(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の端末により、前記第2の端末の前記システムソフトウェアの前記バージョン番号および前記第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、システムアップグレードを前記第1の端末上で実行するべきかどうかを判定する前記ステップが、
前記第2の端末の前記バージョン番号が前記第1の端末の前記バージョン番号よりも大きい場合、前記第1の端末により、システムアップグレードを前記第1の端末上で実行するべきであると判定するステップ、または、
前記第2の端末の前記バージョン番号によって示されるリリース日が前記第1の端末の前記バージョン番号によって示されるリリース日よりも後である場合、前記第1の端末により、システムアップグレードを前記第1の端末上で実行するべきであると判定するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
前記第1の端末により、前記第3の端末の前記バージョン情報にしたがって、システムアップグレードを前記第1の端末上で実行するべきかどうかを判定する前記ステップが、
前記第3の端末の前記デバイスモデルが前記第1の端末の前記デバイスモデルと互換性があり、かつ、前記第3の端末の前記システムソフトウェアの前記バージョン番号が前記第2の端末の前記システムソフトウェアの前記バージョン番号と同じである場合、前記第1の端末により、システムアップグレードを前記第1の端末上で実行するべきであると判定するステップを含み、
前記第1の端末により、前記中断ポイント位置情報にしたがって、前記第3の端末の前記システムソフトウェアの前記バージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを取得する前記ステップが、
前記第1の端末により、前記第3の端末への第2の伝送接続を確立するステップと、
前記第1の端末により、前記中断ポイント位置情報にしたがって、前記中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを、前記第2の伝送接続によって前記第3の端末から取得するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
前記第1の端末により、前記第3の端末の前記バージョン情報にしたがって、システムアップグレードを前記第1の端末上で実行するべきかどうかを判定する前記ステップが、
前記第3の端末の前記デバイスモデルが前記第1の端末の前記デバイスモデルと互換性があり、かつ、前記第3の端末の前記システムソフトウェアの前記バージョン番号が前記第2の端末の前記システムソフトウェアの前記バージョン番号よりも大きい場合、前記第1の端末により、システムアップグレードを前記第1の端末上で実行するべきであると判定するステップを含み、
前記第1の端末により、前記中断ポイント位置情報にしたがって、前記第3の端末の前記システムソフトウェアの前記バージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを取得する前記ステップが、
前記第1の端末により、前記中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも前の前記既に受信されているシステムソフトウェアデータを削除するステップと、
前記第1の端末により、前記第3の端末への第2の伝送接続を確立するステップと、
前記第1の端末により、前記第3の端末の前記システムソフトウェアの前記バージョン番号によって示される前記システムソフトウェアデータを、前記第2の伝送接続によって前記第3の端末から取得するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
前記第1の端末がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合、前記第1の端末により、前記新バージョン情報リストにしたがって前記第2の端末の前記システムソフトウェアの格納アドレスのシステムソフトウェアデータを取得するステップであって、それにより、前記第1の端末が、取得した前記システムソフトウェアデータにしたがって前記システムアップグレードを完了する、ステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
第2の端末のバージョン情報を取得するように構成されたバージョン情報取得部であって、前記第2の端末の前記バージョン情報は、少なくとも、前記第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含む、バージョン情報取得部と、
前記バージョン情報取得部における前記第2の端末の前記デバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性がある場合に、前記第2の端末の前記システムソフトウェアの前記バージョン番号および前記第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、システムアップグレードを前記第1の端末上で実行するべきかどうかを判定するように構成されたバージョン判定部と、
前記バージョン判定部がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合に、前記第2の端末の前記システムソフトウェアの前記バージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを前記第2の端末から取得するように構成されたシステムアップグレード部と
を含み、
前記システムアップグレード部は、
接続設定要求を前記第2の端末に送信し、それにより、前記第2の端末が前記接続設定要求にしたがって前記第1の端末への第1の伝送接続を確立し、
確立された前記第1の伝送接続によって前記第2の端末の前記システムソフトウェアデータのデータパケットを取得する
ようにさらに構成され、
前記第1の端末は、前記第1の伝送接続が中断された場合、前記第2の端末の、前記第1の伝送接続が中断された時に既に受信されている前記システムソフトウェアデータの中断ポイント位置情報を記録するように構成された記録部をさらに含み、
前記バージョン判定部は、
第3の端末のバージョン情報が取得された場合、前記第3の端末の前記バージョン情報にしたがって、システムアップグレードを前記第1の端末上で実行するべきかどうかを判定し、前記第3の端末の前記バージョン情報は、少なくとも、前記第3の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含む
ようにさらに構成され、
前記システムアップグレード部は、
前記第1の端末がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合、前記中断ポイント位置情報にしたがって、前記第3の端末の前記システムソフトウェアの前記バージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを取得する
ようにさらに構成された端末。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施態様は、端末システムをアップグレードする方法、端末、およびシステムを提供し、それによって、バージョンサーバが配備されていない場合にオンラインアップグレードができない問題を解決し、システムアップグレードのサービスコストおよび時間コストを低減する。
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の実施態様において、以下の技術的解決策を用いる。
【0008】
第1の態様によれば、本発明の一実施態様は、端末システムをアップグレードする方法を提供し、本方法は、
第1の端末によって、第2の端末のバージョン情報を取得するステップであって、第2の端末のバージョン情報は、少なくとも、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含む、ステップと、
第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性がある場合、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号および第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、第1の端末によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定するステップと、
第1の端末がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合、第1の端末によって、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得するステップであって、それにより、第1の端末が、取得したシステムソフトウェアデータにしたがって第1の端末上でシステムアップグレードを完了する、ステップと、を含む。
【0009】
第1の態様を参照して、第1の態様の第1の可能な実施態様では、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号および第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、第1の端末によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定するステップは、
第2の端末のバージョン番号が第1の端末のバージョン番号よりも大きい場合、第1の端末によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するステップ、または、
第2の端末のバージョン番号によって示されるリリース日が第1の端末のバージョン番号によって示されるリリース日よりも後である場合、第1の端末によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するステップ、を含む。
【0010】
第1の態様または第1の態様の第1の可能な実施態様を参照して、第1の態様の第2の可能な実施態様では、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを、第1の端末によって第2の端末から取得するステップは、
第1の端末によって、接続設定要求を第2の端末に送信するステップであって、それにより、第2の端末が接続設定要求にしたがって第1の端末への第1の伝送接続を確立する、ステップと、
第1の端末によって、確立された第1の伝送接続により第2の端末のシステムソフトウェアデータのデータパケットを取得するステップと、を含む。
【0011】
第1の態様の第2の可能な実施態様を参照して、第1の態様の第3の可能な実施態様では、第1の端末によって、確立された第1の伝送接続により第2の端末のシステムソフトウェアデータのデータパケットを取得するステップは、
第1の伝送接続が中断された場合、第2の端末の、第1の伝送接続が中断された時に既に受信されているシステムソフトウェアデータの中断ポイント位置情報を第1の端末によって記録するステップと、
第2の端末のバージョン情報が再度取得された場合、第1の端末によって第1の伝送接続を再確立するステップであって、それにより、第1の端末が、中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって第2の端末から取得する、ステップと、を含む。
【0012】
第1の態様の第2の可能な実施態様を参照して、第1の態様の第4の可能な実施態様では、第1の端末によって、確立された第1の伝送接続により第2の端末のシステムソフトウェアデータのデータパケットを取得するステップは、
第1の伝送接続が中断された場合、第2の端末の、第1の伝送接続が中断された時に既に受信されているシステムソフトウェアデータの中断ポイント位置情報を第1の端末によって記録するステップと、
第3の端末のバージョン情報が取得された場合、第3の端末のバージョン情報にしたがって第1の端末によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定するステップであって、第3の端末のバージョン情報は、少なくとも、第3の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含む、ステップと、
第1の端末がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって第1の端末によって取得するステップと、を含む。
【0013】
第1の態様の第4の可能な実施態様を参照して、第1の態様の第5の可能な実施態様では、第3の端末のバージョン情報にしたがって第1の端末によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定するステップは、
第3の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があり、かつ、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号と同じである場合、第1の端末によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するステップを含み、
第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって第1の端末によって取得するステップは、
第1の端末によって、第3の端末への第2の伝送接続を確立するステップと、
中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって第2の伝送接続により第3の端末から第1の端末によって取得するステップと、を含む。
【0014】
第1の態様の第4の可能な実施態様を参照して、第1の態様の第6の可能な実施態様では、第3の端末のバージョン情報にしたがって第1の端末によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定するステップは、
第3の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があり、かつ、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きい場合、第1の端末によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するステップを含み、
第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって第1の端末によって取得するステップは、
第1の端末によって、中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも前の既に取得されたシステムソフトウェアデータを削除するステップと、
第1の端末によって、第3の端末への第2の伝送接続を確立するステップと、
第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを、第2の伝送接続により第3の端末から第1の端末によって取得するステップと、を含む。
【0015】
第1の態様または第1の態様の第1から第6の可能な実施態様のうちのいずれか1つを参照して、第1の態様の第7の可能な実施態様では、第1の端末によって、第2の端末のバージョン情報を取得するステップよりも前に、本方法は、
第1の端末によって、サーバによって送信された新バージョン情報リストを受信するステップをさらに含み、新バージョン情報リストは、少なくとも、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアのバージョン番号およびN個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアデータの格納アドレスを含み、N個のデバイスモデルは、第2の端末のデバイスモデルを含み、N>0である。
【0016】
第1の態様の第7の可能な実施態様を参照して、第1の態様の第8の可能な実施態様では、システムアップグレードを実行するべきであると第1の端末が判定した場合、方法は、
第1の端末によって、新バージョン情報リストにしたがって第2の端末のシステムソフトウェアの格納アドレスのシステムソフトウェアデータを取得するステップをさらに含み、それにより、第1の端末が、取得したシステムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。
【0017】
第2の態様によれば、本発明の一実施態様は、端末を提供し、端末は、
第2の端末のバージョン情報を取得するように構成されたバージョン情報取得部であって、第2の端末のバージョン情報は、少なくとも、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含む、バージョン情報取得部と、
バージョン情報取得部における第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性がある場合に、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号および第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定するように構成されたバージョン判定部と、
バージョン判定部がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合に、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得するように構成されたシステムアップグレード部と、を含み、それにより、第1の端末が、取得したシステムソフトウェアデータにしたがって第1の端末上でシステムアップグレードを完了する。
【0018】
第2の態様を参照して、第2の態様の第1の可能な実施態様では、
バージョン判定部は、バージョン情報取得部における第2の端末のバージョン番号が第1の端末のバージョン番号よりも大きい場合に、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するか、または、バージョン情報取得部における第2の端末のバージョン番号によって示されるリリース日が第1の端末のバージョン番号によって示されるリリース日よりも後である場合に、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するように具体的に構成される。
【0019】
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実施態様を参照して、第2の態様の第2の可能な実施態様では、
システムアップグレード部は、バージョン判定部が第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合に、第2の端末に接続設定要求を送信し、それにより、第2の端末が接続設定要求にしたがって第1の端末への第1の伝送接続を確立し、確立された第1の伝送接続によって第2の端末のシステムソフトウェアのデータパケットを受信するように具体的に構成される。
【0020】
第2の態様の第2の可能な実施態様を参照して、第2の態様の第3の可能な実施態様では、端末は、記録部と、再開可能なデータ伝送部と、をさらに含み、
記録部は、システムアップグレード部における第1の伝送接続が中断された場合に、第2の端末のシステムソフトウェアの、第1の伝送接続が中断された時に既に受信されているデータパケットの中断ポイント位置情報を記録するように構成され、
再開可能なデータ伝送部は、第2の端末のバージョン情報が再度取得された場合に、第1の伝送接続を再確立するように構成され、それにより、第1の端末が、中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって第2の端末から取得する。
【0021】
第2の態様の第2の可能な実施態様を参照して、第2の態様の第4の可能な実施態様では、
バージョン判定部は、第3の端末のバージョン情報が取得された場合に、第3の端末のバージョン情報にしたがって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定するようにさらに構成され、第3の端末のバージョン情報は、少なくとも、第3の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含み、
システムアップグレード部は、第1の端末がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合に、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって取得するようにさらに構成される。
【0022】
第2の態様の第4の可能な実施態様を参照して、第2の態様の第5の可能な実施態様では、
バージョン判定部は、第3の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があり、かつ、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号と同じである場合に、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するように具体的に構成され、
システムアップグレード部は、第3の端末への第2の伝送接続を確立し、中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって第2の伝送接続により第3の端末から取得するように具体的に構成される。
【0023】
第2の態様の第4の可能な実施態様を参照して、第2の態様の第6の可能な実施態様では、端末は、削除部をさらに含み、
バージョン判定部は、第3の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があり、かつ、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きい場合に、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するように具体的に構成され、
削除部は、中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも前の既に取得されたシステムソフトウェアデータを削除するように構成され、
システムアップグレード部は、第3の端末への第2の伝送接続を確立し、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを、第2の伝送接続により第3の端末から取得するように具体的に構成される。
【0024】
第2の態様または第2の態様の第1から第6の可能な実施態様のいずれか1つを参照して、第2の態様の第7の可能な実施態様では、
バージョン情報取得部は、サーバから送信された新バージョン情報リストを受信するようにさらに構成され、新バージョン情報リストは、少なくとも、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアのバージョン番号およびN個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアデータの格納アドレスを含み、N個のデバイスモデルは、第2の端末のデバイスモデルを含み、N>0である。
【0025】
第2の態様の第7の可能な実施態様を参照して、第2の態様の第8の可能な実施態様では、
システムアップグレード部は、バージョン判定部がシステムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定した場合に、新バージョン情報リストにしたがって第2の端末のシステムソフトウェアの格納アドレスのシステムソフトウェアデータを取得するようにさらに構成され、それにより、第1の端末が、取得したシステムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。
【0026】
第3の態様によれば、本発明の一実施態様は、端末を提供し、端末は、プロセッサと、プロセッサに別個に接続された通信インターフェースおよびメモリと、を含み、
プロセッサは、通信インターフェースを用いて第2の端末のバージョン情報を取得し、第2の端末のバージョン情報は、少なくとも、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含み、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性がある場合に、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号および第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定し、第1の端末がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合に、通信インターフェースを用いて第2の端末から、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを取得するように構成され、それにより、第1の端末がシステムソフトウェアデータにしたがって第1の端末上でシステムアップグレードを完了し、
メモリは、第2の端末から取得された第2の端末のシステムソフトウェアデータを格納するように構成される。
【0027】
第3の態様を参照して、第3の態様の第1の可能な実施態様では、
プロセッサは、
第2の端末のバージョン番号が第1の端末のバージョン番号よりも大きい場合に、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するか、または、
第2の端末のバージョン番号によって示されるリリース日が第1の端末のバージョン番号によって示されるリリース日よりも後である場合に、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するようにさらに構成される。
【0028】
第3の態様または第3の態様の第1の可能な実施態様を参照して、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定した場合、
通信インターフェースは、
接続設定要求を第2の端末に送信し、それにより、第2の端末が接続設定要求にしたがって第1の端末への第1の伝送接続を確立し、
確立された第1の伝送接続により第2の端末のシステムソフトウェアデータのデータパケットを取得し、データパケットをメモリに送信するようにさらに構成される。
【0029】
第3の態様の第2の可能な実施態様を参照して、第3の態様の第3の可能な実施態様では、伝送接続が中断された場合、
メモリは、第2の端末の、第1の伝送接続が中断された時に既に受信されているシステムソフトウェアデータの中断ポイント位置情報を記録するようにさらに構成され、
プロセッサは、第2の端末のバージョン情報が再度取得された場合に、第1の伝送接続を再確立するようにさらに構成され、それにより、第1の端末が、中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって第2の端末から取得する。
【0030】
第3の態様の第2の可能な実施態様を参照して、第3の態様の第4の可能な実施態様では、伝送接続が中断された場合、
メモリは、第2の端末の、第1の伝送接続が中断された時に既に受信されているシステムソフトウェアデータの中断ポイント位置情報を記録するようにさらに構成され、プロセッサは、通信インターフェースが第3の端末のバージョン情報を取得した場合に、第3の端末のバージョン情報にしたがって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定するようにさらに構成され、第3の端末のバージョン情報は、少なくとも、第3の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含み、
通信インターフェースは、システムアップグレードを実行するべきであると判定された場合に、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって取得するようにさらに構成される。
【0031】
第3の態様の第4の可能な実施態様を参照して、第3の態様の第5の可能な実施態様では、
プロセッサは、
第3の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があり、かつ、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号と同じである場合に、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定し、
通信インターフェースを用いて第3の端末への第2の伝送接続を確立し、中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって第2の伝送接続により第3の端末から取得するようにさらに構成される。
【0032】
第3の態様の第4の可能な実施態様を参照して、第3の態様の第6の可能な実施態様では、
プロセッサは、
第3の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があり、かつ、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きい場合に、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定し、
中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも前の既に取得されたシステムソフトウェアデータを削除し、
通信インターフェースを用いて第3の端末への第2の伝送接続を確立し、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを、第2の伝送接続により第3の端末から取得するようにさらに構成される。
【0033】
第3の態様または第3の態様の第1から第6の可能な実施態様のうちのいずれか1つを参照して、第3の態様の第7の可能な実施態様では、
通信インターフェースは、サーバによって送信された新バージョン情報リストを受信し、新バージョン情報リストをメモリに送信するようにさらに構成され、新バージョン情報リストは、少なくとも、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアのバージョン番号およびN個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアデータの格納アドレスを含み、N個のデバイスモデルは、第2の端末のデバイスモデルを含み、N>0である。
【0034】
第3の態様の第7の可能な実施態様を参照して、第3の態様の第8の可能な実施態様では、
プロセッサは、第1の端末がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合に、通信インターフェースを用いて新バージョン情報リストにしたがって第2の端末のシステムソフトウェアの格納アドレスのシステムソフトウェアデータを取得するようにさらに構成され、それにより、第1の端末が、取得したシステムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。
【0035】
第4の態様によれば、本発明の一実施態様は、アップグレードシステムを提供し、システムは、第3の態様または第3の態様の第1から第8の可能な実施態様のいずれか1つに記載された端末、および当該端末に接続された第2の端末を含む。
【0036】
第4の態様を参照して、第4の態様の第1の可能な実施態様では、システムは、端末に接続された第2の端末をさらに含む。
【0037】
第4の態様または第4の態様の第1の可能な実施態様を参照して、第4の態様の第2の可能な実施態様では、端末に接続されたサーバをさらに含み、
サーバは、新バージョン情報リストを格納するように構成され、新バージョン情報リストは、少なくとも、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアのバージョン番号およびN個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアデータの格納アドレスを含み、N個のデバイスモデルは、第2の端末のデバイスモデルを含み、N>0である。
【0038】
本発明の実施態様は、端末システムをアップグレードする方法、端末、およびシステムを提供する。第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を取得することによって、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきかどうかを判定し、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきである場合に、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得し、それにより、第1の端末が、システムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。第1の端末上でシステムアップグレードが実行される場合に、端末の指定されたサービスアウトレットに行く必要なしにシステムアップグレードを完了できることがわかる。さらに、バージョンサーバにおいて定期的に更新される各種バージョンのシステムソフトウェアデータに依存する必要なしに、第1の端末上でシステムアップグレードが実行される場合に、第1の端末は、第1の端末のバージョン番号よりも大きいバージョン番号を有する第2の端末が新しいバージョンのシステムソフトウェアを含むことを直接判定することができ、第2の端末から新しいバージョンのシステムソフトウェアデータを直接取得してシステムアップグレードを行う。従来技術と比較して、端末システムをアップグレードするこの方法は、より柔軟でより簡便であり、バージョンサーバが配備されていない場合にオンラインアップグレードが実行できないという問題を解決し、システムアップグレードによって生じるサービスコストおよび時間コストを削減できることがわかる。
【0039】
本発明の実施形態による、または従来技術における技術的解決策をより明確に説明するために、実施形態または従来技術を説明するための添付図面について以下に簡単に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下では、本発明の実施形態の添付図面を参照して、本発明の実施形態の技術的解決策について明確かつ十分に説明する。当然ながら、記載された実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく、その一部にすぎない。
【0042】
さらに、「第1」および「第2」という用語は、説明のためだけに使用され、相対的な重要性を意味するか、または示された技術的特徴の数量を意味するものとして解釈するべきではない。したがって、「第1」または「第2」によって制約される機能は、1つまたは複数のそのような機能を明示的または暗示的に含むことができる。本発明の説明において、特に断らない限り、「複数」とは、2つまたは3つ以上を意味する。
【0043】
実施形態1
本発明のこの実施形態は、端末システムをアップグレードする方法を提供する。
図1に示すように、本方法は、以下のステップを含む。
【0044】
ステップ101:第1の端末は、第2の端末のバージョン情報を取得し、バージョン情報は、少なくとも、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含む。
【0045】
ステップ102:第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性がある場合には、第1の端末は、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号および第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定する。
【0046】
ステップ103:第1の端末がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合には、第1の端末は、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得し、それにより、第1の端末が、システムソフトウェアデータにしたがって第1の端末上でシステムアップグレードを完了する。
【0047】
ステップ101において、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルおよび第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号を取得して、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定する。第2の端末は、第1の端末以外の任意の端末であってもよい。
【0048】
具体的には、第2の端末は、第2の端末のバージョン情報、すなわち第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号をブロードキャストの方法で定期的にブロードキャストすることができる。このように、第1の端末は、第2の端末によってブロードキャストされたバージョン情報にしたがって、第2の端末のデバイスモデルおよび第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号を取得することができる。あるいは、第2の端末への接続を確立した後に、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルおよび第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号を、確立された接続によって第2の端末から取得することができる。第1の端末と第2の端末との間の接続関係は、無線ネットワーク(例えば、WiFi、すなわちWireless-Fidelity、ワイヤレス・フィディリティ)またはブルートゥース(登録商標)などの無線通信手段を用いて実現してもよいし、あるいは第1の端末と第2の端末との間で有線で(例えば、データケーブルを用いて)実行される接続により実現してもよい。これは、本発明においては限定されない。
【0049】
本発明のこの実施形態で使用されるシステムソフトウェアのバージョン番号は、ベンダーまたは対応する端末のオペレータによってリリースされる公式なシステムソフトウェアのバージョン番号であってもよいことに留意されたい。
【0050】
ステップ102において、第1の端末が第2の端末のデバイスモデルおよび第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号を取得した後に、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルおよび第1の端末のデバイスモデルにしたがって、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があるかどうかを判定することができる。
【0051】
具体的には、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があるかどうかが判定される。この互換性には、ソフトウェアの互換性とハードウェアの互換性の両方が含まれる。したがって、本発明のこの実施形態は、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があるかどうかを判定する2つの実現可能な方法を提供する。
【0052】
第1の方法:第1の端末は、表1に示すように、第1の端末のデバイスモデルと互換性のあるデバイスモデルのリストを第1の端末に予め設定することができる。このようにして、第1の端末が第2の端末のデバイスモデルおよび第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号を取得した後に、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルが予め設定されたデバイスモデルのリストにあるかどうかを問い合わせることができる。第2の端末のデバイスモデルが予め設定されたデバイスモデルのリストにある場合には、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルに準拠していると判定する。第2の端末のデバイスモデルが予め設定されたデバイスモデルのリストにない場合には、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルに準拠していないと判定する。
【0054】
第2の方法:第1の端末は、第2の端末の既に取得されたデバイスモデルにしたがって、第2の端末の一部のハードウェアの、例えば、第2の端末のPCB(Printed Circuit Board、印刷回路基板)回路基板の構造およびPCB回路基板のレイアウト情報などのパラメータをさらに判定する。第2の端末の一部のハードウェアのパラメータが第1の端末の同じハードウェアのパラメータと同じである場合には、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があると判定する。そうでなければ、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性がないと判定する。あるいは、第1の端末は、既に取得された第2の端末のデバイスモデルにしたがって、第2の端末によって使用されるハードウェアのハードウェアバージョン番号をさらに判定することができる。例えば、第2の端末によって使用されるハードウェアのハードウェアバージョン番号は、RB1DA6850Mである。このように、第1の端末のハードウェアバージョン番号もRB1DA6850Mである場合には、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があると判定する。そうでなければ、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性がないと判定する。
【0055】
このように、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルと第1の端末のデバイスモデルとにしたがって、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があるかどうかを判定する。第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性がある場合には、第2の端末によって使用されるシステムソフトウェアも第1の端末に適用可能であることを示している。このように、第1の端末は、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号と第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号とにしたがって、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきかどうかを判定することができる。
【0056】
新しいバージョンのシステムソフトウェアのバージョン番号は、通常、古いバージョンのシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きい。例えば、バージョン4.0.0の更新バージョンは5.0.0である。したがって、第1の端末は、第2の端末のバージョン番号が第1の端末のバージョン番号よりも大きいかどうかを判定して、システムアップグレードを実行することを判定することができる。第2の端末のバージョン番号が第1の端末のバージョン番号よりも大きい場合には、第1の端末は、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定する。
【0057】
あるいは、いくつかの特殊な場合では、新しいバージョンのシステムソフトウェアのバージョン番号は、必ずしも古いバージョンのシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きいとは限らない。この場合には、第1の端末は、第2の端末のバージョン番号にしたがって第2の端末のバージョンのリリース日をさらに判定することができる。第2の端末のバージョン番号が示すリリース日が第1の端末のバージョン番号が示すリリース日よりも後である場合には、第1の端末のシステムソフトウェアと比較して、第2の端末のシステムソフトウェアが新しいバージョンのシステムソフトウェアであることを示している。したがって、第1の端末は、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定することができる。
【0058】
ここまでは、第1の端末が、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきかどうかを判定する。
【0059】
ステップ103において、第1の端末がシステムアップグレードを実行するべきであると既に判定している場合には、第1の端末は、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得し、それにより、第1の端末が、システムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。
【0060】
システムソフトウェアは、端末および外部デバイスを制御および調整し、アプリケーションソフトウェアの開発および実行をサポートするシステムを指し、ユーザの介入を必要としない様々なプログラムの集合である。したがって、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が示すシステムソフトウェアデータは、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するために必要なすべてのデータを具体的に含むことができ、データパケットなどの形態で存在することができる。これは、本発明においては限定されない。
【0061】
具体的には、第1の端末が、システムアップグレードを実行するべきであると既に判定している場合には、第1の端末は、第2の端末に接続設定要求を送信することができる。接続設定要求を受信した後、第2の端末は、接続設定要求にしたがって第1の端末への第1の伝送接続を確立する。例えば、第1の端末は、無線ネットワーク(例えば、WiFi)、ブルートゥースなどを使用する方法で、第2の端末への第1の伝送接続を確立する。このようにして、第2の端末は、第1の伝送接続で、第2の端末のシステムソフトウェアデータのデータパケットを第1の端末に送信することができる。第2の端末からのシステムソフトウェアのデータパケットのダウンロードが完了した後に、第1の端末は、システムソフトウェアのデータパケットにしたがってシステムアップグレードを実行することができる。
【0062】
ここで、第1の端末が、第1の伝送接続で、第2の端末のシステムソフトウェアデータを取得すると、第1の端末は、第1の伝送接続が確立された後に、第2の端末からダウンロードを自動的に実行することができる。あるいは、第1の伝送接続が確立された後に、第1の端末は、第1の伝送接続で第2の端末のシステムソフトウェアデータを第1の端末に送信するように、第2の端末を起動することができる。
【0063】
例えば、
図2に示すように、
図2は、本発明の一実施形態による端末システムをアップグレードする方法のインタラクション図である。端末2は、新しいバージョンのシステムソフトウェアデータを含む。
【0064】
ステップ1:端末2は、端末2のバージョン情報を定期的にブロードキャストし、バージョン情報には、デバイスモデル(huawei A910)およびシステムソフトウェアのバージョン番号(2.0.2)が含まれる。
【0065】
ステップ2:端末1は、端末2のバージョン情報を受信すると、まず、端末2のデバイスモデルが端末1のデバイスモデルのリスト(表1に示す)にあるかどうかを問い合わせる。端末2のデバイスモデルが端末1のデバイスモデルのリストにある場合には、端末2のデバイスモデルが端末1のデバイスモデルと互換性があることを示す。したがって、端末1は、端末2のシステムソフトウェアの、バージョン情報にあるバージョン番号と、端末1のシステムソフトウェアのバージョン番号との比較を継続する。端末2のシステムソフトウェアのバージョン番号が端末1のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きいことを見いだすと、端末1は端末2に接続要求を送信して、端末2への伝送接続の確立を要求し、端末2のシステムソフトウェアデータをダウンロードする。
【0066】
ステップ3:端末2は、端末1から送信された接続設定要求を受信すると、端末1への第1の伝送接続を確立し、端末2のシステムソフトウェアデータを、http(HTTP、HyperText Transfer Protocol、ハイパーテキスト転送プロトコル)またはhttps(Hyper Text Transfer Protocol over Secure Socket Layer、セキュリティに焦点を当てたHTTPチャネル)などのプロトコルを使用して、データパケットの形態でパケットベースの方法で端末1に送信することを開始する。
【0067】
ステップ4:端末1は、端末2から送信されたデータパケットを受信するごとに、受信したデータパケットに応答して、データパケットが既に正常に受信されていることを端末2に通知する。
【0068】
ステップ4の後に、端末1および端末2は、システムソフトウェアデータの最後のデータパケットが端末1によって正常に受信されるまで、すなわち端末1が端末2からシステムソフトウェアデータを正常にダウンロードするまで、システムソフトウェアデータのデータパケットの送信および応答処理を繰り返し続けることができる。
【0069】
ステップ5:端末1は、端末2への第1の伝送接続を中断する。
【0070】
ステップ6:端末1は、端末2の正常にダウンロードされたシステムソフトウェアデータにしたがって、端末1のシステムを端末2のシステムと同じになるようにアップグレードする。
【0071】
さらに、第1の端末が、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が示すシステムソフトウェアを第2の端末から取得する過程で、伝送接続が中断する場合が発生することがある。この場合は、ネットワーク状態が不安定であること、または第2の端末が第1の端末の接続範囲を離れることによって引き起こされる可能性がある。この場合には、本発明の実施形態において提供される端末システムをアップグレードする方法は、第1の端末上で第3の端末を導入してシステムアップグレードを実行することができる。この方法については、後の実施形態で詳細に説明するので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0072】
本発明のこの実施形態は、端末システムをアップグレードする方法を提供する。第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を取得することによって、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきかどうかを判定し、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきである場合には、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得し、それにより、第1の端末が、システムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。第1の端末上でシステムアップグレードが実行される場合には、端末の指定されたサービスアウトレットに行く必要なしにシステムアップグレードを完了できることがわかる。さらに、バージョンサーバにおいて定期的に更新される各種バージョンのシステムソフトウェアデータに依存する必要なしに、第1の端末上でシステムアップグレードが実行される場合には、第1の端末は、第1の端末のバージョン番号よりも大きいバージョン番号を有する第2の端末が新しいバージョンのシステムソフトウェアを含むことを直接判定することができ、第2の端末から新しいバージョンのシステムソフトウェアデータを直接取得してシステムアップグレードを行う。従来技術と比較して、端末システムをアップグレードするこの方法は、より柔軟でより簡便であり、バージョンサーバが配備されていない場合にオンラインアップグレードが実行できないという問題を解決し、システムアップグレードによって生じるサービスコストおよび時間コストを削減できることがわかる。
【0073】
実施形態2
本発明のこの実施形態は、端末システムをアップグレードする方法を提供する。
図3に示すように、本方法は、以下のステップを含む。
【0074】
ステップ201:第1の端末は、第2の端末のバージョン情報を取得し、バージョン情報は、少なくとも、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含む。
【0075】
ステップ202:第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性がある場合には、第1の端末は、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号および第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定する。
【0076】
ステップ203:システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定された場合には、第1の端末は、第2の端末への第1の伝送接続を確立し、第1の伝送接続で、第2の端末内のシステムソフトウェアデータを受信する。
【0077】
ステップ204:第1の伝送接続が中断された場合には、第1の端末は、第1の伝送接続が中断された時に既に受信されているシステムソフトウェアデータの中断ポイント位置情報を記録する。
【0078】
ステップ205:第1の端末は、第1の端末のデバイスモデルと互換性のあるデバイスモデルを有する第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号を取得する。
【0079】
ステップ206:第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号と等しい場合には、第1の端末は、ステップ205で記録された中断ポイント位置情報にしたがって第3の端末から、中断ポイント位置情報が示す中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを取得する。
【0080】
ステップ207:第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きい場合には、第1の端末は、ステップ205で記録された中断ポイント位置情報が示す中断ポイント位置よりも前の取得したすべてのシステムソフトウェアデータを削除する。
【0081】
ステップ208:第1の端末は、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第3の端末から取得し、それにより、第1の端末が、システムソフトウェアデータにしたがって第1の端末上でシステムアップグレードを完了する。
【0082】
ステップ201において、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルおよび第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号を取得して、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定する。第2の端末は、第1の端末以外の任意の端末であってもよい。
【0083】
具体的には、第2の端末のデバイスモデルおよび第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号を取得するために第1の端末により用いられる方法の詳細については、実施形態1のステップ101を参照されたい。したがって、ここでは詳細については再度の説明を省略する。
【0084】
ステップ202において、第1の端末が第2の端末のデバイスモデルおよび第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号を取得した後に、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルおよび第1の端末のデバイスモデルにしたがって、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があるかどうかを判定することができる。第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性がある場合には、第2の端末によって使用されるシステムソフトウェアデータも第1の端末に適用可能であることを示している。このように、第1の端末は、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号と第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号とにしたがって、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきかどうかを判定することができる。
【0085】
具体的には、第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があるかどうかを判定する方法と、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号および第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきかどうかを判定する方法と、の詳細については、実施形態1のステップ102を参照されたい。したがって、ここでは詳細については再度の説明を省略する。
【0086】
ステップ203において、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が、第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きいこと、または第2の端末のバージョン番号によって示されるリリース日が第1の端末のバージョン番号によって示されるリリース日よりも後であることが既に判定されている場合には、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきであると判定される。この場合には、第1の端末は、第2の端末に接続設定要求を送信することができ、第2の端末は、接続設定要求を受信した後に第1の端末への第1の伝送接続を確立する。
【0087】
第1の端末と第2の端末との間の伝送接続は、無線ネットワーク(例えば、WiFi)またはブルートゥースなどの無線通信手段を用いて確立してもよいし、あるいは第1の端末と第2の端末との間で有線で(例えば、データケーブルを用いて)実行される接続により実現してもよい。これは、本発明においては限定されない。
【0088】
具体的には、第1の端末が第2の端末への第1の伝送接続を確立した後に、第2の端末は、第1の伝送接続で、第2の端末のシステムソフトウェアデータをデータパケットの形態で第1の端末に送信することができる。例えば、第2の端末のシステムソフトウェアデータが合計100バイトのサイズである場合には、合計10個のデータパケットに分割されている。各データパケットは10バイトを有する。第1の端末が第2の端末への第1の伝送接続を確立した後に、第2の端末は、第1の伝送接続で、第2の端末のシステムソフトウェアデータのデータパケットを、例えばHHTTPなどのプロトコルに基づいて第1の端末に順次送信する。さらに、データ伝送の信頼性を確保するために、第1の端末は、第2の端末から送信されたデータパケットを受信するたびに、第2の端末に応答メッセージ(例えば、ACKパケット)を送信して、以前に送信されたデータパケットが既に第1の端末によって正しく受信されていることを第2の端末に通知することができる。このようにして、第2の端末が、第2の端末のシステムソフトウェアの10個のデータパケットのすべてを第1の端末に送信した後に、第1の端末は、既に取得された10個のデータパケット(合計100バイト)にしたがって、第1の端末のシステムソフトウェアのシステムアップグレードを実行することができ、アップグレードされたシステムは第2の端末のシステムと同じである。
【0089】
確かに、第1の端末が、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得する過程において、第1の端末および第2の端末は、システムソフトウェアデータの送信プロセスを実行するために第1の端末および第2の端末が加入しているパッケージトラフィック(例えば、2Gトラフィック、3Gトラフィック、4Gトラフィック、およびWiFiトラフィック)を使用するかどうかユーザにプロンプトを出すことができる。ユーザが第1の端末および第2の端末が加入しているパッケージトラフィックを使用して第2の端末のシステムソフトウェアデータを送信するように指示した場合には、第1の端末および第2の端末が加入しているパッケージトラフィックが、ユーザの命令にしたがって第2の端末のシステムソフトウェアデータを送信するために用いられる。
【0090】
ステップ203において、第1の端末が、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が示すシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得する過程で、第1の伝送接続が中断する場合が発生することがある。この場合は、ネットワーク状態が不安定であること、または第2の端末が第1の端末の接続範囲を離れることによって引き起こされる可能性がある。この場合には、第1の端末は、ステップ204からステップ208を実行することができる。
【0091】
具体的には、第1の端末が、第2の端末によって送信されたシステムソフトウェアデータを予め設定された時間内に受信しない場合には、第1の端末は、第2の端末に対して確立された第1の伝送接続が中断されたと判定する。この場合には、第1の端末は、第1の伝送接続が中断された時に既に受信されている第2の端末のシステムソフトウェアデータの中断ポイント位置情報を記録することができる。
【0092】
中断ポイント位置情報は、第2の端末によって送信され、第1の端末によって既に受信されているデータパケットの量およびサイズ、あるいは第2の端末の既に受信されているシステムソフトウェアデータのバイト数を具体的に含むことができる。例えば、第2の端末によって送信された第5のデータパケットを受信した後に、第1の端末が、30秒以内に、第2の端末によって送信されたデータパケットをそれ以上受信することはない。したがって、第1の端末は、第2の端末に対して確立された第1の伝送接続が中断されたと判定し、第2の端末のシステムソフトウェアデータの第5のデータパケットが既に取得されたことを示す現在の中断ポイント位置情報を記録する。第5のデータパケットは合計50バイトであるから、第1の端末は、同じシステムソフトウェアデータを次回にダウンロードする際に、記録された中断ポイント位置情報にしたがって再開可能なデータ伝送を実行することができる。このようにして、データ伝送処理におけるオーバヘッドが低減され、伝送効率が改善される。
【0093】
あるいは、例えば、第2の端末によって送信された第5のデータパケットを受信した後に、第1の端末は、それ以上の第2の端末によって送信されたデータパケットを30秒以内に受信することはなく、第1の端末は、第2の端末に対して確立された第1の伝送接続が中断されたと判定することができ、第5のデータパケットの内容(例えば、データパケットがシステムのインターフェース設定情報を示すために使用される)が読み取られる。このように、第1の端末は、第2の端末のシステムソフトウェアのインターフェース設定情報が既に取得されているという中断ポイント位置情報を記録することができるので、第1の端末は、同じシステムソフトウェアを次回ダウンロードする際に、記録された中断ポイント位置情報にしたがって再開可能なデータ送信を実行することができる。このようにして、データ伝送処理におけるオーバヘッドが低減され、伝送効率が改善される。
【0094】
ステップ205において、第1の伝送接続が中断され、かつ、第1の端末が、伝送接続が中断された時に既に受信されているシステムソフトウェアデータの中断ポイント位置情報を既に記録している場合には、第1の端末は、第3の端末のバージョン情報を取得し、第3の端末のバージョン情報に担持されている第3の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、第3の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性を有するかどうかを判定することができる。
【0095】
第1の端末が第3の端末のバージョン情報を取得し、第3の端末のバージョン情報に担持されている第3の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、第3の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があるかどうかを判定するために用いる方法は、第1の実施形態のステップ101およびステップ102において第1の端末のデバイスモデルが第2の端末のデバイスモデルと互換性があるかどうかを判定する方法と同様である。したがって、ここでは詳細については再度の説明を省略する。
【0096】
第3の端末は、第1の端末以外の任意の端末であってもよいことに留意されたい。すなわち、第3の端末は、ステップ201からステップ203で使用される第2の端末であってもよい。例えば、第2の端末は、第1の端末の接続範囲を離れ、第1の端末と第2の端末との間の第1の伝送接続を中断させる。しかし、ある期間の後に、第2の端末は、第1の端末の接続範囲に再び入ることができる。このようにして、第1の端末は、第2の端末のバージョン情報を再び取得することができる。
【0097】
さらに、第1の端末が、第1の端末のデバイスモデルと互換性のあるデバイスモデルを有する第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号を取得した後に、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号と等しい場合には、第1の端末はステップ206を実行する。第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きい場合には、第1の端末はステップ207およびステップ208を実行する。
【0098】
ステップ206において、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号と等しい場合には、第1の端末は、第3の端末への第2の伝送接続を確立することができ、ステップ205で記録された中断ポイント位置情報にしたがって第3の端末から、中断ポイント位置情報が示す中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを取得する。
【0099】
第1の端末が第3の端末への第2の伝送接続を確立するために使用する方法については、第1の端末が第2の端末への第1の伝送接続を確立するために使用する方法を参照されたく、ここでは詳細を再度説明しない。
【0100】
第1の端末は、第1の端末のデバイスモデルと互換性のあるデバイスモデルを有する第3の端末を取得した後に、第3の端末のバージョン情報に担持されているシステムソフトウェアのバージョン番号と、第2の端末のシステムソフトウェアのステップ201からステップ203において第1の端末によって既に受信されているバージョン番号とを比較することができる。第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号と等しい場合には、第3の端末のシステムソフトウェアデータが第2の端末のシステムソフトウェアデータと同一であることを示しており、第1の端末は、第3の端末から、完全にダウンロードされていないシステムソフトウェアデータを取得し続けることができる。確かに、第1の端末は、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が示すリリース日と、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が示すリリース日とをさらに比較することができる。第3の端末と第2の端末とのシステムソフトウェアのリリース日が同じである場合にもまた、第3の端末のシステムソフトウェアデータが第2の端末のシステムソフトウェアデータと同一であることを示しており、第1の端末は、第3の端末から、完全にダウンロードされていないシステムソフトウェアデータを取得し続けることができる。
【0101】
具体的には、第1の端末は、第3の端末への第2の伝送接続を確立した後に、ステップ205で記録した中断ポイント位置情報にしたがって、第3の端末のシステムソフトウェアにおける中断ポイント位置情報が示すデータパケットを検索する。このようにして、第1の端末は、第2の伝送接続により第3の端末から、中断ポイント位置情報によって示されるデータパケットよりも後のシステムソフトウェアデータのデータパケットを取得することができる。例えば、第1の端末によって記録された中断ポイント位置情報は、システムソフトウェアの第2の端末によって送信されて、既に受信された第5のデータパケットである。第3の端末のシステムソフトウェアデータが第2の端末のシステムソフトウェアデータと同一なので、第1の端末は、第3の端末のすべてのデータパケットが取得されるまで、中断ポイント位置情報にしたがって第3の端末のシステムソフトウェアデータの第6のデータパケットを取得することができる。このように、第1の端末は、第2の端末および第3の端末から取得されたシステムソフトウェアデータにしたがって第1の端末のシステム上でシステムアップグレードを実行することができ、アップグレードされたシステムのソフトウェアは、第2の端末および第3の端末のソフトウェアと同じである。
【0102】
第1の端末と第3の端末との間の接続関係は、無線ネットワーク(例えば、WiFi)またはブルートゥースなどの無線通信手段を用いて実現してもよいし、あるいは第1の端末と第3の端末との間で有線で(例えば、データケーブルを用いて)実行される接続により実現してもよいことに留意されたい。これは、本発明においては限定されない。
【0103】
確かに、第1の端末および第3の端末がシステムソフトウェアの伝送を行う場合に、第2の伝送接続が中断される場合があり得る。同様に、第1の端末は、上記の方法にしたがって複数の端末で再開可能なデータ伝送を実行し、最終的には第2の端末と同じシステムソフトウェアを取得して、システムアップグレードを実行することができる。
【0104】
ステップ207において、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きい場合には、第1の端末は、ステップ205で記録された中断ポイント位置情報が示す中断ポイント位置よりも前の既に取得したすべてのシステムソフトウェアデータを削除する。
【0105】
第1の端末は、第1の端末のデバイスモデルと互換性のあるデバイスモデルを有する第3の端末を取得した後に、第3の端末のバージョン情報に担持されているシステムソフトウェアのバージョン番号と、第2の端末のシステムソフトウェアのステップ201からステップ203において第1の端末によって既に受信されているバージョン番号とを比較することができる。第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きい場合には、第3の端末のシステムが第2の端末のシステムより新しいことを示している。したがって、第1の端末は、第3の端末から更新された第3の端末のシステムソフトウェアデータを取得することができる。確かに、第1の端末は、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が示すリリース日と、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が示すリリース日とをさらに比較することができる。第3の端末のシステムソフトウェアのリリース日が第2の端末のシステムソフトウェアのリリース日よりも後である場合にもまた、第3の端末のシステムが第2の端末のシステムより新しいことを示している。この場合、第1の端末は、ステップ205で記録した中断ポイント位置情報が示す中断ポイント位置よりも前の既に取得されているすべてのシステムソフトウェアデータをすべて削除し、第3の端末から更新したシステムソフトウェアデータを取得して、システムをアップグレードする。
【0106】
ステップ208において、ステップ205で記録された中断ポイント位置情報が示す中断ポイント位置よりも前の取得されたすべてのシステムソフトウェアを第1の端末が削除した後に、第1の端末は、第3の端末への第2の伝送接続を確立し、第2の伝送接続により第3の端末から、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを取得することができ、それにより、第1の端末がシステムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。
【0107】
第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを取得するために第1の端末が使用する方法については、ステップ203にあって、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを取得するために第1の端末が使用する方法を参照されたい。したがって、ここでは詳細については再度の説明を省略する。
【0108】
例えば、
図4に示すように、
図4は、本発明の一実施形態による端末システムをアップグレードする方法のインタラクション図である。端末2および端末3の両方は、新しいバージョンのシステムソフトウェアデータを含む。具体的には、
【0109】
ステップ1:端末2は、端末2のバージョン情報を定期的にブロードキャストし、バージョン情報には、デバイスモデル(huawei A910)およびシステムソフトウェアのバージョン番号(2.0.2)が含まれる。
【0110】
ステップ2:端末1は、端末2のバージョン情報を受信すると、まず、端末2のデバイスモデルが端末1のデバイスモデルのリスト(表1に示す)にあるかどうかを問い合わせる。端末2のデバイスモデルが端末1のデバイスモデルのリストにある場合には、端末2のデバイスモデルが端末1のデバイスモデルと互換性があることを示す。したがって、端末1は、端末2のシステムソフトウェアの、バージョン情報にあるバージョン番号と、端末1のシステムソフトウェアのバージョン番号との比較を継続する。端末2のシステムソフトウェアのバージョン番号が端末1のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きいことを見いだすと、端末1は端末2に接続要求を送信して、端末2への第1の伝送接続の確立を要求し、それにより、端末2のシステムソフトウェアデータが第1の伝送接続によりダウンロードされる。
【0111】
ステップ3:端末2は、端末1によって送信された接続設定要求を受信した後に、端末1への第1の伝送接続を確立し、端末2のシステムソフトウェアデータのデータパケットをhttpまたはhttpsなどのプロトコルを使用してパケットベースで端末1に送信し始める。
【0112】
ステップ4:端末1は、端末2から送信されたデータパケットを受信するごとに、受信したデータパケットに応答して、データパケットが既に正常に受信されていることを端末2に通知する。
【0113】
ステップ5:端末1が予め設定された時間内に端末2によって送信されたデータパケットを受信しない場合には、端末1と端末2との間の第1の伝送接続が中断されたと判定される。この場合には、端末1は、第1の伝送接続が中断された時に既に受信されているシステムソフトウェアデータの中断ポイント位置情報を記録する。
【0114】
ステップ6:端末1は、端末1と端末2との間の第1の伝送接続が中断された後に、端末3によってブロードキャストされた端末3のバージョン情報を受信する。
【0115】
さらに、端末3のデバイスモデルが端末1のデバイスモデルと互換性があり、かつ、端末3のシステムソフトウェアのバージョン番号が端末2のシステムソフトウェアのバージョン番号と等しい場合には、以下のステップ7aからステップ10aが実行される。
【0116】
ステップ7a:端末1は、端末3に接続要求を送信し、端末3への第2の伝送接続を確立する。
【0117】
ステップ8aおよびステップ9aは、
図2のステップ3およびステップ4と同様であり、端末1は、中断ポイント位置情報が示す中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを端末3から取得する。
【0118】
ステップ10a:端末1は、端末2および端末3の正常にダウンロードされたシステムソフトウェアデータにしたがって、端末1のシステムを端末2および端末3のシステムと同じシステムになるようにアップグレードする。
【0119】
さらに、端末3のデバイスモデルが端末1のデバイスモデルと互換性があり、かつ、端末3のシステムソフトウェアのバージョン番号が端末2のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きい場合には、以下のステップ7bからステップ10bが実行される。
【0120】
ステップ7b:端末1は、中断ポイント位置情報が示す中断ポイント位置よりも前のシステムソフトウェアデータを削除し、端末3に接続要求を送信して、端末3との間の第2の伝送接続を確立する。
【0121】
ステップ8bおよびステップ9bは、
図2のステップ3およびステップ4と同様であり、端末1は端末3のシステムソフトウェアデータを端末3から取得する。
【0122】
ステップ10b:端末1は、端末3の正常にダウンロードされたシステムソフトウェアデータにしたがって、端末1のシステムを端末3のシステムと同じになるようにアップグレードする。
【0123】
本発明のこの実施形態は、端末システムをアップグレードする方法を提供する。第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を取得することによって、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきかどうかを判定し、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきである場合には、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得し、それにより、第1の端末が、システムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。第1の端末上でシステムアップグレードが実行される場合には、端末の指定されたサービスアウトレットに行く必要なしにシステムアップグレードを完了できることがわかる。さらに、バージョンサーバにおいて定期的に更新される各種バージョンのシステムソフトウェアデータに依存する必要なしに、第1の端末上でシステムアップグレードが実行される場合には、第1の端末は、第1の端末のバージョン番号よりも大きいバージョン番号を有する第2の端末が新しいバージョンのシステムソフトウェアを含むことを直接判定することができ、第2の端末から新しいバージョンのシステムソフトウェアデータを直接取得してシステムアップグレードを行う。従来技術と比較して、端末システムをアップグレードするこの方法は、より柔軟でより簡便であり、バージョンサーバが配備されていない場合にオンラインアップグレードが実行できないという問題を解決し、システムアップグレードによって生じるサービスコストおよび時間コストを削減できることがわかる。
【0124】
実施形態3
本発明のこの実施形態は、端末システムをアップグレードする方法を提供する。
図5に示すように、本方法は、以下のステップを含む。
【0125】
ステップ301:第1の端末は、サーバによって送信された新しいバージョンの更新メッセージを受信する。
【0126】
ステップ302:第1の端末は、新しいバージョンの更新メッセージにしたがって新バージョン情報の要求メッセージをサーバに送信し、サーバは、要求メッセージにしたがって新バージョン情報リストを第1の端末に送信する。
【0127】
ステップ303:第1の端末は、サーバによって送信された新バージョン情報リストを受信し、新バージョン情報リストは、少なくとも、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアのバージョン番号と、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアデータの格納アドレスと、を含む。
【0128】
ステップ304:第1の端末は、第2の端末のシステムソフトウェアデータの、新バージョン情報リストにある格納アドレスのシステムソフトウェアデータを取得し、第1の端末は、システムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。
【0129】
本発明のこの実施形態で使用されるサーバは、バージョンサーバであってもよく、サーバは、様々なデバイスモデルのシステムソフトウェアを格納し維持するように構成される。さらに、サーバは、新バージョン情報リストを格納し維持するようにさらに構成される。新バージョン情報リストは、少なくとも、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアのバージョン番号およびN個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアデータの格納アドレスを含む。格納アドレスは、バージョン番号のシステムソフトウェアデータが格納されるネットワークアドレスであってもよい。
【0130】
図2に示すように、
図2は、新バージョン情報リストの可能な形態である。新バージョン情報リストは、N個のデバイスモデルの各デバイスモデルに対応するシステムソフトウェアのバージョン番号と、各システムソフトウェアのバージョン番号が示すシステムソフトウェアデータの格納アドレスと、を含む。サーバは、新バージョン情報リストの各デバイスモデル、システムソフトウェアのバージョン番号、およびバージョン番号のシステムソフトウェアデータの格納アドレスを定期的に確認して、新バージョン情報リストの時間有効性を確実にし、システムの更新が必要な端末は、新バージョン情報リストにしたがって、新しいバージョンのシステムソフトウェアデータを取得することができる。
【0132】
ステップ301において、サーバは、第1の端末によって使用されているシステムソフトウェアのバージョン番号を格納する。したがって、第1の端末の新しいバージョンのシステムソフトウェアがサーバで更新された後に、または第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が新バージョン情報リストにおいてより大きなバージョン番号に更新された後に、サーバは、新しいバージョンの更新メッセージを第1の端末に送信して、第1の端末のシステムソフトウェアを更新する必要があることを第1の端末が知る。
【0133】
さらに、第1の端末のシステムソフトウェアは、異なるデバイスモデル(表1に示すように)を有する複数の端末のシステムソフトウェアと互換性があり得る。したがって、システムソフトウェアデータが、第1の端末のデバイスモデルと互換性のあるデバイスモデルに更新されると、サーバは、新しいバージョンの更新メッセージを第1の端末に送信することができる。
【0134】
ステップ302において、第1の端末は、新しいバージョンの更新メッセージを受信した後に、新しいバージョンの更新メッセージにしたがって新バージョン情報の要求メッセージをサーバに送信し、サーバは、要求メッセージにしたがって新バージョン情報リストを第1の端末に送信する。
【0135】
オプションとして、要求メッセージを受信した後に、サーバは、表2に示す新バージョン情報リストを第1の端末に送信することができる。
【0136】
あるいは、要求メッセージを受信した後に、サーバは、第1の端末のデバイスモデルに適合するデバイスモデルを有するM個の端末の、新バージョン情報リストにある新バージョン情報を第1の端末にさらに送信することができる。
【0137】
あるいは、要求メッセージを受信した後に、サーバは、システムソフトウェアのバージョン番号が第1の端末のバージョン番号よりも大きいK個の端末の新バージョン情報リストであって、第1の端末のデバイスモデルに適合し、かつ新バージョン情報リストにあるM個の端末の新バージョン情報リストを第1の端末にさらに送信することができ、ここでK≦M≦Nである。
【0138】
ステップ303において、サーバが要求メッセージにしたがって第1の端末に新バージョン情報リストを送信した後に、第1の端末は、サーバによって送信された新バージョン情報リストを受信して、新バージョン情報リストにしたがって更新されたシステムソフトウェアを取得する。
【0139】
ステップ304において、第1の端末は、ステップ303で取得した新バージョン情報リストにしたがって新バージョン情報リストから、第2の端末のシステムソフトウェアデータの格納アドレスを決定し、第2の端末のシステムソフトウェアデータの格納アドレスにしたがってシステムソフトウェアデータを取得し、第1の端末がシステムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。
【0140】
サーバが、要求メッセージを受信した後で、表2に示す新バージョン情報リストを第1の端末に送信するステップ302の例は、引き続き使用される。第1の端末は、新バージョン情報リストから、第1の端末のデバイスモデルに適合するデバイスモデルを有するM個の端末を決定し、M個の端末のうちのK個の端末を決定し、ここでK個の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号は、
図3に示すように、第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きい。
【0142】
この場合、第1の端末は、表3から、第2の端末として任意の端末を決定し、第2の端末のシステムソフトウェアの格納アドレスに更新されたシステムソフトウェアデータ(すなわちバージョン3.0.0)をダウンロードする。アップグレードされたシステムソフトウェアデータが正常にダウンロードされた場合には、第1の端末は既にダウンロードされたシステムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する、すなわち、第1の端末のシステムはバージョン3.0.0にアップグレードされる。
【0143】
更新されたシステムソフトウェアデータ(バージョン3.0.0)が第2の端末のシステムソフトウェアの格納アドレスにダウンロードすることができないか、あるいは、ダウンロード速度がしきい値より小さい場合には、第1の端末は、表3の第2の端末以外の任意の端末を第3の端末として選択し、第1の端末が正常にシステムソフトウェアデータをダウンロードしてシステムアップグレードを完了するまで、更新されたシステムソフトウェアデータ(バージョン3.0.0)を第3の端末のシステムソフトウェアデータの格納アドレスにダウンロードする。第1の端末のシステムをアップグレードする方法では、第1の端末は、第1の端末への第1の伝送接続を確立する必要がなく、第2の端末のシステムソフトウェアデータが格納される格納アドレスのシステムソフトウェアデータを直接取得することができる。このように、第2の端末のシステムソフトウェアを取得する場合に、第1の端末は地理的位置などの要因によって制約を受けないので、第1の端末のシステムアップグレードを実行する効率を向上させる。
【0144】
さらに、第1の端末が表3のすべての格納アドレスをトラバースしても、依然として更新されたシステムソフトウェアデータをダウンロードすることができない場合、あるいは第1の端末が表3のすべての格納アドレスでシステムソフトウェアデータをダウンロードする速度がしきい値より小さい場合には、第1の端末は、サーバがバージョン番号を有するシステムソフトウェアデータを格納しているかどうかを問い合わせることもできる。サーバがバージョン番号を有するシステムソフトウェアデータを格納している場合には、第1の端末は、更新されたシステムソフトウェアデータをサーバから直接ダウンロードして、ダウンロードされたシステムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了することができる。
【0145】
確かに、第1の端末は、新しいバージョンのシステムソフトウェアデータが新バージョン情報リスト内の格納アドレスに優先的にダウンロードされること、または、新しいバージョンのシステムソフトウェアデータがサーバから優先的にダウンロードされることを戦略的に設定することができる。これは、本発明においては限定されない。
【0146】
実施形態4
図6は、本発明による端末のハードウェアの概略図である。
【0147】
端末は、携帯電話、タブレットコンピュータ、ノートブックコンピュータ、UMPC(Ultra-mobile Personal Computer、超モバイルパーソナルコンピュータ)、ネットブック、またはPDA(Personal Digital Assistant、個人情報機器)などの端末装置であってもよい。
【0148】
さらに、端末は、ブルートゥース機能、データネットワーク機能、またはWiFi(無線データネットワーク機能)をサポートするインテリジェント端末であってもよい。端末は、ブルートゥース機能、データネットワーク機能、またはWiFiを使用して別の端末との接続を確立し、確立された接続上でデータ伝送タスクを完了することができる。
【0149】
図6に示すように、端末は、プロセッサ11、通信インターフェース12、メモリ13、およびバス14を含む。
【0150】
プロセッサ11、通信インターフェース12、およびメモリ13は、バス14を用いて互いに接続されて通信を行う。
【0151】
プロセッサ11は、端末の制御中心であり、プロセッサ11は、通信インターフェース12により受信したデータを処理し、メモリ13内のソフトウェアまたはプログラムを呼び出して、端末の各種機能を実行する。
【0152】
通信インターフェース12は、光通信インターフェース、電子通信インターフェース、無線通信インターフェース、またはこれらの任意の組み合わせによって実現することができる。例えば、光通信インターフェースは、小型フォームファクタ接続可能(Small Form-Factor Pluggable Transceiver、SFP)通信インターフェース(transceiver)、拡張小型フォームファクタ接続可能(enhanced small form-factor pluggable、SFP+)通信インターフェース、または10ギガビット小型フォームファクタ接続可能(10 Gigabit small form-factor pluggable、XFP)通信インターフェースであってもよい。電子通信インターフェースは、イーサネット(登録商標)(Ethernet)ネットワークインターフェースコントローラ(network interface controller、NIC)であってもよい。無線通信インターフェースは、無線ネットワークインターフェースコントローラ(wireless network interface controller、WNIC)であってもよい。端末は、複数の通信インターフェース12を有してもよい。
【0153】
メモリ13は、ソフトウェアプログラムまたはデータを格納するように構成することができる。プロセッサ11は、メモリ13に格納されたソフトウェアプログラムまたはデータを実行することにより、端末の各種機能アプリケーションまたはデータ処理を実行する。
【0154】
本発明のこの実施形態では、端末のプロセッサ11は、通信インターフェース12を用いて第2の端末のバージョン情報を取得し、そのバージョン情報をメモリ13に格納する。バージョン情報は、少なくとも、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含み、第2の端末は、第1の端末以外の任意の端末である。第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルに適合する場合には、プロセッサ11は、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号および第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定する。プロセッサ11は、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合には、通信インターフェース12を用いて第2の端末から、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号で示されるシステムソフトウェアデータを取得して、第1の端末は、システムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。
【0155】
本発明のこの実施形態では、第1の端末が第2の端末から第2の端末のシステムソフトウェアを取得する際に、無線ネットワーク(例えば、WiFi)またはブルートゥースなどの無線通信手段を用いて実現してもよいし、あるいは、有線で(例えば、データケーブルを用いて)第1の端末と第2の端末との間で行われる接続によって実現してもよい。これは、本発明においては限定されない。
【0156】
さらに、プロセッサ11が、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号および第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定することは、具体的には、第2の端末のバージョン番号が第1の端末のバージョン番号よりも大きい場合には、プロセッサ11によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するステップ、または、第2の端末のバージョン番号によって示されるリリース日が第1の端末のバージョン番号によって示されるリリース日よりも後である場合には、プロセッサ11によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するステップ、を含むことができる。
【0157】
さらに、プロセッサ11が、通信インターフェース12を用いて第2の端末から、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを取得することは、具体的には、プロセッサ11によって、通信インターフェース12を使用して第2の端末に接続設定要求を送信し、それにより、第2の端末が接続設定要求にしたがって第1の端末への第1の伝送接続を確立するステップと、第1の伝送接続上の通信インターフェース12によって、第2の端末のシステムソフトウェアデータのデータパケットを取得するステップと、を含むことができる。
【0158】
さらに、通信インターフェース12が、第1の伝送接続で、第2の端末のシステムソフトウェアデータのデータパケットを取得する場合には、本方法は、第1の伝送接続が中断された場合には、プロセッサ11によって、第1の伝送接続が中断された時に既に受信されているシステムソフトウェアデータの中断ポイント位置情報を記録し、メモリ13に中断ポイント位置情報を格納するステップと、通信インターフェース12が第2の端末のバージョン情報を再度取得した場合には、プロセッサ21によって第1の伝送接続を再確立して、プロセッサ11が、メモリ13の中断ポイント位置情報にしたがって第2の端末から、中断ポイント位置情報が示す中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを取得するステップと、をさらに含むことができる。
【0159】
あるいは、通信インターフェース12が、第1の伝送接続で、第2の端末のシステムソフトウェアデータのデータパケットを取得することは、第1の伝送接続が中断された場合には、プロセッサ11によって、第1の伝送接続が中断された時に既に受信されているシステムソフトウェアデータの中断ポイント位置情報を記録し、メモリ13に中断ポイント位置情報を格納するステップと、通信インターフェース12が第3の端末のバージョン情報を取得した場合には、そのバージョン情報をプロセッサ11に送信し、第3の端末のバージョン情報にしたがってプロセッサ11によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定するステップと、をさらに含むことができる。第3の端末のバージョン情報は、少なくとも、第3の端末のデバイスモデルと、システムソフトウェアのバージョン番号とを含み、システムアップグレードを実行するべきであると判定された場合には、メモリ13の中断ポイント位置情報にしたがってプロセッサ11によって、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が示すシステムソフトウェアデータを取得する。
【0160】
さらに、プロセッサ11が、第3の端末のバージョン情報にしたがって、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきかどうかを判定することは、具体的には、第3の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があり、かつ、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号と同じである場合には、プロセッサによって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するステップを含むことができる。この場合には、プロセッサ11が、メモリ13の中断ポイント位置情報にしたがって、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が示すシステムソフトウェアデータを取得することは、具体的には、プロセッサ11によって、通信インターフェース12を使用して第3の端末への第2の伝送接続を確立するステップと、第2の伝送接続により中断ポイント位置情報にしたがって第3の端末からプロセッサ11によって、中断ポイント位置情報が示す中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを取得するステップと、を含むことができる。
【0161】
同様に、プロセッサ11が、第3の端末のバージョン情報にしたがって、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきかどうかを判定することは、具体的には、第3の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があり、かつ、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きい場合には、プロセッサ11によって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するステップを含むことができる。この場合には、プロセッサ11が、メモリ13の中断ポイント位置情報にしたがって、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が示すシステムソフトウェアデータを取得することは、具体的には、プロセッサ11によって、メモリ13の中断ポイント位置情報が示す中断ポイント位置よりも前の既に取得されたシステムソフトウェアを削除するステップと、第3の端末への第2の伝送接続を確立するステップと、第2の伝送接続により第3の端末からプロセッサ11によって、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを取得するステップと、を含むことができる。
【0162】
さらに、プロセッサ11が、通信インターフェース12を用いて第2の端末のバージョン情報を取得して、メモリ13にバージョン情報を格納する前に、本方法は、具体的には、通信インターフェース12により、サーバによって送信された新バージョン情報リストを受信して、メモリ13にその新バージョン情報リストを格納するステップをさらに含むことができる。新バージョン情報リストは、少なくとも、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアのバージョン番号と、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアデータの格納アドレスと、を含み、N個のデバイスモデルは第2の端末のデバイスモデルを含み、N>0である。
【0163】
プロセッサ11が第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合には、プロセッサ11が、通信インターフェースを用いてメモリ13の新バージョン情報リストにしたがって、第2の端末のシステムソフトウェアの格納アドレスのシステムソフトウェアを取得し、第1の端末がシステムソフトウェアにしたがってシステムアップグレードを完了する。
【0164】
本発明のこの実施形態は、端末を提供する。端末が第1の端末であると設定された場合には、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を取得することによって、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきかどうかを判定し、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきである場合には、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得し、それにより、第1の端末が、システムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。第1の端末上でシステムアップグレードが実行される場合には、端末の指定されたサービスアウトレットに行く必要なしにシステムアップグレードを完了できることがわかる。さらに、バージョンサーバにおいて定期的に更新される各種バージョンのシステムソフトウェアデータに依存する必要なしに、第1の端末上でシステムアップグレードが実行される場合には、第1の端末は、第1の端末のバージョン番号よりも大きいバージョン番号を有する第2の端末が新しいバージョンのシステムソフトウェアを含むことを直接判定することができ、第2の端末から新しいバージョンのシステムソフトウェアデータを直接取得してシステムアップグレードを行う。従来技術と比較して、端末システムをアップグレードするこの方法は、より柔軟でより簡便であり、バージョンサーバが配備されていない場合にオンラインアップグレードが実行できないという問題を解決し、システムアップグレードによって生じるサービスコストおよび時間コストを削減できることがわかる。
【0165】
実施形態5
本発明のこの実施形態は、端末を提供する。
図7に示すように、端末は、第2の端末のバージョン情報を取得するように構成されたバージョン情報取得部21であって、第2の端末のバージョン情報は、少なくとも、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含み、第2の端末は任意の端末である、バージョン情報取得部21と、バージョン情報取得部21における第2の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性がある場合には、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号および第1の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定するように構成されたバージョン判定部22と、バージョン判定部22がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合には、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得するように構成されたシステムアップグレード部23と、を含み、それにより、第1の端末が、取得したシステムソフトウェアデータにしたがって第1の端末上でシステムアップグレードを完了する。
【0166】
本発明のこの実施形態では、第1の端末が第2の端末から第2の端末のシステムソフトウェアを取得する際に、無線ネットワーク(例えば、WiFi)またはブルートゥースなどの無線通信手段を用いて実現してもよいし、あるいは、有線で(例えば、データケーブルを用いて)第1の端末と第2の端末との間で行われる接続によって実現してもよい。これは、本発明においては限定されない。
【0167】
さらに、バージョン判定部22は、バージョン情報取得部21における第2の端末のバージョン番号が第1の端末のバージョン番号よりも大きい場合には、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するか、または、バージョン情報取得部21における第2の端末のバージョン番号によって示されるリリース日が第1の端末のバージョン番号によって示されるリリース日よりも後である場合には、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するように具体的に構成される。
【0168】
さらに、システムアップグレード部23は、バージョン判定部22が第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合には、第2の端末に接続設定要求を送信し、それにより、第2の端末が接続設定要求にしたがって第1の端末への第1の伝送接続を確立し、確立された第1の伝送接続によって第2の端末のシステムソフトウェアのデータパケットを受信するように具体的に構成される。
【0169】
さらに、
図8に示すように、端末は、記録部24と、再開可能なデータ伝送部25と、をさらに含む。
【0170】
記録部24は、システムアップグレード部23における第1の伝送接続が中断された場合には、第2の端末のシステムソフトウェアの、第1の伝送接続が中断された時に既に受信されているデータパケットの中断ポイント位置情報を記録するように構成される。
【0171】
再開可能なデータ伝送部25は、第2の端末のバージョン情報が再度取得された場合には、第1の伝送接続を再確立するように構成され、それにより、第1の端末が、中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって第2の端末から取得する。
【0172】
さらに、バージョン判定部22は、第3の端末のバージョン情報が取得された場合には、第3の端末のバージョン情報にしたがって、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきかどうかを判定するようにさらに構成され、第3の端末のバージョン情報は、少なくとも、第3の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を含み、
システムアップグレード部23は、第1の端末がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合には、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって取得するようにさらに構成される。
【0173】
バージョン判定部22は、第3の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があり、かつ、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号と同じである場合には、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するように具体的に構成され、
システムアップグレード部23は、第3の端末への第2の伝送接続を確立し、中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも後のシステムソフトウェアデータを、中断ポイント位置情報にしたがって第2の伝送接続により第3の端末から取得するように具体的に構成される。
【0174】
さらに、
図9に示すように、端末は、削除部26をさらに含み、
バージョン判定部22は、第3の端末のデバイスモデルが第1の端末のデバイスモデルと互換性があり、かつ、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号が第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号よりも大きい場合には、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定するように具体的に構成され、
削除部26は、中断ポイント位置情報によって示される中断ポイント位置よりも前の既に取得されたシステムソフトウェアデータを削除するように構成され、
システムアップグレード部23は、第3の端末への第2の伝送接続を確立し、第3の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを、第2の伝送接続により第3の端末から取得するように具体的に構成される。
【0175】
さらに、バージョン情報取得部21は、サーバから送信された新バージョン情報リストを受信するようにさらに構成される。新バージョン情報リストは、少なくとも、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアのバージョン番号と、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアデータの格納アドレスと、を含み、N個のデバイスモデルは第2の端末のデバイスモデルを含み、N>0である。
【0176】
さらに、システムアップグレード部23は、バージョン判定部がシステムアップグレードを第1の端末上で実行するべきであると判定した場合には、新バージョン情報リストにしたがって第2の端末のシステムソフトウェアの格納アドレスのシステムソフトウェアデータを取得するようにさらに構成され、それにより、第1の端末が、取得したシステムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。
【0177】
本発明のこの実施形態は、端末を提供する。端末が第1の端末であると設定された場合には、第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を取得することによって、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきかどうかを判定し、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきである場合には、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得し、それにより、第1の端末が、システムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。第1の端末上でシステムアップグレードが実行される場合には、端末の指定されたサービスアウトレットに行く必要なしにシステムアップグレードを完了できることがわかる。さらに、バージョンサーバにおいて定期的に更新される各種バージョンのシステムソフトウェアデータに依存する必要なしに、第1の端末上でシステムアップグレードが実行される場合には、第1の端末は、第1の端末のバージョン番号よりも大きいバージョン番号を有する第2の端末が新しいバージョンのシステムソフトウェアを含むことを直接判定することができ、第2の端末から新しいバージョンのシステムソフトウェアデータを直接取得してシステムアップグレードを行う。従来技術と比較して、端末システムをアップグレードするこの方法は、より柔軟でより簡便であり、バージョンサーバが配備されていない場合にオンラインアップグレードが実行できないという問題を解決し、システムアップグレードによって生じるサービスコストおよび時間コストを削減できることがわかる。
【0178】
実施形態6
本発明のこの実施形態は、アップグレードシステムを提供する。
図10に示すように、システムは、少なくとも実施形態5または6で提供された端末を含む。この実施形態では、第1の端末31に接続された第1の端末31および第2の端末32の一実施例を用いる。
【0179】
第1の端末31は、第2の端末32のバージョン情報を取得するように構成される。バージョン情報には、少なくとも、第2の端末32のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョンが含まれる。第2の端末32のデバイスモデルが第1の端末31のデバイスモデルと互換性がある場合には、第1の端末31は、第2の端末32のシステムソフトウェアのバージョン番号および第1の端末31のシステムソフトウェアのバージョン番号にしたがって、システムアップグレードを第1の端末31上で実行するべきかどうかを判定する。第1の端末31がシステムアップグレードを実行するべきであると判定した場合には、第1の端末31は、第2の端末32のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末32から取得し、それにより、第1の端末31が、システムソフトウェアデータにしたがって第1の端末31上でシステムアップグレードを完了する。
【0180】
第2の端末32は、第2の端末32のバージョン情報を第1の端末31にブロードキャストすることにより、第1の端末31が第2の端末32のバージョン情報を取得し、第1の端末31にシステムソフトウェアデータを送信することにより、第1の端末31が、第2の端末32のシステムソフトウェアのバージョン番号が示すシステムソフトウェアデータを第2の端末32から取得し、第1の端末31がシステムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。
【0181】
本発明のこの実施形態における第1の端末31と第2の端末32との間の接続関係は、無線ネットワーク(例えば、WiFi)またはブルートゥースなどの無線通信手段を用いて実現してもよいし、あるいは第1の端末31と第2の端末32との間で有線で(例えば、データケーブルを用いて)実行される接続により実現してもよいことに留意されたい。これは、本発明においては限定されない。
【0182】
本発明のこの実施形態で提供されるアップグレードシステムでは、第1の端末31が第2の端末32と対話するために使用する方法を使用して、
図1から
図5に示す本発明の実施形態で実施される方法を実現することができるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0183】
さらに、
図11に示すように、アップグレードシステムは、第1の端末31に接続された第3の端末33をさらに含む。第1の端末31が第3の端末33と対話するために用いる方法については、実施形態2を参照されたい。したがって、ここでは詳細については再度の説明を省略する。
【0184】
さらに、
図12に示すように、アップグレードシステムは、第1の端末31に接続されたサーバ34をさらに含む。サーバ34は、新バージョン情報リストを格納する。新バージョン情報リストは、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアのバージョン番号と、N個のデバイスモデルに対応するシステムソフトウェアデータの格納アドレスと、を含み、N個のデバイスモデルは第2の端末32のデバイスモデルを含み、N>0である。
【0185】
具体的には、本発明のこの実施形態で使用されるサーバ34は、様々なバージョンのシステムソフトウェアを格納するように構成されたバージョンサーバであってもよい。バージョンサーバは、新バージョン情報リストをさらに格納する。バージョンサーバが、新しいバージョンのシステムソフトウェアを含む新バージョン情報リスト中の端末を取得する際には、バージョンサーバは、新しいバージョンの情報リスト内の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号と、システムソフトウェアの格納アドレス(例えば、ネットワークアドレス)を時間内に更新することができる。新バージョン情報リスト内の端末のデバイスモデルが第1の端末31のデバイスモデルと一致する場合には、バージョンサーバが第1の端末31に更新メッセージを送信することによって、第1の端末31は、新しいバージョンへのシステムアップグレードが実行され得ることを知る。
【0186】
第1の端末31は、サーバ34によって送信された更新メッセージを受信した後に、サーバ34に要求メッセージを送信して、第1の端末31に新バージョン情報リストを送信するようにサーバ34に要求することができる。第1の端末が新バージョン情報リストを受信した場合には、第1の端末31は、新バージョン情報リスト内に提供された複数のシステムソフトウェアの格納アドレスにしたがって、新バージョンのシステムソフトウェアをダウンロードして、システムアップグレードを実行することができる。例えば、新バージョン情報リストは、端末Aのシステムソフトウェアの格納アドレスおよび端末Bのシステムソフトウェアの格納アドレスを格納し、端末Aと端末Bとのデバイスモデルは、端末Cのデバイスモデルと同じである。この場合には、端末Cは、新バージョン情報リストを受信した後に、まず、端末Aのシステムソフトウェアの格納アドレスにしたがって、格納アドレスの更新されたシステムソフトウェアをダウンローすることができる。ダウンロードが失敗し、またはダウンロード速度がしきい値より小さい場合には、端末Cは、端末Bのシステムソフトウェアの格納アドレスの更新されたシステムソフトウェアをダウンロードすることができる。
【0187】
さらに、端末Aが新バージョン情報リスト内のすべての格納アドレスの更新されたシステムソフトウェアを正常にダウンロードできなかった場合には、端末Aは、そのバージョン番号を有するシステムソフトウェアをサーバが格納しているかどうかを問い合わせることもできる。サーバがバージョン番号を有するシステムソフトウェアを格納している場合には、端末Aは、更新されたシステムソフトウェアをサーバから直接ダウンロードして、ダウンロードされたシステムソフトウェアにしたがってシステムアップグレードを完了することができる。確かに、端末Aは、新しいバージョンのシステムソフトウェアが新バージョン情報リスト内の格納アドレスに優先的にダウンロードされること、または、新しいバージョンのシステムソフトウェアがサーバから優先的にダウンロードされることを戦略的に設定することができる。これは、本発明においては限定されない。
【0188】
本発明のこの実施形態は、アップグレードシステムを提供する。システム内の第1の端末は、第2の端末のデバイスモデルおよびシステムソフトウェアのバージョン番号を取得することによって、第1の端末上でシステムアップグレードを実行するべきかどうかを判定し、システムアップグレードを第1の端末上で実行するべきである場合には、第2の端末のシステムソフトウェアのバージョン番号によって示されるシステムソフトウェアデータを第2の端末から取得し、それにより、第1の端末が、システムソフトウェアデータにしたがってシステムアップグレードを完了する。第1の端末上でシステムアップグレードが実行される場合には、端末の指定されたサービスアウトレットに行く必要なしにシステムアップグレードを完了できることがわかる。さらに、バージョンサーバにおいて定期的に更新される各種バージョンのシステムソフトウェアデータに依存する必要なしに、第1の端末上でシステムアップグレードが実行される場合には、第1の端末は、第1の端末のバージョン番号よりも大きいバージョン番号を有する第2の端末が新しいバージョンのシステムソフトウェアを含むことを直接判定することができ、第2の端末から新しいバージョンのシステムソフトウェアデータを直接取得してシステムアップグレードを行う。従来技術と比較して、端末システムをアップグレードするこの方法は、より柔軟でより簡便であり、バージョンサーバが配備されていない場合にオンラインアップグレードが実行できないという問題を解決し、システムアップグレードによって生じるサービスコストおよび時間コストを削減できることがわかる。
【0189】
本出願で提供されるいくつかの実施形態では、開示されたシステム、移動端末、および方法は、他の方法で実施することができることを理解されたい。例えば、記載した移動端末の実施形態は、単なる一例にすぎない。例えば、ユニット分割は単なる論理機能の分割であって、実際の実施では他の分割であってもよい。例えば、複数のユニットまたは構成要素は、組み合わせてもよいし、あるいは別のシステムに統合してもよいし、あるいはいくつかの特徴は無視してもよいし、実行しなくてもよい。さらに、表示または説明された相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェース、移動端末、またはユニットにより実現することができる。間接的結合または通信接続は、電子的、機械的、または他の形態で実現することができる。
【0190】
個別の部品として記載されたユニットは物理的に分離されてもよいし、されなくてもよく、ユニットとして表示された部品は物理的なユニットであってもよいし、そうでなくてもよく、物理的なユニットは1つの場所に配置されてもよいし、複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。ユニットの一部または全部は、実施形態の解決策の目的を達成するための実際の必要にしたがって選択することができる。
【0191】
さらに、本発明の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合してもよいし、あるいはユニットの各々が物理的に単独で存在してもよいし、あるいは2つ以上のユニットが1つのユニットに一体化されてもよい。前述の一体化されたユニットは、ハードウェアの形態で実現されてもよいし、ハードウェアとソフトウェア機能ユニットとの形態で実現されてもよい。
【0192】
前述の一体化されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実現される場合には、一体化されたユニットはコンピュータ可読記憶媒体に格納されてもよい。ソフトウェア機能ユニットは、記憶媒体に格納され、本発明の実施形態において説明された方法のステップのすべてまたは一部を実行するために、コンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスなどであってもよい)に命令するためのいくつかの命令を含む。上記の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、略してROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、略してRAM)、磁気ディスク、または光ディスクなどのプログラムコードを格納することができる任意の媒体を含む。