(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6569904
(24)【登録日】2019年8月16日
(45)【発行日】2019年9月4日
(54)【発明の名称】車両用表示装置
(51)【国際特許分類】
B60R 11/02 20060101AFI20190826BHJP
B60K 35/00 20060101ALI20190826BHJP
【FI】
B60R11/02 C
B60K35/00 Z
【請求項の数】3
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2015-224357(P2015-224357)
(22)【出願日】2015年11月17日
(65)【公開番号】特開2017-88108(P2017-88108A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2018年9月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 剛
【審査官】
宮地 将斗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−253031(JP,A)
【文献】
特開2014−222180(JP,A)
【文献】
特開2005−223078(JP,A)
【文献】
特開平07−283491(JP,A)
【文献】
特開平03−296292(JP,A)
【文献】
特開2014−197646(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 11/00−11/06
B60K 35/00−37/06
H05K 1/00− 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続ピンを有する液晶パネルと、
前記接続ピンを挿通するコネクタと、前記液晶パネルを背面から照明する光源と、放熱器を有する電子部品と、を有する回路基板と、を備えた車両用表示装置であって、
前記放熱器は、前記回路基板のグランドに半田付けされ、
前記回路基板は、貫通隙間部を有し、
前記コネクタは、前記貫通隙間部の少なくとも一部を覆うように設けられ、
前記光源と前記電子部品とは、前記貫通隙間部を挟む位置に設けられる、
ことを特徴とする車両用表示装置。
【請求項2】
前記コネクタのランド部と前記電子部品とは、前記貫通隙間部を挟む位置に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
前記回路基板は、前記液晶パネルと前記光源とを制御する制御手段と、前記制御手段と前記液晶パネルおよび前記光源とを電気的に接続する配線と、を備え、
前記配線と前記電子部品とは、前記貫通隙間部を挟む位置に設けられる、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶パネルの発熱を抑える車両用表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用表示装置として、特許文献1に開示されたものがある。この車両用表示装置は、光源が実装された回路基板上にコネクタが実装され、このコネクタに液晶パネルの接続ピンを挿通させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−254382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、液晶パネルの接続ピンを挿通するコネクタの付近に三端子レギュレータなどの放熱器を有する発熱性の高い電子部品が実装されると、回路基板に半田付けされた放熱器を介して電子部品の熱が回路基板に伝わり、さらに回路基板に実装されたコネクタを伝わって液晶パネルが温度上昇し、液晶パネルが破損する原因となる。この温度上昇を抑えるためには、三端子レギュレータなどの電子部品とコネクタとを離す必要があるが、回路基板が大きくなってしまうという課題があった。
【0005】
本発明は、上述した課題を鑑みてなされたものであり、液晶パネルの温度上昇を抑え、回路基板の小型化に寄与する車両用表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る車両用表示装置は、
接続ピンを有する液晶パネルと、
前記接続ピンを挿通するコネクタと、前記液晶パネルを背面から照明する光源と、放熱器を有する電子部品と、を有する回路基板と、を備えた車両用表示装置であって、
前記放熱器は、前記回路基板のグランドに半田付けされ、
前記回路基板は、貫通隙間部を有し、
前記コネクタは、前記貫通隙間部の少なくとも一部を覆うように設けられ、
前記光源と前記電子部品とは、前記貫通隙間部を挟む位置に設けられる。
【0007】
また、本発明に係る車両用表示装置の
前記コネクタのランド部と前記電子部品とは、前記貫通隙間部を挟む位置に設けられる、
ように構成することが好ましい。
【0008】
また、本発明に係る車両用表示装置の
前記回路基板は、前記液晶パネルと前記光源とを制御する制御手段と、前記制御手段と前記液晶パネルおよび前記光源とを電気的に接続する配線と、を備え、
前記配線と前記電子部品とは、前記貫通隙間部を挟む位置に設けられる、
ように構成することが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、液晶パネルの温度上昇を抑え、回路基板の小型化に寄与する車両用表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の一実施形態に係る車両用表示装置の正面図。
【
図3】同車両用表示装置の回路基板の表面実装を示す図。
【
図4】同車両用表示装置の回路基板の裏面実装を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
【0012】
本発明に係る車両用表示装置Mは、
図1に示すように、文字板1に形成された指標を指針2で指示して計測値を表示する指針式計器と、液晶パネル3に画像を表示して計測値を表示する液晶表示計器と、を備える。
【0013】
車両用表示装置Mは、
図2に示すように、文字板1と、指針2と、液晶パネル3と、回路基板4と、これらを収容する筐体5と、から主に構成される。
【0014】
回路基板4は、指針2を回動させるステッピングモータ40と、文字板1と指針2を照明する発光ダイオード41と、液晶パネル3を背面から照明する発光ダイオード42と、液晶パネル3の接続ピン30を挿通する挿通孔43aを有するコネクタ43と、定電圧回路を構成する三端子レギュレータ44と、制御手段45と、が実装されている。
【0015】
回路基板4には、回路基板4を貫通し回路基板4の短手方向に延びる貫通隙間部46が形成されている。この貫通隙間部46を覆うように回路基板4の表面(
図2のF側)にコネクタ43が回路基板4に実装されており、コネクタ43の挿通穴43aに液晶パネル3の接続ピン30を回路基板4の表面から挿通すると、接続ピン30が貫通隙間部46を貫通して回路基板4の裏面に突き出る。コネクタ43は、挿通孔43aに挿通される接続ピン30と導通するランド部のうち、液晶パネル3の制御信号が流れる接続ピン30に導通するランド部43bが発光ダイオード42側となるように回路基板4に実装されている。
【0016】
三端子レギュレータ44は、例えば、制御手段45への電源供給や発光ダイオード41、42などの負荷に電源供給するための定電圧回路を構成する電子部品である。三端子レギュレータ44は、入力される電圧と出力すべき電圧の差を熱に変換して発熱する。三端子レギュレータ44は、放熱器を有し、この放熱器が回路基板4のグランドに半田付けされて回路基板4に放熱する。これにより、回路基板4上の三端子レギュレータ44の周囲は高温となる。三端子レギュレータ44は、回路基板4の貫通隙間部46を基準に発光ダイオード42とは逆側の回路基板4の裏面(
図2のB側)に実装されている。
【0017】
制御手段45は、車両用表示装置Mの全体を統括して制御する。制御手段45は、CPUと、CPUが動作させるプログラムを格納するメモリと、時間を計時するタイマと、各種入出力ポートと、を有する回路基板4の裏面に実装されたマイクロコントローラである。回路基板4には、制御手段45がコネクタ43と発光ダイオード42とに電気的に接続する配線が形成されており、制御手段45はこの配線を介して液晶パネル3と発光ダイオード42とを制御して計測値を表示する。また、この配線のうち回路基板4の裏面に形成された配線47のランド部47aは、回路基板4の貫通隙間部46を基準に三端子レギュレータ44とは逆側に形成されている。ランド部47aと三端子レギュレータ44とは、貫通隙間部46を挟む位置に実装されている。
【0018】
筐体5は、文字板1を載置し文字板1と回路基板4とを位置決めする中ケース50と、回路基板4と中ケース50とを支持して収容する下ケース51と、文字板1と指針2と液晶パネル3を視認可能に覆う上ケース52と、から構成されている。
【0019】
上述したように、本発明の一実施形態である車両用表示装置は、接続ピン30を有する液晶パネル3と、接続ピン30を挿通するコネクタ43と、液晶パネル3を背面から照明する光源42と、放熱器を有する電子部品44と、を有する回路基板4と、を備えた車両用表示装置Mであって、放熱器は、回路基板4のグランドに半田付けされ、回路基板4は、貫通隙間部46を有し、コネクタ43は、貫通隙間部46の少なくとも一部を覆うように設けられ、光源42と電子部品44とは、貫通隙間部46を挟む位置に設けられる。
このように構成することで、電子部品44が発した熱が貫通隙間部46によって遮断されて、貫通隙間部46を基準に電子部品44とは逆方向へ熱が伝わりにくい。そのため、回路基板4上の貫通隙間部46を基準に電子部品44とは逆方向に配置されている液晶パネル3が電子部品44によって温度上昇することが抑制できる。また、貫通隙間部46を覆うようにコネクタ43が実装されているため、回路基板4の小型化に寄与する。
【0020】
本発明は上記の一実施形態(図面の内容を含む)によって限定されるものではない。本発明の主旨に従う範囲で、上記の実施形態に変更(構成要素の削除も含む)を加えることができる。
【0021】
例えば、上記の実施形態の三端子レギュレータ44の他に、FET(Field effect transistor)などの放熱器を有し回路基板4のグランドに半田付けして放熱する電子部品に適用が可能である。
【符号の説明】
【0022】
M :車両用表示装置
1 :文字板
2 :指針
3 :液晶パネル
30 :接続ピン
4 :回路基板
40 :ステッピングモータ
41 :発光ダイオード
42 :発光ダイオード(光源)
43 :コネクタ
43a:挿通孔
43b:ランド部
44 :三端子レギュレータ(放熱器を有する電子部品)
45 :制御手段
46 :貫通隙間部
47 :配線
47a:ランド部
5 :筐体
50 :中ケース
51 :下ケース
52 :上ケース