【課題を解決するための手段】
【0019】
第1の態様によれば、飲料調製アセンブリであって、
水溶性飲料粉末を貯蔵するための容器であって、タンク及び粉末出口を備える、容器と、
水溶性飲料粉末及び希釈液から飲料を調製するための溶解チャンバであって、少なくとも1つの希釈液入口及び1つの飲料出口を備える、溶解チャンバと、
容器の粉末出口から溶解チャンバに水溶性飲料粉末を案内するためのシュートと、
溶解チャンバから空気を排出するように構成された空気出口とを備え、
粉末出口が、導管によってシュートに接続され、
粉末出口、導管、シュート、及び溶解チャンバが、気密接続部を通じて一体に接続され、
このアセンブリが、空気入口を備え、その空気入口が、シュートの上方にのみ配置されている、飲料調製アセンブリが提供される。
【0020】
本発明の飲料調製アセンブリは、水溶性飲料粉末及び希釈液から、具体的には、1回量のその粉末と希釈液(好ましくは、水)とを混合することによって、飲料を調製するために考案される。混合の間に、粉末が水中に溶解し、その混合により飲料が製造される。
【0021】
このアセンブリは、水溶性飲料粉末を貯蔵するための容器を備え、その容器は、タンク及び粉末出口を備える。通常は、粉末出口は、タンクの底部に配置されている。好ましくは、このアセンブリは、水溶性飲料粉末を投入して、その投入された粉末を、容器出口を通じて溶解チャンバに送出するための、投入装置を備える。この投入装置は、好ましくは、回転可能な容量投入部材である。この投入用の装置は、投入スクリュー、投入オーガ、又は有孔ディスクのリスト中に含まれ得る。容器のタイプに応じて、投入装置は、容器の内側に一体化させるか、又は容器の出口に設けることができる。好ましい実施形態によれば、投入装置は、容器の内側に定置され、容器の底部に配置されている。この投入装置は、好ましくは、バネ式又はスクリュー式オーガである。そのようなオーガは、ある体積の粉末を、容器から粉末出口に変位させる。容器及び投入装置からなる、この部分アセンブリは、通常、現行の飲料注出機内では、キャニスタとして特定される。
【0022】
本発明のアセンブリは、水溶性飲料粉末及び希釈液から飲料を調製するための、溶解チャンバを備え、この溶解チャンバは、少なくとも1つの希釈液入口及び1つの飲料出口を備える。この溶解チャンバは、通常、可溶性粉末と希釈液とを効率的に接触させ、飲料を製造するための粉末の溶解を改善するように設計される。
【0023】
この溶解チャンバは、チャンバの内側に、ジェットの形態で希釈液を導入するように構成された、少なくとも1つの希釈液入口を備え得る。このチャンバは、好ましくは、液体の渦流がチャンバ内に作り出され、この渦流に希釈液のジェットが衝突するように構成される。そのような溶解チャンバは、国際公開第2008/071613号で説明されている。好ましい実施形態によれば、この溶解チャンバは、チャンバ内の異なる高さに配置された2つの入水口を備える。好ましくは、より高い入口は、頂部に近接する。より高い入口を通じて導入される希釈液は、通常、飲料調製の後にチャンバをすすぐために、又は大きいサイズの飲料を調製するために使用される。
【0024】
あるいは、この溶解チャンバは、ボウル及びホイッパを備え得る。このホイッパは、粉末と希釈液との混合物を混合するようにモーターによって作動され、通常は、その混合物を起泡させる。
【0025】
通常は、この溶解チャンバは、容器の粉末出口の下に配置されていることにより、容器からチャンバ内に、自然落下によって粉末を送出することができる。
【0026】
一般的に、溶解チャンバの頂部は開放されることにより、粉末は、自然落下によって、内側に自由に流れることができる。開放されるとは、例えば蓋によって、チャンバの頂部が覆われていないことを意味する。
【0027】
希釈液入口は、希釈液供給源に接続される。希釈液は、一般的には水である。希釈液供給源は、一般的に、希釈液タンク、ポンプ、希釈液加熱器及び/又は希釈液冷却器、並びに、要求された希釈液をチャンバ内に送出するための弁を備える。
【0028】
本発明のアセンブリは、容器の粉末出口から溶解チャンバに落下する、水溶性飲料粉末を案内するための、シュートを備える。一般的に、このシュートは、円筒形状を呈し、好ましくは、シュートの頂部から底部へと先細となる、円錐形状を呈する。
【0029】
このアセンブリは、溶解チャンバから空気を排出するように構成された、空気出口を備える。この空気出口は、一般的に、通常は送風機である空気吸い込み装置に接続された、単純な孔、管、又は導管である。この空気出口は、一般的に、溶解チャンバの頂部の、上方又は近傍に配置されている。一実施形態によれば、このアセンブリは、2つ以上の空気出口を備え得る。
【0030】
本発明によれば、粉末出口は、導管によってシュートに接続される。その結果、現況技術の現行の実施形態に反して、粉末出口とシュートとの間の粉末流路は、大気に開放されていない。この導管は、溶解チャンバへの粉末の送出の間に、注出機ハウジングの内側に粉末が流れることを防止する、遮蔽体としての役割を果たす。この導管はまた、以下で説明されるように、溶解チャンバ内で生成される湿気から粉末出口を防護することにも関与する。
【0031】
本発明によれば、粉末出口、導管、シュート、及び溶解チャンバは、気密接続部を通じて一体に接続される。それゆえ、これらの種々の要素のアセンブリは、気密閉鎖されたアセンブリを形成する。粉末出口から溶解チャンバへと下降する粉末流路の周囲に、閉鎖空間が作り出される。
【0032】
本発明によれば、飲料調製アセンブリは、空気入口を備え、この空気入口は、シュートの上方にのみ配置されている。この空気入口は、一般的に、そのアセンブリの外側に開放された単純な孔である。この孔は、格子によって防護することができ、又は、格子を形成する幾つかの孔が存在し得る。本発明によれば、この空気入口は、シュートの上方にのみ存在する。それゆえ、シュートの下には、空気入口が存在しない。
【0033】
このアセンブリは、アセンブリ内の空気の流れを制御するために特異的に設計された、これらの空気入口及び空気出口を除いて、アセンブリの内側と外側との間が気密性であるように構成される。このアセンブリの各要素は、それらの設計された空気出口及び空気入口を除いて空気の漏洩を回避するように、一体に組み立てられることにより、空気流路が制御される。
【0034】
このアセンブリは、方向及び安定性の観点から、内側の空気流の総合制御を可能にする。空気流は、アセンブリの各部分内で常に同じ方向であり、システム内で漏洩を作り出す恐れがある、経時的な空気速度の減少は存在しない。
【0035】
一般的に、この気密性は相対的なものであり、アセンブリの要素の種々の部品間の接続部での、ある程度の少ない漏洩は、そのアセンブリ内の全般的な空気の流路を阻害しない限りは、容認することができる。例えば、ねじ込み、スナップ嵌め、共形の形状間でのスライド、バヨネット式接続、それぞれの部品内の対応するピン及び孔を使用する接続のような接続は、全般的に、気密接続を提供し、アセンブリの内側の空気流の制御を可能にするために十分である。
【0036】
好ましくは、このアセンブリの種々の部分は、洗浄のために、一方を他方から解体することができる。それゆえ、このアセンブリは、好ましくは、取り外し可能な接続部を提示する。取り外し可能な接続部は、少なくとも、
溶解チャンバとシュートとの間、及び、
導管と粉末出口との間に存在し得る。
【0037】
好ましくは、導管の第1の末端部は、容器の粉末出口に接続され、導管の第2の末端部は、シュートの頂部に接続される。好ましくは、導管の第1の末端部は、容器の粉末出口に係合するように、水平に方向付けされる。この実施形態によれば、導管は、通常、その第2の末端部が本質的に垂直となるように、屈曲部を提示する。好ましい実施形態によれば、容器の粉末出口と、導管の第1の末端部とは、一方が他方に係合して接続部を作り出すことができるように、共形の形状を呈する。好ましくは、導管の第1の末端部は、容器の粉末出口を包囲する。この接続は、粉末出口の周囲に、導管の第1の末端部をスライドさせることによって、確立することができる。
【0038】
好ましくは、このアセンブリ内では、環状壁部が、シュートの底壁部を包囲して、
・この環状壁部とシュートの底壁部との間の第1の内部環状空間、及び、
・この環状壁部とチャンバの頂壁部との間の第2の外部環状空間を画定し、
第1の内部環状空間は、溶解チャンバから空気を排出するように構成された、空気出口に接続される。
【0039】
好ましくは、シュート及び導管は、ある材料からなる一体の単一部品で作製される。この実施形態では、導管の底部が、シュートを形成する。溶解チャンバ及び容器の粉末出口を、この単一部品に接続することができ、また、その単一部品から解体することもできる。
【0040】
この好ましい実施形態では、好ましくは、空気出口は、その単一部品の一部である。
【0041】
好ましくは、この単一部品は、溶解チャンバの頂部の対応する接続手段に適合するように構成された接続手段を備える。この接続手段は、好ましくは、気密接続を保証する。この接続手段は、ねじ込み接続、バヨネット式接続、それぞれの2つの部品内の対応するピン及び孔、あるいは、2つの部品を接続するための任意の他のタイプの手段とすることができる。
【0042】
好ましくは、この単一部品は、容器の粉末出口の対応する接続手段に適合するように構成された接続手段を備える。この接続手段は、好ましくは、気密接続を保証する。この接続手段は、単純に、上記で既に説明されたような共形の形状とすることができる。
【0043】
好ましくは、この単一部品は、空気抽出ダクトに適合するように構成された接続手段を備える。好ましくは、この適合は、気密接続を保証する。この場合も、その接続手段は、単純に、上記で既に説明されたような共形の形状とすることができる。
【0044】
気密接続は、ガスケットを使用することによって、補強することができる。しかしながら、ねじ込み及びバヨネットのような単純な接続も十分なものであり得る。
【0045】
好ましくは、このアセンブリが、上記で説明されたような環状リングを備える場合には、単一部品は、その環状リングを備える。
【0046】
好ましくは、水溶性飲料粉末を貯蔵するための容器の粉末出口は、溶解チャンバ内での飲料の調製の間、閉鎖されるように構成される放出ポートを備える。
【0047】
好ましくは、この水溶性飲料粉末を貯蔵するための容器の放出ポートは、
その底部部分内にくり抜き孔を備える内部送出管と、
その底部部分内にくり抜き孔を備える外部可動カバーとを備え、この外部可動カバーは内部送出管の少なくとも一部を覆い、
・内部送出管及び外部可動カバーの双方のくり抜き孔が互いに重なる投入位置と、
・外部可動カバーの表面が、送出管のくり抜き孔に重なって閉鎖する休止位置との間で、移動可能である。
【0048】
一般的に、放出ポートの内部送出管は、固定されている。一般的に、この内部送出管は、容器タンクの出口に取り付けられる。一実施形態によれば、この内部送出管は、容器タンクの出口の一部とすることができる。この内部送出管は、通常、円筒形の形状を呈する。内部送出管の端部の基底部は、出口末端部の近傍で閉鎖されることにより、投入装置によって変位された1回量の飲料粉末は、くり抜き孔のみによって排出することができる。好ましくは、このくり抜き孔は、管の端部に隣接する。一実施形態によれば、内部送出管は、そのくり抜き孔の前で管の下側部分を遮断する、部分的堰、好ましくは半月形の堰を備え得る。
【0049】
放出ポートはまた、外部可動カバーも備える。外部とは、容器タンクから粉末を送出する内部送出管を、この管が包囲することを意味する。この外部カバーもまた、その底部部分内に、くり抜き孔を備える。この外部カバーは、移動可能であることにより、その位置に従って、そのくり抜き孔は、送出管のくり抜き孔に重なることも、又は重ならないことも可能であり、その結果、粉末を送出するための放出ポートの、開放又は閉鎖が可能となる。
【0050】
好ましくは、外部可動カバーは、くり抜き孔に隣接する内部送出管の端部を覆う、その端部に、少なくとも1つの開口部を備える。この開口部は、一部の粉末又は微粒子が、この可動カバーの移動の間に、管の端部とカバーの端部との間に捕捉されたまま留まることを回避させる。粉末又は微粒子は、この開口部を通じて、可動カバーから逸出することができる。
【0051】
好ましくは、外部可動カバーは、並進移動に従って移動する。この並進移動は、好ましくは、内部送出管の軸方向に沿ったものである。この方向は、通常、バネ式オーガの軸の方向である。
【0052】
好ましくは、このアセンブリは、外部可動カバーに力を加えることにより、そのカバーを内部送出管のくり抜き孔から離れる方向に押すことが可能な、作動装置を備える。それゆえ、粉末を送出することができる。
【0053】
そのような放出ポートを備える実施形態によれば、粉末出口に接続されたこのアセンブリの導管は、外部可動カバーの移動のための空間を提供するように構成される。好ましくは、その空間は、粉末の送出の間、外部可動カバーが、空気入口とシュートの底部との間の空気に関する経路を、少なくとも部分的に封鎖するように構成される。
【0054】
このアセンブリを構成する種々の要素の気密接続により、空気がアセンブリ内に入り込み、アセンブリ内で循環し、アセンブリから流出する方式を、制御することができる。具体的には、空気出口で空気を吸い込むことにより、空気入口からシュートの底部断面S2を通過する、一方向性の空気の流れFを作り出すことができる。「一方向性」とは、空気が、その断面を通過して、1つの方向のみに従って流れることを意味する。このアセンブリの使用の通常の意味によれば、通常、その方向は、シュートの頂部からシュートの底部へと下降する、垂直方向であることを意味する。シュートの底部断面S2にわたって、空気流は、均一に分布されることもまた望ましい。「均一に」とは、空気が、その断面全体にわたって、本質的に同じ速度を呈することを意味する。
【0055】
好ましくは、吸い込まれた空気は、溶解チャンバ内に存在するミストに対する遮蔽を作り出すために十分な(シュートの底部断面S2をミストが横断することを防止するための)速度V2を呈する、その一方向性の空気流を作り出す。このミストは、飲料調製又はチャンバの洗浄の間に、対流によって自然に上昇することが可能な、蒸気、水蒸気、小さい液滴からなる。上記の制御された空気流の実装により、シュート底部の下にのみ、ミストが存在することが可能となる。その結果、湿気は、シュート底部を通過する空気流によって作り出された、この境界を横断することができない。
【0056】
画定されたシュート底部断面S2に基づいて、空気出口で空気を流量Qで吸い込むことによって、一方向性の空気速度V2に到達することができる。適切な流量Qは、ミストに対する遮蔽を作り出すための、十分な空気の速度に到達することを保証する。好ましくは、V2は、ミストの対流速度に対応する、0.05m/sを上回る。
【0057】
このアセンブリの内部幾何学形状の設計はまた、アセンブリの内側での空気流の循環を最適化するように、設計することもできる。
【0058】
一般的に、断面S2は、粉末出口から落下する1回量の粉末が、シュートの上側表面上に堆積しないように画定される。底部シュートの画定された断面S2に基づいて、空気出口での流量Qの制御が、上記の制御を可能にするパラメータとなる。シュート底部断面を通過する空気流を制御する目標に最適に到達するように、他のパラメータ、具体的には、空気入口とシュート底部との距離、及びリングの幾何学形状を規定することができる。
【0059】
好ましくは、空気出口の断面S3は、溶解チャンバ内に存在する水が、その空気出口を通じて吸い込まれないように画定することができる。実際に、この断面S3が、過度に小さい場合には、その空気出口での局所的な空気流の速度は、飲料調製又はすすぎの間に、液滴がチャンバから吸い込まれるようなものとなる恐れがある。
【0060】
好ましくは、空気入口の断面S1は、空気の圧力損失を回避するように画定される。実際に、この断面S1が、過度に小さい場合には、その空気入口での圧力降下は、送風機が、必要とされる流量Qを達成するために、その高い圧力降下に対抗しなければならないようなものとなる恐れがある。このことは、その必要とされる流量Qを得るために、極めて強力な送風機が必要とされることを意味し、この送風機は、飲料注出機に関しては、過剰なサイズとなる恐れがある。更には、過度に小さい断面S1は、通常、その高い局所速度により騒音を生じさせる。
【0061】
特定の実施形態によれば、本発明は、シュートの底部断面S2が、2〜20cm
2に含まれる断面を呈し、空気出口での10
−5〜10
−3m
3/sに含まれる吸い込み空気流量Qを呈することにより、0.05〜0.5m/sに含まれるシュート底部での速度V2を得ることが可能な、飲料調製アセンブリに関連する。
【0062】
この特定の実施形態によれば、
空気入口とシュートの底部断面S2との距離は、5〜15cmに含まれ得る。
【0063】
空気出口の断面S3は、2〜8cm
2に含まれる断面を呈する。
【0064】
空気入口(又は、幾つか存在する場合には、全ての空気入口)の断面S1は、2〜8cm
2に含まれる断面を呈する。
【0065】
アセンブリの幾何学形状に応じて、上記で説明されたような一方向性の空気流路を得るために、上記の数字を適応させることができる。
【0066】
第2の態様によれば、上記で説明されたような、少なくとも1つの飲料調製アセンブリを備える、飲料注出機が提供される。
【0067】
この飲料注出機内では、少なくとも1つの飲料調製アセンブリの空気出口は、抽出ダクトに接続され、この抽出ダクト内に、送風機が存在する。
【0068】
好ましくは、この飲料注出機は、幾つかの飲料調製アセンブリを備え、各飲料調製アセンブリは、特定の飲料の調製に特化される。この飲料注出機は、コーヒー飲料の調製に特化された、少なくとも1つの飲料調製アセンブリと、乳飲料の調製に特化された、少なくとも1つの飲料調製アセンブリと、チョコレート飲料の調製に特化された、少なくとも1つの飲料調製アセンブリとを備え得る。
【0069】
各飲料アセンブリは、飲料粉末貯蔵部から、対応する飲料注出区域へと下降する、1つのタイプの飲料の調製に特化された縦列を形成し、各縦列間での交差汚染を回避させる。
【0070】
一般的に、各飲料調製アセンブリの空気出口は、同じ抽出ダクト及び同じ送風機に接続することができる。特定のモードによれば、各飲料調製アセンブリの各空気出口は、専用の抽出ダクト及び専用の送風機に接続することができる。そのようなモードは、各アセンブリ内での、より良好な空気流の制御を可能にする。
【0071】
飲料調製アセンブリとは別に、この飲料注出機は、一般的に、
ハウジングと、
溶解チャンバの少なくとも1つの希釈液入口に希釈液を送出するための流体システムと、
注出区域と、
ユーザインタフェースとを備える。
【0072】
このユーザインタフェースは、飲料の注文を可能にする。
【0073】
溶解チャンバの少なくとも1つの希釈液入口に希釈液を送出するための、流体システムは、加熱装置及び/又は冷却装置、ポンプ、及び一般的に、溶解チャンバ内の希釈液の注出を可能にするための弁を備え得る。
【0074】
注出区域は、製造された飲料を受容するための、受容器の位置決めを可能にする。
【0075】
通常は、この注出機は、粉末の投入を作動させるように、飲料アセンブリの容器に関連付けられた、少なくとも1つのモーターを備える。
【0076】
一般的に、この注出機は、選択された飲料を製造するように、種々のモーターの作動を命令する、制御ユニットを備える。
【0077】
第3の態様によれば、上記で説明されたような飲料調製アセンブリ、又は上記で説明されたような飲料注出機を使用する、飲料の調製に関するプロセスが提供され、以下のステップが実施される。
a)1回量の飲料粉末が、容器の粉末出口から注出され、シュートを通じて、溶解チャンバに送出され、
b)1回量の希釈液が、溶解チャンバ内に送出され、1回量の粉末と混合されることにより、飲料が製造され、
c)製造された飲料が、チャンバ出口を通じて送出され、
ステップb)全体の間に、空気出口から空気が吸い込まれることにより、空気入口からシュートの底部へと下降する、一方向性の空気の流れ(F)が作り出される。
【0078】
一般的には、プロセス全体の間、空気入口から空気が吸い込まれる。飲料が調製されない場合であっても、空気は、本質的に恒常的に吸い込むことができる。しかしながら、注出機が省エネルギーモードにある場合には、空気吸い込みのスイッチを切ることができる。しかしながら、好ましくは、空気が吸い込まれる流量は、1回量の飲料粉末を注出するステップa)の間、減少される。このことは、粉末微粒子が、そのステップの間、空気出口内で直接吸い込まれることを回避させる。
【0079】
好ましくは、一方向性の空気の流れFが、シュートの底部断面S2をミストが横断することを防止するように、空気出口から吸い込まれる空気の流量が制御される。
【0080】
好ましくは、空気出口から吸い込まれる空気の流量は、シュートの底部を通過する空気速度V2が、少なくとも0.05m/sとなるように制御される。
【0081】
シュートの底部の断面S2の値に応じて、空気出口での空気流量を調節することにより、好ましくは0.05m/sの値を上回る、底部シュートでの空気速度V2に到達することができる。実際に、このアセンブリ内の、アセンブリの内側の断面Sを通過して流れる空気の流量Qは、一般的に、Q=S×Vとして定義され、Vは、その断面を通過する空気の速度である。その結果、ある空気流量Qが、アセンブリの空気出口で、送風機のような吸い込み装置によって吸い込まれる場合には、アセンブリの気密性により、その流れQが、シュート底部の断面S2を通じて吸い込まれる。この断面では、その空気流Qは、S2×V2に等しく、V2は、シュート底部を通過する空気の速度である。吸い込み装置を制御することにより、空気流量Qが、シュート底部で少なくとも0.05m/sの速度V2を達成するように、設定することができる。
【0082】
一般的に、空気は、吸い込み装置によって空気出口から吸い込まれ、その空気出口から吸い込まれる空気の流量は、吸い込み装置の出力を監視することによって制御される。
【0083】
本出願では、用語「底部」、「上側」、「頂部」、「側方」、「上方」、「下」、「下側」、「水平」、「上位」、「外部」、及び「垂直」は、本発明の機構の相関的な位置決めを説明するために使用される。これらの用語は、例えば、
図1、
図2、
図5、
図6、及び
図7に示されるように、飲料の製造のために飲料調製機械内に配置されている場合の、通常の向きにある、飲料調製アセンブリの要素に言及するものであると理解するべきである。
【0084】
本発明の上記の態様は、任意の好適な組み合わせで、組み合わせることができる。更には、本明細書での様々な機構を、上記の態様のうちの1つ以上と組み合わせることにより、具体的に図示及び説明されるもの以外の組み合わせを提供することができる。本発明の更なる目的及び有利な機構は、特許請求の範囲から、詳細な説明、及び添付図面から明らかとなるであろう。
【0085】
本発明の特性及び利点は、以下の図面に関連して、より良好に理解されるであろう。