【実施例】
【0050】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
【0051】
[シラノール化合物前駆体の合成]
<合成例1:メチルトリベンジルオキシシラン(MeSi(OBn)
3)の合成>
磁気攪拌子を備えた二口フラスコにベンジルアルコール(66.0g、610.0mmol)、トリエチルアミン(61.7g、610.0mmol)、ジメチルアミノピリジン(244.3mg、2.00mmol)を入れ、ジクロロメタン500 mlで希釈した。これを0℃まで冷却し、メチルトリクロロシラン(29.9g、200.0mmol)を3時間かけて滴下した。滴下後室温で12時間撹拌し、ジクロロメタンを留去し、ヘキサン溶液として分液することで、前駆体であるメチルトリベンジルオキシシランを収率84%(61.2g)で得た。
【0052】
<合成例2:フェニルトリベンジルオキシシラン(PhSi(OBn)
3)の合成>
磁気攪拌子を備えた二口フラスコにベンジルアルコール(3.14g、29.3mmol)、トリエチルアミン(2.97g、29.3mmol)、ジメチルアミノピリジン(139mg、1.13mmol)を入れ、ジクロロメタン10mlで希釈した。これを0℃まで冷却し、フェニルトリクロロシラン(2.00g、9.44mmol)をジクロロメタン10mlで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後室温で12時間撹拌し、ジクロロメタンを留去し、ヘキサン溶液として分液する事でフェニルトリベンジルオキシシランを収率73.1%(2.94g)で得た。
【0053】
<合成例3:ジメチルジベンジルオキシシラン(Me
2Si(OBn)
2)の合成>
磁気攪拌子を備えた二口フラスコにベンジルアルコール(66.5g、614.9mmol)、トリエチルアミン(62.2g、614.7mmol)、ジメチルアミノピリジン(183.3mg、1.50mmol)を入れ、ジクロロメタン500mlで希釈した。これを0℃まで冷却し、ジメチルジクロロシラン(38.7g、300.0mmol)をジクロロメタンで希釈した溶液を4時間かけて滴下した。滴下後室温で12時間撹拌し、ジクロロメタンを留去し、ヘキサン溶液として分液することで、前駆体であるジメチルジベンジルオキシシランを収率80%(65.6g)で得た。
【0054】
<合成例4:ジフェニルジベンジルオキシシラン(Ph
2Si(OBn)
2)の合成>
磁気攪拌子を備えた二口フラスコにベンジルアルコール(4.5g、42.0mmol)、トリエチルアミン(4.3g、42.0mmol)、ジメチルアミノピリジン(24.4mg、0.20mmol)を入れ、ジクロロメタン80 mlで希釈した。これを0℃まで冷却し、ジフェニルジクロロシラン(5.1g、20.0mmol)を3時間かけ
て滴下した。滴下後室温で12時間撹拌し、ジクロロメタンを留去し、ヘキサン溶液として分液することで、前駆体であるジフェニルジベンジルオキシシランを収率85%(6.7g)で得た。
【0055】
<合成例5:トリメチルベンジルオキシシラン(Me
3Si(OBn))の合成>
磁気攪拌子を備えた二口フラスコにベンジルアルコール(6.8g、62.9mmol)、トリエチルアミン(6.4g、63.0mmol)、ジメチルアミノピリジン(73.3mg、0.60mmol)を入れ、ジクロロメタンで希釈した。これを0℃まで冷却し、トリメチルクロロシラン(6.5g、60.0mmol)を2時間かけて滴下した。滴下後室温で12時間撹拌し、ジクロロメタンを留去し、ヘキサン溶液として分液することで、前駆体であるトリメチルベンジルオキシシランを収率80%(8.7g)で得た。
【0056】
<合成例6:トリフェニルベンジルオキシシラン(Ph
3Si(OBn))の合成>
磁気攪拌子を備えた二口フラスコにベンジルアルコール(2.3g、21.4mmol)、トリエチルアミン(2.16g、21.4mmol)、ジメチルアミノピリジン(49.7mg、0.407mmol)を入れ、ジクロロメタン40mlで希釈した。これを0℃まで冷却し、トリフェニルクロロシラン(6.0g、20.3mmol)をジクロロメタンで希釈した溶液を1時間かけて滴下した。滴下後室温で12時間撹拌し、ジクロロメタンを留去し、ヘキサン溶液として分液することで、前駆体であるトリフェニルベンジルオキシシランを収率89%(6.6g)で得た。
【0057】
<合成例7:フェニルジメチルベンジルオキシシラン(PhMe
2Si(OBn))の合成>
磁気攪拌子を備えた二口フラスコにベンジルアルコール(3.4g、31.5mmol)、トリエチルアミン(3.2g、31.5mmol)、ジメチルアミノピリジン(36.7mg、0.30mmol)を入れ、ジクロロメタン60mlで希釈した。これを0℃まで冷却し、フェニルジメチルクロロシラン(5.1g、30.0mmol)を3時間かけて滴下した。滴下後室温で12時間撹拌し、ジクロロメタンを留去し、ヘキサン溶液として分液することで、前駆体であるフェニルジメチルベンジルオキシシランを収率90%(6.5g)で得た。
【0058】
<合成例8:テトラベンジルオキシシラン(Si(OBn)
4)の合成>
磁気攪拌子を備えた二口フラスコにベンジルアルコール(64.3g、145mmol)、トリエチルアミン(60.2g、594.9mmol)、ジメチルアミノピリジン(177.2mg、1.45mmol)を入れジクロロメタンで希釈した。これを0℃まで冷却し、テトラクロロシラン(24.6g、145mmol)を4時間かけて滴下した。滴下後室温で12時間撹拌し、ジクロロメタンを留去し、ヘキサン溶液として分液することで、前駆体であるテトラベンジルオキシシランを収率87%(57.7g)で得た。
【0059】
[シラノール化合物の製造]
<触媒の検討>
(実施例1)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で10.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)35.5mg、及び合成例6で得られたトリフェニルベンジルオキシシラン(55.0mg、0.150mmol)を入れ、テトラヒドロフラン(THF)を1.0ml加えた。水素ガスで置換し、室温で1.5時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H−NMR(THF−d
8:6.1,7.2‐7.4,7.6‐7.7ppm)、
13C−NMR(THF−d
8:128.2,128.9,135.8,137.9ppm)、
29Si−NMR(THF−d
8:16.9ppm)で分析したところ、トリフェニ
ルシラノール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表1に示す。
【0060】
(比較例1)
ASCA−2をエヌ・イーケムキャット株式会社製Pdカーボン粉末PEタイプ(Pd10質量%)16.4mgに変更した以外は、実施例1と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表1に示す。
【0061】
(比較例2)
ASCA−2をエヌ・イーケムキャット株式会社製Pdカーボン粉末NXタイプ(Pd5質量%)32.3mgに変更した以外は、実施例1と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表1に示す。
【0062】
(比較例3)
ASCA−2をエヌ・イーケムキャット株式会社製Pdカーボン粉末OHタイプ(Pd10質量%)16.2mgに変更した以外は、実施例1と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表1に示す。
【0063】
【化16】
【0064】
【表1】
【0065】
<シラノール化合物前駆体の検討>
(実施例2)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で1.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)3.9mg、及び合成例7で得られたフェニルジメチルベンジルオキシシラン(36.3mg、0.150mmol)を入れ、テトラヒドロフラン(THF)を1.0ml加えた。水
素ガスで置換し、室温で1.5時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H−NMR(THF−d
8:0.3,4.8‐5.0,7.2‐7.4,7.5‐7.6ppm)、
13C−NMR(THF−d
8:0.5,128.2,129.6,133.8,141.7ppm)、
29Si−NMR(THF−d
8:1.7ppm)で分析したところ、フェニルジメチルシラノール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表2に示す。
【0066】
(実施例3)
反応温度を0℃に変更した以外は、実施例2と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表2に示す。
【0067】
(実施例4)
反応温度を−25℃に変更した以外は、実施例2と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表2に示す。
【0068】
【化17】
【0069】
【表2】
【0070】
(実施例5)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で10.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)71.8mg、及び合成例4で得られたジフェニルジベンジルオキシシラン(61.4mg、0.150mmol)を入れ、テトラヒドロフラン(THF)を1.0ml加えた。水素ガスで置換し、室温で1.5時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。遠心分離し、反応溶媒を留去した。
1H−NMR(THF−d
8:5.5‐6.4,7.2‐7.4,7.6‐7.8ppm)、
13C−NMR(THF−d
8:128.0,129.9,135.2,138.8ppm)、
29Si−NMR(THF−d
8:−33.8ppm)で分析したところ、ジフェニルシランジオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表3に示す。
【0071】
(実施例6)
ASCA−2をベンジルオキシ基換算で5.0mol%(35.8mg)に変更した以外は、実施例5と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表3に示す。
【0072】
【化18】
【0073】
【表3】
【0074】
(実施例7)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で1.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)10.6mg、及び合成例2で得られたフェニルトリベンジルオキシシラン(63.9mg、0.150mmol)を入れ、テトラヒドロフラン(THF)を1.0ml加えた。水素ガスで置換し、室温で1.5時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H−NMR(THF−d
8:5.1‐6.5,7.2‐7.4,7.6‐7.8ppm)、
13C−NMR(THF−d
8:127.8,129.6,135.1,138.1ppm)、
29Si−NMR(THF−d
8:−53.3ppm)で分析したところ、フェニルシラントリオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表4に示す。
【0075】
(実施例8)
反応温度を−25℃に変更した以外は、実施例7と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表4に示す。
【0076】
(実施例9)
ASCA−2をベンジルオキシ基換算で3mol%(32.7mg)に、反応温度を−25℃に変更した以外は、実施例7と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率
の結果等を表4に示す。
【0077】
【化19】
【0078】
【表4】
【0079】
<反応溶媒の検討>
(実施例10)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で1.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)10.7mg、及び合成例2で得られたフェニルトリベンジルオキシシラン(63.9mg、0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)を1.0ml加えた。水素ガスで置換し、室温で6.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C、
29Si−NMR(DMF/THF−d
8:−53.9ppm)で分析したところ、フェニルシラントリオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表5に示す。
【0080】
(実施例11)
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)1.0mlに変更した以外は、実施例10と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表5に示す。
【0081】
(実施例12)
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)をN−メチルアセトアミド(MMAc)0.9mlとN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)0.1mlの混合溶液に変更した以
外は、実施例10と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表5に示す。
【0082】
(実施例13)
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)をアセトアミド0.6mlとN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)0.4mlの混合溶液に変更した以外は、実施例10と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表5に示す。
【0083】
(実施例14)
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)をジメチルスルホキシド(DMSO)1.0mlに変更した以外は、実施例10と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表5に示す。
【0084】
【化20】
【0085】
【表5】
【0086】
<添加剤の検討>
(実施例15)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で3.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)32.0mg、及び合成例2で得られたフェニルトリベンジルオキシシラン(63.9mg、
0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)1.0mlと、ベンジルオキシ基換算で物質量が0.030倍のアニリン(NH
2Ph、1.3mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で6.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C−NMR(DMAc/THF−d
8:127.9,129.2,135.3,139.3ppm)、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:−54.9ppm)で分析したところ、フェニルシラントリオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表6に示す。
【0087】
(実施例16)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で物質量が0.030倍のジフェニルアミン(NHPh
2、2.3mg)に変更した以外は、実施例15と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表6に示す。
【0088】
(実施例17)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で物質量が0.060倍のジフェニルアミン(NHPh
2、4.6mg)に変更した以外は、実施例15と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表6に示す。
【0089】
(実施例18)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で物質量が0.075倍のジフェニルアミン(NHPh
2、5.7mg)に変更した以外は、実施例15と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表6に示す。
【0090】
(実施例19)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で物質量が0.030倍のジメチルピリジン(Me
2Pyr、1.5mg)に変更した以外は、実施例15と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表6に示す。
【0091】
(実施例20)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で物質量が0.030倍のジ−tert−ブチルピリジン(
tBu
2Pyr、2.7mg)に変更した以外は、実施例15と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表6に示す。
【0092】
(実施例21)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で物質量が0.030倍のピラジン(Pyraz、1.1mg)に変更した以外は、実施例15と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表6に示す。
【0093】
(実施例22)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で物質量が0.030倍のトリフェニルアミン(NPh
3、3.4mg)に変更した以外は、実施例15と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表6に示す。
【0094】
【化21】
【0095】
【表6】
【0096】
(実施例23)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)21.3mg、及び合成例2で得られたフェニルトリベンジルオキシシラン(63.9mg、0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)1.0mlと、ベンジルオキシ基換算で物質量が0.333倍のジフェニルアミン(NHPh
2、25.4mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で6時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C−NMR(DMAc/THF−d
8:127.9,129.2,135.3,139.3ppm)、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:−54.9ppm)で分析したところ、フェニルシラントリオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表7に示す。
【0097】
(実施例24)
ASCA−2をベンジルオキシ基換算で4.0mol%(42.8mg)に変更した以外は、実施例23と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表7に示す。
【0098】
(実施例25)
ASCA−2をベンジルオキシ基換算で6.0mol%(64.3mg)に変更した以外は、実施例23と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表7に示す。
【0099】
【化22】
【0100】
【表7】
【0101】
(実施例26)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)28.5mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(68.4mg、0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)1.6mlと、ベンジルオキシ基換算で物質量が0.020倍のアニリン(NH
2Ph、1.1mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:−72.1ppm)で分
析したところ、シランテトラオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表8に示す。
【0102】
(実施例27)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.030倍の物質量に変更した以外は、実施例26と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表8に示す。
【0103】
(実施例28)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.040倍の物質量に変更した以外は、実施例26と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表8に示す。
【0104】
【化23】
【0105】
【表8】
【0106】
<反応時間の検討>
(実施例29)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で1.0mol%のエヌ・
イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)10.8mg、及び合成例2で得られたフェニルトリベンジルオキシシラン(63.9mg、0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)1.0mlを加えた。水素ガスで置換し、室温で1.5時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C−NMR(DMAc/THF−d
8:127.9,129.2,135.3,139.3ppm)、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:−54.9ppm)で分析したところ、フェニルシラントリオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表9に示す。
【0107】
(実施例30)
反応時間を3.0時間に変更した以外は、実施例29と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表9に示す。
【0108】
(実施例31)
反応時間を6.0時間に変更した以外は、実施例29と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表9に示す。
【0109】
【化24】
【0110】
【表9】
【0111】
(実施例32)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)28
.5mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(68.4mg、0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)1.6mlを加えた。水素ガスで置換し、室温で1.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:−72.1ppm)で分析したところ、シランテトラオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表10に示す。
【0112】
(実施例33)
反応時間を2.0時間に変更した以外は、実施例32と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表10に示す。
【0113】
【化25】
【0114】
【表10】
【0115】
(実施例34)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で1.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)10.7mg、及び合成例1で得られたメチルトリベンジルオキシシラン(54.7mg、0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)0.8mlと、ベンジルオキシ基換算で物質量が0.019倍のアニリン(NH
2Ph、0.8mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で1.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C−NMR(DMAc/THF−d
8:−2.2ppm)、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:−41.5ppm)で分析したところ、メチルシラントリオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表11に示す。
【0116】
(実施例35)
反応時間を2.0時間に変更した以外は、実施例34と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表11に示す。
【0117】
(実施例36)
反応時間を3.0時間に変更した以外は、実施例34と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表11に示す。
【0118】
【化26】
【0119】
【表11】
【0120】
<その他(種々の条件)>
(実施例37)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)9.
1mg、及び合成例5で得られたトリメチルベンジルオキシシラン(27.0mg、0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)1.6mlと、ベンジルオキシ基換算で物質量が0.064倍のアニリン(NH
2Ph、0.9mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C−NMR(DMAc/THF−d
8:2.1ppm)、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:10.1ppm)で分析したところ、トリメチルシラノール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表12に示す。
【0121】
【化27】
【0122】
【表12】
【0123】
(実施例38)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で1.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)10.8mg、及び合成例1で得られたメチルトリベンジルオキシシラン(54.7mg、0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)0.8mlと、ベンジルオキシ基換算で物質量が0.019倍のアニリン(NH
2Ph、0.8mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C−NMR(DMAc/THF−d
8:−2.2ppm)、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:−41.5ppm)で分析したところ、メチルシラントリオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表13に示す。
【0124】
(実施例39)
ASCA−2をベンジルオキシ基換算で2.0mol%(21.8mg)、ジメチルアセトアミド(DMAc)を1.6ml、アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で物質量が0.038倍に変更した以外は、実施例38と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表13に示す。
【0125】
【化28】
【0126】
【表13】
【0127】
(実施例40)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)21.4mg、及び合成例1で得られたメチルトリベンジルオキシシラン(54.7mg、0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)1.6mlと、ベンジルオキシ基換算で物質量が0.050倍のアニリン(NH
2Ph、2.1mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C−NMR(DMAc/THF−d
8:−2.2ppm)、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:−41.5ppm)で分析したところ、メチルシラントリオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表14に示す。
【0128】
(実施例41)
ASCA−2をベンジルオキシ基換算で2.5mol%(26.7mg)とアニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.063倍の物質量に変更した以外は、実施例40と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表14に示す。
【0129】
【化29】
【0130】
【表14】
【0131】
(実施例42)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)17.9mg、及び合成例3で得られたジメチルジベンジルオキシシラン(40.8mg、0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)1.6mlと、ベンジルオキシ基換算で物質量が0.063倍のアニリン(NH
2Ph、1.8mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C−NMR(DMAc/THF−d
8:0.7ppm)、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:−9.6ppm)で分析したところ、ジメチルシランジオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表15に示す。
【0132】
(実施例43)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.075倍の物質量に変更した以外は、実施例42と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表15
に示す。
【0133】
(実施例44)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.088倍の物質量に変更した以外は、実施例42と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表15に示す。
【0134】
(実施例45)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.100倍の物質量に変更した以外は、実施例42と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表15に示す。
【0135】
(実施例46)
ASCA−2をベンジルオキシ基換算で3.0mol%(21.5mg)とアニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.106倍の物質量に変更した以外は、実施例42と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表15に示す。
【0136】
(実施例47)
ASCA−2をベンジルオキシ基換算で3.5mol%(25.2mg)とアニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.123倍の物質量に変更した以外は、実施例42と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表15に示す。
【0137】
【化30】
【0138】
【表15】
【0139】
(実施例48)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)28.7mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(68.4mg、0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)1.6mlと、ベンジルオキシ基換算で物質量が0.039倍のアニリン(NH
2Ph、2.2mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:−72.1ppm)で分析したところ、シランテトラオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表16に示す。
【0140】
(実施例49)
ASCA−2をベンジルオキシ基換算で2.5mol%(36.0mg)とアニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.049倍の物質量に変更した以外は、実施例48と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表16に示す。
【0141】
(実施例50)
ASCA−2をベンジルオキシ基換算で3.0mol%(43.2mg)とアニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.059倍の物質量に変更した以外は、実施例48と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表16に示す。
【0142】
(実施例51)
ASCA−2をベンジルオキシ基換算で3.5mol%(50.0mg)とアニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.068倍の物質量に変更した以外は、実施例48と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表16に示す。
【0143】
【化31】
【0144】
【表16】
【0145】
(実施例52)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)28.4mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(68.4mg、0.150mmol)を入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)を1.6ml加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:−72.1ppm)で分析したところ、シランテトラオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表17に示す。
【0146】
(実施例53)
N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)をN−メチルアセトアミド(MMAc)1.4mlとN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)を0.2mlの混合溶液に変更した以外は、実施例52と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表17に示す。
【0147】
(実施例54)
N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)をアセトアミド0.4mlとN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)1.2mlの混合溶液に変更した以外は、実施例52と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表17に示す。
【0148】
【化32】
【0149】
【表17】
【0150】
(実施例55)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で3.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)43.0mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(68.4mg、0.150mmol)を入れ、N−メチルアセトアミド(MMAc)1.4ml、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)0.2mlと、ベンジルオキシ基換算で物質量が0.030倍のアニリン(NH
2Ph、1.7mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C、
29Si−NMR(DMAc/THF−d
8:−72.4ppm)で分析したところ、シランテトラオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表18に示す。
【0151】
【化33】
【0152】
【表18】
【0153】
(実施例56)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)28.8mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(68.4mg、0.150mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlを加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C、
29Si−NMR(Me
4Urea/THF−d
8:−83.0ppm)及び飛行時間型質量分析(TOFMS)(m/z:[MCl]
−,ClH
6O
9Si
3,計算値:268.9014,実測値:268.9025)で分析したところ、環状トリシロキサンヘキサオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表19に示す。
【0154】
(実施例57)
テトラメチル尿素(Me
4Urea)をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に変更した以外は、実施例56と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表19に示す。
【0155】
【化34】
【0156】
【表19】
【0157】
(実施例58)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で3.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)50.2mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(68.4mg、0.150mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlとベンジルオキシ基換算で物質量が0.035倍のアニリン(NH
2Ph、2.0mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C、
29Si−NMR(Me
4Urea/THF−d
8:−71.7ppm)で分析したところ、シランテトラオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表20に示す。
【0158】
(実施例59)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.044倍の物質量に変更した以外は、実施例58と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表20に示す。
【0159】
(実施例60)
アニリン(NH
2Ph)をベンジルオキシ基換算で0.070倍の物質量に変更した以外は、実施例58と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表20に示す。
【0160】
【化35】
【0161】
【表20】
【0162】
(実施例61)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で3.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)99.2mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(137.0mg、0.300mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlとベンジルオキシ基換算で物質量が0.044倍のアニリン(NH
2Ph、4.9mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C、
29Si−NMR(Me
4Urea/THF−d
8:−71.7ppm)で分析したところ、シランテトラオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表21に示す。
【0163】
(実施例62)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で3.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)149.0mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(205.5mg、0.450mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlとベンジルオキシ基換算で物質量が0.044倍のアニリン(NH
2Ph、7.4mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C、
29Si−NMR(Me
4Urea/THF−d
8:−71.7ppm)で分析したところ、シランテトラオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表21に示す。
【0164】
(実施例63)
反応時間を4.0時間に変更した以外は、実施例62と同様の方法によって反応を行った。生成物等の収率の結果等を表21に示す。
【0165】
【化36】
【0166】
【表21】
【0167】
(実施例64)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で3.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)99.2mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(137.0mg、0.300mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlとベンジルオキシ基換算で物質量が0.044倍のアニリン(NH
2Ph、4.9mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過し、減圧下で反応溶媒等を357.4mgまで留去し濃縮した。
1H、
13C、
29Si−NMR(Me
4Urea/THF−d
8:−71.7ppm)で分析したところ、シランテトラオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等及び組成を表22、表23に示す。
【0168】
【表22】
【0169】
【表23】
【0170】
(実施例65)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)27.2mg、及び合成例1で得られたメチルトリベンジルオキシシラン(54.7mg、0.150mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlとベンジルオキシ基換算で物質量が0.039倍のアニリン(NH
2Ph、1.6mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C−NMR(Me
4Urea/THF−d
8:−2.4ppm)、
29Si−NMR(Me
4Urea/THF−d
8:−41.1ppm)で分析したところ、メチルシラントリオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表24に示す。
【0171】
【化37】
【0172】
【表24】
【0173】
(実施例66)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)17.9mg、及び合成例3で得られたジメチルジベンジルオキシシラン(40.8mg、0.150mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlとベンジルオキシ基換算で物質量が0.055倍のアニリン(NH
2Ph、1.5mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。
1H、
13C−NMR(Me
4Urea/THF−d
8:−2.5ppm)、
29Si−NMR(Me
4Urea/THF−d
8:−9.5ppm)で分析したところ、ジメチルシランジオール等が生成していることが確認された。生成物等の収率の結果等を表25に示す。
【0174】
【化38】
【0175】
【表25】
【0176】
(実施例67)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で3.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)50.2mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(68.4mg、0.150mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlとベンジルオキシ基換算で物質量が0.044倍のアニリン(NH
2Ph、2.4mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。この中にテトラベンジルオキシシラン換算で物質量が2.0倍のテトラブチルアンモニウムクロリド(Bu
4NCl、83.4mg)とテトラメチル尿素(Me
4Urea)14.4mlを加え、シランテトラオール等を含んだ組成物(溶液)を得た。
この組成物を、液体窒素(−196℃)を用いて凍結させて、減圧下でテトラメチル尿素等を昇華させる真空凍結乾燥を行った(凍結乾燥工程(1)減圧度1〜3Pa,棚温度−40℃,保持時間12時間、凍結乾燥工程(2)減圧度1〜3Pa,棚温度−40℃から−15℃まで12時間かけて昇温、凍結乾燥工程(3)減圧度1〜3Pa,−15℃,保持時間18時間)。乾燥終了後、ガラスバイアル中を不活性ガスで置換し、ゴム栓で封栓することで、粉末状のシランテトラオール等を含んだ組成物104mgを得た。
この組成物を
1H−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:5.8ppm)、
13C、
29Si−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:−69.8ppm)及びIRで分析したところ、シランテトラオール等が含まれていることが確認された。この組成を表26に、組成物のIR分析の結果を
図1に示す。
【0177】
【化39】
【0178】
【表26】
【0179】
(実施例68)
テトラブチルアンモニウムクロリド(Bu
4NCl)をテトラブチルアンモニウムブロミド(Bu
4NBr,96.7mg)に変更した以外は、実施例67と同様の方法によって粉末状のシランテトラオール等を含んだ組成物118mgを得た。
この組成物を
1H−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:5.9ppm)、
13C、
29Si−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:−70.8ppm)及びIRで分析し
たところ、シランテトラオール等が含まれていることが確認された。この組成を表27に、組成物のIR分析の結果を
図2に示す。
【0180】
【表27】
【0181】
(実施例69)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で3.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)50.1mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(68.4mg、0.150mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlとベンジルオキシ基換算で物質量が0.044倍のアニリン(NH
2Ph、2.4mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。この中に構造安定化剤としてテトラベンジルオキシシラン換算で物質量が2.0倍のテトラブチルアンモニウムクロリド(Bu
4NCl、83.4mg)とテトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlを加え、シランテトラオール等を含んだ組成物(溶液)を得た。
この組成物にジエチルエーテル(Et
2O)2.0gを添加して混合した後、この溶液をジエチルエーテルの蒸気雰囲気下に入れて、24時間静置することで結晶を析出させた。この結晶をジエチルエーテルで洗浄し、シランテトラオールを含んだ組成物(結晶)76.1mgを得た。
この組成物を
1H−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:5.8ppm)、
13C、
29Si−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:−69.8ppm)、IR及びX線結晶構造解析で分析したところ、シランテトラオール等が含まれていることが確認された。この組成を表28に、組成物のIR分析の結果を
図3に示す。
【0182】
【表28】
【0183】
(実施例70)
テトラブチルアンモニウムクロリド(Bu
4NCl)をテトラブチルアンモニウムブロミド(Bu
4NBr,96.7mg)に変更した以外は、実施例69と同様の方法によってシランテトラオールを含んだ組成物(結晶)70.9mgを得た。
この組成物を
1H−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:5.9ppm)、
13C、
29Si−NMR
29Si−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:−70.8ppm)
、IR及びX線結晶構造解析で分析したところ、シランテトラオール等が含まれていることが確認された。この組成を表29に、組成物のIR分析の結果を
図4に示す。
【0184】
【表29】
【0185】
(実施例71)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で3.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)50.1mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(68.4mg、0.150mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlとベンジルオキシ基換算で物質量が0.044倍のアニリン(NH
2Ph、2.4mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。この中に構造安定化剤としてテトラベンジルオキシシラン換算で物質量が2.0倍のテトラメチルアンモニウムクロリド水溶液(Me
4NCl、32.9mg、H
2O、100μl)を加え撹拌し、シランテトラオール等を含んだ組成物(溶液)を得た。
この組成物を5分間静置することで液状物質を分離させた。上層のテトラメチル尿素溶液と下層の液状物質を分離しジエチルエーテルで洗浄した。残留している水分を減圧下で真空乾燥を行い除去し、シランテトラオールを含んだ組成物(ペースト状)36.6mgを得た。
この組成物を
1H、
13C、
29Si−NMR(D
2O:−72.3ppm)、IRで分析したところ、シランテトラオール等が含まれていることが確認された。この組成を表30に、組成物のIR分析の結果を
図5に示す。
【0186】
【表30】
【0187】
(実施例72)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)27.2mg、及び合成例1で得られたメチルトリベンジルオキシシラン(54.7mg、0.150mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlとベンジルオキシ基換算で物質量が0.039倍のアニリン(NH
2Ph、1.6mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した
。この中にメチルトリベンジルオキシシラン換算で物質量が2.0倍のテトラブチルアンモニウムクロリド(Bu
4NCl、83.4mg)とテトラメチル尿素(Me
4Urea)14.4mlを加え、メチルシラントリオール等を含んだ組成物(溶液)を得た。
この組成物を、液体窒素(−196℃)を用いて凍結させて、減圧下でテトラメチル尿素等を昇華させる真空凍結乾燥を行った(凍結乾燥工程(1)減圧度1〜3Pa,棚温度−40℃,保持時間12時間、凍結乾燥工程(2)減圧度1〜3Pa,棚温度−40℃から−15℃まで12時間かけて昇温、凍結乾燥工程(3)減圧度1〜3Pa,−15℃,保持時間18時間)。乾燥終了後、ガラスバイアル中を不活性ガスで置換し、ゴム栓で封栓することで、粉末状のメチルシラントリオールを含んだ組成物93mgを得た。
この組成物を
1H−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:6.0ppm)、
13C−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:−2.7ppm)、
29Si−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:−39.6ppm)及びIRで分析したところ、メチルシラントリオール等が含まれていることが確認された。この組成を表31に、組成物のIR分析の結果を
図6に示す。
【0188】
【化40】
【0189】
【表31】
【0190】
(実施例73)
テトラブチルアンモニウムクロリド(Bu
4NCl)をテトラブチルアンモニウムブロミド(Bu
4NBr,96.7mg)に変更した以外は、実施例72と同様の方法によって粉末状のメチルシラントリオール等を含んだ組成物117mgを得た。
この組成物を
1H−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:6.0ppm)、
13C−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:−2.7ppm)、
29Si−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:−39.1ppm)及びIRで分析したところ、メチルシラントリオール等が含まれていることが確認された。この組成を表32に、組成物のIR分析の結果を
図7に示す。
【0191】
【表32】
【0192】
(実施例74)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)27.2mg、及び合成例1で得られたメチルトリベンジルオキシシラン(54.7mg、0.150mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlとベンジルオキシ基換算で物質量が0.039倍のアニリン(NH
2Ph、1.6mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。この中に構造安定化剤としてメチルトリベンジルオキシシラン換算で物質量が0.75倍のテトラブチルアンモニウムクロリド(Bu
4NCl、31.3mg)を加え、メチルシラントリオール等を含んだ組成物(溶液)を得た。
この組成物にジエチルエーテル(Et
2O)5.0gを添加して混合した後、この溶液をジエチルエーテルの蒸気雰囲気下に入れて、48時間静置することで結晶を析出させた。この結晶をジエチルエーテルで洗浄し、メチルシラントリオールを含んだ組成物(結晶)18.5mgを得た。
この組成物を
1H−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:6.0ppm)、
13C−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:−2.7ppm)、
29Si−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:−39.6ppm)、IR及びX線結晶構造解析で分析したところ、メチルシラントリオール等が含まれていることが確認された。この組成を表33に、組成物のIR分析の結果を
図8に示す。
【0193】
【表33】
【0194】
(実施例75)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.5mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)18.0mg、及び合成例3で得られたジメチルジベンジルオキシシラン(40.8mg、0.150mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlとベンジルオキシ基換算で物質量が0.055倍のアニリン(NH
2Ph、1.5mg)を加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。この中にジメチルジベンジルオキシシラン換算で物質量が2.0倍のテトラブチルアン
モニウムクロリド(Bu
4NCl、83.4mg)とテトラメチル尿素(Me
4Urea)14.4mlを加え、ジメチルシランジオール等を含んだ組成物(溶液)を得た。
この組成物を、液体窒素(−196℃)を用いて凍結させて、減圧下でテトラメチル尿素等を昇華させる真空凍結乾燥を行った(凍結乾燥工程(1)減圧度1〜3Pa,棚温度−40℃,保持時間12時間、凍結乾燥工程(2)減圧度1〜3Pa,棚温度−40℃から−15℃まで12時間かけて昇温、凍結乾燥工程(3)減圧度1〜3Pa,−15℃,保持時間18時間)。乾燥終了後、ガラスバイアル中を不活性ガスで置換し、ゴム栓で封栓することで、粉末状のジメチルシランジオールを含んだ組成物89.8mgを得た。
この組成物を
1H−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:6.0ppm)、
13C−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:0.6ppm)、
29Si−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:−8.6ppm)及びIRで分析したところ、ジメチルシランジオール等が含まれていることが確認された。この組成を表34に、組成物のIR分析の結果を
図9に示す。
【0195】
【化41】
【0196】
【表34】
【0197】
(実施例76)
磁気攪拌子を備えた二口フラスコに、ベンジルオキシ基換算で2.0mol%のエヌ・イーケムキャット株式会社製ASCA−2(Pd4.5質量%、Pt0.5質量%)28.8mg、及び合成例8で得られたテトラベンジルオキシシラン(68.4mg、0.150mmol)を入れ、テトラメチル尿素(Me
4Urea)1.6mlを加えた。水素ガスで置換し、室温で2.0時間反応させた。その後、触媒をフィルターでろ過した。この中にテトラベンジルオキシシラン換算で物質量が1.00倍のテトラブチルアンモニウムクロリド(Bu
4NCl、41.7mg)を加え、環状トリシロキサンヘキサオール等を含んだ組成物(溶液)を得た。
この組成物にジエチルエーテル(Et
2O)2.8gを添加して混合した後、この溶液をジエチルエーテルの蒸気雰囲気下に入れて、−40℃の温度において48時間静置することで結晶を析出させた。この結晶をジエチルエーテルで洗浄し、環状トリシロキサンヘ
キサオールを含んだ組成物(結晶)3.5mgを得た。
この組成物を
1H(DMF−d
7/THF−d
8:6.6ppm)、
13C、
29Si−NMR(DMF−d
7/THF−d
8:−81.3ppm)及びIRで分析したところ、環状トリシロキサンヘキサオール等が含まれていることが確認された。この組成を表35に、組成物のIR分析の結果を
図10に示す。
【0198】
【化42】
【0199】
【表35】