特許第6564787号(P6564787)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6564787マッサージヘッドおよびマッサージヘッドを使用するマッサージ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6564787
(24)【登録日】2019年8月2日
(45)【発行日】2019年8月21日
(54)【発明の名称】マッサージヘッドおよびマッサージヘッドを使用するマッサージ装置
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20190808BHJP
【FI】
   A61H7/00 320A
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-564959(P2016-564959)
(86)(22)【出願日】2015年4月17日
(65)【公表番号】特表2017-516525(P2017-516525A)
(43)【公表日】2017年6月22日
(86)【国際出願番号】FR2015051043
(87)【国際公開番号】WO2015185814
(87)【国際公開日】20151210
【審査請求日】2017年10月24日
(31)【優先権主張番号】1455163
(32)【優先日】2014年6月6日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】500100419
【氏名又は名称】エルページュ・システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】アルノー・フュステール
【審査官】 村上 勝見
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−267169(JP,A)
【文献】 特開2004−073812(JP,A)
【文献】 特表2000−516495(JP,A)
【文献】 特表2003−534875(JP,A)
【文献】 特表2009−540898(JP,A)
【文献】 国際公開第91/004002(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0154162(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 7/00
A61H 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部室を定める筐体を備えるマッサージヘッドであって、
記室が2つの側壁(12、13)と2つの横断壁とによって定められ、
前記横断壁のうちの少なくとも一方には患者の膚と接触している前記横断壁の下方縁同士が互いに近付くことおよび互いから引き離れることを誘発するために、旋回動作を有することができるフラップ(10)形成され、これにより前記内部室において皮膚のひだが形成され、
前記少なくとも一方のフラップ(10)が、その上方端の近傍において、前記側壁(12、13)にヒンジ留めされ、かつ
前記フラップ(10)の前記旋回は、前記フラップ内に固定状態で組み立てられるとともに、前記内部室の前記側壁のうちの一方にしっかりと取り付けられるカムレース(31)に受け入れられるカム(32)を回転する出力シャフト(22)を有する歯車付きモータ(20、21)を用いて実現されることを特徴とするマッサージヘッド。
【請求項2】
前記フラップ(10)の前記自由な下方縁(16)が、例えばエラストマなど、高摩擦係数を有する材料で被覆されることを特徴とする、請求項1に記載のマッサージヘッド。
【請求項3】
前記カムレースを受け入れる前記側壁と反対の前記側壁が、前記側壁の前記上方端の所定の高さにおいてアクセス可能であるコネクタ(41)に連結される電子基板(40)を受け入れることを特徴とする、請求項1または2に記載のマッサージヘッド。
【請求項4】
可逆的に互いに留め付くことができることを可能にする手段(51、52、53、54)が設けられる2つのモジュール(2、3)から形成されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のマッサージヘッド。
【請求項5】
請求項1からのいずれか一項に記載のマッサージヘッドを使用し、減速装置(21)を作動するモータ(20)を作動することができる電力源を備えるマッサージデバイス。
【請求項6】
前記マッサージヘッドと関連付けられ、前記マッサージヘッド内に発生させられる真空または圧力低下の供給源を備えることを特徴とする、請求項に記載のマッサージデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚組織を動かすように意図されている最新式マッサージヘッドに関する。
【0002】
本発明は、このようなヘッドを使用するマッサージ装置にも関する。
【0003】
本発明は、本質的に、人間だけでなく動物において、マッサージ運転の簡単で効率的な方法での実施を目指し、特には、挟み付け運転の間、皮膚組織の機械的な刺激を最適化しようとすることを目指す。
【背景技術】
【0004】
様々なマッサージ技術が知られており、それらの実行は、実施される処置に依存する。概して、このような技術は、皮膚組織への圧力および/または挟み付けの現象を用いて、患者の作用に影響を与えることを目指している。
【0005】
数多くのデバイスが、実行者の動作をより容易にするために提供されている。このようなデバイスのうち、例えば組立体を用いた簡単な機械的作用を用いる装置の使用は、筐体において組み立てられ、例えば特許文献1に記載されているものなど、クリームまたはジェルの形式の処置製品を分配または同時に適用することを可能にするボールを備えており、最初に提供されている。
【0006】
この機械的処置を、患者の皮膚の吸引の処置で置き換えることも提供されている。そのために、関係するマッサージ装置は、吸引回路に連結された処置ヘッドを用い、前記処置ヘッドは、その中へと出現する吸引回路を有する内部室を定める筐体から形成される。マッサージヘッドが患者の体に適用されるとき、吸引回路によって発生される吸引のため、皮膚のひだが内部室内に形成し、その皮膚のひだは、前記内部室の周辺縁に圧し掛かる。機械的作用は、患者の体における吸引と同時に、特には振動によって、圧力作用、変位作用、および/または摩擦作用を及ぼすことができるローラまたはボールによって及ぼされ得る。
【0007】
ここでの文脈において提供されている解決策は、形成するのが困難であり、結果の観点において十分に満足できるものではない複雑な組立体をもたらす。
【0008】
皮下組織の種類のマッサージを単純に再現することができるマッサージ装置、つまり、患者に連続的な作用を含み、皮膚組織の局所的な挟み付けだけでなく、前記皮膚のひだのうねりを引き起こすために挟み付けられた領域の漸次的な変位を引き起こす一方、圧力をかけることができるマッサージ装置(例えば、特許文献2を参照)が、すでに提供されている。
【0009】
例えばこの文献に記載されている装置は、2つの平行なローラを有する手動で作動可能な筐体を備えており、それら2つのローラは、筐体内で組み立てられ、自由に回転するように、または、筐体と共に能動的に回転されるように組み立てられる。それらローラは、固定された中心間距離で筐体において組み立てられてもよく、または逆に、マッサージ運転の間、自動的に互いから離れたり互いに近付いたりでき、前記筐体は、ローラ表面に圧し掛かる皮膚のひだを形成するために、これらの異なる要素が装着されたヘッドが患者の体に適用されるとき、前記ローラ同士の間に圧力低下を作り出すことができる吸引手段へとそれ自体が連結される。
【0010】
特許文献3では、旋回動作することができるように筐体の内部にヒンジ留めされている、筐体の内部に置かれた2つの隔壁で、ローラを置き換えることが提供されており、前記筐体は、ここでも同じく、吸引源に連結される。吸引の作用の下で、筐体の内部の2つの隔壁の間に差し込む皮膚のひだが作り出される。このようなデバイスが装着されたマッサージヘッドを患者の皮膚に対して一方または他方の方向に進行するため、形成された皮膚のひだがぎくしゃくとした挟み付けを受けてしまう。
【0011】
作用のないとき、2つの隔壁は、例えばバネまたは磁石を用いて、互いから離間して維持され、前記隔壁の旋回と、それによってそれら隔壁が一体となることとが、筐体の内部で発生される真空および/または圧力低下の効果から生じる。
【0012】
このようなデバイスが満足できるにもかかわらず、筐体の下方縁とデバイスが適用する患者の皮膚との間の不可避的な漏れのため、真空または圧力低下がすぐに壊され、そのため処置の効率に影響を与え、特には、2つの隔壁から生じる挟み付け作用に影響を与え得る。さらに、筐体の内部室の中で発生される圧力低下のため、隔壁のうちの一方または両方の引っかかりが生じ、そのため処置の効率により重大な影響を与えることは、珍しいことではない。
【0013】
結果として、前記隔壁またはフラップの下方縁の作用から生じる皮膚のひだの正接の刺激が不十分であり、所望の挟み付けが、所望の効率を体系的に有していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】仏国特許出願公開第1225094号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第0224422号明細書
【特許文献3】欧州特許第0917452号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
したがって、本発明の目的は、挟み付けに固有の機械的刺激を最適化することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目的のために、本発明は、患者の皮膚に適用されるときに皮膚のひだをそれ自体において形成させる内部室を定める筐体を備えるマッサージヘッドであって、前記皮膚のひだが室の下方縁と接触し、前記室が2つの側壁と2つの横断壁とによって定められ、前記横断壁のうちの少なくとも一方が、皮膚のひだと接触している横断壁の下方縁同士の互いに近付くことと互いから引き離れることとを誘導するために旋回動作を有することができるフラップから形成される、マッサージヘッドを目指す。
【0017】
本発明によれば、フラップは、その上方端の近傍において、側壁にヒンジ留めされる。
【0018】
さらに、フラップの旋回は、前記フラップ内に固定的に組み立てられ、内部室の側壁のうちの一方にしっかりと取り付けられるカムレースに受け入れられるカムを回転する出力シャフトを有する歯車付きモータを用いて得られる。
【0019】
別の言い方をすれば、本発明は、フラップの作用に動力供給することと、したがって、状況がどうであれ、皮膚のひだの効果的な挟み付けを提供するために、真空の作用だけに依存して、フラップの下方縁同士の互いに近付くことと互いから引き離れることとをもはや行わないこととを含む。したがって、皮膚のひだは、前記フラップの自由な下方縁によって発生される機械的な捕捉から生じる。これを実現するために、下方縁は、例えばエラストマなど、高摩擦係数を有する材料で被覆される。
【0020】
それによって、連続的な圧力を皮膚の深さ全体へとすべての方向で実施することを含むいわゆる「ジャッケ挟み付け(Jacquet pinching)」の技術が、効果的に再現される。
【0021】
皮膚のひだを形成するためのフラップの機械的な作動の実行は、前述で思い出されたような、前記フラップの一体的な付着をもたらすことができ、マッサージヘッドのあらゆる挟み付け作用を妨げる吸引を実施するだけの先行技術のデバイスとは逆に、フラップがそれらの元の位置へと戻ることを保障する利点を有する。
【0022】
本発明によれば、カムレースを受け入れる側壁と反対の側壁が、前記側壁の上方端の所定の高さにおいてアクセス可能であるコネクタに連結される電子基板を受け入れてもよい。それによって、前記フラップ内に組み込まれた歯車付きモータの運転を発生させるために必要な電力を、このコネクタのレベルに運ぶことが可能である。
【0023】
本発明の他の特徴によれば、マッサージヘッドは、互いと可逆的に留め付けることができることが可能な手段が設けられる2つのモジュールから形成される。それによって、それらモジュールが定める内部室の中への最適化されたアクセス性と、当然の結果として、ヘッドの部品の交換の可能性とに加えて、ヘッドの異なる構成部品の最適化された洗浄を実施することが可能でもある。
【0024】
本発明の他の特徴によれば、マッサージヘッドは、この目的のために提供される筐体にそれ自体が入り込むことができるシーリングシャッタを、前記内部室の上方部において受け入れる。それによって、マッサージヘッドの効率が、一方における、フラップに固有の挟み付けと、他方における、室が吸引源に効果的に連結されるときに室内で発生される圧力低下との二重の作用によって、最適化される。
【0025】
本発明は、このようなマッサージヘッドを使用するマッサージデバイスにも関する。マッサージデバイスは、マッサージヘッドのフラップに組み込まれた歯車付きモータを作動することができる電力源を備える。マッサージデバイスは、マッサージヘッドと関連付けられ、マッサージヘッド内にもたらされる真空または圧力低下の供給源を備えることもできる。
【0026】
本発明が実施される方法と、結果生じる利点とは、添付の図面との関連で、以下の非限定的な実施形態からより良く明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明によるマッサージヘッドの単純化された斜視図である。
図2】側方から見た本発明のマッサージヘッドのモジュール形成部品の単純化された分解斜視図である。
図3】他の側から見た前記モジュールの単純化された分解斜視図である。
図4図3の詳細図である。
図5】分解図によるマッサージヘッドを形成するフラップの単純化された図である。
図6】フラップに組み込まれた歯車付きモータの電力供給を主に示している、半体の前記マッサージヘッドの単純化された斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明によるマッサージヘッド1の単純化された図が、図1との関連で示されている。
【0029】
マッサージヘッド1は、2つのモジュール2、3を一体に留め付けることで形成されており、前記留め付けは、有利には可逆的である。
【0030】
モジュールは、互いと関連付けられるとき、皮膚のひだが内部に形成される内部室を定める。
【0031】
内部室は、2つの側壁と、2つの横断壁と、加えて後壁4とによってそれ自体が定められる。後壁と反対の面は、正確には、内部室の内部の皮膚のひだの形成を可能にするために、開放している。
【0032】
マッサージヘッドには、横断壁の上方部の近傍でヒンジ留めされ、モジュール同士を一体に固定するための部品を、さらにはマッサージヘッドの上方部において(図示せず)、形成するように意図されたフード5が設けられてもいる。
【0033】
フード5は各々、一方で2つのモジュールの一体の留め付けを促進し、他方でマッサージヘッドの上方部へとの留め付けを促進するために、対応する窪み7へと嵌まり入るように意図されていると共に、後壁の所定の高さにおいてこの目的のために設けられた突出部6が、設けられている。
【0034】
この留め付けは、ほかにも、本出願と同時に出願され、より特には、マッサージヘッドのモジュールの特徴を目指している特許出願に、記載されている。
【0035】
本発明の特徴によれば、マッサージヘッドは、その上方端の近傍において、マッサージヘッドを定めるモジュール2、3の一方の側壁12および13にヒンジ留めされている少なくとも1つのフラップ10を備えている。別の言い方をすれば、前記フラップは、前述の横断壁の一部を少なくとも形成している。
【0036】
これを実現するために、フラップ10は、2つの側面12および13の各々の所定の高さにおいて形成された筐体15に受け入れられる2つの端を有する旋回軸14を備えている。
【0037】
フラップ10は、マッサージヘッドによって定められた内部室の高さと実質的に対応する高さを有している。しかしながら、フラップ10は、挟み付け作用を最適化するために、側壁の下方端を越えて若干突出する。
【0038】
フラップ10は、マッサージヘッドが患者の皮膚と接触しているとき、摩擦と、当然の結果として挟み付け作用とを最適化するために、エラストマ材料で有利に被覆されている丸められた下方縁16を有している。
【0039】
側壁12および13はそれぞれ、一方で、以後において記載されることになる機能を有する電子回路を受け入れ、他方で、図3および図4において示されているようなカムレースを受け入れることができる内部容積を有している。この容積は、前記容積に収容された要素を保護するために、板17(図3参照)および18(図6参照)によって閉じられる。板17および18は、周辺において、簡単に、まったくもって従来通りに、機械的にスナップ留めされる。
【0040】
本発明のフラップ10の特徴の分解図は、図5との関連で示されている。フラップ10は、レーストラック形とされた横断断面を有している。それにより定められた容積は、歯車減速装置21を作動するモータ20を受け入れており、符号22は、減速装置21の出力シャフトを指示している。実際、モータ20と減速装置21とから形成された結合は、例えば、ネジ24を用いてフラップ10の壁のうちの1つに留め付けられた側壁23に、留め付けられている。別の板25が、フラップの他方の壁を閉じ、その壁にネジ26を用いて留め付けられている。
【0041】
図3は、歯車付きモータ20、21と協働してフラップ10の旋回を可能にすることができる機械的要素を組み込む側壁12の第1の図である。より具体的には、図3は、ここでは直線的なポート31から形成されたカムレース30を示している。
【0042】
図4は、前記フラップ10の旋回を可能にする異なる機械的要素を、より具体的に示している。したがって、適例では三角形の断面を有する減速装置21の出力シャフト22は、カム32内に形成された合致する形の開口33に受け入れられる。カム32は、実際、線形部によって互いから離間されているそれぞれ符号34および36である2つの円筒から、形成されている。
【0043】
円筒36は、先に記載した直線的なポート31と協働する。
【0044】
歯車付きモータ20、21の出力シャフト22は、実際、カム32の円筒34と協働し、前記円筒34は、円の円弧の形においてポート35を通り側壁12を横断する。
【0045】
したがって、モータ20によって作動される減速装置21が出力シャフト22を回転するとき、出力シャフト22はカム32の回転を生成することは、理解されるべきである。カム32のカムレース30との協働のため、カム32の回転は、それ自体の旋回軸14の周りでのフラップ10の旋回の形態で、フラップ10の下方端の相対的な変位を引き起こす。したがって、それ自体の旋回軸14の周りで旋回するフラップ10は、モータ駆動される。
【0046】
当然の結果として、モータ20の電力供給が、他方の側壁13において固定された電子基板40を用いて提供でき、側壁13によって定められた容積の上方端においてこの目的のために提供された貫通ポート42の所定の高さにおいて出現するコネクタ41を用いて電力供給される。コネクタ41は、マッサージヘッドの所定の高さにおいて組み込まれた相補的な形のコネクタ(図示せず)と協働する。
【0047】
このような電子基板40の使用のため、実際、考えられる処置に応じて、フラップ10のあらゆる種類の運転順序も提供することが考えられ得る。特には、フラップの旋回速度および振り動く周期を調節することが可能である。
【0048】
本発明によれば、上記ですでに言及しているように、マッサージヘッドは、互いと可逆的に留め付けることができる2つのモジュール2、3から形成される。この目的のために、モジュールの各々は、一方では側壁の上方部において、他方では側壁の下方部において、それぞれオス部50および51とメス部52および53である、機械的な留め付け手段を備えている。
【0049】
同時に、マッサージヘッドが、吸引源の設けられたマッサージデバイスに組み立てられるとき、モジュールの一体の組み立ては、その所定の高さにおいて出現する圧力低下の供給源との連通の領域を有する開口54を定める。このような構成において、皮膚のひだの形成を促進するために気密性を最適化するために、マッサージヘッドによって定められた内部室の上方端には、図6に示しているように、側壁12および13の内側の所定の高さにおいて形成されている筐体61に受け入れられるフラップ60が設けられている。内部室の中の気密性を促進するために、モジュール2、3の各々の合致する面には、この目的のために提供された、筐体63に受け入れられるシーリングガスケット62が設けられている。
【0050】
すでに指示しているように、フラップのうちの少なくとも一方はモータ駆動される。しかしながら、本発明の有利な実施形態によれば、側壁と共にマッサージヘッドの内部室を定める2つの横断壁は、先に記載した種類のモータ駆動フラップから各々形成されている。
【0051】
2つのフラップの一方または各々の中に組み込まれた歯車付きモータを用いてモータ駆動されるこのようなフラップの使用は、任意の圧力低下の供給源と独立して、皮膚のひだにおける2つのフラップの挟み付け作用の決定的な最適化を提供することは、理解されるべきである。したがって、皮膚のひだの形成が促進される。さらに、フラップ同士の間での皮膚の挟み付けが同時であるため、つまり、フラップ同士が互いと閉じるとき、引っ張りが挟み付けられた皮膚のひだに誘導されるため、リフト効果が、処置される皮膚において実施でき、それによって、皮膚の弾性、弾力性、および堅さに働くことができる。
【0052】
これらの異なる手段のため、皮膚組織へのはるかにより効率的な機械化作用が、特には、先行技術のデバイスより、皮膚を安定させ、脂肪質量を排出および低減するために、実現される。
【符号の説明】
【0053】
1 マッサージヘッド
2、3 モジュール
4 後壁
5 フード
6 突出部
7 窪み
10 フラップ
12、13 側壁
14 旋回軸
15 筐体
16 下方縁
17、18 板
20 モータ
21 減速装置
22 出力シャフト
23 側壁
24 ネジ
25 板
26 ネジ
30 カムレース
31 ポート
32 カム
33 開口
34、36 円筒
35 ポート
40 電子基板
41 コネクタ
42 貫通ポート
50、51 オス部
52、53 メス部
54 開口
60 フラップ
61 筐体
62 シーリングガスケット
63 筐体
図1
図2
図3
図4
図5
図6