特許第6564055号(P6564055)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6564055
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】固定フレーム
(51)【国際特許分類】
   F16B 2/08 20060101AFI20190808BHJP
   F16M 11/04 20060101ALI20190808BHJP
   F16M 11/00 20060101ALI20190808BHJP
   F16M 13/00 20060101ALI20190808BHJP
   F16M 11/18 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
   F16B2/08 P
   F16M11/04 L
   F16M11/00 Z
   F16M13/00 N
   F16M13/00 P
   F16M13/00 S
   F16M11/18 Z
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-551713(P2017-551713)
(86)(22)【出願日】2016年4月5日
(65)【公表番号】特表2018-521269(P2018-521269A)
(43)【公表日】2018年8月2日
(86)【国際出願番号】CN2016078445
(87)【国際公開番号】WO2016161926
(87)【国際公開日】20161013
【審査請求日】2018年1月10日
(31)【優先権主張番号】201510162707.7
(32)【優先日】2015年4月8日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517340149
【氏名又は名称】蔡 志信
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】蔡 志信
【審査官】 内山 隆史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−191179(JP,A)
【文献】 特開2013−154147(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3034230(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0066856(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0037783(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 2/08
F16M 11/00
F16M 11/04
F16M 11/18
F16M 13/00
A45F 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被固定物を挟持するための固定フレームであって、
固定位置と緩み位置との間に束ね又は広げることができるように、前記被固定物の少なくとも両側に取り外し可能に架設され、前記緩み位置に位置する場合に前記被固定物を離脱させ、前記固定位置に位置する場合に前記被固定物に安定に接続されるフレーム本体と、
前記フレーム本体内を通るラニヤードと、
前記ラニヤードに結合され、前記フレーム本体を前記緩み位置から前記固定位置まで束ねさせるように束ね方向へ回転して前記ラニヤードを引き締め、前記フレーム本体を前記固定位置から前記緩み位置まで広げさせるように、前記ラニヤードをリリースする回転締結装置と、
を備え
前記回転締結装置はリリース機構を含み、且つ前記リリース機構を操作することで前記ラニヤードを1段ごとに又は1回でリリースすることを特徴とする固定フレーム。
【請求項2】
前記ラニヤードは、前記回転締結装置に取り外し可能に結合されることを特徴とする請求項1に記載の固定フレーム。
【請求項3】
前記回転締結装置は、緩み方向へ回転して前記ラニヤードを1段ごとに又は1回でリリースすることを特徴とする請求項1に記載の固定フレーム。
【請求項4】
被固定物を挟持するための固定フレームであって、
前記被固定物の少なくとも両側に取り外し可能に架設され、且つ係止部を含むフレーム本体と、
前記係止部と前記フレーム本体との間を通るラニヤードと、
前記ラニヤードに結合され、前記係止部を前記緩み位置から前記固定位置まで移動させるように束ね方向へ回転して前記ラニヤードを引き締める回転締結装置と、
を備え、
前記係止部は、前記フレーム本体に対して固定位置と緩み位置との間に移動できるように、前記フレーム本体に摺動可能に設けられ、前記緩み位置に位置する場合に前記被固定物を離脱させ、前記固定位置に位置する場合に前記被固定物と前記フレーム本体を安定に接続させることを特徴とする固定フレーム。
【請求項5】
前記フレーム本体は、前記フレーム本体に設けられ、前記係止部に対応し、前記係止部が摺動可能に設けられるスライドレールを更に含むことを特徴とする請求項に記載の固定フレーム。
【請求項6】
前記フレーム本体は、前記ラニヤードが前記フレーム本体を通り抜ける複数の貫通孔を有し、前記係止部は、前記ラニヤードが前記係止部を通り抜けるガイド通路を有することを特徴とする請求項に記載の固定フレーム。
【請求項7】
前記ラニヤードは、前記回転締結装置に取り外し可能に結合されることを特徴とする請求項に記載の固定フレーム。
【請求項8】
前記回転締結装置は、緩み方向へ回転して前記ラニヤードを1段ごとに又は1回でリリースすることを特徴とする請求項に記載の固定フレーム。
【請求項9】
前記回転締結装置はリリース機構を含み、且つ前記リリース機構を操作することで前記ラニヤードをリリースすることを特徴とする請求項に記載の固定フレーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被固定物を挟持するための固定フレームに関する。
【背景技術】
【0002】
被固定物の保護又は一般的によく見られる携帯電話の保護ケース、車用バックミラーの補助ブラケット等の他の関連付属部品の接続に用いる外部フレームによって被固定物を挟持する装置は、既に市販されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の市販品として、緊密に係合させるように外部フレームと被固定物とを固定することが多く、一旦大きな外力衝撃(例えば、落ち、ばね)を受けると、被固定物が外部フレームから脱落して破損することがある。
その後、外部フレームを被固定物に安定に接続させるために、ベルト又はねじ込み部材によって外部フレームと被固定物との間の接続の安定性を増加するものが次々に開発された。しかし、上記の方法及び部材は、接続の安定性を効果的に向上させることができるが、それに対して、組み立て及び取外しに一定の困難度があるので、組み立て又は取外しを行うために、多くの工程や特定的なツールが必要であり、上記フレームの使用タイミングが更に限られる。
【0004】
フレームの組み立て及び取外しの工程を簡単化するために、バックルに一定の間隔のラックを合わせて被固定物のフレームを固定するものが開発された。しかし、ラックにおけるノッチ間隔が一定であるため、実際に使用する場合にバックルとラックとの合わせに段差が発生することで、フレームが完全に緊密に被固定物に接続されなくなる。
【0005】
このため、本発明の一つの目的は、被固定物が外力衝撃によって固定フレームから脱落しないように、ラニヤードに回転締結装置を合わせて、固定フレームを安定に被固定物に接続させることのできる固定フレームを提供することにある。
【0006】
本発明の別の目的は、回転締結装置を簡単に回転するだけで、固定フレームを被固定物に組み立て又は被固定物から取り外すことのできる固定フレームを提供することにある。
【0007】
本発明のまた一つの目的は、固定フレームを緊密に被固定物に接続させるように、ラニヤードが段差なしに回転締結装置に合わせることのできる固定フレームを提供することにある。
【0008】
本明細書に記載の固定フレームは、被固定物の保護フレーム(例えば、携帯電話の保護フレーム)を保護し、或いは被固定物の支持フレーム(例えば、バックミラーの補助支持フレーム、ピクチャフレーム又はテレビフレーム)を架設することに用いられることができる。被固定物は、特定のタイプの物品に限定されず、携帯電話、タブレットコンピュータ、ドライブレコーダー又は衛星ナビゲーション等のハンドヘルド電子機器であってもよいし、液晶テレビ、コンピュータスクリーン等の固定型表示装置であってもよいし、絵画、ポスター等の展示物であってもよい。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、被固定物を挟持するための固定フレームであって、固定位置と緩み位置との間に束ね又は広げることができるように、被固定物の少なくとも両側に取り外し可能に架設され、緩み位置に位置する場合に被固定物を離脱させ、固定位置に位置する場合に被固定物に安定に接続されるフレーム本体と、フレーム本体内を通るラニヤードと、ラニヤードに結合され、フレーム本体を緩み位置から固定位置まで束ねさせるように束ね方向へ回転してラニヤードを引き締め、フレーム本体を固定位置から緩み位置まで広げさせるようにラニヤードをリリースする回転締結装置と、を備える固定フレームである。
【発明の効果】
【0010】
上記の態様によって、使用者は、回転締結装置を束ね方向へ回転するだけで、ラニヤードを円滑に引き締め、且つフレーム本体を段差なしに固定位置と緩み位置との間に束ね又は広げさせることができる。このように、フレーム本体を緊密且つ確実に被固定物に接続させ、且つ被固定物が固定フレームから離脱しないようにすることができる。且つ、使用者は、特定のツール(例えば、ねじ回し)によってフレーム本体と被固定物を束ねる必要がない。
【0011】
なお、上記態様によれば、回転締結装置が緩み方向へ回転してラニヤードを1段ごとに又は1回でリリースし、フレーム本体が固定位置から緩み位置まで広げ、更に、被固定物を離脱させる。これにより、回転締結装置を回転することだけで、フレーム本体を被固定物から容易に取り外すことができる。ラニヤードを1段ごとにリリースすることで、回転締結装置の束ね強度を即時に調整することができる。
【0012】
また、上記態様によれば、回転締結装置は、リリース機構を含んでよく、且つリリース機構を操作することでラニヤードを1段ごとに又は1回でリリースする。これにより、フレーム本体を固定位置から緩み位置まで迅速に広げさせ、更に被固定物を離脱させることができる。
【0013】
上記の態様によるその他の実行可能な実施例は、下記通りである。損害されたラニヤード又は回転締結装置を即時に取り替えるために、ラニヤードは、回転締結装置に取り外し可能に結合されてよい。
【0014】
本発明の別の態様は、被固定物を挟持するための固定フレームであって、被固定物の少なくとも両側に取り外し可能に架設され、且つ係止部を含むフレーム本体と、係止部とフレーム本体との間を通るラニヤードと、ラニヤードに結合され、係止部を緩み位置から固定位置まで移動させるように束ね方向へ回転してラニヤードを引き締める回転締結装置と、を備える固定フレームである。
係止部は、フレーム本体に対して固定位置と緩み位置との間に移動できるように、フレーム本体に摺動可能に設けられ、緩み位置に位置する場合に被固定物を離脱させ、固定位置に位置する場合に被固定物をフレーム本体に安定に接続させる。また、回転締結装置がラニヤードを引き締める場合に、フレーム本体は、同様に固定位置と緩み位置との間に移動することができる。
【0015】
上記別の態様によって、使用者は、回転締結装置を回転するだけで、ラニヤードによって係止部を連動させることができ、係止部が固定位置と緩み位置との間に円滑に移動することができる。このように、固定フレームは、被固定物に緊密に接続されることができるだけでなく、被固定物を迅速に挟持することができ、固定フレームの取り付け及び締め付けがより簡単且つ便利になる。
【0016】
更に、上記の別の態様によれば、フレーム本体は、フレーム本体に設けられ、外形が係止部に対応し、且つ係止部が摺動可能に設けられるスライドレールを更に含む。これにより、係止部が緩み位置と固定位置に移動する場合に、被固定物が重心のずれで緩んで滑り落とすことはない。
【0017】
なお、上記別の態様によれば、フレーム本体は、ラニヤードがフレーム本体を通り抜けることのできる複数の貫通孔を有し、係止部にもラニヤードが係止部を通り抜けるガイド通路を有する。これにより、ラニヤードは、係止部を固定位置と緩み位置との間に移動するように連動させることができる。
【0018】
上記の態様によれば、その他の実行可能な実施例は、下記通りである。
ラニヤードは、回転締結装置に取り外し可能に結合される。
回転締結装置は、緩み方向へ回転して1段ごとに又は1回でラニヤードをリリースする。
回転締結装置は、リリース機構を含み、且つリリース機構を操作することで1段ごとに又は1回でラニヤードをリリースする。
【0019】
本発明による固定フレームは、被固定物を安定に挟持するために回転締結装置によってラニヤードを連動させる。
以上をまとめると、本発明による固定フレームは、以下のメリットを有する。
【0020】
1.回転締結装置は、ラニヤードに合わせて、固定フレームと被固定物を迅速且つ緊密に接続し、固定フレームによって被固定物を固定又は保護することができる。
【0021】
2.特定のツールを使用せずに、回転締結装置を簡単に回転するだけで、固定フレームを取り付け又は取り外すことができる。
【0022】
3.回転締結装置は、更に被固定物の外形に応じて、固定フレームの束ね形態や強度を即時に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の固定フレームの一実施例を示す斜視図である。
図2図1の実施例の分解斜視図である。
図3図1の実施例の一部の分解斜視図である。
図4A図1の実施例の動作模式図である。
図4B図4Aの使用状態図である。
図5A】本発明の固定フレームの別の実施例の動作模式図である。
図5B図5Aの使用状態図である。
図6】本発明の固定フレームの配置模式図である。
図7】本発明の固定フレームの別の配置模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の複数の実施例を図面で示し、明らかに説明するために、下記で多くの実際の細部を合わせて説明する。しかしながら、理解すべきなのは、これらの実際の細部が、本発明を制限するためのものではない。つまり、本発明の実施形態の一部において、これらの実際の細部は、必要ないものである。また、図面を簡略化するために、ある従来慣用の構造及び要素は、図面において簡単で模式的に示される。且つ重複する要素は同一の符号で示される。
【0025】
図1図3を参照されたい。図1は、本発明の固定フレームの実施例の斜視図である。図2は、図1の実施例の分解斜視図である。図3は、図1の実施例の一部の分解斜視図である。
図1の実施例の固定フレームは、被固定物を挟持するための固定フレームであって、フレーム本体100と、ラニヤード300と、回転締結装置400と、を備える。本発明のフレーム本体は、「コ」の字形状になって被固定物の3側に架設され、又は「口」の字形状になって被固定物の周囲に架設されてよい。そのため、フレーム本体の形態は、ここで制限されない。図1の実施例において、別途に相対的に平行である2つのロッド状のフレーム本体100を実施例として説明するが、フレーム本体100の数を2つ、又は形状をロッド状に制限するものではない。
【0026】
2つのフレーム本体100は、固定位置と緩み位置との間に束ね又は広げることができるように、それぞれ被固定物の2つの反対側に取り外し可能に架設され、フレーム本体100が緩み位置に位置する場合に被固定物を離脱させ、固定位置に位置する場合に被固定物とフレーム本体100を安定に接続させる。
【0027】
ラニヤード300は、フレーム本体100を通る。回転締結装置400は、ラニヤード300に結合され、フレーム本体100を緩み位置から固定位置まで束ねさせるように、束ね方向Tへ回転してラニヤード300を引き締め、フレーム本体を固定位置から緩み位置まで広げさせるように、ラニヤード300をリリースする。
【0028】
図2において、複数のフレーム本体100の各々は、2つのスライドレール110及び2つの係止部200を含む。スライドレール110は、係止部200に対応し、係止部200が摺動可能にスライドレール110に設けられる。係止部200が被固定物に接触し、フレーム本体100が係止部200に対して固定位置と緩み位置との間に移動し、更に、束ね及び広げの効果を奏する。
図3に示すように、係止部200は、スライドレール110の構造形式に合わせるように「工」の字形状になって、係止部200を脱落させずにスライドレール110に位置決めして摺動させる摺動端210を有する。
【0029】
図3において、フレーム本体100は、ラニヤード300をフレーム本体100から通り抜けさせる複数の貫通孔120を更に含む。係止部200もラニヤード300を係止部200から通り抜けさせるガイド通路220を有する。このように、ラニヤード300は、貫通孔120及びガイド通路220を介してフレーム本体100及び係止部200を連動させることができる。
【0030】
また図2を参照されたい。
フレーム本体100及び係止部200を通り抜けたラニヤード300は、回転締結装置400に取り外し可能に結合される。回転締結装置400は、ノブ410及びハウジング420を含む。束ね方向Tへノブ410を回転させると、ラニヤード300をハウジング420内に引き締めると共に、ラニヤード300もフレーム本体100を緩み位置から固定位置まで束ねるように連動させ、更にフレーム本体100と被固定物とを安定に接続させることができる。ハウジング420は、ラニヤード300が使用環境からの干渉を受けないように保護することができる。ノブ410は、リリース機構であってよく、且つリリース機構を操作することでラニヤード300をリリースすることができる。上記操作は、緩み方向Lへノブ410を回転させ、又はノブ410を引き上げることで、更にラニヤード300を1段ごとに又は1回でリリースする効果を奏す。リリース機構の効果は、様々な機械部材の合わせによって達成させることができるので、ここで説明しない。
【0031】
図4A図4Bを参照されたい。図4Aは、図1実施例の動作模式図である。図4Bは、図4Aの使用状態図である。
図4A及び図4Bにおいて、被固定物Oの辺縁が円滑で突起がなく、フレーム本体100が係止部200によって被固定物Oを挟持する。回転締結装置400が束ね方向へ回転する場合に、フレーム本体100は、緩み位置P1から固定位置P2へ移動する。被固定物Oは2つのフレーム本体100の間に挟まれ、係止部200はフレーム本体100と被固定物Oとを安定に接続させることができる。図4A図4Bで説明した配置は、携帯電話、タブレットコンピュータ等の辺縁が円滑な物体に適用されることができる。
【0032】
図5A図5Bを参照されたい。図5Aは、本発明の固定フレームの別の実施例の動作模式図である。図5Bは、図5Aの使用状態図である。
図5Aにおける固定フレームは、被固定物Oを挟持するためのものであって、フレーム本体100と、ラニヤード300と、回転締結装置400と、を備える。図5Aの実施例において、2つのフレーム本体100を例として説明するが、フレーム本体100の数は2つに制限されない。
【0033】
2つのフレーム本体100は、被固定物Oの両側に取り外し可能に架設され、且つそれぞれ2つの係止部200を含む。係止部200は、フレーム本体100に摺動可能に設けられ、且つフレーム本体100に一体突出するように2つの押し当てブロック130が設けられる。2つの押し当てブロック130の位置がそれぞれ2つの係止部200に対応する。係止部200は、フレーム本体100に対して固定位置P2と緩み位置P1との間に移動することができ、係止部200が緩み位置P1に位置する場合に被固定物Oを離脱させ、固定位置P2に位置する場合に被固定物Oがフレーム本体100の押し当てブロック130と係止部200によって安定に締結して位置決めされるようにする。
【0034】
ラニヤード300は、係止部200とフレーム本体100との間を通る。回転締結装置400は、ラニヤード300に結合され、係止部200を緩み位置P1から固定位置P2まで移動させるように、束ね方向へ回転してラニヤード300を引き締める。
【0035】
フレーム本体100にはスライドレール及び複数の貫通孔を更に含む。スライドレールは、フレーム本体に設けられ、外形が係止部200に対応し、且つ係止部200を摺動可能にスライドレールに設置させることができる。貫通孔は、ラニヤード300をフレーム本体100から通り抜けさせることができる。なお、係止部200にも、ラニヤード300を係止部200から通り抜けさせるガイド通路を有する。このように、ラニヤード300は、貫通孔及びガイド通路を介して係止部200をフレーム本体100に対して固定位置P2と緩み位置P1との間に移動するように連動させることができる。上記部材の間の細部の連結関係については、図2及び図3で対応した説明と同様であり、ここで説明しない。
【0036】
図5A及び図5Bの実施例において、被固定物Oは突起縁部を有し、固定フレームはフレーム本体100及び係止部200によって被固定物Oを挟持する。回転締結装置400が束ね方向へ回転する場合に、係止部200は、緩み位置P1から固定位置P2へ移動する。被固定物Oの突起縁部は、対になったフレーム本体100と係止部200との間に挟まれ、フレーム本体100を被固定物Oに安定に接続させることができる。図5A及び図5Bで説明した配置は、ピクチャフレーム、バックミラー又は車内バックミラー等の突起縁部を有する物体に適用されることができる。
【0037】
図6及び図7を参照されたい。図6は、本発明の固定フレームの配置模式図である。図7は、本発明の固定フレームの別の配置模式図である。
図6の配置では、ラニヤード300は、単に簡単に2つのフレーム本体100及び4つの係止部の間に平行になるように通り、且つ回転締結装置400に結合される。回転締結装置400が束ね方向へ回転する場合に、2つのフレーム本体100は被固定物Oの上下の両側に迅速に挟まれることができる。
【0038】
図7の配置では、ラニヤード300は2つのフレーム本体100の間に平行に通るだけでなく、交差するように4つの係止部の間を通る。このように、回転締結装置400が束ね方向へ回転する場合に、2つのフレーム本体100は被固定物Oの左右の両側に迅速に挟まれることができるだけでなく、4つの係止部は更に被固定物に同様な付勢力を付与することができ、付勢力の不均一によって被固定物Oが固定フレームから離脱することを避ける。
なお、その別の実施例において、被固定物Oを挟持する効果を奏するために、それぞれ被固定物Oの4つの隅に配置される4つのフレーム本体100を含んでもよい。
【0039】
上記の保護及び固定の効果以外、本発明の固定フレームは、被固定物に追加の装置又は物体を付加する補助支持フレームとしてもよい。上記の各種の実施例における回転締結装置400がその中の1つのフレーム本体100に設置されることもでき、従って、使用者は、使い勝手が良く且つより容易に固定フレームを束ねることができる。
【0040】
以上のような実施例からわかるように、本発明の固定フレームは、以下のメリットを有する。
【0041】
1.回転締結装置は、ラニヤードに合わせて、固定フレームと被固定物を迅速且つ緊密に接続し、固定フレームによって被固定物を固定又は保護することができる。
【0042】
2.特定のツールを使用せずに、回転締結装置を簡単に回転するだけで、固定フレームを取り付け又は取り外すことができる。
【0043】
3.回転締結装置は、更に被固定物の外形に応じて、固定フレームの束ね形態や強度を即時に調整することができる。
【0044】
本発明では、実施形態を前述の通りに開示したが、これは本発明を限定するものではなく、当業者なら誰でも、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、様々な選択や修正を行うことができる。よって、本発明の保護範囲は特許請求の範囲及びその等価形式によって限定される。
【符号の説明】
【0045】
100 フレーム本体
110 スライドレール
120 貫通孔
130 押し当てブロック
200 係止部
210 摺動端
220 ガイド通路
300 ラニヤード
400 回転締結装置
410 ノブ
420 ハウジング
O 被固定物
P1 緩み位置
P2 固定位置
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6
図7