(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6567553
(24)【登録日】2019年8月9日
(45)【発行日】2019年8月28日
(54)【発明の名称】電池パック
(51)【国際特許分類】
H01M 10/6571 20140101AFI20190819BHJP
H01M 10/615 20140101ALI20190819BHJP
H01M 10/643 20140101ALI20190819BHJP
H01M 10/647 20140101ALI20190819BHJP
H01M 4/485 20100101ALI20190819BHJP
H01M 2/10 20060101ALI20190819BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20190819BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20190819BHJP
H01M 10/651 20140101ALI20190819BHJP
H01M 10/637 20140101ALI20190819BHJP
【FI】
H01M10/6571
H01M10/615
H01M10/643
H01M10/647
H01M4/485
H01M2/10 E
H01M10/44 P
H01M10/48 301
H01M2/10 V
H01M10/651
H01M10/637
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-565910(P2016-565910)
(86)(22)【出願日】2015年12月17日
(86)【国際出願番号】JP2015006294
(87)【国際公開番号】WO2016103658
(87)【国際公開日】20160630
【審査請求日】2018年8月2日
(31)【優先権主張番号】特願2014-265838(P2014-265838)
(32)【優先日】2014年12月26日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 貴史
(72)【発明者】
【氏名】三野 孝之
(72)【発明者】
【氏名】森名 賢一
(72)【発明者】
【氏名】後藤 なつみ
(72)【発明者】
【氏名】柳田 勝功
【審査官】
田中 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2012/147137(WO,A1)
【文献】
国際公開第2013/030883(WO,A1)
【文献】
国際公開第2013/030882(WO,A1)
【文献】
特開2006−79987(JP,A)
【文献】
特開2012−186124(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/60−10/667
H01M 10/42−10/48
H01M 2/10
H01M 4/485
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電池及び前記第1電池の周囲に配置される第2電池を有する電池群と、前記第2電池により形成される前記電池群の外周部側に配置され、前記第1電池から通電されることで発熱するヒータと、を備え、
前記第1電池は、所定温度以下の温度領域において前記第2電池より大きな電流で充放電が可能であることを特徴とする電池パック。
【請求項2】
前記第2電池は、前記第1電池と前記ヒータで挟まれていることを特徴とする請求項1記載の電池パック。
【請求項3】
前記第2電池は、第1電池より大きな充放電容量を有することを特徴とする請求項1又は2記載の電池パック。
【請求項4】
前記第1電池及び前記第2電池を保持する金属製ホルダを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電池パック。
【請求項5】
前記第1電池はニッケルカドミウム電池、又はチタン酸リチウムを含む負極を備える非水電解質二次電池であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充放電を行う電池を備える電池パックの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池は、低温環境下(例えば0℃以下)において、入出力が低下する場合がある。そこで、二次電池の入出力低下を抑制するために、二次電池を温める技術がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、高出力型の第1電池及び高容量型の第2電池と、第2電池より第1電池に近い位置に配置され、発熱するヒータと、を備える電池パックについて開示されている。特許文献1によれば、低温環境下において高出力型の第1電池の出力が低下するときは、ヒータにより高出力型の第1電池を温めるだけで、電池パックの出力低下が抑制されることが示唆されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5392407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1に開示されている技術では、低温環境下において、高容量型の第2電池の出力は低下するため、電池パックから安定した出力を供給することは困難である。また、第2電池の入力も低下することから電池パックを充電することが困難である。
【0006】
そこで、本発明の目的は、低温環境下(例えば0℃以下)において、安定した出力を供給することができ、かつ安定した充電が可能である電池パックを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電池パックは、第1電池及び前記第1電池の周囲に配置される第2電池を有する電池群と、前記第2電池により形成される前記電池群の外周部側に配置され、前記第1電池から通電されることで発熱するヒータと、を備え、前記第1電池は、所定温度以下の温度領域において前記第2電池より大きな電流で充放電が可能である。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る電池パックによれば、低温環境下(例えば0℃以下)において、安定した出力を供給することができ、かつ安定した充電が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態の一例である電池パックの模式斜視図である。
【
図2】(A)は、本実施形態の第1電池及び第2電池の配置状態を示す電池パックの模式斜視図であり、(B)は、本実施形態の第1電池及び第2電池の配置状態を示す電池パックの模式上面図である。
【
図3】本実施形態で用いたヒータを駆動させる回路構成を示す模式図である。
【
図4】本実施形態の他の一例である電池パックの模式斜視図である。
【
図5】本実施形態の他の一例である電池パックの分解模式斜視図である。
【
図6】本実施形態の他の一例である電池パックの模式上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態について以下に説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。実施形態や実験例の説明で参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された構成要素の寸法や量などは、現物と異なる場合がある。
【0011】
図1は、本実施形態の一例である電池パックの模式斜視図である。
図1に示すように、電池パック1は、複数の単電池10から構成される電池群11と、ヒータ14と、を有する。なお、
図1のX軸、Y軸及びZ軸は、互いに直交する軸である。
【0012】
ヒータ14は、後述するように、電池からの通電により発熱するものであれば特に制限されるものではなく、複数の単電池10から構成される電池群11の外周に沿って配置されている。
【0013】
図1に示す複数の単電池10は、Y−Z平面において並んで配置されている。具体的には、Y方向に並ぶ5つの単電池10の列と、Y方向に並ぶ4つの単電池10の列とが、Z方向に沿って交互に並べられ、所謂千鳥状に配置されている。なお、単電池10の配列や数等は、上記に制限されるものではなく、電池パック1の入出力特性等を考慮して、適宜選択されればよい。
【0014】
図1に示す単電池10は、円筒型の電池である。すなわち、単電池10は、X方向に延びており、Y−Z平面における単電池10の断面形状は、円形に形成されている。単電池10としては、非水電解質二次電池等の二次電池が用いられる。なお、本実施形態では、円筒型の電池を例に説明するが、これに制限されるものではなく、例えば角型の電池を用いてもよい。
【0015】
単電池10は、電池ケースと、電池ケースに収容された発電要素とを有する。発電要素は、充放電を行う要素であり、正極板と、負極板と、正極板および負極板の間に配置されたセパレータとを有する。セパレータは、電解液を含んでいる。
【0016】
X方向における単電池10の両端には、正極端子12および負極端子13がそれぞれ設けられている。発電要素の正極板は、正極端子12と電気的に接続されている。正極端子12は、凸面で構成されている。発電要素の負極板は、負極端子13と電気的に接続されている。負極端子13は、平坦な面又は電池の異常時に電池内部の上昇した圧力を電池の外へ逃がすための働きを有する安全弁(刻印)を配置させた面で構成されている。
【0017】
本実施形態の複数の単電池10は、第1電池と、第2電池とを有する。第1電池は、所定温度以下の温度領域(以下低温領域と呼ぶ場合がある)において第2電池より大きな電流で充放電を行うことができる電池であり、所謂高出力型電池である。ここで、所定温度以下の温度領域において第2電池より大きな電流で充放電が行うことができるとは、所定温度以下の温度領域では第2電池より高い入出力を有するが、所定温度を超える温度領域では第2電池より低い入出力となる場合と、所定温度以下の温度領域及び所定温度を超える温度領域のいずれの領域でも第2電池より高い入出力を有する場合の両方を含む。所定温度以下の温度領域は、0℃以下の低温領域であることが好ましく、−30℃以下の低温領域であることがより好ましい。すなわち、第1電池は、0℃以下の低温領域(より好ましくは−30℃以下の低温領域)において、第2電池より大きな電流で充放電を行うことができる電池であることが好ましい。
【0018】
第1電池としては、0℃以下の低温領域でも安定した入出力を発揮することができる点から、ニッケルカドミウム電池、又はチタン酸リチウムを含む負極を備える非水電解質二次電池であることが好ましい。
【0019】
第2電池は、上記で説明した第1電池との入出力関係を満たすものであれば、特に制限されるものではないが、電池パック1の容量を確保する点で、第1電池より大きな充放電容量を有する電池、所謂高容量型電池であることが好ましい。第2電池としては、高容量の点から、グラファイトを含む負極を備える非水電解質二次電池、又はリチウムニッケル複合酸化物を含む正極を備える非水電解質二次電池であることが好ましい。
【0020】
以下に、第1電池と第2電池の配置について説明する。
【0021】
図2(A)は、本実施形態の第1電池及び第2電池の配置状態を示す電池パックの模式斜視図であり、
図2(B)は、本実施形態の第1電池及び第2電池の配置状態を示す電池パックの模式上面図であり、X方向から見た電池パックの図である。
図2に示すように、本実施形態では、3個の第1電池10Aと15個の第2電池10Bが用いられている。そして、3個の第1電池10Aは複数の単電池10から構成される電池群11の中央部に配置され、15個の第2電池10Bは、中央部に配置された3個の第1電池10Aの周囲を囲むように配置されている。
【0022】
ヒータ14は、第1電池10Aを囲む第2電池10Bにより形成される電池群11の外周部に沿って配置されている。すなわち、第2電池10Bは、第1電池10Aとヒータ14とで挟まれた状態となっている。
【0023】
図3は、本実施形態で用いたヒータを駆動させる回路構成を示す模式図である。
図3に示すように、ヒータ14は第1電池10A(高出力型電池)に接続されており、ヒータ14と第1電池10Aとの間には、スイッチ16が配置されている。スイッチ16がオン状態であれば、第1電池10Aからの電力がヒータ14に供給され、ヒータ14が発熱する。また、スイッチ16がオフ状態であれば、第1電池10Aからの電力がヒータ14に供給されず、ヒータ14の発熱が停止する。
【0024】
本実施形態では、
図3に示すBMU(バッテリーマネジメントユニット)18により、スイッチ16のオン/オフの切り替えが行われる。具体的には、以下の方法により行われる。電池パック1の周囲等に配置された温度センサ20により、電池パックの温度を検出し、その温度データがBMU18に送信される。そして、BMU18により、上記温度データが所定値以下であるか否かが判断され、温度データが所定値以下の時には、スイッチ16がオン状態にされ、温度データが所定値より高い場合には、スイッチ16がオフ状態にされる。ここで、所定値は、第2電池10B(高容量型電池)の入出力が低下する温度に基づいて設定されることが望ましく、例えば、スイッチ16をオン状態にする所定値とは−30℃に設定されることが好ましく、0℃に設定されることがより好ましい。一方、スイッチ16をオフ状態にする所定値とは10℃に設定されることが好ましく、20℃に設定されることがより好ましい。
【0025】
一般的に、電池は温度が低下するほど、入出力が低下する傾向にある。したがって、温度が低下(例えば0℃以下)すると、電池パックから安定した出力が外部負荷に供給されない。そこで、電池パックの外周にヒータを設置して、電池パックを温めることが考えられるが、ヒータからの熱だけでは、ヒータの近傍に配置されている電池(すなわち外側に配置されている電池)は暖められるが、ヒータから遠い位置に配置されている電池(すなわち、内部に配置されている電池)はヒータからの熱が伝わらず、充分に暖められないか又は暖まるまで長い時間を要する。そのため、低温環境下では、電池パックから安定した出力を供給することが困難となる。また、ヒータの熱のみで内部の電池を暖めようとすると、ヒータが大型化し、またそれに伴うヒータの消費電力も高くなる。
【0026】
本実施形態では、温度が低下し、所定温度以下になると、BMU18によりスイッチ16がON状態にされ、第1電池10Aからヒータ14へ通電が行われると、ヒータ14が発熱する。また、第1電池10Aからヒータ14への通電により、第1電池10Aも発熱する。したがって、複数の第2電池10Bのうち外側に配置され第2電池10Bは、ヒータ14の近傍に配置されているため、ヒータ14から供給される熱により暖められる。また、複数の第2電池10Bのうち内部に配置されている第2電池10Bは、ヒータ14から遠い位置にあるが、ヒータ14に通電することで発熱した第1電池10Aの近傍に配置されているため、第1電池10Aから供給される熱により暖められる。すなわち、本実施形態では、第2電池10Bが、ヒータ14により外側から暖められると共に、第1電池10Aにより内部からも暖められるため、電池パック全体が効率的に暖められる。その結果、本実施形態の電池パックは、低温環境下(例えば0℃以下)においても、安定した出力を供給することが可能となる。なお、第1電池10Aは、第2電池10Bより大きな電流で充放電が行うことができる電池であるため、温度が低下しても、ヒータ14へ安定した電力の供給が可能である。第1電池10Aとしては、放電時にエントロピーが減少する電池系つまり、放電時に発熱反応する電池系を用いることが好ましい。具体的には、放電時に負極側が酸化反応を起こし、発熱する特性を有するニッケルカドミウム電池が好ましく、または、負極材料としてチタン酸リチウムを含む負極、正極材料としてリチウム含有遷移金属酸化物を含む正極を備える非水電解質二次電池が好ましく、上記の正極材料としては放電時に発熱が大きいコバルト酸リチウムを含むことがより好ましい。
【0027】
本実施形態の複数の第2電池10Bは、直列又は並列に接続されて、外部負荷の電源として使用される。また、本実施形態の複数の第1電池10Aはヒータ14の電源として使用されるものであるが、第1電池10Aに余剰電力(ヒータ14に供給する電力以外の電力)が存在している場合には、その余剰電力を外部負荷に供給してもよい。なお、第1電池10Aは、第2電池10Bより大きな電流で充放電が行うことができる電池であるため、温度が低下しても、ヒータ14又は外部負荷へ安定した電力の供給が可能である。また、ヒータ14又は外部負荷へ電力を供給した後、低温環境下で電池パックを充電することが必要になることもあるため、ヒータ14に電力を供給できる程度に第1電池10Aの容量を残しておくことで、出力時と同様に低温環境下でも第2電池10Bを暖めることができ、電池パックの充電が可能となる。なお、電池パックは太陽電池等の外部電源と接続することで、電池パックを充電することができる。
【0028】
本実施形態では、ヒータ14が第2電池10Bにより形成される電池群11の外周部の全周に亘って配置されている例を説明したが、第2電池10Bの数や第1電池10Aの数や配置等によっては、必ずしも外周部の全周に亘って配置される必要はなく、外周部の一部であってもよい。すなわち、ヒータ14が第2電池10Bにより形成される電池群11の外周部側に配置されるとは、外周部の全周に亘って配置される場合に限られず、外周部の一部に配置される場合も含まれる。また、本実施形態では、第2電池10Bが、第1電池10Aの全周に配置される例を説明したが、必ずしもこれに制限されるものではなく、第1電池10Aの周囲の一部に隣接配置される形態であってもよい。
【0029】
以下に、本実施形態の変形例を説明する。なお、以下、単電池10と称する場合には、前述の第1電池10A(高出力型電池)及び第2電池10B(高容量型電池)の両方を表し、複数の単電池10は、前述したように、第1電池10Aの周囲を囲むように第2電池10Bが配置されているものとする。
【0030】
図4は、本実施形態の他の一例である電池パックの模式斜視図である。
図4に示すように、電池パック2は、複数の単電池10から構成される電池群11と、複数の単電池10を保持するホルダ30と、ヒータ14と、を有する。ヒータ14は、ホルダ30の側面に配置されている。
【0031】
図4に示す複数の単電池10は、Y−Z平面において並んで配置されている。具体的には、Z方向に並ぶ5つの単電池10の列と、Z方向に並ぶ4つの単電池10の列とが、Y方向に沿って交互に並べられ、所謂千鳥状に配置されている。
【0032】
ホルダ30には、ホルダ30を貫通する開口部が形成されており、この開口部に単電池10が挿入されている。開口部および単電池10の間に隙間が形成される場合には、開口部および単電池10の間に形成された隙間に接着剤を充填することにより、ホルダ30に単電池10を固定することができる。接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂を用いることができる。
【0033】
ホルダ30は、例えば、アルミニウム等の金属製ホルダであることが好ましい。金属製ホルダ30を用いることで、単電池10への熱伝導性が向上するため、ヒータ14からの熱や、第1電池10Aからの熱等が、第2電池10Bに伝達されやすくなり、第2電池10Bをより短時間で暖めることが可能となる。また、金属性のホルダを用いることで、ヒータ14をホルダの側面全周に配置(すなわち第2電池10Bにより形成される電池群11の外周部の全周に配置)せず、一部の側面に配置するだけでも、第2電池10Bをより効率的に暖めることが可能となる。
【0034】
図5は、本実施形態の他の一例である電池パックの分解模式斜視図である。
図5に示す電池パック3では、単電池10を保持するホルダ32が、複数の中空円筒状のパイプ34が集合したものとなっている。単電池10は、中空円筒状のパイプ34の収容部36に収容される。ヒータは不図示であるが、ホルダ32の外周に配置される(すなわち、複数の単電池10から構成される電池群の外周部側に配置される)。このように、複数の中空円筒状のパイプ34が集合したホルダ32を用いることにより、ホルダ32に収容される単電池10の全体を暖めることが可能となる。
【0035】
図6(A)〜(C)は、本実施形態の他の一例である電池パックの模式上面図である。
図6(A)に示す電池パックは、3個の第1電池10Aを1組とする第1電池組が所定の間隔をあけて2つ設けられ、複数の第2電池10Bが各第1電池組を囲むように配置されている。そして、複数の第2電池10Bにより形成される電池群の外周部側にヒータ14が配置されている。
図6(B)に示す電池パックは、第1電池10Aが所定の間隔をあけて6つ設けられ、複数の第2電池10Bが各第1電池10Aを囲むように配置されている。そして、複数の第2電池10Bにより形成される電池群11の外周部側にヒータ14が配置されている。また、
図6(C)に示す電池パックは、
図6(A)と同様に第1電池10Aおよび第2電池10Bが配置されているが、ヒータ14が第2電池10Bにより形成される電池群11の外周部側に配置されるだけでなく、2つの第1電池組の間にも配置されている。これらの電池パックはいずれも、第1電池10Aからヒータ14に電力が供給されることで、ヒータ14が発熱する構成となっている。上記のような構成によっても、第2電池10Bを効率的に暖めることが可能となるため、低温環境下においても、電池パックから安定した出力を供給することができる。また、電池パックの充電も可能となる。なお、これらの形態においても、第1電池10A及び第2電池10Bを保持するホルダを設置することが好ましい。
【符号の説明】
【0036】
1〜3 電池パック、10 単電池、10A 第1電池、10B 第2電池、11 電池群、12 正極端子、13 負極端子、14 ヒータ、16 スイッチ、20 温度センサ、30,32 ホルダ、34 パイプ、36 収容部。