の本発明の実施形態の例示的であり限定のためではない詳細な記述を通してより理解される。添付の図面において参照される。
【0057】
全ての図は概要であって、必ずしも縮尺通りではなく、一般に本発明を明瞭にするために必要な部分のみを示している。他の部分は省略されているか、単に示唆されている場合がある。
【0058】
図1aを参照すると、本明細書で開示される技術の一実施形態による排出部の概要図が示される。
排出部1は、本実施形態において圧電アクチュエータ7と、その圧電アクチュエータ7に接続されているプランジャ6とを含んでいるインパクト装置を備える。プランジャ6は、軸方向に可動であるとともに、ブッシング8の孔を通って摺接可能に延びている。カップばね9は、プランジャ6を組立ハウジング10に対し弾性的に釣り合わせるように、かつ、圧電アクチュエータ7に予圧を提供するために提供される。排出制御ユニット(図示せず)は、圧電アクチュエータ7に断続的に駆動電圧を印加し、それによって、ソルダ・パターン・プリント・データにしたがって、その圧電アクチュエータ7の断続的な伸長を引き起こし、したがって組立ハウジングに対するプランジャ6の往復運動を、引き起こす。
【0059】
さらに、排出部1は、粘性媒体の液滴22が噴射される基板23に対して動作可能に向けられる、本質的に平板状の噴射ノズル2を備える。噴射ノズル23において、液滴22が基板23に向かって噴射される際に通る、ノズル空間3とノズル出口4とが提供される。ノズル出口4は、ノズル2の一端(下の部分)に位置する。ノズル空間3は、インパクト装置のプランジャ6による押圧にあたって、ノズル空間3を通してノズル出口4の外に押し出される粘性媒体を受け取るように配置される。
【0060】
プランジャ6の形態のインパクト装置は、ピストン孔を通って摺接可能であり、軸方向に可動な延びるピストン部分を備え、プランジャ6の前記ピストン部分のインパクト端面11は前記ノズル2の近くに配置される。
【0061】
異なる種類の排出部を使用する本明細書で開示される技術の他の実施形態において、ピストンを備えるプランジャは、前述にしたがって圧電アクチュエータ7に断続的に駆動電圧を印加するように構成されている排出部制御ユニットを必ずしも備えない他の種類のイ
ンパクト装置(例えば、膜又はダイアフラムなど)で置き換えられてもよい。
【0062】
これらの全てのインパクト装置は、共通して、インパクト装置(例えば、プランジャ、膜又はダイアフラム)の往復運動又は振動運動により圧力インパルスを素早く生成することによって、粘性媒体の液滴を形成して噴射ノズルから基板上に射出するための非接触噴射プロセスを提供するように構成される。
【0063】
本明細書で開示される技術に関連して使用される1つ以上の排出部のインパクト装置は、約100pLから約30nLの間(例えば、約10nL、又は5〜15nLサイズ範囲内)の堆積物体積を有する個々の液滴を射出するために、約1〜50マイクロ秒の期間の間、初期位置から終止位置(排出部のノズルに必ずしも近くはない)に向かって動いてよい。インパクト装置が圧力インパルスにより噴射ノズルを押圧する速度は、約5m/s及び約50m/sの間であってよい。
【0064】
そのため、本明細書で開示される技術に関連して使用される1つ以上の排出部は、一定のサイズ又はサイズ範囲(例えば、5〜15nL,1〜5nL又は10〜20nL)の堆積物体積を有する液滴を射出するように構成されていてもよい。前述されるように、被加工物上に噴射される個々の液滴それぞれの体積は、約100pL及び約20nLの間であり、個々の液滴それぞれのドット径は約0.1mm及び約1.0mmの間であってよい。
【0065】
ノズル2の上の表面は、インパクト端面と向かい合うように位置付けられる。プランジャ6の軸運動はノズル2に向かい、圧電アクチュエータ7の断続的な伸長によって引き起こされる前記運動は、ノズル空間に収容される任意の粘性媒体の急な加圧とノズル出口4を通した噴射とを引き起こす。
【0066】
粘性媒体は、フィーダ12を介して供給容器であるノズル空間3に供給される。フィーダ12はモータ軸13を有する電動モータ(図示せず)を備え、電動モータは、ノズル空間と連通する出口ポートに対して、排出部ハウジング10を通して延びている管状の孔に、部分的に提供される。回転可能なモータ軸の本質的な部分、すなわち、供給スクリュー13は、エラストマーなどからなる管14によって囲まれている。供給スクリュー13は、管状の孔に管14と同軸に配置されている。回転可能な供給スクリュー13のスレッドは、その管の最内面に摺接する。供給制御ユニット(図示せず)によってモータに提供される電子制御信号は、供給スクリュー13を、所望の角度又は所望の回転速度で回転させる。回転可能な供給スクリュー13のスレッドと管の内表面との間に捕えられた粘性媒体は、その後供給スクリュー13の回転運動にしたがって、入口ポートからノズル空間3に移動させられ、それによってノズル空間3に粘性媒体を供給する。
【0067】
センサ・アレンジメント5は、噴射液滴22の軌道が、センサ・アレンジメント5に制御されるセンサ場17と交差するように、噴射液滴22の方向に見られるよう、噴射ノズル2の後に配置される。このように、センサ・アレンジメント5の近傍を通過する液滴22は、粘性媒体の存在が検出され得るように、センサ制御場17の外乱を引き起こし得る。
【0068】
図1bを参照すると、
図1aにおいて記載される排出部と類似する排出部1が図示される。
図1bでは、その排出部は、噴射方向に見られるようにノズル出口4の下又は後に配置されている壁部、すなわちバキューム・ワッシャ24をさらに備え得る。バキューム・ワッシャ24は、噴射液滴22がそのバキューム・ワッシャによって遮られることなく、又は負の影響を受けることなく通過できる通り穴、すなわちオリフィスを備える。その結果として、その穴はノズル出口4と同心円状である。バキューム・ワッシャ24は、空気流チャンバ16がバキューム・ワッシャ24とノズル出口4との間に形成されるように、
ノズル出口4から離間され、ノズル出口4に向かうガスフローとノズル出口4以降のガスフローを可能にする流路又はガイドとして機能する。
【0069】
図1cは、
図1a及び
図1bを参照して前記される排出部に類似の、さらなる排出部1を図示する。
図1cに示されるように、センサ・アレンジメント5はバキューム・ワッシャ24と一体化されていてよい。
【0070】
図2を参照すると、噴射ノズル2、ピストン6及びセンサ・アレンジメント5が、本明細書で開示される技術の一実施形態にしたがって図示される。噴射ノズル2は、インパクト装置による押圧にあたってノズル出口4を通して押し出される、ある体積の粘性媒体を有するノズル空間3を備える。それによって、粘性媒体の噴射液滴22は噴射ノズル2から吐出され、光学センサなどを備えるセンサ・アレンジメントの制御下にある光学場17を通過する。センサ・アレンジメント5の傍を通過する液滴22は、粘性媒体の存在が検出されるように、センサの制御下にある場17の外乱を引き起こし得る。
【0071】
図2を参照して記載されるものと類似の配置が
図3において示され、第1及び第2のセンサ・アレンジメント5a,5bは、噴射方向に連続的に配置される。そのため、噴射液滴の軌道は、その液滴22の通過にあたって2つ以上の異なる、かつ、時間的に分離されたセンサ信号が生成されることができるように、センサの制御下にある2つの場17a,17bと交差する。基板23上における粘性媒体の検出が可能となるように、基板センサ・アレンジメント5cは基板23に向けられる。
【0072】
しかし、センサ・アレンジメント5は、バキューム・ワッシャ24と一体化される、又は一体化されない、噴射方向に連続的に配置されている複数のセンサ装置を備えてもよいことが理解されるだろう。
【0073】
次に
図4を見ると、バキューム・ワッシャ24は、吸込口15と吸込口15を横切って配置されているセンサ装置5とを有するシリコン・チップ21を備えてよく、センサ5装置は、発光ダイオード(LED)17とその反対側に配置されている光センサ18とを備える。LED17と光センサ18とは、電気接触パッド20を介して周囲へ、及び周囲から電力を移すために、電気配線19に接続される。バキューム・ワッシャ24と一体化されるセンサ・アレンジメントとは、
図1〜3を参照して記載される実施形態の何れか1つと組み合わされてもよい。
【0074】
図5を参照すると、基板57に対し粘性媒体の液滴が提供される噴射機械51が例示されている。ソフトウェア・プログラムは、機械51と通信するコンピュータ53上で動作する。ソフトウェア・プログラムは、PCBなどの基板についての主な製造データを保持するデータベースを有し、その基板のある機械のための機械データが処理される。その基板についての基板データ55は、データベースに、好ましくはCADファイルに含まれるCADデータの形態でインポートされる。そのプログラムは、噴射プロセスを制御する噴射プログラムを生成することに適している。噴射プログラムを備える機械制御ソフトウェアの如何なる同時動作へ干渉することなく、オペレータが噴射プログラム生成を扱って作業できるように、ソフトウェア・プログラムはオフラインで利用できる。ソフトウェア・プログラムは、
図5のCD ROM59によって例示されるコンピュータ可読媒体に提供されてもよい。
【0075】
特定の機械又は同じ噴射プログラムを使用する複数の機械用の噴射プログラムは、後述のように生成されてよい。まず、そのソフトウェア・プログラムが読み込まれたコンピュータ53で作業するオペレータが、基板用のCADデータを基にして、その機械に基板上の場所となる部品を、そのソフトウェア・プログラムによって割り当てる。部品について
の部品データ(例えばハウジングについての部品の伸長と、もしあれば、リード線及びそれらの基板上の位置と)は、基板データに含まれる。コンピュータ上に現在の機械の機械インタフェースを開くことによって、オペレータは基板データに基づいて噴射プログラム用のデータを生成する手順を開始することができる。
【0076】
図6は、噴射プロセスを制御する噴射プログラムを生成する前処理工程の一例を図示するフローチャートである。第1の工程601において、基板のCADデータは、オフライン前処理のためにソフトウェア・プログラムにインポートされ、次の工程602において、そのCADデータは、例えば組み立てられる個々の部品それぞれの位置及び伸長を記載する組立品データに変換される。次の工程において、要求される堆積物が定義され(602)、それらのそれぞれのパッド又は基板上の位置に割り当てられる。ひとたび要求される堆積物が定義される(603)と、噴射プログラムにデータがコンパイルされ(604)、その噴射プログラムはその噴射プロセスを制御するように実行され得る噴射機械に送られる(605)。噴射プログラムは、例えば1つ又は複数の排出部の移動軌道を制御するためのデータと、インパクト装置の押圧及びノズル空間への粘性媒体の供給を制御する噴射パラメータとを含んでよい。それによって、粘性媒体の液滴の噴射は、要求される堆積物が提供されるように制御され得る。
【0077】
修復噴射プログラム(例えば失敗したショット、及び所定の体積を下回る体積を有する液滴などのプリント・エラー)は、
図6を参照して記載される噴射プログラムに類似して生成されてよい。例えば前述で言及されるセンサ・アレンジメントを使用することによるプリント・エラーの検出にあたって、修復噴射プログラムは、検出されたエラーに基づいて要求される堆積物を定義する(603)ことによって生成されてよい。修復噴射プログラムは、その後コンパイルされ(604)、追加噴射によって欠損液滴又は誤った堆積物を補完する噴射機械に送られる(605)。修復噴射プログラムの前処理は、例えば、ソフトウェア・プログラム(オペレータによって行われるいくつかの手動の工程を含む)によって、自動的に行われてよいことが認識される。
【0078】
図7を参照すると、本明細書で開示される技術の一実施形態にしたがって、基板23上に液滴を噴射する方法の概要が示されている。
本実施形態にしたがって、ノズル空間3とノズル出口4とを備える噴射ノズル2が提供される(102)。噴射方向において、噴射ノズル2の後に、例えば光学センサ装置17,18を備えるセンサ・アレンジメント5が提供される(103)。例えばソルダ・ペーストなどの粘性媒体はノズル空間3に供給され(106)、その粘性媒体がノズル出口4を通して、ノズル空間3から基板23に向かって液滴の形態で噴射されるように、インパクト装置によって押圧される。この方法は、センサ・アレンジメント5における粘性媒体の存在を反映するセンサ・パラメータを監視する工程をさらに備える。
【0079】
図8において示されるように、監視されるセンサ・パラメータは、そのセンサ装置における粘性媒体の存在を示すセンサ値(SV)を備えてよい。そのため、
図7を参照して記載される本方法は、センサ・アレンジメントにおける粘性媒体の存在を識別する存在値(PV)を計算する(112)工程を備える。存在値の計算は、センサ・パラメータのセンサ値と基準センサ値(SVref)との間の比較を含んでよい。SVrefは、例えば、センサ値が粘性媒体の存在を表すか否かを示すしきい値であってよい。存在値(PV)は、例えば、「1」が粘性媒体の存在を定義し、「0」が粘性媒体の不在を定義する、バイナリ・インジケータであってよい。
【0080】
次の工程において、センサ・アレンジメントを通過する粘性媒体の液滴を識別する液滴値(DV)が、例えば異なる時間に測定される2つ以上の存在値(PV)を比較することによって、計算される(114)。この工程は、例えば、同じセンサ装置によって連続的
に登録される2つの存在値を比較することによって、成し遂げられてよい。粘性媒体の存在を表す第1のPVであって、粘性媒体の不在を表す第2のPVが後に続くPVは、例えば液滴がそのセンサ装置を通過していたことを示す場合がある。この計算は、また、識別の信頼性を改良し、その測定値のノイズを減少させるために、いくつもの存在値の比較を含む。
【0081】
また、液滴の通過が、当業者に容易に理解されるいくつもの他の方法で識別されてもよいことが認識される。例えば、液滴値は、センサ・アレンジメントにおける粘性媒体の存在を表す基準存在値以上である2つ以上の存在値(PV)をカウントすることによって計算されてもよい(114)。
【0082】
さらに、通過液滴は噴射液滴、つまり、インパクト装置の押圧によってセンサ・アレンジメントを通過する意図的な液滴として確認されてもよい。これは、経過時間パラメータ(LTP)を監視すること(116)と、液滴押圧値(IDV)を計算すること(118)とによって成し遂げられてよい。経過時間パラメータは、インパクト装置の押圧(108)から、センサ・アレンジメントの傍を通過する液滴の識別(114)までの経過時間を反映し、液滴押圧値は、その経過時間パラメータ(LTP)の時間値(TV)を基準時間値(TVref)と比較することによって計算される(118)。比較的小さい時間値は、例えば、その通過液滴が、新しい押圧によってセンサ・アレンジメントを通過していることを示すことができ、その一方で比較的高い時間値は、その液滴が、その押圧によってセンサ・アレンジメントを通過してはいないことを示すことができる。
【0083】
図9に示されるように、本方法は、噴射方向に連続的に配置されている、2つ以上のセンサ装置間の液滴の通過によって定義される時間間隔によって、液滴速度値(DVV)を計算する(120)工程をさらに備えてよい。計算(120)は、第1のセンサ装置からの第1の存在値(PV)と第2のセンサ装置からの第2の存在値(PV)との間の比較を含み、それによって、液滴が第1及び第2のセンサ装置間の距離を移動することにかかる時間を表す時間間隔を提供する。噴射方向におけるセンサ間の距離を、その時間間隔で割ることによって、平均液滴速度を得ることができる。
【0084】
噴射方向に連続的に配置されている2つ以上のセンサ装置を使用することで、液滴速度値(DVV)と液滴長値(DLV)との両方が計算され得る(120,122)。第1のセンサ装置からの第1の存在値(PV)を、第2のセンサ装置からの第2の存在値(PV)と比較することによって得られる液滴速度値(DVV)は、液滴長値(DLV)を決定するために、それらのセンサ装置のどちらか一方からの第3の存在値(PV)と併せて使用され得る。第1の存在値は、例えばその液滴の前端を表すことができ、例えば第1のセンサ装置から得られる第3の存在値は、その液滴の後端を表す。液滴速度値(DVV)を有する液滴の前端及び後端の通過する間の時間間隔に基づいて、その液滴の長さ(つまり、前端と後端との間の距離)が計算されてよい(122)。
【0085】
センサ・アレンジメントは、噴射方向に対して垂直な平面に配置されている、2つ以上のセンサ装置をさらに備える。噴射方向に対して垂直な平面に配置されている、第1及び第2のセンサ装置からの2つの存在値を比較することで、その液滴の径が、液滴径値(DDIVA)として計算されてよい。液滴体積値(DVOLV)は、その後、液滴径値(DDIAV)と液滴長値(DLV)とに基づいて計算されることができる(126)。
【0086】
基板上への粘性媒体の液滴の補充噴射(128)は、押圧による噴射液滴が確認されていない場合、その噴射液滴が遅すぎる速度を有する場合、又はその噴射液滴が小さすぎる体積を有する場合に、行われてよい。追加噴射(128)は、例えば、分離した補正プロセスにおいて行われるか、噴射プロセスを噴射する最中に動的に行われることができる。
【0087】
計算された(120)液滴速度が基準液滴速度値を下回る場合、その粘性媒体の押圧の強さを増加する(130)工程は、その液滴速度を増加するように行われてよい。同様に、押圧の強さを増加する(132)工程は、基準液滴速度値以上である、計算された(120)液滴速度に応じて行われてもよい。押圧の強さの調節(130,132)は、例えば、ピストンに接続される圧電アクチュエータに対する印加電圧を変更することによって成し遂げられてよい。
【0088】
基準液滴体積値と比較して液滴体積値が小さすぎる、又は大きすぎることに応じて、本方法は、ノズル空間への粘性媒体の供給速度をそれぞれ増加させる(134)又は減少させる(136)工程を備え得る。これは、例えば、供給スクリューを動作させる電動モータの速度を調節することによって行われてよい。
【0089】
最後に、
図10は、基板に向けられる基板センサ・アレンジメントを提供し(105)、基板上の粘性媒体の存在を反映する基板センサ・パラメータ(SSP)を監視し(111)、基板存在値(SPV)を計算する(113)工程をさらに備えている、
図7を参照して記載される方法に類似する方法を示す。その計算は、基板センサ・パラメータ(SPV)の基板存在値(SPV)を基準基板存在値(SPVref)と比較すること、及び、それによって基板上の粘性媒体の存在を識別することを含む。
【0090】
図1〜4を参照して上述される実施形態の任意の1つは、
図7〜10を参照して本明細書に記載される方法の実施形態の任意の1つに組み合わせること、及び適用することができる。
【0091】
上述で概要を示したように、
図7〜10によって図示される方法は、コンピュータ実行可能な命令として具体化されることができ、該コンピュータ実行可能な命令は、そのような命令を記憶するコンピュータ可読媒体を含んでいるコンピュータ・プログラム製品の形態で流通され、使用される。例として、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体とを備えてよい。当業者に知られるように、コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラム・モジュール又は他のデータなどのデータの、記憶媒体用の任意の方法又は技術で実施される、揮発性と不揮発性の両方の取り外し可能及び取り外し不可能媒体を含む。コンピュータ記憶媒体はRAM,ROM,EEPROM、フラッシュ・メモリ又は他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多目的ディスク(DVD)若しくは他の光学ディスク記憶媒体、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶媒体又は他の磁気記憶装置を含むが、これらに限定されない。さらに、通信媒体は典型的に、搬送波又は他の移送機構などの変調されたデータ信号におけるコンピュータ可読命令、データ構造、プログラム・モジュール又は他のデータを具体化し、任意のデータ配信媒体を含むことが、当業者に知られている。
【0092】
特定の実施形態が記載される一方で、添付の特許請求の範囲に定義される範囲内において、多様な変更と改変とが考えられることを、当業者は理解するだろう。