特許第6569749号(P6569749)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6569749エレベーターの改修支援装置およびエレベーターの改修方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6569749
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】エレベーターの改修支援装置およびエレベーターの改修方法
(51)【国際特許分類】
   B66B 7/00 20060101AFI20190826BHJP
【FI】
   B66B7/00 K
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-32029(P2018-32029)
(22)【出願日】2018年2月26日
(65)【公開番号】特開2019-147642(P2019-147642A)
(43)【公開日】2019年9月5日
【審査請求日】2018年4月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】武澤 真治
(72)【発明者】
【氏名】橋本 吉顕
【審査官】 土田 嘉一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−137876(JP,A)
【文献】 特開2017−065905(JP,A)
【文献】 特開平11−349254(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベーターにおいて、既設の制御ケーブルまたは既設の制御盤と新設の機器とを電気的に接続する変換器と、
前記エレベーターの機械室の電源と新設の機器とを電気的に接続する電源供給器と、
を備え、
前記電源供給器は、前記エレベーターのかごの天井において、前記エレベーターのかごの天井に設けられており前記機械室の電源と電気的に接続されたドラムと電気的に接続し、前記エレベーターのかごの天井に設けられた新設の天井機器を電気的に接続するエレベーターの改修支援装置。
【請求項2】
前記変換器は、前記エレベーターのかごにおいて前記既設の制御ケーブルと新設の天井機器とを電気的に接続する請求項1に記載のエレベーターの改修支援装置。
【請求項3】
前記変換器は、前記エレベーターの機械室において前記既設の制御盤と新設のガバナースイッチとを電気的に接続する請求項1に記載のエレベーターの改修支援装置。
【請求項4】
前記変換器は、前記エレベーターの機械室において前記既設の制御盤と錠スイッチに接続された新設のハーネスケーブルとを電気的に接続する請求項1に記載のエレベーターの改修支援装置。
【請求項5】
前記エレベーターの改修時において、前記エレベーターのかごの天井に設けられた新設のファンを遮蔽するファンカバー、
を備えた請求項1から請求項のいずれか1項に記載のエレベーターの改修支援装置。
【請求項6】
エレベーターにおいて、既設の制御ケーブルまたは既設の制御盤と新設の機器とを変換器を介して電気的に接続する新設機器仮設工程と、
前記エレベーターの機械室の電源と新設の機器とを電源供給器を介して電気的に接続する新設機器電源供給工程と、
を備え、
前記新設機器電源供給工程は、
前記エレベーターのかごの天井において、前記エレベーターのかごの天井に設けられており前記機械室の電源と電気的に接続されたドラムと電源供給器とを電気的に接続し、前記エレベーターのかごの天井に設けられた新設の天井機器と前記電源供給器とを電気的に接続する天井機器電源供給工程を含むエレベーターの改修方法。
【請求項7】
前記新設機器仮設工程は、
前記エレベーターのかごにおいて前記既設の制御ケーブルと新設の天井機器とを変換器を介して電気的に接続する天井機器仮設工程、
を含む請求項に記載のエレベーターの改修方法。
【請求項8】
前記新設機器仮設工程は、
前記エレベーターの機械室において前記既設の制御盤と新設のガバナースイッチとを変換器を介して電気的に接続するガバナースイッチ仮設工程、
を含む請求項または請求項に記載のエレベーターの改修方法。
【請求項9】
前記新設機器仮設工程は、
前記エレベーターの機械室において前記既設の制御盤と錠スイッチに接続された新設のハーネスケーブルとを変換器を介して電気的に接続する錠スイッチ仮設工程、
を含む請求項から請求項のいずれか1項に記載のエレベーターの改修方法。
【請求項10】
前記エレベーターの改修時において、前記エレベーターのかごの天井に設けられた新設のファンをファンカバーで遮蔽するファン遮蔽工程、
を備えた請求項から請求項のいずれか1項に記載のエレベーターの改修方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベーターの改修支援装置およびエレベーターの改修方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、エレベーターの改修方法を開示する。当該改修方法によれば、エレベーターの改修の途中において、エレベーターを一時的に運行することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−206196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の改修方法においては、既設の制御盤と新設の機器とを一時的に接続する必要がある。このため、既設の制御盤と新設の機器との接続に苦慮することもある。
【0005】
この発明は、上述の課題を解決するためになされた。この発明の目的は、エレベーターの改修の途中において、エレベーターの一時的な運行を容易に設定することができるエレベーターの改修支援装置および改修方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエレベーターの改修支援装置は、エレベーターにおいて、既設の制御ケーブルまたは既設の制御盤と新設の機器とを電気的に接続する変換器と、前記エレベーターの機械室の電源と新設の機器とを電気的に接続する電源供給器と、を備え、前記電源供給器は、前記エレベーターのかごの天井において、前記エレベーターのかごの天井に設けられており前記機械室の電源と電気的に接続されたドラムと電気的に接続し、前記エレベーターのかごの天井に設けられた新設の天井機器を電気的に接続する
【0007】
この発明に係るエレベーターの改修方法は、エレベーターにおいて、既設の制御ケーブルまたは既設の制御盤と新設の機器とを変換器を介して電気的に接続する新設機器仮設工程と、前記エレベーターの機械室の電源と新設の機器とを電源供給器を介して電気的に接続する新設機器電源供給工程と、を備え、前記新設機器電源供給工程は、前記エレベーターのかごの天井において、前記エレベーターのかごの天井に設けられており前記機械室の電源と電気的に接続されたドラムと電源供給器とを電気的に接続し、前記エレベーターのかごの天井に設けられた新設の天井機器と前記電源供給器とを電気的に接続する天井機器電源供給工程を含む
【発明の効果】
【0008】
これらの発明によれば、既設の制御ケーブルまたは既設の制御盤と新設の機器とは、変換器を介して一時的に電気的に接続される。このため、エレベーターの改修の途中において、エレベーターの一時的な運行を容易に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置が適用されるエレベーターの構成図である。
図2】実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置が適用されるエレベーターの改修時の構成図である。
図3】実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置が適用されるエレベーターの改修時の構成図である。
図4】実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置が適用されるエレベーターの改修時の構成図である。
図5】実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置の天井機器用変換器の外観図である。
図6】実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置のガバナースイッチ用変換器の外観図である。
図7】実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置の錠スイッチ用変換器の外観図である。
図8】実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置のかご内作業用電源供給器の外観図である。
図9】実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置のピット作業用電源供給器の外観図である。
図10】実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置が適用されるエレベーターのファンの外観図である。
図11】実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置が適用されるエレベーターのファンカバーに覆われたファンの外観図である。
図12】実施の形態2におけるエレベーターの改修支援装置が適用されるエレベーターの構成図である。
図13】実施の形態2におけるエレベーターの改修支援装置の機械室側電源供給器の外観図である。
図14】実施の形態2におけるエレベーターの改修支援装置のかご側電源供給器の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
【0011】
実施の形態1.
図1は実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置が適用されるエレベーターの構成図である。
【0012】
図1のエレベーターにおいて、昇降路1は、建築物の各階を貫く。機械室2は、昇降路1の直上に設けられる。複数の乗場3の各々は、建築物の各階に設けられる。複数の乗場3の各々は、昇降路1に対向する。複数の乗場ドア4の各々は、複数の乗場3の出入口の各々に設けられる。
【0013】
かご5は、昇降路1の内部に設けられる。かごドア6は、かご5の出入口に設けられる。天井機器7は、かご5の天井に設けられる。例えば、天井機器7として、照明7aが設けられる。例えば、天井機器7として、ファン7bが設けられる。例えば、天井機器7として、救出口スイッチ7cが設けられる。吊り合いおもり8は、昇降路1の内部に設けられる。
【0014】
コンセント9は、機械室2の内部に設けられる。巻上機10は、機械室2の内部に設けられる。巻上機10は、綱車11を備える。そらせ車12は、機械室2の内部に設けられる。主索13は、綱車11とそらせ車12とに巻き掛けられる。主索13の一側は、かご5を支持する。主索13の他側は、吊り合いおもりを支持する。
【0015】
ガバナー14は、上側滑車15と下側滑車16と調速ロープ17と停止装置18とを備える。
【0016】
上側滑車15は、機械室2の内部に設けられる。下側滑車16は、昇降路1の底部に設けられる。調速ロープ17は、上側滑車15と下側滑車16に無端状に巻き掛けられる。停止装置18は、機械室2の内部に設けられる。停止装置18は、上側滑車15に隣接する。
【0017】
複数の錠スイッチ19の各々は、複数の乗場3の出入口の各々に設けられる。
【0018】
ピット灯20は、昇降路1の底部に設けられる。
【0019】
制御盤21は、機械室2に設けられる。
【0020】
ハーネスケーブル22は、複数の錠スイッチ19の各々と制御盤21とを電気的に接続する。ハーネスケーブル22は、ピット灯20と制御盤21とを電気的に接続する。
【0021】
制御ケーブル23は、天井機器7と制御盤21とを電気的に接続する。
【0022】
次に、図2から図4を用いて、エレベーターの改修方法の概要を説明する。
図2から図4は実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置が適用されるエレベーターの改修時の構成図である。
【0023】
図2に示されるように、エレベーターの改修の1日目では、昇降路1において、作業者は、図示されない新設のインターホンケーブルを仮に吊るす。作業者は、新設のハーネスケーブル24を仮に吊るす。作業者は、新設の制御ケーブル25を仮に吊るす。
【0024】
かご5において、作業者は、新設の天井機器26を取り付ける。例えば、新設の天井機器26として、新設の照明26aが設けられる。例えば、新設の天井機器26として、新設のファン26bが設けられる。例えば、新設の天井機器26として、新設の救出口スイッチ26cが設けられる。作業者は、既設の制御ケーブル23と新設の天井機器26とを天井機器用変換器27を介して電気的に接続する。
【0025】
機械室2において、作業者は、既設の制御盤21と新設のガバナースイッチ28とをガバナースイッチ用変換器29を介して電気的に接続する。
【0026】
1日目の作業の終了後においては、既設の制御盤21は、既設の巻上機10と新設の天井機器26と新設のガバナースイッチ28とを利用してエレベーターを運行する。
【0027】
図3に示されるように、エレベーターの改修の2日目では、昇降路1において、作業者は、新設のハーネスケーブル24を複数の錠スイッチ19とピット灯20とに電気的に接続する。
【0028】
機械室2において、作業者は、既設の制御盤21と図示されない新設の客先インターホンとを図示されない客先インターホン用変換器を介して電気的に接続する。作業者は、既設の制御盤21と新設のハーネスケーブル24とを錠スイッチ用変換器30を介して電気的に接続する。
【0029】
2日目の作業の終了後においては、既設の制御盤21は、既設の巻上機10と新設の天井機器26と新設のガバナースイッチ28と新設の客先インターホンとを利用してエレベーターを運行する。この際、既設の制御盤21は、複数の錠スイッチ19から新設のハーネスケーブル24と錠スイッチ用変換器30とを介して受信した信号に基づいて乗場ドア4の開閉状態を把握する。
【0030】
図4に示されるように、エレベーターの改修の3日目では、昇降路1において、作業者は、既設のハーネスケーブル22と既設の制御ケーブル23とを撤去する。
【0031】
かご5において、作業者は、ファンカバー31で新設のファン26bを覆う。作業者は、ドラム32を設置する。作業者は、ドラム32のケーブルと新設の天井機器26とをかご内作業用電源供給器33を介して電気的に接続する。
【0032】
機械室2において、作業者は、機械室2のコンセント9とドラム32のケーブルとを電気的に接続する。作業者は、機械室2のコンセント9と新設のハーネスケーブル24とをピット作業用電源供給器34を介して電気的に接続する。作業者は、図4においては図示されない既設の巻上機10を撤去する。作業者は、図4においては図示されない既設の制御盤21を撤去する。作業者は、新設の巻上機35を設置する。作業者は、新設の制御盤36を設置する。
【0033】
この状態においては、新設の天井機器26は、ドラム32のケーブルを介して電源の供給を受ける。かご5において、作業者は、照明7aを点灯させた状態で作業を行う。作業者は、ファン7bを動作させた状態で作業を行う。
【0034】
また、ピット灯20は、新設のハーネスケーブル24を介して電源の供給を受ける。昇降路1の底部において、作業者は、ピット灯20を点灯させた状態で作業を行う。
【0035】
かご5での作業および昇降路1の底部での作業の終了後、かご5において、作業者は、新設の制御ケーブル23と新設の天井機器26とを電気的に接続する。機械室2において、作業者は、新設のハーネスケーブル24と新設の制御盤36とを電気的に接続する。
【0036】
図示されないが、4日目において、作業者は、監視盤の設置、高速調整、検査等を行って作業を終了する。
【0037】
4日目の作業の終了後においては、新設の制御盤36は、新設の巻上機35と新設の天井機器26と新設のガバナースイッチ28と新設の客先インターホンを利用してエレベーターを運行する。
【0038】
次に、図5を用いて、天井機器用変換器27を説明する。
図5は実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置の天井機器用変換器の外観図である。
【0039】
図5に示されるように、天井機器用変換器27は、既設側接続部27aと新設側接続部27bと接続中継部27cとを備える。
【0040】
既設側接続部27aは、既設の制御ケーブル23と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、既設側接続部27aは、複数のターミナル端子である。当該複数のターミナル端子の各々は、既設のターミナルを介して既設の制御ケーブル23と電気的に接続し得るように設けられる。
【0041】
新設側接続部27bは、新設の天井機器26と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、新設側接続部27bは、複数のコネクタである。当該複数のコネクタの各々は、対応した機器のコネクタと電気的に接続し得るように設けられる。
【0042】
接続中継部27cは、既設側接続部27aと新設側接続部27bとを電気的に接続し得るように設けられる。例えば、接続中継部27cは、ケーブルである。
【0043】
次に、図6を用いて、ガバナースイッチ用変換器29を説明する。
図6は実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置のガバナースイッチ用変換器の外観図である。
【0044】
図6に示されるように、ガバナースイッチ用変換器29は、既設側接続部29aと新設側接続部29bと接続中継部29cとを備える。
【0045】
既設側接続部29aは、既設の制御盤21と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、既設側接続部29aは、複数のターミナル端子である。当該複数のターミナル端子の各々は、既設の制御盤21と電気的に接続し得るように設けられる。
【0046】
新設側接続部29bは、新設のガバナースイッチ28と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、新設側接続部29bは、コネクタである。当該コネクタは、新設のガバナースイッチ28のコネクタと電気的に接続し得るように設けられる。
【0047】
接続中継部29cは、既設側接続部29aと新設側接続部29bとを電気的に接続し得るように設けられる。例えば、接続中継部29cは、ケーブルである。
【0048】
次に、図7を用いて、錠スイッチ用変換器30を説明する。
図7は実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置の錠スイッチ用変換器の外観図である。
【0049】
図7に示されるように、錠スイッチ用変換器30は、既設側接続部30aと新設側接続部30bと接続中継部30cとを備える。
【0050】
既設側接続部30aは、既設の制御盤21と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、既設側接続部30aは、複数のターミナル端子である。当該複数のターミナル端子の各々は、既設の制御盤21と電気的に接続し得るように設けられる。
【0051】
新設側接続部30bは、新設のハーネスケーブル24と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、新設側接続部30bは、コネクタである。当該コネクタは、新設のハーネスケーブル24のコネクタと接続し得るように設けられる。
【0052】
接続中継部30cは、既設側接続部30aと新設側接続部30bとを電気的に接続し得るように設けられる。例えば、接続中継部30cは、ケーブルである。
【0053】
次に、図8を用いて、かご内作業用電源供給器33を説明する。
図8は実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置のかご内作業用電源供給器の外観図である。
【0054】
図8に示されるように、かご内作業用電源供給器33は、電源側接続部33aと機器側接続部33bと接続中継部33cとを備える。
【0055】
電源側接続部33aは、ドラム32のケーブルと電気的に接続し得るように設けられる。例えば、電源側接続部33aは、電源プラグである。当該電源プラグは、ドラム32のケーブルのコンセントと電気的に接続し得るように設けられる。
【0056】
機器側接続部33bは、新設の天井機器26と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、機器側接続部33bは、複数のコネクタである。当該複数のコネクタの各々は、対応した機器に接続し得るように設けられる。
【0057】
接続中継部33cは、電源側接続部33aと機器側接続部33bとを電気的に接続し得るように設けられる。例えば、接続中継部33cは、ケーブルである。
【0058】
次に、図9を用いて、ピット作業用電源供給器34を説明する。
図9は実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置のピット作業用電源供給器の外観図である。
【0059】
図9に示されるように、ピット作業用電源供給器34は、電源側接続部34aと機器側接続部34bと接続中継部34cとを備える。
【0060】
電源側接続部34aは、機械室2の電源と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、電源側接続部34aは、電源プラグである。当該電源プラグは、機械室2のコンセント9と電気的に接続し得るように設けられる。
【0061】
機器側接続部34bは、新設のハーネスケーブル24と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、機器側接続部34bは、コネクタである。当該コネクタは、新設のハーネスケーブル24のコネクタと接続し得るように設けられる。
【0062】
接続中継部34cは、電源側接続部34aと機器側接続部34bとを電気的に接続し得るように設けられる。例えば、接続中継部は、ケーブルである。
【0063】
次に、図10図11とを用いて、ファン7bとファンカバー31とを説明する。
図10は実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置が適用されるエレベーターのファンの外観図である。図11は実施の形態1におけるエレベーターの改修支援装置が適用されるエレベーターのファンカバーに覆われたファンの外観図である。
【0064】
図10に示されるように、新設のファン726bは、回転部Aを備える。回転部Aは、外部に露出する。図11に示されるように、例えば、ファンカバー31は、網状に形成される。ファンカバー31は、新設のファン726bの回転部Aを遮蔽する。
【0065】
以上で説明した実施の形態1によれば、既設の制御ケーブル23または既設の制御盤21と新設の機器とは、変換器を介して一時的に電気的に接続される。このため、エレベーターの改修の途中において、既設の制御ケーブル23および既設の制御盤21を利用してエレベーターの一時的な運行を容易に設定することができる。
【0066】
具体的には、既設の制御ケーブル23と新設の天井機器26とは、天井機器用変換器27を介して一時的に電気的に接続される。このため、新設の天井機器26を利用してエレベーターを一時的に運行することができる。
【0067】
また、既設の制御盤21と新設のガバナースイッチ28とは、ガバナースイッチ用変換器29を介して一時的に電気的に接続される。このため、新設のガバナースイッチ28を利用してエレベーターを一時的に運行することができる。
【0068】
また、既設の制御盤21と新設のハーネスケーブル24とは、錠スイッチ用変換器30を介して一時的に電気的に接続される。このため、新設のハーネスケーブル24を利用してエレベーターを一時的に運行することができる。
【0069】
さらに、機械室2の電源と新設の機器とは、電源供給器を介して一時的に電気的に接続される。このため、既設の制御盤21の撤去後においても、新設の機器に電源を供給することができる。その結果、エレベーターの改修作業時において、新設の機器を一時的に利用することができる。
【0070】
具体的には、ドラム32と新設の天井機器26とは、かご内作業用電源供給器33を介して一時的に電気的に接続される。このため、かご5の改修作業時において、新設の照明7aおよびファン7bを一時的に利用することができる。その結果、かご5における作業環境を向上することができる。
【0071】
また、機械室2の電源と新設のハーネスケーブル24とは、ピット作業用電源供給器34を介して一時的に電気的に接続される。このため、昇降路1の底部の改修作業時において、ピット灯20を一時的に利用することができる。その結果、昇降路1の底部における作業環境を向上することができる。
【0072】
さらに、新設のファン26bは、ファンカバー31に遮蔽される。このため、かご5の改修作業時において、作業者の安全を確保することができる。
【0073】
実施の形態2.
図12は実施の形態2におけるエレベーターの改修支援装置が適用されるエレベーターの構成図である。なお、実施の形態1と同一または相当部分には、同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
【0074】
実施の形態2においては、新設の制御盤36が設置される前に、新設の天井機器26は、新設の制御ケーブル25を介して電源の供給を受ける。
【0075】
具体的には、機械室2において、作業者は、コンセント9と新設の制御ケーブル25の一側とを機械室側電源供給器37を介して電気的に接続する。
【0076】
かご5において、作業者は、新設の制御ケーブル25の他側と新設の天井機器26とをかご側電源供給器38を介して電気的に接続する。
【0077】
次に、図13を用いて、機械室側電源供給器37を説明する。
図13は実施の形態2におけるエレベーターの改修支援装置の機械室側電源供給器の外観図である。
【0078】
図13に示されるように、機械室側電源供給器37は、電源側接続部37aと制御ケーブル側接続部37bと接続中継部37cとを備える。
【0079】
電源側接続部37aは、機械室2の電源と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、電源側接続部37aは、電源プラグである。当該電源プラグは、機械室2のコンセント9と電気的に接続し得るように設けられる。
【0080】
制御ケーブル側接続部37bは、新設の制御ケーブル25の一側と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、制御ケーブル側接続部37bは、接続端子である。当該接続端子は、新設の制御ケーブル25の空き線と接続し得るように設けられる。
【0081】
接続中継部37cは、電源側接続部37aと制御ケーブル側接続部37bとを電気的に接続し得るように設けられる。例えば、接続中継部37cは、ケーブルである。
【0082】
次に、図14を用いて、かご側電源供給器38を説明する。
図14は実施の形態2におけるエレベーターの改修支援装置のかご側電源供給器の外観図である。
【0083】
図14に示されるように、かご側電源供給器38は、制御ケーブル側接続部38aと機器側接続部38bと接続中継部38cとを備える。
【0084】
制御ケーブル側接続部38aは、制御ケーブル23の他側と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、制御ケーブル側接続部38aは、電源プラグである。当該電源プラグは、新設の制御ケーブル25の他側に接続されたコンセントと電気的に接続し得るように設けられる。
【0085】
機器側接続部38bは、新設の天井機器26と電気的に接続し得るように設けられる。例えば、機器側接続部38bは、複数のコネクタである。当該複数のコネクタの各々は、対応した機器のコネクタに接続し得るように設けられる。
【0086】
接続中継部38cは、制御ケーブル側接続部38aと機器側接続部38bとを電気的に接続し得るように設けられる。例えば、接続中継部38cは、ケーブルである。
【0087】
以上で説明した実施の形態2によれば、機械室2の電源と新設の制御ケーブル25の一側とは、機械室側電源供給器37を介して一時的に電気的に接続される。また、新設の制御ケーブル25の他側と新設の天井機器26とは、かご側電源供給器38を介して一時的に電気的に接続される。このため、かご5の改修作業時において、ドラム32を用いずに新設の照明7aおよびファン7bを一時的に利用することができる。その結果、かご5における作業環境を向上することができる。
【0088】
なお、実施の形態1の変換器および電源供給器と実施の形態2の電源供給器とは、当該エレベーターの改修後において他のエレベーターに利用し得る。このため、エレベーターの改修のためのコストを抑えることができる。
【符号の説明】
【0089】
1 昇降路、 2 機械室、 3 乗場、 4 乗場ドア、 5 かご、 6 かごドア、 7 天井機器、 7a 照明、 7b ファン、 7c 救出口スイッチ、 8 吊り合いおもり、 9 コンセント、 10 巻上機、 11 綱車、 12 そらせ車、 13 主索、 14 ガバナー、 15 上側滑車、 16 下側滑車、 17 調速ロープ、 18 停止装置、 19 錠スイッチ、 20 ピット灯、 21 制御盤、 22 ハーネスケーブル、 23 制御ケーブル、 24 ハーネスケーブル、 25 制御ケーブル、 26 天井機器、 26a 照明、 26b ファン、 26c 救出口スイッチ、 27 天井機器用変換器、 27a 既設側接続部、 27b 新設側接続部、 27c 接続中継部、 28 ガバナースイッチ、 29 ガバナースイッチ用変換器、 29a 既設側接続部、 29b 新設側接続部、 29c 接続中継部、 30 錠スイッチ用変換器、 30a 既設側接続部、 30b 新設側接続部、 30c 接続中継部、 31 ファンカバー、 32 ドラム、 33 かご内作業用電源供給器、 33a 電源側接続部、 33b 機器側接続部、 33c 接続中継部、 34 ピット作業用電源供給器、 34a 電源側接続部、 34b 機器側接続部、 34c 接続中継部、 35 巻上機、 36 制御盤、 37 機械室側電源供給器、 37a 電源側接続部、 37b 制御ケーブル側接続部、 37c 接続中継部、 38 かご側電源供給器、 38a 制御ケーブル側接続部、 38b 機器側接続部、 38c 接続中継部
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