(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記保持環体は近位面と遠位面とを備え、前記支持部材は、前記捩じれ環体の前記遠位面と前記保持環体の前記遠位面とのうちの少なくとも一方に当接する非導電性の被覆で、前記抑制環体と、前記捩じれ環体と、前記保持環体とのうちの少なくとも1つに結合される、請求項5に記載のアセンブリ。
前記支持部材の前記第1および第2の近位部の前記第1および第2のスロットが、それぞれ、前記抑制環体の第1および第2の溝を介して、前記抑制環体と結合する、請求項7に記載のアセンブリ。
【発明を実施するための形態】
【0045】
例えば血餅または血栓形成の危険性を低減するために、様々な医療処置の間、ヘパリン化食塩溶液または他の流体などの生理食塩水または抗凝血剤をバスケット・カテーテルで送達することが可能であることが、望ましい。血液凝固および血栓形成を防止するための1つの効果的な方法は、電極をヘパリン化生理食塩水で洗浄することである。これのすべてを行うことができる一方、例えばバスケット・カテーテルまたは電極支持構造自体といった、展開機構を軸方向に移動させる能力を保持することは、なおもさらに望ましい。さらに、(カテーテルの専有面積をできるだけ小さく保つために)しっかりと一体に嵌めるように電極支持構造アセンブリの構成部品を設計することは、洗浄流体の制約されない送達を提供しようとする要望と衝突する可能性がある。
【0046】
様々な実施形態が、様々な装置、システム、および/または方法に対して本明細書に記載されている。数多くの具体的な詳細が、明細書に記載されていると共に添付の図面に示されているような実施形態の全体の構造、機能、製造、および使用の完全な理解を提供するために明記されている。しかしながら、実施形態がこのような具体的な詳細なしで実施され得ることは、当業者には理解されよう。他の例では、よく知られている操作、構成部品、および要素は、本明細書に記載されている実施形態を不明確にさせないために、詳細に記載されていない。当業者は、本明細書に記載および図示されている実施形態が非限定的な例であることを理解するものであり、したがって、本明細書で開示されている具体的な構造および機能の詳細が、代表的なものであり得るが、添付の特許請求の範囲のみによって定義されている実施形態の範囲を必ずしも限定しないことを理解されたい。
【0047】
明細書を通じて、「様々な実施形態」、「一部の実施形態」、「一実施形態」、または「実施形態」などへの言及は、実施形態との関連で記載された具体的な特徴、構造、または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味している。したがって、明細書を通じての所々における「様々な実施形態において」、「一部の実施形態において」、「一実施形態において」、または「実施形態において」などの言い回しの出現は、必ずしもすべて同じ実施形態に言及しているわけではない。さらに、具体的な特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の実施形態において、任意の適切な手法で組み合わされてもよい。したがって、一実施形態との関連で図示または記載された具体的な特徴、構造、または特性は、そのような組合せが非論理的または非機能的ではないという前提で、限定されることなく、1つまたは複数の他の実施形態の特徴、構造、または特性と、全体または一部において組み合わされてもよい。
【0048】
「近位」および「遠位」という用語は、患者を処置するために使用される医療装置または器具の一端を臨床医が操作することに関連して、明細書を通じて用いられ得ることは、理解されよう。「近位」という用語は、臨床医に最も近い装置の部分(または、装置を操作するように構成されたロボット制御)に言及しており、「遠位」という用語は、臨床医から最も遠くに位置付けられた部分に言及している。簡潔性および明瞭性のために、「鉛直」、「水平」、「上」、および「下」などの空間の用語が、図示されている実施形態に関連して本明細書で用いられ得ることは、さらに理解されよう。しかしながら、医療装置は多くの配向および位置で使用でき、これらの用語は、限定的または絶対的であるように意図されていない。さらに、本明細書で用いられているように、「バスケット」という用語は、図示されている構成に限定されず、例えば球形または卵形の設計など、他の設計を含み得る。
【0049】
様々な図における同一または同様の構成部品を特定するために同様の符号が使用されている図面をここで参照すると、
図1は、本教示の実施形態による、電極アセンブリ12’を用いるカテーテル・システム10の図である。カテーテル・システム10は、ハンドル14と、ハンドル14の近位に配置されたコネクタ16とを備えており、当該コネクタ16は、Ensite(商標)NavX(商標)(Ensite(商標)「Classic」の他に、Ensite(商標)Velocity(商標)の名称のより新しいバージョンのEnsite(商標)システムとして知られている)のブランド名で、St.Jude Medical、Inc.によって販売されているシステムのような、可視化、ナビゲーション、および/またはマッピングのシステム(図示せず)への電気接続を行うためのコネクタである。ハンドル14は、単一方向設計、双方向設計、または任意の他の適切な設計を有することができ、それに応じて、全体の開示が参照により本明細書に組み込まれている同一出願人による米国特許第8,676,290号においてより詳しく説明されているように、電極アセンブリ12’を操縦するように構成できる。カテーテル・システム10は、導入器18も備え得る。導入器18は、ハンドル14の遠位に位置付けられ、細長いカテーテル本体20を、例えば別のより長い導入器の止血弁を通じて、患者の体へと送達するために使用され得る。細長カテーテル本体20は導入器18から延び得る。細長カテーテル本体20は、1つまたは複数のルーメンを有する細長い管状の構造を備え得る。細長カテーテル本体20は、柔軟とすることができる、または、曲げることができる。細長カテーテル本体20は、任意の適切な構造のものとすることができ、当業者に知られているような任意の適切な材料から作ることができる。細長カテーテル本体20は、任意の外径を有することができるが、概して患者の体の血管系への挿入に向けて構成され、一部の実施形態では約8フレンチ未満であり得る。細長カテーテル本体20は、任意の厚さの外壁を有することができるが、概して、引張ワイヤと、リードワイヤと、センサケーブルと、具体的な用途において必要とされ得る任意の他のワイヤ、ケーブル、および/または管とを収容するために、1つまたは複数のルーメンが細長カテーテル本体20内に配置できるように構成され得る。ハンドル14、コネクタ16、導入器18、および細長カテーテル本体20は、具体的な用途の審美的または機能的な要求によって決定されるため、容易に変更できる。
【0050】
電極アセンブリ12’は、細長カテーテル本体20の遠位部22から延びるように構成されている。電極アセンブリ12’が、心臓内のカテーテル・システム10との関連で記載および図示されているが、電極アセンブリ12’は、例えば、限定されることなく、石回収バスケット、遠位保護装置、腎動脈アブレーション装置、スネア、および他の回収装置など、他の種類の医療装置との関連で利用されてもよい。
図3〜
図4との関連において以下でさらに詳細に説明されているように、アセンブリ12’は、電極を支持するように、および、容易に外向きに拡張可能であり、かつ、内向きにしぼむことが可能であるように、構成され得る。
【0051】
図2は電極支持構造アセンブリ12の等角図である。アセンブリ12は、細長カテーテル本体20の遠位部22に取り付けられるように構成されている。アセンブリ12は、
図2に示されているような拡張構成へと、軸24に対して径方向外向きに拡張可能であるように構成されている。アセンブリ12は、長手方向軸24を画定し、しぼみ構成へと、軸24に対して径方向内向きにしぼむことが可能であるように構成され得る。アセンブリ12は、プラグ26と、プラグ26の一部分の周りに配置されたキャップ28とを含み得る遠位サブアセンブリ23を備え得る。アセンブリは、支持部材30a〜30dをさらに備え得る。アセンブリ12の支持部材30a〜30dは、例えば、支持部材30a〜30dをシースまたは導入器の中へと移動することによるように、力を加えることによって、しぼませることができる。例えば、支持部材30a〜30dをシースまたは導入器から外へ移動することによって、加えた力を除去すると、支持部材30a〜30dは拡張された構成へと戻ることができる。アセンブリ12のこの拡張およびしぼみは、一部の実施形態によれば、支持部材30a〜30dについて形状記憶材料を用いることで、代替または追加で達成され得る。アセンブリ12の拡張およびしぼみは、他の実施形態によれば、付勢機構を用いることで達成され得る。図示されている実施形態では、アセンブリ12は4つの支持部材30a〜30dを備え得る。4つの支持部材30a〜30dが詳細に述べられているが、様々な実施形態によれば、より少ない、または、より多い支持部材があってもよい。支持部材30a〜30dの各々は、概して、アセンブリ12の軸24の周りで周方向に均等に離間され得る。アセンブリ12は、後でより詳しく記載される近位サブアセンブリ32(
図17で最も良く示されている)をさらに備えてもよい。さらに、支持部材30a〜30dは、概して形状を円形とでき、遠位サブアセンブリ23が反対の端に配置されている状態で、近位サブアセンブリ32に連結される2つの自由端を各々有し得る(
図11参照)。
【0052】
なおも
図2を参照すると、カテーテル・システム10は、一部の実施形態によれば、流体送達路46をさらに備え得る。流体送達路46は、洗浄システムに連結でき、例えば、限定されることなく、アセンブリ12および/またはカテーテル本体20の遠位部22(
図1に示されている)へと洗浄流体を供給するように構成された洗浄ポンプを備え得る。実施形態では、アセンブリ12が拡張されるときに(
図2に示している)、流体送達路46は、概して、近位サブアセンブリ32(
図3)と遠位サブアセンブリ23との間で円弧形とされ得る。しぼんでいるとき、流体送達路46は、概して、真っ直ぐであって長手方向軸24に沿って位置する。このような構成は、アセンブリ12が(例えば、案内シース内へと)しぼめられている間、流体送達路46を過度の引っ張りのない状態にさせる。一実施形態では、流体送達路46の円弧長さは、近位サブアセンブリ32(
図3)と遠位部分サブアセンブリ23との間の支持部材30a〜30dの円弧長さとおおよそ同じである(または、若干より短い)。当業者は、流体送達路46がいくつかの他の構成を取り得ることを理解するであろう。例えば、限定されることなく、流体送達46は、波形とされることによってしぼみおよび拡張され、バネと同様に機能するとき、概して真っ直ぐであり得る。
【0053】
図3〜
図4は、概して、(
図1に大まかに示されている)電極アセンブリ12’を示している。アセンブリ12’は、アセンブリ12’が追加の構成部品を備えていることを除いて、
図2のアセンブリ12と同様である。流体送達路46は、図の明瞭のために
図4では省略されている。
図3〜
図4に示されている実施形態では、アセンブリ12’はアーム30’を備えており、各々のアーム30’は、支持部材30a〜30dと、各々の支持部材30a〜30dおよび電極40を包囲する非導電性の被覆38とを備えている。一部の実施形態によれば、支持部材30a〜30dは、各々柔軟なワイヤであってよく、平坦であってよく、および/または、Nitinolもしくは他の同様の材料から成ってもよい。非導電性の被覆38は、一部の実施形態によれば、ポリウレタンまたはポリアミドの管など、生体適合性のあるプラスチックの管を備え得る。これらの材料は詳細に述べられているが、支持部材30a〜30dおよび被覆38は、当業者に知られている任意の他の適切な材料から作られてもよい。例えば、限定されることなく、アーム30’は、十分に剛性のある非導電性の材料が使用される場合、支持部材30a〜30dなしで設計されてもよい。アーム30’のうちの1つまたは複数は、様々な実施形態によれば、非導電性の被覆38に取り付けられる1つまたは複数の電極40を有することができる。アーム30’における電極40の数および間隔は、様々な実施形態によれば、異なってもよい。アーム30’(および/または支持部材30a〜30d)の材料および構成は、全体の開示が参照により本明細書に組み込まれている米国特許第8,588,885号に概して示されて説明されているように、異なってもよい。ここで、電極支持構造アセンブリ12の個別の構成部品(
図2)が詳しく説明されることになる。構成部品がどのように相互作用して一体に結合するかの説明は、次のとおりである。
【0054】
図5A〜
図8は、
図2に示されている電極支持構造アセンブリ12のプラグ26の様々な図を示している。
図5A〜
図5Bを参照すると、プラグ26は近位部42と遠位部44とを有している。その近位部42において、プラグ26は、流体送達路46に連結するように構成されたコネクタ部48を備えている(接続は、
図26において最も良く見える)。一実施形態では、コネクタ部48は、概して、長手方向軸24の周りで円筒形とでき、棘56と近位端58とを備え得る。棘56は、所定位置で流体送達路46を固定するように構成されている。実施形態では、接着剤も、所定位置で流体送達路46を固定するために用いられてもよい。その遠位部44において(後でより詳しく説明されているように)、プラグ26は、本明細書で記載されている他の構成部品と組み立てられるとき、流体の方向性の流れを制御するように構成されている。図示されている実施形態では、プラグ26は、近位部42と遠位部44との間で延びる長手方向軸24に沿って概して配置されているルーメン52をさらに含んでいる(ルーメン52および長手方向軸24は、
図7において最も良く見える)。
【0055】
一実施形態では、プラグ26は、アセンブリ12のキャップ28と結合するように構成されている(要素26、28の結合は、
図26において最も良く示されている)。
図5Aを参照すると、一実施形態では、プラグ26は、環体部62と、環体部62の遠位の円筒部64と、円筒部64の遠位の先細部66と、遠位先端68とを備えている。
図7を参照すると、図示されている実施形態では、環体部62は、近位面70と、遠位面72と、外径74(
図8において最も良く見える)とを有し、その近位面70においてコネクタ部48と当接している。円筒部64は外径76(
図8において最も良く見える)を有してもよく、外径76は(一実施形態では)、環体部62の外径74より小さい。先細部64は、円筒部64から遠位先端68へと遠位に延び得ると共に、遠位端78を有し得る。さらに、先細部64は、軸方向でルーメン52の軸方向遠位端80に向かって先細とされ得る。図示されている実施形態では、遠位先端68は、ルーメン52の軸方向遠位端80に隣接しており、通路90、92(
図8において最も良く見える)を備えており、曲率半径94(
図7において最も良く見える)で丸められている。
【0056】
通路90、92は、流体を、(本明細書に記載されている他の構成部品と組み立てられたとき)ルーメン52を出た後に(長手方向軸24に対して)径方向で外向きに誘導するように構成されている。図示されている実施形態では(
図8において最も良く見えるように)、通路90、92は、通路90が鉛直に配向されており、通路92が水平に配向されている状態で、遠位先端68と長手方向軸24とを横切って各々延び得る。このようにして、通路90、92は交差し得る。通路90、92は、一部の実施形態によれば、長さ96、98と幅97、99とを各々有し得る。図示されているように、通路90、92は、概して、半矩形の断面を有する。当業者は、通路90、92がいくつかの異なる断面(半円形または半矩形)を有することができ、各々が異なる断面を有することができることを、理解するであろう。さらに、各々の通路90、92は、その長さ96、98を横切って異なる断面を有してもよい。また、他の実施形態によれば、遠位先端68は、様々な径方向で延びる通路を有する、1つまたは3つ以上の通路を有してもよい。例えば、限定されることなく、遠位先端68は、各々が長手方向軸24の周りで隣接する通路から等距離にある4つの通路を有することができる。通路90、92が長手方向軸24の周りで等距離になくてもよいことを理解されたい。図示されている実施形態では、通路90、92はルーメン52の軸方向遠位端80の遠位に配置されており(
図7)、通路90は長手方向軸24および通路92に垂直であり、通路92は長手方向軸24および通路90に垂直である。しかしながら、他の実施形態によれば、通路90、92は、長手方向軸24から、および/または、互いに、90度未満または90度超の角度で延びる。
【0057】
図7を具体的に参照すると、ルーメン52は、流体をプラグ26の近位部42からプラグ26の遠位部44へと方向付けるように概して構成されている。実施形態では、ルーメン52は、長手方向軸24に沿って位置し、コネクタ部48の近位端58から先細部66の遠位端78へと延びている。図示されている実施形態では、ルーメン52の軸方向遠位端80は、先細部66の遠位端78に対応している。ルーメン52は、丸い断面を有するとして図示されているが(
図6および
図8において最も良く示されている)、当業者は、ルーメン52がいくつかの異なる断面を有することができることを理解するであろう。さらに、プラグ26は、他の実施形態によれば、長手方向軸24と平行に延びる、または、長手方向軸24に対してある角度で延びる、2つ以上のルーメン(または別のルーメン)を含んでもよい。
【0058】
図9〜
図10Bは、概して、
図2に示されている電極支持構造アセンブリ12のキャップ28の様々な図を示している。
図9を参照すると、キャップ28は、形状が概して円筒形であり、近位部100と、遠位部102と、内部104とを有し、プラグ26と結合されるように構成されている(結合は後でより詳しく説明される)。しかしながら、他の実施形態では、キャップ28は、矩形または八角形などの他の形状を取ってもよい。キャップ28は、支持部材30a〜30dの移動を抑制するようにも構成される。
【0059】
図10Aを参照すると、図示されている実施形態では、キャップ28は、概して長手方向軸24に沿って配置されており、長手方向軸24に沿って軸方向に延びる周囲壁106と、遠位部102における径方向に周囲壁106から内向きに延びる軸方向端壁108とを有している。実施形態では、周囲壁106および軸方向端壁108は内部104を画定する。周囲壁106は、外径112を伴う外面110と、内径116を伴う内面114と、支持部材30a〜30dが貫いて延び得る開口118a
1〜118d
2とを有し得る。開口118a
1〜118d
2は、流体が内部104から出て行くことを可能にするように構成され得る。
図10Bを参照すると、図示されている実施形態では、周囲壁106は4つの対の開口118a
1〜118d
2を有し、各々の対は個々の支持部材30a〜30dに対応している(
図27において最も良く見える)。各々の対における2つの開口(例えば、118a
1、118a
2)は、実施形態によれば、長手方向軸24の周りで互いに直径方向で反対である。当業者は、周囲壁106が、他の実施形態によれば、8つ未満または8つ超の開口を有し得ることを理解するであろう。
図10Aによれば、開口118a
1〜118d
2は、長さ120と幅122とを有し得る。図示されている実施形態では、開口118a
1〜118d
2は、概して同じ大きさおよび形状を有しているが、他の実施形態では、開口は異なる大きさおよび形状を有してもよい。図示されている実施形態では、各々の開口118a
1〜118d
2は、概して、丸くされた角を伴う矩形の形状であり、外面112および内面114において、実質的に同じ大きさおよび形状を有している。しかしながら、各々の開口が、外面112および内面114において、異なる大きさおよび/または形状を有してもよい。実施形態では、開口118a
1〜118d
2の各々の対は、軸方向で、近位で隣接する対の開口118a〜118dからある距離でずらされてもよい。例えば、限定されることなく、
図10Aで最も良く見えるように、開口118a
1、118a
2は軸方向で最も近位に配置され、開口118b
1、118b
2、次に開口118c
1、118c
2、最後に開口118d
1、118d
2が続く。当業者は、開口118a〜118dが互いに対していくつかの方法で配置されてもよいこと、および連続的なずれの順番が変えられてもよいことを理解するであろう。さらに、開口118a
1〜118d
2は、互いにずらされなくてもよく、代わりに、長手方向軸24に沿って同じ径方向の平面に位置してもよい(つまり、開口118a
1〜118d
2は、軸方向で実質的に位置合わせされてもよい)。軸方向端壁108は内面124と外面126とを有してもよい。一部の実施形態によれば、軸方向端壁108の外面126は、周囲壁106の外面110から延びてもよく、軸方向端壁108の内面124は、周囲壁106の内面114から延びてもよい。実施形態では、軸方向端壁108の内面124は、長手方向軸24に位置付けられた頂部128を有し、概して形状が円錐形である。しかしながら、内面124がいくつかの輪郭または形状を取り得ることを理解されたい。例えば、限定されることなく、内面124は平坦または丸くされてもよい。軸方向端壁108の外面126は、一部の実施形態によれば、丸くされてもよい。
【0060】
図11〜
図16は、概して、
図2に示されている電極支持構造アセンブリ12の支持部材30aの様々な図を示している。1つだけの支持部材30aが
図11〜
図16に示されているが、支持部材30b〜30dは、図示されている実施形態における支持部材30aと同一である。支持部材30a〜30dが同一であることは、アセンブリ12の製作をよりコスト効果のあるものとする。しかしながら、支持部材30a〜30dが、他の実施形態では、大きさおよび形状において同一である必要がないことを理解されたい。
【0061】
図11は、
図2に示されている支持部材30aの等角図である。支持部材30a〜30dは、歪めることができ、作業中に異なる形態を取るように構成されている。例えば、限定されることなく、電極支持構造アセンブリ12は(組み立てられると)、支持部材30a〜30dの各々が、径方向外向きに広がる、または、弓形に曲がることができる「バスケット」を備え得る(
図2において最も良く見える)。「バスケット」の具体的な形状は変わることができる。例えば、限定されることなく、支持部材30a〜30dのうちの1つもしくは複数は、長手方向軸24から離れるように、アセンブリ12の長さに沿って、径方向外向きに(互いに対して)均一に広がる、または、弓形に曲がることができ、または、支持部材30a〜30dのうちの1つもしくは複数は、アセンブリ12の長さに沿って、径方向外向きに異なる大きさで広がる、または、弓形に曲がることができる。結果生じる「バスケット」は、概して、一部の実施形態によれば、アセンブリ12の長手方向軸24の周りに対称である。「バスケット」形が詳しく述べられているが、支持部材30a〜30dは、様々な実施形態によれば、任意の数の他の形状を取ることができる。第1のキャップ26、28と支持部材30a〜30dとは、長手方向軸24に沿って延びているが、それら自体の個別の長手方向軸を、各々の軸が互いに平行ある、または、互いにある角度にある状態で、有してもよい。
【0062】
支持部材30aは、近位部130a、132aと、中間部134a、136aと、遠位部138aとを有し得る。図示されている実施形態では、支持部材30aは、1つの連続する概して円形の部品であるが、当業者は、支持部材30aが任意の数の別々の部品であってもよいことを理解するであろう。例えば、限定されることなく、支持部材30aは、2つの概して半円形の部材を形成するために、遠位部138aにおいて切断されてもよい。一実施形態では、近位部130a、132aは、概して、互いに平行であり、アセンブリ12の長手方向軸24と平行である。
【0063】
図15は、形成前の
図11の支持部材30aの近位部130a、132aの平面図である(あたかも、支持部材30aが真っ直ぐに曲げられずに置かれているかのようになっている)。各々の支持部材30a〜30dの近位部130a〜130d、132a〜132d(
図15に示されている支持部材30aの近位部130a、132a)は、
図17〜
図24に関連して本明細書において後でより詳しく記載されるように、一体に結合されるように、および、カテーテル本体20の遠位部22に結合されるように、構成されている(
図1に示されている)。なおも
図15を参照すると、近位部130a、132aは、指示スロット140a、142aと、抑制スロット144a、146aとを各々備えている。支持部材30aを大まかに円の形状(
図11に示されているような形)へと形成した後、指示スロット140a、142aは、概して互いに
正反対であり、抑制スロット144a、146aも概して互いに
正反対である。実施形態では、指示スロット140a、142aは、アセンブリ12を製作するときの視覚的な助けとして機能する。例えば、限定されることなく、指示スロット140a、142aは、組み立ての前、最中、または後に、支持部材30aを切断するための場所を指示できる。
図18〜
図20に関連して本明細書において後でより詳しく記載されるように、抑制スロット144a、146aは、支持部材30aの近位部132a、134aを軸方向で固定するように構成されており、幅148、150と、長さ152、154と、各々が径方向に延びている内側縁156a、158a、160a、162aとを各々有し得る。内側縁156a、158a、160a、162aは、長手方向軸24に対して概して垂直であるとして示されているが、当業者は、縁156a、158a、160a、162aが長手方向軸24に対して様々な角度で延びてもよいことを理解するであろう。支持部材30aは、(
図16に示されている)側部164a、166aを含んでいる。一実施形態では、近位部130aの指示スロット140aおよび抑制スロット144aは、側部164aに配置されており、第1の径方向を向いてもよく、近位部132aの指示スロット142aおよび抑制スロット146aは、側部166aに配置されており、(軸24の周りに)第1の径方向から概して180度である第2の径方向を向いてもよい。図示されている実施形態では、各々のスロット140a、142a、144a、146aは、丸められた角を有する。他の実施形態では、角は丸められなくてもよい。
【0064】
ここで
図16を参照すると、実施形態では、支持部材30aは、丸められた角を伴う概して矩形の断面を有している。一部の実施形態によれば、支持部材30aは、概して、その長さを通じて同じ断面の形状を有している。しかしながら、支持部材30aは、その長さを通じて、異なる場所において異なる断面を有してもよいことを理解されたい。図示されている実施形態では、支持部材30aは、その長さを通じて、実質的に同じ幅を有している。しかしながら、支持部材30aが、近位部130a、132a、中間部134a、136a、および/または遠位部138aを通じて、異なる幅(および、他の寸法)を有してもよいことを理解されたい。
【0065】
ここで
図12〜
図14を参照すると、図示されている実施形態では、支持部材30aの中間部134a、136aがそれぞれ近位部130a、132aから延びており、遠位部138aに連結している。実施形態では(および、本明細書において先により詳しく記載されているように)、中間部134a、136aは電極40を支持するように構成されている。遠位部138aは、中間部134a、136aに結合するように構成されており、軸方向に突出し、中間部134a、136aから長手方向軸24に向かって径方向内向きに延び、曲率半径172(
図14において最も良く見える)を有するノーズ170aを備えている。ノーズ170aは、中間部134a、136aに連結する場所で曲率半径174、176を有してもよい。ノーズ170aは丸くされているように示されているが、ノーズ170aは、他の実施形態によれば、様々な形状および/または曲率を取ってもよい。ノーズ170aは、キャップ28の内部104におけるそれ自体の移動を抑制するように(
図26において最も良く示されている)、構成および/または成形されてもよい。さらに、ノーズ170aは、形状がプラグ26の先細部66および遠位先端68の少なくとも一方に対応してもよい(
図26)。
【0066】
図17〜
図25は、概して、本教示の一実施形態によれば、近位サブアセンブリ32へのアーム30’の結合と、それに伴って用いられる構成部品とを示している。
図17は、
図3に示されている近位サブアセンブリ32の部分的に分解された図である。近位サブアセンブリ32は、抑制環体182と、捩じれ環体184と、保持環体186とを備え得る。
図18〜
図20は、抑制環体182の様々な図を概して示している。図示されている実施形態では、抑制環体182と捩じれ環体184とは、それらに含まれる溝の幅を除いて(本明細書において後でより詳しく記載される)、同じ全体的な形状を有している。抑制環体182は、支持部材30a〜30dと結合し(支持部材30aに関して
図15に示されているように、支持部材30a〜30dにおける抑制スロット144a〜144d、146a〜146dを介して)、(支持部材30aに関して
図11〜
図12に見られるように)軸方向における支持部材30a〜30dの近位部130a〜130d、132a〜132dの移動を抑制するように構成されている。しかしながら、支持部材30a〜30dが柔軟であるため、支持部材30a〜30dの他の部分、すなわち、中間部分134、136および遠位部138は、軸方向に移動できる(
図11〜
図12に示されている)。
【0067】
具体的に
図20を参照すると、図示されている実施形態では、抑制環体182は、外径188を有し、近位面190と、遠位面192と、各々が幅196と長さ198とを有する8箇所の溝194a
1〜194d
2とを備える。図示されている実施形態では、抑制環体182は、1つの支持部材30a〜30dの1つの近位部130a〜130dまたは132a〜132dを支持するように構成されている。例えば、限定されることなく、溝194a
1、194a
2(互いに直径方向で反対とされている)は、支持部材30aの近位部130a、132aをそれぞれ支持するように構成されている。同様に、溝194b
1、194b
2は、支持部材30bの近位部130b、132bをそれぞれ支持でき、溝194c
1、194c
2は、支持部材30cの近位部130c、132cをそれぞれ支持でき、溝194d
1、194d
2は、支持部材30dの近位部130d、132dをそれぞれ支持できる。
図17では、明瞭にするために、支持部材30aの近位部130a、132aだけが符号付けされている。図示されている場合、他の支持部材30b〜30dは、適切であるように、文字「b」、「c」、および「d」で終わる同様の符号を含むことになる。一部の実施形態では、抑制環体182における溝194a
1〜194d
2の数は、支持部材30a〜30dの近位部130a〜130d、132a〜132dの数に対応してもよい。図示されている実施形態では、2つの近位部130a〜130d、132a〜132dを各々が伴う4つの支持部材30a〜30dがあるため、抑制環体182に8箇所の溝194a
1〜194d
2がある。しかしながら、当業者は、抑制環体における溝の数が異なってもよく、支持部材および/または支持部材の近位部の数に必ずしも相関しなくてもよいことを理解するであろう。さらに、他の実施形態によれば、支持部材30a〜30dのすべての近位部130a〜130d、132a〜132dが抑制環体182内に固定されなくてもよい。図示されている実施形態では、支持部材30a〜30dは同一の部品であり、したがって、抑制スロット144a〜144d、146a〜146d(抑制スロット144a、146aが
図15に示されている)すべてが、支持部材30a〜30dの長さに沿って同じ相対位置にある。しかしながら、抑制スロット144a〜144d、146a〜146dの位置が異なってもよいことを理解されたい。例えば、限定されることなく、支持部材30aにおける抑制スロット144a、146aは、ノーズ170a〜170dの軸方向の変位を相殺するために、支持部材30dにおいて抑制スロット144d、146dからずらされてもよい(
図26〜
図27との関連で後でより詳しく説明されることになるように、軸方向におけるノーズ170a〜170dの重ね合わせのため)。
【0068】
図示されている実施形態では(
図15において最も良く見えるように)、支持部材30aのスロット144a、146aの縁156a、158aは、抑制環体182の近位面190と接触し、支持部材30aのスロット144a、146aの縁160a、162aは、抑制環体182の遠位面192と接触する。この構成は、軸方向における支持部材30aの近位部130a、132aの移動を抑制する。溝194a
1〜194d
2の幅196と、溝194a
1〜194d
2内に配置される支持部材30a〜30dの一部分の幅とは、それに応じて設計され得る。例えば、限定されることなく、溝194a
1〜194d
2の幅196は0.0115インチとすることができ、溝194a
1〜194d
2内に配置される支持部材30a〜30dの一部分の幅は0.010インチとすることができる。さらに、溝194a
1〜194d
2の長さ198と、支持部材30a〜30dのスロット144a〜144d、146a〜146dの長さ152、154とは、それに応じて設計され得る。例えば、限定されることなく、溝194a
1〜194d
2の長さ198は0.020インチとでき、支持部材30a〜30dのスロット144a〜144d、146a〜146dの長さ152、154は0.024インチとすることができる。
【0069】
ここで
図21〜
図23を参照すると、捩じれ環体184が抑制環体182の遠位に配置でき、支持部材30a〜30dの近位部130a〜130d、132a〜132dと結合し、長手方向軸24の周りでの支持部材30a〜30dの近位部130a〜130d、132a〜132dの回転を抑制するように構成され得る。しかしながら、支持部材30a〜30dは柔軟であるため、支持部材30a〜30dの他の部分、すなわち、中間部分134a〜134d、136a〜136dおよび遠位部138a〜138dは、回転方向に若干捩れることができる。図示されている実施形態では、捩じれ環体184は、外径200を有し、近位面202と、遠位面204と、幅208および長さ210を各溝206a
1〜206d
2が有する8つの溝206a
1〜206d
2とを備え、支持部材30a〜30dの1つの近位部130a〜130dまたは132a〜132dを支持するように構成されている。例えば、限定されることなく、溝206a
1、206a
2(互いに直径方向で反対とされている)は、支持部材30aの近位部130aおよび近位部132aをそれぞれ支持するように構成されている。同様に、溝206b
1、206b
2は、支持部材30bの近位部130b、132bをそれぞれ支持でき、溝206c
1、206c
2は、支持部材30cの近位部130c、132cをそれぞれ支持でき、溝206d
1、206d
2は、支持部材30dの近位部130d、132dをそれぞれ支持できる。捩じれ環体184における溝206a
1〜206d
2の数は、支持部材30a〜30dの近位部130a〜130d、132a〜132dの数に対応してもよい。図示されている実施形態では、2つの近位部130a〜130d、132a〜132dを各々が伴う4つの支持部材30a〜30dがあるため、捩じれ環体184に8箇所の溝206a
1〜206d
2がある。しかしながら、当業者は、捩じれ環体における溝の数が異なってもよく、支持部材および/または支持部材の近位部の数に必ずしも相関しなくてもよいことを理解するであろう。さらに、他の実施形態によれば、支持部材30a〜30dのすべての近位部130a〜130d、132a〜132dが捩じれ環体184内に固定されなくてもよい。
【0070】
図示されている実施形態では、捩じれ環体184の近位面202が、軸方向で抑制環体182の遠位面192に当接する(
図17において最も良く見える)。しかしながら、他の実施形態によれば、捩じれ環体184は、抑制環体182に当接しなくてもよい、および/または、抑制環体182の近位に配置されてもよい。さらに、抑制環体182と捩じれ環体184とは、2つの別々の環体というよりも、1つの部品となるように構築されてもよい。当業者は、必ずしもすべての環体182、184、186が必要とは限らない可能性があることを理解するであろう。図示されている実施形態では、支持部材30a〜30dのすべての近位部130a〜130d、132a〜132dの縁164a〜164d、166a〜166d(
図16に示されている縁164a、166a)が、長手方向軸24の周りの回転を抑制するために、溝206a
1〜206d
2内に配置される。溝206a
1〜206d
2の幅208と、溝206a
1〜206d
2内に配置される支持部材30a〜30dの一部分の幅とは、それに応じて設計され得る。例えば、限定されることなく、溝206a
1〜206d
2の幅208は0.0155インチとすることができ、溝206a
1〜206d
2内に配置される支持部材30a〜30dの一部分の幅は0.014インチとすることができる。
【0071】
ここで
図17および
図24を参照すると(明瞭にするために
図17では流体送達路46が取り外されている)、保持環体186は、抑制環体184および捩じれ環体182の周りに配置でき、抑制環体184と捩じれ環体182との少なくとも一方に対して支持部材30a〜30dの近位部130a〜130d、132a〜132dを固定するように構成され得る。
図24に示されているように、保持環体186は、外面212と、内面214と、内径215とを含み得る。
図17に示されているように、保持環体186は、近位面216と、遠位面218と、幅220と、開口222、224とをさらに備え得る。内面214は、支持部材30a〜30dの近位部130a〜130d、132a〜132d、ならびに/または、抑制環体182および捩じれ環体184に接触するように構成されている。例えば、限定されることなく、保持環体186の内径215は0.092インチとすることができ、抑制環体182の外径188と捩じれ環体184の外径200とは、一実施形態によれば、0.0875インチとすることができる(直径188、200は、それぞれ
図20および
図23において示されている)。開口222、224は、より大きな接着強さを可能にするために、エポキシまたは接着剤で充填されるように構成されてもよい。図示されている実施形態では、8つの開口222、224があり、4つの開口222は、円形であり、軸方向で幅220に沿って中心に配置されており、4つの開口224は、半円形であり、遠位面218に沿って配置されている。しかしながら、当業者は、様々な形状および大きさを伴う開口が多かれ少なかれあり得ることを理解するであろう。さらに、保持環体186の幅220は0.040インチとすることができ、抑制環体182および捩じれ環体184の幅196、208(それぞれ
図19および
図22で見られる)は、各々0.020インチとすることができる。
図17で最も良く見られるように、図示されている実施形態では、支持部材30a〜30dは、捩じれ環体および保持環体の遠位面204、218にそれぞれ当接する非導電性の被覆38で、環体182、184、186に、または、環体182、184、186内に結合される。
【0072】
図25は、細長カテーテル本体20と
図3のアセンブリ12’との間の連結の断面図である。実施形態では、流体送達路46は長手方向軸24に沿って延び得る。実施形態では、流体送達路46は、ポート225などの少なくとも1つのポートを備え得る。ポート225は、流体が流体送達路46から出て行くことを可能にすることができ、カテーテル本体20の外側で近位サブアセンブリ32の近くに位置付けられ得る。当業者は、ポート225がカテーテル本体20の外側で長手方向軸24に沿う任意の位置に位置付けられ得ることを理解するであろう。さらに、図示されている実施形態におけるカテーテル・システム10が、ポート225を介した近位サブアセンブリ32と、開口118a
1〜118d
2を介した遠位サブアセンブリ23(
図2に示されている)との近くでの洗浄を可能にするにも拘わらず、カテーテル・システム10は、1つのサブアセンブリ32、23において、および/または、それらの間の位置において、洗浄を可能にするだけであり得る。さらに、別の実施形態では、流体送達路46は、長手方向軸24の周りに120度離間されている、軸24に沿って同じ長手方向位置にある3つのポートを含み得る。他の実施形態では、任意の数のポートがあってもよく、それらのポートは、長手方向軸24に沿う様々な位置、および、長手方向軸24の周りの様々な位置にあってよい。さらに、ポートは、同じ大きさまたは異なる大きさであってよく、(図示されているような)円形以外の形態であってもよい。
【0073】
図26〜
図27は、概して、遠位サブアセンブリ23における
図2の電極支持構造アセンブリ12の一部分を示している。特に
図26を参照すると、図示されているように、流体送達路46は、流体がプラグ26の近位部42においてルーメン52に入り、遠位先端68に向かって進むように、プラグ26のコネクタ部48に連結されている。実施形態では、キャップ28は、プラグ26の環体部62において、プラグ26にレーザ溶接されている。例えば、限定されることなく、キャップ28は、環体部62がキャップ28に接触する環体部62に沿う4つの異なる領域で、プラグ26にレーザ溶接され得る。別の実施形態では、キャップ28は、円筒部64がキャップ28に接触する場所で円筒部64に沿って、プラグ26にレーザ溶接され得る。なおも別の実施形態では、プラグ26およびキャップ28は、ネジを用いて一体に結合され得る。ネジは、環体部62を通ってキャップ28の周囲壁110へと、および/または、キャップ28の周囲壁110を通ってプラグ26の円筒部64へと、延びることができる。当業者は、プラグ26およびキャップ28が当技術分野で知られている様々な機構を用いて結合され得ることを理解するであろう。
図27を参照すると、図示されている実施形態では、キャップ28の開口118a
1、118a
2および118b
1、118b
2がプラグ26の通路90、92と位置合わせされている。しかしながら、キャップ28はプラグ26に対していくつかの方法で配向され得る。プラグ26がキャップ28と軸方向で位置合わせされてもよい一方、それらが回転方向で位置合わせされることは必要ない。このような回転方向の並びは、製作をより高価にさせてしまう可能性がある。
【0074】
図26に戻って参照すると、図示されている実施形態では、開口118a
1、118a
2は、プラグ26の先細部66が径方向で開口118a
1、118a
2と位置合わせされるように、プラグ26の先細部66の周りに配向されている。また、図示されている実施形態では、プラグ26の遠位先端68は、開口118b
1〜118d
2の一部分に概して隣接しており、径方向で開口118a
1、118a
2に隣接していない。別の言い方をすれば、図示されている実施形態では、開口118b
1〜118d
2の一部分は、径方向でプラグ26の遠位先端68を覆って配置されている。しかしながら、当業者は、キャップ28に対するプラグ26の寸法(したがって、先細部66および開口118a
1〜118d
2の寸法)が他の実施形態によれば異なり得ることを、理解するであろう。
【0075】
図26〜
図27に示されているように、各々の支持部材30a〜30dは、一対の直径方向で反対とされた開口118a
1〜118d
2を通じて延び、支持部材30a〜30dのノーズ170a〜170dが、一部の実施形態によれば、プラグ26の遠位先端68の遠位においてキャップ28の内部104に配置されている。このような構成は、キャップ28の内部104内でのノーズ170a〜170dの移動を抑制できる。図示されている実施形態では、アーム30a(軸方向でプラグ26にすぐ隣接している)のノーズ170aの曲率半径172(
図14に示されている)は、先細部66と、遠位先端68の曲率半径94とに対応している。このようにして、プラグ26は、ノーズ170a〜170dの移動を抑制するようにさらに構成できる。しぼみまたは拡張の間のあるとき、ノーズ170aは、先細部66および/または遠位先端68に止まることができる。他のときには、ノーズ170aは開口118a
1、118a
2において浮遊でき、プラグ26と物理的に接触し得ない。
図26を具体的に参照すると、支持部材30a〜30dのノーズ170a〜170dは、長手方向軸24に沿って重なり得る。図示されている実施形態では、支持部材30aは、概して鉛直位置で配向され、最も近位の位置に配置されており、支持部材30bは、アーム30aの遠位に配置され、概して水平位置で配置されており、支持部材30cは、支持部材30bの遠位に配置され、概して、(
図27において図示されているようにアセンブリ12を見るとき)支持部材30bから長手方向軸24の周りに時計回りに45度で配向されており、支持部材30dは、最も遠位の位置に配置され、概して、(
図27において図示されているようにアセンブリ12を見るとき)支持部材30aから長手方向軸24の周りに時計回りに45度で配向されている。しかしながら、当業者は、支持部材30a〜30dが、他の実施形態によれば、様々な異なる方法で重ねられ、様々な開口118a
1〜118d
2を通じて延びていてもよいことを理解するであろう。支持部材30a〜30dのノーズ170a〜170dは、しぼみおよび/または拡張の間の様々なときに、互いに接触できる。
【0076】
開口118a
1〜118d
2の長さ120および幅122(
図10Aに示されている)は、拡張およびしぼみの間、支持部材30a〜30d(および、それらのノーズ170a〜170d)の移動を受け入れるように設計され得る。一部の実施形態では、開口118a
1〜118d
2は、支持部材30a〜30dのノーズ170a〜170dが開口118a
1〜118d
2を通じてキャップ28の内部104から出てしまうことを可能にするほど大きくあるべきではない。しかしながら、開口118a
1〜118d
2は、拡張およびしぼみの間、支持部材30a〜30dが自由に移動するのを妨げるほど小さくあるべきでもない。例えば、限定されることなく、一部の実施形態では、開口118a
1〜118d
2の長さ120は0.030インチであり、開口118a
1〜118d
2の幅122は0.0155インチであり、支持部材30a〜30dの幅228は0.014インチであり、ノーズ170a〜170dの曲率半径174および176、172はそれぞれ0.025インチおよび0.020インチである(各々、支持部材30a〜30dの部品中心線へと測定され、寸法の図示については、
図10A、
図14、および
図27を参照)。また、開口118a
1〜118d
2の寸法は、血液など、体の中の他の流体の流れに影響を与える可能性がある。例えば、限定されることなく、開口がより大きくなると、キャップ28の周囲壁110にわたる正圧は、血液がキャップ28の内部104の内側で流れることができるように、より小さくなる。しかしながら、開口がより小さくなると、血液が内部104から締め出されることになる可能性がより高くなる。
【0077】
流体がプラグ26のルーメン52を出ると、流体の一部分が、(図示されている実施形態では)遠位先端68にすぐ隣接して配置されている支持部材30aに接触し、遠位先端68の通路90、92を通って進む。先細部66、遠位先端68、通路90、92、および支持部材30a〜30dのノーズ170a〜170dは、流体がプラグ26のルーメン52を自由に出ることを可能にし、流体がルーメン52から出るのを妨げないように、または、実施不可能に抑制しないように、設計されている。例えば、限定されることなく、支持部材30aの幅228(したがって、ノーズ170aの幅)が通路90、92の幅97、99と等しい場合、流体はルーメン52において実施不可能に抑制される可能性がある(幅97、99は
図8に示されている)。したがって、一部の実施形態によれば、通路90、92の幅97、99は、支持部材30a〜30dの幅228より小さくてもよい。他の実施形態によれば、通路90、92の幅97、99は、支持部材30a〜30dの幅228より大きくてもよい。流体は、開口118a
1〜118d
2を通って、キャップ28の内部104から最終的に出ることができる。
【0078】
いくつかの実施形態が、ある特定の具体性を伴って先に記載されてきたが、当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、開示された実施形態に多くの変更を行うことができる。すべての方向性の言及(例えば、正、負、上方、下方、上向き、下向き、左、右、左向き、右向き、上、下、上方、下方、鉛直、水平、時計回り、および反時計回り)は、本開示の読者の理解を支援する識別の目的のためだけに使用されており、実施形態の位置、配向、または使用について具体的に限定を作り出してはいない。結合の言及(例えば、取り付けられる、結合される、連結されるなど)は、幅広く解釈されるものであり、要素同士の連結の間に中間部材を含んでもよく、要素同士の間の相対移動を含んでもよい。このようにして、結合の言及は、2つの要素が直接的に連結され、互いに固定された関係にあることを必ずしも暗示していない。また、「電気的に連結される」および「通信している」という用語は、有線および無線の両方の連結および通信を網羅するように幅広く解釈されるように意味されている。先の記載に含まれている、または、添付の図面に示されているすべての事項は、限定ではない単なる例示として解釈されることが、意図されている。詳細または構造における変更は、添付の特許請求の範囲に規定されている開示から逸脱することなく行われ得る。
【0079】
本明細書において参照により組み込まれると言われている全部または一部における任意の特許、公報、または他の開示材料は、組み込まれた材料が、ここで適用されている定義、文言、または、本開示で記載されている他の開示材料と矛盾しない限りまでにおいて、本明細書に組み込まれる。このようにして、必要とされる限りにおいて、本明細書で明確に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込まれているあらゆる矛盾する材料に優先する。本明細書において参照により組み込まれると言われているが、ここで適用されている定義、文言、または本明細書に記載されている他の開示材料と矛盾する任意の材料またはその一部は、組み込まれる材料とここで適用される開示材料との間に矛盾が生じない限りにおいて、組み込まれるだけである。
【0080】
1つまたは複数の具体的な実施形態が図示および記載されてきたが、様々な変更および改良が本教示の精神および範囲から逸脱することなく行われ得ることは、当業者によって理解されよう。
以下は、出願時の特許請求の範囲に記載の要素である。
[項目1]
長手方向軸を画定し、流体送達路に連結するように構成されたプラグであって、
(i)前記流体送達路から流体を受け入れるように構成され、軸方向に延び、軸方向遠位端を備えるルーメン、および、
(ii)前記ルーメンの前記軸方向遠位端に隣接し、第1の通路を備える遠位先端、
を備える前記プラグと、
前記プラグの少なくとも一部分の周りに配置されるキャップであって、
(i)前記軸方向に延び、複数の開口を備える第1の壁、および、
(ii)径方向で前記第1の壁から内向きに延びる第2の壁であって、前記第1の壁と前記第2の壁とが、前記プラグの前記遠位先端が中に配置される内部を画定する、前記第2の壁、
を備える前記キャップと、
複数の支持部材であって、それぞれの指示部材が前記キャップの前記内部に少なくとも部分的に配置される遠位部を備えており、前記キャップが、前記キャップに対する前記複数の支持部材の前記遠位部の相対移動を抑制するように構成される、前記複数の支持部材と、
を備え、
前記プラグの前記第1の通路と、前記複数の支持部材のうちの少なくとも1つとが、流体を、前記プラグの前記ルーメンを出た後に誘導するように構成される、電極支持構造アセンブリ。
[項目2]
前記複数の支持部材の前記遠位部が、それぞれ、前記軸方向で突出し、前記キャップの前記内部において前記支持部材の移動を抑制するように構成されたノーズを備える、項目1に記載のアセンブリ。
[項目3]
前記複数の支持部材の前記遠位部の前記ノーズが前記長手方向軸に沿って重なる、項目2に記載のアセンブリ。
[項目4]
前記複数の支持部材の前記遠位部の前記ノーズは、前記プラグの先細部と前記遠位先端との少なくとも一方に形状が対応する、項目2に記載のアセンブリ。
[項目5]
前記プラグが、前記複数の支持部材の前記遠位部の移動を抑制するように構成される、項目1に記載のアセンブリ。
[項目6]
前記複数の開口が、前記流体が前記キャップの前記内部から出て行くことを可能にするように構成される、項目1に記載のアセンブリ。
[項目7]
前記プラグが、前記流体を、前記プラグの前記ルーメンを出た後に誘導するように構成された第2の通路をさらに備える、項目1に記載のアセンブリ。
[項目8]
前記第1の通路および前記第2の通路が、前記プラグの前記遠位先端と前記長手方向軸とを横切って延び、前記長手方向軸と垂直であり、前記第2の通路が前記第1の通路と垂直である、項目7に記載のアセンブリ。
[項目9]
前記第1の通路および前記第2の通路が、前記ルーメンの前記軸方向遠位端の遠位である、項目7に記載のアセンブリ。
[項目10]
前記プラグが、前記遠位先端の近位に先細部をさらに備え、前記先細部が、前記軸方向において前記ルーメンの前記軸方向遠位端に向かって先細とされる、項目1に記載のアセンブリ。
[項目11]
前記複数の開口のうちの第1の開口および第2の開口が、径方向において前記プラグの前記先細部と位置合わせされる、項目10に記載のアセンブリ。
[項目12]
前記複数の開口が前記軸方向において実質的に位置合わせされる、項目1に記載のアセンブリ。
[項目13]
前記複数の支持部材が、
前記キャップの前記複数の開口のうちの第1の対を通じて延びる第1の支持部材と、
前記キャップの前記複数の開口のうちの第2の対を通じて延びる第2の支持部材と、
前記キャップの前記複数の開口のうちの第3の対を通じて延びる第3の支持部材と、
前記キャップの前記複数の開口のうちの第4の対を通じて延びる第4の支持部材と、
を備える、項目1に記載のアセンブリ。
[項目14]
前記複数の開口のうちの前記第1の対、前記第2の対、前記第3の対、および前記第4の対が、前記軸方向において互いにずらされる、項目11に記載のアセンブリ。
[項目15]
前記複数の支持部材が、形状および大きさにおいて互いに実質的に同様である、項目1に記載のアセンブリ。
[項目16]
前記複数の支持部材が第1、第2、第3、および第4の支持部材を備え、前記複数の支持部材の前記遠位部が、
前記第1の支持部材の第1の遠位部と、
前記第1の遠位部の遠位に配置される前記第2の支持部材の第2の遠位部と、
前記第2の遠位部の遠位に配置される前記第3の支持部材の第3の遠位部と、
前記第3の遠位部の遠位に配置される前記第4の支持部材の第4の遠位部と、
を備える、項目1に記載のアセンブリ。
[項目17]
長手方向軸、近位部、および遠位部を伴う電極支持構造アセンブリであって、
前記軸方向において延びる第1の近位部、および、前記第1の近位部と概して平行な第2の近位部を備える支持部材と、
前記アセンブリの前記近位部に配置され、前記支持部材の前記第1の近位部および前記第2の近位部を前記軸方向において抑制するように構成された抑制環体と、
前記アセンブリの前記近位部に配置され、前記支持部材の前記第1の近位部および前記第2の近位部の前記長手方向軸方向の周りでの回転を抑制するように構成された捩じれ環体と、
前記抑制環体と前記捩じれ環体との少なくとも一方を部分的に包囲し、前記抑制環体と前記捩じれ環体との少なくとも一方に対して前記支持部材の前記第1の近位部および前記第2の近位部を固定するように構成された保持環体と、
を備える電極支持構造アセンブリ。
[項目18]
前記支持部材が、第1の側と、前記第1の側の直径方向で反対の第2の側とを備え、前記支持部材の前記第1の近位部が、前記第1の側に配置される第1のスロットを備え、前記支持部材の前記第2の近位部が、前記第2の側に配置される第2のスロットを備える、項目17に記載のアセンブリ。
[項目19]
前記支持部材の前記第1および第2の近位部の前記第1および第2のスロットが、それぞれ、前記抑制の第1および第2の溝を介して、前記抑制環体と結合する、項目18に記載のアセンブリ。
[項目20]
前記支持部材の前記第1および第2の近位部が、前記捩じれ環体の第1および第2の溝を介して、前記捩じれ環体と結合する、項目17に記載のアセンブリ。