特許第6564400号(P6564400)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6564400補充可能な複数回用貯蔵コンテナを備えた飲料調製マシン
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6564400
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】補充可能な複数回用貯蔵コンテナを備えた飲料調製マシン
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/40 20060101AFI20190808BHJP
   A47J 31/44 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
   A47J31/40 104
   A47J31/44 100
【請求項の数】15
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-569442(P2016-569442)
(86)(22)【出願日】2015年6月19日
(65)【公表番号】特表2017-524392(P2017-524392A)
(43)【公表日】2017年8月31日
(86)【国際出願番号】EP2015063850
(87)【国際公開番号】WO2015193489
(87)【国際公開日】20151223
【審査請求日】2018年6月15日
(31)【優先権主張番号】14173268.5
(32)【優先日】2014年6月20日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590002013
【氏名又は名称】ソシエテ・デ・プロデュイ・ネスレ・エス・アー
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100140453
【弁理士】
【氏名又は名称】戸津 洋介
(74)【代理人】
【識別番号】100168734
【弁理士】
【氏名又は名称】石塚 淳一
(72)【発明者】
【氏名】パイヤール, オリヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】ミーヴィル, ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ブッチャー, シルヴィオ
(72)【発明者】
【氏名】デラクレタス, シャルル−アンリ
【審査官】 黒田 正法
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−006114(JP,A)
【文献】 特表2010−532675(JP,A)
【文献】 特表2010−512207(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00−31/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルク飲料原材料から飲料を調製するためのマシン(1)であって、
前記バルク飲料原材料を貯蔵するための補充可能な複数回用貯蔵コンテナ(2)であって、開放された底壁(202)、頂壁(201)及び側壁(203)の間に画定される貯蔵容積部を有し、前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナは、前記コンテナにバルク飲料原材料を補充するための開口部(21)、及び前記コンテナを補充するための前記開口部を閉鎖するための取り外し可能なカバー(22)を備える、補充可能な複数回用貯蔵コンテナ(2)と、
前記貯蔵されたバルク飲料原材料を投入するための投入ユニット(3)であって、前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナの前記開放された底壁(202)と協働する、投入ユニット(3)と、を備えており、
前記マシンは、前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナ(2)と前記コンテナの底部に配置されている前記投入ユニット(3)とのアセンブリを取り外し可能に受容する受容領域(11)を備えており、
前記コンテナに前記バルク飲料原材料を補充するための前記開口部(21)は、前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナの前記側壁の1つの第1部分(23)上に配置されている、マシン。
【請求項2】
前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナの前記側壁の前記第1部分(23)の反対側にある前記側壁の1つの第2部分(24)は、前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナが前記マシンから取り外されたときに、前記コンテナが、前記コンテナを補充するための前記開口部を上に向けた状態で、平坦で水平な面(S)上に静止することができるような形状を有する、請求項1に記載のマシン。
【請求項3】
前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナは、前記側壁の前記第2部分の表面から前記タンクの前記底部の方向に延びている少なくとも1つの、好ましくは2つの脚部(25、26)を備える、請求項2に記載のマシン。
【請求項4】
前記受容領域(11)は、前記コンテナの前記少なくとも1つの、好ましくは2つの脚部(25、26)がそれぞれ係合する少なくとも1つの、好ましくは2つのハウジング(250、260)を有する、請求項3に記載のマシン。
【請求項5】
前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナ(2)は、磁石又は金属片を備えており、前記磁石又は前記金属片は、前記飲料調製マシンの前記受容領域の内部の金属片又は磁石とそれぞれ協働するように配置されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項6】
前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナの補充用の前記開口部(21)は、バルク飲料原材料のカートリッジ(101)と協働する境界部(5)を有し、前記カートリッジは、
閉鎖端(103)及び開放端(104)を有する容器(102)と、
前記容器の内部に配置され、前記容器の開放端(104)の方へ注出口(106)に向かって先細りしているホッパ(105)と、を備えており、前記注出口は、前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナの前記補充用開口部(21)の断面よりも小さい断面を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項7】
前記境界部(5)は、
前記補充用開口部の内側壁(21b)から前記補充用開口部の中央(21a)まで延びている複数のリブ部(51)と、
前記リブ部(51)によって支持されている錐体(52)であって、前記錐体の頂部(52a)は、前記補充用開口部の中央(21a)に中心が置かれ、前記錐体の表面は、前記補充用開口部の内側壁(21b)の方へ基部(52b)まで延びている、錐体と、
前記錐体の前記基部と前記補充用開口部の前記内側壁との間のスロット(53)とを備える、請求項6に記載のマシン。
【請求項8】
希釈液システムを備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項9】
ある投入量の飲料原材料と希釈液とを接触させるための混合用チャンバを備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載のマシン。
【請求項10】
バルク飲料原材料と希釈液とを混合することにより、飲料を調製するためのシステムであって、
請求項1〜9のいずれか一項に記載のマシンと、
バルク飲料原材料のカートリッジ(101)であって、
閉鎖端(103)と開放端(104)とを有する容器(102)、及び
前記容器の内部に配置され、前記容器の開放端(104)の方へ注出口(106)に向かって先細りしているホッパ(105)を備えており、前記注出口(106)は、前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナの補充用の前記開口部(21)の断面よりも小さい断面を有する、カートリッジ(101)とを備える、システム。
【請求項11】
流動性飲料原材料を貯蔵するための前記カートリッジ(101)は、前記ホッパ(105)及び前記容器(102)を閉鎖する引き裂き可能な膜(107)を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記マシン(1)において、前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナの前記補充用開口部は、バルク飲料原材料のカートリッジ(101)と協働する境界部(5)を有し、前記境界部(5)は、
前記補充用開口部の内側壁(21b)から前記補充用開口部の中央(21a)まで延びている複数のリブ部(51)と、
前記リブ部(51)によって支持されている錐体(52)であって、前記錐体の頂部(52a)は、前記補充用開口部の中央(21a)に中心が置かれ、前記錐体の表面は、前記補充用開口部の前記内側壁(21b)の方へ基部(52b)まで延びている、錐体(52)と、
前記錐体の前記基部と前記補充用開口部の前記内側壁との間のスロット(53)と、を備えており、
前記カートリッジの前記注出口(106)は、前記錐体の前記基部の断面よりも大きく、かつ前記補充用開口部(21)の断面よりも小さい断面を有する、請求項10又は11に記載のシステム。
【請求項13】
請求項1〜9のいずれか一項に記載のマシンを補充する方法であって、少なくとも、
前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナ(2)と前記投入ユニット(3)とのアセンブリを取り外す工程と、
前記アセンブリを補充用の前記開口部(21)を上に向けて平坦面上に置く工程と、
前記補充用開口部の前記取り外し可能なカバー(22)を取り外す工程と、
前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナを、前記補充用開口部を介して補充する工程と、
前記補充用開口部の前記取り外し可能なカバー(22)を戻す工程と、
前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナと前記投入ユニット(3)とのアセンブリを前記マシン内に再び導入する工程とを含む、方法。
【請求項14】
前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナ(2)を補充する工程は、流動性飲料濃縮物を貯蔵するための容器の注出口(106)を前記補充用開口部に押しつけることにより達成される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
バルク飲料原材料のカートリッジ(101)の使用法であって、前記カートリッジは、
閉鎖端(103)及び開放端(104)を有する容器(102)と、
前記容器の内部に配置され、前記容器の開放端(104)の方へ注出口(106)に向かって先細りしているホッパ(105)とを備えており、
前記注出口(106)は、請求項1〜9のいずれか一項に記載されたマシンの前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナ(2)を補充するために、前記補充可能な複数回用貯蔵コンテナの補充用の前記開口部(21)の断面よりも小さい断面を有する、使用法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流動性飲料原材料から飲料を調製するためのマシン、及び上記流動性原材料を貯蔵するために使用される補充可能な複数回用コンテナを備えるマシンに関する。
【背景技術】
【0002】
飲料調製マシンで高温飲料又は低温飲料を調製することが知られている。従来の飲料マシンにおいて、粉末補充可能タンクに貯蔵された計量済みの水溶性飲料粉末、及び水源から供給された計量済みの温水又は冷水は、飲料又は食料を生成するために混合専用チャンバ内で又はカップ内のいずれかで混合される。
【0003】
国際公開第2009/000836号は、特定の粉末カートリッジによって補充されることができる粉末を補充可能なタンクを備えたマシンを記載している。このマシンは、補充タンクから補充されるべきタンクへと粉末を移動させる間において重大な粉末の損失を引き起こさずに、容易で適切な補充を可能にする。このマシンは、商標名Baristaで市販されている。ユーザマニュアルは、補充作業において、ユーザにマシンから補充タンクを取り除くように指示している。この推奨は、ユーザが、補充中に例えば、全ての粉末をタンク内に移す前に、粉末補充タンクからカートリッジを取り外してしまうという失敗をした場合、マシンの内部に飲料原材料粉末が落ちるのを防ぐことを目的としている。ユーザマニュアルはまた、タンクがマシンから取り除かれるときに、ユーザがタンクの清潔さを確認することを推奨している。タンクの材質の透明性により、ユーザは清掃が必要であることに気付くことができる。
【0004】
ユーザマニュアルは、推奨事項を提供しているが、補充作業中、たいていの消費者はマシンからタンクを取り外さないことが見受けられる。したがって、上記の問題が生じ、アフターセールサービスにマシンを返品することになる。
【0005】
上記の問題以外にも、キッチン内での設置面積又は高さを削減するために、マシンを縮小化して欲しいというユーザからの不断の要求がある。しかしながら更にマシンが縮小化されても、粉末補充用タンクは、現行のカートリッジ(最大500mLのバルク飲料容量を有する)によって補充可能であり続けなければならないので、粉末補充用タンクの体積は削減されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、補充のために飲料調整マシンからタンクを取り外すようにユーザを促す、飲料調製マシンを提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、飲料調製マシンのサイズをより小さくすることである。
【発明を解決するための手段】
【0008】
第1の態様によると、本発明は、飲料をバルク飲料原材料から調製するためのマシンに関し、
バルク飲料原材料を貯蔵するための補充可能な複数回用貯蔵コンテナであって、上記コンテナは、開放された底壁、頂壁、及び側壁の間に画定される貯蔵容積を有しており、上記補充可能な複数回用貯蔵コンテナは、コンテナにバルク飲料原材料を補充するための開口部、及びコンテナを補充するための開口部を閉じるための取り外し可能なカバーを含む、補充可能な複数回用貯蔵コンテナと、
貯蔵されるバルク飲料原材料を投入するための投入ユニットであって、上記投入ユニットは、補充可能な複数回用貯蔵コンテナの、開放された底壁と協働する、ユニットと、を含み、
マシンは、補充可能な複数回用貯蔵コンテナと、このコンテナの底部に配置される投入ユニットとのアセンブリを取り外し可能に受容する受容領域を備えており、
コンテナにバルク飲料原材料を補充するための開口部は、補充可能な複数回用貯蔵コンテナの側壁の1つの第1部分上に配置される、マシンに関する。
【0009】
本発明のマシンは、バルク飲料原材料から飲料を調製する。バルク飲料原材料は、粉末、ペレット又は顆粒(一般的に凝集化粉末)であり得る。飲料原材料は、好ましくは、インスタントコーヒー、インスタントティー、ミルク粉末、チョコレート粉末などの可溶性飲料原材料である。
【0010】
マシンは、飲料原材料と希釈液、好ましくは、水とを接触させることにより飲料を調製する。飲料原材料と希釈液は、ジェットヘッド、混合用ボウル、泡立て用ボウル、淹出用チャンバなどの任意の装置によって接触させることができる。
【0011】
マシンは、バルク飲料粉末を貯蔵するためのコンテナを備える。コンテナは、バルク飲料の個々の投入量を送出するために使用され、製品が投入される前はその製品を貯蔵することを目的とし、しかるにこのコンテナは、複数回用貯蔵コンテナとして定義される。
【0012】
コンテナの貯蔵容積部は、開放された底壁と、頂壁と、側壁との間で画定される。底壁は、貯蔵コンテナの底部に配置されている投入ユニットに飲料原材料を送出するように開放されている。重力により、飲料原材料は、投入ユニット内に落ちる。コンテナは、いかなる形態であることもできる。コンテナは、コンテナにバルク飲料原材料を補充するための開口部を備え、本発明によると、上記補充用開口部は、補充可能な複数回用貯蔵コンテナの側壁の第1部分の1つの上に配置されている。補充用開口部がコンテナの側面上に位置していることにより、ユーザは、コンテナがマシンの内部に配置されている間はコンテナを補充することができない。まず、補充用開口部はコンテナの頂部に存在しないことから、バルク飲料は、コンテナ内を重力で流れることができない。次に、コンテナは、マシンの受領領域内に配置されているので、上記の受領領域は補充開口部へのアクセスを遮断してしまう。
【0013】
補充開口部は、円状、楕円状、正方形のいずれの形態であってもよい。好ましくは、例えば、間違った製品を誤って補充することを防ぐための、補充可能な複数回用コンテナを補充するのに使用されるカートリッジの出口の形態に対応している。そのより単純でより容易な形態では、円状である。
【0014】
一般的に、コンテナは、コンテナを補充するための開口部を閉じるための、取り外し可能なカバーを含む。このカバーは、マシン内でコンテナがその動作位置に従って向けられるとき、すなわち補充用開口部が側壁に向けられたときに、バルク材料が補充用開口部から全くもれないように、コンテナを密閉閉鎖する。好ましい実施形態によると、コンテナは、透明な材料から作製される。したがって、ユーザは、コンテナ内のバルク材料の高さを視覚的にチェックすることができる。
【0015】
好ましい実施形態によると、補充可能な複数回用貯蔵コンテナの側壁の第1部分の反対側にある側壁の1つの第2部分は、ある形状を有することから、補充可能な複数回用貯蔵コンテナがマシンから取り外されるときに、コンテナは、コンテナを補充するための開口部を上に向けて、平坦で水平な面上に静止させることができる。この構成により、ユーザは、マシンの外部で、コンテナの第1部分上にある補充開口部を上に向けた状態で、コンテナを平坦で水平な作業面上に配置することが可能になる。
【0016】
一実施形態では、上記の側壁の第2部分は、補充作業中にコンテナの安定性をもたらすための、平坦面との少なくとも2つの接触点を有する。好ましくは、第2部分は、同じ面に向いている少なくとも2つの平坦な部分を有する。
【0017】
別の実施形態では、補充可能な複数回用貯蔵コンテナの側壁の第1部分の反対側にある側壁の第2の部分は、平面である。この平面は、平坦面上に置かれたときに、コンテナの平坦な底面として作用する。
【0018】
好ましい実施形態によると、補充可能な複数投入貯蔵コンテナは、側壁の第2部分の表面から、コンテナの底部と頂部との間の軸線に本質的に平行に延びている少なくとも1つ、好ましくは、2つの脚部を備える。脚部は、コンテナを補充する間の、平坦面上のコンテナの安定性を改善する。
【0019】
好ましくは、脚部のそれぞれの端部は、平坦面上に静止することができる平坦な部分を含む。
【0020】
好ましくは、脚部は、側壁の第2部分からタンクの底部の方向に延びている。有利なことに、タンクがマシンの受容領域内に導入されるときに、これらの脚部は、最初に導入される。任意により、脚部は、ユーザの動きを案内することができる。好ましくは、受容領域は、コンテナの少なくとも1つの、好ましくは2つの脚部がそれぞれ係合する少なくとも1つの、好ましくは2つのハウジングを有する。
【0021】
コンテナの好ましい実施形態によると、
コンテナの側壁の第2部分は、少なくとも1つの、好ましくは2つの、平坦面との接点を有し、
コンテナは、2つの脚部を備え、
2つの接点及び脚部は、コンテナの補充の間の安定性を提供するように互いに対して配置されている。
【0022】
好ましくは、補充可能な複数回用貯蔵コンテナは、磁石又は金属片を備え、この磁石又は金属片は、飲料調製マシンの受容領域の内部の金属片又は磁石とそれぞれ協働するように配置されている。磁石又は金属片は、マシン内部のコンテナの有無を感知するセンサとして作用する。コンテナがマシン内部に配置されていない場合、コンテナから粉末を投入するためのモータが作動されることができないように、このセンサはマシンのプロセス制御ユニットにリンクしている。これは、ユーザの指がマシンによって負傷しないようにすることを目的としている。
【0023】
補充可能な複数回用貯蔵コンテナが側壁の第2部分から延びている少なくとも1つ、好ましくは2つの脚部を備えるときに、磁石又は金属片は、脚部の端部に配置されている。好ましくは、これはコンテナが作製された材料の内部に挿入されている。
【0024】
マシンは、貯蔵されたバルク飲料原材料を投入するための投入ユニットを備える。投入ユニットは、補充可能な複数回用貯蔵コンテナの開放された底部と協働する。投入ユニットは、コンテナの開放された底部を同時に閉鎖し、コンテナ内に貯蔵されたバルク材料を投入するのが可能になるように協働する。一般的に、投入ユニットは、投入ユニット内で及びコンテナ内で、スクリューねじ、又は協働スロット及びピンなどの取り外し可能な接続手段によって、コンテナの開放された底部に取り付けられている。したがって、コンテナ及び投入ユニットは、マシンの内部において動作可能であるときに又は補充中に、互いと接続しているか、あるいは、例えば、各構成要素を清掃するために互いから分離しているかのいずれかであり得る。両方の構成要素が一緒に取り付けられているときに、両方の構成要素は、マシンの受容領域内に受容されることができるアセンブリを形成し、好ましくは、この受容領域は、アセンブリの外側形状と適合する形状を有する。
【0025】
一般的に、投入ユニットは、所定容量のチャンバを備える、定量投入ユニットであり、この所定容量のチャンバを通って、一投入量のバルク原材料が導入され、次に、マシンの別の部分に下向きに注出される。これは、バレル、摺動チャンバ、回転穿孔ディスクであり得る。好ましくは、投入ユニットは、
少なくとも単一の穿孔開口を有するディスクを備える固定された本体と、
固定された本体の頂部上に配置され、及び取り出し用穿孔開口を有する回転頂部ディスクと、
固定された本体の底部に配置され、及び注出用穿孔開口を有する回転底部ディスクと、
底部ディスク及び頂部ディスクを接続する回転シャフトと、を備えており、
装置のスタンバイ位置において、測定された穿孔開口は、空であり、及び湿度に対して閉鎖している。このような投入ユニットは、国際公開第2009/144239号に記載されている。
【0026】
好ましい実施形態によると、マシンは、バルク飲料原材料のカートリッジと協働する境界部を有する補充用開口部を備えた補充可能な複数回用貯蔵コンテナを有し、このカートリッジは、
・閉鎖端と開放端とを有する容器と、
・容器の内部に配置され、容器の開放端の方へ注出口に向かって先細りしているホッパとを備え、注出口は、補充可能な複数回用貯蔵コンテナの補充用開口部の断面よりも小さい断面を有する。
【0027】
好ましくは、カートリッジは、ホッパ及び容器を閉鎖する、引き裂き可能な膜を備える。上記のようなカートリッジは、国際公開第2009/000810号、同第2009/130313号、又は同第2009/130315号に記載されている。
【0028】
1つの好ましい実施形態によると、補充用開口部及びカートリッジの間の境界部は、
補充用開口部の内側壁から補充用開口部の中央まで延びている複数のリブ部と、
複数のリブ部によって支持されている錐体であって、錐体の頂部は、補充用開口部の中央に中心が置かれ、錐体の表面は、補充用開口部の内側壁の方向に基部まで延びている、錐体と、
錐体の基部と補充用開口部の内側壁との間のスロットとを備える。
【0029】
錐体は、錐体の頂部がカートリッジの引き裂き可能な膜を穿孔できるほどに、及びバルク飲料原材料が重力で錐体の表面をスロットまで流れることができるほど十分に傾斜している。同時に、錐体は、補充用開口部より上方で、あまりにも顕著な高さを有しないように傾斜しすぎていない。一般的に、錐体の頂部の角度は、約110°の値を有する。
【0030】
一般的に、マシンは、希釈液供給物を備える。希釈液供給物は、希釈液タンク、希釈液ポンプ、及び希釈液用過熱装置及び/又は冷却装置を備えることができる。
【0031】
好ましくは、マシンは、貯蔵コンテナから投入された一投入量の飲料原材料を、希釈液と混合するための混合用チャンバを備える。混合用チャンバは、好ましくは、飲料原材料と希釈液から飲料を調製するための溶解チャンバである。一般的に、溶解チャンバは、飲料原材料投入量を受容するための開放された頂部、少なくとも1つの希釈液入口及び底部において飲料出口を備える。
【0032】
一実施形態によると、溶解チャンバは、ジェットの形態で希釈液をチャンバ内に導入するように構成された、少なくとも1つの希釈液入口を備え得る。このチャンバは、好ましくは、液体の渦流がチャンバ内に作り出され、この渦流に希釈液のジェットが衝突するように構成されている。そのような溶解チャンバは、国際公開第2008/071613号に記載されている。好ましい実施形態によると、この溶解チャンバは、チャンバ内の異なる高さに配置された、2つの入水口を備える。好ましくは、より高い入口は、頂部に近接する。より高い入口を通じて導入される希釈液は、通常、飲料調製後にチャンバをすすぐために、又は大容量の飲料を調製するために使用される。
【0033】
別の実施形態によると、溶解チャンバは、ボウル及びホイッパを備える。このホイッパは、粉末と希釈液との混合物を混合し、通常はその混合物を起泡させるようにモータによって作動される。
【0034】
通常は、この溶解チャンバは、コンテナの粉末出口の下に配置されることにより、コンテナからチャンバ内に、自然落下によって粉末を送出することができる。
【0035】
一般的に、溶解チャンバの頂部が開放されることにより、粉末が、自然落下によって内側に自由に流れることができる。開放されるとは、例えば蓋によって、チャンバの頂部が覆われていないことを意味する。
【0036】
希釈液入口は、希釈液供給源に接続されている。希釈液は、一般的には水である。希釈液供給源は、一般的に、希釈液タンク、ポンプ、希釈液加熱器及び/又は希釈液冷却器、並びに、必要な希釈液をチャンバ内に送出するための弁を備える。
【0037】
更に、飲料原材料と希釈液とを接触させる既知の任意の種類の装置は、飲料用カップへと希釈液ジェットを送出するためのジェットのように使用されることができる。
【0038】
第2の態様によると、本発明は、バルク飲料原材料をと希釈液とを混合することにより、飲料を調製するためのシステムに関し、このシステムは、
上記のようなマシンと、
バルク飲料原材料のカートリッジであって、カートリッジは、
・閉鎖端と開放端とを有する容器と、
・容器の内部に配置され、容器の開放端の方へ注出口に向かって先細りしているホッパとを備え、注出口は、補充可能な複数回用貯蔵コンテナの補充用開口部の断面よりも小さい断面を有する、カートリッジとを備える。
【0039】
好ましくは、流動性飲料を貯蔵するためのカートリッジは、ホッパ及び容器を閉じる、引き裂き可能な膜を備える。このような引き裂き可能な機能は、膜の引き裂きを可能にする、膜を通る小さなミシン目を作製することにより得られ得る。したがって、膜は引き裂き線を有することができる。
【0040】
第3の態様によると、本発明は、上記のようなマシンを補充するための方法に関し、この方法は、少なくとも、
補充可能な複数回用貯蔵コンテナと補充可能な複数回用貯蔵コンテナの開放された底部と協働する投入ユニットとのアセンブリを取り外す工程と、
補充用開口部の取り外し可能なカバーを取り外す工程と、
補充可能な複数回用貯蔵コンテナを、補充用開口部を介して補充する工程と、
補充用開口部の取り外し可能なを戻す工程と、
補充可能な複数回用貯蔵コンテナと投入ユニットとのアセンブリをマシン内に再び導入する工程と、を含む。
【0041】
最後の態様において、本発明は、バルク飲料原材料のカートリッジに関し、カートリッジは、
・閉鎖端と開放端とを有する容器と、
・容器の内部に配置され、容器の開放端の方へ注出口に向かって先細りしているホッパとを備え、注出口は、上記に記載されたものなどのマシンの補充可能な複数回用貯蔵コンテナを補充するために、補充可能な複数回用貯蔵コンテナの補充用開口部の断面よりも小さい断面を有する。
【0042】
本願では、用語「底部」、「頂部」、「側部」、「水平な」は、本発明の特徴部の相対的な位置を説明するために用いられる。これらの用語は、例えば、図2図3a、及び図3bに示されるように、飲料の製造のために飲料調製マシン内に導入されているときの、通常の向きにある、補充可能な複数回用貯蔵コンテナを指すものであると理解するべきである。
【0043】
本発明の特徴及び利点は、以下の図面に関連してより良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図1a】本発明による飲料調製マシンの図である。
図1b】本発明による飲料調製マシンの図である。
図1c】本発明による飲料調製マシンの図である。
図2】カバーが取り外された、図1に対応する。
図3a】飲料調製マシンの内部に位置付けられたときの、飲料調製マシンの補充可能な複数回用コンテナの斜視図である。
図3b】飲料調製マシンの内部に位置付けられたときの、飲料調製マシンの補充可能な複数回用コンテナの斜視図である。
図3c】補充可能な複数回用コンテナのみの斜視図である。
図4】複数回用コンテナが取り外されたマシンの頂面図である。
図5】マシンから取り外され、及び平坦面上で静止している補充可能な複数回用コンテナの図である。
図6】取り外し可能なカバーが取り外された上体の、図5の補充可能な複数回用コンテナを図示する。
図7a図5のコンテナの取り外し可能なカバーを図示する
図7b図6のアセンブリから抜き出された境界部の頂面図である。
図7c】例えば図5に配置された補充可能な複数回用コンテナの頂面図である。
図7d図6の断面A−Aによる混合チャンバの断面図である。
図8】コンテナを補充するためのカートリッジの分解図を図示する。
図9】補充動作中の、補充可能な複数回用コンテナとカートリッジとの間の相互作用を図示する断面図である。
図10】補充動作中の、補充可能な複数回用コンテナとカートリッジとの間の相互作用を図示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
図1aは、本発明による飲料を調製するためのマシンを図示する。マシンは、飲料カップを位置付けるためのドリップトレイ11と、飲料を選択し、オーダーするためのユーザインターフェース部12と、そこから飲料が調製される、バルク飲料原材料のコンテナを隠すためのカバー13とを備える。
【0046】
図2において、カバー13及びユーザインターフェースパネル12は、バルク飲料原材料を貯蔵するための複数回用貯蔵コンテナ2を示すために取り除かれている。好ましくは、コンテナの少なくとも頂壁201は、透明であり、好ましくは、コンテナ全体は、透明であり、それにより、ユーザはコンテナ内の飲料原材料の高さを制御することができる。図1に示されるように、コンテナの頂壁201は、カバー13が閉じられているときでさえも、見えたままである。好ましくは、コンテナは、頂壁201においてノッチ201a、201bを有し、これにより、ユーザは、ユーザの指をノッチに置き、コンテナ2を引き出すことにより、容易に捕捉し、取り外すことができる。図2は、コンテナの底部202と協働する投入ユニット3を図示する。投入ユニット3及びコンテナ2は、スクリューねじ又はピン及びスロットなどの対応する接続手段により一緒に取り付けられている。2つの構成要素は、アセンブリを形成し、ユーザがコンテナ2をマシンから取り外す際に、コンテナ2及び投入ユニット3のアセンブリ全体を取り外すことができるようになっている。投入ユニット3は、コンテナ2の開放された底部を閉鎖する。
【0047】
図1bは、カバー13が開放されているマシンを図示する。カバーの中央は、穴130を有する。上記穴130は、コンテナの頂壁201の少なくとも一部と協働する形状を有する。穴130及びタンクの透明な頂壁201を通して、ユーザは、カバー13を開放することなく、タンク内に貯蔵された原材料の高さを制御することができる。図1cは、カバー13が開放され、及びコンテナ2が取り外された状態の、マシンを図示する。図は、コンテナ2と投入ユニット3のアセンブリが配置されることができる受容領域11を図示する。受容領域11の表面において、投入ユニット3と協働し、投入ユニット3を作動させるように設計されているシャフト4が現れている。受容領域11は、投入ユニット3と協働し、投入ユニットによって投入される原材料を送出するように設計されている穴40を有する。受容領域11のこれらの態様は、国際公開第2009/144239号に記載されている。
【0048】
図3a及び3bは、マシンの残部から分離されているが、例えば、上方に頂壁201を、下方に底壁202を、かつ頂壁201と底壁202との間に側壁203を備え、マシン内部に配置された、コンテナ2及び投入ユニット3のアセンブリを図示する。図3aは、例えば、図1及び図2などの正面図であり、図3bは、背面からの図である。投入ユニット3は、図3cに図示されるようにコンテナ2から脱着されることができる。図3cは、補充可能な複数回用貯蔵コンテナの開放された底部202を図示する。コンテナは、コンテナの側面203の表面から、タンクの底部の方向に延びている2つの脚部25、26を有する。これらの脚部は、後ほど説明されるように、コンテナがマシンから取り外されるときに、コンテナを平坦面上に配置することを目的とする。これらの脚部はまた、ユーザがコンテナを受容領域11内に正しく配置するのを助けることを目的とする。
【0049】
図4は、図2のマシンの、コンテナと投入ユニットとのアセンブリが取り外された状態に対応する。マシンは、コンテナと投入ユニットのアセンブリを受容するための領域11を有する。受容領域11は、コンテナ2の脚部25、26がそれぞれ係合する2つのハウジング250、260を有する。受容領域11はまた、コンテナ2のカバー22を配置するためのハウジング220を有する。好ましくは、脚部25、26のうちの一方は、脚部が作製された材料(通常プラスチックから)に挿入された磁石又は金属片を含み、対応するハウジング250、260は、ユーザが、アセンブリをマシン内に置くときに、それぞれが脚部とハウジングとの間の接触を確立し、受容領域の内部にコンテナがあることを感知するためのセンサとして作用する金属片又は磁石を含む。
【0050】
図5は、マシンから取り外され、平坦面S上に置かれた、コンテナと投入ユニットとのアセンブリを図示する。この配置では、コンテナ2は補充される準備ができている。図3a及び3bに図示されるように、コンテナ2の側壁203は、
コンテナを補充するための開口部22を備えた1つの第1部分23と、
補充可能な複数回用貯蔵コンテナがマシンから取り外されるときに、コンテナを補充するための開口部が上を向いている状態で、コンテナが平坦で水平な面S上で静止することができるような形状を有する、第1部分23の反対側にある1つの第2部分24と、を有する。第2部分24は、平坦面Sと接触するための2つの平坦な部分24a、24bを有する。これらの平坦な部分24a、24bは、アセンブリが表面S上に置かれるときに、平坦面Sに対応する平面Pを画定する。
【0051】
2つの脚部25、26は、第2部分24からタンクの底部の方向に延びている。これらは、本質的に、平坦な部分24a、24bによって画定される面Pの内部にある。側壁の第2部分24の形状及び脚部25、26の存在の結果として、アセンブリは、補充用開口部21を上向きに配置した状態で平坦面に安定的に配置されることができる。
【0052】
図6は、補充用開口部21をカバーするカバー22が取り除かれた状態の、コンテナ及び投入ユニットのアセンブリを図示する。カバーは、図7aに図示されている。カバー及びコンテナの間の接続は、開口部21の側面から放射状に延び、及びカバー22の対応するスリット27a内に摺動するように構成されている少なくとも1つの単純な舌部27を備える。スクリューねじ、スナップ嵌め手段などの任意の他の接続手段は、使用されることができる。
【0053】
図6は、飲料原材料のカートリッジをコンテナに接続し、コンテナを補充するための境界部5を図示する。図6に図示された特定の境界部5を備えるコンテナ2を補充するために使用されるタイプのカートリッジが、図8に示されている。図8は、閉鎖端103及び開放端104を有する、本明細書では剛性のシリンダである容器102を備えたカートリッジ101を図示する。カートリッジは、容器容積部の内部で、及び容器102の開放端104の付近に配置されているホッパ105を備える。ホッパは、全容器区域上に延び、容器の開放端104に面する注出口106に向かって先細りしている。注出口106は、コンテナ境界部に粉末を案内するためのホッパの端部に連結されたシリンダを備える。膜は、容器開放端を同時に閉鎖している。ホッパは、容器102の内側壁と同じ形態を有する円形のスカート部又は外側フランジ112に取り付けられている。スカート部は、容器102の内部に嵌り、ホッパを容器内に配置するのを助ける。スカート部は、容器の開放端縁部に当接し、ホッパが容器壁に沿って摺動するのを防ぐ停止縁部111を有する。ホッパが注出口を容器開放端に向けて容器の容積部の内部に配置されるという事実のために、溝部113は、ホッパの先細り壁及び容器壁の間をホッパの注出口の周辺に沿って延びている。引き裂き可能な膜107は、容器開放端及びホッパの先細り端部を同時に閉鎖しながら、容器102の開放端104の上方で、ホッパの注出口106の上方に固定されている。最後に、保護キャップ108は、内容物を取り出すためにコンテナが使用される前に膜が引き裂きさかれるのを防止するために、引き裂き可能な膜107の上方に配置されることができる。保護キャップ108は、剛性又は軟性のプラスチックから作製されることができ、又は好ましい形態に応じて、保護キャップ108は、引き裂き可能な膜に取り外し可能に貼り付けられ、ユーザが手で、例えば、プルタブにより引き離すことができる軟性の可撓性膜であり得る。
【0054】
図7bは、図6に図示されるアセンブリから抜き出された境界部5の頂面図であり、図7cは、境界部5がこのようなカートリッジ101と協働している、図6のアセンブリの頂面図である。境界部5は、5つのリブ部51によって支持されている錐体52を備える。リブ部51は、補充用開口部の内側壁21bから補充用開口部の中央21aまで延びている。錐体の頂部52aは、補充用開口部の中央21aに中心が置かれ、及び錐体の表面は、補充用開口部の内側壁21bの方向に、その基部52bまで延びている。錐体52の最も大きな断面は、開口部21の断面よりも小さく、それにより、錐体及び開口部は、錐体の基部と補充用開口部の内側壁との間に、補充の間、バルク飲料原材料が流れることができるスロット53を画定する。
【0055】
錐体は、錐体の頂部52aがカートリッジの引き裂き可能な膜を穿孔できるほどに、及びバルク飲料原材料が重力で錐体の表面をスロット53まで流れることができるほどに十分に傾斜している。同時に、錐体は、補充用開口部21より上方にあまりにも顕著な高さを有しないように傾斜しすぎていない。一般的に、錐体の頂部の角度は、約110°の値を有する。図7dは、AAによる図6のアセンブリの断面図である。
【0056】
本発明は、図9及び10に図示されるように、コンテナを補充するための、コンテナ2及びカートリッジ101のシステムに関する。カートリッジ及びコンテナの協働を生じるために、カートリッジの注出口106は、錐体の基部52bの断面よりも大きい、かつ補充用開口部21の断面よりも小さい断面を有する。したがって、カートリッジの注出口は、スロット53内に摺動することができる。
【0057】
カートリッジ101が境界部5に対して付勢されるときに、まず錐体の中央52aは、(保護キャップ108が取り外されている)引き裂き可能な膜107を引き裂く。次に、ホッパの注出口106は、スロット53内に摺動する一方で、コンテナの側面の端部102aが開口部21を取り囲む。その結果、膜は、ホッパの注出口106から離れた開口部の壁51bによって引き裂かれて、折られる(カートリッジの裂かれた膜は、図10に図示されていない)。カートリッジ101が、境界部内で完全に係合されるときに、バルク原材料は、ホッパの内部傾斜壁105aに沿って、次に、リブ部51間の空間内を、最終的にコンテナの空間内を摺動する。図10に図示されるように、いったん、カートリッジが補充用開口部の内側に完全に係合されると、リブ部の下側部分51bは、出口106の端部を支持し、これにより、空間Sは、原材料が錐体の表面からスロット53までリブ部51間を流れるのを可能にするように残される。リブ部の下側部分51bによって提供される支持は、ユーザが、バルク飲料をカートリッジから空間Sを通過してコンテナまでの最適な移行を得るために、ユーザにコンテナの境界部に対してどこまでカートリッジを押さなければならないかを検知させるのを助ける。
【0058】
本発明のマシンは、比較可能な先行技術の補充可能な複数回用コンテナを有するマシンと比較して、より低い高さを有するという長所を有する。
【0059】
本発明のマシンは、補充可能な複数回用コンテナがマシンから取り外されたときだけ、補充が可能になるという長所を有する。ユーザは、コンテナがマシンの内部に配置された状態でマシンを補充することができない。
【符号の説明】
【0060】
1 飲料マシン
11 ドリップトレイ
12 ユーザインターフェース
13 カバー
130 カバー穴
2 補充可能な複数回用コンテナ
21 補充用開口部
21a 補充用開口部の中央
21b 補充用開口部の内側壁
22 カバー
201 コンテナの頂壁
202 コンテナの開放された底部
203 コンテナの側面
220 ハウジング
23 コンテナの側壁の第1部分
24 コンテナの側壁の第2部分
24a、24b 平坦部分
25、26 脚部
250、260 脚部用ハウジング
27 舌部
27a スリット
3 投入ユニット
4 シャフト
40 穴
5 インターフェース
51 リブ部
51a リブ部の下方部分
52 錐体
52a 錐体の頂部
52b 錐体の基部
53 スロット
101 カートリッジ
102 容器
102a 容器の側面の端部
103 閉鎖端
104 開放端
105 ホッパ
105a ホッパの内側傾斜壁
106 注出口
107 引き裂き可能な膜
108 保護キャップ
111 停止縁部
112 スカート部
113 溝部
図1a
図1b
図1c
図2
図3a
図3b
図3c
図4
図5
図6
図7a
図7b
図7c
図7d
図8
図9
図10