(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6568230
(24)【登録日】2019年8月9日
(45)【発行日】2019年8月28日
(54)【発明の名称】2重偏波同相および直交光変調器の自動バイアス安定化方法及び通信モジュール
(51)【国際特許分類】
G02F 1/035 20060101AFI20190819BHJP
G02F 1/03 20060101ALI20190819BHJP
H04B 10/516 20130101ALI20190819BHJP
【FI】
G02F1/035
G02F1/03 502
H04B10/516
【請求項の数】18
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-549749(P2017-549749)
(86)(22)【出願日】2016年3月24日
(65)【公表番号】特表2018-515803(P2018-515803A)
(43)【公表日】2018年6月14日
(86)【国際出願番号】US2016024078
(87)【国際公開番号】WO2016154472
(87)【国際公開日】20160929
【審査請求日】2017年10月30日
(31)【優先権主張番号】62/137,804
(32)【優先日】2015年3月24日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500078303
【氏名又は名称】フィニサー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】バンデア、スハス ピー.
(72)【発明者】
【氏名】コルヤー、マーク
(72)【発明者】
【氏名】メロシュ、デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】グレンダ、テレンス ディ.
(72)【発明者】
【氏名】ストゥーク、クリス
(72)【発明者】
【氏名】エレイフェジ、ハイダー エヌ.
(72)【発明者】
【氏名】デアンドリア、ジョン ジェイ.
【審査官】
野口 晃一
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2002/0063935(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0188661(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0003840(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2014/0023368(US,A1)
【文献】
特表2014−516480(JP,A)
【文献】
特開2013−110620(JP,A)
【文献】
SOTOODEH et al.,Modulator Bias and Optical Power Control of Optical Complex E-Field Modulators,Journal of Lightwave Technology,米国,IEEE,2011年 8月 1日,Vol.29, No.15,pp.2235-2248
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/00−1/125
G02F 1/21−7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動バイアス安定化の方法であって、
互いに異なる3つの第1のディザ・パターンに従って、2重偏波同相および直交光変調器(IQM)のX偏波アームに含まれるX偏波同相子マッハ・ツェンダ変調器(MZM)、X偏波直交位相子MZM、およびX偏波親MZMの各々のDCバイアス電圧を同時にディザリングする工程と、
該X偏波アームの出力に結合された第1のタップ・モニタ・フォトダイオードにおいて、該3つの第1のディザ・パターンの間のX偏波干渉項を検出する工程と、
該X偏波干渉項を示すX偏波干渉信号を生成するために、該第1のタップ・モニタ・フォトダイオードの出力を複数のサンプリング間隔でサンプリングする工程と、
前記複数のサンプリング間隔のうち、1番目のサンプリング間隔から8番目のサンプリング間隔について、10番目のサンプリング間隔から17番目のサンプリング間隔について、及び19番目のサンプリング間隔から26番目のサンプリング間隔について、X偏波直交位相子MZM誤差信号とX偏波親MZM誤差信号との間の該干渉信号に基づいて、X偏波同相子MZM誤差信号を算出する工程と、
前記複数のサンプリング間隔のうち、前記1番目のサンプリング間隔から前記8番目のサンプリング間隔について、前記10番目のサンプリング間隔から前記17番目のサンプリング間隔について、及び前記19番目のサンプリング間隔から前記26番目のサンプリング間隔について、該X偏波同相子MZM誤差信号と該X偏波親MZM誤差信号との間の該干渉信号に基づき、X偏波直交位相子MZM誤差信号を算出する工程と、
前記複数のサンプリング間隔のうち、前記1番目のサンプリング間隔から前記8番目のサンプリング間隔について、前記10番目のサンプリング間隔から前記17番目のサンプリング間隔について、及び前記19番目のサンプリング間隔から前記26番目のサンプリング間隔について、該X偏波同相子MZM誤差信号と該X偏波直交位相子MZM誤差信号との間の該干渉信号に基づき、該X偏波親MZM誤差信号を算出する工程と、
該X偏波同相子MZM誤差信号を最小にするように、X偏波同相子MZM DCバイアス設定点を更新する第1のデジタル−アナログ変換器(DAC)に送信されるX偏波同相子MZM制御出力を生成すべく、該X偏波同相子MZM誤差信号を比例積分コントローラに通過させる工程と、
該X偏波直交位相子MZM誤差信号を最小にするように、X偏波直交位相子MZM DCバイアス設定点を更新する第2のデジタル−アナログ変換器(DAC)に送信されるX偏波直交位相子MZM制御出力を生成すべく、該X偏直交位相子MZM誤差信号を比例積分コントローラに通過させる工程と、
該X偏波親MZM誤差信号を最小にするように、親MZM DCバイアス設定点を更新する第3のデジタル−アナログ変換器(DAC)に送信されるX偏波親制御出力を生成すべく、該X偏親誤差信号を比例積分コントローラに通過させる工程と、
からなる方法。
【請求項2】
前記3つの第1のディザ・パターンは、周波数領域で互いに直交する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サンプリングする工程は、5〜1000ヘルツの周波数で高分解能アナログ−デジタル変換器(ADC)サンプリングを用いてサンプリングする工程からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記高分解能ADCは24ビット・デルタ−シグマADCからなり、前記周波数は10Hzからなる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記同相子MZM DCバイアス設定点、前記直交子MZM DCバイアス設定点、および前記親MZM DCバイアス設定点を前記算出する工程は、前記同相子MZM誤差信号、前記直交子MZM誤差信号、および前記X偏波親MZM誤差信号を入力として受信するデジタル比例および積分コントローラを使用して、前記同相子MZM DCバイアス設定点、前記直交子MZM DCバイアス設定点、および前記親MZM DCバイアス設定点を算出する工程からなる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
互いに異なる3つの第2のディザ・パターンに従って、前記IQMのY偏波アームに含まれるY偏波同相子マッハ・ツェンダ変調器(MZM)、Y偏波直交位相子MZM、およびY偏波親MZMの各々のDCバイアス電圧を同時にディザリングする工程と、
該Y偏波アームの出力に結合された第2のタップ・モニタ・フォトダイオードにおいて、該3つの第2のディザ・パターンの間のY偏波干渉項を検出する工程と、
該Y偏波干渉項を示すY偏波干渉信号を生成するために、該第2のタップ・モニタ・フォトダイオードの出力をサンプリングする工程と、
Y偏波直交位相子MZM誤差信号とY偏波親MZM誤差信号との間の該干渉信号に基づいて、Y偏波同相子MZM誤差信号を算出する工程と、
該Y偏波同相子MZ誤差信号を最小にするように、Y偏波同相子MZM DCバイアス設定点を更新する工程と、
該Y偏波同相子MZM誤差信号と該Y偏波親MZM誤差信号との間の該干渉信号に基づいて、該Y偏波直交位相子MZM誤差信号を算出する工程と、
該Y偏波直交位相子MZ誤差信号を最小にするように、Y偏波直交位相子MZM DCバイアス設定点を更新する工程と、
該Y偏波同相子MZM誤差信号と該Y偏波直交位相子MZM誤差信号との間の該干渉信号に基づいて、該Y偏波親MZM誤差信号を算出する工程と、
該Y偏波親MZM誤差信号を最小にするように、Y偏波親MZM DCバイアス設定点を更新する工程と、
をさらに備える請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記3つの第1のディザ・パターンは、複数の順次的時間間隔の各々において1つのみのパイロット・トーンが適用されるように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記2重偏波IQM変調器は、CFPプラガブル・トランシーバ、CFP2プラガブル・トランシーバ、またはCFP4プラガブル・トランシーバ内に実装される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記2重偏波IQM変調器は、オプティカル・インターネットワーキング・フォーラムタイプ・モジュール内に実装される、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記2重偏波IQM変調器は、ニオブ酸リチウム変調器、リン化インジウム変調器、またはリン化ケイ素変調器を使用して実装される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記2重偏波IQM変調器は、単一または2重偏波マルチレベル変調フォーマットを送信するために使用される請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記単一または2重偏波マルチレベル変調フォーマットは、2位相偏移変調(BPSK)、4位相偏移変調(QPSK)、8QAM、または16QAMからなる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
通信モジュールであって、
X偏波同相子マッハ・ツェンダ変調器(MZM)と、
X偏波直交位相子MZMと、
2重偏波同相および直交光変調器(IQM)のX偏波アームに含まれるX偏波親MZMと、
互いに異なる3つの第1のディザ・パターンに従って、該X偏波同相子MZM、該X偏波直交位相子MZM、および該X偏波親MZMの各々のDCバイアス電圧を同時にディザリングするように構成された第1のバイアス制御回路と、
該X偏波アームの出力に結合され、該3つの第1のディザ・パターンの間のX偏波干渉項を検出するように構成された第1のタップ・モニタ・フォトダイオードと、
該第1のタップ・モニタ・フォトダイオードに結合され、該X偏波干渉項を示すX偏波干渉信号を生成するために該第1のタップ・モニタ・フォトダイオードの出力を複数のサンプリング間隔でサンプリングするように構成された第1のアナログ−デジタル変換器(ADC)と、
からなり、
該第1のバイアス制御回路は、
前記複数のサンプリング間隔のうち、1番目のサンプリング間隔から8番目のサンプリング間隔について、10番目のサンプリング間隔から17番目のサンプリング間隔について、及び19番目のサンプリング間隔から26番目のサンプリング間隔について、X偏波直交位相子MZM誤差信号とX偏波親MZM誤差信号との間の該干渉信号に基づいて、X偏波同相子MZM誤差信号を算出する工程と、
前記複数のサンプリング間隔のうち、1番目のサンプリング間隔から8番目のサンプリング間隔について、10番目のサンプリング間隔から17番目のサンプリング間隔について、及び19番目のサンプリング間隔から26番目のサンプリング間隔について、該X偏波同相子MZM誤差信号と該X偏波親MZM誤差信号との間の該干渉信号に基づき、X偏波直交位相子MZM誤差信号を算出する工程と、
前記複数のサンプリング間隔のうち、1番目のサンプリング間隔から8番目のサンプリング間隔について、10番目のサンプリング間隔から17番目のサンプリング間隔について、及び19番目のサンプリング間隔から26番目のサンプリング間隔について、該X偏波同相子MZM誤差信号と該X偏波直交位相子MZM誤差信号との間の該干渉信号に基づき、該X偏波親MZM誤差信号を算出する工程と、
該X偏波同相子MZM誤差信号を最小にするように、X偏波同相子MZM DCバイアス設定点を更新する第1のデジタル−アナログ変換器(DAC)に送信されるX偏波同相子MZM制御出力を生成すべく、該X偏波同相子MZM誤差信号を比例積分コントローラに通過させる工程と、
該X偏波直交位相子MZ誤差信号を最小にするように、X偏波直交位相子MZM DCバイアス設定点を更新する第2のデジタル−アナログ変換器(DAC)に送信されるX偏波直交位相子MZM制御出力を生成すべく、該X偏直交位相子MZM誤差信号を比例積分コントローラに通過させる工程と、
該X偏波親MZM誤差信号を最小にするように、親MZM DCバイアス設定点を更新する第3のデジタル−アナログ変換器(DAC)に送信されるX偏波親制御出力を生成すべく、該X偏親誤差信号を比例積分コントローラに通過させる工程と、
を行うように構成される、通信モジュール。
【請求項14】
前記3つの第1のディザ・パターンは、周波数領域で互いに直交する、請求項13に記載の通信モジュール。
【請求項15】
前記第1のADCは24ビット・デルタ−シグマADCからなる、請求項13に記載の通信モジュール。
【請求項16】
Y偏波同相子MZMと、
Y偏波直交位相子MZMと、
前記2重偏波IQMのY偏波アームに含まれるY偏波親MZMと、
互いに異なる3つの第2のディザ・パターンに従って、該Y偏波同相子MZM、該Y偏波直交位相子MZM、および該Y偏波親MZMの各々のDCバイアス電圧を同時にディザリングするように構成された第2のバイアス制御回路と、
該Y偏波アームの出力に結合され、該3つの第2のディザ・パターンの間のY偏波干渉項を検出するように構成された第2のタップ・モニタ・フォトダイオードと、
該第2のタップ・モニタ・フォトダイオードに結合され、該Y偏波干渉項を示すY偏波干渉信号を生成するために該第2のタップ・モニタ・フォトダイオードの出力をサンプリングするように構成された第2のADCと、
をさらに備え、
該第2のバイアス制御回路は、
Y偏波直交位相子MZM誤差信号とY偏波親MZM誤差信号との間の該干渉信号に基づいて、Y偏波同相子MZM誤差信号を算出する工程と、
該Y偏波同相子MZ誤差信号を最小にするように、Y偏波同相子MZM DCバイアス設定点を更新する工程と、
該Y偏波同相子MZM誤差信号と該Y偏波親MZM誤差信号との間の該干渉信号に基づいて、該Y偏波直交位相子MZM誤差信号を算出する工程と、
該Y偏波直交位相子MZ誤差信号を最小にするように、Y偏波直交位相子MZM DCバイアス設定点を更新する工程と、
該Y偏波同相子MZM誤差信号と該Y偏波直交位相子MZM誤差信号との間の該干渉信号に基づいて、該Y偏波親MZM誤差信号を算出する工程と、
該Y偏波親MZM誤差信号を最小にするように、Y偏波親MZM DCバイアス設定点を更新する工程と、
を行うように構成される、請求項13に記載の通信モジュール。
【請求項17】
前記通信モジュールは、CFPプラガブル・トランシーバ、CFP2プラガブル・トランシーバ、またはCFP4プラガブル・トランシーバからなる、請求項13に記載の通信モジュール。
【請求項18】
前記2重偏波IQM変調器は、ニオブ酸リチウム変調器、リン化インジウム変調器、またはリン化ケイ素変調器を使用して実装される、請求項13に記載の通信モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載のいくつかの実施形態は、一般に、2重偏波(dual−polarization)同相および直交位相光変調器(in−phase and quadrature phase optical modulator:IQM)の自動バイアス安定化に関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書で特に指示がない限り、本明細書に記載される材料は、本出願の請求項に対する先行技術ではなく、この節に含めることにより先行技術であると認められるものではない。
【0003】
フォーム・ファクタが小さい光学トランシーバは、スペースが限られていることがある。用途によっては、トランシーバにおける利用可能なスペースが限られているため、光学トランシーバ内に様々な部品を含めるのが難しいことがある。
【0004】
ここで請求される主題は、上述のような欠点を解決する実施形態または上述のような環境においてのみ動作する実施形態に限定されない。むしろ、この背景は、本明細書に説明されるいくつかの実施形態が実施され得る1つの例示的な技術領域を示すために与えられているに過ぎない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
この概要は、発明を実施するための形態でさらに後述する概念の選択を簡略化した形で紹介するために与えられる。この概要は、請求される主題の主要な特徴または本質的な特性を特定することを意図せず、請求される主題の範囲を決定する助けとして用いられることも意図していない。本明細書に説明されるいくつかの実施形態は、2重偏波IQMの自動バイアス安定化のための装置および方法を含む。前提条件として、高次変調フォーマット(例として、DP−QPSK、DP−16QAM、DP−8QAM)を送信するコヒーレント・トランシーバ・モジュールで使用されるマッハ・ツェンダ(Mach−Zehnder:MZ)光変調器のために実装され得る方法および装置を有する必要がある。本明細書に説明されるいくつかの実施形態を実装するためのハードウェアは、最小限にされまたは少なくとも他の設計と比較して減じられることが可能であり、したがって、CFP/CFP2/CFP4サイズのようなコンパクト・フォーム・ファクタにおいて、または他の小型および/もしくはコンパクト・フォーム・ファクタ・プラガブル光トランシーバのフォーム・ファクタにおいてMZ光変調器(MZM)の組み込みを可能にし得る。
【0006】
本明細書に説明される実施形態は、以下の1つまたは複数を含み得る。
I. 2重偏波IQMのDCバイアスを同時にディザリングする時間領域方法。
II. 3つの未知数を有する3つの連立線形偏微分方程式を解き、I−子およびQ−子MZMを最小限の(または少なくとも低減された)伝送にバイアスし、親MZMを直交伝送にバイアスする、自動バイアス安定化のための種々の小型/コンパクトフォーム・ファクタ・プラガブル光トランシーバ(CFP、CFP2、CFP4、QSP28など)のいずれかで実装される検出方法。
【0007】
III. 16ビット・デジタル−アナログ変換器(DAC)を使用する周波数領域で互いに直交する時間領域における3つのディザ・パターンのセットの使用。
IV. X−Pol.およびY−Pol.親MZM出力のそれぞれの出力に接続された1つまたは複数のタップ・モニタ・フォトダイオードからの3つの互いに直交するディザ・パターンのセット間の干渉項を検出すること。
【0008】
V. 検出された干渉項が、非常に低いサンプリング周波数で24ビット・デルタ−シグマ・アナログ−デジタル変換器(ADC)サンプリングを使用して時間領域においてサンプリングされる。
【0009】
VI. 時間同期検出方法と、上記ポイントIIIで言及されたディザ・パターンによる干渉項であって、上記ポイントIVで説明されたように検出され上記ポイントVで説明されたようにサンプリングされた干渉項とを使用する、3つの誤差信号の同時または実質的に同時の算出。
【0010】
VII. デジタル比例および積分コントローラが、(VI)で計算された誤差を使用して、X−Pol.およびY−Pol.同相および直交光変調器(IQM)についてのI−子MZM、Q−子MZM、および親MZMのそれぞれのDCバイアス設定点を計算する。
【0011】
VIII. X−Pol.およびY−Pol.IQMについてのI−子MZM、Q−子MZM、および親MZMのそれぞれをバイアスする各デジタル−アナログ変換器に対する(VII)からの算出されたDCバイアス電圧の同時更新。
【0012】
本発明の追加の特徴および利点は、以下の説明で示され、部分的に説明から明らかとなり、または本発明の実施によって習得され得る。本発明の特徴および利点は、特に添付の特許請求の範囲で指摘される手段および組み合わせによって実現され獲得され得る。本発明の上記および他の特徴は、以下の説明および添付の特許請求の範囲からより完全に明らかとなり、または以下に示される本発明の実施によって習得され得る。
【0013】
本発明の上記および他の利点および特徴をさらに明確にするために、添付の図面に示される本発明の特定の実施形態を参照することによって、本発明のより詳細な説明が与えられる。これらの図は、本発明の典型的な実施形態のみを示しており、したがって、その範囲を限定すると見なされるべきでないことは理解されよう。本発明は、添付の図面の使用により、さらに具体的かつ詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本明細書に記載の実施形態が実装され得る例示的2重偏波IQMのブロック図。
【
図2】
図1の2重偏波IQMに実装され得る例示的ディザ・パターンおよびそれらのサンプリング間隔を示す図。
【
図3】時間同期検出を用いて各誤差を計算するために使用され得る方程式を示す図。
【
図4】干渉項を検出する例示的ハードウェアのブロック図。
【
図5】本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従ってすべて配置された、
図1の2重偏波IQMで実装され得る例示的ディザ・パターンの別のセットを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
添付の図面を参照して、本開示の特定の実施形態が説明される。発明を実施するための形態、図面、および特許請求の範囲において説明される例示的な実施形態は、限定することを意図していない。本明細書に提示される主題の趣旨および範囲から逸脱せずに、他の実施形態が利用されてもよく、他の変更が行われてもよい。本明細書に一般的に説明され、また図に示される本開示の態様は、様々な構成において配置、置換、組み合わせ、分離、および設計されることが可能であり、それらのすべてが本明細書で明白に企図される。
【0016】
この特許出願では、C−フォーム・ファクタ・プラガブル(CFP2)ユニットの約1/2で長距離およびメトロ・ネットワークにおいて100ギガビット毎秒(Gb/s)DP−QPSK光データおよび200Gb/sDP−16QAM光データを送信するためのMZM技術に基づく2重偏波IQMの自動バイアス安定化のために使用される方法および装置を説明する。他の実施形態では、他のシンボル・レートおよび/または他の変調フォーマットが他のサイズの装置で実装され得る。装置は、16ビット逐次比較レジスタ・ベースのDACを使用して、XおよびY偏波IQ変調器について周波数領域で互いに対して相互に直交する時間領域における3つの異なるディザ・パターンのセットを用いて同相子MZM、直交子MZM、および親MZMのDCバイアス電圧を同時にディザリングする。X−Pol.およびY−Pol.IQMのそれぞれの出力に接続された2つの5%タップ・モニタ・フォトダイオードが、3つの異なるディザ・パターンのセット間の干渉を検出することができる。それぞれの干渉項は、10Hzだけまたは他の適切なサンプル・レートで、2チャネル24ビット・デルタ−シグマADCサンプリングを使用して、時間領域においてサンプリングされてよく、それにより、最良または少なくとも適切な信号対ノイズ比が得られる。この方法は、時間同期検出を用いて、X−Pol.およびY−Pol.IQMについて3つのそれぞれの誤差信号を同時に計算することができる。次いで、それぞれの誤差信号は比例積分コントローラに通され得る。制御された出力は、次いで、それぞれのDACに送信され得る。各DACはそれぞれ、X−Pol.およびY−Pol.についてのI−子MZM、Q−子MZM、および親MZMのそれぞれのDCバイアス電圧を同時に更新する。原則として、この方法は、X−Pol.およびY−Pol.についての時間領域における3つの未知数を有する3つの線形連立偏微分方程式をそれぞれ解くことができ、これらに関して、I−子およびQ−子MZMを最小限の伝送に、親−MZMバイアスを直交伝送にバイアスすることに対応する1つだけの安定解が存在し得る。
【0017】
図1は、本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態に従って配置された、例示的DP−QPSK光送信器100のブロック図を示す。DP−QPSK光送信器100は、IQM変調器102と、マイクロプロセッサ制御下でIQM変調器102構成要素を差動的に駆動する関連したハードウェアとを含む。DP−QPSK光送信器100の多くの態様が、D−QPSK変調フォーマットに関連して説明される。しかしながら、本明細書に説明される送信器および送信する方法が、BPSK、m−ary QAM、m−ary PSK、OFDM、およびこれらの変調形態の任意の2重偏波の変形など、多数の他のタイプの変調器フォーマットと共に使用され得ることは、当業者には理解されよう。加えて、DP−QPSK光学送信器100のいくつかの態様は、MZMと関連して説明され、より具体的にはニオブ酸リチウム系MZMと関連して説明される。
【0018】
ニオブ酸リチウム系MZMは、100Gb/s以上の非常に信頼性が高く再現性のある高データ・レート伝送を生成できるように多くのタイプの環境変動に対して安定していることなど、高データ・レート送信器のいくつかの適切な特徴を有する。特に、ニオブ酸リチウム系MZMは、大きな動作温度変動下でも非常に安定した動作が可能である。いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるDP−QPSKニオブ酸リチウム光変調器は、マイクロプロセッサ制御下で自動的に行われ得る種々のロックイン技法を用いて安定化され得る。デジタル信号プロセッサ104、104’およびマイクロプロセッサ106、106’は、親および子MZMの種々の動作点を決定するために使用される。
【0019】
DP−QPSK光送信器100は、レーザ源から光ビームを受け取る光入力110を含む外部MZM108を含む。多くの実施形態では、レーザ源は波長可変レーザ源である。外部MZMの第1のアーム112は、第1の親MZM114を含む。第1の親MZM114は、第1のアーム118内に光学的に結合された第1の子MZM116を含む。第2の子MZM120は、π/2光位相シフタ122に光学的に結合され、第2のアーム124内に光学的に結合される。第1の親MZM114は、第1の偏波でQPSK信号を変調し、その信号は以下では第1の偏波QPSK信号と呼ばれる。
【0020】
外部MZM108の第2のアーム126は、第1のアーム132内に光学的に結合された第1の子MZM130を含む第2の親MZM128を含む。第2の子MZM134は、π/2光位相シフタ136に光学的に結合され、第2のアーム138内に光学的に結合される。光偏波回転子140も、外部MZM108の第2のアーム126内に光学的に結合される。いくつかの実施形態では、光偏波回転子140は固定π/2偏波回転子である。他の実施形態では、光偏波回転子140は可変偏波回転子である。第2の親MZM128は、第2の偏波でQPSK信号を変調し、その信号は以下では第2の偏波QPSK信号と呼ばれる。外部MZM108は、第1および第2の偏波QPSK信号を一緒に2重偏波QPSK信号に多重化する。
【0021】
例示的実施形態では、第1および第2の親MZM114、128ならびに第1および第2の子MZM116、120、130および134の各々が、すべてニオブ酸リチウム系MZMである。この実施形態では、4つの別個の子マッハ・ツェンダ変調器116、120、130、および134が、2Vπのピーク間電圧振幅で電気NRZ信号によって駆動され、最小伝送点にバイアスされて、4つのPSK信号を生成し得る。他の実施形態では、これらの変調器のいくつかは、III−VまたはII−V半導体MZMなど他のタイプのMZMである。
【0022】
第1の光検出器142は、第1の親MZM114の出力に光学的に結合される。第1の光検出器142は、第1の親MZM114によって生成される第1の偏波QPSK信号を検出する。第2の光検出器144は、第2の親MZM128の出力に光学的に結合される。第2の光検出器144は、第2の親MZM128によって生成される第2の偏波QPSK信号を検出する。第1および第2の光検出器142、144は、検出器が適切な光−電気変換帯域幅を有する限り、タップ・モニタ・フォトダイオードを含んでよく、かつ/または任意のタイプの光検出器であり得る。たとえば、第1および第2の光検出器142、144は、少なくとも1GHzの光−電気帯域幅、および少なくとも0.05%の光−電気結合効率を有するPIN光検出器であり得る。いくつかの実施形態では、第3の光検出器146がIQM変調器102の出力に光学的に結合され得る。追加の第3の光検出器146は、2重偏波信号を生成するために使用される可変偏波回転子140をロックイン安定化するために使用されてよい。したがって、本明細書に説明されているある種の光送信器の1つの特徴は、光変調器に組み込まれ得る光検出器を使用するAC項の直接/間接検出を含んでよい。
【0023】
本開示の1態様は、IQM変調器102の種々の動作点を安定化および追跡するために使用される種々のデジタル・プロセッサおよびデジタル・コントローラを一緒に実装する、ハードウェアおよびソフトウェアを含んでよい。種々のデジタル・プロセッサおよびコントローラは、純粋な積分コントローラ、または比例積分コントローラであり得る。これらのコントローラは、測定された処理変数と所望の設定点との間の差異として「誤差」値を算出するフィードバック・コントローラである。コントローラは、処理制御入力を調整することにより誤差を最小にしようと試みる。比例積分コントローラは、比例モード、積分モード、または比例積分モードで動作することが可能である。
【0024】
IQM光変調器102に実装されたバイアス制御回路は、各偏波について、デジタル信号プロセッサ104、104’およびマイクロプロセッサ106、106’を含む。この実施形態では、2つのマイクロプロセッサ106、106’が制御のために使用される。しかしながら、他の実施形態では、1つだけのマイクロプロセッサが使用され得る。ADC105、105’はそれぞれ、第1および第2の光検出器142、144の出力に電気的に接続され、第1および第2の光検出器142、144からの出力信号を、デジタル信号プロセッサ104、104’により処理され得るデジタル信号に変換する。各デジタル信号プロセッサ104、104’は、ADC105、105’の対応する1つと、マイクロプロセッサ106、106’の対応する1つとの間に結合される。各マイクロプロセッサ106、106’は、DAC148、148’、150、150’、152、152’に電気的に接続された3つのデジタル出力を有する。
【0025】
DAC148、148’、150、150’、152、152’の出力は、それぞれの加算回路156、156’、158、158’、160、160’の入力に結合される。パイロット・トーン信号を生成するパイロット・トーン生成器154、154’の出力は、加算回路156、156’、158、158’、160、160’の他の入力に電気的に接続される。加算回路156、156’、158、158’、160、160’の出力は、差動増幅器162、162’、164、164’、166、166’の対応する入力に電気的に接続される。差動増幅器162、162’、164、164’、166、166’の各々は、
図1に示されるように、それぞれの子または親MZMのバイアス入力に電気的に接続された出力および反転出力を含む。すなわち、各子および親MZMは、寿命末期駆動電圧要件を満たすために、出力電圧振幅を増加するように、それぞれの差動増幅器の出力および反転出力によってバイアスされる。
【0026】
より一般的には、デジタル信号プロセッサ104、104’およびマイクロプロセッサ106、106’を含むバイアス制御回路は、第1および第2の光検出器142、144のそれぞれの出力に電気的に接続された第1および第2の入力を有する。第1および第2の出力は、第1の親MZM114の第1および第2の子MZM116、120のそれぞれのバイアス入力に電気的に結合される。第3の出力は、第1の親MZM114の位相バイアス入力に電気的に結合される。第4および第5の出力は、第2の親MZM128の第1および第2の子MZM130、134のそれぞれのバイアス入力に電気的に結合される。第6の出力は、第2の親MZM128の位相バイアス入力に電気的に結合される。外部MZM108の出力に光学的に結合された第3の光検出器146を含む実施形態では、第3の光検出器146の出力がADC107に電気的に接続され、ADC107はバイアス制御回路149の入力に接続される。バイアス制御回路は、変調されたデータに応答して、第1、第2、および第3の光検出器142、144、および146により生成されたAC電気信号をデジタル・データに変換する、ADC105、105’、107を含んでよい。バイアス制御回路は、本明細書に記載の時間同期検出方法およびディザ・パターンによる干渉項を使用して誤差信号を算出する、デジタル・プロセッサ104、104’および/またはマイクロプロセッサ106、106’を含むことができる。マイクロプロセッサ106、106’または他のデジタル・プロセッサは、信号、たとえば誤差信号を取得して、光送信器を安定化させるために各子および親MZMのDCバイアス設定点を決定する。
【0027】
DP−QPSK動作のために、第1および第2の親MZM114、128は、第1の親MZM114が第1の偏波QPSK信号を生成し、第2の親MZM128が第2の偏波QPSK信号を生成するように、直交でバイアスされ、対応する子MZM116および120、130および134により生成された信号の間でπ/2位相シフトを確立する。
【0028】
また、バイアス制御信号は、第1、第2、および第3の光検出器142、144、および146により生成された信号に応答して、生成されたDP−QPSK信号を安定化させる。様々なモードの動作において、バイアス制御回路は、第1および第2の親MZM114、128を直交点に安定化させる、または第1、第2、および第3の光検出器142、144、および146により検出されるDCおよびAC信号を最小にする最小伝送点に安定化させる、電気信号を生成する。
【0029】
図1の送信器100における光変調器構造は、2つの親MZM114、128および4つの子MZM116、120、130、134の種々の動作バイアス点に対して敏感なことがあり、これらの動作バイアス点は、温度などの環境変動に対して敏感なことがある。温度に対して安定した100Gb/s以上のデータ・レートで動作する信頼できる光送信器を構築するためには、通常、本明細書に説明されるようなマイクロプロセッサにより制御される自動変調器バイアス制御回路を必要とし得る。
【0030】
図2は、本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態に従って配置された、
図1の2重偏波IQM102に実装され得る例示的ディザ・パターンおよびそれらのサンプリング間隔を示す。ディザ・パターンは、x偏波についての3つの第1のディザ・パターン(「XI Dither」、「XQ Dither」、および「XP Dither」とラベル付けされる)と、y偏波についての3つの第2のディザ・パターン(「YI Dither」、「YQ Dither」、および「YP Dither」とラベル付けされる)とを含む。3つの第1のディザ・パターンは、第1の同相ディザ・パターン(「XI Dither」とラベル付けされる)、第1の直交ディザ・パターン(「XQ Dither」とラベル付けされる)、および第1の親ディザ親(「XP Dither」とラベル付けされる)を含む。3つの第2のディザ・パターンは、第2の同相ディザ・パターン(「YI Dither」とラベル付けされる)、第2の直交ディザ・パターン(「YQ Dither」とラベル付けされる)、および第2の親ディザ親(「YP Dither」とラベル付けされる)を含む。いくつかの実施形態では、第1の同相ディザ・パターンの第1の時間的半分および第2の時間的半分はそれぞれ、第2の同相ディザ・パターンの第2の時間的半分および第1の時間的半分と同一である。代わりにまたは加えて、第1の直交ディザ・パターンの第1の時間的半分および第2の時間的半分はそれぞれ、第2の直交ディザ・パターンの第2の時間的半分および第1の時間的半分と同一である。代わりにまたは加えて、第1の親ディザ・パターンの第1の時間的半分および第2の時間的半分はそれぞれ、第2の親ディザ・パターンの第2の時間的半分および第1の時間的半分と同一である。
【0031】
x偏波についての3つの第1のディザ・パターンは、周波数領域で互いに直交し得る。代わりにまたは加えて、y偏波についての3つの第2のディザ・パターンは、周波数領域で互いに直交し得る。
【0032】
図3は、本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態に従って配置された、時間同期検出を用いて各誤差を計算するために使用される例示的方程式を示す。
図3の方程式によれば、IQMは、たとえば、各偏波についての3つの誤差信号を同時に算出し、各偏波についての対応する同相子MZM、直交位相子MZM、および親MZMのそれぞれのDCバイアス設定点を計算することができる。
【0033】
図4は、本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態に従って配置された、干渉項を検出する例示的ハードウェアのブロック図を示す。
図4のハードウェアは、
図1のデジタル・プロセッサ104、104’を含む、またはそれらに対応することが可能である。例示的実施形態では、
図4の「X−PD」は、
図1のADC105による出力として第1の光検出器142の出力のデジタル化表現を含み、
図4の「C−PD」は、
図1のADC107による出力として第3の光検出器146の出力のデジタル化表現を含み、
図4の「Y−PD」は、
図1のADC105’による出力として第2の光検出器144の出力のデジタル化表現を含む。
【0034】
図5は、本明細書に記載の少なくとも1つの実施形態に従って配置された、
図1の2重偏波IQM102で実装され得る、周波数領域で互いに直交する例示的ディザ・パターンの別のセットを示す。たとえば、第1のディザ・パターンDither1は、
図2の第1の同相ディザ・パターンの第1の時間的半分または第2の同相ディザ・パターンの第2の時間的半分において実装され得る。代わりにまたは加えて、第2のディザ・パターンDither2は、
図2の第1の直交ディザ・パターンの第1の時間的半分または第2の直交ディザ・パターンの第2の時間的半分において実装され得る。代わりにまたは加えて、第3のディザ・パターンDither3は、
図2の第1の親ディザ・パターンの第1の時間的半分または第2の親ディザ・パターンの第2の時間的半分において実装され得る。
【0035】
図5の3つのディザ・パターンはそれぞれ、同相子MZM、対応する直交位相子MZM、および対応する親MZMに適用され得る。
図5では、縦の破線は、等しいまたは実質的に等しい長さの時間間隔を示すために与えられている。たとえば、2つの隣接する縦の破線の間の時間の長さが、1つの時間間隔である。縦の棒状の線は、本明細書では「沈黙時間(quiet time)」と呼ばれる。
図5から分かるように、時間間隔ごとに、位相ポート(たとえば、同相子、直交位相子、親)のうちの1つだけがディザリングされる。
図5の実施形態によれば、時間窓ごとに誤差信号が測定され、4つの時間間隔の後、対応するDACが「沈黙時間」中に測定誤差を補償するように更新されることが可能であり、その後、処理が繰り返される。
図5から分かるように、パターンは、同相ポート、直交位相ポート、および親位相ポートの間で交替して生じる。本発明は、その趣旨および本質的特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で実施され得る。上記の実施形態は、あらゆる点で単に例示であって限定ではないと見なされるべきである。したがって、本発明の範囲は、上述の説明ではなく添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲と均等の意味および範囲内となるすべての変更は、それらの範囲内に包含されるべきである。