特許第6569270号(P6569270)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6569270情報処理システムとその処理方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6569270
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】情報処理システムとその処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20190826BHJP
   G06F 3/048 20130101ALI20190826BHJP
【FI】
   H04N1/00 350
   G06F3/048 656A
【請求項の数】8
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-70898(P2015-70898)
(22)【出願日】2015年3月31日
(65)【公開番号】特開2016-192639(P2016-192639A)
(43)【公開日】2016年11月10日
【審査請求日】2018年3月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(72)【発明者】
【氏名】兼城 宗孝
【審査官】 花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−066130(JP,A)
【文献】 特開2012−118670(JP,A)
【文献】 特開平02−021363(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 3/01
3/048− 3/0489
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の箇所を含むページを表示制御する情報処理システムであって、
異なるページの箇所どうしの関連性を示す関連情報に従って、所定のページの箇所に関連するページを特定するページ特定手段と
前記所定のページの箇所と、前記特定された当該箇所に関連するページの存在を表示制御する表示制御手段
備えことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記ページ特定手段で特定されたページがある場合に、前記表示制御手段で所定のページの箇所と前記ページ特定手段で特定されたページとを合わせて表示制御することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記表示制御手段は、所定のページの箇所ごとに、前記特定された当該箇所に関連するページを表示制御することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ページ特定手段で特定されたページがある場合に、前記表示制御手段で所定のページの箇所と前記ページ特定手段で特定されたページの関連する箇所とを表示制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記関連するページの存在を表示制御された箇所に対して指示がされた場合に、前記表示制御手段で所定のページの箇所と前記ページ特定手段で特定されたページとを合わせて表示制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記箇所は、前記ページに表示する項目であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
複数の箇所を含むページを表示制御する情報処理システムの処理方法であって、
異なるページの箇所どうしの関連性を示す関連情報に従って、所定のページの箇所に関連するページを特定するページ特定ステップと
前記所定のページの箇所と、前記特定された当該箇所に関連するページの存在を表示制御する表示制御ステップ
を含ことを特徴とする処理方法。
【請求項8】
複数の箇所を含むページを表示制御する情報処理システムのプログラムであって、
前記情報処理システムを、
異なるページの箇所どうしの関連性を示す関連情報に従って、所定のページの箇所に関連するページを特定するページ特定手段と、
前記所定のページの箇所と、前記特定された当該箇所に関連するページの存在を表示制御する表示制御手
して機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連ページのデータを対比表示する情報処理システムとその処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えばファクシミリ送信する際に、送信する原稿の確認を行い、誤送信防止をする仕組みが開示されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、承認者に対して、送信対象とする書類とダミーの書類とを合わせて表示させ、選択させることで、承認者の誤承認を抑止する仕組みが開示されている。
また、特許文献2では、送信する原稿を全ページ確認することで送信できるようにすることで誤送信を防止することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−138408号公報
【特許文献2】特開2007−166201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、送信の際に、チェックをする仕組みは種々存在するが、原稿の内容を確認するには、効率的ではなかった。
特に、複数ページにわたる原稿や文書を確認する場合、現在表示されているページ以外のページを参照する必要が生じる。
【0006】
この時、ユーザは、現在表示されているページから、関連するページに戻り/進み、そのページを参照して、現在のページの妥当性を確認して、次のページの確認を行う作業を行うため、原稿や文書の確認が非効率となってしまっていた。
【0007】
そこで、本発明の目的は、所定のページの箇所に関連するページの存在を表示して文書の確認を効率化する仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的を達成するための複数の箇所を含むページを表示制御する情報処理システムであって、異なるページの箇所どうしの関連性を示す関連情報に従って、所定のページの箇所に関連するページを特定するページ特定手段と、前記所定のページの箇所と、前記特定された当該箇所に関連するページの存在を表示制御する表示制御手段とを備えことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、所定のページの箇所に関連するページの存在を表示して文書の確認を効率化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態の一例を示すシステム構成図である。
図2図1に示したチェック項目管理サーバ200に適用可能な情報処理装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
図3図1に示した複合機100のコントローラユニットのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図4図1に示した複合機100、チェック項目管理サーバ200の機能ブロック図である。
図5】本実施形態におけるチェック項目管理システムのFAX送信処理の一例を示すフローチャートである。
図6】本実施形態におけるチェック項目管理システムのページ確認処理の一例を示すフローチャートである。
図7】本実施形態におけるチェック項目管理システムの前チェック項目確認処理の一例を示すフローチャートである。
図8】本実施形態における認証を行うためのユーザ情報テーブル510の構成の一例を示す構成図である。
図9】本実施形態におけるチェック項目管理サーバのOCRテンプレートテーブル520の構成の一例を示す構成図である。
図10】本実施形態におけるチェック項目管理サーバの関連項目テーブル530の構成の一例を示す構成図である。
図11】本実施形態におけるチェック項目管理サーバのチェック項目テーブル540の構成の一例を示す構成図である。
図12】本実施形態におけるチェック項目管理サーバの関連項目一覧取得時の結合結果550の構成の一例を示す構成図である。
図13】複合機の認証画面の一例を示すイメージ図である。
図14】複合機のスキャン画面の一例を示すイメージ図である。
図15】複合機のスキャン処理中画面の一例を示すイメージ図である。
図16】複合機の各ページのチェック画面の一例を示すイメージ図である。
図17】複合機でのチェック受け付けた際の画面の一例を示すイメージ図である。
図18】複合機での次のチェック項目に遷移した際の画面の一例を示すイメージ図である。
図19】複合機での対比表示前の画面の一例を示すイメージ図である。
図20】複合機での対比表示指示画面の一例を示すイメージである。
図21】複合機での対比表示の画面の一例を示すイメージ図である。
図22】複合機での関連ページを表示させた場合の画面の一例を示すイメージ図である。
図23】複合機での送信指示する場合の画面の一例を示すイメージ図である。
図24】複合機での送信結果を表示する画面の一例を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明のチェック項目管理システム(情報処理システム)の構成の一例を示すシステム構成図である。
【0012】
図1は、1又は複数の複合機100、1又は複数のチェック項目管理サーバ200がローカルエリアネットワーク(LAN)10を介して接続される構成となっている。
【0013】
チェック項目管理サーバ200は、OCRテンプレートテーブル(後述する図9に示す)、関連項目テーブル(後述する図10に示す)、チェック項目テーブル(後述する図11に示す)を記憶し、複合機100からのスキャンデータの送信により、当該スキャンデータをOCRテンプレートを用いてOCR処理を行う。また、OCR処理の結果から各ページで必要なチェック項目をリスト化し、複合機100へ送信する。
【0014】
また、本実施形態のチェック項目管理システムは、上述した構成の1又は複数の複合機100,1又は複数のチェック項目管理サーバ200,LAN10を介して接続される構成の1又は複数のWANを介して接続される構成であってもよい。
【0015】
なお、本実施形態はスキャンデータのチェックを前提として説明するが、スキャンデータに限らず、各種文書を表示してチェックする構成であってもよい。そのため、複合機としての画像処理装置に限らず、クライアント端末としてのPCで文書を表示してチェックする構成であってもよい。
チェック項目管理サーバ200は、クラウド環境上のサーバであってもよい。
【0016】
以下、図2を用いて、図1に示したチェック項目管理サーバ200に適用可能な情報処理装置のハードウエア構成について説明する。
図2は、図1に示したチェック項目管理サーバ200に適用可能な情報処理装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【0017】
図2において、2001はCPUで、システムバス2004に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM2002あるいは外部メモリ2011には、CPU2001の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0018】
2003はRAMで、CPU2001の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU2001は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM2002あるいは外部メモリ2011からRAM2003にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0019】
また、2005は入力コントローラで、キーボード(KB)2009や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。2006はビデオコントローラで、CRTディスプレイ(CRT)2010等の表示器への表示を制御する。なお、図2では、CRT2010と記載しているが、表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて管理者が使用するものである。
【0020】
2007はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶する外部記憶装置(ハードディスク(HD))や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ2011へのアクセスを制御する。
【0021】
2008は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、図1に示したLAN10)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0022】
なお、CPU2001は、例えばRAM2003内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、CRT2010上での表示を可能としている。また、CPU2001は、CRT2010上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0023】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ2011に記録されており、必要に応じてRAM2003にロードされることによりCPU2001によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ2011に格納されており、これらについての詳細な説明も後述する。
【0024】
次に、図3を用いて、本発明の画像処理装置としての複合機100を制御するコントローラユニットのハードウエア構成について説明する。
図3は、図1に示した複合機100のコントローラユニットのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【0025】
図3において、3020はコントローラユニットで、画像入力デバイスとして機能するスキャナ3060や、画像出力デバイスとして機能するプリンタ3050と接続する一方、LAN(例えば、図1に示したLAN10)や公衆回線(WAN)(例えば、PSTNまたはISDN等)と接続することで、画像データやデバイス情報の入出力を行う。
【0026】
コントローラユニット3020において、3020はCPUで、システム全体を制御するプロセッサである。3002はRAMで、CPU3001が動作するためのシステムワークメモリであり、プログラムを記録するためのプログラムメモリや、画像データを一時記録するための画像メモリでもある。
【0027】
3003はROMで、システムのブートプログラムや各種制御プログラムが格納されている。3004は外部記憶装置(ハードディスクドライブ(HDD))で、システムを制御するための各種プログラム,画像データ等を格納する。
【0028】
3007は操作部インタフェース(操作部I/F)で、操作部(UI)3030とのインタフェース部であり、操作部3030に表示する画像データを操作部3030に対して出力する。また、操作部I/F3007は、操作部3030から本システム使用者が入力した情報(例えば、ユーザ情報等)をCPU3001に伝える役割をする。なお、操作部3030はタッチパネルを有する表示部を備え、該表示部に表示されたボタンを、ユーザが押下(指等でタッチ)することにより、各種指示を行うことができる。
【0029】
3005はネットワークインタフェース(Network I/F)で、ネットワーク(LAN)に接続し、データの入出力を行う。3006はモデム(MODEM)で、公衆回線に接続し、FAXの送受信等のデータの入出力を行う。
【0030】
3009は外部インタフェース(外部I/F)で、USB、IEEE1394,プリンタポート,RS−232C等の外部入力を受け付けるI/F部であり、本実施形態においては認証で必要となるICカードの読み取り用のカードリーダ3040が外部I/F部3009に接続されている。そして、CPU3001は、この外部I/F3009を介してカードリーダ3040によるICカードからの情報読み取りを制御し、該ICカードから読み取られた情報を取得可能である。尚、ICカードに限らず、ユーザを特定することが可能な記憶媒体であればよい。この場合、記憶媒体にはユーザを識別するための識別情報が記憶される。この識別情報は、記憶媒体の製造番号でも、ユーザが企業内で与えられるユーザコードであってもよい。
以上のデバイスがシステムバス3010上に配置される。
【0031】
3008はイメージバスインタフェース(IMAGE BUS I/F)であり、システムバス3010と画像データを高速で転送する画像バス3015とを接続し、データ構造を変換するバスブリッジである。
画像バス3015は、PCIバスまたはIEEE1394で構成される。画像バス3015上には以下のデバイスが配置される。
【0032】
3011はラスタイメージプロセッサ(RIP)で、例えば、PDLコード等のベクトルデータをビットマップイメージに展開する。3012はプリンタインタフェース(プリンタI/F)で、プリンタ3050とコントローラユニット3020を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。また、3013はスキャナインタフェース(スキャナI/F)で、スキャナ3060とコントローラユニット3020を接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。
【0033】
3014は画像処理部で、入力画像データに対し補正、加工、編集を行ったり、プリント出力画像データに対して、プリンタの補正、解像度変換等を行う。また、これに加えて、画像処理部3014は、画像データの回転や、多値画像データに対してはJPEG、2値画像データはJBIG、MMR、MH等の圧縮伸張処理を行う。
【0034】
スキャナ部3060は、原稿となる紙上の画像を照明し、CCDラインセンサで走査することで、ラスタイメージデータとして電気信号に変換する。原稿用紙は原稿フィーダのトレイにセットし、装置使用者が操作部3030から読み取り起動指示することにより、CPU3001がスキャナ3060に指示を与え、フィーダは原稿用紙を1枚ずつフィードし原稿画像の読み取り動作を行う。
【0035】
プリンタ部3050は、ラスタイメージデータを用紙上の画像に変換する部分であり、その方式は感光体ドラムや感光体ベルトを用いた電子写真方式、微少ノズルアレイからインクを吐出して用紙上に直接画像を印字するインクジェット方式等があるが、どの方式でも構わない。プリント動作の起動は、CPU3001からの指示によって開始する。なお、プリンタ部3050には、異なる用紙サイズまたは異なる用紙向きを選択できるように複数の給紙段を持ち、それに対応した用紙カセットがある。
【0036】
操作部3030は、LCD表示部を有し、LCD上にタッチパネルシートが貼られており、システムの操作画面を表示するとともに、表示してあるキーが押されるとその位置情報を操作部I/F3007を介してCPU3001に伝える。また、操作部3030は、各種操作キーとして、例えば、スタートキー、ストップキー、IDキー、リセットキー等を備える。
【0037】
ここで、操作部3030のスタートキーは、原稿画像の読み取り動作を開始する時などに用いる。スタートキーの中央部には、緑と赤の2色LEDがあり、その色によってスタートキーが使える状態にあるかどうかを示す。また、操作部3030のストップキーは、稼働中の動作を止める働きをする。また、操作部3030のIDキーは、使用者のユーザIDを入力する時に用いる。リセットキーは、操作部からの設定を初期化する時に用いる。
【0038】
カードリーダ3040は、CPU3001からの制御により、ICカード(例えば、ソニー社のフェリカ(FeliCa)(登録商標))内に記憶されている情報を読み取り、該読み取った情報を外部I/F3009を介してCPU3001へ通知する。
【0039】
次に、図4を用いて、本発明の複合機100と、チェック項目管理サーバ200の機能ブロック図について説明する。
尚、各機能ブロックが処理する詳細な制御については、後述するフローチャートにて説明する。
関連情報記憶部401は、文書のページ間を関連付ける関連情報を記憶する機能部である。関連情報は、各ページに対応付くチェック項目である。
【0040】
表示部402は、所定のページを表示する機能部である。当該表示部402は、現在表示されているページと、後述のページ特定部403で特定されたページとをまとめて表示する機能部である。また、表示されている所定のページのチェック項目を表示する機能部である。さらに、チェック項目に対応するページ内の箇所を強調表示する機能部である。
【0041】
ページ特定部403は、表示部で表示したページから他のページへ遷移する場合、関連情報に従って、関連するページを特定する機能部である。また、表示部402で指定されているチェック項目に従って、関連するページを特定する機能部である。
チェック指示受付部404は、チェック項目へユーザによるチェック指示を受け付ける機能部である。
出力部405は、チェック指示受付部404により、複数のページのチェック項目へチェック指示がされた場合に、文書を出力する機能部である。
決定部406は、文書としてのスキャンデータを解析して、各ページのチェック項目を決定する機能部である。
以下、本実施形態におけるチェック項目管理システムの全体の流れ(概略)を説明する。
【0042】
複合機100は、カードリーダ3040により読み取り可能なICカードを検地すると、該ICカード内の個人認証情報を読み取り、読み取った個人認証情報で認証を行う。
【0043】
複合機100で認証が行われた後(ログイン後)、スキャナ部3060で紙文書がスキャンされると、スキャンデータがチェック項目管理サーバ200に送信され、チェック項目管理サーバ200でOCR処理を実行する。
【0044】
OCR処理の実行結果を基にOCRテンプレートテーブル520、チェック項目テーブル540に問合せを行い、該スキャンデータのチェック項目のリストを作成する。この時、各ページに対応付くチェック項目のリストが作成される。
【0045】
作成したチェック項目のリストとスキャンデータに対応する各ページの表示画像(サムネイル画像)を複合機100に送信する。複合機100でチェック項目のリストが受信されると、チェック項目のリストに含まれる座標情報(後述する544、545,546、547に示す)を基に操作部3030にスキャンデータのサムネイル画像、チェック項目のリストを表示する。また、スキャンデータのサムネイル画像において、該チェック項目を暗転表示することで、強調表示をする。
【0046】
ユーザによってリストからチェック項目がチェックされ、チェック項目のリストすべてにチェックが入ると、操作部3030においてグレーアウトして選択できないようにしていた送信ボタンが選択できるようになる。ユーザによって送信ボタンが押下されると、送信対象の宛先へFAX送信が行われる。
【0047】
なお、FAX送信するために、複合機100でFAX番号などの送信先が入力されることは言うまでもない。FAX送信は、複合機100又はチェック項目管理サーバの何れで送信する処理を行ってもよい。また、FAX送信に限らず、メール送信や所定のサーバへのファイル格納などの出力処理であってもよい。
【0048】
次に、各フローチャートを用いて、本実施形態の詳細な処理説明をする。なお、各ステップは、各装置のCPUが実行するものとする。
以下、図5を参照して、本実施形態のチェック項目管理システムにおけるFAX送信処理について説明する。
【0049】
図5ではスキャンデータのFAX送信処理について説明する。本処理は複合機100、チェック項目管理サーバ200にて実施され、複合機に備えられる「ユーザ情報管理」ボタン(不図示)を押下すると、ユーザ認証画面が表示される。(図13
【0050】
ステップS101では、ユーザ認証画面(図13)にてカードリーダ3040により読み取り可能なICカードを検知すると、ICカードに含まれるユーザ名、パスワード、ユーザ認証先を取得する。
【0051】
ステップS102では、取得したユーザ名、パスワードを図8のユーザ情報テーブル510で照合し、該当するデータが存在する場合、認証処理を実行する。認証が成功した場合に、複合機100へログインを行い、複合機の利用を許可する。
【0052】
ステップS103では、ユーザ操作により、スキャナ部3060に紙文書がセットされ、図14のFAX送信画面の「スキャン」ボタン(321)が押下されると、スキャンが開始される。
【0053】
ステップS104では、スキャナ部3060にセットされた紙文書のスキャンデータを作成する。以降ステップS105からステップS110が行われる間、操作部3030上には、処理中であることがユーザに分かるようにメッセージを表示する。(図15
【0054】
ステップS105では、作成したスキャンデータをチェック項目管理サーバ200に送信する。ステップS106では複合機100から送信されたスキャンデータをチェック項目管理サーバ200が受信する。
【0055】
ステップS107では、受信したスキャンデータとOCRテンプレートテーブル(図9)に登録されているテンプレートIDとの照合を行う。すなわち、スキャンデータを解析して、各ページのチェック項目を決定する処理である。
【0056】
具体的には、スキャンデータの所定の領域から、該当するテンプレートID521を抽出し、抽出されたテンプレートID521に該当するチェック項目IDリスト522を取得する。もし、該当するテンプレートID521がひとつも存在しない場合は、エラー通知を複合機100に送信する。
なお、テンプレートIDの特定では、フォーム認識を行い、フォーム認識した結果得られるフォーム情報からテンプレートIDを特定してもよい。
これにより、各ページでチェックする項目が決定する。
【0057】
ステップS108では、チェック項目テーブル540から該チェック項目IDを取得し、チェック項目リストを作る(550)。チェック項目リストは、スキャンデータ単位で生成されるが、ページに対応するように構成されている。これにより、所定のページを表示した際に、そのページに関連するチェック項目が一覧表示される。チェック項目リスト550では、関連IDテーブルから関連名を取得して、558へ追加する。
【0058】
すなわち、520、530、540は、ページ間を関連付ける関連情報の一例を示すものである。なお、テンプレートIDで関連付けをしておき、ページ間を関連付けるようにしてもよい。例えば、Tmplt_0001_1とTmplt_0001_2が関連付いている場合、図9のTmplt_0001_2のページからTmplt_0001_1のページへ遷移する際には、対比表示する。
【0059】
ステップS109では、OCR後のスキャンデータから作成したページ情報(各ページのサムネイル画像、ページ番号)、各ページのチェック項目リストから作成した強調表示領域情報を複合機100に送信する。チェック項目リストにはページ情報に対応する座標情報、X開始(544)、X終了(545)、Y開始(546)、Y終了(547)を持ち、座標の始点、終点の領域を強調表示することに用いることができる。
ステップS110では、ページ情報、強調表示領域情報を複合機100が受信する。
【0060】
ステップS111では、ページ確認(後述する図6に示す)を行う。すべてのページにおいてチェック項目にチェックがされる(図6)と、「送信」ボタン411が押下できるようになる。(図23
【0061】
ステップS112では、ユーザ操作により図23のFAX送信画面の「送信」ボタン411が押下されると、ステップS113にて該送信先にFAX送信が行われる。すなわち、複数ページのデータのチェック項目へチェック指示がされた場合に、データを出力する処理である。
なお、上述したように、FAX送信処理はチェック項目管理サーバ200または、別のFAXサーバで処理させるように構成してもよい。
【0062】
FAX送信が行われると操作部3030にFAX送信が完了したことが分かるようにメッセージを表示する。(図24)ユーザ操作により「ログアウト」ボタン421が押下されるとログアウトを行う。
ステップS112において「送信」ボタンを押下しない場合は、ユーザ操作又は自動で、ログアウトを実行する。
【0063】
以下、図6を参照して、本実施形態のチェック項目管理システムにおけるページ確認処理について説明する。
【0064】
図6ではスキャンデータのページ確認処理について説明する。本処理は前述ステップS110において、複合機100が受信したチェック項目、ページ情報、強調表示領域情報を基にユーザ操作によって行われるページ確認処理である。
【0065】
ステップS201では、チェックするページ341、プレビュー領域342、チェック項目343、強調表示領域344が表示される(図16)。すなわち、所定のページのデータを表示する表示処理である。また、表示されている所定のページのチェック項目を表示する処理である。なお、図16で345にチェックがされると、図17のようにチェックが入力表示される。
【0066】
チェックするページ341は図5にてスキャンされたスキャンデータのページ数(番号)と対応している。この時、チェック項目に関連IDを有する場合には、関連文書がある旨を識別表示する(346)。346に対応するボタンは、図19の377であり、対比表示も可能である。
【0067】
関連文書の識別表示は、各ページのチェック項目を表示する際に、チェック項目IDをチェック項目管理サーバ200へ送信することで実現可能である。また、関連するチェック項目があることを示すフラグをS110で受信の際に取得することで実現してもよい。
【0068】
本実施形態では3枚スキャンしている例を挙げているが、これに限定する必要はない。プレビュー領域342は図5にてスキャンされたスキャンデータのサムネイル画像となっている。複合機100でスキャンされたスキャンデータからチェック項目管理サーバ200でサムネイル画像は作成される。
【0069】
チェック項目343は前述のチェック項目テーブル541から取得したチェック項目リストのチェック項目名を表示している。現在チェックが必要な項目がユーザに分かるように暗転表示している。325へチェック操作を受け付けると、次のチェック項目へ遷移し、チェック対象のチェック項目が強調表示される。また、遷移したチェック項目に対応する座標値を元に、サムネイル画像の対応箇所(領域)が強調表示される。
【0070】
ステップS202では、サムネイル画像上で確認しなければならない領域を強調表示する。強調表示する領域は前述の座標情報に基づいて特定し、該領域を暗転表示する。
【0071】
ステップS203では、ユーザ操作によるチェック345の押下の受け付けがあったかを判定する。押下の受け付けがあったと判定されるとステップS204へ処理を移す。チェック345の押下の受け付けがなかったと判定された場合、他の指示によりステップS207へ処理を移す。すなわち、チェック項目へユーザによるチェック指示を受け付ける処理である。
【0072】
ステップS204は、ステップS203においてユーザ操作によってチェック345が押下され、他にチェック345が押下されていない項目があるかを確認する。残りがあればステップS205へ処理を移し、残りがなければステップS206へ処理を移す。
【0073】
ステップS205は、押下されたチェック345の次のチェック361を暗転表示する。(図18)暗転表示後、ステップS201を行い、ページ341、プレビュー領域342、チェック項目343、強調表示領域344を再表示する。
ステップS206では、チェック項目すべてが押下されていると「送信」ボタン411をアクティブ化する。
【0074】
ステップS207では、既にチェックがされた項目に対して、再度操作指示(選択)があったか否か関否かを判定する。再度操作指示があった場合には、ステップS208へ処理を移す。処理を終了する場合には、ログアウト操作などにより処理を終了する。
【0075】
なお、本実施形態では、再度操作指示を受け付けることで、対比表示する構成としたが、関連文書を示すボタン377を押下した場合に、対比表示に移行するようにすることも可能である。
ステップS208は図7の説明で後述する。
ステップS209は図7の処理が終わったあと、ページ確認処理を続行する場合行う。続行する場合はステップS203へ処理を移す。
【0076】
以下、図7を参照して、本実施形態のチェック項目管理システムにおける前チェック項目確認処理について説明する。図7では、ページ確認処理(図6)が途中まで進んでいる例を用いて説明する(図19)。
【0077】
なお、本実施形態では、前のページに関連項目がある場合には、対比表示する実施形態としたが、現在表示されているページより後ろのページに関連項目がある場合に対比表示する形態としてもよい。
図7では既にチェック済みで前のページのチェック345に対応する項目を、図19の画面で確認したい場合の処理の流れを説明する。
【0078】
ステップS301では、現在表示されているページで、既にチェックを付けたチェック371、チェック372、チェック373のいずれかをユーザ操作により選択する。現在チェック中のチェック374および未チェックのチェック375、チェック376を選択した場合は、比較表示は行わないものとする。以降はチェック371を選択した例を用いて説明する。
ステップS302では、選択されたチェック371のチェック項目ID541をチェック項目管理サーバ200に送信する。
ステップS303では、複合機100より送信されたチェック項目ID541をチェック項目管理サーバ200が受信する。
【0079】
ステップS304では、チェック項目ID541を用いてチェック項目テーブル(図11)に問合せを行い、同じ関連ID543を持つ行があるか確認する。ある場合はステップS305へ処理を移し、ない場合はステップS306を行う。すなわち、ユーザにより指定されたチェック項目に従って、関連するページを特定する処理である。
【0080】
ステップS305では、関連項目テーブル(図10)、チェック項目テーブル(図11)に問合せを行い、同じ関連ID543を持つ行を取得する。その取得結果の一例がチェック項目、関連項目結合結果(図12)となる。すなわち、チェック項目が選択されることで、現在表示されているページから他のページへ遷移する場合、関連情報に従って、表示されているページに関連するページを特定する特定処理である。
【0081】
ステップS306では、結合結果(図12)を用いてOCRテンプレートテーブル(図9)に問合せを行う。結合結果(図12)のチェック項目ID551を持つテンプレートID521を取得する。その取得結果で現在表示されているページと異なるページに対象のチェック項目が含まれているか否かを判定する。異なるページに対象のチェック項目があり、対比表示可能な場合、ステップS307へ処理を移す。異なるページに対象のチェック項目がない場合には、ステップS308へ処理を移す。
ステップS307では、ステップS306の問合せ結果を用いて対比表示用するページのスキャンデータを取得する。
ステップS308では、ステップS307で取得したスキャンデータを基に対比表示用のサムネイル画像を作成する。
【0082】
ステップS309では、サムネイル画像と、ページ数を含む問合せ結果を複合機100に送信する。なお、ステップS306で対比表示できない場合、対比表示できない旨の結果である問合せ結果を送信する。
【0083】
ステップS310では、チェック項目管理サーバ200から送信された問合せ結果を複合機100が受信する。受信した結果を表示する。対比表示可能な場合には、図20の画面を表示する。対比可能でない場合には、処理を終了する。
【0084】
なお、ステップS303〜ステップS309は、チェック項目管理サーバで実行するようにしたが、各種テーブルを複合機100に取込、複合機100で関連項目があるか、対比表示可能かの判断を行い、対比表示させるようにすることも可能である。
すなわち、各ステップに対応する手段は、情報処理システムとして備える構成とすることができることは言うまでもない。
【0085】
ステップS311では、ユーザ操作により「対比表示」ボタン381が押下された場合、ステップS312を行う。「キャンセル」ボタン382が押下された場合、前チェック項目確認処理(図7)を終了する。
【0086】
ステップS312では、ユーザ操作により「対比表示」ボタン381が押下されると、受信したページのサムネイル画像を操作部3030に対比表示する(図21)。すなわち、現在表示されているページと、ステップS307で特定されたページとをまとめて表示する処理である。
【0087】
図21の391は、現在表示されていたページのサムネイル画像で、392は、関連項目を有するページのサムネイル画像である。それぞれの画像で、関連項目として特定された領域が強調表示される。また、それぞれのページのページ数が対応付いて表示されている。
これにより関連するチェック項目を有するページがまとめて確認できるため、内容の確認を効率化できると共に、誤送信防止を行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、2ページ分を対比表示したが、これに限ることはない。
【0088】
ステップS313では、ユーザ操作により通常表示したいページを選択する。ページ391が選択された場合は、ステップS314へ処理を移し、ページ392が選択された場合は、ステップS315へ処理を移す。
ステップS314では、選択された現在チェック中のページのサムネイル画像を表示する(図19)。
【0089】
ステップS315では、選択された関連ページのサムネイル画像を表示する(図22)。ここで、既にチェック済みのため、全てのチェックがチェック済み状態となっている。
【0090】
本実施形態では1ファイル複数ページにわたるスキャンデータとして説明したが、1帳票1ファイルとして、複数のファイルを一括して読み込んで、それぞれのファイルをチェックする構成であってもよい。
【0091】
以上、本実施形態によれば、関連するページを表示して文書の確認を効率化することができる。
【0092】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0093】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0094】
また、本発明におけるプログラムは、図5図7に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体は図5図7の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは図5図7の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0095】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0096】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0097】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0098】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0099】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0100】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0101】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0102】
100 複合機
200 チェック項目管理サーバ
2001 CPU
2002 RAM
3001 CPU
3002 RAM
図1
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