(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0006】
センサクリーニングシステム
図1は、幾つかの例による、車輌用センサクリーニングシステムのシステム図を示す。センサクリーニングシステム100は、車輌10の一部と共に含まれてもよく、または車輌10の一部であってもよい。変形例に応じて、車輌10は、人が運転する車輌、自律走行車、またはハイブリッド、即ち半自律走行車であり得る。一部の例では、センサクリーニングシステム100の構成要素は、例えば、車輌10のボディの内側(例えば、フード下、トランク内、車輌のシャーシと共に組み込まれる等)および/または車輌10のボディの外側(例えば、車輌のルーフ上、車輌の外面上等)等の、車輌10の様々な部分に含まれるかまたは結合され得る。
【0007】
車輌10は、センサクリーニングシステム100と通信する車輌コンピューティングシステム50(例えば、制御システム)を含み得る。一例において、車輌コンピューティングシステム50は、車輌10の様々な態様を制御するための車載コンピューティングシステム(メモリおよび処理リソースを含む)に対応し得る。AVの文脈においては、車輌コンピューティングシステム50は、所与の地理的領域内において、輸送サービス(例えば、人の輸送、配達サービス等)を提供することを含む様々な目的で、車輌10を自律的に動作させるために用いられ得る。車輌コンピューティングシステム50は、運転中の状況において、インテリジェントに車輌10を動作させるために、特定のセンサリソースを用い得る。例えば、車輌コンピューティングシステム50は、車輌10の1以上のセンサから受信したセンサデータまたは入力51に基づいて、車輌10を制御し得る。
【0008】
複数の例によれば、車輌10は、車輌10の周囲の空間および環境のコンピュータ化された知覚を提供するために組み合わされ得る複数のタイプのセンサを備え得る。例として、センサは、複数の組のカメラセンサ(例えば、単一のカメラ、ビデオカメラ、対になった立体視カメラもしくは奥行知覚カメラ、長距離カメラ等)、リモート検出センサ(例えば、レーダーもしくはLIDARによって提供されるような)、近接センサもしくはタッチセンサ、および/または、ソナーセンサを含み得る。センサは、車輌10の周囲の環境の完全なセンサビューを集合的に得るために、および、車輌10付近の状況的情報(車輌10付近の何らかの潜在的な危険を含む)を更に得るために、車輌10上のそれぞれ異なる位置に分散され得る。例えば、車輌10のルーフ上に1組の正面を向いたカメラが配置されてもよく、車輌10のルーフ上の左側および右側に1組の横を向いたカメラが配置されてもよく、ルーフ10上にLIDARが配置されてもよく、リアバンパー上等1組のカメラがに配置されてもよい。
【0009】
車輌コンピューティングシステム50は、1以上のセンサからのセンサ入力51を用いて、車輌10がルートに沿って特定の位置まで走行するために車輌10によって行われるアクションを決定し得る。車輌10の制御において、車輌コンピューティングシステム50は、センサ入力51を用いて、車輌10が動作している環境を検出し、車輌が1つの位置から別の位置へと進む際の車輌10の操舵、加速、および制動を制御し得る制御信号、指示、および/またはデータを、様々な車輌構成要素(簡潔のために
図1には図示せず)に供給し得る。また、車輌コンピューティングシステム50は、車輌10の他の構成要素(例えば、ヘッドライト、テールランプ、警笛、ドアロック、ウインドウ、ウインドウワイパー、乗員室制御等)も制御し得る。幾つかの変形例では、車輌コンピューティングシステム50は、例えば、車輌10に対してリモートの1以上のリモートコンピューティングシステム(簡潔のために
図1には図示せず)とのデータ通信の送信および/または受信のための無線通信能力等の、他の機能を含み得る。リモートコンピューティングシステムの一例は、車輌を用いた輸送サービスを手配し、指定された位置まで走行するよう車輌に指示し、および/または、エラーまたは問題について車輌をモニタリングするシステムに対応し得る。
【0010】
また、車輌コンピューティングシステム50は、センサクリーニングシステム100を制御するために、センサクリーニングシステム100の1以上の構成要素からデータを受信、および/または、それらの構成要素に制御信号を送信し得る。本明細書における例によれば、車輌コンピューティングシステム50は、センサクリーニングシステム100の1以上の構成要素に、車輌10の1以上のセンサをクリーニングするよう、および、センサクリーニングシステム100に関する他の処理を行うよう、センサクリーニングシステム100をトリガするための、またはセンサクリーニングシステム100にそれらを行わせるための、1以上の制御信号を送信し得る。また、車輌コンピューティングシステム50は、センサクリーニングシステム100の構成要素から、データ(例えば、様々な構成要素からの動作データ、およびセンサ(例えば、圧力センサ、温度センサ等)からの測定データ等)を受信し得る。
【0011】
図1の例では、センサクリーニングシステム100は、空気圧縮器110、アキュムレータ120、調整器130、1組のソレノイド(またはソレノイド弁)140、液体タンク150、1組のポンプ(または液体ポンプ)160、および1組のセンサクリーニング装置170を含み得る。それに加えて、またはその代わりに、センサクリーニングシステム100は、車輌コンピューティングシステム50に測定データを供給する1以上のセンサ(例えば、圧力センサ135および/または液位センサ155等)を含み得る。一部の例では、センサクリーニングシステム100は、他の構成要素(例えば、コアレッサフィルタ、メンブレンドライヤ、圧力スイッチ等)、他の弁(例えば、逆止弁、安全弁)、他の圧力センサ、および/または温度センサを含み得る。車輌コンピューティングシステム50は、(i)1組のセンサクリーニング装置170に空気を出力させるために1組のソレノイド140に1組の空気制御信号141を供給するため、および/または(ii)1組のセンサクリーニング装置170に液体を出力させるために1組のポンプ160に1組の液体制御信号161を供給するために、センサクリーニングシステム100と通信し得る。本明細書において参照される「1組」は、挙げられた品物が1以上あることに対応し得る。
【0012】
車輌コンピューティングシステム50は、空気圧縮器110、調整器130、および/または、センサクリーニングシステム100の他の構成要素に、それぞれの構成要素に処理(例えば、空気圧縮器110を作動させて空気を圧縮してアキュムレータ120内に蓄える、および/または、調整器130を作動させてアキュムレータ120から1組のソレノイド140への空気の出力を制御する(例えば、出力される圧力の量(例えば、重量ポンド毎平方インチ、即ちPSI等)を制御する)等)を行わせるための制御を提供し得る。それに加えて、またはその代わりに、空気圧縮器110および/または調整器130は、特定の条件を検出したことに基づいて(例えば、それぞれ、アキュムレータ120内の空気の圧力もしくは量に基づいて、および/または、圧力センサ135に基づいて)、自動的に作動され得る。一部の例では、閾値測定値より低いまたは高い圧力または液体の体積/液位の測定値を検出したことに応答して、車輌コンピューティングシステム50は、車輌10内の標示灯を作動させてもよく、および/または、検出された測定値に関するデータをリモートシステムに通信してもよい。
【0013】
センサクリーニングシステム100は、アキュムレータ120(例えば、空気タンク等)に圧縮空気を蓄える得ると共に、液体タンク150に液体(例えば、クリーニング液または水等)を蓄え得る。本明細書に記載される例では、センサクリーニング装置170は、車輌10のそれぞれのセンサをクリーニングするために、空気および液体の両方を用い得る。空気圧縮器110は、車輌10の1組の通気口を通して外気を取り込み、空気を圧縮し、1組の配管(またはホース)(例えば、(米国運輸省即ちDOTによって承認されている配管のような)6mm管等)を介して、その圧縮空気をアキュムレータ120に蓄え得る。一例において、アキュムレータ120は、140〜160PSI(約965〜1103kPa)の圧縮空気を蓄え得る。PSI量が閾値より低い量(例えば、130または140PSI(約896または965kPa)未満)まで減少した場合には、更なる空気を圧縮して圧縮空気をアキュムレータ120に蓄えるために、空気圧縮器110が(例えば、自動的に、または車輌コンピューティングシステム50によって)トリガされて作動され得る。別の例では、空気圧縮器110およびアキュムレータ120を有する代わりに、センサクリーニングシステム100は、設置可能且つ空気を使い果たしたら取り外し可能な交換可能な加圧空気タンクを用いてもよい。
【0014】
調整器130は、アキュムレータ120から放出、即ち出力される圧縮空気の量を調整または制御し得る。例えば、調整器130は、センサをクリーニングするための最適な測定値に基づいて、1組の配管を介したアキュムレータ120からの空気の適切なPSI量を調節(例えば、増加または減少)し得る。変形例によれば、アキュムレータ120および調整器130は、例えば、車輌10のトランク内、車輌10の乗員室内の座席の下、または車輌10のフード内に格納され得る。
【0015】
更に、一部の例では、センサクリーニングシステム100は、センサクリーニング装置170への空気の流れを制御するための1組のソレノイド140を含み得る。1組のソレノイド140(またはソレノイドマニホールド)は個々のソレノイド弁のアレイに対応し得るものであり、各ソレノイド弁は、空気が、センサクリーニング装置170に接続するそれぞれの管(例えば、1/4インチ管等(DOT管またはビニル管のような))を通って流れるのを可能にする。例えば、一実装例において、センサクリーニングシステム100は7つのカメラクリーニング装置を含み得るものであり、各カメラクリーニング装置は、それぞれの管(例えば、7つのカメラクリーニング装置用の7つの管)を介して(1組のソレノイド140のうちの)個々のソレノイドに接続される。それに加えて、実装に応じて、センサクリーニングシステム100はLIDARクリーニング装置を含み得るものであり、LIDARクリーニング装置は、単一の管を介して単一のソレノイドに接続されるか、または、1組の管(例えば、単一のLIDARクリーニング装置用の5つの管)を介してソレノイドのサブセット(例えば、1組のソレノイド140のうちの5つのソレノイド)に接続される。
【0016】
個々のソレノイド弁は、ソレノイド弁を通る空気の流れを可または不可にする(例えば、空気の流れをオンにする、または空気の流れをオフにする)ために、電流または信号によって、それぞれのソレノイドを介して制御され得る。第1のカメラクリーニング装置に接続されている第1のソレノイド弁がオンにされると、圧縮空気は、第1のソレノイド弁を通り、第1のソレノイド弁と第1のカメラクリーニング装置とに接続されているそれぞれの管を通って流れることができる。第1のカメラクリーニング装置は、それぞれのカメラを(空気で)クリーニングするために、空気が第1のカメラクリーニング装置から(例えば、スロット開口部、即ちエアナイフを介して)出るのを可能にする他の構成要素を含み得る。同様に、第2のソレノイド弁が、それぞれの管を介して、第2のカメラクリーニング装置に接続されて、第2のソレノイド弁がオンにされたら、圧縮空気が第2のカメラクリーニング装置へと流れることができるようになっていてもよい。車輌コンピューティングシステム50は、対応するセンサをクリーニングする(例えば、複数のセンサを同時にクリーニングする、または複数のセンサを順番にクリーニングする等)ために、1以上のソレノイド弁のうちのどれを作動させるか、即ちオンにするかを決定して、1組の空気制御信号141を1組のソレノイド140に送信し得る。それに加えて、本明細書における例では、センサクリーニングシステム100はソレノイド弁を用いているが、他の例では、代わりに、空気が個々の管を通ってセンサクリーニング装置170へと流れるのを可または不可にするために、異なるタイプの弁またはスイッチ(例えば、油圧式、空気圧式、または機械式の弁またはスイッチ等)が用いられ得る。
【0017】
更に、一例において、1組のソレノイド140は、調整器130と1組のソレノイド140との間において漏れがあるか否か(例えば、空気圧は特定のレベル(例えば、70〜90PSI(約483〜621kPa)等)であるべきである)を検出し得る圧力センサに接続され得る。このようにして、車輌コンピューティングシステム50は、圧力の量が閾値レベルより低いか否かを決定し、低い場合には、標示灯を出力し、および/または、リモートコンピューティングシステムに通信を送信し得る。
【0018】
様々な例によれば、1組のソレノイド140は、(車輌10のルーフ上に設けられ得る)車輌10の一次センサアセンブリに結合されてもよく、および/または、車輌10のルーフ上または車輌の別の部分(例えば、トランク)内にある一次センサアセンブリ筐体内に配置されてもよい。前者の例では、1組のソレノイド140をセンサアセンブリと共に配置することにより、1組のソレノイド140を1組のセンサクリーニング装置に接続するために必要な配管の量を減らすことができ、それにより、ソレノイド弁からそれぞれのセンサクリーニング装置へのPSI量をより良好に維持でき、および/または、損傷される可能性がある管の表面積の量を減らすことができる(例えば、管の破壊または破裂の機会を減少させることができる)。
【0019】
更に、センサクリーニングシステム100は、車輌10のセンサをクリーニングするための液体を蓄えるための液体タンク150を含み得る。液体タンク150は、1組の管を介して1組のポンプ160(例えば、ポンプバンク)に接続され得る。1組のポンプ160のうちの個々のポンプは、液体タンク150からそれぞれの管を通して対応するセンサクリーニング装置へと液体を送るために作動され得る。例えば、一実装例では、センサクリーニングシステム100は7つのカメラクリーニング装置を含み得るものであり、各カメラクリーニング装置は、それぞれの管(例えば、7つのカメラクリーニング装置用の7つの管)を介して(1組のポンプ160のうちの)個々のポンプに接続される。それに加えて、実装に応じて、センサクリーニングシステム100は、LIDARをクリーニングするための1組のノズル装置(例えば、3つのノズル装置)を含み得るものであり、各ノズル装置は、管を介してポンプに接続される。センサクリーニング装置(例えば、カメラクリーニング装置および/またはノズル装置)の各々は、管を介してそれぞれのポンプに接続された1組の液体ノズルを含み得るものであり、ポンプが作動されたら、液体が管を通して1組の液体ノズルへと押され、1組の液体ノズルから、対応するセンサの表面に当たる力で噴射され得る。車輌コンピューティングシステム50は、対応するセンサを液体でクリーニングする(例えば、複数のセンサを同時にクリーニングする、または複数のセンサを順番にクリーニングする等)ために、1組のポンプ160のうちのどの1以上のポンプを作動させる、即ちオンにするかを決定し、1組の液体制御信号161を1組のポンプ160に送信し得る。
【0020】
それに加えて、一例において、液体タンク150は、液体タンク150に蓄えられている液体の量を測定する液位センサ155に接続されて、車輌コンピューティングシステム50に標示信号を供給し得る。液体の量が閾値レベルより低い場合には、車輌コンピューティングシステム50は、車輌10のオペレータが液体タンク150に更なる液体を追加できるように、標示灯を出力してもよく、および/または、リモートコンピューティングシステムに通信を送信してもよい。実装に応じて、液体タンク150は、車輌10のトランク内に格納されてもよく、または車輌のルーフ上に配置されてもよい(例えば、一次センサアセンブリの筐体内、または車輌のルーフ内に組み込まれる等)。
【0021】
カメラクリーニング装置
図2A〜
図2Eは、
図1のセンサクリーニング装置170のような、車輌のセンサクリーニング装置の様々な例を示す。特に、
図2A〜
図2Eの例は、車輌10のカメラクリーニング装置(またはレンズクリーニング装置)に対応する。
図2A〜
図2Eと共に説明される例は、特定の形状を有する筐体構造を有するカメラクリーニング装置を示しているが、カメラクリーニング装置の他の例は、異なる形状の筐体構造を有し得ることが考えられる。
【0022】
図2Aおよび
図2Bを参照すると、カメラクリーニング装置200は、筐体構造210、第1の弁220、第2の弁222、1組の液体ノズル230、およびスリット開口部240(本明細書においてはエアナイフとしても参照される)を含み得る。カメラクリーニング装置200は、カメラに隣接して配置されてもよく、および/または、カメラレンズ290が筐体構造210によって塞がれたり遮られたりすることのないようにしてカメラに結合されてもよい。例えば、筐体構造210は、実装に応じて、1以上の結合機構を介してカメラに結合されてもよく(例えば、レンズ290を取り囲むカメラリング構造292に結合されてもよく)、または、カメラリング構造292もしくはカメラの別の構造の一部として形成されてもよい。カメラレンズ290が筐体構造210によって遮られないように、筐体構造210は中心開口部212を含むよう形成され得る。
【0023】
カメラクリーニング装置200は、それぞれのカメラレンズ290をクリーニングするために、液体および空気が噴射または噴霧されるのを可能にし得る。
図2Aは、カメラクリーニング装置200の正面図を示しており、カメラは車輌10から外に向くよう配置されている(例えば、カメラが前方、後方、または側方を向いている)。
図2Aの例では、センサをクリーニングするためにカメラクリーニング装置200が作動されると、液体および/または空気はA方向(太い矢印によって示されている)に、レンズ290の近位領域からレンズ290の遠位領域に向かって(例えば、端から端へと)噴射される。レンズ290の近位領域は、1組の液体ノズル230およびスリット開口部240により近い領域に対応する。このようにして、カメラクリーニング装置200は、クリーニング後にレンズ上に残っている余分な液体(または、液体と埃もしくはデブリとの組合せ)がある場合には、余分な液体がB方向(細い矢印によって示されている)に(重力によって)滴り落ちるように、配置され得る。
【0024】
カメラクリーニング装置200の例示的な側断面図を示している
図2Bを参照すると、筐体構造210は、第1の弁220および第2の弁222(簡潔のために
図2Bには図示せず)を収容する構造を有し得ると共に、スリット開口部240を形成する構造を有し得る。実装に応じて、筐体構造210はモジュール式になっていて複数の筐体構成要素で構成されてもよく、または、単体の材料(例えば、プラスチック、金属、セラミック等)で設計および構成されてもよい。
【0025】
一例において、第1の弁220は第1の端部および第2の端部を有し得るものであり、第1の端部は(
図1に記載されているような、それぞれのポンプに接続された)管に接続され、第2の端部は第1のチャネル260に接続される。第1の弁220は、例えば、逆止弁に対応し得るものであり、逆止弁は、第1の端部から第2の端部まで液体の十分な圧力が蓄積されたときに(例えば、液体タンクからそれぞれのカメラクリーニング装置200へと液体を移動させるために、それぞれのポンプが作動されたときに)、液体が第1の端部から第2の端部へと移動し逆止弁から出て第1のチャネル260に至るのを可能にする。液体が第1の弁220を通って移動すると、液体は第1のチャネル260を通って移動して、1組の液体ノズル230から
図2Bに示されている方向に噴射され得る。
【0026】
第2の弁222も第1の端部および第2の端部を有し得るものであり、第1の端部は(
図1に記載されているような、それぞれのソレノイド弁に接続された)管に接続され、第2の端部は第2のチャネル270に接続される。第2の弁222も逆止弁に対応し得るものであり、一例では、第1の端部から第2の端部まで空気の十分な圧力が蓄積されたときに(例えば、アキュムレータからそれぞれのカメラクリーニング装置200へと空気を移動させるために、それぞれのソレノイド弁が作動されたときに)、空気またはガスが第1の端部から第2の端部へと移動し逆止弁から出て第2のチャネル270に至るのを可能にする。空気が第2の弁222を通って移動すると、空気は第2のチャネル270を通ってキャビティ(または膨張チャンバ)250へと移動し得る。筐体構造210は、スリット開口部240に接続されたキャビティ250を含むよう形成されてもよく、或いは、空気で満たすことができる小さい容器を含んでもよい。キャビティ250は、空気が満たすことによってキャビティ250内の圧力が高まることを可能にすると共に、十分な圧力が蓄積されたら、空気がスリット開口部240から
図2Bに示されている方向に噴射されるのを可能にする。一部の例では、スリット開口部240は、空気がレンズ290をクリーニングするのに十分な力でスリット開口部240から噴射されるのを可能にするよう、(例えば、
図2Aに示されているような)幅より実質的に長い長さ(例えば、3インチ×0.2インチ(76.2×5.08mm)等)を有する開口部であり得る。
【0027】
幾つかの例によれば、筐体構造210は、第1の弁220および/または第2の弁222を、一体化された逆止弁および押し込み式継ぎ手/カートリッジの一部として含み得る。更に、実装に応じて、第1のチャネル260および/または第2のチャネル270は、筐体構造210から構成されてもよく(例えば、筐体構造210は、第1のチャネル260および/または第2のチャネル270を画成するよう成型または構造化され得る)、または、筐体構造210内の管に対応してもよい。
【0028】
図2C〜
図2Eは、カメラクリーニング装置200の例示的な動作を示す。例えば、
図2Cおよび
図2Dは、カメラクリーニング装置200の正面図を示しており、
図2Eは、例示的なカメラクリーニング装置200の断面等角図である。
図2Cは、カメラクリーニング装置200の液体クリーニング工程が作動されているときの、カメラクリーニング装置200の部分切り取り図を示す。液体は、カメラのレンズ290に向かって角度がついた方向に(例えば、
図3Eを参照)、レンズ290の近位領域からレンズ290の遠位領域に向かって(この例では、左側から右側へと)噴射され得る。液体クリーニング工程が作動されると、液体は第1の弁220を通り、第1のチャネル260を通って、1組の液体ノズル230から出ることができる。
図2Cおよび
図2Eの例において示されているように、液体ノズル230は、レンズ290に向かって角度がつけられ得るものであり、レンズ290のそれぞれ異なる部分を同時に洗浄することを可能にする複数の液体出力(この例では、2つの液体出力がある)を含み得る(例えば、個々の液体出力は互いに僅かに異なる角度がつけられていてもよい)。別の例では、複数の液体ノズル230、および/または、2つより多いもしくは少ない液体出力があってもよい。更に、一変形例において、液体ノズル230は、液体ノズル230から液体が噴射される際に、垂直方向の軸(
図2Cを参照した場合)周りに僅かに回動するよう、筐体構造210の凹部に回動可能に結合され得る。
【0029】
図2Dは、カメラクリーニング装置200の空気クリーニング工程が作動されているときの、カメラクリーニング装置200の部分切り取り図を示す。空気も、カメラのレンズ290に向かって角度がついた方向に(例えば、
図3Eを参照)、レンズ290の近位領域からレンズ290の遠位領域に向かって(この例では、左側から右側へと)噴射され得る。(例えば、レンズ290をまず液体でクリーニングし、次に、余分な液体または埃/デブリを空気で乾燥させて吹き飛ばすために、液体クリーニング工程の完了直後に)空気クリーニング工程が作動されると、空気は第2の弁222および第2のチャネル270を通り、キャビティ250を満たして、スリット開口部240から出る。
【0030】
LIDARクリーニング装置
図3A〜
図3Hは、
図1のセンサクリーニング装置170のような、車輌のセンサクリーニング装置の様々な例を示す。特に、
図3A〜
図3Hは、車輌10のセンサクリーニングシステム100に含まれ得る例示的なLIDARクリーニング装置を示す。
【0031】
図3Aは、例示的なLIDARクリーニング装置300の等角図である。LIDARクリーニング装置300は、センサクリーニングシステム100のそれぞれの1組のソレノイド弁から空気が流れるのを可能にする第1の1組のチャネルまたは管(
図3Aには図示せず)を含むまたは収容する支持構造310を含み得る。LIDARクリーニング装置300は、支持構造310に結合されたプラットフォーム構造321を含むプラットフォームアセンブリ320も含み得る。プラットフォームアセンブリは、プラットフォーム構造321の外周の少なくとも一部の周囲に設けられたレイズドリップ(raised lip(高くなった縁))構造323を含み得ると共に、一部の例では、1組の開口部335を含み得る。プラットフォームアセンブリ320は、LIDARセンサを保持および/または支持できると共に、LIDARセンサの表面をクリーニングするために空気を噴射できる。
【0032】
例えば、
図3Bは、2つのLIDARセンサ(第1のLIDARセンサ390および第2のLIDARセンサ392)に結合されたLIDARクリーニング装置300を示す。そのような例では、プラットフォームアセンブリ320は、第1のレイズドリップ構造323および第2のレイズドリップ構造330を含み得る。一例において、LIDARクリーニング装置300は、上向きに第1のLIDARセンサ390に向かう方向および下向きに第2のLIDARセンサ392に向かう方向に空気を噴射することによって、2つのLIDARセンサの少なくとも一部を同時にクリーニングし得る。本明細書に記載される例は、2つのLIDARセンサに結合されたLIDARクリーニング装置300を示しているが、他の例では(例えば、
図3Hの例では)、LIDARクリーニング装置300は、単一のLIDARセンサに結合され得る。例えば、
図3Hでは、LIDARクリーニング装置300は、単一のLIDARセンサをクリーニングするためのプラットフォームアセンブリ320を有する構造になっている。
【0033】
一部の例では、プラットフォームアセンブリ320は、支持構造310内において第1の1組のチャネルまたは管に接続された第2の1組のチャネルまたは管を含み得る。例えば、
図3Cは、画成された(例えば、支持構造310に結合する拡張部314を有する大きな弧状または円形の形状に画成された)外周322を有するプラットフォーム構造321と、プラットフォーム構造321にエッチングされたまたは溝として設けられた第2の1組のチャネル350とを示す。
図3Cの例では、第2の1組のチャネル350はプラットフォーム構造321の第1の面(即ち上面)に設けられており、プラットフォーム構造321の外周322に近接した領域を実質的に囲むように分散されている。或いは、第2の1組のチャネル350は、プラットフォーム構造321に含まれたまたは結合された管に対応し得る。また、第2の1組のチャネル350は、支持構造310の第1の1組のチャネルまたは管312(
図3Cに示されている)に接続され得る。
【0034】
それに加えて、またはその代わりに、第2のLIDARセンサがLIDARクリーニング装置300に結合されている例では、プラットフォーム構造321は、第1の面とは反対側の第2の面(即ち下面)に、第1の面に設けられている第2の1組のチャネル350と同様に設けられた第3の1組のチャネルも含み得るものであり、各面上におけるチャネルの位置は互いに実質的に鏡像になっていてもよい。また、第3の1組のチャネルは、第1の1組のチャネルまたは管312に接続され得る。そのような例では、プラットフォーム構造321の拡張部314は、プラットフォーム構造321の第2の組および第3の組のチャネルが接続し得る1組の内部チャネルまたは管(例えば、5つの管)を含み得る。次に、内部チャネルまたは管は、支持構造310の第1の1組のチャネルまたは管312に接続し得る。従って、第2の組および第3の組の各対のチャネルは、拡張部314のそれぞれの内部チャネルまたは管に接続して合体し得る(例えば、プラットフォーム構造312の第1の面上の第2の組の第1のチャネルおよびプラットフォーム構造312の第2の面上の第3の組の第1のチャネルは、拡張部314内の第1の内部チャネルまたは管に接続して合体し得る等)。このようにして、空気がソレノイド弁から第1の組のそれぞれのチャネルを通って押し出された際、空気は拡張部314内のそれぞれの内部チャネルを通り、第2の組のそれぞれのチャネルおよび第3の組のそれぞれのチャネルを同時に通って移動できる。別の例では、空気がソレノイド弁から第1の組のそれぞれのチャネルを通って流れ、第2の組または第3の組のいずれかのそれぞれのチャネルのみを通って移動するように、第2の組および第3の組の各チャネルは、個々の内部チャネルを介して第1の組の個々のチャネルに接続してもよい。
【0035】
図3Cの例では、説明の目的で、第2の1組のチャネル350は露出して示されている。しかし、プラットフォームアセンブリ320は、プラットフォーム構造321の個々のチャネルが、空気が第1の端部(例えば、拡張部314のそれぞれの内部チャネルに、および/または、支持構造310のそれぞれのチャネル312に接続する端部)から第2の端部351へと
図3Cに示されている方向に流れるのを可能にするよう構成または構築される。プラットフォーム構造321は、レイズドリップ構造323(またはレイズドリップ構造323を構成する1以上の構成要素)に結合し得るものであり、LIDARクリーニング装置300がそれぞれのLIDARをクリーニングするために動作しているときに、空気がレイズドリップ構造323内へとまたはレイズドリップ構造323から外へと移動するのを可能にするために、個々の第2の端部351(この例では、5つのチャネル350の5つの端部351)がレイズドリップ構造323のそれぞれのチャネルおよび/またはキャビティと位置合わせされるようになっている。
【0036】
実装に応じて、レイズドリップ構造323はモジュール式になっていて複数の構成要素で構成されてもよく、または、単体の材料(例えば、プラスチック、金属、セラミック等)で設計および構成されてもよい。例えば、
図3Dは、LIDARクリーニング装置300の分解図を示す。
図3Dの例では、支持構造310およびプラットフォームアセンブリ320は複数の構成要素で構成され得る。支持構造310は、それぞれの弁または1組の弁360(例えば、逆止弁)に各々が結合する第1の1組のチャネルまたは管312を含み得る(この例では5つであるが、他の例ではより多くのまたはより少ないチャネルを含み得る)。プラットフォームアセンブリ320は、プラットフォーム構造321とレイズドリップ構造323とを含み得るものであり、レイズドリップ構造323は、(i)第1のリップ構造324および(ii)第1のレイズド構造325を更に含む。レイズドリップ構造323は、1以上のガスケット(例えば、第1のガスケット326等)も含み得る。空気がプラットフォームアセンブリ320のどこか他のところから外に抜けるのを実質的に防止しつつ、空気が第2の1組のチャネル350を通り、上に向かってレイズド構造325を通って移動するのを可能にするように、第1のガスケット326は、例えば、プラットフォーム構造321と第1のレイズド構造325との間に挿入され得る。第1のリップ構造324は、第1のレイズド構造325に結合され得る(そして、一部の例では、第1のリップ構造324と第1のレイズド構造325との間にガスケットが挿入され得る)。
【0037】
レイズドリップ構造323は、プラットフォーム構造321の第2の1組のチャネルに接続する1組のチャネルおよび/またはキャビティを含み得る。例えば、
図3Eを参照すると、第1のリップ構造324と第1のレイズド構造325との組合せは、1組のキャビティ340および1組のスリット開口部(即ちエアナイフ)370を構成し得る(例えば、5つのチャネルについては、5つの対応するキャビティおよび5つの対応するスリット開口部が存在し得る)。このようにして、空気がソレノイド弁から押し出されてそれぞれのチャネルまたは管312を通り、それぞれの弁360を通り、プラットフォーム構造321のそれぞれのチャネル(1または複数)を通ると、次に、空気はレイズドリップ構造323のそれぞれのチャネルを通って移動し、それぞれのキャビティ340に入る。それぞれのキャビティ340内に十分な空気圧がある場合には、空気は、それぞれのスリット開口部370から、LIDARクリーニング装置300に結合されたLIDARセンサ390に向かって噴射され得る。幾つかの例によれば、プラットフォームアセンブリ320は、レイズドリップ構造323の内部の下に配置された内側レイズドリップ構造345も含み得る。内側レイズドリップ構造345は、1組のスリット開口部370から出てくる空気を、上に向かってLIDARセンサ390の表面に向かう方向に移動させるのを補助する形状を有し得る。
【0038】
再び
図3Dを参照すると、LIDARクリーニング装置300は、第2のLIDARセンサ392もクリーニングし得る。プラットフォームアセンブリ320の下部は、プラットフォームアセンブリ320の上部と同様に構成され得る。例えば、プラットフォームアセンブリ320は、(i)第2のリップ構造329および(ii)第2のレイズド構造327を含む第2のレイズドリップ構造330を更に含み得る。第2のレイズドリップ構造330は、1以上のガスケット(例えば、第2のガスケット328等)も含み得る。空気がプラットフォームアセンブリ320のどこか他のところから外に抜けるのを実質的に防止しつつ、空気が第3の1組のチャネル352を通り、下に向かって第2のレイズド構造327を通って移動するのを可能にするように、第2のガスケット328は、例えば、プラットフォーム構造321と第2のレイズド構造327との間に挿入され得る。第2のリップ構造329は、第2のレイズド構造327に結合され得る(そして、一部の例では、第2のリップ構造329と第2のレイズド構造327との間にガスケットが挿入され得る)。第2のリップ構造329と第2のレイズド構造327との組合せは、第2の1組のキャビティおよび第2の1組のスリット開口部(即ちエアナイフ)を構成し得る。プラットフォームアセンブリ320は、第2のレイズドリップ構造330の内部の下に配置された第2の内側レイズドリップ構造347も含み得る。第2の内側レイズドリップ構造347は、第2の1組のスリット開口部から出てくる空気を、下に向かってLIDARセンサ392の表面に向かう方向に移動させるのを補助する形状を有し得る。
【0039】
LIDARクリーニング装置300を通る空気の流れを、
図3Fの例において示すことができる。
図3Fは、LIDARクリーニング装置300の一部分の断面図である。1組のLIDARセンサ(例えば、LIDARセンサ390および/またはLIDARセンサ392)をクリーニングするためにLIDARクリーニング装置300が作動されると、空気は、センサクリーニングシステム100のアキュムレータから、1組のソレノイド弁を通り、支持構造310を通り、プラットフォーム構造321の1組のチャネル350、352を通って移動し得る。例えば、空気は、第2の1組のチャネル350のそれぞれのチャネルを通ってそれぞれのキャビティ340内へと移動し得る。一例によれば、レイズドリップ構造323は、外気が(例えば、1以上の開口部335を介して)キャビティ340に入るのを可能にするよう構成され得る。それぞれのキャビティ340に空気が満たされたら、空気は、それぞれのスリット開口部370からLIDARセンサ390に向かう方向に噴射され得る。
図3Fに示されているように、内側レイズドリップ構造345は、空気が上に向かう方向に移動するのを可能にする形状を有し得る。それに加えて、一部の例では、空気は、第2のLIDARセンサ392をクリーニングするために、プラットフォーム構造321の第3の1組のチャネル352を介して、同様に移動し得る。更に、
図3Fの例は、プラットフォームアセンブリ320の上部とプラットフォームアセンブリの下部との間に開口部を示しているが(破線の楕円形内の領域Aによって示されている)、他の例では、そのような開口部は存在しない。
【0040】
記載されている例では、LIDARクリーニング装置300は、車輌10によって、空気をLIDARセンサの表面に吹き付けることによってLIDARセンサをクリーニングするために用いられ得る。幾つかの例によれば、LIDARセンサは、LIDARクリーニング装置300(およびLIDARセンサ)の周囲に配置された1組のノズル装置を用いることによってもクリーニングされ得る。例えば、
図3Gを参照すると、3つのノズル装置380、381、382(なお、この図では、ノズル装置382はLIDARセンサ390、392の背後にある)の各々は、表面(例えば、車輌10のルーフ)上に配置されて、それぞれの管を介して、1組のポンプ160のうちのそれぞれのポンプに結合され得る。ノズル装置380、381、382は、上に向かって角度がつけられたノズルヘッド、即ち出力を有する構造を有し得る。各ノズル装置380、381、382は、逆止弁も含み得る。個々のノズル装置380、381、382が(例えば、同時に、または次々と)作動されると、噴射された液体の力が、LIDARセンサ390、392の表面のそれぞれ異なる部分に当たり得る。更に、
図3Gの例では、各ノズル装置380、381、382は2つの液体出力を含んでいるが、他の例では、各ノズル装置380、381、382は2つより多いまたは少ない液体出力を含み得る。
【0041】
図3Gの例では、LIDARセンサ390、392がクリーニングされるときに、車輌コンピューティングシステム50は、まず、1組のノズル装置380、381、382にLIDARセンサ390、392を(例えば、個々にまたは同時に)液体でクリーニングさせ、次に、LIDARクリーニング装置300に、LIDARセンサ390、392の表面をクリーニングするために空気を噴射させ得る。車輌コンピューティングシステム50は、LIDARクリーニング装置300にそれぞれの個々のスリット開口部から(例えば、特定の順序で)空気を噴射させるために、または、スリット開口部のそれぞれのサブセットから同時に空気を噴射させるために、作動されるLIDARクリーニング装置300に対応する個々のソレノイド弁またはソレノイド弁のサブセットを制御し得る。このように、そのような例では、LIDARクリーニング装置300は、上にあるLIDARセンサ390および下にあるLIDARセンサ392を同時にクリーニングし得る。
【0042】
図4Aおよび
図4Bは、車輌10のLIDARクリーニング装置の他の例示的な部分を示す。
図4Aを参照すると、LIDARクリーニング装置400は、プラットフォームアセンブリ420に結合された支持構造を含み得る。プラットフォームアセンブリ420は、空気をプラットフォームアセンブリ420の上部およびプラットフォームアセンブリ420の下部の両方に入るように移動させ得る1組のチャネル450を更に含むプラットフォーム構造421を含み得る。上部は、1組のキャビティ440および1組の対応するスリット開口部470を含むよう構成された第1のレイズドリップ構造423を含み得る。LIDARクリーニング装置400も、上にあるLIDARセンサ490および下にあるLIDARセンサ492の複数の部分を同時にクリーニングし得る。
【0043】
図4Bは、異なる例による、プラットフォームアセンブリの一部の別の変形例を示す。例えば、プラットフォーム構造421は、
図3Cに示されているものとは異なるやり方で分散された1組のチャネル450を含み得る。
図4Bでは、1組のチャネル450の位置は異なるが、1組のチャネル450は依然として、空気がプラットフォームアセンブリの外周422に向かって流れ、レイズドリップ構造423の少なくとも一部を通って上に流れるのを可能にする(なお、説明の目的で、
図4Bには完全なレイズドリップ構造は示さない)。LIDARクリーニング装置400が作動されたら、空気は個々のチャネル450(例えば、この例では5つのチャネル)からそれぞれのキャビティ440(例えば、5つの対応するキャビティ)へと流れ得る。更に、本明細書に記載される例は、略円形または弧の形状のプラットフォームアセンブリを有するLIDARクリーニング装置を示しているが、他の例では、プラットフォームアセンブリは異なる形状(例えば、長方形、六角形等)を有し得る。
【0044】
明確の目的で、センサクリーニングシステムの動作例について説明する。この例では、車輌10は、7つのカメラに結合された7つのカメラクリーニング装置(CC1、CC2、…CC7)を有するAVである。各カメラクリーニング装置は、本明細書に記載されたように、液体を用いて、および空気を用いて、それぞれのカメラレンズをクリーニングし得る。各カメラクリーニング装置は、それぞれの液体管および空気管を介して、ポンプおよびソレノイド弁にそれぞれ接続され得る(例えば、CC1はP1およびSV1に接続され、CC2はP2およびSV2に接続される等)。車輌10は、LIDARクリーニング装置に結合された2つのLIDARセンサも有し得る。LIDARクリーニング装置は、上部について5つのスリット開口部および下部について5つのスリット開口部を有し得る。LIDARクリーニング装置(LC)は、それぞれの空気管を介して5つのソレノイド弁(SV8、SV9、SV10、SV11、およびSV12)に接続され得る。それに加えて、3つのノズル装置(ND1、ND2、およびND3)が、2つのLIDARセンサの周囲に配置され、各々がそれぞれの液体管を介してポンプ(P8、P9、およびP10)に接続され得る。
【0045】
車輌コンピューティングシステム50は、ポンプ(P1〜P10)を制御することにより、カメラクリーニング装置を作動させて、カメラクリーニング装置に、それぞれのカメラのレンズを個々に液体でクリーニングさせるか、もしくは、1組のカメラクリーニング装置(例えば、CC1、CC2、およびCC3)に、それぞれのカメラのレンズを同時に液体でクリーニングさせてもよく、および/または、ノズル装置を作動させて、ノズル装置に、LIDARセンサを個々にまたは同時に液体でクリーニングさせてもよい。次に、車輌コンピューティングシステム50は、ソレノイド弁(SV1〜SV12)を制御することによって、センサクリーニング装置を作動させて、それぞれのセンサを空気でクリーニングしてもよい。LIDARクリーニング装置は、5つのそれぞれの管を介して5つのソレノイド弁に接続されているので、車輌コンピューティングシステム50がソレノイド弁S8〜S12を制御するのに応答して、LIDARセンサのそれぞれ異なる部分を個々にまたは同時に空気でクリーニングできる。例えば、車輌コンピューティングシステム50は、ソレノイド弁を順に作動させてもよい(例えば、SV8を3秒間にわたって作動させてから止め、SV9を3秒間にわたって作動させてから止める等)。別の例では、車輌コンピューティングシステム50は、複数のソレノイド弁(例えば、LIDARクリーニング装置に接続されているソレノイド弁のサブセットまたは全てのソレノイド弁)を同時に作動させてもよい(例えば、SV8およびSV9の両方を所定の持続時間にわたって作動させてから止め、次に、SV10、SV11、およびSV12を所定の持続時間にわたって作動させてから止める等)。
【0046】
センサを、まず液体を用いて、次に空気を用いてクリーニングすることは(液体のみまたは空気のみを用いるのとは対照的に)、センサの表面からデブリ、汚れ、埃等をより効率的に除去することを可能にし得る。それに加えて、一部の例では、複数のセンサまたはセンサのサブセットを個々にもしくは順にクリーニングすること(またはLIDARセンサの複数の部分を個々にもしくは順にクリーニングすること)により、液体および/または空気をより強い力で出力でき、センサの表面に衝撃を与えてより良好にクリーニングすることができる。
【0047】
従って、変形に応じて、車輌コンピューティングシステム50は、異なるトリガ事象および/またはスケジュールに基づいて、センサクリーニングシステム100の構成要素に個々の組の制御(例えば、1組の空気制御信号141、1組の液体制御信号161)を供給できる。例えば、車輌コンピューティングシステム50は、(i)所定のスケジュール(例えば、センサがクリーニングされる順序)に基づいて、(ii)車輌10の動作に基づいて(例えば、車輌10が停車しているときにのみ、および/もしくは、人の乗客に対する輸送サービスが提供されていない状態でのみ、クリーニングを行う等)、並びに/または、(iii)車輌コンピューティングシステム50が、センサが表面上のデブリもしくは埃によって塞がれていることを検出したときに(例えば、これは断続的であり得、所定のスケジュールの外であり得る)、1組の空気制御信号141および/または1組の液体制御信号161を個々のポンプおよびソレノイド弁に供給できる。
【0048】
本明細書に記載されている実施形態は、本明細書に記載されている他の概念、アイデア、またはシステムから独立して、本明細書に記載されている個々の要素および概念にまで及ぶと共に、例えば、本願のどこかに記載されている要素の組合せを含むことが意図される。本明細書には、添付の図面を参照して複数の実施形態が詳細に記載されているが、本発明は、それらの正確な実施形態に限定されないことを理解されたい。従って、当業者には多くの変形および変更が自明である。従って、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲およびそれらの等価物によって定められることが意図される。更に、個々にまたは実施形態の一部として記載された特定の特徴は、たとえ他の特徴および実施形態が、その特定の特徴に言及していなくても、他の個々に記載された特徴、または他の実施形態の一部と組み合わされ得ることが意図される。従って、組合せが記載されていないことによって、本発明者がそのような組合せに対する権利を主張することが除外されるべきではない。
センサをクリーニングするための装置は、第1の弁と、第2の弁と、1組の液体ノズルと、筐体構造とを含み得る。筐体構造は、液体が第1の弁から1組の液体ノズルへと移動するのを可能にする第1のチャネルと、キャビティと、空気が第2の弁からキャビティへと移動するのを可能にする第2のチャネルと、空気がキャビティから筐体構造の外へと移動するのを可能にするスリット開口部とを含む。