【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明の排水ユニットは、流入する水を受容する有底箱状の本体部と、本体部の上部開口に着脱可能に覆設されると共に、本体部の内外を連通する通水部が形成された蓋部と、扉の外周縁を受けて扉を支持する長尺溝状の扉支持具と本体部との間に介設され、扉支持具と本体部の両内部間を連通する導水部と、本体部に連設され、本体部内を排水路に連通する排水部とを備える。
【0010】
そして、流入する水を受容する有底箱状の本体部を備えるので、上部開口から本体部内に直接流入する水に加え、並設された扉支持具内に溜まる水も、例えば後述する導水部を介し流入させるようにして、この本体部を様々な排水の集水器として機能させることができる。
【0011】
更に、本体部の上部開口に着脱可能に覆設されると共に、本体部の内外を連通する通水部が形成された蓋部を備えるので、歩行者が上部開口に足下を取られることなく蓋部上を通って扉に向かうことができると共に、蓋部を取り外して本体部内に容易にアクセスして清掃作業ができる。しかも、扉支持具内から溢れ出てきた水も、蓋部上に溜まることなく、孔やスリットのような通水部を介して本体部内に円滑に流入するため、歩行者が蓋部上で滑ることがない。これにより、本体部の集水器としての機能を充分に発揮させつつ、歩行者の通行性や清掃作業の作業性を高めることができる。
【0012】
加えて、扉の外周縁を受けて扉を支持する長尺溝状の扉支持具と本体部との間に介設され、扉支持具と本体部の両内部間を連通する導水部を備えるので、この導水部を介することにより、扉支持具内に溜まる水を排水ユニットの本体部に流入させることができる。
【0013】
そして、本体部に連設され、本体部内を排水路に連通する排水部を備えるので、この排水部を介することにより、本体部内に流入して集まった水を排水路へ排出することができる。このような、導水部、本体部、排水部を連設しただけの簡単な構成で、扉支持具内に溜まる水を、この排水部から排水路へ効率よく排出することができる。
【0014】
以上のような構成により、本発明の排水ユニットは、雨水等がスライド式扉の外表面に付着してそのまま流下する等して扉支持具内に溜まった際においても、従来のような手作業による排水作業を行うことなく、排水ユニットへの排水が自動的に行われるようにすることができる。これにより、排水作業の作業負荷が低減できると共に、扉支持具から水が溢れたり、排水作業のために扉を一度開放したりして、屋内の床面を濡らす等のトラブルを確実に防止することができる。
【0015】
しかも、たとえ、扉支持具内に土砂、小石、塵芥、木の枝等(以下、「不純物」とする)が溜まっても、このような不純物は、溜まった水と一緒に排水ユニットを介して排水路へ排出されるので、以前は、扉支持具と排水ユニットの各々について行っていた清掃作業を、排水ユニットのみで済ませることができる。これにより、扉支持具に関する清掃作業による作業負荷の削減も図ることができる。
【0016】
また、本体部が、底面に凹状の枡部を有し、枡部の側壁部に、導水部に接続する第1連結口と排水部に接続する第2連結口とが対向して形成されると共に、導水部内から第1連結口を通る第1軸心と第2連結口から排水部内を通る第2軸心とが互いに平行に近接して配置される場合は、第1連結口から枡部内に流入した水を第2連結口に向かって直線的に流動させることができる。これにより、枡部内の水の通過距離が短くなると共に、水の流れが層流的なものとなって排水速度が安定し、排水効率を向上させることができる。
【0017】
更に、枡部を、本体部の底面より低い位置に設定することができ、この高低差に伴って生じる水の流れにより、上部開口から本体部内に流入した水が導水部からの水に合流しても流速が低下しにくくなって、排水効率を更に向上させることができる。
【0018】
加えて、枡部を、水中の不純物を沈降させて貯留するトラップ構造部として機能させることができ、本体部内に水と一緒に流れ込んだ不純物の大半が枡部の底に沈積するので、枡部を中心とした清掃によって清掃作業の作業性を更に高めることができる。
【0019】
また、第1連結口の下縁を、第2連結口の下縁よりも高位置に設定する場合は、第1連結口から枡部内に流入した水を第2連結口の方向へ流下させるようにすることができ、互いに平行に近接配置される各軸心上に各連結口が対向して形成されることによる効果と相俟って、水を一層直線的に流動させることができる。
【0020】
更に、枡部内に水が溜まりすぎても、第2連結口からの排水が優先されて水面が第1連結口の下縁を超えにくくすることができ、枡部内の水が導水部へ逆流するのを防止することができる。
【0021】
また、第1連結口が、第1軸心と第2軸心間にあって両軸心に平行な中間軸心の方向視において、第2連結口の内側に形成される場合は、第1連結口から枡部内に流入した水の大部分を、周囲に分散させることなく第2連結口の方向に向かって流動させることができ、互いに平行に近接配置される各軸心上に各連結口が対向して形成されることによる効果等と相俟って、水を一層直線的に流動させることができる。
【0022】
また、第2連結口の下縁の少なくとも一部を、枡部の底面と略同一高さに設定する場合は、枡部内から第2連結口へ向かう水の流れを一層円滑にして、排水効率を更に向上させることができる。
【0023】
また、枡部が、枡部の底面から第2連結口を開口した側壁にかけて凹状の隅部を形成し、隅部に水を当てて水中の不純物の移動を抑える移動抑止構造を有する場合は、たとえ流水下部に粗大で重い不純物が存在しても、この粗大で重い不純物は隅部によって跳ね返され、それ以上の第2連結口内への移動が難しくなり、粗大で重い不純物の第2連結口内への流入を防いで、第2連結口に接続される排水部等の詰まりを確実に防止することができる。
【0024】
更に、前述したトラップ構造による効果と相俟って、本体部内に水と一緒に流れ込んだ不純物のほとんどを枡部の底に沈積させることができ、枡部を中心とした清掃によって清掃作業の作業性を更に一層高めることができる。
【0025】
また、導水部の流路底面に、扉支持具側から第1連結口側に向かって下方傾斜する傾斜面を有する場合は、導水部内に流入した水をこの傾斜面に沿うようにして流下させることで流速を速めることができ、枡部内の水の流速も速めて、排水効率を更に向上させることができる。
【0026】
なお、この傾斜面は、例えば、導水部の上面側が平坦で底面側が下り傾斜した側面視直角三角形状に形成された態様、導水部の底面側において、この側面視直角三角形状に形成した部分と平坦部分が組み合わされて側面視直角台形状に形成された態様、筒状の導水部内に傾斜面を形成する部材を挿着して形成した態様等が挙げられ、特に限定するものではない。
【0027】
更に、排水時には、扉支持具内に溜まった不純物が水と一緒に導水部内に流れ込むことがあるが、このような傾斜面が形成されていることによって、不純物、特に丸い砂等が転動して下方に移動しやすく、かつ、前述の如く水の流速も速くなるので、砂等が導水部内に溜まらずに枡部方向へ効率よく排出されると共に、排出された砂等は本体部や枡部の底に沈積してまとまる。
【0028】
これにより、前述の傾斜面は、排水効率の向上のみならず、導水部内の清掃を不要とし、排水ユニット内の清掃作業の効率を更に高めることができる。
【0029】
また、通水部が、本体部の内外を貫通する長尺のスリットであって、スリットは、扉支持具の長手方向に平行に複数形成される場合は、扉支持具内から溢れ出てきた水だけでなく、扉支持具と反対側から流れてきた水も、蓋部上を伝うように流さずに本体部内に円滑に流入するため、蓋部上に溜まるがない。これにより、扉へ向かう歩行者が蓋部上で滑らないようにして、歩行者の通行性を一層高めることができる。
【0030】
ここで、各スリットが扉支持具の長手方向と直交する場合は、扉へ向かう歩行者の進行方向とスリット間の蓋部が延びる方向とが一致して足裏と蓋部表面との接触面積が増加し、摩擦抵抗が減少して滑りやすくなる。特に、蓋部表面が厚い水膜で覆われたような状態では滑りやすい。
【0031】
これに対し、本発明のようにスリットが扉支持具の長手方向と平行する場合は、扉へ向かう歩行者の進行方向とスリット間の蓋部が延びる方向とが交差して足裏と蓋部表面との接触面積が減少し、摩擦抵抗が増加して滑りにくくなる。特に、足裏に、このような細いスリットと蓋部表面が交互に連続して配置されていると、蓋部の角の係止作用も加わり、たとえ蓋部表面が厚い水膜で覆われたような状態であっても滑りにくくなるため、各スリットは、扉へ向かう歩行者の足下について優れた滑り止め効果を発揮することができる。
【0032】
また、本体部が、上部開口に、外側に張り出した長尺フランジ状の張出縁部を設け、張出縁部は、扉支持具の長手方向に略平行な部分のみに限定して配置することにより、扉支持具の短手方向への水の流れを抑制する水切り構造を有する場合は、扉支持具と反対側から流れてきた水の流れに対して平行な上部開口の外周縁には、前述の張出縁部が設けられておらず、本体部の板厚方向断面のみからなる薄い縁部が露出するにすぎないため、水はこの縁部の上面を伝うように流れることができずに水切りされて本体部内に流下する。これにより、排水ユニットの上面を伝って扉まで流れる水の量を減少させ、扉支持具内に溜まる水自体を減らすことができる。
【0033】
上記の目的を達成するために、本発明の排水システムは、扉の外周縁を受けて扉を支持する長尺溝状の扉支持具と、流入する水を受容する有底箱状の本体部、本体部の上部開口に着脱可能に覆設されると共に、本体部の内外を連通する通水部が形成された蓋部、扉支持具と本体部との間に介設され、扉支持具と本体部の両内部間を連通する導水部、および本体部に連設され、本体部内を排水路に連通する排水部を有する排水ユニットとを備える。
【0034】
そして、扉の外周縁を受けて扉を支持する長尺溝状の扉支持具を備えるので、扉の支持開閉に必要な部材を、扉外部の扉支持具に配置して扉自体には取り付けないようにすることができ、扉の大きさや重量の増加を抑制し、扉の設置性や開閉操作性の向上を図ることができる。
【0035】
更に、流入する水を受容する有底箱状の本体部、本体部の上部開口に着脱可能に覆設されると共に、本体部の内外を連通する通水部が形成された蓋部、扉支持具と本体部との間に介設され、扉支持具と本体部の両内部間を連通する導水部、および本体部に連設され、本体部内を排水路に連通する排水部を有する排水ユニットを備えるので、雨水等がスライド式扉の外表面に付着してそのまま流下する等して扉支持具内に溜まった際においても、従来のような手作業による排水作業を行うことなく、排水ユニットへの排水が自動的に行われるようにすることができる。これにより、排水作業の作業負荷が低減できると共に、扉支持具から水が溢れたり、排水作業のために扉を一度開放したりして、屋内の床面を濡らす等のトラブルを確実に防止することができる。
【0036】
しかも、たとえ、扉支持具内に不純物が溜まっても、このような不純物は、溜まった水と一緒に排水ユニットを介して排水路へ排出されるので、以前は、扉支持具と排水ユニットの各々について行っていた清掃作業を、排水ユニットのみで済ませることができる。これにより、扉支持具に関する清掃作業による作業負荷の削減も図ることができる。
【0037】
詳しくは、流入する水を受容する有底箱状の本体部を有するので、上部開口から本体部内に直接流入する水に加え、並設された扉支持具内に溜まる水も、例えば後述する導水部を介し流入させるようにして、この本体部を様々な排水の集水器として機能させることができる。
【0038】
本体部の上部開口に着脱可能に覆設されると共に、本体部の内外を連通する通水部が形成された蓋部を有するので、歩行者が上部開口に足下を取られることなく蓋部上を通って扉に向かうことができると共に、蓋部を取り外して本体部内に容易にアクセスして清掃作業ができる。しかも、扉支持具内から溢れ出てきた水も、蓋部上に溜まることなく、孔やスリットのような通水部を介して本体部内に円滑に流入するため、歩行者が蓋部上で滑ることがない。これにより、本体部の集水器としての機能を充分に発揮させつつ、歩行者の通行性や清掃作業の作業性を高めることができる。
【0039】
扉の外周縁を受けて扉を支持する長尺溝状の扉支持具と本体部との間に介設され、扉支持具と本体部の両内部間を連通する導水部を有するので、この導水部を介することにより、扉支持具内に溜まる水を排水ユニットの本体部に流入させることができる。
【0040】
本体部に連設され、本体部内を排水路に連通する排水部を有するので、この排水部を介することにより、本体部内に流入して集まった水を排水路へ排出することができる。このような、導水部、本体部、排水部を連設しただけの簡単な構成で、扉支持具内に溜まる水を、この排水部から排水路へ効率よく排出することができる。
【0041】
上記の目的を達成するために、本発明の排水方法は、扉の外周縁を受けて扉を支持する長尺溝状の扉支持具内に流入した水を、扉支持具と排水ユニットの有底箱状の本体部との間に連通可能に介設された導水部を介して、本体部にまで導く導水ステップと、扉支持具内からの水を、本体部の上部開口に着脱可能に覆設された蓋部の通水部を通って本体部内に流入する水と一緒に、本体部に連設された排水部を介して、排水路へ排出する排水ステップとを備える。
【0042】
そして、扉の外周縁を受けて扉を支持する長尺溝状の扉支持具内に流入した水を、扉支持具と排水ユニットの有底箱状の本体部との間に連通可能に介設された導水部を介して、本体部にまで導く導水ステップを備えるので、雨水等がスライド式扉の外表面に付着してそのまま流下する等して扉支持具内に溜まった際においても、従来のような手作業による排水作業を行うことなく、雨水等を自動的に本体部に移動させることができる。これにより、排水作業の作業負荷が低減できると共に、扉支持具から水が溢れたり、排水作業のために扉を一度開放したりして、屋内の床面を濡らす等のトラブルを確実に防止することができる。
【0043】
しかも、たとえ、扉支持具内に不純物が溜まっても、このような不純物は、溜まった水と一緒に本体部に移動されるので、以前は、扉支持具と排水ユニットの各々について行っていた清掃作業を、排水ユニットのみで済ませることができる。これにより、扉支持具に関する清掃作業による作業負荷の削減も図ることができる。
【0044】
更に、扉支持具内からの水を、本体部の上部開口に着脱可能に覆設された蓋部の通水部を通って本体部内に流入する水と一緒に、本体部に連設された排水部を介して、排水路へ排出する排水ステップを備えるので、本体部を様々な排水の集水器として機能させるようにして、扉支持具内に溜まる水を、導水部、本体部、排水部を連設しただけの簡単な構成を介して排水部から排水路へ効率よく排出することができる。
【0045】
しかも、前述のような蓋部を覆設するので、歩行者が上部開口に足下を取られることなく蓋部上を通って扉に向かうことができると共に、蓋部を取り外して本体部内に容易にアクセスして清掃作業ができる。加えて、扉支持具内から溢れ出てきた水も、蓋部上に溜まることなく、孔やスリットのような通水部を介して本体部内に円滑に流入するため、歩行者が蓋部上で滑ることがない。これにより、本体部の集水器としての機能を充分に発揮させつつ、歩行者の通行性や清掃作業の作業性を高めることができる。