(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
多結晶質シリコンの製造方法であって、少なくとも一基の反応器中に存在する支持体上に多結晶質シリコンを堆積させ、多結晶質シリコンロッドを得る工程と、前記少なくとも一基の反応器から前記多結晶質シリコンロッドを取り出す工程と、前記取り出した多結晶質シリコンロッドをチャンクに粉砕する工程とを含んでなり、前記少なくとも一基の反応器から前記多結晶質シリコンロッドを取り出すことに続いて、及び前記取り出した前記多結晶質シリコンロッドをチャンクに粉砕することの前に、前記多結晶質シリコンロッドを、前記ロッドの直径および少なくとも一つの更なる特徴に基づいて、少なくとも2つの品質区分に分類し、前記少なくとも2つの品質区分が、別々の異なった粉砕する工程に送られ、前記少なくとも一つの更なる特徴は、
−前記ロッドにおける場所、
−前記反応器中にある前記ロッドの位置、
−前記ロッドの、機械的、熱的若しくは電気的方法による自然の又は分裂による破壊特性、
−前記ロッドの、熱的励起、電気的励起若しくは光学的励起後又は非励起状態における発光スペクトル、
−前記ロッドの吸収スペクトル、
−前記ロッドの長さ、
−前記ロッドの重量、
−前記ロッドの多孔度、
−前記ロッドの密度、
−前記ロッドの表面汚染度又は全体汚染度であって、
・金属、非金属又は組成物による表面汚染度、
・金属、非金属又は組成物による全体汚染度、
・シリコン粉塵を含む粉塵による表面汚染度、
から選択される、表面汚染度又は全体汚染度、
−前記ロッドの取り出しの際及び分類までの時間における、空気の温度及び汚染物質を含む空気の組成、
−フィラメントロッドとシリコンの界面(中間層)の色、厚さ、組成物及び強度、
−前記ロッドの臭気、
−前記ロッドの機械的励起後の音、
−前記ロッドの固有振動周波数、
−前記ロッドの電気抵抗、
−電磁波に対する前記ロッドの屈折率、
−前記ロッドのX線回折能、
−前記ロッドのX線吸収能、
−前記ロッドの同位体組成、
−前記ロッドの表面反射率、
−前記ロッドの破壊表面の反射率、
−前記ロッドのインピーダンス、
−前記ロッドの結晶構造、
−前記ロッドの内部又は表面領域における、結晶子のサイズ、タイプ、形状及び配置、
−前記ロッドと化学物質の反応性、
−前記ロッドの硬度、
−前記ロッドの曲げ強度、
−前記ロッドの引張強度、
−前記ロッドの圧縮強度、
−前記ロッドのせん断強度、
−前記ロッドの応力、
−前記ロッドの熱電導性、
−前記ロッドの電磁透過性、
−前記ロッドの中性子回折能、
−前記ロッドの中性子吸収能、
−前記ロッドの核スピン共鳴能、
−前記ロッドの電気的キャパシタンス、
−前記ロッドの電磁誘導性、
−前記ロッドの磁化、
−前記ロッドの磁気モーメント、
−前記ロッドの磁性感受性、
−前記ロッドの放射線度、
−前記ロッドの表面又は破壊表面の熱移動係数、
−前記ロッドの電気的分極率、
−前記ロッドの電気的透過率、
−前記ロッドの色、
−前記ロッドの光沢、
−前記ロッドの表面上にあるステイン、
−前記ロッドの表面構造、
−前記ロッド内部の空隙の存在又は不在、
またはそれらの任意の組合である、方法。
前記多結晶質シリコンロッドのチャンクへの前記粉砕に続いて、多孔度、亀裂、孔、及びステインからなる群から選択される少なくとも一つの特徴に基づいて前記チャンクの分類を行い、分類が、少なくとも2つの品質区分になる様に行われる、請求項1に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
多結晶質シリコン(略してポリシリコン)は、チョクラルスキー(CZ)又は帯域融解(FZ)法による半導体用単結晶シリコンを製造するための、及び光起電力用のソーラーセルを製造するための、様々な延伸及びキャスティング方法により単又は多結晶シリコンを製造するための出発材料として使用される。
【0003】
多結晶質シリコンは、一般的にシーメンス法により製造される。この方法では、ベル−ジャー形状反応器(「シーメンス反応器」)中で、支持体、典型的にはシリコンの細いフィラメントロッドを、電流を直接通すことにより、加熱し、水素及び一種以上のケイ素含有成分を含んでなる反応ガスを導入する。
【0004】
典型的には、使用するケイ素含有成分は、トリクロロシラン(SiHCl
3、TCS)又はトリクロロシランとジクロロシラン(SiH
2Cl
2、DCS)及び/又はテトラクロロシラン(SiCl
4、STC)の混合物である。あまり一般的ではないが、工業的規模で、シラン(SiH
4)も使用される。
【0005】
フィラメントロッドは、反応器底部にある電極中に垂直に挿入され、電極を通して電源に接続される。
【0006】
高純度ポリシリコンが、加熱されたフィラメントロッド及び水平ブリッジ上に堆積し、その結果、その直径が時間と共に成長する。
【0007】
ロッドが冷却した後、反応器ベルジャーを開き、ロッドを手で、又は取出し手段と呼ばれる特殊な装置を使用して取り出し、さらなる処理を行うか、又は一時的に保管する。
【0008】
保管及びさらなる処理の両方、特にロッドの粉砕、分類、及び破片の包装は、一般的に特殊な環境条件下で、製品の汚染を防止する気候調整室で行う。
【0009】
しかし、反応器を開いた時及び保管又はさらなる処理との間に、堆積した材料は、環境的な影響、特に粉塵粒子に露出される。
【0010】
成長しているロッドの形態及び微小構造は、堆積方法のパラメーターにより決定される。
【0011】
堆積したロッドの形態は、緻密で平滑(例えば米国特許第6,350,313B2号に記載されている様に)から、非常に多孔質で裂け目の多い材料(例えば米国特許出願公開第2010/219380A1号に記載されている様に)まで変化することがある。
【0012】
先行技術によるシーメンス反応器で、太い多結晶質シリコンロッド(直径>100mm)を製造する場合、ロッドが非常に粗い表面(「ポップコーン」)を有する区域を持つことが比較的多く観察される。これらの粗い区域は、典型的には、粉砕後、目視による検査により、材料の残りの部分から分離し、シシリコンロッドの残りの部分よりも、はるかに低い価格で販売される。
【0013】
堆積させる際のベースパラメーター(ロッドの温度、特定の流量、濃度)を増加することにより、一般的に堆積速度が増加する、従って、堆積方法の経済的有用性が改良される。
【0014】
しかし、これらのパラメーターのそれぞれは、自然の制限を受け、それを超えると、この製造方法を損なう(使用する反応器の構造により、それらの制限は幾分異なる)。
【0015】
例えば、シリコン含有成分の選択された濃度が高すぎる場合、均質な気相堆積があろう。
【0016】
過度に高いロッド温度の結果、堆積させるべきシリコンロッドの形態が、電流の流れに対する十分な断面積を与えるには、電流の流れが成長するロッド直径と共に上昇するので、十分に緻密ではなくなる。
【0017】
過度に高い電流密度は、シリコンの融解を引き起こすことがある。
【0018】
ロッドの直径が大きい場合(120mmを上回る)、ロッド内部のシリコンが液体になるので(表面とロッド中心部の温度差が高いため)、形態が緻密であっても、温度の選択はなお一層重要になる。
【0019】
半導体及びソーラー工業における顧客の製品に対する要求も、プロセスパラメーターに対する範囲は明らかに厳密である。
【0020】
例えば、FZ用途は、シリコンロッドが、実質的に亀裂、細孔、不連続性、裂け目、等が無く、従って、均質、緻密であり、中空でないことを必要としている。その上、より優れたFZ引張収率を得るためには、ロッドは特別な微小構造を有しているべきである。この種の材料及びその製造方法は、例えば米国特許出願公開第2008/286550A1号に記載されている。
【0021】
原則的に、CZ製法に使用され、るつぼの充填レベルを増加させる、再装填ロッド及びいわゆるカットロッドの製造には、亀裂の無い、低応力の原料多結晶質シリコンロッドが同様に必要である。
【0022】
しかし、大部分の用途には、多結晶質シリコンロッドは、小片に粉砕し、次いで典型的には、サイズに応じて分類する。
【0023】
ポリシリコンを粉砕及び区分するための方法及び装置は、例えば米国特許出願公開第2007/235574A1号に記載されている。
【0024】
米国特許出願公開第2009081108A1号は、サイズ及び品質に応じて多結晶質シリコンを手作業で仕分けするための作業台を開示している。これは、活性空気イオン化から生じた静電荷を中和するためのイオン化装置の実行が関与している。イオン化装置が、絶縁体及び接地されていない導体における静電荷が消失するように、クリーンルーム空気にイオンを浸透させる。
【0025】
米国特許出願公開第2007235574A1号は、多結晶質を粉砕及び区分するための、粉砕装置への粗製ポリシリコン画分の供給部、粉砕装置及びポリシリコン画分を分類するための区分装置を含んでなる装置であって、装置が、粉砕装置における少なくとも一つの粉砕パラメーター及び/又は区分装置における少なくとも一つの区分パラメーターを可変調節できる制御装置を備えている、装置を開示している。ポリシリコンロッドは、予備粉砕装置の粉砕台上に置く。ロッドの異物、堆積物及び表面の形態の、目視による品質管理を粉砕台上で行う。ロッドは、粉砕搬送台上に載せられ、搬送台がロッドを自動的に粉砕室中に搬送する。
【0026】
チャンクに加工する際、亀裂及び他の材料欠陥のあるロッドは、出発材料として受け入れられる。
【0027】
しかし、多結晶質ロッド及びそこから形成されたチャンクの形態は、製品の性能に強い影響を及ぼす。典型的には、多孔質及び裂け目のある形態は、結晶化特性に悪影響を及ぼす。
【0028】
これは、要求の高いCZ製法に特に影響を及ぼし、多孔質及び裂け目のあるチャンクは、収率が経済的に受け入れられないので、使用できない。
【0029】
他の結晶化方法(例えば、ソーラーセルの製造に最も頻繁に使用される方法であるブロックキャスティング)は、形態にそれほど敏感ではない。ここでは、多孔質及び裂け目のある材料が、その製造コストが低いことにより、経済的な条件に関して相殺することができる。
【0030】
緻密な材料の製造において、多孔質画分はロッドの最上部末端の区域に生じることがあるのが問題である。しかし、要求度の高い顧客用途の場合、多孔質ロッド画分は好まれず、従って、最後の多孔質画分も回避するために、反応器の稼働曲線を、実際に必要とされるよりも、より「保守的に」計画する必要がある。
【0031】
他方、多孔質シリコンの製造は、緻密な画分を、ロッドの下側部分で、反応器壁に面したロッドの縁部上に形成する。
【0032】
場合により、ロッドの特定部分が、他よりも不純物でよりひどく汚染される。欧州特許出願公開第2479142A1号は、反応器で支持体上に多結晶質シリコンを堆積させ、多結晶質シリコンロッドを反応器から取り出し、シリコンロッドをシリコンチャンクに粉砕し、粉砕前に、多結晶質シリコンロッドの電極末端から少なくとも70mmを除去する、多結晶質シリコンチャンクの製造方法を開示している。このように、ロッドの一部を取り除いてから、ロッドをチャンクに粉砕する。残りのロッドの粉砕により得られるチャンクは、クロム、鉄、ニッケル、銅及びコバルトの含有量が低い。
【0033】
これらの問題が、本発明の目的を与えたのである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
従って、本発明は、取り出したシリコンロッドを、少なくとも2つの品質区分に分類をすることを意図している。この分類は、ロッドの、チャンクへの粉砕に先行する。
【0036】
本発明の状況下では、チャンクへの粉砕は、多結晶質シリコンの包装又は包装に先行するクリーニング工程の直前の粉砕工程を意味する。
【0037】
チャンクへの粉砕は、下記のサイズ区分に割り当てられるチャンクサイズを与え、そのそれぞれが、シリコンチャンクの表面上にある2点間の最長距離として定義される(最大長さ)。
チャンクサイズ0[mm] 1〜5
チャンクサイズ1[mm] 4〜15
チャンクサイズ2[mm] 10〜40
チャンクサイズ3[mm] 20〜60
チャンクサイズ4[mm] 45〜120
チャンクサイズ5[mm] 90〜200
チャンクサイズ6[mm] 130〜400
【0038】
多結晶質シリコンロッドのロッド片への粉砕、又は多結晶質シリコンロッドの表面の除去、又は分析目的で、特に分類特徴に関する分析のためにシリコンロッドからの試料採取は、本発明の状況下では、多結晶質シリコンロッドの粉砕と理解すべきではない。
【0039】
少なくとも2つの品質区分への分類は、ただ1基の反応器から取った多結晶質シリコンロッドを使用して行うことができる。しかし、複数の反応器を考えること、又はこれらの反応器から得た多結晶質シリコンロッドを分類することも好ましい。
【0040】
好ましくは少なくとも2つの異なったさらなる処理工程は、多結晶質シリコンの少なくとも2つの異なった製品区分、例えば3つの用途区分、即ち
−半導体用途向けの使用
−単(結晶質)ソーラー向けの使用
−多(結晶質)ソーラー向けの使用
につながる。
【0041】
また、異なったチャンクサイズを、異なった製品区分として見ることができ、例えばさらなる処理工程は、「チャンクサイズ5への粉砕」でよく、別の、異なったさらなる処理工程は、「チャンクサイズ3への粉砕」でよい。
【0042】
分類の効果は、ロッド全体を、特定の品質区分に割り当てることでよい。
【0043】
この効果は、ロッドの分割した部分を、特定の品質区分に割り当てることでもよい。
【0044】
シリコンを満たした輸送手段を、輸送手段から採取した試料に基づいて、特定の品質区分に割り当てることも可能である。
【0045】
下記の分類特徴は、好ましくは個別に、又はどのような可能な組合せによっても、使用する。
【0046】
分類特徴は、特徴「ロッド中にあるシリコンの位置」でよい。
【0047】
分類特徴は、特徴「反応器中にあるロッドの位置」でよい。
【0048】
分類特徴は、目視により識別できる特徴でよい。
【0050】
この測定可能な特徴は、ロッド又はロッド部分の硬度、ロッド又はロッド部分の曲げ強度、ロッド又はロッド部分の引張強度、ロッド又はロッド部分の圧縮強度、ロッド又はロッド部分のせん断強度、ロッド又はロッド部分の機械的励起後の音、ロッド又はロッド部分の固有振動周波数、ロッド又はロッド部分の、様々な方法(機械的、熱的、電気的)による、自然の、又は分裂による破壊特性、ロッド又はロッド部分内部の応力、及びロッド又はロッド部分の慣性モーメント、及び上記特徴の組合せからなる群から選択された機械的に測定可能な特徴である。
【0051】
測定可能な特徴は、ロッド又はロッド部分の熱伝導性、ロッド又はロッド部分の電気抵抗、ロッド又はロッド部分の電磁透過性、電磁波
に対するロッド又はロッド部分の屈折率、音、超低周波音及び超音波
に対するロッド又はロッド部分の屈折率、ロッド又はロッド部分の色、ロッド又はロッド部分の吸収スペクトル、励起(例えば熱的、電気的、光学的)後又は非励起状態におけるロッド又はロッド部分の発光スペクトル、ロッド又はロッド部分のX線回折特性、ロッド又はロッド部分のX線吸収特性、ロッド又はロッド部分の中性子回折特性、ロッド又はロッド部分の中性子吸収特性、ロッド又はロッド部分の核スピン共鳴特性、ロッド又はロッド部分の電気的キャパシタンス、ロッド又はロッド部分の電磁誘導性、ロッド又はロッド部分の磁化、ロッド又はロッド部分の磁気モーメント、ロッド又はロッド部分の磁性感受性、ロッド又はロッド部分の放射能、ロッド又はロッド部分の同位元素組成物、ロッド又はロッド部分の中性子活性化、ロッド又はロッド部分の光沢、様々な波長の電磁放射線
に対するロッド又はロッド部分の表面反射率、様々な波長の電磁放射線
に対するロッド又はロッド部分の破壊表面の反射率、ロッド又はロッド部分の表面又は破壊表面の熱移動係数、様々な周波数の電磁又は音波
に対するロッド又はロッド部分のインピーダンス、ロッド又はロッド部分の電気的分極率及びロッド又はロッド部分の電気的透過率、及び上記特徴の組合せからなる群から選択された電磁/核手段により測定可能な特徴でよい。
【0052】
測定可能な特徴は、さらに、ロッド又はロッド部分の表面上にあるステイン、ロッド又はロッド部分の表面変形、ロッド又はロッド部分の表面構造、ロッド又はロッド部分の厚さ、ロッド又はロッド部分の形状、ロッドの長さ、ロッド又はロッド部分の重量、ロッド又はロッド部分の多孔度、ロッド又はロッド部分の密度及びロッド又はロッド部分の外観(個人的な目視による品質印象)及び上記特徴の組合せからなる群から選択することができる。
【0053】
分類特徴は、例えばロッド直径でよい。
【0054】
分類特徴は、特徴「表面又は全体の汚染」でよい。
【0055】
この場合、ロッド又はロッド部分の、金属、非金属又は組成物による表面汚染により、ロッド又はロッド部分の、金属、非金属又は組成物による全体汚染により、及びロッド又はロッド部分の粉塵(例えばシリコン粉塵)による表面汚染により、又は上記特徴の組合せにより、分類することができる。
【0056】
さらなる好ましい分類特徴は、ロッド取り出しの際及び分類までの時間における、空気
の温度及び組
成(汚染物質を含む)、堆積後の堆積反応器の状態(元のままの状態、様々な物質の堆積物)、ロッド又はロッド部分と外部物質の接触である。
【0057】
好適な分類特徴は、ロッド又はロッド部分の結晶構造、ロッド又はロッド部分の内部
又は表面領域における結晶子のサイズ、タイプ、形状及び配置、フィラメントロッドと堆積したシリコンとの界面(存在する中間層の色、形状、厚さ及び組成物、結合強度、等)及びロッド又はロッド部分内部の(例えばガス充填した)空隙の存在又は不在、及び上記特徴の組合せである。
【0058】
最後に、ロッド又はロッド部分と様々な化学物質の反応特性、ロッド又はロッド部分の臭気、及びロッド又はロッド部分の粒子放出によっても分類可能である。
【0059】
本発明は、好ましくはシリコンロッドの部分を、分類特徴に基づいてこの部分を分類するために、例えば表面を取り除くか、又はロッドを大きなチャンクに粉砕して、分離することも意図している。
【0060】
より好ましくは、チャンクへの粉砕後、さらに多孔度、亀裂、孔、ステイン、及びロッド直径及び形状からなる群から選択された、少なくとも一つの分類特徴に基づいてチャンクの分類を行う。
【0061】
堆積の前及び最中に分類するのも好ましい。すでに前述したように、複数の反応器を考え、これらの反応器から得た多結晶質シリコンロッドを分類するのが好ましい。
【0062】
堆積前の好適な分類特徴は、反応ガス(金属、非金属及び外部ガスによる汚染)及び使用したフィラメントロッド(厚さ、形状、長さ、及び表面及び全体の汚染物)である。
【0063】
堆積の最中、有用な分類特徴は、選択した反応器種類、選択した反応器構造(電極、ノズル、シール、等)、堆積温度及びその堆積最中のそのプロファイル、堆積最中の反応ガスの流量及びそのプロファイル、堆積最中の反応ガスの組成及び濃度及びそのプロファイル及び堆積時間からなる群から選択された一つである。上記群から選択された2種類以上の分類特徴を組み合わせることも好ましい。
【0064】
好ましい実施態様では、ロッドの位置によって分類を行う。これは、例えば、要求程度の高い顧客の製法に必要とされるような、実質的に緻密な材料をシーメンス反応器で堆積させることにより、行う。上記のように、多孔質画分も特定のロッド位置で生じる。特に、ロッドの最上部末端は非常に多孔質になることが多い。意図することは、ロッド位置を緻密及び多孔質に分類することである。このようにして、ロッド位置は、緻密及び多孔質の2品質区分に割り当てられる。多孔質ロッド部分を除去し、緻密画分だけを含むロッド部分及び多孔質画分も含むロッド部分が得られる。多孔質画分も含むロッド部分は、さらに加工して、ソーラー工業向けのチャンク(ソーラー製品区分)に粉砕する。緻密ロッド部分は、半導体製品区分(FZ、CZ)に割り当てられる。緻密ロッド部分は、所望によりチャンクに粉砕する。
【0065】
この実施態様の利点は、堆積における多孔質画分は、現在、前もって分離されているので、結晶化製法の性能に最早影響を及ぼさないという事実から生じた。他方、多孔質ロッド部分は、ソーラー製品区分にのみ割り当てられ、その中でさらに加工される。この場合、多孔質部分は、ソーラーシリコンに対する需要には適合していないが、実際に性能が改良される。これは、緻密な材料の製造において、より迅速で、従って、経費のあまり掛からない堆積を可能にする。
【0066】
さらに好ましい実施態様では、分類は、反応器における位置により行う。
【0067】
これは、堆積の際の、反応器中のロッド位置により、ロッドを選択を考慮する。
【0068】
反応器におけるロッドの配置は、堆積したロッドの品質に影響を及ぼす。最新の反応器で、多結晶質シリコンを堆積させるための支持体として使用する、少なくとも20本のフィラメントロッドを含む。反応器は、反応器チャンバー中に、反応ガスのガス入口オリフィスも備えており、これは、反応器チャンバーのベースプレートに対して垂直、上向きに並んだノズルである。ノズルは、ベースプレートの中央にも備えられている。一個以上のオフガスオリフィスが、好ましくは反応器の中間に、中央ノズルの周りに、又は中央ノズルの横に、及び/又は反応器壁と外側シリコンロッドの間に配置されている。
【0069】
好ましくは、反応器チャンバーは、円形断面又はフィラメントロッドの数に適合した断面及び空間を最適に活用する、例えば六角形断面を有する。
【0070】
この状況下では、各シリコンロッド(反応器壁の横にあるロッドは除く)が、150〜450mmの間隔で、3個のさらなるシリコンロッド及び1〜3個の入力ガスノズルを有する。該3個のさらなるシリコンロッドは、隣接するロッド又は近くにあるロッドと呼ぶ。好ましくは、ノズルと隣接するロッドからの距離は、200〜350mmである。隣接するシリコンロッド又はノズル間の個別距離は、異なっていてよいが、好ましくは150〜450mm、より好ましくは200〜350mmである。個々の隣接するシリコンロッド及びノズルからの距離の差は、好ましくは50%未満、より好ましくは25%未満、最も好ましくは10%未満である。反応器壁横のシリコンロッドは、同じ距離で、1〜3個のさらなるシリコンロッド及び1〜3個のガス入口オリフィスを有する。シリコンロッドから隣接するロッド及びシリコンロッドから隣接するノズルの方向間の角度は、好ましくは90〜150°、より好ましくは105〜135°、最も好ましくは115〜125°である。
【0071】
多結晶質シリコンロッドが、そのようなロッド配置を有する反応器で製造される場合、これらのシリコンロッドは、著しく低いポップコーンレベルを有する。
【0072】
同じロッド品質で、はるかに速い、従って、はるかに経済的な(例えば、シリコンロッドのより高い温度のため)堆積製法で稼働させることができる。
【0073】
原則的に、反応器の中間にあるロッドは、より高い温度を得、従って、より急速に成長することができ、外側にある、反応器壁近くのロッドよりも多孔度が高くなる。
【0074】
ロッドの選択により、反応器装填物の中で2つの異なった品質区分の材料、即ち洗浄後に半導体製法に適した、ほとんど完全に緻密な材料、及びソーラー製法に使用される安価な多孔質シリコン、を堆積させることができる。ここで総コストは、2つの材料を別々に製造する場合よりも低くなる。
【0075】
さらに好ましい実施態様では、分類を形態に応じて行う。特別な場合、ロッドにおけるシリコンの、又は反応器中のロッドの位置から、特定の顧客製法に対して、形態を、従って、材料の適正を予測することは不可能である。
【0076】
これらの場合、ロッドの取り出しの直後に、ロッドの形態(孔、亀裂、等)に基づいて分類を行い、この場合、ロッド全体又はこれらロッドの部分(例えば皮をむいた表面を含む)を、特定の品質区分に分類する。
【0077】
この目的に可能な方法の一例は、形状を持ったポリシリコン物体の、材料欠陥を探すための非汚染及び非破壊試験方法であり、超音波が形状ポリシリコン物体を通過し、水―ジェット技術における無気泡脱塩水による超音波カップリングにより、超音波が形状ポリシリコン物体を通過した後、超音波レシーバーにより、超音波の記録を行い、ポリシリコン材料中の欠陥が検出される。この方法の詳細は、米国特許出願公開第20080053232A1号に記載されている。この方法により、0.03mm
2を超える投影面積を有する欠陥により区分することができる。可能な分類特徴は、このサイズの欠陥が存在すること又は存在しないことである。これによって、2つの品質区分を区分けすることができる。試験する形状ポリシリコン物体は、多結晶質シリコンロッド又はロッドの分離した部分である。
【0078】
欠陥のある品質区分は、異なったさらなる処理操作に、従って、所望により他の品質区分とは異なった製品区分に送られる。
【0079】
上記の分類特徴と共に、さらなる顕著な特徴により分類することもできる。さらなる顕著な特徴は、例えばバッチ中の単一ロッドにのみ発生し得る堆積物又はステインでよい。
【0080】
顕著な特徴が、ただ1個のロッドにのみ発生する場合、このロッドを所望により除外する。そのバッチの残りは、計画した用途に送られる。除外されたロッドは、別の低品質区分に割り当てられる。
【0081】
そのような分類を、形態学的な特徴により、及びシリコンロッドの粉砕後の、即ちチャンクにおける、他の顕著な特徴により、行うことができる。
【0082】
この場合、チャンクは、少なくとも一つの特徴に基づいて、少なくとも2つの品質区分に分類され、その場合、該少なくとも2つの品質区分は、少なくとも2つの異なったさらなる処理工程に送られ、その場合、該少なくとも2つの異なった処理工程は、2つの異なった製品区分に導く。
【0083】
このチャンクの分類は、湿式化学処理の後に行うこともできる。具体的には、湿式化学処理の後、個々のチャンク上にステインが生じることが多い。好適な湿式化学処理は、欧州特許第0905796号に記載されている。
【0084】
クリーニングラインの作業員に、チャンク上に典型的に生じるステインを示すカタログを配布するのが特に好ましい。このカタログは、作業員がチャンクの分類を行うのに使用される。
【0085】
作業員に、ステインカタログによる分類に基づいて、顕著なチャンクを送るべき用途の情報を与える使用マトリックスを配布することも、同様に有利である。
【0086】
これらの手段、例えばステイン又は一般的な特徴のカタログ及び使用マトリックスを配布すること、は、個人個人による目視評価に基づく全ての分類にとって有利である。
【0087】
全ての実施態様で、多結晶質シリコンロッドの分類は、炭素電極の除去の前又は後に行うことができる。炭素電極の、及び炭素汚染されたSiチャンクの除去は、本発明の状況下では、分類工程であるとは考えない。
【0088】
さらなる分類特徴は、ドーパント含有量である。この場合、測定は、ロッドの様々な点で試料を採取することにより、行うことができる。
【0089】
この目的には、多結晶質シリコンロッドから(例えばドリル加工により)採取された小さな試料をシリコン容器中に入れ、シリコン容器と共に処理し、単結晶を形成する。しかし、ここで、バルクの濃度及びシリコン容器の汚染物を、測定した総汚染物から差し引くことが必要である。
【0090】
その場合、ドーパント(B、P、As、Al)を、SEMI MF 1398により、多結晶質材料(SEMI MF 1723)から製造したFZ単結晶に対して、ホトルミネセンスにより分析する。
【0091】
FZにより多結晶質シリコンロッド又は多結晶質シリコンチャンクから製造した単結晶質ロッドからウエハーを分割し、HF/HNO
3でエッチングし、18MOHm水ですすぎ、乾燥させる。ホトルミネセンス測定は、このウエハーに対して行う。
【0092】
少なくとも2つの異なったさらなる処理工程が関与する、例えば表面におけるドーパント含有量が過度に高い一品質区分を湿式化学処理に送り、他の品質区分を、そのようなクリーニング工程無しに処理する。
【0093】
少なくとも2つの製品区分に関して、半導体及びソーラー間で先ず区別する。
【0094】
半導体の場合、さらなる区別を、クリーニングしてあっても、なくても、FZ(製品はロッド)又はCZチャンク間で付ける。
【0095】
ソーラーの場合、堆積製法の性質によって区別を付ける。
【0096】
一製品区分は、直径が少なくとも150mmである多結晶質シリコンロッドを与え、0〜0.01未満の多孔度及び細いロッド(支持体、フィラメント)を有するコア(A)、及び多孔度が1.7〜23のファクターで異なる少なくとも2つの連続区域B及びC、を含み、外側区域Cは区域Bよりも多孔度が少ない。
【0097】
多孔度が0.01未満であるシリコンロッドの区域は、本発明の状況下では緻密であると見なされる。従って、シリコンロッドのコアは、この製品区分では緻密である。0.01〜0.1の多孔度を有する区域は、「密な材料」又は「密な層」と呼ばれる。区域Cは、密な材料を含んでなる。
【0098】
好ましくは、コアAは、60mmまでの直径範囲全体にわたって伸びている。コアAが上に堆積している細いロッドは、典型的には、数mm〜12mmまで伸びている。従って、コアAは、典型的には、例えば直径9mmで開始し、60mm以下の直径まで伸びている。コアAは、好ましくは50mm以下の、より好ましくは40mm以下の直径まで伸びている。
【0099】
好ましくは、コアAに続く区域Bは、最大多孔度が0.06〜0.23であり、シリコンロッドの直径の15%〜90%の直径範囲に伸びている。好ましくは区域Bは、20〜80%の直径範囲に伸びている。
【0100】
好ましくは、続く区域Cは、0.01〜0.1のより低い多孔度を有し、シリコンロッドの総直径の50%〜100%の直径範囲にわたって伸びている。区域Cは、好ましくは60〜100%、より好ましくは70〜100%の直径範囲にわたって伸びている。
【0101】
好ましくは、区域Cにおける多孔度は一定である。区域Cにおける多孔度が、直径の増加と共に減少するのがより好ましい。
【0102】
最終層Zが、多孔質区域B及びCに付けられた時、Zの多孔度は、総直径の90%〜100%の直径範囲で0〜0.01未満(緻密)であるのがさらに好ましい。特に好ましい直径範囲は95〜100%である。
【0103】
好ましくは、Z層は、厚さが少なくとも7.5mmである。
【0104】
そのような多結晶質シリコンロッドの粉砕により、多結晶質シリコンチャンクを製造することができる。
【0105】
ロッドの粉砕は、好ましくは欧州特許出願公開第2423163A1号と同様に行い、チャンクから粉塵を、圧縮空気又はドライアイスを使用して除去する。米国特許第8074905号と同様に、ロッドをチャンクに粉砕し、チャンクサイズ区分約0.5mm〜200mmに分類又は区分けし、次いで欧州特許第0905796B1号に記載されているように、湿式化学クリーニング操作にかけるのも同様に好ましい。
【0106】
異なった多孔度を有するチャンクを含む、及び/又はチャンクが異なった多孔度を有する区域を含んでなることは、得られる多結晶質シリコンチャンクの特徴である。
【0107】
従って、チャンクは、多孔度によっても分類することができる。
【0108】
個々のチャンクの多孔度は、0〜0.25である。
【0109】
結果は2つの品質区分である、即ち、個々のチャンクが0〜0.01までの多孔度を有し、シリコンロッドの緻密なコア又は所望により存在するZ層から生じる。
【0110】
他のチャンクは、多孔度の程度が変動し、0.01〜0.25の多孔度を有する。
【0111】
試料の全体的な多孔度は、互に及び環境と接続している空隙と、互に接続していない空隙の総合計から構成される。全体的な多孔度、即ちポリシリコンの総体積における総細孔容積(連続及び独立細孔)の比率は、DIN−EN 1936により、見掛け密度及び実際の密度、即ち
総多孔度=1−(見掛け密度/2.329[g/cm
3])である。
【0112】
見掛け密度は、DIN−EN 1936により、乾燥状態における細孔空間を含むポリシリコンの密度として定義される(体積に関して定義した試料の重量測定又は水銀中で飽和した試料の浮力を静水天秤で測定)。
【0113】
多結晶質シリコンロッドの緻密なコアAは、好ましくは見掛け密度が2.329(多孔度0)である。区域Bは、好ましくは見掛け密度が1.8〜2.2である。区域Cは、好ましくは見掛け密度が2.1〜2.3である。層Zは、好ましくは見掛け密度が2.25〜2.329である。
【0114】
さらなる製品区分は、厚さ0.01〜20mmを有する多結晶質シリコンの外側層を含んでなる多結晶質シリコンロッドを提供し、この外側層は、平均サイズが20μmを超えるクリスタリットを包含する。
【0115】
好ましくは、外側層のクリスタリットの平均サイズは、80μm以下である。好ましくは、外側層のクリスタリットの平均サイズは、25〜60μm、より好ましくは30〜60μm、最も好ましくは35〜55μmである。
【0116】
好ましくは、多結晶質シリコンロッドは、外側層の下に多孔質又は裂け目構造を有する。
【0117】
好ましくは、多結晶質シリコンロッドの内側構造は、同じタイプ(即ち、内側に同じ結晶構造、クリスタリットサイズ、等を有する)でできており、細孔、不連続空隙、亀裂及び裂け目を含んでなる。
【0118】
好ましくは、外側層は、平均サイズが、外側層の下にあるクリスタリットの平均サイズより大きいクリスタリットからなる。
【0119】
従って、本発明は、多結晶質シリコンの緻密及び多孔質画分により分類することができる。ポリシリコン製造における重大なコストブロックを構成する堆積製法を、はるかに融通性良く行うことができる。高品質材料は、高品質用途にも送られる。ソーラー製品の製造で形成される緻密な材料は、高品質製品(CZ)にも使用できる。