(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6567009
(24)【登録日】2019年8月9日
(45)【発行日】2019年8月28日
(54)【発明の名称】家禽屠体および/または内臓パッケージを検査するための処理ラインおよび方法
(51)【国際特許分類】
A22C 21/00 20060101AFI20190819BHJP
A22C 21/06 20060101ALI20190819BHJP
【FI】
A22C21/00 Z
A22C21/06
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-176389(P2017-176389)
(22)【出願日】2017年9月14日
(65)【公開番号】特開2018-42558(P2018-42558A)
(43)【公開日】2018年3月22日
【審査請求日】2017年9月14日
(31)【優先権主張番号】2017467
(32)【優先日】2016年9月15日
(33)【優先権主張国】NL
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】514175841
【氏名又は名称】メイン フード プロセシング テクノロジー ベー.フェー.
(74)【代理人】
【識別番号】110001298
【氏名又は名称】特許業務法人森本国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン ステイン、アロイジウス クリスティアヌス マリア
(72)【発明者】
【氏名】キクストラ,エーヴェルト
(72)【発明者】
【氏名】ゾーメルディク,ヘルマニュス ラウレンティウス
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン シュトラーレン、リック セバスティアーン
【審査官】
山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】
特表2016−500516(JP,A)
【文献】
特開平05−038250(JP,A)
【文献】
特開2016−116516(JP,A)
【文献】
特開2015−097527(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A22C 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理ライン(1)内で移動する家禽屠体(11)および内臓パッケージ(5)の少なくとも一方を検査員(3)が検査できるようにする検査設備(2)が設置された家禽用の処理ライン(1)であって、家禽屠体(11)はそれぞれ家禽キャリア(13)から脚で吊るされ、また内臓パッケージ(5)はそれぞれ対応する家禽屠体(11)から取り出されかつ個別に内臓キャリア(4)から吊るされる処理ラインにおいて、
家禽キャリア(13)および内臓キャリア(4)の少なくとも一方には、処理ライン(1)において関係するキャリア(4,13)に位置決めされそのキャリアと共に移動する選択装置(6,6′)が設けられており、
選択装置(6,6′)には3つのポジションが備えられており、これら3つのポジションが、関係する家禽屠体(11)および内臓パッケージ(5)の処理ライン(1)内での移動を中断せず継続することに対応するニュートラルポジション(A)と、関係する家禽屠体(11)または関係する内臓パッケージ(5)のいずれか一方のみを処理ライン(1)から取り除くことに対応する第1の作動ポジション(B)と、関係する家禽屠体(11)およびそれに対応する内臓パッケージ(5)を処理ライン(1)から取り除くことに対応する第2の作動ポジション(C)と、であることを特徴とする処理ライン。
【請求項2】
検査員(3)は、選択装置(6,6′)を操作することにより、前記キャリア(4,13)から吊るされた家禽屠体(11)および/または内臓パッケージ(5)を直接的にかつ一意に、廃棄すべきものとして選択することが可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の処理ライン。
【請求項3】
選択装置(6,6′)が、複数の異なった操作ポジションを有するスイッチであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の処理ライン。
【請求項4】
処理ライン(1)には、廃棄された内臓パッケージ(5)を受容するための単一の箱または容器(10)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の処理ライン。
【請求項5】
処理ライン(1)にはセンサ(8)および作動装置(7)が設けられており、センサ(8)は選択装置(6,6′)の位置に反応するタイプのものであり、このセンサ(8)は作動装置(7)に接続されており、この作動装置(7)は、選択装置(6,6′)の位置に応じて、関係する家禽屠体(11)および/または内臓パッケージ(5)を、運び続けるか、関係する家禽キャリア(13)および/または内臓キャリア(4)から解放するか、するように、家禽キャリア(13)および/または内臓キャリア(4)を動作させるように構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の処理ライン。
【請求項6】
内臓キャリア(4)には2つの把持アーム(4′,4′′)が設けられており、これら把持アームは互いに対して移動可能であり、前記2つの把持アーム(4′,4′′)を互いに対して移動させて内臓パッケージ(5)が把持される位置と内臓パッケージ(5)が解放される位置との間でアーム(4′,4′′)を移動させるように作動装置(7)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の処理ライン。
【請求項7】
家禽屠体と家禽屠体(11)から取り出された内臓パッケージ(5)との少なくとも一方を検査するための方法であって、前記家禽屠体(11)および内臓パッケージ(5)の少なくとも一方はそれぞれ処理ライン(1)内で移動する家禽キャリア(13)および内臓キャリア(4)から吊るされており、特定の家禽屠体(11)および内臓パッケージ(5)の少なくとも一方を廃棄すべきものとして選択する検査員(3)によって検査が実行される方法において、
家禽キャリア(13)および内臓キャリア(4)の少なくとも一方には、処理ライン(1)において関係する家禽屠体(11)および内臓パッケージ(4)と共に移動する選択装置(6,6′)を設け、
選択装置(6,6′)に3つのポジションを用意し、これら3つのポジションが、関係する家禽屠体および内臓パッケージ(5)の処理ライン(1)内での移動を中断せず継続することに対応するニュートラルポジション(A)と、関係する家禽屠体(11)または関係する内臓パッケージ(5)のいずれか一方のみを処理ライン(1)から取り除くことに対応する第1の作動ポジション(B)と、関係する家禽屠体(11)およびそれに対応する内臓パッケージ(5)を処理ライン(1)から取り除くことに対応する第2の作動ポジション(C)と、であるようにすることを特徴とする方法。
【請求項8】
前記キャリア(4,13)から吊るされた家禽屠体(11)および/または内臓パッケージ(5)を廃棄すべきものとして直接的にかつ一意に選択するために、検査員(3)が選択装置(6,6′)を操作するようになっていることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
選択装置(6,6′)を、複数の異なった操作ポジションを有するスイッチとして実装することを特徴とする請求項7または請求項8に記載の方法。
【請求項10】
処理ライン(1)に、廃棄された内臓パッケージ(5)を受容するための単一の箱または容器(10)を設けることを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
処理ライン(1)にセンサ(8)および作動装置(7)を設け、センサ(8)は選択装置(6,6′)の位置に反応するタイプのものであり、このセンサ(8)を作動装置(7)に接続し、この作動装置(7)を、選択装置(6,6′)の位置に応じて、関係する家禽屠体(11)および/または内臓パッケージ(5)を、運び続けるか、関係する家禽キャリア(13)および/または内臓キャリア(4)から解放するか、するように、家禽キャリア(13)および/または内臓キャリア(4)を動作させることを特徴とする請求項7ないし請求項10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
内臓キャリア(4)に、互いに対して移動可能な2つの把持アーム(4′,4′′)を設け、内臓パッケージ(5)が把持される位置と内臓パッケージ(5)が解放される位置との間で前記2つの把持アーム(4′,4′′)を互いに対して移動させる作動装置(7)を設けることを特徴とする請求項7ないし請求項11のいずれか1項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は処理ラインに関し、この処理ライン内で移動する家禽屠体および/または内臓パッケージを検査員が検査できるようにする検査設備が設置された家禽用の処理ラインであって、家禽屠体はそれぞれ家禽キャリアから脚で吊るされ、また内臓パッケージはそれぞれ対応する家禽屠体から取り出されかつ個別に内臓キャリアから吊るされる処理ラインに関する。
【0002】
また本発明は、家禽屠体および/または家禽屠体から取り出された内臓パッケージを検査するための方法であって、前記家禽屠体および/または内臓パッケージは、それぞれ、処理ライン内で移動する家禽キャリアおよび内臓キャリアから吊るされており、特定の家禽屠体および/または内臓パッケージを廃棄すべきものとして選択する検査員によって検査が実行される方法に関する。
【背景技術】
【0003】
このような方法および装置は、特許文献1によって知られている。特許文献1によれば、検査員によって検査が実行される。検査員は、一つ以上のボタンを押すことによって、家禽屠体または内臓パッケージを承認または廃棄することができる。実際のところ、特許文献1の出願人は、処理ラインから廃棄されるべき内臓パッケージと屠体とを適切に選別するための28個以上のボタンを備えたスイッチ盤を提供している。特許文献1によれば、ボタンが押されることで、制御システムに伝達されるべき排出信号が生成される。制御システムは、問題のある内臓を吊り下げ部材から取り除くことおよび/または屠体をフックから取り外すことを実行するように構成されている。この従来技術の手法においては、特定のボタンが押されるタイミングを正確に追跡し続ける必要がある。これは、押されたボタンを、対象となる内臓パッケージおよび/または屠体を処理ラインから取り除くために検査員が認識しようとしている正しい吊り下げ具またはフックに正確に関連させるためのものである。言うまでもなく、この従来技術の手法では、処理ラインから取り除かれるべき内臓パッケージおよび/または屠体を間違って認識する傾向が生じる。最近の高速移動式の処理ラインにおいては、屠体と内臓パッケージとのための搬送具の位置を正確に知ったり認識したりすることができず、それによって内臓パッケージおよび/または屠体を処理ラインから間違って取り除くことが継続して生じ得るということに、もし検査者が気が付けば、上記の問題はより大きなストレスとなる。上記した従来技術による解法では、取り除かれるべき屠体と内臓パッケージが不正確に認識されることで、処理ラインから取り除かれるべき内臓パッケージおよび屠体が不正当に処理ラインに残って、人々の健康を危険にさらすことにもなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】ヨーロッパ特許出願第1222858号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
よって本発明の目的は、人々の健康を促進するとともに、普通の操作手法によって処理ラインから取り除かれるべき内臓パッケージおよび/または屠体を、信頼できるようにかつ確実に選択できるようにすること
にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、家禽屠体と内臓パッケージとを検査するための処理ラインと方法とが、添付の一つ以上の請求項によって提案される。
【0007】
本発明の第1の形態によれば、家禽キャリアおよび内臓キャリアの少なくとも一方に、処理ラインにおいて関係するキャリアに位置決めされそのキャリアと共に移動する選択装置が設けられている。
【0008】
本発明によれば、どのような構成の選択装置であれ、前記キャリアに吊り下げられた家禽屠体および/または内臓パッケージであって取り除かれるべきものを、その選択装置によって、検査者に直接的かつ明確に選択させることができる。
【0009】
本発明の方法によれば、前記家禽屠体および/または内臓パッケージがそれぞれ処理ライン内で移動する家禽キャリアおよび内臓キャリアから吊るされており、特定の家禽屠体および/または内臓パッケージを廃棄すべきものとして選択する検査員によって検査が実行される方法において、検査者が選択装置を簡単に操作することができる。それによれば、検査者は、前記キャリアから廃棄されるべき家禽屠体および/または内臓パッケージを、直接的かつ明確に選択することができる。
【0010】
一つの実施形態によれば、選択装置は、簡単なトグルスイッチ、または一般的なスイッチにて構成される。
【0012】
本発明においては、選択装置には3つのポジションが備えられている。これら3つのポジションは、関係する家禽屠体および内臓パッケージの処理ライン内での移動を中断せず継続することに対応するニュートラルポジションと、関係する家禽屠体または関係する内臓パッケージのいずれか一方のみを処理ラインから取り除くことに対応する第1の作動ポジションと、関係する家禽屠体およびそれに対応する内臓パッケージの両者を処理ラインから取り除くことに対応する第2の作動ポジションとである。
【0013】
好適には、処理ラインには、廃棄された内臓パッケージを受容するための単一の箱または容器が設けられる。廃棄された内臓パッケージは廃棄物となる。このため、内臓パッケージどうしが互いに汚染し合うことを避ける必要はない。よって、単一の箱または容器を設置することは適切であり、またコスト削減にもなる。
【0014】
好ましくは、処理ラインにはセンサおよび作動装置が設けられており、センサは選択装置の位置に反応するタイプのものであり、このセンサは作動装置に接続されている。この作動装置は、選択装置の位置に応じて、関係する家禽屠体および/または内臓パッケージを、運び続けるか、または関係する家禽キャリアおよび/または内臓キャリアから解放するように、家禽キャリアおよび/または内臓キャリアを動作させる。各家禽キャリアまたは内臓キャリアが独特な選択装置を備えているという本発明の構成によれば、選択装置の位置にもとづいて、家禽キャリアおよび/または内臓キャリアの各々を継続して運搬するか、家禽屠体および/または内臓パッケージを関係する家禽キャリアおよび/または内臓キャリアから取り除くかの動作させるために、本発明の処理ラインにおいて単一のセンサと単一の作動装置とを備えるだけで十分である。
【0015】
好ましい構成においては、選択装置が内臓キャリアの一部分として設置されており、内臓キャリアには2つの把持アームが設けられており、これら把持アームは互いに対して移動可能であり、2つの把持アームを互いに対して移動させて内臓パッケージが把持される位置と内臓パッケージが解放される位置との間でアームを移動させるように作動装置が設けられる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明にもとづく処理ラインの全体図である。
【
図2】
図1の処理ラインにおける検査設備を示す図である。
【
図3A】内臓キャリアの一部分を構成する選択装置を操作者が押している様子を示す立体図である。
【
図3B】内臓キャリアの一部分を構成する選択装置を操作者が押している様子を
図3Aとは別の角度で表した立体図である。
【
図4】
図3Aおよび3Bの選択装置を別々に表した図である。
【
図5】センサおよび駆動装置と協働する内臓キャリアの平面図である。
【
図6】選択された内臓キャリアから内臓パッケージを取り除く様子を示す図である。
【
図7】家禽屠体キャリアの一部分を構成する選択装置を操作者が押している状況を示す図である。
【
図8】家禽屠体の処理ラインの一部分であって廃棄された屠体を落下させる設備を備えた前記一部分の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の例示的な実施の形態であって、添付の請求項を限定するものではない実施の形態の図面を参照して、本発明を以下においてさらに説明する。
【0018】
図面において、同じ参照符号が付されている場合は、それらの符号は同一の部材を表す。
【0019】
図1を参照すると、本発明の処理ライン1における平面図が示される。そこには、他との間に、通過する家禽屠体の質を監視および検査するための検査設備2がある。前記検査は、許されない病気または他の問題がある通過する家禽屠体および内臓パッケージを見分けるように訓練された、資格を有する検査員3により実行される。そのような家禽屠体および内臓パッケージは、検査員3に、通常のさらなる処理へ移動させることから、関係する屠体およびパッケージを廃棄させようとするものである。通常のさらなる処理に代えて、その廃棄物は、処理ライン1から取り除かれて処分される。
【0020】
図2は、
図1の検査設備2をより近くで視た図である。検査設備の詳細な説明は、当業者にとって通常のことであり、本発明の説明に貢献しないので、以下に続くように不要である。検査設備の内外を研究するために、当業者は、言及によってここに組み込まれていると考えられる上述の特許文献1を参照してもよい。
【0021】
さらなる説明を必要としない当業者にとって、
図1の処理ラインでの移動の際に、それぞれの家禽屠体がその両脚で家禽キャリアに吊るされ、それぞれの内臓パッケージが対応する家禽屠体から取り出されて内臓キャリアに別々に吊るされることも通例である。
【0022】
図3Aおよび
図3Bを参照すると、これらの図は、内臓パッケージ5を吊るして次々と搬送する内臓キャリア4を示す。同様の方法により、家禽屠体がフックのような家禽キャリアに吊るされ得る。そのような家禽キャリアは、一般的によく知られて、例えば上述の特許文献1に示される。
図7に例示するように、そこで家禽屠体11が、キャリア13に掛けられたフック12で吊るされる。
【0023】
内臓パッケージの検査に戻ると、
図3Aおよび
図3Bは、さらに、それぞれの内臓キャリア4に選択装置6が備えられていることを示す。選択装置6は、処理ライン1の関係するキャリア4に位置決めされてこのキャリア4と共に動く。選択装置6は、キャリア4に吊るされていて廃棄されるべき内臓パッケージ5を、検査員3が直接的かつ明確に選択することを可能にする。図は言葉よりも多くの情報を与えるように、これは
図3Aおよび
図3Bに説得力を持って示される。
【0024】
図3Aおよび
図3Bの選択装置6は(以下で説明する家禽屠体のための選択装置6′も)、異なった方法で具体化されることができるが、
図4には、選択装置6,6′が3つのポジションを備える好ましい実施形態を示す。これら3つのポジションは、関係する家禽屠体11の処理ライン1内での移動を中断せずに継続することに対応するニュートラルポジション(A)と、関係する内臓パッケージ5を処理ライン1から取り除くことに対応する第1の作動ポジション(B)と、内臓パッケージ5および当該内臓パッケージが取り出された対応する家禽屠体の双方を処理ライン1から取り除くことに対応する第2の作動ポジション(C)とである。しかしながら、他の実行可能な解決策もある。1つは、例えば、内臓キャリア4に位置するトグルスイッチという形式での簡単な解決策がある。
【0025】
図3A、
図3Bおよび
図4を参照して内臓キャリア4に適用されるとした説明した前記選択装置6は、以下に
図5および
図6を参照して説明するが、同様に家禽屠体のための家禽キャリアの一部に適用され得ることが当業者にとって明らかである。したがって、
図7には、同様に、廃棄される家禽屠体の選択のための好ましい実施形態である、検査員によって操作される選択装置6′を備えるキャリア13が示される。選択装置6′は、それゆえに、選択された家禽屠体11の直接的かつ明確な除去のために使用され、そして必要であれば、それに対応する内臓パッケージ5も、処理ラインからの直接的かつ明確な除去のために使用され得る。
【0026】
図5および
図6に示す、選択装置6を備える内臓パッケージ5のためのキャリア4は、好ましくはセンサ8および作動装置7と共働する。センサ8は、選択装置6の前記ポジションに反応するタイプであり、作動装置7のアクチュエータ9に接続される。作動装置7は、内臓キャリア4からの内臓パッケージ5をそれぞれ搬送しおよび取り除くために、選択装置の前記ポジションに従って内臓キャリア4を作動させるように設計される。
図5は、その構造により、内臓パッケージ5が左手側の内臓キャリア4から除去されることを示す。その目的のために、内臓キャリア4は、互いに動くことが可能な2つの把持アーム4′,4′′で適切に具体化される。廃棄すべきとされた内臓パッケージ5を搬送している内臓キャリア4が作動装置7に到達した時に、リードタイムを考慮して、作動装置7がちょうどよいタイミングで正確に操作され得るよう、センサ8は作動装置7の正面に取り付けられる。内臓キャリア4の2つの把持アーム4′,4′′を内臓パッケージが把持される位置から解除される位置まで動かすために、前記作動装置7が備えられる。逆に言えば、内臓パッケージ5が内臓キャリア4から解除されない時、把持アーム4′,4′′は内臓パッケージ5を把持する位置で維持される。
【0027】
図6は、中間にある内臓キャリア4の選択装置6が操作員により操作される側面視である。単一の箱または容器10に向けて内臓パッケージ5を解除するように、センサ8と作動装置7との共働が設計される。単一の箱または容器10は、本発明の処理ライン1に適用される。
【0028】
対応する方法で
図8に示すように、選択装置6′の操作によって廃棄処理することが指示された家禽屠体11は、操作員が自身の義務を実行する検査ステーション2から続く処理ラインに下って流れる。関係するキャリア13の選択装置6′を適切に押すことで操作員3によって開始された家禽屠体11の廃棄処理は、次のステーション14で監視される。次のステーション14は、処理ライン1のさらに下流にある落下ステーション15に接続される。
【0029】
前記においては、本発明に係る装置および方法の例示的な実施形態を参照しながら、本発明を説明したが、本発明は、この具体的な実施形態に限定されるものではなく、本発明から逸脱することなく様々に変更することが可能である。よって、議論した例示的な実施形態は、厳密にこの形態でもって付随の請求項を解釈することに用いられるべきではない。この実施形態はむしろ、付属の請求項の文言をこうした例示的な実施形態に限定する意図なく説明することを目的としたものに過ぎない。よって、発明の保護範囲は、付随の請求項のみにしたがって解釈されるべきであり、請求項の文言に含まれ得る多義性の解消のためにこうした例示的な実施形態が用いられるものとする。