(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6568211
(24)【登録日】2019年8月9日
(45)【発行日】2019年8月28日
(54)【発明の名称】異なる長さを有する繊維層を含むろ過材料を含むろ過物品
(51)【国際特許分類】
B01D 39/16 20060101AFI20190819BHJP
B32B 5/26 20060101ALI20190819BHJP
B32B 5/18 20060101ALI20190819BHJP
【FI】
B01D39/16 C
B01D39/16 E
B32B5/26
B32B5/18
【請求項の数】20
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2017-516636(P2017-516636)
(86)(22)【出願日】2015年5月12日
(65)【公表番号】特表2017-522184(P2017-522184A)
(43)【公表日】2017年8月10日
(86)【国際出願番号】US2015030246
(87)【国際公開番号】WO2015195224
(87)【国際公開日】20151223
【審査請求日】2016年12月6日
(31)【優先権主張番号】14/306,596
(32)【優先日】2014年6月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬
(74)【代理人】
【識別番号】100087413
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 哲次
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【弁理士】
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100142387
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 都子
(72)【発明者】
【氏名】エドワード ティー.ネイツェル
(72)【発明者】
【氏名】アンガス リッパー
【審査官】
中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭61−097003(JP,A)
【文献】
特開平01−070118(JP,A)
【文献】
特開平04−135608(JP,A)
【文献】
特表2000−501021(JP,A)
【文献】
特表2004−500229(JP,A)
【文献】
特表2004−531393(JP,A)
【文献】
特開2007−111572(JP,A)
【文献】
特開2011−000591(JP,A)
【文献】
特表2012−531531(JP,A)
【文献】
特表2013−538297(JP,A)
【文献】
実開昭62−017302(JP,U)
【文献】
実開平01−170402(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0020472(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 39/16
B01D 29/07
B01D 46/52
B01D 69/10
B32B 5/18
B32B 5/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の長さを有する第一の繊維層と、
第二の長さを有する第二の繊維層と、
前記第一の長さを有し、かつ、前記第一の繊維層と前記第二の繊維層との間に配された非溶融性多孔質メンブレンと、
を含む、ろ過材料であって、
前記第二の長さが前記第一の長さより小さく、
前記ろ過材料が追加の熱可塑性材料を含まず、さらに
前記非溶融性多孔質メンブレンは前記第一の繊維層の内部に埋め込まれ又は封入されている、
ろ過材料。
【請求項2】
前記第一の繊維層が溶融性であり、前記第二の繊維層が非溶融性である、請求項1に記載のろ過材料。
【請求項3】
前記第一及び第二の繊維層が溶融性である、請求項1に記載のろ過材料。
【請求項4】
前記第一の繊維層及び前記非溶融性多孔質メンブレンが、前記非溶融性の第二の繊維層から1mm〜50mmの距離に延在している、請求項1に記載のろ過材料。
【請求項5】
前記非溶融性多孔質メンブレンが、ポリテトラフルオロエチレン及び延伸ポリテトラフルオロエチレンから選択される、請求項1に記載のろ過材料。
【請求項6】
前記第一及び第二の繊維層が、それぞれ凝集構造において配された複数の繊維を含む、請求項1に記載のろ過材料。
【請求項7】
各々の前記凝集構造が、織布構造、不織布構造、又はニット構造を含む、請求項6に記載のろ過材料。
【請求項8】
前記第一の繊維層が、前記第二の繊維層の融点より低い融点を有する、請求項1に記載のろ過材料。
【請求項9】
前記非溶融性多孔質メンブレンの反対側に、前記第二の繊維層に隣接して配された第三の繊維層をさらに含む、請求項1に記載のろ過材料。
【請求項10】
前記第三の繊維層が、前記第一の繊維層の長さと同じ長さを有する、請求項9に記載のろ過材料。
【請求項11】
前記第三の繊維層が、前記第二の繊維層より低い融点を有する、請求項9に記載のろ過材料。
【請求項12】
外側のケージと、
前記外側のケージ内に同心円状に配された円筒状構造を有するろ過材料であって、
前記ろ過材料が第一の端部と第二の端部とを有し、かつ、
第一の長さを有する第一の繊維層と、
第二の長さを有する第二の繊維層と、
前記第一の長さを有し、かつ、前記第一の繊維層と前記第二の繊維層との間に配された非溶融性多孔質メンブレンと、を含む、ろ過材料と、
前記ろ過材料内に配された内側のコア部材と、
前記ろ過材料の前記第一及び第二の端部のそれぞれに結合したエンドキャップと、を含む、ろ過カートリッジアセンブリであって、
前記ろ過材料が、複数のプリーツを含むプリーツ構造を有し、
前記第二の長さが、前記第一の長さより小さく、
前記ろ過材料が、追加の熱可塑性材料を含まず、さらに
前記非溶融性多孔質メンブレンは前記第一の繊維層の内部に埋め込まれ又は封入され、かつ、前記非溶融性多孔質メンブレンと前記エンドキャップとの間にシールが形成されている、ろ過カートリッジアセンブリ。
【請求項13】
前記第一の繊維層が溶融性であり、前記第二の繊維層が非溶融性である、請求項12に記載のろ過カートリッジアセンブリ。
【請求項14】
前記第一及び第二の繊維層が溶融性である、請求項12に記載のろ過カートリッジアセンブリ。
【請求項15】
前記第一の繊維層及び前記非溶融性多孔質メンブレンが、前記非溶融性の第二の繊維層から5mm超の距離に延在している、請求項13に記載のろ過カートリッジアセンブリ。
【請求項16】
前記プリーツが、前記ろ過材料の長軸の周りに配され、かつ、長軸に沿って延在しているV型の構造を有する、請求項12に記載のろ過カートリッジアセンブリ。
【請求項17】
前記非溶融性多孔質メンブレンが、ポリテトラフルオロエチレン及び延伸ポリテトラフルオロエチレンから選択される、請求項12に記載のろ過カートリッジアセンブリ。
【請求項18】
前記第一及び第二の繊維層が、それぞれ凝集構造において配された複数の繊維を含む、請求項12に記載のろ過カートリッジアセンブリ。
【請求項19】
各前記凝集構造が、織布構造、不織布構造、又はニット構造を含む、請求項18に記載のろ過カートリッジアセンブリ。
【請求項20】
前記第一の繊維層が、前記第二の繊維層の融点より低い融点を有する、請求項12に記載のろ過カートリッジアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
分野
本開示は、概してろ過物品に関し、より具体的には、熱可塑性ストリップ等の外来の熱可塑性材料の含有なくエンドキャップに結合する、上流層の長さより短い長さを有する下流層を有するろ過材料に関する。
【0002】
背景
ろ過カートリッジはよく知られており、薬剤、マイクロエレクトロニクス、化学及び食品産業において、流体から、粒状の、イオン性の、微生物の、及び他の不純物をろ過することに有用である。ろ過カートリッジは、典型的には、円筒構造中に配された複数の長手方向のプリーツを有するろ過材料と、カートリッジ中に流体が入ることを可能にするフィルター要素の外周の周りに配された孔のあいたケージと、フィルター材料内で同軸上に配された孔のあいたコアと、を含む。エンドキャップはフィルター材料の端部に位置し、カートリッジからの流体の放出を防止する。ろ過材料の端部は、エンドキャップにおいてろ過メディアの端部をポッティングすることにより、典型的にはシールされる(ポッティング工程中にエンドキャップは樹脂、溶融熱可塑性物質などの形態である)。
【0003】
多くのろ過デバイスは、半導体の作製における使用等、化学及び温度耐性要求を満足させるように、もっぱらフルオロポリマー材料から構成される。ろ過材料はプリーツがあり、フルオロポリマー繊維材料(例えば織布材料、不織布材料又はネットの形態のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF))から構成される上流及び下流排出層を含んでよい。
【0004】
エンドキャップと多孔質フルオロポリマーメンブレンとの間の高品質のシールを作り出す従来の方法は、FEP又はPFAのストリップ等の溶融性熱可塑性ストリップを、ろ過材料の2つの外周端部にて組み入れる。典型的には、これらの熱可塑性ストリップは約6〜13mmの幅を有し、多孔質メンブレンと、下流及び/又は上流支持層との間に位置する。ろ過デバイスの端部は、熱可塑性ストリップによる熱可塑性結合によりエンドキャップに結合する接着剤に、多孔質メンブレンの端部を埋め込むホットメルトプロセスを介してエンドキャップに接続される。
【0005】
外来の材料からの不純物に敏感である場合がある用途等、幾つかの高純度ろ過用途において、熱可塑性のストリップの使用、又は熱可塑性材料によるろ過メディアの一部の吸収は、望ましくない場合がある。加えて、従来のデバイスにおいて、ろ過材料は、ろ過デバイスから、同じ又はほとんど同じ距離突き出ている。上流及び下流排出層に異種材料が用いられる場合、加熱されると、排出層の1つ及び多孔質メンブレン層は、切断インターフェースから離れてデバイス中へ引っ込む場合があり、それによって、エンドキャップとろ過材料との間の埋め込まれたインターフェースにおいて、他の排出層のみが残される。係る状況において、多孔質メンブレンは、エンドキャップ構成要素と接触しておらず、このことは、エンドキャップとろ過材料との間の不十分なシールをもたらす。
【0006】
したがって、当分野において、熱可塑性ストリップ又は吸収された熱可塑性材料を使用することなく、多孔質メンブレンとエンドキャップとの間の高品質のシールを形成するろ過材料に対する必要がある。
【発明の概要】
【0007】
本発明の1つの実施態様は、第一の長さを有する第一の繊維層と、第二の長さを有する第二の繊維層と、第一の繊維層と同じ長さを有する非溶融性多孔質メンブレンと、を含む、ろ過材料に関する。非溶融性多孔質メンブレンは、第一及び第二の繊維層間に配される。第二の長さは、第一の長さより小さい。第一の繊維層及び多孔質メンブレンは、非溶融性の第二の繊維層から約1mm〜約50mmの距離に延在してよい。第一の繊維層の融点は、第二の繊維層の融点未満である。幾つかの実施態様において、第二の繊維層は非溶融性である。ろ過材料は、以下に制限されないが、従来のろ過材料においてみられる、熱可塑性ストリップ、吸収された又はそうでなければ添加された熱可塑性材料、及び/又は溶融性フルオロポリマー材料等の追加の熱可塑性材料を含まない。例示的な実施態様において、多孔質メンブレンはポリテトラフルオロエチレン又は延伸ポリテトラフルオロエチレンである。第一及び第二の繊維層は、織布材料、不織布材料、又はニット材料であってよい。
【0008】
本発明の第二の実施態様は、外側のケージと、外側のケージ内に同心円状に配された円筒状又はチューブ状の構造を有するろ過材料と、ろ過材料内に配された内側のコア部材と、円筒状ろ過材料の第一及び第二の端部に結合したエンドキャップと、を含む、フィルターカートリッジアセンブリに関する。ろ過材料は、外側のケージ内にプリーツ構造を有する。ろ過材料は、第一の長さを有する第一の繊維層と、第二の長さを有する第二の繊維層と、第一の繊維層と同じ長さを有する非溶融性多孔質メンブレンと、と含む。非溶融性多孔質メンブレンは、第一の繊維層と第二の繊維層との間に配される。第二の長さは、第一の長さより小さい。例示的な実施態様において、第二の繊維層は外側のケージと同じ又は実質的に同じ長さを有し、第一の繊維層及び多孔質メンブレンは、距離(d)で外側のケージから突き出ている。距離(d)は、約5mm以上であってよい。第一の繊維層の融点は、第二の繊維層の融点より小さい。幾つかの実施態様において、第二の繊維層は非溶融性である。従来のろ過材料とは異なり、本発明のろ過材料は追加の熱可塑性材料を含まない。例示的な実施態様において、多孔質メンブレンはポリテトラフルオロエチレン又は延伸ポリテトラフルオロエチレンである。第一及び第二の繊維層は、織布材料、不織布材料、又はニット材料であってよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
添付の図面は、本開示のさらなる理解を与えるために含められ、本明細書に組み入れられ、その一部を構成し、実施態様を説明し、明細書と共に本開示の原理を説明する働きをする。
【
図1A】
図1Aは、本発明の実施態様によるプリーツ付きろ過メディアを含むろ過デバイスの分解図である。
【
図2A】
図2Aは、外側のケージ中に配された従来のろ過材料内の材料の層の概略図である。
【
図2B】
図2Bは、外側のケージ内に配された従来のろ過材料内に配された熱可塑性ストリップの概略図である。
【
図3】
図3は、本発明の少なくとも1つの実施態様による、第二の繊維層が第一の繊維層より短い長さを有する、外側のケージ中に配されたろ過メディア内の材料の層の概略図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施態様による、第一の繊維層が溶融性であり、第二の繊維層が非溶融性であり、エンドキャップに結合した、ろ過材料の概略図である。
【
図5】
図5は、第一の繊維層が溶融性であり、第二の繊維層が非溶融性である場合に、エンドキャップに結合したろ過材料の写実的な図である(説明を簡単にするために、多孔質メンブレン上で破線が重ね合わせられている)。
【
図6】
図6は、本発明の実施態様による、第一及び第二の繊維層が溶融性であり、エンドキャップに結合した、ろ過材料の概略図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施態様による、第一及び第二の繊維層が溶融性である場合に、エンドキャップに結合したろ過材料の写実的な図である。
【
図8】
図8は、本発明の少なくとも1つの実施態様による、第三の繊維層を含むろ過メディア内の材料の層の概略図であり、そこでは、繊維材料が外側のケージ中に配されており、第二の繊維層が、第一及び第三の繊維層の長さより短い長さを有する。
【0010】
用語
本開示で用いられる「追加の熱可塑性材料」という用語は、以下に制限されないが、熱可塑性ストリップ、吸収され(imbibed)、若しくは吸収され(absorbed)た熱可塑性材料、又はシールを形成するように、またはそうでなければ溶融してエンドキャップに結合するように、繊維層に加えて使用される任意の熱可塑性材料を包含する。
【0011】
本開示で用いられる「溶融性」という用語は、その融点に加熱すると、溶解し、及び/又は流動的になり、その融点未満に冷却されると材料が固化する材料を指す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
当業者は、本開示の種々の側面が、意図される機能を実施するように構成された多数の方法及び装置によって実現可能であることを容易に理解するであろう。本開示で参照される添付の図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれていないが、本開示の種々の側面を説明するように誇張されてよく、この点において、図面は制限するように構成されないべきであることにも留意されたい。「ろ過材料」及び「ろ過メディア」という用語は、本開示で互換的に用いられてよい。
【0013】
図1Aは、もっぱらフルオロポリマー材料から構成されてよく、ろ過カプセル(示されていない)内に位置するサイズであってよいろ過物品5の図である。ろ過物品5は、流体が、外側のケージ12を通って流れることができるように、例えば外側のケージ12の表面を横方向に通って流れることができるように、外側のケージ12の表面を通る複数のアパーチャー13を有する外側のケージ12を含む。流体ストリームからの望ましくない粒状物をろ過するろ過メディア10は、外側のケージ12内に同心円状に配される。加えて、内側のコア部材14は、円筒状のろ過メディア10内に配される。また、内側のコア部材14は実質的に円筒状であり、流体ストリームが内側のコア部材14を通って流れるように、例えば、内側のコア部材14の表面を通って横方向に流れるように、アパーチャー15を含む。したがって、ろ過メディア10は、内側のコア部材14と、外側のケージ12との間に配される。
【0014】
ろ過デバイス5は、ろ過カートリッジ5の対向する端部に配されたエンドキャップ構成要素20、22をさらに含む。エンドキャップ構成要素20、22は、流体が内側のコア部材14と連絡するように、アパーチャー(示されていない)を含んでよい。したがって、流体は、アパーチャーを通ってろ過カートリッジ5に、及び内側のコア部材14に流入してよい。十分な流体圧力下において、流体は、アパーチャー15を通過し、ろ過メディア10を通過し、外側のケージ12のアパーチャー13を通ってろ過デバイス5から出る。ろ過デバイス5が集成される際、エンドキャップ構成要素20、22は、外側のケージ12を有するろ過メディア10の上にポッティングされ、内側のコア部材14は、エンドキャップ構成要素20、22間に配される。(例えば、ろ過メディアの上にポッティングされたエンドキャップ構成要素を有する)集成されたろ過デバイス5は、次いでろ過カプセル等のろ過デバイスにおいて用いられてよい。
【0015】
非円筒状(例えば平面)ろ過デバイス等のろ過デバイスの種々の他の構成が、本開示にしたがって使用されてよいことを理解されたい。さらに、流体の流れは、ろ過デバイスの外側からろ過デバイスの内側であるように記載されている(例えばアウトサイド・イン流れ)が、幾つかの用途において、流体の流れがろ過デバイスの内側からろ過デバイスの外側に向かって生じてよい(例えばインサイド・アウト流れ)ことも企図される。
【0016】
ろ過カプセル200を集成するために、ろ過デバイス5は円筒状バレル210内に配され、バレルヘッド215及びバレルボトム220は、例えば溶着等によりバレル210に取り付けられる。そのように集成された場合、ヘッド215及びボトム220は、フランジ(例えばフランジ225)の使用等を介して、ろ過デバイス5による流体シールも形成する。ヘッド215及びボトム220は、ろ過デバイス5から流出し、又はこれに流入する流体を方向付ける、種々の流入口及び流出口ポート(例えば流体ポート230)を備えてよい。使用の際、流体ストリーム(例えば液体ストリーム)は、外側のケージ12を通り、ろ過メディア10を通り、そして内側のコア部材14等へなど、ろ過デバイス5に向けられてよい。ろ過メディア108を通過したろ過された流体ストリームは、次いで流出口ポートを通ってろ過カプセル200から抜き出されてよい。
【0017】
ろ過材料10は、少なくとも多孔質メンブレンの第一の層(例えば、多孔質フルオロポリマーメンブレン)と、多孔質メンブレンを支持するように構成され、及び/又はメンブレンから離れた流体の排出を与えるように構成された少なくとも1つの繊維層とを含む。さらに、ろ過物品5の多孔質メンブレンと繊維層の片方又は両方の端部は、ポッティングされて、ろ過メディア10の1つ又は複数の端部をシール可能に相互接続する。
【0018】
ろ過メディア内の多孔質メンブレンは、多孔質メンブレンが流体ストリーム中に配される際、流体ストリームから粒子を分離するように構成される。例えば、多孔質メンブレンは、流体ストリームからの粒子を除去するように構成された孔サイズ及び孔サイズ分布を有してよい。多孔質メンブレンは、単一のメンブレン層又は複数のメンブレン層を含んでよいことを理解されたい。1つ又はそれより多くの実施態様において、多孔質メンブレンは、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)メンブレン又は延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)メンブレン等のフルオロポリマーメンブレンである。米国特許第7,306,729号(Bacinoら)、米国特許第3,953,566号(Gore)、米国特許第5,476,589号(Bacino)、又は米国特許第5,183,545(Brancaら)に記載の方法にしたがって調製された延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)メンブレンが、本開示で用いられてよい。用語PTFEは、本件に亘って、米国特許第5,708,044号(Branca)、米国特許第6,541,589号(Baillie)、米国特許第7,531,611号(Sabolら)、米国特許第8,637,144号(Ford)及び米国特許公報第2010/0248324(Xuら)に記載された延伸PTFE、延伸変性PTFE、及びPTFEの延伸コポリマーも含んでよいことを理解されたい。
【0019】
多孔質メンブレンは、複数のメンブレン又は排出層、例えば米国特許公報第2012/035283号(Xuら)の教示に基本的にしたがって製造されたテトラフルオロエチレン(TFE)及びパーフルオロスルホニルビニルエーテル(PSVE)のコポリマーを含む延伸機能性フルオロポリマーメンブレンを含む中間相、及び米国特許第5,814,405号(Brancaら)の教示に基本的にしたがって製造されてよい延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)メンブレンを含む外側の層等を含んでよい。外側の層を、従来の熱及び/又は圧力ラミネーション技術により第一及び第二の繊維層に付着させてよい。
【0020】
多孔質メンブレンは、機能性TFEコポリマー材料が、TFE及びPSVE(パーフルオロスルホニルビニルエーテル)の機能性コポリマー、又は以下に制限されないが、フッ化ビニリデン(VDF)等の別の適した機能性モノマーを含むTFEを含む、フィブリルにより相互接続されたノードにより特徴づけられたマイクロ構造を有する機能性テトラフルオロエチレン(TFE)コポリマー材料を含む延伸ポリマー材料から形成されてもよい。機能性TFEコポリマー材料は、例えば、米国特許公報第2010/0248324号(Xuら)又は米国特許公報第2012/035283号(Xuら)に記載の方法にしたがって調製されてよい。
【0021】
繊維層は、多孔質メンブレンの支持を与えるように、多孔質メンブレンの下流に隣接して配される。ろ過メディア中の繊維層は、凝集(cohesive)構造を形成する複数の繊維(例えば繊維、フィラメント、ヤーン等)を含む。繊維層は、織布構造、不織布構造又はニット構造であってよい。1つの特定の実施態様において、繊維層はニット構造である。繊維層は、多孔質メンブレンの支持を与えてよく、及び/又はろ過メディア10の流体排出を与えてよい。繊維層は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフルオロポリマーの繊維又はストランドから形成されてよい。1つ又はそれより多くの実施態様において、繊維層は、例えば、PTFEニット層等のPTFE繊維を含む。1つの例示的な実施態様において、第一の繊維層は、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)織布層を含んでよく、第二の繊維層は、米国特許公報第2014/0021145号(Propstら)の教示にしたがって製造されたもの等のポリテトラフルオロエチレン繊維で製造されたニットを含んでよい。
【0022】
ろ過材料は、第二の繊維層も含んでよく、それは上記のフルオロポリマーの繊維又はストランドから形成されてよい。1つの例示的な実施態様において、第二の繊維層は、PTFE等のフルオロポリマー材料の繊維又はストランドから作製されるニット構造である。第二の繊維層は、メンブレン層が2つの繊維層間に位置するように、第一の繊維層の反対側に配されてよい。1つの実施態様において、繊維層の1つはメンブレン層の支持を与え、一方で他の繊維層はメンブレン層から離れた流体の排出を促進する排出機能を与える。
【0023】
外側のケージ12と、内側のコア部材14と、エンドキャップ構成要素20、22とを含むろ過デバイス5の構成要素は、フルオロポリマーから作製されてよく、特に、熱可塑性フルオロポリマーから作製されてよい。適した熱可塑性フルオロポリマーの制限されない例は、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)、及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)等である。フルオロポリマーは、半導体製造中等、化学腐食性流体のろ過に特に有用であることに留意されたい。
【0024】
少なくとも1つの例示的な実施態様において、ろ過デバイス内のろ過材料は、プリーツ構造を有する。プリーツ付きろ過材料は、ろ過材料の端から端まで長軸の周りに配され、かつ、長軸方向に沿って非直線的に延在する反転V型構造を有する外側に突き出したプリーツを有する、ほぼ円筒状又はチューブ状構造を有してよい。プリーツは、V型領域、又は物品の長軸の周りかつ長軸に沿ったプリーツの隣接するもの同士の間のバレーを規定する。他の種類及び/又は形状のプリーツが、ほぼV型構造を有し、係るプリーツ及びプリーツ形態が本発明の範囲内であると考えられるプリーツの代わりに、又は併用して用いられてよいことを理解されたい。
【0025】
図2Aは、従来のろ過材料を形成する材料の層の1つの例示的な配向を示す。矢印5は、ろ過材料10を通る流体の流れの方向を示す。ろ過材料10は、多孔質メンブレン30と、上流排出層を形成する第一の繊維層40と、下流排出層を形成する第二の繊維層50と、を含んでよい。ろ過材料10は、エンドキャップへの結合を許容するように、ろ過メディア10の少なくとも1つの端部に沿ってろ過メディア10内に吸収される(例えば浸透される)熱可塑性材料、又は熱可塑性ストリップをさらに含んでよい。
図2Bは、ろ過材料10の対向する端部に位置する熱可塑性ストリップ35を有する従来のろ過材料を示す。第一の繊維層40、多孔質メンブレン30、及び第二の繊維層50は、ろ過メディア10が配された外側のケージ部材12と同じ長さ又は実質的に同じ長さ(L)を有する。
【0026】
図3は、本発明の1つの実施態様による、外側のケージ12内に配されたろ過メディア100の層の配向を概略的に示す。示されるように、ろ過材料100は、多孔質メンブレン130と、上流排出層を形成する第一の繊維層140と、円筒状の外側のケージ部材12内に配された下流排出層を形成する第二の繊維層150と、を含む。矢印110は、ろ過材料を通る流体の流れの方向を示す。メンブレン層130は、複数のメンブレン層(示されていない)を含んでよいことを理解されたい。本発明によるろ過材料は、追加の熱可塑性材料を含まないことも理解されたい。
【0027】
本開示で用いられる「追加の熱可塑性材料」という用語は、以下に制限されないが、熱可塑性ストリップ、結合され、吸収され、若しくは吸収された熱可塑性材料、又はシールを形成するように、またはそうでなければ溶融してエンドキャップに結合するように、繊維層に加えて使用される任意の熱可塑性材料を包含する。「追加の熱可塑性材料」は、ろ過材料に加えられ、その後溶融させて、または溶融させて、その後ろ過材料に加えられて、エンドキャップにろ過材料を結合させてよい溶融性フルオロポリマーも包含する。「追加の熱可塑性材料」として用いられてよい熱可塑性材料の制限されない例としては、以下に制限されないが、溶融性フルオロポリマー(例えば、フッ化エチレンプロピレン(FEP))、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、パーフルオロメチルアルコキシ(MFA)、及びTFEのターポリマー、ヘキサフルオロプロピレン、及びフッ化ビニリデン(THV)が挙げられる。
【0028】
ろ過材料100において、第二の繊維層150は、第一の繊維材料140と多孔質メンブレン130の長さ(LI)より短い長さ(L2)を有する。ろ過材料100の形成において、多孔質メンブレン130及び第一の繊維層140の長さ(LI)を維持しつつ、第二の繊維層150を、規定の長さ(L2)に切断してよい。例示的な実施態様において、長さL2は外側のケージ12と同じ又は実質的に同じ長さである。ろ過メディア100は、第一の繊維層140及び多孔質メンブレン130が、距離(d)でケージ部材12から突き出すように、ケージ部材12内に配される。1つ又はそれより多くの例示的な実施態様において、距離(d)は、約1mm〜約50mm、約10mm〜約40mm、約5〜約30、約1mm〜約25mm、約5mm〜約20mm、又は約9mm〜約13mmの範囲であってよい。または、第一の繊維層及び多孔質メンブレンは、ケージから少なくとも1mm、少なくとも5mm、少なくとも10mm、少なくとも15mm、少なくとも20mm、又は少なくとも25mm、又はそれより長い距離に延在してよい。上記で特定された範囲は、本質的に例であり、任意の及びその間の全ての範囲を含むことを理解されたい。
【0029】
図4に示される1つの例示的な実施態様において、第一の繊維層140及び第二の繊維層150は、異なる融点を有する。例えば、第一の繊維層140(すなわち、上流排出層)は溶融性であり、第二の繊維層150(すなわち、下流排出層)は、非溶融性である。本開示で用いられる溶融性は、その融点に加熱すると、材料が溶解し、及び/又は流動的になり、その融点未満に冷却されると、材料が固化する材料を指す。第一の繊維層140は、代わりに、第二の繊維層150より小さい融点を有してよいことを理解されたい。融点は、ろ過材料が加熱されてエンドキャップと結合する際、第一の繊維層が第二の繊維層の前に溶融するように、互いに十分に異なるのがよい。
【0030】
係るろ過材料100の上にエンドキャップを配する際、熱が適用され、溶融性の第一の繊維層140は溶融し、溶融したインターフェース145にてエンドキャップ20に結合する。溶融性の第一の繊維層140は、非溶融性の第二の繊維層150を超える距離(d)に延在しているため、ろ過材料100内に、溶融した領域135が形成される。第一の繊維層140から形成された溶融した領域135は、多孔質メンブレン130を少なくとも部分的に封入する。第一の繊維層140が溶融すると、非溶融性の第二の繊維層150は、溶融した領域へ第一の繊維層140を超える距離に延在することを、
図4においてみることができる。高品質のシールは、したがって、多孔質メンブレン130とエンドキャップ20との間に形成される。エンドキャップに結合した係るろ過材料を示す写真が、
図5に示される。説明を簡単にするために、多孔質メンブレン130上で破線が重ね合わせられている。示されるように、多孔質メンブレン130は埋め込まれ、またはそうでなければ溶融した第一の繊維層内に封入される。
【0031】
代わりの実施態様において、第一の繊維層140及び第二の繊維層150は、類似の溶融特性(例えば、同じ又は同じ融点に近い)を有する。
図6に示された少なくとも1つの実施態様において、第一の繊維層140及び第二の繊維層150は、同じ又は実質的に同じ融点を有する。溶融性の上流及び下流排出層を有するろ過材料100の上にエンドキャップを配する際、溶融性の第一の繊維層140は溶融し、溶融したインターフェース145にてエンドキャップ20に結合する。溶融した第一の繊維層140は、多孔質メンブレン130を封入する溶融した領域135を形成する。加えて、第二の繊維材料150の一部は溶融し、第二の溶融した領域155を形成する。第一及び第二の溶融した領域135、155は、それぞれ第一及び第二の繊維層140及び150の両方からの溶融した材料を含んでよいことを理解されたい。第二の溶融した領域は、エンドキャップ20とろ過材料100との間の結合をさらにシールし、強化する。溶融性の第二の繊維層150及び溶融性の第一の繊維層が、おおよそ等しい長さを有するように、第一の繊維層140及び第二の繊維層150が切断インターフェースから離れて溶融することを、
図6においてみることができる。高品質のシールは、したがって多孔質メンブレン130とエンドキャップ20との間に形成される。
図7は、溶融した繊維材料100と、第一及び第二の溶融した領域135、155とを示す写真である。
【0032】
図8に示される代わりの実施態様において、第三の繊維層160は、多孔質メンブレン130の反対側に、第二の繊維層150上に配されてよい。第三の繊維層は、第一及び第二の繊維層に関して上記で議論されたように、フルオロポリマーの繊維又はストランドから形成されてよい。第三の繊維層160は、第一の繊維層140及び多孔質メンブレン130(LI)と同じ又は実質的に同じ長さを有する。第三の繊維層160は、第一の繊維層140の融点と同じであってよく、又は同じでなくてよい第二の繊維層150より低い融点を有する。第三の繊維層160は、第一の繊維層140の融点より高い、又はより低い融点を有してよい。
【0033】
熱可塑性ストリップの存在又は熱可塑性材料のろ過材料への吸収は、熱可塑性ストリップ(又は吸収された熱可塑性材料)が存在する上流及び下流排出層において流れを好ましくなく塞ぐ。加えて、ろ過材料中の熱可塑性ストリップ及び/又は吸収された熱可塑性材料の包含は、ろ過材料の全体の厚さを増大させ、それは、次いで与えられたデバイスのろ過材料において形成されることのできるプリーツの数を減少させる。ろ過デバイス中のろ過材料の有効量の増加は、有効ろ過面積(EFA)の増加に対応する。したがって、短くなった第二の繊維層(下流排出層)を有するろ過デバイスは、より少ないプリーツを有する熱可塑性ストリップ又は吸収された熱可塑性材料を使用する従来のろ過材料と比べて、より大きいEFAを有する場合がある。
【0034】
本発明のろ過材料により与えられる別の利点は、延長された長さの第一の繊維層(すなわち上流排出層)が、溶融してエンドキャップとのシールを作り出すため、ろ過カートリッジを好適にシールするためのトリム処理及び/又は端部切断の要求が十分に簡易化される場合があることである。対照的に、従来のろ過デバイスにおいて、許容可能なシールは、1つ又は複数の融解されたエンドキャップと個々のプリーツを結合させることに頼る。加えて、第一の繊維層及び1つ又は複数のエンドキャップが溶融するため、依然として不可欠なシールされたろ過カートリッジを製造する間に、ろ過材料の切断端において高度の不均一が達成される場合がある。「突き出ている」繊維(排出)層の使用は、排出層材料の厚さに関わらず、シールされたエンドキャップを作り出す。さらに、多量の突き出ている材料は、より薄い支持体に溶融されてよい(例えば、係る非常に薄く繊細な材料の安定化と強化をさらに助ける場合がある、より厚い埋め込まれた領域を作り出すフッ化エチレンプロピレン(FEP))。
【0035】
さらに、幾つかの例示的な実施態様において、原料が既に準備され、及び/又は適切な寸法に切断された場合、ろ過カートリッジを製造する際に、プリーツ形態において端部トリムプロセス(例えば、ろ過材料の切断)を実施する必要のない場合がある。係る「前切断」は、ろ過デバイス中(例えばプリーツ形態で)に並べられ、または設置された際に層の全てを切断するという試みとは対照的に、各個々の層に最も適切である切断プロセスを可能にし、またはろ過メディア層の個々のトリムを与えることもできる。
【0036】
加えて、本開示で議論されるように、第一の繊維層(すなわち、上流排出層)とトリムされていないメンブレン層をそのままにしつつ、外側のケージの適切な長さに第二の繊維層(すなわち、下流排出層)を切断すること、及び外側のケージの端部から延長し、又は突き出すことは、熱可塑性ストリップの包含又はろ過材料への熱可塑性材料の吸収なしに、非溶融性排出層の使用を可能にする。熱可塑性ストリップをなくすことは、従来要求されていたプロセス及び材料を除き、したがってろ過材料のサプライチェーンと処理を簡易化する。また、ろ過メディアから熱可塑性ストリップをなくすことは、1つ又はそれより多くの製造工程を除くことにより、ろ過メディアへの不純物及び/又は欠陥を低減することを助ける。加えて、互いに対して異なる排出層の長さは、1つの層のみをよりよく加熱することを可能にする。結果として、異なる溶融特性を有する材料が用いられてよい。
【0037】
本件の発明は、一般的に、また特定の実施態様に関して上記に記載された。種々の改変及び変更が本開示の範囲から逸脱しない範囲の実施態様において実施可能であることを当業者は理解するであろう。したがって、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内にあることを条件として、実施態様は本発明の改変及び変更に及ぶことが意図される。
以下、本発明の態様を列挙する。
[態様1]
第一の長さを有する第一の繊維層と、
第二の長さを有する第二の繊維層と、
前記第一の長さを有し、かつ、前記第一の繊維層と前記第二の繊維層との間に配された非溶融性多孔質メンブレンと、
を含む、ろ過材料であって、
前記第二の長さが前記第一の長さより小さく、
前記ろ過メディアが追加の熱可塑性材料を含まない、
ろ過材料。
[態様2]
前記第一の繊維層が溶融性であり、前記第二の繊維層が非溶融性である、態様1に記載のろ過材料。
[態様3]
前記第一及び第二の繊維層が溶融性である、態様1に記載のろ過材料。
[態様4]
前記第一の繊維層及び前記非溶融性多孔質メンブレンが、前記非溶融性の第二の繊維層から約1mm〜約50mmの距離に延在している、態様1に記載のろ過材料。
[態様5]
前記多孔質メンブレンが、ポリテトラフルオロエチレン及び延伸ポリテトラフルオロエチレンから選択される、態様1に記載のろ過材料。
[態様6]
前記第一及び第二の繊維層が、それぞれ凝集構造において配された複数の繊維を含む、態様1に記載のろ過材料。
[態様7]
各々の前記凝集構造が、織布構造、不織布構造、又はニット構造を含む、態様4に記載のろ過材料。
[態様8]
前記第一の繊維層が、前記第二の繊維層の融点より低い融点を有する、態様1に記載のろ過材料。
[態様9]
前記多孔質メンブレンの反対側に、前記第二の繊維層に隣接して配された第三の繊維層をさらに含む、態様1に記載のろ過材料。
[態様10]
前記第三の繊維層が、前記第一の繊維層の長さと実質的に同じ長さを有する、態様9に記載のろ過材料。
[態様11]
前記第三の繊維層が、前記第二の繊維層より低い融点を有する、態様9に記載のろ過材料。
[態様12]
外側のケージと、
前記外側のケージ内に同心円状に配された円筒状構造を有するろ過材料であって、
前記円筒状ろ過材料が第一の端部と第二の端部とを有し、かつ、
第一の長さを有する第一の繊維層と、
第二の長さを有する第二の繊維層と、
前記第一の長さを有し、かつ、前記第一の繊維層と前記第二の繊維層との間に配された非溶融性の多孔質メンブレンと、を含む、ろ過材料と、
前記ろ過材料内に配された内側のコア部材と、
前記円筒状ろ過材料の前記第一及び第二の端部のそれぞれに結合したエンドキャップと、を含む、ろ過カートリッジアセンブリであって、
前記ろ過材料が、複数のプリーツを含むプリーツ構造を有し、
前記第二の長さが、前記第一の長さより小さく、
前記ろ過メディアが、追加の熱可塑性材料を含まない、ろ過カートリッジアセンブリ。
[態様13]
前記第一の繊維層が溶融性であり、前記第二の繊維層が非溶融性である、態様12に記載のろ過材料。
[態様14]
前記第一及び第二の繊維層が溶融性である、態様12に記載のろ過材料。
[態様15]
前記第一の繊維層及び前記非溶融性多孔質メンブレンが、前記非溶融性の第二の繊維層から約5mm超の距離に延在している、態様12に記載のろ過材料。
[態様16]
前記プリーツが、前記ろ過材料の長軸の周りに配され、かつ、長軸に沿って延在している、実質的にV型の構造を有する、態様12に記載のろ過材料。
[態様17]
前記多孔質メンブレンが、ポリテトラフルオロエチレン及び延伸ポリテトラフルオロエチレンから選択される、態様12に記載のろ過材料。
[態様18]
前記第一及び第二の繊維層が、それぞれ凝集構造において配された複数の繊維を含む、態様12に記載のろ過材料。
[態様19]
各前記凝集構造が、織布構造、不織布構造、又はニット構造を含む、態様18に記載のろ過材料。
[態様20]
前記第一の繊維層が、前記第二の繊維層の融点より低い融点を有する、態様12に記載のろ過材料。