(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コア部材は、前記第1絶縁層上に配置され、前記第1配線層を覆う第2絶縁層と、前記第2絶縁層上に配置された第3配線層と、前記第1絶縁層上に配置され、前記第2配線層を覆う第3絶縁層と、前記第3絶縁層上に配置された第4配線層と、をさらに含み、
前記第3配線層及び前記第4配線層は、前記接続パッドと電気的に連結される、請求項6に記載のファン−アウト半導体パッケージ。
前記コア部材は、第1絶縁層と、前記第1絶縁層に下面が露出するように埋め込まれた第1配線層と、前記第1絶縁層において前記第1配線層が埋め込まれた側の反対側上に配置された第2配線層と、を含み、
前記第1配線層及び前記第2配線層は、前記接続パッドと電気的に連結される、請求項5に記載のファン−アウト半導体パッケージ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかしながら、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために拡大縮小表示(又は強調表示や簡略化表示)がされることがある。
【0010】
電子機器
図1は電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0011】
図面を参照すると、電子機器1000はメインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040などが物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは、後述する他の部品とも結合されて、様々な信号ライン1090を形成する。
【0012】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリー(例えば、DRAM)、不揮発性メモリー(例えば、ROM)、フラッシュメモリーなどのメモリーチップ、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラーなどのアプリケーションプロセッサチップ、アナログ−デジタルコンバータ、ASIC(application−specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の形態のチップ関連部品が含まれ得ることは言うまでもない。また、これら部品1020が互いに組み合わされてもよいことは言うまでもない。
【0013】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi−Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev−DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM(登録商標)、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の多数の無線又は有線標準やプロトコルのうち任意のものが含まれ得る。また、ネットワーク関連部品1030が、チップ関連部品1020とともに互いに組み合わされてもよいことは言うまでもない。
【0014】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(Low Temperature Co−Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルター、MLCC(Multi−Layer Ceramic Condenser)などが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の様々な用途のために用いられる受動部品などが含まれ得る。また、その他の部品1040が、チップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030とともに互いに組み合わされてもよいことは言うまでもない。
【0015】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されているか連結されていない他の部品を含むことができる。他の部品としては、例えば、カメラ1050、アンテナ1060、ディスプレイ1070、電池1080、オーディオコーデック(不図示)、ビデオコーデック(不図示)、電力増幅器(不図示)、羅針盤(不図示)、加速度計(不図示)、ジャイロスコープ(不図示)、スピーカー(不図示)、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)(不図示)、CD(compact disk)(不図示)、及びDVD(digital versatile disk)(不図示)などが挙げられる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために用いられるその他の部品などが含まれ得ることは言うまでもない。
【0016】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、携帯情報端末(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピューター(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビジョン(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであることができる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0017】
図2は電子機器の一例を概略的に示した斜視図である。
【0018】
図面を参照すると、半導体パッケージは、上述のような種々の電子機器において様々な用途に適用される。例えば、スマートフォン1100の本体1101の内部にはメインボード1110が収容されており、メインボード1110には種々の部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。また、カメラ1130のように、メインボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されているか連結されていない他の部品が本体1101内に収容されている。部品1120の一部はチップ関連部品であることができ、半導体パッケージ1121であってもよいが、これに限定されるものではない。電子機器が必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述のように、他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0019】
半導体パッケージ
一般に、半導体チップには、数多くの微細電気回路が集積されているが、それ自体が半導体完成品としての役割を果たすことはできず、外部からの物理的又は化学的衝撃により損傷する可能性がある。したがって、半導体チップ自体をそのまま用いるのではなく、半導体チップをパッケージングして、パッケージ状態で電子機器などに用いている。
【0020】
半導体パッケージングが必要な理由は、電気的連結という観点から、半導体チップと電子機器のメインボードの回路幅が異なるためである。具体的に、半導体チップは、接続パッドのサイズ及び接続パッド間の間隔が非常に微細であるのに対し、電子機器に用いられるメインボードは、部品実装パッドのサイズ及び部品実装パッド間の間隔が半導体チップのスケールより著しく大きい。したがって、半導体チップをこのようなメインボード上にそのまま取り付けることは困難であり、相互間の回路幅の差を緩和することができるパッケージング技術が要求される。
【0021】
このようなパッケージング技術により製造される半導体パッケージは、構造及び用途によって、ファン−イン半導体パッケージ(Fan−in semiconductor package)とファン−アウト半導体パッケージ(Fan−out semiconductor package)とに区分されることができる。
【0022】
以下では、図面を参照して、ファン−イン半導体パッケージとファン−アウト半導体パッケージについてより詳細に説明する。
【0023】
(ファン−イン半導体パッケージ)
図3はファン−イン半導体パッケージのパッケージング前後を概略的に示した断面図である。
【0024】
図4はファン−イン半導体パッケージのパッケージング過程を概略的に示した断面図である。
【0025】
図面を参照すると、半導体チップ2220は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウム砒素(GaAs)などを含む本体2221と、本体2221の一面上に形成された、アルミニウム(Al)などの導電性物質を含む接続パッド2222と、本体2221の一面上に形成され、接続パッド2222の少なくとも一部を覆う酸化膜又は窒化膜などのパッシベーション膜2223と、を含む、例えば、ベア(Bare)状態の集積回路(IC)であることができる。この際、接続パッド2222が非常に小さいため、集積回路(IC)は、回路幅の差が大きい電子機器のメインボードなどはもちろん、回路幅の差がメインボードよりは小さい中間レベルの印刷回路基板(PCB)にも実装されにくい。
【0026】
そのため、接続パッド2222を再配線するために、半導体チップ2220上に半導体チップ2220のサイズに応じて連結部材2240を形成する。連結部材2240は、半導体チップ2220上に感光性絶縁樹脂(PID)などの絶縁物質で絶縁層2241を形成し、接続パッド2222をオープンさせるビアホール2243hを形成した後、再配線層2242及びビア2243を形成することで形成することができる。その後、連結部材2240を保護するパッシベーション層2250を形成し、開口部2251を形成した後、アンダーバンプ金属層2260などを形成する。すなわち、一連の過程を経て、例えば、半導体チップ2220、連結部材2240、パッシベーション層2250、及びアンダーバンプ金属層2260を含むファン−イン半導体パッケージ2200が製造される。
【0027】
このように、ファン−イン半導体パッケージは、半導体チップの接続パッド、例えば、I/O(Input/Output)端子の全てを素子の内側に配置したパッケージ形態である。ファン−イン半導体パッケージは、電気的特性に優れており、安価で生産することができる。したがって、スマートフォンに内蔵される多くの素子がファン−イン半導体パッケージの形態で製作されており、具体的には、小型で、且つ速い信号伝達を実現するように開発が行われている。
【0028】
しかしながら、ファン−イン半導体パッケージは、I/O端子の全てを半導体チップの内側に配置しなければならないため、空間的な制約が多い。したがって、このような構造は、多数のI/O端子を有する半導体チップや、サイズが小さい半導体チップに適用するには困難な点がある。また、このような欠点により、電子機器のメインボードにファン−イン半導体パッケージを直接実装して用いることができない。これは、再配線工程により半導体チップのI/O端子のサイズ及び間隔を拡大したとしても、電子機器のメインボードに直接実装可能な程度のサイズ及び間隔まで拡大することができるわけではないためである。
【0029】
図5はファン−イン半導体パッケージがBGA基板上に実装され、最終的に電子機器のメインボードに実装された場合を概略的に示した断面図である。
【0030】
図6はファン−イン半導体パッケージがBGA基板内に内蔵され、最終的に電子機器のメインボードに実装された場合を概略的に示した断面図である。
【0031】
図面を参照すると、ファン−イン半導体パッケージ2200においては、半導体チップ2220の接続パッド2222、すなわち、I/O端子がBGA基板2301によりさらに再配線され、最終的には、BGA基板2301上にファン−イン半導体パッケージ2200が実装された状態で電子機器のメインボード2500に実装可能となる。この際、半田ボール2270などはアンダーフィル樹脂2280などにより固定されることができ、外側はモールディング材2290などで覆うことができる。又は、ファン−イン半導体パッケージ2200は、別のBGA基板2302内に内蔵(Embedded)されてもよい。その場合、BGA基板2302内に内蔵された状態の半導体チップ2220の接続パッド2222、すなわち、I/O端子が、BGA基板2302によりさらに再配線されるため、最終的に電子機器のメインボード2500に実装可能となる。
【0032】
このように、ファン−イン半導体パッケージは電子機器のメインボードに直接実装されて用いられることが困難であるため、別のBGA基板上に実装された後、さらにパッケージング工程を経て電子機器のメインボードに実装されるか、又はBGA基板内に内蔵された状態で電子機器のメインボードに実装されて用いられている。
【0033】
(ファン−アウト半導体パッケージ)
図7はファン−アウト半導体パッケージの概略的な形態を示した断面図である。
【0034】
図面を参照すると、ファン−アウト半導体パッケージ2100は、例えば、半導体チップ2120の外側が封止材2130により保護されており、半導体チップ2120の接続パッド2122が連結部材2140により半導体チップ2120の外側まで再配線される。この際、連結部材2140上にはパッシベーション層2150をさらに形成することができ、パッシベーション層2150の開口部にはアンダーバンプ金属層2160をさらに形成することができる。アンダーバンプ金属層2160上には半田ボール2170をさらに形成することができる。半導体チップ2120は、本体2121、接続パッド2122、パッシベーション膜(不図示)などを含む集積回路(IC)であることができる。連結部材2140は、絶縁層2141と、絶縁層2141上に形成された再配線層2142と、接続パッド2122と再配線層2142などを電気的に連結するビア2143と、を含むことができる。
【0035】
このように、ファン−アウト半導体パッケージは、半導体チップ上に形成された連結部材により、半導体チップの外側までI/O端子を再配線して配置させた形態である。上述のように、ファン−イン半導体パッケージは、半導体チップのI/O端子の全てを半導体チップの内側に配置させなければならず、そのため、素子のサイズが小さくなると、ボールのサイズ及びピッチを減少させなければならないため、標準化されたボールレイアウトを用いることができない。これに対し、ファン−アウト半導体パッケージは、このように半導体チップ上に形成された連結部材により、半導体チップの外側までI/O端子を再配線して配置させた形態であるため、半導体チップのサイズが小さくなっても標準化されたボールレイアウトをそのまま用いることができる。したがって、後述のように、上記のような別のBGA基板を用いることなく、電子機器のメインボード上に半導体チップを実装することができる。
【0036】
図8はファン−アウト半導体パッケージが電子機器のメインボードに実装された場合を概略的に示した断面図である。
【0037】
図面を参照すると、ファン−アウト半導体パッケージ2100は半田ボール2170などを介して電子機器のメインボード2500に実装することができる。すなわち、上述のように、ファン−アウト半導体パッケージ2100は、半導体チップ2120上に半導体チップ2120のサイズを超えるファン−アウト領域まで接続パッド2122を再配線できる連結部材2140を形成するため、標準化されたボールレイアウトをそのまま用いることができる。その結果、別のBGA基板などがなくても、半導体チップ2120を電子機器のメインボード2500に実装することができる。
【0038】
このように、ファン−アウト半導体パッケージは、別のBGA基板がなくても電子機器のメインボードに実装することができるため、BGA基板を用いるファン−イン半導体パッケージに比べて厚さがより小さいパッケージ寸法を実現することができ、小型化及び薄型化が可能である。また、熱特性及び電気的特性に優れるため、モバイル製品に特に好適である。また、印刷回路基板(PCB)を用いる一般的なPOP(Package on Package)タイプに比べて、よりコンパクトに実現することができ、反り現象の発生による問題を解決することができる。
【0039】
一方、ファン−アウト半導体パッケージは、このように半導体チップを電子機器のメインボードなどに実装するための、そして外部からの衝撃から半導体チップを保護するためのパッケージ技術を意味するものである。他方、ファン−イン半導体パッケージが内蔵されるBGA基板などの印刷回路基板(PCB)を用いる実装方式は、ファン−アウト半導体パッケージに基づく実装方式とはスケール、用途などが異なる実装方式である。
【0040】
以下では、図面を参照して、反り問題を効果的に解決できるファン−アウト半導体パッケージについて説明する。
【0041】
図9はファン−アウト半導体パッケージの一例を概略的に示した断面図である。
【0042】
図10は
図9のファン−アウト半導体パッケージをI−I'線に沿って切って見た場合の概略的な平面図である。
【0043】
図面を参照すると、一例によるファン−アウト半導体パッケージ100Aは、貫通孔110Hを有するコア部材110と、コア部材110内に配置された一つ以上のダミー構造体125と、コア部材110の貫通孔110Hに配置され、接続パッド122が配置された活性面、及び活性面の反対側に配置された非活性面を有する半導体チップ120と、コア部材110及び半導体チップ120のそれぞれの少なくとも一部を封止し、貫通孔110Hの少なくとも一部を満たす封止材130と、コア部材110及び半導体チップ120の活性面上に配置され、接続パッド122と電気的に連結された再配線層142を含む連結部材140と、連結部材140上に配置されたパッシベーション層150と、パッシベーション層150の開口部上に配置されたアンダーバンプ金属層160と、パッシベーション層150上に配置され、アンダーバンプ金属層160と連結された電気接続構造体170と、を含む。
【0044】
一方、半導体パッケージは、大量生産のためにウェハやパネルなどを用いて複数のパッケージを製造し、ソーイング工程などを利用して、個々のパッケージを得る。ところが、複数のパッケージを製造するとき、パッケージ内の様々な材料の熱膨張係数などの物性差や、封止材のような樹脂成分を含む層の硬化収縮などにより、パッケージを製造するためのパネル内にユニット上の反りが異なるようになる。その結果、反り問題が原因で同一の品質の製品を製造することが難しくなり得る。すなわち、パッケージ反りだけでなく、パネルレベルの側面においても反り問題が発生する可能性がある。
【0045】
これに対し、一例によるファン−アウト半導体パッケージ100Aは、半導体チップ120の封止領域に貫通孔110Hを有するコア部材110を配置するため、コア部材110によってパッケージ100Aの反りが制御されることができる。また、コア部材110に配線層112a、112b、112c、112dを設計する場合、さらに様々な形の配線設計が可能となる。また、コア部材110の内部には、一つ以上のダミー構造体125を配置する。このように、半導体チップ120を基準に、ファン−アウト領域にダミー構造体125を配置する場合、さらに強い剛性を提供することができることは言うまでもなく、熱膨張係数の制御などを通じて様々な反り制御にもさらに効果的である。ダミー構造体125は、半導体チップ120と同様に、半導体物質を含むことができる。具体的には、ダミー構造体125は、シリコン(Si)を含むシリコンベースのダイ、すなわち、シリコン片であってもよい。この場合、パッケージ領域において局部的に発生する反りを互いに相殺することができ、パッケージ内の熱膨張係数差を最小限に抑えることができるため、反り制御に非常に有効となり得る。一方、ダミー構造体125は半導体チップ120と電気的に絶縁される。さらに、連結部材140の再配線層142やコア部材110の配線層112a〜112dとも電気的に絶縁されることができる。すなわち、本発明で使用したダミーという表現は、基本的に、半導体チップ120と回路的に互いに信号をやり取りしないことを意味する。
【0046】
以下、一例によるファン−アウト半導体パッケージ100Aに含まれるそれぞれの構成についてより詳細に説明する。
【0047】
コア部材110は、具体的な材料に応じてパッケージ100Aの剛性をより向上させることができ、封止材130の厚さの均一性を確保するなどの役割を果たすことができる。図面のように、コア部材110に配線層112a、112b、112c、112d及びビア113a、113b、113cを形成する場合には、ファン−アウト半導体パッケージ100AがPOP(Package on Package)タイプのパッケージとして活用されることもできる。コア部材110は貫通孔110Hを有する。貫通孔110H内には、半導体チップ120が、コア部材110と所定距離離隔されるように配置される。半導体チップ120の側面周囲はコア部材110によって囲まれることができる。但し、これは一例に過ぎず、他の形態で多様に変形することができ、その形態に応じて他の機能を担うことができる。コア部材110の内部には、一つ以上のダミー構造体125を配置することで、反りをより効果的に制御することができる。
【0048】
コア部材110は、第1絶縁層111aと、第1絶縁層111aの両面に配置された第1配線層112a及び第2配線層112bと、第1絶縁層111a上に配置され、第1配線層112aを覆う第2絶縁層111bと、第2絶縁層111b上に配置された第3配線層112cと、第1絶縁層111a上に配置され、第2配線層112bを覆う第3絶縁層111cと、第3絶縁層111c上に配置された第4配線層112dと、を含む。第1〜第4配線層112a、112b、112c、112dは接続パッド122と電気的に連結される。コア部材110が多くの数の配線層112a、112b、112c、112dを含むため、連結部材140の再配線層142をさらに簡素化することができる。これにより、連結部材140の形成過程で発生する不良による歩留まりの低下を改善させることができる。一方、第1〜第4配線層112a、112b、112c、112dは、第1〜第3絶縁層111a、111b、111cをそれぞれ貫通する第1〜第3ビア113a、113b、113cを介して電気的に連結されることができる。
【0049】
第1絶縁層111aは一つ以上のキャビティ111ahを有し、それぞれのキャビティ111ahにはダミー構造体125が配置される。ダミー構造体125は、第2絶縁層111b上に配置され、第3絶縁層111cによって覆われる。但し、これは一例に過ぎず、ダミー構造体125の配置形態がこれと異なり得ることは言うまでもない。例えば、第2絶縁層111b又は第3絶縁層111cにキャビティを形成して、第2絶縁層111b又は第3絶縁層111cにダミー構造体125を配置してもよく、様々な組み合わせでダミー構造体125を配置してもよい。
【0050】
コア部材110及びダミー構造体125を半導体チップ120の非活性面と平行な面に沿って切って見た場合、すなわち、
図10に示す平面図から見たとき、ダミー構造体125が占める平面積は、コア部材110の平面積、すなわち、
図10において第1絶縁層111a、第2絶縁層111b、及び第1ビア113aが占める全平面積よりも広ければよい。このように、ダミー構造体125が占める平面積が広ければ広いほどダミー構造体125を配置する効果が優れるようになるため反り制御に有効となり得る。
【0051】
第1絶縁層111aは、第2絶縁層111b及び第3絶縁層111cよりも厚さが厚ければよい。第1絶縁層111aは、基本的に剛性を維持するために比較的厚ければよく、第2絶縁層111b及び第3絶縁層111cは、より多くの数の配線層112c、112dを形成するために導入されたものであってもよい。第1絶縁層111aは、第2絶縁層111b及び第3絶縁層111cと異なる絶縁物質を含むことができる。例えば、第1絶縁層111aは、芯材、フィラー、及び絶縁樹脂を含む、例えば、プリプレグであってもよく、第2絶縁層111c及び第3絶縁層111cは、フィラー及び絶縁樹脂を含むABFフィルム又はPIDフィルムであってもよいが、これに限定されるものではない。同様の観点から、第1絶縁層111aを貫通する第1ビア113aは、第2及び第3絶縁層111b、111cを貫通する第2及び第3ビア113b、113cよりも直径が大きければよい。
【0052】
コア部材110の第3配線層112cの下面は、半導体チップ120の接続パッド122の下面よりも下側に位置することができる。また、連結部材140の再配線層142とコア部材110の第3配線層112cとの間の距離は、連結部材140の再配線層142と半導体チップ120の接続パッド122との間の距離よりも小さければよい。これは、第3配線層112cが第2絶縁層111b上に突出した形で配置されることができ、その結果、連結部材140と接することができるためである。コア部材110の第1配線層112a及び第2配線層112bは、半導体チップ120の活性面と非活性面との間に位置することができる。コア部材110は、半導体チップ120の厚さに対応して形成することができるため、コア部材110の内部に形成された第1配線層112a及び第2配線層112bは、半導体チップ120の活性面と非活性面との間のレベルに配置されることができる。
【0053】
コア部材110の配線層112a、112b、112c、112dの厚さは、連結部材140の再配線層142の厚さよりも厚ければよい。コア部材110は、通常、基板工程で製造するため、配線層112a、112b、112c、112dもより大きいサイズに形成することができる。一方、連結部材140の再配線層142は、通常、半導体工程で製造するため、薄型化のために、より相対的に小さいサイズに形成することができる。
【0054】
絶縁層111a、111b、111cの材料としては、絶縁物質が用いられることができる。この際、絶縁物質としては、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの樹脂が無機フィラーと混合されるか、又は無機フィラーとともにガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などの芯材に含浸された樹脂、例えば、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、FR−4、BT(Bismaleimide Triazine)などが用いられることができる。ガラス繊維などを含むプリプレグのような剛性の高い材料を用いると、コア部材110を、パッケージ100Aの剛性のための支持部材として活用することもできる。
【0055】
配線層112a、112b、112c、112dは、半導体チップ120の接続パッド122を再配線する役割を果たすことができる。配線層112a、112b、112c、112dの形成物質としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質を用いることができる。配線層112a、112b、112c、112dは、該当層の設計デザインに応じて、様々な機能を担うことができる。例えば、グラウンド(GrouND:GND)パターン、パワー(PoWeR:PWR)パターン、信号(Signal:S)パターンなどを含むことができる。ここで、信号(S)パターンは、グラウンド(GND)パターン、パワー(PWR)パターンなどを除いた各種信号、例えば、データ信号などを含む。また、ビアパッド、ワイヤーパッド、電気接続構造体パッドなどを含むことができる。
【0056】
ビア113a、113b、113cは、互いに異なる層に形成された配線層112a、112b、112c、112dを電気的に連結させ、その結果、コア部材110内に電気的経路を形成させる。ビア113a、113b、113cも、形成物質としては、導電性物質を用いることができる。ビア113a、113b、113cは、導電性物質で完全に充填されたものであってもよく、又は導電性物質がビアホールの壁面に沿って形成されたものであってもよい。また、形状がテーパー状、円筒状、砂時計状など、当該技術分野に公知の全ての形状が適用されることができる。
【0057】
半導体チップ120は、数百〜数百万個以上の素子が一つのチップ内に集積化されている集積回路(Integrated Circuit:IC)であることができる。この際、集積回路は、例えば、セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラーなどのプロセッサチップ、具体的には、アプリケーションプロセッサチップであることができるが、これに限定されるものではなく、アナログ−デジタルコンバータ、ASIC(application−specific IC)などのロジックチップであるか、又は揮発性メモリー(例えば、DRAM)、不揮発性メモリー(例えば、ROM)、フラッシュメモリーなどのメモリーチップであることができる。また、これらが互いに組み合わされてもよいことは言うまでもない。
【0058】
半導体チップ120は、活性ウェハをベースとして形成されるものであればよく、この場合、本体121をなす母材としては、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウム砒素(GaAs)などが用いられることができる。本体121には様々な回路が形成されていることができる。接続パッド122は、半導体チップ120を他の構成要素と電気的に連結させるためのものであって、その形成物質としては、特に限定せずにアルミニウム(Al)などの導電性物質を用いることができる。本体121上には接続パッド122を露出させるパッシベーション膜123が形成されることができる。パッシベーション膜123は、酸化膜又は窒化膜などであってもよく、又は酸化膜と窒化膜の二重層であってもよい。パッシベーション膜123により、接続パッド122の下面は封止材130の下面と段差を有することができ、その結果、封止材130は、パッシベーション膜123と連結部材140との間の空間の少なくとも一部を満たすことができる。この場合、封止材130が接続パッド122の下面へブリードされることをある程度防止することができる。その他の必要な位置に、絶縁膜(不図示)などがさらに配置されてもよい。半導体チップ120は、ベアダイ(bare die)であってもよく、接続パッド122は、連結部材140のビア143と直接物理的に接することができる。
【0059】
ダミー構造体125は、それぞれ活性ウェハをベースに形成されるものであればよく、その母材としては、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、ガリウム砒素(GaAs)などの半導体が用いられることができる。例えば、ダミー構造体125は、それぞれシリコンベースのダミー構造体であればよく、半導体チップ120の本体121の母材がシリコン(Si)である場合に、バランスを合わせることができる。ダミー構造体125は、半導体チップ120と電気的に絶縁されることができる。すなわち、連結部材140の再配線層142とも電気的に絶縁されることができる。
【0060】
封止材130は、コア部材110や半導体チップ120などを保護することができる。封止形態は、特に制限されず、コア部材110や半導体チップ120などの少なくとも一部を包み込む形であればよい。例えば、封止材130は、コア部材110及び半導体チップ120の非活性面を覆うことができ、貫通孔110Hの壁面と半導体チップ120の側面との間の空間を満たすことができる。また、封止材130は、半導体チップ120のパッシベーション膜123と連結部材140との間の空間の少なくとも一部を満たすこともできる。封止材130が貫通孔110Hを満たすことにより、具体的な物質に応じて接着剤の役割を果たすとともに、バックリングを減少させることができる。
【0061】
封止材130の材料は特に限定されない。例えば、絶縁物質が用いられることができる。この際、絶縁物質としては、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの樹脂が無機フィラーと混合されるか、又は無機フィラーとともにガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などの芯材に含浸された樹脂、例えば、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、FR−4、BT(Bismaleimide Triazine)などが用いられることができる。必要に応じては、感光性絶縁(Photo Imageable Encapsulant:PIE)樹脂を用いることもできる。
【0062】
連結部材140は、半導体チップ120の接続パッド122を再配線することができる。連結部材140を介して様々な機能を有する数十、数百の半導体チップ120の接続パッド122が再配線されることができ、電気接続構造体170を介してその機能に合わせて外部と物理的及び/又は電気的に連結されることができる。連結部材140は、コア部材110及び半導体チップ120の活性面上に配置された絶縁層141と、絶縁層141上に配置された再配線層142と、絶縁層141を貫通し、接続パッド122と再配線層142とを連結するビア143と、を含む。図面には、連結部材140が、それぞれ一つの絶縁層、再配線層、及びビア層で構成されるように示されているが、設計に応じてこれより多くの絶縁層、再配線層、及びビア層で構成できることは言うまでもない。
【0063】
絶縁層141の物質としては絶縁物質を用いることができる。この際、絶縁物質としては、上述のような絶縁物質の他にも、PID樹脂などの感光性絶縁物質を用いることもできる。すなわち、絶縁層141は、それぞれ感光性絶縁層であってもよい。絶縁層141が感光性の性質を有する場合には、絶縁層141をより薄く形成することができ、より容易にビア143のファインピッチを達成することができる。絶縁層141は、それぞれ絶縁樹脂及び無機フィラーを含む感光性絶縁層であってもよい。絶縁層141が多層である場合には、これらの物質が互いに同一であってもよく、必要に応じて、互いに異なってもよい。また、絶縁層141が多層である場合には、これら自体では境界が不明確であってもよい。
【0064】
再配線層142は、実質的に接続パッド122を再配線する役割を果たすことができ、形成物質としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質を用いることができる。再配線層142は、該当層の設計デザインに応じて、様々な機能を担うことができる。例えば、グラウンド(GrouND:GND)パターン、パワー(PoWeR:PWR)パターン、信号(Signal:S)パターンなどを含むことができる。ここで、信号(S)パターンは、グラウンド(GND)パターン、パワー(PWR)パターンなどを除いた各種信号、例えば、データ信号などを含む。また、ビアパッドパターン、電気接続構造体パッドパターンなどを含むことができる。
【0065】
ビア143は、互いに異なる層に形成された再配線層142や接続パッド122などを電気的に連結させ、その結果、パッケージ100A内に電気的経路を形成させる。ビア143の形成物質としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質を用いることができる。ビア143は、導電性物質で完全に充填されたものであってもよく、又は導電性物質がビアホールの壁面に沿って形成されたものであってもよい。また、形状がテーパー状など、当該技術分野に公知の全ての形状が適用されることができる。
【0066】
パッシベーション層150は、連結部材140を外部からの物理的又は化学的損傷などから保護することができる。パッシベーション層150は、連結部材140の再配線層142の少なくとも一部を露出させる開口部を有することができる。かかる開口部は、パッシベーション層150に数十〜数千個が形成されることができる。パッシベーション層150の材料は特に限定されない。例えば、絶縁物質が用いられることができる。この際、絶縁物質としては、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの樹脂が無機フィラーと混合されるか、又は無機フィラーとともにガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などの芯材に含浸された樹脂、例えば、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、FR−4、BT(Bismaleimide Triazine)などが用いられることができる。又は、半田レジスト(Solder Resist)が用いられることもできる。
【0067】
アンダーバンプ金属層160は、電気接続構造体170の接続信頼性を向上させることでパッケージ100Aのボードレベルの信頼性を改善させる。アンダーバンプ金属層160は、パッシベーション層150の開口部を介して露出する連結部材140の再配線層142と連結される。アンダーバンプ金属層160は、パッシベーション層150の開口部に、公知の導電性物質、すなわち、金属を用いることで公知のメタル化(Metallization)の方法で形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0068】
電気接続構造体170は、ファン−アウト半導体パッケージ100Aを外部と物理的及び/又は電気的に連結させる。例えば、ファン−アウト半導体パッケージ100Aは、電気接続構造体170を介して電子機器のメインボードに実装されることができる。電気接続構造体170は、導電性物質、例えば、半田(solder)などで形成されることができるが、これは一例に過ぎず、材料が特にこれに限定されるものではない。電気接続構造体170は、ランド(land)、ボール(ball)、ピン(pin)などであることができる。電気接続構造体170は、多重層又は単一層で形成されることができる。多重層で形成される場合には、銅ピラー(pillar)及び半田を含むことができ、単一層で形成される場合には、錫−銀半田又は銅を含むことができるが、これも一例に過ぎず、これに限定されるものではない。
【0069】
電気接続構造体170の数、間隔、配置形態などは特に限定されず、通常の技術者が設計事項に応じて十分に変形可能である。例えば、電気接続構造体170の数は、接続パッド122の数に応じて数十〜数千個であってもよく、それ以上又はそれ以下の数を有することもできる。電気接続構造体170が半田ボールである場合、電気接続構造体170は、パッシベーション層150の一面上に延長されて形成されたアンダーバンプ金属層160の側面を覆うことができ、接続信頼性にさらに優れることができる。
【0070】
電気接続構造体170の少なくとも一つはファン−アウト(fan−out)領域に配置される。ファン−アウト領域とは、半導体チップ120が配置されている領域を超える領域のことである。ファン−アウト(fan−out)パッケージは、ファン−イン(fan−in)パッケージに比べて優れた信頼性を有し、多数のI/O端子が実現可能であって、3D接続(3D interconnection)が容易である。また、BGA(Ball Grid Array)パッケージ、LGA(Land Grid Array)パッケージなどに比べて、パッケージの厚さを薄く製造することができ、価格競争力に優れる。
【0071】
一方、図面には図示していないが、必要に応じて、貫通孔110Hの壁面に放熱及び/又は電磁波遮蔽を目的に金属薄膜を形成することができる。また、必要に応じて、貫通孔110H内に、互いに同一又は異なる機能を担う複数の半導体チップ120を配置することもできる。また、必要に応じては、貫通孔110H内に別の受動部品、例えば、インダクタやキャパシタなどを配置することもできる。また、必要に応じては、パッシベーション層150の表面上に受動部品、例えば、インダクタやキャパシタなどを含む表面実装(SMT)部品を配置することもできる。
【0072】
図11a〜
図11dは
図9のファン−アウト半導体パッケージの製造方法を概略的に示した工程図である。
【0073】
図11aを参照すると、先ず、第1絶縁層111aを設ける。第1絶縁層111aは、両面に銅箔112pが形成された銅箔積層板(CCL:Copper Clad Laminate)により設けることができる。次に、レーザードリル及び/又は機械的ドリルやサンドブラストなどを用いて、第1絶縁層111aにホールを形成した後、銅箔112pをシード層として用いて電解及び/又は無電解めっき工程で第1及び第2配線層112a、112b並びに第1ビア113aを形成する。その後、第1絶縁層111aにキャビティ111ahを形成する。キャビティ111ahも、レーザードリル及び/又は機械的ドリルやサンドブラストなどを用いて形成することができる。続いて、粘着フィルム211を第1絶縁層111aの下側に付着する。粘着フィルム211は、エポキシ樹脂を含むテープなどであってもよい。次に、キャビティ111ahの粘着フィルム211上に一つ以上のダミー構造体125を付着する。
【0074】
図11bを参照すると、次に、粘着フィルム211上に第3絶縁層111cをラミネート方法や塗布方法などで形成してダミー構造体125などを覆い、レーザードリル及び/又は機械的ドリルやサンドブラストなどを用いて、第3絶縁層111cにビアホールを形成した後、電解及び/又は無電解めっき工程により第4配線層112d及び第3ビア113cを形成する。その後、粘着フィルム211を除去する。続いて、粘着フィルム211を除去した第1絶縁層111aの下側に第2絶縁層111bをラミネート方法や塗布方法などで形成し、レーザードリル及び/又は機械的ドリルやサンドブラストなどを用いて、第2絶縁層111bにビアホールを形成した後、電解及び/又は無電解めっき工程により第3配線層112c及び第2ビア113bを形成する。一連の過程を通じてコア部材110が設けられる。次に、レーザードリル及び/又は機械的ドリルやサンドブラストなどを用いてコア部材110に貫通孔110Hを形成する。
【0075】
図11cを参照すると、次に、コア部材110の下側に粘着フィルム212を付着する。粘着フィルム212は、エポキシ樹脂を含むテープなどであってもよい。その後、貫通孔110Hの粘着フィルム212上に半導体チップ120をフェイス−ダウンの形で付着する。次に、粘着フィルム212上に封止材130をラミネート方法や塗布方法などで形成して、半導体チップ120などを封止する。
【0076】
図11dを参照すると、次に、粘着フィルム212を除去する。その後、粘着フィルム212を除去したコア部材110の下側に連結部材140を形成する。連結部材140は、PIDのラミネート方法や塗布方法で絶縁層141を形成し、絶縁層141に、フォトリソグラフィ方法でビアホールを形成し、電解めっきや無電解めっきを用いて再配線層142及びビア143を形成する方法で形成することができる。次に、連結部材140上に、必要に応じて、公知の方法でパッシベーション層150、アンダーバンプ金属層160、及び電気接続構造体170などを形成する。また、封止材130の上側に開口部を形成する。一方、一連の過程はパネルのレベルで行われることができ、この場合、ダイシング工程を行うと、一回の工程により多数のファン−アウト半導体パッケージ100Aを製造することができる。
【0077】
図12はファン−アウト半導体パッケージの他の一例を概略的に示した断面図である。
【0078】
図13は
図12のファン−アウト半導体パッケージをII−II'線に沿って切って見た場合の概略的な平面図である。
【0079】
図面を参照すると、他の一例によるファン−アウト半導体パッケージ100Bは、コア部材110が、第1絶縁層111aと、第1絶縁層111aに下面が露出するように埋め込まれた第1配線層112aと、第1絶縁層111aにおいて第1配線層112aが埋め込まれた側の反対側上に配置された第2配線層112bと、第1絶縁層111a上に配置され、第2配線層112bを覆う第2絶縁層111bと、第2絶縁層111b上に配置された第3配線層112cと、を含む。第1〜第3配線層112a、112b、112cは、接続パッド122と電気的に連結される。第1及び第2配線層112a、112bと第2及び第3配線層112b、112cはそれぞれ、第1及び第2絶縁層111a、111bを貫通する第1及び第2ビア113a、113bを介して電気的に連結される。
【0080】
ダミー構造体125は、第1絶縁層111a上に配置され、第2絶縁層111bにより覆われる。但し、これは一例に過ぎず、ダミー構造体125の配置形態がこれと異なり得ることは言うまでもない。例えば、ダミー構造体125は、第1絶縁層111aに一面が露出するように埋め込まれることができ、様々な組み合わせでダミー構造体125が配置されることもできる。
【0081】
第1配線層112aを第1絶縁層111a内に埋め込む場合には、第1配線層112aの厚さによって発生する段差を最小限に抑えることができるため、連結部材140の絶縁距離が一定となる。すなわち、連結部材140の再配線層142から第1絶縁層111aの下面までの距離と、連結部材140の再配線層142から半導体チップ120の接続パッド122までの距離との差は、第1配線層112aの厚さよりも小さければよい。これにより、連結部材140の高密度配線設計が容易となり得る。
【0082】
コア部材110の第1配線層112aの下面は、半導体チップ120の接続パッド122の下面よりも上側に位置することができる。また、連結部材140の再配線層142とコア部材110の第1配線層112aとの間の距離は、連結部材140の再配線層142と半導体チップ120の接続パッド122との間の距離よりも大きければよい。すなわち、第1配線層112aの下面は、第1絶縁層111aの下面と段差を有することができる。このように、第1配線層112aが第1絶縁層の内部にリセスされて、第1絶縁層111aの下面と第1配線層112aの下面とが段差を有する場合には、封止材130の形成物質がブリードされて第1配線層112aを汚染させることを防止することもできる。
【0083】
コア部材110の第2配線層112bは、半導体チップ120の活性面と非活性面との間に位置することができる。コア部材110は、半導体チップ120の厚さに対応する厚さに形成することができ、これにより、コア部材110の内部に形成された第2配線層112bは、半導体チップ120の活性面と非活性面との間のレベルに配置されることができる。コア部材110の配線層112a、112b、112cの厚さは、連結部材140の再配線層142の厚さよりも厚ければよい。これは、コア部材110が、通常、基板工程で製造することができ、連結部材140は、通常、半導体工程で製造することができるためである。
【0084】
絶縁層111a、111bの材料は、特に限定されない。例えば、絶縁物質が用いられることができる。この際、絶縁物質としては、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらの樹脂が無機フィラーと混合されるか、又は無機フィラーとともにガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)などの芯材に含浸された樹脂、例えば、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build−up Film)、FR−4、BT(Bismaleimide Triazine)などが用いられることができる。必要に応じては、感光性絶縁(Photo Imageable Dielectric:PID)樹脂を用いることもできる。
【0085】
配線層112a、112b、112cは、半導体チップ120の接続パッド122を再配線する役割を果たすことができる。配線層112a、112b、112cの形成物質としては、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などの導電性物質を用いることができる。配線層112a、112b、112cは、該当層の設計デザインに応じて、様々な機能を担うことができる。例えば、グラウンド(GrouND:GND)パターン、パワー(PoWeR:PWR)パターン、信号(Signal:S)パターンなどを含むことができる。ここで、信号(S)パターンは、グラウンド(GND)パターン、パワー(PWR)パターンなどを除いた各種信号、例えば、データ信号などを含む。また、ビアパッド、ワイヤーパッド、電気接続構造体パッドなどを含むことができる。
【0086】
ビア113a、113bは、互いに異なる層に形成された配線層112a、112b、112cを電気的に連結させ、その結果、コア部材110内に電気的経路を形成させる。ビア113a、113bも、形成物質としては、導電性物質を用いることができる。ビア113a、113bは、導電性物質で完全に充電されたものであってもよく、又は導電性物質がビアホールの壁面に沿って形成されたものであってもよい。また、テーパー状だけでなく、円筒状など公知の全ての形状が適用されることができる。第1ビア113aのためのホールを形成する際に、第1配線層112aのパッドの一部がストッパー(stopper)の役割を果たすことができるため、第1ビア113aは、上面の幅が下面の幅よりも大きいテーパー状であることが工程上有利であることができる。この場合、第1ビア113aは、第2配線層112bのパッドパターンと一体化されることができる。また、第2ビア113bのためのホールを形成する際に、第2配線層112bのパッドの一部がストッパー(stopper)の役割を果たすことができるため、第2ビア113bも、上面の幅が下面の幅よりも大きいテーパー状であることが工程上有利であることができる。この場合、第2ビア113bは、第3配線層112cのパッドパターンと一体化されることができる。
【0087】
その他の構成は、上述したファン−アウト半導体パッケージ100Aなどについての説明と実質的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0088】
図14a〜
図14dは、
図12のファン−アウト半導体パッケージ100Bの製造方法を概略的に示した工程図である。
【0089】
図14aを参照すると、先ず、支持層221の両面に銅箔222が配置されたキャリア基板220を設ける。それぞれの銅箔222は、複数の層で構成されることができる。次に、キャリア基板220の銅箔222をシード層として用いて電解又は無電解めっきで第1配線層112aを形成する。その後、ラミネート方法や塗布方法により第1絶縁層111aを形成し、レーザードリル及び/又は機械的ドリルやサンドブラストなどを用いて第1絶縁層111aにホールを形成した後、電解及び/又は無電解めっき工程により第2配線層112b及び第1ビア113aを形成する。続いて、第1絶縁層111a上に一つ以上のダミー構造体125を配置する。
【0090】
図14bを参照すると、次に、ラミネート方法や塗布方法により、第1絶縁層111a上にダミー構造体125などを覆う第2絶縁層111bを形成し、レーザードリル及び/又は機械的ドリルやサンドブラストなどを用いて第2絶縁層111bにホールを形成した後、電解及び/又は無電解めっき工程で第3配線層112c及び第2ビア113bを形成する。その後、キャリア基板220から、製造されたコア部材110を分離する。コア部材110を分離する際に、複数の層で構成された銅箔222が分離される可能性がある。分離後に、第1絶縁層111aの下面に残っている銅箔222をエッチング法で除去する。この際、第1配線層112aの下側が一部除去されて、第1絶縁層111aの下面と第1配線層112aの下面とが段差を有することができる。その後、コア部材110に貫通孔110Hを形成する。貫通孔110Hは、レーザードリル及び/又は機械的ドリルやサンドブラストなどを用いて形成することができる。
【0091】
図14cを参照すると、次に、コア部材110の下側に粘着フィルム231を付着する。粘着フィルム231は、エポキシ樹脂を含むテープなどであってもよい。その後、貫通孔110Hの粘着フィルム231上に半導体チップ120をフェイス−ダウンの形で付着する。続いて、粘着フィルム231上に封止材130をラミネート方法や塗布方法などで形成して、半導体チップ120などを封止する。
【0092】
図14dを参照すると、次に、粘着フィルム231を除去する。次に、粘着フィルム231を除去したコア部材110の下側に連結部材140を形成する。連結部材140は、PIDのラミネート方法や塗布方法で絶縁層141を形成し、絶縁層141に、フォトリソグラフィ方法でビアホールを形成し、電解めっきや無電解めっきで再配線層142及びビア143を形成する方法で形成することができる。次に、連結部材140上に、必要に応じて、公知の方法でパッシベーション層150、アンダーバンプ金属層160、及び電気接続構造体170などを形成する。また、封止材130の上側に開口部を形成する。一方、一連の過程は、パネルのレベルで行われることができ、この場合、ダイシング工程を行うと、一回の工程により多数のファン−アウト半導体パッケージ100Bを製造することができる。
【0093】
図15はファン−アウト半導体パッケージの他の一例を概略的に示した断面図である。
【0094】
図16は
図15のファン−アウト半導体パッケージをIII−III'線に沿って切って見た場合の概略的な平面図である。
【0095】
図面を参照すると、他の一例によるファン−アウト半導体パッケージ100Cは、上述した他の一例によるファン−アウト半導体パッケージ100Bのように、コア部材110が、第1絶縁層111aと、第1絶縁層111aに下面が露出するように埋め込まれた第1配線層112aと、第1絶縁層111aにおいて第1配線層112aが埋め込まれた側の反対側上に配置された第2配線層112bと、第1絶縁層111a上に配置され、第2配線層112bを覆う第2絶縁層111bと、第2絶縁層111b上に配置された第3配線層112cと、を含む。第1〜第3配線層112a、112b、112cは、接続パッド122と電気的に連結される。第1及び第2配線層112a、112bと第2及び第3配線層112b、112cはそれぞれ、第1及び第2絶縁層111a、111bを貫通する第1及び第2ビア113a、113bを介して電気的に連結される。
【0096】
但し、ダミー構造体125が連結部材140上に配置されて、第1絶縁層111aにより覆われる。すなわち、ダミー構造体125は、第1絶縁層111aに一面が露出するように埋め込まれる。
【0097】
その他の構成は、上述したファン−アウト半導体パッケージ100A、100Bなどについての説明と実質的に同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0098】
本発明において、「下側、下部、下面」などとは、添付の図面の断面を基準にファン−アウト半導体パッケージの実装面に向かう方向を意味し、「上側、上部、上面」などとはその反対方向を意味する。但し、これは説明の便宜上の方向を定義したもので、特許請求の範囲がこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。
【0099】
本発明において「連結される」というのは、直接的に連結された場合だけでなく、接着剤層などを介して間接的に連結された場合を含む概念である。また、「電気的に連結される」というのは、物理的に連結された場合と、連結されていない場合をともに含む概念である。なお、第1、第2などの表現は、一つの構成要素と他の構成要素を区分するために用いられるもので、該当する構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、本発明の範囲を外れずに、第1構成要素は第2構成要素と命名されることもでき、類似して第2構成要素は第1構成要素と命名されることもできる。
【0100】
本発明で用いられた「一例」又は「他の一例」という表現は、互いに同一の実施例を意味せず、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されるものである。しかしながら、上記提示された一例は、他の一例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明された事項が他の一例で説明されていなくても、他の一例でその事項と反対であるか矛盾する説明がない限り、他の一例に関連する説明であると理解されることができる。
【0101】
なお、本発明で用いられた用語は、一例を説明するために説明されたものであるだけで、本発明を限定しようとする意図ではない。このとき、単数の表現は文脈上明確に異なる意味でない限り、複数を含む。