(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ポリカルボン酸が、2〜20個の炭素原子を有する直鎖または分岐の飽和または不飽和脂肪族ポリカルボン酸、および芳香族ポリカルボン酸から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
少なくとも0.24重量%、特に少なくとも0.30重量%の、全炭素として表される、ポリカルボン酸+対応するカルボキシレ−トの含有率(C)を有することを特徴とする、請求項11〜13のいずれか一項に記載の沈降シリカ。
請求項11〜14のいずれか一項に記載されるか、または請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法によって得られる沈降シリカの、ポリマー用、特にタイヤ用の強化充填材としての使用。
請求項16に記載の少なくとも1つの組成物を含む物品であって、この物品が、履物底、床仕上げ材、ガスバリア、難燃性材料、空中ケーブル用のローラー、家庭電化製品用のシール、液体またはガスパイプ用のシール、ブレーキシステムシール、パイプ、被覆材、ケーブル、エンジンサポート、電池セパレーター、コンベヤーベルト、伝動ベルトまたはタイヤからなる、物品。
【技術分野】
【0001】
本発明は、沈降シリカの新規な調製方法、新規な沈降シリカおよび、ポリマーの強化などの、それらの用途に関する。
【0002】
ポリマー、特にエラストマー中に強化白色充填剤、例えば、沈降シリカを用いることは公知の慣例である。
【0003】
本発明の目的は、特に、有利にはポリマー組成物に、それらの機械的特性を保持しながら、それらの粘度の低下およびそれらの動的特性の改善を与える、ポリマー組成物のための代替充填剤を提供することである。したがって、それは有利には、ヒステリシス/強化の折衷点の改善を可能にする。
【0004】
本発明は、まず第1に、液状化操作の間または後に少なくとも1種のポリカルボン酸を使用して、沈降シリカを調製する新規な方法を提供する。
【0005】
一般に、沈降シリカの調製は、ケイ酸塩、例えば、アルカリ金属ケイ酸塩(例えば、ケイ酸ナトリウム)と、酸性化剤(たとえば硫酸)との沈降反応、次いで、得られた沈降シリカの濾過ケークの生成を伴う、濾過による分離、続いて、前記濾過ケークの液状化、最後に、乾燥(一般的には噴霧によって)によって行われる。シリカは、任意の方式:特に、酸性化剤のケイ酸塩供給原料への添加、または酸性化剤とケイ酸塩との水もしくはケイ酸塩の供給原料への全体的もしくは部分的な同時添加で沈降させることができる。
【0006】
本発明の主題の一つは、沈降シリカの懸濁液が得られる、ケイ酸塩と酸性化剤との沈降反応、続いてこの懸濁液の分離および乾燥を含むタイプの、沈降シリカの新規な調製方法であって、以下の逐次工程:
− 沈降反応を以下のやり方:
(i)2〜5のpHの水性供給原料を形成し、
(ii)反応媒体のpHが2〜5に維持されるように、ケイ酸塩および酸性化剤を前記供給原料に同時に添加し、
(iii)酸性化剤の添加を停止する一方で、7〜10の反応媒体のpH値が得られるまで反応媒体へのケイ酸塩の添加を継続し、
(iv)反応媒体のpHが7〜10に維持されるようにケイ酸塩および酸性化剤を反応媒体に同時に添加する、
(v)ケイ酸塩の添加を停止する一方で、6未満の反応媒体のpH値が得られるまで反応媒体への酸性化剤の添加を継続する、
で行う工程と、
− 得られたシリカ懸濁液を濾過する工程と、
− 濾過後に得られた濾過ケークを、少なくとも1種(一般には1種)のアルミニウム化合物の添加を含む液状化操作にかける工程と
を含むことを特徴とし、
前記方法は、少なくとも1種のポリカルボン酸(例えば、ポリカルボン酸の混合物)が、液状化操作の間、または液状化操作の後かつ乾燥工程の前、のいずれかに濾過ケークに添加されることを特徴とする方法である。
【0007】
本発明によれば、濾過ケークは、その間に少なくとも1種のアルミニウム化合物および少なくとも1種のポリカルボン酸が導入されるか、またはその後に少なくとも1種のポリカルボン酸が導入される液状化操作にかけられる。そのとき得られた混合物(沈降シリカの懸濁液)はその後、乾燥される(一般的に噴霧によって)。
【0008】
液状化操作は、流体化または砕解操作であり、その操作で濾過ケークは液体にされ、沈降シリカは再び懸濁液中にある。
【0009】
本発明の2つの第1の変形では、この液状化操作は、好ましくは懸濁シリカの粒度の減少を通常はもたらす機械的作用(たとえば、連続撹拌槽またはコロイドタイプのミルを通すことによる)に加えて、少なくとも1種のアルミニウム化合物、たとえばアルミン酸ナトリウム、および少なくとも1種のポリカルボン酸の添加による化学作用に濾過ケークをかけることによって行われる。液状化後に得られた懸濁液(特に水性懸濁液)は、比較的低い粘度を示す。
【0010】
第1の変形では、液状化操作の間に、少なくとも1種のアルミニウム化合物および少なくとも1種のポリカルボン酸が、濾過ケークに同時に添加される(共添加)。
【0011】
第2の変形では、液状化操作の間に、少なくとも1種のアルミニウム化合物が、少なくとも1種のポリカルボン酸の添加前に濾過ケークに添加される。
【0012】
第3の変形では、この液状化操作は、好ましくは懸濁シリカの粒度の減少を通常はもたらす機械的作用(たとえば、連続撹拌槽またはコロイドタイプのミルを通すことによる)に加えて、少なくとも1種のアルミニウム化合物、例えば、アルミン酸ナトリウムの添加による化学作用に濾過ケークをかけることによって行われる。
【0013】
この第3の変形において、少なくとも1種のポリカルボン酸は、液状化操作後に、すなわち、砕解シリカケークに添加される。
【0014】
液状化操作にかけられる濾過ケークは、いくつかの濾過ケークの混合物から構成されていてもよく、前記ケークのそれぞれは、工程(v)後に得られたシリカ懸濁液(この懸濁液は、濾過の前に、いくつかの部分に分割される)の一部の濾過によって得られる。
【0015】
本発明によれば、用語「ポリカルボン酸」は、少なくとも2個のカルボン酸官能基を含むポリカルボン酸を意味する。用語「カルボン酸官能基」は、その通常の意味で本明細書で用いられ、−COOH官能基を指す。
【0016】
本発明によって使用されるポリカルボン酸は、2、3、4、または5個以上のカルボン酸官能基を有してもよい。
【0017】
本発明によれば、ポリカルボン酸は、好ましくはジカルボン酸およびトリカルボン酸から選択される。
【0018】
本発明によれば、使用されるポリカルボン酸は、2〜20個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐の飽和もしくは不飽和脂肪族ポリカルボン酸、または芳香族ポリカルボン酸であってもよい。ポリカルボン酸は、ヒドロキシル基および/またはハロゲン原子を任意選択で含んでもよい。脂肪族ポリカルボン酸は、主鎖上にヘテロ原子、例えば、NまたはSを任意選択で含んでもよい。一般に、本発明によって使用されるポリカルボン酸は、2〜16個の炭素原子を有する直鎖または分岐の飽和または不飽和脂肪族ポリカルボン酸、および芳香族ポリカルボン酸からなる群から選択される。
【0019】
脂肪族カルボン酸のうちで、2〜14個の炭素原子、好ましくは2〜12個の炭素原子を有する直鎖の飽和または不飽和ポリカルボン酸が挙げられてもよい。使用されるポリカルボン酸は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12個の炭素原子を有してもよい。有利には、使用されるポリカルボン酸は、4、5、6、7、8、9または10個の炭素原子、好ましくは4、5、6、7または8個の炭素原子を有してもよい。例えば、使用されるポリカルボン酸は、4、5または6個の炭素原子を有してもよい。
【0020】
特に、本発明で使用される直鎖脂肪族ポリカルボン酸が挙げられてもよい非限定的な例には、シュウ酸、マロン酸、トリカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸およびセバシン酸からなる群から選択される酸が含まれる。
【0021】
分岐ポリカルボン酸のうちで、メチルコハク酸、エチルコハク酸、オキサロコハク酸、メチルアジピン酸、メチルグルタル酸およびジメチルグルタル酸が挙げられてもよい。用語「メチルグルタル酸」は、2−メチルグルタル酸と3−メチルグルタル酸の両方、およびまた、すべての割合のこれらの2種の異性体の混合物を意味する。用語「2−メチルグルタル酸」は、その化合物の(S)体と(R)体の両方およびラセミ混合物を示すために使用される。
【0022】
不飽和ポリカルボン酸のうちで、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ムコン酸、アコニット酸、トラウマチン酸およびグルタコン酸が挙げられてもよい。
【0023】
ヒドロキシル基を含むポリカルボン酸のうちで、リンゴ酸、クエン酸、イソクエン酸および酒石酸が挙げられてもよい。
【0024】
芳香族ポリカルボン酸のうちで、フタル酸類、すなわち、フタル酸、オルトフタル酸、イソフタル酸、トリメシン酸およびトリメリット酸が挙げられてもよい。
【0025】
好ましくは、本発明による方法で使用されるポリカルボン酸は、シュウ酸、マロン酸、トリカルバリル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、メチルコハク酸、エチルコハク酸、メチルアジピン酸、メチルグルタル酸、ジメチルグルタル酸、リンゴ酸、クエン酸、イソクエン酸および酒石酸からなる群から選択される。
【0026】
好ましくは、ジカルボン酸およびトリカルボン酸は、アジピン酸、コハク酸、エチルコハク酸、グルタル酸、メチルグルタル酸、シュウ酸またはクエン酸から選択される。
【0027】
ポリカルボン酸はまた、シュウ酸、マロン酸、トリカルバリル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、メチルコハク酸、エチルコハク酸、メチルアジピン酸、メチルグルタル酸、ジメチルグルタル酸、リンゴ酸、クエン酸、イソクエン酸および酒石酸からなる群から選択されてもよい。好ましくは、ポリカルボン酸は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、メチルコハク酸、エチルコハク酸、メチルアジピン酸、メチルグルタル酸、ジメチルグルタル酸、リンゴ酸、クエン酸、イソクエン酸および酒石酸からなる群から選択されてもよい。非常に好ましくは、ポリカルボン酸は、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、メチルコハク酸、エチルコハク酸、メチルアジピン酸、メチルグルタル酸、ジメチルグルタル酸、リンゴ酸、クエン酸および酒石酸からなる群から選択されてもよい。
【0028】
本発明の第1の実施形態において、単一のポリカルボン酸が濾過ケークに添加される。
【0029】
好ましくは、ポリカルボン酸は、その場合にコハク酸である。
【0030】
好ましくは、ポリカルボン酸がコハク酸である場合、それは、液状化操作後に濾過ケークに添加される。
【0031】
本発明の第2の好ましい実施形態において、ポリカルボン酸の混合物が、濾過ケークに添加され、前記混合物は、上に定義されたとおりの少なくとも2種のポリカルボン酸を含む。混合物は、2、3、4または5種以上のポリカルボン酸を含んでもよい。
【0032】
好ましくは、混合物のポリカルボン酸はその場合、アジピン酸、コハク酸、エチルコハク酸、グルタル酸、メチルグルタル酸、シュウ酸およびクエン酸から選択される。
【0033】
本発明によれば、ポリカルボン酸の混合物は、好ましくはジカルボン酸および/またはトリカルボン酸の混合物、特に少なくとも2種、好ましくは少なくとも3種のジカルボン酸および/またはトリカルボン酸の混合物、とりわけ3種のジカルボン酸および/またはトリカルボン酸の混合物である。
【0034】
好ましくは、ポリカルボン酸の混合物は、ジカルボン酸の混合物、特に少なくとも3種のジカルボン酸の混合物、とりわけ3種のジカルボン酸の混合物である。一般に、混合物は3種のジカルボン酸からなるが、不純物が一般に全混合物の2.00重量%を超えない量で存在してもよい。
【0035】
本発明の好ましい変形によれば、本発明で使用されるポリカルボン酸の混合物は、以下の酸:アジピン酸、グルタル酸およびコハク酸を含む。例えば、ポリカルボン酸の混合物は、15.00重量%〜35.00重量%のアジピン酸、40.00重量%〜60.00重量%のグルタル酸および15.00重量%〜25.00重量%のコハク酸を含む。
【0036】
本発明のこの第1の好ましい変形によるポリカルボン酸の混合物は、アジピン酸を製造するプロセスに由来してもよい。
【0037】
本発明の別の好ましい変形によれば、本発明で使用されるポリカルボン酸の混合物は、以下の酸:メチルグルタル酸、エチルコハク酸およびアジピン酸を含む。3種の酸がすべての割合で混合物中に存在してもよい。例えば、ポリカルボン酸の混合物は、60.00重量%〜96.00重量%のメチルグルタル酸、3.90重量%〜20.00重量%のエチルコハク酸および0.05重量%〜20.00重量%のアジピン酸を含む。
【0038】
本発明のこの第2の好ましい変形によるポリカルボン酸の混合物は、アジピン酸を製造するプロセスに由来してもよい。
【0039】
有利には、本発明のこの第2の好ましい変形によるポリカルボン酸の混合物は、ブタジエンのシアン化水素化によるアジポニトリル(アジポニトリルはヘキサメチレンジアミンの合成における重要な中間体である)の製造プロセスに由来するメチルグルタロニトリル、エチルスクシノニトリルおよびアジポニトリルの混合物の酸加水分解、好ましくは塩基加水分解によって得られてもよい。
【0040】
本発明によって使用される、ポリカルボン酸、特にジカルボン酸および/またはトリカルボン酸、の一部または全部は、カルボン酸誘導体の形態、すなわち、無水物、エステル、アルカリ金属(例えば、ナトリウムまたはカリウム)塩(カルボキシレート)、アルカリ土類金属(例えばカルシウム)塩(カルボキシレート)またはアンモニウム塩(カルボキシレート)の形態であってもよい。用語「カルボキシレート」は、前に定義されたとおりのカルボン酸官能基の誘導体を示すために以下で使用される。
【0041】
例えば、ポリカルボン酸の混合物は、
− メチルグルタル酸(特に60.00重量%〜96.00重量%、例えば、90.00重量%〜95.50重量%)、
− エチルコハク酸無水物(特に3.90重量%〜20.00重量%、例えば、3.90重量%〜9.70重量%)、
− アジピン酸(特に0.05重量%〜20.00重量%、例えば、0.10重量%〜0.30重量%)
を含む混合物であってもよい。
【0042】
ポリカルボン酸の混合物はまた、
− メチルグルタル酸(特に10.00重量%〜50.00重量%、例えば、25.00重量%〜40.00重量%)、
− メチルグルタル酸無水物(特に40.00重量%〜80.00重量%、例えば、55.00重量%〜70.00重量%)、
− エチルコハク酸無水物(特に3.90重量%〜20.00重量%、例えば、3.90重量%〜9.70重量%)、
− アジピン酸(特に0.05重量%〜20.00重量%、例えば、0.10重量%〜0.30重量%)
を含む混合物であってもよい。
【0043】
本発明によって使用される混合物は、不純物を任意選択で含んでもよい。
【0044】
本発明で使用されるポリカルボン酸は、それらが濾過ケークに添加される前に(特に、それらを、例えば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム型の塩基で前処理することによって)任意選択で前中和されてもよい。これにより、特に、得られるシリカのpHを調節することが可能になる。
【0045】
ポリカルボン酸は、水溶液の形態で使用されてもよい。
【0046】
好ましくは、アルミニウム化合物は、アルカリ金属アルミン酸塩から選択される。特に、アルミニウム化合物はアルミン酸ナトリウムである。
【0047】
本発明によれば、使用されるアルミニウム化合物(特にアルミン酸ナトリウム)の量は一般に、アルミニウム化合物と、濾過ケーク中に含まれるシリカの量(SiO
2として表される)との比が、0.20重量%〜0.50重量%、好ましくは0.25重量%〜0.45重量%であるようなものである。
【0048】
使用されるポリカルボン酸の量は一般に、ポリカルボン酸と、濾過ケーク中に含まれるシリカの量(SiO
2として表される)との比(少なくとも1種のポリカルボン酸の添加の時点での)は、0.50重量%〜2.00重量%、特に0.60重量%〜2.00重量%、特に0.55重量%〜1.75重量%、とりわけ0.60重量%〜1.50重量%、例えば、0.65重量%〜1.25重量%であるようなものである。
【0049】
本発明では、濾過ケークは、任意選択で洗浄されてもよい。
【0050】
液状化操作の間または後での少なくとも1種のポリカルボン酸の使用、および工程の特定の順序、ならびに特に、2.0〜5.0のpHでの酸性媒体中への酸性化剤およびケイ酸塩の第1の同時添加ならびに7.0〜10.0のpHでの塩基性媒体中への酸性化剤およびケイ酸塩の第2の同時添加は、得られる生成物に特定の特徴及び特性を与える。
【0051】
酸性化剤およびケイ酸塩の選択は、それ自体周知のやり方で行われる。
【0052】
一般に、酸性化剤として、強無機酸、例えば、硫酸、硝酸または塩酸、または有機酸、例えば、酢酸、ギ酸または炭酸が使用される。
【0053】
酸性化剤は、希薄または濃厚であってもよく;その規定度は、0.4〜36N、例えば、0.6〜1.5Nであってもよい。
【0054】
特に、酸性化剤が硫酸である場合、その濃度は、40〜180g/l、例えば、60〜130g/lであってもよい。
【0055】
ケイ酸塩として、ケイ酸塩の任意の一般的な形態、例えば、メタケイ酸塩、ジケイ酸塩、有利にはアルカリ金属ケイ酸塩、特にケイ酸ナトリウムまたはケイ酸カリウムが使用されてもよい。
【0056】
ケイ酸塩は、40〜330g/l、例えば、60〜300g/l、特に60〜260g/lの濃度(SiO
2として表される)を有してもよい。
【0057】
好ましくは、酸性化剤として硫酸およびケイ酸塩としてケイ酸ナトリウムが使用される。
【0058】
ケイ酸ナトリウムが使用される場合、後者は一般に2.0〜4.0、特に2.4〜3.9、例えば、3.1〜3.8のSiO
2/Na
2O重量比を有する。
【0059】
2.0〜5.0のpHの水性供給原料が最初に形成される(工程(i))。
【0060】
好ましくは、形成された供給原料は、2.5〜5.0、特に3.0〜4.5のpHを有し;このpHは、例えば、3.5〜4.5である。
【0061】
この初期供給原料は、酸性化剤を水に添加して、2.0〜5.0、好ましくは2.5〜5.0、特に3.0〜4.5、例えば、3.5〜4.5の供給原料でのpH値を得ることによって得られてもよい。
【0062】
それはまた、酸性化剤を水+ケイ酸塩混合物に添加して、このpH値を得ることによって得られてもよい。
【0063】
それはまた、酸性化剤を、前形成シリカ粒子を7.0未満のpHで含有する供給原料に添加して、2.0〜5.0、好ましくは2.5〜5.0、特に3.0〜4.5、例えば、3.5〜4.5のpH値を得ることによって調製されてもよい。
【0064】
工程(i)で形成される供給原料は、電解質を含んでもよい。
【0065】
好ましくは、工程(i)で形成される供給原料は、電解質を含有する。
【0066】
用語「電解質」は、その一般に認められている意味で本明細書で理解され、すなわち、それは、溶液中にある場合、分解または解離してイオンまたは荷電粒子を形成する任意のイオン性または分子性物質を意味する。電解質として、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の塩、特に出発ケイ酸塩の金属と酸性化剤との塩、例えば、ケイ酸ナトリウムと塩酸との反応の場合の塩化ナトリウムまたは、好ましくは、ケイ酸ナトリウムと硫酸との反応の場合の硫酸ナトリウムの群からの塩が挙げられてもよい。
【0067】
好ましくは、硫酸ナトリウムが工程(i)で電解質として使用される場合、初期供給原料中のその濃度は、特に8〜40g/l、とりわけ10〜20g/l、例えば、13〜18g/lである。
【0068】
第2の工程(工程(ii))は、反応媒体のpHが、2.0〜5.0、好ましくは2.5〜5.0、特に3.0〜4.5、例えば、3.5〜4.5に維持されるような(特に、維持されるような速度での)、酸性化剤およびケイ酸塩の同時添加からなる。
【0069】
この同時添加は、有利には反応媒体のpH値が最初の工程(i)後に達せられたpH値に常に(±0.2以内に)等しいようなやり方で行われる。
【0070】
次に、工程(iii)では、酸性化剤の添加は停止される一方で、反応媒体中7.0〜10.0、好ましくは7.5〜9.5のpH値を得るように反応媒体へのケイ酸塩の添加を継続継続する。
【0071】
その場合、この工程(iii)の直後に、したがってケイ酸塩の添加を停止した直後に、特に工程(iii)後に得られたpHで、一般に撹拌しながら反応媒体の熟成を行うことが有利であることがあり得;この熟成は、例えば、2〜45分、特に5〜25分継続してもよく、優先的には酸性化剤の添加またはケイ酸塩の添加のいずれも含まない。
【0072】
工程(iii)および任意選択の熟成の後、酸性化剤およびケイ酸塩の新たな同時添加が、反応媒体のpHが7.0〜10.0、好ましくは7.5〜9.5に維持されるように(特に、維持されるような速度で)行われる。
【0073】
この第2の同時添加(工程(iv))は、有利には、反応媒体のpH値が先行工程後に達せられたものに常に等しい(±0.2以内に)ように行われる。
【0074】
工程(iii)と工程(iv)との間で、例えば、一方で、工程(iii)後の任意選択の熟成と、他方で、工程(iv)との間で、反応媒体に酸性化剤を添加することが可能であるが、しかしながら、酸のこの添加後の反応媒体のpHは、7.0〜9.5、好ましくは7.5〜9.5であることが留意されるべきである。
【0075】
最後に、工程(v)で、ケイ酸塩の添加を停止する一方で、反応媒体への酸性化剤の添加を、6.0未満、好ましくは3.0〜5.5、特に3.0〜5.0、例えば、3.0〜4.5の反応媒体でのpH値を得るように継続する。
【0076】
その場合、この工程(v)の後に、したがって酸性化剤の添加を停止した直後に、反応媒体の熟成を、とりわけ工程(v)後に得られたpHで、一般に撹拌しながら行うことは有利であることがあり得;この熟成は、例えば、2〜45分、特に5〜20分継続してもよく、優先的には酸の添加またはケイ酸塩の添加のいずれも含まない。
【0077】
ケイ酸塩と酸性化剤との全体反応が行われる反応チャンバは通常、適切な撹拌装置および加熱装置を備えている。
【0078】
ケイ酸塩と酸性化剤との全体反応は、一般に70〜95℃、特に75〜95℃で行われる。
【0079】
本発明の一変形によれば、ケイ酸塩と酸性化剤との全体反応は、通常70〜95℃の、特に75〜95℃の一定温度で行われる。
【0080】
本発明の別の変形によれば、反応の終了時の温度は、反応の開始時の温度よりも高く:したがって、反応の開始時(例えば、工程(i)から工程(iii)の間)の温度は、好ましくは70〜85℃に維持され、次いで、温度は、好ましくは85〜95℃の値まで上げられ、その値でそれは、反応の終わりまで維持される(例えば、工程(iv)および工程(v)の間)。
【0081】
上述の工程の最後で、シリカスラリーが得られ、これはその後、分離される(液体/固体分離)。
【0082】
本発明による調製方法で行われる分離は通常、濾過、必要ならば、これに続く洗浄を含む。濾過は、任意の適切な方法によって、例えば、バンドフィルター、真空下フィルターまたは好ましくは、フィルタープレスによって行われる。
【0083】
次いで、濾過ケークは、アルミニウム化合物の添加を含む液状化操作にかけられる。上記説明に従って、少なくとも1種のポリカルボン酸が、液状化操作の間または後に添加される。
【0084】
次いで、砕解濾過ケークは乾燥される。
【0085】
この乾燥は、それ自体公知の任意の手段によって行われてもよい。好ましくは、乾燥は、噴霧によって行われる。この目的のために、任意の種類の好適な噴霧器、特に回転式、ノズル式、液圧式または二流体式噴霧器が使用されてもよい。一般に、濾過がフィルタープレスを使用して行われる場合、ノズル式噴霧器が使用され、濾過が真空フィルターを使用して行われる場合、回転式噴霧器が使用される。
【0086】
乾燥操作がノズル噴霧器を使用して行われる場合、そのとき得られることがあり得る沈降シリカは、通常は実質的に球形のビーズの形態である。この乾燥操作後、任意選択で、回収された生成物に対して粉砕の工程を行うことが可能であり;そのとき得られることがあり得る沈降シリカは、一般に粉末の形態である。
【0087】
乾燥が回転式噴霧器を用いて行われる場合、そのとき得られることがあり得る沈降シリカは、粉末の形態であってもよい。
【0088】
最後に、前に示されたとおりの乾燥された(特に回転式噴霧器によって)または粉砕された生成物は、集塊化工程に任意選択でかけられ、これは、例えば、直接圧縮、湿式造粒(すなわち、水、シリカ懸濁液などの結合剤の使用による)、押出しまたは、好ましくは、乾式圧密からなる。乾式圧密の技術が使用される場合、圧密を行う前に、粉状生成物を脱気して(予備高密度化またはガス抜きとも称される操作)、その中に含まれる空気を除去し、より一様な圧密を得ることが、好都合であるようになることがある。
【0089】
この集塊化工程によってそのとき得られることがあり得る沈降シリカは、一般に顆粒の形態である。
【0090】
本発明はまた、本発明による方法によって得られるまたは得ることができる沈降シリカに関する。
【0091】
一般に、これらの沈降シリカは、使用されたポリカルボン酸および/または使用されたポリカルボン酸に対応するカルボキシレ−トの分子をそれらの表面で示す。
【0092】
本発明の主題はまた、特にポリマー組成物のための代替充填剤として使用されてもよい、有利には、それらの機械的特性を保持しながら、それらにそれらの粘度の低下およびそれらの動的特性の改善を与える、特定の特徴を有する沈降シリカである。
【0093】
以下の説明において、BET比表面積は、the Journal of the American Chemical Society,Vol.60,page 309,February 1938に記載されており、規格NF ISO 5794−1,Appendix D(June 2010)に対応するするBrunauer−Emmett−Teller法に従って決定される。CTAB比表面積は、外表面積であり、これは、規格NF ISO 5794−1,Appendix G(June 2010)に従って測定されてもよい。
【0094】
全炭素として表される、(C)で示されるポリカルボン酸+対応するカルボキシレ−トの含有率は、Horiba EMIA 320 V2などの、炭素/硫黄分析器を使用して測定されてもよい。炭素/硫黄分析器の原理は、誘導炉(おおよそ170mAに調整された)におけるおよび燃焼促進剤(おおよそ2グラムのタングステン(特にLecocel 763−266)およびおおよそ1グラムの鉄)の存在下で酸素の流れ中での固体試料の燃焼に基づく。この分析は、おおよそ1分続く。
【0095】
分析される試料(おおよそ0.2グラムの重量)中に存在する炭素は、酸素と化合して、CO
2、COを形成する。これらの分解ガスはその後に、赤外線検出器によって分析される。
【0096】
試料からの水分およびこれらの酸化反応中に生成した水は、赤外線測定に干渉しないように脱水剤(過塩素酸マグネシウム)を含むカートリッジを通すことによって除去される。
【0097】
結果は、元素炭素の質量百分率として表される。
【0098】
(Al)と示される、アルミニウムの含有率は、例えば、Panalytical 2400分光計で、好ましくは、Panalytical MagixPro PW2540分光計で、波長分散X線蛍光によって決定することができる。X線蛍光による測定方法の原理は、以下の通りである:
− シリカが実質的に球形のビーズ(マイクロビーズ)または顆粒の形態である場合、均一な粉末が得られるまで、シリカのすり潰しが必要である。すり潰しは、めのう乳鉢(15グラムのシリカをおおよそ2分の時間すり潰す)またはアルミニウムを含まない任意のタイプの粉砕機によって行われてもよい、
− 粉末は、37mmの照射径で、ヘリウム雰囲気下に、6μmの厚さのポリプロピレンフィルム付きの40mmの直径を有する容器中でそのまま分析され、分析されるシリカの量は、9cm
3である。最大でも5分を要する、アルミニウム含有率の測定は、Kα線(2θ角=145°、PE002結晶、550μmコリメータ、ガスフロー検出器、ロジウム管、32kVおよび125mA)から得られる。この線の強度は、アルミニウム含有率に比例する。ICP−AES(誘導結合プラズマ−原子発光分光法)などの、別の測定方法を使用して行われたプレキャリブレーションを用いることが可能である。
【0099】
アルミニウム含有率はまた、任意の他の好適な方法によって、例えば、フッ化水素酸の存在下で水に溶解させた後にICP−AESによって測定されてもよい。
【0100】
酸形態および/またはカルボキシレ−ト形態でのポリカルボン酸の存在は、表面赤外線またはダイヤモンド−ATR(減衰全反射)赤外線によって確立されてもよい。
【0101】
表面赤外線分析(透過による)は、純生成物のペレットに対してBrueker Equinox 55分光計で行われる。ペレットは、めのう乳鉢中でそのままシリカをすり潰し、2T/cm
2で10秒間ペレット化した後に得られる。ペレットの直径は17mmである。ペレットの重量は10〜20mgである。このようにして得られたペレットは、透過による分析の前に分光計の高真空チャンバー(10
−7ミリバール)内に室温で1時間置かれる。取得は高真空下で行われる(取得条件:400cm
−1〜6000cm
−1;スキャン数:100;解像度:2cm
−1)。
【0102】
Brueker Tensor 27分光計で行われる、ダイヤモンド−ATR分析は、めのう乳鉢で予めすり潰した、へら先端部分のシリカを、ダイヤモンド上に、堆積させること、次いで圧力をかけることにある。赤外線スペクトルは、650cm
−1から4000cm
−1まで、20スキャンにて分光計で記録される。解像度は4cm
−1である。
【0103】
第1にシリカ対象のサイズ分布幅および第2に対象サイズを例証するXDCモードがそれによって測定される、遠心沈降XDC粒度分析法が以下に記載される:
必要な材料
− Brookhaven Instrument Corporation 社から販売されるBI−XDC遠心沈降粒度分析器(Brookhaven−Instrument X DISC Centrifuge)
− 側部の高い50mlビーカー
− 50mlメスシリンダー
− 端板を有しない直径19mmの1500ワットのBranson超音波プローブ
− 脱イオン水
− 氷充填結晶皿
− 磁気撹拌機
【0104】
測定条件
− ソフトウェアのウィンドウズ3.54版(粒度分析器コンストラクターにより供給される)
− 固定モード
− 回転速度:5000rpm;
− 分析時間:120分
− 密度(シリカ):2.1
− 収集される懸濁液の容量:15ml
【0105】
試料調製
3.2gのシリカおよび40mlの脱イオン水を、側部の高いビーカーに入れる。
懸濁液が入っているビーカーを氷充填結晶皿に入れる。
超音波プローブをビーカーに浸漬する。
1500ワットBransonプローブ(一般に最大出力の60%で使用される)を使用して、懸濁液を16分間解集塊化する。
解集塊化が完了したときに、ビーカーを磁気撹拌機に置く。
得られた分散体を室温(21℃)に冷却する。
【0106】
粒度分析器の準備
機械のスイッチを入れ、それを少なくとも30分間加温したままにする。
ディスクを脱イオン水で2回すすぎ洗いする。
ソフトウェアに上に述べた測定条件を入力する。
【0107】
ブランクの測定:
10mlの脱イオン水をディスクに導入し、ロッカー撹拌下に置き、信号の測定を行う。
脱イオン水を除去する。
【0108】
試料の測定:
分析される15mlの試料をディスクに導入し、ロッカー撹拌下に置き、信号の測定を行う。
測定を行う。
測定が行われたとき:
ディスクの回転を止める。
ディスクを脱イオン水で数回すすぎ洗いする。
機械のスイッチを切る。
【0109】
結果
機械記録器で、16%、50%(またはメジアン、凝集体の50質量%がこのサイズよりも小さいサイズ)および84%(質量%)での直径値ならびにモード値(累積粒度曲線の導関数は、そのx軸最大値(主母集団のx軸)がモードとして知られる頻度曲線を与える)を読み取る。
【0110】
超音波解集塊化(水中)後の、XDC粒度分析により測定された、対象サイズ分布幅Ldは、比(d84−d16)/d50に相当し、ここで、dnは、粒子のn%(質量による)がこのサイズよりも小さいサイズである(したがって、分布幅Ldは、その全体で用いられる、累積的粒度曲線に対して計算される)。
【0111】
超音波解集塊化(水中)後の、XDC粒度分析により測定された、500nmよりも小さい対象のサイズ分布幅L’dは、比(d84−d16)/d50に相当し、ここで、dnは、500nmよりも小さい粒子に対して、粒子のn%(質量による)が、このサイズよりも小さいサイズである(したがって、分布幅L’dは、500nmより上で切られた、累積的粒度曲線に対して計算される)。
【0112】
細孔容積および細孔直径は、Micromeritics Autopore 9520ポロシメーターを使用して水銀(Hg)多孔度測定によって測定され、140°に等しい接触角シータおよび484ダイン/cmに等しいガンマ表面張力を用いてWashburn関係によって計算される(規格DIN 66133)。各試料の調製は、以下の通り行われる:各試料を、オーブン中200℃で2時間で予備乾燥させる。
【0113】
V
(d5−d50)は、直径でd5〜d50の細孔からなる細孔容積を表し、V
(d5−d100)は、直径でd5〜d100の細孔からなる細孔容積を表し、ここで、dnは、全細孔の全表面積のn%がこの直径よりも大きい直径を有する細孔により得られる細孔直径である(細孔の全表面積(S
0)は、水銀圧入曲線から決定されてもよい)。
【0114】
細孔分布幅ldpは、
図1に示されるように、細孔直径(nm)の関数としての細孔容積(ml/g)である、細孔分布曲線から得られる:主母集団に相当する点Sの座標、すなわち、直径(nm)X
sおよび細孔容積(ml/g)Y
Sの値を読み取り;等式Y=Y
S/2の直線をプロットし;この直線は、X
Sのいずれかの側で、それぞれ、x軸の値(nm)X
AおよびX
Bを有する2点AおよびBで細孔分布曲線と交差し;細孔分布幅ldpは、比(X
A−X
B)/X
Sに等しい。
【0115】
(R)と示される比は、以下の関係:
(式中、
− Nは、ポリカルボン酸当たりのカルボキシル官能基の平均数(例えば、ポリカルボン酸がすべてジカルボン酸(または、それぞれ、トリカルボン酸)である場合には、Nは2に(または、それぞれ、3に)等しい)であり、
− (C)および(Al)は、上に定義されたような含有率であり、
− C
Tは、ポリカルボン酸の炭素含有率であり、
− M
Alは、アルミニウムの分子量であり、
− M
Acは、ポリカルボン酸の分子量である)
によって決定される。
【0116】
表面エネルギーの分散成分γ
sdは、逆ガスクロマトグラフィーによって決定される。シリカのすり潰しは一般に、それが顆粒の形態である場合に必要であり、これに、例えば、106μm〜250μmでの、ふるい分けが続く。
【0117】
表面エネルギーの分散成分γ
sdを計算するために使用される技法は、6〜10個の炭素原子の範囲の一連のアルカン(ノルマルアルカン)を使用する110℃でのInverse Gas Chromatography at Infinite Dilution(IGC−ID)(無限希釈での逆ガスクロマトグラフィー)であり、ガスクロマトグラフィーをベースとする技法であるが、ここで、移動相と固定相(パッキング)との役割は逆である。この場合、カラム中の固定相は、分析されるべき(固体)材料、この場合には沈降シリカで置き換えられる。移動相に関しては、それは、キャリアガス(ヘリウム)と、それらの相互作用能力に応じて選択される「プローブ」分子とからなる。測定は、各プローブ分子を用いて逐次的に行われる。各測定について、各プローブ分子は、メタンとの混合物として、非常に少量(無限希釈)で、カラム中に注入される。メタンは、t0(カラムの不感時間)を測定するために使用される。
【0118】
この不感時間t0の注入されたプローブの保持時間からの引き算は、その正味保持時間(t
N)を与える。
【0119】
無限希釈に特有の、これらの操作条件は、これらの保持時間が、単にこれらの分子に対する試料の相互作用性を反映することを意味する。物理的には、t
Nは、プローブ分子が固定相(分析される固体)と接触して費やした平均時間に相当する。注入された各プローブ分子について、3つの正味保持時間t
Nが測定される。平均値および対応する標準偏差が、以下の関係(式[1]):
に基づく比保持容量(V
g0)を決定するために使用される。
【0120】
後者は、固定相(調べられる固体)1グラム当たりプローブ分子を溶出させるために必要なキャリアガスの体積(0℃に戻される)に相当する。この標準量は、キャリアガスの流量および使用される固定相の質量にかかわらず、結果を比較することを可能にする。式[1]は:M
s(カラム中の固体の質量)、D
c(キャリアガスの流量)およびT(測定温度)を含む。
【0121】
比保持容量はその後に、カラム中に存在する固体に関して、式[2][Rは普遍的な理想ガス定数(R=8.314 J.K
−1.mol
−1)である]に従って、プローブの吸着の自由エンタルピーの変動である、ΔG
aに到達するために使用される。
【0122】
この量ΔG
aは、表面エネルギーの分散成分(γ
sd)の決定のための出発点である。後者は、以下の表に示されるように、n−アルカンプローブの炭素数n
cの関数として吸着の自由エンタルピーの変動(ΔG
a)を表す直線をプロットすることによって得られる。
【0123】
【0124】
次いで、110℃の測定温度について得られた、メチレン基の吸着の自由エンタルピーに相当する、ノルマルアルカンの直線の傾斜ΔGa(CH2)から表面エネルギーの分散成分γ
sdを決定することが可能である。
【0125】
次いで、表面エネルギーの分散成分γ
sdは、以下の関係によってメチレン基の吸着の自由エンタルピーΔG
aCH2と関連付けられる(Dorris−Gray method,J.Colloid Interface Sci.,77(180),353−362)。
[式中、N
Aは、アボガドロ数(6.02×10
23モル
−1)であり
は、吸着されたメチレン基によって占有される面積(0.06nm
2)であり、
は、メチレン基のみからなる固体の表面エネルギーであり、ポリエチレンに関して測定される(20℃で35.6mJ/m
2)]
【0126】
アルミニウムの配位は、固体アルミニウムNMRによって決定される。
【0127】
吸水を測定するために使用される技法は一般に、予備乾燥させたシリカ試料を、所定時間、所与の相対湿度条件下に置くことにあり;シリカはそのとき水和し、これは、試料の重量を初期値m(乾燥状態での)から最終値m+dmに変化させる。シリカの用語「吸水」は具体的には、特に本説明の残りを通して、測定方法の間に、以下の条件:
− 予備乾燥:150℃で、8時間;
− 水和:20℃、および70%の相対湿度下で、24時間
の下に置かれたシリカ試料について計算された、百分率として表される、dm/m比(すなわち、乾燥状態の試料の重量に対する試料中に取り込まれた水の重量)を意味する。
【0128】
用いられる実験プロトコルは、逐次的に:
− おおよそ2グラムの試験されるシリカを正確に秤量すること;
− 105℃の温度に調節されたオーブン中でこのように量り分けられたシリカを、8時間乾燥させること;
− この乾燥操作後に得られたシリカの質量mを決定すること;
− 密閉媒体の相対湿度が70%であるように、水/グリセロール混合物を含む、デシケーターなどの、密閉容器中に乾燥シリカを、20℃で、24時間置くこと;
− 70%相対湿度で24時間のこの処理の後で得られたシリカの重量(m+dm)を決定すること(この重量の測定は、70%相対湿度での媒体と実験室の雰囲気との間の湿度測定おける変化の影響下でシリカの重量の変動を防ぐために、デシケーターからシリカを取り出した直後に行う)
にある。
【0129】
シリカの分散能力および解集塊化能力は、以下の特定の解集塊化試験によって定量化することができる。
【0130】
集塊物の凝集は、超音波処理によって前もって解集塊化されたシリカの懸濁液に対して行われる粒度測定(レーザ回折による)によって評価され;このようにして、シリカの解集塊化能力(0.1〜数十ミクロンの対象の開裂)は測定される。超音波解集塊化は、直径で19mmのプローブを備えた、最大出力の80%で使用される、Vibracell Bioblock超音波処理器(600W)を使用して行われる。粒度測定は、フラウンホーファー理論を用いる、Malvern粒度分析器(Mastersizer 2000)でレーザ回折により行われる。
【0131】
2グラム(±0.1グラム)のシリカを、50mlビーカー(高さ:7.5cmおよび直径:4.5cm)に導入し、48グラム(±0.1グラム)の脱イオン水の添加によって、重量を50グラムに補う。このようにして4%水性シリカ懸濁液を得る。
【0132】
次いで、超音波解集塊化を7分間行う。
【0133】
次いで、粒度測定を、均一化された懸濁液のすべてを粒度分析器チャンバーに導入することによって行う。
【0134】
メジアン直径Φ
50(またはメジアンMalvern直径)は、超音波解集塊化後、粒子の容積で50%がΦ
50M未満のサイズを有し、かつ50%がΦ
50M超のサイズを有するようなものである。得られるメジアン直径値Φ
50Mは、シリカの解集塊化能力が高くなると、比例して小さくなる。
【0135】
超音波処理によって前もって解集塊化されたシリカの懸濁液に対して粒度測定(レーザ回折による)により、Malvern解集塊化係数F
DMを同様に決定することも可能であり;このようにして、シリカの解集塊化能力(0.1〜数十ミクロンの対象の開裂)が測定される。超音波解集塊化は、直径で19mmのプローブを備えた、最大出力の80%で使用される、Vibracell Bioblock超音波処理器(600W)を使用して行われる。粒度測定は、フラウンホーファー理論を用いる、Malvern粒度分析器(Mastersizer 2000)でレーザ回折により行われる。
【0136】
1グラム(±0.1グラム)のシリカを、50mlビーカー(高さ:7.5cmおよび直径:4.5cm)に導入し、49グラム(±0.1グラム)の脱イオン水の添加によって、重量を50グラムに補う。このようにして2%水性シリカ懸濁液を得る。
【0137】
次いで、超音波解集塊化を7分間行う。
【0138】
次いで、粒度測定を、均一化された懸濁液のすべてを粒度分析器チャンバーに導入することによって行う。
【0139】
この解集塊化係数は、比(10×青色レーザ掩蔽の値/赤色レーザ掩蔽の値)によって決定され、この光学密度は、シリカの導入の間に粒度分析器により検出される真値に相当する。
【0140】
この比(Malvern解集塊化係数F
DM)は、粒度分析器によって検出されない0.1μm未満のサイズの粒子の含有率を示す。この比は、シリカの解集塊化能力の増加に比例して増加する。
【0141】
pHは、規格ISO 787/9に由来する以下の方法に従って測定される(水中5%懸濁液のpH):
装置:
− 較正済みpH計(1/100まで正確に読み取れる)
− 複合ガラス電極
− 200mlビーカー
− 100mlメスシリンダー
− 0.01g以内の精度の天秤。
【0142】
手順:
5グラムのシリカを200mlビーカーに0.01グラム内に量り分ける。次いで、目盛り付きメスシリンダーを使用して測られた、95mlの水をシリカ粉末に添加する。このようにして得られた懸濁液を10分間激しく撹拌する(磁気撹拌)。次いで、pH測定を行う。
【0143】
本発明の第1の変形によれば、本発明による沈降シリカは、それが:
− 45〜550m
2/g、特に70〜370m
2/g、とりわけ80〜350m
2/gのBET比表面積、
− 40〜525m
2/g、特に70〜350m
2/g、とりわけ80〜310m
2/gのCTAB比表面積、
− 少なくとも0.15重量%、特に少なくとも0.20重量%の、全炭素として表される、ポリカルボン酸+対応するカルボキシレ−トの含有率(C)、
− 少なくとも0.20重量%、特に少なくとも0.25重量%のアルミニウム(Al)含有率、
−少なくとも0.91、特に少なくとも0.94の、超音波解集塊化後のXDC粒度分析により測定された、対象サイズ分布幅Ld((d84−d16)/d50)、および
− 比V
(d5−d50)/V
(d5−d100)が、少なくとも0.65、特に少なくとも0.66、とりわけ少なくとも0.68であるような細孔容積分布
を有することを特徴とする。
【0144】
本発明のこの変形によるシリカは、例えば、
− 少なくとも1.04の、超音波解集塊化後のXDC粒度分析により測定された、対象サイズ分布幅Ld((d84−d16)/d50)、および
−比V
(d5−d50)/V
(d5−d100)が少なくとも0.70、特に少なくとも0.71であるような細孔容積分布
を有する。
【0145】
このシリカは、少なくとも0.73、特に少なくとも0.74の比V
(d5−d50)/V
(d5−d100)を有してもよい。この比は、少なくとも0.78、特に少なくとも0.80、またはさらには少なくとも0.84であってもよい。
【0146】
本発明の第2の変形によれば、本発明による沈降シリカは、それが、
− 45〜550m
2/g、特に70〜370m
2/g、とりわけ80〜350m
2/gのBET比表面積、
− 40〜525m
2/g、特に70〜350m
2/g、とりわけ80〜310m
2/gのCTAB比表面積、
− 少なくとも0.15重量%、特に少なくとも0.20重量%の、全炭素として表される、ポリカルボン酸+相当するカルボキシレ−トの含有率(C)、
− 少なくとも0.20重量%の、特に少なくとも0.25重量%のアルミニウム(Al)含有率、
− 0.65超、特に0.70超、とりわけ0.80超の細孔分布幅ldp
を有することを特徴とする。
【0147】
このシリカは、1.05超、例えば、1.25超、またはさらには1.40超の細孔分布幅ldpを有してもよい。
【0148】
本発明のこの変形によるシリカは、好ましくは少なくとも0.91、特に少なくとも0.94、例えば、少なくとも1.0の、超音波解集塊化後のXDC粒度分析による、対象サイズ分布粒子幅Ld((d84−d16)/d50)を有する。
【0149】
本発明による(すなわち、本発明の2つの変形の1つによる)沈降シリカは特に、100〜320m
2/g、特に120〜300m
2/g、例えば、130〜280m
2/gのBET比表面積を有してもよい。
【0150】
本発明による沈降シリカは特に、100〜300m
2/g、特に120〜280m
2/g、例えば、130〜260m
2/gのCTAB比表面積を有してもよい。
【0151】
一般に、本発明による沈降シリカは、0.9〜1.2のBET比表面積/CTAB比表面積の比を有し、すなわち、それらは、低い微細孔性を有する。
【0152】
本発明による沈降シリカは特に、少なくとも0.24重量%、特に少なくとも0.30重量%、たとえば少なくとも0.35重量%、またはさらには少なくとも0.45重量%の、全炭素として表される、ポリカルボン酸+対応するカルボキシレ−トの含有率(C)を有してもよい。
【0153】
それらは一般に、10.00重量%以下、特に5.00重量%以下のポリカルボン酸+カルボキシレートの含有率(C)を有する。
【0154】
本発明による沈降シリカは、特に少なくとも0.30重量%、とりわけ少なくとも0.33重量%のアルミニウム(Al)含有率を有してもよい。それらは一般に、1重量%未満、特に0.50重量%以下、例えば、0.45重量%以下のアルミニウム(Al)含有率を有する。
【0155】
本発明によるシリカの表面でのポリカルボン酸および/またはポリカルボン酸に対応するカルボキシレ−トの存在は、表面(透過)赤外線またはダイヤモンド−ATR赤外線によって特に得られる、赤外線スペクトルに見られる、C−OおよびC=O結合の特徴的なショルダー(特にC−Oについては1540〜1590cm
−1および1380〜1420cm
−1、ならびにC=Oについては1700〜1750cm
−1)の存在によって例証され得る。
【0156】
一般に、本発明による沈降シリカは、その表面に、沈降ポリカルボン酸、特に上述の混合物のポリカルボン酸、および/または上述のポリカルボン酸に対応する、特に上述の混合物のポリカルボン酸に対応するカルボキシレートの分子を有する。
【0157】
例えば、それは、その表面に、
− 酸形態および/またはカルボキシレ−ト形態でのアジピン酸の分子
および
− 酸形態および/またはカルボキシレ−ト形態でのグルタル酸の分子、
および
− 酸形態および/またはカルボキシレ−ト形態でのコハク酸の分子
を有してもよい。
【0158】
例えば、それは、その表面に、
− 酸形態および/またはカルボキシレ−ト形態でのメチルグルタル酸の分子、
および
− 酸形態および/またはカルボキシレ−ト形態でのエチルコハク酸の分子、
および
− 酸形態および/またはカルボキシレ−ト形態でのアジピン酸の分子を有してもよい。
【0159】
好ましくは、本発明による沈降シリカは、0.4〜3.5特に0.4〜2.5の比(R)を有する。この比(R)はまた、0.5〜3.5、特に0.5〜2.5、とりわけ0.5〜2、例えば、0.7〜2、またはさらには0.7〜1.8、もしくはは0.7〜1.6であってもよい。
【0160】
好ましくは、本発明によるシリカは、52mJ/m
2未満、特に50mJ/m
2未満、とりわけ45mJ/m
2以下、例えば、40mJ/m
2未満、またはさらには35mJ/m
2未満の表面エネルギーの分散成分γ
sdを有する。
【0161】
好ましくは、本発明によるシリカは、超音波解集塊化後のXDC粒度分析により測定された、少なくとも0.95の500nm未満の対象のサイズ分布幅L’d((d84−d16)/d50)を有する。
【0162】
本発明によるシリカにおいて、最大細孔により得られる細孔容積は、通常はその構造の最大部分に相当する。
【0163】
それらは、少なくとも1.04の対象サイズ分布幅Ldと少なくとも0.95の対象(500nm未満)サイズ分布幅L’dの両方とも有してもよい。
【0164】
本発明によるシリカの対象サイズ分布幅Ldは、ある特定の場合に少なくとも1.10、特に少なくとも1.20であってもよく;それは、少なくとも1.30、例えば、少なくとも1.50、またはさらには少なくとも1.60であってもよい。
【0165】
同様に、本発明によるシリカの対象(500nm未満)サイズ分布幅L’dは、例えば、少なくとも1.0、特に少なくとも1.10、とりわけ少なくとも1.20であってもよい。
【0166】
さらに、本発明による沈降シリカは、固体アルミニウムNMRにより決定された、特有のアルミニウム配位分布を有してもよい。一般に、本発明によるシリカのアルミニウム原子の、数で85%以下、特に数で80%以下、とりわけ数で70%〜85%、例えば、数で70%〜80%は、四面体配位を有してもよく、すなわち、四面体部位にあってもよい。特に、本発明によるシリカのアルミニウム原子の、数で15%〜30%、例えば、数で20%〜30%は、五面体もしくは八面体配位を有してもよく、すなわち、五面体もしくは八面体部位にあってもよい。
【0167】
本発明による沈降シリカは、6%超、特に7%超、とりわけ7.5%超、例えば、8%超、またはさらには8.5%超の吸水を有してもよい。
【0168】
一般に、本発明による沈降シリカは、高い分散能力(特にエラストマーにおいて)および解集塊化能力を有する。
【0169】
本発明による沈降シリカは、超音波解集塊化後、10.0μm以下、好ましくは9.0μm以下、特に3.5〜8.5μmのメジアン直径Φ
50Mを有してもよい。
【0170】
本発明による沈降シリカは、5.5ml超、特に7.5ml超、例えば、12.0ml超の超音波解集塊化係数F
DMを有してもよい。
【0171】
本発明による沈降シリカは、好ましくは3.5〜7.5、さらにより好ましくは4〜7、特に4.5〜6.5のpHを有する。
【0172】
本発明による沈降シリカは、任意の物理的状態であってもよく、すなわち、それらは、実質的に球形のビーズ(マイクロビーズ)、粉末または顆粒の形態であってもよい。
【0173】
したがって、それらは、少なくとも80μm、好ましくは少なくとも150μm、特に150〜270μmの平均サイズを有する実質的に球形のビーズの形態であってよく;この平均サイズは、乾式ふるい分けおよび50%の累積的ふるい上に相当する直径の決定によって、規格NF X 11507(1970年12月)に従って決定される。
【0174】
それらはまた、少なくとも15μm、特に少なくとも20μm、好ましくは少なくとも30μmの平均サイズを有する粉末の形態であってもよい。
【0175】
それらは、特にそれらの最大寸法の軸に沿って、少なくとも1mm、例えば、1〜10mmのサイズを有する顆粒の(一般に実質的に平行六面体形状の)形態であってもよい。
【0176】
本発明によるシリカは、好ましくは前に記載された方法によって得られる。
【0177】
有利には、本発明によるまたは前述の本発明による方法によって得られる(得ることができる)沈降シリカは、それらが導入されているポリマー(エラストマー)組成物に、それらの機械的特性を保持しながら、特性の非常に満足できる折衷点、特にそれらの粘度の低下および好ましくはそれらの動的特性の改善を与える。したがって、それらは、有利には加工/強化/ヒステリシス特性の折衷点における改善を可能にする。好ましくは、それらは、ポリマー(エラストマー)組成物において良好な分散能力および解集塊化能力を有する。
【0178】
本発明によるまたは本発明による前述の方法によって得られる(得ることができる)沈降シリカは、多くの用途に使用されてもよい。
【0179】
それらは、例えば、触媒担体として、ポリマー、特にエラストマー、もしくはシリコーン組成物中の活性物質用の吸収剤(特に、とりわけ食品中に使用される液体、例えば、ビタミン(ビタミンE)または塩化コリンのための担体)として、粘性化剤、テクスチャライジング剤もしくはアンチケーキング剤として、電池セパレーター構成部品として、または練り歯磨き、コンクリートもしくは紙用の添加剤として用いられてもよい。
【0180】
しかしながら、それらは、天然または合成ポリマーの強化に特に有利な用途を見いだす。
【0181】
それらが、特に強化充填剤として用いられてもよいポリマー組成物は一般に、好ましくは−150℃〜+300℃、例えば、−150℃〜+20℃の少なくとも1つのガラス転移温度を示す、1種以上のポリマーまたはコポリマー(特にバイポリマーまたはターポリマー)、特に1種以上のエラストマーをベースとしている。
【0182】
可能なポリマーとして、ジエンポリマー、特にジエンエラストマーが特に挙げられてもよい。
【0183】
例えば、少なくとも1つの不飽和を含む脂肪族もしくは芳香族モノマー(特に、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、アクリロニトリル、イソブチレンまたは酢酸ビニルなど)に由来するポリマーもしくはコポリマー(特にバイポリマーもしくはターポリマー)、ポリブチルアクリレート、またはそれらの混合物が使用されてもよく;シリコーンエラストマー、例えば、高分子鎖を通しておよび/またはその末端の1つ以上に配置された化学基によって(例えば、シリカの表面と反応することができる官能基によって)官能化された、官能化エラストマー、ならびにハロゲン化ポリマーが使用されてもよい。ポリアミドおよびフッ素化ポリマー(例えば、フッ化ポリビニリデン)が挙げられてもよい。
【0184】
ポリエチレンなどの熱可塑性ポリマーがまた挙げられてもよい。
【0185】
ポリマー(コポリマー)は、バルクポリマー(コポリマー)、ポリマー(コポリマー)ラテックスあるいは水中または任意の他の適切な分散液体中のポリマー(コポリマー)の溶液であってもよい。
【0186】
ジエンエラストマーとして、例えば、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブタジエンコポリマー、イソプレンコポリマー、またはそれらの混合物、特にスチレン/ブタジエンコポリマー(SBR、特にESBR(エマルジョン)またはSSBR(溶液))、イソプレン/ブタジエンコポリマー(BIR)、イソプレン/スチレンコポリマー(SIR)、イソプレン/ブタジエン/スチレンコポリマー(SBIR)、エチレン/プロピレン/ジエンターポリマー(EPDM)、およびまた関連官能化ポリマー(例えば、鎖中に含まれる、ペンダントまたは鎖末端で、極性基を有し、これはシリカと相互作用することができる)が挙げられてもよい。
【0187】
天然ゴム(NR)およびエポキシ化天然ゴム(ENR)がまた挙げられてもよい。
【0188】
ポリマー組成物は、硫黄で加硫されても(加硫物がそのとき得られる)または、特に過酸化物もしくは他の架橋系(例えば、ジアミンまたはフェノール樹脂)で架橋されてもよい。
【0189】
一般に、ポリマー組成物はまた、少なくとも1種の(シリカ/ポリマー)カップリング剤および/または少なくとも1種の被覆剤を含み;それらはまた、とりわけ、酸化防止剤を含んでもよい。
【0190】
特に使用されてもよいカップリング剤の非限定的な例には、「対称」または「非対称」シランポリスルフィドが含まれ;より特には、ビス((C
1〜C
4)アルコキシル(C
1〜C
4)アルキルシリル(C
1〜C
4)アルキル)ポリスルフィド(特に、ジスルフィド、トリスルフィドまたはテトラスルフィド)、例えば、ビス(3−(トリメトキシシリル)プロピル)ポリスルフィドまたはビス(3−トリエトキシシリル)プロピル)ポリスルフィド、例えば、トリエトキシリルプロピルテトラスルフィドが挙げられてもよい。モノエトキシジメチルシリルプロピルテトラスルフィドがまた挙げられてもよい。マスクされたもしくは遊離のチオール官能基を有する、またはアミン官能基を有するシランがまた挙げられてもよい。
【0191】
カップリング剤は、ポリマーに予めグラフトされてもよい。
【0192】
それはまた、遊離状態で(すなわち、予めグラフトされないで)またはシリカの表面にグラフトされて使用されてもよい。これは、任意選択の被覆剤の場合も同様である。
【0193】
カップリング剤は、適切な「カップリング活性化剤」、すなわち、このカップリング剤と混合される場合に、後者の有効性を増加させる化合物と任意選択で組み合わされてもよい。
【0194】
ポリマー組成物中のシリカの重量割合は、かなり広い範囲内で変わってもよい。それは、通常はポリマーの量の重量で0.1〜3.0倍、特に重量で0.1〜2.0倍、とりわけ重量で0.2〜1.5倍、例えば重量で0.2〜1.2倍、またはさらには重量で0.3〜0.8倍に相当する。
【0195】
本発明によるシリカは有利には、ポリマー組成物の強化無機充填材のすべておよびさらには強化充填材のすべてを構成してもよい。
【0196】
しかしながら、本発明によるこのシリカは、少なくとも1種の他の強化充填剤、例えば、特に市販の高分散性シリカ、例えば、Z1165MPもしくはZ1115MP、処理された沈降シリカ(例えば、アルミニウムなどのカチオンで「ドープ」された、またはシランなどのカップリング剤で処理された沈降シリカ);別の強化無機充填剤、例えば、アルミナ、またはさらには強化有機充填剤、特にカーボンブラック(例えば、シリカの無機層で任意選択で被覆された)と任意選択で組み合わされてもよい。本発明によるシリカはその場合に、好ましくは強化充填材のすべての少なくとも50重量%、またはさらには少なくとも80重量%を構成する。
【0197】
前述の(特に上述の加硫物をベースとする)前記ポリマー組成物の少なくとも1種を含む(特に前記ポリマー組成物をベースとする)最終物品の非限定的な例として、履物底(好ましくは(シリカ/ポリマー)カップリング剤、例えば、トリエトキシシリルプロピルテトラスルフィドの存在下での)、床仕上げ材、ガスバリア、難燃性材料およびまた、空中ケーブル用のローラー、家庭電化製品用のシール、液体またはガスパイプ用のシール、ブレーキシステムシール、パイプ(可撓性)、被覆材(特にケーブル被覆材)、ケーブル、エンジンサポート、電池セパレーター、コンベヤーベルト、伝動ベルトまたは、好ましくは、タイヤ、特にタイヤトレッド(とりわけ軽自動車用もしくは重量物運搬車(たとえばトラック)用の)、エンジニアリング構成部品が挙げられてもよい。
【0198】
以下の実施例は、本発明を例証するものであるが、その範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0199】
実施例1
700リットルの工業用水を2000リットルの反応器に導入する。この溶液を水蒸気の直接注入により80℃にする。撹拌(95rmp)しながら、pHが4の値に達するまで、80g/lに等しい濃度の硫酸を導入する。
【0200】
230g/lの濃度を有するケイ酸ナトリウム溶液(3.52に等しいSiO
2/Na
2O重量比を有する)を190l/時間の流量で、4の値で反応媒体のpHを維持するように調節された流量での、80g/lに等しい濃度の硫酸と同時に、35分にわたって反応器に導入する。
【0201】
35分の同時添加後、pHが8に等しい値に達していない限り、酸の導入を停止する。次いで、さらなる同時添加を、190l/時間のケイ酸ナトリウム流量(最初の同時添加の場合と同じケイ酸ナトリウム)、および8の値で反応媒体のpHを維持するように調節された、80g/l等しい濃度の硫酸の流量で40分にわたって行う。
【0202】
この同時添加後、反応媒体を80g/lに等しい濃度の硫酸で5.2のpHにする。この媒体をpH5.2で5分間熟成する。
【0203】
スラリーをフィルタープレスで濾過および洗浄して、22%の固形分の沈降シリカケークを得る。
【0204】
実施例2
次いで、実施例1で得られたシリカケークの一部を液状化操作にかける。
【0205】
液状化操作の間、34質量%でのMGA混合物(ポリカルボン酸の混合物:94.8重量%のメチルグルタル酸、4.9重量%のエチルコハク酸無水物、0.2%重量%のアジピン酸、0.1重量%のその他のもの)の溶液を使用する。
【0206】
濾過工程で得られたケークを、33.62グラムのアルミン酸ナトリウム溶液(0.3%のAl/SiO
2重量比)および45グラムのMGA溶液(1.0%のMGA混合物/SiO
2重量比)をケークに同時添加とともに、連続的に激しく撹拌される反応器中で液状化操作にかける。
【0207】
この砕解ケーク(22重量%の固形分を有する)をその後、二流体式ノズル噴霧器を使用して、流量および温度の以下の平均条件下に1バールの圧力で2.54mmSUSノズル(Spraying System)を通して砕解ケークをスプレーすることによって乾燥させる:
平均入口温度:250℃
平均出口温度:135℃
平均流量:15l/時間。
【0208】
得られたシリカS1(実質的に球形のビーズの形態での)の特性は、その場合に以下である。
【0209】
【0210】
実施例3(比較)
次いで、実施例1で得られたシリカケークの一部を液状化操作にかける。
【0211】
濾過工程で得られたケークを、27.8グラムのアルミン酸ナトリウム溶液(0.3%のAl/SiO
2重量比)および29.8グラムの7.7%質量%での硫酸溶液のケークへの同時添加とともに、連続的に激しく撹拌される反応器で液状化操作にかける。
【0212】
この砕解ケーク(22重量%の固形分を有する)をその後、二流体式ノズル噴霧器を使用して、流量および温度の以下の平均条件下に1バールの圧力で2.54mmSUSノズル(Spraying System)を通して砕解ケークをスプレーすることによって乾燥させる:
平均入口温度:250℃
平均出口温度:135℃
平均流量:15l/時間。
【0213】
得られたシリカC1(実質的に球形のビーズの形態での)の特性は、その場合に以下である。
【0214】
【0215】
実施例4
エラストマー組成物(エラストマー100重量部当たりの重量部(phr)で表される、その構成を以下の表Iに示す)を、Brabender型の内部ミキサー(380ml)で調製する。
【0216】
【0217】
エラストマー組成物の調製方法:
ゴム組成物の調製方法を、逐次的な2つ調製段階で行う。第1段階は、高温熱機械的作業の段階からなる。それに、110℃未満の温度での機械作業の第2段階が続く。この段階により、加硫系の導入が可能になる。
【0218】
第1段階は、Brabenderブランドの、内部ミキサー型の混合装置(380mlの容量)を使用して行う。充填係数は0.6である。初期温度およびローターの速度は、おおよそ115〜170℃の混合物落下温度を達成するように、それぞれの場合に設定する。
【0219】
ここで2つのパスに分けられる場合、第1段階により、第1パスで、エラストマー、次いでカップリング剤およびステアリン酸とともに強化充填剤(数回に分けての導入)を組み入れることが可能になる。このパスの場合、継続時間は4〜10分である。
【0220】
混合物を冷却した後(100℃未満の温度)、第2パスにより、酸化亜鉛および保護剤/酸化防止剤(特に6−PPD)を組み入れることが可能になる。このパスの継続時間は2〜5分である。
【0221】
混合物を冷却した(100℃未満の温度)後、第2段階により、加硫系(硫黄および促進剤、例えば、CBS)の導入が可能になる。それは、50℃に予熱された、開放ミルで行う。この工程の継続時間は2〜6分である。
【0222】
各最終混合物をその後、2〜3mmの厚さのプレートの形態でカレンダー仕上げする。
【0223】
得られたこれらの「生の」混合物のレオロジー特性の評価により、加硫時間および加硫温度を最適化することが可能になる。
【0224】
次いで、硬化最適条件で加硫された混合物(T98)の機械的および動的特性を測定する。
【0225】
レオロジー特性
− 生の混合物の粘度:
ムーニー稠度は、MV 2000レオメーターを使用して100℃で生の状態の組成物に関して測定し、およびまたムーニー応力−緩和速度は、規格NF ISO 289に従って決定する。
【0226】
1分間の予熱後4分の終わりに読み取られる、トルクの値(Mooney Large(1+4)−100℃での)を表IIに示す。試験は、生の混合物を調製し、次いで23±3℃の温度で3週間老化した後に行う。
【0227】
【0228】
本発明のシリカS1(組成物1)は、参照による混合物(対照1)の値に対して、初期の生の粘度のかなり大きい低下を可能にすることが分かる。
【0229】
本発明のシリカS1(組成物1)は、3週間の貯蔵後に、参照による混合物(対照1)の値に対して、生の粘度の低下の利点を保持することを可能にすることも分かる。
【0230】
時間にわたるこの種の挙動は、シリカを含有するゴム混合物を使用する場合に当業者にとって非常に有用である。
【0231】
−組成物のレオメトリー:
生の形態の組成物に対して測定を行う。規格NF ISO 3417に従ってMonsanto ODRレオメーターを使用して160℃で行われる、レオロジー試験に関する結果を、表IIIに示す。
【0232】
この試験によれば、試験組成物を、160℃の温度に調節された試験チャンバーに30分間入れ、試験チャンバーに含まれる二円錐ローターの低振幅(3°)振動に対して組成物により対抗される抵抗トルクを測定し、組成物は、検討中のチャンバーを完全に満たしている。
【0233】
時間の関数としてのトルクの変動の曲線から以下を決定する:
− 最小トルク(Tmin)、これは検討中の温度での組成物の粘度を反映する;
− 最大トルク(Tmax);
− デルタトルク(ΔT=Tmax−Tmin)、これは、架橋系および、必要があれば、カップリング剤の作用によってもたらされる架橋度を反映する;
− 完全加硫の98%に相当する加硫状態を得るために必要な時間T98(この時間は、加硫最適条件と見なされる);
− ならびに、検討中の温度(160℃)で最小トルクを超えて2点の上昇を有するために必要な時間に相当する、スコーチ時間TS2、これは、加硫の開始を示すことなくこの温度で生の混合物を実行することがその間で可能である時間を反映する(混合物はTS2でおよびそれを超えて硬化する)。
【0234】
得られた結果を表IIIに示す。
【0235】
【0236】
本発明のシリカS1(組成物1)の使用により、加硫挙動を損なうことなく対照混合物(対照1)に対して、最小粘度を低下させること(生の粘度の改善の兆候)が可能になる。
【0237】
本発明のシリカ1(組成物1)の使用により、時間T98を損なうことなく対照混合物(対照1)に対してスコーチ時間TS2を改善することが可能になることもわかる。
【0238】
加硫物の機械的特性:
160℃の温度の場合の最適加硫組成物(T98)に対して測定を行う。
【0239】
一軸引張試験を、Instron 5564機械で500mm/分の速度にてH2型の試験片によって規格NF ISO 37の指示に従って行う。x%の引張歪みで測定された応力に相当する、x%モジュラス、および極限強度は、MPa単位で表し;破断点伸びは、%単位で表す。300%歪みでのモジュラス対100%歪みでのモジュラスの比に等しい強化指数(RI)を決定することが可能である。
【0240】
加硫物のショアA硬度の測定は、規格ASTM D 2240の指示に従って行う。所与の値を、15秒で測定する。
【0241】
測定された特性を表IVに照合する。
【0242】
【0243】
本発明のシリカS1(組成物1)の使用により、対照混合物(対照1)に対して強化の満足いくレベルを得ること、特に300%歪みモジュラスの高いレベルを保存することが可能になる。
【0244】
加硫物の動的特性:
動的特性を、規格ASTM D5992に従って粘度分析器(Metravib VA3000)で測定する。
【0245】
損失率(tanδ)および圧縮動的複素弾性率(E
*)の値を、加硫試料(95mm
2の断面積および14mmの高さの円筒形試験片)について記録する。試料を、最初に10%予歪み、次いで±2%の交互圧縮での正弦波歪みにかける。60℃および10Hzの周波数で測定を行う。
【0246】
したがって、表Vに示される、結果は、圧縮複素弾性率(E
*、60℃、10Hz)および損失率(tan δ、60℃、10Hz)である。
【0247】
【0248】
本発明のシリカS1(組成物1)の使用により、対照混合物(対照1)のもののレベルで動的特性を維持することが可能になる。
【0249】
様々な表II〜表Vの調査は、本発明による組成物(組成物1)が、対照組成物(対照1)に対して、良好な加工/強化/ヒステリシス特性の折衷点、特に、時間にわたる貯蔵時に安定したままである、生の粘度のかなり大きい増加を得ることが可能になることを示す。
【0250】
実施例5
955リットルの工業用水を2500リットルの反応器に導入する。この溶液を、水蒸気の直接注入により加熱することによって90℃にする。撹拌(95 rpm)しながら、15kgの固体硫酸ナトリウムを反応器に導入する。次いで、7.7%の質量濃度および1050g/lの密度を有する硫酸を、pHが3.6の値に達するまで添加する。
【0251】
ケイ酸ナトリウム溶液(3.52に等しいSiO
2/Na
2O重量比および1.237kg/lに等しい密度を有する)を、3.6の値で反応媒体のpHを維持するように調節された流量での、硫酸(7.7%に等しい質量濃度および1050g/lの密度)と同時に、190l/時間の流量で反応器に35分にわたって導入する。
【0252】
同時添加35分後、pHが8に等しい値に達していない限り、酸の導入を停止する。次いで、さらなる同時添加を、190l/時間のケイ酸ナトリウム流量(最初の同時添加に関してと同じケイ酸ナトリウム)および8の値で反応媒体のpHを維持するように調節された硫酸(7.7%の質量濃度および1050g/lの密度を有する)の流量によって40分かけて行う。
【0253】
この同時添加後に、硫酸(7.7%の質量濃度および1050g/lの密度を有する)の導入によって、反応媒体を5.6のpHにする。この操作後に、2090リットルのスラリーが得られる。
【0254】
スラリーをフィルタープレスで濾過および洗浄して、20%の固形分の沈降シリカケークを得る。
【0255】
実施例6および実施例7
次いで、実施例5で得られたシリカケークの第1の部分を液状化工程にかけて、シリカS2を得る。
【0256】
この液状化操作の間に、34質量%でのMGA混合物(ポリカルボン酸:94.8重量%のメチルグルタル酸、4.9重量%のエチルコハク酸無水物、0.2重量%のアジピン酸、0.1重量%のその他のものの混合物)の溶液を使用する。
【0257】
濾過工程で得られたケークを、15.32グラムのアルミン酸ナトリウム溶液(0.3%のAl/SiO
2重量比)および16.00グラムのMGA溶液(1.0%のMGA混合物/SiO
2重量比)をケークに同時添加して連続的に激しく撹拌される反応器中で液状化操作にかける。
【0258】
この砕解ケーク(20重量%の固形分を有する)をその後、二流体式ノズル噴霧器を使用して、流量および温度の以下の平均条件下に1バールの圧力で2.54mmSUSノズル(Spraying System)を通して砕解ケークをスプレーすることによって乾燥させる:
平均入口温度:250℃
平均出口温度:140℃
平均流量:11.5l/時間。
【0259】
次いで、実施例5で得られたシリカケークの第2の部分を、34質量%でのMGA混合物(ポリカルボン酸:94.8%重量%のメチルグルタル酸、4.9重量%のエチルコハク酸無水物、0.2重量%のアジピン酸、0.1重量%のその他のものの混合物)の溶液を使用して、液状化工程にかけてシリカS3を得る。
【0260】
濾過工程で得られたケークを、15.32グラムのアルミン酸ナトリウム溶液(0.3%のAl/SiO
2)のケークへの添加とともに、連続的に激しく撹拌される反応器中で液状化操作にかける。液状化工程が行われると直ぐに、16.00gのMGA溶液(1.0%のMGA混合物/SiO
2重量比)を砕解ケークに添加する。
【0261】
次いで、この砕解ケーク(20重量%の固形分を有する)を、11.1l/時間の平均流量で、このケークの第1の部分について上に記載されたとおりに乾燥させる。
【0262】
得られた2つのシリカS2およびS3(実質的に球形のビーズの形態での)の特性は、その場合に以下である。
【0263】
【0264】
実施例8(比較)
次いで、実施例5で得られたシリカケークの一部を液状化工程にかける。
【0265】
濾過工程で得られたケークを、15.32グラムのアルミン酸ナトリウム溶液(0.3%のAl/SiO
2重量比)および37.9グラムの7.7質量%での硫酸溶液の、ケークへの同時添加とともに、連続的に激しく撹拌される反応器中で液状化操作にかける。
【0266】
この砕解ケーク(20重量%の固形分を有する)をその後、二流体式ノズル噴霧器を使用して、流量および温度の以下の平均条件下に1バールの圧力で2.54mmノズル(Spraying System)を通して砕解ケークをスプレーすることによって乾燥させる:
平均入口温度:250℃
平均出口温度:140℃
平均流量:9.8l/時間。
【0267】
得られたシリカC2(実質的に球形のビーズの形態での)の特性は、その場合に以下である。
【0268】
【0269】
実施例9
エラストマーの100重量部当たりの重量部(phr)として表される、その構成が以下の表VIに示される、エラストマー組成物を、Brabender型の内部ミキサー(380ml)で調製する。
【0270】
【0271】
エラストマー組成物の調製方法:
ゴム組成物の調製方法は、実施例4のものと同じ手順に従って、逐次的な2つの調製段階で行う。
【0272】
得られたこれらの「生の」混合物のレオロジー特性の評価により、硫化時間および硫化温度を最適化することが可能になる。
【0273】
次いで、硬化最適条件で加硫された混合物(T98)の機械的および動的特性を測定する。
【0274】
レオロジー特性
− 生の混合物の粘度:
ムーニー稠度は、MV 2000レオメーターを使用して100℃で生の状態の組成物に関して測定し、およびまたムーニー応力−緩和速度は、規格NF ISO 289に従って決定する。
【0275】
1分間の予熱後4分の終わりに読み取られた、トルクの値(Mooney Large(1+4)−100℃での)を表VIIに示す。試験は、生の混合物を調製し、次いで、23±3℃の温度で、2週間、次いで28日間老化後に行う。
【0276】
【0277】
本発明のシリカS2およびシリカS3(組成物2および組成物3)により、参照に関する混合物(対照2)の値に対して、初期の生の粘度の実質的な低下が可能になることがわかる。
【0278】
本発明のシリカS2およびシリカ3(組成物2および組成物3)により、貯蔵28日後に、参照に関する混合物(対照2)の値に対して、生の粘度の低下の利点を保持することが可能になることも分かる。
【0279】
時間にわたるこの種の挙動は、シリカを含有するゴム混合物を使用する場合に当業者に非常に有用である。
【0280】
−組成物のレオメトリー:
生の形態の組成物に対して測定を行う。規格NF ISO 3417に従って、および実施例4に記載されたとおりに、Monsanto ODRレオメーターを使用して160℃で行われる、レオロジー試験に関する結果を、表VIIIに示す。
【0281】
得られた結果を表VIIIに示す。
【0282】
【0283】
本発明のシリカS2およびシリカS3(組成物2および組成物3)の使用により、加硫挙動を損なうことなく、対照混合物(対照2)に対して最小粘度を低下させる(生の粘度における改善の兆候)ことが可能になる。
【0284】
本発明のシリカS2およびシリカS3(組成物2および組成物3)の使用により、時間T98を損なうことなく、対照混合物(対照2)に対してスコーチ時間TS2を改善することが可能になることもわかる。
【0285】
加硫物の機械的特性:
測定は、160℃の温度について最適加硫組成物(T98)に対して行う。
【0286】
一軸引張試験を、Instron 5564機械で500mm/分の速度にてH2型の試験片によって規格NF ISO 37の指示に従って行う。x%の引張歪みで測定された応力に相当する、x%モジュラス、および極限強度は、MPa単位で表し;破断点伸びは、%単位で表す。300%歪みでのモジュラス対100%歪みでのモジュラスの比に等しい強化指数(RI)を決定することが可能である。
【0287】
加硫物のショアA硬度の測定は、規格ASTM D 2240の指示に従って行う。所与の値を、15秒で測定する。
【0288】
測定された特性を表IXに照合する。
【0289】
【0290】
本発明のシリカS2およびシリカS3(組成物2および組成物3)の使用により、対照混合物(対照2)に対して、強化の満足いくレベルを得ること、特に300%歪みモジュラスの高いレベルを保存することが可能になる。
【0291】
したがって、組成物2および組成物3は、比較的低い10%および100%モジュラスおよび比較的高い300%モジュラス、したがって、良好な強化指数を有する。
【0292】
加硫物の動的特性:
動的特性は、規格ASTM D5992に従って粘度分析器(Metravib VA3000)で測定する。
【0293】
損失率(tan δ)および動的剪断弾性率(G
*12%)についての値を、加硫試料(8mm
2の断面積および7mmの高さの平行六面体試験検片)について記録する。試料を、40℃の温度および10Hzの周波数で二重交互正弦波剪断歪みにかける。歪み振幅掃引プロセスを、0.1%から50%まで外側に進み、次いで50%から0.1%まで戻る、アウトワード−リターンサイクルに従って行う。
【0294】
表Xに示される、結果は、リターン歪み振幅掃引によって生じ、損失率の最大値(tan δmaxリターン、40℃、10Hz)およびまた弾性モジュラスG
*12%に関係する。
【0295】
【0296】
本発明のシリカS2およびシリカS3(組成物2および組成物3)の使用により、対照混合物(対照2)のもののレベルで動的特性を維持することが可能になる。
【0297】
様々な表VIIから表Xの調査は、本発明による組成物(組成物2および組成物3)により、対照組成物(対照2)に対して、40℃での加工/強化/ヒステリシス特性の折衷点を改善し、特に時間にわたる貯蔵時に安定なままである、生の粘度の実質的な増加を達成することが可能になることを示す。