(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6567527
(24)【登録日】2019年8月9日
(45)【発行日】2019年8月28日
(54)【発明の名称】自動車の開放可能な本体部用の存在センサ
(51)【国際特許分類】
E05B 81/78 20140101AFI20190819BHJP
E05B 85/16 20140101ALI20190819BHJP
E05B 85/18 20140101ALI20190819BHJP
H01H 36/00 20060101ALI20190819BHJP
【FI】
E05B81/78
E05B85/16 B
E05B85/18 B
H01H36/00 X
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-541316(P2016-541316)
(86)(22)【出願日】2014年12月19日
(65)【公表番号】特表2017-503939(P2017-503939A)
(43)【公表日】2017年2月2日
(86)【国際出願番号】EP2014078743
(87)【国際公開番号】WO2015091950
(87)【国際公開日】20150625
【審査請求日】2017年12月19日
(31)【優先権主張番号】13/03017
(32)【優先日】2013年12月19日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】516000549
【氏名又は名称】ヴァレオ、コンフォート、アンド、ドライビング、アシスタンス
【氏名又は名称原語表記】VALEO COMFORT AND DRIVING ASSISTANCE
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(72)【発明者】
【氏名】シプリアン、ミュサ
【審査官】
藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】
特開2010−235095(JP,A)
【文献】
特開2008−291581(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0033362(US,A1)
【文献】
特表2006−513337(JP,A)
【文献】
特表2000−509121(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2003/0107473(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0081328(US,A1)
【文献】
国際公開第2013/040634(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00 − 85/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
−第1検出領域(Z1)を画定する電気容量を測定するための第1電極(E1)、及び第2検出領域(Z2)を画定する電気容量を測定するための第2電極(E2)と、
−前記第1電極(E1)と前記第2電極(E2)との間の容量結合を最小とする、ガード面(13)と、
を備えた車両(V)の開放部(2)のハンドルのグリップレバー(L)に配設可能な容量性存在センサ(1)であって、
前記センサ(1)は、前記第1電極(E1)と、前記第2電極(E2)と前記ガード面(13)とに接続された処理ユニット(UT)に連結されており、前記処理ユニットは、周期的且つ交互に、前記ガード面(13)を、前記第1電極(E1)の電位と同じ電位に、又は前記第2電極(E2)の電位と同じ電位に設定する、容量性存在センサ(1)において、
−前記センサ(1)は、第1面(101)と第2面(102)とを備えたプリント回路(10)を更に備え、前記第1電極(E1)は前記第1面(101)に沿って延在する表面を備え、前記第2電極(E2)は前記第2面(102)に沿って延在する表面を備え、
−前記ガード面(13)は、前記第1電極(E1)と前記第2電極(E2)との間に配設された導電トラックからなり、前記導電トラックは前記プリント回路(10)の厚さ(e)だけ延びるとともに、前記プリント回路(10)の前記第1面(101)に沿って延在する第1プリント表面(130)と、前記プリント回路(10)の前記第2面(102)に沿って延在する第2プリント表面(131)と、を備えている、
ことを特徴とする容量性存在センサ(1)。
【請求項2】
前記導電トラック(13)の前記第1表面(130)は、その長さが少なくとも前記第2電極(E2)の長さに等しく、前記導電トラック(13)の前記第2面(131)は、その長さが少なくとも前記第1電極(E1)の長さに等しい、
請求項1に記載の容量性存在センサ(1)。
【請求項3】
第2の第2電極(E2)を更に備え、
前記2つの第2電極(E2)は、前記存在センサ(1)に直交する面において、前記第1電極(E1)の両側に配置されている、
請求項1又は2に記載の容量性存在センサ(1)。
【請求項4】
前記第1検出領域(Z1)と、この第1検出領域(Z1)に対して傾いている前記第2検出領域(Z2)とにそれぞれ対応する検出方向(d1、d2)が得られるように、前記第1電極(E1)は、前記プリント回路(10)に直交する平面内において、前記第2電極(E2)に対してオフセットされている、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の容量性存在センサ(1)。
【請求項5】
前記第1電極(E1)は前記開放部(2)に対面配置されるように適合されている、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の容量性存在センサ(1)。
【請求項6】
前記第2電極(E2)は導電要素(3)に対面配置されるように適合されている、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の容量性存在センサ(1)。
【請求項7】
前記導電トラック(13)の電位は、前記第1電極(E1)の電位と同レベルに設定されている、又は前記第2電極(E2)の電位と同レベルに設定されている、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の容量性存在センサ(1)。
【請求項8】
グリップレバー(L)を備えた自動車(V)の開放部(2)のハンドルであって、前記グリップレバー(L)に配設された前記請求項1乃至7のいずれか一項に記載の存在センサを備えていることを特徴とする、ハンドル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の開放部のハンドルに配設され得る容量性存在センサに関する。
【0002】
本発明は、特に自動車の分野に適用可能であるがこれに限られない。
【背景技術】
【0003】
容量性存在センサを、自動車の開放部のハンドルのグリップレバーに組み込むことが、当業者に知られている。
【0004】
これにより、開放部を開放するために自動車のユーザがハンドルのグリップレバーを把持しようとすると、ユーザの手等の物体の存在を検知し、こうして開放部の開錠を開始することが可能となる。
【0005】
ユーザの指又は手が容量性センサの電極に接近すると、電極の電気容量が変化する。
【0006】
容量性センサは、一般に、電極により送達された情報の関数として、すなわち電極の電気容量の変化の関数として、開放部の施錠又は開錠をトリガする(引き起こす)操作ユニットに連結されている。
【0007】
このような容量性センサは、周囲の電気容量値に敏感である電極を備えているという点において不利である。つまり、このセンサが、例えば外面に装飾的な導電素子を有するハンドルのグリップレバーに配設された場合、この装飾的な導電素子が存在するために電極の感度が損なわれてしまう。つまり、装飾的な導電素子は、センサの電界を変化させる。ハンドルのグリップレバーの前面を手が通り過ぎた場合であっても、ハンドルの内部に(手の存在が)あるとみなされるため、開放部を施錠又は開錠するユーザの動作として解釈されてしまう。
【0008】
同様に、雨天時に、水滴がハンドルを伝って流れるかもしれない。この場合、電極の電気容量が変化するため、この変化が操作ユニットによって開放部を施錠又は開放するユーザの動作として誤って解釈されてしまう。
【0009】
また、当業者に公知の別の従来技術によれば、このような欠点を克服するために、自動車の開放部のハンドルのグリップレバーに配設された容量性存在センサが提案されている。この容量性存在センサは、
−第1検知領域を画定する電気容量を検出するための第1電極、及び第2検出領域を画定する電気容量を検出するための第2電極と、
−前記第1電極と前記第2電極との間の容量結合を最小にし得るいわゆるガード面と、を備え、
前記センサは、前記第1電極と前記第2電極と前記ガード面とに接続された処理ユニットに連結され、前記処理ユニットは、前記ガード面を、周期的且つ交互に、前記第1電極と同じ電位に、又は前記第2電極と同じ電位に、設定するのに適している。
【0010】
2つの測定電極は互いに直交して配設される。すなわち、第1測定電極は、車両の開放部に向かって、すなわち手が検出されなければならない領域に向かって配向される一方、第2測定電極は、ハンドルのグリップレバーの頂部に向かって配向される。この頂部に装飾的な導電素子が置かれ得る。
【0011】
2つの測定電極を互いに直交して配設するために、バイ電極である第2電極(すなわち横方向電極)は追加部品(アドオン部品)である。これは、一対の溶接金属シリンダからなる。したがって、それぞれの電極から生じる電気容量に関する情報アイテムを区別するように信号処理がなされなくてはならない。
【0012】
このような容量性センサの欠点は、嵩張るということと、追加部品が必要であるということである。追加部品はセンサを機械的に脆弱なものとしてしまう。更に、センサが低周波アンテナを内蔵している場合、アンテナに対する追加部品のスプリアス効果によりセンサの性能が損なわれてしまう。
【0013】
したがって、本発明は、上述の欠点を克服することを目的とする。
【発明の概要】
【0014】
この目的のために、本発明は、
−第1検出領域を画定する電気容量を測定するための第1電極、及び第2検出領域を画定する電気容量を測定するための第2電極と、
−前記第1電極と前記第2電極との間の容量結合を最小とするのに適したいわゆるガード面と、
を備えた車両の開放部のハンドルのグリップレバーに配設可能な容量性存在センサであって、
前記センサは、前記第1電極と、前記第2電極と前記ガード面とに接続された処理ユニットに連結されており、前記処理ユニットは、周期的且つ交互に、前記ガード面を、前記第1電極の電位と同じ電位に、又は前記第2電極の電位と同じ電位に設定するのに適している、容量性存在センサにおいて、
−前記センサは、第1面と第2面とを備えたプリント回路を更に備え、前記第1電極は前記第1面に沿って延在する表面を備え、前記第2電極は前記第2面に沿って延在する表面を備え、
−前記ガード面は、前記第1電極と前記第2電極との間に配設された導電トラックからなり、前記導電トラックは前記プリント回路の厚さだけ延びるとともに、前記プリント回路の前記第1面に沿って延在する第1プリント表面と、前記プリント回路の前記第2面に沿って延在する第2プリント表面と、を備えていることを特徴とする容量性存在センサ、を提案する。
【0015】
したがって、以下に詳述されるように、追加部品を有さない本発明の新規なセンサ構造は、機械的問題と同時に、低周波アンテナに対する不要なスプリアス効果を解決し得る。
【0016】
非制限的な実施形態によれば、存在センサは以下のうちの1つ又は複数の特徴を更に備え得る。
−前記導電トラックの前記第1表面は、その長さが少なくとも前記第2電極の長さに等しく、前記導電トラックの前記第2面は、その長さが少なくとも前記第1電極の長さに等しい。
−容量性存在センサは、第2の第2電極を更に備え、前記2つの第2電極は、前記存在センサに直交する面において、前記第1電極の両側に配置されている。
−前記第1検出領域と、この第1検出領域に対して傾いている前記第2検出領域とにそれぞれ対応する検出方向が得られるように、前記第1電極は、前記プリント回路に直交する平面内において、前記第2電極に対してオフセットされている。
−前記第1電極は、前記開放部に対面配置されるように適合されている。
−前記第2電極は、導電要素に対面配置されるように適合されている。
−前記導電トラックの電位は、前記第1電極の電位と同レベルに設定されている、又は前記第2電極の電位と同レベルに設定されている。
【0017】
また、グリップレバーを備えた自動車の開放部のハンドルであって、前記グリップレバーに配設された上述の特徴のうちのいずれかを有する存在センサを備えていることを特徴とするハンドル、が提案される。
【0018】
本発明とその種々の応用例は、以下の説明を読み且つ添付図面を精査することによってより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の第1の非制限的な実施形態による、自動車の開放部のハンドルのグリップレバーに配設された容量性存在センサを示す図。
【
図2】本発明の第2の非制限的な実施形態による、自動車の開放部のハンドルのグリップレバーに配設された容量性存在センサを示す図。
【
図3】アンテナを内蔵している、
図2の容量性存在センサの斜視図。
【
図4】
図2又は
図3による容量性存在センサが内蔵されている、グリップレバーを有するハンドルを備えた開放部の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
別段の規定がない限り、複数の図面に登場する構造又は機能において同一の要素には同じ参照符号を付す。
【0021】
車両Vの開放部2のハンドルのグリップレバーLに配設された容量性存在センサ1を、
図1乃至4に示す。
【0022】
図1及び2は、容量性存在センサ1を垂直横断面において示していることに留意されたい。
【0023】
図1は、容量性存在センサ1の第1の非制限的な実施形態を示す。本実施形態によれば、容量性存在センサ1は、
−第1検出領域Z1を画定する電気容量を測定する第1電極E1、及び第2検出領域Z2を画定する電気容量を測定する第2電極E2と、
−第1面101及び第2面102とを備えたプリント回路10と、を備え、
前記第1電極E1は、前記第1面101に沿って延在する面を備え、前記第2電極E2は、前記第2面に沿って延在する面を備えている。プリント回路10は、PCB(プリント回路板)基板である。
【0024】
容量性存在センサ1は、更に、
−前記第1電極E1と前記第2電極E2との間の容量結合を最小にし得るいわゆるガード面13、
を備えている。
【0025】
容量性存在センサ1は、車両Vの処理ユニットUTに連結されている。
【0026】
特に、この処理ユニットUTは、前記第1電極E1と、前記第2電極E2と、前記ガード面13とに接続されている。
【0027】
処理ユニットUTは、前記ガード面13を、周期的且つ交互に、前記第1電極E1と同じ電位に、又は前記第2電極E2と同じ電位に設定するのに適している。非制限的な実施形態において、処理ユニットUTは、電極の電気容量を測定するための手段を有するマイクロコントローラにより構成されている。ミクロコントローラのパラメータ化は簡単に変更できる。
【0028】
他の実施形態において、処理ユニットUTもまた開放部2のハンドルのグリップレバーLに配設することが考えられる。
【0029】
種々の要素について以下に詳しく説明する。
【0030】
図1に示すように、第1電極E1と第2電極E2は、プリント回路10の2つの面102、101にそれぞれ配置されており、これにより、存在センサ1の嵩を小さくすることができる。
【0031】
電極E1及びE2は、プリント回路10に印刷されたトラックである。
【0032】
図1の非制限的な実施形態において、単独の第2電極E2だけが存在している。第1電極E1と第2電極E2は、前記第1領域Z1と前記第2領域Z2が空間内でオフセットされるようにして配設されている。したがって、第1検出領域Z1と、第1検出領域Z1に対して傾いている第2検出領域Z2とにそれぞれ対応する検出方向d1、d2が得られるように、前記プリント回路10に対して直交する面において、第1電極E1は第2電極E2に対してオフセットされている。非制限的な実施形態において、方向d1及びd2は互いに直交している。
【0033】
第1検出領域Z1は、開放部2のハンドルのグリップレバーLに手が差し込まれるであろう領域に対応している。一方、第2検出領域Z2は、例えば装飾的なクロムメッキ要素等の導電要素が存在し得る領域、すなわち、例えば、開放部2(以下で説明する)のハンドルのグリップレバーLの頂部(側部と称する)に対応している。「検出方向」は、電界の勾配が最大である方向であって、電極E1、E2の確立する磁力線が所定の検出領域に対応している方向を意味するものとして理解されるべきである。検出方向d1、d2の異なる配向及びガード面によって、ハンドルの内部と、その一方又は両方の側面(上面及び/又は下面)とにおいて検出がなされる。したがって、検出領域は(内部検出領域、及びクロムメッキ要素に面する検出領域)、明確に区別される。
【0034】
ガード面13は、第1電極E1と第2電極E2との間に配設された導電トラックからなる。導電トラックはプリント回路10の厚さ分だけ延びるとともに、プリント回路10の前記第1面101に沿って延在する第1プリント表面130と、プリント回路10の前記第2面102に沿って延在する第2プリント表面131と、を備えている。
【0035】
いわゆるガード機能を発揮するために、導電トラック13の電位は、第1電極E1の電位と同レベルに設定されている、又は第2電極E2の電位と同レベルに設定されている。これは、アクティブガード面と呼ばれる。
【0036】
非制限的な実施形態において、電極E1、E2のそれぞれは、処理ユニットUTに単独の接続部Cによって接続している。
【0037】
各単独接続部Cは、対応する電極の電気容量の変化を測定するのに適した測定入力E、又は対応する電極の電位を制御するのに適した制御出力Sを、交互に形成する。
【0038】
更に、ガード面13は、処理ユニットUTに接続部CCによって接続している。これにより、導電トラック13の電位を、電極E1又は電極E2の電位に合わせて設定することが可能となっている。
【0039】
更にまた、電極と同じ電位にする電位の設定は、第1電極E1と第2電極E2との間において周期的且つ交互に実施され、これにより、容量性信号測定がなされる。信号測定は、実際には、電極E1により、次いで電極E2により交互に取得される。したがって、存在センサ1は、方向D1において、次いで方向D2において、交互にウォッチングしている。存在センサは、E1及びE2において測定されたそれぞれの信号を、区別してリカバーする。
【0040】
非制限的な例示実施形態において、第1電極E1が容量性信号を取得するとき、第2電極E2は休止している。一方、第2電極E2が容量性信号を取得するとき、第1電極は休止している。
【0041】
他の非制限的な例において、第1電極E1が容量性信号を取得するとき、第2電極E2が、処理ユニットUTの出力要素として、ガード面13と同じ電位に、すなわち第1電極E1と同じ電位に設定される。
【0042】
同様に、第2電極E2が容量性信号を取得するとき、第1電極E1が、処理ユニットUTの出力要素として、ガード面13と同じ電位に、すなわち第2電極と同じ電位に設定される。このような操作により、ガード面13に対する余計なスプリアス電気容量が回避される。
【0043】
電極E1、E2に印加される電圧は交流であることに留意されたい。非制限的な例において、電圧は0V乃至3Vにおいて変化する。ガード面13は、電極の交流電圧をそれが設定された電位にする。
【0044】
ガード面13によって2つの電極E1とE2との間の容量結合が軽減されるため、容量結合はもはやセンサ1の容量性機能に関して問題とはならない。実際に、各電極E1、E2は、手であることを示す信号(電気容量値)、又は雨滴であることを示す信号(電気容量値)、すなわち、もはや結合から干渉を受けない信号を送信するであろう。
【0045】
更にまた、ガード面は、クロムメッキ要素がグリップレバーLの周囲の電界に影響を及ぼすことを防止する。クロムメッキ要素は、もはや手の検出を阻むことがない。
【0046】
図2は、容量性存在センサ1の第2の非制限的な実施形態を示す。本実施形態によれば、容量性存在センサ1は、第2の第2電極E2を更に備えている。2つの第2電極E2は、前記存在センサ1に直交する面において、第1電極E1の両側に配置されている。したがって、第2の第2検出領域Z2が生成される。この第2領域Z2は、グリップレバーLの底部に面して位置しており、これにより、前記レバーの下方に到達した手を検出することが可能となる。更に、他方の第2電極E2とともに、グリップレバーLの前方における検出を実施することが可能となる。こうして、前方の手、又は例えば身体、財布等の他の物体を検出することができる。最後に、2つの電極E2の対称的な取付けにより、存在センサ1は、車両Vの左側のドア又は右側のドアに配置されたグリップレバーに取り付けられ得る。
【0047】
図3は、内蔵LFアンテナを有する、
図2に示す実施形態による存在センサ1の斜視図である。
図3に示すように、2つの電極E2が、プリント回路10において平坦に配設されている。こうして、前記プリント回路10に直交して配設された電極を備えたセンサに比較して、存在センサの体積は小さいものとなっている。
【0048】
図3に示すように、低周波アンテナ4が、プリント回路10において電極E1及びE2の近傍に配置されている。このようなアンテナは、センサ1と、車両Vの開放部2の施錠又は開錠をトリガするのに適している電子ボードとの間の通信を確保するために必要であろう。
【0049】
1つ又は2つの第2の電極E2をプリント回路において平坦に配置することにより、これらをLFアンテナから離間させることができ、したがってアンテナから電極E2に向かって発した電波が短絡することはもはやない。実際に、LFアンテナに対面してその全長に沿う金属部品はもうない。したがって、既に熱に変換された電波による熱損失はもはやない。
【0050】
ガード機能を最大にするために、導電トラック13の第1面130(水平陰影線により示す)は、その長さが少なくとも前記第2電極E2の長さに等しく、導電トラック13の第2面131は、その長さが少なくとも前記第1電極E1の長さに等しい。図示例において、これらの面の長さは、電極E1、E2よりも長い。
【0051】
したがって、検出領域Z1及びZ2は全く重複しない。
【0052】
このようにして、電極E1により測定された信号が第2電極Eにより測定された信号に干渉することにより最初に測定された信号が識別できなくなるような事態が回避される。この逆もまた同様である。
【0053】
図4は、グリップレバーLを備えたハンドルが取り付けられている、自動車の開放部2(ドア、トランク)の断面図である。グリップレバーLは、第2実施形態による存在センサ1を内蔵している。開放部2を開放するために、図示例において、ユーザはその手をグリップレバーLと開放部2との間に矢印Fの方向において通す必要がある。こうして、手が空間ESに配置される。グリップレバーLの特定の非制限的な例において、レバーLは、例えば装飾的なクロムメッキ要素である導電要素3を備えている。この場合、装飾的な導電要素は、例えば電気的に浮いている。すなわち、導電要素は、車両の領域に連結されていないため、製造コストを削減することができる。
【0054】
本非制限的な実施形態に示すように、第1電極E1は開放部2に対面配置されるように適合されているとともに、第2電極E2は導電要素3に対面配置されるように適合されている。
【0055】
要約すれば、センサ1の処理ユニットUT(図示せず)は、第1電極E1と第2電極E2とに接続されて、これらの電気容量の変化を検出する。
【0056】
検出に続いて、自動車の開放部に対するトリガ動作が、手が2つの検出領域Z1、Z2に接近したことによる2つの電極E1、E2のそれぞれの電気容量の変化の特性の関数として、トリガされる。
【0057】
電極E1、E2それぞれの電気容量の特性は、処理ユニットUTが物体がハンドルLに差し込まれた手であるか又は降雨であるかを決定することができるようにする追加の情報アイテムである。
【0058】
手がハンドルに差し込まれた場合、電極E1、E2の電気容量の変化は大きい。なぜならば、空間ESに配置された手は、検出領域Z2と検出用域Z1とを同時に刺激するからである。
【0059】
雨が降っている場合、電極E1が、側部に向いて配置されている電極E2と同時に刺激を受けることはない。なぜならば、雨滴は両電極を同時に刺激するには小さすぎるからである。底部に向いて配置されている他方の第2電極は刺激を受けない。第1電極E1と第2電極E2の電気容量の変化は、やがてオフセットされる。なぜならば、雨滴は、グリップレバーLの側部(上部)、すなわち検出領域Z2か、レバーLの内部、すなわち検出領域Z1のいずれかに、落ちるからである。更に、雨がグリップレバーLを伝って流れる場合、第1電極E1の電気容量の変化は、第2電極E2の電気容量の変化よりも大きいことに留意されたい。なぜならば、非制限的な実施形態において、電極E1は、電極E2よりも大きい面積を有しているからである。電気容量は面積に比例することを想起されたい。
【0060】
ガード面13がなければ、雨天時に、第2電極E2の電気容量の変化は、第1電極E1と同じくらい大きく、雨から手を識別することは不可能であろう。手がグリップレバーの外部にあるとき、電極E1、E2の電気容量の変化は、手がレバーLに差し込まれているときに対応する変化よりも小さい。装飾的なクロムメッキ要素がある場合に、手がレバーに差し込まれていない状態で手(又は体や財布等他の物体)がクロムメッキ要素に接触したり接近するときも同様である。実際に、ガード面13があることによって電極E1と電極E2との間にはもはやスプリアス連結がないため、電極E2の測定と電極E2とクロムメッキ要素との結合を考慮することにより、クロムメッキ要素にだけ刺激が存在するかどうかを推定することができる。この場合、電極E2の電気容量の変化は、手がレバーLに差し込まれているときに対応する変化よりも小さい。
【0061】
2つの電気容量の変化の特性が、レバーに差し込まれた手に典型的なものである場合、施錠又は開錠操作が車両の開放部に対して実施される。逆に、2つの電気容量の変化の特性が雨、又はレバーLの外部にある手や他の物体に典型的なものである場合、施錠又は開錠操作は実施されない。
【0062】
換言すれば、変化特性によって、時宜を得ないドアの開錠等の無用の現象をフィルタリングすることが可能となる。例えば、ユーザが車両に含まれるセンサ1の近傍にいるけれども彼又は彼女はその手をセンサ1に向かって移動させていない場合に、及び雨天時に、又は彼又は彼女が単にその手をハンドルLに又はその前方に置いているだけの場合に、時宜を得ないドアの開錠がフィルタリング可能となる。
【0063】
本発明の説明は、上述の実施形態に限定されないことが明らかである。
【0064】
他の非制限的な実施形態において、導電要素3は、第2電極E2に対面配置されておらず、グリップレバーLの外面において、第1電極E1に対面して配置されている。
【0065】
他の非制限的な実施形態において、処理ユニットUTは、測定入力E及び制御出力Sそれぞれのための2つの接続部を備えている。
【0066】
以上、本発明を非制限的な例として説明したが、上記の特徴は非制限的案ものであって、他のタイプの特徴を本発明の範囲を逸脱することなく採用することが可能である。
【0067】
したがって、本発明は、特に以下の利点を提供する。
−側方の金属電極の機械的取付けに関連する機械的問題が解消される。側方電極に代えて、電極E1に平行な平面に配設されたトラックが使用される。
−プリント回路10上の電極E2の新規な構成(平坦載置)、及び表面がプリント回路に印刷されたガードプレート13により、存在センサ1の体積を小さいものとすることができる。
−電極E2からの低周波アンテナに対するスプリアス効果が回避される。なぜならば、電極2は金属ではないし、且つアンテナに対面して配置されていないからである。
−存在センサの製造におけるコストや複雑さが削減される。