(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の基地局により、第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、前記第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで前記モバイルデバイスに送信する前記ステップの後に、前記方法が、
前記第1の基地局により、第6のダウンリンク許可および第4のダウンリンクデータを、前記第1のHARQプロセスを使用して第6のTTIで前記モバイルデバイスに送信するステップであって、前記第4のダウンリンクデータは前記第1の状態の前記第1のNDIを搬送し、前記第1の状態は前記第1のNDIの前記第3の状態を反転させることによって得られる、ステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記第1の基地局により、第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、前記第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで前記モバイルデバイスに送信する前記ステップが、
前記第1の基地局が、前記第3のTTIで、利用可能なHARQプロセスがないと判定した場合、前記第1の基地局により、前記第3のダウンリンク許可および前記第3のダウンリンクデータを、仮想HARQプロセスを使用して前記第3のTTIで前記モバイルデバイスに送信するステップであって、前記仮想HARQプロセスは前記第1のHARQプロセスに対応する、ステップ
を含む、請求項1または2に記載の方法。
前記第1の基地局により、第2の基地局によって送信されかつ前記第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を、第4のTTIで受信する前記ステップの後に、前記方法が、
前記第1の基地局により、前記第2のフィードバック結果に含まれる肯定応答(ACK)情報に従って、前記第4のダウンリンク許可および第5のダウンリンクデータを、前記第2のHARQプロセスを使用して前記第4のTTIで前記モバイルデバイスに送信するステップであって、前記第5のダウンリンクデータは第4の状態の前記第2のNDIを搬送し、前記第4の状態は前記第2のNDIの前記第2の状態を反転させることによって得られる、ステップ
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
前記第3のデータ処理モジュールは、前記第1の基地局が、前記第3のTTIで、利用可能なHARQプロセスがないと判定した場合、前記第3のダウンリンク許可および前記第3のダウンリンクデータを、仮想HARQプロセスを使用して前記第3のTTIで前記モバイルデバイスに送信するようにさらに構成され、前記仮想HARQプロセスは、前記第1のHARQプロセスに対応する、請求項5または6に記載の基地局。
前記第2の基地局によって送信されかつ前記第2のダウンリンクデータに対応する前記第2のフィードバック結果を、前記第4のTTIで受信した後、前記第4のデータ処理モジュールが、前記第2のフィードバック結果に含まれる肯定応答(ACK)情報に従って、前記第4のダウンリンク許可および第5のダウンリンクデータを、前記第2のHARQプロセスを使用して前記第4のTTIで前記モバイルデバイスに送信するようにさらに構成され、前記第5のダウンリンクデータは、第4の状態の前記第2のNDIを搬送し、前記第4の状態は、前記第2のNDIの前記第2の状態を反転させることによって得られる、請求項5または6に記載の基地局。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の実施形態は、データ処理方法、基地局、およびユーザ機器を提供し、基地局間で局間の伝送遅延がある場合、UEのフルスケジューリングとHARQプロセスの多重化利得の両方を実現することができる。
【0016】
上記の技術的課題を解決するために、本発明の実施形態は、以下の技術的解決策を提供する。
【0017】
第1の態様によれば、本発明の一実施形態は、データスケジューリング方法を提供し、この方法は、
第1の基地局により、第1のダウンリンク許可および第1のダウンリンクデータを、第1のハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスを使用して第1の伝送時間間隔(TTI)でユーザ機器(UE)に送信するステップであって、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1の新しいデータインジケータ(NDI)を搬送する、ステップと、
第1の基地局により、第2のダウンリンク許可および第2のダウンリンクデータを、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIでUEに送信するステップであって、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する、ステップと、
第1の基地局により、第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIでUEに送信するステップであって、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送し、第3の状態は第1のNDIの第1の状態を反転させることによって得られる、ステップと、
第1の基地局により、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を、第4のTTIで受信し、第1の基地局により、第2のフィードバック結果に含まれる否定応答(NACK)情報に従って、第4のダウンリンク許可および再送された第2のダウンリンクデータを、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIでUEに送信するステップであって、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送し、第2の基地局と第1の基地局との間に局間の伝送遅延がある、ステップと
を含む。
【0018】
第1の態様に関して、第1の態様の第1の可能な実装形態では、方法は、
第1の基地局により、第2の基地局によって送信されかつ第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を、第5のTTIで受信し、第1の基地局により、第1のフィードバック結果に含まれるNACK情報に従って、第5のダウンリンク許可および再送された第1のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第5のTTIでUEに送信するステップであって、再送された第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の状態は第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られ、第4のTTIと第2のTTIとの時間差は、第5のTTIと第1のTTIとの時間差に等しい、ステップ
をさらに含む。
【0019】
第1の態様に関して、第1の態様の第2の可能な実装形態では、第1の基地局により、第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIでUEに送信するステップの後に、方法は、
第1の基地局により、第6のダウンリンク許可および第4のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第6のTTIでUEに送信するステップであって、第4のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の状態は第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られる、ステップ
をさらに含む。
【0020】
第1の態様、または第1の態様の第1もしくは第2の可能な実装形態に関して、第1の態様の第3の可能な実装形態では、第1の基地局により、第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIでUEに送信するステップは、
第1の基地局が、第3のTTIで、利用可能なHARQプロセスがないと判定した場合、第1の基地局により、第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、仮想HARQプロセスを使用して第3のTTIでUEに送信するステップであって、仮想HARQプロセスは第1のHARQプロセスに対応する、ステップ
を含む。
【0021】
第1の態様、または第1の態様の第1もしくは第2の可能な実装形態に関して、第1の態様の第4の可能な実装形態では、第1の基地局により、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を、第4のTTIで受信するステップの後に、方法は、
第1の基地局により、第2のフィードバック結果に含まれる肯定応答(ACK)情報に従って、第4のダウンリンク許可および第5のダウンリンクデータを、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIでUEに送信するステップであって、第5のダウンリンクデータは第4の状態の第2のNDIを搬送し、第4の状態は第2のNDIの第2の状態を反転させることによって得られる、ステップ
をさらに含む。
【0022】
第2の態様によれば、本発明の一実施形態は、データ
処理方法をさらに提供し、この方法は、
ユーザ機器(UE)により、第1の基地局によって送信された第1のダウンリンク許可を、第1のハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスを使用して第1の伝送時間間隔(TTI)で受信し、第1のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第1のダウンリンクデータを復調し、第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を第2の基地局に送信するステップであって、第2の基地局と第1の基地局との間に局間の伝送遅延があり、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1の新しいデータインジケータ(NDI)を搬送する、ステップと、
UEにより、第1の基地局によって送信された第2のダウンリンク許可を、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIで受信し、第2のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第2のダウンリンクデータを復調し、第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を第2の基地局に送信するステップであって、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する、ステップと、
UEにより、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンク許可を、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで受信し、第3のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンクデータを復調し、第3のダウンリンクデータに対応する第3のフィードバック結果を第2の基地局に送信するステップであって、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送する、ステップと、
UEにより、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで受信し、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータを復調し、再送された第2のダウンリンクデータに対応する第4のフィードバック結果を第2の基地局に送信するステップであって、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する、ステップと
を含む。
【0023】
第2の態様に関して、第2の態様の第1の可能な実装形態では、方法は、
UEにより、第1の基地局によって送信された第5のダウンリンク許可を、第1のHARQプロセスを使用して第5のTTIで受信し、第5のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第1のダウンリンクデータを復調するステップであって、再送された第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送する、ステップ
をさらに含む。
【0024】
第2の態様に関して、第2の態様の第2の可能な実装形態では、UEにより、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで受信するステップの前に、方法は、
UEにより、第1の基地局によって送信された第6のダウンリンク許可を、第1のHARQプロセスを使用して第6のTTIで受信し、第6のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンクデータを復調するステップであって、第4のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送する、ステップ
をさらに含む。
【0025】
第2の態様、または第2の態様の第1もしくは第2の可能な実装形態に関して、第2の態様の第3の可能な実装形態では、UEにより、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンク許可を、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで受信するステップは、
UEにより、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンク許可を、仮想HARQプロセスを使用して第3のTTIで受信するステップであって、仮想HARQプロセスは第1のHARQプロセスに対応する、ステップ
を含む。
【0026】
第2の態様、または第2の態様の第1もしくは第2の可能な実装形態に関して、第2の態様の第4の可能な実装形態では、UEにより、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで受信するステップの後に、方法は、
UEにより、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第5のダウンリンクデータを復調するステップであって、第5のダウンリンクデータは第4の状態の第2のNDIを搬送する、ステップ
をさらに含む。
【0027】
第2の態様、または第2の態様の第1もしくは第2の可能な実装形態に関して、第2の態様の第
5の可能な実装形態では、第3のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンクデータを復調するステップは、
UEにより、第3のダウンリンク許可によって示されるエアインタフェースリソースに従って、第3のダウンリンクデータを受信するステップと、
UEにより、第3のダウンリンクデータで搬送される第3の状態の第1のNDIに従って、第1のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶された第1のダウンリンクデータをクリアし、第1のHARQプロセスに対応するキャッシュに第3のダウンリンクデータを書き込むステップと
を含む。
【0028】
第2の態様、または第2の態様の第1もしくは第2の可能な実装形態に関して、第2の態様の第
6の可能な実装形態では、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータを復調するステップは、
UEにより、第4のダウンリンク許可によって示されるエアインタフェースリソースに従って、再送された第2のダウンリンクデータを受信するステップと、
UEにより、再送された第2のダウンリンクデータで搬送される第2の状態の第2のNDIに従って、第2のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶された第2のダウンリンクデータを再送された
第2のダウンリンクデータと合成し、第
2のHARQプロセスに対応するキャッシュに合成結果を書き込むステップと
を含む。
【0029】
第3の態様によれば、本発明の一実施形態は基地局をさらに提供し、基地局は特に第1の基地局であり、第1の基地局は、
第1のダウンリンク許可および第1のダウンリンクデータを、第1のハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスを使用して第1の伝送時間間隔(TTI)でユーザ機器(UE)に送信するように構成された第1のデータ処理モジュールであって、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1の新しいデータインジケータ(NDI)を搬送する、第1のデータ処理モジュールと、
第2のダウンリンク許可および第2のダウンリンクデータを、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIでUEに送信するように構成された第2のデータ処理モジュールであって、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する、第2のデータ処理モジュールと、
第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIでUEに送信するように構成された第3のデータ処理モジュールであって、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送し、第3の状態は第1のNDIの第1の状態を反転させることによって得られる、第3のデータ処理モジュールと、
第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を、第4のTTIで受信し、第2のフィードバック結果に含まれる否定応答(NACK)情報に従って、第4のダウンリンク許可および再送された第2のダウンリンクデータを、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIでUEに送信するように構成された第4のデータ処理モジュールであって、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送し、第2の基地局と第1の基地局との間に局間の伝送遅延がある、第4のデータ処理モジュールと
を含む。
【0030】
第3の態様に関して、第3の態様の第1の可能な実装形態では、第1の基地局は、
第2の基地局によって送信されかつ第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を、第5のTTIで受信し、第1のフィードバック結果に含まれるNACK情報に従って、第5のダウンリンク許可および再送された第1のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第5のTTIでUEに送信するように構成された第5のデータ処理モジュールであって、再送された第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の状態は第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られ、第4のTTIと第2のTTIとの時間差は、第5のTTIと第1のTTIとの時間差に等しい、第5のデータ処理モジュール
をさらに含む。
【0031】
第3の態様に関して、第3の態様の第2の可能な実装形態では、第1の基地局は、
第3のデータ処理モジュールが、第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIでUEに送信した後、第6のダウンリンク許可および第4のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第6のTTIでUEに送信するように構成された第6のデータ処理モジュールであって、第4のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の状態は第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られる、第6のデータ処理モジュール
をさらに含む。
【0032】
第3の態様、または第3の態様の第1もしくは第2の可能な実装形態に関して、第3の態様の第3の可能な実装形態では、第3のデータ処理モジュールは、第1の基地局が、第3のTTIで、利用可能なHARQプロセスがないと判定した場合、第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、仮想HARQプロセスを使用して第3のTTIでUEに送信するようにさらに構成され、仮想HARQプロセスは、第1のHARQプロセスに対応する。
【0033】
第3の態様、または第3の態様の第1もしくは第2の可能な実装形態に関して、第3の態様の第4の可能な実装形態では、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を、第4のTTIで受信した後、第4のデータ処理モジュールは、第2のフィードバック結果に含まれる肯定応答(ACK)情報に従って、第4のダウンリンク許可および第5のダウンリンクデータを、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIでUEに送信するようにさらに構成され、第5のダウンリンクデータは、第4の状態の第2のNDIを搬送し、第4の状態は、第2のNDIの第2の状態を反転させることによって得られる。
【0034】
第4の態様によれば、本発明の一実施形態は、ユーザ機器をさらに提供し、ユーザ機器は、
第1の基地局によって送信された第1のダウンリンク許可を、第1のハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスを使用して第1の伝送時間間隔(TTI)で受信し、第1のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第1のダウンリンクデータを復調し、第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を第2の基地局に送信するように構成された第1のデータ処理モジュールであって、第2の基地局と第1の基地局との間に局間の伝送遅延があり、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1の新しいデータインジケータ(NDI)を搬送する、第1のデータ処理モジュールと、
第1の基地局によって送信された第2のダウンリンク許可を、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIで受信し、第2のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第2のダウンリンクデータを復調し、第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を第2の基地局に送信するように構成された第2のデータ処理モジュールであって、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する、第2のデータ処理モジュールと、
第1の基地局によって送信された第3のダウンリンク許可を、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで受信し、第3のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンクデータを復調し、第3のダウンリンクデータに対応する第3のフィードバック結果を第2の基地局に送信するように構成された第3のデータ処理モジュールであって、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送する、第3のデータ処理モジュールと、
第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで受信し、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータを復調し、再送された第2のダウンリンクデータに対応する第4のフィードバック結果を第2の基地局に送信するように構成された第4のデータ処理モジュールであって、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する、第4のデータ処理モジュールと
を含む。
【0035】
第4の態様に関して、第4の態様の第1の可能な実装形態では、ユーザ機器は、
第1の基地局によって送信された第5のダウンリンク許可を、第1のHARQプロセスを使用して第5のTTIで受信し、第5のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第1のダウンリンクデータを復調するように構成された第5のデータ処理モジュールであって、再送された第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送する、第5のデータ処理モジュール
をさらに含む。
【0036】
第4の態様に関して、第4の態様の第2の可能な実装形態では、ユーザ機器は、第4のデータ処理モジュールが、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで受信する前に、第1の基地局によって送信された第6のダウンリンク許可を、第1のHARQプロセスを使用して第6のTTIで受信し、第6のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンクデータを復調するように構成された第6のデータ処理モジュールであって、第4のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送する、第6のデータ処理モジュールをさらに含む。
【0037】
第4の態様、または第4の態様の第1もしくは第2の可能な実装形態に関して、第4の態様の第3の可能な実装形態では、第3のデータ処理モジュールは、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンク許可を、仮想HARQプロセスを使用して第3のTTIで受信するように具体的に構成され、仮想HARQプロセスは、第1のHARQプロセスに対応する。
【0038】
第4の態様、または第4の態様の第1もしくは第2の可能な実装形態に関して、第4の態様の第4の可能な実装形態では、第4のデータ処理モジュールは、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第5のダウンリンクデータを復調するようにさらに構成され、第5のダウンリンクデータは、第4の状態の第2のNDIを搬送する。
【0039】
第4の態様、または第4の態様の第1もしくは第2の可能な実装形態に関して、第4の態様の第
5の可能な実装形態では、第3のデータ処理モジュールは、第3のダウンリンク許可によって示されるエアインタフェースリソースに従って、第3のダウンリンクデータを受信し、第3のダウンリンクデータで搬送される第3の状態の第1のNDIに従って、第1のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶された第1のダウンリンクデータをクリアし、第1のHARQプロセスに対応するキャッシュに第3のダウンリンクデータを書き込むように具体的に構成される。
【0040】
第4の態様、または第4の態様の第1もしくは第2の可能な実装形態に関して、第4の態様の第
6の可能な実装形態では、第4のデータ処理モジュールは、第4のダウンリンク許可によって示されるエアインタフェースリソースに従って、再送された第2のダウンリンクデータを受信し、再送された第2のダウンリンクデータで搬送される第2の状態の第2のNDIに従って、第2のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶された第2のダウンリンクデータを再送された
第2のダウンリンクデータと合成し、第
2のHARQプロセスに対応するキャッシュに合成結果を書き込むように具体的に構成される。
【0041】
上述の技術的解決策から、本発明の実施形態は以下の利点を有することが分かる。
【0042】
本発明の実施形態では、第1の基地局は、第1のダウンリンク許可および第1のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第1のTTIでUEに送信し、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の基地局は、第2のダウンリンク許可および第2のダウンリンクデータを、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIでUEに送信し、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送し、第1の基地局は、第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIでUEに送信し、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送し、第3の状態は第1のNDIの第1の状態を反転させることによって得られ、第1の基地局は、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を、第4のTTIで受信し、第1の基地局は、第2のフィードバック結果に含まれる否定応答(NACK)情報に従って、第4のダウンリンク許可および再送された第2のダウンリンクデータを、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIでUEに送信し、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送し、第2の基地局と第1の基地局との間の局間の伝送遅延は、第4のTTIと第1のTTIとの間の時間差である。本発明の実施形態では、第1の基地局は、HARQプロセスを第1のHARQプロセスと第2のHARQプロセスとの2つのタイプのプロセスに分類する。第1のHARQプロセスは、第1のTTIおよび第3のTTIでUEにダウンリンクデータを送信するために第1の基地局によって使用されて、UEの完全なスケジューリングを実施し、それによりエアインタフェースリソースの利用を改善することができる。第1の基地局と第2の基地局との間で局間の伝送遅延がある場合、第1の基地局は第4のTTIで第2のフィードバック結果を受信し、第1の基地局は第2のHARQプロセスを使用して第2のダウンリンクデータを再送する。再送された第2のダウンリンクデータで搬送された第2のNDIの状態は反転されていない(すなわち、第2のNDIはまだ第2の状態にある)ので、UEは、第2の状態の第2のNDIに従って、第2のTTIで第1の基地局によって送信された第2のダウンリンクデータと、第4のTTIで第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータとを共同して復号することができ、したがって、第2のHARQプロセスは、HARQプロセスの多重化利得を実現することができる。
【0043】
従来技術における技術的解決策および本発明の実施形態をより明確に説明するために、従来技術および本実施形態を説明するために必要な添付図面を以下に簡単に説明する。当然ながら、以下の説明における添付図面は、本発明のいくつかの実施形態を示すものに過ぎず、当業者は、これらの添付図面から他の図面をさらに導き出すことが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
本発明の実施形態は、データ処理方法、基地局、およびユーザ機器を提供し、基地局間で局間の伝送遅延がある場合、UEのフルスケジューリングとHARQプロセスの多重化利得の両方を実現することができる。
【0046】
本発明の目的、特徴、および利点をより明確により理解しやすくするために、本発明の実施形態における技術的解決策を、本発明の実施形態における添付の図面を参照して、より明確かつ十分に以下に説明する。当然ながら、以下に記載される実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく、一部に過ぎない。本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
【0047】
本発明の明細書、特許請求の範囲、および添付図面において、「第1」、「第2」等の用語は類似のオブジェクトを区別することを意図しているが、必ずしも特定の順序または配列を示すものではない。そのような方法で使用される用語は、適切な状況において交換可能であり、これは、同じ属性を有するオブジェクトが本発明の実施形態に記載される場合に使用される単なる識別方法であることを理解されたい。さらに、用語「含む(include,contain)」および任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意味するため、一連のユニットを含むプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスが、それらのユニットに必ずしも限定されないが、そのようなプロセス、方法、システム、製品、またはデバイスに明確に列挙されていないまたは固有でない他のユニットを含むことができる。
【0049】
本発明の一実施形態は、データ処理方法を提供し、基地局側がHARQプロセスを使用してUEにデータを送信するシナリオにデータ処理方法を適用することができる。
図2に関して、本発明の実施形態で提供されるデータ処理方法は、以下のステップを含むことができる。
【0050】
201.第1の基地局は、第1のHARQプロセスを使用して、第1のダウンリンク許可および第1のダウンリンクデータを第1の伝送時間間隔(Transmission Time Interval、略してTTI)でUEに送信し、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1の新しいデータインジケータ(New Data Indicator、略してNDI)を搬送する。
【0051】
本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、1つのHARQプロセスを使用して、1つのTTIでダウンリンク許可およびダウンリンクデータをUEに送信する。異なるTTIを区別するために、本発明のこの実施形態における以下の異なるTTIは、それぞれ、第1のTTI、第2のTTI、第3のTTI、第4のTTI、第5のTTI、第6のTTIなどとして定義される。さらに、異なるTTIで第1の基地局によって送信されたダウンリンク許可は、それぞれ第1のダウンリンク許可、第2のダウンリンク許可、第3のダウンリンク許可、第4のダウンリンク許可、第5のダウンリンク許可、第6のダウンリンク許可などとして定義される。異なるダウンリンクデータを区別するために、本発明のこの実施形態における以下の異なるダウンリンクデータは、それぞれ、第1のダウンリンクデータ、第2のダウンリンクデータ、第3のダウンリンクデータ、第4のダウンリンクデータなどとして定義される。同様に、本発明のこの実施形態では、異なるHARQプロセスに対応するNDIをそれぞれ異なる方法で定義し、例えば、第1のHARQプロセスに対応するNDIを第1のNDI、第2のHARQプロセスに対応するNDIを第2のNDIとして定義する。
【0052】
本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、HARQプロセスを、第1のHARQプロセスと第2のHARQプロセスの2つのタイプのプロセスに分類する。第1のHARQプロセスは、十分なHARQプロセスが存在しない場合にのみ、HARQプロセスの初期伝送に使用され、UEのフルスケジューリングを保証するために使用される。第1のHARQプロセスは、通常のHARQプロセスとも称される。フルスケジューリングは、UEが各TTIでダウンリンク許可を受信することを意味し、したがって、HARQプロセスは、UEのフルスケジューリングを実施するために使用され得る。第2のHARQプロセスはいずれの場合もHARQ多重化利得を保持し、第2のHARQプロセスは多重化HARQプロセスとも称される。本発明のこの実施形態では、2つのタイプのHARQプロセスの組合せが、フルスケジューリングを実施し、HARQ多重化利得の効果を得るために使用される。例えば、HARQプロセス0、HARQプロセス1、HARQプロセス2、・・・、およびHARQプロセス7の8つのHARQプロセスが存在するとプロトコルに指定されている。8つのHARQプロセスは、2つのタイプに分類される。HARQプロセス0は第1のHARQプロセスであり、HARQプロセス1〜7は第2のHARQプロセスである。HARQプロセス1〜7は、初期伝送スケジューリングのフィードバック情報を待って、再送を行うか否かを決定する。この場合、HARQプロセス1〜7において初期伝送が失敗した場合、再送が行われる可能性があるため、第2のHARQプロセス1〜7において再送利得が存在する。基地局間の伝送遅延に起因する時間差があり、HARQプロセス1〜7において、1つの局から別の局にフィードバックを送信しているため、UEはある期間に利用可能なスケジューリングリソースを有さず、この場合、HARQプロセス0は、ユーザ機器のフルスケジューリングを実施することができる。本発明の他の実施形態では、HARQプロセス0および1を第1のHARQプロセスとして使用し、HARQプロセス2〜7を第2のHARQプロセスとして使用することができる。あるいは、HARQプロセス0,1,2を第1のHARQプロセスとして使用し、HARQプロセス3〜7を第2のHARQプロセスとして使用することができる。特定の実装形態は、アプリケーションシナリオに従って決定されてもよく、これは説明のためにのみ使用され、限定を意図するものではない。
【0053】
本発明のこの実施形態では、各HARQプロセスは固有のNDIを有し、HARQプロセスを使用して送信されるすべてのダウンリンクデータはNDIを搬送する。NDIは2つの状態を含むことができ、例えば、第1のNDIは第1の状態と第3の状態を含み、第2のNDIは第2の状態と第4の状態を含む。例えば、NDIは1ビットであり、各HARQプロセスは固有のNDIを有し、HARQプロセスが初期伝送の段階にあるとき、
NDIは反転され(例えば、0から1に反転されるか、または1から0に反転される)、HARQプロセスが再送の段階にあるとき、NDIは変更されず、反転されない。
【0054】
本発明のこの実施形態では、第1のHARQプロセスを使用して第1の基地局が第1のダウンリンク許可および第1のダウンリンクデータをUEに送信することは、第1のHARQプロセスを使用して第1の基地局が第1のダウンリンク許可をUEに送信し、その後、第1のダウンリンク許可によって示される周波数ドメイン位置でUEに第1のダウンリンクデータを送信することである。UEは、決定された第1のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第1のダウンリンクデータを受信することができる。また、第1の基地局が第2のダウンリンク許可、第3のダウンリンク許可、第4のダウンリンク許可、第5のダウンリンク許可、第6のダウンリンク許可を送信して、ダウンリンクデータを送信するようにする場合も同様であり、詳細は記載しない。
【0055】
202.第1の基地局は、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIで第2のダウンリンク許可および第2のダウンリンクデータをUEに送信し、第2のダウンリンクデータは、第2の状態の第2のNDIを搬送する。
【0056】
本発明のこの実施形態では、前のステップ201において、第1の基地局は、第1のHARQプロセスを使用して第1のTTIで第1のダウンリンク許可および第1のダウンリンクデータをUEに送信し、ステップ202で、基地局は、本発明のこの実施形態で提供される第2のHARQプロセスを使用して、第1のTTIとは異なる別の時点(第2のTTIとして定義される)で第2のダウンリンク許可および第2のダウンリンクデータをUEに送信し、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する。第2のダウンリンクデータで搬送される第2のNDIは、第2の状態と第4の状態の2つの状態を含む。第4の状態は、第2のNDIにおける第2の状態を反転させたものであってもよく、第2の状態は、第4の状態を反転させたものであってもよい。第2のNDIは、このHARQプロセスのデータが最初に伝送されたか再送されたかをUEに示すために使用される。第2のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶されたダウンリンクデータの値と第2のNDIの値とが異なる場合、UEはこのとき初期伝送が行われたとみなし、さもなければ、UEはこのとき再送が行われたとみなす。このとき再送が行われたとUEが判断した場合、UEはHARQを合成し、HARQプロセスの多重化利得を得ることができる。本発明のこの実施形態では、第1のHARQプロセスがUEのフルスケジューリングを実施するために使用され、第2のHARQプロセスがHARQプロセスの多重化利得を実現するために使用されることが、前述の内容記述から分かる。したがって、ステップ201およびステップ202の説明から、UEは2つの異なるTTIで2つの異なるHARQプロセスをそれぞれ使用することができ、2つのタイプのHARQプロセスの両方を使用してUEにダウンリンクデータを送信できることが分かる。2つのタイプのHARQプロセスを使用することにより、フルスケジューリングを保証できるだけでなく、HARQの多重化利得を得ることができる。
【0057】
203.第1の基地局は、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信し、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送し、第3の状態は第1のNDIの第1の状態を反転させることによって得られる。
【0058】
本発明のこの実施形態では、前のステップ201およびステップ202から、第1の基地局が第1のダウンリンクデータおよび第2のダウンリンクデータをUEに個別に送信することが分かる。局間協調の実装シナリオ、例えばキャリアアグリゲーションシナリオの場合、第1の基地局はSCCの基地局であり、第2の基地局はPCCの基地局である。UEは第1のダウンリンクデータを受信し、UEは第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、次いで、第2の基地局は第1のフィードバック結果を第1の基地局に送信する。同様に、UEは第2のダウンリンクデータを受信し、UEは第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、次いで、第2の基地局は第2のフィードバック結果を第1の基地局に送信する。2つの基地局間の局間協調のシナリオでは、第2の基地局と第1の基地局との間で局間の伝送遅延があることは確かである。したがって、第1の基地局が第1のTTIで第1のダウンリンクデータをUEに送信した後、第1の基地局が第1のフィードバック結果を受信する前に、第1の基地局は利用可能なHARQプロセスを有さず、第1の基地局は第1のHARQプロセス使用してダウンリンクデータをUEに送信し、UEのフルスケジューリングを実施することができる。例えば、第3のTTIは第1のTTIの後のTTIであり、第1の基地局が第3のTTIで第1のフィードバック結果を受信しないと仮定すると、第1の基地局は第1のHARQプロセスを再び使用して第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信して、UEのフルスケジューリングを実施する。ステップ201から、第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIが第1の状態にあり、第1のHARQプロセスを再び使用して、第1のTTIの後に第3のTTIで第1のダウンリンクデータとは異なる第3のダウンリンクデータを送信する場合、第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIに対して状態反転を実行する必要があり、すなわち、第3の状態の第1のNDIを第3のダウンリンクデータで搬送する必要があり、第3の状態は、第1のNDIの第1の状態を反転させることによって得られることが分かる。
【0059】
本発明のいくつかの実施形態では、第1の基地局は、第1のTTIで第1のダウンリンクデータをUEに送信し、第1の基地局は、第5のTTIで、第2の基地局によって送信されかつ第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を受信する。第5のTTIは第1のTTIの後にあり、第5のTTIは第3のTTIの後にある。本発明のこの実施形態で提供されるデータ処理方法は、以下のステップをさらに含むことができる。
【0060】
A1.第1の基地局は、第5のTTIで、第2の基地局によって送信されかつ第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を受信し、第1の基地局は、第1のHARQプロセスを使用して第5のTTIで、第1のフィードバック結果に含まれる否定応答(Negative ACKnowledgment、略してNACK)情報に従って、第5のダウンリンク許可および再送された第1のダウンリンクデータをUEに送信し、再送された第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の状態は第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られ、第4のTTIと第2のTTIとの時間差は、第5のTTIと第1のTTIとの時間差に等しい。
【0061】
第1の基地局が第1のTTIで第1のダウンリンクデータを送信した後、第1の基地局が第5のTTIで第1のフィードバック結果を受信する前に、第1の基地局は第3のTTIで第3のダウンリンクデータを送信し、UEのフルスケジューリングを実施する。第1の基地局が第5のTTIで第1のフィードバック結果を受信した後、第1の基地局はUEによる第1のフィードバック結果の受信状態を取得することができ、すなわち、第1の基地局は、UEが第1のダウンリンクデータを正しく受信したかどうかを知ることができる。UEが第1のダウンリンクデータを正しく受信した場合、第1のフィードバック結果は肯定応答(ACKnowledgment、略してACK)情報を含む。UEが第1のダウンリンクデータを誤って受信した場合、第1のフィードバック結果はNACK情報を含む。第1のフィードバック結果にNACK情報が含まれる場合、第1の基地局は、第1のダウンリンクデータをUEに再送する必要があり、すなわちステップA1を実行する必要がある。第1の基地局は、第1のHARQプロセスを使用して第5のダウンリンク許可および再送された第1のダウンリンクデータを第5のTTIでUEを送信し、再送された第1のダウンリンクデータは、第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の状態は、第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られる。ステップ203から、第3のTTIで第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIが第3の状態にあり、ステップA1が実行される場合、第3のTTIで第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIがさらに反転される必要であり、この場合、第1のNDIは第1の状態に反転されることが分かる。
【0062】
本発明のこの実施形態では、第1のHARQプロセスは、UEのフルスケジューリングを実施するために使用され、したがって、第1の基地局が第2の基地局によって送信された第1のフィードバック結果を受信する前に、第1の基地局は、新しいダウンリンクデータをUEに送信するために、第1のHARQを複数回使用して、UEのフルスケジューリングを実施することができることに留意されたい。例えば、本発明のいくつかの実施形態では、第1の基地局が第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信するステップ203の後、本発明のこの実施形態で提供されるデータ処理方法は、以下のステップをさらに含むことができる。
【0063】
B1.第1の基地局は、第1のHARQプロセスを使用して第6のTTIで第6のダウンリンク許可および第4のダウンリンクデータをUEに送信し、第4のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の状態は第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られる。
【0064】
第1のTTIの後に、第3のTTIに加えて第6のTTIがあり、第6のTTIは第3のTTIの後のTTIである。第1の基地局が第6のTTIで第1のフィードバック結果を受信しないと仮定すると、第1の基地局は第1のHARQプロセスを再び使用して第6のダウンリンク許可および第4のダウンリンクデータを送信して、UEのフルスケジューリングを実施する。ステップ203から、第3のTTIで第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIが第3の状態にあり、第1のHARQプロセスを再び使用して、第3のTTIの後に第6のTTIで第3のダウンリンクデータとは異なる第4のダウンリンクデータを送信する場合、第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIに対して状態反転を実行する必要があり、すなわち、第1の状態の第1のNDIを第4のダウンリンクデータで搬送する必要があり、第1の状態は、第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られることが分かる。
【0065】
本発明のこの実施形態では、第1の基地局が第1のHARQプロセスを使用して第1のダウンリンクデータをUEに送信した後、第1の基地局が第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を受信する前に、第1の基地局は、新しいダウンリンクデータをUEに送信するために、第1のHARQプロセスを複数回使用して、UEのフルスケジューリングを実施することができることに留意されたい。
【0066】
本発明のいくつかの実施形態では、第1の基地局が第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信するステップ203は、具体的には、以下のステップを含むことができる。
【0067】
C1.第1の基地局が、第3のTTIで、利用可能なHARQプロセスがないと判定した場合、第1の基地局は、仮想HARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信し、仮想HARQプロセスは、第1のHARQプロセスに対応する。
【0068】
ステップ201およびステップ202から、第1の基地局は、第1のHARQプロセスおよび第2のHARQプロセスをそれぞれ使用して第1のダウンリンクデータおよび第2のダウンリンクデータを送信し、第1の基地局が、第3のTTIで、利用可能なHARQプロセスがないと判定した場合、第1の基地局は、仮想HARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信し、仮想HARQプロセスは第1のHARQプロセスに対応することが分かる。例えば、本発明のこの実施形態では、局間の伝送遅延により第1の基地局のダウンリンクスケジューリングがフルでない場合、複数のHARQプロセス(一例として8つのHARQプロセスが使用される)が仮想化される。第1の基地局のスケジューラは、実際のHARQプロセス0〜7が利用可能でないことを発見すると、仮想HARQプロセス8〜15でHARQプロセスを適用し、その後、マッピング関係に従ってHARQプロセスをエアインタフェースの実際のHARQプロセスにマッピングする(例えばモジュロ演算方式で)。
【0069】
204.第1の基地局は、第4のTTIで、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を受信し、第1の基地局は、第2のフィードバック結果に含まれるNACK情報に従って、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第4のダウンリンク許可および再送された第2のダウンリンクデータをUEに送信し、再送された第2のダウンリンクデータは、第2の状態の第2のNDIを搬送する。
【0070】
第2の基地局と第1の基地局との間に局間の伝送遅延が存在する。
【0071】
本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、第2のTTIで第2のダウンリンクデータをUEに送信し、第1の基地局は、第4のTTIで、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を受信する。第4のTTIは第2のTTIの後にあり、第4のTTIは第3のTTIの後にある。第1の基地局が第2のTTIで第2のダウンリンクデータを送信した後、第1の基地局が第4のTTIで第2のフィードバック結果を受信する前に、第1の基地局は第3のTTIで第3のダウンリンクデータを送信し、UEのフルスケジューリングを実施する。第1の基地局が第4のTTIで第2のフィードバック結果を受信した後、第1の基地局はUEによる第2のフィードバック結果の受信状態を取得することができ、すなわち、第1の基地局は、UEが第2のダウンリンクデータを正しく受信したかどうかを知ることができる。UEが第2のダウンリンクデータを正しく受信した場合、第2のフィードバック結果はACK情報を含む。UEが第2のダウンリンクデータを誤って受信した場合、第2のフィードバック結果はNACK情報を含む。第2のフィードバック結果がNACK情報を含む場合、第1の基地局は、第2のダウンリンクデータをUEに再送する必要があり、すなわち、ステップ204を実行する必要がある。第1の基地局は、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで第4のダウンリンク許可および再送された第2のダウンリンクデータをUEに送信し、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送し、第2のTTIにおける第2のNDIの状態は第2の状態である。第2のHARQプロセスを使用して第2のダウンリンクデータを第4のTTIで再送する必要があるため、第2のHARQプロセスに対応する第2のNDIは依然として第2の状態を維持し、UEは、第4のTTIで第2のHARQプロセスに対応する第2のNDIにおいて使用される第2の状態に従って、第1の基地局が第2のダウンリンクデータをUEに再送することを決定することができる。
【0072】
本発明のいくつかの実施形態では、ステップ204は、第1の基地局によって受信された第2のフィードバック結果がNACK情報である場合の第1の基地局の実装を記述し、第2のフィードバック結果がACK情報である場合、本発明のこの実施形態で提供されるデータ処理方法は、以下のステップをさらに含むことができる。
【0073】
D1.第1の基地局が、第4のTTIで、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を受信した後、第1の基地局は、第2のフィードバック結果に含まれる肯定応答(ACK)情報に従って、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第4のダウンリンク許可および第5のダウンリンクデータをUEに送信し、第5のダウンリンクデータは第4の状態の第2のNDIを搬送し、第4の状態は、第2のNDIの第2の状態を反転させることによって得られる。
【0074】
UEが第2のダウンリンクデータを正しく受信した場合、第2のフィードバック結果はACK情報を含む。第2のフィードバック結果がACK情報を含む場合、第1の基地局は、新しいダウンリンクデータをUEに送信することができ、すなわち、第1の基地局はステップD1を実行する必要があり、第1の基地局は、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで第4のダウンリンク許可および第5のダウンリンクデータをUEに送信する。第5のダウンリンクデータは第4の状態の第2のNDIを搬送し、第2のTTIにおける第2のHARQプロセスに対応する第2のNDIは第2の状態にあり、新しいダウンリンクデータは第4のTTIで伝送され、第4の状態は、第2のNDIの第2の状態を反転させることによって得られる。
【0075】
本発明の上記実施形態の例から、第1の基地局は、第1のダウンリンク許可および第1のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第1のTTIでUEに送信し、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の基地局は、第2のダウンリンク許可および第2のダウンリンクデータを、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIでUEに送信し、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送し、第1の基地局は、第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIでUEに送信し、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送し、第3の状態は第1のNDIの第1の状態を反転させることによって得られ、第1の基地局は、第4のTTIで、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を受信し、第1の基地局は、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第2のフィードバック結果に含まれる否定応答(NACK)情報に従って、第4のダウンリンク許可および再送された第2のダウンリンクデータをUEに送信し、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送し、第2の基地局と第1の基地局との間の局間の伝送遅延は、第4のTTIと第1のTTIとの間の時間差であることが分かる。本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、HARQプロセスを第1のHARQプロセスと第2のHARQプロセスの2つのタイプのプロセスに分類する。第1のHARQプロセスは、第1のTTIおよび第3のTTIでUEにダウンリンクデータを送信するために第1の基地局によって使用されて、UEの完全なスケジューリングを実施し、それによりエアインタフェースリソースの利用を改善することができる。第1の基地局と第2の基地局との間で局間の伝送遅延がある場合、第1の基地局は第4のTTIで第2のフィードバック結果を受信し、第1の基地局は第2のHARQプロセスを使用して第2のダウンリンクデータを再送する。再送された第2のダウンリンクデータで搬送された第2のNDIの状態は反転されていない(すなわち、第2のNDIはまだ第2の状態にある)ので、UEは、第2の状態の第2のNDIに従って、第2のTTIで第1の基地局によって送信された第2のダウンリンクデータと、第4のTTIで第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータとを共同して復号することができ、したがって、第2のHARQプロセスは、HARQプロセスの多重化利得を実現することができる。
【0076】
上記実施形態では、本発明の一実施形態で提供されるデータ処理方法を第1の基地局側で説明したが、以下では、本発明の実施形態で提供されるデータ処理方法を、第1の基地局と対話するUE側で説明する。
図3に関して、本発明のこの実施形態で提供される別のデータ処理方法は、具体的には以下のステップを含むことができる。
【0077】
301.UEは、第1のHARQプロセスを使用して第1のTTIで第1の基地局によって送信された第1のダウンリンク許可を受信し、第1のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第1のダウンリンクデータを復調し、第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、第2の基地局と第1の基地局との間で局間の伝送遅延があり、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送する。
【0078】
本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、第1のHARQプロセスを使用して第1のTTIで第1のダウンリンク許可をUEに送信し、UEは、第1のHARQプロセスを使用して第1のTTIで第1のダウンリンク許可を受信する。UEは、第1のダウンリンク許可から、第1の基地局が第1のダウンリンクデータを送信する周波数ドメイン位置を決定し、次いで、UEは、第1のダウンリンク許可に従って第1のダウンリンクデータを復調する。UEは、第1のダウンリンクデータの受信状況に応じて第1のフィードバック結果を生成し、次いで、第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を第2の基地局に送信する。例えば、UEが第1のダウンリンクデータを正しく受信した場合、第1のフィードバック結果はACK情報を含むか、UEが第1のダウンリンクデータを誤って受信した場合、第1のフィードバック結果はNACK情報を含む。さらに、UEは、第1のダウンリンクデータで搬送される第1のNDIの状態に従って、第1の基地局が第1のダウンリンクデータを最初に伝送するか、または第1のダウンリンクデータを再送するかを決定することができる。
【0079】
本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、HARQプロセスを、第1のHARQプロセスと第2のHARQプロセスの2つのタイプのプロセスに分類する。第1のHARQプロセスは、十分なHARQプロセスが存在しない場合にのみ、HARQプロセスの初期伝送に使用され、UEのフルスケジューリングを保証するために使用される。第1のHARQプロセスは、通常のHARQプロセスとも称される。フルスケジューリングは、UEが各TTIでダウンリンク許可を受信することを意味し、したがって、HARQプロセスは、UEのフルスケジューリングを実施するために使用され得る。第2のHARQプロセスはいずれの場合もHARQ多重化利得を保持し、第2のHARQプロセスは多重化HARQプロセスとも称される。本発明のこの実施形態では、2つのタイプのHARQプロセスの組合せが、フルスケジューリングを実施し、HARQ多重化利得の効果を得るために使用される。例えば、HARQプロセス0、HARQプロセス1、HARQプロセス2、・・・、およびHARQプロセス7の8つのHARQプロセスが存在するとプロトコルに指定されている。8つのHARQプロセスは、2つのタイプに分類される。HARQプロセス0は第1のHARQプロセスであり、HARQプロセス1〜7は第2のHARQプロセスである。HARQプロセス1〜7は、初期伝送スケジューリングのフィードバック情報を待って、再送を行うか否かを決定する。この場合、HARQプロセス1〜7において初期伝送が失敗した場合、再送が行われる可能性があるため、第2のHARQプロセス1〜7において再送利得が存在する。基地局間の伝送遅延に起因する時間差があり、HARQプロセス1〜7において、1つの局から別の局にフィードバックを送信しているため、UEはある期間に利用可能なスケジューリングリソースを有さず、この場合、HARQプロセス0は、ユーザ機器のフルスケジューリングを実施することができる。
【0080】
302.UEは、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIで第1の基地局によって送信された第2のダウンリンク許可を受信し、第2のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第2のダウンリンクデータを復調し、第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する。
【0081】
本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIで第2のダウンリンク許可をUEに送信し、UEは、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIで第2のダウンリンク許可を受信する。UEは、第2のダウンリンク許可から、第1の基地局が第2のダウンリンクデータを送信する周波数ドメイン位置を決定し、次いで、UEは、第2のダウンリンク許可に従って第2のダウンリンクデータを復調する。UEは、第2のダウンリンクデータの受信状況に応じて第2のフィードバック結果を生成し、次いで、第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を第1の基地局に送信する。例えば、UEが第2のダウンリンクデータを正しく受信した場合、第2のフィードバック結果はACK情報を含むか、またはUEが第2のダウンリンクデータを誤って受信した場合、第2のフィードバック結果はNACK情報を含む。さらに、UEは、第2のダウンリンクデータで搬送される第2のNDIの状態に従って、第1の基地局が第2のダウンリンクデータを最初に伝送するか、または第2のダウンリンクデータを再送するかを決定することができる。
【0082】
第2のダウンリンクデータで搬送される第2のNDIは、第2の状態と第4の状態の2つの状態を含む。第4の状態は、第2のNDIにおける第2の状態を反転させたものであってもよく、第2の状態は、第4の状態を反転させたものであってもよい。第2のNDIは、このHARQプロセスのデータが最初に伝送されたか再送されたかをUEに示すために使用される。第2のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶されたダウンリンクデータの値と第2のNDIの値とが異なる場合、UEはこのとき初期伝送が行われたとみなし、さもなければ、UEはこのとき再送が行われたとみなす。このとき再送が行われたとUEが判断した場合、UEはHARQを合成し、HARQプロセスの多重化利得を得ることができる。本発明のこの実施形態では、第1のHARQプロセスがUEのフルスケジューリングを実施するために使用され、第2のHARQプロセスがHARQプロセスの多重化利得を実現するために使用されることが、前述の内容記述から分かる。したがって、ステップ301およびステップ302の説明から、UEは2つの異なるTTIで2つの異なるHARQプロセスをそれぞれ使用することができ、2つのタイプのHARQプロセスの両方を使用してUEにダウンリンクデータを送信できることが分かる。2つのタイプのHARQプロセスを用いることにより、フルスケジューリングを保証できるだけでなく、HARQの多重化利得を得ることができる。
【0083】
303.UEは、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンク許可を受信し、第3のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンクデータを復調し、第3のダウンリンクデータに対応する第3のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送する。
【0084】
本発明のこの実施形態では、UEは、第1のダウンリンクデータを受信し、UEは、第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、次いで、第2の基地局は、第1のフィードバック結果を第1の基地局に送信する。同様に、UEは第2のダウンリンクデータを受信し、UEは第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、次いで、第2の基地局は第2のフィードバック結果を第1の基地局に送信する。2つの基地局間の局間協調のシナリオでは、第2の基地局と第1の基地局との間で局間の伝送遅延があることは確かである。したがって、第1の基地局が第1のTTIで第1のダウンリンクデータをUEに送信した後、第1の基地局が第1のフィードバック結果を受信する前に、第1の基地局は利用可能なHARQプロセスを有さず、第1の基地局は依然として第1のHARQプロセス使用してダウンリンクデータをUEに送信し、UEのフルスケジューリングを実施することができる。例えば、第3のTTIは第1のTTIの後のTTIであり、第1の基地局が第3のTTIで第1のフィードバック結果を受信しないと仮定すると、第1の基地局は第1のHARQプロセスを再び使用して第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信して、UEのフルスケジューリングを実施する。第1のTTIで第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIが第1の状態にあり、第1のHARQプロセスを再び使用して、第1のTTIの後に第3のTTIで第1のダウンリンクデータとは異なる第3のダウンリンクデータを送信する場合、第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIに対して状態反転を実行する必要があり、すなわち、第3の状態の第1のNDIを第3のダウンリンクデータで搬送する必要があり、第3の状態は、第1のNDIの第1の状態を反転させることによって得られる。
【0085】
本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、第1のHARQプロセスを再び使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可をUEに送信し、UEは、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可を受信する。UEは、第3のダウンリンク許可から、第1の基地局が第3のダウンリンクデータを送信する周波数ドメイン位置を決定し、次いで、UEは、第3のダウンリンク許可に従って第3のダウンリンクデータを復調する。UEは、第3のダウンリンクデータの受信状況に応じて第3のフィードバック結果を生成し、次いで、第3のダウンリンクデータに対応する第3のフィードバック結果を第1の基地局に送信する。
【0086】
本発明のいくつかの実施形態では、ステップ302が実行された後、本発明のこの実施形態で提供されるデータ処理方法は、以下のステップをさらに含む。
【0087】
D1.UEは、第1のHARQプロセスを使用して第5のTTIで、第1の基地局によって送信された第5のダウンリンク許可を受信し、第5のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第1のダウンリンクデータを復調し、再送された第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送する。
【0088】
第1の基地局が第1のTTIで第1のダウンリンクデータを送信した後、第1の基地局が第5のTTIで第1のフィードバック結果を受信する前に、第1の基地局は第3のTTIで第3のダウンリンクデータを送信し、UEのフルスケジューリングを実施する。第1の基地局が第5のTTIで第1のフィードバック結果を受信した後、第1の基地局はUEによる第1のフィードバック結果の受信状態を取得することができ、すなわち、第1の基地局は、UEが第1のダウンリンクデータを正しく受信したかどうかを知ることができる。UEが第1のダウンリンクデータを正しく受信した場合、第1のフィードバック結果は肯定応答(ACKnowledgment、略してACK)情報を含む。UEが第1のダウンリンクデータを誤って受信した場合、第1のフィードバック結果はNACK情報を含む。第1のフィードバック結果にNACK情報が含まれる場合、第1の基地局は、第1のダウンリンクデータをUEに再送する必要があり、すなわちステップA1を実行する必要がある。第1の基地局は、第1のHARQプロセスを使用して第5のダウンリンク許可および再送された第1のダウンリンクデータを第5のTTIでUEを送信し、再送された第1のダウンリンクデータは、第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の状態は、第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られる。ステップ203から、第3のTTIで第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIが第3の状態にあり、ステップA1が実行される場合、第3のTTIで第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIがさらに反転される必要であり、この場合、第1のNDIは第1の状態に反転されることが分かる。
【0089】
本発明のいくつかの実施形態では、UEが第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで第1の基地局によって送信された第3のダウンリンク許可を受信するステップ303は、具体的には、以下のステップを含むことができる。
【0090】
E1.UEは、仮想HARQプロセスを使用して第3のTTIで、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンク許可を受信し、仮想HARQプロセスは第1のHARQプロセスに対応する。
【0091】
第1の基地局は、第1のHARQプロセスおよび第2のHARQプロセスをそれぞれ使用して第1のダウンリンクデータおよび第2のダウンリンクデータを送信し、第1の基地局が、第3のTTIで、利用可能なHARQプロセスがないと判定した場合、第1の基地局は、仮想HARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信し、仮想HARQプロセスは第1のHARQプロセスに対応する。例えば、本発明のこの実施形態では、局間の伝送遅延により第1の基地局のダウンリンクスケジューリングがフルでない場合、複数のHARQプロセス(一例として8つのHARQプロセスが使用される)が仮想化される。第1の基地局のスケジューラは、実際のHARQプロセス0〜7が利用可能でないことを発見すると、仮想HARQプロセス8〜15でHARQプロセスを適用し、その後、マッピング関係に従ってHARQプロセスをエアインタフェースの実際のHARQプロセスにマッピングする(例えばモジュロ演算方式で)。
【0092】
本発明のいくつかの実施形態では、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンクデータが第3のダウンリンク許可に従って復調されるステップ303は、
UEによって、第3のダウンリンク許可によって示されるエアインタフェースリソースに従って、第3のダウンリンクデータを受信するステップと、
第3のダウンリンクデータで搬送される第3の状態の第1のNDIに従ってUEによって、第1のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶された第1のダウンリンクデータをクリアし、第1のHARQプロセスに対応するキャッシュに第3のダウンリンクデータを書き込むステップと
を含むことができる。
【0093】
UEは、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可を受信する。UEは、第3のダウンリンク許可によって示されるエアインタフェースリソースを取得し、エアインタフェースリソースを使用して、第3のダウンリンクデータが送信される周波数ドメイン位置を決定することができ、次いで、UEは、第3のダウンリンク許可に従って第3のダウンリンクデータを復調する。第1のTTIで第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIの状態は、第1の状態である。第3のダウンリンクデータが第3の状態の第1のNDIを搬送する場合、第3のTTIで第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIの状態が反転されたことを示す。この場合、UEは、第1の基地局が新しいダウンリンクデータを送信すると判断し、第1のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶された第1のダウンリンクデータをクリアする。
【0094】
304.UEは、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を受信し、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータを復調し、再送された第2のダウンリンクデータに対応する第4のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する。
【0095】
本発明のこの実施形態では、第4のTTIは第2のTTIの後にあり、第4のTTIは第3のTTIの後にある。第1の基地局が第2のTTIで第2のダウンリンクデータを送信した後、第1の基地局が第4のTTIで第2のフィードバック結果を受信する前に、第1の基地局は第3のTTIで第3のダウンリンクデータを送信し、UEのフルスケジューリングを実施する。ステップ302では、UEは、第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、第2の基地局は第2のフィードバック結果を受信し、第2の基地局は第2のフィードバック結果を第1の基地局に転送する。第2の基地局と第1の基地局との間で局間の伝送遅延があるため、第1の基地局が第4のTTIで第2のフィードバック結果を受信した後、第1の基地局は、第2のフィードバック結果NACKに従って、再送された第2のダウンリンクデータを第4のTTIでUEに送信する。UEは、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を受信し、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータを復調し、再送された第2のダウンリンクデータに対応する第4のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する。第2のTTIにおける第2のNDIの状態は、第2の状態である。第2のHARQプロセスを使用して第2のダウンリンクデータを第4のTTIで再送する必要があるため、第2のHARQプロセスに対応する第2のNDIは依然として第2の状態を維持し、UEは、第4のTTIで第2のHARQプロセスに対応する第2のNDIにおいて使用される第2の状態に従って、第1の基地局が第2のダウンリンクデータをUEに再送することを決定することができる。
【0096】
本発明のいくつかの実施形態では、UEが第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を受信するステップ304の前に、本発明のこの実施形態で提供されるデータ処理方法本発明は、以下のステップをさらに含む。
【0097】
F1.UEは、第1のHARQプロセスを使用して第6のTTIで、第1の基地局によって送信された第6のダウンリンク許可を受信し、第6のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンクデータを復調し、第4のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送する。
【0098】
第1のTTIの後に、第3のTTIに加えて第6のTTIがあり、第6のTTIは第3のTTIの後のTTIである。第1の基地局が第6のTTIで第1のフィードバック結果を受信しなかったと仮定すると、第1の基地局は、第1のHARQプロセスを再び使用して第6のダウンリンク許可および第4のダウンリンクデータを送信し、UEのフルスケジューリングを実施する。UEは、第1の基地局によって送信された第6のダウンリンク許可を、第1のHARQプロセスを使用して第6のTTIで受信し、第6のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンクデータを復調する。第3のTTIにおける第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIは第3の状態にあり、第1のHARQプロセスを再び使用して、第3のTTIの後に第6のTTIで第3のダウンリンクデータとは異なる第4のダウンリンクデータを再び送信する場合、第1のHARQプロセスに対応する第1のNDIに対して状態反転を実行する必要があり、すなわち、第1の状態の第1のNDIを第4のダウンリンクデータで搬送する必要があり、第1の状態は、第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られる。
【0099】
本発明のこの実施形態では、第1の基地局が第1のHARQプロセスを使用して第1のダウンリンクデータをUEに送信した後、第1の基地局が第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を受信する前に、第1の基地局は、新しいダウンリンクデータをUEに送信するために、第1のHARQプロセスを複数回使用して、UEのフルスケジューリングを実施することができることに留意されたい。
【0100】
本発明のいくつかの実施形態では、ステップ304は、UEによって送信された第2のフィードバック結果がNACKである場合、UEが第4のTTIで再送された第2のダウンリンクデータを受信する実装形態を説明し、第2のフィードバック結果がACK情報である場合、本発明のこの実施形態で提供されるデータ処理方法は、以下のステップをさらに含むことができる。
【0101】
G1.UEが、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで受信した後、UEは、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第5のダウンリンクデータを復調し、第5のダウンリンクデータは第4の状態の第2のNDIを搬送する。
【0102】
UEが第2のダウンリンクデータを正しく受信した場合、第2のフィードバック結果はACK情報を含む。第2のフィードバック結果にACK情報が含まれる場合、第1の基地局は、新しいダウンリンクデータ(すなわち、第5のダウンリンクデータ)をUEに送信することができ、この場合、第1の基地局はステップG1を実行する必要がある。UEが、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を受信した後、UEは、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第5のダウンリンクデータを復調する。第5のダウンリンクデータは第4の状態の第2のNDIを搬送し、第2のTTIにおける第2のHARQプロセスに対応する第2のNDIは第2の状態にあり、新しいダウンリンクデータは第4のTTIで伝送され、第4の状態は、第2のNDIの第2の状態を反転させることによって得られる。
【0103】
本発明のいくつかの実施形態では、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータを復調するステップ304は、
UEによって、第4のダウンリンク許可によって示されるエアインタフェースリソースに従って、再送された第2のダウンリンクデータを受信するステップと、
再送された第2のダウンリンクデータで搬送される第2の状態の第2のNDIに従ってUEによって、第2のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶された第2のダウンリンクデータを再送された
第2のダウンリンクデータと合成し、第
2のHARQプロセスに対応するキャッシュに合成結果を書き込むステップと
を含むことができる。
【0104】
UEは、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで第4のダウンリンク許可を受信する。UEは、第4のダウンリンク許可によって示されるエアインタフェースリソースを取得し、無線インタフェースリソースを使用して、再送された第2のダウンリンクデータが送信される周波数ドメイン位置を決定することができ、次いで、UEは、第4のダウンリンク許可に従って再送された第2のダウンリンクデータを復調する。第2のTTIで第2のHARQプロセスに対応する第2のNDIの状態は、第2の状態である。再送された第2のダウンリンクデータが第2の状態の第2のNDIを搬送する場合、第4のTTIで第2のHARQプロセスに対応する第2のNDIの状態は反転されないことを示す。UEは、この場合、第1の基地局が再送された第2のダウンリンクデータを送信すると判断し、したがって、UEは、第2のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶された第2のダウンリンクデータと、再送された第2のダウンリンクデータとを合成して、HARQプロセスの多重化利得を得る。
【0105】
本発明の上記実施形態の例から、本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、HARQプロセスを、第1のHARQプロセスと第2のHARQプロセスの2つのタイプのプロセスに分類することが分かる。第1のHARQプロセスは、第1のTTIおよび第3のTTIでUEにダウンリンクデータを送信するために第1の基地局によって使用されて、UEの完全なスケジューリングを実施し、それによりエアインタフェースリソースの利用を改善することができる。第1の基地局と第2の基地局との間で局間の伝送遅延がある場合、第1の基地局は第4のTTIで第2のフィードバック結果を受信し、第1の基地局は第2のHARQプロセスを使用して第2のダウンリンクデータを再送する。再送された第2のダウンリンクデータで搬送された第2のNDIの状態は反転されていない(すなわち、第2のNDIはまだ第2の状態にある)ので、UEは、第2の状態の第2のNDIに従って、第2のTTIで第1の基地局によって送信された第2のダウンリンクデータと、第4のTTIで第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータとを共同して復号することができ、したがって、第2のHARQプロセスは、HARQプロセスの多重化利得を実現することができる。
【0106】
本発明の実施形態において前述の解決策をよりよく理解し、実施するために、以下では、詳細な説明のための一例として、対応するアプリケーションシナリオを使用する。
【0107】
以下では、説明のための例として、2つの基地局間で局間協調伝送を行うCAシナリオを用いる。第1の基地局は、SCCが位置する基地局であり、第2の基地局は、PCCが位置する基地局である。
図4に関して、
図4は、本発明の一実施形態による局間の伝送遅延を考慮した場合の1つのHARQプロセスの処理手順を示す概略図である。本発明のこの実施形態は、新しいHARQ割り当ての解決策を使用する。本発明のこの実施形態は、局間遅延が大きく、協調が必要なシナリオに適用され、フルスケジューリングを実現できるだけでなく、HARQ多重化利得を保証することができる。本発明のこの実施形態では、フルスケジューリングを保証することができるだけでなく、HARQ多重化利得も得ることができる。以下は、説明のための例を使用する。
【0108】
本発明のこの実施形態では、HARQプロセスは、第1のHARQプロセスと第2のHARQプロセスの2つのタイプに分類される。第1のHARQプロセスは、通常のHARQプロセスであり、フルスケジューリングを保証するために使用される。第2のHARQプロセスは、多重化HARQプロセスであり、HARQ多重化利得を得るために使用される。通常のHARQは、SCCのL2スケジューラが多重化HARQを得ることができないと判断した場合に、UEのフルスケジューリングを維持するために使用される。多重化HARQを使用して、フィードバックされたACK/NACK情報に従って再送または初期伝送を行い、多重化利得を得る。多重化HARQプロセスには確かに再送利得がある。
【0109】
以下では、一例として、HARQプロセス0からHARQプロセス7までの合計8つのHARQプロセスを使用する。具体的には、HARQプロセス0および1について説明する。プロセス0は通常のHARQプロセスであり、プロセス1は多重化HARQプロセスであり、他のすべてのHARQプロセスはフィードバックを待っている状態であり、利用できないプロセスである。
【0110】
図4に示すように、処理手順は主に以下のステップを含む。
【0111】
ステップ1:TTI0において、SCCのL2スケジューラは、HARQプロセス0を首尾良く適用し、UEをスケジューリングする。UEは、データを受信し、データを復調する。
【0112】
ステップ2:TTI1において、SCCのL2スケジューラは、HARQプロセス1を首尾良く適用し、UEをスケジューリングする。UEは、データを受信し、データを復調する。
【0113】
ステップ3:TTI4において、UEは、HARQプロセス0のフィードバック結果をPCCに送信し、PCCは、フィードバック結果を受信し、復調を開始する。
【0114】
ステップ4:TTI5において、UEは、HARQプロセス1のフィードバック結果をPCCに送信し、PCCは、フィードバック結果を受信し、復調を開始する。
【0115】
ステップ5:TTI7において、PCCは、復調によってHARQプロセス0の結果を取得し、その結果をSCCに送信し、その結果がNACKであると仮定する。
【0116】
ステップ6:TTI8において、SCCのL2スケジューラがHARQプロセスを適用するが、すべてのHARQプロセスが使用され、利用可能なアイドルリソースがなく、SCCのL2スケジューラは、通常のHARQプロセス0に対応する仮想HARQプロセス8を適用して、フルスケジューリングを実施し、NDIを反転させる。UEは、この時点でスケジューリングを受信した後、HARQプロセス0のバッファをクリアし、新しいデータを使用して置き換える。
図4から、前のHARQプロセス0の0ミリ秒のデータは、新しいプロセス0の8ミリ秒のデータに置き換えられることが分かる。
【0117】
ステップ7:TTI8において、PCCは、HARQプロセス1のフィードバック結果を復調し、その結果をSCCに送信し、フィードバック結果がNACKであると仮定する。
【0118】
ステップ8:TTI9において、SCCのL2スケジューラがHARQプロセスを適用するが、すべてのHARQプロセスが使用され、利用可能なアイドルリソースがなく、したがって、SCCのL2スケジューラは、通常のHARQプロセス0に対応する仮想HARQプロセス9を適用して、フルスケジューリングを実施し、NDIを反転させる。UEは、この時点でスケジューリングを受信した後、HARQプロセス0のバッファをクリアし、新しいデータを使用して置き換える。
図4から、HARQプロセス0の8ミリ秒のデータは、新しいプロセス0の9ミリ秒のデータに置き換えられることが分かる。
【0119】
ステップ9:TTI10において、SCCのL2スケジューラがHARQプロセスを適用するが、すべてのHARQプロセスが使用され、利用可能なアイドルリソースがなく、したがって、SCCのL2スケジューラは、通常のHARQプロセス0に対応する仮想HARQプロセス10を適用して、フルスケジューリングを実施し、NDIを反転させる。UEは、この時点でスケジューリングを受信した後、HARQプロセス0のバッファをクリアし、新しいデータを使用して置き換える。
図4から、HARQプロセス0の9ミリ秒のデータは、新しいプロセス0の10ミリ秒のデータに置き換えられることが分かる。
【0120】
ステップ10:TTI11において、SCCのL2
スケジューラは、PCCによってフィードバックされた、HARQプロセス0におけるTTI0の時点の復調情報を受信する。フィードバック値はNACKであるため、SCCのL2スケジューラは再送を実行する必要がある。HARQプロセス0を使用して再送を行うことができないので、このときの再送は初期伝送としてしか処理できず、NDIが反転され、再送利得が失われる。
【0121】
ステップ11:TTI12において、SCCのL2は、PCCによってフィードバックされた、HARQプロセス1におけるTTI1の時点の復調情報を受信する。フィードバック値はNACKであるため、SCCのL2スケジューラは再送を実行する必要がある。SCCのL2スケジューラは、HARQ多重化利得の解決策に従ってHARQプロセス1を適用し、NDIを反転させない。データを受信した後、UEは、そのデータをTTI1の時点で受信したデータと合成し、HARQプロセス1が多重化利得を得る。
【0122】
本発明の上記実施形態の例から、先行技術がフルスケジューリングとHARQ多重化利得の両方を保証することができないという問題に対して、本発明のこの実施形態は、HARQプロセスを柔軟に分類するので、2つのタイプのHARQプロセスの異なる機能に従って、フルスケジューリングを実現し、HARQ多重化利得を得ることができる方法が実現されることが分かる。通常のHARQプロセスおよび多重化HARQプロセスでは、初期ブロックエラーレート(Initial Block Error Rate、略してIBLER)をそれぞれ構成することができる。1%のIBLERは、通常のHARQプロセスのために構成され、最初の伝送の正確さの確率を向上させることができる。多重化HARQプロセスの設定は、HARQ多重化利得を維持するために、既存のデフォルトパラメータと同じである。通常のHARQプロセスのIBLERを1%に設定する目的は、99%の初期伝送が正しいことを保証することである。通常のHARQプロセスのIBLERは柔軟に構成されていることに留意されたい。例えば、通常のHARQプロセスのIBLERを、5%、10%などに設定することができ、ここでは限定されない。
【0123】
本発明の説明のための上記例として、クロスステーションCAシナリオが使用されていることに留意されたい。2つ以上の基地局間で局間の伝送遅延があるのであれば、本発明のこの実施形態において上記データ処理方法を使用することができ、例えば、局間でACK/NACKを交換する必要があるDPS、JT、SFNなどが適用されてもよいことを理解されたい。
【0124】
説明を容易にするために、前述の各方法の実施形態は、一連の動作の組合せとして説明されていることに留意されたい。ただし、本発明によれば、いくつかのステップは、別の順序で、または同時に実行され得るので、本発明は、記載された動作の順序に限定されないことを、当業者は理解すべきである。
【0125】
本発明の実施形態における前述の解決策をより容易に実施するために、以下に、前述の解決策を実施するための関連装置をさらに提供する。
【0126】
図5−aに関して、本発明の一実施形態は、基地局500を提供し、基地局500は、具体的には、第1の基地局であり得る。基地局500は、第1のデータ処理モジュール501と、第2のデータ処理モジュール502と、第3のデータ処理モジュール503と、第4のデータ処理モジュール504とを含むことができる。
【0127】
第1のデータ処理モジュール501は、第1のハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスを使用して第1の伝送時間間隔(TTI)で第1のダウンリンク許可および第1のダウンリンクデータをユーザ機器(UE)に送信するように構成され、第1のダウンリンクデータは、第1の状態の第1の新しいデータインジケータ(NDI)を搬送する。
【0128】
第2のデータ処理モジュール502は、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIで第2のダウンリンク許可および第2のダウンリンクデータをUEに送信するように構成され、第2のダウンリンクデータは、第2の状態の第2のNDIを搬送する。
【0129】
第3のデータ処理モジュール503は、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信するように構成され、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送し、第3の状態は第1のNDIの第1の状態を反転させることによって得られる。
【0130】
第4のデータ処理モジュール504は、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を第4のTTIで受信し、第2のフィードバック結果に含まれる否定応答(NACK)情報に従って、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第4のダウンリンク許可および再送された第2のダウンリンクデータをUEに送信し、再送された第2のダウンリンクデータは、第2の状態の第2のNDIを搬送し、第2の基地局と第1の基地局との間で局間の伝送遅延がある、ように構成される。
【0131】
本発明のいくつかの実施形態では、
図5−bに関して、第1の基地局500は、第5のTTIで、第2の基地局によって送信されかつ第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を受信し、第1のHARQプロセスを使用して第5のTTIで、第1のフィードバック結果に含まれるNACK情報に従って、第5のダウンリンク許可および再送された第1のダウンリンクデータをUEに送信するように構成された第5のデータ処理モジュール505であって、再送された第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の状態は第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られ、第4のTTIと第2のTTIとの時間差は、第5のTTIと第1のTTIとの時間差に等しい、第5のデータ処理モジュール505をさらに含む。
【0132】
本発明のいくつかの実施形態では、
図5−aに対して
図5−cを参照すると、第1の基地局500は、第3のデータ処理モジュールが、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信した後、第1のHARQプロセスを使用して第6のTTIで第6のダウンリンク許可および第4のダウンリンクデータをUEに送信するように構成された第6のデータ処理モジュール506であって、第4のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の状態は第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られる、第6のデータ処理モジュール506をさらに含む。
【0133】
本発明のいくつかの実施形態では、第3のデータ処理モジュール503は、第1の基地局が、第3のTTIで、利用可能なHARQプロセスがないと判定した場合、仮想HARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信し、仮想HARQプロセスは、第1のHARQプロセスに対応する、ように具体的に構成される。
【0134】
本発明のいくつかの実施形態では、第4のデータ処理モジュール504は、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を第4のTTIで受信した後、第2のフィードバック結果に含まれる肯定応答(ACK)情報に従って、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第4のダウンリンク許可および第5のダウンリンクデータをUEに送信するようにさらに構成され、第5のダウンリンクデータは第4の状態の第2のNDIを搬送し、第4の状態は第2のNDIの第2の状態を反転させることによって得られる。
【0135】
本発明の上記実施形態の例から、第1の基地局は、第1のダウンリンク許可および第1のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第1のTTIでUEに送信し、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の基地局は、第2のダウンリンク許可および第2のダウンリンクデータを、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIでUEに送信し、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送し、第1の基地局は、第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIでUEに送信し、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送し、第3の状態は第1のNDIの第1の状態を反転させることによって得られ、第1の基地局は、第4のTTIで、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を受信し、第1の基地局は、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第2のフィードバック結果に含まれる否定応答(NACK)情報に従って、第4のダウンリンク許可および再送された第2のダウンリンクデータをUEに送信し、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送し、第2の基地局と第1の基地局との間の局間の伝送遅延は、第4のTTIと第1のTTIとの間の時間差であることが分かる。本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、HARQプロセスを第1のHARQプロセスと第2のHARQプロセスの2つのタイプのプロセスに分類する。第1のHARQプロセスは、第1のTTIおよび第3のTTIでUEにダウンリンクデータを送信するために第1の基地局によって使用されて、UEの完全なスケジューリングを実施し、それによりエアインタフェースリソースの利用を改善することができる。第1の基地局と第2の基地局との間で局間の伝送遅延がある場合、第1の基地局は第4のTTIで第2のフィードバック結果を受信し、第1の基地局は第2のHARQプロセスを使用して第2のダウンリンクデータを再送する。再送された第2のダウンリンクデータで搬送された第2のNDIの状態は反転されていない(すなわち、第2のNDIはまだ第2の状態にある)ので、UEは、第2の状態の第2のNDIに従って、第2のTTIで第1の基地局によって送信された第2のダウンリンクデータと、第4のTTIで第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータとを共同して復号することができ、したがって、第2のHARQプロセスは、HARQプロセスの多重化利得を実現することができる。
【0136】
図6−aに関して、本発明の一実施形態は、UE600を提供する。UE600は、第1のデータ処理モジュール601、第2のデータ処理モジュール602、第3のデータ処理モジュール603、および第4のデータ処理モジュール604を含むことができる。
【0137】
第1のデータ処理モジュール601は、第1のハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスを使用して第1の伝送時間間隔(TTI)で第1の基地局によって送信された第1のダウンリンク許可を受信し、第1のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第1のダウンリンクデータを復調し、第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、第2の基地局と第1の基地局との間で局間の伝送遅延があり、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1の新しいデータインジケータ(NDI)を搬送する、ように構成される。
【0138】
第2のデータ処理モジュール602は、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIで、第1の基地局によって送信された第2のダウンリンク許可を受信し、第2のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第2のダウンリンクデータを復調し、第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する、ように構成される。
【0139】
第3のデータ処理モジュール603は、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンク許可を受信し、第3のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンクデータを復調し、第3のダウンリンクデータに対応する第3のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送する、ように構成される。
【0140】
第4のデータ処理モジュール604は、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を受信し、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータを復調し、再送された第2のダウンリンクデータに対応する第4のフィードバック結果を第2の基地局に送信し、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する、ように構成される。
【0141】
本発明のいくつかの実施形態では、
図6−aに対して
図6−bを参照すると、UE600は、第1のHARQプロセスを使用して第5のTTIで、第1の基地局によって送信された第5のダウンリンク許可を受信し、第5のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第1のダウンリンクデータを復調するように構成された第5のデータ処理モジュール605であって、再送された第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送する、第5のデータ処理モジュール605をさらに含むことができる。
【0142】
本発明のいくつかの実施形態では、
図6−aに対して
図6−cを参照すると、UE600は、第4のデータ処理モジュールが、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を受信する前に、第1のHARQプロセスを使用して第6のTTIで、第1の基地局によって送信された第6のダウンリンク許可を受信し、第6のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンクデータを復調するように構成された第6のデータ処理モジュール606であって、第4のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送する、第6のデータ処理モジュール606をさらに含むことができる。
【0143】
本発明のいくつかの実施形態では、第3のデータ処理モジュール603は、仮想HARQプロセスを使用して第3のTTIで、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンク許可を受信するように具体的に構成され、仮想HARQプロセスは、第1のHARQプロセスに対応する。
【0144】
本発明のいくつかの実施形態では、第4のデータ処理モジュール604は、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第5のダウンリンクデータを復調するようにさらに構成され、第5のダウンリンクデータは第4の状態の第2のNDIを搬送する。
【0145】
本発明のいくつかの実施形態では、第3のデータ処理モジュール603は、第3のダウンリンク許可によって示されるエアインタフェースリソースに従って、第3のダウンリンクデータを受信し、第3のダウンリンクデータで搬送される第3の状態の第1のNDIに従って、第1のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶された第1のダウンリンクデータをクリアし、第1のHARQプロセスに対応するキャッシュに第3のダウンリンクデータを書き込むように具体的に構成される。
【0146】
本発明のいくつかの実施形態では、第4のデータ処理モジュール604は、第4のダウンリンク許可によって示されるエアインタフェースリソースに従って、再送された第2のダウンリンクデータを受信し、再送された第2のダウンリンクデータで搬送される第2の状態の第2のNDIに従って、第2のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶された第2のダウンリンクデータを再送された
第2のダウンリンクデータと合成し、第
2のHARQプロセスに対応するキャッシュに合成結果を書き込むように具体的に構成される。
【0147】
本発明の上記実施形態の例から、本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、HARQプロセスを、第1のHARQプロセスと第2のHARQプロセスの2つのタイプのプロセスに分類することが分かる。第1のHARQプロセスは、第1のTTIおよび第3のTTIでUEにダウンリンクデータを送信するために第1の基地局によって使用されて、UEの完全なスケジューリングを実施し、それによりエアインタフェースリソースの利用を改善することができる。第1の基地局と第2の基地局との間で局間の伝送遅延がある場合、第1の基地局は第4のTTIで第2のフィードバック結果を受信し、第1の基地局は第2のHARQプロセスを使用して第2のダウンリンクデータを再送する。再送された第2のダウンリンクデータで搬送された第2のNDIの状態は反転されていない(すなわち、第2のNDIはまだ第2の状態にある)ので、UEは、第2の状態の第2のNDIに従って、第2のTTIで第1の基地局によって送信された第2のダウンリンクデータと、第4のTTIで第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータとを共同して復号することができ、したがって、第2のHARQプロセスは、HARQプロセスの多重化利得を実現することができる。
【0148】
装置のモジュール/ユニット間の情報交換やその実行処理などの内容は、本発明の方法の実施形態と同様の考え方に基づくものであり、本発明の方法実施形態と同様の技術的効果を奏することに留意されたい。具体的な内容については、前述の本発明の方法の実施形態の説明を参照し、ここでの詳細な説明は省略する。
【0149】
本発明の一実施形態では、コンピュータ記憶媒体がさらに提供される。コンピュータ記憶媒体はプログラムを記憶し、プログラムは前述の方法の実施形態で説明したステップの一部または全部を実行する。
【0150】
以下では、本発明の実施形態で提供される別の基地局について説明し、基地局は、具体的には、第1の基地局である。
図7に関して、基地局700は、
受信器701、
送信器702、プロセッサ703、およびメモリ704を含む(基地局700には、1つまたは複数のプロセッサ703が存在してもよく、
図7では、1つのプロセッサが例として使用されている)。本発明のいくつかの実施形態では、
受信器701、
送信器702、プロセッサ703、およびメモリ704は、バスを使用して接続されてもよいし、別の方法で接続されてもよい。
図7では、バスを使用した接続を例に挙げている。
【0151】
プロセッサ703は、
第1のダウンリンク許可および第1のダウンリンクデータを、第1のハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスを使用して第1の伝送時間間隔(TTI)でユーザ機器(UE)に送信するステップであって、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1の新しいデータインジケータ(NDI)を搬送する、ステップと、
第2のダウンリンク許可および第2のダウンリンクデータを、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIでUEに送信するステップであって、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する、ステップと、
第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIでUEに送信するステップであって、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送し、第3の状態は第1のNDIの第1の状態を反転させることによって得られる、ステップと、
第4のTTIで、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を受信し、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで第1の基地局によって、第2のフィードバック結果に含まれる否定応答(NACK)情報に従って、第4のダウンリンク許可および再送された第2のダウンリンクデータをUEに送信するステップであって、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送し、第2の基地局と第1の基地局との間で局間の伝送遅延がある、ステップと
を実行するように構成される。
【0152】
本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサ703は、
第5のTTIで、第2の基地局によって送信されかつ第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を受信し、第1のHARQプロセスを使用して第5のTTIで、第1のフィードバック結果に含まれるNACK情報に従って、第5のダウンリンク許可および再送された第1のダウンリンクデータを第1の基地局によってUEに送信するステップであって、再送された第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の状態は第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られ、第4のTTIと第2のTTIとの時間差は、第5のTTIと第1のTTIとの時間差に等しい、ステップ
を実行するようにさらに構成される。
【0153】
本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサ703は、
第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信するステップの後、第1のHARQプロセスを使用して第6のTTIで第6のダウンリンク許可および第4のダウンリンクデータをUEに送信するステップであって、第4のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の状態は第1のNDIの第3の状態を反転させることによって得られる、ステップ
を実行するようにさらに構成される。
【0154】
本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサ703は、
第1の基地局が、第3のTTIで、利用可能なHARQプロセスがないと判定した場合、仮想HARQプロセスを使用して第3のTTIで第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータをUEに送信するステップであって、仮想HARQプロセスは、第1のHARQプロセスに対応する、ステップ
を実行するように具体的に構成される。
【0155】
本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサ703は、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を第4のTTIで受信した後に、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第2のフィードバック結果に含まれる肯定応答(ACK)情報に従って、第4のダウンリンク許可および第5のダウンリンクデータをUEに送信するステップであって、第5のダウンリンクデータは第4の状態の第2のNDIを搬送し、第4の状態は第2のNDIの第2の状態を反転させることによって得られる、ステップを実行するようにさらに構成される。
【0156】
本発明の上記実施形態の例から、第1の基地局は、第1のダウンリンク許可および第1のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第1のTTIでUEに送信し、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送し、第1の基地局は、第2のダウンリンク許可および第2のダウンリンクデータを、第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIでUEに送信し、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送し、第1の基地局は、第3のダウンリンク許可および第3のダウンリンクデータを、第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIでUEに送信し、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送し、第3の状態は第1のNDIの第1の状態を反転させることによって得られ、第1の基地局は、第4のTTIで、第2の基地局によって送信されかつ第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を受信し、第1の基地局は、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第2のフィードバック結果に含まれる否定応答(NACK)情報に従って、第4のダウンリンク許可および再送された第2のダウンリンクデータをUEに送信し、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送し、第2の基地局と第1の基地局との間の局間の伝送遅延は、第4のTTIと第1のTTIとの間の時間差であることが分かる。本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、HARQプロセスを第1のHARQプロセスと第2のHARQプロセスの2つのタイプのプロセスに分類する。第1のHARQプロセスは、第1のTTIおよび第3のTTIでUEにダウンリンクデータを送信するために第1の基地局によって使用されて、UEの完全なスケジューリングを実施し、それによりエアインタフェースリソースの利用を改善することができる。第1の基地局と第2の基地局との間で局間の伝送遅延がある場合、第1の基地局は第4のTTIで第2のフィードバック結果を受信し、第1の基地局は第2のHARQプロセスを使用して第2のダウンリンクデータを再送する。再送された第2のダウンリンクデータで搬送された第2のNDIの状態は反転されていない(すなわち、第2のNDIはまだ第2の状態にある)ので、UEは、第2の状態の第2のNDIに従って、第2のTTIで第1の基地局によって送信された第2のダウンリンクデータと、第4のTTIで第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータとを共同して復号することができ、したがって、第2のHARQプロセスは、HARQプロセスの多重化利得を実現することができる。
【0157】
以下では、本発明の一実施形態で提供される別のUEについて説明する。
図8に関して、UE800は、
受信器801、
送信器802、プロセッサ803、およびメモリ804(UE800には1つまたは複数のプロセッサ803が存在してもよく、
図8では1つのプロセッサが例として使用されている)を含む。本発明のいくつかの実施形態では、
受信器801、
送信器802、プロセッサ803、およびメモリ804は、バスを使用して接続されてもよいし、別の方法で接続されてもよい。
図8では、バスを用いた接続を例に挙げている。
【0158】
プロセッサ803は、
第1のハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスを使用して第1の伝送時間間隔(TTI)で、第1の基地局によって送信された第1のダウンリンク許可を受信し、第1のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第1のダウンリンクデータを復調し、第1のダウンリンクデータに対応する第1のフィードバック結果を第2の基地局に送信するステップであって、第2の基地局と第1の基地局との間に局間の伝送遅延があり、第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1の新しいデータインジケータ(NDI)を搬送する、ステップと、
第2のHARQプロセスを使用して第2のTTIで、第1の基地局によって送信された第2のダウンリンク許可を受信し、第2のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第2のダウンリンクデータを復調し、第2のダウンリンクデータに対応する第2のフィードバック結果を第2の基地局に送信するステップであって、第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する、ステップと、
第1のHARQプロセスを使用して第3のTTIで、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンク許可を受信し、第3のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンクデータを復調し、第3のダウンリンクデータに対応する第3のフィードバック結果を第2の基地局に送信するステップであって、第3のダウンリンクデータは第3の状態の第1のNDIを搬送する、ステップと、
第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を受信し、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータを復調し、再送された第2のダウンリンクデータに対応する第4のフィードバック結果を第2の基地局に送信するステップであって、再送された第2のダウンリンクデータは第2の状態の第2のNDIを搬送する、ステップと
を実行するように構成される。
【0159】
本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサ803は、
第1のHARQプロセスを使用して第5のTTIで、第1の基地局によって送信された第5のダウンリンク許可を受信し、第5のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された、再送された第1のダウンリンクデータを復調するステップであって、再送された第1のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送する、ステップ
を実行するようにさらに構成される。
【0160】
本発明のいくつかの実施形態では、第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を受信するステップの前に、プロセッサ803は、第1のHARQプロセスを使用して第6のTTIで、第1の基地局によって送信された第6のダウンリンク許可を受信し、第6のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンクデータを復調するステップであって、第4のダウンリンクデータは第1の状態の第1のNDIを搬送する、ステップを実行するようにさらに構成される。
【0161】
本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサ803は、
仮想HARQプロセスを使用して第3のTTIで、第1の基地局によって送信された第3のダウンリンク許可を受信するステップであって、仮想HARQプロセスは、第1のHARQプロセスに対応する、ステップ
を実行するように具体的に構成される。
【0162】
本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサ803は、第1の基地局によって送信された第4のダウンリンク許可を第2のHARQプロセスを使用して第4のTTIで受信するステップの後、第4のダウンリンク許可に従って、第1の基地局によって送信された第5のダウンリンクデータを復調するステップであって、第5のダウンリンクデータは第4の状態の第2のNDIを搬送する、ステップを実行するようにさらに構成される。
【0163】
本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサ803は、
第3のダウンリンク許可によって示されるエアインタフェースリソースに従って、第3のダウンリンクデータを受信するステップと、
第3のダウンリンクデータで搬送される第3の状態の第1のNDIに従って、第1のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶された第1のダウンリンクデータをクリアし、第1のHARQプロセスに対応するキャッシュに第3のダウンリンクデータを書き込むステップと
を実行するように具体的に構成される。
【0164】
本発明のいくつかの実施形態では、プロセッサ803は、
第4のダウンリンク許可によって示されるエアインタフェースリソースに従って、再送された第2のダウンリンクデータを受信するステップと、
再送された第2のダウンリンクデータで搬送される第2の状態の第2のNDIに従って、第2のHARQプロセスに対応するキャッシュに記憶された第2のダウンリンクデータを再送された
第2のダウンリンクデータと合成し、第
2のHARQプロセスに対応するキャッシュに合成結果を書き込むステップと
を実行するように具体的に構成される。
【0165】
本発明の上記実施形態の例から、本発明のこの実施形態では、第1の基地局は、HARQプロセスを、第1のHARQプロセスと第2のHARQプロセスの2つのタイプのプロセスに分類することが分かる。第1のHARQプロセスは、第1のTTIおよび第3のTTIでUEにダウンリンクデータを送信するために第1の基地局によって使用されて、UEの完全なスケジューリングを実施し、それによりエアインタフェースリソースの利用を改善することができる。第1の基地局と第2の基地局との間で局間の伝送遅延がある場合、第1の基地局は第4のTTIで第2のフィードバック結果を受信し、第1の基地局は第2のHARQプロセスを使用して第2のダウンリンクデータを再送する。再送された第2のダウンリンクデータで搬送された第2のNDIの状態は反転されていない(すなわち、第2のNDIはまだ第2の状態にある)ので、UEは、第2の状態の第2のNDIに従って、第2のTTIで第1の基地局によって送信された第2のダウンリンクデータと、第4のTTIで第1の基地局によって送信された、再送された第2のダウンリンクデータとを共同して復号することができ、したがって、第2のHARQプロセスは、HARQプロセスの多重化利得を実現することができる。
【0166】
さらに、記載された装置の実施形態は単なる例であることに留意されたい。別々の部分として記載されたユニットは、物理的に分離されていてもいなくてもよく、ユニットとして表示された部分は、物理的なユニットであってもなくてもよく、1つの位置に配置されていてもよく、または複数のネットワークユニットに分散されていてもよい。一部またはすべてのモジュールは、本実施形態の解決策の目的を達成するために実際のニーズに応じて選択され得る。さらに、本発明で提供される装置の実施形態の添付図面において、モジュール間の接続関係は、モジュールが互いに通信接続を有することを示し、具体的には1つまたは複数の通信バスまたは信号ケーブルとして実装されてもよい。当業者は、創造的な取り組みなしに本発明の実施形態を理解し、実施することができる。
【0167】
前述の実施形態の説明に基づいて、当業者は、本発明が、必要な汎用ハードウェアに加えてソフトウェアによって、または専用集積回路、専用CPU、専用メモリ、専用コンポーネントなどを含む専用ハードウェアによって実現され得ることを明らかに理解することができる。一般に、コンピュータプログラムによって実行可能な機能を、対応するハードウェアを用いて容易に実現することができる。また、同じ機能を実現するために使用される特定のハードウェア構成は、例えば、アナログ回路、デジタル回路、専用回路など、さまざまな形態のものであってもよい。しかし、本発明に関しては、多くの場合、ソフトウェアプログラムの実装がより良好な実装である。このような理解に基づいて、基本的に本発明の技術的解決策、または従来技術に寄与する部分は、ソフトウェア製品の形態で実現され得る。ソフトウェア製品は、フロッピディスク、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、またはコンピュータの光ディスクなどの可読記憶媒体に格納され、コンピュータ装置(パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワーク装置などであってもよい)に本発明の実施形態で説明した方法を実行するように命令するためのいくつかの命令を含む。
【0168】
前述の実施形態は、本発明を制限するものではなく、本発明の技術的解決策を説明するためのものに過ぎない。前述の実施形態に関連して本発明を詳細に説明したが、当業者は、本発明の実施形態の技術的解決策の趣旨および範囲から逸脱することなく、前述の実施形態で説明した技術的解決策に更なる変更を加えるか、一部のその技術的特徴に同等の置換を行うことができることを理解すべきである。