(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6564526
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】カラーフィルタアレイ基板及び液晶表示パネル
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1335 20060101AFI20190808BHJP
G02F 1/1368 20060101ALI20190808BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20190808BHJP
G02B 5/20 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
G02F1/1335 505
G02F1/1368
G09F9/30 338
G09F9/30 349B
G09F9/30 349C
G02B5/20 101
【請求項の数】14
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-507732(P2018-507732)
(86)(22)【出願日】2015年8月20日
(65)【公表番号】特表2018-527614(P2018-527614A)
(43)【公表日】2018年9月20日
(86)【国際出願番号】CN2015087619
(87)【国際公開番号】WO2017028298
(87)【国際公開日】20170223
【審査請求日】2018年3月23日
(31)【優先権主張番号】201510504676.9
(32)【優先日】2015年8月17日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516010618
【氏名又は名称】深▲せん▼市華星光電技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN CHINA STAR OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】叶 岩渓
【審査官】
岩村 貴
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−039137(JP,A)
【文献】
特開2011−191788(JP,A)
【文献】
特開2000−089215(JP,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2007−0112944(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1335
G02B 5/20
G02F 1/1368
G09F 9/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラーフィルタアレイ基板であって、前記カラーフィルタアレイ基板は、
ガラス基板と、
前記ガラス基板の上方に設けられ、走査線及び薄膜電界効果トランジスタのゲートを含む第1金属層と、
前記第1金属層の上方に設けられる絶縁層と、
前記絶縁層の上方に設けられる活性層と、
前記活性層の両端の上方に設けられるオーミックコンタクト層と、
前記オーミックコンタクト層の上方に設けられ、データ線、及び薄膜電界効果トランジスタのソースとドレインを含む第2金属層と、
前記第2金属層の上方に設けられ、前記第2金属層とカラーフィルタ層を分離するための第1パッシベーション層と、
前記第1パッシベーション層の上方に設けられ、順次に配列された第1カラーレジスト、第2カラーレジスト及び第3カラーレジストを含むカラーフィルタ層と、
前記カラーフィルタ層の上方に設けられ、前記カラーフィルタ層と画素電極層を分離するための第2パッシベーション層と、
前記第2パッシベーション層の上方に設けられる前記画素電極層と、を含み、
前記カラーフィルタ層のカラーレジストの重なり位置にチャネルが開設され、Y軸方向において、遮光のために、前記チャネルに対応する前記第1金属層上に共通電極線が設けられ、X軸方向において、遮光のために、前記チャネルに対応する前記第2金属層上に金属線が設けられ、前記カラーレジストの重なり位置は、隣接するカラーレジストのオーバーラップ領域であり、前記カラーレジストの重なり位置は、赤色カラーレジストと青色カラーレジストの重なり、赤色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なり、又は、青色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なりである、ことを特徴とするカラーフィルタアレイ基板。
【請求項2】
前記金属線は、ドレイン電極線の延長部分である、ことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項3】
前記チャネルは、Y軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される、ことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項4】
前記チャネルはさらに、X軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される、ことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項5】
カラーフィルタアレイ基板であって、前記カラーフィルタアレイ基板は、
ガラス基板と、
前記ガラス基板の上方に設けられ、走査線及び薄膜電界効果トランジスタのゲートを含む第1金属層と、
前記第1金属層の上方に設けられる絶縁層と、
前記絶縁層の上方に設けられる活性層と、
前記活性層の両端の上方に設けられるオーミックコンタクト層と、
前記オーミックコンタクト層の上方に設けられ、データ線、及び薄膜電界効果トランジスタのソースとドレインを含む第2金属層と、
前記第2金属層の上方に設けられ、前記第2金属層とカラーフィルタ層を分離するための第1パッシベーション層と、
前記第1パッシベーション層の上方に設けられ、順次に配列された第1カラーレジスト、第2カラーレジスト及び第3カラーレジストを含むカラーフィルタ層と、
前記カラーフィルタ層の上方に設けられ、前記カラーフィルタ層と画素電極層を分離するための第2パッシベーション層と、
前記第2パッシベーション層の上方に設けられる前記画素電極層と、を含み、
前記カラーフィルタ層のカラーレジストの重なり位置にチャネルが開設され、Y軸方向において、遮光のために、前記チャネルに対応する前記第1金属層上に共通電極線が設けられ、X軸方向において、遮光のために、前記チャネルに対応する前記第2金属層上に金属線が設けられ、前記カラーレジストの重なり位置は、隣接するカラーレジストのオーバーラップ領域であり、前記カラーフィルタアレイ基板は平坦化層を有しないことを特徴とするカラーフィルタアレイ基板。
【請求項6】
前記チャネルは、Y軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される、ことを特徴とする請求項5に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項7】
前記チャネルはさらに、X軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される、ことを特徴とする請求項6に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項8】
前記金属線は、ドレイン電極線の延長部分である、ことを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項9】
前記カラーレジストの重なり位置は、赤色カラーレジストと青色カラーレジストの重なり、赤色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なり、又は、青色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なりである、ことを特徴とする請求項5に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項10】
カラーフィルタアレイ基板であって、前記カラーフィルタアレイ基板は、
ガラス基板と、
前記ガラス基板の上方に設けられ、走査線及び薄膜電界効果トランジスタのゲートを含む第1金属層と、
前記第1金属層の上方に設けられる絶縁層と、
前記絶縁層の上方に設けられる活性層と、
前記活性層の両端の上方に設けられるオーミックコンタクト層と、
前記オーミックコンタクト層の上方に設けられ、データ線、及び薄膜電界効果トランジスタのソースとドレインを含む第2金属層と、
前記第2金属層の上方に設けられ、前記第2金属層とカラーフィルタ層を分離するための第1パッシベーション層と、
前記第1パッシベーション層の上方に設けられ、順次に配列された第1カラーレジスト、第2カラーレジスト及び第3カラーレジストを含むカラーフィルタ層と、
前記カラーフィルタ層の上方に設けられ、前記カラーフィルタ層と画素電極層を分離するための第2パッシベーション層と、
前記第2パッシベーション層の上方に設けられる前記画素電極層と、を含み、
前記カラーフィルタ層のカラーレジストの重なり位置にチャネルが開設され、Y軸方向において、遮光のために、前記チャネルに対応する前記第1金属層上に共通電極線が設けられ、X軸方向において、遮光のために、前記チャネルに対応する前記第2金属層上に金属線が設けられ、前記カラーレジストの重なり位置は、隣接するカラーレジストのオーバーラップ領域であり、前記カラーフィルタアレイ基板は平坦化層を有せず、前記金属線の幅は前記チャネルの幅以上である、ことを特徴とするカラーフィルタアレイ基板。
【請求項11】
前記金属線は、ドレイン電極線の延長部分である、ことを特徴とする請求項10に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項12】
前記チャネルは、X軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される、ことを特徴とする請求項10に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項13】
前記カラーレジストの重なり位置は、赤色カラーレジストと青色カラーレジストの重なり、赤色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なり、又は、青色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なりである、ことを特徴とする請求項10に記載のカラーフィルタアレイ基板。
【請求項14】
請求項5〜9のいずれか一項に記載のカラーフィルタアレイ基板を含む液晶表示パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示技術分野に関し、特にカラーフィルタアレイ基板及び液晶表示パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
BCS/BM less技術がLCDパネルに使用されると、1つのBMの使用を減少し、コストを節約することができる。BCS(black column space、ブラックカラムスペーサ)技術には、黒色材料が使用される。黒色材料の作用は、周辺に、BMの代わりに黒色材料を直接使用して遮光作用を果たすことができ、もう1つの作用は、エリアAAにおいてセルの厚さを支持することである。エリアAAでの走査線(gate)及びデータ線(data)に対する遮光は、カラーレジストスタックと金属の交互により実現される。カラーレジストの重なりについては、一般的に、赤色と青色の重なりが使用される。その理由は、2つの色の波スペクトルには交差部分がなく、遮光の効果がより良好であることである。
【0003】
BCS/BM less技術による市場で現在入手可能な製品は、IPS技術を使用するものである。IPS技術には、1層の平坦化層(PFA)が使用されて、カラーレジストの重なりによる突起が平坦化される。しかしながら、HVAモードに対してBCS/BM less技術を使用する場合、平坦化層の使用は、HVAのコストを増加させるため、HVA技術には平坦化層が使用されない。HVAモードのBCS/BM less技術において、カラーレジストの重なり位置に四方で突出する問題が発生し、PI塗布及び液晶滴下の製造プロセス中に、四方で突出する阻止壁により、PI及び液晶の流動が不均一になり、表示効果に影響を及ぼす。
【0004】
従って、上記の課題を解決するために、新たな技術的手段を提案することが必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、HVAモードのBCS/BM less技術において、カラーレジストの重なり位置に四方で突出する問題が発生し、PI塗布及び液晶滴下の製造プロセス中に、四方で突出する阻止壁により、PI及び液晶の流動が不均一になり、表示効果に影響を及ぼすという従来技術における問題を解決するために、カラーフィルタアレイ基板及び液晶表示パネルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は以下の技術的手段を提供している。
カラーフィルタアレイ基板が提供され、前記カラーフィルタアレイ基板は、
ガラス基板と、
前記ガラス基板の上方に設けられ、走査線及び薄膜電界効果トランジスタのゲートを含む第1金属層と、
前記第1金属層の上方に設けられる絶縁層と、
前記絶縁層の上方に設けられる活性層と、
前記活性層の両端の上方に設けられるオーミックコンタクト層と、
前記オーミックコンタクト層の上方に設けられ、データ線、及び薄膜電界効果トランジスタのソースとドレインを含む前記第2金属層と、
前記第2金属層の上方に設けられ、前記第2金属層とカラーフィルタ層を分離するための第1パッシベーション層と、
前記第1パッシベーション層の上方に設けられ、順次に配列された第1カラーレジスト、第2カラーレジスト及び第3カラーレジストを含むカラーフィルタ層と、
前記カラーフィルタ層の上方に設けられ、前記カラーフィルタ層と画素電極層を分離するための第2パッシベーション層と、
前記第2パッシベーション層の上方に設けられる前記画素電極層と、を含み、
前記カラーフィルタ層のカラーレジストの重なり位置にチャネルが開設され、Y軸方向において、遮光のために、前記チャネルに対応する前記第1金属層上に共通電極線が設けられ、X軸方向において、遮光のために、前記チャネルに対応する前記第2金属層上に金属線が設けられ、前記カラーレジストの重なり位置は、隣接するカラーレジストのオーバーラップ領域であり、前記カラーレジストの重なり位置は、赤色カラーレジストと青色カラーレジストの重なり、赤色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なり、又は、青色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なりである。
【0007】
前記金属線は、ドレイン電極線の延長部分である。
【0008】
前記チャネルは、Y軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される。
【0009】
前記チャネルはさらに、X軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される。
【0010】
カラーフィルタアレイ基板が提供され、前記カラーフィルタアレイ基板は、
ガラス基板と、
前記ガラス基板の上方に設けられ、走査線及び薄膜電界効果トランジスタのゲートを含む第1金属層と、
前記第1金属層の上方に設けられる絶縁層と、
前記絶縁層の上方に設けられる活性層と、
前記活性層の両端の上方に設けられるオーミックコンタクト層と、
前記オーミックコンタクト層の上方に設けられ、データ線、及び薄膜電界効果トランジスタのソースとドレインを含む前記第2金属層と、
前記第2金属層の上方に設けられ、前記第2金属層とカラーフィルタ層を分離するための第1パッシベーション層と、
前記第1パッシベーション層の上方に設けられ、順次に配列された第1カラーレジスト、第2カラーレジスト及び第3カラーレジストを含むカラーフィルタ層と、
前記カラーフィルタ層の上方に設けられ、前記カラーフィルタ層と画素電極層を分離するための第2パッシベーション層と、
前記第2パッシベーション層の上方に設けられる前記画素電極層と、を含み、
前記カラーフィルタ層のカラーレジストの重なり位置にチャネルが開設され、遮光のために、前記チャネルに対応する前記第1金属層に共通電極線が設けられ、前記カラーレジストの重なり位置は、隣接するカラーレジストのオーバーラップ領域である。
【0011】
好ましくは、前記カラーフィルタアレイ基板において、前記チャネルは、Y軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される。
【0012】
好ましくは、前記カラーフィルタアレイ基板において、前記チャネルはさらに、X軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設され、遮光のために、前記チャネルに対応する前記第2金属層上に金属線が設けられる。
【0013】
好ましくは、前記カラーフィルタアレイ基板において、前記金属線は、ドレイン電極線の延長部分である。
【0014】
好ましくは、前記カラーフィルタアレイ基板において、前記カラーレジストの重なり位置は、赤色カラーレジストと青色カラーレジストの重なり、赤色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なり、又は、青色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なりである。
【0015】
カラーフィルタアレイ基板が提供され、前記カラーフィルタアレイ基板は、
ガラス基板と、
前記ガラス基板の上方に設けられ、走査線及び薄膜電界効果トランジスタのゲートを含む第1金属層と、
前記第1金属層の上方に設けられる絶縁層と、
前記絶縁層の上方に設けられる活性層と、
前記活性層の両端の上方に設けられるオーミックコンタクト層と、
前記オーミックコンタクト層の上方に設けられ、データ線、及び薄膜電界効果トランジスタのソースとドレインを含む前記第2金属層と、
前記第2金属層の上方に設けられ、前記第2金属層とカラーフィルタ層を分離するための第1パッシベーション層と、
前記第1パッシベーション層の上方に設けられ、順次に配列された第1カラーレジスト、第2カラーレジスト及び第3カラーレジストを含むカラーフィルタ層と、
前記カラーフィルタ層の上方に設けられ、前記カラーフィルタ層と画素電極層を分離するための第2パッシベーション層と、
前記第2パッシベーション層の上方に設けられる前記画素電極層と、を含み、
前記カラーフィルタ層のカラーレジストの重なり位置にチャネルが開設され、遮光のために、前記チャネルに対応する前記第2金属層に金属線が設けられ、前記カラーレジストの重なり位置は、隣接するカラーレジストのオーバーラップ領域である。
【0016】
好ましくは、前記カラーフィルタアレイ基板において、前記金属線は、ドレイン電極線の延長部分である。
【0017】
好ましくは、前記カラーフィルタアレイ基板において、前記チャネルは、X軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される。
【0018】
好ましくは、前記カラーフィルタアレイ基板において、前記金属線の幅は、前記チャネルの幅以上である。
【0019】
好ましくは、前記カラーフィルタアレイ基板において、前記カラーレジストの重なり位置は、赤色カラーレジストと青色カラーレジストの重なり、赤色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なり、又は、青色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なりである。
【0020】
上述したカラーフィルタアレイ基板を含む液晶表示パネルが提供される。
【発明の効果】
【0021】
従来技術と比較して、コストを増加させないために、本発明は、平坦化層を増加させずにPI及び液晶の流動性を増加させるように、カラーレジストスタックの構造を変更する。即ち、カラーフィルタ層のカラーレジストの重なり位置にチャネルが開設される。このとき、チャネルでカラーレジストが一層しか存在しないため、遮光作用を果たすことができず、光漏れのリスクがある。この場合に、本発明は、Y軸方向において、前記チャネルに対応する前記第1金属層上に共通電極線を設け、且つX軸方向において、前記チャネルに対応する前記第2金属層上に金属線を設けることによって、ここでの光漏れを回避する。本発明の実施例は、光漏れを効果的に遮蔽するだけでなく、PI及び液晶の流動性を増加させることもできる。
【0022】
本発明の上記内容を更に分かり易くするために、以下において実施例を挙げ、図面と併せて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施例によるカラーフィルタアレイ基板の構造模式図である。
【
図2】本発明の実施例による共通電極線を用いてチャネルを遮蔽する構造模式図である。
【
図3】本発明の実施例によるドレイン電極の位置に金属線を追加してチャネルを遮蔽する構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本明細書において、用語「実施例」は、実例、例示又は例証として使用されることが意図されている。さらに、本明細書及び添付した特許請求の範囲で使用される冠詞「一」は、別段の指定がない限り、又は、単数形を意図する文脈から明らかでない限り、一般的に、一般的に、「1つ又は複数」を意味すると解釈され得る。
【0025】
本発明の実施例において、コストを増加させないために、本発明は、平坦化層を増加させずにPI及び液晶の流動性を増加させるように、カラーレジストスタックの構造を変更する。即ち、カラーフィルタ層のカラーレジストの重なり位置にチャネルが開設される。このとき、チャネルでカラーレジストが一層しか存在しないため、遮光作用を果たすことができず、光漏れのリスクがある。この場合に、本発明は、Y軸方向において、前記チャネルに対応する前記第1金属層上に共通電極線を設け、且つX軸方向において、前記チャネルに対応する前記第2金属層上に金属線を設けることによって、ここでの光漏れを回避する。
【0026】
下記では、具体的な実施例を用いて、本発明の技術方案を説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施例によるカラーフィルタアレイ基板の構造模式図である。説明を簡単にするために、本発明の実施例に関連する部分のみが示されている。
【0028】
カラーフィルタアレイ基板は、ガラス基板101と、第1金属層102と、絶縁層103と、活性層104と、オーミックコンタクト層105と、第2金属層106と、第1パッシベーション層107と、カラーフィルタ層108と、第2パッシベーション層109と、画素電極層110とを含む。ここで、第1金属層102は、前記ガラス基板101の上方に設けられる。前記第1金属層102は、走査線及び薄膜電界効果トランジスタのゲートを含む。前記絶縁層103は、前記第1金属層102の上方に設けられる。前記活性層104は、前記第1金属層102がオンされると、ソースの電荷をドレインに導通させることができるために、前記絶縁層103の上方に設けられる。前記オーミックコンタクト層105は、前記第2金属層106と前記活性層104との接触抵抗を小さくして導通を容易にするために、前記活性層104の両端の上方に設けられる。前記第2金属層106は、前記オーミックコンタクト層105の上方に設けられる。前記第2金属層106は、データ線、薄膜電界効果トランジスタのソースとドレインを含む。前記第1パッシベーション層107は、前記第2金属層106とカラーフィルタ層108を分離するために、前記第2金属層106の上方に設けられる。前記カラーフィルタ層108は、前記第1パッシベーション層107の上方に設けられる。前記カラーフィルタ層108は、順次に配列された第1カラーレジスト、第2カラーレジスト及び第3カラーレジストを含む。前記第2パッシベーション層109は、前記カラーフィルタ層108と画素電極層110を分離するために、前記カラーフィルタ層108の上方に設けられる。前記画素電極層110は、前記第2パッシベーション層109の上方に設けられる。
【0029】
図2は、本発明の実施例による共通電極線を用いてチャネルを遮蔽する構造模式図である。前記カラーフィルタ層108のカラーレジストの重なり位置にチャネル111が開設され、遮光のために、前記チャネル111に対応する前記第1金属層102上に共通電極線112が設けられる。前記カラーレジストの重なり位置は、隣接するカラーレジストのオーバーラップ領域である。
【0030】
本発明の実施例では、前記チャネル111は、Y軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される。Y軸方向において、遮光のために、前記チャネル111に対応する前記第1金属層102上に共通電極線112が設けられる。即ち、前記データ線の方向では、前記チャネル111に対応する前記共通電極線の幅を広げて遮光を実現する。好ましくは、前記チャネルに対応する前記共通電極線の幅は、前記チャネルの幅以上である。
【0031】
本発明の実施例では、カラーレジストの重なり位置は、赤色カラーレジストと青色カラーレジストの重なり、赤色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なり、又は、青色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なりであってもよい。例えば、赤色カラーレジストと青色カラーレジストの重なりの場合、チャネルが掘り込まれたカラーレジストは、青色カラーレジストであってもよく、赤色カラーレジストにはチャネルが掘り込まれてもよい。
【0032】
図1及び
図3は、本発明の実施例によるドレイン電極の位置に金属線を追加してチャネルを遮蔽する構造模式図である。
【0033】
カラーフィルタアレイ基板は、ガラス基板101と、第1金属層102と、絶縁層103と、活性層104と、オーミックコンタクト層105と、第2金属層106と、第1パッシベーション層107と、カラーフィルタ層108と、第2パッシベーション層109と、画素電極層110とを含む。ここで、第1金属層102は、前記ガラス基板101の上方に設けられる。前記第1金属層102は、走査線及び薄膜電界効果トランジスタのゲートを含む。前記絶縁層103は、前記第1金属層102の上方に設けられる。前記活性層104は、前記第1金属層102がオンされると、ソースの電荷をドレインに導通させることができるために、前記絶縁層103の上方に設けられる。前記オーミックコンタクト層105は、前記第2金属層106と前記活性層104との接触抵抗を小さくして導通を容易にするために、前記活性層104の両端の上方に設けられる。前記第2金属層106は、前記オーミックコンタクト層105の上方に設けられる。前記第2金属層106は、データ線、薄膜電界効果トランジスタのソースとドレインを含む。前記第1パッシベーション層107は、前記第2金属層106とカラーフィルタ層108を分離するために、前記第2金属層106の上方に設けられる。前記カラーフィルタ層108は、前記第1パッシベーション層107の上方に設けられる。前記カラーフィルタ層108は、順次に配列された第1カラーレジスト、第2カラーレジスト及び第3カラーレジストを含む。前記第2パッシベーション層109は、前記カラーフィルタ層108と画素電極層110を分離するために、前記カラーフィルタ層108の上方に設けられる。前記画素電極層110は、前記第2パッシベーション層109の上方に設けられる。
【0034】
本発明の実施例において、前記カラーフィルタ層108のカラーレジストの重なり位置にチャネル111が開設され、遮光のために、前記チャネル111に対応する前記第2金属層106上に金属線113が設けられ、前記カラーレジストの重なり位置は、隣接するカラーレジストのオーバーラップ領域である。
【0035】
本発明の実施例において、前記チャネル111は、X軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される。X軸方向において、遮光のために、前記チャネル111に対応する前記第2金属層106上に金属線113が設けられる。本実施例において、前記金属線113は、ドレイン電極線の延長部分である。即ち、前記走査線の方向において、遮光を実現するために、ドレイン電極線を前記チャネルの位置に延長することによって、延長された部分がチャネルを遮蔽することができれば十分である。前記金属線113の幅は、前記チャネルの幅以上である。
【0036】
本発明の実施例では、カラーレジストの重なり位置は、赤色カラーレジストと青色カラーレジストの重なり、赤色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なり、又は、青色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なりであってもよい。例えば、赤色カラーレジストと青色カラーレジストの重なりの場合、チャネルが掘り込まれたカラーレジストは、青色カラーレジストであってもよく、赤色カラーレジストにはチャネルが掘り込まれてもよい。
【0037】
本発明の実施例は液晶表示パネルをさらに提供する。前記液晶表示パネルは、カラーフィルタアレイ基板及び液晶層を含む。前記カラーフィルタアレイ基板は、ガラス基板101と、第1金属層102と、絶縁層103と、活性層104と、オーミックコンタクト層105と、第2金属層106と、第1パッシベーション層107と、カラーフィルタ層108と、第2パッシベーション層109と、画素電極層110とを含む。ここで、第1金属層102は、前記ガラス基板101の上方に設けられる。前記第1金属層102は、走査線及び薄膜電界効果トランジスタのゲートを含む。前記絶縁層103は、前記第1金属層102の上方に設けられる。前記活性層104は、前記第1金属層102がオンされると、ソースの電荷をドレインに導通させることができるために、前記絶縁層103の上方に設けられる。前記オーミックコンタクト層105は、前記第2金属層106と前記活性層104との接触抵抗を小さくして導通を容易にするために、前記活性層104の両端の上方に設けられる。前記第2金属層106は、前記オーミックコンタクト層105の上方に設けられる。前記第2金属層106は、データ線、薄膜電界効果トランジスタのソースとドレインを含む。前記第1パッシベーション層107は、前記第2金属層106とカラーフィルタ層108を分離するために、前記第2金属層106の上方に設けられる。前記カラーフィルタ層108は、前記第1パッシベーション層107の上方に設けられる。前記カラーフィルタ層108は、順次に配列された第1カラーレジスト、第2カラーレジスト及び第3カラーレジストを含む。前記第2パッシベーション層109は、前記カラーフィルタ層108と画素電極層110を分離するために、前記カラーフィルタ層108の上方に設けられる。前記画素電極層110は、前記第2パッシベーション層109の上方に設けられる。
【0038】
本発明の実施例において、前記カラーフィルタ層108のカラーレジストの重なり位置にはチャネル111が開設される。具体的には、前記チャネル111は、Y軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される。前記チャネル111はさらに、X軸方向におけるカラーレジストの重なり位置にそれぞれ開設される。前記カラーレジスト重ね位置は、隣接するカラーレジストのオーバーラップ領域である。
【0039】
本発明の実施例では、Y軸方向において、遮光のために、前記チャネル111に対応する前記第1金属層102上に共通電極線112が設けられる。即ち、前記データ線の方向では、前記チャネル111に対応する前記共通電極線の幅を広げて遮光を実現する。好ましくは、前記チャネルに対応する前記共通電極線の幅は、前記チャネルの幅以上である。
【0040】
本発明の実施例において、X軸方向において、遮光のために、前記チャネル111に対応する前記第2金属層106上に金属線113が設けられる。本実施例において、前記金属線113は、ドレイン電極線の延長部分である。即ち、前記走査線の方向において、遮光を実現するために、ドレイン電極線を前記チャネルの位置に延長することによって、延長された部分がチャネルを遮蔽することができれば十分である。前記金属線113の幅は、前記チャネルの幅以上である。
【0041】
本発明の実施例では、カラーレジストの重なり位置は、赤色カラーレジストと青色カラーレジストの重なり、赤色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なり、又は、青色カラーレジストと緑色カラーレジストの重なりであってもよい。例えば、赤色カラーレジストと青色カラーレジストの重なりの場合、チャネルが掘り込まれたカラーレジストは、青色カラーレジストであってもよく、赤色カラーレジストにはチャネルが掘り込まれてもよい。
【0042】
以上により、コストを増加させないために、本発明は、平坦化層を増加させずにPI及び液晶の流動性を増加させるように、カラーレジストスタックの構造を変更する。即ち、カラーフィルタ層のカラーレジストの重なり位置にチャネルが開設される。このとき、チャネルでカラーレジストが一層しか存在しないため、遮光作用を果たすことができず、光漏れのリスクがある。この場合に、本発明は、Y軸方向において、前記チャネルに対応する前記第1金属層上に共通電極線を設け、且つX軸方向において、前記チャネルに対応する前記第2金属層上に金属線を設けることによって、ここでの光漏れを回避する。本発明の実施例は、光漏れを効果的に遮蔽するだけでなく、PI及び液晶の流動性を増加させることもできる。
【0043】
1つ以上の実施形態に関して本発明を図示及び説明したが、当業者は、本明細書及び添付の図面を読んで理解した上で、同等の変形及び修正を想到することができる。本発明は、このようなすべての修正及び変形を含み、特許請求の範囲のみによって限定される。特に、上記の構成要素によって実行される様々な機能に関して、そのような構成要素を記述するための用語は、構造が本明細書の例示的な実施形態における機能の開示された構造と同一でない場合であっても、該構成要素の特定の機能(例えば、それは機能的に等価である)を実行する任意の構成要素(特に指示のない限り)に対応することが意図されている。さらに、本明細書の特定の特徴は、幾つかの実施形態のうちの1つのみに関して開示されているが、そのような特徴は、例えば指定の又は特定の用途に対して望ましい及び有利であり得る1つまたは複数の他の実施形態と組み合わせることができる。また、用語「含む」、「有する」、「含有する」、又はそれらの変形が、具体的な実施形態又は特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「含む」と同様に、包括的であることが意図される。
【0044】
以上により、本発明では好適な実施例を前述の通り開示したが、上述の好適な実施例は本発明を限定するものでなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、多様の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定された範囲を基準とする。