特許第6564556号(P6564556)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6564556
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】プラズマ処理装置
(51)【国際特許分類】
   H05H 1/46 20060101AFI20190808BHJP
【FI】
   H05H1/46 M
【請求項の数】10
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-526922(P2019-526922)
(86)(22)【出願日】2018年6月26日
(86)【国際出願番号】JP2018024145
(87)【国際公開番号】WO2019004183
(87)【国際公開日】20190103
【審査請求日】2019年5月28日
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2017/023611
(32)【優先日】2017年6月27日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】PCT/JP2017/023603
(32)【優先日】2017年6月27日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2018-17549(P2018-17549)
(32)【優先日】2018年2月2日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000227294
【氏名又は名称】キヤノンアネルバ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(72)【発明者】
【氏名】関谷 一成
(72)【発明者】
【氏名】田名部 正治
(72)【発明者】
【氏名】井上 忠
(72)【発明者】
【氏名】笹本 浩
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 辰憲
(72)【発明者】
【氏名】土屋 信昭
【審査官】 藤本 加代子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−105030(JP,A)
【文献】 特開平2−156080(JP,A)
【文献】 特開2009−302566(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2016/0289837(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/00−1/54
B01J 19/08
C23C 14/34
C23C 16/509
H01L 21/3065
H01L 21/205
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波が供給される第1入力端子、接地された第2入力端子、第1出力端子および第2出力端子を有するバランと、
真空容器と、
前記真空容器から絶縁され、前記第1出力端子に電気的に接続された第1電極と、
前記真空容器から絶縁され、前記第2出力端子に電気的に接続された第2電極と、を備え、
前記第2電極は、筒形状を有し、前記第1電極を全周にわたって取り囲むように配置され、前記第1電極および前記第2電極は、同軸構造を構成するように配置され、
前記第1出力端子と前記第1電極とがブロッキングキャパシタを介して電気的に接続され、
前記第2出力端子と前記第2電極とは、キャパシタを介することなく電気的に接続され、前記第2電極は、前記第2入力端子が接地された前記バランを介して接地されている、
前記第1電極は、基板またはターゲットである部材を保持するように構成され、前記筒形状を有する前記第2電極は、内径が前記部材より大きい、
ことを特徴とすプラズマ処理装置。
【請求項2】
前記第1電極は、前記部材を保持する面を有する円柱形状を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
【請求項3】
前記第1電極と前記第2電極との距離がデバイ長以下である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
【請求項4】
前記真空容器は、接地された部分を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項5】
前記第1電極は、カソードであり、前記第2電極は、アノードである、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項6】
前記第1電極と前記第2電極との間のインピーダンスが前記第1電極と前記真空容器との間のインピーダンスより小さい、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項7】
前記部材の表面にセルフバイアス電位が発生する、
ことを特徴とする請求項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項8】
前記第1電極は、基板を保持し、
前記プラズマ処理装置は、前記第1電極によって保持される基板をエッチングするエッチング装置として構成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項9】
基板を保持する基板保持部を更に備え、前記第1電極および前記第2電極は、前記基板保持部によって保持される前記基板の側の空間に対向するように配置され、
前記第1電極は、ターゲットを保持し、
前記プラズマ処理装置は、前記ターゲットのスパッタリングによって前記基板に膜を形成するスパッタリング装置として構成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
【請求項10】
高周波電源と、
前記高周波電源と前記バランとの間に配置されたインピーダンス整合回路と、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
2つの電極の間に高周波を印加することによってプラズマを発生し該プラズマによって基板を処理するプラズマ処理装置がある。このようなプラズマ処理装置は、2つの電極の面積比および/またはバイアスによってスパッタリング装置として動作したり、エッチング装置として動作したりしうる。スパッタリング装置として構成されたプラズマ処理装置は、ターゲットを保持する第1電極と、基板を保持する第2電極とを有し、第1電極と第2電極との間に高周波が印加され、第1電極と第2電極との間(ターゲットと基板との間)にプラズマが生成される。プラズマの生成によってターゲットの表面にセルフバイアス電圧が発生し、これによってターゲットにイオンが衝突し、ターゲットからそれを構成する材料の粒子が放出される。
【0003】
特許文献1には、平衡不平衡変換器を備えたプラズマ表面処理装置が記載されている。このプラズマ表面処理装置は、高周波電源と、電力増幅器と、インピーダンス整合器と、同軸ケーブルと、真空容器と、放電ガス混合箱と、非接地電極と、接地電極と、トランス型平衡不平衡変器とを備えている。放電ガス混合箱、非接地電極、接地電極およびトランス型平衡不平衡変換器は、真空容器の中に配置されている。非接地電極は、絶縁物支持材および放電ガス混合箱を介して真空容器に設置されている。接地電極は、基板を支持する。また、接地電極は、真空容器に電気的に接続されている。高周波電源の出力は、電力増幅器、インピーダンス整合器、同軸ケーブルおよびトランス型平衡不平衡変換器を介して非接地電極と接地電極との間に供給される。特許文献1によると、接地電極に接続された真空容器の部材を介して流れる同相電流Ixは、トランス型平衡不平衡変換器によって遮断される。
【0004】
特許文献1に記載されたプラズマ表面処理装置は、接地電極と真空容器とが電気的に接続されているので、接地電極の他、真空容器がアノードとして機能しうる。セルフバイアス電圧は、カソードとして機能しうる部分の状態およびアノードとして機能しうる部分の状態に依存しうる。よって、基板保持電極の他に真空容器もアノードとして機能する場合、セルバイアス電圧は、真空容器のうちアノードとして機能する部分の状態にも依存して変化しうる。セルフバイアス電圧の変化は、プラズマ電位の変化をもたらし、プラズマ電位の変化は、例えば、形成される膜の特性に影響を与えるなど、基板の処理に影響を与えうる。
【0005】
スパッタリング装置によって基板に膜を形成すると、真空容器の内面にも膜が形成されうる。これによって真空容器のうちアノードとして機能しうる部分の状態が変化しうる。そのため、スパッタリング装置を継続して使用すると、真空容器の内面に形成される膜によってセルフバイアス電圧が変化し、プラズマ電位も変化しうる。よって、従来は、スパッタリング装置を長期にわたって使用した場合において、基板の上に形成される膜の特性を一定に維持することが難しかった。
【0006】
同様に、エッチング装置が長期にわたって使用された場合においても、真空容器の内面に形成される膜によってセルフバイアス電圧が変化し、これによってプラズマ電位も変化しうるので、基板のエッチング特性を一定に維持することが難しかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−302566号公報
【発明の概要】
【0008】
本発明は、上記の課題認識に基づいてなされたものであり、長期間の使用においてプラズマ電位を安定させるために有利な技術を提供する。
本発明の1つの側面は、プラズマ処理装置に係り、前記プラズマ処理装置は、第1入力端子、第2入力端子、第1出力端子および第2出力端子を有するバランと、真空容器と、前記真空容器から絶縁され、前記第1出力端子に電気的に接続された第1電極と、前記真空容器から絶縁され、前記第2出力端子に電気的に接続された第2電極と、を備え、前記第2電極は、前記第1電極を全周にわたって取り囲むように配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態のプラズマ処理装置の構成を模式的に示す図。
図2A】バランの構成例を示す図。
図2B】バランの他の構成例を示す図。
図3】本発明の第2実施形態のプラズマ処理装置の構成を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本発明をその例示的な実施形態を通して説明する。
【0011】
図1には、本発明の第1実施形態のプラズマ処理装置1の構成が模式的に示されている。第1実施形態のプラズマ処理装置1は、スパッタリングによって基板112に膜を形成するスパッタリング装置として動作しうる。プラズマ処理装置1は、バラン(平衡不平衡変換回路)103と、真空容器110と、第1電極106と、第2電極111と、基板保持部132とを備えている。あるいは、プラズマ処理装置1は、バラン103と、本体10とを備え、本体10が、真空容器110と、第1電極106と、第2電極111と、基板保持部132とを備えるものとして理解されてもよい。本体10は、第1端子251および第2端子252を有する。第1電極106は、真空容器110と協働して真空空間と外部空間とを分離するように(即ち、真空隔壁の一部を構成するように)配置されてもよいし、真空容器110の中に配置されてもよい。第2電極111は、真空容器110と協働して真空空間と外部空間とを分離するように(即ち、真空隔壁の一部を構成するように)配置されてもよいし、真空容器110の中に配置されてもよい。
【0012】
バラン103は、第1入力端子201、第2入力端子202、第1出力端子211および第2出力端子212を有する。バラン103の第1入力端子201および第2入力端子202の側には、不平衡回路が接続され、バラン103の第1出力端子211および第2出力端子212の側には、平衡回路が接続される。真空容器110の少なくとも一部分は、導体で構成されうる。真空容器110は、接地された部分を含みうる。一例において、真空容器110の少なくとも一部分を構成する導体は、接地されうるが、他の例において、真空容器110の少なくとも一部分を構成する導体は、インダクタを介して接地に対して電気的に接続されうる。第1電極106および第2電極111は、真空容器110(の少なくとも一部分を構成する導体)から絶縁されている。図1に示された例では、第1電極106および第2電極111は、絶縁体131によって、真空容器110(の少なくとも一部分を構成する導体)から絶縁されている。
【0013】
第1実施形態では、第1電極106は、カソードであり、ターゲット109を保持する。ターゲット109は、例えば、絶縁体材料または導電体材料でありうる。また、第1実施形態では、第2電極111は、アノードである。第1電極106は、第1出力端子211に電気的に接続され、第2電極111は、第2出力端子212に電気的に接続されている。第1電極106と第1出力端子211とが電気的に接続されていることは、第1電極106と第1出力端子211との間で電流が流れるように第1電極106と第1出力端子211との間に電流経路が構成されていることを意味する。同様に、この明細書において、aとbとが電気的に接続されているとは、aとbとの間で電流が流れるようにaとbとの間に電流経路が構成されることを意味する。
【0014】
上記の構成は、第1電極106が第1端子251に電気的に接続され、第2電極111が第2端子252に電気的に接続され、第1端子251が第1出力端子211に電気的に接続され、第2端子252が第2出力端子212に電気的に接続された構成としても理解されうる。
【0015】
第1電極106および第2電極111は、基板保持部132(基板保持部132によって保持される基板112)の側の空間に対向するように配置される。第2電極111は、第1電極106を全周にわたって取り囲むように配置されうる。第2電極111は、例えば、筒形状を有しうる。第1電極106および第2電極111は、同軸構造を有することが望ましい。一例において、第1電極106は、仮想軸を中心とする円柱形状を有し、第2電極111は、該仮想軸を中心とする円筒形状を有する。
【0016】
上記のような第1電極106および第2電極111の構成は、第1電極106と第2電極111との間のインピーダンスを低下させるために有利であり、これは、バラン103の出力側から接地に流れる電流、即ち同相電流を低下させるために有利である。同相電流を低下させることは、真空容器110をアノードとして機能させにくくすることを意味する。真空容器110の内壁には、基板112への膜の形成にともなって意図しない膜が形成されうるが、真空容器110をアノードして機能させにくくすることによって、真空容器110の内壁の状態に対してプラズマ電位を鈍感にすることができる。これは、プラズマ処理装置1の長期間の使用においてプラズマ電位を安定させるために有利である。他の観点において、第1電極106と第2電極111との間のインピーダンスは、第1電極106と真空容器110との間のインピーダンスより小さいことが好ましい。これは、上記の同相電流を低下させるために有利である。
【0017】
第1電極106と第2電極111との距離(間隙の大きさ)は、デバイ長以下であることが好ましい。これは、第1電極106と第2電極111との間隙にプラズマが入り込むことを抑制するために効果的である。
【0018】
第2電極111に現れる電圧は、第2出力端子212と第2電極111との間のインピーダンスに依存しうる。そこで、第2出力端子212と第2電極111との電気経路長を短くすることが望ましい。あるいは、第1出力端子211と第1電極106とを接続する電気経路と第2出力端子212と第2電極111とを接続する電気経路とを同軸構造にすることが望ましい。
【0019】
第1実施形態では、第1電極106と第1出力端子211(第1端子251)とがブロッキングキャパシタ104を介して電気的に接続されている。ブロッキングキャパシタ104は、第1出力端子211と第1電極106との間(あるいは、第1出力端子211と第2出力端子212との間)を流れる直流電流を遮断する。ブロッキングキャパシタ104を設ける代わりに、後述のインピーダンス整合回路102が、第1入力端子201と第2入力端子202との間を流れる直流電流を遮断するように構成されてもよい。あるいは、ブロッキングキャパシタ104は、第2電極111と第2出力端子212との間の電気経路に配置されてもよい。
【0020】
プラズマ処理装置1は、高周波電源101と、高周波電源101とバラン103との間に配置されたインピーダンス整合回路102とを更に備えうる。高周波電源101は、インピーダンス整合回路102を介してバラン103の第1入力端子201と第2入力端子202との間に高周波(高周波電流、高周波電圧、高周波電力)を供給する。換言すると、高周波電源101は、インピーダンス整合回路102、バラン103およびブロッキングキャパシタ104を介して、第1電極106と第2電極111との間に高周波(高周波電流、高周波電圧、高周波電力)を供給する。あるいは、高周波電源101は、インピーダンス整合回路102およびバラン103を介して、本体10の第1端子251と第2端子252との間に高周波を供給するものとしても理解されうる。
【0021】
真空容器110の内部空間には、真空容器110に設けられた不図示のガス供給部を通してガス(例えば、Ar、KrまたはXeガス)が供給される。また、第1電極106と第2電極111との間には、インピーダンス整合回路102、バラン103およびブロッキングキャパシタ104を介して高周波電源101によって高周波が供給される。これにより、プラズマが生成され、ターゲット109の表面にセルフバイアス電圧が発生し、プラズマ中のイオンがターゲット109の表面に衝突し、ターゲット109からそれを構成する材料の粒子が放出される。そして、この粒子によって基板112の上に膜が形成される。
【0022】
図2Aには、バラン103の一構成例が示されている。図2Aに示されたバラン103は、第1入力端子201と第1出力端子211とを接続する第1コイル221と、第2入力端子202と第2出力端子212とを接続する第2コイル222とを有する。第1コイル221および第2コイル222は、同一巻き数のコイルであり、鉄心を共有する。
【0023】
図2Bには、バラン103の他の構成例が示されている。図2Bに示されたバラン103は、第1入力端子201と第1出力端子211とを接続する第1コイル221と、第2入力端子202と第2出力端子212とを接続する第2コイル222とを有する。また、図2Bに示されたバラン103は、第1コイル221と鉄心を共有して第1コイル221と磁気的に結合された第3コイル223と、第2コイル222と鉄心を共有して第2コイル222と磁気的に結合された第4コイル224とを有しうる。第1出力端子211と第2出力端子212とは、第3コイル223および第4コイル224からなる直列回路によって接続されている。第1コイル221、第2コイル222、第3コイル223および第4コイル224は、同一の巻き数を有するコイルであり、鉄心を共有する。
【0024】
図3には、本発明の第2実施形態のプラズマ処理装置1の構成が模式的に示されている。第2実施形態として説明しない事項は、第1実施形態に従いうる。第2実施形態のプラズマ処理装置1は、基板112をエッチングするエッチング装置として動作しうる。第2実施形態では、第1電極106は、カソードであり、基板112を保持する。また、第2実施形態では、第2電極111は、アノードである。真空容器110の少なくとも一部分は、導体で構成されうる。真空容器110は、接地された部分を含みうる。一例において、真空容器110の少なくとも一部分を構成する導体は、接地されうる。他の例において、真空容器110の少なくとも一部分を構成する導体は、インダクタを介して接地に対して電気的に接続されうる。第1電極106および第2電極111は、真空容器110(の少なくとも一部分を構成する導体)から絶縁されている。図3に示された例では、第1電極106および第2電極111は、絶縁体131によって、真空容器110(の少なくとも一部分を構成する導体)から絶縁されている。
【0025】
第2実施形態のプラズマ処理装置1では、第1電極106と第1出力端子211とがブロッキングキャパシタ104を介して電気的に接続されうる。換言すると、第2実施形態のプラズマ処理装置1では、ブロッキングキャパシタ104が第1電極106と第1入力端子211との電気的な接続経路に配置されうる。ブロッキングキャパシタ104を設ける代わりに、インピーダンス整合回路102が、第1入力端子201と第2入力端子202との間を流れる直流電流を遮断するように構成されてもよい。あるいは、ブロッキングキャパシタ104は、第2電極111と第2出力端子212との間に配置されてもよい。
【0026】
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
【符号の説明】
【0027】
1:プラズマ処理装置、10:本体、101:高周波電源、102:インピーダンス整合回路、103:バラン、104:ブロッキングキャパシタ、106:第1電極、107、108:絶縁体、109:ターゲット、110:真空容器、111:第2電極、112:基板、132:基板保持部、201:第1入力衡端子、202:第2入力端子、211:第1出力端子、212:第2出力端子、251:第1端子、252:第2端子、221:第1コイル、222:第2コイル、223:第3コイル、224:第4コイル、
図1
図2A
図2B
図3