【課題を解決するための手段】
【0024】
当業者に公知であるように、プラズマは、非電離中性ガスの自由電子、イオン、基及び原子または分子を含む、部分的にまたは完全に電離したガスと定義される。本生成装置及び方法の場合のような弱電離プラズマでは、巨視的温度は、中性ガスの温度に実質上たとえられ得る。
【0025】
本発明では、大気プラズマジェットを生成するための方法であって、以下の構成要素:入口部及び出口部を有する誘電材料製の管状ダクト(
図2中201、
図4中401、
図6中601)を通って流れ方向に前進するプロセスガスを、大気圧で流すこと;管状ダクト(
図2中201、
図4中401、
図6中601)の外表面と接触して第1の対の同軸電極(
図2中203〜204、
図3中307〜308、
図4中404〜405、
図6中603〜604)及び第2の対の同軸電極(
図2中205〜206、
図3中309〜310、
図4中406〜407、
図6中605〜606)を位置付けること;第1の対の電極(
図2中203〜204、
図3中307〜308、
図4中404〜405、
図6中603〜604)は、管状ダクト(
図2中201、
図4中401、
図6中601)内のガスの流れ方向に関して第2の対の電極(
図2中205〜206、
図3中309〜310、
図4中406〜407、
図6中605〜606)の上流適所に配置され、かつ高周波数発生器(
図2中208、
図3中301)に接続される;第2の対の電極(
図2中205〜206、
図3中309〜310、
図4中406〜407、
図6中605〜606)は、「無線周波数」発生器(
図2中209、
図3中303)に接続される;高周波数発生器(
図2中208、
図3中301)は、管状ダクト(
図2中203〜204、
図3中307〜308、
図4中404〜405、
図6中603〜604)内にフィラメントプラズマを生成し、該フィラメントプラズマは、少なくとも第2の対の電極(
図2中205〜206、
図3中309〜310、
図4中406〜407、
図6中605〜606)に延在する;「無線周波数」発生器(
図2中209、
図3中303)は、第2のRFプラズマを生成する;及び出口部(
図2中207、
図4中410)を通して、RFプラズマ及びフィラメントプラズマであって、出口での該プラズマは、出口で約100℃以下の温度を有する少なくとも1つの中性ガスを含む、RFプラズマ及びフィラメントプラズマを管状ダクト(201、401、501)の外部へ流し出すこと、を含む、方法が説明される。
【0026】
加えて、本発明では、大気プラズマジェットを生成するための装置であって、以下の構成要素:入口部及び出口部を有する誘電材料製の管状ダクト(
図2中201、
図4中401、
図6中601);及び管状ダクト(
図2中201、
図4中401、
図6中601)の外表面と接触した第1の対の同軸電極(
図2中203〜204、
図3中307〜308、
図4中404〜405、
図6中603〜604)及び第2の対の同軸電極(
図2中205〜206、
図3中309〜310、
図4中406〜407、
図6中605〜606);第1の対の電極(
図2中203〜204、
図3中307〜308、
図4中404〜405、
図6中603〜604)は、管状ダクト(
図2中202、
図4中402、
図6中602)内のガスの流れ方向に関して第2の対の電極(
図2中205〜206、
図3中309〜310、
図4中406〜407、
図6中605〜606)の上流適所に配置され、かつ高周波数発生器(
図2中208、
図3中301)に接続される;第2の対の電極(
図2中205〜206、
図3中309〜310、
図4中406〜407、
図6中605〜606)は、管状ダクト(
図2中203〜204、
図3中307〜308、
図4中404〜405、
図6中603〜604)内にフィラメントプラズマを生成するように配設された「無線周波数」発生器に接続され、フィラメントプラズマは、少なくとも第2の対の電極(205〜206、309〜310、406〜407、505〜506)に延在し、出口部を通って管状ダクト(
図2中201、
図4中401、
図6中601)から流出する;「無周波数」発生器(
図2中209、
図3中303)は、出口部を通って管状ダクト(
図2中201、
図4中401、
図6中601)から流出するRFプラズマを生成するように配設される;を備え、管状ダクト(
図2中201、
図4中401、
図6中601)の出口部から流出するプラズマは、出口で約100℃以下の温度を有する少なくとも1つの中性ガスを含む、装置が説明される。
【0027】
本発明では、高周波数発生器は、高電圧発生器を用いない場合に必要とされる供給電圧に対して低減された供給電圧を用いて、RFプラズマの点弧及び支持を容易にする荷電種を提供する、フィラメントプラズマを生成する機能を備え、希ガスの存在下のみならずその分子性ガスとの混合物をも用いてRFプラズマの点弧及び持続を可能にする。
【0028】
当業者に公知であるように、フィラメントプラズマは、点弧電圧より高い、したがって電界自体の方向に沿って電子を加速して電子なだれを生じるように、電界が印加されたときに、ガス中に得られる。電子は、それらの背後に一条の正電荷を残すので、印加電界自体に匹敵する、形成されることになる強力な電界に対して電子なだれが自己伝播されて、後で消滅するフィラメントが形成される。形成されるフィラメントは瞬間的なものである。
【0029】
本発明では、高周波数発生器は、RFプラズマの光強度を、装置の出口部から3mmの距離で少なくとも20%だけ増大させるように電界を生成する機能を備える。
【0030】
本発明では、無線周波数発生器は、RFプラズマを生成する機能、及び無線周波数発生器により印加された電力を制御することにより、装置の出口部でプラズマ密度を制御する機能を備える。
【0031】
好都合なことに、本発明の対象である方法によれば、第2のRFプラズマの生成の間中、「無線周波数」発生器(209、303)により、高周波数発生器(208、301)は前述のフィラメントプラズマを生成するように実質上常時動作可能である。
【0032】
より詳細にいえば、好ましくは、高周波数発生器(208、301)は、「無線周波数」発生器(209、303)の動作の間中常時動作可能に維持され、1つ以上の希ガスの1つ以上の反応性または移送ガスとの混合物を含むプロセスガスの存在下であってもRFプラズマの持続及び抽出を確実にする荷電種を提供する。
【0033】
本発明では、プラズマ生成方法は、処理基板上の熱負荷の制御を可能にするために、高周波数発生器のパルス列の使用により、かつパルス列
で実質上
作動している無線周波数発生器を用いて、パルスを生じ得る。
【0034】
本発明では、大気プラズマ装置は、高周波数発生器(208、301)と「無線周波数」発生器(209、303)とに接続され、かつ、高周波数発生器(208、301)が、フィラメントプラズマを生成することなく、実質上電源切断される第1の動作不能状態、及び高周波数発生器(208、301)がフィラメントプラズマを生成する第1の動作可能状態の間で高周波数発生器(208、301)を制御するように配設された制御手段を備える。加えて、制御手段は、「無線周波数」発生器(209、303)がRFプラズマを生成することなく電源切断される第2の動作不能状態、及び高周波数発生器(209、303)がRFプラズマを生成し、かつ高周波数発生器(208、301)が前述の第1の動作可能状態にある第2の動作可能状態の間で「無線周波数」発生器(209、303)を制御するように配設される。
【0035】
より詳細にいえば、好ましくは、「無線周波数」発生器(209、303)がその第2の動作可能状態に制御されたとき、高周波数発生器(208、301)はその第1の動作可能状態に制御され、RFプラズマの持続及び抽出のための荷電種を提供する。
【0036】
好ましくは、前述の制御手段は、高周波数発生器(
図2中208、
図3中301)と「無線周波数」発生器(
図2中209、
図3中303)とに接続され、かつ高周波数発生器(その第1の動作可能状態に制御されている)により生成されたパルス列の期間中「無線周波数」発生器(その第2の動作可能状態に制御されている)の
作動を制御するようにプログラムされた電子制御装置を備える。
【0037】
本発明では、装置はプラズマミニトーチと称され得、低電力及び低温度(LPLT−APPJ)を用いて大気圧でプラズマジェットを生成することを目的とする可搬型手動装置(典型的にはトーチまたはペンと称される)を備える。
【0038】
本発明では、ミニプラズマトーチは誘電管状ダクト(
図2中201、
図4中401、
図6中601)を備え、その中をガスが流れ、内部にプラズマが生成される。装置はまた、2対の同軸電極を備える;管状ダクト(
図2中201、
図4中401、
図6中601)の外表面と接触した第1の対の同軸電極(
図2中203〜204、
図3中307〜308、
図4中404〜405、
図6中603〜604)及び第2の対の同軸電極(
図2中205〜206、
図3中309〜310、
図4中406〜407、
図6中605〜606)は、誘電障壁放電(DBD)モードでプラズマを生成し、かつ電極間に構成されるガス流及びプラズマ生成の容積であって、プラズマと接触した金属質電極も誘電管状ダクトの軸または対称面に沿って位置付けられた電極の無い、容積をも維持する。
【0039】
本発明では、移送ガスは、単原子希ガス(He、Ar、Ne、Kr)またはそれらの混合物、分子性ガス(窒素、酸素、二酸化炭素、炭化水素等)またはそれらの混合物、もしくは1つ以上の分子性ガスの1つ以上の単原子ガスとの混合物であり得る。
【0040】
好都合なことに、本発明の対象である方法によれば、管状ダクト(201、401、501)中にその入口部を通って導入されたプロセスガスは、He、Ar、Ne、及びKrの中から選択された少なくとも1つの希ガス、及び特に、窒素、酸素、二酸化炭素、炭化水素、六フッ化硫黄、フッ化炭素、アンモニア等の中から選択された少なくとも1つの反応性ガスを含有する混合物を含む。
【0041】
好都合なことに、本発明の対象であるミニトーチ装置は、管状ダクト(201、401、501)の入口部に接続され、かつ前述のガス混合物の形態のプロセスガスを管状ダクト(201、401、501)中に導入するように配設された少なくとも1つの供給ソースを備える。
【0042】
特に、管状ダクト(201、401、501)の入口部中への混合物形態の直接のプロセスガスの供給であって、「無線周波数」発生器(209、303)の動作の間中常時
作動が維持される高周波数発生器(208、301)を用いて組成及び流量の両方に関して調整され得る、プロセスガスの供給は、反応性及び移送ガス用の別個の供給ダクトを使用する必要なく作用し得る特定の処理に適合するRFプラズマを生成することを可能にするが、これは上述したように、常時動作可能に維持された高周波数発生器(208、301)が、混合物の存在(従って希ガスにより専ら構成されないプロセスガスの使用)下でもRFプラズマの持続及び抽出を確実にする荷電種を提供するからである。
【0043】
2対の同軸電極(
図2中203〜204、
図3中307〜308、
図4中404〜405、
図6中603〜604)及び(
図2中205〜206、
図3中309〜310、
図4中406〜407、
図6中605〜606)は、金属材料または導電セラミック等の導電性材料で作製される。
【0044】
本発明では、特定インピーダンス適合回路は、発生器からミニトーチへの無線周波数電力の有効な伝達を確実にするために必要な発生器及び負荷のインピーダンスを適合させる機能を遂行する;回路は、装置に対して外部に配置されるか、もしくは「無線周波数」発生器内に直接またはミニトーチ本体内に一体化されて、ガスの入口条件及び所要の適用スペクトルの機能として正確に設定され得る。
【0045】
本発明の一実施例は装置を備え、装置中には2対の電極が管状ダクトの外部に配設される;この場合、2対の電極が、高周波数(1〜100kHz)条件及び「無線周波数」(1〜30MHz)条件でそれぞれ動作する;この場合、電力のインピーダンス適合回路が、特定の専用回路により得られる;この場合、それぞれの電極に対する2つの異なる電源は、互いに絶縁され、管状ダクト内に生成されたプラズマより、かつ高周波数発生器と同時にのみ
作動している無線周波数発生器を用いてのみ電気的に結合される。
【0046】
本発明の一実施例は、最大で20msのパルス期間及び1〜98%の範囲に含まれるデューティサイクルを有するパルス列を、高周波数発生器(
図2中208、
図3中301)を用いて生成する可能性を含む;その場合、両方の発生器を同期させたように動作させるためには、高周波数の信号の前部が、「無線周波数」の信号とまたはその逆に組み合わされ、無線周波数発生器はこのようにパルスの期間中のみに
作動している。
【0047】
本発明の一実施例では、
図2に示すように、2対の電極(
図2中203〜204〜205〜206)は、管状ダクト(
図2中201)に対して外部に同軸に配設され、第2の対の電極(
図2中205〜206)は、管状ダクト(
図2中202)中へのガス流に関して第1の対の電極(
図2中203〜204)に対して下流に位置付けられる;各対は、互いに向き合う2つの環状電極で構成される;この実施例では、第1の対の電極中、電極1(
図2中203)は、2msのパルスおよび80%の有効作動サイクルを用いて高周波数(28kHz)(
図2中208)で分極され、電極2(
図2中204)は接地され、第2の対の電極中、電極3(
図2中205)は高周波数で生成されたパルス列と同時の、同期させたように「無線周波数」(13.56MHz)(
図2中209)で分極され、かつインピーダンス適合回路(
図2中210)に接続され、電極4は接地される(
図2中206);この場合、2対の電極間の距離は、誘電管状ダクトに沿ってそれら電極対を移動することにより調節され得、この場合、第1の対の電極及び第2の対の電極の電源回路は、電気的に絶縁されており、2対の電極は、管状ダクト内に生成されたプラズマを通して互いに電気的に通信する。
【0048】
誘電管状ダクト(
図2中201)の材料は、石英、ガラス、セラミック、例えば、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、高誘電剛性を有するポリマーであり得る;管状ダクト(
図2中201)の内径は1〜15mmを含み得る一方、管状ダクト(
図2中201)の厚さは可能な限り薄くでき、0.1〜1.0mmで変化し得る;
【0049】
高周波数電源の無線周波数電源との結合、具体的には、パルス列で動作する可能性は、広範な作動条件及び混合物で、さらに被覆物堆積及び機能化のための前駆体の存在下で低温の自己継続プラズマを得るために設計される;空気、ヘリウム、水素、ネオン、窒素、アルゴン、酸素またはそれらの混合物は、任意の比率で移送ガスとして使用され得、プラズマ中に多様な化学的活性種を得ることを可能にする;0%〜20%に含まれる水素の百分率が使用され得るように、0.01%〜100%に含まれる酸素の百分率が使用され得る;
【0050】
本発明中に説明する装置により生成されたプラズマジェットは、高周波数発生器及び無線周波数発生器の組合せ使用、ならびに高周波数パルス列(
図2中208、
図3中301)の「無線周波数」発生器(
図2中209、
図3中303)との同期化により、30Wより高い電力、0.5cm
2の出口部の条件で、電源による40℃未満の温度を用いてプラズマを点弧及び持続し得る。
【0051】
本発明の別の実施例では、有機または金属有機化学前駆体、例えば、シロキサン類、シラザン類、推移金属アルコキシド類、例えば、チタンイソプロポキシド、チタンtert−ブトキシド、ジルコニウムイソプロポキシド及びtert−ブトキシド、アルミニウムtert−ブトキシド等、推移金属アセチルアセトネート類、例えば、チタンアセチルアセトネート等、エチレングリコールのようなグリコール類、有機酸類、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸、有機アクリル酸塩類等、炭化水素類またはポリオレフィン類、アルコール類、ナノ粒子の懸濁物であって、ナノ粒子が金属酸化物、例えば、シリコン酸化物、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物、アルミニウム酸化物、セリウム酸化物、クロム酸化物等もしくは純金属、例えば、チタン、ジルコニウム、銀、銅、金、プラチナ、パラジウム、希土類金属または他の推移金属等、であり得る、水または溶剤中に分散されたナノ粒子の懸濁物等を流すことが可能である。上述の化学前駆体は、管状ダクト(
図4中401)に対して、入れ替わりに、内側に同軸に配置された絶縁材料製の分離ダクト(
図4中408)に対して内側に同軸に位置付けられた移送ダクト(
図4中409)内を流れ、自由放出端が管状ダクト内に配置された移送及び分離の両ダクトは、管状ダクトの出口部に対して一致するかまたは後退した位置にある;この場合、液体前駆体または懸濁形態の前駆体が移送ダクト(
図4中409)中に流入すると、移送ダクトの外表面及び分離ダクト(
図4中408)の内表面の間に構成された環状空洞中に流入するネブライザガスとの接触により、移送ダクトの出口で、エアロゾルの形成が確認される;この場合、移送ダクト(
図4中409)、分離ダクト(
図4中408)及び管状ダクト(
図4中401)は互いに完全に独立しており、移送ダクト(
図4中409)及び分離ダクト(
図4中408)の間の相対位置は、分離ダクト(
図4中408)及び管状ダクト(
図4中401)の間の相対位置と共に、管状ダクト(
図4中401)の主軸に沿って任意に移動され得る;この場合、分離ダクト(
図4中408)は、0.3mm〜2.0mmに含まれる内径を有し得、かつ誘電材料で作製され、移送ダクト(
図4中409)は、0.1mm〜1.0mmに含まれる内径を有し得、かつ電気絶縁材料または導電材料で作製され得る;
【0052】
本発明の可能な実施例に関連した上述の実施例は、装置を通して流した化学前駆体のプラズマ中での活性化及びその後の被覆物堆積の工程により、長寿命化の表面精巧処理工程及び表面活性化処理を得ることを可能にし、当該被覆物は、有機または無機の性質もしくはナノ複合材料または有機・無機ハイブリッド、例えば、シリコン、シリカまたはシロキサン系被覆物、アクリル酸系被覆物等、もしくは他の有機被覆物またはナノ複合材料被覆物であって、有機、無機または有機・無機ハイブリッドマトリックス中に浸漬されたナノ粒子を含有し、ナノ粒子の含有量が容量で0.01〜80%で変化し、堆積被覆の厚さが10nm〜10、000nmで変化し得る、他の有機被覆物またはナノ複合材料被覆物等であり得る;この場合、移送ダクト(
図4中409)または分離ダクト(
図4中408)の端部から被処理基板の表面までの前駆体の移動を容易にする目的で、前駆体の流量は移送ガスの流量より少ないものとする;この場合、移送ダクト(
図4中409)と分離ダクト(
図4中408)とから流出する前駆体は、移送ダクト(
図4中409)または分離ダクト(
図4中408)の出口部で、RFプラズマと反応するものとする。
【0053】
本発明の別の実施例は、有機または金属有機化学前駆体、例えば、シロキサン類、シラザン類、推移金属アルコキシド類、例えば、チタンイソプロポキシド、チタンtert−ブトキシド、ジルコニウムイソプロポキシド及びtert−ブトキシド、アルミニウムtert−ブトキシド等、推移金属アセチルアセトネート類、例えば、チタンアセチルアセトネート等、エチレングリコールのようなグリコール類、有機酸類、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸、有機アクリル酸塩類等、炭化水素類またはポリオレフィン類、アルコール類、水または溶剤中に分散されたナノ粒子の懸濁物のエアロゾルであって、ナノ粒子が、金属酸化物、例えば、シリコン酸化物、チタン酸化物、ジルコニウム酸化物、アルミニウム酸化物、セリウム酸化物、クロム酸化物等もしくは純金属、例えば、チタン、ジルコニウム、銀、銅、金、プラチナ、パラジウム、希土類金属または他の推移金属等であり得る、水または溶剤中に分散されたナノ粒子の懸濁物のエアロゾル等を流すことを可能にする;上述の化学前駆体は、管状ダクト(
図4中401)に対して、入れ替わりに、内側に同軸に配置され、管状ダクト内に配置された自由放出端が管状ダクトの出口部に対して一致するかまたは後退した位置にある、絶縁材料製の分離ダクト(
図4中408)中に流入する;この場合、分離ダクト(
図4中408)及び管状ダクト(
図4中401)は互いに完全に独立しており、分離ダクト(
図4中408)及び管状ダクト(
図4中401)の間の相対位置は、管状ダクト(
図4中401)の主軸に沿って任意に移動され得る;この場合、分離ダクト(
図4中408)は0.3mm〜2.0mmに含まれる内径を有し得る;
【0054】
液体前駆体または前駆体懸濁物用の移送ダクト(
図4中409)及びガス、蒸気またはエアロゾル用の分離ダクト(
図4中408)の、同軸の、内部の、被流通種として及び流量自体の制御として独立な、使用は、フィラメントRFプラズマがその中に生成される前駆体の、ガス流からの分離を可能にし、このガス流は、管状ダクト(
図4中401)及び分離ダクト(
図4中408)の間の環状空洞に流入する。
【0055】
更なる装置は、平行六面体形態(
図5)の管状ダクトの使用を提供する;この場合、この実施例の電極(
図5中503〜504〜505〜506)は棒形態を有する;この場合、ダクトの内部サイズは、電極を長さに沿って位置付けた場合、高さが1〜100mm(
図5中510)、幅が1〜10mm(
図5中509)、長さが10〜1000mm(
図5中508)で変化し得;この場合、平行六面体形態(
図5中501)、及び得られる誘電、を有する管状ダクトの壁部の厚さは0.1〜2mmで変化し得る。