特許第6566496号(P6566496)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6566496
(24)【登録日】2019年8月9日
(45)【発行日】2019年8月28日
(54)【発明の名称】画像表示装置及び画像表示方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/74 20060101AFI20190819BHJP
   H04N 9/31 20060101ALI20190819BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20190819BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20190819BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20190819BHJP
   G09G 3/34 20060101ALI20190819BHJP
   G02B 26/02 20060101ALI20190819BHJP
   G02B 26/00 20060101ALI20190819BHJP
【FI】
   H04N5/74 Z
   H04N5/74 B
   H04N9/31 020
   G03B21/00 D
   G03B21/14 Z
   G09G3/20 641G
   G09G3/20 641A
   G09G3/20 641K
   G09G3/20 642J
   G09G3/34 J
   G09G3/20 680C
   G09G3/34 D
   G09G3/20 650M
   G09G3/20 642E
   G09G3/20 650C
   G09G3/20 641F
   G02B26/02 E
   G02B26/00
【請求項の数】9
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2017-529213(P2017-529213)
(86)(22)【出願日】2015年7月21日
(86)【国際出願番号】JP2015070734
(87)【国際公開番号】WO2017013744
(87)【国際公開日】20170126
【審査請求日】2018年1月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】300016765
【氏名又は名称】NECディスプレイソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】加藤 厚志
(72)【発明者】
【氏名】中川 智博
【審査官】 鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−278501(JP,A)
【文献】 特開2007−011215(JP,A)
【文献】 特開2000−066637(JP,A)
【文献】 特開2006−058588(JP,A)
【文献】 特開2006−215534(JP,A)
【文献】 特開2010−122493(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/74
G02B 26/00
G02B 26/02
G03B 21/00
G03B 21/14
G09G 3/20
G09G 3/34
H04N 9/31
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源部と、
複数の画素からなる画素領域を備え、前記光源部より出力した光が前記画素領域に入射し、各画素が入射光を変調することにより画像が形成される画像形成手段と、
前記画像形成手段の画像形成動作を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を形成させ、前記組み合せ画素の各画素のオン状態とオフ状態を個別に制御する、画像表示装置であって、
前記制御手段は、入力された映像信号に基づき、前記組み合せ画素を構成する各画素のオン状態とオフ状態を切り替え、オン状態の画素をパルス幅変調により制御し、
1フレームの画像を表示する時間単位となるフィールドが複数のビットそれぞれに対応する時間幅を備えた複数のサブフィールドからなり、
前記制御手段は、
前記映像信号に基づいて前記複数のビットに基づく変調信号を生成し、該変調信号に応じて前記パルス幅変調を行うとともに、前記変調信号の少なくとも最小ビットの期間は、前記組み合せ画素の各画素のオン状態とオフ状態を個別に切り替えて前記組み合せ画素の輝度を制御し、
前記1フレームの画像を表示する時間単位となるフィールド期間内で、前記組み合せ画素のオン状態の画素とオフ状態の画素の組み合せを、オン状態の画素とオフ状態の画素の割合が変化しないように切り替える、画像表示装置
【請求項2】
請求項1に記載の画像表示装置において、
前記制御手段は、前記組み合せ画素を画素単位として複数の画像を順次形成させることによりフレーム画像を形成させ、前記複数の画像のうち、時間的に連続して形成される2つの画像について、一方の画像を他方の画像に対して前記画素領域の画素ピッチに相当する距離だけ所定の方向にシフトした位置に形成させる、画像表示装置。
【請求項3】
光源部と、
複数の画素からなる画素領域を備え、前記光源部より出力した光が前記画素領域に入射し、各画素が入射光を変調することにより画像が形成される画像形成手段と、
前記画像形成手段の画像形成動作を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を形成させ、前記組み合せ画素の各画素のオン状態とオフ状態を個別に制御する、画像表示装置であって、
前記制御手段は、入力された映像信号に基づき、前記組み合せ画素を構成する各画素のオン状態とオフ状態を切り替え、オン状態の画素をパルス幅変調により制御し、
1フレームの画像を表示する時間単位となるフィールドが複数のビットそれぞれに対応する時間幅を備えた複数のサブフィールドからなり、
前記制御手段は、
前記映像信号に基づいて前記複数のビットに基づく変調信号を生成し、該変調信号に応じて前記パルス幅変調を行うとともに、前記変調信号の少なくとも最小ビットの期間は、前記組み合せ画素の各画素のオン状態とオフ状態を個別に切り替えて前記組み合せ画素の輝度を制御し、
前記組み合せ画素を画素単位として複数の画像を順次形成させることによりフレーム画像を形成させ、前記複数の画像のうち、時間的に連続して形成される2つの画像について、一方の画像を他方の画像に対して前記画素領域の画素ピッチに相当する距離だけ所定の方向にシフトした位置に形成させる、画像表示装置
【請求項4】
請求項に記載の画像表示装置において、
前記組み合せ画素は、2行2列の4つの画素よりなり、前記所定の方向が行方向及び列方向である、画像表示装置。
【請求項5】
請求項1からのいずれか1項に記載の画像表示装置において、
前記画像形成手段は、赤色画像、緑色画像及び青色画像を順に又は同時に形成し、
前記制御手段は、前記組み合せ画素を画素単位として少なくとも前記青色画像を形成させる、画像表示装置。
【請求項6】
請求項1からのいずれか1項に記載の画像表示装置において、
前記画像形成手段で形成した画像を投射する投射レンズを、さらに有する、画像表示装置。
【請求項7】
複数の画素からなる画素領域を備え、各画素が入射光を変調することにより画像が形成される画像表示装置において行われる画像表示方法であって、
複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を前記画素領域に形成し、前記組み合せ画素を構成する各画素のオン状態とオフ状態を個別に制御し、
入力された映像信号に基づき、前記組み合せ画素を構成する各画素のオン状態とオフ状態を切り替え、オン状態の画素をパルス幅変調により制御することを含み、
さらに、1フレームの画像を表示する時間単位となるフィールドが複数のビットそれぞれに対応する時間幅を備えた複数のサブフィールドからなり、
前記映像信号に基づいて前記複数のビットに基づく変調信号を生成し、該変調信号に応じて前記パルス幅変調を行うとともに、前記変調信号の少なくとも最小ビットの期間は、前記組み合せ画素の各画素のオン状態とオフ状態を個別に切り替えて前記組み合せ画素の輝度を制御し、
前記1フレームの画像を表示する時間単位となるフィールド期間内で、前記組み合せ画素のオン状態の画素とオフ状態の画素の組み合せを、オン状態の画素とオフ状態の画素の割合が変化しないように切り替えることを含む、画像表示方法。
【請求項8】
光源部と、
複数の画素からなる画素領域を備え、前記光源部より出力した光が前記画素領域に入射し、各画素が入射光を変調することにより画像が形成される画像形成手段と、
前記画像形成手段の画像形成動作を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を形成させ、前記組み合せ画素の各画素のオン状態とオフ状態を個別に制御する、画像表示装置であって、
前記制御手段は、1フレームの画像を表示する時間単位となるフィールド期間内で、前記組み合せ画素のオン状態の画素とオフ状態の画素の組み合せを、オン状態の画素とオフ状態の画素の割合が変化しないように切り替える、画像表示装置。
【請求項9】
光源部と、
複数の画素からなる画素領域を備え、前記光源部より出力した光が前記画素領域に入射し、各画素が入射光を変調することにより画像が形成される画像形成手段と、
前記画像形成手段の画像形成動作を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を形成させ、前記組み合せ画素の各画素のオン状態とオフ状態を個別に制御する、画像表示装置であって、
前記制御手段は、前記組み合せ画素を画素単位として複数の画像を順次形成させることによりフレーム画像を形成させ、前記複数の画像のうち、時間的に連続して形成される2つの画像について、一方の画像を他方の画像に対して前記画素領域の画素ピッチに相当する距離だけ所定の方向にシフトした位置に形成させる、画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルミラーデバイス(DMD)等の表示素子を備えた画像表示装置及びその画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
画像表示装置の一例として、特許文献1には、単板型のプロジェクタが記載されている。この単板型のプロジェクタは、光源、カラーホイール、DMD及び投射光学系を有する。
カラーホイールは、赤色フィルタ領域、緑色フィルタ領域及び青色フィルタ領域を備えたホイール部を有し、このホイール部が回転することで、光源からの白色光が各色フィルタ領域に順に入射し、赤色(R)光、緑色(G)光及び青色(B)光を順に出射するように構成されている。カラーホイールより出射した光(RGB)は、DMDに照射される。
【0003】
DMDは、それぞれが画素を形成する複数の微小ミラーを有する。微小ミラーは、駆動電圧に応じて角度が変化するように構成されており、オン状態を示す駆動電圧が供給された場合とオフ状態を示す駆動電圧が供給された場合とで反射角度が異なる。映像信号に応じて各微小ミラーをオンオフ制御することで、入射光束を空間的に変調して画像を形成する。
カラーホイールの回転動作に同期してDMDの画像形成動作が行われる。DMDは、赤、緑及び青色それぞれの色に対応する画像フレームに基づいて赤色画像、緑色画像及び青色画像を順に形成する。投射光学系は、DMDにより形成された赤色画像、緑色画像及び青色画像をスクリーン上に拡大投影する。
【0004】
通常、DMDは、パルス幅変調(PWM)方式で駆動され、例えば、256(8ビット)階調表示が可能である。PWM方式の8ビットの階調表示によれば、例えば、1枚の画像(1フィールド)は8枚の2値画像(サブフィールド)により構成される。各サブフィールドにおいて、ミラーがオン(点灯)する期間の時間的長さ、あるいはこの期間での点灯するパルス数により、それぞれのサブフィールドでの重み付けを行う、すなわち輝度を変えることができる。各サブフィールドは、2進法に従って、それぞれ「1」、「2」、「4」、「8」、「16」、「32」、「64」、「128」の重み(輝度)を持つ。DMDは、点灯させるサブフィールドの組み合わせにより中間調を表示する。
最近では、画像の質感を高めるために、画素数の向上だけでなく、広いダイナミックレンジ(表示可能な白と黒の輝度比)や高階調表示の要求が高まっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−102030号公報
【発明の概要】
【0006】
特許文献1に記載のプロジェクタにおいては、PWM方式でDMDを駆動することで8ビットの階調表示が可能である。しかし、PWM方式の階調表示では、最小ビットである「1」の重み(輝度)を持つサブフィールドの期間の時間的な長さ(ハルス幅)を、DMDの応答速度により決まる時間長以上にする必要がある。このDMDの応答速度に基づくサブフィールド期間の制約のために、特許文献1に記載のプロジェクタにおいては、例えば、512階調以上の高階調表示を行うことは困難である。
【0007】
本発明の目的は、上記問題を解決し、広いダイナミックレンジで、高階調表示が可能な画像表示装置及び画像表示方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一態様によれば、
光源部と、
複数の画素からなる画素領域を備え、前記光源部より出力した光が前記画素領域に入射し、各画素が入射光を変調することにより画像が形成される画像形成手段と、
前記画像形成手段の画像形成動作を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を形成させ、前記組み合せ画素の各画素のオン状態とオフ状態を個別に制御する、画像表示装置が提供される。
本発明の別の態様によれば、複数の画素からなる画素領域を備え、各画素が入射光を変調することにより画像が形成される画像表示装置において行われる画像表示方法であって、
複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を前記画素領域に形成し、前記組み合せ画素を構成する各画素のオン状態とオフ状態を個別に制御する、画像表示方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1の実施形態による画像表示装置の光学系の概略構成を示す模式図である。
図2】本発明の第1の実施形態による画像表示装置の処理/制御部分の構成を示すブロック図である。
図3A】DMDパネルにより形成される画像の一例を示す模式図である。
図3B】2行2列の4つの画素よりなる組み合せ画素を画素単位としてDMDパネルにより形成される画像の一例を示す模式図である。
図4】組み合せ画素が取り得る輝度レベルの一例を示す模式図である。
図5】輝度を50%とした場合の組み合せ画素の各ミラーの動作を示すタイミングチャーチである。
図6】8ビットの階調表示を行うPWM方式の変調制御に、2行2列の4つの画素からなる組み合せ画素の輝度制御を組み合わせた場合の変調動作の一例を説明するための図である。
図7】DMDパネルに照射される色光の時間変化を説明するための図である。
図8】本発明の第2の実施形態による画像表示装置の光学系の概略構成を示す模式図である。
図9A】蛍光ホイールの一例を示す模式図である。
図9B】カラーホイールの一例を示す模式図である。
図10】本発明の第2の実施形態による画像表示装置の処理/制御部分の構成を示すブロック図である。
図11】2つのDMDパネルに照射される色光の時間変化を説明するための図である。
図12】本発明の第3の実施形態による画像表示装置の光学系の概略構成を示す模式図である。
図13図12に示すプロジェクタのTIRプリズム、DMD及びクロスダイクロイックプリズムの配置を示す斜視図である。
図14図12に示すプロジェクタにおけるクロスダイクロイックプリズムに入射する緑色光路を示す模式図である。
図15】本発明の第3の実施形態による画像表示装置の処理/制御部分の構成を示すブロック図である。
図16】本発明の第4の実施形態による画像表示装置の動作を説明するための図である。
図17A】一方の画像信号に基づく画像の一部を形成する画像形成領域を示す模式図である。
図17B】他方の画像信号に基づく画像の一部を形成する画像形成領域を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による画像表示装置の光学系の概略構成を示す模式図である。
図1を参照すると、画像表示装置は、単板型のDLPプロジェクタであって、光源部11、集光レンズ102、ライトトンネル103、レンズ系104〜106、反射ミラー107、TIR(Total Internal Reflection)プリズム108、DMDパネル109及び投射レンズ110を有する。
光源部11は、ダイクロイックミラー11a、11b及び光源11R、11G、11Bを有する。光源11R、11G、11Bはそれぞれ、レーザーダイオード(LD)や発光ダイオード(LED)などの固体光源と、その固体光源の出力光を平行光束にするためのコリメートレンズを有する。光源11Rは、赤色光を出力し、光源11Gは緑色光を出力し、光源11Bは青色光を出力する。光源11Rは、光源11Bと対向するように配置されている。光源11R、11G、11Bは連続的に点灯させてもよく、個別に点灯させてもよい。
【0010】
光源11Gからの緑色光束は、光源11Rからの赤色光束及び光源11Bからの青色光束のそれぞれと略90°で交差する。ダイクロイックミラー11a、11bは、緑色光束が赤色光束及び青色光束と交差する位置に設けられている。ダイクロイックミラー11aは、赤色波長域の光を反射し、緑色波長域の光及び青色波長域の光を透過するような分光反射率特性を有する。ダイクロイックミラー11bは、青色波長域の光を反射し、赤色波長域の光及び緑色波長域の光を透過するような分光反射率特性を有する。
光源11Rより出力した赤色光は、ダイクロイックミラー11aの一方の面に略45°の入射角で入射し、光源11Gより出力した緑色光及び光源11Bより出力した青色光はそれぞれ、ダイクロイックミラー11aの他方の面に略45°の入射角で入射する。また、光源11Bより出力した青色光は、ダイクロイックミラー11bの一方の面に略45°の入射角で入射し、光源11Rより出力した赤色光及び光源11Gより出力した緑色光はそれぞれ、ダイクロイックミラー11bの他方の面に略45°の入射角で入射する。ここで、入射角は、入射光線と入射点に立てた法線とのなす角度である。
【0011】
集光レンズ102は、光源部11とライトトンネル103の間に配置されており、光源部11からの光を収束してライトトンネル103に入射させる。図1では、集光レンズ102は1つのレンズより構成されているが、これに限定されない。集光レンズ102は、複数のレンズより構成されてもよい。
ライトトンネル103は、光均一化素子であって、一方の端面が入射面であり、他方の端面が出射面である。光源11Rより出力した赤色光は、ダイクロイックミラー11aにより反射され、その反射光が、集光レンズ102を介してライトトンネル103の入射面に入射する。光源11Bより出力した青色光は、ダイクロイックミラー11bにより反射され、その反射光が、集光レンズ102を介してライトトンネル103の入射面に入射する。光源11Gより出力した緑色光は、ダイクロイックミラー11a、11bを透過し、集光レンズ102を介してライトトンネル103の入射面に入射する。ライトトンネル103は、中空のミラーや中実のガラスロッドにより構成されてもよい。ライトトンネル103の代わりに、フライアイレンズを用いたインテグレータ光学系を用いてもよい。
【0012】
TIRプリズム108は、内部に全反射面を備えた全反射プリズムアセンブリであって、2個の三角プリズムを含む。一方の三角プリズムは、直角プリズムであって、直角をなす辺を構成する第1及び第2の面と斜辺を構成する第3の面とを有する。他方の三角プリズムは、三角形の各線分を構成する第1乃至第3の面を有する。直角プリズムの第3の面は、他方の三角プリズムの第1の面と対向するように配置されている。直角プリズムの第1の面がTIRプリズム108の入射面であり、DMDパネル109が、直角プリズムの第2の面と対向するように配置されている。他方の三角プリズムの第2の面は、TIRプリズム108の出射面であり、直角プリズムの第2の面と平行である。この出射面側に、投射レンズ110が配置されている。
ライトトンネル103の出射面より出射した光は、レンズ系104〜106及び反射ミラー107を介してTIRプリズム108の入射面に入射する。TIRプリズム108に入射した光は、内部の全反射面で全反射されて直角プリズムの第2の面より出射する。この第2の面より出射した光は、DMDパネル109に照射される。
【0013】
ライトトンネル103は、DMDパネル109に照射される光束の断面における照度分布を均一化するためのものである。ライトトンネル103の射出端近傍に、照度分布が均一な矩形の照明情報が形成される。この矩形の照明情報が、レンズ系104〜106によってDMDパネル109上に結像される。レンズ系104〜106のレンズ枚数や形状諸元(曲率や材質など)は、適宜に最適化されるべきである。
DMDパネル109は、それぞれが画素を形成するマトリクス状に配置された複数の微小ミラーからなる画素領域を有する。微小ミラーは、駆動電圧に応じて角度が変化するように構成されており、オン状態を示す駆動電圧が供給された場合とオフ状態を示す駆動電圧が供給された場合とで反射角度が異なる。映像信号に応じて各微小ミラーをオンオフ制御することで、入射光束を空間的に変調して画像を形成する。
DMDパネル109で形成された画像は、TIRプリズム108を介して投射レンズ110により不図示のスクリーン上に拡大投射される。
【0014】
次に、本実施形態の画像表示装置の表示動作に係る処理/制御部分の構成について説明する。
図2は、本実施形態の画像表示装置の処理/制御部分の構成を示すブロック図である。
図2を参照すると、画像表示装置は、映像入力部1と、光源11R、11G、11Bをそれぞれ駆動する光源駆動部5と、DMDパネル109を駆動するDMD駆動部6と、光源の光出力動作及びDMDパネル109の画像形成動作を制御する制御部10とを有する。制御部10は、スケーラー2、3及び信号フォーマット変換回路4を有する。
【0015】
映像入力部1は、外部装置から映像信号を受信し、映像信号S1をスケーラー2に供給する。外部装置は、例えば、パーソナルコンピュータやレコーダ等の映像機器である。
スケーラー2、3は、映像信号S1の解像度をDMDパネル109での表示に最適な解像度に変換する解像度変換回路である。ここでは、便宜上、DMDパネル109は、[1920(水平)×1080(垂直)]個の微小ミラーを有しており、最大で、フルHD(High Definition)と呼ばれる解像度を提供できるように構成されている。ただし、DMDパネル109の解像度は、フルHDに限定されない。
スケーラー2は、映像信号S1の解像度をDMDパネル109の画素数(1920×1080)で決まる解像度(フルHD)の1/4であるQHD(Quarter High Definition)の解像度に変換する。スケーラー2は、解像度(960×540)のRGB信号をスケーラー3に供給する。
スケーラー3は、スケーラー2から供給されたRGB信号それぞれの解像度を、DMDパネル109の最大解像度であるフルHDと同じ解像度に変換する。スケーラー3は、解像度(1920×1080)のRGB信号を信号フォーマット変換回路4に供給する。
【0016】
光源駆動部5は、光源11R、11G、11Bをそれぞれ駆動し、DMD駆動部6は、DMDパネル109を駆動する。信号フォーマット変換回路4は、解像度(1920×1080)のRGB信号に基づいて、DMD駆動部6によるDMDパネル109の画像形成動作を制御するとともに、この画像形成動作に同期して光源駆動部5による光源駆動動作を制御する。光源駆動部5の制御は、光源制御信号S2に基づいて行われ、DMD駆動部6の制御は、DMD制御信号S3に基づいて行われる。
画像形成動作の制御において、信号フォーマット変換回路4は、RGB信号に基づき、複数の画素により形成された組み合せ画素、例えば、2行2列の4個の隣接画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を形成させる。そして、信号フォーマット変換回路4は、組み合せ画素を構成する各微小ミラーに対して、階調表示に必要なオンオフ制御を行う。
さらに、光源駆動動作の制御において、信号フォーマット変換回路4は、画像形成動作と同期して、光源11R、11G、11Bを時分割で点灯させる。その結果、DMDパネル109において、(1920×1080)個の微小ミラーよりなる画素領域上に、QHDの解像度(960×540)を有する赤、緑及び青の各色の画像が順に形成される。
【0017】
図3Aに、DMDパネル109により形成される最大解像度の画像を模式的に示し、図3Bに、2行2列の4つの画素よりなる組み合せ画素を画素単位とした場合にDMDパネル109により形成される画像を模式的に示す。
図3Aに示すように、DMDパネル109は、最大で、1920(水平)×1080(垂直)の解像度の画像を形成することができる。図3Bに示すように、信号フォーマット変換回路4は、2行2列の4つの画素A、B、C、Dにより形成された組み合せ画素を画素単位としてDMDパネル109に画像を形成させる。この場合の画像の解像度は960(水平)×540(垂直)であり、図3Aに示した画像よりも低い。しかし、組み合せ画素を構成する画素A、B、C、Dを個別に制御できるため、画像の階調数は図3Aに示した画像よりも増大する。
【0018】
図4に、組み合せ画素が取り得る輝度レベルを模式的に示す。組み合せ画素は、画素A、B、C、Dに対応する4つの微小ミラーからなり、各微小ミラーのオンとオフの状態により、0%、25%、50%、75%、100%の5段階の輝度レベルを取り得る。ここで、0%は、4つの微小ミラーの全てがオフである状態(黒表示状態)を示す。25%は、4つの微小ミラーのうちの1つがオンで、残りの3つがオフである状態を示す。50%は、4つの微小ミラーのうちの2つがオンで、残りの2つがオフである状態を示す。75%は、4つの微小ミラーのうちの3つがオンで、残りの1つがオフである状態を示す。100%は、4つの微小ミラーの全てがオンである状態を示す。
図4中、0%、25%、50%、75%、100%のそれぞれの輝度の段には、4つの微小ミラーのオンオフの状態を示すパターンが模式的に示されている。このパターンにおいて、破線で示した4つの枠はそれぞれ微小ミラーに対応し、「0」はオフを示し、「1」はオンを示す。
輝度25%の状態には、4つのパターンがある。第1のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ1、0、0、0とされた状態を示す。第2のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ0、1、0、0とされた状態を示す。第3のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ0、0、0、1とされた状態を示す。第4のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ0、0、1、0とされた状態を示す。これら第1乃至第4のパターンのいずれかを用いることで、輝度25%の組み合せ画素を提供することができる。
【0019】
輝度50%の状態には、6つのパターンがある。第1のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ1、1、0、0とされた状態を示す。第2のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ0、1、0、1とされた状態を示す。第3のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ0、0、1、1とされた状態を示す。第4のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ1、0、1、0とされた状態を示す。第5のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ1、0、0、1とされた状態を示す。第6のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ0、1、1、0とされた状態を示す。これら第1乃至第6のパターンのいずれかを用いることで、輝度50%の組み合せ画素を提供することができる。
輝度75%の状態には、4つのパターンがある。第1のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ0、1、1、1とされた状態を示す。第2のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ1、0、1、1とされた状態を示す。第3のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ1、1、1、0とされた状態を示す。第4のパターンは、左上ミラー、左下ミラー、右上ミラー、右下ミラーがそれぞれ1、1、0、1とされた状態を示す。これら第1乃至第4のパターンのいずれかを用いることで、輝度75%の組み合せ画素を提供することができる。
【0020】
一例として、図5に、輝度を50%とした場合の組み合せ画素の各ミラーの動作を示す。この例では、組み合せ画素は、2行2列の4つの画素(微小ミラー)A、B、C、Dからなる。オン状態を示す駆動電圧が画素A、Bに供給されるとともに、オフ状態を示す駆動電圧が画素C、Dに供給される。この例の駆動は、図4に示した輝度50%の第1のパターンに基づく駆動に該当する。
本実施形態の画像表示装置では、信号フォーマット変換回路4は、組み合せ画素の各画素を個別に制御して組み合せ画素の輝度を変化させる処理(組み合せ画素の輝度制御)と、組み合せ画素の各画素をPWM方式で駆動して階調表示を行わせる処理(PWM方式の変調制御)とを実行する。
PWM方式の変調制御において、信号フォーマット変換回路4は、1フレームの画像を表示する時間単位となるフィールドが複数のビットそれぞれに対応する時間幅を備えた複数のサブフィールドからなり、該サブフィールドの組み合せにより複数の階調を規定した変調信号を生成する。変調信号は、スケーラー3からのRGB信号(ビット信号)に基づいて生成される。
例えば、信号フォーマット変換回路4は、B信号(ビット信号)に基づき図3Bに示した画像(青色画像)を形成させる場合に、組み合せ画素の輝度値を、該輝度値に対応する時間幅を備えたサブフィールドにより規定した変調信号を生成する。そして、信号フォーマット変換回路4は、変調信号に基づいて組み合せ画素の各画素のオンオフ制御を行う。このように、パルスの時間幅の長さにより階調を規定し、2進数に基づいたサブフィールドでの重みづけを行うことで、例えば、8ビットの階調表示(256階調)を行うことができる。
【0021】
PWM方式の変調制御と組み合せ画素の輝度制御を組み合わせることで、階調数をさらに増加することができる。例えば、8ビットの階調表示を行うPWM方式の変調制御に、2行2列の4つの画素からなる組み合せ画素の輝度制御を組み合わせた場合、11ビット以上の階調表示が可能である。これにより、広いダイナミックレンジで高階調の表示が可能となる。
図6に、8ビットの階調表示を行うPWM方式の変調制御に、2行2列の4つの画素からなる組み合せ画素の輝度制御を組み合わせた場合の変調動作の一例を示す。フレーム周波数は60Hzであり、1フレーム期間は16.67msである。赤、緑及び青の各色の画像を順に表示してカラー画像を得る場合の各色の画像の割り当て期間(サブフィールド)は、それぞれ5.56msである。図6において、上段の分図(a)は組み合せ画素の駆動タイミングを示す変調信号(変調パターン)を示し、下段の分図(b)は組み合せ画素の輝度を示す。図6の分図(a)及び分図(b)において、横軸は時間を示す。図6の分図(b)において、縦軸は組み合せ画素の輝度(%)を示す。
【0022】
図6の分図(a)において、変調信号(変調パターン)は、2進法に従って(0)から(7)までの8つのビットを構成する8つのサブフィールドを備える。これらサブフィールドには、それぞれ「1」、「2」、「4」、「8」、「16」、「32」、「64」、「128」の重み(輝度)を持った時間幅が与えられている。
DMDパネル109の各組み合せ画素は、変調信号に基づくサブフィールドの組み合わせにより中間調を表示する。例えば、「173」に相当する輝度は、重み付けが「128」のサブフィールド、重み付けが「32」のサブフィールド、重み付けが「8」のサブフィールド、重み付けが「4」のサブフィールド、及び重み付けが「1」のサブフィールドで微小ミラーをオン状態にすることによって得られる。
【0023】
図6の分図(b)において、組み合せ画素の輝度は、100%、75%、50%、25%、0%の5段階での表現が可能である。この例では、変調信号の最小ビット(「1」の重みを持つビット)を4つとしており、そのうちの3つを組み合せ画素の輝度75%、50%、25%に対応するように設定した。
信号フォーマット変換回路4は、図6の分図(a)に示したパルス幅を規定した変調信号に基づいてDMDパネル109の各組み合せ画素の各微小ミラーを駆動する。同時に、信号フォーマット変換回路4は、変調信号の最小ビットについては、図6の分図(b)に示した組み合せ画素の輝度に応じて、駆動させる微小ミラーを決定する。例えば、輝度50%の場合は、信号フォーマット変換回路4は、変調信号の最小ビットについて、図5に示したように、画素A、Bに対応する微小ミラーをオン状態とし、画素C、Dに対応する微小ミラーをオフ状態とする。これにより、全体で11ビットの階調表現、すなわち2048階調を実現できる。
なお、本実施形態では、赤、緑及び青それぞれの色の画像について、組み合せ画素を単位画素としてDMDパネル109の駆動制御を行っているが、これに限定されない。例えば、赤、緑及び青の各色の画像のうちの少なくとも1つの色の画像について、組み合せ画素を用いた駆動制御を行うことができればよい。
【0024】
一般に、光源11R、11G、11BとしてLED等の固体光源を用いた場合、光源11Bの輝度は他の光源11R、11Gより高い。このため、通常は、図7に示すように、1フレーム期間Tにおける緑色、赤色、青色それぞれの照射期間(表示期間)T1、T2、T3は、T1>T2>T3の条件を満たすように設定される。照射期間(T1+T2+T3)は、1サブフィールド期間である。この場合、青色の画像に関するサブフィールド周波数を増大する場合の微小ミラーの応答速度による制約が、赤色や緑色の画像に関する制約よりも厳しいものとなる。なお、照射期間T1、T2、T3の条件は、T2>T1>T3であってもよい。
加えて、組み合せ画素を用いた駆動制御を行うと、階調表示を向上できるが、反対に、解像度は低下する。人間の目の視感度特性によれば、人間の目は、青色に対して鈍感であり、解像度の低下も認識し難い。
【0025】
上記の制約の厳しさ及び解像度低下の鈍感さを考慮すると、青色画像についてのみ、組み合せ画素を用いた駆動制御を行うことが望ましい。この場合、信号フォーマット変換回路4は、赤色画像及び緑色画像の表示期間は、それぞれ解像度(1920×1080)の画像をDMDパネル109に形成させ、青色画像の表示期間は、複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像をDMDパネル109に形成させる。例えば、2行2列の4つの画素により組み合せ画素を形成する場合は、信号フォーマット変換回路4は、QHDの解像度(960×540)を有する青色画像をDMDパネル109に形成させる。そして、信号フォーマット変換回路4は、組み合せ画素を構成する各微小ミラーに対して、階調表示に必要なオンオフ制御を行う。これにより、緑色及び赤色の画像については、解像度を確保することができるので、カラー画像を観察した場合の解像度の低下を抑制することができる。
【0026】
また、本実施形態において、2行2列の4つの画素からなる組み合せ画素が取り得る輝度を、0%、25%、50%、75%、100%の5つの状態で規定したが、必ずしも、これら5つの状態に限定されるわけではない。例えば、組み合せ画素が取り得る輝度を、5つの状態のうちの3つ以上の状態の組み合わせで規定してもよい。例えば、組み合せ画素が取り得る輝度を、0%と50%と100%の3つの状態や、0%と75%と100%の3つの状態で規定してもよい。
また、本実施形態では、スケーラー2、3により解像度変換を行っているが、信号フォーマット変換回路4が、スケーラー2、3と同様の解像度変換の機能を備えていてもよい。この場合、DMDパネル109の最大解像度と同じ解像度の映像信号が外部装置から信号フォーマット変換回路4に供給された場合に、信号フォーマット変換回路4は、解像度変換になしに、複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像をDMDパネル109に形成させてもよい。
【0027】
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態による画像表示装置の光学系の概略構成を示す模式図である。
図8を参照すると、画像表示装置は、2板型のプロジェクタであって、光源部200、ライトトンネル209、レンズ系210、211、213、反射ミラー212、TIRプリズム214、ダイクロイックプリズム215、DMDパネル217、218、及び投射レンズ219を有する。
光源部200は、レーザー光源21、22、レンズ系201a、201b、202a、202b、ダイクロイックミラー203、206、集光レンズ204、207、蛍光ホイール205、及びカラーホイール208を有する。
レーザー光源21、22はそれぞれ、複数の青色半導体レーザーよりなる。青色半導体レーザーの数が増加すると、光源21、22の光出力強度が増加する。
【0028】
光源21より出力した青色光は、レンズ系201a、202aによって光束径が変換され、平行光束となる。レンズ系201a、202aを通過した青色光は、略45°の入射角でダイクロイックミラー203に入射する。ダイクロイックミラー203は、可視光波長域のうち、青色波長域の光を反射し、それ以外の波長域の光を透過するような分光反射率特性を有する。
ダイクロイックミラー203は、光源21からレンズ系201a、202aを介して入射した青色光を反射する。ダイクロイックミラー203からの青色反射光は、集光レンズ204によって蛍光体ホイール205上に集光される。
図9Aに、蛍光ホイール205を模式的に示す。図9Aに示すように、蛍光ホイール205は、励起光(例えば青色光)で励起されて黄色の蛍光を放出する蛍光体を含む黄色蛍光体領域803を有する。黄色蛍光体領域803は、周方向に形成されており、全体として環状の形状である。
【0029】
蛍光ホイール205を所定の速度で回転しながら、集光レンズ204によって集光された青色光を黄色蛍光体領域803に照射する。黄色蛍光体領域803から放出された黄色蛍光は、集光レンズ204を介してダイクロイックミラー203に入射する。黄色蛍光は、緑色成分(緑色スペクトラム)及び赤色成分(赤色スペクトラム)を含む。黄色蛍光は、ダイクロイックミラー203を透過する。
光源22より出力した青色光は、レンズ系201b、202bによって光束径が変換され、平行光束となる。レンズ系201b、202bを通過した青色光の光束は、ダイクロイックミラー203を透過した黄色蛍光の光束と交差し、この交差位置に、ダイクロイックミラー206が配置されている。
ダイクロイックミラー203を透過した黄色蛍光は、略45°の入射角でダイクロイックミラー206の一方の面に入射する。レンズ系201b、202bを通過した青色光は、略45°の入射角でダイクロイックミラー206の他方の面に入射する。ダイクロイックミラー206は、ダイクロイックミラー202と同様、可視光波長域のうち、青色波長域の光を反射し、それ以外の波長域の光を透過するような分光反射率特性を有する。
【0030】
ダイクロイックミラー203を透過した黄色蛍光は、ダイクロイックミラー206を透過する。レンズ系201b、202bを通過した青色光は、ダイクロイックミラー206によって反射される。ダイクロイックミラー206を透過した黄色蛍光とダイクロイックミラー206によって反射された青色光は、略同一の光路で、集光レンズ207に入射する。
ライトトンネル209は、図1に示したライトトンネル103と同様のものであって、一方の端面が入射面であり、他方の端面が出射面である。集光レンズ207は、黄色蛍光及び青色光をライトトンネル209の入射面上に集光する。
【0031】
カラーホイール208は、ライトトンネル209の入射面近傍に配置されている。図9Bに、カラーホイール208の一例を模式的に示す。図9Bに示すように、カラーホイール208は周方向に2分割されており、一方の分割領域801に波長選択膜Yが形成され、他方の分割領域802に波長選択膜Mが形成されている。波長選択膜Yは、赤色の波長域の光及び緑色の波長域の光を透過し、それら以外の波長域の光を反射又は吸収する分光透過特性を有する。波長選択膜Mは、赤色の波長域の光及び青色の波長域の光を透過し、それら以外の波長域の光を反射又は吸収する分光透過特性を有する。これら波長選択膜Y、Mは、例えば誘電体多層膜により構成することができる。
カラーホイール208を所定の速度で回転させながら、集光レンズ204からの光束(青色光及び黄色蛍光)がカラーホイール208の分割領域801、802に順に照射される。波長選択膜Yを透過した赤色及び緑色の光(RG光)と、波長選択膜Mを透過した赤色及び青色の光(RB光)とが時分割でカラーホイール208から出射される。なお、分割領域801、802及び波長選択膜Y、Mの数や周方向における各波長選択膜の幅は適宜に設定することができる。
【0032】
ライトトンネル209の出射面より出射した光は、レンズ系210、211、213及び反射ミラー212を介してTIRプリズム214の入射面に入射する。TIRプリズム214は、図1に示したTIRプリズム108と同様のものであって、入射面より入射した光は、内部の全反射面で全反射されて直角プリズムの第2の面より出射する。この第2の面より出射した光は、ダイクロイックプリズム215に入射する。
ダイクロイックプリズム215は、第1及び第2のプリズムからなり、これらプリズムの接合界面に、赤色の波長域の光を反射し、緑色の波長域の光及び青色の波長域の光を透過する特性を備えたダイクロイック膜216が形成されている。第1のプリズムは、三角プリズムであって、三角形の各線分を構成する第1乃至第3の面を有する。第2のプリズムは、多角プリズムであって、第1乃至第4の面を有し、第1の面は第2の面と対向し、第3の面は第4の面と対向するように配置されている。
【0033】
第1のプリズムの第1の面は、TIRプリズム108の直角プリズムの第2の面と対向するように配置されている。第1のプリズムの第2の面と第2のプリズムの第1の面とが接合されており、この接合界面にダイクロイック膜216が形成されている。
第1のプリズムの第1の面より入射した光(赤色光、緑色光及び青色光)がダイクロイック膜216に入射する。ダイクロイック膜216で反射した赤色光は、第1のプリズムの第1の面で全反射し、その後、第1のプリズムの第3の面より出射する。この第3の面より出射した赤色光は、DMDパネル218に照射される。
DMDパネル218は、赤色の画像を形成する。DMDパネル218からの赤色の画像光は、第1のプリズムの第3の面より入射し、ダイクロイック膜216で反射され、第1のプリズムの第1の面より出射される。この第1の面より出射した赤色の画像光は、TIRプリズム214を透過して投射レンズ219に入射する。
ダイクロイック膜216を透過した光(緑色光及び青色光)は、第2のプリズムの第2の面より出射する。この第2の面より出射した光(緑色光及び青色光)は、DMDパネル217に照射される。
【0034】
DMDパネル217は、緑色の画像と青色の画像を順に形成する。すなわち、DMDパネル217では、緑色画像と青色画像とが時分割で形成される。DMDパネル217からの緑色及び青色の画像光は、第2のプリズムの第2の面より入射し、ダイクロイック膜216を透過して、第1のプリズムの第1の面より出射される。この第1の面より出射した緑色及び青色の画像光は、TIRプリズム214を透過して投射レンズ219に入射する。
投射レンズ219は、DMDパネル217にて時分割で形成された緑色及び青色の画像とDMDパネル218にて形成された赤色の画像とを拡大投射する。
本実施形態では、第1の実施形態と比較して、単位時間当たりの赤、緑及び青の各色の光量を増大することができるので、高輝度のカラー画像を提供することができる。
なお、レンズ202bとダイクロイックミラー206との間に拡散板を配置してもよい。これにより、レーザー光のスペックルを軽減することができ、その結果、投射画像の画質を向上することができる。
【0035】
次に、本実施形態の画像表示装置の表示動作に係る処理/制御部分の構成について説明する。
図10は、本実施形態の画像表示装置の処理/制御部分の構成を示すブロック図である。
図10を参照すると、画像表示装置は、制御部30、映像入力部31、カラーホイール駆動部36及びDMD駆動部37、38を有する。制御部30は、スケーラー32、33、34及び信号フォーマット変換回路35を有する。
映像入力部31は、図1に示した映像入力部1と同じものであって、外部装置から映像信号を受信し、映像信号S1をスケーラー32、34にそれぞれ供給する。外部装置は、例えば、パーソナルコンピュータやレコーダ等の映像機器である。
【0036】
スケーラー32、33、34は、映像信号S1の解像度をDMDパネル217、218での表示に最適な解像度に変換する解像度変換回路である。ここでは、便宜上、DMDパネル217、218はいずれも、[1920(水平)×1080(垂直)]個の微小ミラーを有しており、最大で、フルHD(High Definition)と呼ばれる解像度を提供できるように構成されている。ただし、これらDMDパネル217、218の解像度は、フルHDに限定されない。
スケーラー32は、映像信号S1の解像度をDMDパネル217の画素数(1920×1080)で決まる解像度(フルHD)の1/4であるQHD(Quarter High Definition)の解像度に変換する。スケーラー32は、解像度(960×540)のB信号をスケーラー33に供給する。
スケーラー33は、スケーラー32から供給されたB信号の解像度を、DMDパネル217の最大解像度であるフルHDと同じ解像度に変換する。スケーラー33は、解像度(1920×1080)のB信号を信号フォーマット変換回路35に供給する。
【0037】
スケーラー34は、映像信号S1の解像度をDMDパネル217、218の最大解像度であるフルHDと同じ解像度に変換し、解像度(1920×1080)のRG信号を信号フォーマット変換回路35に供給する。
カラーホイール駆動部36は、信号フォーマット変換回路35からの回転制御信号S10に従ってカラーホイール208を回転させ、その回転数を示す回転数検出信号S11を信号フォーマット変換回路35に供給する。DMD駆動部37は、信号フォーマット変換回路35からのDMD制御信号S13に従ってDMDパネル217を駆動する。DMD駆動部38は、信号フォーマット変換回路35からのDMD制御信号S14に従ってDMDパネル218を駆動する。
信号フォーマット変換回路35は、スケーラー33から供給されたB信号及びスケーラー34から供給されたRG信号に基づいて、DMD駆動部37、38による画像形成動作を制御するとともに、この画像形成動作に同期してカラーホイール駆動部36によるカラーホイール回転動作を制御する。
【0038】
画像形成動作の制御において、信号フォーマット変換回路35は、B信号に基づく青色画像とG信号に基づく緑色画像を順にDMDパネル217に形成させるとともに、R信号に基づく赤色画像をDMDパネル218に形成させる。
図11に、DMDパネル217、218に照射される色光の時間変化を示す。DMDパネル218には、常時、赤色光が照射される。一方、DMDパネル217には、緑色光と青色光が交互に照射される。青色光の照射期間(サブフィールド期間)は、緑色光の照射期間(サブフィールド期間)よりも短い。
信号フォーマット変換回路35は、常時、R信号に基づく赤色画像をDMDパネル218に形成させる。また、信号フォーマット変換回路35は、回転数検出信号S11に基づいて青色光の照射期間(サブフィールド期間)を検出する。そして、信号フォーマット変換回路35は、青色光の照射期間において、B信号に基づく青色画像をDMDパネル217に形成させ、それ以外の期間(緑色光の照射期間)において、G信号に基づく緑色画像をDMDパネル217に形成させる。
【0039】
青色画像に関し、信号フォーマット変換回路35は、複数の画素により形成された組み合せ画素、例えば、2行2列の4個の隣接画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を形成させる。これにより、DMDパネル217には、図3Bに示したような、2行2列の4つの画素A、B、C、Dにより形成された組み合せ画素を画素単位とする青色画像が形成される。そして、信号フォーマット変換回路35は、組み合せ画素を構成する各微小ミラーに対して、階調表示に必要なオンオフ制御を行う。すなわち、信号フォーマット変換回路35は、PWM方式の変調制御に組み合せ画素の輝度制御を組み合わせた制御を行う。この制御は、第1の実施形態で説明した通りである。
一方、緑色画像に関しては、信号フォーマット変換回路35は、図3Aに示したように、1920(水平)×1080(垂直)の解像度の画像をDMDパネル217に形成させる。これと同様に、赤色画像に関しても、信号フォーマット変換回路35は、1920(水平)×1080(垂直)の解像度の画像をDMDパネル218に形成させる。
【0040】
本実施形態の画像表示装置によれば、青色画像に関して、組み合せ画素を画素単位として画像を形成し、かつ、組み合せ画素の各画素を個別に制御することで、青色画像の階調数を増大することができる。青色画像の解像度は低下するものの、赤色画像及び緑色画像については、DMDパネルの最大解像度で形成することができるので、青色画像、赤色画像及び緑色画像からなるカラー画像は、階調性に優れた高精細なものとして観察される。
本実施形態においても、第1の実施形態で説明した変形を適用することができる。
【0041】
(第3の実施形態)
図12は、本発明の第3の実施形態による画像表示装置の光学系の概略構成を示す模式図である。
図12を参照すると、画像表示装置は、3板型のプロジェクタであって、白色光源51、光均一化素子52、ダイクロイックミラー53a、53b、レンズ54a〜54c、ミラー55a〜55d、TIRプリズム56R、56G、56B、DMDパネル57R、57G、57B、クロスダイクロイックプリズム58及び投射レンズ59を有する。
白色光源51は、LED等の固体光源や水銀ランプである。光均一化素子52は、光束径の形状が矩形でかつ中心光線に垂直な面における光強度分布が均一な光をDMDパネル57R、57G、57Bに供給するためのものであって、ロッドインテグレータやライトトンネルなどの光学素子よりなる。白色光源51からの白色光は、光均一化素子52を介してダイクロイックミラー53aに入射する。
【0042】
ダイクロイックミラー53aは、赤色の波長帯域の光を透過し、それより短い波長帯域の光を反射する。白色光は、ダイクロイックミラー53aによって赤色光と緑・青色光に分離される。ダイクロイックミラー53aを透過した赤色光は、レンズ54a、ミラー55a及びTIRプリズム56Rを介してDMDパネル57Rに入射する。ダイクロイックミラー53aによって反射された緑・青色光は、ダイクロイックミラー53bに入射する。
ダイクロイックミラー53bは、青色の波長帯域の光を透過し、それより長い波長帯域の光を反射する。ダイクロイックミラー53aからの緑・青色光は、ダイクロイックミラー53bによって青色光と緑色光に分離される。ダイクロイックミラー53bによって反射された緑色光は、ミラー55b及びTIRプリズム56Gを介してDMDパネル57Gに入射する。ダイクロイックミラー53bを透過した青色光は、レンズ54b、54c、ミラー55c、55d及びTIRプリズム56Bを介してDMDパネル57Bに入射する。
【0043】
図13に、ミラー55a、55b、55d、TIRプリズム56R、56G、56B、DMDパネル57R、57G、57B及びクロスダイクロイックプリズム58の配置を模式的に示す。
DMDパネル57R、57G、57Bはそれぞれ、複数の微小ミラーからなる画像形成面を有する。DMDパネル57R、57G、57Bは、それぞれの画像形成面が同一平面に位置するように配置されている。また、DMDパネル57R、57G、57Bは、それぞれの画像形成面が同じ方向を向いている。DMDパネル57R、57G、57Bのそれぞれにおいて、各微小ミラーは、駆動電圧に応じて角度が変化するように構成されており、オン状態を示す駆動電圧が供給された場合とオフ状態を示す駆動電圧が供給された場合とで反射角度が異なる。画像信号に応じて各微小ミラーをオンオフ制御することで、入射光束を空間的に変調して画像を形成する。
【0044】
TIRプリズム56R、56G、56Bはいずれも、複数のプリズムを組合せた多面体のプリズムである。TIRプリズム56R、56G、56Bは同じ構造であるので、ここでは、TIRプリズム56Gを例にその構造を説明する。
TIRプリズム56Gは、3つのプリズム56a〜56cを有する。プリズム56a〜56cはいずれも、三角柱状のプリズムであるが、これらのうちプリズム56aは、底面の形状が直角三角形とされた直角プリズムである。プリズム56aの直角三角形の底辺を構成する側面とプリズム56bの三角形の底辺を構成する側面とは略同じ大きさであり、これら側面が間隙(空気層)を介して互いに対向するように、プリズム56a、56bが配置されている。これらプリズム56a、56bの対向側面がTIRプリズム56Gの全反射面を構成する。
【0045】
プリズム56cの底面の形状は鋭角な頂角を持つ三角形である。プリズム56cの三角形の頂角を構成する側面の一方とプリズム56bの三角形の頂角を構成する側面の一方とは略同じ大きさになっており、これら側面は接合されている。
プリズム56cの三角形の頂角を構成する側面の他方が、TIRプリズム56Gの入射面である。プリズム56aの直角三角形の頂角を構成する2つの側面のうち、一方の側面がTIRプリズム56Gの出射面であり、他方の側面がTIRプリズム56Gの入出射面である。TIRプリズム56Gは、入射面がミラー55b側に位置し、出射面がクロスダイクロイックプリズム58側に位置し、入出射面がDMDパネル57G側に位置するように配置されている。尚、TIRプリズム56Gは、プリズム56aとプリズム56bの2つで構成されてもよい。また、プリズム56b、56cを一つのプリズムで構成した多面体の構成とし、この多面体とプリズム56aとによりTIRプリズム56Gを構成してもよい。
【0046】
図14は、緑色光の光路を示す模式図である。図14中、破線で示した矢印が緑色光の光路である。便宜上、緑色光路の中心光線のみが示されている。
図14に示すように、ミラー55bからの緑色光がフィールドレンズ510Gを介してTIRプリズム56Gの入射面に供給される。TIRプリズム56Gでは、入射面よりプリズム内に入射した緑色光は、臨界角より小さい入射角で全反射面に入射する。このため、ミラー55からの緑色光は全反射面を透過して入出射面からDMDパネル57Gに向けて出射される。
DMDパネル57Gからの緑色光(画像光)は、TIRプリズム56Gの入出射面に供給される。TIRプリズム56Gでは、入出射面よりプリズム内に入射した緑色光は、臨界角以上の入射角で全反射面に入射する。このため、DMDパネル57Gからの緑色光は全反射面で反射されて出射面からクロスダイクロイックプリズム58に向けて出射される。
【0047】
TIRプリズム56Rも、TIRプリズム56Gと同様の構造である。ミラー55aからの赤色光がフィールドレンズ510Rを介してTIRプリズム56Rの入射面に供給される。TIRプリズム56Rでは、入射面よりプリズム内に入射した赤色光は、臨界角より小さい入射角で全反射面に入射する。このため、ミラー55aからの赤色光は全反射面を透過して入出射面からDMDパネル57Rに向けて出射される。
DMDパネル57Rからの赤色光(画像光)は、TIRプリズム56Rの入出射面に供給される。TIRプリズム56Rでは、入出射面よりプリズム内に入射した赤色光は、臨界角以上の入射角で全反射面に入射する。このため、DMDパネル57Rからの赤色光は全反射面で反射されて出射面からクロスダイクロイックプリズム58に向けて出射される。
【0048】
TIRプリズム56Bも、TIRプリズム56Rと同様の構造である。ミラー55dからの青色光がフィールドレンズ510Bを介してTIRプリズム56Bの入射面に供給される。TIRプリズム56Bでは、入射面よりプリズム内に入射した青色光は、臨界角より小さい入射角で全反射面に入射する。このため、ミラー55dからの青色光は全反射面を透過して入出射面からDMDパネル57Bに向けて出射される。
DMDパネル57Bからの青色光(画像光)は、TIRプリズム56Bの入出射面に供給される。TIRプリズム56Bでは、入出射面よりプリズム内に入射した青色光は、臨界角以上の入射角で全反射面に入射する。このため、DMDパネル57Bからの青色光は全反射面で反射されて出射面からクロスダイクロイックプリズム58に向けて出射される。
クロスダイクロイックプリズム58は、赤色画像光、緑色画像光及び青色画像光を互いの画像が重なるように色合成し、この色合成された画像光を投射レンズ59に供給する。換言すると、クロスダイクロイックプリズム58によって、赤色画像光、緑色画像光及び青色画像光の進行方向が一致する。
投射レンズ59は、クロスダイクロイックプリズム58からの赤色画像光、緑色画像光及び青色画像光を拡大投射する。
【0049】
次に、本実施形態の画像表示装置の表示動作に係る処理/制御部分の構成について説明する。
図15は、本実施形態の画像表示装置の処理/制御部分の構成を示すブロック図である。
図15を参照すると、画像表示装置は、制御部60、映像入力部61、光源駆動部65及びDMD駆動部66R、66G、66Bを有する。制御部60は、スケーラー62、63及び信号フォーマット変換回路64を有する。
映像入力部31及びスケーラー62、63は、図1に示した映像入力部1及びスケーラー2、3と同じものである。
【0050】
映像入力部1は、映像信号S1をスケーラー2に供給する。スケーラー2、3は、映像信号S1の解像度をDMDパネル57R、57G、57Bでの表示に最適な解像度に変換する解像度変換回路である。ここでは、便宜上、DMDパネル57R、57G、57Bはいずれも、[1920(水平)×1080(垂直)]個の微小ミラーを有しており、最大で、フルHDの解像度を提供できるように構成されている。ただし、DMDパネル57R、57G、57Bの解像度は、フルHDに限定されない。
スケーラー2は、映像信号S1の解像度をフルHDの1/4であるQHD(Quarter High Definition)の解像度に変換する。スケーラー2は、解像度(960×540)のRGB信号をスケーラー3に供給する。スケーラー3は、スケーラー2から供給されたRGB信号それぞれの解像度を、フルHDと同じ解像度に変換する。スケーラー3は、解像度(1920×1080)のRGB信号を信号フォーマット変換回路64に供給する。
【0051】
光源駆動部65は、信号フォーマット変換回路64からの光源制御信号S20に従って光源部51を駆動する。ここでは、信号フォーマット変換回路64は、画像表示装置の電源がオンの状態(または、スタンバイ状態)の期間、または少なくともスケーラー3からRGB信号が供給されている期間は、常時、光源部51を点灯させる。
DMD駆動部66Rは、信号フォーマット変換回路64からの光源制御信号S21に従ってDMDパネル57Rを駆動する。DMD駆動部66Gは、信号フォーマット変換回路64からの光源制御信号S22に従ってDMDパネル57Gを駆動する。DMD駆動部66Bは、信号フォーマット変換回路64からの光源制御信号S23に従ってDMDパネル57Bを駆動する。信号フォーマット変換回路64は、解像度(1920×1080)のRGB信号に基づいて、DMD駆動部66R、66G、66BによるDMDパネル57R、57G、57Bの画像形成動作を制御する。
【0052】
画像形成動作の制御において、信号フォーマット変換回路64は、R信号に基づく赤色画像をDMDパネル57Rに形成させ、G信号に基づく緑色画像をDMDパネル57Gに形成させ、B信号に基づく青色画像をDMDパネル57Bに形成させる。これら赤色画像、緑色画像及び青色画像は同時に形成される。
赤色画像、緑色画像及び青色画像のそれぞれについて、信号フォーマット変換回路64は、複数の画素により形成された組み合せ画素、例えば、2行2列の4個の隣接画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を形成させる。これにより、DMDパネル57R、57G、57Bには、図3Bに示したような、2行2列の4つの画素A、B、C、Dにより形成された組み合せ画素を画素単位とする画像が形成される。そして、信号フォーマット変換回路64は、組み合せ画素を構成する各微小ミラーに対して、階調表示に必要なオンオフ制御を行う。すなわち、信号フォーマット変換回路64は、PWM方式の変調制御に組み合せ画素の輝度制御を組み合わせた制御を行う。この制御は、第1の実施形態で説明した通りである。
【0053】
本実施形態の画像表示装置も、第1の実施形態と同様の作用効果を奏する。
また、本実施形態の画像表示装置においても、第1の実施形態で説明した変形を適用することができる。例えば、信号フォーマット変換回路64は、赤色画像、緑色画像及び青色画像の少なくとも一つの画像を、複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を形成させ、組み合せ画素の各画素のオンオフ状態を個別に制御してもよい。ここで、少なくとも一つの画像を青色画像としてもよい。
また、本実施形態において、光源部51に代えて、赤色波長域に中心波長を有する赤色光を出力する赤色固体光源、緑色波長域に中心波長を有する緑色光を出力する緑色固体光源、及び青色波長域に中心波長を有する青色光を出力する青色固体光源を用いてもよい。赤色固体光源からの赤色光がDMDパネル57Rに照射され、緑色固体光源からの緑色光がDMDパネル57Gに照射され、青色固体光源からの青色光がDMDパネル57Bに照射される。
【0054】
さらに、光源部51に代えて、蛍光体を用いた光源を用いてもよい。例えば、この光源は、励起光(例えば、青色光)を出力する励起光源と、蛍光体ホイールとから構成される。蛍光体ホイールは、赤色蛍光体領域、緑色蛍光体領域及び青色蛍光体領域を含み、励起光が赤色蛍光体領域、緑色蛍光体領域及び青色蛍光体領域に順次入射するように構成されている。赤色蛍光体領域は、励起光を受けて赤色の蛍光を放出する蛍光体を含む。緑色蛍光体領域は、励起光を受けて緑色の蛍光を放出する蛍光体を含む。青色蛍光体領域は、励起光を受けて青色の蛍光を放出する蛍光体を含む。赤色蛍光体領域からの赤色蛍光がDMDパネル57Rに照射され、緑色蛍光体領域からの緑色蛍光がDMDパネル57Gに照射され、青色蛍光体領域からの青色蛍光がDMDパネル57Bに照射される。この場合は、光源駆動部65は、第2の実施形態で説明したカラーホイール駆動部36と同様の機能を有する。例えば、光源駆動部65は、信号フォーマット変換回路64からの回転制御信号に従って蛍光体ホイールを回転させ、その回転数を示す回転数検出信号を信号フォーマット変換回路64に供給する。信号フォーマット変換回路64は、蛍光体ホイールの回転動作と同期させて画像形成動作を制御する。信号フォーマット変換回路64は、回転数検出信号に基づいて赤色蛍光、緑色蛍光及び青色蛍光それぞれの照射期間(サブフィールド期間)を検出する。そして、信号フォーマット変換回路64は、赤色蛍光の照射期間に赤色画像を形成させ、緑色蛍光の照射期間に緑色画像を形成させ、青色蛍光の照射期間に青色画像を形成させる。
【0055】
(第4の実施形態)
第4の実施形態の画像表示装置は、第1の実施形態の画像表示装置と同じ構成であるが、信号フォーマット変換回路4による画像形成制御の一部が第1の実施形態と異なる。
本実施形態では、信号フォーマット変換回路4は、複数の画素からなる組み合せ画素を画素単位として画像をDMDパネル109に形成させる場合に、1フィールド期間内で、組み合せ画素のオン状態の画素とオフ状態の画素の組み合せパターンを切り替える。
【0056】
例えば、組み合せ画素が2行2列の4つの画素A、B、C、Dからなる場合に、信号フォーマット変換回路4は、図4に示した各輝度のパターンを示すデータを予め保持する。組み合せ画素の輝度を25%とする場合は、信号フォーマット変換回路4は、輝度25%を示す第1乃至第4のパターンのうちの2つ以上のパターンを用いて組み合せを切り替える。組み合せ画素の輝度を50%とする場合は、信号フォーマット変換回路4は、輝度50%を示す第1乃至第6のパターンのうちの2つ以上のパターンを用いて組み合せを切り替える。組み合せ画素の輝度を75%とする場合は、信号フォーマット変換回路4は、輝度75%を示す第1乃至第4のパターンのうちの2つ以上のパターンを用いて組み合せを切り替える。組み合せパターンを切り替えは、赤色画像、緑色画像及び青色画像のそれぞれに適用可能である。
【0057】
図16に、青色画像に関する組み合せパターンの切り替え動作の一例を示す。この例では、組み合せ画素が2行2列の4つの画素A、B、C、Dからなり、信号フォーマット変換回路4は、青色画像について、1フィールド期間内で、輝度25%を示す第1乃至第4のパターンを用いて組み合せを切り替える。1フィールドは、n個のサブフィールドSFnからなる。ここでは、nは4の倍数と仮定しているが、これに限定されない。
サブフィールドSF1の期間において、信号フォーマット変換回路4は、画素Aをオン状態、画素B、C、Dをそれぞれオフ状態とする(図4に示した輝度2%の第1のパターン)。サブフィールドSF2の期間において、信号フォーマット変換回路4は、画素Bをオン状態、画素A、C、Dをそれぞれオフ状態とする(図4に示した輝度2%の第2のパターン)。サブフィールドSF3の期間において、信号フォーマット変換回路4は、画素Cをオン状態、画素A、B、Dをそれぞれオフ状態とする(図4に示した輝度2%の第3のパターン)。サブフィールドSF4の期間において、信号フォーマット変換回路4は、画素Dをオン状態、画素A、B、Cをそれぞれオフ状態とする(図4に示した輝度2%の第4のパターン)。
【0058】
信号フォーマット変換回路4が、1フィールド期間内で組み合せ画素のオン状態の画素とオフ状態の画素の組み合せパターンを切り替えることで、組み合せ画素内で輝点が移動し、その結果、1フィールド期間で観察される組み合せ画素の輝度分布を一様なものとすることができる。これにより、例えば、輪郭や斜め線などを滑らかな線で描くことが可能である。
なお、赤色画像及び緑色画像も、青色画像と同様の組み合せパターンの切り替え動作を行うことができる。
本実施形態で説明した組み合せ画素のオン状態の画素とオフ状態の画素の組み合せパターンの切り替えは、第2及び第3の実施形態の画像表示装置のいずれにも適用可能である。なお、組み合せパターンの切り替えを第3の実施形態に適用した場合は、1フレームの画像を複数のサブフレームの画像で形成し、1フレームの画像を表示する時間単位となるフィールド期間内で、組み合せ画素のオン状態の画素とオフ状態の画素の組み合せパターンを切り替える。
【0059】
以上説明した各実施形態の画像表示装置は、本発明の一例であり、その構成及び動作は適宜に変更可能である。
例えば、第1の実施形態の画像表示装置において、信号フォーマット変換回路4は、複数の画素からなる組み合せ画素を画素単位として画像をDMDパネル109に形成させる場合に、画素ずらし処理を行ってもよい。具体的には、信号フォーマット変換回路4は、複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として複数の画像を順次形成させることによりフレーム画像を形成させ、それら画像のうち、時間的に連続して形成される2つの画像について、一方の画像を他方の画像に対してDMDパネル109の画素ピッチに相当する距離だけ所定の方向にシフトした位置に形成させる。
例えば、信号フォーマット変換回路4は、RGB信号に基づき、赤、緑及び青の各色の画像それぞれについて、1フレームの画像を表示する時間単位となる画像フィールドを第1及び第2のサブフィールドに分割し、それぞれのサブフィールドに対応して画像信号G1、G2を生成する。
第1のサブフィールド期間において、DMD駆動部6は、画像信号G1に基づく画像をDMDパネル109に形成させる。第2のサブフィールド期間において、DMD駆動部6は、画像信号G2に基づく画像をDMDパネル109に形成させる。
【0060】
図17Aに、画像信号G1に基づく画像Aの一部を形成する画像形成領域701を示し、図17Bに、画像信号G2に基づく画像Bの一部を形成する画像形成領域702を示す。これら画像A、Bはいずれも、2行2列の4つの画素からなる組み合せ画素を単位画素として形成されている。
図17A及び図17Bに示すように、画像形成領域702は、画像形成領域701に対して、縦方向(列方向)及び横方向(行方向)のそれぞれの方向に1画素分だけシフトしている。すなわち、画像形成領域702は、画像形成領域701に対して、右斜め下方向にシフトしている。ここで、右斜め下方向は、組み合せ画素の対角線の方向に等しい。
【0061】
上記の画素ずらしの制御によれば、投射面上で、赤、緑及び青の各色の画像それぞれについて、画像信号G1に基づく画像Aと画像信号G2に基づく画像Bとが時分割で表示される。人間の目の残像現象により、画像Aと画像Bを重畳した画像が観察される。
図17A及び図17Bに示したように、画像A、B間で互いの画像形成領域を縦方向及び横方向にそれぞれ1画素分だけシフトさせることにより、投射面上では、画像A、Bは、互いの対応する画素(すなわち、組み合せ画素)が0.5画素だけ縦方向及び横方向にそれぞれずれたものとなる。この場合、画像Aと画像Bの重畳画像は、DMDパネル109の画素数に相当する画素数を有する画像として観察される。これにより、組み合せ画素を単位画素として画像を表示した場合に生じる画像の解像度の低下を抑制することができる。
【0062】
本例において、時分割で形成する画像は、n(行)×m(列)個の画素かなる組み合せ画素を単位画素として形成される画像であればよい。ここで、n及びmは正の整数である(ただし、n=1かつm=1となる場合を除く)。この場合、1×2、2×1、2×2、3×3等、様々な組み合せ画素の形態をとり得る。
例えば、1行2列の2つの画素からなる組み合せ画素を単位画素として第1及び第2の画像を時分割で形成する場合は、第1及び第2の画像の間で互いの画像形成領域を1画素だけ列方向にずらす。この場合、観察画像は、列方向に画素数が倍増した画像となる。
また、2行1列の2つの画素からなる組み合せ画素を単位画素として第1及び第2の画像を時分割で形成する場合は、第1及び第2の画像の間で互いの画像形成領域を1画素だけ行方向にずらす。この場合、観察画像は、行方向に画素数が倍増した画像となる。
【0063】
また、3行3列の9つの画素からなる組み合せ画素を単位画素よして画像を時分割で形成する場合は、第1乃至第3の画像をそれぞれ示す第1乃至第3の画像信号を生成する。さらに、1フレームを第1乃至第3のサブフレーム(またはサブフィールド)に分割する。そして、第1のサブフレームの期間に第1の画像信号に基づく第1の画像を形成し、第2のサブフレームの期間に第2の画像信号に基づく第2の画像を形成し、第3のサブフレームの期間に第3の画像信号に基づく第3の画像を形成する。この場合、第1及び第2の画像間で互いの画像形成領域を行方向及び列方向のそれぞれの方向に1画素だけずらす。さらに、第2及び第3の画像間で互いの画像形成領域を行方向及び列方向のそれぞれの方向に1画素だけずらす。これにより、2行2列の4つの画素より組み合せ画素を構成する場合に比較して、観察画像の画素数が増大し、高精細な画像を提供することができる。
【0064】
本例の画素ずらし制御は、第2乃至第4の実施形態の画像表示装置のいずれにも適用可能である。例えば、第2の実施形態においては、青色画像について、画素ずらし制御が行われる。
以上説明した実施形態及び変形例において、画像形成手段としてDMDパネルを用いているが、本発明はこれに限定されない。画像形成手段として、液晶パネルなどを用いることができる。
また、本発明は、プロジェクタに限定されない。本発明は、直視型のモニタ、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical System)ディスプレイ)にも適用できる。
2014年2月7日に国際出願された国際出願番号PCT/JP2014/052863により開示された内容の全てをここに取り込む。
【0065】
また、本発明は、以下の付記1〜14のような形態をとり得るが、これら形態に限定されない。
[付記1]
光源部と、
複数の画素からなる画素領域を備え、前記光源部より出力した光が前記画素領域に入射し、各画素が入射光を変調することにより画像が形成される画像形成手段と、
前記画像形成手段の画像形成動作を制御する制御手段と、を有し、
前記制御手段は、複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を形成させ、前記組み合せ画素の各画素のオン状態とオフ状態を個別に制御する、画像表示装置。
[付記2]
付記1に記載の画像表示装置において、
前記制御手段は、入力された映像信号に基づき、前記組み合せ画素を構成する各画素のオン状態とオフ状態を切り替え、オン状態の画素をパルス幅変調により制御する、画像表示装置。
[付記3]
付記2に記載の画像表示装置において、
1フレームの画像を表示する時間単位となるフィールドが複数のビットそれぞれに対応する時間幅を備えた複数のサブフィールドからなり、前記制御手段は、前記映像信号に基づいて前記複数のビットに基づく変調信号を生成し、該変調信号に応じて前記パルス幅変調を行うとともに、前記変調信号の少なくとも最小ビットの期間は、前記組み合せ画素の各画素のオン状態とオフ状態を個別に切り替えて前記組み合せ画素の輝度を制御する、画像表示装置。
[付記4]
付記1から3のいずれか1つに記載の画像表示装置において、
前記制御手段は、1フレームの画像を表示する時間単位となるフィールド期間内で、前記組み合せ画素のオン状態の画素とオフ状態の画素の組み合せを、オン状態の画素とオフ状態の画素の割合が変化しないように切り替える、画像表示装置。
[付記5]
付記1から4のいずれか1つに記載の画像表示装置において、
前記制御手段は、前記組み合せ画素を画素単位として複数の画像を順次形成させることによりフレーム画像を形成させ、前記複数の画像のうち、時間的に連続して形成される2つの画像について、一方の画像を他方の画像に対して前記画素領域の画素ピッチに相当する距離だけ所定の方向にシフトした位置に形成させる、画像表示装置。
[付記6]
付記5に記載の画像表示装置において、
前記組み合せ画素は、2行2列の4つの画素よりなり、前記所定の方向が行方向及び列方向である、画像表示装置。
[付記7]
付記1から6のいずれか1つに記載の画像表示装置において、
前記画像形成手段は、赤色画像、緑色画像及び青色画像を順に又は同時に形成し、
前記制御手段は、前記組み合せ画素を画素単位として少なくとも前記青色画像を形成させる、画像表示装置。
[付記8]
付記1から7のいずれか1つに記載の画像表示装置において、
前記画像形成手段で形成した画像を投射する投射レンズを、さらに有する、画像表示装置。
[付記9]
複数の画素からなる画素領域を備え、各画素が入射光を変調することにより画像が形成される画像表示装置において行われる画像表示方法であって、
複数の画素により形成された組み合せ画素を画素単位として画像を前記画素領域に形成し、前記組み合せ画素を構成する各画素のオン状態とオフ状態を個別に制御する、画像表示方法。
[付記10]
付記9に記載の画像表示方法において、
入力された映像信号に基づき、前記組み合せ画素を構成する各画素のオン状態とオフ状態を切り替え、オン状態の画素をパルス幅変調により制御する、ことをさらに含む、画像表示方法。
[付記11]
付記10に記載の画像表示方法において、
1フレームの画像を表示する時間単位となるフィールドが複数のビットそれぞれに対応する時間幅を備えた複数のサブフィールドからなり、前記映像信号に基づいて前記複数のビットに基づく変調信号を生成し、該変調信号に応じて前記パルス幅変調を行うとともに、前記変調信号の少なくとも最小ビットの期間は、前記組み合せ画素の各画素のオン状態とオフ状態を切り替えて前記組み合せ画素の輝度を制御することをさらに含む、画像表示方法。
[付記12]
付記9から11のいずれか1つに記載の画像表示方法において、
1フレームの画像を表示する時間単位となるフィールド期間内で、前記組み合せ画素のオン状態の画素とオフ状態の画素の組み合せを、オン状態の画素とオフ状態の画素の割合が変化しないように切り替えることをさらに含む、画像表示方法。
[付記13]
付記9から12のいずれか1つに記載の画像表示方法において、
前記組み合せ画素を画素単位として複数の画像を順次形成させることによりフレーム画像を形成させ、前記複数の画像のうち、時間的に連続して形成される2つの画像について、一方の画像を他方の画像に対して前記画素領域の画素ピッチに相当する距離だけ所定の方向にシフトした位置に形成させることをさらに含む、画像表示方法。
[付記14]
付記13に記載の画像表示方法において、
前記組み合せ画素は、2行2列の4つの画素よりなり、前記所定の方向が行方向及び列方向である、画像表示方法。
【符号の説明】
【0066】
1 映像入力部
2、3 スケーラー
4 信号フォーマット変換回路
5 光源駆動部
6 DMD駆動部
10 制御部
11 光源部
11a、11b ダイクロイックミラー
11R、11G、11B 光源
102 集光レンズ
103 ライトトンネル
104〜106 レンズ系
107 反射ミラー
108 TIRプリズム
109 DMDパネ
110 投射レンズ
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B