【実施例】
【0036】
実施例1: P2−Na
0.67Ni
0.33Mn
0.67O
2
図1(A)は、公知の材料Na
0.67Ni
0.33Mn
0.67O
2(サンプル番号X1657)のX線回折パターンを示す。パターンは、この材料は、層状P2型構造に一致する(conforms)ことを示す。
の場合のXRDプロファイルである。
【0037】
図(Figures)1(B)〜1(C)を参照:
図1(B)〜1(C)に示されるデータは、Naイオンセル(セル#311044)におけるP2−Na
0.67Ni
0.33Mn
0.67O
2カソード活物質のための定電流サイクリングデータから導出される。ここで、このカソード活物質は、硬質炭素(Carbotron P/J)アノード材料と結合していた(coupled)。使用される電解質は、プロピレンカーボネート(PC)中0.5M NaClO
4溶液であった。定電流データは、1.00〜4.20Vの電圧限界の間でおおよその電流密度0.2mA/cm
2で収集された。Naイオンセルが完全に充電されたことを確認するために、電流密度が定電流値の10%に低下するまで、定電流充電プロセスの終了時に、セルは4.2Vにおいて定電位保持された。試験は30℃で行った。
【0038】
セル充電プロセス中に、ナトリウムイオンがカソード活物質から抽出され、硬質炭素アノードに挿入される。後続の放電プロセス中に、ナトリウムイオンは、硬質炭素から抽出され、カソード活物質に再挿入される。
【0039】
図1(B)は、硬質炭素//Na
0.67Ni
0.33Mn
0.67O
2セルの最初の4充放電サイクルの場合の、セルの電圧プロファイル(即ち、Naイオンセル電圧[V]vs.累積カソード比容量[mAh/g])を示す。これらのデータは、電圧ヒステリシスのレベル(すなわち、充電プロセスと放電プロセスとの間の電圧差)は大きいことを実証し、このカソード材料中のNaイオン抽出挿入反応の比較的不十分な(poor)運動(kinetic)可逆性を示す。
【0040】
図1(C)は、定電流サイクル寿命プロファイル、すなわち、放電のためのカソード比容量[mAh/g]と硬質炭素//P2−Na
0.67Ni
0.33Mn
0.67O
2のためのサイクル数との間の関係、を示す。サイクル1の場合、カソードのための放電比容量は約127mAh/gである。サイクル20の場合、カソードのための放電比容量は約61mAh/gである。これは、20サイクルにわたり約52%、すなわち、サイクルあたり平均2.6%、の容量フェードを表す。試験下のカソード材料は、比較的不十分な(poor)容量保持挙動を明らかに実証する。
【0041】
実施例2: P2−Na
0.67Ni
0.3Mn
0.6Mg
0.033Ti
0.067O
2
図2(A)は、Na
0.67Ni
0.3Mn
0.6Mg
0.033Ti
0.067O
2(サンプル番号X1659)のX線回折パターンを示す。パターンは、この材料は、層状P2型構造に一致する(conforms)ことを示す。
【0042】
図(Figures)2(B)〜2(C)を参照:
図2(B)〜2(C)に示されるデータは、Naイオンセル(セル#311051)におけるP2−Na
0.67Ni
0.30Mn
0.60Mg
0.033Ti
0.067O
2カソード活物質のための定電流サイクリングデータから導出される。ここで、このカソード活物質は、硬質炭素(Carbotron P/J)アノード材料と結合していた(coupled)。使用される電解質は、プロピレンカーボネート(PC)中0.5M NaClO
4溶液であった。定電流データは、1.00〜4.2Vの電圧限界の間でおおよその電流密度0.2mA/cm
2で収集された。Naイオンセルが完全に充電されたことを確認するために、電流密度が定電流値の10%に低下するまで、定電流充電プロセスの終了時に、セルは4.2Vにおいて定電位保持された。試験は30℃で行った。
【0043】
セル充電プロセス中に、ナトリウムイオンがカソード活物質から抽出され、硬質炭素アノードに挿入される。後続の放電プロセス中に、ナトリウムイオンは、硬質炭素から抽出され、カソード活物質に再挿入される。
【0044】
図2(B)は、硬質炭素//Na
0.67Ni
0.30Mn
0.60Mg
0.033Ti
0.067O
2セルの最初の4充放電サイクルの場合の、セルの電圧プロファイル(即ち、Naイオンセル電圧[V]vs.累積カソード比容量[mAh/g])を示す。これらのデータは、電圧ヒステリシスのレベル(すなわち、充電プロセスと放電プロセスとの間の電圧差)は小さいことを実証し、Naイオン抽出挿入反応の優れた運動可逆性を示す。加えて、充放電電圧プロファイルの一般的に対称的な性質は、抽出−挿入反応の優れた可逆性を確認する。
【0045】
図2(C)は、定電流サイクル寿命プロファイル、すなわち、放電のためのカソード比容量[mAh/g]と硬質炭素//P2−Na
0.67Ni
0.30Mn
0.60Mg
0.033Ti
0.067O
2のためのサイクル数との間の関係、を示す。サイクル1の場合、カソードのための放電比容量は約117mAh/gである。サイクル30の場合、カソードのための放電比容量は約106mAh/gである。これは、30サイクルにわたり約9.4%、すなわち、サイクルあたり平均0.3%、の容量フェードを表す。試験下のカソード材料は、優れた容量保持挙動を明らかに実証する。
【0046】
実施例3: P2−Na
0.67Ni
0.267Mn
0.533Mg
0.067Ti
0.133O
2
図3(A)は、Na
0.67Ni
0.267Mn
0.533Mg
0.067Ti
0.133O
2(サンプル番号X1663)のX線回折パターンを示す。パターンは、この材料は、層状P2型構造に一致する(conforms)ことを示す。
【0047】
図(Figures)3(B)〜3(C)を参照:
図3(B)〜
図3(C)に示されるデータは、Naイオンセル(セル#311058)におけるP2−Na
0.67Ni
0.267Mn
0.533Mg
0.067Ti
0.133O
2カソード活物質のための定電流サイクリングデータから導出される。ここで、このカソード活物質は、硬質炭素(Carbotron P/J)アノード材料と結合していた(coupled)。使用される電解質は、プロピレンカーボネート(PC)中0.5M NaClO
4溶液であった。定電流データは、1.00〜4.2Vの電圧限界の間でおおよその電流密度0.2mA/cm
2で収集された。Naイオンセルが完全に充電されたことを確認するために、電流密度が定電流値の10%に低下するまで、定電流充電プロセスの終了時に、セルは4.2Vにおいて定電位保持された。試験は30℃で行った。
【0048】
セル充電プロセス中に、ナトリウムイオンがカソード活物質から抽出され、硬質炭素アノードに挿入される。後続の放電プロセス中に、ナトリウムイオンは、硬質炭素から抽出され、カソード活物質に再挿入される。
【0049】
図3(B)は、硬質炭素//Na
0.67Ni
0.267Mn
0.533Mg
0.067Ti
0.133O
2セルの最初の4充放電サイクルの場合の、セルの電圧プロファイル(即ち、Naイオンセル電圧[V]vs.累積カソード比容量[mAh/g])を示す。これらのデータは、電圧ヒステリシスのレベル(すなわち、充電プロセスと放電プロセスとの間の電圧差)は小さいことを実証し、Naイオン抽出挿入反応の優れた運動可逆性を示す。加えて、充放電電圧プロファイルの一般的に対称的な性質は、抽出−挿入反応の優れた可逆性を確認する。
【0050】
図3(C)は、定電流サイクル寿命プロファイル、すなわち、放電のためのカソード比容量[mAh/g]と硬質炭素//P2−Na
0.67Ni
0.267Mn
0.533Mg
0.067Ti
0.133O
2のためのサイクル数との間の関係、を示す。サイクル1の場合、カソードのための放電比容量は約105mAh/gである。サイクル30の場合、カソードのための放電比容量は約101mAh/gである。これは、30サイクルにわたり約3.8%、すなわち、サイクルあたり平均0.13%、の容量フェードを表す。試験下のカソード材料は、優れた容量保持挙動を明らかに実証する。
【0051】
実施例4: P2−Na
0.67Ni
0.25Mn
0.667Mg
0.083O
2
図4(A)は、Na
0.67Ni
0.25Mn
0.667Mg
0.083O
2(サンプル番号X1684)のX線回折パターンを示す。パターンは、この材料は、層状P2型構造に一致する(conforms)ことを示す。
【0052】
図(Figures)4(B)〜4(C)を参照:
図4(B)〜
図4(C)に示されるデータは、Naイオンセル(セル#312020)におけるP2−Na
0.67Ni
0.25Mn
0.667Mg
0.083O
2カソード活物質のための定電流サイクリングデータから導出される。ここで、このカソード活物質は、硬質炭素(Carbotron P/J)アノード材料と結合していた(coupled)。使用される電解質は、プロピレンカーボネート(PC)中0.5M NaClO
4溶液であった。定電流データは、1.00〜4.2Vの電圧限界の間でおおよその電流密度0.2mA/cm
2で収集された。Naイオンセルが完全に充電されたことを確認するために、電流密度が定電流値の10%に低下するまで、定電流充電プロセスの終了時に、セルは4.2Vにおいて定電位保持された。試験は30℃で行った。
【0053】
セル充電プロセス中に、ナトリウムイオンがカソード活物質から抽出され、硬質炭素アノードに挿入される。後続の放電プロセス中に、ナトリウムイオンは、硬質炭素から抽出され、カソード活物質に再挿入される。
【0054】
図4(B)は、硬質炭素//Na
0.67Ni
0.25Mn
0.667Mg
0.083O
2セルの最初の4充放電サイクルの場合の、セルの電圧プロファイル(即ち、Naイオンセル電圧[V]vs.累積カソード比容量[mAh/g])を示す。これらのデータは、電圧ヒステリシスのレベル(すなわち、充電プロセスと放電プロセスとの間の電圧差)は小さいことを実証し、Naイオン抽出挿入反応の優れた運動可逆性を示す。加えて、充放電電圧プロファイルの一般的に対称的な性質は、抽出−挿入反応の優れた可逆性を確認する。
【0055】
図4(C)は、定電流サイクル寿命プロファイル、すなわち、放電のためのカソード比容量[mAh/g]と硬質炭素//P2−Na
0.67Ni
0.25Mn
0.667Mg
0.083O
2のためのサイクル数との間の関係、を示す。サイクル1の場合、カソードのための放電比容量は約96mAh/gである。サイクル30の場合、カソードのための放電比容量は約95mAh/gである。これは、30サイクルにわたり約1.0%、すなわち、サイクルあたり平均0.03%、の容量フェードを表す。試験下のカソード材料は、優れた容量保持挙動を明らかに実証する。
【0056】
実施例5: P2−Na
0.67Ni
0.283Mn
0.567Mg
0.05Ti
0.1O
2
図5(A)は、Na
0.67Ni
0.283Mn
0.567Mg
0.05Ti
0.1O
2(サンプル番号X1713)のX線回折パターンを示す。パターンは、この材料は、層状P2型構造に一致する(conforms)ことを示す。
【0057】
図(Figures)5(B)〜5(C)を参照:
図5(B)〜
図5(C)に示されるデータは、Naイオンセル(セル#401018)におけるP2−Na
0.67Ni
0.283Mn
0.567Mg
0.05Ti
0.10O
2カソード活物質のための定電流サイクリングデータから導出される。ここで、このカソード活物質は、硬質炭素(Carbotron P/J)アノード材料と結合していた(coupled)。使用される電解質は、プロピレンカーボネート(PC)中0.5M NaClO
4溶液であった。定電流データは、1.00〜4.2Vの電圧限界の間でおおよその電流密度0.2mA/cm
2で収集された。Naイオンセルが完全に充電されたことを確認するために、電流密度が定電流値の10%に低下するまで、定電流充電プロセスの終了時に、セルは4.2Vにおいて定電位保持された。試験は30℃で行った。
【0058】
セル充電プロセス中に、ナトリウムイオンがカソード活物質から抽出され、硬質炭素アノードに挿入される。後続の放電プロセス中に、ナトリウムイオンは、硬質炭素から抽出され、カソード活物質に再挿入される。
【0059】
図5(B)は、硬質炭素//Na
0.67Ni
0.283Mn
0.567Mg
0.05Ti
0.10O
2セルの最初の4充放電サイクルの場合の、セルの電圧プロファイル(即ち、Naイオンセル電圧[V]vs.累積カソード比容量[mAh/g])を示す。これらのデータは、電圧ヒステリシスのレベル(すなわち、充電プロセスと放電プロセスとの間の電圧差)は小さいことを実証し、Naイオン抽出挿入反応の優れた運動可逆性を示す。加えて、充放電電圧プロファイルの一般的に対称的な性質は、抽出−挿入反応の優れた可逆性を確認する。
【0060】
図5(C)は、定電流サイクル寿命プロファイル、すなわち、放電のためのカソード比容量[mAh/g]と硬質炭素//P2−Na
0.67Ni
0.283Mn
0.567Mg
0.05Ti
0.10O
2のためのサイクル数との間の関係、を示す。サイクル1の場合、カソードのための放電比容量は約97mAh/gである。サイクル30の場合、カソードのための放電比容量は約92mAh/gである。これは、30サイクルにわたり約5.2%、すなわち、サイクルあたり平均0.17%、の容量フェードを表す。試験下のカソード材料は、優れた容量保持挙動を明らかに実証する。
【0061】
実施例6: P2−Na
0.70Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.110Ti
0.117O
2
図6(A)は、Na
0.70Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.110Ti
0.117O
2(サンプル番号X1919)のX線回折パターンを示す。パターンは、この材料は、層状P2型構造に一致する(conforms)ことを示す。
【0062】
図(Figures)6(B)〜6(C)を参照:
図6(B)〜
図6(C)に示されるデータは、Naイオンセル(セル#410001)におけるP2−Na
0.70Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.110Ti
0.117O
2カソード活物質のための定電流サイクリングデータから導出される。ここで、このカソード活物質は、硬質炭素(Carbotron P/J)アノード材料と結合していた(coupled)。使用される電解質は、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/プロピレンカーボネート中0.5M NaPF
6溶液であった。定電流データは、1.00〜4.30Vの電圧限界の間でおおよその電流密度0.2mA/cm
2で収集された。Naイオンセルが完全に充電されたことを確認するために、電流密度が定電流値の10%に低下するまで、定電流充電プロセスの終了時に、セルは4.3Vにおいて定電位保持された。試験は30℃で行った。
【0063】
セル充電プロセス中に、ナトリウムイオンがカソード活物質から抽出され、硬質炭素アノードに挿入される。後続の放電プロセス中に、ナトリウムイオンは、硬質炭素から抽出され、カソード活物質に再挿入される。
【0064】
図6(B)は、硬質炭素//Na
0.70Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.110Ti
0.117O
2セルの最初の4充放電サイクルの場合の、セルの電圧プロファイル(即ち、Naイオンセル電圧[V]vs.累積カソード比容量[mAh/g])を示す。これらのデータは、電圧ヒステリシスのレベル(すなわち、充電プロセスと放電プロセスとの間の電圧差)は小さいことを実証し、Naイオン抽出挿入反応の優れた運動可逆性を示す。加えて、充放電電圧プロファイルの一般的に対称的な性質は、このカソード材料における抽出−挿入反応の優れた可逆性を確認する。
【0065】
図6(C)は、定電流サイクル寿命プロファイル、すなわち、放電のためのカソード比容量[mAh/g]と硬質炭素//P2−Na
0.70Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.110Ti
0.117O
2のためのサイクル数との間の関係、を示す。サイクル1の場合、カソードのための放電比容量は約108mAh/gである。サイクル6の場合、カソードのための放電比容量は約108mAh/gである。これは、4サイクルにわたり約0%の容量フェードを表す。試験下のカソード材料は、優れた容量保持挙動を明らかに実証する。
【0066】
実施例7: P2−Na
0.60Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.060Ti
0.167O
2
図7(A)は、Na
0.6Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.060Ti
0.167O
2(サンプル番号X1921)のX線回折パターンを示す。パターンは、この材料は、層状P2型構造に一致する(conforms)ことを示す。
【0067】
図(Figures)7(B)〜7(C)を参照:
図7(B)〜
図7(C)に示されるデータは、Naイオンセル(セル#410003)におけるP2−Na
0.60Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.060Ti
0.167O
2カソード活物質のための定電流サイクリングデータから導出される。ここで、このカソード活物質は、硬質炭素(Carbotron P/J)アノード材料と結合していた(coupled)。使用される電解質は、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/プロピレンカーボネート中0.5M NaPF
6溶液であった。定電流データは、1.00〜4.30Vの電圧限界の間でおおよその電流密度0.2mA/cm
2で収集された。Naイオンセルが完全に充電されたことを確認するために、電流密度が定電流値の10%に低下するまで、定電流充電プロセスの終了時に、セルは4.3Vにおいて定電位保持された。試験は30℃で行った。
【0068】
セル充電プロセス中に、ナトリウムイオンがカソード活物質から抽出され、硬質炭素アノードに挿入される。後続の放電プロセス中に、ナトリウムイオンは、硬質炭素から抽出され、カソード活物質に再挿入される。
【0069】
図7(B)は、硬質炭素//Na
0.60Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.060Ti
0.167O
2セルの最初の4充放電サイクルの場合の、セルの電圧プロファイル(即ち、Naイオンセル電圧[V]vs.累積カソード比容量[mAh/g])を示す。これらのデータは、電圧ヒステリシスのレベル(すなわち、充電プロセスと放電プロセスとの間の電圧差)は小さいことを実証し、このカソード材料におけるNaイオン抽出挿入反応の優れた運動可逆性を示す
【0070】
図7(C)は、定電流サイクル寿命プロファイル、すなわち、放電のためのカソード比容量[mAh/g]と硬質炭素//P2−Na
0.60Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.060Ti
0.167O
2のためのサイクル数との間の関係、を示す。サイクル1の場合、カソードのための放電比容量は約94mAh/gである。サイクル7の場合、カソードのための放電比容量は約91mAh/gである。これは、7サイクルにわたり約3%の容量フェードを表す。試験下のカソード材料は、優れた容量保持挙動を明らかに実証する。
【0071】
実施例8: P2−Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.093Ti
0.133O
2
図8(A)は、Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.093Ti
0.133O
2(サンプル番号X1922)のX線回折パターンを示す。パターンは、この材料は、層状P2型構造に一致する(conforms)ことを示す。
【0072】
図(Figures)8(B)〜8(C)を参照:
図8(B)〜
図8(C)に示されるデータは、Naイオンセル(セル#410004)におけるP2−Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.093Ti
0.133O
2カソード活物質のための定電流サイクリングデータから導出される。ここで、このカソード活物質は、硬質炭素(Carbotron P/J)アノード材料と結合していた(coupled)。使用される電解質は、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/プロピレンカーボネート中0.5M NaPF
6溶液であった。定電流データは、1.00〜4.30Vの電圧限界の間でおおよその電流密度0.2mA/cm
2で収集された。Naイオンセルが完全に充電されたことを確認するために、電流密度が定電流値の10%に低下するまで、定電流充電プロセスの終了時に、セルは4.3Vにおいて定電位保持された。試験は30℃で行った。
【0073】
セル充電プロセス中に、ナトリウムイオンがカソード活物質から抽出され、硬質炭素アノードに挿入される。後続の放電プロセス中に、ナトリウムイオンは、硬質炭素から抽出され、カソード活物質に再挿入される。
【0074】
図8(B)は、硬質炭素//Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.093Ti
0.133O
2セルの最初の4充放電サイクルの場合の、セルの電圧プロファイル(即ち、Naイオンセル電圧[V]vs.累積カソード比容量[mAh/g])を示す。これらのデータは、電圧ヒステリシスのレベル(すなわち、充電プロセスと放電プロセスとの間の電圧差)は小さいことを実証し、このカソード材料におけるNaイオン抽出挿入反応の優れた運動可逆性を示す
【0075】
図8(C)は、定電流サイクル寿命プロファイル、すなわち、放電のためのカソード比容量[mAh/g]と硬質炭素//P2−Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.093Ti
0.133O
2のためのサイクル数との間の関係、を示す。サイクル1の場合、カソードのための放電比容量は約100mAh/gである。サイクル5の場合、カソードのための放電比容量は約99mAh/gである。これは、5サイクルにわたり約1%の容量フェードを表す。試験下のカソード材料は、優れた容量保持挙動を明らかに実証する。
【0076】
実施例9: P2−Na
0.55Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.035Ti
0.192O
2
図9(A)は、Na
0.55Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.035Ti
0.192O
2(サンプル番号X1923)のX線回折パターンを示す。パターンは、この材料は、層状P2型構造に一致する(conforms)ことを示す。
【0077】
図(Figures)9(B)〜9(C)を参照:
図9(B)〜
図9(C)に示されるデータは、Naイオンセル(セル#410005)におけるP2−Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.093Ti
0.133Na
0.55Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.035Ti
0.192O
2カソード活物質のための定電流サイクリングデータから導出される。ここで、このカソード活物質は、硬質炭素(Carbotron P/J)アノード材料と結合していた(coupled)。使用される電解質は、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/プロピレンカーボネート中0.5M NaPF
6溶液であった。定電流データは、1.00〜4.30Vの電圧限界の間でおおよその電流密度0.2mA/cm
2で収集された。Naイオンセルが完全に充電されたことを確認するために、電流密度が定電流値の10%に低下するまで、定電流充電プロセスの終了時に、セルは4.3Vにおいて定電位保持された。試験は30℃で行った。
【0078】
セル充電プロセス中に、ナトリウムイオンがカソード活物質から抽出され、硬質炭素アノードに挿入される。後続の放電プロセス中に、ナトリウムイオンは、硬質炭素から抽出され、カソード活物質に再挿入される。
【0079】
図9(B)は、硬質炭素//Na
0.55Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.035Ti
0.192O
2セルの最初の4充放電サイクルの場合の、セルの電圧プロファイル(即ち、Naイオンセル電圧[V]vs.累積カソード比容量[mAh/g])を示す。これらのデータは、電圧ヒステリシスのレベル(すなわち、充電プロセスと放電プロセスとの間の電圧差)は小さいことを実証し、このカソード材料におけるNaイオン抽出挿入反応の優れた運動可逆性を示す
【0080】
図9(C)は、定電流サイクル寿命プロファイル、すなわち、放電のためのカソード比容量[mAh/g]と硬質炭素//P2−Na
0.55Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.035Ti
0.192O
2のためのサイクル数との間の関係、を示す。サイクル1の場合、カソードのための放電比容量は約93mAh/gである。サイクル4の場合、カソードのための放電比容量は約89mAh/gである。これは、4サイクルにわたり約4%の容量フェードを表す。試験下のカソード材料は、妥当な(reasonable)容量保持挙動を実証する。
【0081】
実施例10: P2−Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.043Ti
0.083Fe
0.1O
2
図10(A)は、Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.043Ti
0.083Fe
0.1O
2(サンプル番号X1926)のX線回折パターンを示す。パターンは、この材料は、層状P2型構造に一致する(conforms)ことを示す。
【0082】
図(Figures)10(B)〜10(C)を参照:
図10(B)〜
図10(C)に示されるデータは、Naイオンセル(セル#410006)におけるP2−Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.043Ti
0.083Fe
0.1O
2カソード活物質のための定電流サイクリングデータから導出される。ここで、このカソード活物質は、硬質炭素(Carbotron P/J)アノード材料と結合していた(coupled)。使用される電解質は、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/プロピレンカーボネート中0.5M NaPF
6溶液であった。定電流データは、1.00〜4.30Vの電圧限界の間でおおよその電流密度0.2mA/cm
2で収集された。Naイオンセルが完全に充電されたことを確認するために、電流密度が定電流値の10%に低下するまで、定電流充電プロセスの終了時に、セルは4.3Vにおいて定電位保持された。試験は30℃で行った。
【0083】
セル充電プロセス中に、ナトリウムイオンがカソード活物質から抽出され、硬質炭素アノードに挿入される。後続の放電プロセス中に、ナトリウムイオンは、硬質炭素から抽出され、カソード活物質に再挿入される。
【0084】
図10(B)は、硬質炭素//Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.043Ti
0.083Fe
0.1O
2セルの最初の4充放電サイクルの場合の、セルの電圧プロファイル(即ち、Naイオンセル電圧[V]vs.累積カソード比容量[mAh/g])を示す。これらのデータは、電圧ヒステリシスのレベル(すなわち、充電プロセスと放電プロセスとの間の電圧差)は小さいことを実証し、このカソード材料におけるNaイオン抽出挿入反応の優れた運動可逆性を示す
【0085】
図10(C)は、定電流サイクル寿命プロファイル、すなわち、放電のためのカソード比容量[mAh/g]と硬質炭素//P2−Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.043Ti
0.083Fe
0.1O
2のためのサイクル数との間の関係、を示す。サイクル1の場合、カソードのための放電比容量は約101mAh/gである。サイクル3の場合、カソードのための放電比容量は約97mAh/gである。これは、3サイクルにわたり約4%の容量フェードを表す。試験下のカソード材料は、妥当な(reasonable)容量保持挙動を実証する。
【0086】
実施例11: P2−Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.043Ti
0.083Al
0.1O
2
図11(A)は、Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.043Ti
0.083Al
0.1O
2(サンプル番号X1927)のX線回折パターンを示す。パターンは、この材料は、層状P2型構造に一致する(conforms)ことを示す。
【0087】
図(Figures)11(B)〜11(C)を参照:
図11(B)〜
図11(C)に示されるデータは、Naイオンセル(セル#410007)におけるP2−Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.043Ti
0.083Al
0.1O
2カソード活物質のための定電流サイクリングデータから導出される。ここで、このカソード活物質は、硬質炭素(Carbotron P/J)アノード材料と結合していた(coupled)。使用される電解質は、エチレンカーボネート/ジエチルカーボネート/プロピレンカーボネート中0.5M NaPF
6溶液であった。定電流データは、1.00〜4.30Vの電圧限界の間でおおよその電流密度0.2mA/cm
2で収集された。Naイオンセルが完全に充電されたことを確認するために、電流密度が定電流値の10%に低下するまで、定電流充電プロセスの終了時に、セルは4.3Vにおいて定電位保持された。試験は30℃で行った。
【0088】
セル充電プロセス中に、ナトリウムイオンがカソード活物質から抽出され、硬質炭素アノードに挿入される。後続の放電プロセス中に、ナトリウムイオンは、硬質炭素から抽出され、カソード活物質に再挿入される。
【0089】
図11(B)は、硬質炭素//Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.043Ti
0.083Al
0.1O
2セルの最初の4充放電サイクルの場合の、セルの電圧プロファイル(即ち、Naイオンセル電圧[V]vs.累積カソード比容量[mAh/g])を示す。これらのデータは、電圧ヒステリシスのレベル(すなわち、充電プロセスと放電プロセスとの間の電圧差)は小さいことを実証し、このカソード材料におけるNaイオン抽出挿入反応の優れた運動可逆性を示す
【0090】
図11(C)は、定電流サイクル寿命プロファイル、すなわち、放電のためのカソード比容量[mAh/g]と硬質炭素//P2−Na
0.67Ni
0.240Mn
0.533Mg
0.043Ti
0.083Al
0.1O
2のためのサイクル数との間の関係、を示す。サイクル1の場合、カソードのための放電比容量は約101mAh/gである。サイクル3の場合、カソードのための放電比容量は約97mAh/gである。これは、3サイクルにわたり約4%の容量フェードを表す。試験下のカソード材料は、妥当な(reasonable)容量保持挙動を実証する。