【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、概して、注射器目盛りマークを測定するための視覚システムの使用に関する。具体的には、本開示は、サイズ、タイプ、製造業者、構成、または他の特性に関して異なり得る、種々の異なる注射器に関連する視覚システムの使用を促進する。すなわち、視覚システムは、所与の注射器のための目盛りマークのピッチの正確な測定を返すように、任意の数の異なる注射器に適合可能であり得る。本測定は、目盛付きマークが測定される注射器の充填と併せて使用されてもよいが、その必要はない。例えば、本明細書に説明される視覚システムは、例えば、注射器製造または同等物における品質保証目的のため等に注射器目盛りマークの測定が所望される、他の状況で使用されてもよい。
【0006】
この点に関して、本明細書に説明される視覚システムは、自動注射器充填器を使用して充填される注射器の目盛りマークのピッチの判定を支援するように、注射器充填器(例えば、自動注射器充填器)と併せて使用するために特に適し得る。体積または重量計算を使用して注射器の充填体積を判定する以前のアプローチと対照的に、充填される所与の注射器の目盛りマークのピッチを判定するための本明細書に説明されるような視覚システムの使用は、注射器に引き込まれる流体の体積または重量に基づくのではなく、目盛りマークに基づいて、かつそれに従って、注射器が充填されることを可能にし得る。
【0007】
これは、いくつかの点で有益であり得る。例えば、体積および重量アプローチは、注射器の充填に関連して高い正確度を提供し得るが、充填の正確度は、注射器を取り扱う人間によって視覚的に判定可能ではない場合がある。理解され得るように、注射器の製造と関連付けられる公差は、注射器本体上の目盛付きマークの変動をもたらし得る。すなわち、体積または重量技法を使用して注射器を充填するとき、注射器プランジャが、注射器に引き込まれる流体の量を反映する、注射器上に提供される対応する目盛付きマークと精密に整合しない場合があるため、結果として生じる注射器は、依然として不適切に充填されていると考えられ得る。故に、注射器を取り扱うユーザ(例えば、看護師、医師、または注射器の内容物を投与する他のユーザ)は、注射器上に提供される目盛付きマークに対する相違を考慮して、注射器が不適切に充填されると見なし得る。多くの場合、そのような相違は、目盛付きマークに対する注射器の内容物の相違のみに基づいて、ユーザが不適切に充填されているものとして注射器を破棄し得るため、無駄につながる。
【0008】
しかしながら、注射器上の目盛付きマーキングのピッチを判定するために、本明細書で考慮されるような視覚システムを利用することによって、自動注射器充填器が、充填される所与の注射器上に提供される特定の目盛付きマーキングに基づいて、注射器を充填するために使用されてもよい。この点に関して、注射器は、注射器のための所与の目盛付きマークに従って正確に充填されてもよく、そして、後に注射器を取り扱う人間のユーザは、目盛付きマークを視認することによって、注射器内の液体の量を検証することが可能であり得る。視覚システムの使用は、注射器が、自動的に目盛付きマークに基づいて、かつそれに従って充填されることを可能にし得る。そして、各注射器は、人間が検証可能な様式で充填されてもよい。これは、目盛付きマークのピッチを測定するために視覚システムを使用して充填される注射器が、人間のユーザによって不正確に充填されると判断されない場合があるため、無駄を低減させ得る。
【0009】
本明細書に説明される視覚システムは、限定ではないが、上記で説明されるものを超える他の状況で使用されてもよい。すなわち、本明細書に説明される概念は、任意の着目オブジェクト上の任意の規則的パターンのピッチを判定するために使用されてもよい。しかしながら、注射器本体上に提供される目盛付きマークのピッチを測定するための視覚システムの使用を伴う、具体的実施例が本明細書に説明される。この点に関して、視覚システムは、隣接する目盛付きマークの間の距離を判定するために使用されてもよい。注射器の既知のまたは測定された直径と組み合わせて、目盛付きマーク毎の体積が判定されてもよい。したがって、自動注射器充填器は、注射器を充填する際に、目盛付きマーク毎の体積と組み合わせて注射器の既知のピッチを使用してもよい。そして、注射器は、注射器内の液体の体積が注射器の目盛付きマークに対応するように、所与の注射器のための視覚システムによって測定される目盛付きマークに基づいて、充填されてもよい。本明細書に説明されるシステムは、注射器充填器(例えば、自動注射器充填器)と併せて使用されてもよいが、これはまた、(例えば、ピッチの測定が所望される他の状況に関して)測定されるような目盛付きマークのピッチに関連する情報を単純に出力する、独立型測定システムとして提供されてもよい。
【0010】
故に、第1の側面は、注射器上の複数の目盛付きマークのピッチの測定のための視覚システムを含む。本システムは、その全体を通して光学センサが画像データ(例えば、デジタル画像データ)を生成するように動作する視野を有する、光学センサを含む。本システムはまた、光学センサに対する撮像位置で事前判定された軸上に注射器の注射器本体を位置付けるように注射器と係合可能な固定具を含む。故に、注射器本体上の複数の目盛付きマークは、光学センサの視野内に配置可能である。画像データは、目盛付きマークのうちの各所与のものが注射器本体上に延在する方向と垂直に延在する、少なくとも1つのピクセル行に対応する、測定領域データを備える。本システムはまた、注射器に対応する測定領域データを処理し、(例えば、フーリエ変換または同等物を使用して)測定領域データを注射器の測定領域データの周波数ドメイン表現に変換するように構成される、視覚システムのプロセッサ上で実行される処理モジュールも含む。測定領域データの周波数ドメイン表現は、注射器の測定領域データの基本周波数を示す。そして、処理モジュールは、注射器の測定領域データの基本周波数と注射器本体上の目盛付きマークのピッチとの間の既知の対応(例えば、数学的関係)に基づいて、注射器本体上の複数の目盛付きマークのピッチを判定するように構成される。
【0011】
いくつかの特徴精緻化および付加的特徴が、第1の側面に適用可能である。これらの特徴精緻化および付加的特徴は、個別に、または任意の組み合わせで使用されてもよい。したがって、議論されるであろう以下の特徴はそれぞれ、第1の側面の任意の他の特徴または特徴の組み合わせとともに使用されてもよいが、そのように要求されない。
【0012】
例えば、実施形態では、処理モジュールは、離散フーリエ変換(DFT)を使用して、測定領域データを周波数ドメインに変換するように構成されてもよい。DFTは、比較的低い処理リソースを用いた測定領域データの周波数ドメイン表現の効率的な処理を提供し得る。しかしながら、(例えば、ピッチ測定に使用される限定された測定領域を表す)限定された長さのソース信号上のDFTの使用は、周波数ドメイン内のデータの分解能を限定する。具体的には、DFTの分解能は、サンプルデータの単位(例えば、本明細書に説明される実施例ではピクセル)で表されるソース信号の長さに反比例する。そして、本システムはまた、周波数ドメイン内の複数の周波数ドメインデータ点上の結果として生じるDFTの補間を使用して、周波数ドメイン内のデータセットの基本周波数を判定するように構成される、視覚システムのプロセッサ上で実行される補間モジュールを含んでもよい。具体的には、複数の周波数ドメインデータ点は、最大振幅周波数データ点と、最大振幅周波数データ点よりも高い周波数の第1の隣接データ点と、最大振幅周波数データ点よりも低い周波数の第2の隣接データ点とを含んでもよい。補間モジュールは、放物線補間関数を複数の周波数ドメインデータ点に適用し、基本周波数に対応する放物線補間関数の最大値について解くように構成されてもよい。しかしながら、他の補間または曲線適合技法が、DFTデータ点の限定された分解能に照らして基本周波数に対応する最大値を補間するように、周波数ドメインデータ点に適用されてもよい。
【0013】
また、DFTの使用は、分析に使用される領域内のソース信号の開始および終了値のランダム性と関連付けられる具体的漏出歪曲をもたらし得る。そして、実施形態では、視覚システムは、測定領域データの結果として生じる周波数ドメイン表現から漏出歪曲を低減または排除し得る、窓化測定領域データを生成するように、窓化モジュールを含んでもよい。
【0014】
具体的には、視覚システムのプロセッサ上で実行される窓化モジュールは、窓関数を測定領域データに適用し、測定領域データを周波数ドメインに変換するために使用される窓化測定領域データを生成するように構成されてもよい。窓関数は、ソースデータセットの開始および終了値が相互に等しくなるように、ソースデータを変換してもよい。故に、サンプリングされたデータセットの離散開始および終了に関する異常が、低減または排除される。この点に関して、正しく選択された窓関数は、測定領域データの基本周波数に顕著に影響を及ぼさない場合があり、窓化測定領域データの漏出歪曲の低減または排除をもたらし得る。
【0015】
さらに依然として、レンズ不完全性および光学センサに対して測定される注射器の可変幾何学形状に起因する光学的歪曲を低減または排除するように、視覚システムを較正することが有利であり得る。具体的には、光学センサは、高度光学系または集束機構もしくは同等物が欠けている、比較的安価な低い複雑性のセンサであってもよい。また、種々の注射器何学形状は、光学センサと測定されるオブジェクトとの間の距離の変化をもたらし得る。したがって、センサ上の画像のスケールは、これらの種々の注射器幾何学形状について異なり得る。そして、較正は、視覚システムからそのような幾何学的または他の光学的歪曲の測定結果への影響を低減または排除するために、信号処理技法を使用してもよい。さらに、実施形態では、測定領域データは、視野の画像中心から事前判定された軸に沿ってオフセットされた測定領域に対応する。これは、視野の中心の近傍のグレアまたは他の光学的歪曲の影響を低減させ得る。
【0016】
視覚システムの較正に関して、視覚システムの実施形態は、第1の既知の(例えば、記憶された)較正ピッチで離間される複数の較正マークを有する、第1の較正パターンを含んでもよい。第1の較正パターンは、測定領域データが、較正マークのうちの各所与のものが延在する方向と垂直に延在する、少なくとも1つのピクセル行に対応するように、光学センサに対する撮像位置に配置可能であり得る。例えば、較正パターンは、撮像位置に手動で設置されてもよい、または視覚システムの可動構成要素(例えば、固定具)を使用して自動的に定位置まで移動されてもよい。視覚システムはまた、第1の較正パターンの測定領域データを処理し、測定領域データを、第1の既知の較正ピッチに対応する第1の較正パターンの測定領域データの第1の較正周波数を示す、第1の較正パターンの測定領域データの周波数ドメイン表現に変換するように構成され得る、視覚システムのプロセッサ上で実行される較正モジュールを含んでもよい。そして、処理モジュールは、注射器の測定領域データの基本周波数、第1の既知の較正ピッチ、および第1の較正周波数に少なくとも部分的に基づく関数を使用して、注射器上の複数の目盛付きマークのピッチを判定するように構成されてもよい。
【0017】
別の実施形態では、視覚システムは、第2の既知の較正ピッチで離間される複数の較正マークを有する、第2の較正パターンを含んでもよい。第2の較正パターンは、測定領域データが、較正マークのうちの各所与のものが延在する方向と垂直に延在する、少なくとも1つのピクセル行に対応するように、光学センサに対する撮像位置に配置可能であり得る。例えば、第2の較正パターンは、手動で、または自動的に、撮像位置まで移動されてもよい。実施形態では、第1の較正パターンおよび第2の較正パターンは、両方の較正パターンを持ち、撮像位置にいずれかの較正パターンを設置するように移動可能である、共通較正ブロック上に提供されてもよい。較正モジュールは、第2の較正パターンの測定領域データを処理し、測定領域データを、第2の既知の較正ピッチに対応する第2の較正パターンの測定領域データの第2の較正周波数を示す、第2の較正パターンの測定領域データの周波数ドメイン表現に変換するように構成されてもよい。そして、処理モジュールは、注射器の測定領域データの基本周波数、第1の既知の較正ピッチ、第2の既知の較正ピッチ、第1の較正周波数、および第2の較正周波数に少なくとも部分的に基づく関数を使用して、注射器上の複数の目盛付きマークのピッチを判定するように構成されてもよい。視覚システムの実施形態では、第1の較正ピッチおよび第2の較正ピッチは、共通較正ピッチであってもよい。
【0018】
さらに、較正パターンは、光学センサに対する変動する注射器の目盛付きマークの全ての可能性として考えられる位置について本システムを較正するように、光学センサから異なる距離に配置されてもよい。したがって、第1の較正パターンは、光学センサからの第1の距離であってもよく、第2の較正パターンは、光学センサからの第2の距離であってもよく、注射器上の複数の目盛付きマークは、光学センサからの第1の距離と第2の距離との間の第3の距離であってもよい。故に、処理モジュールは、注射器の測定領域データの基本周波数、共通較正ピッチ、第1の較正周波数、第2の較正周波数、第1の距離、および第2の距離に少なくとも部分的に基づく関数を使用して、注射器上の複数の目盛付きマークのピッチを判定するように構成されてもよい。
【0019】
実施形態では、視覚システムは、視覚システムが本明細書に説明される様式で目盛付きマークのピッチを測定し得るように、注射器上の目盛付きマークが視野内にあるときを判定するように動作し得る。そして、視覚システムはまた、目盛付きマークが測定領域内に出現するように、注射器が適切に配向されるときを判定するために、事前判定された軸を中心とした注射器の回転配向を変化させる能力を有してもよい。具体的には、実施形態では、固定具は、複数の握持部材を含む、注射器握持装置を含む。握持部材は、対応する複数の円周方向にオフセットした場所で、事前判定された軸上の軸方向に整合した位置に位置する注射器に係合するように配置されてもよい。複数の握持部材はそれぞれ、ローラの縦軸を中心とした回転のために対応するローラを含んでもよい。複数の握持部材のローラの縦軸は、ローラが事前判定された軸上の軸方向に整合した位置に位置する注射器と係合されるときに、相互および事前判定された軸と平行に配置されてもよい。本システムはまた、複数の握持部材のローラのうちの少なくとも1つの駆動された回転のためのアクチュエータを含んでもよい。故に、駆動された回転に応じて、ローラが、事前判定された軸を中心として、事前判定された軸上の軸方向に整合した位置に位置する注射器本体を、事前判定された軸に対する複数の回転配向に回転させるように、事前判定された軸上の軸方向に整合した位置に位置する注射器本体と係合されるときに、ローラはそれぞれ、同時回転する。
【0020】
本タイプの固定具に関連して、視覚システムはまた、アクチュエータの制御のために構成される、視覚システムのプロセッサ上で実行される制御モジュールを含んでもよい。したがって、制御モジュールは、光学センサが、事前判定された軸を中心とした注射器の異なる個別の回転配向にそれぞれ対応する、測定領域データの複数のフレームを捕捉するように、アクチュエータを制御し、事前判定された軸を中心として注射器本体を回転させるように構成されてもよい。具体的には、処理モジュールは、測定領域の複数のフレームの測定領域データの基本周波数の振幅を判定するように構成されてもよい。(測定領域データの複数のフレーム内の測定領域データの基本周波数に対応する)DFTの第1の最大値の振幅が、事前判定された振幅閾値を超えるとき、注射器は、目盛付きマークが光学センサに対して適切に配向されるような配向にあってもよい。故に、処理モジュールは、複数のフレーム内の測定領域データの基本周波数が事前判定された振幅閾値を超えるときに、事前判定された軸を中心とした注射器の回転を中止するように制御モジュールと動作可能に通信し得る。実施形態では、制御モジュールは、基本周波数が、測定領域データの複数のフレームのうちの2つの連続フレームの間の事前判定された類似性値を上回って異ならないときに、事前判定された軸を中心とした注射器の回転を中止してもよい。この点に関して、目盛付きマーク以外の基本周波数への任意の寄与(例えば、注射器上のテキストまたは他のマーキング)は、それらがフレームによって変動する基本周波数に寄与する程度に無視されてもよい。制御モジュールは、注射器本体の直径に基づいて、事前判定された軸を中心とした注射器の回転の速度を制御するように構成されてもよい。
【0021】
実施形態では、測定領域データは、目盛付きマークに沿って延在する、1つのピクセル行を備えてもよい。しかしながら、他の実施形態では、測定領域データは、複数のピクセル行の総計(例えば、平均)を備えてもよい。例えば、基本周波数は、目盛付きマークのうちの各所与のものが注射器本体上に延在する方向と垂直に延在する、明確に異なる複数のピクセル行について計算される複数の基本周波数の平均として判定されてもよい。別の実施形態では、測定領域データは、平均ピクセル行を含んでもよい。平均ピクセル行の中の各ピクセルは、目盛付きマークのうちの各所与のものが注射器本体上に延在する方向と垂直に延在する複数のピクセル行に対応する、測定領域データの対応するピクセル列の中の画像データの平均を含んでもよい。そして、平均ピクセル行の単一の周波数ドメイン表現は、基本周波数を判定するように生成されてもよい。
【0022】
上記で簡潔に議論されるように、本明細書に説明されるような視覚システムは、種々の状況で注射器上の目盛付きマークのピッチを測定するために利用されてもよい。1つの特定の状況は、自動注射器充填用途に関連する使用であってもよい。この点に関して、視覚システムは、注射器本体上の複数の目盛付きマークのピッチおよび注射器本体の直径に基づいて、1つの目盛付きマークあたりの注射器の計算された体積を判定するように構成される、視覚システムのプロセッサ上で実行される体積判定モジュールを含んでもよい。体積判定モジュールは、1つの目盛付きマークあたりの注射器の計算された体積を複数の標準体積と比較し、計算された体積が対応する(例えば、計算された体積が最も近い)標準体積を判定するように構成されてもよい。体積判定モジュールはまた、注射器本体上の複数の目盛付きマークのピッチで乗算された、標準体積で除算された要求充填体積に基づいて、注射器の注射器プランジャの直線進行のための充填距離を判定するように構成されてもよい。さらに、体積判定モジュールは、充填距離が注射器の長さを超えるかどうかを判定するように、充填距離を注射器の長さと比較することによって、充填チェックするように構成されてもよい。
【0023】
種々の実施形態は、上記および/または本明細書の以下で説明される装置ならびに/もしくは方法特徴の任意の数の組み合わせを備えてもよい。そのような組み合わせは、以下の実施形態によって包含されるものを含んでもよい。
1.注射器上の複数の目盛付きマークのピッチの測定のための視覚システムであって、
その全体を通して光学センサが画像データを生成するように動作可能である視野を有する光学センサと、
注射器本体上の複数の目盛付きマークが光学センサの視野内に配置可能であるように、光学センサに対する撮像位置で事前判定された軸上に注射器の注射器本体を位置付けるために注射器と係合可能な固定具であって、画像データは、目盛付きマークのうちの各所与のものが注射器本体上に延在する方向と垂直に延在する少なくとも1つのピクセル行に対応する測定領域データを備える、固定具と、
注射器に対応する測定領域データを処理し、測定領域データを、注射器の測定領域データの基本周波数を示す注射器の測定領域データの周波数ドメイン表現に変換するように構成される、視覚システムのプロセッサ上で実行される処理モジュールであって、処理モジュールは、注射器の測定領域データの基本周波数と注射器本体上の目盛付きマークのピッチとの間の既知の対応に基づいて、注射器本体上の複数の目盛付きマークのピッチを判定するように構成される、処理モジュールと、
を備える、視覚システム。
2.処理モジュールは、離散フーリエ変換(DFT)を使用して、測定領域データを周波数ドメインに変換するように構成され、本システムはさらに、
周波数ドメイン内の複数の周波数ドメインデータ点を使用して基本周波数を補間するように構成される視覚システムのプロセッサ上で実行される補間モジュールを備える、
実施形態1に記載の視覚システム。
3.複数の周波数ドメインデータ点は、最大振幅周波数データ点と、最大振幅周波数データ点よりも高い周波数の第1の隣接データ点と、最大振幅周波数データ点よりも低い周波数の第2の隣接データ点とを備える、実施形態1または2に記載の視覚システム。
4.補間モジュールは、放物線補間関数を複数の周波数ドメインデータ点に適用し、基本周波数に対応する放物線補間関数の最大値について解くように構成される、実施形態1−3のいずれか1つに記載の視覚システム。
5.窓関数を測定領域データに適用し、測定領域データを周波数ドメインに変換するために使用される窓化測定領域データを生成するように構成される、視覚システムのプロセッサ上で実行される窓化モジュールをさらに備え、窓関数は、測定領域データの基本周波数に顕著に影響を及ぼさず、窓化測定領域データの漏出歪曲を低減させる、実施形態1−4のいずれか1つに記載の視覚システム。
6.第1の既知の較正ピッチで離間される複数の較正マークを有する第1の較正パターンであって、第1の較正パターンは、測定領域データが、較正マークのうちの各所与のものが延在する方向と垂直に延在する少なくとも1つのピクセル行に対応するように、光学センサに対する撮像位置に配置可能である、第1の較正パターンと、
第1の較正パターンの測定領域データを処理し、測定領域データを、第1の既知の較正ピッチに対応する第1の較正パターンの測定領域データの第1の較正周波数を示す、第1の較正パターンの測定領域データの周波数ドメイン表現に変換するように構成される、視覚システムのプロセッサ上で実行される較正モジュールと、
をさらに備え、処理モジュールは、注射器の測定領域データの基本周波数、第1の既知の較正ピッチ、および第1の較正周波数に少なくとも部分的に基づく関数を使用して、注射器上の複数の目盛付きマークのピッチを判定するように構成される、
実施形態1−5のいずれか1つに記載の視覚システム。
7.第2の既知の較正ピッチで離間される複数の較正マークを有する第2の較正パターンであって、第2の較正パターンは、測定領域データが、較正マークのうちの各所与のものが延在する方向と垂直に延在する少なくとも1つのピクセル行に対応するように、光学センサに対する撮像位置に配置可能である、第2の較正パターン
をさらに備え、
較正モジュールは、第2の較正パターンの測定領域データを処理し、測定領域データを、第2の既知の較正ピッチに対応する第2の較正パターンの測定領域データの第2の較正周波数を示す第2の較正パターンの測定領域データの周波数ドメイン表現に変換するように構成され、
処理モジュールは、注射器の測定領域データの基本周波数、第1の既知の較正ピッチ、第2の既知の較正ピッチ、第1の較正周波数、および第2の較正周波数に少なくとも部分的に基づく関数を使用して、注射器上の複数の目盛付きマークのピッチを判定するように構成される、
実施形態1−6のいずれか1つに記載の視覚システム。
8.第1の較正ピッチおよび第2の較正ピッチは、共通較正ピッチを備える、実施形態1−7のいずれか1つに記載の視覚システム。
9.第1の較正パターンは、光学センサからの第1の距離であり、第2の較正パターンは、光学センサからの第2の距離であり、注射器上の複数の目盛付きマークは、光学センサからの第3の距離である、実施形態1−8のいずれか1つに記載の視覚システム。
10.処理モジュールは、注射器の測定領域データの基本周波数、共通較正ピッチ、第1の較正周波数、第2の較正周波数、第1の距離、および第2の距離に少なくとも部分的に基づく関数を使用して、注射器上の複数の目盛付きマークのピッチを判定するように構成される、実施形態1−9のいずれか1つに記載の視覚システム。
11.固定具はさらに、
注射器握持装置を備え、前記注射器握持装置は、
対応する複数の円周方向にオフセットした場所で、事前判定された軸上の軸方向に整合した位置に位置する注射器に係合するように配置される、複数の握持部材であって、複数の握持部材のそれぞれは、ローラの縦軸を中心とした回転のために対応するローラを備え、複数の握持部材のローラの縦軸は、ローラが事前判定された軸上の軸方向に整合した位置に位置する注射器と係合されるときに、相互におよび事前判定された軸と平行に配置される、複数の握持部材と、
複数の握持部材のローラのうちの少なくとも1つの駆動された回転のためのアクチュエータであって、駆動された回転に応じて、ローラが、事前判定された軸を中心として、事前判定された軸上の軸方向に整合した位置に位置する注射器本体を、事前判定された軸に対する複数の回転配向に回転させるように、事前判定された軸上の軸方向に整合した位置に位置する注射器本体と係合されるときに、ローラのそれぞれが、同時回転する、アクチュエータと、
アクチュエータの制御のために構成される視覚システムのプロセッサ上で実行される制御モジュールと、
を備え、
制御モジュールは、光学センサが、事前判定された軸を中心とした注射器の異なる個別の回転配向にそれぞれ対応する、測定領域データの複数のフレームを捕捉するように、アクチュエータを制御し、事前判定された軸を中心として注射器本体を回転させるように構成され、
処理モジュールは、測定領域の複数のフレームの測定領域データの基本周波数の振幅を判定するように構成され、かつ測定領域データの複数のフレーム内の測定領域データの基本周波数の振幅が事前判定された振幅閾値を超えるときを判定するように構成され、
処理モジュールは、複数のフレーム内の測定領域データの基本周波数が事前判定された振幅閾値を超えるときに、事前判定された軸を中心とした注射器の回転を中止するように制御モジュールと動作可能に通信する、
実施形態1−10のいずれか1つに記載の視覚システム。
12.制御モジュールは、測定領域データの個別の連続フレームの基本周波数が、測定領域データの複数のフレームのうちの2つの連続フレームの間の事前判定された値を上回って異ならないときに、事前判定された軸を中心とした注射器の回転を中止する、実施形態1−11のいずれか1つに記載の視覚システム。
13.制御モジュールは、注射器本体の直径に基づいて、事前判定された軸を中心とした注射器の回転の速度を制御するように構成される、実施形態1−12のいずれか1つに記載の視覚システム。
14.基本周波数は、目盛付きマークのうちの各所与のものが注射器本体上に延在する方向と垂直に延在する複数のピクセル行の平均として判定される、実施形態1−13のいずれか1つに記載の視覚システム。
15.測定領域データは、平均ピクセル行を備え、平均ピクセル行の中の各ピクセルは、目盛付きマークのうちの各所与のものが注射器本体上に延在する方向と垂直に延在する複数のピクセル行に対応する、測定領域データの対応するピクセル列の中の画像データの平均を備え、平均ピクセル行の単一の周波数ドメイン表現は、基本周波数を判定するように生成される、実施形態1−14のいずれか1つに記載の視覚システム。
16.注射器本体上の複数の目盛付きマークのピッチおよび注射器本体の直径に基づいて、1つの目盛付きマークあたりの注射器の計算された体積を判定するように構成される、視覚システムのプロセッサ上で実行される体積判定モジュールをさらに備える、実施形態1−15のいずれか1つに記載の視覚システム。
17.体積判定モジュールは、1つの目盛付きマークあたりの注射器の計算された体積を複数の標準体積と比較し、計算された体積が対応する標準体積を判定するように構成される、実施形態1−16のいずれか1つに記載の視覚システム。
18.体積判定モジュールは、注射器本体上の複数の目盛付きマークのピッチで乗算された、標準体積で除算された要求充填体積に基づいて、注射器の注射器プランジャの直線進行のための充填距離を判定するように構成される、実施形態1−17のいずれか1つに記載の視覚システム。
19.体積判定モジュールは、充填距離が注射器の長さを超えるかどうかを判定するように、充填距離を注射器の長さと比較することによって、充填チェックするように構成される、実施形態1−18のいずれか1つに記載の視覚システム。
20.測定領域データは、視野の画像中心から事前判定された軸に沿ってオフセットされた測定領域に対応する、実施形態1−19のいずれか1つに記載の視覚システム。
21.注射器上の複数の目盛付きマークのピッチの測定のための方法であって、
複数の目盛付きマークを伴う注射器本体を有する注射器に係合するステップであって、注射器は、光学センサに対する撮像位置で事前判定された軸に沿って係合される、ステップと、
光学センサの視野の測定領域に対応する画像データを捕捉し、測定領域に対応する測定領域データを生成するステップであって、測定領域データは、目盛付きマークのうちの各所与のものが注射器本体上に延在する方向と垂直に延在する少なくとも1つのピクセル行に対応する、ステップと、
フーリエ変換を測定領域データに適用することによって、測定領域データの周波数ドメイン表現を生成するステップと、
測定領域データの基本周波数を判定するステップと、
注射器の測定領域データの基本周波数と注射器本体上の目盛付きマークのピッチとの間の既知の対応に基づいて、複数の目盛付きマークのピッチを計算するステップと、
を含む、方法。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
注射器上の複数の目盛付きマークのピッチの測定のための視覚システムであって、
その全体を通して光学センサが画像データを生成するように動作可能である視野を有する光学センサと、
注射器本体上の複数の目盛付きマークが前記光学センサの前記視野内に配置可能であるように、前記光学センサに対する撮像位置で事前判定された軸上に注射器の注射器本体を位置付けるために前記注射器と係合可能な固定具であって、前記画像データは、前記目盛付きマークのうちの各所与のものが前記注射器本体上に延在する方向と垂直に延在する少なくとも1つのピクセル行に対応する測定領域データを備える、固定具と、
前記注射器に対応する前記測定領域データを処理し、前記測定領域データを、前記注射器の前記測定領域データの基本周波数を示す前記注射器の前記測定領域データの周波数ドメイン表現に変換するように構成される、前記視覚システムのプロセッサ上で実行される処理モジュールであって、前記処理モジュールは、前記注射器の前記測定領域データの前記基本周波数と前記注射器本体上の前記目盛付きマークの前記ピッチとの間の既知の対応に基づいて、前記注射器本体上の前記複数の目盛付きマークの前記ピッチを判定するように構成される、処理モジュールと、
を備える、視覚システム。
(項目2)
前記処理モジュールは、離散フーリエ変換(DFT)を使用して、前記測定領域データを前記周波数ドメインに変換するように構成され、前記システムはさらに、
前記周波数ドメイン内の複数の周波数ドメインデータ点を使用して前記基本周波数を補間するように構成される前記視覚システムのプロセッサ上で実行される補間モジュールを備える、
項目1に記載の視覚システム。
(項目3)
前記複数の周波数ドメインデータ点は、最大振幅周波数データ点と、前記最大振幅周波数データ点よりも高い周波数の第1の隣接データ点と、前記最大振幅周波数データ点よりも低い周波数の第2の隣接データ点とを備える、項目2に記載の視覚システム。
(項目4)
前記補間モジュールは、放物線補間関数を前記複数の周波数ドメインデータ点に適用し、前記基本周波数に対応する前記放物線補間関数の最大値について解くように構成される、項目3に記載の視覚システム。
(項目5)
窓関数を前記測定領域データに適用し、前記測定領域データを前記周波数ドメインに変換するために使用される窓化測定領域データを生成するように構成される、前記視覚システムのプロセッサ上で実行される窓化モジュールをさらに備え、前記窓関数は、前記測定領域データの前記基本周波数に顕著に影響を及ぼさず、前記窓化測定領域データの漏出歪曲を低減させる、項目1に記載の視覚システム。
(項目6)
第1の既知の較正ピッチで離間される複数の較正マークを有する第1の較正パターンであって、前記第1の較正パターンは、前記測定領域データが、前記較正マークのうちの各所与のものが延在する方向と垂直に延在する少なくとも1つのピクセル行に対応するように、前記光学センサに対する前記撮像位置に配置可能である、第1の較正パターンと、
前記第1の較正パターンの前記測定領域データを処理し、前記測定領域データを、前記第1の既知の較正ピッチに対応する前記第1の較正パターンの前記測定領域データの第1の較正周波数を示す、前記第1の較正パターンの前記測定領域データの周波数ドメイン表現に変換するように構成される、前記視覚システムのプロセッサ上で実行される較正モジュールと、
をさらに備え、
前記処理モジュールは、前記注射器の前記測定領域データの前記基本周波数、前記第1の既知の較正ピッチ、および前記第1の較正周波数に少なくとも部分的に基づく関数を使用して、前記注射器上の前記複数の目盛付きマークの前記ピッチを判定するように構成される、
項目1に記載の視覚システム。
(項目7)
第2の既知の較正ピッチで離間される複数の較正マークを有する第2の較正パターンであって、前記第2の較正パターンは、前記測定領域データが、前記較正マークのうちの各所与のものが延在する方向と垂直に延在する少なくとも1つのピクセル行に対応するように、前記光学センサに対する前記撮像位置に配置可能である、第2の較正パターン
をさらに備え、
前記較正モジュールは、前記第2の較正パターンの前記測定領域データを処理し、前記測定領域データを、前記第2の既知の較正ピッチに対応する前記第2の較正パターンの前記測定領域データの第2の較正周波数を示す前記第2の較正パターンの前記測定領域データの周波数ドメイン表現に変換するように構成され、
前記処理モジュールは、前記注射器の前記測定領域データの前記基本周波数、前記第1の既知の較正ピッチ、前記第2の既知の較正ピッチ、前記第1の較正周波数、および前記第2の較正周波数に少なくとも部分的に基づく関数を使用して、前記注射器上の前記複数の目盛付きマークの前記ピッチを判定するように構成される、
項目6に記載の視覚システム。
(項目8)
前記第1の較正ピッチおよび前記第2の較正ピッチは、共通較正ピッチを備える、項目7に記載の視覚システム。
(項目9)
前記第1の較正パターンは、前記光学センサからの第1の距離であり、前記第2の較正パターンは、前記光学センサからの第2の距離であり、前記注射器上の前記複数の目盛付きマークは、前記光学センサからの第3の距離である、項目8に記載の視覚システム。
(項目10)
前記処理モジュールは、前記注射器の前記測定領域データの前記基本周波数、前記共通較正ピッチ、前記第1の較正周波数、前記第2の較正周波数、前記第1の距離、および前記第2の距離に少なくとも部分的に基づく関数を使用して、前記注射器上の前記複数の目盛付きマークの前記ピッチを判定するように構成される、項目9に記載の視覚システム。
(項目11)
前記固定具はさらに、
注射器握持装置を備え、前記注射器握持装置は、
対応する複数の円周方向にオフセットした場所で、前記事前判定された軸上の軸方向に整合した位置に位置する注射器に係合するように配置される、複数の握持部材であって、前記複数の握持部材のそれぞれは、ローラの縦軸を中心とした回転のために対応するローラを備え、前記複数の握持部材の前記ローラの前記縦軸は、前記ローラが前記事前判定された軸上の軸方向に整合した位置に位置する注射器と係合されるときに、相互におよび前記事前判定された軸と平行に配置される、複数の握持部材と、
前記複数の握持部材の前記ローラのうちの少なくとも1つの駆動された回転のためのアクチュエータであって、前記駆動された回転に応じて、前記ローラが、前記事前判定された軸を中心として、前記事前判定された軸上の軸方向に整合した位置に位置する注射器本体を、前記事前判定された軸に対する複数の回転配向に回転させるように、前記事前判定された軸上の軸方向に整合した位置に位置する注射器本体と係合されるときに、前記ローラのそれぞれが、同時回転する、アクチュエータと、
前記アクチュエータの制御のために構成される前記視覚システムのプロセッサ上で実行される制御モジュールと、
を備え、
前記制御モジュールは、前記光学センサが、前記事前判定された軸を中心とした前記注射器の異なる個別の回転配向にそれぞれ対応する測定領域データの複数のフレームを捕捉するように、前記アクチュエータを制御し、前記事前判定された軸を中心として前記注射器本体を回転させるように構成され、
前記処理モジュールは、前記測定領域の複数のフレームの前記測定領域データの前記基本周波数の振幅を判定するように構成され、かつ前記測定領域データの複数のフレーム内の前記測定領域データの前記基本周波数の前記振幅が事前判定された振幅閾値を超えるときを判定するように構成され、
前記処理モジュールは、前記複数のフレーム内の前記測定領域データの前記基本周波数が前記事前判定された振幅閾値を超えるときに、前記事前判定された軸を中心とした前記注射器の回転を中止するように前記制御モジュールと動作可能に通信する、
項目1に記載の視覚システム。
(項目12)
前記制御モジュールは、測定領域データの個別の連続フレームの前記基本周波数が、前記測定領域データの複数のフレームのうちの2つの連続フレームの間の事前判定された値を上回って異ならないときに、前記事前判定された軸を中心とした前記注射器の回転を中止する、項目11に記載の視覚システム。
(項目13)
前記制御モジュールは、前記注射器本体の直径に基づいて、前記事前判定された軸を中心とした前記注射器の前記回転の速度を制御するように構成される、項目11に記載の視覚システム。
(項目14)
基本周波数は、前記目盛付きマークのうちの各所与のものが前記注射器本体上に延在する方向と垂直に延在する複数のピクセル行の平均として判定される、項目1に記載の視覚システム。
(項目15)
前記測定領域データは、平均ピクセル行を備え、前記平均ピクセル行の中の各ピクセルは、前記目盛付きマークのうちの各所与のものが前記注射器本体上に延在する方向と垂直に延在する複数のピクセル行に対応する、前記測定領域データの対応するピクセル列の中の前記画像データの平均を備え、前記平均ピクセル行の単一の周波数ドメイン表現は、前記基本周波数を判定するように生成される、項目14に記載の視覚システム。
(項目16)
前記注射器本体上の前記複数の目盛付きマークの前記ピッチおよび前記注射器本体の直径に基づいて、1つの目盛付きマークあたりの前記注射器の計算された体積を判定するように構成される、前記視覚システムのプロセッサ上で実行される体積判定モジュールをさらに備える、項目1に記載の視覚システム。
(項目17)
前記体積判定モジュールは、1つの目盛付きマークあたりの前記注射器の前記計算された体積を複数の標準体積と比較し、前記計算された体積が対応する標準体積を判定するように構成される、項目16に記載の視覚システム。
(項目18)
前記体積判定モジュールは、前記注射器本体上の前記複数の目盛付きマークの前記ピッチで乗算された、前記標準体積で除算された要求充填体積に基づいて、前記注射器の注射器プランジャの直線進行のための充填距離を判定するように構成される、項目17に記載の視覚システム。
(項目19)
前記体積判定モジュールは、前記充填距離が注射器の長さを超えるかどうかを判定するように、前記充填距離を前記注射器の長さと比較することによって、充填チェックするように構成される、項目18に記載の視覚システム。
(項目20)
前記測定領域データは、前記視野の画像中心から前記事前判定された軸に沿ってオフセットされた測定領域に対応する、項目1に記載の視覚システム。
(項目21)
注射器上の複数の目盛付きマークのピッチの測定のための方法であって、
複数の目盛付きマークを伴う注射器本体を有する注射器に係合するステップであって、前記注射器は、光学センサに対する撮像位置で事前判定された軸に沿って係合される、ステップと、
前記光学センサの視野の測定領域に対応する画像データを捕捉し、前記測定領域に対応する測定領域データを生成するステップであって、前記測定領域データは、前記目盛付きマークのうちの各所与のものが前記注射器本体上に延在する方向と垂直に延在する、少なくとも1つのピクセル行に対応する、ステップと、
フーリエ変換を前記測定領域データに適用することによって、前記測定領域データの周波数ドメイン表現を生成するステップと、
前記測定領域データの基本周波数を判定するステップと、
前記注射器の前記測定領域データの前記基本周波数と前記注射器本体上の前記目盛付きマークの前記ピッチとの間の既知の対応に基づいて、前記複数の目盛付きマークのピッチを計算するステップと、
を含む、注射器上の複数の目盛付きマークのピッチの測定のための方法。