特許第6564070号(P6564070)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6564070近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法、装置、およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6564070
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法、装置、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/18 20090101AFI20190808BHJP
   H04W 84/10 20090101ALI20190808BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20190808BHJP
【FI】
   H04W28/18
   H04W84/10 110
   H04W92/18
【請求項の数】13
【全頁数】58
(21)【出願番号】特願2017-561382(P2017-561382)
(86)(22)【出願日】2015年5月26日
(65)【公表番号】特表2018-523358(P2018-523358A)
(43)【公表日】2018年8月16日
(86)【国際出願番号】CN2015079847
(87)【国際公開番号】WO2016187821
(87)【国際公開日】20161201
【審査請求日】2017年12月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ ▲暁▼娜
(72)【発明者】
【氏名】常 新苗
【審査官】 本橋 史帆
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−527323(JP,A)
【文献】 特開2015−028813(JP,A)
【文献】 NFC Digital Protocol Technical Specification,NFCForum-TS-DigitalProtocol-1.0,NFC Forum,2010年11月17日,p.152-154
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法であって、
第1のNFCデバイスのNFCCによって、前記NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定するステップと、
前記NFCCが前記後の通信において伝送される前記データパケットの前記最大長の値を決定することを担う場合、前記NFCCによって、第1の長さの値を備える第1の要求を第2のNFCデバイスに送信するステップであって、前記第1の要求は、前記後の通信において前記第1のNFCデバイスと前記第2のNFCデバイスとの間で伝送される前記データパケットの前記最大長の値を前記第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、前記第1の要求は、第1のデバイス識別番号DIDをさらに備え、前記第1の長さの値は、前記NFCCによって決定される値である、ステップと、
前記NFCCによって、前記第1の要求に関して前記第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信するステップであって、前記第1の応答は、第2のDIDを備える、ステップと、
前記第1のDIDが前記第2のDIDと同一である場合、前記NFCCによって、前記第1の長さの値を、前記後の通信において伝送される前記データパケットの前記最大長の値として使用するステップとを含み、
前記NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定するステップは、
第1のパラメータの値が第1の特定の値であるかどうかを決定することであって、前記第1の特定の値は、前記NFCCが前記後の通信において伝送される前記データパケットの前記最大長の値を決定することを担うことを表すのに使用され、前記第1のパラメータの前記値は、前記NFCCのデフォルト値、または前記NFCCのために前記第1のNFCデバイスのデバイスホスト(DH)によって構成される値である、こと、を含む方法。
【請求項2】
前記NFCCによって、前記第1の長さの値を備える第1の通知を前記第1のNFCデバイスのDHに送信するステップであって、前記第1の通知は、第1の無線周波数RFインターフェースが活性化されていることを前記DHに通知するのに使用される、ステップと、
前記NFCCによって、前記第1のRFインターフェースを使用することによって、前記DHによって送信されるデータメッセージを受信するステップ、および前記データメッセージにおけるペイロードを、前記第1の長さの値を前記最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化するステップと、
前記NFCCによって、前記データパケットを前記第2のNFCデバイスに送信するステップとをさらに含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記NFCCによって、前記第1の長さの値を備える第1の通知を前記DHに送信するステップであって、前記第1の通知は、第1の無線周波数RFインターフェースが活性化されていることを前記DHに通知するのに使用される、ステップと、
前記NFCCによって、前記第1のRFインターフェースを使用することによって、前記DHによって送信されるデータメッセージを受信するステップ、および前記データメッセージにおけるペイロードを、前記第1の長さの値を前記最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化するステップと、
前記NFCCによって、前記データパケットを前記第2のNFCデバイスに送信するステップとをさらに含む
請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記NFCCが前記後の通信において伝送される前記データパケットの前記最大長の値を決定することを担わない場合、前記NFCCによって、前記第1の長さの値を備える前記第1の要求を前記第2のNFCデバイスに送信するステップをスキップするステップをさらに含む
請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の要求は、デジタル規格において定義されるパラメータ選択要求PSL_REQであり、
前記第1の応答は、前記デジタル規格において定義されるパラメータ選択応答PSL_RESであり、
前記第1のRFインターフェースは、NFCコントローラインターフェースNCI規格において定義される近距離無線通信データ交換プロトコルNFC−DEP無線周波数インターフェースであり、および
前記第1の通知は、前記NCI規格において定義される無線周波数インターフェースが活性化された通知RF_INTF_ACTIVATED_NTFである、
請求項2または3に記載の方法。
【請求項6】
近距離無線通信、NFC、においてデータパケット長を調整するための方法であって、
第1のNFCデバイスのNFCCによって、前記第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を備える調整コマンドを受信するステップであって、前記調整コマンドは、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するよう前記NFCCに命令するのに使用される、ステップと、
前記NFCCによって、前記第1の長さの値を備える第1の要求を第2のNFCデバイスに送信するステップであって、前記第1の要求は、前記後の通信処理において前記第1のNFCデバイスと前記第2のNFCデバイスとの間で伝送される前記データパケットの前記最大長の値を前記第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、前記第1の要求は、第1のDIDをさらに備える、ステップと、
前記NFCCによって、前記第1の要求に関して前記第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信するステップであって、前記第1の応答は、第2のDIDを備える、ステップと、
前記第1のDIDが前記第2のDIDと同一である場合、前記NFCCによって、前記第1の長さの値を、前記後の通信において伝送される前記データパケットの前記最大長の値として使用するステップと
前記NFCCによって、前記NFCCが前記最大長の値を前記第1の長さの値に既に調整していることを表すのに使用されるステータスインジケーションを含む調整応答を前記第1のNFCデバイスの前記DHに送信するステップと
を含む方法。
【請求項7】
記第1の長さの値を備える第1の要求を第2のNFCデバイスに送信する前記ステップの前に、
前記NFCCによって、前記第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であると決定するステップをさらに含む
請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記NFCCによって、第2の通知を前記DHに送信するステップであって、前記第2の通知は、第2のRFインターフェースが活性化されていることを前記DHに通知するのに使用される、ステップと、
前記NFCCによって、前記第2のRFインターフェースを使用することによって、前記DHによって送信される第2のデータメッセージを受信するステップ、および前記第2のデータメッセージにおけるペイロードを、前記第1の長さの値を前記最大長の値として使用することによって第2のデータパケットにカプセル化するステップと、
前記NFCCによって、前記第2のデータパケットを前記第2のNFCデバイスに送信するステップとをさらに含む
請求項に記載の方法。
【請求項9】
第1のNFCデバイスのNFCCであるNFCCであって、
判定モジュールと、
通信モジュールと、
決定モジュールとを備え、
前記判定モジュールは、前記NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定するように構成され、
前記通信モジュールは、前記判定モジュールの決定結果が「はい」である場合、第1の長さの値を備える第1の要求を第2のNFCデバイスに送信し、および前記第1の要求に関して前記第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信し、前記第1の要求は、前記後の通信において前記第1のNFCデバイスと前記第2のNFCデバイスとの間で伝送される前記データパケットの前記最大長の値を前記第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、前記第1の要求は、第1のDIDをさらに備え、前記第1の応答は、第2のDIDを備え、および、前記第1の長さの値は、前記NFCCによって決定される値である、ように構成され、
前記決定モジュールは、前記第1のDIDが前記第2のDIDと同一である場合、前記第1の長さの値を、前記後の通信において伝送される前記データパケットの前記最大長の値として使用するように構成され
前記判定モジュールによって、前記NFCCが前記後の通信において伝送される前記データパケットの前記最大長の値を決定することを担うかどうかを決定する特定の様態は、
第1のパラメータの値が第1の特定の値であるかどうかを決定することであって、前記第1の特定の値は、前記NFCCが前記後の通信において伝送される前記データパケットの前記最大長の値を決定することを担うことを表すのに使用され、前記第1のパラメータの前記値は、前記NFCCのデフォルト値、または前記NFCCのために前記第1のNFCデバイスのDHによって構成される値であることである、NFCC。
【請求項10】
前記通信モジュールは、前記第1の長さの値を備える第1の通知を前記第1のNFCデバイスのDHに送信し、前記第1の通知は、第1の無線周波数RFインターフェースが活性化されていることを前記DHに通知するのに使用され、および前記第1のRFインターフェースを使用することによって、前記DHによって送信されるデータメッセージを受信するようにさらに構成される、NFCCであって、
前記NFCCは、カプセル化モジュールをさらに備え、
前記カプセル化モジュールは、前記データメッセージにおけるペイロードを、前記第1の長さの値を前記最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化するように構成され、
前記通信モジュールは、前記データパケットを前記第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成される
請求項に記載のNFCC。
【請求項11】
前記通信モジュールは、前記第1の長さの値を備える第1の通知をDHに送信し、前記第1の通知は、第1の無線周波数RFインターフェースが活性化されていることを前記DHに通知するのに使用され、および前記第1のRFインターフェースを使用することによって、前記DHによって送信されるデータメッセージを受信するようにさらに構成され、
NFCCは、カプセル化モジュールをさらに備え、
前記カプセル化モジュールは、前記データメッセージにおけるペイロードを、前記第1の長さの値を前記最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化するように構成され、
前記通信モジュールは、前記データパケットを前記第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成される
請求項に記載のNFCC。
【請求項12】
前記第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであり、
前記第1の応答は、前記デジタル規格において定義されるPSL_RESであり、
前記第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであり、および
前記第1の通知は、前記NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFである
請求項10または11に記載のNFCC。
【請求項13】
第1のNFCデバイスのNFCCであるNFCCであって、
通信モジュールと、
決定モジュールとを備え、
前記通信モジュールは、前記第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を備える調整コマンドを受信し、前記調整コマンドは、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するよう前記NFCCに命令するのに使用される、ように構成され、
前記通信モジュールは、前記第1の長さの値を備える第1の要求を第2のNFCデバイスに送信し、および前記第1の要求に関して前記第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信し、前記第1の要求は、前記後の通信処理において前記第1のNFCデバイスと前記第2のNFCデバイスとの間で伝送される前記データパケットの前記最大長の値を前記第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、前記第1の要求は、第1のDIDをさらに備え、および、前記第1の応答は、第2のDIDを備える、ようにさらに構成され、
前記決定モジュールは、前記第1のDIDが前記第2のDIDと同一である場合、前記第1の長さの値を、前記後の通信において伝送される前記データパケットの前記最大長の値として使用し、
前記通信モジュールは、前記NFCCが前記最大長の値を前記第1の長さの値に既に調整していることを表すのに使用されるステータスインジケーションを含む信号を前記第1のNFCデバイスのDHに送信するように構成される、NFCC。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、近距離無線通信(NFC、Near Field Communication)技術の分野に関し、詳細には、近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法、装置、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
NFC技術は、短距離無線通信技術である。技術において、磁界誘導が、NFC機能を有する電子デバイス(「NFCデバイス」としても参照される)の間で近距離無線通信を実施するのに使用されることがある。NFCデバイスは、主に3つの機能エンティティ、すなわち、デバイスホスト(DH、Device Host)と、NFCコントローラ(NFCC、NFC Controller)と、NFC実行環境(NFCEE、NFC Execution Environment)とを含む。NFC技術において、NFCコントローラインターフェース(NCI、NFC Controller Interface)プロトコルは、主にNFCデバイスのDHとNFCCとの間の通信を実施するのに使用される論理インターフェースを定義し、ピアツーピア(P2P、Peer−to−Peer)モードで通信する2つのNFCデバイスは、近距離無線通信データ交換プロトコル(NFC−DEP、NFC−Data Exchange Protocol)に準拠しなければならない。
【0003】
NFCフォーラム(NFC Forum)によって作成されたデジタル規格(フルネームは、NFCデジタルプロトコル技術規格である)は、NFC−DEPプロトコルを使用することによって通信する前に、ピアツーピア通信を実行する2つのNFCデバイスが、属性要求(ATR_REQ、Attribute Request)および属性応答(ATR_RES、Attribute Response)を使用することによって、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値LRIおよびLRTについて互いにネゴシエートすべきことを規定する。LRIは、イニシエータ(initiator)として使用されるNFCデバイスによって設定され、かつターゲット(target)として使用されるNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さを制限するのに使用され、LRTは、ターゲットとして使用されるNFCデバイスによって設定され、かつイニシエータとして使用されるNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さを制限するのに使用される。次に、イニシエータとして使用されるNFCデバイスとターゲットとして使用されるNFCデバイスは、パラメータ選択要求(PSL_REQ、Parameter Selection Request)を使用することによって、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値LRを調整し得る。LRは、LRIおよびLRT以下である、すなわち、LRは、2つのNFCチップによる、通信データパケットの長さについてネゴシエートするための方法である。
【0004】
NCIプロトコルは、NFCチップがピアNFCチップと通信するときに使用されるパラメータ、コマンド、および類似したものをどのように構成すべきかを規定するのに使用される。無論、NCIプロトコルは、デジタルプロトコルにおいて定義されるPSL_REQを使用することによって、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値LRをどのように調整すべきかNFCチップを導く機能は提供しない。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施形態は、NCI規格を用いて、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCとターゲットとして使用される第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整する機能を実施する、近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法、装置、およびシステムを開示する。
【0006】
本発明の実施形態の第1の態様は、近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法を開示し、方法は、
第1のNFCデバイスのNFCCによって、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定すること、
NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担う場合、NFCCによって、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信することであって、第1の要求は、後の通信において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、第1の要求は、第1のデバイス識別番号DIDをさらに含み、第1の長さの値は、NFCCによって決定される値であること、
NFCCによって、第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信することであって、第1の応答は、第2のDIDを含むこと、および
第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、NFCCによって、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用することを含む。
【0007】
本発明の実施形態の第1の態様の第1の可能な実装様態において、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定することは、
第1のパラメータの値が第1の特定の値であるかどうかを決定することであって、第1の特定の値は、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うことを表すのに使用され、第1のパラメータの値は、NFCCのデフォルト値、またはNFCCのために第1のデバイスのDHによって構成される値であることを含む。
【0008】
本発明の実施形態の第1の態様を参照して、本発明の実施形態の第1の態様の第2の可能な実装様態において、方法は、
NFCCによって、第1の長さの値を含む第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第1の通知は、第1の無線周波数RFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されること、
NFCCによって、第1のRFインターフェースを使用することによって、DHによって送信されるデータメッセージを受信すること、およびデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化すること、および
NFCCによって、データパケットを第2のNFCデバイスに送信することをさらに含む。
【0009】
本発明の実施形態の第1の態様の第1の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第1の態様の第3の可能な実装様態において、方法は、
NFCCによって、第1の長さの値を含む第1の通知をDHに送信することであって、第1の通知は、第1の無線周波数RFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されること、
NFCCによって、第1のRFインターフェースを使用することによって、DHによって送信されたデータメッセージを受信すること、およびデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化すること、および
NFCCによって、データパケットを第2のNFCデバイスに送信することをさらに含む。
【0010】
本発明の実施形態の第1の態様、本発明の実施形態の第1の態様の第1の可能な実装様態、本発明の実施形態の第1の態様の第2の可能な実装様態、または本発明の実施形態の第1の態様の第3の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第1の態様の第4の可能な実装様態において、方法は、
NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担わない場合、NFCCによって、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信することをスキップすることをさらに含む。
【0011】
本発明の実施形態の第1の態様の第2の、または第3の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第1の態様の第5の可能な実装様態において、第1の要求は、デジタル規格において定義されるパラメータ選択要求PSL_REQであり、
第1の応答は、デジタル規格において定義されるパラメータ選択応答PSL_RESであり、
第1のRFインターフェースは、NFCコントローラインターフェースNCI規格において定義される近距離無線通信データ交換プロトコルNFC−DEP無線周波数インターフェースであり、かつ
第1の通知は、NCI規格において定義される無線周波数インターフェースが活性化された通知RF_INTF_ACTIVATED_NTFである。
【0012】
本発明の実施形態の第2の態様は、近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法を開示し、方法は、
第1のNFCデバイスのNFCCによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信することであって、調整コマンドは、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するようNFCCに命令するのに使用されること、
NFCCによって、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信することであって、第1の要求は、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、第1の要求は、第1のDIDをさらに含み、第1の長さの値は、NFCCによって決定される値であること、
NFCCによって、第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信することであって、第1の応答は、第2のDIDを含むこと、および
第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、NFCCによって、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用することを含む。
【0013】
本発明の実施形態の第2の態様の第1の可能な実装様態において、方法は、
NFCCによって、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答をDHに送信することであって、ステータスインジケーションは、NFCCが最大長の値を第1の長さの値に既に調整していることを表すのに使用されることをさらに含む。
【0014】
本発明の実施形態の第2の態様の第1の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第2の態様の第2の可能な実装様態において、第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信する前に、方法は、
NFCCによって、第1のRFインターフェースを活性化すること、および第1の通知をDHに送信することであって、第1の通知は、第1のRFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されることをさらに含む。
【0015】
本発明の実施形態の第2の態様の第1の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第2の態様の第3の可能な実装様態において、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信することの前に、方法は、
第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であると決定することをさらに含む。
【0016】
本発明の実施形態の第2の態様の第2の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第2の態様の第4の可能な実装様態において、方法は、
NFCCによって、第1のRFインターフェースを使用することによって、DHによって送信される第1のデータメッセージを受信すること、および第1のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第1のデータパケットにカプセル化すること、および
NFCCによって、第1のデータパケットを第2のNFCデバイスに送信することをさらに含む。
【0017】
本発明の実施形態の第2の態様の第3の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第2の態様の第5の可能な実装様態において、方法は、
NFCCによって、第2の通知をDHに送信することであって、第2の通知は、第2のRFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されること、および第2のRFインターフェースを使用することによって、DHによって送信される第2のデータメッセージを受信すること、および第2のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第2のデータパケットにカプセル化すること、および
NFCCによって、第2のデータパケットを第2のNFCデバイスに送信することをさらに含む。
【0018】
本発明の実施形態の第2の態様の第2の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第2の態様の第6の可能な実装様態において、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであり、
第1の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであり、
第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであり、かつ
第1の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFである。
【0019】
本発明の実施形態の第3の態様は、NFCCを提供し、NFCCは、第1のNFCデバイスのNFCCであり、かつNFCCは、判定モジュールと、通信モジュールと、決定モジュールとを含み、
判定モジュールは、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定するように構成され、
通信モジュールは、判定モジュールの決定結果が「はい」である場合、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信すること、および第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信することであって、第1の要求は、後の通信において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、第1の要求は、第1のDIDをさらに含み、第1の応答は、第2のDIDを含み、かつ第1の長さの値は、NFCCによって決定される値であることを行うように構成され、
決定モジュールは、第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用するように構成される。
【0020】
本発明の実施形態の第3の態様の第1の可能な実装様態において、判定モジュールによって、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定する特定の様態は、
第1のパラメータの値が第1の特定の値であるかどうかを決定することであって、第1の特定の値は、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うことを表すのに使用され、第1のパラメータの値は、NFCCのデフォルト値、またはNFCCのために第1のNFCデバイスのDHによって構成される値であることである。
【0021】
本発明の実施形態の第3の態様を参照して、本発明の実施形態の第3の態様の第2の可能な実装様態において、通信モジュールは、第1の長さの値を含む第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第1の通知は、第1の無線周波数RFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されること、および第1のRFインターフェースを使用することによって、DHによって送信されるデータメッセージを受信することを行うようにさらに構成され、
NFCCは、カプセル化モジュールをさらに含み、
カプセル化モジュールは、データメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化するように構成され、
通信モジュールは、データパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成される。
【0022】
本発明の実施形態の第3の態様の第1の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第3の可能な実装様態において、通信モジュールは、第1の長さの値を含む第1の通知をDHに送信することであって、第1の通知は、第1のRFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されることを行うようにさらに構成され、
通信モジュールは、第1のRFインターフェースを使用することによって、DHによって送信されるデータメッセージを受信するようにさらに構成され、
NCFFは、カプセル化モジュールをさらに含み、
カプセル化モジュールは、データメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化するように構成され、
通信モジュールは、データパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成される。
【0023】
本発明の実施形態の第3の態様の第2の、または第3の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第3の態様の第4の可能な実装様態において、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであり、
第1の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであり、
第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであり、かつ
第1の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFである。
【0024】
本発明の実施形態の第4の態様は、NFCCを提供し、NFCCは、第1のNFCデバイスのNFCCであり、かつNFCCは、通信モジュールと、決定モジュールとを含み、
通信モジュールは、第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信することであって、調整コマンドは、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するようNFCCに命令するのに使用されることを行うように構成され、
通信モジュールは、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信すること、および第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信することであって、第1の要求は、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、第1の要求は、第1のDIDをさらに含み、第1の応答は、第2のDIDを含むことを行うようにさらに構成され、
決定モジュールは、第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用するように構成される。
【0025】
本発明の実施形態の第4の態様の第1の可能な実装様態において、通信モジュールは、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答をDHに送信することであって、ステータスインジケーションは、NFCCが最大長の値を第1の長さの値に既に調整していることを表すのに使用されることを行うようにさらに構成される。
【0026】
本発明の実施形態の第4の態様の第1の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第4の態様の第2の可能な実装様態において、NFCCは、活性化モジュールをさらに含み、
活性化モジュールは、通信モジュールが、第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信する前に、第1のRFインターフェースを活性化するように構成され、
通信モジュールは、第1の通知をDHに送信することであって、第1の通知は、第1のRFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されることを行うようにさらに構成される。
【0027】
本発明の実施形態の第4の態様の第1の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第4の様態の第3の可能な実装様態において、決定モジュールは、通信モジュールが第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信する前に、第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であると決定するようにさらに構成される。
【0028】
本発明の実施形態の第4の態様の第2の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第4の態様の第4の可能な実装様態において、通信モジュールは、第1のRFインターフェースを使用することによって、DHによって送信される第1のデータメッセージを受信するようにさらに構成され、
NFCCは、第1のカプセル化モジュールをさらに含み、
第1のカプセル化モジュールは、第1のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第1のデータパケットにカプセル化するように構成され、
通信モジュールは、第1のデータパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成される。
【0029】
本発明の実施形態の第4の態様の第3の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第4の態様の第5の可能な実装様態において、通信モジュールは、第2の通知をDHに送信することであって、第2の通知は、第2のRFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されること、および第2のRFインターフェースを使用することによって、DHによって送信される第2のデータメッセージを受信することを行うようにさらに構成され、
NFCCは、第2のカプセル化モジュールをさらに含み、
第2のカプセル化モジュールは、第2のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第2のデータパケットにカプセル化するように構成され、
通信モジュールは、第2のデータパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成される。
【0030】
本発明の実施形態の第4の態様の第2の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第4の態様の第6の可能な実装様態において、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであり、
第1の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであり、
第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであり、かつ
第1の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFである。
【0031】
本発明の実施形態の第5の態様は、プロセッサと、通信装置とを含むNFCCを提供し、プロセッサは、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定するように構成され、
通信装置は、プロセッサの決定結果が「はい」である場合、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信すること、および第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信することであって、第1の要求は、後の通信において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、第1の長さの値は、NFCCによって決定される値であり、第1の要求は、第1のDIDをさらに含み、かつ第1の応答は、第2のDIDを含むことを行うように構成され、
プロセッサは、第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用するように構成される。
【0032】
本発明の実施形態の第5の態様の第1の可能な実装様態において、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定することは、
第1のパラメータの値が第1の特定の値であるかどうかを決定することであって、第1の特定の値は、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うことを表すのに使用され、第1のパラメータの値は、NFCCのデフォルト値、またはNFCCのために第1のNFCデバイスのDHによって構成される値であることを含む。
【0033】
本発明の実施形態の第5の態様を参照して、本発明の実施形態の第5の態様の第2の可能な実装様態において、通信装置は、第1の長さの値を含む第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第1の通知は、第1のRFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されることを行うようにさらに構成され、
通信装置は、第1のRFインターフェースを使用することによって、DHによって送信されるデータメッセージを受信するようにさらに構成され、
プロセッサは、データメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化するようにさらに構成され、かつ
通信装置は、データパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成される。
【0034】
本発明の実施形態の第5の態様の第1の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第5の態様の第3の可能な実装様態において、通信装置は、第1の長さの値を含む第1の通知をDHに送信することであって、第1の通知は、第1のRFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されることを行うようにさらに構成され、
通信装置は、第1のRFインターフェースを使用することによって、DHによって送信されるデータメッセージを受信するようにさらに構成され、
プロセッサは、データメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化するようにさらに構成され、かつ
通信装置は、データパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成される。
【0035】
本発明の実施形態の第5の態様の第2の、または第3の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第5の態様の第4の可能な実装様態において、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであり、
第1の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであり、
第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであり、かつ
第1の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFである。
【0036】
本発明の実施形態の第6の態様は、プロセッサと、通信装置とを含むNFCCを開示し、通信装置は、第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信することであって、調整コマンドは、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するようNFCCに命令するのに使用されることを行うように構成され、
通信装置は、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信すること、および第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信することであって、第1の要求は、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、第1の要求は、第1のDIDをさらに含み、第1の応答は、第2のDIDを含むことを行うようにさらに構成され、
プロセッサは、第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用するように構成される。
【0037】
本発明の実施形態の第6の態様の第1の可能な実装様態において、通信装置は、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答をDHに送信することであって、ステータスインジケーションは、NFCCが最大長の値を第1の長さの値に既に調整していることを表すのに使用されることを行うようにさらに構成される。
【0038】
本発明の実施形態の第6の態様の第1の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第6の態様の第2の可能な実装様態において、プロセッサは、通信装置が、第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信する前に、第1のRFインターフェースを活性化するようにさらに構成され、
通信装置は、第1の通知をDHに送信することであって、第1の通知は、第1のRFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されることを行うようにさらに構成される。
【0039】
本発明の実施形態の第6の態様の第1の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第6の様態の第3の可能な実装様態において、プロセッサは、通信装置が第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信する前に、第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であると決定するようにさらに構成される。
【0040】
本発明の実施形態の第6の態様の第2の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第6の様態の第4の可能な実装様態において、通信装置は、第1のRFインターフェースを使用することによって、DHによって送信される第1のデータメッセージを受信するようにさらに構成され、
プロセッサは、第1のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第1のデータパケットにカプセル化するようにさらに構成され、かつ
通信装置は、第1のデータパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成される。
【0041】
本発明の実施形態の第6の態様の第3の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第6の態様の第5の可能な実装様態において、通信装置は、第2の通知をDHに送信することであって、第2の通知は、第2のRFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されること、および第2のRFインターフェースを使用することによって、DHによって送信される第2のデータメッセージを受信することを行うようにさらに構成され、
プロセッサは、第2のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第2のデータパケットにカプセル化するようにさらに構成され、かつ
通信装置は、第2のデータパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成される。
【0042】
本発明の実施形態の第6の態様の第2の可能な実装様態を参照して、本発明の実施形態の第6の態様の第6の可能な実装様態において、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであり、
第1の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであり、
第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであり、かつ
第1の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFである。
【0043】
本発明の実施形態において、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCが、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定すること、「はい」である場合、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信することであって、第1の要求は、後の通信において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、第1の長さの値は、第1のNFCデバイスのNFCCによって決定される値であり、かつ第1の要求は、第1のデバイス識別番号DIDをさらに含むこと、第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻され、かつ第2のDIDを含む第1の応答を受信すること、および第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用することを行う。理解されることができるとおり、本発明の実施形態は、NCI規格を使用することによって、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCとターゲットとして使用される第2のNFCデバイスが後の通信処理における通信データパケットの最大長の値を調整する機能を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
本発明の実施形態における技術的ソリューションをより明確に説明するのに、以下が、実施形態を説明するために要求される添付の図面を簡単に説明する。明らかに、以下の説明における添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を示すに過ぎず、当業者は、それでも、独創的な取組みなしにこれらの添付の図面から他の図面を導き出し得る。
図1】本発明の実施形態による近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法を示す概略流れ図である。
図2】本発明の実施形態による近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための別の方法を示す概略流れ図である。
図3】本発明の実施形態による近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するためのさらに別の方法を示す概略流れ図である。
図4】本発明の実施形態による近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するためのさらに別の方法を示す概略流れ図である。
図5】本発明の実施形態による近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するためのさらに別の方法を示す概略流れ図である。
図6】本発明の実施形態によるNFCCを示す概略構造図である。
図7】本発明の実施形態による別のNFCCを示す概略構造図である。
図8】本発明の実施形態によるさらに別のNFCCを示す概略構造図である。
図9】本発明の実施形態によるさらに別のNFCCを示す概略構造図である。
図10】本発明の実施形態によるさらに別のNFCCを示す概略構造図である。
図11】本発明の実施形態によるさらに別のNFCCを示す概略構造図である。
図12】本発明の実施形態によるさらに別のNFCCを示す概略構造図である。
図13】本発明の実施形態による近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するためのシステムの概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下は、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、本発明の実施形態における技術的ソリューションを明確に、かつ完全に説明する。明らかに、説明される実施形態は、本発明の実施形態のうちのいくつかに過ぎず、すべてではない。独創的な取組みなしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって獲得される他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲に入るものとする。
【0046】
本発明の実施形態は、NCI規格を用いて、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCとターゲットとして使用される第2のNFCデバイスが後の通信処理において通信データパケットの最大長の値を調整する機能を実施する、近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法、装置、およびシステムを開示する。詳細は、後段において別々に説明される。
【0047】
本発明の実施形態において使用されるDHおよびNFCCは、NFCフォーラム(NFC Forum)によって作成されるNCIプロトコルにおいて使用される用語であることに留意されたい。DHは、NFCコントローラを管理すること、例えば、初期化、構成、または電力管理を含め、NFCデバイス全体を管理することを担う。スマートフォンにおいて、DHは、電話のCPUに対応し得る。DHは、欧州電気通信標準化機構(ETSI、European Telecommunication Standards Institute)において作成されるホストコントローラインターフェース(HCI、Host Controller Interface)規格における端末ホスト(Terminal Host)に対応し得る。さらに、グローバルプラットフォーム(GP、Global Platform)によって作成される規格における管理エンティティ(ME、Managing Entity)が端末ホスト(Terminal Host)上で実施される場合、DHは、管理ホスト(MH、Managing Host)として参照されることもある。NFCCは、データ伝送を担い、かつNFCチップのものであるエンティティである。通常、NFCCは、NFCチップとして参照される。NFCCは、欧州電気通信標準化機構(ETSI、European Telecommunication Standards Institute)によって作成されるHCI規格におけるコンタクトレスフロントエンド(CLF、Contactless Front−end)に対応し得る。この事例において、HCIにおけるホストコントローラ(Host Controller)は、NFCC上で実施される必要がある。
【0048】
図1を参照すると、図1は、本発明の実施形態による近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法の概略流れ図である。図1に示される方法は、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCに適用される。図1に示されるとおり、近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法は、以下のステップを含む。
【0049】
S101 NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定する。
【0050】
本発明のこの実施形態において、ステップS101の決定結果が「はい」である場合、第1のNFCデバイスのNFCCは、ステップS102を実行してよく、すなわち、第1のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を含む第1の要求を、ターゲットとして使用される第2のNFCデバイスに送信し、ステップS101の決定結果が「いいえ」である場合、第1のNFCデバイスのNFCCは、処理を終了してよく、すなわち、第1のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信しない。
【0051】
本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCがステップS101を実行する前に、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの両方が、MAC層を既に活性化している、すなわち、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスは、ATR_REQおよびATR_RESを使用することによるネゴシエーションを介して、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値、すなわち、第2の長さの値および第3の長さの値を既に獲得している。第2の長さの値は、第1のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用され、第3の長さの値は、第2のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用される。すなわち、後の通信において、第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第2の長さの値を超えることができず、第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第3の長さの値を超えることができない。
【0052】
本発明のこの実施形態において、ステップS101の決定結果が「はい」である場合、それは、MAC層が活性化された後、第1のNFCデバイスのNFCCが、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を調整することができることを示す。最大長の値は、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ、および第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さを制限する。
【0053】
S102 第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信する。本発明のこの実施形態において、第1の要求は、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を、第1の要求に含められる第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用される。第1の長さの値は、第1のNFCデバイスのNFCCによって決定される長さの値であり、第1の長さの値は、第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であり、第1の要求は、第1のデバイス識別番号DID(Device Identification Number)をさらに含む。
【0054】
本発明のこの実施形態において、第1の要求は、NFCフォーラムによって定義されるデジタル規格において定義されるパラメータ選択要求PSL_REQであり得る。第5のバイト(Byte 5)は、FSLパラメータを表し、バイトの値は、コマンドおよび応答の最大長の値を定義する。さらに、バイトにおける第1のビットおよび第2のビット(すなわち、デジタル規格において定義されるb1およびb2)に対応する値が、最大長の値を表す。例えば、2つのビットの値が00bである場合、最大長の値は64バイトであり、2つのビットの値が01bである場合、最大長の値は128バイトであり、2つのビットの値が10bである場合、最大長の値は192バイトであり、2つのビットの値が11bである場合、最大長の値は254バイトである。したがって、最大長の値は、PSL_REQおよびPSL_RESを使用することによって調整される。調整は、最大長の値がある1つの長さの値から別の長さの値に切り換えられる(switch)こととして理解されて得、または最大長の値は、再ネゴシエーションを介して獲得される、または変更されることとして理解され得る。本発明のこの実施形態は、「調整すること」の意味を制限しない。
【0055】
コマンドおよび応答は、NFC−DEPプロトコル、例えば、データ交換プロトコル要求(DEP_REQ、Data Exchange Protocol Request)およびデータ交換プロトコル応答(DEP_RES、Data Exchange Protocol Response)を使用することによって実行される通信中に使用されるコマンドおよび応答であり得る。コマンドおよび応答は、ペイロード(payload、すなわち、上位層アプリケーションと関係付けられたサービスデータ)として使用されることがあり、かつデータパケット(Data)にカプセル化される。次に、NFCデバイスは、NFC−A技術(すなわち、ISO/IEC14443のタイプAの略記に対応する、NFCフォーラムによって定義されるタイプA無線周波数技術)標準フレーム(NFC−A Technology standard frame)のフォーマットで、またはNFC−F技術(すなわち、ISO/IEC18092の212kbps通信機構および424kbps通信機構の略記に対応する、NFCフォーラムによって定義されるタイプF無線周波数技術)フレームのフォーマットでデータパケットを送信する。したがって、最大長の値は、データパケット長の最大値として理解されて得、またはコマンドおよび応答のペイロード(payload)バイトの量の最大値として理解され得る。
【0056】
本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信して、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意しない場合、第2のNFCデバイスが全く応答を戻さないようにする、または第2のNFCデバイスが、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意しないことを示す応答を戻すようにする、例えば、応答に含められるDIDが第1の要求に含められるDIDと等しくなく、第2のNFCデバイスが第1の長さの値に同意しないことを示すようにする、または第2のNFCデバイスが、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意することを示す応答を戻すようにする、例えば、応答に含められるデバイス識別番号DIDが第1の要求に含められるDIDと等しく、第2のNFCデバイスが第1の長さの値に同意することを示すようにする。
【0057】
本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信する、すなわち、第1のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0058】
S103 第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信する。
【0059】
本発明のこの実施形態において、第1の応答は、第2のDIDを含み得る。
【0060】
S104 第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用する。
【0061】
本発明のこの実施形態において、第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、第1の応答は、第2のNFCデバイスが、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に既に調整していることを表すのに使用される。第1のDIDおよび第2のDIDは、第2のNFCデバイスのデバイス識別番号である。例えば、NFC−DEPプロトコルに関して、第2のDIDは、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスがATR_REQを使用することによってMAC層を活性化する場合、第1のNFCデバイスによって、ターゲットとして使用される第2のNFCデバイスに割り振られ、かつ第2のNFCデバイスを識別するのに使用される識別子である。さらに、例えば、ISO−DEPプロトコルに関して、第2のDIDは、リーダ/ライタ(Reader/Writer)として使用される第1のNFCデバイスがRATSコマンドまたはATTRIBコマンドを使用することによって、NFCタグまたはカードエミュレーションとして使用される第2のNFCデバイスを活性化する場合、第1のNFCデバイスによって第2のNFCデバイスに割り振られ、かつ第2のNFCデバイスを識別するのに使用される識別子である。
【0062】
任意選択の実装様態において、第1のNFCデバイスのNFCCによって、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定することは、
第1のパラメータの値が特定の値であるかどうかを決定することであって、第1の特定の値は、第1のNFCデバイスのNFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うことを表すのに使用され、第1のパラメータの値は、第1のNFCデバイスのNFCCのデフォルト値(すなわち、NFCチップがデリバリ時にあるときにNFCCにおいて設定されるデフォルト値)であってよく、または第1のNFCデバイスのNFCCのために第1のNFCデバイスのDHによって構成される値であってよいことを含み得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0063】
任意選択の実装様態において、第1のNFCデバイスのNFCCがステップS104を実行した後、第1のNFCデバイスのNFCCが、以下の動作、すなわち、
第1の長さの値を含む第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第1の通知は、第1の無線周波数(RF、Radio Frequency)インターフェースが活性化されていることを第1のNFCデバイスのDHに通知するのに使用されること、
第1のRFインターフェースを使用することによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信されるデータメッセージを受信すること、およびデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化することであって、データパケットの長さの値は、第1の長さの値以下であること、および
データパケットを第2のNFCデバイスに送信することをさらに実行することがある。
【0064】
この任意選択の実装様態において、第1のNFCデバイスのNFCCによって、第1の長さの値を含む第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することの目的は、第1のNFCデバイスのDHに、後の通信において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの調整された最大長の値は第1の長さの値であることを報告して、第1の長さの値を獲得した後、第1のNFCデバイスのDHが、上位層サービスにおいて第1の長さの値を使用し得るようにし、例えば、第1のNFCデバイスのDHが、この通信において上位層サービスと関係付けられたデータを伝送するために要求される時間を推定し、かつ第1のRFインターフェースが活性化されていること、すなわち、第1のNFCデバイスのNFCCが、第1のNFCデバイスのDHによって送信されるデータメッセージを受信するための準備をしたことを第1のNFCデバイスのDHに通知し得るようすることである。データメッセージは、NCI規格において定義されるデータメッセージであり得る。データメッセージは、データパケットの伝送を用いてDHとNFCCとの間で伝送され、データメッセージにおけるペイロード(payload)は、上位層サービスと関係付けられたデータを搬送し得る。
【0065】
さらに、この任意選択の実装様態において、データパケットは、デジタル規格において定義され、かつ対応する技術的フレームのフォーマットでDEP_REQを搬送するフレームとして理解されてよく、またはデジタル規格において定義されるDEP_REQとして理解され得る。次に、データメッセージにおけるペイロードが、第1の長さの値を最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化される。すなわち、データメッセージにおけるペイロードは、少なくとも1つのDEP_REQにカプセル化され、少なくとも1つのDEP_REQの長さは、第1の長さの値を超えず、第1のNFCデバイスのNFCCが、対応するフレームフォーマット(例えば、NFC−A技術標準フレームのフォーマット、またはNFC−F技術標準フレームのフォーマット)でDEP_REQを送信することができる(すなわち、DEP_REQが対応するフォーマットのフレームにカプセル化され、かつ送信される)ことを確実にする。したがって、データパケットを第2のNFCデバイスに送信すること、および後の特定の動作は、
DEP_REQ(特定のフレームのフォーマットの)を第2のNFCデバイスに送信することであって、DEP_REQの長さの値が第1の長さの値以下であると決定する場合、第2のNFCデバイスが、DEP_RESを第1のNFCデバイスのNFCCに戻すこと、
第2のNFCデバイスによって戻されるDEP_RESを受信し、かつDEP_RESの長さが第1の長さの値以下であるかどうかを決定すること、および
DEP_RESの長さが第1の長さの値以下であると決定する場合、DEP_RES(特に、DEP_RESにおける、サービスと関係付けられたデータ)を獲得し、DEP_RESを第1のNFCデバイスのDHに転送することであり得る。
【0066】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであってよく、第1の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであってよく、第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知は、NCI規格において定義される無線周波数インターフェースが活性化された通知RF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0067】
第1の要求は、デジタル規格において定義され、かつISO−DEPプロトコルに適用可能であるRATSコマンドまたはATTRIBコマンドであってもよく、含められるFSDI(Frame Size for proximity coupling Device Integer)パラメータが使用されて、ポール(poll)モードで動作しているNFCデバイス(例えば、リーダ/ライタ)によって受信されることができるデータパケット(例えば、情報ブロックI−blockまたはI−blockのペイロードpayload)の最大長の値FSDが計算されることに留意されたい。対応するように、第1の応答は、デジタル規格において定義されるRATS応答またはATTRIB応答であってもよく、含められ得るFSCI(Frame Size for proximity Card Integer)パラメータが使用されて、ポールモードで動作しているNFCデバイス(例えば、NFCタグまたはカードエミュレーション)によって受信されることができるデータパケット(例えば、情報ブロックI−blockまたはI−blockのペイロードpayload)の最大長の値FSCが計算される。第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるISO−DEP無線周波数インターフェースまたはNDEF無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。この事例において、元の意味に加えて、本発明のソリューションにおいて使用される「調整すること」は、ネゴシエーション、制限、または類似したものとして理解され得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0068】
さらに、「調整すること」の理解、最大長の値、第1の長さの値、第2の長さの値、および第3の長さの値の例示、第1の要求および第1の応答の例示、デバイス識別番号DIDの説明、ならびに第1のRFインターフェースおよび第1の通知の説明は、本発明の以下の実施形態に適用可能であり、詳細が後に再び説明されることはないことに留意されたい。
【0069】
本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCが、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定し、「はい」である場合、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信し、第1の要求は、後の通信において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答が受信され、かつ第1の応答に含められる第1のDIDが第1の要求に含められる第2のDIDと同一である場合、第1のNFCデバイスのNFCCは、第1の要求に含められる第1の長さの値が、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値であると決定する。理解されることができるとおり、本発明のこの実施形態は、NCI規格を使用することによって、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCとターゲットとして使用される第2のNFCデバイスが後の通信処理におけるデータパケットの最大長の値を調整する機能を実施することができる。
【0070】
図2を参照すると、図2は、本発明の実施形態による近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための別の方法の概略流れ図である。図2に示される方法は、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCに適用される。図2に示されるとおり、近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法は、以下のステップを含み得る。
【0071】
S201 第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信する。
【0072】
本発明のこの実施形態において、調整コマンドは、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するよう第1のNFCデバイスのNFCCに命令するのに使用される。
【0073】
本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCがステップS201を実行する前に、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの両方が、MAC層を既に活性化している、すなわち、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとは、ATR_REQおよびATR_RESを使用することによるネゴシエーションを介して、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値、すなわち、第2の長さの値および第3の長さの値を既に獲得している。第2の長さの値は、第1のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用され、第3の長さの値は、第2のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用される。すなわち、後の通信において、第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第2の長さの値を超えることができず、第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第3の長さの値を超えることができない。
【0074】
本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCが調整コマンドを受信することは、MAC層を活性化した後、第1のNFCデバイスのNFCCが、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を調整することができることを意味する。最大長の値は、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ、および第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さを制限する。
【0075】
S202 第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信する。
【0076】
本発明のこの実施形態において、第1の要求は、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を、第1の要求に含められる第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用される。第1の長さの値は、第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下である。第1の要求は、第1のDIDをさらに含む。
【0077】
本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信して、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意しない場合、第2のNFCデバイスが全く応答を戻さないようにする、または第2のNFCデバイスが、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意しないことを示す応答を戻すようにする、例えば、応答に含められるDIDが第1の要求に含められるDIDと等しくなく、第2のNFCデバイスが第1の長さの値に同意しないことを示すようにする、または第2のNFCデバイスが、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意することを示す応答を戻すようにする、例えば、応答に含められるDIDが第1の要求に含められるDIDと等しく、第2のNFCデバイスが第1の長さの値に同意することを示すようにする。
【0078】
本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信する、すなわち、第1のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0079】
S203 第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信する。
【0080】
本発明のこの実施形態において、第1の応答は、第2のDIDを含む。
【0081】
S204 第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大の長さの値として使用する。
【0082】
本発明のこの実施形態において、第1の応答に含められる第2のDIDが第1の要求に含められる第1のDIDと同一である場合、第1の応答は、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に既に調整していることを表すのに使用される。第1のDIDおよび第2のDIDは、第2のNFCデバイスのデバイス識別番号である。例えば、NFC−DEPプロトコルに関して、第2のDIDは、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスがATR_REQを使用することによってMAC層を活性化する場合、第1のNFCデバイスによって、ターゲットとして使用される第2のNFCデバイスに割り振られ、かつ第2のNFCデバイスを識別するのに使用される識別子である。さらに、例えば、ISO−DEPプロトコルに関して、第2のDIDは、リーダ/ライタ(Reader/Writer)として使用される第1のNFCデバイスがRATSコマンドまたはATTRIBコマンドを使用することによって、NFCタグまたはカードエミュレーションとして使用される第2のNFCデバイスを活性化する場合、第1のNFCデバイスによって第2のNFCデバイスに割り振られ、かつ第2のNFCデバイスを識別するのに使用される識別子である。
【0083】
任意選択の実装様態において、第1のNFCデバイスのNFCCがステップS204を実行した後、第1のNFCデバイスのNFCCは、以下の動作、すなわち、
ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、ステータスインジケーションは、第1のNFCデバイスのNFCCが最大長の値を第1の長さの値に既に調整していること、すなわち、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスがこの調整を既に完了していることを表すのに使用されることをさらに実行してよい。
【0084】
任意選択の実装様態において、ステップS201が実行される前に、第1のNFCデバイスのNFCCは、以下の動作、すなわち、
第1のRFインターフェースを活性化すること、および第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第1の通知は、第1のRFインターフェースが活性化されていることを第1のNFCデバイスのDHに通知するのに使用されることをさらに実行してよい。
【0085】
この事例において、第1のNFCデバイスおよび第2のNFCデバイスは、ATR_REQおよびATR_RESを使用することによって第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間のMAC層を活性化し、すなわち、第1のNFCデバイスおよび第2のNFCデバイスは、ネゴシエーションを介して、後の通信において2つの方向で伝送されるデータパケットの最大長の値、すなわち、前述の実施形態における第2の長さの値および第3の長さの値を既に獲得していることに留意されたい。本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCが第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信する場合、第1の通知は、ATR_RESにおいてパラメータ値を搬送してよく、パラメータ値は、第3の長さの値を含む。詳細に関して、NCI規格を参照されたい。
【0086】
別の任意選択の実装様態において、ステップS201が実行された後、かつステップS202が実行される前に、第1のNFCデバイスのNFCCが、以下の動作、すなわち、
第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であると決定することをさらに実行してよい。
【0087】
この任意選択の実装様態において、第1のNFCデバイスのDHは、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスのNFCCがMAC層を直接に活性化する前または後に調整コマンドを第1のNFCデバイスのNFCCに送信してよいことに留意されたい。第1のNFCデバイスのDHは、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスのNFCCがネゴシエートする、またはネゴシエーションを介して既に獲得している第2の長さの値および第3の長さの値の特定の値を知らないため、第1のNFCデバイスのDHによって送信される調整コマンドにおける第1の長さの値は、第2の長さの値または第3の長さの値より大きいこと、第2の長さの値または第3の長さの値と等しいこと、または第2の長さの値または第3の長さの値より小さいことがある。次に、第1の長さの値が第2の長さの値または第3の長さの値を超えることを回避するために、第1のNFCデバイスのNFCCは、前述の動作を実行して、第1の長さの値が第2の長さの値および第3の長さの値以下であることを確実にする必要がある。
【0088】
任意選択の実装様態において、第1のNFCデバイスのNFCCが第1のRFインターフェースを最初に活性化し、第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信し、次に、ステップS201を実行する場合、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに送信した後、第1のNFCデバイスのNFCCは、以下の動作、すなわち、
第1のRFインターフェースを使用することによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信される第1のデータメッセージを受信すること、および第1のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第1のデータパケットにカプセル化することであって、第1のデータパケットの長さの値は、第1の長さの値以下であること、および
第1のデータパケットを第2のNFCデバイスに送信することをさらに実行してよい。
【0089】
任意選択の実装様態において、第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であると決定する動作がステップS201の後、かつステップS202の前に実施される場合、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに送信した後、第1のNFCデバイスのNFCCは、以下の動作、すなわち、
第2の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第2の通知は、第2のRFインターフェースが活性化されていることを第1のNFCデバイスのDHに通知するのに使用されること、
第2のRFインターフェースを使用することによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信される第2のデータメッセージを受信すること、および第2のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第2のデータパケットにカプセル化することであって、第2のデータパケットの長さの値は、第1の長さの値以下であること、および
第2のデータパケットを第2のNFCデバイスに送信することをさらに実行してよい。
【0090】
第2の通知は、第1の長さの値を含んでよく、または含まなくてよいことに留意されたい。
【0091】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであってよく、第1の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであってよく、第1のRFインターフェースおよび第2のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知および第2の通知は、NCI規格において定義される無線周波数インターフェースが活性化された通知RF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0092】
第1の要求は、デジタル規格において定義され、かつISO−DEPプロトコルに適用可能であるRATSコマンドまたはATTRIBコマンドであってもよく、含められるFSDI(Frame Size for proximity coupling Device Integer)パラメータが使用されて、ポール(poll)モードで動作しているNFCデバイス(例えば、リーダ/ライタ)によって受信されることができるデータパケット(例えば、情報ブロックI−blockまたはI−blockのペイロードpayload)の最大長の値FSDが計算されることに留意されたい。対応するように、第1の応答は、デジタル規格において定義されるRATS応答またはATTRIB応答であってもよく、含められ得るFSCI(Frame Size for proximity Card Integer)パラメータが使用されて、ポールモードで動作しているNFCデバイス(例えば、NFCタグまたはカードエミュレーション)によって受信されることができるデータパケット(例えば、情報ブロックI−blockまたはI−blockのペイロードpayload)の最大長の値FSCが計算される。第1のRFインターフェースおよび第2のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるISO−DEP無線周波数インターフェースまたはNDEF無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知および第2の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。この事例において、元の意味に加えて、本発明のソリューションにおいて使用される「調整すること」は、ネゴシエーション、制限、または類似したものとして理解され得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0093】
本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCが、第1の長さの値を含み、かつ第1のNFCデバイスのDHによって送信される調整コマンドが、受信されたかどうかを決定し、調整コマンドは、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するよう第1のNFCデバイスのNFCCに命令するのに使用され、決定結果が「はい」である場合、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信し、第1の要求は、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するのに使用され、第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答が受信され、かつ第1の応答に含められる第1のDIDが第1の要求に含められる第2のDIDと同一である場合、第1のNFCデバイスのNFCCは、第1の要求に含められる第1の長さの値が後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値であると決定する。理解されることができるとおり、本発明のこの実施形態は、NCI規格を使用することによって、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCとターゲットとして使用される第2のNFCデバイスが後の通信処理における通信データパケットの最大長の値を調整する機能を実施することができる。
【0094】
図3を参照すると、図3は、本発明の実施形態による近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するためのさらに別の方法の概略流れ図である。図3に示される方法は、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスとピアツーピア通信を実行し、かつターゲットとして使用される第2のNFCデバイスのNFCCに適用される。図3に示されるとおり、近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法は、以下のステップを含み得る。
【0095】
S301 第1のNFCデバイスのNFCCによって送信され、かつ第1の長さの値を含む第1の要求を受信する。
【0096】
本発明のこの実施形態において、第2のNFCデバイスのNFCCがステップS301を実行することの前提は、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの両方がMAC層を既に活性化していること、すなわち、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとが、ATR_REQおよびATR_RESを使用することによるネゴシエーションを介して、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値、すなわち、第2の長さの値および第3の長さの値を既に獲得していることである。第2の長さの値は、第1のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用され、第3の長さの値は、第2のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用される。すなわち、後の通信において、第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第2の長さの値を超えることができず、第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第3の長さの値を超えることができない。
【0097】
本発明のこの実施形態において、第2のNFCデバイスのNFCCによって受信され、かつ第1の長さの値を含む第1の要求は、NFCCが、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うと決定した後、またはNFCCが、第1のNFCデバイスのDHによって送信される調整コマンドを受信した後、第1のNFCデバイスのNFCCによって送信され、第1の長さの値を含み、かつ後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するよう第1のNFCデバイスのNFCCに命令するのに使用される要求である。第1の要求は、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を、第1の要求に含められる第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用される。第1の長さの値は、第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下である。第1の要求は、第1のDIDをさらに含み得る。
【0098】
S302 第2のNFCデバイスのNFCCが第1の要求に応答することを担うかどうかを決定する。
【0099】
本発明のこの実施形態において、ステップS302の決定結果が「はい」である場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、ステップS303を実行してよく、ステップS302の決定結果が「いいえ」である場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、ステップS304を実行してよい。任意選択で、第2のNFCデバイスのNFCCは、第1のNFCデバイスに全く応答を戻さない、または第1のNFCデバイスにエラーを戻すことがある。例えば、第2のNFCデバイスのNFCCが、応答におけるDIDが第1の要求におけるDIDと等しくないことを設定した場合、それは、エラーを示す。
【0100】
本発明のこの実施形態において、第2のNFCデバイスのNFCCは、NFCCが第1の要求に応答することを担うかどうかを決定する、すなわち、第2のNFCデバイスのNFCCが、第2のNFCデバイスのNFCCが第1の要求に含められた第1の長さの値を決定することを担うかどうかを決定する。
【0101】
任意選択の実装様態において、第2のNFCデバイスのNFCCによって、第2のNFCデバイスのNFCCが第1の要求に応答することを担うかどうかを決定することは、
第2のNFCデバイスのNFCCにおける第1のパラメータの値が特定の値であるかどうかを決定することであって、特定の値は、第2のNFCデバイスのNFCCが第1の要求に応答することを担うことを表すのに使用され、かつ第1のパラメータの値は、第2のNFCデバイスのNFCCのデフォルト値(すなわち、NFCチップがデリバリ時にあるときにNFCCにおいて設定されるデフォルト値)であってよく、または第2のNFCデバイスのNFCCのために第2のNFCデバイスのDHによって構成される値であってよいことを含み得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0102】
本発明のこの実施形態における第1のパラメータと前述の実施形態における第1のパラメータは、同一のパラメータではないことがあることに留意されたい。
【0103】
S303 第1の要求に関する第1の応答を第1のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0104】
本発明のこの実施形態において、第1の応答は、第2のDIDを含み得る。
【0105】
本発明のこの実施形態において、第2のNFCデバイスのNFCCによって、第1の要求に関する第1の応答を第1のNFCデバイスのNFCCに送信することは、
第1の要求における第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であるかどうかを決定すること、
決定結果が「はい」である場合、第1のNFCデバイスのNFCCに、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意することを示すのに使用される第1の応答を送信することであって、第1の応答に含められる第2のDIDは、第1の要求に含められる第1のDIDと同一であり、かつ第1の応答に含められる第2のDIDおよび第1の要求に含められる第1のDIDは、第2のNFCデバイスのデバイス識別番号であること、および
決定結果が「いいえ」である場合、第1のNFCデバイスのNFCCに、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意しないことを示すのに使用される第1の応答を送信すること、例えば、第1の応答に含められるDIDが第1の要求に含められるDIDと等しくなく、第2のNFCデバイスが第1の長さの値に同意しないことを示すことを含み得る。
【0106】
任意選択で、ステップS303が実行された後、かつ第1の応答が、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意することを示すのに使用される、例えば、第1の応答に含められるDIDが、第1の要求に含められるDIDと等しい(すなわち、第2のNFCデバイスが第1の長さの値に同意する)場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、以下の動作、すなわち、
第1の通知を使用することによって第1の長さの値を第2のNFCデバイスのDHに送信することをさらに含み得る。
【0107】
S304 第2のNFCデバイスの第1のRFインターフェースを活性化させ、かつ第1の長さの値を含む第2の通知を第2のNFCデバイスのDHに送信する。
【0108】
本発明のこの実施形態において、第2のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を含む第2の通知を第2のNFCデバイスのDHに送信して、第2のNFCデバイスの第1のRFインターフェースが活性化されていることを第2のNFCデバイスのDHに通知し、第2のNFCデバイスのDHは、第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であるかどうかを決定する。
【0109】
S305 第2のNFCデバイスのDHによって戻される第2の応答を受信する。
【0110】
本発明のこの実施形態において、第2の応答は、第2のNFCデバイスのDHが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意するかどうかを示すのに使用され、第2の応答は、第2のNFCデバイスのDHが、第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であるかどうかを決定した後、データメッセージ(Data Message)を使用することによって第2のNFCデバイスのDHによって戻される第2の応答である。すなわち、第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下である場合、第2の応答は、第2のNFCのDHが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意することを示すのに使用され、第1の長さの値が第2の長さの値より大きく、かつ第1の長さの値が第3の長さの値より大きい場合、第2の応答は、第2のNFCデバイスのDHが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意しないことを示すのに使用される。
【0111】
S306 第2の応答を第1のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0112】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであってよく、第1の応答および第2の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであってよく、第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであってよく、かつ第1の通知および第2の通知は、NCI規格において定義される無線周波数インターフェースが活性化された通知RF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0113】
任意選択で、第2のNFCデバイスのNFCCは、ステップS304を実行しなくてもよく、すなわち、第1のRFインターフェースを活性化せず、代わりに、NCI規格において定義されるデータパケット(Data Message/Packet)を使用することによって第1の長さの値をDHに報告することに留意されたい。対応するように、ステップS305の後、第2のNFCデバイスのNFCCは、第2の通知をDHに送信して、第1のRFインターフェースが活性化されていることを第2のNFCデバイスのDHに通知してもよい。
【0114】
さらに、ステップS302は、任意選択である、すなわち、NFCCは、第1の要求を処理し、第1の要求に応答する能力、または第1の要求を処理し、第1の要求に応答する許可を有する。
【0115】
任意選択で、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意した後、第2のNFCデバイスのNFCCは、以下の動作、すなわち、
第1のNFCデバイスのNFCCによって送信されるカプセル化されたデータパケット(前述の実施形態において説明されるとおり、データパケットは、DEP_REQとして理解され得る)を受信すること、
データパケットの長さの値が第1の長さの値以下であるかどうかを決定すること、および
決定結果が「はい」である場合、データパケットをカプセル化解除して、上位層サービスと関係付けられたデータを獲得すること、および上位層サービスと関係付けられたデータを、第1のRFインターフェースを使用することによって第2のNFCデバイスのDHに送信することをさらに実行してよい。
【0116】
本発明のこの実施形態において、ターゲットとして使用される第2のNFCデバイスのNFCCが、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCによって送信され、かつ後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するのに使用される第1の要求を受信し、第2のNFCデバイスのNFCCが第1の要求に応答することを担うかどうかを決定し、決定結果が「はい」である場合、第1の要求に関する応答を第1のNFCデバイスのNFCCに戻し、決定結果が「いいえ」である場合、第2のNFCデバイスのRFインターフェースを活性化し、第1の長さの値を含む通知を第2のNFCデバイスのDHに送信し、第2のNFCデバイスのDHによって戻される応答を受信し、応答を第1のNFCデバイスのNFCCに送信し、応答に含められる第1のDIDが第1の要求に含められるDIDと同一である場合、応答は、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に既に調整していることを示すのに使用される。理解されることができるとおり、本発明のこの実施形態は、NCI規格を使用することによって、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCとターゲットとして使用される第2のNFCデバイスが後の通信処理における通信データパケットの最大長の値を調整する機能を実施することができる。
【0117】
図4を参照すると、図4は、本発明の実施形態による近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するためのさらに別の方法の概略流れ図である。図4に示される方法は、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイス、およびターゲットとして使用される第2のNFCデバイスに適用される。第1のNFCデバイスおよび第2のNFCデバイスは各々、少なくともNFCCと、DHとを含む。第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの両方が、MAC層を既に活性化している、すなわち、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスは、ATR_REQおよびATR_RESを使用することによるネゴシエーションを介して、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値、すなわち、第2の長さの値および第3の長さの値を既に獲得している。第2の長さの値は、第1のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用され、第3の長さの値は、第2のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用される。すなわち、後の通信において、第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第2の長さの値を超えることができず、第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第3の長さの値を超えることができない。図4に示されるとおり、近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法は、以下のステップを含み得る。
【0118】
S401 第1のNFCデバイスのNFCCが、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定する。
【0119】
本発明のこの実施形態において、ステップS401の決定結果が「はい」である場合、第1のNFCデバイスのNFCCは、ステップS402を実行し、ステップS401の決定結果が「いいえ」である場合、第1のNFCデバイスのNFCCは、処理を終了させてよい。
【0120】
S402 第1のNFCデバイスのNFCCが、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0121】
本発明のこの実施形態において、第1の要求は、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の要求に含められる第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用される。第1の長さの値は、第1のNFCデバイスのNFCCによって決定される長さの値であり、第1の長さの値は、第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であり、第1の要求は、第1のDIDをさらに含み得る。
【0122】
S403 第2のNFCデバイスのNFCCが、第1の要求を受信し、かつ第2のNFCデバイスのNFCCが第1の要求に応答することを担うかどうかを決定する。
【0123】
本発明のこの実施形態において、ステップS403の決定結果が「はい」である場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、ステップS404を実行してよく、ステップS403の決定結果が「いいえ」である場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、ステップS405を実行してよい。
【0124】
S404 第2のNFCデバイスのNFCCが、第1の要求に関する第1の応答を第1のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0125】
本発明のこの実施形態において、第2のNFCデバイスのNFCCによって、第1の要求に関する第1の応答を第1のNFCデバイスのNFCCに送信することは、
第1の要求における第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であるかどうかを決定すること、
決定結果が「はい」である場合、第1のNFCデバイスのNFCCに、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意することを示すのに使用される第1の応答を送信することであって、第1の応答に含められる第1のDIDは、第1の要求に含められる第2のDIDと同一であり、かつ第1の応答に含められる第1のDID、および第1の要求に含められる第2のDIDは、第2のNFCデバイスのデバイス識別番号であること、および
決定結果が「いいえ」である場合、第1のNFCデバイスのNFCCに、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意しないことを示すのに使用される第1の応答を送信することを含み得る。
【0126】
任意選択で、第1の要求における第1の長さの値が第2の長さの値より大きい、または第3の長さの値より大きい場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、第1のNFCデバイスのNFCCに全く応答を戻さないことがあり、または第1のNFCデバイスのNFCCに応答エラーメッセージを戻すことがある。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0127】
S405 第2のNFCデバイスのNFCCが、第2のNFCデバイスの第1のRFインターフェースを活性化する。
【0128】
S406 第2のNFCデバイスのNFCCが、第1の長さの値を含む第1の通知を第2のNFCデバイスのDHに送信する。
【0129】
本発明のこの実施形態において、第2のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を含む第1の通知を第2のNFCデバイスのDHに送信して、第2のNFCデバイスの第1のRFインターフェースが活性化されていることを第2のNFCデバイスのDHに通知し、第2のNFCデバイスのDHは、第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であるかどうかを決定する。
【0130】
S407 第2のNFCデバイスのDHが、第1の通知を受信し、かつ第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であるかどうかを決定する。
【0131】
本発明のこの実施形態において、ステップS407の決定結果が「はい」である場合、第2のNFCデバイスのDHは、ステップS408を実行してよく、ステップS407の決定結果が「いいえ」である場合、第2のNFCデバイスのDHは、第2のNFCデバイスのNFCCに応答エラー情報を戻してよい。
【0132】
S408 第2のNFCデバイスのDHが、データメッセージを使用することによって第2の応答を第2のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0133】
本発明のこの実施形態において、第2の応答は、第2のNFCデバイスのDHが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意するかどうかを示すのに使用される。
【0134】
S409 第2のNFCデバイスのNFCCが、第2の応答を第1のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0135】
S410 第1のNFCデバイスのNFCCが、第2のNFCデバイスのNFCCによって送信された応答を受信する。
【0136】
本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCによって受信される応答は、第1の応答または第2の応答である。
【0137】
S411 第1のNFCデバイスのNFCCによって受信される応答に含められるDIDが第1の要求に含められるDIDと同一である場合、第1のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用する。
【0138】
任意選択で、ステップS411が実行された後、第1のNFCデバイスのNFCCは、ステップS412、ステップS413、およびステップS414をさらに実行してよい。
【0139】
S412 第1のNFCデバイスのNFCCが、第1の長さの値を含む第2の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信する。
【0140】
本発明のこの実施形態において、第2の通知は、第1のNFCデバイスの第2のRFインターフェースが活性化されていることを第1のNFCデバイスのDHに通知するのに使用される。
【0141】
本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCによって、第1の長さの値を含む第2の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信する目的は、第1のNFCデバイスのDHに、後の通信において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの調整された最大長の値が第1の長さの値であることを報告して、第1の長さの値を獲得した後、第1のNFCデバイスのDHが、上位層サービスにおいて第1の長さの値を使用し得るようにし、例えば、第1のNFCデバイスのDHが、この通信において上位層サービスと関係付けられたデータを伝送するために要求される時間を推定し、かつ第2のRFインターフェースが活性化されていること、すなわち、第1のNFCデバイスのNFCCが、第1のNFCデバイスのDHによって送信されるデータメッセージを受信する準備をしたことを第1のNFCデバイスのDHに通知することである。データメッセージは、NCI規格において定義されるデータメッセージであり得る。データメッセージは、データパケットの伝送を用いてDHとNFCCとの間で伝送され、データメッセージにおけるペイロード(payload)は、上位層サービスと関係付けられたデータを搬送し得る。
【0142】
S413 第2のRFインターフェースを使用することによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信されるデータメッセージを受信し、かつデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化する。
【0143】
本発明のこの実施形態において、データメッセージおよびデータパケットは、前述の実施形態において説明されるデータパケットである。データパケットは、DEP_REQとして理解されてよく、長さの値は、第1の長さの値以下である。
【0144】
S414 データパケットを第2のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0145】
任意選択で、第1のNFCデバイスのNFCCによって、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定することは、
第1のNFCデバイスのNFCCにおける第1のパラメータの値が第1の特定の値であるかどうかを決定することであって、第1の特定の値は、第1のNFCデバイスのNFCCが、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うことを表すのに使用され、第1のパラメータの値は、第1のNFCデバイスのNFCCのデフォルト値(すなわち、NFCチップがデリバリ時にあるときにNFCCにおいて設定されるデフォルト値)であってよく、または第1のNFCデバイスのNFCCのために第1のNFCデバイスのDHによって構成される値であってよいことを含み得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0146】
例えば、NFC−DEPプロトコルに関して、第1のパラメータがPN_NFC_DEP_LENGTHであり、かつ1バイト(すなわち、オクテット、octet)を占有し、第1の特定の値が0x00(無論、別の値であってよく、ここにおいて例に過ぎない)であるものと想定すると、PN_NFC_DEP_LENGTHの値が0x00である場合、それは、第1のNFCデバイスのNFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うことを示し、すなわち、NFCCは、NFCCの能力などの条件により最大長の値を調整することを決定し得る。第1のパラメータPN_NFC_DEP_LENGTHの値に関して、デフォルト値は、NFCチップがデリバリ時にあるときに設定され得る。デフォルト値が第1の特定の値である場合、第1のNFCデバイスのNFCCは、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値をデフォルトで決定することを担い、そうでない場合、第1のNFCデバイスのNFCCは、最大の長さの値を決定することを担うことができない。無論、DHは、NCI規格において定義されるパラメータ構成コマンド(例えば、CORE_SET_CONFIG_CMD)を使用することによってNFCCに関する第1のパラメータの値を構成して(すなわち、変更して)よい。
【0147】
任意選択で、第2のNFCデバイスのNFCCによって、第2のNFCデバイスのNFCCが第1の要求に応答することを担うかどうかを決定することは、
第2のNFCデバイスのNFCCにおける第2のパラメータの値が第2の特定の値であるかどうかを決定することであって、第2の特定の値は、第2のNFCデバイスのNFCCが第1の要求に応答することを担うことを表すのに使用され、かつ第2の特定の値は、第2のNFCデバイスのNFCCのデフォルト値であってよく、または第2のNFCデバイスのNFCCのために第2のNFCデバイスのDHによって構成される値であってよいことを含み得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0148】
例えば、NFC−DEPプロトコルに関して、第2のパラメータがLN_NFC_DEP_LENGTHであり、かつ1バイト(すなわち、オクテット、octet)を占有し、第2の特定の値が0x00(無論、別の値であってよく、ここにおいて例に過ぎない)であるものと想定すると、LN_NFC_DEP_LENGTHの値が0x00である場合、それは、第2のNFCデバイスのNFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うことを示し、すなわち、NFCCは、NFCCの能力などの条件により第1の要求を処理し、かつ第1の要求に応答してよい。第2のパラメータPN_NFC_DEP_LENGTHの値に関して、デフォルト値は、NFCチップがデリバリ時にあるときに設定され得る。デフォルト値が第2の特定の値である場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値をデフォルトで決定することを担い、そうでない場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、最大の長さの値を決定することを担うことができない。無論、DHは、NCI規格において定義されるパラメータ構成コマンド(例えば、CORE_SET_CONFIG_CMD)を使用することによってNFCCに関する第2のパラメータの値を構成して(すなわち、変更して)よい。
【0149】
任意選択で、第2のNFCデバイスのNFCCがステップS404を実行した後、かつ第1の応答が、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意することを示すのに使用される場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、以下の動作、すなわち、
第3の通知を使用することによって第1の長さの値を第2のNFCデバイスのDHに送信することを実行し得る。
【0150】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであってよく、第1の応答および第2の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであってよく、第1のRFインターフェースおよび第2のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知、第2の通知、および第3の通知は、NCI規格において定義される無線周波数インターフェースが活性化された通知RF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0151】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるRATSコマンドまたはATTRIBコマンドであってよく、第1の応答および第2の応答は、デジタル規格において定義されるRATS応答またはATTRIB応答であってよく、第1のRFインターフェースおよび第2のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるISO−DEP無線周波数インターフェースまたはNDEF無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知、第2の通知、および第3の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0152】
理解されることができるとおり、本発明のこの実施形態は、NCI規格を使用することによって、NFCC、およびターゲットとして使用されるNFCデバイスが後の通信処理における通信データパケットの最大長の値を調整する機能を実施することができる。
【0153】
図5を参照すると、図5は、本発明の実施形態による近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するためのさらに別の方法の概略流れ図である。図5に示される方法は、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイス、およびターゲットとして使用される第2のNFCデバイスに適用される。第1のNFCデバイスおよび第2のNFCデバイスは各々、少なくともNFCCと、DHとを含む。第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの両方が、MAC層を既に活性化している、すなわち、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスは、ATR_REQおよびATR_RESを使用することによるネゴシエーションを介して、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値、すなわち、第2の長さの値および第3の長さの値を既に獲得している。第2の長さの値は、第1のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用され、第3の長さの値は、第2のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用される。すなわち、後の通信において、第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第2の長さの値を超えることができず、第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第3の長さの値を超えることができない。図5に示されるとおり、近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法は、以下のステップを含み得る。
【0154】
S501 第1のNFCデバイスのDHが、第1の長さの値を含む調整コマンドを第1のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0155】
本発明のこの実施形態において、調整コマンドは、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するよう第1のNFCデバイスのNFCCに命令するのに使用される。
【0156】
調整コマンド(例えば、RF_LR_ADJUST_CMDまたはRF_LR_SWITCH_CMD)は、NCI規格において定義されるRFST_DISCOVERY状態、RFST_W4_ALL_DISCOVERIES状態、RFST_W4_HOST_SELECT状態、またはRFST_POLL_ACTIVE状態において使用されることがあり、フォーマットは、表1および表2に示されるフォーマットを含むが、それらには制限されないことに留意されたい。
【0157】
【表1】
【0158】
【表2】
【0159】
この実施形態において、調整コマンドにおける第1の長さの値は、第1のNFCデバイスのDHによって決定され、かつ第2の長さの値および第3の長さの値以下である値であり得る。この事例において、第1のNFCデバイスのNFCCは、ステップS501の前に第1の長さの値を含む無線周波数活性化通知を第1のNFCデバイスのDHに報告する必要があり得る。無論、第1の長さの値が第2の長さの値および第3の長さの値を超えないかどうかは、第1のNFCデバイスのDHによって決定されないことがある。この事例において、第1のNFCデバイスのNFCCは、調整コマンドを受信した後、長さの値を決定する必要があり得る。
【0160】
S502 第1のNFCデバイスのNFCCが、調整コマンドを受信する。
【0161】
S503 第1のNFCデバイスのNFCCが、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0162】
本発明のこの実施形態において、第1の要求は、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を、第1の要求に含められる第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用される。第1の長さの値は、第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下である。第1の要求は、第1のDIDをさらに含み得る。
【0163】
S504 第2のNFCデバイスのNFCCが、第1の要求を受信し、かつ第2のNFCデバイスのNFCCが第1の要求に応答することを担うかどうかを決定する。
【0164】
本発明のこの実施形態において、ステップS504の決定結果が「はい」である場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、ステップS505を実行してよく、ステップS504の決定結果が「いいえ」である場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、ステップS506を実行してよい。
【0165】
S505 第2のNFCデバイスのNFCCが、第1の要求に関する第1の応答を第1のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0166】
本発明のこの実施形態において、第1の応答は、第2のDIDを含んでよく、第2のNFCデバイスのNFCCによって、第1の要求に関する第1の応答を第1のNFCデバイスのNFCCに送信することは、
第1の要求における第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であるかどうかを決定すること、
決定結果が「はい」である場合、第1のNFCデバイスのNFCCに、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意することを示すのに使用される第1の応答を送信することであって、第1の応答に含められるDIDは、第1の要求に含められるDIDと同一であり、かつ第1の応答に含められるDIDおよび第1の要求に含められるDIDは、第2のNFCデバイスのデバイス識別番号であること、および
決定結果が「いいえ」である場合、第1のNFCデバイスのNFCCに、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意しないことを示すのに使用される第1の応答を送信することを含み得る。
【0167】
任意選択で、第1の要求における第1の長さの値が第2の長さの値より大きい場合、または第3の長さの値より大きい場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、第1のNFCデバイスのNFCCに全く応答を戻さないことがあり、または第1のNFCデバイスのNFCCに応答エラーメッセージを戻すことがある。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0168】
S506 第2のNFCデバイスのNFCCが、第2のNFCデバイスの第1のRFインターフェースを活性化する。
【0169】
S507 第2のNFCデバイスのNFCCが、第1の長さの値を含む第1の通知を第2のNFCデバイスのDHに送信する。
【0170】
本発明のこの実施形態において、第2のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を含む第1の通知を第2のNFCデバイスのDHに送信して、第2のNFCデバイスの第1のRFインターフェースが活性化されていることを第2のNFCデバイスのDHに通知し、第2のNFCデバイスのDHは、第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であるかどうかを決定する。
【0171】
S508 第2のNFCデバイスのDHが、第1の通知を受信し、かつ第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であるかどうかを決定する。
【0172】
本発明のこの実施形態において、ステップS508の決定結果が「はい」である場合、第2のNFCデバイスのDHは、ステップS509を実行してよく、ステップS508の決定結果が「いいえ」である場合、第2のNFCデバイスのDHは、第2のNFCデバイスのNFCCに応答エラー情報を戻してよい。
【0173】
S509 第2のNFCデバイスのDHが、データメッセージを使用することによって第2の応答を第2のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0174】
本発明のこの実施形態において、第2の応答は、第2のNFCデバイスのDHが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意するかどうかを示すのに使用される。
【0175】
S510 第2のNFCデバイスのNFCCが、第2の応答を第1のNFCデバイスのNFCCに送信する。
【0176】
S511 第1のNFCデバイスのNFCCが、第2のNFCデバイスのNFCCによって送信された応答を受信する。
【0177】
本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCによって受信される応答は、第1の応答または第2の応答である。
【0178】
S512 第1のNFCデバイスのNFCCによって受信される応答に含められるDIDが第1の要求に含められるDIDと同一である場合、第1のNFCデバイスのNFCCは、第1の長さの値を、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用する。
【0179】
S513 第1のNFCデバイスのNFCCが、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに戻す。
【0180】
本発明のこの実施形態において、ステータスインジケーションは、第1のNFCデバイスのNFCCが最大値を第1の長さの値に既に調整していること、すなわち、この第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスがこの調整を既に完了していることを表すのに使用される。
【0181】
任意選択の実装様態において、第1のNFCデバイスのDHがステップS501を実行する前に、第1のNFCデバイスのNFCCは、以下の動作、すなわち、
第1のNFCデバイスの第2のRFインターフェースを活性化すること、および第2の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第2の通知は、第1のNFCデバイスの第2のRFインターフェースが活性化されていることを第1のNFCデバイスのDHに通知するのに使用されることをさらに実行してよい。
【0182】
別の任意選択の実装様態において、ステップS502が実行された後、かつステップS503が実行される前に、第1のNFCデバイスのNFCCは、以下の動作、すなわち、
第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であると決定することをさらに実行してよい。
【0183】
任意選択の実装様態において、第2のNFCデバイスのNFCCがステップS505を実行した後、かつ第1の応答が、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意することを示すのに使用される場合、第2のNFCデバイスのNFCCは、以下の動作、すなわち、
第3の通知を使用することによって第1の長さの値を第2のNFCデバイスのDHに送信することを実行してよい。
【0184】
任意選択の実装様態において、第1のNFCデバイスのNFCCが第1のRFインターフェースを最初に活性化し、第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信し、次に、第1のNFCデバイスのDHがステップS501を実行する場合、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに送信した後、第1のNFCデバイスのNFCCは、以下の動作、すなわち、
第2のRFインターフェースを使用することによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信される第1のデータメッセージを受信すること、および第1のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第1のデータパケットにカプセル化することであって、第1のデータパケットの長さの値は、第1の長さの値以下であること、および
第1のデータパケットを第2のNFCデバイスのNFCCに送信することをさらに実行してよい。
【0185】
任意選択の実装様態において、第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であると決定する動作がステップS502の後、かつステップS503の前に実施される場合、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに送信した後、第1のNFCデバイスのNFCCは、以下の動作、すなわち、
第4の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第4の通知は、第3のRFインターフェースが活性化されていることを第1のNFCデバイスのDHに通知するのに使用されること、
第3のRFインターフェースを使用することによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信される第2のデータメッセージを受信すること、および第2のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第2のデータパケットにカプセル化すること、および
第2のデータパケットを第2のNFCデバイスのNFCCに送信することをさらに実行してよい。
【0186】
本発明のこの実施形態において、第4の通知は、第1の長さの値を含んでよく、または含まなくてよい。第1のデータメッセージ、第2のデータメッセージ、第1のデータパケット、および第2のデータパケットはそれぞれ、前述の実施形態におけるデータメッセージおよびデータパケットと同一であり、詳細が本明細書において再び説明されることはない。任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであってよく、第1の応答および第2の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであってよく、第1のRFインターフェース、第2のRFインターフェース、および第3のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知、第2の通知、第3の通知、および第4の通知は、NCI規格において定義される無線周波数インターフェースが活性化された通知RF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0187】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるRATSコマンドまたはATTRIBコマンドであってよく、第1の応答および第2の応答は、デジタル規格において定義されるRATS応答またはATTRIB応答であってよく、第1のRFインターフェース、第2のRFインターフェース、および第3のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるISO−DEP無線周波数インターフェースまたはNDEF無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知、第2の通知、第3の通知、および第4の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0188】
理解されることができるとおり、本発明のこの実施形態は、NCI規格を使用することによって、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCとターゲットとして使用される第2のNFCデバイスが後の通信処理における通信データパケットの最大長の値を調整する機能を実施することができる。
【0189】
図6を参照すると、図6は、本発明の実施形態によるNFCCの概略構造図である。NFCCは、第1のNFCデバイスのNFCCである。図6に示されるとおり、NFCCは、判定モジュール601と、通信モジュール602と、決定モジュール603とを含み得る。
【0190】
実施形態において、判定モジュール601は、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定するように構成され、最大長の値は、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ、および第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さを制限する。
【0191】
本発明のこの実施形態において、判定モジュール601が対応する動作を実行する前に、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの両方が、MAC層を既に活性化している、すなわち、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスは、ATR_REQおよびATR_RESを使用することによるネゴシエーションを介して、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値、すなわち、第2の長さの値および第3の長さの値を既に獲得している。第2の長さの値は、第1のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用され、第3の長さの値は、第2のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用される。すなわち、後の通信において、第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第2の長さの値を超えることができず、第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第3の長さの値を超えることができない。
【0192】
通信モジュール602は、判定モジュール601の決定結果が「はい」である場合、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信すること、および第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信することを行うように構成され、第1の要求は、後の通信において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するように命令するのに使用され、第1の長さの値は、NFCCによって決定される値であり、第1の要求は、第1のDIDをさらに含んでよく、第1の応答は、第2のDIDを含んでよい。
【0193】
本発明のこの実施形態において、第1の要求は、NFCフォーラムによって定義されるデジタル規格において定義されるパラメータ選択要求PSL_REQであり得る。第5のバイト(Byte 5)は、FSLパラメータを表し、バイトの値は、コマンドおよび応答の最大長の値を定義する。さらに、バイトにおける第1のビットおよび第2のビット(すなわち、デジタル規格において定義されるb1およびb2)に対応する値は、最大長の値を表す。例えば、2ビットの値が00bである場合、最大長の値は、64バイトであり、2ビットの値が01bである場合、最大長の値は、128バイトであり、2ビットの値が10bである場合、最大長の値は、192バイトであり、2ビットの値が11bである場合、最大長の値は、254バイトである。したがって、最大長の値は、PSL_REQおよびPSL_RESを使用することによって調整される。調整は、最大長の値がある1つの長さの値から別の長さの値に切り換えられる(switch)こととして理解されてよく、または最大長の値が再ネゴシエーションを介して獲得されること、もしくは変更されることとして理解され得る。本発明のこの実施形態は、「調整すること」の意味を制限しない。
【0194】
コマンドおよび応答は、NFC−DEPプロトコルを使用することによって実行される通信中に使用されるコマンドおよび応答、例えば、DEP_REQおよびDEP_RESであってよい。コマンドおよび応答は、ペイロード(payload、すなわち、上位層アプリケーションと関係付けられたサービスデータ)として使用されていることがあり、かつデータパケット(Data)にカプセル化される。次に、NFCデバイスは、NFC−A技術(すなわち、ISO/IEC14443のタイプAの略記に対応する、NFCフォーラムにおいて定義されるタイプA無線周波数技術)標準フレームのフォーマットで、またはNFC−F技術(すなわち、ISO/IEC18092の212kbps通信機構および424kbps通信機構の略記に対応する、NFCフォーラムにおいて定義されるタイプF無線周波数技術)フレームのフォーマットでデータパケットを送信する。したがって、最大長の値は、データパケット長の最大値として理解されてよく、またはコマンドおよび応答のペイロード(payload)バイトの量の最大値として理解され得る。
【0195】
本発明のこの実施形態において、通信モジュール602は、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信して、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意しない場合、第2のNFCデバイスが全く応答を戻さないようにする、または第2のNFCデバイスが、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意しないことを示す応答を戻すようにする、例えば、応答に含められるDIDが第1の要求に含められるDIDと等しくなく、第2のNFCデバイスが第1の長さの値に同意しないことを示すようにする、または第2のNFCデバイスが、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意することを示す応答を戻すようにする、例えば、応答に含められるデバイス識別番号DIDが第1の要求に含められるDIDと等しく、第2のNFCデバイスが第1の長さの値に同意することを示すようにする。
【0196】
決定モジュール603は、第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用するように構成される。
【0197】
本発明のこの実施形態において、第1の応答に含められる第2のDIDが第1の要求に含められる第1のDIDと同一である場合、第1の応答は、第2のNFCデバイスが、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に既に調整していることを表すのに使用される。第1のDIDおよび第2のDIDは、第2のNFCデバイスのデバイス識別番号である。例えば、NFC−DEPプロトコルに関して、第2のDIDは、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスがATR_REQを使用することによってMAC層を活性化する場合、第1のNFCデバイスによって、ターゲットとして使用される第2のNFCデバイスに割り振られ、かつ第2のNFCデバイスを識別するのに使用される識別子である。さらに、例えば、ISO−DEPプロトコルに関して、第2のDIDは、リーダ/ライタ(Reader/Writer)として使用される第1のNFCデバイスがRATSコマンドまたはATTRIBコマンドを使用することによって、NFCタグまたはカードエミュレーションとして使用される第2のNFCデバイスを活性化する場合、第1のNFCデバイスによって第2のNFCデバイスに割り振られ、かつ第2のNFCデバイスを識別するのに使用される識別子である。
【0198】
任意選択の実装様態において、決定モジュール601によって、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定する特定の様態は、
第1のパラメータの値が特定の値であるかどうかを決定することであって、第1の特定の値は、第1のNFCデバイスのNFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うことを表すのに使用され、第1のパラメータの値は、第1のNFCデバイスのNFCCのデフォルト値(すなわち、NFCチップがデリバリ時にあるときにNFCCにおいて設定されるデフォルト値)であってよく、または第1のNFCデバイスのNFCCのために第1のNFCデバイスのDHによって構成される値であってよいことであり得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0199】
任意選択の実装様態において、通信モジュール602は、第1の長さの値を含む第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第1の通知は、第1のRFインターフェースが活性化されていることを第1のNFCデバイスのDHに通知するのに使用されることを行うようにさらに構成されてよく、かつ、第1のRFインターフェースを使用することによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信されるデータメッセージを受信するようにさらに構成される。
【0200】
この任意選択の実装様態において、通信モジュール602によって、第1の長さの値を含む第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することの目的は、第1のNFCデバイスのDHに、後の通信において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの調整された最大長の値は第1の長さの値であることを報告して、第1の長さの値を獲得した後、第1のNFCデバイスのDHが、上位層サービスにおいて第1の長さの値を使用し得るようにし、例えば、第1のNFCデバイスのDHが、この通信において上位層サービスと関係付けられたデータを伝送するために要求される時間を推定し、かつ第1のRFインターフェースが活性化されていること、すなわち、通信モジュール602が、第1のNFCデバイスのDHによって送信されるデータメッセージを受信する準備をしたことを第1のNFCデバイスのDHに通知することである。データメッセージは、NCI規格において定義されるデータメッセージであり得る。データメッセージは、データパケットの伝送を用いてDHとNFCCとの間で伝送され、データメッセージにおけるペイロード(payload)は、上位層サービスと関係付けられたデータを搬送し得る。
【0201】
この任意選択の実装様態において、NFCCは、カプセル化モジュール604をさらに含み得る。カプセル化モジュール604を含むNFCCが、図7に示され得る。図7は、本発明の実施形態による別のNFCCの概略構造図である。
【0202】
カプセル化モジュール604は、データメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大の長さの値として使用することによってデータパケットにカプセル化するように構成される。
【0203】
この任意選択の実装様態において、通信モジュール602は、データパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成され得る。
【0204】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであってよく、第1の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであってよく、第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知は、NCI規格において定義される無線周波数インターフェースが活性化された通知RF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0205】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義され、かつISO−DEPプロトコルに適用可能であるRATSコマンドまたはATTRIBコマンドであってもよく、含められるFSDI(Frame Size for proximity coupling Device Integer)パラメータが使用されて、ポール(poll)モードで動作しているNFCデバイス(例えば、リーダ/ライタ)によって受信されることができるデータパケット(例えば、情報ブロックI−blockまたはI−blockのペイロードpayload)の最大長の値FSDが計算される。対応するように、第1の応答は、デジタル規格において定義されるRATS応答またはATTRIB応答であってもよく、含められ得るFSCI(Frame Size for proximity Card Integer)パラメータが使用されて、ポールモードで動作しているNFCデバイス(例えば、NFCタグまたはカードエミュレーション)によって受信されることができるデータパケット(例えば、情報ブロックI−blockまたはI−blockのペイロードpayload)の最大長の値FSCが計算される。第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるISO−DEP無線周波数インターフェースまたはNDEF無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。この事例において、元の意味に加えて、本発明のソリューションにおいて使用される「調整すること」は、ネゴシエーション、制限、または類似したものとして理解され得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0206】
理解されることができるとおり、本発明のこの実施形態は、NCI規格を使用することによって、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCとターゲットとして使用される第2のNFCデバイスが後の通信処理における通信データパケットの最大長の値を調整する機能を実施することができる。
【0207】
図8を参照すると、図8は、本発明の実施形態によるさらに別のNFCCの概略構造図である。NFCCは、第1のNFCデバイスのNFCCである。図8に示されるとおり、NFCCは、通信モジュール801と、決定モジュール802とを含み得る。
【0208】
通信モジュール802は、第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信するように構成され、調整コマンドは、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するようNFCCに命令するのに使用され、最大長の値は、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスの方向で伝送されるデータパケットの長さ、および第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さを制限する。
【0209】
本発明のこの実施形態において、通信モジュール801が対応する動作を実行する前に、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの両方が、MAC層を既に活性化している、すなわち、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスは、ATR_REQおよびATR_RESを使用することによるネゴシエーションを介して、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値、すなわち、第2の長さの値および第3の長さの値を既に獲得している。第2の長さの値は、第1のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用され、第3の長さの値は、第2のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用される。すなわち、後の通信において、第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第2の長さの値を超えることができず、第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第3の長さの値を超えることができない。
【0210】
通信モジュール801は、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信すること、および第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信することを行うようにさらに構成され、第1の要求は、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するように命令するのに使用され、第1の要求は、第1のDIDをさらに含んでよく、第1の応答は、第2のDIDを含んでよい。
【0211】
本発明のこの実施形態において、第1の要求は、NFCフォーラムによって定義されるデジタル規格において定義されるパラメータ選択要求PSL_REQであり得る。第5のバイト(Byte 5)は、FSLパラメータを表し、バイトの値は、コマンドおよび応答の最大長の値を定義する。さらに、バイトにおける第1のビットおよび第2のビット(すなわち、デジタル規格において定義されるb1およびb2)に対応する値が、最大長の値を表す。例えば、2つのビットの値が00bである場合、最大長の値は64バイトであり、2つのビットの値が01bである場合、最大長の値は128バイトであり、2つのビットの値が10bである場合、最大長の値は192バイトであり、2つのビットの値が11bである場合、最大長の値は254バイトである。したがって、最大長の値は、PSL_REQおよびPSL_RESを使用することによって調整される。調整は、最大長の値がある1つの長さの値から別の長さの値に切り換えられる(switch)こととして理解されてよく、または最大長の値は、再ネゴシエーションを介して獲得される、または変更されることとして理解され得る。本発明のこの実施形態は、「調整すること」の意味を制限しない。
【0212】
コマンドおよび応答は、NFC−DEPプロトコル、例えば、DEP_REQおよびDEP_RESを使用することによって実行される通信中に使用されるコマンドおよび応答であり得る。コマンドおよび応答は、ペイロード(payload、すなわち、上位層アプリケーションと関係付けられたサービスデータ)として使用されることがあり、かつデータパケット(Data)にカプセル化される。次に、NFCデバイスは、NFC−A技術(すなわち、ISO/IEC14443のタイプAの略記に対応する、NFCフォーラムによって定義されるタイプA無線周波数技術)標準フレームのフォーマットで、またはNFC−F技術(すなわち、ISO/IEC18092の212kbps通信機構および424kbps通信機構の略記に対応する、NFCフォーラムによって定義されるタイプF無線周波数技術)フレームのフォーマットでデータパケットを送信する。したがって、最大長の値は、データパケット長の最大値として理解されてよく、またはコマンドおよび応答のペイロード(payload)バイトの量の最大値として理解され得る。
【0213】
本発明のこの実施形態において、通信モジュール801は、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信して、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意しない場合、第2のNFCデバイスが全く応答を戻さないようにする、または第2のNFCデバイスが、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意しないことを示す応答を戻すようにする、例えば、応答に含められるDIDが第1の要求に含められるDIDと等しくなく、第2のNFCデバイスが第1の長さの値に同意しないことを示すようにする、または第2のNFCデバイスが、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整することに同意することを示す応答を戻すようにする、例えば、応答に含められるデバイス識別番号DIDが第1の要求に含められるDIDと等しく、第2のNFCデバイスが第1の長さの値に同意することを示すようにする。
【0214】
決定モジュール802は、第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用するように構成される。
【0215】
本発明のこの実施形態において、第1の応答に含められる第2のDIDが第1の要求に含められる第1のDIDと同一である場合、第1の応答は、第2のNFCデバイスが後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に既に調整していることを表すのに使用される。第1のDIDおよび第2のDIDは、第2のNFCデバイスのデバイス識別番号である。例えば、NFC−DEPプロトコルに関して、第2のDIDは、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスがATR_REQを使用することによってMAC層を活性化する場合、第1のNFCデバイスによって、ターゲットとして使用される第2のNFCデバイスに割り振られ、かつ第2のNFCデバイスを識別するのに使用される識別子である。さらに、例えば、ISO−DEPプロトコルに関して、第2のDIDは、リーダ/ライタ(Reader/Writer)として使用される第1のNFCデバイスがRATSコマンドまたはATTRIBコマンドを使用することによって、NFCタグまたはカードエミュレーションとして使用される第2のNFCデバイスを活性化する場合、第1のNFCデバイスによって第2のNFCデバイスに割り振られ、かつ第2のNFCデバイスを識別するのに使用される識別子である。
【0216】
任意選択の実装様態において、通信モジュール801は、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、ステータスインジケーションは、NFCCが最大長の値を第1の長さの値に既に調整していること、すなわち、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスがこの調整を既に完了していることを表すのに使用されることを行うようにさらに構成され得る。
【0217】
任意選択の実装様態において、通信モジュール801が、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに送信するようにさらに構成され得る場合、NFCCは、第1の活性化モジュール803をさらに含んでよく、第1の活性化モジュール803を含むNFCCは、図9に示され得る。図9は、本発明の実施形態によるさらに別のNFCCの概略構造図である。
【0218】
第1の活性化モジュール803は、通信モジュール801が第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信する前に、第1のRFインターフェースを活性化するように構成される。
【0219】
通信モジュール801は、第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第1の通知は、第1のRFインターフェースが活性化されていることを第1のNFCデバイスのDHに通知するのに使用されることを行うようにさらに構成され得る。
【0220】
この任意選択の実装様態において、第1のNFCデバイスおよび第2のNFCデバイスは、ATR_REQおよびATR_RESを使用することによって第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間のMAC層を活性化し、すなわち、第1のNFCデバイスおよび第2のNFCデバイスは、ネゴシエーションを介して、後の通信において2つの方向で伝送されるデータパケットの最大長の値、すなわち、前述の実施形態における第2の長さの値および第3の長さの値を既に獲得していることに留意されたい。本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのNFCCが第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信する場合、第1の通知は、ATR_RESにおいてパラメータ値を搬送してよく、パラメータ値は、第3の長さの値を含む。詳細に関して、NCI規格を参照されたい。
【0221】
任意選択の実装様態において、通信モジュール801が、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに送信するようにさらに構成されることがあり、かつNFCCが、第1の活性化モジュール803を含む場合、通信モジュール801は、第1のRFインターフェースを使用することによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信される第1のデータメッセージを受信するようにさらに構成され得る。
【0222】
この任意選択の実装様態において、NFCCは、第1のカプセル化モジュール804をさらに含み得る。第1のカプセル化モジュール804を含むNFCCが、図10に示される。図10は、本発明の実施形態によるさらに別のNFCCの概略構造図である。
【0223】
第1のカプセル化モジュール804は、第1のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第1のデータパケットにカプセル化するように構成される。
【0224】
通信モジュール801は、第1のデータパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成され得る。
【0225】
別の任意選択の実装様態において、通信モジュール801は、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに送信するようにさらに構成されてよく、決定モジュール802は、通信モジュール801が第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信する前に、第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であると決定するようにさらに構成されてよい。
【0226】
この任意選択の実装様態において、NFCCは、第2のカプセル化モジュール805と、第2の活性化モジュール806とをさらに含む。第2のカプセル化モジュール804と、第2の活性化モジュール806とを含むNFCCが、図11に示され得る。図11は、本発明の実施形態によるさらに別のNFCCの概略構造図である。
【0227】
第2の活性化モジュール806は、第2のRFインターフェースを活性化するように構成される。
【0228】
通信モジュール801は、第2の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第2の通知は、第2のRFインターフェースが活性化されていることを第1のNFCデバイスのDHに通知するのに使用されること、および第2のRFインターフェースを使用することによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信される第2のデータメッセージを受信することを行うようにさらに構成され得る。
【0229】
第2のカプセル化モジュール805は、第2のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第2のデータパケットにカプセル化するように構成される。
【0230】
通信モジュール801は、第2のデータパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成され得る。
【0231】
この任意選択の実装様態において、第1のNFCデバイスのDHは、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスのNFCCがMAC層を直接に活性化する前または後に調整コマンドを第1のNFCデバイスのNFCCに送信してよいことに留意されたい。第1のNFCデバイスのDHは、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスのNFCCがネゴシエートする、またはネゴシエーションを介して既に獲得している第2の長さの値および第3の長さの値の特定の値を知らないため、第1のNFCデバイスのDHによって送信される調整コマンドにおける第1の長さの値は、第2の長さの値または第3の長さの値より大きいこと、第2の長さの値または第3の長さの値と等しいこと、または第2の長さの値または第3の長さの値より小さいことがある。次に、第1の長さの値が第2の長さの値または第3の長さの値を超えることを回避するために、第1のNFCデバイスのNFCCは、前述の動作を実行して、第1の長さの値が第2の長さの値および第3の長さの値以下であることを確実にする必要がある。
【0232】
本発明のこの実施形態において、第2の通知は、第1の長さの値を含んでよく、または含まなくてよいことに留意されたい。第1のデータメッセージ、第2のデータメッセージ、第1のデータパケット、および第2のデータパケットはそれぞれ、前述の実施形態におけるデータメッセージおよびデータパケットと同一であり、詳細が本明細書において再び説明されることはない。
【0233】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであってよく、第1の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであってよく、第1のRFインターフェースおよび第2のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知および第2の通知は、NCI規格において定義される無線周波数インターフェースが活性化された通知RF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0234】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義され、かつISO−DEPプロトコルに適用可能であるRATSコマンドまたはATTRIBコマンドであってもよく、含められるFSDI(Frame Size for proximity coupling Device Integer)パラメータが使用されて、ポール(poll)モードで動作しているNFCデバイス(例えば、リーダ/ライタ)によって受信されることができるデータパケット(例えば、情報ブロックI−blockまたはI−blockのペイロードpayload)の最大長の値FSDが計算される。対応するように、第1の応答は、デジタル規格において定義されるRATS応答またはATTRIB応答であってもよく、含められ得るFSCI(Frame Size for proximity Card Integer)パラメータが使用されて、ポールモードで動作しているNFCデバイス(例えば、NFCタグまたはカードエミュレーション)によって受信されることができるデータパケット(例えば、情報ブロックI−blockまたはI−blockのペイロードpayload)の最大長の値FSCが計算される。第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるISO−DEP無線周波数インターフェースまたはNDEF無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知および第2の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。この事例において、元の意味に加えて、本発明のソリューションにおいて使用される「調整すること」は、ネゴシエーション、制限、または類似したものとして理解され得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0235】
理解されることができるとおり、本発明の実施形態は、NCI規格を使用することによって、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCとターゲットとして使用される第2のNFCデバイスが後の通信処理における通信データパケットの最大長の値を調整する機能を実施することができる。
【0236】
図12を参照すると、図12は、本発明の実施形態によるさらに別のNFCCの概略構造図である。図12に示されるとおり、NFCCは、少なくとも1つのプロセッサ1201、例えば、CPUと、通信装置1202と、少なくとも1つの通信バス1203とを含み得る。第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの両方が、MAC層を既に活性化している、すなわち、第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスは、ATR_REQおよびATR_RESを使用することによるネゴシエーションを介して、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値、すなわち、第2の長さの値および第3の長さの値を既に獲得している。第2の長さの値は、第1のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用され、第3の長さの値は、第2のNFCデバイスによって設定され、かつ後の通信処理において第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さ(すなわち、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さ)を制限するのに使用される。すなわち、後の通信において、第2のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第2の長さの値を超えることができず、第1のNFCデバイスによって送信されるデータパケットの長さは、第3の長さの値を超えることができない。
【0237】
通信バス1203は、これらの構成要素の間で接続および通信を実施するように構成される。
【0238】
実施形態において、プロセッサ1201は、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定するように構成される。
【0239】
通信装置1202は、プロセッサ1201の決定結果が「はい」である場合、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信すること、および第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信することを行うように構成され、第1の要求は、後の通信において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、第1の長さの値は、NFCCによって決定される値であり、最大長の値は、第1のNFCデバイスから第2のNFCデバイスの方向で伝送されるデータパケットの長さ、および第2のNFCデバイスから第1のNFCデバイスへの方向で伝送されるデータパケットの長さを制限し、第1の要求は、第1のDIDをさらに含んでよく、かつ第2の応答は、第2のDIDを含む。
【0240】
特に、図12に示されるとおり、通信装置1202は、第2のNFCデバイスと通信する(すなわち、第2のNFCデバイスにデータを送信すること、および第2のNFCデバイスからデータを受信することを行う)ように構成された第1の通信サブ装置12021、例えば、NFCCのトランシーバ回路を含み得る。トランシーバ回路におけるNFCアンテナの動作周波数は、13.56MHzであり得る。NFCCは、NFCアンテナを使用することによって第2のNFCデバイスにデータを送信してよく、かつNFCアンテナを使用することによって第2のNFCデバイスからデータを受信してよい。本発明のこの実施形態において、通信装置1202は、第1の通信サブ装置12021を使用することによって第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信すること、および第1の通信サブ装置12021を使用することによって、第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信することがある。
【0241】
プロセッサ1201は、第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用するようにさらに構成される。
【0242】
オプションの実装様態において、プロセッサ1201によって、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定する特定の様態は、
第1のパラメータの値が第1の特定の値であるかどうかを決定することであって、第1の特定の値は、NFCCが後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うことを表すのに使用され、第1のパラメータの値は、NFCCのデフォルト値(すなわち、値は、NFCチップがデリバリ時にあるときにNFCCにおいて設定されるデフォルト値として理解され得る)、またはNFCCのために第1のNFCデバイスのDHによって構成される値であることである。
【0243】
任意選択の実装様態において、通信装置1202は、第1の長さの値を含む第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第1の通知は、第1のRFインターフェースが活性化されていることを第1のNFCデバイスのDHに通知するのに使用されること、および第1のRFインターフェースを使用することによって、第1のNFCデバイスによって送信されたデータメッセージを受信することを行うようにさらに構成され得る。プロセッサ1201は、データメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化するようにさらに構成され得る。通信装置1202は、第1の通信サブ装置12021を使用することによってデータパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成される。
【0244】
この任意選択の実装様態において、通信装置1202によって、第1の長さの値を含む第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信する目的は、第1のNFCデバイスのDHに、後の通信において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの調整された最大長の値が第1の長さの値であることを報告して、第1の長さの値を獲得した後、第1のNFCデバイスのDHが、上位層サービスにおいて第1の長さの値を使用し得るようにし、例えば、第1のNFCデバイスのDHが、この通信において上位層サービスと関係付けられたデータを伝送するために要求される時間を推定し、かつ第1のRFインターフェースが活性化されていること、すなわち、第1のNFCデバイスのNFCCが、第1のNFCデバイスのDHによって送信されるデータメッセージを受信する準備をしたことを第1のNFCデバイスのDHに通知することである。データメッセージは、NCI規格において定義されるデータメッセージであり得る。データメッセージは、データパケットの伝送を用いてDHとNFCCとの間で伝送され、データメッセージにおけるペイロード(payload)は、上位層サービスと関係付けられたデータを搬送し得る。
【0245】
特に、図12に示されるとおり、通信装置1202は、第1のNFCデバイスのDH、例えば、DHとNFCCとの間のインターフェースと通信するように構成された第2の通信サブ装置12022をさらに含み得る。インターフェースは、上位層においてNCIプロトコルをサポートすることがあり、かつ低位層において汎用非同期受信機/送信機(UART、Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)、I2Cバス(Inter−Integrated Circuit)、またはシリアルペリフェラルインターフェース(SPI、Serial Peripehral Interface)を使用することによってデータを伝送することがある。本発明のこの実施形態において、通信装置1202は、第2の通信サブ装置12022を使用することによって第1の長さの値を含む第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信すること、および第2の通信サブ装置12022を使用することによって、DHによって送信されたデータメッセージを受信することがある、すなわち、第1のRFインターフェースが、第2の通信サブ装置12022として理解され得る。
【0246】
本発明のこの実施形態において、データメッセージおよびデータパケットはそれぞれ、前述の実施形態で説明されるデータメッセージおよびデータパケットと同一であり、詳細が本明細書において再び説明されることはないことに留意されたい。
【0247】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであってよく、第1の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであってよく、第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知は、NCI規格において定義される無線周波数インターフェースが活性化された通知RF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0248】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義され、かつISO−DEPプロトコルに適用可能であるRATSコマンドまたはATTRIBコマンドであってもよく、含められるFSDI(Frame Size for proximity coupling Device Integer)パラメータが使用されて、ポール(poll)モードで動作しているNFCデバイス(例えば、リーダ/ライタ)によって受信されることができるデータパケット(例えば、情報ブロックI−blockまたはI−blockのペイロードpayload)の最大長の値FSDが計算される。対応するように、第1の応答は、デジタル規格において定義されるRATS応答またはATTRIB応答であってもよく、含められ得るFSCI(Frame Size for proximity Card Integer)パラメータが使用されて、ポールモードで動作しているNFCデバイス(例えば、NFCタグまたはカードエミュレーション)によって受信されることができるデータパケット(例えば、情報ブロックI−blockまたはI−blockのペイロードpayload)の最大長の値FSCが計算される。第1のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるISO−DEP無線周波数インターフェースまたはNDEF無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。この事例において、元の意味に加えて、本発明のソリューションにおいて使用される「調整すること」は、ネゴシエーション、制限、または類似したものとして理解され得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0249】
別の実施形態において、通信装置1202は、第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信することであって、調整コマンドは、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するようNFCCに命令するのに使用されることを行うように構成される。
【0250】
特に、通信装置1202は、第1のNFCデバイスのDH、例えば、DHとNFCCとの間のインターフェースと通信するように構成された第2の通信サブ装置12022を含み得る。インターフェースは、上位層においてNCIプロトコルをサポートすることがあり、かつ低位層において汎用非同期受信機/送信機(UART、Universal Asynchronous Receiver/Transmitter)、I2Cバス(Inter−Integrated Circuit)、またはシリアルペリフェラルインターフェース(SPI、Serial Peripehral Interface)を使用することによってデータを伝送することがある。本発明のこの実施形態において、通信装置1202は、第2の通信サブ装置12022を使用することによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信してよい。
【0251】
通信装置1202は、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信すること、および第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信することであって、第1の要求は、後の通信処理において第1のNFCデバイスと第2のNFCデバイスとの間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、第1の要求は、第1のDIDをさらに含んでよく、第1の応答は、第2のDIDをさらに含んでよいことを行うようにさらに構成される。
【0252】
特に、通信装置1202は、第2のNFCデバイスと通信する(すなわち、第2のNFCデバイスにデータを送信すること、および第2のNFCデバイスからデータを受信することを行う)ように構成された第1の通信サブ装置12021、例えば、NFCCのトランシーバ回路をさらに含み得る。トランシーバ回路におけるNFCアンテナの動作周波数は、13.56MHzであり得る。NFCCは、NFCアンテナを使用することによって第2のNFCデバイスにデータを送信してよく、かつNFCアンテナを使用することによって第2のNFCデバイスからデータを受信してよい。本発明のこの実施形態において、第1のNFCデバイスのDHによって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信した後、通信装置1202は、第1の通信サブ装置12021を使用することによって第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信すること、および第1の通信サブ装置12021を使用することによって、第1の要求に関して第2のNFCデバイスによって戻される第1の応答を受信することがある。
【0253】
プロセッサ1201は、第1のDIDが第2のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用するように構成される。
【0254】
任意選択の実装様態において、通信装置1202は、第2の通信サブ装置12022を使用することによってステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、ステータスインジケーションは、NFCCが最大長の値を第1の長さの値に既に調整していることを表すのに使用されることを行うようにさらに構成され得る。
【0255】
任意選択の実装様態において、通信装置1202が、第2の通信サブ装置12022を使用することによってステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに送信するようにさらに構成され得る場合、プロセッサ1201は、通信装置1202の第1の通信サブ装置12021が第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信する前に、第1のRFインターフェースを活性化するようにさらに構成され得る。通信装置1202は、第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第1の通知は、第1のRFインターフェースが活性化されていることをDHに通知するのに使用されることを行うようにさらに構成され得る。特に、通信装置1202は、第2の通信サブ装置12022を使用することによって第1の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信してよい。
【0256】
この任意選択の実装様態において、さらに任意選択で、通信装置1202は、第1のRFインターフェースを使用することによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信される第1のデータメッセージを受信するようにさらに構成され得る。プロセッサ1201は、第1のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第1のデータパケットにカプセル化するようにさらに構成され得る。通信装置1202は、第1の通信サブ装置12021を使用することによって第1のデータパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成され得る。
【0257】
別の任意選択の実装様態において、通信装置1202は、第2の通信サブ装置12022を使用することによってステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のNFCデバイスのDHに送信するようにさらに構成されてよく、プロセッサ1201は、通信装置1202の第1の通信サブ装置12021が第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイスに送信する前に、第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であると決定するようにさらに構成され得る。
【0258】
この任意選択の実装様態において、さらに任意選択で、通信装置1202は、第2の通信サブ装置12022を使用することによって第2の通知を第1のNFCデバイスのDHに送信することであって、第2の通知は、第2のRFインターフェースが活性化されていることを第1のNFCデバイスのDHに通知するのに使用されること、および第2のRFインターフェースを使用することによって、第1のNFCデバイスのDHによって送信される第2のデータメッセージを受信することを行うようにさらに構成され得る。プロセッサ1201は、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第2のデータメッセージにおけるペイロードを第2のデータパケットにカプセル化するようにさらに構成される。通信装置1202は、第1の通信サブ装置12021を使用することによって第2のデータパケットを第2のNFCデバイスに送信するようにさらに構成され得る。
【0259】
本発明のこの実施形態において、第2の通知は、第1の長さの値を含んでよく、または含まなくてよいことに留意されたい。第1のデータメッセージ、第2のデータメッセージ、第1のデータパケット、および第2のデータパケットはそれぞれ、前述の実施形態におけるデータメッセージおよびデータパケットと同一であり、詳細が本明細書において再び説明されることはない。任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであってよく、第1の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであってよく、第1のRFインターフェースおよび第2のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知および第2の通知は、NCI規格において定義される無線周波数インターフェースが活性化された通知RF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0260】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義され、かつISO−DEPプロトコルに適用可能であるRATSコマンドまたはATTRIBコマンドであってもよく、含められるFSDI(Frame Size for proximity coupling Device Integer)パラメータが使用されて、ポール(poll)モードで動作しているNFCデバイス(例えば、リーダ/ライタ)によって受信されることができるデータパケット(例えば、情報ブロックI−blockまたはI−blockのペイロードpayload)の最大長の値FSDが計算される。対応するように、第1の応答は、デジタル規格において定義されるRATS応答またはATTRIB応答であってもよく、含められ得るFSCI(Frame Size for proximity Card Integer)パラメータが使用されて、ポールモードで動作しているNFCデバイス(例えば、NFCタグまたはカードエミュレーション)によって受信されることができるデータパケット(例えば、情報ブロックI−blockまたはI−blockのペイロードpayload)の最大長の値FSCが計算される。第1のRFインターフェースおよび第2のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるISO−DEP無線周波数インターフェースまたはNDEF無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知および第2の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。この事例において、元の意味に加えて、本発明のソリューションにおいて使用される「調整すること」は、ネゴシエーション、制限、または類似したものとして理解され得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0261】
理解されることができるとおり、本発明のこの実施形態は、NCI規格を使用することによって、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCとターゲットとして使用される第2のNFCデバイスが後の通信処理における通信データパケットの最大長の値を調整する機能を実施することができる。
【0262】
図13を参照すると、図13は、本発明の実施形態による近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するためのシステムの概略流れ図である。図13に示されるとおり、システムは、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイス1301と、ターゲットとして使用される第2のNFCデバイス1302とを含み得る。第1のNFCデバイス1301は第1のNFCC13011と、第1のDH13012とを含み得る。第2のNFCデバイスは、第2のNFCC13021と、第2のDH13022とを含み得る。第1のNFCデバイス1301と第2のNFCデバイス1302との両方が、MAC層を既に活性化している。すなわち、第1のNFCデバイス1301と第2のNFCデバイス1302は、ATR_REQおよびATR_RESを使用することによるネゴシエーションを介して、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値、すなわち、第2の長さの値および第3の長さの値を既に獲得している。第2の長さの値は、第1のNFCデバイス1301によって設定される長さであり、かつ後の通信処理において第2のNFCデバイス1302によって送信されるデータパケットの長さを制限するのに使用され、第3の長さは、第2のNFCデバイス1302によって設定される長さであり、かつ後の通信処理において第1のNFCデバイス1301によって送信されるデータパケットの長さを制限するのに使用される。
【0263】
実施形態において、第1のNFCC13011は、第1のNFCC13011が後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定すること、「はい」である場合、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCデバイス1302の第2のNFCC13021に送信することを行うように構成される。第1の要求は、後の通信において第1のNFCデバイス1301と第2のNFCデバイス1302との間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、第1の長さの値は、第1のNFCC13011によって決定される値であり、第1の要求は、第1のDIDをさらに含み得る。
【0264】
第2のNFCC13021は、第2のNFCC13021が第1の要求に応答することを担うかどうかを決定し、決定結果が「はい」である場合、第1の要求に関する第1の応答を第1のNFCC13011に送信すること、決定結果が「いいえ」である場合、第2のNFCデバイス1302の第1のRFインターフェースを活性化し、かつ第1の長さの値を含む第1の通知を第2のDH13022に送信することを行うように構成される。
【0265】
第2のDH13022は、第1の通知を受信する場合、第1の通知における第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であるかどうかを決定すること、および決定結果が「はい」である場合、第2の応答を第2のNFCC13021に戻すことを行うように構成される。
【0266】
第2のNFCC13021は、第2の応答を受信した後、第2の応答を第1のNFCC13011に送信するようにさらに構成される。
【0267】
第1のNFCC13011は、第2のNFCC13021によって戻される応答を受信し、かつ応答に含められる第2のDIDが第1の要求における第1のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において第1のNFCデバイス1301と第2のNFCデバイス1302との間で伝送されるデータパケットの最大長の値として使用することであって、応答は、第1の応答または第2の応答であることを行うようにさらに構成される。
【0268】
任意選択の実装様態において、第1のNFCC13011によって、第1のNFCC13011が後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うかどうかを決定する特定の様態は、
第1のパラメータの値が第1の特定の値であるかどうかを決定することであって、第1の特定の値は、第1のNFCC13011が後の通信において伝送されるデータパケットの最大長の値を決定することを担うことを表すのに使用され、第1のパラメータの値は、第1のNFCC13011のデフォルト値(すなわち、値は、NFCチップがデリバリ時にあるときにNFCCにおいて設定されるデフォルト値として理解され得る)、または第1のNFCC13011のために第1のDH13012によって構成される値であることであり得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0269】
任意選択の実装様態において、第1のNFCC13011は、第1の長さの値が後の通信において第1のNFCデバイス1301と第2のNFCデバイス1302との間で伝送されるデータパケットの最大長の値として使用された後、第1の長さの値を含む第2の通知を第1のDH13012に送信することであって、第2の通知は、第1のNFCデバイス1301の第2のRFインターフェースが活性化されていることを第1のDH13012に通知するのに使用されること、第2のRFインターフェースを使用することによって、第1のDH13012によって送信されるデータメッセージを受信すること、データメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによってデータパケットにカプセル化すること、およびデータパケットを第2のNFCデバイス1302の第2のNFCC1321に送信することを行うようにさらに構成され得る。データパケットの長さの値は、第3の長さの値以下である。
【0270】
この任意選択の実装様態において、第1のNFCC13011によって、第1の長さの値を含む第2の通知を第1のDH13012に送信することの目的は、第1のDH13012に、後の通信において第1のNFCデバイス1301と第2のNFCデバイス1302との間で伝送されるデータパケットの調整された最大長の値は第1の長さの値であることを報告して、第1の長さの値を獲得した後、第1のDH13012が、上位層サービスにおいて第1の長さの値を使用し得るようにし、例えば、第1のNFCCのDHが、この通信において上位層サービスと関係付けられたデータを伝送するために要求される時間を推定し、かつ第2のRFインターフェースが活性化されていること、すなわち、第1のNFCC13011が、第1のDH13012によって送信されるデータメッセージを受信する準備をしたことを第1のDH13012に通知することである。データメッセージは、NCI規格において定義されるデータメッセージであり得る。データメッセージは、データパケットの伝送を用いて第1のDH13012と第1のNFCC13011との間で伝送され、データメッセージにおけるペイロード(payload)は、上位層サービスと関係付けられたデータを搬送し得る。
【0271】
任意選択の実装様態において、第2のNFCC13021によって、第2のNFCC13021が第1の要求に応答することを担うかどうかを決定する特定の様態は、
第2のNFCC13021における第2のパラメータの値が第2の特定の値であるかどうかを決定することであって、第2の特定の値は、第2のNFCC13021が第1の要求に応答することを担うことを表すのに使用され、かつ第2の特定の値は、第2のNFCC13021のデフォルト値(すなわち、値は、NFCチップがデリバリ時にあるときにNFCCにおいて設定されるデフォルト値として理解され得る)であってよく、または第2のNFCC13021のために第2のDH13022によって構成される値であってよいことであり得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0272】
任意選択の実装様態において、第2のNFCC13021は、第1の要求に関する第1の応答を第1のNFCC13011に送信した後、かつ第1の応答に含められる第1のDIDが第1の要求に含められる第2のDIDと同一である場合、第3の通知を使用することによって第1の長さの値を第2のDH13022に送信するようにさらに構成され得る。
【0273】
本発明のこの実施形態において、データメッセージおよびデータパケットはそれぞれ、前述の実施形態において説明されたデータメッセージおよびデータパケットと同一であり、詳細が本明細書において再び説明されることはないことに留意されたい。
【0274】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであってよく、第1の応答および第2の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであってよく、第1のRFインターフェースおよび第2のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであってよく、かつ第1の通知、第2の通知、および第3の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0275】
任意選択で、第1の要求は、デジタル規格において定義されるRATSコマンドまたはATTRIBコマンドであってよく、第1の応答および第2の応答は、デジタル規格において定義されるRATS応答またはATTRIB応答であってよく、第1のRFインターフェースおよび第2のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるISO−DEP無線周波数インターフェースまたはNDEF無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知、第2の通知、および第3の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0276】
別の実施形態において、第1のNFCC13011は、第1のDH13012によって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信することであって、調整コマンドは、後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値を調整するよう第1のNFCC13011に命令するのに使用されること、および「はい」である場合、第1の長さの値を含む第1の要求を第2のNFCC13021に送信することであって、第1の要求は、後の通信において第1のNFCデバイス1301と第2のNFCデバイス1302との間で伝送されるデータパケットの最大長の値を第1の長さの値に調整するよう命令するのに使用され、第1の要求は、第1のDIDをさらに含み得ることを行うように構成される。
【0277】
第2のNFCC13021は、第2のNFCC13021が第1の要求に応答することを担うかどうかを決定すること、決定結果が「はい」である場合、第1の要求に関する第1の応答を第1のNFCC13011に送信すること、決定結果が「いいえ」である場合、第2のNFCデバイス1302の第1のRFインターフェースを活性化し、かつ第1の長さの値を含む第1の通知を第2のDH13022に送信することを行うように構成される。
【0278】
第2のDH13022は、第1の通知を受信する場合、第1の通知における第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であるかどうかを決定すること、および決定結果が「はい」である場合、第2の応答を第2のNFCC13021に戻すことを行うように構成される。
【0279】
第2のNFCC13021は、第2の応答を受信した後、第2の応答を第1のNFCC13011に送信するようにさらに構成される。
【0280】
第1のNFCC13011は、第2のNFCC13021によって戻される応答を受信し、かつ応答に含められる第2のDIDが第1の要求に含められる第1のDIDと同一である場合、第1の長さの値を、後の通信において第1のNFCデバイス1301と第2のNFCデバイス1302との間で伝送されるデータパケットの最大長の値として使用することであって、応答は、第1の応答または第2の応答であることを行うようにさらに構成される。
【0281】
任意選択の実装様態において、第1のNFCC13011は、第1の長さの値が後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用された後、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のDH13012に送信することであって、ステータスインジケーションは、第1のNFCC13011が最大長の値を第1の長さの値に既に調整していることを表すのに使用されることを行うようにさらに構成され得る。
【0282】
任意選択の実装様態において、第1のNFCC13011が、第1の長さの値が後の通信処理において伝送されるデータパケットの最大長の値として使用された後、ステータスインジケーションおよび/または第1の長さの値を含む調整応答を第1のDH13012に送信するようにさらに構成され得る場合、第1のNFCC13011は、第1のDH13012によって送信され、かつ第1の長さの値を含む調整コマンドを受信する前に、第1のNFCデバイス1301の第2のRFインターフェースを活性化すること、および第2の通知を第1のDH13011に送信することであって、第2の通知は、第2のRFインターフェースが活性化されていることを第1のDH13011に通知するのに使用されることを行うようにさらに構成され得る。
【0283】
この任意選択の実装様態において、さらに任意選択で、第1のNFCC13011は、第2のRFインターフェースを使用することによって、第1のDH13012によって送信される第1のデータメッセージを受信すること、第1のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第1のデータパケットにカプセル化すること、および第1のデータパケットを第2のNFCデバイス1302の第2のNFCC13022に送信することであって、第1のデータパケットの長さの値は、第1の長さの値以下であることを行うようにさらに構成され得る。
【0284】
別の任意選択の実装様態において、第1のNFCC13011は、第1の要求を第2のNFCC13021に送信する前に、第1の長さの値が第2の長さの値以下であり、かつ第3の長さの値以下であると決定するようにさらに構成され得る。
【0285】
この任意選択の実装様態において、さらに任意選択で、第1のNFCC13011は、第3の通知を第1のDH13012に送信することであって、第3の通知は、第3のRFインターフェースが活性化されていることを第1のDH13012に通知するのに使用されること、第3のRFインターフェースを使用することによって、第1のDH13012によって送信される第2のデータメッセージを受信すること、第2のデータメッセージにおけるペイロードを、第1の長さの値を最大長の値として使用することによって第2のデータパケットにカプセル化すること、および第2のデータパケットを第2のNFCデバイス1302の第2のNFCC13021に送信することを行うようにさらに構成され得る。第2のデータパケットの長さの値は、第1の長さの値以下である。
【0286】
任意選択の実装様態において、第2のNFCC13021によって、第2のNFCC13021が第1の要求に応答することを担うかどうかを決定する特定の様態は、
第2のNFCC13021における第1のパラメータの値が第1の特定の値であるかどうかを決定することであって、第1の特定の値は、第2のNFCC13021が第1の要求に応答することを担うことを表すのに使用され、かつ第2の特定の値は、第2のNFCC13021のデフォルト値(すなわち、値は、NFCチップがデリバリ時にあるときにNFCCにおいて設定されるデフォルト値として理解され得る)であってよく、または第2のNFCC13021のために第2のDH13022によって構成される値であってよいことであり得る。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0287】
本発明のこの実施形態における第1のパラメータおよび第1の特定の値は、本発明の前述の実施形態における第1のパラメータおよび第1の特定の値と異なり得ることに留意されたい。さらに、第3の通知は、第1の長さの値を含んでよく、または含まなくてよい。第1のデータメッセージ、第2のデータメッセージ、第1のデータパケット、および第2のデータパケットはそれぞれ、前述の実施形態におけるデータメッセージおよびデータパケットと同一であり、詳細が本明細書において再び説明されることはない。
【0288】
任意選択の実装様態において、第2のNFCC13021は、第1の要求に関する第1の応答を第1のNFCC13011に送信した後、かつ第1の応答に含められる第2のDIDが第1の要求に含められる第1のDIDと同一である場合、第4の通知を使用することによって第1の長さの値を第2のDH13022に送信することを実行するようにさらに構成され得る。
【0289】
任意選択の実装様態において、第1の要求は、デジタル規格において定義されるPSL_REQであってよく、第1の応答および第2の応答は、デジタル規格において定義されるPSL_RESであってよく、第1のRFインターフェース、第2のRFインターフェース、および第3のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるNFC−DEP無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知、第2の通知、第3の通知、および第4の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0290】
別の任意選択の実装様態において、第1の要求は、デジタル規格において定義されるRATSコマンドまたはATTRIBコマンドであってよく、第1の応答および第2の応答は、デジタル規格において定義されるRATS応答またはATTRIB応答であってよく、第1のRFインターフェース、第2のRFインターフェース、および第3のRFインターフェースは、NCI規格において定義されるISO−DEP無線周波数インターフェースまたはNDEF無線周波数インターフェースであってよく、第1の通知、第2の通知、第3の通知、および第4の通知は、NCI規格において定義されるRF_INTF_ACTIVATED_NTFであってよい。このことは、本発明のこの実施形態において制限されない。
【0291】
理解されることができるとおり、本発明のこの実施形態は、NCI規格を使用することによって、イニシエータとして使用される第1のNFCデバイスのNFCCとターゲットとして使用される第2のNFCデバイスが後の通信処理における通信データパケットの最大長の値を調整する機能を実施することができる。前述の実施形態において、実施形態の説明は、それぞれの焦点を有することに留意されたい。実施形態において詳細に説明されない部分に関して、他の実施形態における関係付けられた説明の参照が行われ得る。さらに、当業者は、本明細書において説明されるすべての実施形態は、例示的な実施形態であり、関係付けられた動作およびモジュールは、本発明に必ずしも必須ではないことも認識するはずである。
【0292】
本発明の実施形態における方法のステップのシーケンスは、調整されることがあり、いくつかのステップは、実際の必要性によりマージされること、または取り除かれることがある。
【0293】
マージすること、分割、および取り除くことは、実際の必要性により本発明の実施形態におけるNFCCにおけるモジュール上で実行され得る。
【0294】
本発明の実施形態のモジュールは、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)などの汎用集積回路によって実行され得る。
【0295】
当業者は、実施形態における方法の処理のすべてまたは一部分が、関係のあるハードウェアに命令するコンピュータプログラムによって実施され得ることを理解し得る。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。プログラムが動くと、実施形態における方法の処理が実行される。記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、読取り専用メモリ(Read−Only Memory、ROM)、またはランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)を含み得る。
【0296】
以上は、本発明の実施形態において開示される近距離無線通信NFCにおいてデータパケット長を調整するための方法、装置、およびシステムを詳細に説明する。本明細書において、特定の例が、本発明の原理および実装様態を説明するのに使用され、実施形態の説明は、本発明、および本発明の中核の着想を理解するのを助けることだけを意図する。一方、当業者は、本発明の着想に基づいて、特定の実装様態および適用範囲に関して変形を行ってよい。したがって、本明細書の内容は、本発明に対する制限として解釈されるべきではない。
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