特許第6564786号(P6564786)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6564786マッサージヘッドおよびマッサージヘッドを使用するマッサージ装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6564786
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】マッサージヘッドおよびマッサージヘッドを使用するマッサージ装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20190808BHJP
   A61H 15/00 20060101ALI20190808BHJP
【FI】
   A61H7/00 101
   A61H7/00 320A
   A61H15/00 101
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-564952(P2016-564952)
(86)(22)【出願日】2015年4月17日
(65)【公表番号】特表2017-516524(P2017-516524A)
(43)【公表日】2017年6月22日
(86)【国際出願番号】FR2015051042
(87)【国際公開番号】WO2015185813
(87)【国際公開日】20151210
【審査請求日】2017年10月24日
(31)【優先権主張番号】1455162
(32)【優先日】2014年6月6日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】500100419
【氏名又は名称】エルページュ・システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アルノー・フステル
【審査官】 村上 勝見
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−267169(JP,A)
【文献】 特開2004−073812(JP,A)
【文献】 特表2003−534875(JP,A)
【文献】 特表2000−516495(JP,A)
【文献】 特表2009−540898(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0154162(US,A1)
【文献】 国際公開第91/004002(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 7/00
A61H 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
後壁と、2つの側壁と、2つの横断壁とによって定められ、前記後壁の反対の面において開口する内部室を形成する筐体を備え、前記開口する面は患者の皮膚に適用されることが意図されているマッサージヘッドであって、
前記マッサージヘッドは、互いに可逆的に留め付けることができ、これにより互いに留め付けられたときに前記内部室を定めることが可能な手段が装着される2つのモジュール(50、51)から形成され、
前記モジュール(50、51)の各々が機能的要素(10、53、54、55、100)を組み込み、前記内部室の前記横断壁のうちの一方を定め
前記モジュールの一方に組み込まれ、前記横断壁のうちの一方を定める前記機能的要素の少なくとも一つは、前記モジュールの他方に組み込まれた前記機能的要素と協働して皮膚のひだを形成するために能動的であ
ことを特徴とするマッサージヘッド。
【請求項2】
前記機能的要素がフラップ(10)であり、前記フラップが、その上方端の近傍において、前記モジュールに適合する前記側壁にヒンジ留めされ、前記フラップの旋回移動が、前記フラップ内で固定状態で組み立てられ、前記モジュールの前記側壁のうちの一方に留め付けられるカムレース(31)に受け入れられるカム(32)を回転する出力シャフト(22)を有する歯車付きモータ(20、21)を用いて得られることを特徴とする、請求項に記載のマッサージヘッド。
【請求項3】
前記機能的要素が、能動的に回転されるモータ駆動ローラ(100)であり、前記回転が、前記ローラの内部に固定的に組み立てられ、前記ローラに結合する手段を備える出力シャフト(105)を有する歯車付きモータ(103、104)を用いて得られることを特徴とする、請求項に記載のマッサージヘッド。
【請求項4】
前記機能的要素のうちの1つが、固定されたフラップまたは壁(53)であることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のマッサージヘッド。
【請求項5】
前記機能的要素のうちの1つが、固定された中心間距離で自由に回転するために簡単に組み立てられるローラから形成されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のマッサージヘッド。
【請求項6】
前記モジュールは、これらモジュールが互いと可逆的に留め付けられるとき、前記内部室の前記後壁を定め、かつ開口(52)を形成し、
前記開口(52)内に、前記マッサージヘッドが組み付けられるマッサージデバイスに連結される吸引回路がもたらされることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載のマッサージヘッド。
【請求項7】
請求項からのいずれか一項に記載のマッサージヘッドを使用し、前記機能的要素のうちの少なくとも1つの歯車付きモータを作動することができる電力源を備えるマッサージデバイス。
【請求項8】
前記マッサージヘッドと関連付けられ、前記マッサージヘッド内に発生される真空または圧力低下の供給源を備えることを特徴とする、請求項6もしくは7に記載のマッサージデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚組織を動かすように概して意図されている最新式マッサージヘッドに関する。
【0002】
本発明は、このようなヘッドを使用するマッサージ装置にも関する。
【0003】
本発明の目的は、主に、実行者によって望まれる結果に応じたこのようなマッサージヘッドの可能な作用を増幅するようにできることである。そのために、本発明によるマッサージヘッドは、互いに可逆的に留め付けることができる2つのモジュールを備え、モジュールの各々は機能的要素を組み込む。
【背景技術】
【0004】
様々なマッサージ技術が知られており、それらの実行は、実施される処置に依存する。概して、このような技術は、皮膚組織への圧力および/または挟み付けの現象を用いて、患者の皮膚の作用に影響を及ぼすことを目指している。
【0005】
数多くのデバイスが、実行者の動作をより容易にするために提供されている。このようなデバイスのうち、例えば組立体を用いた簡単な機械的作用を用いるデバイスの使用は、支持筐体において組み立てられ、例えば特許文献1に記載されているものなど、クリームまたはジェルの形式の処置製品を分配または同時に適用することを可能にするボールを備えており、最初に提供されている。
【0006】
この機械的処置を、患者の皮膚の吸引の処置で置き換えることも提供されている。そのために、関係するマッサージ装置は、吸引回路に連結された処置ヘッドを用い、前記処置ヘッドは、その中に出現する吸引回路を有する内部室を定める筐体から形成される。マッサージヘッドが患者の体に適用されるとき、吸引回路によって発生される吸引のため、皮膚のひだが内部室内に形成する。機械的作用は、患者の体における吸引と同時に、特には振動によって、圧力作用、変位作用、および/または摩擦作用を及ぼすことができるローラまたはボールによって及ぼされ得る。
【0007】
皮下組織の種類のマッサージを単純に再現することができるマッサージ装置、つまり、患者に連続的な作用を及ぼし、皮膚組織の局所的な挟み付けだけでなく、前記皮膚のひだのうねりを引き起こすために挟み付けられた領域の漸次的な変位を引き起こす一方、圧力をかけることができるマッサージ装置(例えば、特許文献2を参照)が、すでに提供されている。
【0008】
例えばこの文献に記載されている装置は、2つの平行なローラを有する手動で作動可能な筐体を備えており、それら2つのローラは、筐体内で組み立てられ、筐体内で自由に回転するように、または、能動的に回転されるように組み立てられる。それらローラは、固定された中心間距離で筐体において組み立てられてもよく、または逆に、マッサージ運転の間、自動的に互いから離れたり互いに近付いたりでき、前記筐体は、ローラ表面に圧し掛かる皮膚のひだを形成するために、これらの異なる要素の間に設けられたヘッドが患者の体に適用されるとき、前記ローラ同士の間に圧力低下を作り出すことができる吸引手段へとそれ自体が連結される。
【0009】
特許文献3では、旋回動作することができるように筐体の内部にヒンジ留めされている、筐体の内部に置かれた2つの隔壁で、ローラを置き換えることが提供されている。前記筐体は、ここでも同じく、吸引源に連結される。吸引の作用の下で、筐体の内部の2つの隔壁の間に差し込む皮膚のひだが作り出される。このようなデバイスが装着されたマッサージヘッドを患者の皮膚に対して一方または他方の方向に進行するため、形成された皮膚のひだがぎくしゃくとした挟み付けを受けてしまう。
【0010】
作用のないとき、2つの隔壁は、例えばバネまたは磁石を用いて、互いから離間して維持され、前記隔壁の旋回と、それによってそれら隔壁が一体となることとが、筐体の内部で発生される真空および/または圧力低下の効果から生じる。
【0011】
これらの異なるデバイスは、非常に満足できる結果を提供する。しかしながら、使用法は、これらの異なるデバイスは、それ自体で、実行者が患者に適用したいと望み得る異なる処置に必要な完全な機器を有することができないことを明示している。実際、このようなデバイスが、2つのモータ駆動されるローラもしくは自由に回転するローラを、固定された中心間距離で、もしくは、互いから引き離れるか互いに近付くことができる状態で備える、または、マッサージ挟み付け作用を実行する隔壁もしくはフラップを備えても、それらのいずれも、マッサージヘッドが交換されないかぎり、皮下組織のマッサージ作用をマッサージ挟み付け作用と同時に得ることはできず、したがって、複数のこのようなヘッドを有することを必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】仏国特許出願公開第1225094号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第0224422号明細書
【特許文献3】欧州特許第0917452号明細書
【特許文献4】欧州特許第1286642号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、本発明は、可能な処置の形式を最適化すること、特には、この要求を満たすためにハイブリッドヘッドを提供することを目指す。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的のために、本発明は、後壁と、2つの側壁と、2つの横断壁とによって定められ、後壁の反対の面において開放し、患者の皮膚に適用されるときに皮膚のひだが形成される内部室を形成する筐体を備えるマッサージヘッドを目指す。
【0015】
本発明によれば、マッサージヘッドは、互いと可逆的に留め付けさせることができることが可能な手段が装着される2つのモジュールから形成され、前記モジュールの各々が機能的要素を組み込み、内部室の横断壁のうちの一方を定める。
【0016】
別の言い方をすれば、本発明は、2つの独立したモジュールから形成されるマッサージヘッドを提供することを含み、それらの互いとの関連が、皮膚のひだが内部に形成される内部室を定め、モジュールの各々に同一または異なる機能的な要素を提供し、したがって、患者の皮膚への処置の実行を最適化することができる。
【0017】
本発明によれば、機能的要素のうちの少なくとも1つが適合するモジュールの各々が能動的である。「能動的」とは、前記要素が、旋回または回転のいずれかといった移動によって活動され、適例ではフラップまたはローラのいずれかであることを意味する。
【0018】
機能的要素がフラップである場合、フラップは、モータ駆動されてもよく、その上方端の近傍において、モジュールの側壁にヒンジ留めされ、フラップの旋回移動が、前記フラップ内で固定的に組み立てられ、モジュールの前記側壁のうちの一方に留め付けられるカムレースに受け入れられるカムを回転する出力シャフトを有する歯車付き減速装置を用いて得られる。
【0019】
機能的要素がローラである場合、ローラはモータ駆動であり、つまり、ローラは能動的に回転され、その回転は、ローラの内部に固定的に組み立てられ、前記ローラに結合する手段を備える出力シャフトを有する歯車付きモータを用いてここでも得られる。
【0020】
本発明によれば、機能的要素のうちの1つは、固定されたフラップまたは壁であってもよく、モジュール内、延いては、モジュールが他のモジュールと留め付けられるときに定める内部室内で、旋回移動がない。
【0021】
本発明によれば、機能的要素のうちの1つは、固定された中心間距離で自由に回転するために簡単に組み立てられるローラから形成され得る。
【0022】
本発明の有利な特徴によれば、前記モジュールは、互いと可逆的に留め付けられるとき、内部室の後壁を定め、本発明のマッサージヘッドが組み付けられるマッサージ装置に連結される吸引回路が内部に提供される開口を形成する。
【0023】
本発明は、先の記載によるマッサージヘッドを使用し、機能的要素が能動的であるときに機能的要素を作動することができる電力源を備え、有利には、マッサージヘッドと関連付けられ、マッサージヘッド内に発生される真空または圧力低下の供給源を備えるマッサージデバイスにも関する。
【0024】
本発明が実施される方法と、結果生じる利点とは、添付の図面との関連で、以下の非限定的な実施形態からより良く明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の基礎となる大まかな原理の概略図である。
図2】本発明の基礎となる大まかな原理の概略図である。
図3】本発明の基礎となる大まかな原理の概略図である。
図4】本発明の基礎となる大まかな原理の概略図である。
図5】本発明の基礎となる大まかな原理の概略図である。
図6】休止中における、モータ駆動フラップを使用する、本発明によるマッサージヘッドの第1の実施形態の単純化された矢状断面図である。
図7】作用中における、モータ駆動フラップを使用する、本発明によるマッサージヘッドの第1の実施形態の単純化された矢状断面図である。
図8】静止位置における、モータ駆動フラップを使用する、本発明によるマッサージヘッドの第2の実施形態の単純化された矢状断面図である。
図9】能動位置における、固定された壁を使用する、本発明によるマッサージヘッドの第2の実施形態の単純化された矢状断面図である。
図10】静止位置における、一方でモータ駆動フラップを使用し、他方でモータ駆動ローラを使用する、本発明の第3の実施形態の単純化された矢状断面図である。
図11】運転位置における、一方でモータ駆動フラップを使用し、他方でモータ駆動ローラを使用する、本発明の第3の実施形態の単純化された矢状断面図である。
図12】静止位置における、2つのモータ駆動ローラを使用する、本発明によるマッサージヘッドの第4の実施形態の単純化された矢状断面図である。
図13】機能位置における、2つのモータ駆動ローラを使用する、本発明によるマッサージヘッドの第4の実施形態の単純化された矢状断面図である。
図14】一方がヒンジ留めされた2つのモータ駆動ローラを使用する、本発明によるマッサージヘッドの第5の実施形態の単純化された矢状断面図である。
図15】一方がヒンジ留めされた2つのモータ駆動ローラを使用する、本発明によるマッサージヘッドの第5の実施形態の単純化された矢状断面図である。
図16】2つのヒンジ留めされたモータ駆動ローラを使用する、本発明によるマッサージヘッドの第6の実施形態の単純化された矢状断面図である。
図17】2つのヒンジ留めされたモータ駆動ローラを使用する、本発明によるマッサージヘッドの第6の実施形態の単純化された矢状断面図である。
図18】本発明によって使用されるなど、モータ駆動フラップの概略図である。
図19】本発明によって使用されるなど、モータ駆動フラップの概略図である。
図20】本発明によって使用されるなど、モータ駆動フラップの概略図である。
図21】本発明によって使用されるなど、モータ駆動フラップの概略図である。
図22】本発明によって使用されるなど、モータ駆動ローラを概略的に示す、本発明によるマッサージヘッドを形成するために使用可能であるモータ駆動ローラの大まかな構造を示す分解斜視図である。
図23】本発明によって使用されるなど、モータ駆動ローラを概略的に示す、本発明によるマッサージヘッドを形成するために使用可能であるモータ駆動ローラの大まかな構造を示す分解斜視図である。
図24】本発明によって使用されるなど、モータ駆動ローラを概略的に示す、前記ローラの長さ方向の回転シャフトを横断する平面AAに沿う断面図である。
図25】本発明によって使用されるなど、モータ駆動ローラを概略的に示す、このようなマッサージローラの端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1図5は、本発明の大まかな原理を示している。適例では、それらの図は、正中面に対して互いと実質的に対称である2つのモジュール50、51から形成されたマッサージヘッド1を描写しており、その中に、機能的要素がモジュールの各々に組み込まれている。
【0027】
このようなモジュール50、51の互いと可逆的な留め付けを確保するために、モジュール50、51の各々は、その前面4の所定の高さにおいて、互いと2つずつ協働するように意図されている突出した部材または突起6、7と窪んだ部材5、8とを有している。
【0028】
さらに、各々のモジュール50、51には、前記モジュールの上方端の近傍にヒンジ留めされた固定デバイスまたはフラップ2、3が設けられている。固定デバイスまたはフラップの各々には、それ自体に、マッサージヘッドの上方部42の基部41の所定の高さにおいてこの目的のために提供されている筐体または固定領域40へのスナップ留めができる2つのタブ9が設けられている(図3参照)。
【0029】
2つのモジュール50、51が一体に組み立てられるように望まれるとき、それらの各々に組み込まれた機能的要素(下記参照)の性質に従って、それらモジュールの各々に適合する突起7が対応する筐体8へと挿入され(図2)、その後に、2つのモジュールの2つの前面4が互いに押し付けられ(図3)、前記モジュールの各々の位置合わせ突起6が、対応する窪み5へと入り込む。
【0030】
前記前面4には封止ガスケット44が設けられており、封止ガスケット44は、2つのモジュールの組み立てによって定められる内部室において、いくらかの気密性を提供する。
【0031】
そのため、マッサージヘッドの上方部42の基部41は、このようにして組み立てられたモジュールの2つの上方面によって定められた上方面に位置決めされる。前記基部41は、基部41の固定領域40における固定フラップまたはフード2、3の旋回および固定によって、このようにして組み立てられたモジュールに固定される(図4および図5)。基部41の下方面には封止ガスケット45が設けられ、封止ガスケット45は、モジュールが一体に組み立てられるときにモジュールの上方面の所定の高さに形成される窪み46によって定められる開口52の周囲に位置する。この開口は、マッサージ室の上方部に適合する管47によって中継される圧力低下の供給源との連結によって、前記モジュールによって定められた内部室を低い圧力の下に置くことができるように意図されており、前記圧力低下の供給源は、このマッサージヘッドを使用するマッサージデバイスに組み込まれる。
【0032】
圧力低下の供給源は、マッサージヘッドが患者の皮膚に適用されるときに定められる内部室内に吸引を、生成することができる。
【0033】
したがって、2つのモジュールは、組み立てられるとき、本発明によるマッサージヘッドの内部室を形成する。内部室は、2つの側壁と、2つの横断壁と、後壁とによって定められる。後壁の反対の面は開放しており、患者の皮膚と接触するように作られている。
【0034】
本発明によれば、モジュールの各々は、能動的または受動的な機能的要素を組み込んでいる。
【0035】
この機能的要素は、実際、内部室の横断壁の一方を形成している。適例では、機能的要素は、
- 固定されたフラップ53またはモータ駆動されるフラップ10と、
- 横断壁の下方端において形成された、自由に回転する、または、モータ駆動されるローラ100と
から形成され得る。
【0036】
それによって、マッサージヘッドのすべての種類の可能な構成を形成することが可能となる。
【0037】
図6および図7は、2つのモジュール50、51の各々がモータ駆動フラップ10を使用する本発明の第1の実施形態を示している。このフラップは、以後においてさらに詳細に説明されることになる。フラップは、実質的に内部室の後壁の近傍において形成された旋回軸14を有し、前記軸は内部室の後壁と平行である。旋回は、皮膚組織の正接の機械化を提供し、マッサージヘッドが圧力低下の供給源に連結されるとき、図7において上向きの矢印によって示されている内部室への前記組織の吸引のため、前記組織の鉛直方向の刺激とさらに結び付けられ得る。
【0038】
図8および図9との関連で示されている本発明の第2の実施形態によれば、機能的要素のうちの一方はモータ駆動フラップ10であり、他方は単なる固定されたフラップまたは壁53である。これも皮膚の正接の機械化を提供する。しかしながら、このような壁の使用は、例えば傷跡の縁といった、動かされる皮膚組織の領域を正確に狙うことを可能にし、固定された壁は、実行者が動かそうと思わない領域の所定の高さにおいて位置決めされる。
【0039】
この実施形態では、このような正接の機械化には、図3に関連して記載したように、マッサージヘッドが圧力低下の供給源に連結されるとき、吸引に関連する垂直方向の刺激が伴われ得る。
【0040】
本発明の第3の実施形態が図10および図11との関連で示されており、第1の機能的要素は、ここでもモータ駆動フラップ10であり、第2の機能的要素は、固定されたモータ駆動ローラ100、つまり、変化しそうもない回転軸を有するモータ駆動ローラ100であり、前記ローラは壁54の下方端において組み立てられている。
【0041】
したがって、図11に示しているように、機能的モードでは、正接の機械化が実行される一方、同時に、皮膚のひだの形成を確保し、患者の皮膚と接触するモータ駆動ローラ100の回転による、患者の皮膚におけるマッサージヘッドの変位を促進する。ここでもまた、この二重の作用には、マッサージヘッドが圧力低下の供給源に連結されるとき、マッサージヘッドの内部室に作り出される圧力低下による垂直な刺激が伴われ得る。
【0042】
この技術の第4の実施形態は、図12および図13との関連で示されている。この実施形態では、機能的要素は両方とも、固定されたモータ駆動ローラ100、つまり、前述から思い出されるように、マッサージヘッドの内部室に対して固定された回転軸を有するモータ駆動ローラ100である。図13は、動作中の機能的要素を示しており、特には、マッサージヘッドが患者の皮膚と接触しているとき、皮膚のひだの形成とマッサージヘッドの変位とを促進する2つのモータ駆動ローラ100の回転を示している。ここでもまた、圧力低下の供給源に連結されるときに内部マッサージ室の内部の圧力低下を作り出すことで、垂直方向の刺激を最適化することが可能である。
【0043】
記載した例が2つのローラの同じ方向での回転を示しているが、前記ローラが反対において同じ方向で回転することもまったく可能であり、または、両方のローラが対抗する回転を有することもまったく可能である。実際、ローラの各々が独立した動力を有し、前記ローラ同士の互いに対する異なる回転速度を可能にするため、穏やかな吸引との組合せで皮膚のひだの形成の制御された管理を提供することで、脆弱な皮膚または激しく損傷された皮膚(第3度に火傷した人)を処置する可能性に加えて、深くある組織を動かすことを含む、すべての種類の可能な皮膚処置が実行され得る。
【0044】
したがって、以下の処置が実行できる。
・皮膚を剥がす運転を促進する、いわゆる「剥離」処置(したがって、2つのローラが反対に回転する)。
・皮膚「引き伸ばし」処置(2つのローラが同じ方向で回転し、皮膚のひだを形成しないようにする)。
・増大された皮膚運動の処置(2つのローラが同じ方向で回転するが異なる回転速度であり、上流のローラは下流のローラより大きい回転速度で回転する)。
【0045】
本発明の第5の実施形態は、図14および図15との関連で示されている。
- 第1の機能的要素は、移動式のモータ駆動ローラ、つまり、壁55の下方端において組み立てられたモータ駆動ローラから形成されており、壁55は、前記内部室の底の近傍において前記底と平行に形成された旋回軸57の周りに旋回できる。
- 第2の機能的要素は、固定されたモータ駆動ローラ100である。
【0046】
移動式のモータ駆動ローラの旋回は、内部室内で生成された圧力低下に起因するだけで起こる。端において備え付けられた前記ローラを有する壁は、バネ56を伴う旋回軸の所定の高さに設けられており、図14に示しているような前記壁の初期位置への戻りを、初期設定で発生する、つまり、吸引のないときに発生し、その初期位置において、前記壁は内部室の後壁に実質的に垂直に延びる。
【0047】
この実施形態において、運転中、皮膚のひだの形成に加えて、正接の刺激が、患者の皮膚におけるマッサージヘッドの変位に同時に提供される。同時に、圧力低下が内部室内に作り出されるとき、垂直方向の刺激が及ぼされる。
【0048】
最後に、機能的要素が両方とも、いわゆる皮下マッサージ技術を実行することができる移動式のモータ駆動ローラから形成されている、本発明の第6の実施形態が、図16および図17に関連して示されている。
【0049】
最初の3つの前述の実施形態で実施されているモータ駆動フラップ10が、図18図21と関連して簡潔に説明されることになり、このようなフラップを使用するマッサージヘッドは、本出願と同時に出願された特許出願の目的である。
【0050】
したがって、フラップ10は、その上方端の近傍において、適例ではモジュールに属するマッサージヘッドを定める側壁12および13にヒンジ留めされている。これを実現するために、フラップ10は、2つの側壁12および13の各々の所定の高さにおいて形成された筐体15に受け入れられる2つの端を有する旋回軸14を備えている。
【0051】
フラップ10は、マッサージヘッドによって定められた内部室の高さと実質的に対応する高さを有している。しかしながら、フラップ10は、挟み付け作用を最適化するために、側壁の下方端を越えて若干突出する。
【0052】
フラップ10は、マッサージヘッドが患者の皮膚と接触しているとき、摩擦と、当然の結果として挟み付け作用とを最適化することができる材料で有利に被覆されている丸められた下方縁16を有している。
【0053】
側壁12および13は、特には、図19および図20に示されているようなカムレースを受け入れることができる内部容積を有している。この容積は、前記容積に収容された要素を保護するために、板17(図19参照)によって閉じられる。
【0054】
図20は、フラップ10の分解図を示している。フラップ10は、レーストラック形とされた横断断面を有している。それにより定められた容積は、歯車減速装置21を作動するモータ20を受け入れており、符号22は、減速装置21の出力シャフトを指示している。実際、モータ20と減速装置21とから形成された結合は、例えば、ネジ24を用いてフラップ10の壁のうちの1つに固定された側壁23に、留め付けられている。別の板25が、フラップの他方の壁を閉じ、その壁にネジ26を用いて留め付けられている。
【0055】
図19は、歯車付きモータ20、21と協働してフラップ10の旋回を可能にすることができる機械的要素を組み込む側壁12の第1の図である。より具体的には、図19は、ここでは直線的なポート31から形成されたカムレース30を示している。
【0056】
図20は、前記フラップ10の旋回を可能にする異なる機械的要素を、より具体的に示している。したがって、適例では三角形の断面を有する減速装置21の出力シャフト22は、カム32内に形成された合致する形の開口33に受け入れられる。カム32は、実際、線形部によって互いから離間されているそれぞれ符号34および36である2つの円筒から、形成されている。
【0057】
円筒36は、先に記載した直線的なポート31と協働する。
【0058】
したがって、モータ20によって作動される減速装置21が出力シャフト22を回転するとき、出力シャフト22はカム32の回転を生成することは、理解されるべきである。カム32のカムレース30との協働のため、カム32の回転は、それ自体の旋回軸14の周りでのフラップ10の旋回の形態で、フラップ10の下方端の相対的な変位を引き起こす。したがって、これは、フラップ10の旋回軸14の周りで、モータ駆動の形態で旋回するフラップ10の可動を確保する。
【0059】
当然の結果として、モータ20の電力供給が、有利には、側壁13によって定められる容積に組み込まれる電子基板を用いて提供される。しかしながら、この電力供給は、任意の既知の手段によって実現されてもよい。
【0060】
図22図25との関連で先に記載したモータ駆動ローラは、文献EP1286642に記載されている。大部分において、ローラの能動的な回転は、前記ローラ内に固定的に組み立てられ、前記ローラとの結合の手段を備える出力シャフトを有する歯付き減速装置を介して得られる。
【0061】
大まかな符号100で指示されているローラは、本質的に、円筒形の套管102から形成されており、套管102は、処置される患者と接触している能動的要素を形成している。円筒形の套管102の直径および長さは、形成されるように望まれる装置の種類の関数である。
【0062】
指示のように、套管102は、60〜70ミリメートルの範囲であり得る長さに対して、20〜30ミリメートルの範囲の外径を有し得る。
【0063】
当然ながら、より小さい直径またはより大きい直径を有するローラを形成することが考えられてもよく、これは、処置される領域の面による。異なる直径のローラを有すること、または、例えば、2つの皮膚のひだを形成するために、より小さい直径もしくは等しい直径の2つのローラが両側に配置された中央のモータ駆動ローラといった、3つ以上のローラを備える装置を形成することさえも、考えられ得る。
【0064】
套管102は、滑らかな外部表面を有してもよい、または、反対に、実施される処置に応じて、凹凸または浮き彫りを呈し得る表面を有してもよい。
【0065】
このような套管は、衛生的な機能を有する取り外し可能な鞘体で覆われてもよい、および/または、処置製品のための支持体として使用されてもよい。
【0066】
套管102の回転は、前記套管102の内部に同軸で固定して組み立てられたモータ103-減速装置104を介して得られる。
【0067】
例えば6ボルトといった低電圧の直流電流が動力供給される従来の歯車付きモータ、または、回転速度をより正確に制御させるためにエンコーダが設けられたブラシレスモータも、歯車付きモータとして使用され得る。
【0068】
歯車付きモータの出力シャフト105は、前記套管102との結合の手段を支持し、この手段は、シャフト105に留め付けられた円板または板106から形成されており、その留め付けは、例えば、接着によって得られる。円板106は、2つの直径方向で反対の突起107、108を備えており、それら突起107、108は、套管102の内部環体110に形成された対応する窪み109(1つだけが図22で見られる)へと嵌まり入る。
【0069】
したがって、歯車付きモータ103、104が動力供給されるとき、出力シャフト105は円板106を回転し、円板106はさらに套管102を回転する。
【0070】
歯車付きモータ組立体の周りの套管102の回転は、ころ軸受111a、111b、111cに套管102を備え付けることによって得られる。
【0071】
ころ軸受111a、111bは、固定軸受113、114における歯車付きモータの両側において組み立てられる。絶縁を確保するために、歯車付きモータ組立体103、104は、モータ本体103にしっかりと取り付けられた、例えばアルミニウムから作られた管112で包囲される。端の軸受113は、この場合、管112の端に形成された座部によって形成されており、したがって、前記管は、絶縁ケージを形成するだけでなく、端周辺のころ軸受111aのための支持体として使用される。
【0072】
ころ軸受111bは、ネジ115を介して減速装置104の筐体に固定されたフランジによって形成された軸受114に備え付けられ、それによって減速装置104を動かなくすると共に、減速装置のシャフト105の通過を許容する。
【0073】
最後に、第3のころ軸受111cは、スタッド107、108を支持する駆動板106の内部環体110に、固定軸受116を介して備え付けられる。
【0074】
このような設計は、隆起する要素を備えない端の表面を有する組立体を提供し、したがって滑らかな平面状の環体の形態で現れる套管102の最も外側の縁が、マッサージヘッドの内部室の側壁の内面に滑って圧し掛かる関係となることができる。
【0075】
本発明によれば、室の側壁同士の間でのローラの留め付けが、大まかに符号117、118で指示されている取り外し可能な連結ブロックを介して得られる。各々のブロックは、ローラ100の軸受113、116の各々の端に設けられた相補的な領域へと嵌まり入るために、各々の側壁に設けられたポート121、122を通過することができる長方形の適性連結案内部119、120を備えている。
【0076】
各々の軸受連結案内部119、120は、例えばネジを介して、各々の側壁P1、P2の外面123、124に圧し掛かる2つのブロック151、152と、例えばネジを介して、関連付けられる。
【0077】
ブロック118は、回転シャフトの両側に配置された2つのネジV1を用いて固定され、ブロック119については、回転シャフトに固定された1つだけのネジV2を介して固定される。
【0078】
ブロック117は、モータに設けられた連結タブ126と、装置によって提供される異なる機能を制御することができる追加の手段とへの電気連結部125を支持する。上記の異なる機能は、特には次のとおりである。
- モータ駆動ローラの速度および回転方向を設定する。
- ローラの回転方向を周期的および一時的に反転する。
- 形成された皮膚のひだへのローラによってかけられる圧力を制御する。
【0079】
電気接続部125は、ローラが受け入れることができる可能な変位に追従できる自在連結部を用いて、全体的な制御回路へと連結される。
【0080】
一方におけるモジュール式の観点と、他方における、患者の皮膚に適用できる処置の多様性の観点とにおいて、本発明の利点がこのように実施されてきた。これらの利点は、本発明によるマッサージヘッドの多様性の非常に単純な特性によってさらに向上され、これは、これまで利用可能である必要があったマッサージヘッドの多様性の代わりに、実行者が使おうとする器具を、モジュールの簡単な変更によって実行者に選択させることができる。
【0081】
これは、使用の簡素化とコスト低減とをもたらす。
【符号の説明】
【0082】
1 マッサージヘッド
2、3 固定デバイス、フラップ、フード
4 前面
6、7 突起
5、8 窪み
9 タブ
10 モータ駆動フラップ
12、13 側壁
14 旋回軸
15 筐体
16 下方縁
17 板
20 モータ
21 減速装置
22 出力シャフト
23 側壁
24 ネジ
25 板
26 ネジ
30 カムレース
31 ポート
32 カム
33 開口
34、36 円筒
40 筐体または固定領域
41 基部
42 上方部
44 封止ガスケット
45 封止ガスケット
46 窪み
47 管
50、51 モジュール
52 開口
53 固定されたフラップまたは壁
54 壁
55 壁
57 旋回軸
100 モータ駆動ローラ
102 套管
103 モータ、歯車付きモータ組立体
104 減速装置、歯車付きモータ組立体
105 出力シャフト
106 円板、板
107、108 突起
109 窪み
110 内部環体
111a、111b、111c ころ軸受
112 管
113、114 固定軸受
115 ネジ
116 固定軸受
117、118 連結ブロック
119、120 適性連結案内部
121、122 ポート
123、124 外面
125 電気連結部
126 連結タブ
151、152 ブロック
P1、P2 側壁
V1、V2 ネジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図18
図19
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図21
図22
図23
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図25