(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6566435
(24)【登録日】2019年8月9日
(45)【発行日】2019年8月28日
(54)【発明の名称】壁面取付用整理用具
(51)【国際特許分類】
A47K 5/18 20060101AFI20190819BHJP
A47K 4/00 20060101ALI20190819BHJP
A47B 77/06 20060101ALI20190819BHJP
【FI】
A47K5/18 A
A47K4/00
A47B77/06
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-172942(P2014-172942)
(22)【出願日】2014年8月27日
(65)【公開番号】特開2016-47119(P2016-47119A)
(43)【公開日】2016年4月7日
【審査請求日】2017年8月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】301050924
【氏名又は名称】株式会社ハウステック
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100126893
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100196058
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】嶋田 雄介
(72)【発明者】
【氏名】武市 浩明
(72)【発明者】
【氏名】内田 貴之
【審査官】
中村 百合子
(56)【参考文献】
【文献】
実開平03−053140(JP,U)
【文献】
意匠登録第1480630(JP,S)
【文献】
米国特許第03568850(US,A)
【文献】
特開2005−185562(JP,A)
【文献】
実公昭28−000974(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/02− 5/18
A47B 77/00−77/18
E03C 1/12− 1/33
A47G 29/00−29/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
単線材の両端縁を当着し平面視略矩形状とした整理用具本体を有する壁面取付用整理用具であって、前記整理用具本体が、内壁壁面側の左右両側に個々に水平に配置される個々に1本の単線材の長尺片からなる本体後部と、前記壁面から離れた側に前記本体後部と同一高さに平行に配置され前記左右の本体後部の両端側まで延在される1本の単線材からなる本体前部と、前記本体後部および本体前部をそれらの両端部側で個々に連結する1本の単線材からなる本体側部と、前記左右両側に配置される個々の前記本体後部の内側端より下方に屈曲垂下される個々に1本の単線材からなる延出部と、前記左右の延出部下端を連結して水平に延在される1本の単線材からなる本体下部とからなり、
前記本体後部と前記本体前部と前記本体側部と前記延出部と前記本体下部を構成する各1本の単線材が各接続部で連続されて一体化され、
前記本体後部の内側端と前記延出部とが垂直に接続された部分によって係合部が形成され、
前記水平に延在される1本の単線材からなる本体下部の途中部分を平面視U字型に水平向きに前記本体前部側に屈曲させて突出部が形成された整理用具本体であり、
前記内壁の同一高さ位置に左右に離間して設けた係合部に、前記本体後部の長尺片の両端より内側位置に形成した下方屈曲部の内縁部を嵌合させ、前記整理用具本体を壁面に保持可能であり、
前記突出部の先端に前記突出部を構成する1本の単線材を折曲して上方に傾斜された傾斜付湾出部を形成し、前記本体側部の長さを前記本体前部と前記本体後部の間にボトルを挿入自在な長さとし、前記湾出部の突出長さとして前記傾斜付湾出部先端を前記本体前部と前記本体後部の中間に位置させる長さとし、前記上方に傾斜した傾斜付湾出部先端によって前記本体前部と前記本体後部の間に挿入したボトルの底面中央部を支持可能であることを特徴とする壁面取付用整理用具。
【請求項2】
前記整理用具本体において、前記本体前部に湾曲部を1以上設け、前記湾曲部と前記本体後部との間にボトルを支持可能としたことを特徴とする請求項1に記載の壁面取付用整理用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室、洗面室、厨房室等の水回りの内壁に取り付けて物品を収納したり、引っ掛けたりして整理する壁面取付用整理用具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、浴室、洗面室、厨房室等の水回りの内壁に取り付ける整理用具において、整理用具本体を清潔に保つために、清掃性や水切り性が良いことが必要である。さらに、多様な整理物品に対応でき、設置場所や使用条件に合わせた整理ができることが所望されている。
【0003】
従来、収納体の取付構造としては、浴室の内壁に係止受け部を設け、収納体に別体の係止部を設け、係止受け部に係止部を係止して収納体を着脱自在とすることで、収納体を清潔に保つことができる収納体の取付構造が知られている(特許文献1参照)。
【0004】
また、シンク用収納ラックとしては、線条体でフレームに底面を設け前面を覆う板状体により構成され、簡単な構造により掃除を簡単におこなうことができるシンク用収納ラックの構造が知られている(特許文献2参照)。
【0005】
さらに、キッチン用小物吊具としては、ロ字型に曲成した枠体にコ字型部材を上横棒に溶接した吊下ピンを設けて、被吊下げ小物を吊り下げる吊具の構造が知られている(特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3173719号公報
【特許文献2】特開平11−240601号公報
【特許文献3】実開平5−21843号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の従来構造では、収納体に係止部を別体で固着しており、固着部分の段差や隙間に水垢、カビ、ヌメリ等の汚れが付着しやすい。また、収納体は折り曲げられた複数のワイヤを組み合わせて構成されており、特に底面部のワイヤ交差部には水垢、カビ、ヌメリ等の汚れが付着しやすく収納体を頻繁に清掃する必要があるか、汚れが立体的に付着するため清掃性が良くない等の問題点があった。
【0008】
特許文献2に記載の構造では、フレームと板状板との係合部の段差や隙間および、収納物品を保持するために板状体や底枠部に線材を平行に複数本架設した底部に水垢、カビ、ヌメリ等の汚れが付着しやすい。さらに、前面を板状体で覆っているため汚れ具合の確認がしにくく、汚れの付着が進行して非衛生的になりやすい等の問題点があった。
特許文献3に記載の構造では、コ字型部材を上横棒材に溶接した吊下げピンの溶接部分に埃やゴミが付着しやすい。また、線材の周囲にコ字型部材を等間隔で且つ同一角度での溶接作業は、細かく且つ煩雑な作業となり吊具の生産性を低下させる等の問題点があった。
【0009】
本発明は、前記従来の問題点に鑑みなされたものであって、浴室、洗面室、厨房室等の水回りの内壁に取り付ける整理用具への汚れやゴミの付着低減と清掃性を向上させて清潔的に使用でき、さらに多様な整理物品の収納に対応できる使い勝手の良い、壁面取付用整理用具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、前記課題を解決する手段として、以下の構成を有する。
(1)本発明は、単線材の両端縁を当着し平面視略矩形状とした整理用具本体を有する壁面取付用整理用具において、単線材の両端縁を当着し平面視略矩形状とした整理用具本体を有する壁面取付用整理用具であって、前記整理用具本体が、
内壁壁面側の左右両側に個々に水平に配置される
個々に1本の単線材の長尺片からなる本体後部と、
前記壁面から離れた側に前記本体後部と同一高さに平行に配置され前記左右の本体後部の両端側まで延在される1本の単線材からなる本体前部と、前記本体後部および本体前部をそれらの両端部側で個々に連結する
1本の単線材からなる本体側部と、
前記左右両側に配置される個々の前記本体後部の内側端より下方に屈曲垂下される個々に1本の単線材からなる延出部と、前記左右の延出部下端を連結して水平に延在される1本の単線材からなる本体下部とからなり、前記本体後部と前記本体前部と前記本体側部と前記延出部と前記本体下部を構成する各1本の単線材が各接続部で連続されて一体化され、前記本体後部の内側端と前記延出部とが垂直に接続された部分によって係合部が形成され、前記水平に延在される1本の単線材からなる本体下部の途中部分を平面視U字型に水平向きに前記本体前部側に屈曲させて突出部が形成された整理用具本体であり、前記内壁の同一高さ位置に左右に離間して設けた係合部に、前記本体後部の長尺片の両端より内側位置に形成した下方屈曲部の内縁部を嵌合させ、前記整理用具本体を壁面に保持可能であり、前記突出部の先端に前記突出部を構成する1本の単線材を折曲して上方に傾斜された傾斜付湾出部を形成し、前記本体側部の長さを前記本体前部と前記本体後部の間にボトルを挿入自在な長さとし、前記湾出部の突出長さとして前記傾斜付湾出部先端を前記本体前部と前記本体後部の中間に位置させる長さとし、前記上方に傾斜した傾斜付湾出部先端によって前記本体前部と前記本体後部の間に挿入したボトルの底面中央部を支持可能であることを特徴とする。
(2)本発明において、前記整理用具本体において、前記本体前部に湾曲部を1以上設け、前記湾曲部と前記本体後部との間にボトルを支持可能としたことが好ましい。
【0011】
(2)本発明は、(1)項に記載の壁面取付用整理用具において、前記整理用具本体下部の全部又は一部を前記内壁より室内側に突出させた突出部を設けたことを特徴とする。
(3)本発明は、(1)項または(2)項に記載の前記突出部を湾出形状の湾出部とし、前記湾出部を1以上設けたことを特徴とする。
(4)本発明は、(2)項または(3)項に記載の突出部の全て及び/又は一部が上方に傾斜されていることを特徴とする。
(5)本発明は、(1)項乃至(4)項に記載の前記整理用具本体において、前記本体前部に湾曲部を1以上設けたことを特徴とする。
(6)本発明は、(1)項乃至(5)項に記載の内壁の同一高さ位置に左右に離間して設けた係合部に、前記本体後部の長尺片の両端より内側位置に形成した下方屈曲部の内縁部を嵌合させ、前記整理用具本体を保持したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、整理用具の整理用具本体を単線の両端縁を当着させた単純な構成とすることで、整理用具の整理用具本体に段差や隙間および部材交差部を一切設けない構造を採用でき、汚れやゴミの付着低減と清掃性向上を図ることができ、より清潔的に使用することができる壁面取付用整理用具を提供することができる。
特に、整理用具本体を構成する本体後部と本体前部と本体側部と延出部と本体下部と突出部と傾斜付湾出部をいずれも1本の連続した単線材から構成することで、上述の効果を得ることができる。
本発明において、物品の収納形態に合わせて、ボトル類等やスポンジ等を整理用具の整理用具本体内部へ入れて収納したり、ブラシ等の長尺物を整理用具本体下部の突出する湾出部に掛けて収納したり、タオル等の帯状物を整理用具本体前部に掛けて収納したりと、多彩な収納パターンにより多様な整理物品に対応することができる、壁面用整理用具を提供することができる。
本発明において、整理用具本体を単線の両端縁を当着させた単品部材で構成することで材料、加工費用の削減を図ることができ、より安価な壁面用整理用具を提供することができる。
本発明において、整理用具本体下部に本体前部と本体後部の中間まで突出し、先端を上方に湾曲させた湾出部からなる突出部を設けることで、ボトル類等やスポンジ等を整理用具の整理用具本体内部へ入れて収納し、支持することができる。本体前部と本体後部との間にボトルを挿入した場合は突出部先端の上方に傾斜した先端でボトルの底部中央を支持することができる。
また、突出部の先端を上方に傾斜させた傾斜付湾出部としておくことにより、スポンジやバスリリーなどを傾斜付湾出部で内壁近くに支持することができ、その前方の本体前部でバスリリーなどと離間してタオルを支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】(1)は本発明に係る第1実施形態の壁面取付用整理用具を壁面の係合部に装着した状態を示す斜視図、(b)は同壁面取付用整理用具を係合部から外した状態を示す分解斜視図。
【
図2】(a)は同壁面取付用整理用具の正面図であり、(b)は(a)に示す壁面取付用整理用具の線分A−Aに沿う断面図、(c)は(b)に示す壁面取付用整理用具のB部拡大断面図。
【
図3】(a)は同壁面取付用整理用具の使用形態図であり、(b)は同壁面取付用整理用具の第2の使用形態図、(c)は同壁面取付用整理用具の第3の使用形態図であり、(d)は(c)に示す壁面取付用整理用具から収納物を取り除いた状態を示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
「第1実施形態」
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
本実施形態の壁面取付用整理用具は、浴室等の内壁3に取り付けて物品を収納したり、引っ掛けたりして整理する壁面取付用整理用具であり、
図1(a)に示すように、単線の両端縁を当着した平面視略矩形状とした整理用具本体1と、整理用具本体1を保持する為、内壁3の正面に左右に離間して固定された2つの係合部2とを備えた壁面取付用整理用具である。ここでの当着とは、溶接、接着、圧着等により単線両端縁を当てた状態で一体化した状態を示す。
単線とはステンレス鋼線などの耐食性に優れた直径数mm程度の金属線材を意味する。
【0015】
本実施形態の整理用具本体1は、
図1に示すように壁面3に沿って配置された状態において、壁面側に配置される本体後部12と、壁面から離れた側に配置される直線状の本体前部10と、本体後部12および本体前部10をそれらの両端部側で個々に連結する直線状の本体側部9からなる平面視略矩形状に形成されている。本体後部12および本体前部10と本体側部9との境界部分は所定の曲率で湾曲されたコーナー部とされている。
整理用具本体1の内壁3に当接する長尺辺の本体後部12には、前記長尺辺の両端12aより内側の位置より下方に延出部11aにより屈曲垂下し、平面視本体前部10と略平行な本体下部11が形成されており、本体下部11から内壁3より室内側に平面視U字状に突出し、先端を湾出形状とし、上方に傾斜させた傾斜付湾出部13が2〜3箇所(
図1の形態では2箇所)形成されている。
【0016】
係合部2は、
図2(c)に示すように、内壁3に当たる円板状の内壁突当て部20と、内壁突当て部20の中央部から室内側へ突出した円柱状の係合支持部21と、係合支持部21の先端部から突出した円板状の係合蓋22を備え、内壁突当て部20と係合蓋22との間には、整理用具本体1を係合する為の円環状の係合溝23が形成されている。ここで内壁突当て部20と係合蓋22との間隔、すなわち、係合溝23の溝幅は、整理用具本体1を形成する単線材の直径以上とする。
係合部2は、内壁突当て部20をビス止め、あるいは金具止めなどの手段により内壁3に取り付けることで固定されている。
【0017】
整理用具本体1を係合部2に係合させるには、
図1(b)のように、内壁3の正面左右に間隔をあけて取り付けられた2つの係合部2の間に、整理用具本体1の本体下部11を上方より挿入し、整理用具本体1の下方屈曲部16を係合溝23に係合する。
ここで係合蓋22は整理用具本体1の内壁3に対し垂直な方向への移動を抑制し、内壁3に対し平行な方向への移動に関しては、下方屈曲部16と係合支持部21が接触することでこれを抑制する。この時、内壁突当て部20は、整理用具本体1の本体後部12と内壁3との接触を妨げることで、内壁3への傷付きを防止する。
このように2つの係合部2の間に、整理用具本体1の本体下部11を上方より挿入し、整理用具本体1の下方屈曲部16を係合溝23に係合できるように係合部2の間隔を調整の上、係合部2を内壁3の前面に取り付けておくことが好ましい。
【0018】
本実施形態の壁面取付用整理用具においては、例えば
図3(a)、(b)に示すように整理用具本体1の本体前部10を利用し、タオル32やスプレーボトル30を掛けて収納することができ、傾斜付湾出部13に
図3(a)に示すようにスポンジ31や
図3(b)に示すようにバスリリー33などを引っ掛けて収納することも可能である。
また、
図3(c)に示すように本体下部11に2箇所の大型の平面視U字状の突出部14を形成することで、ボトル34の収納も可能である。この例の突出部14は、先の傾斜付湾出部13よりも大きく、本体後部12と本体前部15の間隔より若干短い奥行きとされている。このような大型の突出部14であるならば、2つの突出部14を利用して2本のボトル34の底部を確実に支持できる。
さらに、
図3(c)に示すように本体前部10の一部を湾曲させた湾曲部15を2つ設けることで、2本のボトル34を安定して収納することができる。
この例のように突出部14の先端側に特に傾斜部分を設けていない構造としても良いが、先の例の湾出部13のような傾斜部分を突出部14の先端側にさらに設けても良い。
【0019】
なお、整理用具本体1は、単線材で形成されており、部材交差部が全く無い為、汚れが付きにくい上に整理用具本体1の清掃が容易である。さらに、整理用具本体1は、上方に持ち上げて係合部2から簡単に取り外すことでき、整理用具本体1をより容易に清掃することが可能である。
また、係合部2に支持された整理用具本体1は、係合部2を介し内壁3と若干隙間をあけて支持されているので、整理用具本体1と内壁3の間の部分に汚れが付き難く、例え汚れが付いたとしても整理用具本体1を係合部2から取り外して整理用具本体1と係合部2の周囲および内壁3の表面を容易に清掃できる。
【符号の説明】
【0020】
1…整理用具本体、2…係合部、3…内壁、9…本体側部、10…本体前部、11…本体下部、11a…延出部、12…本体後部、12a…両端、13…傾斜付湾出部、14…突出部、15…湾曲部、16…下方屈曲部、20…内壁突当て部、21…係合支持部、22…係合蓋、23…係合溝、30…スプレーボトル、31…スポンジ、32…タオル、33…バスリリー、34…ボトル。