特許第6564100号(P6564100)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ソノズ インコーポレイテッドの特許一覧

<>
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000002
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000003
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000004
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000005
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000006
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000007
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000008
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000009
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000010
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000011
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000012
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000013
  • 特許6564100-再生デバイスと再生キューとの関連付け 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6564100
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】再生デバイスと再生キューとの関連付け
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/04 20060101AFI20190808BHJP
   H04N 21/43 20110101ALI20190808BHJP
【FI】
   G10K15/04 302F
   H04N21/43
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2018-62624(P2018-62624)
(22)【出願日】2018年3月28日
(62)【分割の表示】特願2016-527070(P2016-527070)の分割
【原出願日】2014年7月16日
(65)【公開番号】特開2018-138997(P2018-138997A)
(43)【公開日】2018年9月6日
【審査請求日】2018年4月25日
(31)【優先権主張番号】13/944,702
(32)【優先日】2013年7月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506030756
【氏名又は名称】ソノズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】ルイス・アール・ベガ−ザヤス
(72)【発明者】
【氏名】クリステン・ジョハンセン
(72)【発明者】
【氏名】ポール・ベイツ
(72)【発明者】
【氏名】アビシェク・クマール
【審査官】 冨澤 直樹
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第7571014(US,B1)
【文献】 特開2015−001893(JP,A)
【文献】 特開2006−284755(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 15/02−15/04
H04N 21/00−21/858
H04R 3/00
G06F 13/00
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
H04L 12/00−12/28
H04L 7/00−7/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1再生デバイスであって、
1つ以上のプロセッサ、
符号化された命令を有する有形の非一時的なコンピュータ可読媒体、
を有する第1再生デバイス、
ここで、1つ以上のプロセッサが前記命令を受けると、第1再生デバイスが実行する方法は次のステップを含む、
第1再生デバイスによって再生される1つ以上のアイテムを識別するための第1再生キューを第1再生デバイスに関連付けるステップ、
第2再生デバイスを再生グループに入れる指示を受けるステップ、ここで、第2再生デバイスによって再生される1つ以上のアイテムを識別するための第2再生キューを第2再生デバイスに関連付ける、
第2再生デバイスを再生グループに入れるステップ、ここで、第2再生キューを再生グループに関連付ける、また、ここで、第1再生デバイスおよび第2再生デバイスが再生グループに含まれている間、第1再生デバイスは、第2再生デバイスと同期して、第2再生キューからのアイテムを再生するように構成される、
再生グループから離れる指示を受けるステップ、
再生グループを離れるステップ、ここで、該離れるステップは、次のことを含む、
第1再生デバイスによって再生される1つ以上のアイテムを識別するための第3再生キューを第1再生デバイスに自動的に関連付けること、ここで、第3再生キューは、第1再生デバイスに自動的に関連付けられる前においては、いずれの再生デバイスにも関連付けされていない。
【請求項2】
第3再生キューは第1再生キューであり、第1再生デバイスに第3再生キューを自動的に関連付ける、また、第1再生デバイスによって再生される第1再生キューを自動的に復活させる、請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項3】
第1再生キューは、グループ化された後で、復活される前は、いずれの再生デバイスとも関連付けされていない、請求項2に記載の再生デバイス。
【請求項4】
更に、第1再生デバイスと第1再生キューとの関連付けを、再生グループに入った後は維持されるステップを含む、請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項5】
第3再生キューは第1再生キューである、請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項6】
第1再生キューを第1再生デバイスに自動的に関連付けることは、遠隔的に第1再生キューにアクセスすることを含む、請求項5に記載の再生デバイス。
【請求項7】
更に、第1再生キューを第1再生デバイスに自動的に関連付けた後、第1再生デバイスに第3再生キューを自動的に再生させるステップを含む、請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項8】
第1再生キューは第2再生デバイスに存在し、第2再生キューは、第1再生デバイスに存在する、請求項1に記載の再生デバイス。
【請求項9】
コンピュータプログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、コンピュータプログラムに基づきプロセッサによって実行される方法は、次のステップを含む、
第1再生デバイスによって再生される1つ以上のアイテムを識別するための第1再生キューを第1再生デバイスに関連付けるステップ、
第2再生デバイスを再生グループに入れる指示を受けるステップ、ここで、第2再生デバイスによって再生される1つ以上のアイテムを識別するための第2再生キューを第2再生デバイスに関連付ける、
第2再生デバイスを再生グループに入れるステップ、ここで、第2再生キューを再生グループに関連付ける、また、ここで、第1再生デバイスおよび第2再生デバイスが再生グループに含まれている間、第1再生デバイスは、第2再生デバイスと同期して、第2再生キューからのアイテムを再生するように構成される、
再生グループから離れる指示を受けるステップ、
再生グループを離れるステップ、ここで、該離れるステップは、次のことを含む、
第1再生デバイスによって再生される1つ以上のアイテムを識別するための第3再生キューを第1再生デバイスに自動的に関連付けること、ここで、第3再生キューは、第1再生デバイスに自動的に関連付けられる前においては、いずれの再生デバイスにも関連付けされていない。
【請求項10】
第3再生キューは第1再生キューであり、第1再生デバイスに第3再生キューを自動的に関連付ける、また、第1再生デバイスによって再生される第1再生キューを自動的に復活させる、請求項9に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
第1再生キューは、グループ化された後で、復活される前は、いずれの再生デバイスとも関連付けされていない、請求項10に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
更に、第1再生デバイスと第1再生キューとの関連付けを、再生グループに入った後は維持されるステップを含む、請求項9に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
第3再生キューは第1再生キューである、請求項9に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
第1再生キューを第1再生デバイスに自動的に関連付けることは、遠隔的に第1再生キューにアクセスすることを含む、請求項13に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
更に、第1再生キューを第1再生デバイスに自動的に関連付けた後、第1再生デバイスに第3再生キューを自動的に再生させるステップを含む、請求項9に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
第1再生キューは第2再生デバイスに存在し、第2再生キューは、第1再生デバイスに存在する、請求項9に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
方法であって、次のステップを含む、
第1再生デバイスによって再生される1つ以上のアイテムを識別するための第1再生キューを第1再生デバイスに関連付けるステップ、
第2再生デバイスを再生グループに入れる指示を受けるステップ、ここで、第2再生デバイスによって再生される1つ以上のアイテムを識別するための第2再生キューを第2再生デバイスに関連付ける、
第2再生デバイスを再生グループに入れるステップ、ここで、第2再生キューを再生グループに関連付ける、また、ここで、第1再生デバイスおよび第2再生デバイスが再生グループに含まれている間、第1再生デバイスは、第2再生デバイスと同期して、第2再生キューからのアイテムを再生するように構成される、
再生グループから離れる指示を受けるステップ、
再生グループを離れるステップ、ここで、該離れるステップは、次のことを含む、
第1再生デバイスによって再生される1つ以上のアイテムを識別するための第3再生キューを第1再生デバイスに自動的に関連付けること、ここで、第3再生キューは、第1再生デバイスに自動的に関連付けられる前においては、いずれの再生デバイスにも関連付けされていない。
【請求項18】
第3再生キューは第1再生キューであり、第1再生デバイスに第3再生キューを自動的に関連付ける、また、第1再生デバイスによって再生される第1再生キューを自動的に復活させる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
第3再生キューは第1再生キューである、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
第1再生キューは第2再生デバイスに存在し、第2再生キューは、第1再生デバイスに存在する、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、消費財に関するものであり、特に、メディア再生に向けられた方法、システム、製品、特徴、サービスおよびその他のアイテム、並びにそれらの態様に関する。
【背景技術】
【0002】
パーソナルオーディオデバイス上で人々がデジタル音楽を聞くための消費者レベル技術の進歩により、デジタル音楽は容易に聞くことが可能となっている。デジタルオーディオに関する消費者の好みが多様化しているため、パーソナルオーディオデバイスは、携帯情報端末(PDA)、携帯電話およびその他のモバイルデバイスへ統合されている。これらのモバイルデバイスの携帯性により、人々はモバイルデバイスとともに音楽を携行し、家庭の外でも聴取体験を行うことができる。人々は、自分のコンピュータまたは同様のデバイスを用いて、デジタル音楽ファイルまたはインターネットラジオなどのデジタル音楽を家庭で使用することができる。現在では、デジタル音楽、並びにデジタルビデオおよび写真を含むその他のデジタルコンテンツを使用する方法が多く存在している。それらは、家庭での高速インターネットアクセス、モバイルブロードバンドによるインターネットアクセス、およびデジタルメディアに対する消費者の渇望により、刺激されている。
【0003】
最近まで、アウトラウド環境において、デジタルオーディオにアクセスして視聴するオプションは限られていた。2005年にSonos社が最初に販売したデジタルオーディオシステムは、人々が1つまたは複数のネットワーク接続されたゾーンプレーヤーを通じて無制限のオーディオソースに視覚的にアクセスすることや、コマンドで複数のゾーンプレーヤーを動的にグループ化またはグループ解除することや、ローカルネットワーク上においてゾーンプレーヤー間でオーディオを無線送信することや、デジタルオーディオを同期して大きな音量で再生することを、可能にしたものである。Sonos社のシステムは、あるネットワークに接続可能なモバイルデバイスおよびコンピュータにダウンロードされたソフトウェアアプリケーションによって制御することができる。
【0004】
デジタルメディアに対する消費者の飽くなき欲求のため、人々がデジタルメディアにアクセスして消費する方法を大幅に改革する消費者技術の開発に関して継続的なニーズが存在する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示技術の特徴、態様、および利点は、以下の記載、添付の特許請求の範囲、および添付の図面を参照するとより良く理解される。
【0006】
図1】実施形態を実施可能な例示的な構成を示す図
図2A】内蔵アンプおよび変換器を備える例示的なゾーンプレーヤーを示す図
図2B】内蔵アンプを備え外部スピーカに接続された例示的なゾーンプレーヤーを示す図
図2C】A/V受信機およびスピーカに接続された例示的なゾーンプレーヤーを示す図
図3】例示的なコントローラを示す図
図4】例示的なゾーンプレーヤーの内部機能ブロック図
図5】例示的なコントローラの内部機能ブロック図
図6】メディアコンテンツ再生用のネットワークの例を示す図
図7】例示的なアドホック再生ネットワークを示す図
図8】クラウドベースのネットワークと少なくとも1つのローカル再生ネットワークとを含む複数のネットワークを備えるシステムを示す図
図9】再生デバイスを再生キューに関連付ける方法の例を示すフロー図
図10】記憶された再生キューとグループキューの少なくとも一方に再生デバイスを関連付けて維持する方法の例を示すフロー図
図11】複数の再生キューと少なくとも1つの関連するゾーンプレーヤーとを備えたシステムの例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
さらに、図面は幾つかの例示的な実施形態を説明することを目的としているが、本開示は図面に示した配置および手段に限定されるものではないことが理解される。
【0008】
メディア再生デバイスは、当該再生デバイスに関連付けられた(または当該再生デバイスに割り当てられた)再生キューに由来するオーディオコンテンツを再生するように構成されている。ある例では、再生デバイスは、他の再生デバイスと共にグループ化され、オーディオを同期再生する。ある例では、再生キューは、当該グループに関連付けられる(または当該グループに割り当てられる)。ある時点で、再生デバイスはグループから外されることがある。再生デバイスをグループから外された後、ユーザは、グループから外す時点か、あるいは後で、当該再生デバイスでオーディオを再生したいと考えることがあるが、当該再生デバイスを再生キューに再度割り当てる手作業に煩わされる事を望まない。
【0009】
再生キューの作成は、再生デバイスまたは複数の再生デバイスからなるグループによりオーディオを再生する上で、重要な要素である。ある例では、ユーザが再生キューを作成し、その作成時点で、再生デバイス(または複数の再生デバイスからなるグループ)を再生キューに割り当てる。他の例では、ユーザが再生キューを作成するが、再生キューが再生デバイス(または複数の再生デバイスからなるグループ)に割り当てられなくても存続するように、後の時点まで再生デバイス(または複数の再生デバイスからなるグループ)を再生キューに割り当てない。
【0010】
本明細書で開示している例示的な方法、装置、システムおよび製品により、再生デバイスを再生キューに自動的に関連付けることができ、これにより、再生デバイスは、再生キューに由来するコンテンツを連続的に再生できる。例えば、再生デバイスは、第1再生キューに関連付けられる。ある後の時点で、再生デバイスは、複数の再生デバイスからなるグループにリンクづけされ、これにより、当該再生デバイスは、グループに結合した第2再生キューに由来するコンテンツを再生できる。ある例では、再生デバイスは、グループ内に存在する間、第1再生キューとの関連付けを維持する。当該再生デバイスがグループ内に存在する間に、当該再生デバイスがグループから選択的に外されてもよい。当該再生デバイスは、グループから外れるとき、自動的に再生キューに関連付けられる。ある例では、当該再生デバイスは、再度第1再生キューに関連付けられてもよく、第2再生キューとの関連付けを維持してもよく、かつ/または、新規再生キューに関連付けられてもよい。本明細書で説明している更なる例により、再生デバイス(または複数の再生デバイスからなるグループ)との関連付けとは無関係に、再生キューの作成と存続が可能になる。本明細書で開示している方法と装置によれば、再生デバイスをネットワークグループから外す際の再生デバイスのユーザビリティーと再生キューの設定可能性を改善できるという利点がある。
【0011】
以下の説明で議論されるその他の実施形態、あるいは当業者によって理解可能なその他の実施形態も可能である。
【0012】
II.動作環境の例
図面を参照すると、同様のパーツに対しては、複数の図面において同様の符号を付している。図1は、本明細書で開示される1つまたは複数の実施形態が実行または実施可能なシステム100の例を示している。
【0013】
例示のために、メディアシステム構成100は、複数のゾーンで構成されたホームを示し、ホームは1つのゾーンのみで構成することができる。さらに、時間が経過すると1つまたは複数のゾーンを追加することもできる。ホーム内の各ゾーンは、例えば、オフィス、バスルーム、寝室、キッチン、ダイニングルーム、ファミリールーム、ホームシアタールーム、ユーティリティまたはランドリールーム、およびパティオなどの異なる部屋またはスペースを示してもよい。そのように構成されている場合では、1つのゾーンが複数の部屋を含んでいてもよい(本明細書では示していない)。図1に示すように、ホーム内の各ゾーンに1つまたは複数のゾーンプレーヤー102−124が示されている。ゾーンプレーヤー102−124は、再生デバイス、マルチメディアユニット、スピーカ、プレーヤーなどと呼ばれ、オーディオ、ビデオ、および/またはオーディオビジュアルの出力を行う。(例えば、例示のためにキッチン内に示される)コントローラ130は、メディアシステム構成100の制御を行う。コントローラ130は、ゾーンに固定されていてもよいし、あるいは、コントローラ130は、ゾーンの周りを移動可能な移動体であってもよい。メディアシステム構成100は、複数のコントローラ130を含んでもよく、また、時間が経過するとシステムに新たなコントローラが追加されてもよい。
【0014】
メディアシステム構成100は、例示的なハウスメディアシステム全体を表すが、本明細書に記載の技術は、これらの特定の場所への用途に限定されず、また、図1のハウスメディアシステム100全体のような広範囲のシステムにも限定されない。
【0015】
a.ゾーンプレーヤーの例
図2A図2B図2Cは、様々な種類のゾーンプレーヤーの例を示している。例えば、図2A図2B図2Cのゾーンプレーヤー200、202、および204は、それぞれ、図1のゾーンプレーヤー102−124のいずれにも対応できる。ある実施形態では、オーディオが、フルレンジプレーヤー等の単一のゾーンプレーヤーのみから再生されてもよい。ある実施形態では、オーディオは、2つ以上のゾーンプレーヤー、例えば、複数のフルレンジプレーヤーの組み合わせ、またはフルレンジプレーヤーと特定のプレーヤーとの組み合わせ等で再生されてもよい。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー200−204はまた、「スマートスピーカ」と呼ばれてもよい。この理由は、オーディオの再生以上の処理能力を備えているからであり、以下に詳細に述べられている。
【0016】
図2Aは、フルレンジサウンドを再生可能なサウンド生成機器208を含むゾーンプレーヤー200を示す。サウンドは、オーディオ信号から得られ、オーディオ信号は、有線データネットワーク上または無線データネットワーク上でゾーンプレーヤー200によって受信および処理することができる。サウンド生成機器208は、1つまたは複数の内蔵アンプと、1つまたは複数の音響変換器(例えば、スピーカ)を含む。内蔵アンプは、図4を参照して以下にさらに詳細に述べられている。スピーカまたは音響変換器は、例えば、ツイーター、ミッドレンジドライバ、低域ドライバ、およびサブウーファーのいずれかを含んでいてもよい。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー200は、ステレオオーディオ、モノラルオーディオ、またはその両方を再生するように静的にまたは動的に構成することができる。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー200は、フルレンジサウンドのサブセットを再生するように構成されてもよい。そのような構成は例えば、ゾーンプレーヤーが他のゾーンプレーヤーとグループ化されてステレオオーディオ、モノラルオーディオ、および/またはサラウンドオーディオを再生するとき、またはゾーンプレーヤー200によって受信したオーディオコンテンツがフルレンジより低いときなどに行われてもよい。
【0017】
図2Bは、分離した1セットのスピーカ210に電力を供給する内蔵アンプを含むゾーンプレーヤー202を示す。分離したスピーカは、例えば、任意のタイプのラウドスピーカを含むことができる。ゾーンプレーヤー202は、1つ、2つ、またはそれより多い数の別々のラウドスピーカに電力を供給するように構成されてもよい。ゾーンプレーヤー202は、有線パスを通じてオーディオ信号(例えば、右または左のチャネルオーディオまたはその構成に応じた数のチャネル)を分離したスピーカ210に対して通信するように構成されている。
【0018】
図2Cは、内蔵アンプを含まないが、データネットワーク上で受信した、オーディオ信号を、内蔵アンプを備えるオーディオ(または「オーディオ/ビデオ」)受信器214に通信するゾーンプレーヤー204を示している。
【0019】
図1に戻って、ある実施形態では、1つ、幾つか、または全てのゾーンプレーヤー102から124は、ソースから直接オーディオを取り出すことができる。例えば、ゾーンまたはゾーングループにおける特定のゾーンプレーヤーに、再生キュー(または「待ち行列」)が割り当てられてもよい。再生キューには、関連するゾーンまたはゾーングループによって再生されるべき0または1以上のオーディオアイテムに対応する情報が含まれている。再生キューは、ゾーンプレーヤーまたはその他の指定のデバイスのメモリに記憶されてもよい。再生キュー内の各項目は、ユーアールアイ(URI)または幾つかの他の識別子を含んでいてもよい。URIまたは識別子は、特定されたオーディオソースからオーディオアイテムを探すおよび/または読み出すためにゾーンプレーヤーによって使用可能である。アイテムに応じて、オーディオソースは、インターネット(例えば、クラウド)上で見つけられるかもしれないし、データネットワーク128上の別のデバイス、ゾーンプレーヤー自体に格納されたコントローラ130からローカルに見つかるかもしれないし、またはゾーンプレーヤーと直接通信するオーディオソースから見つかるかもしれない。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、オーディオそのものを再生できるし、オーディオを再生するために別のデバイスに送信できるし、またはゾーンプレーヤーと1つまたは複数の追加のゾーンプレーヤーとを同期してオーディオを再生することもできる。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは第1のオーディオコンテンツを再生する(または全く再生しない)一方で、別のゾーンプレーヤーに異なる第2のオーディオコンテンツを再生のために送信することができる。ユーザに対して、再生キュー内の各アイテムは、トラック名、アルバム名、プレイリストまたはその他の表示などのエレメントによって、コントローラのインターフェース上に表される。ユーザは、興味のあるオーディオアイテムを再生キューに入力することができる。所望の場合には、ユーザは、再生キューを修正およびクリアにすることができる。
【0020】
説明のため、カリフォルニア州サンタバーバラのソノズ・インコーポレイテッドが現在販売提供している「PLAY:5」、「PLAY:3」、「PLAYBAR」、「CONNECT:AMP」、「CONNECT」、および「SUB」と呼ばれるゾーンプレーヤーがある。他の過去、現在、および/または将来の任意のゾーンプレーヤーは、追加的にまたは代替的に本明細書で開示された実施例のゾーンプレーヤーに実装して使用することができる。更に、ゾーンプレーヤーは、図2A、2B、2Cに示された特定の例または提供されるソノズ製品に限定されない。例えば、ゾーンプレーヤーは、有線のヘッドホンまたは無線のヘッドホンで構成されていてもよい。更に別の例では、ゾーンプレーヤーは、テレビ用のサウンドバーを含んでいてもよい。更に別の例では、ゾーンプレーヤーは、アップル社のIPOD(商標)または同様のデバイス用のドッキングステーションを含むことができるし、また、それらと対話することができる。
【0021】
b.コントローラの例
図3は、ドッキングステーション302内の無線コントローラ300の例を示す。説明のため、コントローラ300は、図1の制御デバイス130に対応可能である。ドッキングステーション302が備えられ/使用されている場合、ドッキングステーション302は、コントローラ300に電力を提供し、さらにコントローラ300のバッテリーを充電してもよい。ある実施形態では、コントローラ300は、タッチスクリーン304を備えており、ユーザは、タッチスクリーン304をタッチすることでコントローラ300と対話可能となっている。例えば、ユーザは、オーディオコンテンツの再生リストを取り出し、ナビゲートし、1つまたは複数のゾーンプレーヤーの動作を制御し、システム構成100の全体を制御することができる。その他の実施形態では、ボイスコントロールのようなその他の入力機構を使用してコントローラ300との交信が行われる。ある実施形態では、任意の数のコントローラを使用して、システム構成100を制御することができる。ある実施形態では、システム構成100を制御可能なコントローラの数を制限することができる。コントローラは、無線コントローラ300のように無線であってもよいし、またはデータネットワーク128に有線で接続されてもよい。
【0022】
ある実施形態では、複数のコントローラが図1のシステム100に使用される場合、各コントローラは、共通のコンテンツを表示するために調整されてもよいし、1つのコントローラによるシステム100の変更を示すために全てのコントローラを動的に更新してもよい。調整は、例えば、コントローラによって、ゾーンプレーヤーのうちの1つまたは複数から直接または間接的に状態変数を定期的に要請することによって行われてもよい。状態変数は、システム100についての情報を提供してもよく、例えば、現在のゾーングループ構成、1つまたは複数のゾーンで再生しているもの、ボリュームレベル、および興味のある他の項目などを提供してもよい。状態変数は、必要に応じて、または多くの場合プログラムされて、ゾーンプレーヤー(および、もし望むのであれば、コントローラ)間のデータネットワーク128上に渡されてもよい。
【0023】
更に、任意のネットワーク対応携帯デバイス、例えば、IPHONE(登録商標)、IPAD(登録商標)、ANDROID(登録商標)対応電話/タブレット、または任意の他のスマートフォン若しくはネットワーク対応デバイスなどで実行されるアプリケーションが、データネットワーク128に接続することによってコントローラとして使用できる。ラップトップまたはデスクトップのPC若しくはMac上で実行されるアプリケーションも、コントローラ130として使用される。そのようなコントローラは、データネットワーク128、ゾーンプレーヤー、無線ルータを備えるインターフェースを通じてシステム100に接続されるか、または幾つかの他の構成された接続パスを使用してシステム100に接続されてもよい。カリフォルニア州サンタバーバラのソノズ・インコーポレイテッドが提供するコントローラの例としては、「コントローラ200」、「SONOS(登録商標) CONTROL」、「IPHONE用SONOS(登録商標)コントローラ」、「IPAD用SONOS(登録商標)コントローラ」、「ANDROID用SONOS(登録商標)コントローラ」、「MACまたはPC用SONOS(登録商標)コントローラ」を含む。
【0024】
c.データ接続の例
図1のゾーンプレーヤー102から124は、直接または間接的にデータネットワーク、例えばデータネットワーク128に接続される。コントローラ130は、直接または間接的にデータネットワーク128に接続されるか、または個別にゾーンプレーヤーに接続されてもよい。データネットワーク128は、示された他の構成要素から目立つように図中に八角形で示されている。データネットワーク128が1つの場所に示されているが、そのようなネットワークは、システム100の中および周りに拡がっていることが理解される。特に、データネットワーク128は、有線ネットワーク、無線ネットワーク、または有線ネットワークと無線ネットワークの両方の組み合わせとすることができる。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー102−124の1つまたは複数は、専有のメッシュネットワークに基づいて、データネットワーク128に無線で接続されている。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーのうちの1つまたは複数は、有線ルータまたは無線ルータのような集中型アクセスポイントを使用して、データネットワーク128に接続される。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー102−124の1つまたは複数は、イーサネット(登録商標)または同様の技術を使用し、データネットワーク128への有線を通じて接続されている。1つまたは複数のゾーンプレーヤー102−124をデータネットワーク128に接続することに加えて、データネットワーク128は、更に、例えば、インターネットなどのワイドエリアネットワークにアクセス可能である。
【0025】
ある実施形態では、ゾーンプレーヤー102−124の幾つか、または幾つかの他の接続デバイスをブロードバンドルータに接続することによって、データネットワーク128が形成されてもよい。他のゾーンプレーヤー102−124は、その後、データネットワーク128に対して有線で追加することができるか、または無線で追加することができる。例えば、ゾーンプレーヤー(例えば、ゾーンプレーヤー102−124のいずれか)は、ゾーンプレーヤーに設けられたボタンを単に押すことによって、システム構成100に追加され(または幾つかの他のアクションを実行し)、データネットワーク128への接続を可能にしている。ブロードバンドルータは、例えば、インターネットサービスプロバイダ(ISP)に接続することができる。ブロードバンドルータは、他のアプリケーション(例えば、ウェブサーフィン)に使用可能なシステム構成100内の別のデータネットワークを形成するために使用することができる。データネットワーク128はまた、そのようにプログラムされている場合にも使用することができる。一例では、第2ネットワークは、サンタバーバラのソノズ・インコーポレイテッドによって開発されたソノズネット・プロトコルを実装してもよい。ソノズネットは、安全で、AES暗号化された、ピア・ツー・ピアの無線メッシュネットワークを表す。あるいは、ある実施形態では、データネットワーク128は、家庭内の他の用途に使用されるネットワーク、例えば従来の有線ネットワークまたは無線ネットワークと同じネットワークである。
【0026】
d.ゾーン構成の例
特定のゾーンは、1つまたは複数のゾーンプレーヤーを含むことができる。例えば、図1のファミリールームでは、2つのゾーンプレーヤー106および108を含んでおり、一方キッチンでは、1つのゾーンプレーヤー102を備えていることが示されている。別の例では、ホームシアタールームは、5.1チャネル以上のオーディオソースからのオーディオ(例えば、5.1以上のオーディオチャネルにてエンコードされたムービー)を再生する追加のゾーンプレーヤーを有する。ある実施形態では、1つは、ルーム内またはスペース内にゾーンプレーヤーを配置し、コントローラ130を通じてゾーンプレーヤーを新しいゾーンに割り当てるか、または既存のゾーンに割り当てることができる。そのように、ゾーンが形成されてもよく、別のゾーンと組み合わされてもよく、取り除かれてもよく、特定の名前(例えば、「キッチン」)を与えてもよい。また、望むのならば、コントローラ130でそのようにするようにプログラムされてもよい。さらに、ある実施形態では、ゾーン構成は、コントローラ130または幾つかの他の機構を使用して構成された後においても動的に変更してもよい。ある実施形態では、「結合ゾーン」が、2つ以上のゾーンプレーヤー、例えば、ファミリールームにおいて2つのゾーンプレーヤー106および108を含むゾーンであり、2つのゾーンプレーヤー106および108は、同じオーディオソースを同期して再生するように構成することができる。一例では、2つのゾーンプレーヤー106および108は、例えば、左と右のチャネルのように、2つの別のサウンドを再生するようにペアにすることもできる。言い換えれば、サウンドのステレオ効果は、一方を左サウンド用、他方を右サウンド用として使用する2つのゾーンプレーヤー106および108を通して、再現されてもよく、または強化されてもよい。
【0027】
他の実施形態では、2つ以上のゾーンプレーヤーを音響的に統合し、単一の統合されたゾーンプレーヤーを形成することができる。統合されたゾーンプレーヤーは、追加のスピーカドライバを通ってサウンドが流れるため、(複数の異なったデバイスから構成されている)統合されたゾーンプレーヤーは、統合されていないゾーンプレーヤーまたはペアにされたゾーンプレーヤーと比べて、サウンドの処理や再現を異なるように構成することができる。統合されたゾーンプレーヤーは、更に、単一のゾーンプレーヤーまたは他の統合されたゾーンプレーヤーとペアにすることができる。統合された再生デバイスのそれぞれの再生デバイスは例えば、統合モードに構成することができる。
【0028】
ある実施形態では、対になった、または統合されたゾーンプレーヤー(「結合ゾーンプレーヤー群」とも称される)が、同じゾーンまたは別のゾーン内にある他のゾーンプレーヤーと同期してオーディオを再生できる。
【0029】
ある実施形態によれば、ユーザは、ゾーンプレーヤーのグループ化、統合、ペアリング等のいずれかを行い続け、所望の構成を完成させることができる。グループ化、統合、およびペアリングの操作は、好ましくは、例えば、コントローラ130を使用するなどの制御インターフェースを通じて行われ、異なる構成を作成するようにスピーカワイヤーを、例えば、個々の、離れたスピーカに物理的に接続および再接続することなく行われる。このように、本明細書に記載されたある実施形態は、より柔軟で動的なプラットフォームを提供し、サウンド再生をエンドユーザに提供することができる。
【0030】
e.オーディオソースの例
ある実施形態では、各ゾーンは、別のゾーンのオーディオソースと同じオーディオソースから再生できる。また、各ゾーンは、それぞれ異なるオーディオソースで再生することもできる。例えば、誰かがパティオ上でグリルしながら(grilling)、ゾーンプレーヤー124を通じてジャズ音楽を聞くことができる。また、誰かがキッチンで食事の準備をしながらゾーンプレーヤー102を通じてクラシック音楽を聞くこともできる。さらに、誰かがオフィスにいながら、パティオ上でゾーンプレーヤー124を通じて再生されているジャズ音楽と同じ音楽を、ゾーンプレーヤー110を通じて聞くこともできる。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー110と124を通じて再生されるジャズ音楽が、同期して再生される。複数のゾーン間で再生を同期することで、オーディオを途切れさせることなく(またはほぼ途切れさせることなく)聞きながら、ユーザは、複数のゾーンを移動することができる。さらに、ゾーンを「パーティーモード」とし、連結された全てのゾーンが同期してオーディオを再生することもできる。
【0031】
ゾーンプレーヤー102−124によって再生されるオーディオコンテンツのソースは、多数ある。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー自体が有するオーディオにアクセスされ、その音楽が再生されてもよい。ある実施形態では、コントローラ上のオーディオは、データネットワーク128を介してアクセスされ、再生される。ある実施形態では、コンピュータまたはネットワーク接続ストレージ(NAS)上に記憶された個人のライブラリから音楽が、データネットワーク128を通じてアクセスされ、再生されてもよい。ある実施形態では、インターネットラジオ局、番組、およびポッドキャストが、データネットワーク128を通じてアクセスされ再生される。ユーザに音楽とオーディオコンテンツを流す、および/またはダウンロードさせる音楽サービスまたはクラウドサービスは、データネットワーク128を通じてアクセスできる。さらに、音楽は、例えば、ターンテーブルまたはCDプレーヤーなどの従来のソースから、ラインイン接続を通じてゾーンプレーヤーに接続して、得られてもよい。オーディオコンテンツはまた、異なるプロトコル、例えば、アップル社のエアプレイ(商標)ワイヤレス技術を使用して、アクセスすることができる。1つまたは複数のソースから受信されたオーディオコンテンツは、データネットワーク128および/またはコントローラ130を通じて、ゾーンプレーヤー102から124の間で共有することができる。上述したオーディオコンテンツのソースは、本明細書において、ネットワークベースのオーディオ情報ソースと呼ばれる。しかしながら、ネットワークベースのオーディオ情報は、それらに限定されない。
【0032】
ある実施形態では、例示のホームシアターゾーンプレーヤー116、118、120は、テレビ132などのオーディオ情報に接続されている。幾つかの例では、テレビ132が、ホームシアターゾーンプレーヤー116、118、120のためのオーディオソースとして使用されており、一方、他の例においては、テレビ132からのオーディオ情報がオーディオシステム100内のゾーンプレーヤー102−124のいずれかと共有することができる。
【0033】
III.ゾーンプレーヤー
図4を参照すると、実施の形態に関連するゾーンプレーヤー400の例示的なブロック図が示されている。図4のゾーンプレーヤー400は、ネットワークインターフェース402、プロセッサ408、メモリ410、オーディオ処理コンポーネント412、1つまたは複数のモジュール414、オーディオアンプ416、およびスピーカユニット418を含む。スピーカユニット418は、オーディオアンプ416に接続されている。図2Aは、そのようなゾーンプレーヤーの例を図示している。他のタイプのゾーンプレーヤーは、(例えば、図2Bに示される)スピーカユニット418または(例えば、図2Cに示される)オーディオアンプ416を含まなくてもよい。さらに、ゾーンプレーヤー400は、別のコンポーネントに統合できることが意図されている。例えば、ゾーンプレーヤー400は、屋内または屋外で使用するテレビ、照明、または幾つかの他のデバイスの一部として構成することができる。
【0034】
ある実施形態では、ネットワークインターフェース402は、データネットワーク128上のゾーンプレーヤー400と他のデバイスとの間のデータフローを可能にする。ある実施形態では、データネットワーク128上の別のゾーンプレーヤーまたはデバイスからオーディオを取得することに加えて、ゾーンプレーヤー400は、オーディオソースから、例えば、ワイドエリアネットワーク上のオーディオソースから、またはローカルネットワーク上のオーディオソースから直接オーディオにアクセスできる。更に、ある実施形態では、ネットワークインターフェース402は、各パケットのアドレス部を扱い、各パケットが正しい宛先に到達するように、ゾーンプレーヤー400に向かうべきパケットを受信する。したがって、ある実施形態では、パケットのそれぞれは、IPベースのソースアドレスだけでなくIPベースの宛先アドレスも含む。
【0035】
ある実施形態では、ネットワークインターフェース402は、無線インターフェース404と有線インターフェース406のどちらか一方または両方を含むことができる。無線インターフェース404は、無線周波数(RF)インターフェースとも呼ばれ、ゾーンプレーヤー400にネットワークインターフェース機能を提供し、通信プロトコル(例えば、IEEE802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、または802.15、4Gモバイル通信規格などを含む任意の無線規格)に従って他のデバイス(例えば、他のゾーンプレーヤー、スピーカ、受信機、データネットワーク128に関連付けられたコンポーネントなど)と無線で通信する。無線インターフェース404は、1つまたは複数のラジオを含んでもよい。無線信号を受信し、無線信号を無線インターフェース404に提供し、無線信号を送信するため、ゾーンプレーヤー400は、1つまたは複数のアンテナ420を含む。有線インターフェース406は、ネットワークインターフェース機能をゾーンプレーヤー400に提供し、通信プロトコル(例えば、IEEE802.3)に従って他のデバイスと有線で通信する。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、複数の無線インターフェース404を含む。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、複数の有線インターフェース406を含む。ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、インターフェース404と406の両方を含む。ある実施形態では、ゾーンプレーヤー400は、無線インターフェース404のみを含むか、または有線インターフェース406のみを含む。
【0036】
ある実施形態では、プロセッサ408は、クロック駆動の電子デバイスであり、コンピュータのメモリ410に記憶された命令に従って、入力データを処理するように構成されている。メモリ410は、1つまたは複数のソフトウェアモジュール414を搭載することができるデータストレージであり、コンピュータのプロセッサ408によって実行されることで特定のタスクを実行することができる。図示された実施形態では、メモリ410は、有形のコンピュータで読み取り可能な記録媒体であって、プロセッサ408によって実行可能な命令を記憶している。ある実施形態では、タスクとは、ゾーンプレーヤー400が別のゾーンプレーヤーまたはネットワーク上のデバイスから(例えば、ユニフォームリソースロケータ(URL)または幾つかの他の識別子を使用して)オーディオデータを取得することであってもよい。ある実施形態では、タスクは、ゾーンプレーヤー400が別のゾーンプレーヤーにオーディオデータを送信することか、またはネットワーク上のデバイスにオーディオデータを送信することであってもよい。ある実施形態では、タスクは、ゾーンプレーヤー400のオーディオの再生を1つまたは複数の追加のゾーンプレーヤーと同期させることであってもよい。ある実施形態では、タスクは、ゾーンプレーヤー400を1つまたは複数のゾーンプレーヤーとペアにし、マルチチャネルオーディオ環境を作成することであってもよい。追加のタスクまたは代替的なタスクは、1つまたは複数のソフトウェアモジュール414およびプロセッサ408を通じて実行することができる。
【0037】
オーディオ処理コンポーネント412は、1つまたは複数のデジタル−アナログ変換器(DAC)、オーディオ前処理コンポーネント、オーディオ強化コンポーネントまたはデジタル信号プロセッサなどを含むことができる。ある実施形態では、オーディオ処理コンポーネント412は、プロセッサ408の一部であってもよい。ある実施形態では、ネットワークインターフェース402を通じて取り出されたオーディオは、オーディオ処理コンポーネント412によって処理される、および/または意図的に変更される。さらに、オーディオ処理コンポーネント412は、アナログオーディオ信号を生成することができる。処理されたアナログオーディオ信号は、オーディオアンプ416に提供され、スピーカ418を通して再生される。また、オーディオ処理コンポーネント412は、ゾーンプレーヤー400から再生するための入力としてアナログまたはデジタル信号を処理し、ネットワーク上の別のゾーンプレーヤーに送信することができる。また、オーディオ処理コンポーネント412は、ネットワーク上の別のデバイスに再生と送信の両方を行うための回路を含むこともできる。入力の例としては、ラインイン接続(例えば、オートディテクティング3.5mmオーディオラインイン接続)を含む。
【0038】
オーディオアンプ416は、1つまたは複数のスピーカ418を駆動できるレベルまでオーディオ信号を増幅するデバイスである。1つまたは複数のスピーカ418は、個々の変換器(例えば、「ドライバ」)または1つまたは複数のドライバを内包する筐体を含んだ完全なスピーカシステムを含むことができる。特定のドライバは、例えば、サブウーファー(低周波用)、ミッドレンジドライバ(中周波用)、およびツイーター(高周波用)であってもよい。筐体は、例えば、密封することもでき、または移植することもできる。各トランスデューサは、それ自体の個々の増幅器によって駆動されてもよい。
【0039】
現在、市販されている例として知られているゾーンプレーヤーとして、内蔵アンプとスピーカとを備えるPLAY:5がある。PLAY:5は、例えば、インターネットまたはローカルネットワークなどのソースから直接オーディオを取り出すことができる。特に、PLAY:5は、5アンプ、5ドライバ・スピーカシステムであり、それは2つのツイーター、2つのミッドレンジドライバおよび1つのウーファーを含んでいる。PLAY:5を通じてオーディオコンテンツを再生する場合、トラックの左側のオーディオデータは、左側のツイーターと左側のミッドレンジドライバから送信される。トラックの右側のオーディオデータは、右側のツイーターと右側のミッドレンジドライバから送信される。また、モノラル低音は、サブウーファーから送信される。さらに、両方のミッドレンジドライバと両方のツイーターが同じイコライゼーション(または実質的に同じイコライゼーション)を有してもよい。つまり、これらの両方が同じ周波数だが異なるオーディオチャネルから送信される。PLAY:5は、インターネットラジオ局またはオンライン音楽・ビデオサービスからのオーディオ、ダウンロードされた音楽、アナログオーディオ入力、テレビ、DVDなどを再生することができる。
【0040】
IV.コントローラ
図5を参照すると、図1の制御デバイス130に対応可能なコントローラ500の例示的なブロック図が示されている。コントローラ500は、システム内のマルチメディアアプリケーションの制御、自動化およびその他のことを可能にするために使用することができる。特に、コントローラ500は、ネットワーク上にて利用可能な複数のオーディオソースを選択することを可能にすると共に、無線または有線のネットワークインターフェース508を通じて1つまたは複数のゾーンプレーヤー(例えば、図1のゾーンプレーヤー102−124)の制御を可能にするように構成することができる。一実施形態によれば、無線通信は、標準規格に基づいている(例えば、赤外線、ラジオ、あるいは、IEEE802.11a、802.11b、802.11g、802.11n、802.15および4Gモバイル通信規格を含む無線規格など)。さらに、特定のオーディオがコントローラ500を通じてアクセスされている場合か、または特定のオーディオがゾーンプレーヤーを経由して再生されている場合、画像(例えば、アルバムアート)または他のデータが、オーディオおよび/またはオーディオソースに関連付けられてコントローラ500へ送信され、あるゾーンプレーヤーまたは他の電子機器から表示することもできる。
【0041】
コントローラ500には、スクリーン502と入力インターフェース514が設けられている。これにより、ユーザはコントローラ500と対話し、例えば、多くのマルチメディア項目の再生リストをナビゲートしたり、1つまたは複数のゾーンプレーヤーの動作を制御したりすることができる。コントローラ500上のスクリーン502は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)スクリーンとすることができる。スクリーン502は、マイクロコントローラ(例えば、プロセッサ)506によって制御されるスクリーンドライバ504と通信すると共に、コマンドを受信する。メモリ510は、1つまたは複数のアプリケーションモジュール512をロードすることができる。ある実施形態では、アプリケーションモジュール512は、選択された複数のゾーンプレーヤーをゾーングループにグループ化し、ゾーンプレーヤーを同期して、オーディオを再生することができるように構成されている。ある実施形態では、アプリケーションモジュール512は、ゾーングループ内のゾーンプレーヤーのオーディオサウンド(例えば、ボリューム)を制御するように構成されている。動作中において、マイクロコントローラ506がアプリケーションモジュール512の1つまたは複数を実行するとき、スクリーンドライバ504は、スクリーン502を駆動するための制御信号を生成し、特定のユーザインターフェースにアプリケーションを表示する。
【0042】
コントローラ500は、有線または無線でゾーンプレーヤーと通信できるネットワークインターフェース508を含む。ある実施形態では、ボリュームコントロールおよびオーディオ再生同期などのコマンドは、ネットワークインターフェース508を通じて送信される。ある実施形態では、保存されたゾーングループ構成がネットワークインターフェース508を通じてゾーンプレーヤーとコントローラとの間に転送される。コントローラ500は、1つまたは複数のゾーンプレーヤー、例えば、図1のゾーンプレーヤー102−124などを制御することができる。特定のシステム用に複数のコントローラを利用することができる。各コントローラは別のコントローラと共通の情報を共有することができる。または、ゾーンプレーヤーが構成データ(例えば、状態変数など)を格納している場合、ゾーンプレーヤーから共通の情報を取り出すことができる。さらに、コントローラは、ゾーンプレーヤーに統合することできる。
【0043】
他のネットワーク対応デバイス、例えば、IPHONE(登録商標)、IPAD(登録商標)若しくは他の任意のスマートフォンまたはネットワーク対応デバイス(例えば、PCまたはMAC(登録商標)などのネットワーク化されたコンピュータなど)は、特定の環境内のゾーンプレーヤーと対話するためのコントローラ、または制御するためのコントローラとしても使用できることに留意すべきである。ある実施形態では、ソフトウェアアプリケーションまたは更新は、ネットワーク対応デバイス上にダウンロードされ、本明細書で述べられている機能を実行できる。
【0044】
ある実施形態では、ユーザは、コントローラ500から少なくとも2つのゾーンプレーヤーを含むゾーングループ(結合されたゾーンとも呼ばれる)を作成することができる。ゾーングループ内のゾーンプレーヤーは、同期化された方法でオーディオを再生し、ゾーングループ内の全てのゾーンプレーヤーが同一のオーディオソースを再生する方法か、試聴遅延がないかまたは音が途切れない(試聴遅延がほぼないかまたは音の途切れがほぼない)ように同期する方法で、同一のオーディオソースのリストを再生することができる。同様に、ある実施形態絵は、ユーザがコントローラ500からグループのオーディオボリュームを大きくするとき、グループのオーディオボリュームを大きくする信号またはデータが、ゾーンプレーヤーの1つに送信され、グループ内の他のゾーンプレーヤーのボリュームを一緒に大きくする。
【0045】
ユーザは、コントローラ500を通じて、「Link Zones」(「ゾーンをリンク」)または「Add Zones」(「ゾーンを追加」)のソフトボタンをアクティブにすることによってゾーンプレーヤーをゾーングループにグループ化することができ、またユーザは、「Unlink Zones」(「ゾーンをリンク解除」)または「Drop Zones」(「ゾーンをドロップ」)ボタンをアクティブにすることによってゾーングループをグループ解除することができる。例えば、オーディオを再生するためにゾーンプレーヤーを一緒に「参加させる」ための1つの機構は、複数のゾーンプレーヤーをリンクしてグループを形成することである。
【0046】
ある実施形態では、ユーザは、例えば、単一のゾーンで始めて、その後手動でそれぞれのゾーンをそのゾーンにリンクすることによって、6つのゾーンプレーヤーのうち任意の数のゾーンプレーヤーだけをリンクすることができる。
【0047】
ある実施形態では、ゾーンは、コマンドを使用して共に動的にリンクし、(最初にゾーンシーンを作成した後に)ゾーンシーンまたはテーマを作成することができる。例えば、「Morning」(「朝」)ゾーンシーンコマンドは、寝室、オフィス、およびキッチンゾーンを1つの動作で一緒にリンクすることができる。この単一のコマンドがないと、ユーザは、各ゾーンを手動で個別にリンクする必要がある。単一のコマンドは、マウスクリック、ダブルマウスクリック、ボタンを押すこと、ジェスチャー、または幾つかの他のプログラム/学習された動作を含んでもよい。時間が経過すると、他の種類のゾーンシーンをプログラム/学習することもできる。
【0048】
ある実施形態では、ゾーンシーンは、時間(例えば、アラームクロック機能)に基づいてトリガーすることができる。例えば、ゾーンシーンは、午前8:00に適用されるように構成することができる。システムは、適切なゾーンに自動的にリンクすることができ、特定の音楽を再生するように構成することができる。任意の特定のゾーンが時間に基づいて状態を「オン」または「オフ」にトリガーすることができるが、例えば、ゾーンシーンは、シーンとリンクされた任意のゾーンが、予め定義されたオーディオ(例えば、お気に入りの曲、ア予め定義された再生リスト)を、特定の時間に、および/または特定の期間で再生可能なようにしている。何らかの理由により、スケジュールされた音楽の再生を失敗した(例えば、再生リストが空である、共有への接続がない、ユニバーサルプラグアンドプレイ(UPnP)の失敗、インターネットラジオ局へのインターネット接続がないなどの)場合、バックアップブザーが鳴るようにプログラムすることができる。
【0049】
V.再生キュー
上述のように、ある実施形態では、ゾーンプレーヤーは、当該ゾーンプレーヤーで再生するための1つ以上のメディアアイテムを特定する、あるいは特定しない再生キューに割り当てられ、または関連付けられる。再生キュー内で特定されるメディアアイテムは、コントローラ上のインターフェースを介してユーザに表示される。当該表示において例えば、ゾーンプレーヤーがどのように再生キューを使用しているかを、「再生中」アイテムを強調表示すること、以前に再生されたアイテムをグレー表示すること、再生すべきアイテムを強調表示すること等により、ユーザに示してもよい。
【0050】
ある実施形態では、単一のゾーンプレーヤーが再生キューに割り当てられる。例えば、図1のバスルーム内のゾーンプレーヤー114は、「バスルーム」再生キューにリンクされる、あるいは割り当てられる。ある実施形態では、「バスルーム」の再生キューは、ユーザがゾーンプレーヤー114をバスルームに指定した結果によりシステムによって確立されている。このため、「バスルーム」の再生キューに入力され特定されたコンテンツは、ゾーンプレーヤー114(バスルームゾーン)を介して再生することができる。
【0051】
ある実施形態では、ゾーンまたはゾーングループは、再生キューに割り当てられる。例えば、図1のファミリールーム内のゾーンプレーヤー106、108は、「ファミリールーム」の再生キューにリンクされる、あるいは割り当てられる。別の例では、ファミリールームのゾーンおよびダイニングルームのゾーンがグループ化された場合には、新たなグループがファミリールーム+ダイニングルームの再生キューにリンクされる、あるいは割り当てられる。ある実施形態では、ファミリールーム+ダイニングルームの再生キューは、グループの作成に基づいて確立される。ある実施形態では、新たなグループが確立されると、ファミリールーム+ダイニングルームの再生キューは、ファミリールーム若しくはダイニングルームのいずれかまたはその両方に関連する再生キューのうちの1つ(または両方)のコンテンツを自動的に含めることができる。一例では、ユーザがファミリールームから開始してダイニングルームを追加した場合、ファミリールームの再生キューのコンテンツは、ファミリールーム+ダイニングルームの再生キューのコンテンツとなる。別の例では、ユーザがファミリールームから開始してダイニングルームを追加した場合、ファミリールームの再生キューは、ファミリールーム+ダイニングルームの再生キューに再指定される。新たなグループが「グループ解除」された場合には、ファミリールーム+ダイニングルームの再生キューは、システムから削除される、および/または複数のゾーンのうちの1つに再指定される(例えば、「ファミリールーム」または「ダイニングルーム」に指定される)。グループ解除した後、ファミリールームおよびダイニングルームのそれぞれは、再生キューに割り当てられる。ある例では、グループ解除の後、ファミリールームとダイニングルームとは、異なるオーディオコンテンツを有する別の再生キューに割り当てられる。他の例では、ファミリールームとダイニングルームとは、完全に同一であるか、ほぼ同一であるオーディオコンテンツを有する同じ再生キューまたは別々の再生キューに割り当てられる。更なる例では、ファミリールームおよび/またはダイニングルームは、「ファミリールーム+ダイニングルーム」の再生キューに割り当てられる。ゾーンまたはゾーングループ内のゾーンプレーヤーのうちの1つまたは複数が、関連する再生キューをメモリ内に記憶していてもよい。
【0052】
このため、ゾーンまたはゾーングループがコントローラを介してユーザによって動的に「グループ化」または「グループ解除」された場合、ある実施形態では、各ゾーンまたはゾーングループを再生キューに割り当てるため、システムはそれぞれの再生キューを確立または削除/再指定する。すなわち、再生キューは、割り当てられたゾーンによって再生されるメディアアイテムを入力可能な容器として動作する。ある実施形態では、再生キュー内で特定されるメディアアイテムを操作することができる(例えば、再配置、追加、削除など)。
【0053】
例示として、図6は、メディアコンテンツを再生するための例示的なネットワーク600を示す。図示するように、例示的なネットワーク600は、例示的なゾーンプレーヤー612、614と、例示的なオーディオソース662、664と、例示的なメディアアイテム620とを備える。メディアアイテム620は、プレイリスト622と、音楽トラック624と、お気に入りインターネットラジオ局626と、プレイリスト628、630と、アルバム632とを備える。一実施形態では、ゾーンプレーヤー612、614は、図1、2、4に示す任意のゾーンプレーヤーである。ゾーンプレーヤー612、614は例えば、ファミリールーム内のゾーンプレーヤー106、108である。
【0054】
一例では、オーディオソース662、664およびメディアアイテム620は、図8に関連して後述するように、クラウドネットワーク上に部分的に記憶されてもいる。あるケースでは、オーディオソース662、664およびメディアアイテム620の一部が、ゾーンプレーヤー612、614のうちの1つまたはその両方にローカルに記憶されている。一実施形態では、プレイリスト622、お気に入りインターネットラジオ局626およびプレイリスト630はローカルに記憶されており、音楽トラック624、プレイリスト628およびアルバム632はクラウドネットワーク上に記憶されている。
【0055】
メディアアイテム620のそれぞれは、ゾーンプレーヤーによって再生可能なメディアアイテムのリストであってもよい。一実施形態では、メディアアイテムは、他の場所(オーディオソース662、664等)に記憶されたメディアアイテムに関する基礎データへのリンクまたはポインタ(すなわち、URI)の集合体であってもよい。別の実施形態では、メディアアイテムは、ローカルゾーンプレーヤー、ローカルネットワーク上の別のゾーンプレーヤーまたはローカルネットワークに接続されたコントローラデバイス上に記憶されたメディアコンテンツへのポインターを含む。
【0056】
図示するように、ネットワーク600は、ゾーンプレーヤー612に関連付けられた再生キュー602と、ゾーンプレーヤー614に関連付けられた再生キュー604とを備える。再生キュー606は、存在する場合にはゾーンプレーヤー612、614を含むグループに関連付けられてもよい。再生キュー606は新たな再生キューを含む、あるいは、再生キュー602または再生キュー604の再指定バージョンとして存在してもよい。ある実施形態では、グループ内において、ゾーンプレーヤー612、614は再生キュー602に割り当てられる一方で、再生キュー602、604はその時に利用できない場合がある。ある実施形態では、グループが存在しないときには、再生キュー606は使用できない。ある実施形態では、グループが存在しないときには、再生キュー606はゾーンプレーヤー612および/またはゾーンプレーヤー614に割り当てられる。それぞれのゾーンプレーヤー、ゾーンプレーヤーのネットワークにおけるゾーンプレーヤーのそれぞれの組合せ(図1に示される組合せあるいはゾーンプレーヤー612、614の組合せなど)および組合せ616は、対応する1つ以上の再生キューに関連付けられてもよい。
【0057】
再生キュー602,604,606などの再生キューは、対応するゾーンプレーヤーまたはその組み合わせによって再生されるメディアコンテンツの識別情報を含んでもよい。このため、再生キューに追加されるメディアアイテムは、対応するゾーンプレーヤーまたはゾーンプレーヤーの組み合わせによって再生が予定されるものである。ゾーンプレーヤーは、再生キュー内のアイテムを特定の順序(例えば、アイテムが追加された順)、ランダムな順序または他の順序に従って再生するように構成される。
【0058】
再生キューは、再生キューに追加されたプレイリストおよびその他のメディアアイテムの組み合わせを含んでもよい。一実施形態では、ゾーンプレーヤー612によって再生される再生キュー602内のアイテムは、オーディオソース662、664からのアイテム、またはメディアアイテム622―632のいずれかを含む。再生キュー602はまた、ゾーンプレーヤー612上にローカルに記憶されているアイテムまたはゾーンプレーヤー614からアクセス可能なアイテムを含んでもよい。再生キュー602は例えば、インターネットラジオ626、アルバム632、オーディオソース662からのアイテムおよびゾーンプレーヤー612上に記憶されたアイテムを含む。
【0059】
メディアアイテムがコントローラのインターフェースを介して再生キューに追加されると、当該アイテムへのリンクが再生キューに追加されてもよい。再生キューにプレイリストを追加する場合、プレイリスト内のメディアアイテムへのリンクを再生キューに提供してもよい。再生キュー602は例えば、インターネットラジオ626およびアルバム632からのポインター、オーディオソース662上のアイテムへのポインター、およびゾーンプレーヤー612上のアイテムへのポインターを含む。別のケースでは例えば、プレイリスト内のメディアアイテムへのリンクではなく、プレイリストへのリンクが再生キューに提供され、ゾーンプレーヤーまたはその組み合わせは、当該プレイリストを介してメディアアイテムにアクセスすることによってプレイリスト内のメディアアイテムを再生する。アルバム632は例えば、オーディオソース662上に記憶されたアイテムへのポインターを含む。オーディオソース662上のアイテムへのリンクを追加するのではなく、アルバム632へのリンクを再生キュー602に追加することで、ゾーンプレーヤー612がアルバム632内のポインターを介してアイテムにアクセスすることによって、オーディオソース662のアイテムを再生するようにしてもよい。
【0060】
あるケースにおいては、再生キューにある時点で存在するコンテンツは、プレイリストとして保存され、続いて同じ再生キューに後でまたは別の再生キューに追加される。例えば、特定の時点における再生キュー602内のコンテンツはプレイリストとして保存される、ゾーンプレーヤー612上にローカルに記憶される、および/またはクラウドネットワーク上に記憶される。保存されたプレイリストは、ゾーンプレーヤー614によって再生するための再生キュー604に追加される。
【0061】
V.例示的なアドホックネットワーク
再生ネットワークへの接続を容易にする特定の実施形態を説明するために、図7に関連して幾つかの例が提供される。図7は、アドホックネットワーク710とも称されるネットワークブランチを形成する3つのゾーンプレーヤー702、704、706とコントローラ708が存在することを示している。ネットワーク710は、有線技術、無線技術またはこれらの組み合わせであってもよい。一般に、アドホック(または「自発的」)ネットワークは、全てのトラフィックに関するアクセスポイントが通常は存在しないローカルエリアネットワークまたはその他の小ネットワークである。確立されたアドホックネットワーク710において、デバイス702、704、706、708は全て、例えば「ピア・ツー・ピア」の通信方式により互いに通信可能である。また、ネットワーク710においてデバイスが追加/削除されてもよく、ネットワーク710は、ユーザによる再設定がなくとも自動的にネットワーク710自体を再設定してもよい。図7ではアドホックネットワークを示したが、アドホックネットワークとは完全に異なるまたは部分的に異なる種類のネットワークに基づく再生ネットワークであってもよい。
【0062】
アドホックネットワーク710を使用することで、デバイス702、704、706、708は、1つまたは複数のオーディオソースを共有または交換するとともに、同一のまたは異なるオーディオソースを再生するように動的にグループ化(またはグループ解除)が可能である。例えば、デバイス702、704が1曲の音楽を再生するようにグループ化されると同時に、デバイス706は別の音楽を再生する。言い換えれば、デバイス702、704、706、708は、図7に示すように、オーディオを配信および/または音声を再生するHOUSEHOLD(ハウスホールド)を形成する。本明細書で使用されるHOUSEHOLD(ユーザの居住地と明確に区別するために大文字で表される)という用語は、アプリケーションまたはサービスを提供するように協働するネットワークデバイスの集合体を表すものとして使用される。HOUSEHOLDの一例は、ハウスホールド710(またはハウスホールド識別子)により特定されるが、それとは異なる領域や場所によってHOUSEHOLDが特定されてもよい。
【0063】
ある実施形態では、ハウスホールド識別子(HHID)は、固有であることを保証するためにコンピュータで生成された短い文字列や識別子である。よって、ネットワーク710は、固有のHHIDと、チャネル(例えば、各周波数バンド)、サービスセット識別子(SSID)(無線ネットワークの名称である一連の英数字)およびWEPキー(有線同等プライバシーまたはその他のセ再生キューリティキー)などの構成変数やパラメータの固有セットと、によって特徴付けることができる。ある実施形態では、SSIDは、HHIDと同じになるように設定される。
【0064】
ある実施形態では、各HOUSEHOLDには、コントロールポイント(CP)とゾーンプレーヤー(ZP)の2種類のネットワークノードがある。コントロールポイントは、必要なネットワークパラメータ(例えば、セ再生キューリティキー)の自動生成を行い、ネットワーク全体のセットアッププロセスおよびそのシーケンシングを制御する。ある実施形態では、CPは、ハウスホールド設定用のユーザインターフェースをユーザに提供する。CP機能は例えば、CPアプリケーションモジュールを実行しているコンピュータによって、または、CPアプリケーションモジュールを実行しているハンドヘルドコントローラ(例えば、コントローラ708)によって提供することができる。ゾーンプレーヤーは、自動設定プロセスに参加するために配置されているネットワーク上のその他のデバイスである。本明細書で使用する表記としてのZPは例えば、コントローラ708またはコンピューティングデバイスを含む。ある実施形態では、CPとZPの両方における機能またはその一部が、単一のノードで組み合わされる(例えば、ZPがCPを含む、あるいはCPがZPを含む)。
【0065】
ある実施形態では、HOUSEHOLDの設定は、複数のCPおよびZPを含み、これらのCPおよびZPは、通信用の標準ネットワークプロトコル(例えば、有線または無線のイーサネットにおけるIP)が使用可能となる既知の設定を集合および確立するものである。ある実施形態では、イーサネット802.3およびワイヤレス802.11gの2種類のネットワーク/プロトコルが採用される。CPとZP間の相互接続には、ネットワーク/プロトコルのいずれも使用することができる。HOUSEHOLDのメンバーであるシステム内のデバイスは、両方のネットワークに同時に接続することができる。
【0066】
両方のネットワークが使用中である環境においては、システム内における少なくとも1つのデバイスがブリッジデバイスとしてその両方に接続されることが想定され、これにより、有線/無線のネットワーク間における他人とのブリッジングサービスを提供する。図7のゾーンプレーヤー706は例えば、両方のネットワークに接続されるように示されている。ネットワーク712への接続はイーサネットおよび/または無線に基づく一方で、所望の場合には、他のデバイス702、704、708への接続は無線およびイーサネットに基づいている。
【0067】
しかしながら、ある実施形態では、各ゾーンプレーヤー706、704、702は、ブリッジデバイスを介してクラウド(例えば、インターネット)からメディアを取得するときに、インターネットにアクセスすることができる。ゾーンプレーヤー702は例えば、クラウド内の特定のオーディオトラックへのアドレスを指定するユニフォームリソースロケータ(URL)を含む。URLを使用することで、ゾーンプレーヤー702はクラウドからオーディオトラックを取得し、最終的には1つまたは複数のゾーンプレーヤーから音声を再生する。
【0068】
VII.システム構成の例
図8は、クラウドベースのネットワークおよび少なくとも1つのローカル再生ネットワークを含んだ複数の相互接続ネットワークを備えるシステム800を示す。ローカル再生ネットワークは、複数の再生デバイスまたは再生プレーヤーを含むが、再生デバイスを1つのみ含むものであってもよい。ある実施形態では、それぞれのプレーヤーが再生用コンテンツを検索する能力を有する。制御およびコンテンツの検索は例えば、分散または集中して行ってもよい。入力には、ローカルでの配信および再生のためにクラウドに対して行う、ストリーミングコンテンツプロバイダによる入力、サードパーティアプリケーションによる入力、モバイルデバイスによる入力、ユーザによる入力、および/またはその他の再生ネットワークによる入力が含まれてもよい。
【0069】
図8の例示的なシステム800によって示されるように、複数のコンテンツプロバイダ820―850を、クラウドおよび/またはその他のネットワーク810を通じて、1つまたは複数のローカル再生ネットワーク860―870に接続することができる。クラウド810、マルチメディアオーディオシステムサーバ820(例えば、ソノズ(商標))、モバイルデバイス830、サードパーティアプリケーション840およびコンテンツプロバイダ850などを使用して、ローカル再生ネットワーク860、870にマルチメディアコンテンツを提供することができる。オーディオコンテンツを再生するために、ローカル再生ネットワーク860、870、コントローラ862、872および再生デバイス864、874のそれぞれを使用することができる。
【0070】
VIII.再生キューとの関連付け
図9は、再生デバイス(例えばゾーンプレーヤー)を再生デバイスのネットワークグループから外すときに、当該再生デバイスを再生キューに自動的に関連付ける方法900を示すフローチャートである。さらに、図9に示す方法900では、複数の再生キューとの関連付けが維持される。
【0071】
ブロック902では、再生デバイスが第1再生キューに関連付けられる。ある例では、第1再生キューが作成された際に再生デバイスが第1再生キューに関連付けられる。他の例では、第1再生キューは、既に存在する再生キューであって、当該再生キューに再生デバイスが関連付けられる。例えば、第1再生キューは、作成された後、当該再生デバイスおよび/または他のいずれかの再生デバイス、または、再生デバイスのネットワークグループ、のいずれにも関連付けられることなく、所定時間維持されてもよい。ある例では、再生デバイスは、第1再生キューのオーディオコンテンツを再生する。この例では、第1再生キューは、再生デバイスのアクティブキューであってもよい。
【0072】
ある実施形態では、第1再生キューおよび/または本明細書で説明している他の再生キューは、再生デバイスのメモリにローカルに(その場所に)保存される。他の実施形態では、第1再生キューを含む再生キューは、再生デバイスに対してリモートに(離れた場所に)保存される。例えば、第1再生キューは、再生デバイスによりアクセスするためのクラウドベースのネットワークまたは第2再生デバイスに記憶されてもよい。
【0073】
ある実施形態では、第1再生キューおよび/または本明細書で説明している他の再生キューは、再生デバイスにより再生するためのオーディオコンテンツの1つ以上のアイテムを表す情報を含む。他の実施形態では、第1再生キューは、アイテムを全く含まない。このとき、第1再生キューは、作成されて再生デバイスに関連付けられるものの、再生用のオーディオコンテンツを表す情報を含まない。オーディオコンテンツを表す情報は、第1再生キューおよび/または本明細書で説明している他の再生キューから連続的に追加されてもよく、かつ/または、これらから移動させてもよい。
【0074】
ブロック904では、当該再生デバイスが再生デバイスのグループに加入してオーディオを同期再生する。このグループは、少なくとも第2再生デバイスを含む。ある例では、当該グループは、更なる再生デバイスを含む。第2再生キュー(またはグループキュー)は、当該グループに含まれる再生デバイスにより再生されるオーディオコンテンツの再生のために、当該グループに関連付けられている。ある例では、1つ以上の再生デバイス、第2の再生デバイスおよび/またはグループに含まれる他の再生デバイスは、結合ゾーン(例えば、統合されたプレーヤー、ペアになったプレーヤーなど)である。
【0075】
再生デバイスは、グループに加入すると、グループキューに関連付けられる。グループに加入すると、再生デバイスは、グループに含まれる他の再生デバイス(例えば第2再生デバイス)と同期して、グループキューのコンテンツを再生する。ある実施形態では、再生デバイスのメモリに、グループキューのコピーが保存されている。これにより、再生デバイスは、ローカルコピーに由来するコンテンツを再生する。ある例では、再生デバイスは、メディアコンテンツに関連付けられたポインターにアクセスすることにより、グループキューのコンテンツを再生する。他の実施形態では、再生デバイスは、グループキューのコピーを受信することなく、グループキューのコンテンツを再生する。この例では、再生デバイスは、例えば、第2再生キューのコピーを保存することなく、再生用コンテンツを第2再生キューから受信する。
【0076】
方法900のある例では、ブロック906に示すように、再生デバイスは、グループにリンク付けられると、第2再生キュー(すなわちグループキュー)に関連付けられた状態で、第1再生キューに関連付けられる。ある実施形態では、再生デバイスは、グループに加入する際に、第1再生キューのコピーをローカルに保存することにより、第1再生キューを維持する。他の実施形態では、第1再生キューは、リモートに保存され、再生デバイスは、リモートに保存された第1再生キューとの関連付けを維持する。さらに別の実施形態では、再生デバイスは、グループに加入した時点での再生順、または、他の順序で、第1再生キューのアイテムを保存する。再生デバイスは、グループに加入した際に第1再生キューとの関連付けを維持し、さらに第2再生キューに関連付けられる。これにより、再生デバイスは、第1再生キューと第2再生キューの両方に同時に関連付けられる。
【0077】
ある実施形態では、再生デバイスは、グループ内で、第1再生キューおよび第2再生キューに加えて複数の再生キューに、例えば追加の再生キューのローカルな保存または追加の再生キューへのリモートアクセスにより、関連付けられる。再生デバイスは、複数の再生キューに関連付けられてよいが、当該再生デバイス用のアクティブキューとして特定の再生キューが選択されてもよい。再生デバイスは、アクティブキューのオーディオコンテンツを再生する。例えば、グループを構成する再生デバイスは、アクティブキューとしてグループキューを再生してもよい。ある実施形態では、特定の再生キューがアクティブキューとして選択され、例えば、当該再生デバイス用のアクティブキューとして指定される。
【0078】
ブロック908では、再生デバイスがグループから外される。グループから再生デバイスを外すことは、例えば、ユーザが入力を行って、グループ解除、すなわちグループから再生デバイスを外すことを伴う。ある例では、再生デバイスは、グループから外れ、他のいずれかのグループにも関連付けられないスタンドアローンのデバイスとなる。再生デバイスは、スタンドアローンのデバイスであって、結合ゾーンの一部であってもよい。他の例では、再生デバイスは、グループから外れて別のグループに加入する。
【0079】
再生デバイスは、グループから外れると、少なくとも1つの再生キューに関連付けられる。これにより、再生デバイスは、グループから外れた後に、再生キューに由来するコンテンツを再生できるようになる。ある実施形態では、再生デバイスは、更なるユーザの入力がなくても、自動的にある再生キューに関連付けられる。更なる実施形態では、再生デバイスがグループから外れた際に、ある再生キューが当該再生デバイスのアクティブ再生キューとして自動的に指定される。これにより、当該再生デバイスは、アクティブ再生キューのオーディオコンテンツを再生する。方法900は、再生デバイスがグループに属している間に、再生デバイスをグループから外し、当該再生デバイスをある再生キューに自動的に関連付けるステップを含む。このようにして、再生デバイスがグループに属している間であればいつでも、グループ解除された再生デバイスは自動的に再生キューに関連付けられる。
【0080】
例えば、方法900のブロック910では、再生デバイスがグループから外れた際に、再生デバイスを第1再生キューに関連付けるか否かが決定される。上記の通り、ある実施形態では、ブロック906で、再生デバイスは、グループに加入する際に、例えば第1再生キューをローカルに保存することにより、第1再生キューとの関連付けを維持する。この例では、ブロック910は、第1再生デバイスをグループから外す際に、第1再生キューをアクティブキューとして自動的に指定する決定を行うステップを含んでもよい。他の例では、再生デバイスがグループに加入するときに、再生デバイスと第1再生キューとの関連付けが外される。この例では、ブロック910は、アクティブキューとしての第1再生キューに再生デバイスを再度関連付けるステップを含んでもよい。方法900では、第1再生キューは、少なくとも再生デバイスがグループに属している限り存続し、これにより、グループを外れる再生デバイスを第1再生キューに再度関連付けることができる。
【0081】
ブロック912では、第1再生キューは、再生デバイス用のアクティブ再生キューとして自動的に復元される。例えば、再生デバイスは、保存された第1再生キューのコピーを呼び出し、当該コピーに由来するアイテムを再生する。他の例では、第1再生デバイスは、リモートに保存された第1再生キューに関連付けられ、当該第1再生キューに由来するアイテムを再生する。ある例では、第1再生キューは、再生デバイスがグループに加入した時点で第1再生キューを保存した態様で復元される。他の例では、第1再生キューを呼び戻してその最初のアイテムが再生される。他の例では、第1再生キューを他の態様で再生するために再度記憶される。
【0082】
ある実施形態では、再生デバイスは、グループから外れた際に、第1再生キューとは異なる再生キューに自動的に関連付けられる。ブロック914では、再生デバイスがグループから外れた際に、第2再生キュー(すなわちグループキュー)に再生デバイスを関連付けるか否かが決定される。ある例では、再生デバイスが既にグループを外れている場合であっても、当該再生デバイスがグループキューに含まれるアイテムを再生し続けるように構成されている。例えば、ブロック916では、再生デバイスは、グループから外れた際に、第2再生キューに関連付けられる。再生デバイスは、第2再生キューのコピーを継承することにより、または、ポインターを介して第2再生キューのコンテンツにリモートアクセスすることにより、第2再生キューに関連付けられてもよい。
【0083】
ある実施形態では、第2再生キューは、グループと再生デバイスの両方に関連付けられる。さらに、再生デバイスは、グループとは無関係に第2再生キューのオーディオコンテンツをアクティブキューとして再生してもよい。例えば、グループと再生デバイスとは、互いに異なる順番で第2再生キューのコンテンツを再生してもよい。更なる実施形態では、再生デバイスによる第2再生キューの変更により、グループに関連する第2再生キューとは異なる新規キューが得られる。再生デバイスは、コンテンツまたは再生順序の変更という形で第2再生キューを変更してもよい。
【0084】
再生デバイスは、第1再生キューおよび第2再生キューとは異なる第2再生キューに自動的に関連付けられてもよい。ブロック918では、再生デバイスは、グループ解除されるときに、第3再生キューに関連付けられる。第3再生キューは、例えば、作成済みであるが未だ再生デバイスに関連付けられていないものであってもよい。他の例では、第3再生キューは、第3再生デバイス、複数の異なる再生デバイス、および/または、再生デバイスが外れたグループとは異なる1つ以上のグループである。他の例では、第3再生キューは、第1再生キュー、第2再生キュー、および、第1再生キューおよび第2再生キューとは異なる別の再生キューのうち、1つ以上からコピーされた1つ以上のアイテムを含む。
【0085】
ある例では、再生デバイスは、第3再生キューに関連付けられ、第3再生キューのオーディオを再生する。上記ブロック906と同様に、再生デバイスは、第3再生キューを再生すると共に、第1再生キューおよび/または第2再生キューとの関連付けを維持してもよい。例えば、再生デバイスは、第1再生キュー、第2再生キューまたは第3再生キューのうちの1つ以上のコピーを保存してもよい。再生デバイスは、後々、第1再生キュー、第2再生キュー、または関連する他の再生キューのうちの1つのオーディオコンテンツに関連付けられてもよい。
【0086】
図9に示すように、方法900のある実施形態では、第1再生キューは、1つ以上の再生キューとの関連付けを維持する。さらに、図9に示すように、グループから外れた際、再生デバイスは、少なくとも1つの再生キューに関連付けられる。再生デバイスがグループから外れた際にどの再生キューに関連付けるかを決定する場合、方法900では、図9に示すブロック910,914および/または918で決定すること、またはその順序には限定されない。
【0087】
例えば、実施に際し、方法900は、ゾーンプレーヤーまたは他の再生デバイスの移動に対して柔軟であり、当該ゾーンプレーヤーが複数のゾーンプレーヤーからなるネットワークグループに出入りするときに、当該ゾーンプレーヤーが再生命令を受信した際に再生準備状態に入ることを妨害することがない。例えば、ユーザーは、ゾーンプレーヤーをグループに割り当て、グループキュー内のメディアコンテンツ(例えば曲)を再生する。続いて、ユーザーは、グループからゾーンプレーヤーを外す決定をすることがある。グループからゾーンプレーヤーを外すことに対応して、方法900では、ゾーンプレーヤーが自動的にある再生キューに関連付けられる。これにより、ゾーンプレーヤーでは、キューに含まれるアイテムの連続再生が可能となる。例えば、方法900では、あるユーザーの設定または他の設定に基づいて、以前の再生キューが復元され、ゾーンプレーヤーは、グループに加入したときに、アクティブキューとしての当該再生キューとの関連付けを維持する。選択的に、方法900では、ゾーンプレーヤーが独立してグループキューに関連付けられる。これにより、ゾーンプレーヤーは、グループを外れた後も継続してグループキューを再生できる。ある例では、ゾーンプレーヤーは、新規グループに加入し、または新規キューに関連付けられ、当該新規キューのコンテンツを再生する。方法900により、ゾーンプレーヤーは、グループの一部として動作するのと、スタンドアローンのデバイスとして動作するのとの間を切れ目なく移行することができ、要求に応じたオーディオコンテンツの再生が妨害されることがない。
【0088】
図10は、グループから再生デバイスを外す際に、保存された再生キューとグループキューの少なくとも一方に再生デバイスを関連付ける方法1000のフロー図を示す。
【0089】
ブロック1002では、再生デバイスは第1再生キューに関連付けられる。方法900のブロック902に関連して述べたように、第1再生キューは、既に存在する再生キューであってもよいし、再生デバイス用に作成された再生キューであってもよい。さらに、第1再生キューは、再生デバイスにローカルに保存されてもよく、再生デバイスによりリモートアクセスされてもよい。方法900に関連して述べたように、再生デバイスは、第1再生キューのオーディオコンテンツを再生してもよい。
【0090】
ブロック1004では、再生デバイスは、第2再生キューに関連するグループにリンク付けられる。再生デバイスは、グループとの関連付けられると、グループ内に存在する他の再生デバイスと同期して、第2再生キューのコンテンツを再生する。
【0091】
再生デバイスはグループの一部として第2再生キューを再生するが、再生デバイスは、第1再生キューとの関連付けを継続してもよい。ブロック1006では、再生デバイスは、グループに加入する際に、第1再生キューを保存する。例えば、第1再生キューのコンテンツは、再生デバイスがグループに加入した時点での再生順で保存されてもよい。他の例では、再生デバイスは、他の構成で第1再生キューを保存する。
【0092】
ブロック1008に示すように、再生デバイスは、第1再生キューを保存し、第2再生キューに関連付けられるときに、第1再生キューと第2再生キューを維持する。例えば、再生デバイスは、グループのメンバーとして、グループ内に存在する他の再生デバイスと同期して、第2再生キューのコンテンツを再生する。これと同時に、またはほぼ同時に、再生デバイスは、例えば、第1再生キューのコピーを保存することにより、または、リモートに保存された第1再生キューへのポインターを維持することにより、第1再生キューとの関連付けを維持する。
【0093】
ブロック1010では、再生デバイスは、グループから外され、またはグループ解除される。グループから再生デバイスを外しても、グループの再生モードは影響を受けない。ある実施形態では、グループは第2再生キューの再生を継続する。
【0094】
方法1000では、再生デバイスをグループから外すことは、再生デバイスを自動的に再生キューに関連付けて、再生デバイスがオーディオコンテンツにアクセスできるようにする上でのトリガーとなる。図9の方法900に関連して説明したように、グループ内に再生デバイスが存在する間、再生デバイスはグループから外されて自動的にある再生キューに関連付けられてよい。ブロック1012では、決定が行われ、再生デバイスが第1再生キューまたは第2再生キューに関連付けられる。ブロック1012では、例えば、再生デバイスをアクティブキューとしての第1再生キューに関連付けして第1再生キューを再生すること、または再生デバイスを第2再生キューに関連付けしてスタンドアローンデバイスとして第2再生キューを再生することを決定してもよい。
【0095】
ブロック1014では、第1再生キューは、アクティブキューとして再生デバイスに復元される。このとき、第1再生キューのコンテンツの再生順は、例えば、再生デバイスがグループに加入したときに第1再生キューを保存したときの態様に応じたものであってもよい。例えば、第1再生キューは、再生デバイスがグループに加入したときに、第1再生キューに含まれるアイテムの再生順に復元されまたは呼び戻されてもよい。他の例では、第1再生キューは、アクティブキューとして復元するときに、キューの第1アイテムに戻され、または、別の態様で再生を行うように構成される。
【0096】
他の例では、再生デバイスは、アクティブキューとしての第1再生キューを再生する前の時点で、第1再生キューとの再度の関連付けを必要とすることがあり、または、当該関連付けをすることが好ましいことがある。例えば、再生デバイスは、グループに加入するが、ブロック1006で説明した態様では第1再生キューとの関連付けを維持しなくてもよい。再生デバイスは、グループから外れた後、第1再生キューに再度関連付けられてもよい。これにより、再生デバイスは、第1再生キューのコンテンツへのアクセスが可能になる。
【0097】
他の実施形態では、第1再生キューは、グループから外れた際に、第2再生キューに関連付けられる。ブロック1016では、再生デバイスは第2再生キューに関連付けられる。ある例では、第2再生キュー(またはグループキュー)は、グループから外れた後に、再生デバイス用のアクティブ再生キューとして選択される。ある例では、再生デバイスは、グループから外れた際に、第2再生キューのコピーを継承し、または受信する。これにより、再生デバイスは、ローカルに保存されたコピーに由来する第2再生キューを再生する。
【0098】
他の例では、第2再生キューは、リンクされていない再生デバイス群またはグループの間で共有される。例えば、方法1000のグループは、第1再生デバイス、第2再生デバイスおよび第3再生デバイスを含んでもよい。第1再生デバイスがグループから外れた際、グループは第2再生キューの演奏を続ける。また、第2再生キューは、グループと第1再生デバイスがそれぞれ独立して第2再生キューをトラバースする(順に再生する)ように、第1再生デバイスに関連付けられる。例えば、第2再生デバイスと第3再生デバイスは、グループの一部として、第2再生キューを同期再生する。また、第1再生デバイスは、第2再生キューを再生する。ある例では、第2再生キューに含まれる1つ以上のアイテムは、第1再生デバイスおよびグループとは異なる順序で再生される。ある例では、第2再生キューは、第1再生デバイスにより変更される。この例では、変更された第2再生キューは、グループと共有されない新規キューとして扱われる。他の例では、第2再生キューは、グループにより変更された第2再生キューを再生し、第1再生デバイスは変更されていない第2再生キューの再生を続けるように、グループにより変更される。
【0099】
上記の例では、第2再生キューは、第1再生デバイス、第2再生デバイス、第3再生デバイス、クラウドネットワーク、または他の場所に保存されてよい。第1再生デバイスとグループは、保存が行われた場所から第2再生キューにアクセスしてもよい。さらに、第2再生キューと本明細書で説明している他の再生キューは、再生デバイスまたはネットワークに保存されてもよいが、ある例では、保存用の再生デバイスやネットワークに関連付けられていなくてもよい。
【0100】
上記例のある実施形態では、第1再生デバイスは、グループから外れた際に、第2再生キューに関連付けられて第2再生キューを再生するが、第1再生キューとの関連付けを維持する。この例では、第2再生キューはアクティブキューであり、この第2再生キューに由来するオーディオコンテンツを再生デバイスが再生する。例えば、第1再生デバイスは、第1再生キューをローカルに記憶しつつ第2再生キューを再生してもよい。ある例では、後の時点で、第1再生デバイスは、アクティブキューとしての第1再生キューを再生するように設定される。
【0101】
図10に示す方法1000のブロック1018では、第2再生キューは、アクティブキューとして、再生デバイスに選択的に関連付けられる。ある実施形態では、再生デバイスは、グループを外れた後に第2再生キューのコンテンツにアクセス可能であるが、ユーザの設定またはコンフィグレーションにより、再生デバイスが第2再生キューのコンテンツを自動的に再生するか否かを基準としたオーディオ制御が可能である。ブロック1018では、第2再生キューを再生デバイスに関連付ける際に、第2再生キューのオーディオコンテンツを再生するか一時停止するかが決定される。
【0102】
例えば、ブロック1020では、第2再生キューはアクティブキューとして再生デバイスに関連付けられるが、再生デバイスは、グループから外れた際に、第2再生キューのオーディオを一時停止するように構成されている。再生デバイスによる第2再生キューの再生は、後々再開されてもよい。他の例では、ブロック1022に示すように、再生デバイスは、グループを外れて独立して第2再生キューに関連付けられた後に、更なるユーザの入力がない状態で、自動的に第2再生キューを再生する。ブロック1022での第2再生キューの再生、または、ブロック1020での後の時点での再生の再開は、例えば、第2再生キューの第1アイテムを再生すること、第2再生キューのアイテムであって再生デバイスがグループを外れた際に再生していたアイテムを再生すること、または、第2再生キューのアイテムであって他の態様によるもの、を再生することを含む。ブロック1018で行われる、再生デバイスが第2再生キューのコンテンツを再生するか一時停止するかの決定は、グループの再生モードに影響を与えない。
【0103】
ある実施形態では、ブロック1018で行われる上記決定と同様の(またはほぼ同様の)、第2再生キューのコンテンツを再生するか一時停止するかの決定が、第1再生キューに対してブロック1014で行われる。例えば、ブロック1014では、第1再生キューは、再生デバイスがグループから外れる際に、当該再生デバイスのアクティブキューとして復元される。ただし、再生デバイスは、更なる入力を受信するまでに第1再生キューのオーディオコンテンツを再生しない。
【0104】
例えば、実施に際し、方法1000では、ゾーンプレーヤーまたは他の再生デバイスは、ゾーンプレーヤーがネットワークグループに出入りするとき、または別の再生キューに割り当てられた(または当該再生キューを共有する)ときに、複数の再生キューを維持する。ユーザは、スタンドアローンデバイスとして動作するゾーンプレーヤーを第1再生キューに関連付けてもよく、ある例では、ゾーンプレーヤーは複数の再生キューに関連付けられる。ある例では、ゾーンプレーヤーは、アクティブキューとして関連付けられているキュー(例えば第1再生キュー)のコンテンツを再生する。次に、ユーザは、ゾーンプレーヤーをネットワークグループに関連付けてグループキューを再生することがある。方法1000では、ゾーンプレーヤーは、第1キューまたは以前に関連付けられたキューを失わずにグループに加入できる。例えば、ゾーンプレーヤーは、グループに加入する際に、または、リモートに保存された第1キューとの関連付けを維持する際に、第1キューのコピーを記録してもよい。ゾーンプレーヤーは、グループを外れることに応じて、ゾーンプレーヤーを第1キューに再度関連付ける必要がユーザにはなくても、自動的に第1キューをアクティブキューとして呼び戻してもよい。ゾーンプレーヤーがグループに加入したときに、第1キューの再生により再生状態が再開されてもよい。これにより、ゾーンプレーヤーがグループに関連付けられる前後に、第1キューの再生が妨害されることがない。
【0105】
さらに、方法1000により、ゾーンプレーヤーは、グループを外れた後、自動的にグループキューに関連付けられる。さらに、ゾーンプレーヤーをグループキューに関連付けた際、ゾーンプレーヤーは、当該ゾーンプレーヤー用のアクティブキューとしてのグループキューに由来するコンテンツを独立して再生してもよい。例えば、ユーザは、グループからゾーンプレーヤーを外すが、ゾーンプレーヤーに由来するグループキューを継続して再生したいと考えることがある。方法1000では、ゾーンプレーヤーは、グループキューのコピーを継承し、またはグループキューへのアクセスをグループと共有してもよい。これにより、ゾーンプレーヤーは、グループにリンクされることなく、アクティブキューとしてのグループキューを再生する。さらに、ユーザは、ゾーンプレーヤーに対してグループキューを変更することがある。例えば、ユーザは、ゾーンプレーヤー用の新規キューであって少なくとも部分的にグループキューに基づくものを作成することがある。例えば、方法1000では、ゾーンプレーヤーは、ユーザがネットワーク内でゾーンプレーヤーを制御するときに複数のキューの間で復元または移動する、グループキュー、変更されたグループキュー、および/または他の複数の再生キューを維持する。
【0106】
実施に際し、方法1000では、上記の通り、ゾーンプレーヤーは、グループから外れた際、ある再生キューに自動的に関連付けられる。さらに、方法1000では、ゾーンプレーヤーは、キューに関連付けられた際、ユーザの更なる入力を必要とせずに、キューのオーディオコンテンツを自動的に再生する。例えば、ユーザがゾーンプレーヤーをグループから外した際に、ゾーンプレーヤーは保存されたキューに自動的に関連付けられてもよい。ゾーンプレーヤーは、保存されたキューに関連付けられるとすぐに、またはほぼすぐに、ユーザが例えばゾーンプレーヤーの再生開始ボタンを押すことなく、保存されたキューのオーディオコンテンツの再生を開始する。方法1000では、ゾーンプレーヤーのグループキューと他のキューとの間での推移を可能にしつつ、ゾーンプレーヤーによるオーディオコンテンツのほぼ連続的な再生が実現される。
【0107】
さらに、例えば方法1000では、ゾーンプレーヤーがグループを外れた後に、オーディオ制御が可能になる。具体的には、ゾーンプレーヤーは、グループを外れた後にキューの再生を行うことができるが、ユーザの更なる入力を受信するまでオーディオコンテンツの再生を行わない。例えば、ユーザは、グループからゾーンプレーヤーを外すし、その時点ではオーディオの再生を望まないことがある。方法1000では、ゾーンプレーヤーをあるキューに関連付け、ゾーンプレーヤーがグループから外れた際に空の再生キューを有している状態となることがない。さらに、方法1000によれば、ゾーンプレーヤーは、ユーザがゾーンプレーヤーの再生再開を望むときに、キューに含まれるアイテムを再生できる。方法1000では、ユーザの命令でゾーンプレーヤーの再生準備が促進される。
【0108】
図11は、再生デバイスをグループから外す際に、再生デバイスを再生キューに関連付けるための例示的なシステム1100を示す。
【0109】
図11では、再生デバイス1102は、再生キュー1112に関連付けられている。ある例では、再生キューは、再生デバイス用に作成されたキューである。他の例では、再生デバイスは、再生キュー1112が作成された後の時点で、再生キュー1112に関連付けられる。ある例では、再生キュー1112は、再生デバイス1102用のアクティブキューである。これにより、再生デバイス1102は、再生キュー1112のコンテンツを再生する。
【0110】
再生デバイスは、グループ1106に加入する。グループ1106は、少なくとも第2再生デバイス1104を含む。グループ1106は、グループキュー1116に関連付けられている。
【0111】
再生デバイス1102は、グループ1106に加入する際、グループキュー1116に関連付けられる。さらに、再生デバイス1102は、グループに加入すると、グループキュー1116のコンテンツを再生する。再生デバイス1102がグループ1106内にいる間、再生デバイス1102は再生キュー1112との関連付けを維持する。例えば、再生デバイス1102は、再生キュー1112のコピーを保存してもよく、あるいは、クラウドネットワークに対するリモートアクセスを介して再生キュー1112に継続して関連付けられてもよい。
【0112】
システム1100では、再生デバイス1102は、例えばグループからデバイスを外すことを指示するユーザの入力に応じて、グループ1106を外れる。デバイス1102は、グループから外れた際に、空の再生キューを有することを避けるように再生キューに関連付けられる。システム1100では、再生デバイス1102は、グループ1106から外れると、更なるユーザの入力がなくても再生キューに自動的に関連付けられる。
【0113】
例えば、再生デバイス1102は、保存された再生キュー1112に自動的に関連付けられてもよい。この例では、再生キュー1112は、再生デバイス1102のアクティブ再生キューとして再生デバイス1102で再生するために、復元される。
【0114】
他の例では、再生デバイス1102は、グループ1106を外れた際に、グループキュー1116に関連付けられ、または、グループキュー1116を継承する。例えば、再生デバイス1102は、グループキュー1116のコピーを保存し、またはグループ1116にリモートアクセスして、グループ1106に対してリモートでグループキュー1116を再生する。
【0115】
ある例では、第2再生デバイス1104は、再生デバイス1102がグループ1106を外れた後も、再生キュー1116との関連付けを維持する。例えば、第2再生デバイス1104は、他の再生デバイスと共にグループ1106の一部であってもよい。他の例では、再生デバイス1102がグループ1106から外れた後、グループ1106はもはや存在しない。これにより、第2再生デバイス1104は、グループキュー1116に関連付けられた唯一の再生デバイスとなる。
この例では、第2再生デバイス1104は、続けて以前のグループキュー1116に関連付けられる。ある例では、再生デバイス1102と第2再生デバイス1104の両方がグループキュー1116に関連付けられ、アクティブキューとしての再生キュー1116を再生するが、再生キュー1116に別々にトラバースする。
【0116】
他の例では、再生デバイス1102は、グループ1106を外れた際に、少なくとも再生デバイス1122,1124を含む新規グループ1108に自動的にグループ化される。再生デバイス1102は、グループ1108に加入する際、グループ1108の再生キュー1118に関連付けられる。
【0117】
他の例では、再生デバイス1102は、自動的に新規再生キュー1120に関連付けられる。ある例では、再生キュー1120は、0または1つ以上の再生デバイスに関連付けられたキューであって既に作成されていたものである。ある例では、再生キュー1120は。例えば、再生デバイス1102の1つ以上の再生キュー1112またはグループキュー1116、または、再生デバイス1102の再生キュー1112またはグループキュー1116とは異なる再生キューからコピーされたアイテムを含む。
【0118】
システム1100では、再生デバイス1102は、グループ1106を外れた際に、再生デバイス1102により再生するための1つ以上のアイテムを含む再生キューに自動的に関連付けられる。さらに、システム1100では、いつの時点であっても。複数のキューに関連付けられてよい。例えば、再生デバイス1102は、システム1100内に入ったときに、1つ以上の再生キュー1112,1116,1118,1120に関連付けられてもよい。再生デバイス1102は、1つ以上の再生キュー1112,1116,1118,1120との関連付けに加えて、アクティブキューとしての1つ以上の再生キュー1112,1116,1118,1120のうち1つを再生するように選択されてもよい。
【0119】
ある実施形態では、再生デバイス1102は、全ての時間で少なくとも1つの再生キューを維持する。これにより、再生デバイス1112は、動作を指示する入力を受信した際に、再生キューに含まれるアイテムをそれぞれ再生することが可能になる。
【0120】
IX.結論
本明細書では、様々な例示のシステム、方法、装置、および生産物は、他のコンポーネントの中で、ハードウェア上で実行されるファームウェアおよび/またはソフトウェアを含むことが開示されている。しかしながら、そのような例は、単なる例示であり、これにより限定されものではない。例えば、これらのファームウェアコンポーネント、ハードウェアコンポーネント、および/またはソフトウェアコンポーネントの幾つかまたは全てが、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、ファームウェアのみ、またはハードウェア、ソフトウェア、および/またはファームウェアの任意の組み合わせにおいて具現化可能であることが意図されている。したがって、例示のシステム、方法、装置、および/または生産物を説明しているが、提供されるそれらの例は、それらのシステム、方法、装置、および/または生産物を実施する唯一の方法ではない。
【0121】
本明細書で説明しているある実施形態は、所定のデバイスにより、オーディオの同期再生のために第1再生デバイスと少なくとも第2再生デバイスとでグループを構成することを指示する第1命令を受信するステップを含む方法を提供する。前記方法では、前記グループは、第1再生キューに関連付けられている。前記第1再生キューは、前記グループにより再生するための1つ以上のアイテムのリストを含むものである。前記方法は、前記第1再生デバイスが前記グループ内に存在する間に、前記所定のデバイスにより、前記グループから前記第1再生デバイスを外すことを指示する第2命令を受信するステップを含む。これにより、前記第1再生デバイスは、グループ解除され、第2再生キューに自動的に関連付けられる。前記第2再生キューは、前記第1再生デバイスにより再生するための1つ以上のアイテムのリストを含むものである。
【0122】
ある実施形態は、プロセッサを備えた再生デバイスを提供する。前記プロセッサは、オーディオの同期再生のために前記再生デバイスと少なくとも第2再生デバイスとでグループを成すように構成されている。前記グループは、第1再生キューに関連付けられており、前記第1再生キューは、前記グループにより再生するための1つ以上のアイテムのリストを含むものである。前記プロセッサは、前記再生デバイスが前記グループ内に存在する間に、前記グループから前記再生デバイスを外すように構成されている。前記第1再生デバイスは、グループ解除され、第2再生キューに自動的に関連付けられる。前記第2再生キューは、前記再生デバイスにより再生するための1つ以上のアイテムのリストを含むものである。
【0123】
ある実施形態は、プロセッサにより実行されて方法を実施するコンピュータプログラムを含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記方法は、所定のデバイスにより、オーディオの同期再生のために第1再生デバイスと少なくとも第2再生デバイスとでグループを構成することを指示する第1命令を受信するステップを含む。前記方法では、前記グループは、第1再生キューに関連付けられている。前記第1再生キューは、前記グループにより再生するための1つ以上のアイテムのリストを含むものである。前記方法は、前記第1再生デバイスが前記グループ内に存在する間に、前記所定のデバイスにより、前記グループから前記第1再生デバイスを外すことを指示する第2命令を受信するステップを含む。これにより、前記第1再生デバイスは、グループ解除され、第2再生キューに自動的に関連付けられる。前記第2再生キューは、前記第1再生デバイスにより再生するための1つ以上のアイテムのリストを含むものである。
【0124】
さらに、本明細書での「実施形態」の言及は、実施形態に関連して述べられた特定の特徴、構造、または特性が、発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ得ることを意味する。本明細書の様々な場所でこの語句が用いられているが、その全てが必ずしも同じ実施形態を言及するものではなく、また、他の実施形態に対して相互排他的な別個の実施形態または代替の実施形態でもない。このように、本明細書で述べられた実施形態に関して他の実施形態との組合せが可能であることが、当業者によって明示的および暗黙的に理解される。
【0125】
本明細書は、環境、システム、手順、ステップ、論理ブロック、処理、および他のシンボル表現に関して広く示されており、それらはネットワークに接続されるデータ処理デバイスの動作に直接または間接的に類似するものである。これらの処理説明および表現は、一般的に当業者によって使用され、それらの仕事の内容を他の当業者に最も効率良く伝えることができる。本開示を理解するために、多くの具体的な内容が提供されている。しかしながら、本開示のある実施形態が特定の具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者に理解される。他の例では、実施形態を不必要に曖昧にすることを避けるために、周知の方法、手順、コンポーネント、および回路を詳細に説明していない。したがって、本開示の範囲は、上記した実施形態よりむしろ添付された特許請求の範囲によって定義される。
【0126】
添付の特許請求の範囲のいずれかがソフトウェアおよび/またはファームウェアへの実装を純粋にカバーするように読み取れる場合には、少なくとも1つの例における要素の1つまたは複数が、ソフトウェアおよび/またはファームウェアを記憶するメモリ、DVD、CD、Blu−ray(登録商標)等の有形媒体を含むように、本明細書で明示的に定められる。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11