(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係るウェイトトレーニング情報管理システムの構成例を示す図である。ウェイトトレーニング情報管理システム1は、管理サーバ2、1以上の店舗3、通信ネットワーク9を含む。通信ネットワーク9は、例えば、インターネット等の通信網である。
【0021】
店舗3は、1以上のウェイトトレーニング機器4を備えるフィットネスクラブやジム等の店舗である。店舗3には、各ウェイトトレーニング機器4に設けられた1以上のセンサ5、中継装置、カードリーダ7、無線LAN(Local Area Network)ルータ8が備えられている。
【0022】
センサ5は、押された圧力を検知する圧力センサ(重量センサ)や、対象物までの距離を計測する距離センサ等のセンサであって、無線通信機能を有する。センサ5は、一定のタイミングまたは所定のタイミング(これについては、後述する。)で検知を行い、検知の度に、検知した情報(センシング情報)を無線通信機能を用いて中継装置6へ送信する。
【0023】
中継装置6は、センサ5から送信されたセンシング情報を受信し、そのセンシング情報を通信ネットワーク9を介してサーバ2に送信する。なお、受信したセンシング情報をサーバ2へ送信する際に、そのセンシング情報に日時情報を付与してもよい。これにより、センサ5にタイマ機能がない場合であっても、センシング情報に日時情報を付与することはができる。
カードリーダ7は、会員カードに付与されているバーコード(一次元バーコード及び二次元バーコードを含む。)や、会員カードに内蔵されているICカード等に登録されているユーザを識別するユーザIDを読み取る。カードリーダ7は、そのユーザIDと、さらに必要な情報を付与して、ユーザログイン情報として無線通信を介して無線LANルータ8に送信する。なお、バーコードが付与されていたり、ICタグが内蔵されているものはカードに限定されず、腕等に巻き付けるバンドタイプのものであってもよい。
【0024】
なお、カードリーダ7は、ウェイトトレーニング機器(なお、以下では、ウェイトトレーニング機器を「WT機器」と称する場合もある。)4毎に設けられており、対応するWT機器4を識別する情報(製造番号等の固有の番号やウェイトトレーニング機器ID(WT機器ID)等)が予め登録されている。
【0025】
無線LANルータ8は、カードリーダ7により送信されたユーザログイン情報を通信ネットワーク9を介してサーバ2へ送信する。
【0026】
サーバ2は、店舗3側から送信されたセンシング情報及びユーザログイン情報を取得し、センシング情報に基づいて、WT機器4による試技状況を解析し、ユーザごとのウェイトトレーニング状況を管理する。
【0027】
なお、本実施形態では、カードリーダ7とWT機器4とは1:1の場合を前提に説明を行うが、これに限定されず、1:N(Nは1以上の整数)の場合であってもよい。すなわち、複数のWT機器4に対して、例えばタッチパネルを有するカードリーダ(1つ)を配置し、タッチパネル上で使用するWT機器4を選択するようにしてもよい。タッチパネル上で選択したWT機器4のWT機器IDを、カードリーダ7で読み取ったユーザIDとを関係づけて、サーバ2へ送信してもよい。
【0028】
図2は、本実施形態におけるウェイトトレーニング機器の一例を示す図である。WT機器4aは、ユーザが操作部(図示せず)を操作した場合に、その操作部にワイヤ13で接続されたウェイト12が案内ロッド(不図示)に沿って昇降することにより、そのウェイト2の重量によってユーザに所定の負荷を与えるようにしている。この場合、使用者はウェイト12の重量をその昇降するウェイト12の個数により調節できるようにしている。また、台座プレート11の上に、ウェイト12により負荷がかけられた圧力(重量)を検知する重量センサ5bが設けられている。重量センサ5bの上に、ウェイト12が載積されている。
【0029】
このように、台座プレート11上に重量センサ5bを設置することができるので、WT機器の仕様の違いに対して、重量センサ5bまたは重量センサ5bが設置された台座プレート11を交換するだけで、様々なメーカや種類のWT機器に本実施形態を適用することができる。
【0030】
図2の例では、WT機器4aの操作部(図示せず)が操作されていない場合には、重量センサ5bは、8個のウェイト12の合計の重量(5Kg×8個=40Kg)を検知する。また、
図2のように、WT機器4aの操作部(図示せず)が操作されて、3個のウェイト12が持ち上げられている場合には、重量センサ5bは、5個のウェイト12の合計の重量(5Kg×5個=25Kg)を検知する。
【0031】
また、最上段のウェイト12の上には距離センサ5aが配置されている。距離センサ5aは、ウェイト12が移動する方向にある障害物までの距離を計測する。
図2のようにウェイトが鉛直方向に移動する場合には、距離センサ5aは、距離センサ5aから床までの距離または距離センサ5aから天井までの距離を計測する。なお、ウェイト12が水平方向に移動する場合には、例えば距離センサ5aから壁までの距離を計測してもよい。
【0032】
図3は、本実施形態におけるフリーウェイト系のウェイトトレーニング機器の一例を示す図である。
図3のフリーウェイト系のウェイトトレーニング機器4bは、具体的には、ベンチプレス用トレーニング機器であり、ベンチ25の先端の両脇にある2本の支持柱24は、バーベル21のシャフト23を支持する。シャフト23の両端にはウェイト22が取り付けられている。
【0033】
図3において、破線で囲まれた部分を拡大したものが、実線で囲まれた、シャフト23の断面方向から見た状態である。2本の支持柱24の先端には、バーベル21の全体の重量を計測するための重量センサ5cが設けられている。
【0034】
ベンチ25は、床26の上に配置されている。床26の下と床(不図示)との間には、床26の上にかかる重量を計測するための重量センサ5dが1以上配置されている。
図3の例では、4つの重量センサ5dが床26の四隅の下に配置されている。これにより、プレート26に載った物及び人まで含めて重量を計測することができる。したがって、支持柱24に配置しないフリーウェイト系(例えば、ダンベル等)の場合には、重量センサ5dによるセンシング情報を用いることになる。
【0035】
また、床26の下に設置した複数のセンサ5d(
図3では、4つのセンサ5d)に正しく荷重がかかるように、複数のセンサ5d上に、1枚または複数枚のプレート上のスペーサ(不図示)を配置し、荷重を複数のセンサ5dに分散させることができる。これにより、重量センサの荷重可能な上限を超える場合には重量センサそのものの追加は必要であるが、それ以外であればスペーサを配置し調整することで対応することができる。
【0036】
また、バーベル21のいずれかの部分に、距離センサ5eが設置されている。距離センサ5eは、バーベル21が変位する方向にある障害物までの距離を計測する。バーベル21が鉛直方向に移動する場合には、距離センサ5eは、距離センサ5eから床までの距離または距離センサ5eから天井までの距離を計測する。
【0037】
図4は、本実施形態におけるセンサ5の構成の一例を示す図である。センサ5は、センサモジュール31と通信モジュール32、メモリ33を含む。センサモジュール31は、押された圧力を検知する圧力センサ(重量センサ)や、対象物までの距離を計測する距離センサ等を実現するセンサモジュールである。なお、センサモジュール31は、重力センサや距離センサに限定されず、加速度センサ(ジャイロセンサ)やフォトセンサ等であってもよい。
【0038】
通信モジュール32は、例えば、電波を放射して外部の機器(たとえば、報知装置15)と通信する電子部品であり、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線信規格やLPWA(Low Power Wide Area)等の長距離無線信規格に基づく通信方法を用いて通信を行う通信デバイスである。通信モジュール32は、例えばBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)のアドバタイズパケットを含めたビーコン信号を定期的に、または所定のタイミングで中継装置6を介してサーバ2へ送信する。このように、センサ5−サーバ2間の通信方式として、BLE等サーバ2への通知を通信セッションを必要としないビーコン形式で行うことができる。
【0039】
ここで、所定のタイミングとは、重量センサであれば荷重の変化を検知した場合や、距離センサであれば対象物までの距離の変化を検知した場合をトリガーとして動作することを示す。
【0040】
メモリ33は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリデバイスであり、当該メモリ33を含むセンサ5が設置されているウェイトトレーニング機器4を識別する識別情報及び当該センサ5を識別するセンサIDが格納されている。なお、センサ5は、仕様によってはタイマ機能を有していてもよい。
【0041】
また、本実施形態では、センサ5毎に通信モジュール32を有しているが、これに限定されず、複数のセンサモジュール31に対して1つの通信モジュールを備えるような態様であってもよい。
【0042】
図5は、本実施形態におけるサーバ2の機能ブロックの一例を示す図である。サーバ2は、制御部47、記憶部48を含む。制御部47は、中央演算装置(CPU)等のプロセッサである。記憶部48は、情報を記憶する記憶装置である。
【0043】
制御部47は、本実施形態に係るプログラムを読み込んで実行することにより、ユーザ識別情報取得部41、荷重情報取得部42、距離情報取得部43、ウェイトトレーニング状況情報生成部44として機能する。
【0044】
ユーザ識別情報取得部41は、カードリーダ7より送信されたユーザIDを含むユーザログイン情報を取得する。
【0045】
荷重情報取得部42は、センサ5のうち重量センサ(以下、重量センサを「重量センサ5p」と称する)より送信されたセンシング情報(重量センシング情報)を荷重情報として取得する。
【0046】
距離情報取得部43は、センサ5のうち距離センサ(以下、距離センサを「距離センサ5q」と称する)より送信されたセンシング情報(距離センシング情報)を距離情報として取得する。
【0047】
ウェイトトレーニング状況情報生成部44は、ユーザログイン情報、重量センシング情報、距離センシング情報に基づいて、ユーザ毎のウェイトトレーニング機器4を用いたトレーニング状況に関するウェイトトレーニング状況情報を生成し、記憶部48に格納する。ウェイトトレーニング状況情報生成部44は、重量計算部45、回数計算部46を含む。
【0048】
重量計算部45は、重量センシング情報に基づいて荷重の変化を算出する。回数計算部46は、距離センシング情報に基づいてウェイトトレーニング機器の昇降回数を算出して、ウェイトトレーニング状況情報を生成する。
【0049】
図6は、本実施形態における記憶部48で管理されているテーブルの一例を示す図である。記憶部48には、例えば、(A)ユーザ管理テーブル51、(B)センサ管理テーブル52、(C)ウェイトトレーニング機器管理テーブル53、(D)ウェイトトレーニング管理テーブル54が格納されている。
【0050】
ユーザ管理テーブル51は、各ユーザを管理するテーブルである。ユーザ管理テーブル51は、「ユーザID」51a、「生年月日」51b等のデータ項目を含む。「ユーザID」51aには、ユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID)が格納される。「生年月日」51bには、ユーザの生年月日が格納される。
【0051】
センサ管理テーブル52は、WT機器に設定されている各センサ5を管理するテーブルである。センサ管理テーブル52は、「センサID」52a、「センサ種別」52b、「センサ名」52c等のデータ項目を含む。「センサID」52aには、センサ5を識別する識別情報(センサID)が格納される。「センサ種別」52bには、センサIDで特定されるセンサの種類(重量センサ、距離センサ等)を特定する情報が格納される。「センサ名」52cには、センサIDで特定されるセンサの名称が格納される。
【0052】
WT機器管理テーブル53は、センサ5を設置するウェイトトレーニング機器4を管理するテーブルである。WT機器管理テーブル53は、「WT機器ID」53a、「WT機器名53b」のデータ項目を含む。「WT機器ID」53aには、WT機器を識別するWT機器IDが格納される。「WT機器名」53bには、WT機器IDで特定されるWT機器名53bが格納される。
【0053】
ウェイトトレーニング管理テーブル54は、WT機器4を用いたユーザのウェイトトレーニングを管理するためのテーブルである。ウェイトトレーニング管理テーブル54は、「ユーザID」54a、「日時」54b、「WT機器名」54c、「重量」54d、「回数」54eのデータ項目を含む。「ユーザID」54aには、ユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID)が格納される。「日時」54bには、ユーザログイン情報またはセンシング情報が送信または受信もしくは取得された日時が格納される。「WT機器ID」54cには、WT機器を識別するWT機器IDが格納される。「重量」54dには、重量計算部45により算出された重量が格納される。「回数」54eには、回数計算部46により計測された回数が格納される。
【0054】
図7は、本実施形態におけるサーバ2が取得する情報の一例を示す図である。店舗3側からサーバ2へは、主として、(A)ユーザログイン情報61、(B)重量センシング情報62、(C)距離センシング情報63が送信される。
【0055】
ユーザログイン情報61は、カードリーダ7によりユーザIDが読み取られた場合に、そのユーザがウェイトトレーニング情報管理システム1にログインしたものとみなして生成される情報である。
【0056】
ユーザログイン情報61は、「ユーザID」61a、「WT機器ID」61b、「日時」61cを含む。「ユーザID」61aは、カードリーダ7に会員カード等をかざした(ログインした)ユーザのユーザIDである。「WT機器ID」61bは、そのカードリーダ7に予め登録されている情報であって、カードリーダ7に対応するWT機器のWT機器IDである。「日時」61cは、その会員カードが読み取られた日時またはユーザログイン情報61がサーバ2に対して送信された日時であ
ってもよい。
【0057】
重量センシング情報62は、重量センサ5pより送信される情報である。重量センシング情報62は、「WT機器ID」62a、「センサID」62b、「重量情報」62c、「日時」62dを含む。「WT機器ID」62aは、重量センサ5pに登録されているWT機器IDである。「センサID」62bは、重量センサ5pのセンサIDである。「重量情報」62cは、重量センサ5pが検出した圧力(重量)である。「日時」62dは、重量センサ5pが検出した日時または重量センサ5pが重量センシング情報62を送信した日時もしくは中継装置6が受信または送信した日時である。
【0058】
距離センシング情報63は、距離センサ5qより送信される情報である。距離センシング情報63は、「WT機器ID」63a、「センサID」63b、「距離情報」63c、「日時」63dを含む。「WT機器ID」63aは、距離センサ5qに登録されているWT機器IDである。「センサID」63bは、距離センサ5qのセンサIDである。「距離情報」63cは、距離センサ5pが検出した距離である。「日時」63dは、距離センサ5pが検出した日時または距離センサ5qが距離センシング情報63を送信した日時もしくは中継装置6が受信または送信した日時である。
【0059】
図8は、本実施形態における全体の流れを示すシーケンス図である。会員70は、自身に発行された会員カード(ICタグ内蔵)を、使用したいWT機器4に対応するカードリーダ7にかざす。すると、カードリーダ7は、その会員カード内のICタグからユーザIDを読み取り(S1)、そのユーザIDに時刻を付与して、ユーザログイン情報61としてサーバ2へ送信する(S2)。
【0060】
それから会員70は、使用したいWT機器4を使用してウェイトトレーニングを行う(S3)。すると、WT機器4に設置されている、例えば重量センサ5pや距離センサ5q等のセンサ5は、一定のタイミングまたは所定のタイミングで検知または計測を行い、センシング情報(例えば、重量センシング情報62、距離センシング情報63等)を中継装置6を介してサーバ2に送信する(S4,S5)。
【0061】
S3〜S5は、会員70のウェイトトレーニングの試技の度に繰り返される。
【0062】
図9は、本実施形態におけるサーバの処理のフローチャートである。サーバ2の制御部47は、ユーザログイン情報61を取得する(S11)。制御部47は、重量センシング情報62を取得する(S12)。制御部47は、距離センシング情報63を取得する(S13)。
【0063】
制御部47は、所定の時間内で取得したユーザログイン情報61、重量センシング情報62、及び距離センシング情報63に含まれるWT機器IDに基づいて、距離センシング情報63を紐づける(S14)。
【0064】
制御部47は、紐づけられたユーザログイン情報61、重量センシング情報62、及び距離センシング情報63に基づいて、ユーザ毎のウェイトトレーニング状況情報を生成する(S15)。S15の処理では、制御部47は、ユーザログイン情報61と紐づいた重量センシング情報62については重量計算処理(S15a)を行い、ユーザログイン情報61と紐づいた距離センシング情報63については回数計算処理(S15b)を行う。
【0065】
ここで、センシング情報が重量センシング情報62か、距離センシング情報63かの判別については、センサ種別を参照することにより行う。センサ種別は、重量センシング情報62及び距離センシング情報63のそれぞれに含まれるセンサIDをセンサ管理テーブル52に照合することにより、制御部47は、センシング情報のセンサ種別を判別することができる。
図10は、本実施形態における重量計算処理(S15a)の詳細なフローチャートである。制御部47は、ユーザログイン情報61と紐づいた重量センシング情報62から最も早い日時の重量センシング情報を読み出す(S21)。
【0066】
制御部47は、ログイン後、初回の重量センシング情報に関する処理か否かを判定する(S22)。初回の重量センシング情報に関する処理であると判定した場合(S22でYES)、制御部47は、重量センシング情報に含まれる重量情報をパラメータw1に格納する(S23)。
【0067】
制御部47は、ユーザログイン情報61と紐づいた重量センシング情報62のうち、未処理の重量センシング情報があるか否かを判別する(S24)。未処理の重量センシング情報がある場合、制御部47は、次に日時の早い重量センシング情報を読み出す(S25)。
【0068】
2回目以降の重量センシング情報に関する処理であると判定した場合(S22でNO)、制御部47は、その読み出した重量センシング情報に含まれる重量情報をパラメータw2に格納する(S26)。
【0069】
制御部47は、重量(=w2−w1)を算出し、算出した重量をウェイトトレーニング管理テーブル54の該当するユーザIDの日時の「重量」54dに登録する(S27)。その後、制御部47は、紐づけられたセンシング情報(重量センシング情報62、距離センシング情報63)から、次に日時の早いセンシング情報を読み出す(S28)。
【0070】
図11は、本実施形態における回数計算処理(S15b)の詳細なフローチャートである。制御部47は、ユーザログイン情報61と紐づいた距離センシング情報63から最も早い日時の距離センシング情報63を読み出す(S31)。
【0071】
制御部47は、その読み出した距離センシング情報63をモニタリングする(S33)。距離の変位の周期が1周期となっていない場合(S34でNO)、制御部47は、ユーザログイン情報61と紐づいた距離センシング情報63のうち、未処理の距離センシング情報があるか否かを判別する(S35)。未処理の距離センシング情報がある場合(S35でYES)、制御部47は、次に日時の早い距離センシング情報63を読み出す(S36)。
【0072】
制御部47は、距離センシング情報63をモニタリングする(S33)。距離の変位の周期が1周期となっている場合(S34でYES)、制御部47は、回数をインクリメントする(S37)。制御部47は、ユーザログイン情報61と紐づいた距離センシング情報63のうち、未処理の距離センシング情報があるか否かを判別する(S35)。
【0073】
未処理の距離センシング情報63がない場合(S35でNO)、本フローは終了する。
【0074】
なお、上述の重量の算出及び回数計算の手法は、一例であってこれに限定されず、様々な方法で重量の算出及び回数計算を行ってもよい。
【0075】
また、このようにして算出された重量情報及び回数情報は、ウェイトトレーニング管理テーブル54に格納され、時系列でそのトレーニング情報を確認することができる。このとき、トレーニング情報はスマートフォン等の電子携帯端末で閲覧することができる。
【0076】
また、荷重の変化量を数値化し、サーバへ通知することができる。また、数値化されたデータまたは関連付けた値単位より開始、終了の判断が可能となる。また、数値化されたデータまたは関連付けた値単位より使用された荷重を算出することができる。
【0077】
また、本実施形態によれば、自動的にセンシング情報をサーバ2に蓄積することができる。また、サーバ2に蓄積されたデータは、各ユーザのスマートフォンやコンピュータ等でリアルタイムに確認することができる。店舗3内に設置された機器やディスプレイ等で容易に確認することができるので、スマートフォン等がなくても、問題がない。また、フリーウェイト系も含め、ウェイトトレーニング機器に設置されたセンサ5から収集されたセンシング情報は、自動的にサーバ2に記録されるので、後日そのデータの見返しをすることができる。
【0078】
また、そのような蓄積されたデータを店舗間に跨って一元管理することができるので、自己ベストリストを表示させたり、性別、年齢別、トレーニング歴別等の要素をいれたベストスコアを表示させたり、店舗別のベストスコアを表示させることができる。
【0079】
また、本実施形態では、ユーザIDをセンシング情報とは別ルートで取得し、サーバ2側にてセンシング情報とユーザIDを紐づけたがこれに限定されず、たとえば、店舗側において、ユーザIDとセンシング情報を紐づけた情報を中継装置6を介してサーバ2へ送信してもよい。
【0080】
図12は、本発明の実施形態におけるプログラムを実行するコンピュータのハードウェア環境の構成ブロック図の一例である。コンピュータ81は、サーバ2として機能する。コンピュータ81は、CPU82、ROM83、RAM84、記憶装置85、入力I/F86、出力I/F87、通信I/F88、読取装置89、バス90によって構成されている。
【0081】
ここで、CPUは、中央演算装置を示す。ROMは、リードオンリメモリを示す。RAMは、ランダムアクセスメモリを示す。I/Fは、インターフェースを示す。バス90には、CPU82、ROM83、RAM84、記憶装置85、入力I/F86、出力I/F87、通信I/F88、及び読取装置89が接続されている。
【0082】
CPU82は、記憶装置85から本実施形態に係るプログラムを読み出し、制御部47として当該プログラムを実行する。ROM83は、読み出し専用のメモリを示す。RAM84は、一時的に記憶するメモリである。
【0083】
記憶装置85は、大容量の情報を記憶する装置である。記憶装置85としては、ハードディスク、ソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュメモリカードなど様々な形式の記憶装置を使用することができる。記憶装置85には、本発明の実施形態に係るプログラムが格納されている。記憶部85には、記憶部48として、ユーザ管理テーブル51、センサ管理テーブル52、WT機器管理テーブル53、及びウェイトトレーニング管理テーブル54等が記憶されている。
【0084】
入力I/F86は、キーボード、マウス、電子カメラ、ウェブカメラ、マイク、スキャナ、センサ、タブレット、タッチパネル等の入力装置と接続することが可能である。また、出力I/F87は、ディスプレイ、タッチパネル、プリンタ、スピーカ等の出力装置と接続することが可能である。
【0085】
通信I/F88は、通信ネットワークと接続して他の装置と通信するためのポート等のインターフェースである。通信ネットワークは、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、専用線、有線、無線等の通信網であってよい。読取装置89は、可搬型記録媒体を読み出す装置である。
【0086】
上記実施形態で説明した処理を実現するプログラムは、プログラム提供者側から通信ネットワーク9、および通信I/F88を介して、例えば記憶装置85に格納されてもよい。また、上記実施形態で説明した処理を実現するプログラムは、市販され、流通している可搬型記憶媒体に格納されていてもよい。この場合、この可搬型記憶媒体は読取装置89にセットされて、CPU82によってそのプログラムが読み出されて、実行されてもよい。可搬型記憶媒体としてはCD−ROM、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ICカード、USBメモリ装置、半導体メモリカードなど様々な形式の記憶媒体を使用することができる。このような記憶媒体に格納されたプログラムが読取装置89によって読み取られる。
【0087】
以上より、本実施形態の一例に係るウェイトトレーニング情報管理システム(例えば、ウェイトトレーニング情報管理システム1)は、
ウェイトトレーニング機器(例えば、ウェイトトレーニング機器4)に対応して設置され、該ウェイトトレーニング機器を使用するユーザを識別するユーザ識別情報(例えば、ユーザID)を読み取り、送信する読取部(例えば、カードリーダ7)と、
前記ウェイトトレーニング機器に設置され、該ウェイトトレーニング機器で用いられるウェイトの荷重を検出する荷重検出部(例えば、重量センサ5p)と、
前記ウェイトトレーニング機器に設置され、対象物から前記ウェイトまでの距離を計測する距離計測部(例えば、距離センサ5q)と、
前記荷重に関する情報を示す荷重情報(例えば、重量センシング情報62)と前記距離に関する情報を示す距離情報(例えば、距離センシング情報63)を送信する送信部(例えば、中継装置6)と、
前記ユーザ識別情報を取得すると共に、時系列での複数の前記荷重情報と時系列での複数の前記距離情報とを取得し、該ユーザ識別情報と該複数の荷重情報と該複数の距離情報に基づいて、ユーザ毎の前記ウェイトトレーニング機器を用いたトレーニング状況に関するトレーニング状況情報(例えば、ウェイトトレーニング管理テーブル54)を生成する情報処理装置(例えば、サーバ2)と、
を備える。
【0088】
このように構成することにより、ウェイトトレーニング機器による、ユーザ毎の試技にかかる重量及び試技回数をより効率的かつ簡単に管理することができる。
【0089】
前記情報処理装置(例えば、サーバ2)は、時系列での前記複数の荷重情報(例えば、重量センシング情報62)に基づいて荷重の変化を算出し、時系列での前記複数の距離情報(例えば、距離センシング情報63)に基づいて前記ウェイトの昇降回数を算出して、前記トレーニング状況情報を生成する(例えば、S15)。
【0090】
このように構成することにより、重量センシング情報62からウェイトの荷重の変化を、距離センシング情報からウェイトの昇降回数を生成することができる。
【0091】
前記読取部(例えば、カードリーダ7)は、前記ユーザ識別情報(例えば、ユーザID)と、予め登録された前記ウェイトトレーニング機器(例えば、ウェイトトレーニング機器4)を識別するウェイトトレーニング機器識別情報(例えば、WT機器ID)とを前記情報処理装置(例えば、サーバ2)へ送信し、
前記荷重検出部(例えば、重量センサ5p)は、前記荷重情報と、予め登録された前記ウェイトトレーニング機器識別情報とを、前記送信部を用いて前記情報処理装置へ送信し、
前記距離計測部(例えば、距離センサ5q)は、前記距離情報と、予め登録された前記ウェイトトレーニング機器識別情報とを、前記送信部(例えば、中継装置6)を用いて前記情報処理装置へ送信し、
前記情報処理装置は、前記ウェイトトレーニング機器識別情報に基づいて、前記ユーザ識別情報と前記複数の荷重情報と前記複数の距離情報とを関係づける。
【0092】
このように構成することにより、ユーザ毎に、荷重情報と距離情報を管理することができる。
【0093】
また、本実施形態の一例に係る情報処理装置は、
ユーザを識別するユーザ識別情報(例えば、ユーザID)を取得するユーザ識別情報取得部(例えば、ユーザ識別情報取得部41)と、
ウェイトトレーニング機器(例えば、ウェイトトレーニング機器4)で用いられるウェイトの荷重に関する情報を示す、時系列での複数の荷重情報(例えば、重量センシング情報62)を取得する荷重情報取得部(例えば、荷重情報取得部42)と、
対象物から前記ウェイトまでの距離に関する情報を示す、時系列での複数の距離情報(例えば、距離センシング情報63)を取得する距離情報取得部(例えば、距離情報取得部43)と、
前記ユーザ識別情報と前記複数の荷重情報と前記複数の距離情報に基づいて、ユーザ毎の前記ウェイトトレーニング機器を用いたトレーニング状況に関するトレーニング状況情報(例えば、ウェイトトレーニング管理テーブル54)を生成するウェイトトレーニング状況情報生成部(例えば、ウェイトトレーニング状況情報生成部44)と、
を備える。
【0094】
このように構成することにより、ウェイトトレーニング機器による、ユーザ毎の試技にかかる重量及び試技回数をより効率的かつ簡単に管理することができる。
【0095】
ウェイトトレーニング情報管理プログラムは、
コンピュータ(例えば、コンピュータ81)に、
ユーザを識別するユーザ識別情報(例えば、ユーザID)を取得し(例えば、S11)、
ウェイトトレーニング機器(例えば、ウェイトトレーニング機器4)で用いられるウェイトの荷重に関する情報を示す、時系列での複数の荷重情報(例えば、重量センシング情報62)を取得し(例えば、S12)、
対象物から前記ウェイトまでの距離に関する情報を示す、時系列での複数の距離情報(例えば、距離センシング情報63)を取得し(例えば、S13)、
前記ユーザ識別情報と前記複数の荷重情報と前記複数の距離情報に基づいて、ユーザ毎の前記ウェイトトレーニング機器を用いたトレーニング状況に関するトレーニング状況情報(例えば、ウェイトトレーニング管理テーブル54)を生成する(例えば、S15)、
処理を実行させる。
【0096】
このように構成することにより、ウェイトトレーニング機器による、ユーザ毎の試技にかかる重量及び試技回数をより効率的かつ簡単に管理することができる。
【0097】
また、本実施形態の一例に係るウェイトトレーニング情報管理方法は、
コンピュータ(例えば、コンピュータ81)が、
ユーザを識別するユーザ識別情報(例えば、ユーザID)を取得し(例えば、S11)、
ウェイトトレーニング機器(例えば、ウェイトトレーニング機器4)で用いられるウェイトの荷重に関する情報を示す、時系列での複数の荷重情報(例えば、重量センシング情報62)を取得し(例えば、S12)、
対象物から前記ウェイトまでの距離に関する情報を示す、時系列での複数の距離情報(例えば、距離センシング情報63)を取得し(例えば、S13)、
前記ユーザ識別情報と前記複数の荷重情報と前記複数の距離情報に基づいて、ユーザ毎の前記ウェイトトレーニング機器を用いたトレーニング状況に関するトレーニング状況情報(例えば、ウェイトトレーニング管理テーブル54)を生成する(例えば、S15)、
処理を実行する。
【0098】
このように構成することにより、ウェイトトレーニング機器による、ユーザ毎の試技にかかる重量及び試技回数をより効率的かつ簡単に管理することができる。
【0099】
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
【解決手段】ウェイトトレーニング情報管理システム1は、WT機器4に対応して設置され、WT機器4を使用するユーザ識別情報を読み取り送信する読取部7と、WT機器4に設置され、WT機器4で用いられるウェイトの荷重を検出する荷重検出部5と、WT機器4に設置され、対象物からウェイトまでの距離を計測する距離計測部5と、荷重情報と距離情報を送信する送信部6と、ユーザ識別情報を取得すると共に、時系列での複数の荷重情報と時系列での距離情報とを取得し、ユーザ識別情報と複数の荷重情報と複数の距離情報に基づいて、ユーザ毎のWT機器4を用いたトレーニング状況に関するトレーニング状況情報を生成する情報処理装置と、を備える。