(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下図示の本発明の好適な実施の態様に基づいて本発明を詳述する。
図1は本発明に係わる画像形成装置Aとシート処理装置Bを備えた画像形成システムを示す全体構成図であり、
図2はシート処理装置Bの詳細構成の説明図である。
【0010】
[画像形成システムの構成]
図1に示す画像形成システムは画像形成装置Aとシート処理装置Bとから構成されている。そして画像形成装置Aの本体排紙口3にシート処理装置Bの搬入口23が連結され、画像形成装置Aで画像形成されたシートをシート処理装置Bでステープル綴じして第1排紙トレイ21または第2排紙トレイ22に収納するように構成されている。
【0011】
[画像形成装置の構成]
画像形成装置Aについて
図1に従って説明する。この画像形成装置Aは、給紙部1からシートを画像形成部2に送り、画像形成部2でシートに印刷した後、本体排紙口3から排出するように構成されている。給紙部1は複数サイズのシートが給紙カセット1a、1bに収納してあり、指定されたシートを1枚ずつ分離して画像形成部2に給送する。また、後述する一部がはみ出したタブ付シート、サイズが多少大きいサイズのシートや厚いシート等を給紙できるシート載置台1cをその側部に開閉可能に設けてある。
【0012】
画像形成部2には例えば静電ドラム4と、その周囲に配置された印字ヘッド(レーザ発光器)5と現像器6と、転写チャージャ7と定着器8が配置されている。画像形成部2は、静電ドラム4上にレーザ発光器5で静電潜像を形成し、これに現像器6でトナーを付着し、転写チャージャ7でシート上に画像を転写し、定着器8で加熱定着し画像形成する。このように画像形成されたシートは本体排紙口3から順次搬出される。図示9は循環経路であり、定着器8から表面側に印刷したシートを、スイッチバック経路10を介して表裏反転した後、再び画像形成部2に給送してシートの裏面側に印刷する両面印刷の経路である。このように両面印刷されたシートはスイッチバック経路10で表裏反転された後本体排紙口3から搬出される。
【0013】
図示11は画像読取装置であり、プラテン12上にセットした原稿シートをスキャンユニット13で走査し、図示しない光電変換素子で電気的に読み取る。この画像データは画像処理部で例えばデジタル処理された後、データ記憶部14に転送され、前記レーザ発光器5に画像信号を送る。また、図示15は原稿送り装置であり、原稿スタッカ16に収容した原稿シートをプラテン12に給送する。
【0014】
上記構成の画像形成装置Aには
図26に示す本体制御部(コントローラ)101が設けられ、コントロールパネル18から画像形成条件、例えばシートサイズ指定、カラー・モノクロ印刷指定、プリント部数指定、片面・両面印刷指定、拡大・縮小印刷指定などの印刷条件が設定される。一方、画像形成装置Aには上記スキャンユニット13で読み取った画像データ或いは外部のネットワークから転送された画像データがデータ貯蔵部17に蓄積される。このデータ貯蔵部17から画像データはバッファメモリ19に転送され、このバッファメモリ19から順次にレーザ発光器5にデータ信号が移送されるように構成されている。
【0015】
上記コントロールパネル18からは上述の片面/両面印刷、拡大/縮小印刷、モノクロ/カラー印刷などの画像形成条件と同時に後処理条件も入力指定される。この後処理条件は例えば例えば「プリントアウトモード」「ステープル綴じモード」「セキュリティ綴じモード」「シート中綴じモード」「セキュリティ中綴じモード」等に設定される。なお、これらのモードについては後述する。
【0016】
[シート処理装置の構成]
本発明に係わるシート処理装置Bは、搬入口23から受け入れたシートに穿孔するパンチユニット28を有し、このパンチユニット28は、前記搬入口23から送出されてくるシートを中綴じステープラユニット40へ分岐するシート分岐部から端面綴じステープラユニット33への搬送経路の間に配置される。これらステープラユニットについては後述する。
【0017】
そして、装置フレーム20の側面側には第1排紙トレイ21を配置し、この第1排紙トレイ21は、昇降することにより処理トレイ29から排出される端綴じ処理された端面綴じシートTTSを受け取るように構成される。
シート処理装置Bは、さらに、前記第1排紙トレイ21の下方に配置された第2排紙トレイ22を有し、当該第2排紙トレイ22は、束排出ローラ95から排出されてくる中程が綴じられて折りこまれた中綴じシートNTSを受け取る。
【0018】
装置フレーム20の内部には搬入口23からのシートの一端側を部揃え集積してしたシートを綴じて端面綴じシートTTSとする端面綴じステープラユニット33と、搬入口23からのシートを部揃え集積して中綴じシートNTSとする中綴じステープラユニット40が設けられている。この端面綴じステープラユニット33と搬入口23との間には第1搬送経路P1が、また中綴じステープラユニット40と搬入口23との間には第2搬入経路P2がそれぞれ設けられ、搬入口23からのシートを端面綴じステープラユニット33側と中綴じステープラユニット40側に振り分けて案内するようになっている(シート分岐部)。搬入口23には、搬入ローラ24と、シートセンサS1と上記第1又は第2搬入経路P1、P2にシートを振り分ける第1フラッパ27aが設けられている。
【0019】
第1搬送経路P1には、パンチユニット28と端面綴じステープラユニット33を有する処理トレイ29との間にバッファ経路P3が設けられている。このバッファ経路P3は、前記搬入口23から受け入れたシートを所定の枚数重ね合わせることによりこれらのシートを所定時間遅延させてから処理トレイ29に搬送するための経路である。このためバッファ経路P3は、
図2に示すように、処理トレイ29に至る経路上流側に装置フレーム20の鉛直方向に第1搬送経路P1から分岐して配置されている。そして第1搬送経路P1からのシートをスイッチバックさせ第2フラッパ27bに案内されてこのバッファ経路P3に滞留させるようになっている。
【0020】
従って、このバッファトレイP3があることで、処理トレイ29に部揃え集積したシートに端面綴じを施して端面綴じシートTTSとする際に、搬入口23に送られる後続シートを一時的に滞留させ、所定時間経過し、処理トレイ29の処理シートが搬出された後、この経路の後続シートを処理トレイ29に移送することが可能となる。
上記の処理トレイ29上には、端面綴じステープラユニット33で綴じ処理などを行う際にシートを処理トレイに押し付ける押圧ローラ30が配置されている。さらに処理トレイ29と第1排紙トレイ21との間には端面綴じシートTTSの先端のはみ出し部分を圧着綴じする端面圧着綴じユニット50が配置されている。この下流側には端面綴じシートTTSを第1排紙トレイ21に束排出する排出ローラ34が設けられている。
【0021】
上記第1搬送経路P1は装置フレーム20で構成される装置ハウジングの上部に略々水平方向に配置され、この第1搬送経路P1の下流側に端面綴じステープラユニット33を有する処理トレイ29が、その下流側に第1排紙トレイ21が配置されている。
また上記第2搬入経路P2は装置フレーム20の略々鉛直方向に配置され、この第2搬入経路P2の下流側に中綴じステープラユニット40を有するスタッカ35が配置されている。このスタッカ35と交差する方向に束搬送経路TPが設けられ、その終端に第2排紙トレイ22が配置されている。
【0022】
上記第2搬入経路P2にはスタッカ35と第2排紙トレイ22突出の間には中綴じシートNTSを二つ折りにする折りローラ45が設けられている。この折りローラ45からの束搬送経路TP中には、中綴じシートNTSのはみ出し部分を圧着綴じする折りシート圧着綴じユニット70が設けられ、その下流側にはこの圧着時に折られた中綴じシートNTSを押圧する束プレスローラ90、折られた中綴じシートNTSを排出する束排出ローラ95が設けられている。
【0023】
[端面綴じの処理部の構成]
次に、
図3から
図6により端面綴じシートTTSを作成する端綴じ処理部及びこの端面綴じシートTTSの先端側ははみ出し部分を圧着綴じする処理トレイ29と第1排紙トレイとの間の端面圧着綴じユニット50について説明する。
【0024】
[処理トレイの構造]
処理トレイ29は合成樹脂プレートなどで形成され、シートを積載支持するシート支持面を備えている。このシート支持面は排紙ローラ25の排出口の下流側に段差を形成して配置され排紙ローラ25からのシートを積載収納するようになっている。
上記処理トレイ29には、シート端規制部材32が設けられ、排紙ローラ25から排出されて処理トレイ29上をスイッチバックしてくるシート先端を突き当てて整列する。この処理トレイ29の上方にはトレイ上に搬入したシートをシート端規制部材32に移送する押圧ローラ30が設けられている。
【0025】
また、押圧ローラ30の両側には処理トレイ29上でシート幅方向に往復動可能なサイド整合板31が設けられ、シートの処理トレイ29への搬入の都度シート側部を押して整合するようになっている。さらに処理トレイ29下流側には端面綴じシートTTSの先端のはみ出し部分を圧着綴じする端面圧着綴じユニット50と第1排紙トレイ21に束排出する排出ローラ34が設けられている。
以下、主要な構成について説明をさらに加える。
【0026】
[シート端規制手段の構成]
上記処理トレイ29には、搬入されたシートの先後端の一端縁を位置決めするシート端規制部材32が配置されている。
図2及び
図3に示すシート端規制部材32は、シートの後端縁を突き当て規制するシート端面規制面32kと、最上シートの上紙面を位置規制するシート上面規制面32jで構成されている。このシート端規制部材32は処理トレイ29の後端縁に配置され、押圧ローラ30の正転で移送されるシートの後端縁を突き当て規制して、予め設定されている綴じ処理位置(綴じ位置;以下同様)にシートを位置決めする。
【0027】
[サイド整合板の構成]
上記処理トレイ29にはシートを幅寄せ整合するサイド整合板31が配置されている。このサイド整合板31は整合モータ31Mで移動し、排紙ローラ25から処理トレイ29に搬入されたシートのセンターを基準に位置合わせするセンター基準と、シートの左右一側縁を基準に位置合わせするサイド基準のいずれかが採用される。
【0028】
シート処理制御部(制御CPU)106は、端面綴じステープラユニット33で処理トレイ29上にシートを部揃え集積し端面綴じシートTTSとして綴じ合わせる際に、左右のサイド整合板31対をシート幅方向に所定量移動してオフセットするように構成してもよい。このように構成すれば、シートコーナを綴じる際に端面綴じステープラユニット33をこの位置に移動する装置構成の場合には、シート束を移動できるので、装置の小型化が図れる。
【0029】
[シート束の搬出手段の構成]
上記処理トレイ29下には端面綴じシートTTSを下流側の、端面圧着綴じユニット、束排出ローラ及び第1排紙トレイ21側に搬出する端面綴じシートTTSの搬出手段が配置されている。この搬出手段は上記処理トレイ29の底部の排出側プーリと規準側プーリ32dに架け渡されて往復移動する移動ベルト32bに前述したシート端規制部材32の一部が取り付けられている。このシート端規制部材32の一部が排出方向に移動することによって端面綴じシートTTSが移動される。また、この搬出手段は処理トレイ29上のシートを押圧する押圧ローラ30を排出方向に回転させて、シート端規制部材32の一部とともに協働して端面綴じシートTTSを排出する。従って、端面綴じシートTTSの搬出手段はシート端規制部材32の一部と押圧ローラ30とから構成されている。
【0030】
[押圧ローラの構成]
ここで、押圧ローラ30について説明する。この押圧ローラ30は処理トレイ29上でシートを移動させるために正逆転可能であるとともに、処理トレイ29上のシートを押圧する押圧位置(R1矢印方向)とこのシートから離間して処理トレイ29へのシート搬入を可能とする離間位置(R2矢印方向)との間で移動するように構成されている。処理トレイ29上でのシートの移動は、排紙ローラ25から処理トレイ29にシート搬入の都度、離間位置から押圧位置に移動して
図3及び
図4のシート端規制部材32側にシートを移動する方向に回転する。
【0031】
また、端面綴じステープラユニット33で綴じられた端面綴じシートTTSを第1排紙トレイ21側に搬出する際は、この方向に押圧位置で回転する。また、処理トレイ29と第1排紙トレイ21の間にある後述する端面綴圧着綴じユニット50でシートはみ出し部を圧着する際にも端面綴じシートTTSを保持するようにこの押圧ローラ30で押圧する。端面圧着綴じユニット50で綴じる際には、この押圧ローラ30を駆動する押圧ローラ駆動モータ30Mとの間の電磁ブレーキ30BRを作動してシートが移動しないようにしている。
【0032】
[端面綴じステープラユニットの構成]
端面綴じステープラユニット33は、
図3及び
図4に示した様に、スライド台64上のスライドレール65に移動自在に載置してある。この移動は、スライドレール65に端面綴じステープラユニット33の底面から突出するレール嵌合ピン66が嵌合し、この状態でシート幅方向に図示しない移動モータによって往復動するようになっている。従って、このレール嵌合ピン66によりシート隅部では傾斜してシートにステープル針33nを打ち込むようになっている。
【0033】
この端面綴じステープラユニット33はステープル針で綴じ処理する装置としてすでに広く知られている。その一例を
図5に従って説明する。この端面綴じステープラユニット33はボックス形状のユニットフレーム33aと、このフレームに揺動可能に軸支持されたドライブカム33dと、このドライブカム33dを回動するステープラモータ33Mがフレームにマウントされている。
【0034】
そしてドライブカム33dには、ステープルヘッド33bとアンビル部材33cが綴じ位置に対向配置され、ステープルヘッドはドライブカムに付勢スプリング(不図示)で上方の待機位置から下方のステープル位置(アンビル部材)に上下動する。そしてユニットフレームには針カートリッジ33fが着脱可能に装着されている。
【0035】
針カートリッジ33fには直線状のブランク針が収納され、針送り機構でステープルヘッド33bに針を供給する。ステープルヘッド33bには、内部に直線針をコ字状に折り曲げるフォーマ部材と、折り曲げられた針をシート束に圧入するドライバが内蔵されている。このような構成でステープラモータ33Mがドライブカム33dを回転し、ステープルヘッド33bをシート上面に押し付ける。そして、回転角度が所定角度に達するとドライバでアンビル部材33c側に下降する。この動作でステープル針33nはコ字状に折り曲げられた後にドライバでシート束に刺入する。そしてその先端はアンビル部材33cで折り曲げられステープル綴じされる。
なお、ドライブカム33dをステープラモータ33Mで途中まで回転することにより、ステープルヘッド33bをシート束に押しつけこの位置でステープラモータ33Mを停止することによりシート束の端部を保持できる。この保持の解除はステープラモータ33Mを逆転することで解除できる。
【0036】
[端面圧着綴じユニットの構成]
次に、処理トレイ29上に載置されたシートのうち他のシートよりはみ出したはみ出し部分を綴じる端面圧着綴じユニット50について説明する。この端面圧着綴じユニット50は、
図3及び
図4に示す様に処理トレイ29の排出側端部に取り付けられ、シートに対して比較的大きな力[約500〜700キログラム]でシート表裏から押圧する。このシートを押圧して圧着する部分は先端が平行な稜線を有する凹凸なっている端面上圧着歯53とこれに歯合する形状の端面下圧着歯54で構成されている。端面上圧着歯53は圧着モータ50Mで駆動される端面圧着歯移動カム56によって、端面下圧着歯54に対して昇降するようになっている。従って、シートのはみ出し部を端面上圧着歯53と端面下圧着歯54が歯合するとシートの繊維同士が絡み合い綴じることができる。この綴じ力はステープル針33nよりも弱いので、本綴じに対して仮綴じとされる。
【0037】
上記の端面圧着綴じユニット50のシート幅方向への移動機構について
図6で説明する。端面上圧着歯53は箱状の端面圧着上ユニット51内を端面圧着歯移動カム56によって移動されるカム移動プレート61下にスプリング62で上方に牽引されている。これにより端面圧着歯移動カム56が回転するとこのカム移動プレート61が下方に移動して、端面上圧着歯53を端面圧着下ユニット52内の端面下圧着歯54に歯合することは、前述の通りである。
【0038】
上記の端面圧着上ユニット51と端面圧着下ユニット52は互いに同期してシート幅方向に移動する。端面圧着上ユニット51は、これを貫通した前後の案内ロッド58に支持されてその中央をリードスクリュウ57の回転で幅方向に移動できる。一方、この移動と同期する端面圧着下ユニット52も案内ロッド58とリードスクリュウ57によって幅方向に移動する。このリードスクリュウは図示していない移動モータによって駆動される。
以上の構成により、処理トレイ29上に載置されたシート束の後端側を端面綴じステープラユニット33のステープル針33nで綴じ、端面綴じシートTTSとし、この排出側のはみ出し端部を端面圧着綴じユニット50で仮綴じして、排出ローラ34によって、第1排紙トレイ21に排紙する。
尚、以上の実施の態様では端面圧着上ユニット51と端面圧着下ユニット52をシート幅方向に移動するようにしたが、端面圧着上ユニット51のみをシート幅方向に移動するようにして、端面圧着下ユニット52は指定個所に複数固定して設けてもよい。また、端面圧着上ユニット51と端面圧着下ユニット52とも固定してシート幅方向に複数配置してもよい。
【0039】
[端面綴じの動作説明]
ここで、
図7及び
図8のタイミングチャート図によりシート端部をステープル針33nで綴じる端面綴じステープラユニット33と長いシートのはみ出し部分を圧着綴じする端面圧着綴じユニット50の綴じ処理動作を説明する。この端面圧着綴じユニット50の作動は、端面綴じシートTTSの中身を他人が見ることがない様に仮綴じするもので、後述するセキュリティモードの設定で行われる。
【0040】
まず、
図7(a)は短長の長さシートを処理トレイ29上に載置した状態を記している。この状態に至るまで、排紙ローラ25によって搬入されるシート毎に押圧ローラ30は押圧位置(R1矢印方向)と離間位置(R2矢印方向)で移動し、またこの押圧ローラ30はシート端規制部材32側に回転する。また、サイド整合板31もシート幅方向にシート搬入に同期して往復動して、シートを処理トレイ29の幅方向中央規準として整合する。
【0041】
図7では処理トレイ29上に10枚のシートが載置されている例を示しているが、1枚目(P1)と10枚目(P10)がシート搬送方向に長く、その間の2枚から9枚までのシート(P2〜P9)が短くなっている。このシートのはみ出しパターンについては、後述するが、この短長は、
図2に示された幅方向に配置された3つのセンサ(S1、S2、S3)で確認する。シートが長い場合には、
図8の最上段に示す様に、センサの何れかがあるいは全てがON状態となるので、シート処理装置B内で短長のシートが処理トレイ29に収納されたことが確認できる。
【0042】
図7(b)の状態は10枚の短長シートの載置が完了すると、まず、サイド整合板31がシート束の側縁を押圧し、押圧ローラ30が離間位置から押圧位置(R1矢印方向)に移動してシート束を処理トレイ29上に押し付ける。これによりシート束は、整合され位置固定がなされた状態となる。この状態で端面綴じステープラユニット33はホームポジションから指定された針打ちポジションに移動し、ステープラモータ33Mが駆動しステープル針33nをシートに打ち込む。引き続き次の指定の針打ちポジションに移動し、再びステープラモータ33Mを駆動してステープル針33nを打ち込む。これによりシート端規制部材32側の2箇所にステープル針33nが打ち込まれ端面綴じシートTTSが作成されることになる。尚、ステープラモータ33Mはカムにより一回転の正転で針打ちが実行されている。
【0043】
次に、
図7(c)に示す様に一旦押圧ローラ30を押圧位置から離間位置(R2矢印方向)に移動して、シート束の拘束を解く。この動作を行うのは、綴じ動作によってシート表紙等に皺などが付いたのをなくすためであるが、用紙が皺の付きにくい、例えば厚紙等の場合は、この押圧ローラ30の離間動作を行うことなく次の圧着綴じに移行してもよい。
また、この実施の形態にあっては、端面綴じシートTTSを移動することなく圧着綴じを行うようになっているが、シートサイズが小さい場合には、シート端規制部材32の一部を排紙方向に移動するために押圧ローラ30は離間位置への移動を行う。
【0044】
次に、
図7(d)に示す様に,一旦離間位置に移動した押圧ローラ30を押圧位置(R1矢印方向)に移動し、さらに電磁ブレーキ30BRを作動して回転を規制してシートを拘束する。さらにこの実施の形態のものは端面綴じステープラユニット33のステープラモータ33Mをステープルヘッド33bがシートを押圧するまで移動してシート保持するようにしている。この場合、ステープラモータ33Mの回転は一回転ではないため、ステープルヘッド33bによって針打ちを行わない範囲に設定されている。この状態で、端面圧着綴じユニット50で圧着綴じを実行するため、端面圧着上ユニット51と端面圧着下ユニット52を指定の圧着位置までリードスクリュウ57を回転して移動させる。この位置で圧着モータ50Mを駆動回転させると、端面上圧着歯53と端面下圧着歯54が互いに歯合して端面綴じシートTTSのはみ出し部を圧着して、仮綴じする。
【0045】
ここで、
図9により、押圧ローラ30で端面綴じシートTTSを押圧してから圧着綴じを行うことについて説明する。比較のために
図9(a)のシート押えを行うことなく端面圧着綴じ処理を行う場合と、
図9(b)のシートの押えぉ行いながら端面圧着綴じユニットで綴じ処理を行っている場合を説明する。
図9(a)に示す様に、端面綴じシートTTSを押えローラで押えることなく、端面圧着綴じユニット50で圧着綴じを行うと、比較的枚数の多いシートにあっては長いシートのはみ出し部において段差が生じ、これの圧着綴じを行うと上面の長いシートが端面圧着綴じユニット50に引っ張られ端面綴じシートTTSのステープル針33nで綴じられている後端が持ち上がり湾曲形状になることがある。このまま、圧着綴じを継続すると湾曲した端面綴じシートTTSが生成されてしまう。特に圧着綴じにあっては、相互に凹凸した圧着歯を用いているので、シートに引っ掛かりが生じひっぱりながら綴じ処理を行うで束湾曲ができやすく、見栄えが悪いだけでなく、この湾曲状態での搬出ができないことある。
【0046】
これを対策するため、
図9(a)の場合は、一旦離間位置に移動した押圧ローラ30を押圧位置(R1矢印方向)に移動して、後端側がステープル針で綴じられた端面綴じシートTTSを押えた後に、端面綴じステープラユニット33で圧着綴じ処理を行うようにしているので、端面綴じシートTTSにずれや湾曲生じることを低減しながらはみ出し部の圧着を行うことができる。
さらにこの
図9(b)のものは、シート押圧ローラ30のシート押えに加え、端面綴じステープラユニット33で針打ちをしない範囲でステープルヘッド33bがシート押えを行っている。これによれば、端面綴じシートTTSは略中央の位置で押圧ローラ30と後端の位置で端面綴じステープラユニット33のステープルヘッド33bで押えているので、シートがずれることなく、また湾曲することなく圧着綴じ処理が行える。
【0047】
以上により、端面綴じステープラユニット33のステープル針綴じによる本綴じと端面圧着綴じユニット50の圧着綴じによる仮綴じが処理トレイ29に搬入したシートに行え、セキュリティが確保できた綴じ冊子提供できる。
この本綴じと仮綴じが行えるシートパターンの幾つかについて
図10と
図11において説明し、これらのシートに本綴じと仮綴じを施した成果物としての冊子の斜視図を
図12及び
図13により説明する。
【0048】
[はみ出し部のあるシートパターン]
図10と
図11は、
図2の端面綴じステープラユニットでシート基準であるシート端規制部材32側を下にして、端面圧着綴じユニットで先端側の綴じ処理を行う側を上方として処理トレイ29の載置状態を示し、長いシートのはみ出し部の異なる形状のシートパターン図である。これは、端面綴じシートTTSをサイド整合板31で規制して下方をステープル針33nで上方の綴じシートの長いはみ出し部分TTSHを圧着綴じSAHしたものとして示したものでもある。
【0049】
まず、
図10(a)はシート長さが異なるシートパターンで、はみ出し不分TTSLがシート幅方向に渡って伸び、この部分の3か所に圧着綴じSAHを行うものである。これによればシート先端側の全域を仮綴じで塞ぐ
図12(a)の端面綴じシートTTSの冊子として生成できる。
また、センサS1〜S3はシート幅方向に離間して配置され、これを通過するシート長さを検知する。これにより処理トレイ29に搬入したシートが短いシートかはみ出し部(TTSL、TTS−TAB)のあるシートかを検出している。
【0050】
図10(b)は、タブ形状をしたはみ出し部(TTS−TAB)が上方の2箇所に設けられ、このタブ部分に圧着綴じSAHを行うもので、
図12(b)のタブ付端面綴じシートTTSの冊子として生成できる。
図10(c)は、タブ形状をしたはみ出し部(TTS−TAB)が上方側とシート幅方向にもはみ出してはみ出し部TTS−TABが設けられている。また、下方側にもシート幅方向にはみ出し部TTS−TAB設けられ比較的後広範囲のはみ出し部を有している。このタブ部分に圧着綴じSAHを行ったもので、
図12(c)のタブ付端面綴じシートTTSの冊子として生成できる。
なお、サイド整合板31で押圧する部分は、短長何れのシートも整合できるように同じシート幅となっている。
【0051】
図11(a)は、はみ出し部(TTLS)シート搬出方向には長いが、シート幅方向には短いパターンを示している。この場合の整合は、例えば
図11(a)に示す様に、シート端規制部材32側の一方隅部にシートの搬入の都度回転する傾斜ローラ31kを用いることで行える。これによる生成された冊子は、
図13(a)の端面綴じシートTTS冊子となる。
【0052】
図11(b)は、先端側に1つのタブ形状はみ出し部TTS−TABがあるシートパターンを示している。これにより生成された冊子は、
図13(b)の端面綴じシートTTS冊子となる。これははみ出し部のタブ不分TTS−TABが比較的小さいので、使用時にはタブ部分を簡単に切り取るかちぎって使用することができる。
以上により、セキュリティを確保した端面綴じシートTTSが生成できる。
【0053】
[中綴じ処理部の構成]
ここからは、
図2における第1搬送経路から鉛直方向に延びる第2搬送経路P2の先で行う中綴じ処理及びこの中綴じシートについてのセキュリティの確保について、
図14から
図18により中綴じシートNTSを作成する中綴じ処理部及び中綴じシートNTSの先端側ははみ出し部分を圧着綴じする折りシート圧着綴じユニット70について説明する。以下これらを含め、スタッカ35、中綴じステープラユニット40、折り処理機構である折りローラ45、折りブレード46について説明していく。
【0054】
[スタッカ]
まずスタッカ35は、前述の第2搬入経路P2の下流側に連続して搬入口23から搬送されてくるシートを立位姿勢で順次上方に積載収納するように構成されている。
図2に示すスタッカ35は、装置フレーム20を縦断するように略々鉛直方向に配置され、シートを立位姿勢で集積するように構成され、これによって装置を小型コンパクトに構成している。また、スタッカ35は内部に最大サイズシートを収納する長さ形状に形成されている。スタッカ35は、後述する中綴じステープラユニット40と折り処理機構(一対の折りローラ45、折りブレード46)及び折りシート圧着綴じユニット70を配置するに適した形状に構成されている。そしてスタッカ35にはシート先端を規制する先端規制部材であるストッパ38が設けられ、このストッパ38は、シートサイズ(排紙方向の長さ)に応じてシートのスタッカ35に搬入時、中綴じステープラユニット40での綴じ動作時、一対の折りローラ45と折りブレード46で折り動作を行う際に、各々適した位置に移動するようになっている。
【0055】
すなわち
図2に示す最も上昇した位置Sh3は、第2搬送経路P2に配置された搬送ローラ36からシート受け入れるときの位置である。また、位置Sh2はシート束の搬入方向の中央を中綴じステープラユニット40が中綴じステープル針41nで綴じ動作を行うときの位置である。さらに位置Sh3は折りブレード46によって一対の折りローラ45側にシート束を押して折りローラ45によってシート束を二つ折りにする位置である。この位置は先に中綴じステープラユニット40により綴じられた位置を折りこむ位置に設定されている。なお、
図2に示すようにスタッカ35に搬入されるシートを整合するサイド上整合板39aとサイド下整合板39bとが折り位置上下に図示手前と奥側に配置してある。
【0056】
[中綴じステープラユニット]
上述のスタッカ35には中綴じステープル針41nで綴じ中綴じ処理を行う中綴じステープラユニット40が配置され、このスタッカ35に部揃え集積されたシート束の中央部をステープル綴じするようになっている。その構成を
図14に基づいて説明する。この中綴じステープラユニット40はステープルユニット41とクリンチャ42とで構成されている。ステープルユニット41は綴じ位置にセットされたシート束に中綴じステープル針41nを刺入するステープルヘッド41bと、中綴じステープル針41nを収容したカートリッジ41eと、ドライブカム41dと、このドライブカム41dを駆動する中綴じステープルモータ41Mとで構成されている。特に図示していないが、直線状のステープル針41nを折り曲げコ字に折り曲げ、この折り曲げた中綴じステープル針41nをステープルヘッド41bによりシート束に打ち込んで行くようになっている。
【0057】
上述のステープルユニット41とシート束を挟んで対向する位置にクリンチャ42が配置されている。図示のクリンチャ42はステープルユニット41と分離した構造体で構成され、ステープルヘッド41bでシート束に刺入された中綴じステープル針41nの針先を折り曲げる。このためクリンチャ42は中綴じステープル針41nの先端を折り曲げる折曲げ溝を備えている。特に図示していないが、クリンチャ42はスタッカ35に集積されたシート束の幅方向の2個所以上に複数の折曲げ溝が設けられ、この位置に移動するステープルユニット41でシート幅方向の複数個所をステープル綴じする。スタッカ35に支持されたシート束に対してクリンチャ42を移動することなく左右の2個所をステープル綴じすることができる。
【0058】
[折り処理機構]
図2に示すように、上述の中綴じステープラユニット40の下流側に配置された折り位置にはシート束を折り合わせる一対の折りローラ45とこの折りローラ45のニップ位置にシート束を挿入する折りブレード46が備えられている。上述のスタッカ35に混載集積した短長の2種類のシートを綴じ位置を折り位置Yとして折り処理される。この図のシートは、折りローラ45側のシートが図示上方に中綴じシートはみ出し部NTSLが、下方のストッパ38の側方に中綴じシートタブNTS−TABとしてはみ出している。この長いシートと中紙となる短いシートを折り折りブレード46で折りローラ45に押し込んで行くと、このはみ出した中綴じシートはみ出し部NTSLと中綴じシートタブNTS−TABが重なり合うことになる。
【0059】
例えば
図16(a)に示す様に、折りローラ45は互いに圧接したローラ45a、45bで構成され、各ローラは略々最大シートの幅長さに形成されている。この折りローラ45を構成するローラ45a、45bは互いに圧接して接合するように回転軸45ax、45bxを図示しない装置フレーム20の長溝に嵌合され、圧縮スプリング45aS、45bSで圧接方向に付勢されている。尚、このローラは少なくとも一方が圧接方向に移動可能に軸支持され、その一方に付勢スプリングを掛け渡す構造であっても良い。
【0060】
上記一対の折りローラ45a、45bはゴムローラなどの比較的摩擦係数の大きい材料で形成されている。これはゴムなどの軟質材によってシートを折曲げながら回転方向に移送する為であり、ゴム質材をライニング加工することによって形成しても良い。
【0061】
[折り処理機構の動作説明]
ここで、中綴じステープル針41nで綴じられた中綴じシートNTSを折り位置Sh2に移動しこの位置で折り処理する折り機構部の動作について説明する。
次に上述の折りローラ45でシートを折り合わせる動作を
図16(a)乃至
図16(b)に従って説明する。この一対の折りローラ45a、45bは前記スタッカ35の中綴じステープラユニット40の下方に位置し、スタッカ35に支持された接着したシート束を挟んで対向する位置に折りブレード46が設けられている。この折りブレード46は
図13(a)のホーム位置から同図(c)の作動位置との間で往復動可能に装置フレームに支持されている。
【0062】
そこで前記スタッカ35に束状に支持された中綴じシートNTSは
図16(a)の状態で先端のストッパ38に係止され、その折り目位置は中綴じステープル針41nで綴じられた位置として位置決めされる。
中綴じ中折り制御部113は、折りブレード46を待機位置からニップ位置に向かって移動する。そこで
図16(b)の状態にシート束は折り目位置を折りブレード46によって屈曲されローラ間に挿入される。このとき一対の折りローラ45は、折りブレード46によって移動する中綴じシートNTSに連なって駆動回転する。そして中綴じ中折り制御部113は中綴じシートNTSが所定のニップ位置に到達する見込み時間の後、折り駆動モータ45Mを逆転し、折りブレード46を
図16(c)の位置で静止させる。一方、折りローラ45は、引き続き折り方向に回転を継続する。これにより、中綴じシートNTSは繰り出し方向(同図左側)に送り出される。その後、中綴じ中折り制御部113は再び折り駆動モータ45Mを正転に回転方向を変える。これにより
図16(d)の状態に折りローラ45によるシート束の繰り出しと並行してニップ位置に位置する折りブレード46を待機位置に向けて移動復帰させる。
【0063】
[折りシート圧着綴じユニットの構成]
上記の折り処理機構で折られた中綴じシートNTSうち、他の中紙シートよりはみ出したはみ出し部分を綴じる折りシート圧着綴じユニット70について説明する。
この折りシート圧着綴じユニット70は、折りローラ45から束排出ローラ95迄の束排出経路に配置され、
図17に示されるように、上圧着歯73を昇降可能に支持する圧着上ユニット71と、上圧着歯73に対向して配置された下圧着歯74を支持する圧着下ユニット72からなる。
【0064】
圧着上ユニット71は、このユニット左面に設けられたスライドガイド面85に上圧着歯73が昇降移動するように支持されている。圧着上ユニット71の底部には、これに個設したベース板76の頂部の支持部78を支点として回動する移動レバー77が設けられている。この移動レバー77の先端側は、上圧着歯73の取り付け部84に取り付けせれている。また、移動レバー77の後端側にはカム受け77aが取り付けられている。このカム受け77aには、圧着上ユニット71の底部に取り付けられた圧着綴じモータ70Mが配置してある。この圧着綴じモータ70Mの駆動は、歯連結ギア82を介して偏心回転をする圧着カム80に伝達される。
【0065】
従って、付着綴じモータ70Mを駆動すると圧着カム80が回転し、この回転により移動レバー77のカム受け77を移動する。この移動レバー77の先端側にはカム受け77aを常に圧着カム80に付勢状態とするスプリング86が設けられている。
また、この圧着上ユニット71の上方にはシート幅方向への圧着上ユニット71の移動するために案内ロッド88が前後に2本設けられ、この案内ロッド88の間にはベース板76を移動するリードスクリュウ87が螺合してある。これにより、リードスクリュウ87を回転すると圧着上ユニット71は折りシートの幅方向に移動する。
【0066】
一方、上圧着歯73に対向する位置に下圧着歯74が配置され、この下圧着歯74は圧着下ユニット72に支持されている。この圧着下ユニットも左右に案内ロッド88に移動可能に支持され、その中央にリードスクリュウ87が螺合されている。そして、このリードスクリュウ87の回転は、圧着上ユニット71のリードスクリュウ87と同期して回転する。従ってリードスクリュウ87を回転すると圧着上ユニット71と圧着下ユニット72は同期して一体的に折りシート幅方向に移動する。
尚、以上の実施の態様では圧着上ユニット71と圧着下ユニット72をシート幅方向に移動するようにしたが、圧着上ユニット71のみをシート幅方向に移動するようにして、圧着下ユニット72は指定個所に複数固定して設けてもよい。また、圧着上ユニット71と圧着下ユニット72とも固定してシート幅方向に複数配置してもよい。
【0067】
[圧着歯の構成]
ここで、折りシートの表裏からシートを圧着する上圧着歯73と下圧着歯74について触れておく。これらは端面圧着綴じユニット50の端面上圧着歯53と端面下圧着歯54と同様の構成になっていて、折りシートに対して比較的大きな力[約500〜700キログラム]でシート表裏から押圧する。このシートを押圧して圧着する部分は先端が平行な稜線を有する凹凸なっている。従って、圧着モータ70Mを駆動して折りシートのはみ出し部を上圧着歯73と下圧着歯74が歯合するとシートの繊維同士が絡み合い綴じることができる。この綴じ力は中綴じステープル針41nよりも弱いので、本綴じに対して仮綴じとされることも端面圧着綴じユニット50と同様となっている。
【0068】
[束搬送部材の構成]
上記の中綴じステープラユニット40の下流側には、二つ折りにした中綴じシートNTSを搬送する束プレスローラ90、その先で第2排紙トレイに束排出する束排出ローラ95が設けられている。このうち束プレスローラ90は通常よりも強く中綴じシートNTSの表裏から押圧する(相互圧接力強化するように矢印R5方向に加圧)するように、特にしていなが束プレスローラ90の軸をカム等で互いに近づくように構成している。この束プレスローラ90の圧接力強化は、後述するが中綴じステープラユニット40で中綴じシートNTSのはみ出し部を圧着するときに束がずれることを防ぐようにしている。
【0069】
[折りシート圧着綴じの動作説明]
ここから、
図18により折られた中綴じシートNTSのはみ出し部(NTSLまたはNTS−TAB)を折りシート圧着綴じユニット70で圧着綴じする動作を説明する。
まず、
図18(a)は中綴じシートNTSの小口側を折りシート圧着綴じユニットの位置に束搬送経路TPで搬送している図である。これは
図16の折りローラ45と折りブレード46によって二つ折りにした中綴じシートNTSを下流側に位置して搬送する束プレスローラ90、その先で第2排紙トレイに束排出する束排出ローラ95にニップされて搬送されている。そして、中綴じシートNTSの小口側の少なくとも2枚のはみ出し部(NTSL、NTS−TAB)が折りシート圧着綴じユニット70の上圧着歯73と下圧着歯74の位置に至ると束プレスローラ90と束排出ローラ95の搬送を停止する。
【0070】
次に、
図18(b)は、折りシート圧着綴じユニット70での圧着綴じを開始した図である。この段階になると、上圧着歯73と下圧着歯74を相互に圧力を持って歯合する位置に近づく(矢印PR1方向)。これに先立ち、束プレスローラ90は通常よりも強く中綴じシートNTSの表裏から押圧する(相互圧接力強化するように矢印R5方向に加圧)。これにより中綴じシートNTSはその表裏からグリップされる。
【0071】
図18(c)は折りシート圧着綴じユニット70での圧着綴じ処理中の図である。束プレスローラ90の中綴じシートNTSのグリップ保持に遅れ、今度は上記の上圧着歯73と下圧着歯74が歯合(矢印PR1方向)し、シートの繊維を変形してからませて圧着綴じを行う。この際束プレスローラ90は比較的強い力で中綴じシートNTSを保持している。これは、中綴じシートNTSの小口側が2枚のシートはみ出し部(NTSLまたはNTS−TAB)のみがはみ出しているので、圧着時に上圧着歯73と下圧着歯74が歯合過程でシートに引っ掛かりが生じ束ずれを起こすことを防ぐためである。
【0072】
図18(d)は折りシート圧着綴じユニット70での圧着綴じ処理が完了し束排出を行っている図ある。圧着綴じが完了すると上圧着歯73と下圧着歯74を解除し互いに離間方向(R2矢印方向)に移動する。これと同時に束プレスローラ90も圧接力が弱められる(R6矢印方向)。この段階でこの束プレスローラ90と束排出ローラ95が排出方向に回転して小口側が圧着綴じされた中綴じシートNTSを第2排紙トレイ22に排出する。
【0073】
以上により、中綴じステープラユニット40の中綴じステープル針41nによる本綴じと折りシート圧着綴じユニット70の圧着綴じによる仮綴じが行われ、セキュリティが確保できた中綴じ冊子の提供できる。
この中綴じシートNTSの本綴じと仮綴じが行えるはみ出し部のあるシートパターンの幾つかについて
図19と
図20において説明し、これらのシートに本綴じと仮綴じを施した成果物としての中綴じ冊子の斜視図を
図21及び
図22により説明する。
【0074】
[はみ出し部のある中綴じ用シートパターン]
図19と
図20には、既に中綴じステープル針41nで綴じられてスタッカ35に集積された異なる形状のシートパターン図で、はみ出し部のあるシートの上に中紙となるシートが載置されている。
図19(a)は、ストッパ38側が外側に中綴じシートタブ部NTS−TABを有し反対側が中綴じシートはみ出し部があるシートパターン図である。この中綴じシートNTSはサイド上整合板39aとサイド下整合板39bとで整合され折りブレード46による折り処理の開始がされる前である。この中綴じシートNTSが折り処理されて折りシート圧着綴じユニット70で綴じられる位置に夫々圧着綴じSAHを示している。
これによれば中綴じシートNTSの小口側の両側を仮綴じして塞ぐ
図21(a)の中綴じシートNTSの冊子として正生成できる。
また、第2搬送経路の出口に設けられたセンサPsen1〜Psen3はシート幅方向に離間して配置され、これを通過するシート長さを検知する。これによりスタッカ35に搬入したシートが短いシートか中綴じシートはみ出し部TTSLあるいは中綴じシートタブ部TTS−TABのあるシートかを検出している。
【0075】
図19(b)はストッパ38とその反対側も外側に二つの中綴じシート部タブNTS−TABのあるシートパターン図であり、このタブ部に圧着綴じSAHを行うもので、
図21(b)のタブ付中綴じシートNTSの冊子として生成できる。
図19(c)は、タブ形状をしたはみ出し部(TTS−TAB)がシート幅方向にはみ出してはみ出し部NTS−TABが設けられている。また、下方側にもシート幅方向にはみ出し部NTS−TAB設けられ比較的後広範囲のはみ出し部を有している。このタブ部分に圧着綴じSAHを行ったもので、
図21(c)のタブ付中綴じシートNTSの冊子として生成できる。
なお、サイド上整合板39a、サイド下整合板39bで押圧する部分は、短長何れのシートも整合できるように同じシート幅となっている。
【0076】
図20(a)は、タブ形状をしたはみ出し部(NTS−TAB)が上方側とシート幅方向にもはみ出して中綴じシートタブ部NTS−TABが設けられている。また、ストッパ38側にも下方とシート幅方向にはみ出し部(NTS−TAB)が設けられ比較的後広範囲のはみ出し部を有している。このタブ部分に圧着綴じSAHを行ったもので、
図22(a)のタブ付中綴じシートNTSの冊子として生成できる。
【0077】
図20(b)は、ストッパ38側と先端側に夫々1つの中綴じシートタブ部NTS−TABがあるシートパターンを示している。これにより生成された折り冊子は、
図22(b)の中綴じシートNTS冊子となる。これははみ出し部の中綴じシートタブ部TTS−TABが比較的小さいので、使用時にはタブ部分を簡単に切り取るかちぎって使用することができる。
以上により、セキュリティを確保した中綴じシートNTS冊子が生成できる。
【0078】
以上の
図19から
図22迄の中綴じシートNTSのはみ出し部分は最も折りローラ側に位置するシートが有していたが、スタッカ35に集積されて中綴じするシートを、ストッパ38側は同じ長さとして、先端側のみを短いシートを挟むタブ付シートとすることもできる。これは例えば、
図23(a)に示す様にスタッカ35に搬入するシートの1枚から3枚までを中紙とする短いシートとし、次の4枚目を
図23(b)に示すストッパ38と反対の先端側がはみ出したタブ付シートとする。次は
図23(c)に示す様に5枚目から7枚目はまた短いシートとする。最後は
図23(d)の様に折りローラ45に最も近い8枚目のシートは4枚目と同じタブ付シートする。
【0079】
以上のように集積した状態を断面的にあらわしたのが、
図24(a)で先端側の4枚目と8枚目が中綴じシートタブ部NTS−TABを有する。これを折りローラ45と折りブレード46で折り込み、その下流側の折りシート圧着綴じユニット70でタブ部を綴じると
図24(b)に示す様に部分的に仮綴じしてセキュリティ確保ができるようになる。
【0080】
[セキュリティ綴モード時のシート長確認]
これまでも何回か触れたが、この発明のシート処理制御部106は
図2にあるように、タブ付シートの存在を端面綴じの場合は、第1搬送経路P1のパンチユニット28前にあるセンサS1〜S3で、中綴じの場合は第2搬送経路P2の排出口付近で夫々搬入するシートの長さを検出して確認している。これは、はみ出し部のあるタブ付シートは本願にあっては
図1に示すシート載置台1cにおいて給送される。この場合、載置したシートが長くなかったり、タブ付で無かったりする場合には、セキュリティ綴じを実行しても仮綴じを行うことができず、セキュリティが確保できないことになる。この為この実施態様の装置は
図25のフローチャート図にある確認を行っている。尚、端面綴じと中綴じの何れでも同じ確認方法なので同じ判断処理の中で記載し、端面綴じの「セキュリティ綴じモード」、中綴じの「セキュリティ中綴じモード」を合わせて「セキュリティ綴じモード」としてこのシート長の確認ステップを説明する。
【0081】
図25にあるように、セキュリティ確保のために先端側あるいは小口側を端面綴じステープラユニット33、中綴じステープラユニット40で圧着綴じにより仮綴じを行うセキュリティ綴じモードが設定される。次に、端面綴じの場合は処理トレイ29に、中綴じの場合はスタッカ35にシートが収納される(ステップ1)。次に設定した枚数がこの処理トレイ29あるいはスタッカ35に集積されるかを確認する。枚数にたしていない場合は、さらなるシートの受け入れを待つ(ステップ2)。
【0082】
綴じるべきシートが全て処理トレイ29またはスタッカ35に収納されたとすると、処理トレイ29上での端面綴じの場合は少なくとも2枚のはみ出した長さを有するシートがあり圧着綴じが可能かを確認する。この確認は第1搬送経路P1中のセンサS1〜S3の検出時間で判定する。
また、スタッカ35に収納された中綴じの場合は少なくとも搬送方向にストッパ38側及び先端側の両方にはみ出し部を持つシートが少なくとも1枚あるかあるいは一方側のみにはみ出し部を持つシートが少なくとも2枚あるかにより圧着綴じが可能なことを確認する。この確認は第2搬送経路P2中のセンサPsen1〜Psen3の検出時間で検出する(ステップ3)
【0083】
上記で、圧着綴じが可能なはみ出し部のあるシートが処理トレイ29またはスタッカ35に収納されたこと(YES)が確認されると、これまでに説明した端面圧着綴じユニット50あるいは折りシート圧着綴じユニット70でセキュリティ確保のための圧着綴じによる仮綴じを実行する(ステップ4)。
一方、処理トレイに圧着綴じに適するシートが収納されない場合、例えば、シート載置台1cにはみ出し部(タブ部)があるシートが載置されなかったり、中紙シートと同じサイズであったり、小さいサイズのシートが載置されいたりしてこれらが給送された場合には、「セキュリティ綴じが不可能」であることの信号を出力し、画像形成装置やシート処理装置の表示部で警告を表示または報知する(ステップ5)。
【0084】
この「セキュリティ綴じが不可能」の信号を出力した後、ステープル針33nによる端面綴じ、あるいは中綴じステープル針41nによる中綴じを行うかを使用者に確認する(ステップ6)この確認により「綴じない」(No)とされた場合には、シートの綴じを実行することなくシート束を排出(ステップ7)して完了する。
一方、「綴じる」(Yes)とされた場合には、端面綴じステープラユニット33あるいは中綴じステープラユニット40での針綴じを行い、圧着綴じを実行することなく排出するようにする。
なお、上記のステップで使用者が綴じ処理についての指示を行い場合は、処理トレイ29あるいはスタッカ35にシート束を所定時間そのままの状態で保持し、綴じ処理指示の催促をするようしてもよい。あるいは、特にスタッカ35に集積したシートについては所定時間経過後に綴じ処理を行わない警告を行いながら、第2排紙トレイにしてもよい。
以上の様に、シートの搬送経路においてのシート長さを確認して圧着綴じの可否判断をするようにしたので、セキュリティ確保がより向上する。
【0085】
[制御構成の説明]
上述した画像形成装置のシステム制御構成を
図26のブロック図に従って説明する。
図1に示す画像形成装置のシステムは画像形成装置Aの本体制御部101とシート処理装置Bのシート処理制御部106(制御CPU)を備えている。本体制御部101はプリント制御部102と給紙制御部103と入力部104を備えている。そしてこの入力部104に設けられたコントロールパネル18から「プリントモード」「シート処理モード」の設定を行う。プリントモードは、プリントアウト部数、シートサイズ、カラー・モノクロプリント、拡大・縮小印刷、両面・片面印刷、その他のプリント条件を設定する。そして本体制御部101はこの設定されたプリント条件に応じてプリント制御部102及び給紙制御部103を制御し、所定のシートにプリントした後、本体排出口3からシートを順次搬出する。
【0086】
これと同時にコントロールパネル18からの入力でシート処理モードが設定される。処理モードは、例えば、「プリントアウトモード」「ステープル綴じ仕上げモード」「セキュリティ綴じモード」「シート束中綴じモード」「セキュリティ中綴じモード」等に設定される。そこで本体制御部101はシート処理制御部106にシートの処理モードとシート枚数、部数情報と針綴じ、あるいはセキュリティ綴じを実行するか等の情報を転送する。
に設定される。なお、これらのモードについては後述する。
【0087】
シート処理制御部106、前述の指定されたシートの処理モードに応じてシート処理装置Bを動作させる制御CPUと、動作プログラムを記憶したROM107と、制御データを記憶するRAM108を備えている。そしてこの制御106は、搬入口23に送られたシートの搬送を実行するシート搬送制御部110と、パンチユニット28でシートに穿孔処理を行うパンチ駆動制御部111と、処理トレイ29でシートの集積動作を行い針綴じやセキュリティのための圧着綴じそして綴じられシート束の排出を制御する端面綴じ制御部112を備えている。
【0088】
また、中綴じ処理するためにスタッカ35に集積したシートを綴じ後にシート束を二つ折りにする中綴じ・中折り制御部113と、この中綴じされた折りシートの小口側にセキュリティ確保のための圧着制御及び中綴じ中折りされたシートの第2排紙トレイへの排出を行う中折りセキュリティ綴じ制御部114を備えている。
上記の各制御部と搬送されるシート長さを検出する各センサと各駆動モータとのつながり等は既に各動作の態様において述べているので、省略するが、概
図26に示す通りとなっている。
【0089】
上述のように構成されたシート処理制御部はシート処理装置に次の処理動作を実行させる。
[シート処理モードの説明]
前述のように本実施態様のシート処理装置Bはシート処理モードして「プリントアウトモード」「ステープル綴じ仕上げモード」「セキュリティ綴じモード」「シート束中綴じモード」「セキュリティ中綴じモード」が設定可能となっており、以下概説する。
(1)「プリントアウトモード」
画像形成装置Aの本体排紙口3から画像形成されたシートを受け入れ、このシートを第1排紙トレイ21に収容する。
(2)「ステープル綴じモード」
本体排紙口3から画像形成されたシートを処理トレイ29に受け入れシートを束状に部揃えして端面綴じステープラユニット33で針綴じした後、第1排紙トレイ21に収納する
(3)「セキュリティ綴じモード」
本体排紙口3から画像形成されたシートを処理トレイ29に受け入れシートを束状に部揃えして端面綴じステープラユニット33で針綴じした後、排出先端画を端面圧着綴じユニット50で圧着綴じして第1排紙トレイ21に収納する。
【0090】
(4)「シート中綴じモード」
画像形成装置Aの本体排紙口3から画像形成されたシートをスタッカ35に受け入れ、シートを束状に部揃えし中綴じステープラユニット40でシートの受け入れ方向略中央を針綴じ、冊子状に折り畳んで第2排紙トレイ22に収納する。
(5)「セキュリティ中綴じモード」
本体排紙口3から画像形成されたシートをスタッカ35に受け入れ、シートを束状に部揃えし中綴じステープラユニット40でシートの受け入れ方向略中央を針綴じ、冊子状に折り畳んだ中綴じシートの小口側を折りシート圧着綴じユニット70で圧着綴じして第2排紙トレイ22に収納する。
なお、これらの処理モード以外にも、
図25のセキュリティモードのフローチャートで述べたように、セキュリティ綴じができるか否かを確認して、できる場合は上記のセキュリティ綴じを実行し、できない場合にはできないこととの通知とともに綴じないで排出したり、端面または中綴じのみを行って排出したりするように予め設定することが可能となっている。
【0091】
以上のように、この発明を実施するための形態によれば、下記のような効果を奏する。
1.形状の異なるシートを綴じ合わせて折り処理する装置であって、
一部に突出する部分を有するシートとこれを有しないシートとを混載可能な受け入れトレイ(スタッカ35)と、
このスタッカ35に収納される記シートの先端を規制する規制部材(ストッパ38)と、このストッパ38で規制されたシートを束とし搬送方向の略中央部を綴じる第1の綴じ部材(中綴じステープラユニット40)と、この中綴じステープラユニット40により綴じられたシート束を二つ折りにする折り処理部(折りローラ45と折りブレード46)と、この折り処理部で折り処理されたシート束(中綴じシートNTS)の小口側であってシートの突出した部分を綴じ合わせる第2の綴じ部材(折りシート圧着綴じユニット70)とを備えるシート処理装置である。
これによれば、中綴じを行った折りシートに対してもその小口側を仮綴じして綴じ合わせることができるので、中綴じシートのセキュリティの確保が可能となる。
【0092】
2.上記一部が突出した部分を有するシートは少なくともシート搬送方向にタブ付としたシートであってこれを収納する上記1に記載のシート処理装置。
これによれば、一部がはみ出したタブ部を仮綴じするので、仕上がり後にこのタブ部を容易に切りして使用することができる。
【0093】
3.前記折りシート圧着綴じユニット70で圧着綴じ処理をする際に、折り処理されたシート束の厚さ方向からシートを押圧する押圧部材(束プレスローラ90)をさらに備える上記2に記載のシート処理装置である。
これによれば、セキュリティ確保のための圧着綴じ(仮綴じ)を行う際のシート束のずれや移動を防止できる。
【0094】
4.上記束プレスローラ90はローラからなり、中綴じシートNTSの排出方向への搬送を行うとともに、折りシート圧着綴じユニット70で綴じ処理をする際のシートの押圧力を搬送時より強くする上記3に記載のシート処理装置である。
これによれば、束移動するローラにより、綴じ時のシート保持も可能となる。
【0095】
5.上記タブ付シートは折り処理される際に最も外側に位置することを特徴とする上記4に記載のシート処理装置。
これによれば、タブ付シートを最も外側に位置するので、折り処理するすべてのシートのセキュリティ確保が容易になる。
【0096】
6.上記タブが付かないシートの中にタブ付シートを挿入し、このタブ付シートの間にタブが付かないシートを挟んでスタッカ35に収納する上記4に記載のシート処理装置である。
これによれば、タブ付シートで挟んだシートのセキュリティ確保が任意にできるシート処理装置となる。
【0097】
7.中綴じステープラユニット40はステープル針41nでシートを綴じる針綴じ部材からなり、折りシート圧着綴じユニット70はステープル針を用いることなくシート厚さ方向から圧着して綴じる圧着綴じ部材からなる上記5に記載のシート処理装置である。
これによれば、中綴じシートのセキュリティを確保のための綴じを圧着綴じとしたので、一旦剥がすと簡単に再生することができずセキュリティ保持が可能となり、使用時には容易に剥がすことができる。
【0098】
8.順次シート上に画像形成する画像形成部であるプリント部2と、このプリント部2からのシートに所定の処理を施すシート処理装置とから構成され、このシート処理装置は請求項1乃至7の何れかの項に記載の構成を備えている画像形成装置である。
これによれば、上記1ないし7の効果を奏する画像形成装置が提供できる。
【0099】
なお、前記の実施の形態における効果の説明では、本実施の形態の各部について、特許請求の範囲における各構成要素の対応する部材をかっこ書きで示すか、あるいは参照符号を付して両者の関係を明確にした。
【0100】
さらに、本発明は前述した実施の形態に限定されず、本発明を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項のすべてが本発明の対象となる。これまでの実施の形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲に記載された技術的範囲に含まれる。