特許第6564162号(P6564162)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6564162
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】混練ゴムシートの供給装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 31/04 20060101AFI20190808BHJP
   B29K 21/00 20060101ALN20190808BHJP
【FI】
   B29C31/04
   B29K21:00
【請求項の数】2
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-80544(P2014-80544)
(22)【出願日】2014年3月24日
(65)【公開番号】特開2015-182460(P2015-182460A)
(43)【公開日】2015年10月22日
【審査請求日】2017年3月16日
【審判番号】不服2018-15210(P2018-15210/J1)
【審判請求日】2018年10月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】513035531
【氏名又は名称】有限会社トクセイ工業
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】徳本 政義
【合議体】
【審判長】 須藤 康洋
【審判官】 植前 充司
【審判官】 大島 祥吾
(56)【参考文献】
【文献】 実開平7−5706(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C31/00-31/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム練りロール12上方に位置するブレンダー駆動ロール20とブレンダー従動ロール22とを偏心位置に設け、
前記ブレンダー駆動ロール20の両端もしくは片側に伝達リング21を備え、
前記ブレンダー従動ロール22の両端もしくは片側に従動リング23を備え、
前記ブレンダー駆動ロール20に回転動力を伝達し、
前記ブレンダー駆動ロール20に設けた前記伝達リング21と前記ブレンダー従動ロール22に設けた前記従動リング23との径が異なり、前記伝達リング21の径を前記従動リング23の径より大径のリング径としたことにより、前記ブレンダー駆動ロール20の回転速度より前記ブレンダー従動ロール22の回転速度を増速させる増速機構を装備していることを特徴とする混練りゴムシートの供給装置。
【請求項2】
前記伝達リング21と前記従動リング23が接触した状態で前記ブレンダー駆動ロール20と前記ブレンダー従動ロール22との設定間隔は2〜3mmであり
ゴムシート噛み込み後は、前記駆動リング21と前記従動リング23の接触は分離し、
回転動力は前記ブレンダー駆動ロール20から前記ゴムシートを介して前記ブレンダー従動ロール22へ伝達することを特徴とする請求項1記載の混練りゴムシートの供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ゴム塊をゴムシートに成形された状態で引き取り左右振り込む事で冷却を伴い混合物の分散を効率良く行うロールブレンダーに於けるゴムシートの供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来知られている前記ロールブレンダー実開平05−5413は、ゴムシート10を引き揚げ収容する為の前記ゴムシート10先端供給の高精度を要求する作業が作業者の技に頼っており、近年まで混合機の原材料引き揚げ装置実開平05−26315記載された機構があるが優れた機構が見出せない現状のまま、従来より行われている過酷な作業環境の中で困難な先端手投込作業のまま未だ作業者の技能に依存している。
【0003】
ゴム練りロール12から切り出した前記ゴムシート10の前記ロールブレンダーへ供給手段として機械的搬送機構を設ける場合前記ゴム練りロール12の主な作業である供給・錬り込み・切り出し作業に加え新たな操作技能を必要とし加えて作業空間を減少させてしまう為、従来のロールブレンダーの機構を維持させた改善が必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来からの大型装置前記ゴム練りロール12の機構を変えず前記ロールブレンダーの機能向上によるゴム混練り工程における混練作業を安定充実させる事でゴム製品の品質向上を行う。
【0005】
作業工程を技能に依存しない容易な作業にする事で供給作業を簡素化して作業者の労力を軽減する。
【発明の解決しょうとするための手段】
【0006】
図2に記載されているように、前記ゴム練りロール12に巻き付いた前記ゴムシート10を切出すためのロール切出しカッター14を装備する事で切出し作業とゴムシート先端供給作業を同時に行わず分業化して作業の単純化を行い先端供給作業を容易に行える様にする。
【0007】
従来の設備は前記ゴム練ロ−ル12より切出された前記ゴムシート10の先端をブレンダー駆動ロール20とブレンダー従動ロール22の間へほぼ正確に供給して噛み込ませる高精度な作業を簡素化するために、図11に記載されているように伝達リング21より従動リング23へ、異径にする事による増速機構を装備、以前の様な前記ゴムシート10の先端の長さを正確に切出さなくても容易に供給出来る先端供給装置である。
【発明の効果】
【0008】
図3に記載されているように、前記ゴム練りロール12に装備された前記切出しカッター14を作動させ前記ゴムシート10を切出す事で切出し幅も最適な状態に固定出来、ゴムシート切出しから供給までの作業が容易に行うことが出来る。
【0009】
図12に記載されているように、前記ゴムシート10先端を前記ブレンダー駆動ロール20と前記ブレンダー従動ロール22を超える程度上部へ投げ込むだけで前記ブレンダー駆動ロール20と増速回転している前記ブレンダー従動ロール22の間に巻き込まれ前記ゴムシート10先端を容易に噛み込み供給することができる。
【0010】
前記ゴム練りロール12から前記ブレンダー駆動ロール20へ供給する前記ゴムシート10の弾力性と熱に依る伸びを吸収して安定した速度で運転する為に前記ブレンダー駆動ロール20の速度は前記ゴム練ロール12の表面速度に対して−20%から+30%の変速が可能な機構を有している。
【発明を実施するための形態】
【0011】
前記ゴム練りロール12に装備された前記切出しカッター14を作動させ前記ゴムシート10を切出す準備で前記切出しカッター14をロール面へ接触させ切れ目をロール回転方向に入れた状態で水平方向に手作業用ナイフで切り込み前記ゴムシート10先端を剥ぎ取る。
【0012】
図3に記載されているように、剥ぎ取った前記ゴムシート10先端を投入し易い手のひらで広げ持つ状態で投入距離までの弛みを持たせた切出し長さで投入する。
【0013】
前記ブレンダー駆動ロール20から前記ブレンダー従動ロール22へ前記ゴムシート10が供給される迄は前記伝達リング21により前記従動リング23は50%増速回転しているために図12に記載されているように作業者が前記ゴムシート10の端を掴み引き取り、前記ブレンダー駆動ロール20から前記ブレンダー従動ロール22上に投げ込む事で前記ゴムシート10の先端は前記ブレンダー駆動ロール20と前記ブレンダー従動ロール22間に図3に記載されているように容易に巻き込まれ噛み込まれる。伝達リング21と従動リング23とが接触した状態において、ブレンダー駆動ロール20とブレンダー従動ロール22との設定間隔が2〜3mmとなるように、前記伝達リング21と前記従動リング23の接触位置を設定している。
【0014】
前記ブレンダー駆動ロール20から前記ブレンダー従動ロール22へ噛み込まれた前記ゴムシート10は前記ブレンダー従動ロール22を押し上げる為に前記伝達リング21と前記ブレンダー従動リング23は離れてゴムシートを介して同速度で、前記ブレンダー駆動ロール20と前記ブレンダー従動ロール22に挟まれて引き揚げられ混合作業運転を行う。
【0015】
,図,図に記載されているように、前記ゴムシート10先端を供給完了した後、前記切出しカッター14で切出していた切り目へ手作業用ナイフで前記ゴム練りロール12前幅に水平方向に順次切り裂き前記ゴム練りロール12前幅の前記ゴムシート10を前記ブレンダー駆動ロール20へ供給、前幅のゴムシート10はガイドロール26により丸め込まれる状態となり前記ガイドロール26はガイドローラー駆動スクリュー27及びブレンダーロール駆動電動機28により左右の振り運転で前記ゴムシート10の丸めと左右振りに依る混練工程における高精度の分散が得られる。
【0016】
図8図9図10に記載されているように、今練工程作業完了後前記ゴムロール12面へ前記ゴムシート10を端面より手作業用ナイフで切り裂き前記ゴムロール12面へ巻き付け戻して混練り作業終了いたします。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】 ゴム練りロール及びブレンダー装置全体構成図
図2】 ゴム掛け前説明図
図3】 ゴム掛け投入説明図
図4】 ゴム掛け投入完了時図
図5】 全幅ゴム掛け切り広げ図
図6】 全幅ゴム掛け運転左端図
図7】 全幅ゴム掛け完了運転図
図8】 ゴム掛け終了ゴムシート戻し始め図
図9】 ゴム掛け終了ゴムシート戻し中図
図10】 作業終了時図
図11】 変速機構造詳細ゴムシート供給前図
図12】 変速機構造詳細ゴムシート供給図
図13】 変速機構造詳細ゴムシート供給完了図
【符号の説明】
【0018】
10 ゴムシート
11 ゴム溜り
12 ゴム練ロール
13 ゴム受け皿
14 切出しカッター
20 ブレンダー駆動ロール
21 伝達リング
22 ブレンダー従動ロール
23 従動リング
24 駆動ロールスクレーパー
25 従動ロールスクレーパー
26 ガイドロール
27 ガイドローラー駆動スクリュー
28 ブレンダーロール駆動電動機
29 ガイドロール駆動スクリュー電動機
30 フリーロール
31 従動ロールガイドアーム
32 ブレンダー本体フレーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13