【課題を解決するための手段】
【0016】
前記本発明の目的を達成するために、本発明は下記化学式1の化合物、下記化学式2の化合物及び桑白皮抽出物からなる群より選ばれた一つ以上を有効成分として含む筋肉疾患予防又は治療用薬学組成物を提供する:
【化3】
【化4】
【0017】
本発明の他の目的を達成するために、本発明は前記化学式1の化合物、前記化学式2の化合物及び桑白皮抽出物からなる群より選ばれた一つ以上を有効成分として含む筋肉疾患予防又は筋機能改善用食品組成物を提供する。
【0018】
本発明の他の目的を達成するために、本発明は前記化学式1の化合物、前記化学式2の化合物及び桑白皮抽出物からなる群より選ばれた一つ以上を有効成分として含む筋機能改善用化粧料組成物を提供する。
【0019】
本発明の他の目的を達成するために、本発明は前記化学式1の化合物、前記化学式2の化合物及び桑白皮抽出物からなる群より選ばれた一つ以上の筋肉疾患の予防又は治療剤製造のための使用を提供する。
【0020】
本発明の他の目的を達成するために、本発明は前記化学式1の化合物、前記化学式2の化合物及び桑白皮抽出物からなる群より選ばれた一つ以上を、これを必要とする個体に有効量で投与することを特徴とする筋肉疾患の予防又は治療方法を提供する。
【0021】
以下、本発明に対して詳細に説明する。
【0022】
本発明は下記化学式1の化合物、下記化学式2の化合物及び桑白皮抽出物からなる群より選ばれた一つ以上を有効成分として含む筋肉疾患予防又は治療用薬学組成物を提供する:
【化5】
【化6】
【0023】
本発明で前記桑白皮(Mori Cortex Radicis)は桑科(Moraceae)の桑属植物(Morus spp)に属するモラスアルバ(Morus alba)又はその他の植物等の根皮を乾燥したものある。
【0024】
本発明の一実施例によれば、本発明者らは桑白皮から前記化学式1で表示される化合物のモルシン及び前記化学式2で表示される化合物のクワノンジを分離し、前記モルシン、クワノンジ及び桑白皮抽出物が筋タンパク質合成に関与するp-mTORのタンパク質発現増加、筋タンパク質分解に関与するMuRF-1とatrogin-1のmRNA発現抑制、筋肉分化に関与するMyoDとmyogeninのmRNA発現を増加させることにより筋肉量の増大に優れた効果があることを確認した。
【0025】
前記化学式1の化合物又は前記化学式2の化合物は、植物抽出物から分離又は合成して利用するか、又は市販されている化合物を利用することもできる。
【0026】
本発明で前記化学式1で表示される化合物又は式2で表示される化合物は、桑白皮抽出物から分離されたものでもある。前記化学式1で表示される化合物又は化学式2で表示される化合物は桑白皮から分離されたものでもある。
【0027】
本発明の桑白皮抽出物は、公知の天然物抽出方法により抽出することもできる。好ましくは水、炭素数1乃至6の有機溶媒及び亜臨界又は超臨界流体からなる群より選ぱれた一つ以上の溶媒として抽出することもできる。前記炭素数1乃至6の有機溶媒は、炭素数1乃至6のアルコール(alcohol)、アセトン(acetone)、エーテル(ether)、ベンゼン(benzene)、クロロホルム(chloroform)、酢酸エチル(ethylacetate)、塩化メチレン(methylene chloride)、ヘキサン(hexane)、シクロヘキサン(cyclohexane)及び石油エーテル(petroleum ether)からなる群より選ばれたものでもあるが、これに制限されるものではない。
【0028】
また、本発明の桑白皮抽出物は、乾燥した桑白皮を食品加工に適切な精製水、エタノール及び亜臨界水又は超臨界二酸化炭素を利用して抽出、精製して得られるか又は、超高圧抽出装置を利用して抽出、精製して得ることができ、又は桑白皮植物を直接圧搾して得たオイルから分離精製して得ることができる。例えば、100MPa以上の超高圧条件下で桑白皮を抽出して抽出物を得られる。好ましくは100MPa乃至1000MPaの超高圧条件でもあるが、これに制限されるものではない。
【0029】
本明細書で、“筋”とは、すじ、筋肉、腱を包括的に指称し、“筋機能”とは筋肉の収縮により力を発揮する能力を意味し、筋肉が抵抗に打ち勝つために最大限に収縮力を発揮できる能力の筋力、筋肉が与えられた重量にどれほど長時間又はどれほど複数回収縮と弛緩を繰り返せるかを示す能力の筋持久力、短時間内に強い力を発揮する能力の瞬発力を含む。これらの筋機能は肝臓が主管し、筋肉量に比例する。用語“筋機能改善”とは、筋機能をより良く向上させることを意味する。
【0030】
本発明の筋肉疾患予防及び治療用薬学組成物は、筋肉消耗又は退化による筋肉疾患の予防又は治療に使用できる。筋肉の消耗及び退化は遺伝的要因、後天的要因は、老化などを原因として発生し、筋肉消耗は筋肉量の漸進的損失、筋肉、特に骨格筋又は随意筋及び心臓筋肉の弱化及び退行を特徴とする。これと関連した疾患の例には、緊張減退症(atony)、筋萎縮症(muscular atrophy)、筋異栄養症(muscular dystrophy)、筋肉退化、筋硬直症、筋ジストロフィー、筋萎縮性軸索硬化症、筋無力症、悪液質(cachexia)、筋肉減少症(sarcopenia)などを挙げられるが、これに制限されるものではない。本発明の組成物は筋肉量増大効果があって、筋肉はその種類を制限しない。
【0031】
本発明の筋肉疾患予防及び治療用又は筋機能改善用組成物は、桑白皮抽出物を単独で含有するか又は桑白皮抽出物とそれと類似した機能を示す有効成分を1種以上含有することができる。追加的な成分を含むと、本発明の組成物の筋機能改善効果がさらに促進されるであろう。前記成分追加の際には複合使用による皮膚安全性、製剤化の容易性、有効成分らの安定性を考慮することができる。
【0032】
本発明による組成物は、経口投与剤、経皮投与剤、吸込投与剤など薬学的組成物の形態、機能性食品、栄養補助剤、健康食品及び食品添加剤などの食品組成物の形態又は化粧料組成物の形態で製造されて体内に投与することができる。
【0033】
本発明の前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物は、筋肉疾患の予防及び治療効果又は筋機能改善効果が優れている。
【0034】
本発明の組成物は、筋肉量増加促進効果を有し、筋肉はその種類を制限しない。筋肉増加は身体成分の中でも特に筋肉の性能を向上させるもので、肉体的運動及び持久力向上を通じて筋肉量を増加させることができ、筋肉増加効果を有する物質を体内に投与する方法で筋肉量を増加できる。
【0035】
本発明の前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物は、筋肉量増加活性が優れているので、薬学的組成物の有効な成分として利用できる。
【0036】
また、本発明の前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物は、筋肉量増加活性が優れているので、食品組成物の有効な成分として利用できる。
【0037】
また、本発明の前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物は、筋肉量増加活性が優れているので、化粧料組成物の有効な成分として利用できる。
【0038】
本発明の薬学組成物は、前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物の薬学的に許容可能な塩を含むことができる。本明細書で用語“薬学的に許容可能な”とは、生理学的に許容され、ヒトに投与されるとき、通常アレルギー反応又はこれと類似した反応を起こさないことを意味し、前記塩には薬学的に許容可能な遊離酸(free acid)により形成された酸付加塩が好ましい。
【0039】
前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物の薬学的に許容可能な塩は、有機酸又は無機酸を利用して形成された酸付加塩でもあり、前記有機酸は、例えばギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、酪酸、イソ酪酸、トリフルオロ酢酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸、コハク酸、コハク酸モノアミド、グルタミン酸、酒石酸、シュウ酸、クエン酸、グリコール酸、グルクロン酸、アスコルビン酸、安息香酸、フタル酸、サリチル酸、アントラキノン酸、ジクロロ酢酸、アミノオキシ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸又はメタンスルホン酸を含む。無機酸は、例えば塩酸、臭素酸、硫酸、リン酸、硝酸、炭酸又はホウ酸を含む。酸付加塩は、好ましくは塩酸塩又は酢酸塩形態でもあって、より好ましくは塩酸塩形態でもある。
【0040】
前記言及の酸付加塩は、a)前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物と酸を直接混合するか、b)これらの中で一つを溶媒又は鹹水溶媒の中で溶解させて混合するか、又はc)前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物を溶媒又は垂下溶媒中の酸に位置させてこれらを混合する一般的な塩製造方法で製造される。
【0041】
前記とは別に追加的に塩が可能な形態はガバ塩、ガバペンチン塩、プレガバリン塩、ニコチン酸塩、アジピン酸塩、ヘミマロン酸塩、システイン塩、アセチルシステイン塩、メチオニン塩、アルギニン塩、ライシン塩、オルニチン塩又はアスパラギン酸塩などがある。
【0042】
また、本発明の筋肉疾患予防及び治療用薬学組成物は、薬学的に許容可能な担体をさらに含むことができる。
【0043】
薬学的に許容される担体には、例えば、経口投与用担体又は非経口投与用担体をさらに含め得る。経口投与用担体は、ラクトース、デンプン、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸などを含む。また、非経口投与用担体は、水、適切なオイル、生理食塩水、水性グルコース及びグリコールなども含む。また、安定化剤及び保存剤をさらに含むことができる。適切な安定化剤には、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム又はアスコルビン酸のような抗酸化剤がある。適切な保存剤には、塩化ベンザルコニウム、メチル-又はプロピルパラベン及びクロロブタノールがある。その他の薬学的に許容される担体には、次の文献に記載されているものを参考にできる(Remington's Pharmaceutical Sciences、19th ed., Mack Publishing Company、Easton、PA、1995)。
【0044】
本発明の薬学組成物は、ヒトをはじめとする哺乳動物にいかなる方法でも投与することができる。例えば、経口又は非経口で投与することができ、非経口的投与方法としては、これ制限されるものではないが、静脈内、筋肉内、動脈内、骨髄内、境膜内、心臓内、経皮、皮下、腹腔内、鼻腔内、腸管、局所、舌下又は直腸内投与でもある。
【0045】
本発明の薬学組成物は、上述した通り投与経路によって経口投与用又は非経口投与用製剤に剤形化することができる。剤形化の場合には、一つ以上の緩衝剤(例えば、生理食塩水又はPBS)、抗酸化剤、静菌剤、キレート剤(例えば、EDTA又はグルタチオン)、充填剤、増量剤、結合剤、アジュバント(例えば、水酸化アルミニウム)、懸濁剤、濃厚剤、湿潤剤、崩壊剤又は界面活性剤、希釈剤又は賦形剤を使用して調製することができる。
【0046】
経口投与のための固形製剤には、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁液又はカプセル剤などが含まれて、これらの固形製剤は、本発明の薬学組成物に少なくとも一つ以上の賦形剤の例を挙げれば、澱粉(トウモロコシ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、ジャガイモ澱粉などを含む)、炭酸カルシウム(calcium carbonate)、スクロース(sucrose)、ラクトース(lactose)、デキストロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、セルロース、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチル-セルロース又はゼラチンなどを混合して調剤できる。例えば、活性成分を固体賦形剤と配合してこれを粉砕して適切な補助剤を添加して顆粒混合物に加工することにより、錠剤又は糖衣錠剤を得ることができる。
【0047】
単純な賦形剤意外に、ステアリン酸マグネシウムタルクのような潤滑剤等も使用される。経口のための液状製剤には懸濁剤、内用液剤、乳剤又はシロップ剤などが該当するが、広く使用される単純希釈剤の水又はリキッドパラフィン以外に複数の賦形剤、例えば湿潤剤、甘味剤、芳香剤又は保存剤などが含まれる。
【0048】
また、場合によっては架橋結合ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸又はアルギン酸ナトリウムなどを崩壊剤として添加することができ、抗凝集剤、潤滑剤、湿潤剤、香料、乳化剤及び防腐剤などを追加して含み得る。
【0049】
非経口的に投与する場合、本発明の薬学組成物は適切な非経口用担体と共に注射剤、経皮投与剤及び鼻腔吸込剤の形態で当業界に公知された方法により剤形化することができる。前記注射剤の場合には、必ず滅菌すべきであり、バクテリア及び真菌のような微生物の汚染から保護されるべきである。注射剤の場合適切な担体の例には、これ限定はされないが、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール及び液体ポリエチレングリコール等)、これらの混合物及び/又は植物油を含む溶媒又は分散媒質でもある。より好ましくは、適切な担体には、ハンクス溶液、リンゲル溶液、トリエタノールアミンが含有されたPBS(phosphate buffered saline)又は注射用滅菌水、10%エタノール、40%プロピレングリコール及び 5%デキストロースのような等張溶液などを使用できる。前記注射剤を微生物汚染から保護するためには、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサール等のような多様な抗菌剤及び抗真菌剤を追加して含むことができる。また、前記注射剤は殆どの場合糖又は塩化ナトリウムのような等張化剤を追加して含むことができる。
【0050】
経皮投与剤の場合、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、外用液剤、パスタ剤、リニメント剤、エアロ剤などの形態が含まれる。前記で“経皮投与”とは薬学組成物を局所的に肌に投与して薬学組成物に含有された有効な量の活性成分が皮膚内に伝達されること意味する。
【0051】
吸込み投与剤の場合、本発明により使用される化合物は、適切な推進剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素又は他の適切な気体を使用して、加圧パック又は煙霧器からエアロゾルスプレー形態で便利に伝達することができる。加圧エアロゾルの場合、投薬単位は計量された量を伝達するバルブを提供して決定できる。例えば、吸込器又は取込器に使用されるゼラチンカプセル及びカートリッジは化合物、及びラクトース又は澱粉のような適切な粉末基剤の粉末混合物を含有するように剤形化できる。非経口投与用剤形は、すべての製薬化学に一般的に公知の処方箋文献(Remington's Pharmaceutical Science、15th Edition、1975、 Mack Publishing Company、Easton、Pennsylvania18042、Chapter 87:Blaug、Seymour)に記載されている。
【0052】
本発明の筋肉疾患の予防及び治療用薬学組成物は、前記化学式1の化合物、化学式2の化合物及び桑白皮抽出物からなる群より選ばれた一つ以上を有効量で含む時、好ましい筋肉疾患予防及び治療効果を提供できる。本明細書で“有効量”とは、陰性対照群に比べてそれ以上の反応を示す量を意味し、好ましくは筋機能を向上させるのに十分な量を意味する。本発明の薬学組成物に前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物が、0.01乃至99.99%含まれて、残量は薬学的に許容可能な担体が占める。本発明の薬学組成物に含まれる前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物の有効量は、組成物が製品化される形態等により異なり得る。
【0053】
本発明の薬学組成物の総有効量は、単一投与(single dose)で患者に投与することができ、多重投与(multiple dose)で長期間投与される分割治療方法(fractionated treatment protocol)により投与することもできる。本発明の薬学組成物は、疾患の程度により有効成分の含量を異にすることができる。非経口投与時には前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物を目安に、一日に体重1kg当たり好ましくは、0.01乃至50mg、より好ましくは0.1乃至30mgの量で投与できるように、さらに、経口投与時には前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物を目安に、一日に体重1kg当たり好ましくは0.01乃至100mg、より好ましくは0.01乃至10mgの量で投与できるように1乃至数回に分けて投与できる。しかし前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物の容量は薬学組成物の投与経路及び治療回数だけでなく、患者の年齢、体重、健康状態、性別、疾患の重症度、食餌及び排泄率など多様な要因を考慮して患者に対する有効投与量が決定されるので、このような点を考慮した時、当分野の通常の知識を有する者であれば前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物を筋肉疾患予防及び治療のための特定した用途による適切な有効投与量を決定できる。本発明による薬学組成物は本発明の効果を示す限り、その剤形及び投与経路及び投与方法に特別な制限はされない。
【0054】
本発明の筋肉疾患予防及び治療用薬学組成物は、単独で又は手術、放射線治療、ホルモン治療、化学治療又は生物学的反応調節剤を使用する方法と併用して使用できる。
【0055】
本発明の筋肉疾患予防及び治療用薬学組成物は、また、前記化学式1の化合物、化学式式2の化合物又は桑白皮抽出物からなる群より選ばれた一つ以上を有効成分として含む外用剤の剤形で提供することができる。
【0056】
本発明の筋肉疾患予防及び治療用薬学組成物を皮膚外用剤に使用する場合、追加して脂肪物質、有機溶媒、溶解剤、濃縮剤及びゲル化剤、軟化剤、抗酸化剤、懸濁化剤、安定化剤、発泡剤(foaming agent)、芳香剤、界面活性剤、水、イオン性乳化剤、非イオン性乳化剤、充填剤、金属イオン封鎖剤、キレート剤、保存剤、ビタミン、遮断剤、湿潤化剤、エッセンシャルオイル、染料、顔料、親水性活性剤、親油性活性剤又は脂質小胞など皮膚外用剤に通常使用される任意の他の成分のような皮膚科学分野で通常使用されている補助剤を含むことができる。また前記成分らは皮膚科学分野で一般的に使用される量で導入できる。
【0057】
本発明の筋肉疾患予防及び治療用薬学組成物が皮膚外用剤として提供される場合、これに制限はされないが、軟膏、パッチ、ゲル、クリーム又はスプレーなどの剤形でもある。
【0058】
本発明は、また、下記化学式1の化合物、下記化学式2の化合物及び桑白皮抽出物からなる群より選ばれた一つ以上を有効成分として含む筋肉疾患予防又は筋機能改善用食品組成物を提供する:
【化7】
【化8】
【0059】
本発明の食品組成物は、機能性食品(functional food)、栄養補助剤(nutritional supplement)、健康食品(health food)、食品添加剤(food additives)及び飼料などのすべて形態を含み、ヒト又は家畜をはじめ動物を取食対象にする。前記類型の食品組成物は当業界に公知された通常の方法により多様な形態で製造できる。
【0060】
前記類型の食品組成物は、当業界に広く知られた通常の方法により多様な形態で製造することができる。一般食品としてはこれに限定はされないが、飲料(アルコール性飲料を含む)、果物及びその加工食品(例:果物缶詰、瓶詰、ジャム、ママレード等)、魚類、肉類及びその加工食品(例:ハム、ソーセージ、コーンビーフ等)、パン類及び麺類(例:うどん、そば、ラーメン、スパゲッテイ、マカロニ等)、果汁、各種ドリンク、クッキ、飴、乳製品(例:バター、チーズ等)、食用植物油脂、マーガリン、植物性蛋白質、レトルト食品、冷凍食品、各種調味料(例:味噌、醤油、ソース等)等に前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物を添加して製造することができる。さらに、栄養補助剤にはこれに限定はされないが、カプセル、タブレット、丸剤等に桑白皮抽出物を添加して製造することができる。さらに、健康食品にはこれに限定はされないが例えば、前記桑白皮抽出物自体をお茶、ジュース及びドリンクの形態で製造して飲用(健康飲料)できるように液状化、顆粒化、カプセル化及び粉末化して摂取できる。さらに、前記桑白皮抽出物を食品添加剤の形態で使用するには、粉末又は濃縮液の形態で製造して使用できる。さらに、桑白皮抽出物と筋肉疾患の予防及び筋機能改善効果があるとして知られている公知の活性成分と共に混合して組成物の形態で製造できる。
【0061】
本発明の筋肉疾患の予防及び筋機能改善用組成物が健康飲料組成物に利用される場合、前記健康飲料組成物は通常の飲料と同じく多様な香味剤又は天然炭水化物などを追加成分として含有できる。上述した天然炭水化物はブドウ糖、果糖のような単糖類;マルトース、スクロースとのような二糖類;デキストリン、シクロデキストリンのような多糖類;キシリトール、ソルビトール、エリスリトールなどの糖アルコールでもある。甘味剤は、タウマーティン、ステビア抽出物のような天然甘味剤;サッカリン、アスパルテームのような合成甘味剤などを使用できる。前記天然炭水化物の比率は本発明の組成物100mL当たり一般的に約0.01〜0.04g、好ましくは約0.02〜0.03gである。
【0062】
前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物は、筋肉疾患予防及び筋機能改善用食品組成物の有効成分として含有できるが、その量は筋肉疾患予防及び筋機能改善用作用を達成するに有効な量であって、特に限定されるものではないものの、全体の組成物の総重量に対して0.01乃至100重量%であることが好ましい。本発明の食品組成物は、前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物と共に筋肉疾患予防及び筋機能改善用組成物に効果があると知られている他の活性成分と共に混合して製造できる。
【0063】
前記の他に本発明の健康食品は、多様な栄養剤、ビタミン、電解質、風味剤、着色剤、ペクト酸、ペクト酸の塩、アルギン酸、アルギン酸の塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール又は炭酸化剤などを含有できる。その他に、本発明の健康食品は、天然フルーツジュース、フルーツジュース飲料又は野菜飲料の製造のための果肉を含有できる。これらの成分は独立的に又は混合して使用できる。これらの添加剤の比率はそれほど重要ではないが本発明の組成物100重量部当り0.01〜0.1重量部の範囲で選択されるのが一般的である。
【0064】
本発明は、さらに化学式1の化合物、下記化学式2の化合物及び桑白皮抽出物からなる群より選ばれた一つ以上を有効成分として含む筋機能改善用化粧料組成物を提供する:
【化9】
【化10】
【0065】
本発明の化粧料組成物は、前記化学式1の化合物、化学式2の化合物及び桑白皮抽出物からなる群より選ばれたいずれか一つ以上を有効成分として含有して皮膚学的に許容可能な賦形剤と共に基礎化粧品組成物(化粧水、クリーム、エッセンス、クレンジングフォーム及びクレンジングウォーターのような洗顔剤、パック、ボディオイル)、色調化粧品組成物(ファンデーション、口紅、マスカラ、メイキャップベース)、頭髪製品組成物(シャンプー、リンス、ヘアコンディショナー、ヘアジェル)及び石鹸などの形態で製造できる。
【0066】
前記賦形剤には、これに限定はされないが例えば、皮膚軟化剤、皮膚浸透増強剤、着色剤、芳香剤、乳化剤、濃化剤及び溶媒を含め得る。さらに、香料、色素、殺菌剤、酸化防止剤、防腐剤及び保湿剤などを追加して含むことができ、物性の改善を目的に漸増剤、無機塩類、合成高分子物質などを含む。例えば、本発明の化粧料組成物で洗顔剤及び石鹸を製造する場合には、通常の洗顔剤及び石鹸ベースに前記桑白皮抽出物を添加して容易に製造することができる。クリームを製造する場合には、一般的な水中油滴型(O/W)のクリームベースに桑白皮抽出物又はこれの塩を添加して製造することができる。ここで香料、キレート剤、色素、酸化防止剤、防腐剤などと、物性改善を目的にしたタンパク質、ミネラル、ビタミンなどの合成又は天然素材を追加して添加することができる。
【0067】
本発明の化粧料組成物に含有される前記化学式1の化合物、化学式2の化合物又は桑白皮抽出物の含量は、これに限定はされないが、全体の組成物総重量に対して0.001乃至10重量%であることが好ましく、0.01乃至5重量%であることがさらに好ましい。前記含量が0.001重量%未満では、目的とする
筋機能改善効果を期待できず、10重量%を超えると安全性又は剤形上の製造に困難があり得る。
【0068】
本発明は、下記化学式1の化合物、下記化学式2の化合物及び桑白皮抽出物からなる群より選ばれた一つ以上の筋肉疾患予防又は治療薬製造のための使用を提供する:
【化11】
【化12】
【0069】
本発明はさらに、下記化学式1の化合物、下記化学式2の化合物及び桑白皮抽出物からなる群より選ばれた一つ以上を、これを必要とする個体に有効量で投与することを特徴とする筋肉疾患予防又は治療方法を提供する:
【化13】
【化14】
【0070】
本発明の前記“有効量”とは、個体に投与したとき、
筋肉疾患及び筋機能の改善、治療及び予防効果を示す量を意味し、前記“個体”とは動物、好ましくは哺乳動物、特にヒト及び家畜を含む動物でもあって、動物から由来した細胞、組織、器官等でもある。前記個体は治療が必要な患者(patient)又は家畜でもある。