【実施例】
【0035】
図1は本発明の薄形LEDポスターパネルの一実施例の構成を説明する正面図である。
図2は
図1の側部の部分的な拡大断面図である。
図3は
図1の背面図である。
図4は本発明の薄形LEDポスターパネルの別の実施例の構成を説明する正面図である。
図5は
図4の側部の部分的な拡大断面図である。
図6は
図4の背面図である。
【0036】
図1、
図2及び
図3に示す通り、本実施例の薄形LEDポスターパネル10は、一側方より入射したLED光源の光を対向する他側方へ導く導光板として機能する厚さ3mm、横619mm、縦889mmの矩形状の透明なアクリル樹脂製の導光パネル板11を備える。この導光パネル板11の後面部には、反射手段としてのPVC製の反射板12が配されいる。
【0037】
この導光パネル板11の下面部及び左右側面部の三面部を覆うようにアルミ製の金属製枠材15が配されている。本実施例の金属製枠材15は、導光パネル板11の側面の厚さ方向から裏面側に断面L字状に折り曲げて形成されている。
図2に示す通り、断面L字状の金属製枠材15の左右側面内側には、導光パネル板11の左右側面に対向して複数のLED光源14群が配されている。
【0038】
導光パネル板11の前面部の金属製枠材15で囲まれた内側が広告表示領域13となる。広告表示領域13は、本実施例では、A1(594mm×841mm)の広告ポスターを保持可能な領域を確保している。本実施例では、広告表示領域13には広告印刷シートとしての広告ポスター30を保持するポスター保持手段としてのポスター保持部18を備える。
【0039】
詳しくは、
図2に示す通り、ポスター保持部18は、金属製枠材15に配されたLED光源14群を覆い、尚且つ、導光パネル板11の両側と下側との3方の端縁部に貼着されるフォームラバー製のスペーサ帯17と、このスペーサ帯17に縁縁部が貼着される0.8mm厚のPET製の透明板16とを備える。
【0040】
スペーサ帯17が貼着されていない上部は、広告ポスター30の出し入れ口19が形成され、出し入れ口19の中央部には透明板16に切欠20が形成されている。また、透明板16の4側縁部には仮想のスペーサ帯17を隠し、出し入れ口19を明確にするために黒色又は灰色の印刷帯が印刷されている。また、出し入れ口19の上方には掛止手段としての掛止孔25が左右に均等に配されている。これにより薄形LEDポスターパネル10の吊り下げ固定が可能となる。
【0041】
本実施例の薄形LEDポスターパネル10の厚さは、導光パネル板の厚さを3mmとしたために、最も厚い部分で合計6mmとなっている。このため、同等サイズの従来のポスターパネルの半分以下の軽量化を実現した。更に、透明樹脂パネル板の厚さを薄くした場合には、LEDの点灯時に発生する熱によって、透明樹脂パネル板及びこのパネル板の後面に配されている反射板が膨張し、その膨張の不均一さによってパネル自体に不均一な反りが発生して、捩り状の変形が生じる問題を解消する反り防止手段を備えている。
【0042】
具体的には、LED光源の放熱効果を向上させる反り防止手段としての放熱手段としては、金属製枠材15の断面L字状の裏面側の折曲げ面積を広くしていることで放熱効果を大きくしている。加えて、裏面側の面積を大きく取ることにより導光パネル板の捩り状の変形に対しても矯正する効果も奏している。
【0043】
図4、
図5及び
図6に示す通り、別の実施例の薄形LEDポスターパネル40は、一側方より入射したLED光源の光を対向する他側方へ導く導光板として機能する厚さ3mm、横610mm、縦889mmの矩形状の透明なアクリル樹脂製の導光パネル板41を備える。この導光パネル板41の後面部には、反射手段としてのPVC製の反射板42が配されいる。このPVC製の反射板42は後面側にもLED光源の光を反射することもできるため、後面側も広告表示領域43とすることができる。
【0044】
この導光パネル板41の下面部及び左右側面部の三面部を覆うようにアルミ製の金属製枠材45が配されている。本実施例の金属製枠材45は、導光パネル板の厚さ方向を挟んで表面及び裏面に断面コ字状に折り曲げた構成である。
図5に示す通り、断面コ字状の金属製枠材45の左右側面内側には、導光パネル板41の左右側面に対向して複数のLED光源44群が配されている。
【0045】
本実施例では、導光パネル板41の前面部の金属製枠材45で囲まれた内側と、後面部の金属製枠材45で囲まれた内側との2面が広告表示領域43となる。広告表示領域43は、本実施例でも、A1(594mm×841mm)の広告印刷シートとしての広告ポスターを保持可能な領域を確保している。本実施例では、広告表示領域43の各々には広告ポスター60を保持するポスター保持手段としてのポスター保持部48を備える。
【0046】
詳しくは、
図5に示す通り、ポスター保持部48は、導光パネル板41の表裏面の両側と下側との3方の端縁部に貼着されるフォームラバー製のスペーサ帯47と、このスペーサ帯47に縁縁部が貼着される0.8mm厚のPET製の透明板46とを各々備える。断面がコ字状の金属製枠材45はこれらポスター保持部48が配された導光パネル板41と反射板42との積層体を保持しつつ、LED光源44群の光を導光パネル板44の側面から導入する。
【0047】
表裏のスペーサ帯47が貼着されていない上部は、広告ポスター60の出し入れ口49が形成され、出し入れ口49の中央部には各々の透明板46に切欠50が形成されている。また、透明板46の上縁部には出し入れ口49を明確にするために黒色又は灰色の印刷帯が印刷されている。また、出し入れ口49の上方には掛止手段としての掛止孔55が左右に均等に配されている。これにより薄形LEDポスターパネル40の吊り下げ固定が可能となる。
【0048】
本実施例の薄形LEDポスターパネル40の厚さは、導光パネル板の厚さを3mmとし、表裏両面にポスター保持部48を備えたために、最も厚い部分で合計10mmとなっている。このため、同等サイズの従来のポスターパネルの約半分の軽量化を実現した。更に、透明樹脂パネル板の厚さを薄くした場合には、LEDの点灯時に発生する熱によって、透明樹脂パネル板及びこのパネル板の後面に配されている反射板が膨張し、その膨張の不均一さによってパネル自体に不均一な反りが発生して、捩り状の変形が生じる問題を解消する反り防止手段を備えている。
【0049】
具体的には、LED光源の放熱効果を向上させる反り防止手段としての放熱手段として、金属製枠材45の断面コ字状の金属製枠材の外方に向かって空冷フィン51を形成した枠材としてLED光源からの熱を良好に放出させる。また、コ字状に導光パネル板を挟むことにより、捩り状の変形に対しても矯正する効果も奏している。
【0050】
図7、
図8及び
図9に示す通り、更に別の実施例の薄形LEDポスターパネル70は、一側方より入射したLED光源の光を対向する他側方へ導く導光板として機能する厚さ3mm、横610mm、縦889mmの矩形状の透明なアクリル樹脂製の導光パネル板71を備える。この導光パネル板71の後面部には、導光パネル板71面側に反射手段としての反射層72が形成された2mm厚の硬質板82が配されいる。本実施例の硬質板82は、硬質樹脂としてポリエチレン樹脂の表裏面に反射層72として白カラー塗装のアルミニウム材で挟み込んで形成されている。
【0051】
この導光パネル板71と硬質板82との下面部及び左右側面部の三面部を覆うようにアルミ製の金属製枠材75が配されている。本実施例の金属製枠材75は、導光パネル板の厚さ方向を挟んで表面及び裏面に断面コ字状に折り曲げた構成である。
図8に示す通り、断面コ字状の金属製枠材75の左右側面内側には、導光パネル板71の左右側面に対向して複数のLED光源74群が配されている。
【0052】
本実施例では、導光パネル板71の前面部の金属製枠材75で囲まれた内側の面が広告表示領域73となる。広告表示領域73は、本実施例でも、A1(594mm×841mm)の広告印刷シートとしての広告ポスターを保持可能な領域を確保している。本実施例では、広告表示領域73の各々には広告ポスター90を保持するポスター保持手段としてのポスター保持部78を備える。
【0053】
詳しくは、
図8に示す通り、ポスター保持部78は、導光パネル板71の表裏面の両側と下側との3方の端縁部に貼着されるフォームラバー製のスペーサ帯77と、このスペーサ帯77に縁縁部が貼着される0.8mm厚のPET製の透明板76とを各々備える。断面がコ字状の金属製枠材75はこれらポスター保持部78が配された導光パネル板71と反射板72との積層体を保持しつつ、LED光源74群の光を導光パネル板71の側面から導入する。
【0054】
スペーサ帯77が貼着されていない上部は、広告ポスター90の出し入れ口79が形成され、出し入れ口79の中央部には各々の透明板76に切欠80が形成されている。また、透明板76の上縁部には出し入れ口79を明確にするために黒色又は灰色の印刷帯が印刷されている。また、出し入れ口79の上方には掛止手段としての掛止孔85が左右に均等に配されている。これにより薄形LEDポスターパネル60の吊り下げ固定が可能となる。
【0055】
本実施例の薄形LEDポスターパネル60の厚さは、表面側に3mmのスペーサ帯77のポスター保持部78を備えたために、金属製枠材75を含まない厚さで9.5mm、金属製枠材75の厚さを含めて12mmとなっており、同等サイズの従来のポスターパネルの約半分の軽量化(4.5kg)を実現した。更に、透明樹脂パネル板の厚さを薄くした場合には、LEDの点灯時に発生する熱によって、透明樹脂パネル板及びこのパネル板の後面に配されている反射板が膨張し、その膨張の不均一さによってパネル自体に不均一な反りが発生して、捩り状の変形が生じる問題を解消する反り防止手段を備えている。
【0056】
具体的には、一つの反り防止手段としては、硬質板82の導光パネル板71の後面部への配置である。硬質板82の導光パネル板71の後面部へ配置されることにより、導光パネル板71の反りをこの硬質板82で防止することができる。また、
図4のポスターパネル40と同様に、LED光源の放熱効果を向上させる工夫として、金属製枠材75の断面コ字状の金属製枠材75の外方に向かって空冷フィン81を形成した枠材としてLED光源からの熱を良好に放出させ、尚且つ、硬質板82のアルミニウム材が金属製枠材75に接続されていることからも放熱効果を向上させている。また、コ字状に導光パネル板を挟むことにより、捩り状の変形に対しても矯正する効果も奏している。