【文献】
"パズル&ドラゴンズ",「月刊アプリスタイル 創刊号」,日本,株式会社イースト・プレス,2012年12月28日,第1巻,第1号,p.120-125,(特に、p.121下方のゲーム画面内の「総コスト」)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この抽選ゲームでは、抽選対象となる全てのコンテンツの抽選確率を合計すると100%となるように設定されているため、抽選対象となるコンテンツの種類や個数が増加すればするほど、各コンテンツの抽選確率をより低く設定しなければならない。希少価値の高いコンテンツ(人気の高いコンテンツ)については、もともと極めて低い抽選確率が設定されているため、さらに抽選確率が低くなってしまうと、そのコンテンツの獲得を希望するユーザーが繰り返し抽選を行なったとしても、ほとんど手に入れることができないことになる。その結果、抽選ゲームに対するプレイ意欲を低下させることになってしまう。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザーが希望するコンテンツを獲得し易くした抽選ゲームを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、
各々のコンテンツに対応付けて抽選確率が設定されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶部と、
抽選対象となるコンテンツを、抽選対象になり得る全部のコンテンツから、ユーザーが指定したコンテンツを含む一部のコンテンツに減少させる制御を行なう抽選対象制御部と、
前記一部のコンテンツそれぞれに設定された抽選確率を上昇させることにより、前記全部のコンテンツそれぞれに設定された抽選確率の合計値と、前記一部のコンテンツそれぞれの上昇後の抽選確率の合計値が同じになるように制御を行なう抽選確率制御部と、
前記ユーザーの操作に従って、抽選対象となる前記一部のコンテンツの中から各コンテンツの上昇後の抽選確率に基づきいずれかのコンテンツを選択して前記ユーザーに付与する抽選部と、
を備えたことを特徴とする情報処理装置である。
このような情報処理装置によれば、ユーザーが希望するコンテンツを含むように抽選対象を絞り込むことで、各コンテンツに対応付けて設定された抽選確率を上昇させることができる。その結果、ユーザーは希望のコンテンツを獲得し易くなる。
【0007】
また、前記コンテンツ情報記憶部が記憶するコンテンツ情報には、各々のコンテンツに対応付けてポイント値が設定されており、
前記抽選対象制御部は、前記一部のコンテンツそれぞれのポイント値を合算した総ポイントが所定ポイントを超えないように、抽選対象を前記一部のコンテンツに減少させる制御を行なうことが望ましい。
これにより、所定ポイントに収まるように抽選対象を絞り込むことで、各コンテンツに対応付けて設定された抽選確率を上昇させることができる。その結果、ユーザーは希望のコンテンツを獲得し易くなる。
【0008】
また、前記コンテンツ情報記憶部が記憶するコンテンツ情報には、各々のコンテンツに対応付けてポイント値が設定されており、
前記抽選対象制御部によって抽選対象が前記一部のコンテンツに減少した結果、前記一部のコンテンツそれぞれのポイント値を合算した総ポイントが所定ポイントを超えたことにより、前記一部のコンテンツそれぞれの所定パラメーターを減少させるパラメーター制御部を、さらに備えることが望ましい。
これにより、抽選対象が一部のコンテンツに絞り込まれたときに、一部のコンテンツの総ポイントと各コンテンツの所定パラメーターとのバランスを調整できる。
【0009】
また、前記抽選対象制御部は、ユーザーの仮想通貨又は所定アイテムを消費することを条件として、前記一部のコンテンツそれぞれのポイント値を合算した総ポイントが所定ポイントを超えることを許可することが望ましい。
これにより、このような条件を設けることで、一部のコンテンツそれぞれのポイント値を合算した総ポイントが所定ポイントを常に超えないように制限することができる。
【0010】
また、前記抽選部は、ユーザーのコストを消費することを条件として、抽選対象となる前記一部のコンテンツの中から選択したコンテンツを付与し、
前記抽選対象制御部は、前記抽選部が消費させるユーザーのコストを増加させることを条件として、前記一部のコンテンツそれぞれのポイント値を合算した総ポイントが所定ポイントを超えることを許可することが望ましい。
これにより、このような条件を設けることで、一部のコンテンツそれぞれのポイント値を合算した総ポイントが所定ポイントを常に超えないように制限することができる。
【0011】
また、前記コンテンツ情報記憶部が記憶するコンテンツ情報には、各々のコンテンツに関連付けて合成時に必要とされる素材コンテンツが設定されており、
前記ユーザーの操作に従って、関連付けられた素材コンテンツを合成することによってコンテンツをレベルアップさせる合成ゲーム実行部を、さらに備え、
前記抽選対象制御部は、抽選対象となるコンテンツを、抽選対象になり得る全部のコンテンツから、ユーザーが指定したコンテンツ及びその指定されたコンテンツに関連付けられた素材コンテンツを含む一部のコンテンツに減少させることが望ましい。
これにより、ユーザーが希望するコンテンツを指定するだけで、希望のコンテンツだけでなく、その素材コンテンツをも獲得し易くなる。
【0012】
また、コンピューターを、
各々のコンテンツに対応付けて抽選確率が設定されたコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶手段、
抽選対象となるコンテンツを、抽選対象になり得る全部のコンテンツから、ユーザーが指定したコンテンツを含む一部のコンテンツに減少させる制御を行なう抽選対象制御手段、
前記一部のコンテンツそれぞれに設定された抽選確率を上昇させることにより、前記全部のコンテンツそれぞれに設定された抽選確率の合計値と、前記一部のコンテンツそれぞれの上昇後の抽選確率の合計値が同じになるように制御を行なう抽選確率制御手段、
前記ユーザーの操作に従って、抽選対象となる前記一部のコンテンツの中から各コンテンツの上昇後の抽選確率に基づきいずれかのコンテンツを選択して前記ユーザーに付与する抽選手段、
として機能させるためのプログラムである。
このようなプログラムによれば、ユーザーが希望するコンテンツを獲得し易くした抽選ゲームを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下では、本発明の実施形態に係る情報処理装置、プログラム及び情報処理システムについて詳細に説明する。なお、本発明はコンテンツを用いて行なう抽選ゲームを採用する情報処理装置、プログラム及び情報処理システム等に広く適用できる。
【0015】
[実施形態]
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、1台以上のクライアント端末10とサーバー装置20とがネットワークNを介して接続されている。
【0016】
クライアント端末10は、ユーザーが操作するPC、スマートフォン、タブレットなどの端末装置や、家庭用や業務用のゲーム専用機器などの端末装置である。サーバー装置20は、クライアント端末10でユーザーにより行われるゲームの管理や制御、ゲーム内での課金処理等を行う。ネットワークNは、インターネット等であって、移動無線基地局などを含む。
【0017】
なお、本発明は
図1に示すクライアント・サーバー型の情報処理システム1の他、ゲーム内での課金処理を行う仕組みを別途設けることで単体のゲーム装置においても適用可能である。
図1の情報処理システム1は一例であって用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。例えば、
図1のサーバー装置20は複数のコンピューターに分散して構成してもよい。
【0018】
<ハードウェア構成>
《クライアント端末及びサーバー装置》
図2は、本実施形態に係るコンピューター50の一例を示すハードウェア構成図である。本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、例えば
図2に示すハードウェア構成のコンピューター50により実現される。なお、コンピューター50は情報処理装置の一例である。
【0019】
コンピューター50は、
図2に示すように、CPU51、RAM52、ROM53、通信インタフェース54、入力装置55、表示装置56、外部インタフェース57、及びHDD58などを備えており、それぞれがバスラインBで相互に接続されている。なお、入力装置55及び表示装置56は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。
【0020】
CPU51は、ROM53やHDD58などの記憶装置からプログラムやデータをRAM52上に読み出し、読み出したプログラムやデータに基づく各種処理を実行することによって、コンピューター全体の制御や機能を実現する演算装置である。
【0021】
RAM52は、プログラムやデータを一時保持するための揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例であり、CPU51が各種処理を実行する際のワークエリアとしても利用される。
【0022】
ROM53は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ(記憶装置)の一例である。ROM53には、コンピューター50の起動時に実行されるBIOS、OS設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。
【0023】
通信インタフェース54は、コンピューター50をネットワークNに接続するためのインタフェースである。これにより、コンピューター50は通信インタフェース54を介してデータ通信を行うことができる。
【0024】
入力装置55は、ユーザー又は管理者が各種信号を入力するのに用いる装置である。本実施形態における入力装置55は、例えば、タッチパネル、操作キーやボタン、キーボードやマウスなどの操作装置である。
【0025】
表示装置56は、ユーザー又は管理者に対して各種情報を画面表示するための装置である。本実施形態における表示装置56は、例えば、液晶や有機ELなどのディスプレイである。
【0026】
外部インタフェース57は、外部装置とデータ通信可能に接続するためのインタフェースである。これにより、コンピューター50は外部インタフェース57を介して記録媒体の読み取り及び/又は書き込みを行うことができる。外部装置は、例えば、フレキシブルディスク、CD、DVD、SDメモリカード、USBメモリなどの記録媒体である。
【0027】
HDD58は、プログラムやデータを格納している不揮発性の記憶装置の一例である。格納されるプログラムやデータには、コンピューター全体を制御する基本ソフトウェアであるOS、及びOS上において各種機能を提供するアプリケーションなどがある。
【0028】
なお、HDD58に替えて、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置(例えばソリッドステートドライブ:SSD)を利用してもよい。
【0029】
本実施形態に係るクライアント端末10及びサーバー装置20は、上述したハードウェア構成のコンピューター50においてプログラムを実行することにより、後述するような各種処理を実現できる。
【0030】
<ソフトウェア構成>
《サーバー装置》
図3は、本実施形態に係るサーバー装置20の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るサーバー装置20は、例えば
図3に示す機能ブロックにより実現される。
【0031】
本実施形態に係るサーバー装置20は、プログラムを実行することにより、サーバー制御部200、サーバー記憶部220、及びサーバー通信部240を実現する。
【0032】
サーバー制御部200は、各種ゲームに関する処理を実行する機能を有する。このサーバー制御部200は、対戦ゲーム実行部201、合成ゲーム実行部202、抽選対象制御部203、抽選確率制御部204、抽選部205、パラメーター制御部206、及び表示制御部207を含む。
【0033】
対戦ゲーム実行部201は、クライアント端末10がユーザーから受け付けたゲーム操作に基づいて、ユーザーの所持するコンテンツを対戦相手となる他のコンテンツと対戦させる対戦ゲームを実行する。
【0034】
合成ゲーム実行部202は、クライアント端末10がユーザーから受け付けたゲーム操作に基づいて、ユーザーが自己の所持するコンテンツの中から指定したベースとなるコンテンツ(ベースコンテンツ)に素材となるコンテンツ(素材コンテンツ)を合成することで、そのベースコンテンツをレベルアップさせる合成ゲームを実行する。
【0035】
抽選対象制御部203は、抽選対象となるコンテンツに関する制御を行なう。本実施形態においては、抽選対象となるコンテンツを、抽選対象になり得る全部のコンテンツから、ユーザーが指定したコンテンツを含む一部のコンテンツに減少させる制御を行なう。
【0036】
抽選確率制御部204は、コンテンツに対応付けて設定された抽選確率に関する制御を行なう。本実施形態においては、一部のコンテンツそれぞれに設定された抽選確率を上昇させることにより、全部のコンテンツそれぞれに設定された抽選確率の合計値と、一部のコンテンツそれぞれの上昇後の抽選確率の合計値が同じになるように制御を行なう。
【0037】
抽選部205は、コンテンツのそれぞれに対応付けて設定された抽選確率に基づいて、抽選対象となる複数のコンテンツの中からいずれかのコンテンツを選出する。なお、不図示の抽選ゲーム実行部は、上述した抽選対象制御部203、抽選確率制御部204、及び抽選部205を含んで構成される。
【0038】
パラメーター制御部206は、コンテンツに設定されたパラメーターに関する制御を行なう。本実施形態においては、抽選対象制御部203によって抽選対象が一部のコンテンツに減少した結果、一部のコンテンツそれぞれのポイント値を合算した総ポイントが所定ポイントを超えたことにより、一部のコンテンツそれぞれの所定パラメーターを減少させる。
【0039】
表示制御部207は、例えば、対戦ゲーム実行部201が実行する対戦ゲーム、合成ゲーム実行部202が実行する合成ゲーム、及び不図示の抽選ゲーム実行部が実行する抽選ゲームの進行等に従い各種ゲーム画面のデータを生成して、クライアント端末10の画面表示を制御する。
【0040】
サーバー記憶部220は、各種ゲームに関する情報を記憶する機能を有する。このサーバー記憶部220は、キャラクター情報記憶部221、ユーザー情報記憶部222、クエスト情報記憶部223、及び抽選情報記憶部224を含む。
【0041】
キャラクター情報記憶部221は、コンテンツ情報記憶部の一例であって、コンテンツの一例としてのキャラクターに関するキャラクター情報(コンテンツ情報)を記憶している。キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報には、対戦ゲーム、合成ゲーム、抽選ゲームで利用される各種キャラクター等が設定されている。
【0042】
ユーザー情報記憶部222は、ユーザーに関するユーザー情報を記憶している。ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報には、ユーザーのランク、ユーザーが所持する各種キャラクター、ユーザー専用にカスタマイズされたサブ抽選対象情報等が設定されている。このサブ抽選対象情報については追って詳述する。
【0043】
クエスト情報記憶部223は、クエストに関するクエスト情報を記憶している。クエスト情報記憶部223が記憶するクエスト情報には、そのクエストで獲得可能な各種キャラクター等が設定されている。
【0044】
抽選情報記憶部224は、抽選ゲームのうちのメイン抽選で利用されるメイン抽選対象情報を記憶している。抽選情報記憶部224が記憶するメイン抽選対象情報には、メイン抽選において抽選対象となる全部のキャラクターに関する情報が設定されている。
【0045】
サーバー通信部240は、ネットワークNを介してクライアント端末10との通信を行う機能を有する。
【0046】
《クライアント端末》
図4は、本実施形態に係るクライアント端末10の一例を示す機能ブロック図である。本実施形態に係るクライアント端末10は、例えば
図4に示す機能ブロックにより実現される。
【0047】
本実施形態に係るクライアント端末10は、プログラムを実行することにより、クライアント制御部100、クライアント記憶部120、クライアント通信部140、操作受付部150、画面表示部160を実現する。クライアント制御部100は、要求送信部101、応答受信部102を含む。
【0048】
操作受付部150は、クライアント端末10を操作するユーザーからの操作を受け付ける。また、クライアント制御部100は、クライアント端末10におけるゲームに関する処理を行う。要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作の内容に基づき、サーバー装置20に対して要求を送信する。応答受信部102は、要求送信部101がサーバー装置20に対して送信した要求に対する処理結果などの応答を受信する。
【0049】
また、クライアント記憶部120は、クライアント端末10において必要となる情報を記憶する。クライアント通信部140は、サーバー装置20との通信を行う。画面表示部160は、サーバー装置20からの制御に従い、クライアント端末10の画面表示を行う。
【0050】
なお、上述したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、サーバー装置20が各種ゲームの進行や表示制御を行うが、クライアント端末10が行ってもよい。具体的には、対戦ゲーム実行部、合成ゲーム実行部、抽選ゲーム実行部、及び表示制御部の少なくとも一方を、サーバー装置20のサーバー制御部200に設けない構成にする一方で、クライアント端末10のクライアント制御部100に設ける構成にしてもよい。
【0051】
また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、HTML(Hyper Text Markup Language)等で記載されたページデータやページデータ内に含まれるスクリプトなどをサーバー装置20から受信して、ゲームに関する処理を行うブラウザ型がある。また、クライアント端末10のクライアント制御部100は、インストールされたアプリケーションに基づいて、ゲームに関する処理を行うアプリケーション型がある。
【0052】
<ゲームの概要>
ここでは、本実施形態におけるゲームの概要について説明する。本実施形態におけるゲームには、対戦ゲーム、合成ゲーム、及び抽選ゲームが含まれている。
【0053】
本実施形態における対戦ゲームは、複数のキャラクターから構成されるパーティに対して敵キャラクターを出現させ、出現した敵キャラクターとパーティを構成する各キャラクターとを対戦させるゲームである。
【0054】
この対戦ゲームには、敵キャラクターを倒すことを目的とするクエストが難易度に応じて複数設定されている。ユーザーは、自らの所持するキャラクター等を用いてパーティを結成し、いずれかのクエストを選択して敵キャラクターとの対戦に挑むことができる。その対戦中には、その選択されたクエストにて獲得可能に設定されたキャラクターがユーザーに付与される場合がある。ユーザーは、獲得したキャラクターを用いて合成ゲームを行うこともできる。
【0055】
本実施形態における合成ゲームは、ユーザーが所持するキャラクターの中からレベルアップに必要とされる素材キャラクターを消費することによって(レベルアップに必要とされる素材キャラクターをユーザーの所持しないキャラクターにすることによって)、ユーザーが指定したベースキャラクターをレベルアップさせるゲームである。
【0056】
この合成ゲームでは、レベルアップに必要とされる1又は複数の素材キャラクターが、ベースキャラクター毎に予め関連付けられている。そのため、合成によってベースキャラクターをレベルアップさせるためには、そのレベルアップに必要とされる素材キャラクターをすべて手に入れなければならない。
【0057】
本実施形態における抽選ゲームは、ユーザーからキャラクターの抽選実行の操作を受け付けると、抽選対象である複数のキャラクターの中から各キャラクターの抽選確率に基づきいずれかのキャラクターを選択し、その選択されたキャラクターをユーザーに対して付与するゲームである。
【0058】
この抽選ゲームでは、ユーザーはメイン抽選とサブ抽選をプレイすることができる。メイン抽選は、抽選対象となる全部のキャラクターの中から、いずれかのキャラクターを抽選するゲームである。サブ抽選は、メイン抽選の抽選対象のうちの一部のキャラクターの中から、いずれかのキャラクターを抽選するゲームである。
【0059】
本実施形態におけるサブ抽選では、メイン抽選にて抽選対象になり得る全部のキャラクターの中から、抽選対象となる希望のキャラクターをユーザーが指定することができる。希望のキャラクターがユーザーによって指定されると、抽選対象となるキャラクターが、メイン抽選にて抽選対象になり得る全部のキャラクターのうちの、その指定された希望のキャラクターを含む一部のキャラクターに絞り込まれる。そして、その絞り込まれた一部のキャラクターのそれぞれに設定された抽選確率を上昇させることにより、メイン抽選における抽選対象となるキャラクターそれぞれの抽選確率を合計した合計値と、サブ抽選における抽選対象となるキャラクターそれぞれの上昇後の抽選確率を合計した合計値が同じ100%となるように設定する。
【0060】
このようにサブ抽選では、ユーザーが希望するキャラクターを含むように抽選対象を絞り込むことで、各キャラクターに対応付けて設定された抽選確率を上昇させることができるので、ユーザーは希望のキャラクターを獲得し易くなっている。以下では、このサブ抽選に関する動作例について具体的に説明する。
【0061】
<動作>
図5は、本実施形態における情報処理システム1のサブ抽選に関する動作例を説明するフローチャートである。
【0062】
ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160に抽選対象選択画面が表示されているときに、メイン抽選にて抽選対象になり得る全キャラクターの中から、サブ抽選にて抽選対象となる希望のキャラクターを指定するゲーム操作をクライアント端末10に対して行う。
【0063】
このようにして抽選対象選択画面にてユーザーのゲーム操作が行われると、クライアント端末10の操作受付部150はユーザーのゲーム操作に基づく操作内容を受け付ける(ステップS11)。
【0064】
クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20に抽選対象決定の実行を要求する。
【0065】
次に、サーバー装置20の抽選対象制御部203は、クライアント端末10から抽選対象決定の実行を要求されると、サブ抽選にて抽選対象となるキャラクターを決定する処理を行なう(ステップS12)。
【0066】
具体的には、サーバー装置20の抽選対象制御部203は、抽選情報記憶部224が記憶するメイン抽選対象情報に基づいて、メイン抽選にて抽選対象になり得る全部のキャラクターの中からその指定されたキャラクターを含む一部のキャラクターを選択することによって、サブ抽選における抽選対象を、メイン抽選における全ての抽選対象から、ユーザーが指定したキャラクターを含む一部のキャラクターに減少させる制御を行なう。
【0067】
このメイン抽選対象情報は、メイン抽選にて抽選対象となるキャラクターに関する情報である。メイン抽選にて抽選対象となるキャラクターは、キャラクター情報記憶部221が記憶するキャラクター情報に設定された各種キャラクターによって構成されている。
【0068】
図6は、キャラクター情報の一例を示す構成図である。このキャラクター情報は、項目としてキャラクターID、名称、抽選確率、レア度、ポイント、能力パラメーター、進化キャラクター、素材キャラクター等を有する。
【0069】
キャラクターIDは、各種キャラクターを一意に識別するための情報である。名称は、キャラクター名を示す情報である。抽選確率は、そのキャラクターが抽選ゲームで抽選される確率を示す情報である。ここでは、レア度の高いキャラクターであるほど低い抽選確率が設定されている。レア度は、キャラクターのレアリティ(希少価値)を示す情報である。ここでは、複数階級のレア度のうちのいずれかの階級が初期設定されている。本実施形態では、レア度「1」〜「5」までの5段階の設定が可能である。ポイントは、キャラクターに対応付けられたポイント値を示す情報である。能力パラメーターは、キャラクターの能力を示す情報である。ここでは、攻撃、防御、HP等の能力値が初期設定されている。進化キャラクターは、合成ゲームを行なった結果、レベルアップした後のキャラクターを示す情報である。素材キャラクターは、ベースキャラクターに予め関連付けられた素材キャラクターを示す情報である。この素材キャラクターは、ベースキャラクターの合成に必要とされるキャラクターとなる。
【0070】
図7は、メイン抽選対象情報の一例を示す構成図である。このメイン抽選対象情報は、項目として通し番号、キャラクターID、抽選確率、レア度等を有する。
【0071】
通し番号は、1番から順番に付けたキャラクター番号に示す情報である。ここでは、メイン抽選の抽選対象として1000個のキャラクターが設定されている。キャラクターIDは、抽選対象となるキャラクターを示す情報である。抽選確率は、抽選対象となるキャラクターが抽選される確率を示す情報である。ここでは、全てのキャラクターの抽選確率を合計すると100%になっている。レア度は、抽選対象となるキャラクターのレアリティ(希少価値)を示す情報である。
【0072】
図5に戻り、次に、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、抽選対象制御部203によって決定されたサブ抽選の抽選対象となる一部のキャラクターそれぞれについて抽選確率を決定する処理を行なう(ステップS13)。
【0073】
具体的には、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、サブ抽選の抽選対象となる一部のキャラクターそれぞれに設定された抽選確率を上昇させることにより、メイン抽選にて抽選対象になり得る全部のキャラクターそれぞれの抽選確率を合計した合計値と、サブ抽選にて抽選対象となる一部のキャラクターそれぞれの上昇後の抽選確率を合計した合計値が同じ100%となるように制御を行なう。
【0074】
次に、サーバー装置20の抽選部205は、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報に設定されたサブ抽選対象情報の更新を行ない、抽選対象制御部203によって決定されたサブ抽選の抽選対象となる一部のキャラクター、及び、抽選確率制御部204によって決定された一部のキャラクターそれぞれの抽選確率を登録する(ステップS14)。
【0075】
図8は、ユーザー情報の一例を示す構成図である。このユーザー情報は、項目としてユーザーID、名前、ランク、仮想通貨、パーティ、所持キャラクター、サブ抽選対象情報等を有する。
【0076】
ユーザーIDは、ユーザーを一意に識別するための情報である。名前は、ユーザー名を示す情報である。ランクは、ユーザーのゲームレベルを示す情報である。仮想通貨は、ユーザーが所持する仮想通貨の金額を示す情報である。パーティは、ユーザーのパーティを構成する各キャラクターを示す情報である。所持キャラクターは、ユーザーが所持する1又は複数の各種キャラクターを示す情報である。ここでは、図中にて括弧書きで示すように、所持キャラクターの所持数とレベルも併せて設定されている。サブ抽選対象情報は、サブ抽選において抽選対象となる一部のキャラクターに関する情報である。
【0077】
図9は、サブ抽選対象情報の一例を示す構成図である。このサブ抽選対象情報は、項目として通し番号、キャラクターID、抽選確率、レア度等を有する。
【0078】
通し番号は、1番から順番に付けたキャラクター番号に示す情報である。ここでは、サブ抽選の抽選対象として10個のキャラクターが設定されている。キャラクターIDは、抽選対象制御部203によって決定された抽選対象となるキャラクターのキャラクターIDである。抽選確率は、抽選確率制御部204によって決定された抽選対象となるキャラクターの抽選確率である。ここでは、全てのキャラクターの抽選確率を合計すると100%になっている。レア度は、抽選対象となるキャラクターのレアリティ(希少価値)を示す情報である。
【0079】
図5に戻り、その後、ユーザーは、クライアント端末10の画面表示部160にサブ抽選ゲーム画面が表示されているときに、サブ抽選を開始するためのゲーム操作をクライアント端末10に対して行う。
【0080】
このようにしてサブ抽選ゲーム画面にてユーザーのゲーム操作が行われると、クライアント端末10の操作受付部150はユーザーのゲーム操作に基づく操作内容を受け付ける(ステップS15)。
【0081】
クライアント端末10の要求送信部101は、操作受付部150がユーザーから受け付けた操作内容に基づき、サーバー装置20にサブ抽選ゲームの実行を要求する。
【0082】
次に、サーバー装置20の抽選部205は、クライアント端末10からサブ抽選ゲームの実行を要求されると、サブ抽選にて抽選対象となるキャラクターの中からいずれかのキャラクターを付与する処理を行なう(ステップS16)。
【0083】
具体的には、サーバー装置20の抽選部205は、ユーザーのゲーム操作が行われたことによって、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報に設定されたサブ抽選対象情報を参照し、抽選対象となる一部のキャラクターの中から各キャラクターの上昇後の抽選確率に基づきいずれかのキャラクターを選択してユーザーに付与する。この際に、ユーザー情報記憶部222が記憶するユーザー情報を更新することによって、その付与されたキャラクターをユーザーの所持キャラクターに設定する。
【0084】
《具体例1》
図10は、サブ抽選の具体例1について説明する図である。
ここでは、レア度5のキャラクターが100種類、レア度4のキャラクターが300種類、レア度3のキャラクターが600種類、つまり、全部で1000個のキャラクターがメイン抽選における抽選対象として設定されているものとする。
【0085】
この場合、キャラクター1個あたりの抽選確率はレア度ごとに偏りがあるが、便宜上、キャラクター1個あたりの抽選確率を0.1%とすると、レア度5のキャラクターすべての抽選確率は10%、レア度4のキャラクターすべての抽選確率は30%、レア度3のキャラクターすべての抽選確率は60%に設定されることになる。そのため、メイン抽選における抽選対象となるキャラクターすべての抽選確率を合計すると100%となる。
【0086】
本実施形態におけるサブ抽選では、メイン抽選にて抽選対象になり得る1000個のキャラクターの中から、抽選対象となる10個のキャラクターをユーザーが指定することができる。ここでは、レア度5のキャラクターが1種類、レア度4のキャラクターが3種類、レア度3のキャラクターが6種類、つまり、全部で10個のキャラクターがユーザーによって指定されたものとする。
【0087】
ユーザーによって10個のキャラクターが指定されると、指定された10個のキャラクターそれぞれの抽選確率を上昇させる。ここでは、キャラクター1個あたりの抽選確率を0.1%から10%に上昇させることにより、レア度5のキャラクターすべての抽選確率が10%、レア度4のキャラクターすべての抽選確率が30%、レア度3のキャラクターすべての抽選確率が60%に設定されることになる。そのため、サブ抽選における抽選対象となるキャラクターすべての抽選確率を合計すると100%に維持される。
【0088】
このように、サーバー装置20の抽選対象制御部203は、ユーザーの指定操作に従って、サブ抽選における抽選対象を、メイン抽選における1000個の抽選対象から、ユーザーが指定した10個のキャラクターに減少させる制御を行なう。
【0089】
そして、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、サブ抽選の抽選対象となる10個のキャラクターそれぞれに設定された抽選確率を0.1%から10%へ上昇させることにより、メイン抽選にて抽選対象になり得る全部のキャラクターそれぞれの抽選確率を合計した合計値と、サブ抽選にて抽選対象となる一部のキャラクターそれぞれの上昇後の抽選確率を合計した合計値が同じ100%となるように制御を行なう。
【0090】
この結果、サブ抽選では、ユーザーが指定した希望のキャラクターの抽選確率がメイン抽選に比べて100倍(0.1%→10%)となるため、ユーザーはその希望のキャラクターを獲得し易くなる。
【0091】
なお、所定条件を満たす場合には、10個に満たない個数(例えば、5個)のキャラクターをユーザーに指定させることも可能である。例えば、ユーザーが自己の仮想通貨又は所定アイテムを消費させることを条件として、例えば5個のキャラクターをユーザーに指定させてもよい。この場合、その5個すべてのキャラクターの抽選確率をそれぞれ上昇させると共に、その上昇後の抽選確率をすべて合計すると100%になるように制御する。さらにこの場合、その5個のキャラクターいずれかが当選したときには、その当選したキャラクターに設定されたレベルやパラメーターを本来の数値よりも低下させた状態にすることも可能である。
【0092】
《具体例2》
図11は、サブ抽選の具体例2について説明する図である。
ここでは、上述したサブ抽選の具体例1と同様に、レア度5のキャラクターが100種類、レア度4のキャラクターが300種類、レア度3のキャラクターが600種類、つまり、全部で1000個のキャラクターがメイン抽選における抽選対象として設定されているものとする。このとき、キャラクター情報に基づき、レア度5のキャラクターには10ポイント、レア度4のキャラクターには5ポイント、レア度3のキャラクターには1ポイントが対応付けて設定されているものとする。なお、レア度に応じたポイントではなく、キャラクター毎にポイントを設定することも可能である。
【0093】
この場合、上述したサブ抽選の具体例1と同様に、レア度5のキャラクターすべての抽選確率は10%、レア度4のキャラクターすべての抽選確率は30%、レア度3のキャラクターすべての抽選確率は60%に設定されることになる。そのため、メイン抽選における抽選対象となるキャラクターすべての抽選確率を合計すると100%となる。
【0094】
この具体例2においては、サブ抽選における抽選対象をユーザーに指定させる際に「ポイント制」を利用する。すなわち、本実施形態におけるサブ抽選では、メイン抽選にて抽選対象になり得る1000個のキャラクターの中から、サブ抽選の抽選対象となる10個のキャラクターの総ポイントが31ポイントを超えないように指定することができる。ここでは、レア度5のキャラクターが1種類(10ポイント×1個=10ポイント)、レア度4のキャラクターが3種類(5ポイント×3個=15ポイント)、レア度3のキャラクターが6種類(1ポイント×6個=6ポイント)、つまり、総ポイントが31ポイントとなる10個のキャラクターがユーザーによって指定されたものとする。
【0095】
総ポイントが31ポイントとなるようにユーザーによって10個のキャラクターが指定されると、指定された10個のキャラクターそれぞれの抽選確率を上昇させる。ここでは、上述したサブ抽選の具体例1と同様に、キャラクター1個あたりの抽選確率を10%に上昇させることにより、レア度5のキャラクターすべての抽選確率が10%、レア度4のキャラクターすべての抽選確率が30%、レア度3のキャラクターすべての抽選確率が60%に設定されることになる。そのため、サブ抽選における抽選対象となるキャラクターすべての抽選確率を合計すると100%に維持される。
【0096】
このように、サーバー装置20の抽選対象制御部203は、ユーザーの指定操作に従って、ユーザーが指定した10個のキャラクターそれぞれのポイント値を合算した総ポイントが所定ポイント(例えば、31ポイント)を超えないように、サブ抽選における抽選対象をメイン抽選における1000個の抽選対象から減少させる制御を行なう。
【0097】
そして、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、サブ抽選の抽選対象となる10個のキャラクターそれぞれに設定された抽選確率を0.1%から10%へ上昇させることにより、メイン抽選にて抽選対象になり得る全部のキャラクターそれぞれの抽選確率を合計した合計値と、サブ抽選にて抽選対象となる一部のキャラクターそれぞれの上昇後の抽選確率を合計した合計値が同じ100%となるように制御を行なう。
【0098】
この結果、サブ抽選では、ユーザーがポイントを利用して指定した希望のキャラクターの抽選確率がメイン抽選に比べて100倍(0.1%→10%)となるため、ユーザーはその希望のキャラクターを獲得し易くなる。
【0099】
なお、総ポイントは31ポイントとなるものの、10個のキャラクターに満たない場合、メイン抽選の抽選対象に含まれていない他のキャラクター(レア度2のキャラクターやレア度1のキャラクター)によって補うことも可能である。この場合、他のキャラクター(レア度2のキャラクターやレア度1のキャラクター)のポイントを0ポイントに設定する。例えば、レア度5のキャラクターが3種類(10ポイント×3個=30ポイント)、レア度4のキャラクターが0種類(5ポイント×0個=0ポイント)、レア度3のキャラクターが1種類(1ポイント×1個=1ポイント)、つまり、総ポイントが31ポイントとなる4個のキャラクターがユーザーによって指定されたものとする。この場合、不足分である6個のキャラクターを、レア度2のキャラクターやレア度1のキャラクターで補う。なお、このようにして不足分を補っても、レア度2のキャラクターやレア度1のキャラクターは0ポイントなので、サブ抽選における抽選対象の総ポイントが31ポイントを超えることはない。
【0100】
また、所定条件を満たす場合には、総ポイントが31ポイントとなるならば、10個に満たない個数(例えば、5個)のキャラクターをユーザーに指定させることも可能である。例えば、ユーザーが自己の仮想通貨又は所定アイテムを消費させることを条件として、総ポイントが31ポイントになるように、10個に満たない個数(例えば、5個)のキャラクターをユーザーに指定させてもよい。この場合、その5個すべてのキャラクターの抽選確率をそれぞれ上昇させ、その上昇後の抽選確率をすべて合計すると100%になるように制御する。さらにこの場合、その5個のキャラクターいずれかが当選したときには、その当選したキャラクターに設定されたレベルやパラメーターを本来の数値よりも低下させた状態にすることも可能である。
【0101】
また、キャラクター毎にポイントを設定すると共に、抽選方法の選択権に対してもポイントを設定することも可能である。この場合、ユーザーは、各キャラクターと選択権とを合わせた総ポイントが31ポイントとなるように選択することができる。例えば、選択権に対して10ポイントが設定されているものとした場合、ユーザーによって10個のキャラクターが指定された時点で総ポイントが21ポイントであるときに、ユーザーは残りの10ポイントで選択権を指定できることになる。そして、この選択権が指定された場合には、サブ抽選の度に10個のキャラクターから減って行った残りのキャラクター数に応じて、その残りの各キャラクターに設定されている上昇後の抽選確率をさらに上昇させるように制御する。これにより、サブ抽選が繰り返され、残りのキャラクター数が減少すればするほど、その残りの各キャラクターの抽選確率を段階的に上昇させて行くことが可能となる。
【0102】
《具体例3》
図12は、サブ抽選の具体例3について説明する図である。
ここでは、上述したサブ抽選の具体例1と同様に、レア度5のキャラクターが100種類、レア度4のキャラクターが300種類、レア度3のキャラクターが600種類、つまり、全部で1000個のキャラクターがメイン抽選における抽選対象として設定されているものとする。
【0103】
この場合、上述したサブ抽選の具体例1と同様に、レア度5のキャラクターすべての抽選確率は10%、レア度4のキャラクターすべての抽選確率は30%、レア度3のキャラクターすべての抽選確率は60%に設定されることになる。そのため、メイン抽選における抽選対象となるキャラクターすべての抽選確率を合計すると100%となる。
【0104】
本実施形態におけるサブ抽選では、メイン抽選にて抽選対象になり得る1000個のキャラクターの中から、抽選対象となる10個のキャラクターをユーザーが指定することができる。ここでは、上述したサブ抽選の具体例1と同様に、レア度5のキャラクターが1種類、レア度4のキャラクターが3種類、レア度3のキャラクターが6種類、つまり、全部で10個のキャラクターがユーザーによって指定されたものとする。このとき、キャラクター情報に基づいて、指定されたキャラクターの中で最もレア度の高いレア度5のキャラクターの合成に必要とされる素材キャラクターが5種類、サブ抽選の抽選対象として自動的に追加される。
【0105】
ユーザーによって10個のキャラクターが指定されると、指定された10個のキャラクターそれぞれの抽選確率を上昇させる。ここでは、キャラクター1個あたりの抽選確率を0.1%から8%に上昇させることにより、レア度5のキャラクターすべての抽選確率が8%、レア度4のキャラクターすべての抽選確率が24%、レア度3のキャラクターすべての抽選確率が48%に設定されることになる。さらに、レア度5のキャラクターの合成に必要とされる素材キャラクターについては、キャラクター1個あたりの抽選確率を4%となり、その素材キャラクターすべての抽選確率が20%に設定されることになる。そのため、サブ抽選における抽選対象となるキャラクターすべての抽選確率を合計すると100%に維持される。
【0106】
このように、サーバー装置20の抽選対象制御部203は、ユーザーの指定操作に従って、サブ抽選における抽選対象を、メイン抽選における1000個の抽選対象から、ユーザーが指定した10個のキャラクター及びレア度5のキャラクターの合成に必要とされる5個の素材キャラクターに減少させる制御を行なう。
【0107】
そして、サーバー装置20の抽選確率制御部204は、サブ抽選の抽選対象となる10個のキャラクターそれぞれに設定された抽選確率を0.1%から8%へ上昇させることにより、メイン抽選にて抽選対象になり得る全部のキャラクターそれぞれの抽選確率を合計した合計値と、サブ抽選にて抽選対象となる一部のキャラクターそれぞれの抽選確率を合計した合計値が同じ100%となるように制御を行なう。
【0108】
この結果、サブ抽選では、ユーザーが指定した希望のキャラクターの抽選確率がメイン抽選に比べて80倍(0.1%→8%)となるため、ユーザーはその希望のキャラクターを獲得し易くなると共に、ユーザーの指定した最もレア度の高いキャラクターの合成に必要となる素材キャラクターも獲得し易くなる。
【0109】
なお、上述したサブ抽選の具体例2と同様に「ポイント制」を利用することも可能である。この場合、メイン抽選にて抽選対象になり得る1000個のキャラクターの中から、サブ抽選の抽選対象となる10個のキャラクターの総ポイントが31ポイントを超えないように指定する。ただし、自動的に追加される5個の素材キャラクターのポイントを0ポイントとする。これにより、素材キャラクターが自動的に追加されたとしても、サブ抽選における抽選対象の総ポイントが31ポイントを超えることはない。
【0110】
[その他の実施形態]
前述の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0111】
<ポイント制>
前述の実施形態では、サブ抽選において、メイン抽選の抽選対象になり得る全部のキャラクターの中から、サブ抽選の抽選対象となる一部のキャラクターの総ポイントが所定ポイント(例えば、31ポイント)を超えないように指定できる場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0112】
例えば、ユーザーがサブ抽選の抽選対象となる一部のキャラクターを指定した結果、サブ抽選の抽選対象となる一部のキャラクターの総ポイントが所定ポイントを超えてもよい。ただし、この場合には、パラメーター制御部206が、ユーザーによって指定された一部のキャラクターそれぞれの所定パラメーター(能力パラメーターやレベル等)を減少させる制御を行なう。これにより、キャラクターの総ポイントとキャラクターの強さとのバランスが調整される。
【0113】
また例えば、ユーザーが自己の仮想通貨や所定アイテムを消費させた場合に限り、サブ抽選の抽選対象となる一部のキャラクターの総ポイントが所定ポイントを超えてもよい。すなわち、抽選対象制御部203は、ユーザーの仮想通貨又は所定アイテムを消費することを条件として、一部のキャラクターそれぞれのポイント値を合算した総ポイントが所定ポイントを超えることを許可する制御を行なう。このような条件を設けることで、サブ抽選の抽選対象となるキャラクターの総ポイントが所定ポイントを常に超えないように制限することができる。
【0114】
また例えば、ユーザーがサブ抽選の抽選対象となる一部のキャラクターを指定した結果、サブ抽選の抽選対象となる一部のキャラクターの総ポイントが所定ポイントを超えた場合には、サブ抽選を行なうための消費コストを増加させてもよい。具体的には、ユーザーの所持する消費コストをユーザー情報に設定しておく。抽選部205は、ユーザーの消費コストを所定量だけ減少させることを条件として、サブ抽選の抽選対象となる一部のキャラクターの中から選択したコンテンツを付与する。そして、抽選対象制御部203は、抽選部205が消費させるユーザーの消費コストを前記所定量から増加させることを条件としてサブ抽選の抽選対象となる一部のキャラクターの総ポイントが所定ポイントを超えることを許可する制御を行なう。このような条件を設けることで、サブ抽選の抽選対象となるキャラクターの総ポイントが所定ポイントを簡単に超えないように抑制することができる。
【0115】
また前述の実施形態では、メイン抽選の抽選対象になり得る全部のキャラクターの中から、同じ種類のキャラクターを重複して指定する場合、2回目に指定されたキャラクターのポイントを1回目に指定されたキャラクターのポイントよりも高くしてもよい。例えば、レア度5のキャラクターを重複して指定した場合、1回目に指定されたときには10ポイントとするが、2回目に指定されたときには15ポイントに上昇させる。これにより、10個のキャラクターのうちの2個がレア度5のキャラクターとなり、ユーザーにとって有利になるが、総ポイントが所定ポイントに達し易く不利となるため、ゲームバランスを調整できる。
【0116】
また前述の実施形態では、メイン抽選の抽選対象になり得る全部のキャラクターの中から指定したサブ抽選の抽選対象となるキャラクターを、既にユーザーが所持しているか否かによってポイント値を設定することも可能である。例えば、未だユーザーが所持していないレア度5のキャラクターは10ポイントとするが、既にユーザーが所持しているレア度5のキャラクターは15ポイントとする。これにより、既にユーザーが所持しているキャラクターと同一キャラクターを獲得し易くなり、ユーザーにとって有利になるが(合成ゲームでレベルアップさせることができるので)、総ポイントが所定ポイントに達し易く不利となるため、ゲームバランスを調整できる。
【0117】
<クエスト>
前述の実施形態では、対戦ゲームにおいて、クエストにて獲得可能に設定されたキャラクターがユーザーに付与される場合がある。この場合、上述したサブ抽選と同様にして、クエストにて獲得対象となる全部のキャラクターの中から、ユーザーが指定したキャラクターを含む一部のキャラクターを絞り込むことも可能である。この際、絞り込まれた一部のキャラクターそれぞれの出現確率を上昇させる。これにより、ユーザーが希望するキャラクターを含むようにクエストの獲得対象を絞り込むことで、各キャラクターに対応付けて設定された出現確率を上昇させることができる。その結果、ユーザーは希望のキャラクターを獲得し易くなる。
【0118】
<コンテンツ>
前述の実施形態では、キャラクター情報に設定されたキャラクターをコンテンツとして説明したが、コンテンツはこれに限られるものではない。例えば、コンテンツは、アイテム、カード、フィギュア、アバター等でもよい。