(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記引込部が前記フィルムを引き込む際に、前記浮き上がり規制部は、前記板状部材の前記上面側のうち、前記折曲げ線よりも前記板状部材の先端側に当接する、請求項1または請求項2に記載の梱包具製造装置。
前記引込部が前記フィルムを引き込む際に、前記浮き上がり規制部は、前記フィルムと重ならない位置において、前記板状部材の先端側に当接する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の梱包具製造装置。
前記搬送部が前記板状部材の搬送を完了した際、前記浮き上がり規制部と、前記ガイド部とが干渉しない位置に前記ガイド部は配置される、請求項5に記載の梱包具製造装置。
前記搬送部が前記板状部材の搬送を完了した後、前記フィルムと接触することなく前記板状部材を押さえる押さえ部をさらに備える、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の梱包具製造装置。
前記立ち上げ部は、前記板状部材上で互いに交わらない2つの前記副折曲げ線のそれぞれを介して区画されて2つ設けられている、請求項19または請求項20に記載の梱包具。
前記立ち上げ部は、前記副折曲げ線に対して略平行な補助折曲げ線を介して区画されており、区画された一方を他方に対して折曲げ可能である、請求項19から請求項21のいずれか1項に記載の梱包具。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の実施の形態における梱包具について説明する。
【0038】
梱包具は、筒状のフィルム(筒状フィルム)と、例えば段ボール製の板状部材とを組み合わせて構成されている。本明細書において、筒状のフィルムを単にフィルムと記載することがある。梱包具は、フィルムにより物品を板状部材に押さえつけることにより、物品を定位置に固定することができる。板状部材を折り曲げた状態で板状部材の接地面とフィルムとの間で広がる隙間に物品を配置できる。板状部材を展開することで、フィルムを張り、フィルムにより物品を固定することができる。
【0039】
梱包具は、板状部材に筒状フィルムが取り付けられた、簡素な構造を有する。梱包具は、容易に製造可能である。板状部材にフィルムを巻き付けて、フィルムどうしを固定することでも、製造可能である。
【0040】
梱包具を用いることで、手作業による梱包を容易に行うことができる。また、梱包具は、例えば梱包ラインにおいて多数の物品を連続的に梱包するような場合にも用いることができる。それにより、梱包ラインにおける梱包を容易に行うことができる。
【0042】
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態における梱包具を示す斜視図である。
図1(b)は、第1の実施の形態に係る梱包具の分解斜視図である。
図2は、第1の実施の形態に係る梱包具の拡大斜視図である。
【0043】
以下の説明において、
図1(a)で示される座標のX軸方向を左右方向(原点から見てX軸で正となる方向が右方向)、Y軸方向を前後方向(原点から見てY軸で正となる方向が後方向)、Z軸方向(XY平面に垂直な方向)を上下方向(原点から見てZ軸で正となる方向が上方向)ということがある。
【0044】
図1(a)に示されるように、梱包具1は、板(板状部材の一例)10と、筒状のフィルム30とを有している。板10には、フィルム30が巻かれている。
【0045】
本実施の形態において、板10は、例えば、厚みが5ミリメートル程度の、1枚の段ボール製である。フィルム30は、例えばポリエチレン製で伸縮性(可撓性)を有するフィルムである。フィルム30は、無色透明であるが、これに限られず、いわゆる半透明や不透明であってもよいし、着色されていてもよい。
【0046】
なお、
図1(a)においては梱包具1の展開状態が示されている。展開状態の梱包具1の寸法は、例えば、左右方向が300ミリメートル程度であって、前後方向が180ミリメートル程度である。梱包具1の寸法は、これに限られるものではなく、梱包対象として想定される物品の大きさや種々の用途などに応じて設定される。
【0047】
図1(b)に示されるように、板10には、3本の折曲げ線(折り目;筋)21,23,24が設けられている。すなわち、1本の主折曲げ線21と、2本の副折曲げ線23,24とが形成されている。これらの折曲げ線21,23,24は、例えば、いわゆる筋付けローラーや筋付け刃を押し付けることにより形成される。折曲げ線21,23,24には、ミシン目加工が行われるようにしてもよい。
【0048】
主折曲げ線21は、板10の前後方向の略中央となる位置に、左右方向に平行に(X軸に平行に)配置されている。板10は、主折曲げ線21について、前後両端部が上方に変位するように容易に折り曲げることができる。
【0049】
副折曲げ線23は、板10の右端部近傍位置に、前後方向に平行に(Y軸に平行に)配置されている。また、副折曲げ線24は、板10の左端部近傍位置に、前後方向に平行に配置されている。板10は、副折曲げ線23について、右端部が上方に変位するように容易に折り曲げることができる。板10は、副折曲げ線24について、左端部が上方に変位するように容易に折り曲げることができる。
【0050】
なお、本実施の形態においては、
図2に示すように、板10は、表ライナー19aと、裏ライナー19bと、中芯19cとによって形成されている。表ライナー19aと、裏ライナー19bとは板状である。中芯19cは、波状である。副折曲げ線23、24は、板10の中芯19cの波状部分の筋方向(いわゆる、紙巾方向)に平行になるように形成されている。また、主折曲げ線21が、中芯19cの筋方向に直交するように形成されている。すなわち、主折曲げ線21が、いわゆる流れ方向に平行になるように形成されている。したがって、主折曲げ線21は、中芯19cの波状部分を横切るようにして形成されている。そのため、主折曲げ線21により板10を折り曲げた場合には、板10が展開状態に戻ろうとする復元力が、比較的大きくなる。
【0051】
板10に主折曲げ線21と副折曲げ線23,24とが設けられていることにより、板10は、次のように区画されている。
【0052】
図3は、板10を模式的に示す平面図である。
【0053】
図3において、各種ハッチングで囲まれた部位が、ここでいう1つの区画に相当する。
図3に示されるように、板10には、梱包される物品50が配置される配置面11と、配置面11に隣接する隣接面12と、2つの立ち上げ部15,16との4つの区画が設けられている。
【0054】
配置面11と隣接面12との間には、主折曲げ線21が配置されている。換言すると、配置面11と隣接面12とは、主折曲げ線21を介して区画されている。配置面11は、板10の前側に、隣接面12は板10の後ろ側に、それぞれ配置されている。立ち上げ部15,16は、副折曲げ線23,24を介して、それぞれ、配置面11及び隣接面12に隣接するように区画されている。立ち上げ部15は、板10のうち、副折曲げ線23よりも右側の部分である。立ち上げ部16は、板10のうち、副折曲げ線24よりも左側の部分である。換言すると、配置面11は、主折曲げ線21より前方の部位であって、副折曲げ線23,24の間にある部位である。また、隣接面12は、主折曲げ線21より後方の部位であって、副折曲げ線23,24の間にある部位である。
【0055】
板10は、隣接面12と立ち上げ部15,16の後方の部位とが、配置面11と立ち上げ部15,16の前方の部位とに対して、主折曲げ線21で折り曲げ可能である。
【0056】
図1(a)に戻って、フィルム30は、板10のうち、主に配置面11と隣接面12とを囲むように配置されている。筒状のフィルム30の幅方向(周方向に直交する方向)が左右方向になるように、フィルム30が配置されている。換言すると、フィルム30は、主折曲げ線21がフィルム30が形成する筒の内部を貫くようにして、板10に巻かれている。
【0057】
フィルム30は、板10に、種々の方法で取り付けられればよい。例えば、予め環状に形成されたフィルム30の内部に板10を通すことでフィルム30が板10に取り付けられる。また、例えば、帯掛包装機などを用いて、板10に対してフィルム30を少なくとも1周巻回し、フィルム30どうしを接着することで、フィルム30が板10に取り付けられる。フィルム30が板10に取り付けられている状態で、板10は、各折曲げ線21,23,24で折り曲げ可能である。
【0058】
次に、梱包具1を用いて物品50を梱包する方法について説明する。
【0059】
図4は、板10が折り曲げられた状態の梱包具1を示す斜視図である。
【0060】
図4に示されるように、梱包具1は、主折曲げ線21で隣接面12が配置面11に対して折り曲げられた状態(以下、折曲げ状態ということがある)にされる。梱包具1が折曲げ状態であるとき、フィルム30と板10の上面との間の隙間Aに物品50を配置可能である。すなわち、折曲げ状態では、側面視で、板10の前端部、後端部、及び主折曲げ線21部の折り目部分を直線で結ぶ経路の長さが展開状態よりも小さくなる。折曲げ状態では、この経路と筒状のフィルム30の周の長さとの差が大きくなるため、隣接面12及び配置面11と、フィルム30との間に、隙間Aができる。この隙間Aに、梱包対象となる物品50を配置することができる。
【0061】
折り曲げ角度が大きくなるほど(隣接面12と配置面11とのなす角が小さくなるほど)、上記経路の長さとフィルム30の周の長さとの差が大きくなるが、隣接面12と配置面11との間が狭くなる。そのため、物品50を隙間Aに配置可能な適当な角度まで隣接面12を配置面11に対して折り曲げるようにすればよい。
【0062】
図5は、梱包具1を用いた梱包方法を説明する図である。
【0063】
図5においては、
図1(a)のA−A線における断面が示されている。
図5において上から下に、ステップS11,S12,S13を順にたどるようにして、梱包具1を用いた梱包が行われる。
【0064】
図5に示されるように、展開状態の梱包具1は、平板状である(S11)。この状態から、図に上向き矢印で示されるように、板10を主折曲げ線21において折り曲げて隣接面12を配置面11に近づけ、折曲げ状態にする(折り曲げステップ)。
【0065】
次に、板10が折り曲げられた状態で、配置面11とフィルム30との間の隙間Aに、物品50が配置される(S12;配置ステップ)。
【0066】
その後、図に下向き矢印で示されるように、隣接面12を配置面11に対して展開し、展開状態とする(S13)。そうすると、フィルム30が物品50の上部に接触した状態で張られる。それにより、物品50が板10に押し付けられた状態となる(展開ステップ)。
【0067】
図6は、梱包が行われて展開状態とされた梱包具1を示す斜視図である。
【0068】
図6に示されるように、展開ステップが行われると、側面視で、板10の前端部、後端部、主折曲げ線21部の折り目部分、及び物品50の上部を直線で結ぶ経路の長さが、物品50が配置されていることにより、当初の展開状態よりも大きくなる。フィルム30は、物品50の上部に接触した状態で、若干伸長しながら張られる。そのため、フィルム30により、物品50が板10に押し付けられる。
【0069】
ここで、本実施の形態においては、上記のように展開ステップにするとき、立ち上げ部15,16を副折曲げ線23,24で配置面11に対して折り曲げることによって、立ち上げた状態にすることができる。これにより、隣接面12を配置面11に対して展開させ、それによってフィルム30を張ることができる。なお、展開ステップを行った後で、立ち上げ部15,16を立ち上げてもよい(立ち上げステップ)。
【0070】
図7は、立ち上げ部15,16を立ち上げた状態を示す斜視図である。
【0071】
図7に示されるように、副折曲げ線23,24は主折曲げ線21に板10上で交わるので、立ち上げ部15,16を副折曲げ線23,24で折り曲げると、板10が、配置面11と隣接面12との部分において展開された状態のまま(隣接面12が配置面11に対して略平行となるように展開された状態のまま)で保持される。換言すると、配置面11と隣接面12とが略平行となる状態にならなければ、立ち上げ部15,16を折り曲げることができない。本実施の形態においては、板10上で互いに交わらない2つの副折曲げ線23,24のそれぞれを介して2つの立ち上げ部15,16が設けられているので、両立ち上げ部15,16を折り曲げて立ち上げ状態とすることで、板10が、配置面11と隣接面12との部分で展開された状態が、確実に保持される。
【0072】
なお、本実施の形態において、副折曲げ線23,24は、板10の中芯19cの波状部分の筋方向に平行に配置されているので、副折曲げ線23,24で立ち上げ部15,16を折り曲げた状態が保持されやすくなっている。これにより、容易に梱包を行うことができる。また、例えば、主折曲げ線21にミシン目加工を設けず、副折曲げ線23,24にミシン目加工を設けることにより、副折曲げ線23,24が折り曲げられた状態が維持されやすくなっていてもよい。
【0073】
図8は、梱包具1が外箱70内に収納された状態の梱包体80を示す図である。
【0074】
図8に示されるように、梱包具1は、立ち上げ部15,16が配置面11に対して略垂直に折り曲げられた状態で、外箱70内に収納される。換言すると、外箱70の寸法は、このように立ち上げ部15,16が折り曲げられた状態の梱包具1がぴったりと収納されるように、設定されている。立ち上げ部15,16が配置面11に対して折り曲げられた状態で、梱包具1が外箱70内に収納されていることにより、立ち上げ部15,16が配置面11に対して折り曲げられた状態が保持される。したがって、フィルム30が張られた状態が維持され、物品50が板10上の定位置に確実に保持される。
【0075】
外箱70は、例えば一般的な段ボール箱である。
図8に示される状態では、外箱70の上側の蓋が開いている。外箱70の上側の蓋が閉じられると、略直方体状の梱包体80が完成する。
【0076】
図9は、梱包体80を示す側断面図である。
【0077】
図9においては、外箱70の上下の蓋が閉じられた状態の梱包体80の、XZ平面に平行な断面が示されている。
図9において示されるように、本実施の形態において、梱包具1が外箱70内に収納された状態で、梱包具1の底部すなわち配置面11及び隣接面12と、立ち上げ部15,16の上部とが、外箱70の内面に接触している。特に、梱包具1の底部は、外箱70の内面の底面に接触し、立ち上げ部15,16のそれぞれの上端部は、外箱70の上面の内面に接触している。すなわち、
図7においてh1で示される、立ち上げ部15,16の、副折曲げ線23,24からの幅寸法(立ち上げ状態における高さ寸法)と、
図7においてh2で示される、外箱70の高さ寸法とが、略等しく設定されている。
【0078】
これにより、外箱70は、立ち上げ部15,16により上下方向に支えられた状態が保たれ、梱包体80が頑丈なものとなる。また、接着剤等を用いることなく、梱包具1の位置が、外箱70の内部で固定される。したがって、輸送時等に梱包体80に振動や外力が加わったり、梱包体80が傾けられたりしても、物品50をしっかりと固定することができる。なお、梱包具1の底部が外箱70の底面に近接し、立ち上げ部15,16の上端部が、外箱70の天面に近接していてもよい。この場合であっても、同様の効果が得られる。
【0079】
また、立ち上げ部15,16は、上方に向けて折り曲げられており、立ち上げ部15,16の上端部は、物品50よりも上方に位置している。すなわち、外箱70の上面と物品とが離れた状態が維持されている。そのため、例えばユーザが梱包体80を開梱するときに、外箱70の上側の蓋を開状態とするためにナイフ等の鋭利な工具を用いたとしても、その工具と物品50とが接触することが防止され、物品50が保護される。
【0080】
なお、梱包具1の板10として、一定程度の厚みがある段ボールなど、クッション性のあるものを利用することが好ましい。それにより、梱包体80に振動や外力が加わっても、物品50に伝達される衝撃の大きさを小さくすることができ、より確実に、物品50を保護することができる。また、板10が厚いほうが、折曲げ状態から展開状態に近い自然状態に戻ろうとする復元力が大きくなるので、物品50を固定しやすくなる。
【0081】
以上説明したように、第1の実施の形態においては、梱包具1において、板10を折曲げ状態にして物品50を配置し、再び板10を展開状態にすることで、物品50を定位置に保持させることができる。したがって、容易に物品50の梱包を行うことができる。板10は、一旦折曲げ状態にした後でも、展開状態に近い自然状態に戻ろうとする復元力を発生する。したがって、フィルム30を張るために複雑な手順は必要なく、容易に板10を展開状態にすることができる。
【0082】
梱包具1は、板10と筒状のフィルム30とを組み合わせた簡素な構成を有する。そのため、物品50を固定するために、多くのエネルギを消費する装置や大掛かりな装置を用いる必要がなく、梱包に必要なコストを低減することができる。
【0083】
第1の実施の形態において、梱包具1は、2つの立ち上げ部15,16を立ち上げ状態とすることで、より確実に、物品50が保持された状態を維持することができる。
【0084】
開梱時には、梱包時と逆の手順で、立ち上げ部15,16をもとに戻し、板10を展開状態から折曲げ状態にすればよい。これにより、フィルム30の張りを緩和させ、容易に物品50を取り除くことができる。梱包を行う工程において、フィルムを熱収縮させたり、接着剤を用いたりといった、不可逆な工程は含まれない。したがって、このように容易に梱包及び開梱を行うことができる。また、一旦梱包に使用した梱包具1を再利用して、別の物品50を梱包することができ、経済的である。フィルム30と板10との組合せに、接着剤等は用いられない。したがって、例えばフィルム30のみが傷んだ場合であっても、新たなフィルム30と交換することにより、梱包具1として再利用することができる。
【0085】
なお、梱包具1は、手作業で梱包を行うような場合にも用いることができるし、工場等で梱包ラインにおいて複数の物品50のそれぞれを連続的に梱包するような場合にも用いることができる。このように梱包ラインにおいて梱包具1をラインに流して用いる場合、そのままでも利用できるが、治具を用いて梱包具1をラインに流すようにしてもよい。
【0086】
図10は、梱包具1を利用した梱包を行うときに利用される治具90の一例を示す斜視図である。
【0087】
図10に示されるように、治具90は、例えば樹脂製のブロック形状を有している。治具90は、上面に、梱包具1の配置面11に対応するサポート面91と、隣接面12に対応するサポート面92とを有している。サポート面91とサポート面92とは、所定の角度をなすように配置されている。換言すると、治具90は、サポート面91とサポート面92とで構成された、主折曲げ線21に対応する左右方向に沿ったV字型溝を有している。
【0088】
図11は、治具90の使用例を示す斜視図である。
【0089】
図11に示されるように、梱包具1は、治具90の上面に載せられる。梱包具1の配置面11、隣接面12が、治具90のサポート面91,92によって支えられ、板10が折曲げ状態となったまま保持される。この状態で、物品50を配置することができる。
【0090】
このような治具90は、梱包ラインにおいて梱包具1をラインに流すような場合に用いることができる。手作業で梱包作業を行うような場合において治具90を用いるようにしてもよい。折曲げ状態にしたときに、梱包具1を単独で自立させるのは困難だが、このような複数のサポート面91,92で梱包具1の板10を折曲げ状態のまま保持できるようにすることで、効率良く梱包作業を行うことができる。
【0092】
第2の実施の形態における梱包具の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。2つの立ち上げ部15,16が設けられており、梱包方法においてそれらを立ち上げて梱包状態を保持させることができる点や、その後の外箱70への収納構造等も第1の実施の形態のそれと同様である。第2の実施の形態においては、主折曲げ線が2つ設けられている点が第1の実施の形態とは異なる。
【0093】
図12は、第2の実施の形態に係る梱包具201を示す斜視図である。
図13は、第2の実施の形態に係る梱包具201の分解斜視図である。
【0094】
図12、
図13に示されるように、梱包具201は、フィルム30と、板(板状部材の一例)210とで構成されている。
【0095】
板210は、2つの主折曲げ線221,222を有している点で、第1の実施の形態に係る板10とは相違する。板210において、2つの副折曲げ線23,24は、第1の実施の形態と同様に設けられている。
【0096】
2つの主折曲げ線221,222は、板210上で互いに交わらないように配置されている。本実施の形態において、主折曲げ線221,222は、それぞれ、X軸に平行に配置されている。主折曲げ線221が、板10の前端近くに配置されている。主折曲げ線222が、板10の後端近くに配置されている。
【0097】
図14は、板210を模式的に示す平面図である。
【0098】
図14に示されるように、板210には、梱包される物品50が配置される配置面211と、配置面211に隣接する2つの隣接面212,213と、2つの立ち上げ部15,16との5つの区画が設けられている。
【0099】
配置面211と隣接面212とは、前側の主折曲げ線221を介して区画されている。配置面211と隣接面213とは、後ろ側の主折曲げ線222を介して区画されている。板210の前方から、左右両側の立ち上げ部15,16となっている部分を除いて、隣接面212、配置面211、隣接面213が、それぞれこの順に配置されている。
【0100】
板210は、隣接面212と立ち上げ部15,16の前方の部位とが、配置面211に対して、主折曲げ線221において折り曲げ可能である。また、隣接面212と立ち上げ部15,16の後方の部位とが、配置面211に対して、主折曲げ線222において折り曲げ可能である。
【0101】
図12に戻って、フィルム30は、板210のうち、主に配置面211と隣接面212,213とを囲むように配置されている。フィルム30は、主折曲げ線221,222がフィルム30が形成する筒の内部を貫くようにして、板210に巻かれている。
【0102】
次に、梱包具201を用いて物品50を梱包する方法について説明する。梱包方法も、大まかには、第1の実施の形態と同様である。
【0103】
図15は、板210が折り曲げられた状態の梱包具201を示す斜視図である。
【0104】
図15に示されるように、梱包具201は、隣接面212と隣接面213とが配置面211に対して折り曲げられた折曲げ状態で、フィルム30と板210の上面との間の隙間Aに物品50を配置可能である。すなわち、板210を折曲げ状態にすると、側面視で、板210の前端部、後端部、及び主折曲げ線221,222のそれぞれの折り目部分を直線で結ぶ経路の長さが、展開状態よりも小さくなる。折曲げ状態にすると、この経路と筒状のフィルム30の周の長さとの差が大きくなるため、隣接面212,213及び配置面211と、フィルム30との間に、隙間Aができる。この隙間Aに、梱包対象となる物品50を配置することができる。
【0105】
図16は、梱包具201を用いた梱包方法を説明する図である。
【0106】
図16は、
図12のB−B線における断面が示されている。
図16において上から下に、ステップS21,S22,S23を順にたどるようにして、梱包具201を用いた梱包が行われる。
【0107】
図16に示されるように、展開状態の梱包具201は、平板状である(S21)。この状態から、図に上向き矢印で示されるように、板210を主折曲げ線221,222において折り曲げて、折曲げ状態にする(折り曲げステップ)。
【0108】
次に、板210が折り曲げられた状態で、配置面211とフィルム30との間の隙間Aに、物品50が配置される(S22;配置ステップ)。
【0109】
その後、図に下向き矢印で示されるように、隣接面212,213を配置面211に対して展開し、展開状態とする(S23)。そうすると、フィルム30が物品50の上部に接触した状態で張られる。それにより、物品50が板210に押し付けられた状態となる(展開ステップ)。
【0110】
図17は、梱包が行われて展開状態とされた梱包具201を示す斜視図である。
【0111】
図17に示されるように、展開ステップが行われると、側面視で、板210の前端部、後端部、主折曲げ線221,222の折り目部分、及び物品50の上部を直線で結ぶ経路の長さが、物品50が配置されていることにより、当初の展開状態よりも大きくなる。フィルム30は、物品50の上部に接触した状態で、若干伸長しながら張られる。そのため、フィルム30により、物品50が板210に押し付けられる。
【0112】
なお、第2の実施の形態においても、上記のように展開ステップにするとき(又は展開ステップを行った後で)、立ち上げ部15,16を副折曲げ線23,24で配置面211に対して折り曲げ、立ち上げた状態にすることができる(立ち上げステップ)。
【0113】
図18は、立ち上げ部15,16を立ち上げた状態を示す斜視図である。
【0114】
図18に示されるように、梱包具201は、立ち上げ部15,16が配置面211に対して略垂直に折り曲げられた状態で保持されることで、フィルム30が張られた状態が維持される。したがって、物品50が板210上の定位置に確実に保持される。
【0115】
このように、第2の実施の形態においては、配置面211の前後両側に配置された隣接面212,213が折り曲げられた状態で、隙間Aに物品50を配置することができる。そして、板210を展開状態にすることで、物品50を定位置に保持させることができる。したがって、容易に物品50の梱包を行うことができるという効果をはじめ、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0116】
また、第2の実施の形態においては、折曲げ状態としたときにも配置面211を略水平に保ちやすいので、物品50をより容易に配置することができる。また、配置面211が前後中央部に配置されているので、物品50を主折曲げ線221,222に掛からないように配置することができる。そのため、配置面211に対する物品50の位置及び姿勢を変更せずに、板210を折曲げ状態から展開状態にすることができる。容易に、配置面211上の狙い通りの位置に物品50を配置することができる。
【0117】
なお、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、治具を用いて梱包を行ったり、治具を用いて梱包具201をラインに流すようにしてもよい。
【0118】
図19は、梱包具201を利用した梱包を行うときに利用される治具290の一例を示す斜視図である。
【0119】
図19に示されるように、治具290は、例えば樹脂製のブロック形状を有している。治具290は、上面に、梱包具201の配置面211に対応する略水平の主サポート面295と、隣接面212,213に対応する副サポート面291,292とを有している。副サポート面291と、副サポート面292とのそれぞれは、主サポート面295に対して所定の角度をなすように形成されている。治具290は、全体として、主サポート面295の前後端縁部が上方に突出した形状を有している。
【0120】
図20は、治具290の使用例を示す斜視図である。
【0121】
図20に示されるように、梱包具201は、治具290の上面に載せられる。梱包具201の配置面211、隣接面212,213が、治具290のサポート面291,292,295によって支えられ、板210が折曲げ状態となったまま保持される。したがって、治具290を用いることで、第1の実施の形態と同様に、効率良く梱包作業を行うことができる。治具290は、梱包ラインにおいて梱包具201をラインに流すような場合に用いることができる。手作業で梱包作業を行うような場合において治具290を用いるようにしてもよい。
【0122】
なお、第2の実施の形態において、主サポート面295の前後方向の幅は、配置面211の幅よりも大きくしてもよい。主サポート面295と配置面211との間に隙間を設けることで、治具290に対する梱包具201の位置の若干のずれにかかわらず、治具290に梱包具201をセットして、梱包作業を容易に行うことができる。このとき、副サポート面291,292が配置面211に対してより垂直に近い角度にしたり、副サポート面291,292の配置面211からの突出量を大きくしたりしてもよい。
【0124】
第3の実施の形態における梱包具の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。第3の実施の形態においては、各立ち上げ部が補助折曲げ線を介して区画されている点が第1の実施の形態とは異なる。
【0125】
図21は、第3の実施の形態に係る梱包具301の分解斜視図である。
【0126】
図21に示されるように、梱包具301は、板(板状部材の一例)310に筒状のフィルム30が取り付けられて構成されている。
【0127】
図22は、板310を模式的に示す平面図である。
【0128】
図22に示されるように、板310には、梱包される物品50が配置される配置面11と、配置面11に隣接する隣接面12と、2つの立ち上げ部315,316とが配置されている。配置面11と隣接面12との間には、主折曲げ線21がある。右側の立ち上げ部315と、配置面11及び隣接面12との間には、副折曲げ線23がある。左側の立ち上げ部316と、配置面11及び隣接面12との間には、副折曲げ線24がある。
【0129】
本実施の形態において、立ち上げ部315には、補助折曲げ線23b(破線で示す)が設けられている。補助折曲げ線23bは、副折曲げ線23と略平行である。補助折曲げ線23bを介して、立ち上げ部315は、さらに2つの区画に分かれている。すなわち、配置面11に隣接する垂直部15aと、垂直部15aに隣接する水平部15bとの2つが、補助折曲げ線23bを介して配置されている。
【0130】
また、立ち上げ部316には、補助折曲げ線24b(破線で示す)が設けられている。補助折曲げ線24bは、副折曲げ線24と略平行である。補助折曲げ線24bを介して、立ち上げ部316は、さらに2つの区画に分かれている。すなわち、配置面11に隣接する垂直部16aと、垂直部16aに隣接する水平部16bとの2つが、補助折曲げ線24bを介して配置されている。
【0131】
梱包具301を用いて、上述の第1の実施の形態と同様にして、立ち上げ部315,316を立ち上げるまでの手順を行うことで、物品50を配置面11に固定することができる。梱包具301において、立ち上げ部315,316のうち、少なくとも垂直部15a,16aが配置面11に対して折り曲げられた状態で保持されることで、フィルム30が張られた状態が維持される。したがって、物品50が板210上の定位置に確実に保持される。垂直部15a,16aは、例えば、配置面11に対して垂直に折り曲げられる。
【0132】
図23は、立ち上げ部315,316を立ち上げた状態を示す斜視図である。
【0133】
図23に示されるように、第3の実施の形態において、立ち上げ部315,316において、補助折曲げ線23b,24bで、垂直部15a,16aに対して、水平部15b,16bを折り曲げることができる。水平部15b,16bは、例えば、配置面11すなわち略水平面に対して平行になるように、垂直部15a,16aに対して折り曲げられる。すなわち、
図23に示されるように、板310は、水平の配置面11及び水平部15bと、垂直の垂直部15aとで、前方から見てU字状(「コ」字状)をなすように、折り曲げられている。また、これと同様に、板310は、水平の配置面11及び水平部16bと、垂直の垂直部16aとで、前方から見てU字状をなすように、折り曲げられている。
【0134】
図24は、梱包体380の一例を示す図である。
【0135】
図24において、荷物50を保持する梱包具301が外箱70に収納されて、梱包体380が構成されている。垂直部15a,16aの高さは、外箱70の内側の高さ寸法に合わせて設定されている。換言すると、副折曲げ線23と補助折曲げ線23bとの間隔や、副折曲げ線24と補助折曲げ線24bとの間隔は、外箱70の内側の高さ寸法に合わせて設定されている。これにより、
図24に示されるように、梱包具301が外箱70に収納されると、立ち上げ部315,316が上述のように折り曲げられた状態のまま保持される。このとき、垂直部15a,16aは外箱70の側面に沿っており、水平部15b,16bは外箱70の上面に沿っている。そのため、外箱70が梱包具301で支えられ、梱包体380が頑丈なものとなる。特に、水平部15b,16bが外箱70の上面に沿っているので、外箱70に対して上方から強い衝撃が加わっても、外箱70の上面がしっかりと支えられる。したがって、梱包体380の耐衝撃力を向上させることができる。
【0136】
このように、第3の実施の形態においても、配置面11と隣接面12とが近づくように折り曲げられた状態で、隙間Aに物品50を配置することができる。そして、板310を展開状態にすることで、物品50を定位置に保持させることができる。したがって、容易に物品50の梱包を行うことができるという効果をはじめ、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0137】
また、第3の実施の形態においては、上記のように立ち上げ部315,316が設けられている部分を、副折曲げ線23,24と補助折曲げ線23b,24bとで、前方から見てU字状をなすように折曲げることができる。したがって、梱包具301やそれを外箱70に収納した梱包体380の耐衝撃性を高くすることができる。
【0139】
主折曲げ線の数や位置、副折曲げ線の数や位置は、上述のものに限られない。主折曲げ線は1つ以上設けられていればよい。副折曲げ線は、設けられていなくてもよい。すなわち、配置面に加えて、それに隣接する1つ又は2つの隣接面が設けられていればよい。また、隣接面に隣接し、折曲げ状態でその隣接面に対して折り曲げられる他の隣接面が設けられていてもよい。立ち上げ部は、1つであってもよいし、設けられていなくてもよい。いずれの場合であっても、板を折曲げ状態とすることで生じた隙間に物品を配置した後、板を展開状態にすることでその物品を固定することができ、容易に梱包作業を行うことができる。
【0140】
図25は、第2の実施の形態の一変形例に係る梱包具の板410を模式的に示す図である。
【0141】
図25に示されるように、板410は、2つの主折曲げ線421,422と、1つの副折曲げ線23とを有している。2つの主折曲げ線421,422は、板410上で互いに交わらないように配置されている。本変形例において、主折曲げ線421,422は、それぞれ、X軸に対して傾斜して配置されている。すなわち、主折曲げ線421と主折曲げ線422とは、板410の前後方向の中心線に対して略対称となるように配置されている。両主折曲げ線421,422間の前後方向の距離は、左から右に近づくにつれて大きくなっている。副折曲げ線23は、板410の右端部近傍に配置されている。副折曲げ線23は、主折曲げ線421,422に板410上で交差している。
【0142】
板410は、台形の配置面411及び2つの隣接面412,413と、1つの立ち上げ部15とに区画されている。板410に筒状のフィルムを巻いた梱包具も、上述と同様にして物品の梱包に用いることができる。立ち上げ部15は右側だけに設けられているが、立ち上げ部15を立ち上げることで、配置面411と2つの隣接面412,413とが互いに略平行になる展開状態のまま、保持することができる。
【0144】
第4の実施の形態における梱包具の基本的な構成は、第1の実施の形態におけるそれと同じであるためここでの説明を繰り返さない。第4の実施の形態においては、大まかに、主折曲げ線21が、板510の前後中央よりも後ろ側にオフセットされている点とフィルムの開口端部が立ち上げ部に掛かっている点とが第1の実施の形態とは異なる。
【0145】
図26は、本発明の第4の実施の形態に係る梱包具501を示す斜視図である。
【0146】
図26に示されるように、梱包具501は、板(板状部材の一例)510と、フィルム530とを有している。梱包具501の基本的な構成は上述の梱包具1と同様であり、板510には、フィルム530が巻かれている。
【0147】
第4の実施形態において、板510は、次の点で板10と相違する。主折曲げ線21は、板510の前後中央よりも後ろ側にオフセットされている。すなわち、主折曲げ線21は、板510の中心からずれた位置に位置する。したがって、配置面511は、隣接面512よりも広くなっている。すなわち、配置面511の面積は、隣接面512の面積よりも大きい。
【0148】
主折曲げ線21が後ろ側にオフセットされていることにより、次の効果が生じる。すなわち、配置面511が広く、梱包具501の重心が主折曲げ線21よりも前方にあるので、略水平の台上などで梱包具501を折曲げ状態にしたとき、配置面511が台上などに設置したままの状態を容易に保持することができる。そのため、専用の治具等を用いなくても、容易に梱包作業を行うことができる。
【0149】
図27は、梱包具501を模式的に示す平面図である。
【0150】
図27は、
図3と同様の方法でハッチング等が施された図である。
図27においては、フィルム530は二点鎖線で示されている。また、主折曲げ線21と副折曲げ線23,24とは、それぞれ一点鎖線で示されている。
【0151】
梱包具501が展開状態であるとき、フィルム530が形成する筒の左右両方の開口端部530aは、立ち上げ部15,16に掛かっている。特に、開口端部530aは、立ち上げ部15,16のうち、副折曲げ線23,24の近傍部位に掛かっている。換言すると、フィルム530の長さ(筒の長さ)は、配置面511の左右方向の幅や隣接面512の左右方向の幅よりも長くなっている。
【0152】
板510の一対の縁部510mの各々は、直線状である。配置面511は、矩形状である。隣接面512は、矩形状である。
【0153】
図28は、梱包が行われて立ち上げ部15,16が立ち上げられた梱包具501の一例を示す斜視図である。
【0154】
第4の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様にして物品の梱包を行うことができる。
図28には、物品50が配置面511に配置された状態で梱包具501が展開された後、立ち上げ部15,16が配置面511に対して折り曲げられた状態が示されている。
図28に示されるように、物品50は、フィルム530により板510に押し付けられることで、板510上に確実に保持される。
【0155】
ここで、フィルム530の開口端部530aが立ち上げ部15,16に掛かっている。そのため、立ち上げ部15,16が配置面511に対して折曲げられるときに、フィルム530の開口端部530a近傍の部分も、立ち上げ部15,16と共に副折曲げ線23,24で折り曲げられる。これにより、板510の配置面511及び隣接面512と、フィルム530とで囲まれた空間が構成される。この空間の気密をある程度まで維持することができるので、空間内に配置された物品50に大きな塵等が付着することなどを簡易な構成で防止することができる。
【0156】
図28に示されるような状態で、第1の実施の形態で説明したのと同様にして、梱包具501を外箱内に収納することができる。
【0157】
図26および
図29を参照して、本発明の実施形態に係る梱包具製造装置600について説明する。
図29は、本発明の実施形態に係る梱包具製造装置600の模式的な側面図である。
【0158】
図29に示すように、梱包具製造装置600は、フィルム供給部610と、搬送部620と、溶着部640と、引込部650と、浮き上がり規制部660と、搬出部630とを備える。梱包具製造装置600は、梱包具を製造する。梱包具は、例えば、梱包具1(
図1(a))、梱包具201(
図12)、梱包具301(
図21)または梱包具501(
図26)である。
【0159】
以下、一例として、梱包具501を製造する場合における梱包具製造装置600および梱包具製造方法を説明する。
図26を参照して説明したように、梱包具製造装置600は、筒状フィルム530と板510とを備える。板510には、上面側に主折曲げ線21が設けられている。板510には、フィルム530(筒状フィルム)が巻かれている。
【0160】
フィルム供給部610は、フィルムを供給する。フィルム供給部610は、上フィルム供給部612と、下フィルム供給部614とを有する。上フィルム供給部612は、板510(
図29では図示せず)の上方に帯状の上フィルム31を供給する。下フィルム供給部614は、板510(
図29では図示せず)の下方に帯状の下フィルム32を供給する。
【0161】
搬送部620は、載置部621と、押込部622とを有する。載置部621には、板510が載置される。搬送部620は、板510の先端がフィルム(上フィルム31および下フィルム32)を押すように、板510を搬送する。詳しくは、押込部622は載置部621に載置された板510の後端を押込み、板510を水平方向に搬送する。
【0162】
溶着部640は、シール部644と、シール受け部642とを有する。シール部は、熱源646を有する。熱源646は、例えば、溶断刃である。シール受け部642は、シール部644を受ける。溶着部640は、上フィルム31および下フィルム32を溶着し筒状フィルム530を形成する。詳しくは、シール部644とシール受け部642とが接触することによって、上フィルム31および下フィルム32を溶着し筒状フィルム530を形成する。
【0163】
引込部650は、引込ローラー652を有する。引込部650は、溶着部640が上フィルム31および下フィルム32を溶着する前に、板510が主折曲げ線21において折れ曲がるように下フィルム32を引き込む。具体的には、引込ローラー652がY軸方向に移動することによって、板510が主折曲げ線21において折れ曲がるように下フィルム32が引き込まれる。
【0164】
浮き上がり規制部660は、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、板510の先端の浮き上がりを規制する。
【0165】
搬出部630は、フィルム530が巻かれた板510、すなわち製造された梱包具501を搬出する。搬出部630は、例えば、ベルトコンベアである。
【0166】
図26、
図30および
図31を参照して、本発明の実施形態に係る梱包具501の製造方法について説明する。
図30は、本発明の実施形態に係る梱包具501の製造方法を示す模式的な側面図である。
図31は、本発明の実施形態に係る梱包具501を示す斜視図である。
【0167】
図30(a)に示すように、フィルム(上フィルム31および下フィルム32)と、板510と、梱包具製造装置600とを用意する(用意するステップ)。板510は、載置部621に載置される。
【0168】
図30(b)に示すように、板510の先端が上フィルム31および下フィルム32を押しながら、板510の先端から板510の後端まで上フィルム31および下フィルム32が接触するように上フィルム31および下フィルム32を板状部材に巻きつける(巻きつけるステップ)。詳しくは、押込部622によって、板510の後端が押されることによって、板510が搬送される。板510が搬送されることによって、上フィルム31および下フィルム32の先端部が前方に引っ張られる。上フィルム31および下フィルム32の先端部が前方に引っ張られると、上フィルム供給部612によって上フィルム31が板510の上方に供給されるとともに、下フィルム供給部614によって下フィルム32が板510の下方に供給される。押込部622によって板510の搬送が完了した後、押込部622は
図30(a)に示した初期位置に戻る。
【0169】
上フィルム31および下フィルム32によって板510の上面および下面が覆われると、
図30(c)に示すように、板510の先端の浮き上がりが浮き上がり規制部660によって規制されるまで板510が主折曲げ線21において折れ曲がるように、下フィルム32を引き込む(引き込むステップ)。詳しくは、下フィルム32が引き込まれると、
図31に示すように、板510の先端517が主折曲げ線21において折れ曲がる。下フィルム32が引き込まれると、上フィルム31は、板510の先端517から板510の後端518にかけてピンと張った状態になる。
【0170】
再び
図30(c)に戻って説明する。引き込むステップが終了すると、
図30(c)に示すように、溶着部640が上フィルム31および下フィルム32を溶着して筒状フィルム530を形成する(筒状フィルムを形成するステップ)。詳しくは、シール部644とシール受け部642とが接触することによって、上フィルム31および下フィルム32を溶着されるとともに切断される。上フィルム31および下フィルム32が溶着されることによって、筒状フィルム530が形成される。その結果、梱包具501が製造される。
【0171】
製造された梱包具501は、搬出部630によって搬出される。
【0172】
図32〜
図34を参照して、浮き上がり規制部660についてさらに説明する。
図32(a)は、浮き上がり規制部660を示す平面図である。
図32(b)は、浮き上がり規制部660を示す側面図である。
図33(a)は、浮き上がり規制部660を示す側面図である。
図33(b)は、浮き上がり規制部660を示す平面図である。
図34(a)および
図34(b)は、浮き上がり規制部660を示す側面図である。
図32(a)、
図33(a)、
図34(a)および
図34(b)において、第1固定具664bと、第2固定具664cとは省略している。
【0173】
図32(a)に示すように、梱包具製造装置600は、一対の浮き上がり規制部660を備える。一対の浮き上がり規制部660の各々は、当接部662と、保持部664とを有する。
【0174】
当接部662は、引込部650が下フィルム32を引き込む際に板510と当接する。当接部662は、例えば、棒状の部材である。当接部662は、例えば、金属で形成されている。当接部662は、先端部662aと、後端部662bとを有する。先端部662aは、引込部650が下フィルム32を引き込む際に板510と当接する。後端部662bには、ネジ溝が形成されている。
【0175】
保持部664は、当接部662を保持する。保持部664は、保持板664aと、第1固定具664bと、第2固定具664cとを有する。保持板664aは、例えば、板状の部材である。保持板664aは、例えば、金属で形成されている。
図32(b)に示すように、保持板664aには、開口664dが形成されている。開口664dは、Y軸方向に延びる長円状の形状を有している。第1固定具664bと、第2固定具664cとは、例えば、ナットである。保持板664aを挟むように、第1固定具664bと第2固定具664cとを後端部662bに螺合することによって、保持部664に当接部662が固定される。その結果、保持部664は、当接部662を保持する。
【0176】
図33(a)に示すように、当接部662は、引込部650が下フィルム32を引き込む際に板510と当接する。したがって、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、板510の先端の浮き上がりを規制することができる。さらに、板510の先端が、所定の角度θで固定される。したがって、板510の先端が、角度θがついた状態で、溶着部640が上フィルム31および下フィルム32を溶着することができる。
【0177】
図33(b)に示すように、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、浮き上がり規制部660は、板510の上面側のうち、主折曲げ線21よりも板510の先端側に当接する。したがって、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、板510の先端が浮き上がるのを抑制することができる。
【0178】
また、
図33(b)に示すように、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、浮き上がり規制部660は、上フィルム31と重ならない位置において、板510の先端側に当接することが好ましい。したがって、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、上フィルム31と接触しないため、上フィルム31を傷つけることを抑制することができる。なお、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、浮き上がり規制部660は、上フィルム31と重なる位置において、板510の先端側に当接してもよい。
【0179】
また、保持部664は、当接部662を保持する位置を変更可能であることが好ましい。詳しくは、保持部664は、開口664dが形成されている範囲で当接部662を固定する位置を変更可能である。本実施形態では、Y軸方向(水平方向)に当接部662を固定する位置を変更可能である。当接部662を保持する位置を変更することによって、引込部650が下フィルム32を引き込む際の角度θを変更することができる。
【0180】
例えば、
図34(a)に示す当接部662は、
図34(b)に示す当接部662よりも、開口664dに対して板510の後端側に固定されている。したがって、
図34(a)に示す板510の角度θは、
図34(b)に示す板510の角度θよりも大きくなる。このように、当接部662の開口664dに対する固定する位置を変更することによって、角度θを容易に変更することができる。
【0181】
なお、本実施形態では、Y軸方向(水平方向)に当接部662を固定する位置を変更可能であったが、さらに、Z軸方向(鉛直方向)に当接部662を固定する位置を変更可能であってもよい。例えば、保持板664aを固定する位置をZ軸方向に変更可能としてもよい。
【0182】
以上、
図29〜
図34を参照して説明したように、梱包具製造装置600は、板510の先端の浮き上がりを規制する浮き上がり規制部660を備える。したがって、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、板510の先端の浮き上がりを抑制することができる。
【0183】
また、
図29〜
図34を参照して説明したように、当接部662は、引込部650が下フィルム32を引き込む際に板510と当接する。したがって、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、板510の先端の浮き上がりを規制することができる。さらに、板510の先端が、所定の角度θで固定される。したがって、板510の先端が、角度θがついた状態で、溶着部640が上フィルム31および下フィルム32を溶着することができる。
【0184】
また、
図29〜
図34を参照して説明したように、保持部664は、当接部662を保持する位置を変更可能である。したがって、角度θを容易に変更することができる。
【0185】
また、
図29〜
図34を参照して説明したように、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、浮き上がり規制部660は、板510の上面側のうち、主折曲げ線21よりも板510の先端側に当接する。したがって、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、板510の先端が浮き上がるのを抑制することができる。
【0186】
また、
図29〜
図34を参照して説明したように、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、浮き上がり規制部660は、上フィルム31と重ならない位置において、板510の先端側に当接することが好ましい。したがって、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、上フィルム31と接触しないため、上フィルム31を傷つけることを抑制することができる。
【0187】
図26および
図35を参照して、本発明の実施形態に係る梱包具製造装置600について説明する。
図35は、本発明の実施形態に係る梱包具製造装置600の模式的な側面図である。搬送部620がガイド部623をさらに有する点と、梱包具製造装置600が押さえ部670をさらに備える点を除いて、
図29に示した梱包具製造装置600と同様な構成を有するため、重複部分については説明を省略する。
【0188】
図35に示すように、梱包具製造装置600は、フィルム供給部610と、搬送部620と、溶着部640と、引込部650と、浮き上がり規制部660と、搬出部630とに加え、さらに押さえ部670を備える。押さえ部670は、搬送部620が板510の搬送を完了した後、引込部650が下フィルム32を引き込む前に、上フィルム31と接触することなく板510を押さえる。
【0189】
搬送部620は、載置部621と、押込部622とに加え、さらにガイド部623を有する。ガイド部623は、板510の浮き上がりを規制する。ガイド部623は、板510の先端が浮き上がり規制部660の下方を通過するようにガイドする。
【0190】
図36を参照して、ガイド部623についてさらに説明する。
図36(a)は、搬送部620を示す平面図である。
図36(b)は、搬送部620を示す側面図である。
【0191】
図36(a)および
図36(b)に示すように、搬送部620は、載置部621と、押込部622とに加え、一対のガイド部623と、筐体625とを有する。
【0192】
押込部622は、押込板622aと、押込棒622bとを有する。押込板622aは、例えば、板状の部材である。押込棒622bは、例えば、棒状の部材である。押込棒622bの一端には、押込板622aが取り付けられている。押込棒622bの他端は、筐体625に設けられたシリンダに取り付けられている。シリンダによって押込棒622bの先端の位置がY軸方向に移動する。すなわち、押込板622aの位置がY軸方向に移動する。したがって、板510の後端が押込板622aによって押込まれ板510を水平方向に搬送する。
【0193】
一対のガイド部623の各々は、棒状の部材である。ガイド部623は、例えば、金属で形成されている。ガイド部623は、板510のX軸方向の端部での、板510の後端から板510の先端部にかけての浮き上がりを規制する。したがって、ガイド部623は、板510の先端が浮き上がり規制部660の下方を通過するようにガイドする。
【0194】
図37を参照して、押さえ部670についてさらに説明する。
図37(a)は、押さえ部670の近傍を示す側面図である。
図37(b)は、押さえ部670の近傍を示す平面図である。
【0195】
図37(a)に示すように、一対の押さえ部670の各々は、押さえ板672と、押さえ棒674とを有する。押さえ板672は、例えば、板状の部材である。押さえ棒674は、例えば、棒状の部材である。押さえ棒674の一端には、押さえ板672が取り付けられている。押さえ棒674の他端は、シリンダに取り付けられている。シリンダによって押さえ棒674の先端の位置がZ軸方向に移動する。すなわち、押さえ板672の位置がZ軸方向に移動する。したがって、板510の上面が押さえ板672によって押さえられ、板510が動くことを抑制することができる。
【0196】
図37(b)に示すように、搬送部620が板510の搬送を完了した後、引込部650が下フィルム32を引き込む前に、押さえ部670は、上フィルム31と接触することなく板510を押さえる。したがって、押さえ部670と上フィルム31とが接触し、上フィルム31を傷つけることを抑制することができる。
【0197】
また、
図37(b)に示すように、搬送部620が板510の搬送を完了した際、浮き上がり規制部660と、ガイド部623とが干渉しない位置にガイド部623は配置される。したがって、浮き上がり規制部660と、ガイド部623とが衝突することを抑制することができる。
【0198】
また、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、シール部644とシール受け部642との間に隙間を有することが好ましい。
図38は、溶着部640の近傍を示す側面図である。
図38において、隙間d1は、引込部650が下フィルム32を引き込む際の、シール部644とシール受け部642との間の隙間である。厚さd2は、板510の厚さである。
【0199】
図38に示すように、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、隙間d1は、フィルム(上フィルム31および下フィルム32)の厚さよりも大きく、板510の厚さd2よりも小さい。したがって、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、フィルムのみが隙間d1を通過し、板510は、隙間d1を通過しない。その結果、シール部644とシール受け部642との間の隙間d1に潜り込むことを抑制しつつ、板510が下フィルム32を引き込むことができる。
【0200】
以上、
図35〜
図38を参照して説明したように、搬送部620は、載置部621と、押込部622とに加え、さらにガイド部623を有する。したがって、ガイド部623によって、板510の浮き上がりを規制し、板510の先端が浮き上がり規制部660の下方を通過するようにガイドすることができる。
【0201】
また、
図35〜
図38を参照して説明したように、搬送部620が板510の搬送を完了した際、浮き上がり規制部660と、ガイド部623とが干渉しない位置にガイド部623は配置される。したがって、浮き上がり規制部660と、ガイド部623とが衝突することを抑制することができる。
【0202】
また、
図35〜
図38を参照して説明したように、梱包具製造装置600は、押さえ部670を備える。したがって、搬送部620が板510の搬送を完了した後、板510の上面が押さえ部670によって押さえられ、板510が動くことを抑制することができる。
【0203】
また、
図35〜
図38を参照して説明したように、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、シール部644とシール受け部642との隙間d1は、フィルム(上フィルム31および下フィルム32)の厚さよりも大きく、板510の厚さd2よりも小さい。したがって、引込部650が下フィルム32を引き込む際に、フィルムのみが隙間d1を通過し、板510は、隙間d1を通過しない。その結果、シール部644とシール受け部642との間の隙間d1に潜り込むことを抑制しつつ、板510が下フィルム32を引き込むことができる。
【0204】
図39を参照して、本発明の実施形態に係る梱包具製造装置600についてさらに説明する。
図39(a)は、本発明の実施形態に係る梱包具製造装置600の平面図である。
図39(b)は、本発明の実施形態に係る梱包具製造装置600の側面図である。
図39(a)および
図39(b)に示すように、梱包具製造装置600は、フィルム供給部610と、搬送部620と、溶着部640と、引込部650と、浮き上がり規制部660と、押さえ部670と、搬出部630とを備える。
【0205】
以上、図面(
図1〜
図39)を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(9))。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質や形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0206】
(1)板やフィルムの材質は、上述の実施の形態に限られるものではない。板として、段ボールのほか、厚紙類を用いてもよい。また、板は、紙製に限らず、ポリエチレンまたはゴムのような樹脂製であってもよい。板が、ゴム製の場合、板を展開状態にした場合、板の反発力によってフィルムにテンションがかかるようにすることが可能となる。板は、折り曲げられ、その後再び展開できる板状部材であればよい。フィルムは、ポリエチレン製に限らず、ゴム製であってもよい。あるいは、ポリエチレンまたはゴムのような樹脂製に限らず、布または紙のような繊維製であってもよい。フィルムは伸縮性を有していても、有していなくてもよい。板を展開状態にした場合、フィルムにテンションがかかるようにするため、フィルムは伸縮性を有することが好ましい。フィルムは、それぞれ筒状に構成された複数のものが1つの板に組み合わされるようにしてもよい。
【0207】
(2)板の寸法や、フィルムの周長は、梱包対象となる物品に応じて適宜変更可能である。板は、矩形に限られず、また、三角形であっても五角形以上であってもよい。フィルムの周長は、板を折曲げ状態にしたときに物品を配置でき、その後展開状態とすることでフィルムにテンションがかかるような範囲で、適宜設定することができる。また、フィルムの形状は帯状に限らず、網目状であってもよい。あるいは、フィルムの形状は平坦状に限らず、気泡緩衝材のように凹凸を有していてもよい。
【0208】
(3)板は、表ライナー19aと、裏ライナー19bと、中芯19cとによって形成されていたが、本発明はこれに限定されない。板は、中芯を有さず、1枚の板状の部材から形成されていてもよい。
【0209】
(4)伸縮性フィルムに代えて、筒状に構成されたフィルム状の部材が用いられてもよい。複数のフィルムが、主折曲げ線の長手方向に並んで配置されていてもよい。
【0210】
(5)外箱は、上述のような段ボール製のものに限られず、種々の形態のものを用いることができる。
【0211】
(6)例えば薄型の物品を、上述の実施の形態の梱包具を用いて板に固定した上で、封筒などの外袋に入れて封をすることで、梱包体が構成されるようにしてもよい。その他、梱包具を用いて種々の物品を様々な形態で梱包することができる。
【0212】
(7)梱包具は、梱包具製造装置600によって、製造された梱包具に限らない。例えば、予め環状に形成された筒状フィルムの内部に板を通し、フィルムが板に取り付けるようにして梱包具が製造されてもよい。
【0213】
(8)梱包具製造装置600において、引込ローラー652がY軸方向に移動することによって、下フィルム32が引き込んでいたが、本発明はこれに限定されない。引込ローラー652の替わりに、下フィルム32が巻き取られるように構成してもよい。
【0214】
(9)梱包具製造装置600において、シール部644は、シール受け部642よりも下方に位置したが、本発明はこれに限定されない。シール部644は、シール受け部642よりも上方に位置してもよい。