(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明をスロットマシンに適用した実施形態を、以下の実施例に従って説明する。
なお、下記実施例にあって、本発明に係る電子ディスプレイは液晶表示モジュール15に相当する。また、本発明に係る所定契機は、デモ演出のインターバルにおける画素チェック演出の実行時に相当する。また、以下の説明において、スロットマシン1の「正面側」とは、スロットマシン1の「手前側」であり、スロットマシン1の「左側」、「右側」とは、スロットマシン1を手前側から見た場合の「左側」、「右側」である。
【実施例1】
【0018】
図1に示すように、本実施例のスロットマシン1の筐体2は、前扉3によって正面側の開口部を覆われている。前扉3の中央部には、筐体2の内部に配設された3つのリール9を視認するための表示窓4が設けられる。そして、前扉3の正面側には、表示窓4の下方に、遊技操作に用いるベットスイッチ5a,5b、スタートスイッチ6、ストップスイッチ7、精算スイッチ8などの操作スイッチと、演出に用いる演出ボタンユニット13が配設される。
【0019】
図2に示すように、前扉3の上部には、上部装飾パネル34が装着され、上部装飾パネル34の中央部に画像表示器10が配設されている。画像表示器10は、液晶表示モジュール15の外周部に矩形の枠体16を組み付けてなるものであり、液晶表示モジュール15の表示画面の外周部を枠体16によって遮蔽することにより、枠体16に囲繞された正面視横長矩形状の画像表示部14が設けられている。
【0020】
また、
図2に示すように、上部装飾パネル34には、遮蔽部材35が配設される。遮蔽部材35は、不透明の樹脂成形品からなるものであり、上部装飾パネル34の正面側に位置する正面視縦長矩形状の遮蔽部37と、遮蔽部37の上端部及び下端部で、上部装飾パネル34に形成された摺動溝36に沿って摺動可能に嵌合する摺動端部38とで構成される。摺動溝36は、画像表示部14の上下両側に、左右方向に形成されており、遮蔽部材35は、摺動溝36に沿って左右に移動可能に保持されることにより、遮蔽部37が画像表示部14の左方に退避する左方位置Pから、遮蔽部37が画像表示部14の正面側を水平移動して、画像表示部14の右方に退避することとなる右方位置Qまで移動可能となっている。
図2に示すように、遮蔽部37の縦幅は、画像表示部14よりも長く、横幅は画像表示部14の1/8程度であり、左方位置Pと右方位置Qとの間では、遮蔽部37が、画像表示部14の横幅の1/8程度の領域を、上下に亘って遮蔽することとなる。また、上部装飾パネル34の背面側には、遮蔽部材35を摺動溝36に沿って移動させる遮蔽部移動装置40が配設される。遮蔽部移動装置40は、ボールねじとリニアガイドとサーボモータとを具備してなるボールねじアクチュエータであり、上部装飾パネル34の背面側で、上端側の摺動端部38を左右に動かすことにより、遮蔽部材35を左方位置Pと右方位置Qの間で移動させ、左方位置Pと右方位置Qの間の任意の位置で保持する。
【0021】
次に、スロットマシン1の作動を制御する制御回路を、
図3を参照して説明する。
メイン制御装置20は、CPU、RAM、ROM等を配設したプリント基板によって構成されるものであり、主に遊技の進行に関する制御を実行する。メイン制御装置20の入力ポートには、電源ボックス18、投入センサ24、ベットスイッチ5a,5b、スタートスイッチ6、ストップスイッチ7、精算スイッチ8、設定変更スイッチ25が接続される。また、メイン制御装置20の出力ポートには、リール9、ホッパーユニット19、外部端子板26、サブ制御装置21が接続される。
【0022】
電源ボックス18は、スロットマシン1の各機器に電力を供給するためのものであり、電源のON/OFFを切り替えるための電源スイッチ28と、各役への当選確率を変更(いわゆる設定変更)するための設定キースイッチ29とを備えている。
【0023】
投入センサ24は、スロットマシン1に投入されたメダルを検出するものである。投入センサ24は、前扉3の裏側に備えられたメダルセレクタ(図示省略)のメダル通路に配設され、メダル通路を通過するメダルを1枚ずつ検知し、メダルを検知する毎に投入信号を出力する。
【0024】
ベットスイッチ5a,5bは、クレジットされているメダルを投入するためのものである。ベットスイッチ5a,5bとしては、シングルベットスイッチ5a、とマックスベットスイッチ5bとが備えられている。シングルベットスイッチ5aは、クレジットされているメダルを1枚ずつ投入する。マックスベットスイッチ5bは、1ゲーム当たりの最大投入枚数のメダルを投入する。
【0025】
スタートスイッチ6は、リール9の回転を開始させる操作(開始操作)に用いるものである。本実施例では、レバー式スイッチが用いられており、レバーの傾動操作によって、3つのリール9が回転を開始する。
【0026】
3つのストップスイッチ7は、リール9の回転を停止させる操作(停止操作)に用いるものである。各ストップスイッチ7は、個々のリール9に対応付けられており、ストップスイッチ7を押圧操作すると、対応したリール9が所定遅延時間内に停止するよう構成されている。
【0027】
精算スイッチ8は、クレジットされているメダル、及び投入されたものの未だ遊技に用いられていないメダルを返却するためのものである。
【0028】
設定変更スイッチ25は、電源ボックス18の設定キースイッチ29とともに設定変更を行うためのものであり、前扉3の背面側に設けられている。
【0029】
3つのリール9は、円筒形状をなしており、筐体内部で左右に並設される。各リール9の外周面には、「赤7」「BAR」「チェリー」「ベル」「スイカ」「リプレイ」などの図柄が合計21個配されている。各リール9はステッピングモータ30を備えており、各ステッピングモータ30によって3つのリール9を回転させることで、外周面の図柄を表示窓4で変動表示させ、各ステッピングモータ30によってリール9を任意の角度で停止させることで、表示窓4に外周面の図柄を選択的に停止表示させ得るよう構成されている。ここで、表示窓4には、中央部分を横断する一本の有効ラインが設定されており、3つのリール9が停止した状態で、各リール9の図柄のいずれか一つが有効ライン上に停止表示されるよう構成されている。
【0030】
ホッパーユニット19はメダルを払い出すためのものであり、メダルを貯留するタンクと、タンクのメダルを払出口に向けて送り出す送出機構とを備えている。送出機構は、駆動源となるモータ31と、送出されるメダルを検出するための払出センサ32とを備えている。
【0031】
外部端子板26は、遊技情報(投入・払出情報、遊技履歴情報、エラー情報など)を外部出力し、遊技場設備によってスロットマシン1の大当り履歴などの情報を閲覧可能とするものである。
【0032】
サブ制御装置21は、CPU、RAM、ROM等を配設したプリント基板によって構成されるものであり、主に遊技の進行に合わせて演出の制御を行う。サブ制御装置21のROMには、多岐に亘る演出パターンに関する固定データが記憶されており、後述するデモ演出や画素チェック演出等の演出パターンに関する固定データも、このサブ制御装置21のROMに記憶される。サブ制御装置21の入力ポートには、メイン制御装置20が接続され、メイン制御装置20から役抽選結果などの遊技情報が随時通知される。また、サブ制御装置21の入力ポートには、演出ボタンユニット13も接続される。サブ制御装置21の出力ポートには、スピーカ11や演出用ランプ12、画像制御装置22、遮蔽部移動装置40が接続される。
【0033】
サブ制御装置21は、メイン制御装置20から送信される遊技情報等に基づいて、演出パターンを選択し、選択した演出パターンを実行させるために、出力ポートから各種の信号を送信する。具体的には、スピーカ11や演出用ランプ12にコマンドを送信し、さらには、画像表示部14に所要の画像を表示させるために画像制御装置22にコマンドを送信する。また、サブ制御装置21は、遮蔽部材35の移動を伴う演出パターンを実行すると決定した場合は、当該演出を実現するために、所要のタイミングで遮蔽部移動装置40を作動させる。具体的には、サブ制御装置21は、ボールねじアクチュエータのステッピングモータを制御することで、所要のタイミングで遮蔽部材35を所定速度で移動させ、所要位置で停止させる。すなわち、本発明に係る遮蔽部制御手段は、サブ制御装置21により構成される。
【0034】
画像制御装置22は、CPU、RAM、ROM等を配設したプリント基板によって構成されるものであり、画像表示器10(液晶表示モジュール15)の表示制御を実行する。画像制御装置22のROMには、画像表示部14に表示する演出用画像を生成するためのデータが多量に記憶される。すなわち、後述するデモ演出や画素チェック演出等で画像表示部14に表示する画像を生成するためのデータも、画像制御装置22のROMに記憶される。画像制御装置22は、サブ制御装置21からコマンドを受信すると、CPUにおいて演算処理し、演出用画像のデータをRAMに書きこんで液晶表示モジュール15に出力し、サブ制御装置21が選択した演出パターン通りの演出用画像を画像表示部14に表示させる。すなわち、本発明に係る表示制御手段は、主にサブ制御装置21及び画像制御装置22によって構成される。
【0035】
以下に、スロットマシン1で実行される演出について説明する。
本実施例のスロットマシン1の遊技では、スタートスイッチ6の操作によってリール9を回転させて図柄を変動表示させた後に、ストップスイッチ7の操作によってリール9を停止させて図柄を有効ライン上に停止表示させ、有効ライン上に停止表示された図柄組合せに応じた処理を行うゲームが繰り返し実行される。そして、スロットマシン1は、かかる遊技に合わせて、遊技を盛り上げる演出を実行する。具体的には、画像表示器10の画像表示部14に様々な演出画像を表示するとともに、スピーカ11から効果音を出力し、演出用ランプ12を様々な態様で点灯させる。また、一部の演出では、遮蔽部37によって画像表示部14を部分的に遮蔽することで、画像表示部14の表示画像と、遮蔽部37による画像表示部14の遮蔽とを組み合わせた演出を実行する。
【0036】
また、スロットマシン1は、遊技操作が行われない状態が一定時間以上継続すると、遊技操作が行われるまで客待ち状態となる。スロットマシン1は、客待ち状態においては、客待ち用のデモ演出を繰返し実行する。具体的には、デモ演出では、予め設定されたデモ動画を画像表示部14に表示するとともに、当該デモ動画に合わせた音声演出、ランプ演出を実行する。そして、本実施例では、客待ち状態におけるデモ演出のインターバルには、液晶表示モジュール15のドット抜けを容易に目視確認可能な画素チェック演出を実行する。
【0037】
「ドット抜け」とは、液晶表示モジュール15の画素の異常発光である。本実施例の液晶表示モジュール15は、縦横に配列された1つ1つの画素が、バックライトの光により赤色、緑色、青色の3色で発光可能なサブピクセルで構成されており、各サブピクセルの発光状態を制御して、各サブピクセルの光を混色させることにより、個々の画素の色を制御して画像を表示するよう構成されている。ドット抜けは、1つ以上のサブピクセルが不具合によって発光停止不能や発光不能になった状態であり、ドット抜けの生じた画素(以下、「ドット抜け画素」とも称す。)は、制御どおりの色では発光しなくなる。例えば、液晶表示モジュール15において、サブピクセルを発光停止不能なドット抜け画素(いわゆる「輝点」)が生じた場合は、各サブピクセルの発光を停止させて当該画素が黒色になるよう制御しても、当該画素は、黒色でなく、発光停止不能なサブピクセルの色となる。また、サブピクセルを発光不能なドット抜け画素(いわゆる「黒点」)が生じた場合は、全てのサブピクセルを発光させて当該画素が白色になるよう制御しても、当該画素は、白色から、発光不能なサブピクセルの光を減色した色となる。
【0038】
本実施例のスロットマシン1では、液晶表示モジュール15のドット抜けの検査が必要な場合は、検査者(遊技場のスタッフ等)は、客待ち状態の画素チェック演出において容易に目視確認することができる。画素チェック演出は、ドット抜け画素を黒色の単色画像によって目視確認するための前半演出と、ドット抜け画素を白色の単色画像によって目視確認するための後半演出とからなる10秒足らずの演出である。上述のように、ドット抜け画素の色は制御不能であるため、かかる単色画像にドット抜け画素が含まれていれば、当該画素は周囲の色と異なる色で発光するため、比較的容易にドット抜け画素を発見できる。なお、黒色と白色の2色の単色画像で目視確認するのは、黒点は黒色の単色画像では発見し難く、輝点は白色の単色画像では発見し難いためである。
【0039】
以下に、
図4,5を参照して、画素チェック演出について詳細に説明する。
まず、
図4(a)は、デモ演出の終了時、すなわち、画素チェック演出の開始直前の画像表示部14等の様子を示したものである。かかる状態では、サブ制御装置21は、デモ演出において表示するデモ動画の終了時画像50を画像表示部14の全域に表示するとともに、遮蔽部材35を左方位置Pに保持して、遮蔽部37を画像表示部14の左方に退避させている。
【0040】
画素チェック演出の前半演出では、サブ制御装置21は、
図4(a)→4(b)→4(c)→4(d)→5(a)の流れに示すように、遮蔽部材35を左方位置Pから右方位置Qまで移動させるとともに、画像表示部14の、遮蔽部37の左端部37aが退避した後の領域に、上下に亘る黒色の単色画像51を表示する。具体的には、サブ制御装置21は、遮蔽部材35を左方位置Pから所定速度で右方に定速移動させて、約3秒間かけて右方位置Qまで移動させる制御処理を行う。上述のように、遮蔽部37は、画像表示部14よりも縦に長く、横に短いため、遮蔽部材35の移動に伴って、遮蔽部37は、画像表示部14を一定の横幅で上下に亘って遮蔽しながら所定速度で横切ることとなる。一方で、サブ制御装置21は、遮蔽部材35の移動制御と並行して、画像表示部14の、遮蔽部37に遮蔽された領域の表示画像を、デモ動画の終了時画像50から黒色の単色画像51に変更する制御処理を行う。かかる移動制御処理と表示制御処理により、前半演出では、画像表示部14の終了時画像50の正面側を遮蔽部37が通過した後に、黒色の単色画像51が表れることとなる。前半演出は、遮蔽部37が画像表示部14の正面側を横切って、遮蔽部材35が右方位置Qまで移動した時点で終了し、前半演出の終了時点では、
図5(a)に示すように、画像表示部14の全域に黒色の単色画像51が表示されることとなる。そして、サブ制御装置21は、前半演出が終了すると、後半演出を開始させる。
【0041】
画素チェック演出の後半演出では、サブ制御装置21は、
図5(a)→5(b)→5(c)→5(d)の流れに示すように、遮蔽部材35を右方位置Qから左方位置Pまで移動させるとともに、画像表示部14の、遮蔽部37の右端部37bが退避した後の領域に、上下に亘る白色の単色画像52を表示する。遮蔽部材35の移動制御処理は、前半演出の移動制御処理を左右に反転したものであり、後半演出では、遮蔽部37は、画像表示部14を一定の横幅で上下に亘って遮蔽しながら、前半演出とは逆方向に横切ることとなる。一方で、サブ制御装置21は、遮蔽部材35の移動制御と並行して、画像表示部14の、遮蔽部37に遮蔽された領域の表示画像を、黒色の単色画像51から白色の単色画像52に変更する制御処理を行う。かかる移動制御処理と表示制御処理により、後半演出では、黒色の単色画像51の正面側を遮蔽部37が通過した後に、白色の単色画像52が表れることとなる。後半演出は、遮蔽部37が画像表示部14の正面側を横切って、遮蔽部材35が左方位置Pまで移動した時点で終了し、後半演出の終了時点では、
図5(d)に示すように、画像表示部14の全域に白色の単色画像52が表示される。そして、サブ制御装置21は、後半演出が終了すると、次のデモ演出を開始することとして、画像表示部14にデモ動画を表示する。
【0042】
本実施例の液晶表示モジュール15にドット抜けが発生している場合には、ドット抜け画素を含む領域に単色画像51,52を表示した時に、当該ドット抜け画素が周囲の画素の黒色とは異なる色で表れるため、当該ドット抜け画素を発見することができる。なお、上述のように、ドット抜け画素のうち、サブピクセルを発光停止不能な輝点については黒色の単色画像51において視認され、サブピクセルが常時消灯する黒点に関しては白色の単色画像52において視認される。
【0043】
特に、本実施例の画素チェック演出では、単色画像51,52を画像表示部14の全域に一度に表出させるのでなく、遮蔽部37の通過後の領域に時間をかけて表出させるため、
図6に示すように、遮蔽部37の端部37aが退避した後の一定幅の領域42を、ドット抜け画素の探索領域として注視していけば、画像表示部14の全域についてドット抜けの有無を漏れなくチェックできるという利点がある。また、このように遮蔽部37の端部37aが退避した後の領域を探索領域42として設定すれば、遮蔽部37の端部37aを探索領域42の位置を特定する目印として利用できるため、検査者は探索領域42の範囲を正確に把握できる。また、画素チェック演出においては、画像表示部14の正面側を遮蔽部37が一定速度で移動することにより、遮蔽部37の背面側から単色画像51,52が単位時間あたりに一定面積ずつ表れるため、検査者はドット抜けを一定のペースで確認できるという利点がある。
【0044】
また、本実施例の画素チェック演出では、画像表示部14にドット抜け画素45が存在していた場合、当該ドット抜け画素45は、
図6(a)に示すように、遮蔽部37に遮蔽されて視認不能な状態から、
図6(b)に示すように、検査者が注視する探索領域42に突然表れることとなるため、検査者の目に止まりやすく、見落とされ難いという利点がある。
【0045】
また、本実施例の画素チェック演出によれば、検査者(遊技場のスタッフ等)が液晶表示モジュール15のドット抜けを容易に目視確認することができるが、特に意識しない遊技者には、他の演出と特段変わらぬ演出として受け入れられるため、客待ち状態において画素チェック演出を繰返し実行しても、遊技者の興を削ぐおそれはない。
【実施例2】
【0046】
本実施例は、実施例1から、画素チェック演出の内容を変更したものである。画素チェック演出の内容以外は実施例1と共通であるため、以下では本実施例に係る画素チェック演出の内容についてのみ説明し、実施例1と共通する構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0047】
本実施例の画素チェック演出は、実施例1から、遮蔽部37の通過後に表示する単色画像の表示態様を変更したものである。具体的には、実施例1に係る画素チェック演出では、画像表示部14の、遮蔽部37の端部37a,37bが退避した後の領域全体に単色画像51,52を表示するところ(
図4,5参照)、本実施例に係る画素チェック演出では、遮蔽部37の端部が退避した後の領域に、一定幅の単色画像を、遮蔽部37の端部に追従するように移動表示する。詳述すると、本実施例の画素チェック演出の前半演出では、
図7(a)→7(b)→7(c)→7(d)の流れに示すように、サブ制御装置21は、遮蔽部材35を左方位置Pから右方位置Qに所定速度で定速移動させる。遮蔽部材35の移動制御は、実施例1の前半演出と同様である。一方、本実施例では、サブ制御装置21は、
図7に示すように、デモ動画の終了時画像50が表示された画像表示部14の正面側を遮蔽部37が左から右に横切るのに合わせて、一定幅(約2cm)の黒色の単色画像51を、遮蔽部37の左端部37aに追従するよう右方に所定速度で移動表示する処理を実行する。さらに、サブ制御装置21は、黒色の単色画像51を移動表示した後の領域に、デモ動画の終了時画像50を再表示する処理を実行する。このため、かかる前半演出では、遮蔽部材35が右方位置Qまで移動した時点で、画像表示部14の全域にデモ動画の終了時画像50が表示される(
図7(d)参照)。
【0048】
また、図示は省略するが、本実施例の画素チェック演出の後半演出では、前半演出と同様に、サブ制御装置21は、遮蔽部材35を右方位置Qから左方位置Pに移動させる制御処理を実行するとともに、デモ動画の終了時画像50が表示された画像表示部14の正面側を遮蔽部37が左方に横切るのに合わせて、一定幅の白色の単色画像を、遮蔽部37の右端部に追従するように移動表示し、さらに、白色の単色画像を移動表示した後の領域に、デモ動画の終了時画像50を再表示する処理を実行する。
【0049】
このように、本実施例の画素チェック演出では、遮蔽部37の端部37aに追従するように、一定幅の単色画像51が表示されるため、
図8に示すように、当該一定幅の単色画像51を、ドット抜け画素45の探索領域42として設定すれば、検査者は、探索領域42の範囲を実施例1よりも正確に把握可能となる。したがって、本実施例の画素チェック演出によれば、ドット抜け画素の見落としや、確認部位の重複をより確実に防止できる。
【実施例3】
【0050】
本実施例は、実施例2から、画素チェック演出の内容を変更したものである。このため、以下では本実施例に係る画素チェック演出の内容についてのみ説明し、実施例1,2と共通する構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0051】
実施例2の画素チェック演出では、遮蔽部37の端部37aに追従するように、一定幅の単色画像51を表示し、さらに、一定幅の単色画像51を移動表示した後の領域に、デモ動画の終了時画像50を再表示している(
図7参照)。これに対して、本実施例の画素チェック演出では、
図9に示すように、サブ制御装置21は、一定幅の黒色の単色画像51を移動表示した後の領域に、白色の単色画像52を表示する。具体的には、本実施例の画素チェック演出では、サブ制御装置21は、
図9(a)→9(b)→9(c)→9(d)の流れに示すように、遮蔽部材35を左方位置Pから右方位置Qに所定速度で定速移動させる。遮蔽部材35の移動制御は、実施例1の前半演出と同様である。一方、サブ制御装置21は、
図9に示すように、デモ動画の終了時画像50が表示された画像表示部14の正面側を遮蔽部37が左から右に横切るのに合わせて、一定幅(約2cm)の黒色の単色画像51を、遮蔽部37の左端部37aに追従するよう右方に所定速度で移動表示し、さらに、黒色の単色画像51を移動表示した後の領域に、白色の単色画像52を表示する処理を実行する。このため、かかる画素チェック演出では、遮蔽部材35が右方位置Qまで移動した時点で、画像表示部14の全域に白色の単色画像52が表示される(
図9(d)参照)。
本実施例の画素チェック演出では、遮蔽部材35を左方位置Pから右方位置Qに移動させるまでの間に、画像表示部14に黒色の単色画像51と白色の単色画像52を表示するため、サブ制御装置21は、遮蔽部材35を右方位置Qに移動させた段階で画素チェック演出を終了し、次のデモ演出を開始する。
【0052】
このように、本実施例の画素チェック演出では、右方位置Qへ一定速度で移動する遮蔽部37の左端部37aを追従するように一定幅の黒色の単色画像51が画像表示部14に移動表示され、さらに、黒色の単色画像51を移動表示した後の領域に、白色の単色画像52が表示される。このため、かかる画素チェック演出では、検査者は、
図10に示すように、遮蔽部37の左端部37aが退避した後の一定幅の領域を、ドット抜け画素45,46を探索する探索領域42として注視すれば、黒色の単色画像51で発見可能なドット抜け画素(輝点)45と、白色の単色画像52で発見可能なドット抜け画素(黒点)46とを同時にチェックできる。したがって、本実施例に係る画素チェック演出では、実施例1,2に係る画素チェック演出に比べて短時間で効率的にドット抜けのチェックを行うことができる。
【実施例4】
【0053】
本実施例は、実施例1から、画像表示器10に係る構成及び演出を変更したものである。このため、以下では、実施例1と共通する構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0054】
本実施例のスロットマシン1aは、
図11に示すように、遮蔽部材47が上部装飾パネル34に固定され、画像表示器10が上部装飾パネル34に対して上下方向に移動可能に配設される。具体的には、画像表示器10は、上部装飾パネル34に形成された上下方向の摺動溝39に対して枠体16が摺動可能に保持されており、
図12に示すように、前扉3の上端部近くの上方位置Rから、前扉3の中央部近くの下方位置Sまで上下動可能となっている。なお、上方位置Rから下方位置Sまでの移動距離は、画像表示部14の縦幅より大きくなっている。
【0055】
遮蔽部材47は、上部装飾パネル34の正面側に位置する正面視横長矩形状の遮蔽部48と、遮蔽部48の左端部及び右端部で、上部装飾パネル34に固定された固定端部49とで構成される。
図12に示すように、遮蔽部48の横幅は、画像表示部14よりも長く、縦幅は画像表示部14の1/4程度である。遮蔽部48は、上方位置Rの画像表示器10の画像表示部14と、下方位置Sの画像表示器10の画像表示部14の間に配置されており、画像表示器10の上方位置Rでは、画像表示部14の全域が遮蔽部48の上方に位置し、下方位置Sでは画像表示部14の全域が遮蔽部48の下方に位置し、上方位置Rと下方位置Sの間では、画像表示部14の縦幅の1/4程度の領域が遮蔽部48によって左右に亘って遮蔽される。
【0056】
上部装飾パネル34の背面側には、画像表示器10を摺動溝39に沿って上下動させる表示器移動装置41が配設される。表示器移動装置41は、ボールねじとリニアガイドとサーボモータとを具備してなるボールねじアクチュエータであり、上部装飾パネル34の背面側で、枠体16を上下に動かすことにより、画像表示器10を上方位置Rと下方位置Sの間で移動させ、上方位置Rと下方位置Sの間の任意の位置で保持する。なお、かかる表示器移動装置41は、実施例1に係る遮蔽部移動装置40と同様にサブ制御装置21に接続されており、サブ制御装置21が、表示器移動装置41を介して、画像表示器10の位置を制御するよう構成されている。すなわち、本発明に係る表示器移動制御手段は、サブ制御装置21によって構成される。
【0057】
本実施例にあっても、客待ち状態において、デモ演出のインターバルに、検査者が、液晶表示モジュール15のドット抜けを容易に目視確認できる画素チェック演出が実行される。ここで、本実施例に係る画素チェック演出では、以下のように画像表示器10の移動制御とともに、画像表示部14に単色画像51,52を表示する。なお、本実施例の画素チェック演出も、ドット抜け画素を黒色の単色画像51によって目視確認するための前半演出と、ドット抜け画素を白色の単色画像52によって目視確認するための後半演出とからなる10秒足らずの演出である。
【0058】
図13(a)は、デモ演出の終了時、すなわち、画素チェック演出の開始直前の画像表示部14等の様子を示したものである。かかる状態では、サブ制御装置21は、デモ演出において表示するデモ動画の終了時画像50を画像表示部14の全域に表示するとともに、画像表示器10を上方位置Rに保持している。
【0059】
画素チェック演出の前半演出では、サブ制御装置21は、
図13(a)→13(b)→13(c)→13(d)の流れに示すように、画像表示器10を上方位置Rから下方位置Sまで移動させるとともに、画像表示部14の、遮蔽部48の下端部48aから退避した後の領域に、左右に亘る黒色の単色画像51を表示する。具体的には、サブ制御装置21は、画像表示器10を上方位置Rから所定速度で下方に定速移動させて、約3秒間かけて下方位置Sまで移動させる制御処理を行う。これにより、画像表示部14は、遮蔽部48によって一定の縦幅で左右に亘って遮蔽されながら、遮蔽部48の背面側を所定速度で通過することとなる。一方で、サブ制御装置21は、画像表示器10の移動制御と並行して、画像表示部14の、遮蔽部48に遮蔽された領域の表示画像を、デモ動画の終了時画像50から黒色の単色画像51に変更する制御処理を行う。かかる移動制御処理と表示制御処理により、前半演出では、画像表示部14の、遮蔽部48の背面側を通過した後の領域に、黒色の単色画像51が表れることとなる。前半演出は、画像表示部14の全域が遮蔽部48の背面側を通過して、下方位置Sまで移動した時点で終了する。このため、前半演出の終了時点では、
図13(d)に示すように、画像表示部14の全域に黒色の単色画像51が表示される。そして、サブ制御装置21は、前半演出が終了すると、後半演出を開始させる。
【0060】
図示は省略するが、本実施例の画素チェック演出の後半演出では、サブ制御装置21は、遮蔽部材47を下方位置Sから上方位置Rに移動させる制御処理を実行するとともに、当該移動制御処理により、画像表示部14が、遮蔽部48の背面側を上方に通過するのに合わせて、画像表示部14の、遮蔽部48の上端部から退避した後の領域に、左右に亘る白色の単色画像52を表示する処理を実行する。
【0061】
本実施例の画素チェック演出では、画像表示部14が遮蔽部48の背面側を通過するのに合わせて、通過後の領域に時間をかけて単色画像51,52を表出させるため、
図14に示すように、遮蔽部48の端部48aから退避した後の一定幅の領域42を、ドット抜け画素45の探索領域として注視していけば、実施例1に係る画素チェック演出と同様に、画像表示部14のドット抜けを容易に目視確認できる。特に、本実施例の画素チェック演出では、正面側から見た時に、遮蔽部48が常に一定の高さに表示されるため、
図14に示すように、検査者が注視すべき探索領域42の高さは、画像表示器10の上下動に関わらず一定となる。このため、本実施例の画素チェック演出では、検査者は視点を上下動させることなく、ドット抜けの有無を容易に目視確認できるという利点がある。
【実施例5】
【0062】
本実施例は、実施例4から、画像表示器10に係る構成及び演出を変更したものである。このため、以下では、実施例4と共通する構成については同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0063】
図15に示すように、本実施例では、実施例4と同様に、画像表示器10が上方位置Rから下方位置Sまで移動可能となっている。一方で、本実施例は、実施例4に係る遮蔽部材47(
図12参照)を具備しておらず、画像表示器10を上下動させても、画像表示部14が遮蔽されない。
【0064】
本実施例にあっても、客待ち状態において、デモ演出のインターバルに、検査者が、液晶表示モジュール15のドット抜けを容易に目視確認できる画素チェック演出が実行される。ここで、本実施例は、遮蔽部材を具備していないため、本実施例に係る画素チェック演出では、以下のように画像表示器10の上下動に伴って、画像表示部14において単色画像51,52とその他の画像50,53を上下に分割表示する。なお、本実施例の画素チェック演出も、ドット抜け画素を黒色の単色画像51によって目視確認するための前半演出と、ドット抜け画素を白色の単色画像52によって目視確認するための後半演出とからなる。
【0065】
図15(a)は、デモ演出の終了時、すなわち、画素チェック演出の開始直前の画像表示部14等の様子を示したものである。かかる状態では、サブ制御装置21は、デモ演出において表示するデモ動画の終了時画像50を画像表示部14の全域に表示するとともに、画像表示器10を上方位置Rに保持している。
【0066】
画素チェック演出の前半演出では、サブ制御装置21は、
図15(a)→15(b)→15(c)→15(d)の流れに示すように、画像表示器10を上方位置Rから下方位置Sまで所定速度で定速移動させる制御処理を実行する。また、かかる前半演出では、上方位置Rの時の画像表示部14と、下方位置Sの時の画像表示部14の間の所定高さに画像境界ラインTを設定し、画像表示部14の、画像境界ラインTよりも下方の領域に、黒色の単色画像51を表示する制御を行う。具体的には、サブ制御装置21は、画像表示器10の移動制御と並行して、画像表示部14の上側に終了時画像50を、下側に黒色の単色画像51を分割表示する。そして、終了時画像50と単色画像51との境界線が、画像表示部14において、画像表示器10の下降速度と同じ速さで上方移動するよう単色画像51の表示範囲を上方に拡大させる表示制御を行う。かかる表示制御によれば、終了時画像50と単色画像51の境界線の上昇速度と、画像表示器10の下降速度とが打ち消し合うことにより、
図15に示すように、正面側から見た時に、画像表示部14が下降しているにも関わらず、終了時画像50と単色画像51の境界線が、画像境界ラインTの上に固定的に表示され、画像表示部14の、画像境界ラインTを通過した領域に黒色の単色画像51が表示される。そして、前半演出では、画像表示器10が下方位置Sまで移動すると、
図15(d)に示すように、画像表示部14の全域が画像境界ラインTを通過して、画像表示部14の全域に黒色の単色画像51が表示される。サブ制御装置21は、
図15(d)の時点で前半演出を終了して、後半演出を開始する。
【0067】
画素チェック演出の後半演出では、サブ制御装置21は、まず、
図16(a)に示すように、白色の単色画像52を画像表示部14の全域に表示する。そして、
図16(a)→16(b)→16(c)→16(d)の流れに示すように、画像表示器10を下方位置Sから上方位置Rまで所定速度で定速移動させる制御処理を実行する。また、かかる後半演出では、前半演出と同じ高さに画像境界ラインTを設定し、画像表示部14の、画像境界ラインTを通過した領域に、デモ動画の開始時画像53を表示する制御を行う。具体的には、サブ制御装置21は、画像表示器10の移動制御と並行して、画像表示部14の上側に開始時画像53を、下側に白色の単色画像52を分割表示する。そして、開始時画像53と単色画像52との境界線が、画像表示部14において、画像表示器10の上昇速度と同じ速さで下方移動するよう単色画像52の表示範囲を下方に縮小させる表示制御を行う。かかる表示制御によれば、開始時画像53と単色画像52の境界線の下降速度と、画像表示器10の上昇速度とが打ち消し合うことにより、
図16に示すように、正面側から見た時に、画像表示部14が上昇しているにも関わらず、開始時画像53と単色画像52の境界線が、画像境界ラインTの上に固定的に表示され、画像表示部14の、画像境界ラインTを通過した領域に開始時画像53が表示される。そして、後半演出では、画像表示器10が上方位置Rまで移動すると、
図16(d)に示すように、画像表示部14の全域が画像境界ラインTを通過して、画像表示部14の全域に開始時画像53が表示される。そして、サブ制御装置21は、かかる時点で画素チェック演出を終了して、次のデモ演出を開始する。
【0068】
このように、本実施例の画素チェック演出では、黒色の単色画像51と白色の単色画像52とによってドット抜け画素の有無をチェックすることができる。特に、前半演出では、
図17(a)→17(b)に示すように、黒色の単色画像51の表示範囲が画像表示器10の下方移動に合わせて拡大するため、検査者は単色画像51の、終了時画像50との境界線付近を探索領域42として注視していくことで、画像表示部14の全域を漏れなくチェックできる。また、後半演出では、
図17(c)→17(d)に示すように、白色の単色画像52の表示範囲が画像表示器10の上方移動に合わせて縮小するため、検査者は単色画像52の、開始時画像53との境界線付近を探索領域42として注視していくことで、画像表示部14の全域を漏れなくチェックできる。また、本実施例の画素チェック演出では、正面側から見た時に、単色画像51,52と他の画像50,53との境界線が常に一定の高さ位置(画像境界ラインT)に表示されるため、
図17に示すように、検査者が注視すべき探索領域42の高さは、画像表示器10の上下動に関わらず一定となる。このため、本実施例の画素チェック演出では、実施例4の画素チェック演出と同様に、検査者は視点を上下動させることなく、ドット抜けの有無を容易に目視確認できるという利点がある。
【0069】
以上に本発明の実施例を説明したが、本発明の遊技機は、上記実施例の形態に限らず本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加えることができる。例えば、本発明はスロットマシンに限らず、パチンコ等の、他の遊技機にも適用可能である。
【0070】
また、本発明に係る画像表示器は、液晶ディスプレイによって構成されるものに限られず、有機ELディスプレイや無機ELディスプレイ、投影型ディスプレイなどの、ドット抜けを生じる電子ディスプレイによって画像を表示するものであればよい。また、本発明に係る画像表示器は、モノクロ表示器であってもよい。
【0071】
また、上記実施例に係る遮蔽部37は、正面視横長矩形状の画像表示部14よりも縦幅が広く、横幅が狭い正面視縦長矩形状であるが、本発明に係る遮蔽部の形状は適宜変更可能である。例えば、遮蔽部は、画像表示部の全域を遮蔽可能なものであってもよいし、遮蔽部の正面視形状は、矩形状に限られず、画像表示部を遮蔽する一端部が湾曲、屈曲していてもよい。また、本発明に係る遊技機は、本発明に係る遮蔽部以外にも、画像表示部を遮蔽可能な部材を具備していてもよい。また、上記実施例の遮蔽部37は不透明であるが、本発明に係る遮蔽部は半透明であってもよい。
【0072】
また、上記実施例に係る遮蔽部37は、画像表示部14を上下に亘って遮蔽しながら、左右に移動するよう構成されていたが、本発明に係る遮蔽部の移動方向は左右方向に限られない。例えば、遮蔽部は、画像表示部を左右に亘って遮蔽しながら上下に移動するものであってもよい。また、上記実施例では、画素チェック演出において、遮蔽部37を、画像表示部14の左方に退避する位置から、右方に退避する位置まで移動させるが、本発明に係る遮蔽部の移動制御処理は、画像表示部14を退避する位置から、反対側まで移動させるものに限られず、画像表示部14の所定領域を遮蔽する第1の位置から、画像表示部14の別の領域を遮蔽する第2の位置まで移動させるものであってもよい。
【0073】
また、上記実施例の画像表示部14は矩形状であるが、本発明に係る画像表示部は、枠体によって非矩形状に形成されたものであってもよい。
【0074】
また、上記実施例の画素チェック演出では、黒色の単色画像51と白色の単色画像52によってドット抜け画素の有無をチェックするが、本発明に係る「所定色の単色画像」の色は、黒色や白色に限られず、1つの画素を構成する各サブピクセルの色(赤色、緑色、青色)や、2種類のサブピクセルの色を混色させた色(シアン、マゼンタ、イエロー)から選択することも可能である。また、画素チェック演出で表示する単色画像は白色と黒色の2種類に限らず、3種類以上であってもよいし、1種類であってもよい。例えば、上記実施例3では、遮蔽部37の端部37aに追従するように、一定幅の黒色の単色画像51を表示し、一定幅の黒色の単色画像51を移動表示した後の領域に、白色の単色画像52を表示しているが(
図9参照)、黒色の単色画像51に替えて赤色の単色画像を表示するとともに、赤色の単色画像を移動表示した後の領域に、一定幅の緑色の単色画像を、赤色の単色画像に追従するように移動表示し、さらに、緑色の単色画像を移動表示した後の領域に、青色の単色画像を表示する構成としてもよい。かかる構成では、画素を構成する各サブピクセルの色で単色画像が表示されるため、1つの画素を構成するいずれのサブピクセルに不具合が生じているかが確認し易くなる。
【0075】
また、上記実施例では、客待ち状態のデモ演出のインターバルに画素チェック演出を実行しているが、本発明に係る「所定契機」は、かかるタイミングに限られず適宜変更可能である。例えば、遊技機の電源投入直後に画素チェック演出を実行してもよい。また、演出ボタンユニットの特定操作によって、画素チェック演出の実行を任意のタイミングで指示できるようにしてもよい。
【解決手段】画像表示器10の画像表示部14の正面側を移動可能な遮蔽部37を配設し、所定契機で、遮蔽部37の一端部37aで画像表示部14を一側から他側に亘って遮蔽しつつ、当該一端部37aによって遮蔽された領域から退避する方向に遮蔽部37を所定の速度で移動させるとともに、画像表示部14の、遮蔽部37の一端部37aが退避した後の領域に、画像表示部14の一側から他側に亘る所定色の単色画像51が表れるようにする。