特許第6564985号(P6564985)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6564985
(24)【登録日】2019年8月9日
(45)【発行日】2019年8月28日
(54)【発明の名称】排水構造
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/22 20060101AFI20190819BHJP
   E03C 1/23 20060101ALI20190819BHJP
   E03C 1/24 20060101ALI20190819BHJP
   A47K 1/14 20060101ALI20190819BHJP
【FI】
   E03C1/22 C
   E03C1/23 Z
   E03C1/24 B
   E03C1/24 C
   A47K1/14 B
【請求項の数】9
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-261943(P2014-261943)
(22)【出願日】2014年12月25日
(65)【公開番号】特開2016-121488(P2016-121488A)
(43)【公開日】2016年7月7日
【審査請求日】2017年12月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000157212
【氏名又は名称】丸一株式会社
(72)【発明者】
【氏名】櫻 健一
(72)【発明者】
【氏名】阪井 健治
【審査官】 下井 功介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−253723(JP,A)
【文献】 特開2002−38560(JP,A)
【文献】 米国特許第06631623(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/12〜 1/33
A47K 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体から成る槽体1と、
槽体1の底部に開口されて槽体1内の排水を下流へと排水する排水口31と、
排水口31からの排水を下水管へと排水する排水トラップ2と、
排水口31から排水トラップ2までの間を接続して構成される排水管経路3と、
から構成された排水構造において、
槽体1の上縁に水を一時的に退避させる水退避部4を構成し、
入り口側端部61を排水管経路3の途中位置から分岐して接続し、出口側端部62を前記水退避部4に接続される管体から成る空気抜き管経路6を備え
当該空気抜き管経路6によって、排水管経路3内の空気を水退避部4へと排出するよう構成したことを特徴とする排水構造。
【請求項2】
前記排水口31に配置されて排水口31の開閉を行う弁体71と、
前記弁体71の開口/閉口を遠隔的に操作する操作部4と、
操作部4から弁体71まで接続し、操作部4の操作を弁体71に伝達するレリースワイヤ72と、
から構成される遠隔操作式排水栓装置7を備えると共に、
前記操作部4を前記水退避部4に配置構成したことを特徴とする請求項1に記載の排水構造。
【請求項3】
箱体から成る槽体1と、
槽体1の底部に開口されて槽体1内の排水を下流へと排水する排水口31と、
排水口31からの排水を下水管へと排水する排水トラップ2と、
排水口31から排水トラップ2までの間を接続して構成される排水管経路3と、
槽体1の上縁又は側面に開口する開口部51と、
一端を開口部51に接続し他端を排水管経路3に接続する管体52と、
前記開口部51から流入した排水を排水管経路3に排水する、前記開口部51と管体52で構成される第2排水管経路5と、
から構成された排水構造において、
入り口側端部61を排水管経路3の途中位置から分岐して接続し、出口側端部62を前記第2排水管経路5の経路上のいずれかに接続して構成した空気抜き管経路6を備え
当該空気抜き気管経路6によって、排水管経路3に流入する空気を第二配管経路5へと排出するよう構成したことを特徴とする排水構造。
【請求項4】
前記排水口31に配置されて排水口31の開閉を行う弁体71と、
前記弁体71の開口/閉口を遠隔的に操作する操作部51と、
操作部51から弁体71まで接続し、操作部51の操作を弁体71に伝達するレリースワイヤ72と、
操作部51から排水管経路3までを接続する筒状のチューブ管52と、
から構成される遠隔操作式排水栓装置7を備えると共に、
前記操作部51を第2排水管経路5の開口部51に配置構成し、チューブ管52を第2排水管経路5の管体52とし、さらにレリースワイヤ72を第2排水管経路5内に配置したことを特徴とする請求項に記載の排水構造。
【請求項5】
前記槽体1の側面に開口した槽体1の溢れ水を排水するオーバーフロー開口51と、
オーバーフロー開口51から排水管経路3までを接続するオーバーフロー配管52と、
前記オーバーフロー開口51を第2排水管経路5の開口部51に配置構成し、オーバーフロー配管52を第2排水管経路5の管体52としたことを特徴とする請求項に記載の排水構造。
【請求項6】
前記開口部51に、空気抜き管経路6の出口側端部62を接続したことを特徴とする前記請求項乃至請求項のいずれか一つに記載の排水構造。
【請求項7】
前記管体52に、空気抜き管経路6の出口側端部62を接続したことを特徴とする前記請求項乃至請求項のいずれか一つに記載の排水構造。
【請求項8】
箱体から成る槽体1と、
槽体1の底部に開口されて槽体1内の排水を下流へと排水する排水口31と、
排水口31からの排水を下水管へと排水する排水トラップ2と、
排水口31から排水トラップ2までの間を接続して構成される排水管経路3と、
から構成された排水構造において、
入り口側端部61を排水管経路3の途中位置から分岐して接続し、出口側端部62を前記排水トラップ2の封水より上流の箇所に接続して構成した空気抜き管経路6を備えて構成したことを特徴とする排水構造。
【請求項9】
前記空気抜き管経路6の入り口側端部61を、排水管経路3の断面視略L字状からなるエルボ管32に接続したことを特徴とする前記請求項1乃至請求項8のいずれか一つに記載の排水構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽や流し台、洗面台や各種槽体の排水構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本従来例の排水構造は、浴槽と、洗い場パンと、浴槽パンと、から構成される浴室の排水構造として用いられる。
本実施例は、槽体としての浴槽と、浴槽パンと、洗い場パンと、排水口と、排水管経路と、排水トラップと、空気抜き管経路と、から構成される。
槽体は、浴室に設置する上面が開放された箱体の浴槽であって、底部に後述する排水口が開口されて成る。
浴槽パンは、上方に浴槽を載置する防水パンであって、底部に排水用の排水穴が開口されて成る。浴槽パンの排水穴には、断面視L字状に構成した排水受け部が構成されている。この排水受け部は、浴槽パン裏の排水穴に接続されて、後述の排水トラップまで接続されている。結果的に、浴槽からの排水と、浴槽パン上の排水を集水し、排水受け部から排水トラップまで排水する。
洗い場パンは、浴槽パンの横に載置している防水パンであって、使用者が体を洗うためのスペースをつくる。また、底部には排水用の排水穴が開口されており、後述する排水トラップが接続されて構成される。
排水口は、前記浴槽の底部に開口する排水用の穴であって、本従来例では円筒状で上端に外側方向に飛び出すフランジを有した排水栓を接続している。
排水管経路は、排水口から後述する洗い場パンに設置した排水トラップまでの経路をいう。本従来例では、排水口に取り付けた排水栓、排水栓から排水受け部までを接続した管体、排水受け部から排水トラップまでを指して排水管経路という。
また、排水管経路の管体は、排水栓から側方に延出し、浴槽パンの排水穴に接続するよう断面視L字状のエルボ管を介して排水受け部に排水穴を介して接続している。
排水管経路は、浴槽内の排水を排水トラップへと排水する為の部材である。
排水トラップは、洗い場パンの排水穴に取り付けられて、内部に封水を備えて下水管からの臭気や害虫を室内側へ逆流することを防止する部材である。また、排水トラップは、上面には洗い場パンからの排水が流入し、側面に構成された枝管には前記排水管経路である排水受け部が管体を介して接続されており、結果的に浴槽及び浴槽パンからの排水も流入する。また、排水トラップ内に流入した排水は、側面に構成した排出口から排出され、排出口に接続された排水管などを介して最終的には下水管へと排水される。
空気抜き管経路は、前記排水管経路の途中位置に接続される内部が中空の管体である。本従来例では、空気抜き管経路は浴槽パン内部に配置されており、入り口側端部を排水管経路の途中位置を分岐させて接続し、出口側端部を浴槽の上位箇所に相当する側面に取付けてなる。よって、空気抜き管経路の出口側端部は、浴槽パン上で開放されている。
また、この空気抜き管経路は、排水管経路に流入する空気を当該空気抜き管経路によって排水管経路外へと放出するための管路である。(特許文献1参照)
【0003】
上記の従来例である排水構造は以下のような排水の流れとなる。
浴槽内に排水が発生すると、排水口に取りつけた排水栓から排水管経路内に排水される。また、排水管経路内の排水は、排水口、管体、エルボ管、排水受け部、管体を通過して排水トラップの枝管へと排水される。枝管から流入した排水トラップ内の排水は、封水を通過して、流出口から下水管へと排水される。
また、浴槽パン上に発生した排水は、浴槽パンの排水穴から排水受け部内に排水が流入し、管体を介して排水トラップ枝管から排水トラップ内へと排水され、排水トラップの封水を通過し流出口から排水トラップ外へと排水される。そして、最終的には下水管へと排水される。
また、空気抜き管経路は、排水管経路内部に排水中の空気が溜まった際、空気抜き管経路の開放端から外部に空気を排出する為の管路である。このように空気抜き管経路を構成することで、排水管経路中の空気が外部に放出されるので、空気によって阻害されていた排水の流れが円滑となり、排水流量が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−38560号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来例の排水構造では以下のような問題があった。
前記したように、排水管経路中に空気が溜まる空気溜まり現象が発生すると、(特に排水管経路の断面視L字状に屈曲したエルボ管等は空気が溜まりやすい)排水経路の通水面積が空気によって狭くなり、排水流量が極端に悪くなることがあった。この空気溜まりを解消する為に、空気抜き管経路を排水経路の途中位置に構成し、空気抜き管経路によって排水経路中の空気溜まりを空気抜きすることができる。
しかし、この空気抜き管経路は、上方が開放している為、仮に浴槽の側面に開放端を取り付け固定していたとしても、排水管経路中の排水の水圧の強さや排水の水流の強さによって、空気抜き管経路から排水がこぼれ落ちることがあった。また、浴槽の洗浄等で発生する洗剤の泡が排水管経路に混入すると、泡は水より比重が小さい為、泡のみが空気抜き管経路の開放端からあふれ出してしまう。
このように、空気抜き管経路から排水や泡が逆流してしまうと、浴槽パン上に排水や泡がこぼれ落ちることとなり、浴槽パンが汚染されてしまう。浴槽パン上が排水や泡で汚染されると汚れやヌメリ、カビの原因になり、悪臭の発生源となっていた。
また、この浴槽パンは、洗い場からエプロン部材を取り外すことで清掃することができるが、一般使用者にとってエプロンを取り外すことは重労働であり、また仮に取り外せたとしても浴槽パンは当然の如く浴槽が載置されている為、浴槽パン上の空間は狭く手が入りにくい。よって、一般使用者にとって浴槽パン上の清掃は非常に手間で煩わしかった。
また、例えば洗面台の洗面ボウルに用いられる場合や、浴槽パンが設置されていないタイプの浴室構造であれば、空気抜き管経路から排水や泡が逆流してこぼれてしまうと、室内空間である洗面台下のキャビネット空間であったり、浴室下の床に水がこぼれてしまう。このように床下に水がこぼれ落ちるような状況が発生すると、床が汚れるばかりか、階下への漏水が発生してしまう。よって、空気抜き管経路から水がこぼれおちないようにする必要があった。
【0006】
以上のことから、本願発明は以下の課題を解決する。
1.排水中に空気が混入する場合に、排水管経路中に当該空気が溜まることで排水管経路の通水面積が空気で狭くなり、排水流量が悪くなることを防止する。
2.空気抜き管経路の出口側端部(開放端)から排水や泡がこぼれ落ちないようにする。また、仮にこぼれるとしても、洗面台のキャビネットや、浴室の浴槽パンの上など、排水や泡がこぼれ落ちることを前提としていない、又は、なるべくこぼれ落ちて欲しくない箇所でも、空気抜き管経路の出口側端部(開放端)から排水や泡がこぼれ落ちないようにする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の排水構造は、箱体から成る槽体1と、槽体1の底部に開口されて槽体1内の排水を下流へと排水する排水口31と、排水口31からの排水を下水管へと排水する排水トラップ2と、排水口31から排水トラップ2までの間を接続して構成される排水管経路3と、から構成された排水構造において、槽体1の上縁に水を一時的に退避させる水退避部4を構成し、入り口側端部61を排水管経路3の途中位置から分岐して接続し、出口側端部62を前記水退避部4に接続される管体から成る空気抜き管経路6を備え、当該空気抜き管経路6によって、排水管経路3内の空気を水退避部4へと排出するよう構成したことを特徴とする排水構造である。
【0008】
請求項2に記載の排水構造は、前記排水口31に配置されて排水口31の開閉を行う弁体71と、前記弁体71の開口/閉口を遠隔的に操作する操作部4と、操作部4から弁体71まで接続し、操作部4の操作を弁体71に伝達するレリースワイヤ72と、から構成される遠隔操作式排水栓装置7を備えると共に、前記操作部4を前記水退避部4に配置構成したことを特徴とする段落0007に記載の排水構造である。
【0009】
請求項3に記載の排水構造は、箱体から成る槽体1と、槽体1の底部に開口されて槽体1内の排水を下流へと排水する排水口31と、排水口31からの排水を下水管へと排水する排水トラップ2と、排水口31から排水トラップ2までの間を接続して構成される排水管経路3と、槽体1の上縁又は側面に開口する開口部51と、一端を開口部51に接続し他端を排水管経路3に接続する管体52と、前記開口部51から流入した排水を排水管経路3に排水する、前記開口部51と管体52で構成される第2排水管経路5と、から構成された排水構造において、入り口側端部61を排水管経路3の途中位置から分岐して接続し、出口側端部62を前記第2排水管経路5の経路上のいずれかに接続して構成した空気抜き管経路6を備え、当該空気抜き気管経路6によって、排水管経路3に流入する空気を第二配管経路5へと排出するよう構成したことを特徴とする排水構造である。
【0010】
請求項4に記載の排水構造は、前記排水口31に配置されて排水口31の開閉を行う弁体71と、前記弁体71の開口/閉口を遠隔的に操作する操作部51と、操作部51から弁体71まで接続し、操作部51の操作を弁体71に伝達するレリースワイヤ72と、操作部51から排水管経路3までを接続する筒状のチューブ管52と、から構成される遠隔操作式排水栓装置7を備えると共に、前記操作部51を第2排水管経路5の開口部51に配置構成し、チューブ管52を第2排水管経路5の管体52とし、さらにレリースワイヤ72を第2排水管経路5内に配置したことを特徴とする段落0009に記載の排水構造である。
【0011】
請求項5に記載の排水構造は、前記槽体1の側面に開口した槽体1の溢れ水を排水するオーバーフロー開口51と、オーバーフロー開口51から排水管経路3までを接続するオーバーフロー配管52と、前記オーバーフロー開口51を第2排水管経路5の開口部51に配置構成し、オーバーフロー配管52を第2排水管経路5の管体52としたことを特徴とする段落0009に記載の排水構造である。
【0012】
請求項6に記載の排水構造は、前記開口部51に、空気抜き管経路6の出口側端部62を接続したことを特徴とする前記段落0009乃至段落0011のいずれか一つに記載の排水構造である。
【0013】
請求項7に記載の排水構造は、前記管体52に、空気抜き管経路6の出口側端部62を接続したことを特徴とする前記段落0009乃至段落0011のいずれか一つに記載の排水構造である。
【0014】
請求項8に記載の排水構造は、箱体から成る槽体1と、槽体1の底部に開口されて槽体1内の排水を下流へと排水する排水口31と、排水口31からの排水を下水管へと排水する排水トラップ2と、排水口31から排水トラップ2までの間を接続して構成される排水管経路3と、から構成された排水構造において、入り口側端部61を排水管経路3の途中位置から分岐して接続し、出口側端部62を前記排水トラップ2の封水より上流の箇所に接続して構成した空気抜き管経路6を備えて構成したことを特徴とする排水構造である。
【0015】
請求項9に記載の排水構造は、前記空気抜き管経路6の入り口側端部61を、排水管経路3の断面視略L字状からなるエルボ管32に接続したことを特徴とする前記段落0007乃至段落0014のいずれか一つに記載の排水構造である。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の本発明は、槽体1の上縁に水を一時的に退避させる水退避部4を構成し、入り口側端部61を排水管経路3の途中位置から分岐して接続し、出口側端部62を前記水退避部4に接続される管体から成る空気抜き管経路6を備えたことから、排水管経路3中の空気を排水管経路3外へ排出することができるし、空気抜き管経路6から排水や泡があふれ出たとしても、水退避部4の中に水や泡が退避するので、空気抜き管経路6中の水や泡が床や防水パン上にあふれでるようなことがない。また、水退避部4中に一旦退避した排水や泡はそのまま空気抜き管経路6中に戻るか、そのまま水退避部4中で蒸発するので、水退避部4中にいつまでも水が貯留したままになることはない。
請求項2に記載の本発明は、遠隔操作式排水栓装置7を備え、前記操作部4を前記水退避部4に配置構成したことから、遠隔操作式排水栓装置7の操作部4に水退避部4を兼用させることができる。
請求項に記載の本発明は、入り口側端部61を排水管経路3の途中位置から分岐して接続し、出口側端部62を前記第2排水管経路5の経路上のいずれかに接続して構成した空気抜き管経路6を備えたことから、排水管経路3中の空気を排水管経路3外へ排出することができるし、空気抜き管経路6から排水や泡があふれ出たとしても、第2排水管経路5の中に水や泡が流れ込むようになっているので、空気抜き管経路6中の水や泡が床や防水パン上にあふれでるようなことがない。また、第2排水管経路5に流入した排水や泡はそのまま第2排水管経路5を経由して排水管経路3に再流入し、最終的には排水トラップ2を介して下水管へと排水される。
請求項に記載の本発明は、遠隔操作式排水栓装置7を備え、前記操作部51を第2排水管経路5の開口部51に配置構成し、チューブ管52を第2排水管経路5の管体52とし、さらにレリースワイヤ72を第2排水管経路5内に配置したことから、遠隔操作式排水栓装置7のチューブ管52を第2排水管経路5として使用することができる。
請求項に記載の本発明は、前記オーバーフロー開口51を第2排水管経路5の開口部51に配置構成し、オーバーフロー配管52を第2排水管経路5の管体52としたことから、オーバーフロー装置のオーバーフロー配管52を第2排水管経路5として使用することができる。
請求項6に記載の本発明は、前記開口部51に、空気抜き管経路6の出口側端部62を接続したことから、より空気抜き管経路6中の開放端部をより上位に設定することができる。
請求項7に記載の本発明は、前記管体52に、空気抜き管経路6の出口側端部62を接続したことから、空気抜き管経路6中に逆流した排水を第2排水管経路5中へと排水することができる。
請求項8に記載の本発明は、前記排水トラップ2の封水より上流の箇所に、空気抜き管経路6の出口側端部62を接続したことから、空気抜き管経路6中に逆流した排水を排水トラップ2中へと直接的に排水することができる。
請求項9に記載の本発明は、前記空気抜き管経路6の入り口側端部61を、排水管経路3の断面視略L字状からなるエルボ管32に接続したことから、エルボ部分に貯留する空気を排水管経路3外へ円滑に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例1を示す洗面台の断面図である。
図2】実施例2を示す浴室の排水構造の断面図である。
図3】実施例3を示す浴室の排水構造の断面図である。
図4】空気抜き管経路の出口側端部がチューブ管に接続されている、その他の実施例を示す浴室の排水構造の断面図である。
図5】空気抜き管経路の出口側端部がオーバーフロー配管に接続されている、その他の実施例を示す浴室の排水構造の断面図である。
図6】実施例3の形態を、洗面台において適用した状態を示し、更に空気抜き管経路の出口側端部がオーバーフロー開口に接続されている、その他の実施例を示す洗面台の断面図である。
図7】実施例3の形態を、洗面台において適用した状態を示し、更に空気抜き管経路の出口側端部がオーバーフロー配管に接続されている、その他の実施例を示す洗面台の断面図である。
図8】空気抜き管経路の出口側端部が排水トラップの封水より上流に接続されている、その他の実施例を示す浴室の排水構造の断面図である。
図9】空気抜き管経路の出口側端部が排水受け部の蓋部材やフロート目皿、目皿などに接続されている、その他の実施例を示す浴室の排水構造の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0018】
本実施例の排水構造は、洗面ボウル1が構成される洗面台から構成される排水構造として用いられる。
本実施例は、図1に示すように、槽体1としての洗面ボウル1と、排水口31と、排水管経路3と、排水トラップ2と、遠隔操作式排水栓装置7と、水退避部4と、空気抜き管経路6と、から構成される。
槽体1は、洗面台に設置する上面が開放された箱体の洗面ボウル1であって、底部に後述する排水口31が開口されて成る。
排水口31は、前記洗面ボウル1の底部に開口する排水用の穴であって、本実施例では円筒状で上端に外側方向に飛び出すフランジを有した排水栓を接続している。また、当該排水口31には後述する遠隔操作式排水栓装置7の弁体71が備えられている。
排水管経路3は、排水口31から排水トラップ2までの経路をいう。本実施例では、排水口31に取り付けた排水栓、排水栓から排水トラップ2までを接続した管体を指して排水管経路3という。
また、排水管経路3の管体は、排水栓から側方に延出し、断面視L字状のエルボ管32を介して排水トラップ2に接続している。また、排水管経路3は、洗面ボウル1内の排水を排水トラップ2へと排水する為の部材である。
排水トラップ2は、管体を略U字状に屈曲させて内部に封水を備えて下水管からの臭気や害虫を室内側へ逆流することを防止する部材である。また、排水トラップ2内に流入した排水は、封水を介して最終的には下水管へと排水される。
遠隔操作式排水栓装置7は、弁体71と、操作部4と、レリースワイヤ72と、から構成される。
弁体71は、排水口31に備えられて排水口31を開閉し、洗面ボウル1内の排水を排水/止水する部材であり、後述の操作部4の操作により弁体71が上下動して排水口31を開閉する。
操作部4は、洗面ボウル1の上縁部に構成される部材であって、弁体71の開口/閉口を操作する部材である。本実施例では後述のレリースワイヤ72のインナーワイヤの前進/後退の位置を保持するスラストロック機構を備える。
レリースワイヤ72は、操作部4から排水口31の弁体71までを連絡し、操作部4の操作を弁体71まで動力伝達する部材である。本実施例では、可撓性を有した中空の管体から成るアウターチューブと、アウターチューブ内を進退する、金属の圧縮コイルからなるインナーワイヤから構成する。操作部4を操作すると、レリースワイヤ72のインナーワイヤがアウターチューブ内で前進し、弁体71を排水口31から押し上げ、操作部4のスラストロック部材がインナーワイヤの前進を保持することで、排水口31の弁体71は上昇状態で配置され、排水口31が開口することとなる。また、操作部4を再度操作すると、今度はスラストロック機構の保持が解除され、レリースワイヤ72内部に内臓されているリターンスプリングの力により、アウターチューブの中でインナーワイヤが後退する。そうすると、インナーワイヤの前進により上昇していた弁体71が自重により下降し、排水口31に着座する。弁体71によって排水口31を閉口することができる。
水退避部4は、洗面ボウル1上縁に構成され、前記遠隔操作式排水栓装置7の操作部4が内部に配置されて、底面側とは完全に縁切りされている凹スペースである。当該水退避部4は、後述の空気抜き管経路6の出口側端部62が接続され、空気抜き管経路6から排水や泡が流れ込んだとしても、一時的に水退避部4に排水や泡を貯留し、時間が経過すれば空気抜き管経路6に再度流入させ、再度排水管経路3中に排水させるか、水退避部4内に残留した排水や泡は、蒸発したりすることができる。このような構成により、空気抜き管経路6中の排水や泡が、洗面ボウル1下のキャビネット内や、室内の床面にこぼれおちるようなことがない。
空気抜き管経路6は、前記排水管経路3の途中位置に接続される内部が中空の可撓性を有した管体である。本実施例では、空気抜き管経路6は排水管経路3中のエルボ管32の角部分に入り口側端部61を分岐させて接続し、出口側端部62を水退避部4に接続して成る。よって、空気抜き管経路6の出口側端部62は、水退避部4内に開放されて成る。
また、この空気抜き管経路6は、排水管経路3に流入する空気を当該空気抜き管経路6によって排水管経路3外へと放出するための管路である。
【0019】
上記の実施例である排水構造は以下のような排水の流れとなる。
洗面ボウル1内に排水が発生し、使用者が操作部4を操作して排水口31の弁体71を上昇させると排水口31が開口し、排水口31に取りつけた排水栓から排水管経路3内に排水される。また、排水管経路3内の排水は、排水口31、管体、エルボ管32、を通過して排水トラップ2へと排水され、排水トラップ2内に流入した排水は、封水を通過し下水管へと排水される。
また、洗面ボウル1内に水を貯水したい場合は、操作部4を再度操作して、排水口31の弁体71を下降させ、排水口31に着座させて排水口31を閉口する。そうすると、洗面ボウル1内に水を貯水することができる。
また、空気抜き管経路6は、排水管経路3内部に排水中の空気が溜まった際、空気抜き管経路6の入り口側端部61から出口側端部62を経由して排水管経路3の外部、具体的には水退避部4に空気を排出する。このとき、排水中の、特にエルボ部分に空気溜まりは発生しやすいが、エルボ管32の角部に空気抜き管経路6の入り口側端部61を構成しているので、円滑に空気抜きが達成できる。
また、空気抜き管経路6中の空気は、水退避部4から外部に放出される。
そして、空気抜き管経路6から逆流した排水や泡は、水退避部4内に一時的に退避され、排水管経路3中の排水が終了したらそのまま空気抜き管経路6の出口側端部62から入り口側端部61までを流下し、排水管経路3に再流入することができる。また、仮に空気抜き管経路6から排水することが出来なかったとしても、水退避部4内で、そのまま蒸発させることができる。
このように空気抜き管経路6を構成することで、排水管経路3中の空気が外部に放出されるので、空気によって阻害されていた排水の流れが円滑となり、排水流量が向上する。
また、空気抜き管経路6は出口側端部62が水退避部4に接続されているので、空気抜き管経路6から排水や泡が逆流したとしても、室内側に水や泡がこぼれ落ちて床面を汚すことがない。
【実施例2】
【0020】
本実施例の排水構造は、浴槽1と、洗い場パン8と、浴槽パン9と、から構成される浴室の排水構造として用いられる。
本実施例は、図2に示すように、槽体1としての浴槽1と、浴槽パン9と、洗い場パン8と、排水口31と、排水管経路3と、排水トラップ2と、遠隔操作式排水栓装置7と、第2排水管経路5と、開口部51と、空気抜き管経路6と、から構成される。
槽体1は、浴室に設置する上面が開放された箱体の浴槽1であって、底部に後述する排水口31が開口されて成る。
浴槽パン9は、上方に浴槽1を載置する防水パンであって、底部に排水用の排水穴が開口されて成る。浴槽パン9の排水穴には、断面視L字状に構成した排水受け部が構成されている。この排水受け部は、浴槽パン9裏の排水穴に接続されて、後述の排水トラップ2まで接続されている。結果的に、浴槽1からの排水と、浴槽パン9上の排水を集水し、排水受け部から排水トラップ2まで排水する。
洗い場パン8は、浴槽パン9の横に載置している防水パンであって、使用者が体を洗うためのスペースをつくる。また、底部には排水用の排水穴が開口されており、後述する排水トラップ2が接続されて構成される。
排水口31は、前記浴槽1の底部に開口する排水用の穴であって、本実施例では円筒状で上端に外側方向に飛び出すフランジを有した排水栓を接続している。また、当該排水口31には後述する遠隔操作式排水栓装置7の弁体71が備えられている。
排水管経路3は、排水口31から後述する洗い場パン8に設置した排水トラップ2までの経路をいう。本実施例では、排水口31に取り付けた排水栓、排水栓から排水受け部までを接続した管体、排水受け部から排水トラップ2までを指して排水管経路3という。
また、排水管経路3の管体は、排水栓から側方に延出し、浴槽パン9の排水穴に接続するよう断面視L字状のエルボ管32を介して排水受け部に排水穴を介して接続している。
排水管経路3は、浴槽1内の排水を排水トラップ2へと排水する為の部材である。
排水トラップ2は、洗い場パン8の排水穴に取り付けられて、内部に封水を備えて下水管からの臭気や害虫を室内側へ逆流することを防止する部材である。また、排水トラップ2は、上面には洗い場パン8からの排水が流入し、側面に構成された枝管には前記排水管経路3である排水受け部が管体を介して接続されており、結果的に浴槽1及び浴槽パン9からの排水も流入する。また、排水トラップ2内に流入した排水は、側面に構成した排出口から排出され、排出口に接続された排水管などを介して最終的には下水管へと排水される。
遠隔操作式排水栓装置7は、弁体71と、操作部51と、チューブ管52と、レリースワイヤ72と、から構成される。
弁体71は、排水口31に備えられて排水口31を開閉し、浴槽1内の排水を排水/止水する部材であり、後述の操作部51の操作により弁体71が上下動して排水口31を開閉する。
操作部51は、浴槽1の上縁部に構成される部材であって、弁体71の開口/閉口を操作する部材である。本実施例では後述のレリースワイヤ72のインナーワイヤの前進/後退の位置を保持するスラストロック機構を備える。また、後述の開口部51にフランジとナットで挟持して取り付けられる。
チューブ管52は管体52であって、操作部51から排水栓までを水密的に接続するチューブ状の管体であって、内部にレリースワイヤ72を挿通配置する。
レリースワイヤ72は、管体52内部に配置されて、操作部51から排水口31の弁体71までを連絡し、操作部51の操作を弁体71まで動力伝達する部材である。本実施例では、可撓性を有した中空の管体から成るアウターチューブと、アウターチューブ内を進退する、金属の圧縮コイルからなるインナーワイヤから構成する。操作部51を操作すると、レリースワイヤ72のインナーワイヤがアウターチューブ内で前進し、弁体71を排水口31から押し上げ、操作部51のスラストロック部材がインナーワイヤの前進を保持することで、排水口31の弁体71は上昇状態で配置され、排水口31が開口することとなる。また、操作部51を再度操作すると、今度はスラストロック機構の保持が解除され、レリースワイヤ72内部に内臓されているリターンスプリングの力により、アウターチューブの中でインナーワイヤが後退する。そうすると、インナーワイヤの前進により上昇していた弁体71が自重により下降し、排水口31に着座する。弁体71によって排水口31を閉口することができる。
開口部51は、浴槽1上縁に開口する穴であって、前記遠隔操作式排水栓装置7の操作部51が水密的に取り付けられる。
第2排水管経路5は、前記開口部51、チューブ管52から構成される経路であって、本実施例では、遠隔操作式排水栓装置7のレリースワイヤ72が配置される。また、本第2排水管経路5は、浴槽1上縁から開口部51を介して操作部51内に流入する排水を排水管経路3中に排水する。また、後述の空気抜き管経路6からの排水も、第2排水管経路5から排水管経路3へと排水される。
空気抜き管経路6の入り口側端部61は、前記排水管経路3のエルボ管32の角部に接続される、内部が中空であって、可撓性を有した管体である。本実施例では、空気抜き管経路6は浴槽パン9内部に配置されており、入り口側端部61を排水管経路3の途中位置を分岐させて接続し、出口側端部62を開口部51に取り付けた操作部51に水密的に接続されて成る。よって、空気抜き管経路6の出口側端部62は、開口部51である操作部51内で開放されている。
また、この空気抜き管経路6は、排水管経路3に流入する空気を当該空気抜き管経路6によって排水管経路3外へと放出するための管路である。
【0021】
上記の実施例である排水構造は以下のような排水の流れとなる。
浴槽1内に排水が発生し、使用者が操作部51を操作して排水口31の弁体71を上昇させると排水口31が開口し、排水口31に取りつけた排水栓から排水管経路3内に排水される。また、排水管経路3内の排水は、排水口31に取り付けた排水栓、排水栓から排水受け部33までを接続した管体、排水受け部33から排水トラップ2までを通過して排水トラップ2へと排水され、排水トラップ2内に流入した排水は、封水を通過し下水管へと排水される。
また、浴槽1内に水を貯水したい場合は、操作部51を再度操作して、排水口31の弁体71を下降させ、排水口31に着座させて排水口31を閉口する。そうすると、浴槽1内に水を貯水することができる。
また、空気抜き管経路6は、排水管経路3内部に排水中の空気が溜まった際、空気抜き管経路6の入り口側端部61から出口側端部62を経由して排水管経路3の外部(操作部51)に空気を排出する。このとき、排水中の、特にエルボ管32部分に空気溜まりは発生しやすいが、エルボ管32の角部に空気抜き管経路6の入り口側端部61を構成しているので、円滑に空気抜きが達成できる。
また、空気抜き管経路6中の空気は、開口部51に設置された操作部51から排水管経路3の外部に放出される。
そして、空気抜き管経路6から逆流した排水や泡は、開口部51に設置された操作部51から第2排水管経路5中に流入し、そのまま第2排水管経路5である管体52を流下し、排水管経路3に再流入することができる。
このように空気抜き管経路6を構成することで、排水管経路3中の空気が外部に放出されるので、空気によって阻害されていた排水の流れが円滑となり、排水流量が向上する。
また、空気抜き管経路6の出口側端部62は開口部51に設置された操作部51に接続されているので、空気抜き管経路6から排水や泡が逆流したとしても、第2排水管経路5から排水管経路3へと排水されるので、室内側に水や泡がこぼれ落ちて浴槽パン9を汚すことがない。
【実施例3】
【0022】
本実施例の排水構造は、浴槽1と、洗い場パン8と、浴槽パン9と、から構成される浴室の排水構造として用いられる。
本実施例は、図3に示すように、槽体1としての浴槽1と、浴槽パン9と、洗い場パン8と、排水口31と、排水管経路3と、排水トラップ2と、オーバーフロー装置と、開口部51と、第2排水管経路5と、空気抜き管経路6と、から構成される。
槽体1は、浴室に設置する上面が開放された箱体の浴槽1であって、底部に後述する排水口31が開口されて成る。
浴槽パン9は、上方に浴槽1を載置する防水パンであって、底部に排水用の排水穴が開口されて成る。浴槽パン9の排水穴には、断面視L字状に構成した排水受け部33が構成されている。この排水受け部33は、浴槽パン9裏の排水穴に接続されて、後述の排水トラップ2まで接続されている。結果的に、浴槽1からの排水と、浴槽パン9上の排水を集水し、排水受け部33から排水トラップ2まで排水する。
洗い場パン8は、浴槽パン9の横に載置している防水パンであって、使用者が体を洗うためのスペースをつくる。また、底部には排水用の排水穴が開口されており、後述する排水トラップ2が接続されて構成される。
排水口31は、前記浴槽1の底部に開口する排水用の穴であって、本実施例では円筒状で上端に外側方向に飛び出すフランジを有した排水栓を接続している。
排水管経路3は、排水口31から後述する洗い場パン8に設置した排水トラップ2までの経路をいう。本実施例では、排水口31に取り付けた排水栓、排水栓から排水受け部33までを接続した管体、排水受け部33から排水トラップ2までを指して排水管経路3という。
また、排水管経路3の管体は、排水栓から側方に延出し、浴槽パン9の排水穴に接続するよう断面視L字状のエルボ管32を介して排水受け部33に排水穴を介して接続している。
排水管経路3は、浴槽1内の排水を排水トラップ2へと排水する為の部材である。
排水トラップ2は、洗い場パン8の排水穴に取り付けられて、内部に封水を備えて下水管からの臭気や害虫を室内側へ逆流することを防止する部材である。また、排水トラップ2は、上面には洗い場パン8からの排水が流入し、側面に構成された枝管には前記排水管経路3である排水受け部33が管体を介して接続されており、結果的に浴槽1及び浴槽パン9からの排水も流入する。また、排水トラップ2内に流入した排水は、側面に構成した排出口から排出され、排出口に接続された排水管などを介して最終的には下水管へと排水される。
オーバーフロー装置は、オーバーフロー開口51と、オーバーフロー配管52と、から構成され、槽体1内の水が浴槽1上縁部からあふれ出さないようにする配管であって、排水管経路3に接続される。
オーバーフロー開口51は、浴槽1の側面上位に構成される開口であって、オーバーフロー配管52が接続される。本実施例では断面視L字状のエルボ管32から成る。また、後述する開口部51に接続される。
オーバーフロー配管52は、管体52であって、前記のオーバーフロー開口51に上流が接続され、下流の端部を排水管経路3に接続する。オーバーフロー配管52は、オーバーフロー開口51から流入した排水を排水管経路3に排水する部材である。
開口部51は、浴槽1側面の上位に開口する穴であって、前記オーバーフロー装置のオーバーフロー開口51が水密的に取り付けられる。
第2排水管経路5は、前記開口部51であるオーバーフロー開口51と、管体52であるオーバーフロー配管52から構成される経路であって、浴槽1の溢れ水を開口部51を介してオーバーフロー開口51を通過し、管体52であるオーバーフロー配管52を通過させて排水管経路3中に排水する。また、後述の空気抜き管経路6からの排水も、第2排水管経路5から排水管経路3へと排水される。
空気抜き管経路6は、前記排水管経路3のエルボ管32に接続される内部が中空の管体である。本実施例では、空気抜き管経路6は浴槽パン9内部に配置されており、入り口側端部61を排水管経路3であるエルボ管32の途中位置を分岐させて接続し、出口側端部62を開口部51であるオーバーフロー開口51に水密的に接続して成る。よって、空気抜き管経路6の出口側端部62は、開口部51で開放されている。
また、この空気抜き管経路6は、排水管経路3に流入する空気を当該空気抜き管経路6の入り口側端部61から出口側端部62を経由することによって排水管経路3外へと放出するための管路である。
【0023】
上記の実施例である排水構造は以下のような排水の流れとなる。
浴槽1内に排水が発生すると、排水口31に取りつけた排水栓から排水管経路3内に排水される。また、排水管経路3内の排水は、排水口31に取り付けた排水栓、排水栓から排水受け部33までを接続した管体、排水受け部33から排水トラップ2までを通過して排水トラップ2へと排水され、排水トラップ2内に流入した排水は、封水を通過し下水管へと排水される。
また、空気抜き管経路6は、排水管経路3内部に排水中の空気が溜まった際、空気抜き管経路6の入り口側端部61から出口側端部62方向へ排水管経路3空気を外部へ排出する。このとき、排水中の、特にエルボ管32部分に空気溜まりは発生しやすいが、エルボ管32の角部に空気抜き管経路6を構成しているので、円滑に空気抜きが達成できる。
また、空気抜き管経路6中の空気は、出口側端部62を経由してオーバーフロー開口51から排水管経路3の外部に放出される。
そして、空気抜き管経路6から逆流した排水や泡は、開口部51に設置されたオーバーフロー開口51から第2排水管経路5中に流入し、そのまま第2排水管経路5である管体52を流下し、排水管経路3に再流入することができる。
このように空気抜き管経路6を構成することで、排水管経路3中の空気が外部に放出されるので、空気によって阻害されていた排水の流れが円滑となり、排水流量が向上する。
また、空気抜き管経路6の出口側端部62は開口部51に設置されたオーバーフロー開口51に接続されているので、空気抜き管経路6の入り口側端部61から排水や泡が逆流したとしても、第2排水管経路5から排水管経路3へと排水されるので、室内側に水や泡がこぼれ落ちて浴槽パン9を汚すことがない。
【0024】
本発明は前記した実施例のほか、特許請求の範囲を越えない範囲で適宜変更は可能である。
前記第2実施例では、空気抜き管経路6の出口側端部を開口部51である遠隔操作式排水栓装置7の操作部51に接続しているが、図4に示すように第2排水管経路5中の管体52に接続してもかまわない。
前記第3実施例では、空気抜き管経路6の出口側端部62を開口部51であるオーバーフロー装置のオーバーフロー開口51に接続しているが、図5に示すように、第2排水管経路5の管体52であるオーバーフロー配管52に接続してもかまわない。
また、第3実施例では、浴槽1のオーバーフロー装置に空気抜き管経路6を接続しているが、図6及び図7に示すように洗面台における洗面ボウル1のオーバーフロー装置に構成しても良い。なお、このときの空気抜き管の出口側端部62の接続先は、図6に示すようにオーバーフロー開口51であってもよいし、図7に示すようにオーバーフロー配管52に接続しても良い。
また、このほか、空気抜き管経路6の出口側端部62を、図8に示すように排水トラップ2の封水より上流に接続しても構わない。
また、空気抜き管経路6の出口側端部62を、図9に示すように排水受け部33に取り付けられる、目皿部材やフロート弁付き蓋、密閉蓋等に接続しても構わない。
また、前記実施例では、排水管経路3と空気抜き管経路6の接続箇所について、エルボ管32の角部と記載してるが、これはエルボ管32の上側であれば良い。また、エルボ管32の上面であれば尚良い。
【符号の説明】
【0025】
1 槽体、浴槽、洗面ボウル
2 排水トラップ
3 排水管経路
31 排水口
32 エルボ管
33 排水受け部
4 水退避部、操作部
5 第2排水管経路
51 開口部、操作部、オーバーフロー開口
52 管体、チューブ管、オーバーフロー配管
6 空気抜き管経路
61 入り口側端部
62 出口側端部
7 遠隔操作式排水栓装置
71 弁体
72 レリースワイヤ
8 洗い場パン
9 浴槽パン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9