(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る雷害判定システム1の一例を示す構成図である。
雷害判定システム1は、落雷によって発生する磁界の強度に基づいて、当該落雷の推定位置を含む範囲の電気設備の損害の程度を判定する。落雷の推定位置とは、推定された落雷の位置のことである。
【0011】
以下、雷害判定システム1の構成について説明する。雷害判定システム1は、落雷位置推定システム10と、磁界検出装置20と、設備情報DB30と、地図情報DB40と、雷害判定装置50と、情報処理端末60を備える。雷害判定システム1では、落雷位置推定システム10と、磁界検出装置20と、設備情報DB30と、地図情報DB40と、雷害判定装置50とは、ネットワークNを介して互いに有線又は無線により通信可能に接続されている。これらの各構成のうちの一部又は全部は、ネットワークNを介さずに互いにLAN(Local Area Network)等によって通信可能に接続される構成であってもよい。また、雷害判定装置50は、情報処理端末60と無線により通信可能に接続されている。
【0012】
なお、有線通信は、例えば、イーサネット(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)等の規格によって行われる。また、無線通信は、例えば、Wi−Fi(登録商標)等の通信規格により行われる。
ネットワークNは、例えば、インターネットや移動体通信網等のネットワークであるが、これらに代えて、イントラネットや専用回線等でもよく、それらの組み合わせによって構成される情報通信ネットワークでもよい。
【0013】
落雷位置推定システム10は、複数の地点毎に設置された図示しない複数の電磁波受信装置と通信可能に接続される。これらの電磁波受信装置は、落雷によって発生する電磁波を受信(測定)する。落雷位置推定システム10は、各電磁波受信装置が受信した電磁波の受信時刻の差や、電磁波の到来方位に基づいて、落雷の位置を推定する。また、落雷位置推定システム10は、落雷による放電が雷雲から下降して大地に到達した直後に流れる帰還電流の波高値が、電界の強度の波高値と落雷からの距離とに比例する関係に基づいて、雷電流の波高値を推定する。落雷位置推定システム10は、推定した落雷の位置(推定位置)を示す第1落雷位置情報を、ネットワークNを介して雷害判定装置50に送信する。また、落雷位置推定システム10は、推定した雷電流の波高値を示す電流波高値情報を、ネットワークNを介して雷害判定装置50に送信する。落雷位置推定システム10は、落雷位置推定装置の一例である。
【0014】
磁界検出装置20は、複数の地点毎に設置された図示しない複数の磁界受信装置と通信可能に接続される。これらの磁界受信装置はそれぞれ、落雷によって発生する電磁波の磁界成分の強度(磁界強度)を受信(検出、測定)する。各磁界受信装置は、受信した磁界強度を示す情報を磁界検出装置20に出力する。磁界検出装置20は、各磁界受信装置から、磁界強度を示す情報を取得する。磁界検出装置20は、各磁界受信装置が受信した電磁波の磁界成分の受信時刻の差や、各磁界受信装置が磁界成分の強度比から推定される電磁波の到来方位に基づいて、落雷の位置を推定する。また、磁界検出装置20は、磁界受信装置が受信した磁界強度に基づいて、当該磁界強度の時間的変化を示す情報(磁界波形、スペクトル)を算出(導出)する。また、磁界検出装置20は、推定した落雷の位置(推定位置)を示す第2落雷位置情報を、ネットワークNを介して雷害判定装置50に送信する。また、磁界検出装置20は、算出したスペクトルを示す磁界波形情報を、ネットワークNを介して雷害判定装置50に送信する。
【0015】
設備情報DB30は、電気設備を示す電気設備情報を記憶する。ここで、
図2を参照して、電気設備情報について説明する。
図2は、電気設備情報の一例を示す図である。
図2に示したように、電気設備情報には、電気設備を識別する電気設備識別情報と、電気設備の位置を示す情報と、電気設備の名称を示す情報と、電気設備における架空地線の有無を示す情報と、架空地線を構成する素線の太さを示す情報と、架空地線に掛かる荷重(例えば、張力)を示す情報と、電気設備に関する履歴情報とが含まれる。なお、電気設備情報には、これらの情報に加えて、他の情報が含まれる構成であってもよく、これらの情報の一部又は全部に代えて他の情報が含まれる構成であってもよい。
【0016】
電気設備識別情報は、例えば、電気設備を識別する設備IDである。なお、電気設備識別情報は、設備IDに代えて、他の情報であってもよい。電気設備の位置を示す情報は、例えば、電気設備が設置された位置の緯度及び経度である。なお、電気設備の位置を示す情報は、緯度及び経度に代えて、他の情報であってもよい。電気設備の名称を示す情報は、
図2において、設備名と称する。電気設備における架空地線の有無を示す情報には、
図2において、架空地線が有る場合に「有」、架空地線が無い場合に「無」がそれぞれ格納される。なお、電気設備における架空地線の有無を示す情報は、「有」及び「無」に代えて、「0」と「1」等の他の情報であってもよい。
【0017】
架空地線を構成する素線の太さを示す情報は、例えば、当該素線の直径である。なお、架空地線を構成する素線の太さを示す情報は、直径に代えて、断面積等の他の情報であってもよい。架空地線に掛かる荷重を示す情報は、当該荷重の大きさである。当該荷重は、種類が同じ架空地線同士であったとしても、電気設備が設置されている場所に応じて変化する。例えば、豪雪地帯に設置された電気設備の架空地線には、冬季において雪が付着するため、架空地線に掛かる荷重は大きくなる。なお、架空地線に掛かる荷重を示す情報には、季節等の属性を示す情報が対応付けられていてもよい。この場合、架空地線に掛かる荷重を示す情報は、季節毎の架空地線に掛かる荷重を示す。
【0018】
電気設備に関する履歴情報には、補修履歴を示す情報と、点検履歴を示す情報とが含まれる。補修履歴を示す情報は、例えば、過去に補修が行われた回数である。なお、補修履歴を示す情報は、過去に補修が行われた年月日及び時刻等の他の情報であってもよい。また、点検履歴を示す情報は、例えば、電気設備の点検が行われた年月日及び時刻である。なお、点検履歴を示す情報は、これに代えて、電気設備の点検が行われた年月のみ等の他の情報であってもよい。
地図情報DB40は、全国の地図を示す地図情報を記憶する。
【0019】
雷害判定装置50は、落雷によって発生する磁界の強度に基づいて、当該落雷の推定位置を含む範囲の電気設備の損害の程度を判定する。より具体的には、雷害判定装置50は、ネットワークNを介して落雷位置推定システム10から第1落雷位置情報を取得する。また、雷害判定装置50は、ネットワークNを介して磁界検出装置20から第2落雷位置情報を取得する。雷害判定装置50は、取得した第1落雷位置情報及び第2落雷位置情報のそれぞれが示す推定位置に基づいて、落雷した可能性の高い1以上の電気設備の電気設備情報を、ネットワークNを介して設備情報DB30から取得する。以下では、説明の便宜上、当該電気設備を、対象電気設備と称して説明する。なお、雷害判定装置50は、第1落雷位置情報と第2落雷位置情報とのうちいずれか一方が示す推定位置に基づいて、落雷した可能性の高い1以上の電気設備の電気設備情報を、ネットワークNを介して設備情報DB30から取得する構成であってもよい。
【0020】
また、雷害判定装置50は、ネットワークNを介して落雷位置推定システム10から電流波高値情報を取得する。また、雷害判定装置50は、ネットワークNを介して磁界検出装置20から磁界波形情報を取得する。雷害判定装置50は、取得した磁界波形情報に基づいて、発生した落雷の雷電流によって流れた電荷の量のうち少なくとも一部を表す量(落雷の電荷量)を算出する。この一例において、雷害判定装置50は、取得した磁界波形情報に基づいて、当該量として、発生した落雷の雷電流によって流れた電荷の総量の推定値である雷電荷量を算出する。雷害判定装置50は、算出した雷電荷量と、取得した電流波高値情報とに基づいて、落雷による対象電気設備の損害の程度を判定する雷害判定処理を行う。なお、雷害判定装置50は、磁界波形情報に代えて、落雷によって発生する電磁波の磁界強度のピーク値に基づいて当該雷電荷量を算出する構成等、磁界成分に基づく他の方法によって当該雷電荷量を算出する構成であってもよい。雷害判定装置50が当該ピーク値に基づいて当該雷電荷量を算出する場合、雷害判定装置50は、磁界検出装置20から、磁界強度のピーク値を示す情報を取得する。
【0021】
雷害判定装置50は、雷害判定処理の結果、対象電気設備の損害が大きいと判定した場合、雷害判定処理の結果を示す情報と、対象電気設備の点検を促す情報とを表示する。一方、雷害判定装置50は、雷害判定処理の結果、対象電気設備の損害が小さいと判定した場合、雷害判定処理の結果を示す情報を表示する。
【0022】
雷害判定処理の結果を示す情報を表示する際、雷害判定装置50は、例えば、対象電気設備の位置を含む地域の地図情報を、ネットワークNを介して地図情報DB40から取得する。そして、雷害判定装置50は、取得した地図情報に基づいて、対象電気設備の位置を示す情報が重畳された地図を、雷害判定処理の結果を示す情報とともに表示する。これらにより、雷害判定装置50は、電気設備の点検の効率を向上させることができる。なお、雷害判定装置50は、対象電気設備の位置を示す情報が重畳された地図を表示させず、雷害判定処理の結果を示す情報のみを表示する構成であってもよく、雷害判定処理の結果を示す情報とともに地図以外の他の情報を表示する構成であってもよい。
【0023】
また、雷害判定装置50は、ネットワークNを介した情報処理端末60からの要求に応じて、雷害判定処理の結果を示す情報を、対象電気設備の位置を示す情報が重畳された地図を示す情報とともに、ネットワークNを介して情報処理端末60に送信する。なお、雷害判定装置50は、ネットワークNを介した情報処理端末60からの要求に応じて、雷害判定処理の結果を示す情報のみを、ネットワークNを介して情報処理端末60に送信する構成であってもよく、雷害判定処理の結果を示す情報とともに地図以外の他の情報をネットワークNを介して情報処理端末60に送信する構成であってもよい。
【0024】
情報処理端末60は、例えば、多機能携帯電話端末(スマートフォン)や携帯電話端末、タブレットPC(Personal Computer)、通信機能を有する電子書籍リーダー、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートPC等のモバイル端末である。なお、ユーザー端末は、デスクトップPC等の情報処理端末(又は情報処理装置)であってもよい。情報処理端末60は、ユーザーから受け付けた操作に基づいて、雷害判定処理の結果を示す情報と、対象電気設備の位置を示す情報が重畳された地図を示す情報との取得の要求を、ネットワークNを介して雷害判定装置50に送信する。情報処理端末60は、当該要求の応答として、雷害判定処理の結果を示す情報と、対象電気設備の位置を示す情報が重畳された地図を示す情報とを、ネットワークNを介して雷害判定装置50から取得する。
【0025】
次に、
図3を参照し、雷害判定装置50のハードウェア構成について説明する。
図3は、雷害判定装置50のハードウェア構成の一例を示す図である。雷害判定装置50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)51と、記憶部52と、入力受付部53と、通信部54と、表示部55を備える。また、雷害判定装置50は、通信部54を介して他の装置と通信を行う。これらの構成要素は、バスBusを介して相互に通信可能に接続されている。
【0026】
CPU51は、記憶部52に格納された各種プログラムを実行する。
記憶部52は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含む。記憶部52は、雷害判定装置50が処理する各種情報や画像、プログラム、前述の雷害判定処理に用いられる判定条件を示す判定条件情報等を格納する。なお、記憶部52は、雷害判定装置50に内蔵されるものに代えて、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。
【0027】
入力受付部53は、例えば、キーボードやマウス、タッチパッド等を備えたティーチングペンダントや、その他の入力装置である。なお、入力受付部53は、タッチパネルとして表示部55と一体に構成されてもよい。
通信部54は、例えば、USB等のデジタル入出力ポートやイーサネット(登録商標)ポート等を含んで構成される。
表示部55は、例えば、液晶ディスプレイパネル、あるいは、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイパネルである。
【0028】
次に、
図4を参照して、雷害判定装置50の機能構成について説明する。
図4は、雷害判定装置50の機能構成の一例を示す図である。雷害判定装置50は、記憶部52と、入力受付部53と、通信部54と、表示部55と、制御部56を備える。
【0029】
制御部56は、雷害判定装置50の全体を制御する。制御部56は、取得部71と、電荷算出部73と、落雷判定部74と、雷害判定部75と、表示制御部77と、送信制御部79を備える。制御部56が備えるこれらの機能部は、例えば、CPU51が、記憶部52に記憶された各種プログラムを実行することで実現される。また、これらの機能部のうちの一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。
【0030】
取得部71は、落雷位置情報取得部711と、電流波高値情報取得部713と、磁界波形情報取得部715と、設備情報取得部717と、判定条件情報取得部719と、地図情報取得部721を備える。
【0031】
落雷位置情報取得部711は、ネットワークNを介して第1落雷位置情報を落雷位置推定システム10から取得する。また、落雷位置情報取得部711は、ネットワークNを介して第2落雷位置情報を磁界検出装置20から取得する。
電流波高値情報取得部713は、ネットワークNを介して電流波高値情報を落雷位置推定システム10から取得する。
磁界波形情報取得部715は、ネットワークNを介して磁界波形情報を磁界検出装置20から取得する。
【0032】
設備情報取得部717は、ネットワークNを介して電気設備情報を設備情報DB30から取得する。
判定条件情報取得部719は、記憶部52から判定条件情報を取得する。
地図情報取得部721は、ネットワークNを介して地図情報を地図情報DB40から取得する。
【0033】
電荷算出部73は、磁界波形情報取得部715が取得した磁界波形情報に基づいて、前述の雷電荷量を算出する。
落雷判定部74は、落雷位置情報取得部711が取得した第1落雷位置情報及び第2落雷位置情報に基づいて、第1落雷位置情報に含まれる推定位置の誤差範囲と、第2落雷位置情報に含まれる推定位置の誤差範囲とが重なる部分があるか否かを判定することにより、2つの推定位置が一致するか否かを判定する。
雷害判定部75は、電荷算出部73が算出した雷電荷量と、電流波高値情報取得部713が取得した電流波高値情報と、判定条件情報取得部719が取得した判定条件情報とに基づいて、落雷による対象電気設備の損害の程度を判定する雷害判定処理を行う。
【0034】
表示制御部77は、雷害判定部75が雷害判定処理を行った結果として対象電気設備の損害の程度が大きいと判定された場合、雷害判定処理の結果を示す情報と、対象電気設備の点検を促す情報とを表示する画像を生成する。一方、雷害判定装置50は、雷害判定部75が雷害判定処理を行った結果として対象電気設備の損害の程度が小さいと判定された場合、雷害判定処理の結果を示す情報を表示する画像を生成する。
【0035】
また、表示制御部77は、雷害判定処理の結果を示す情報を表示する画像を生成する際、地図情報取得部721が取得した地図情報に基づいて、対象電気設備の位置を示す情報が重畳された地図を、雷害判定処理の結果を示す情報とともに表示する画像を生成する。表示制御部77は、生成した画像を表示部55に表示させる。
【0036】
また、送信制御部79は、ネットワークNを介した情報処理端末60からの要求に応じて、雷害判定処理の結果を示す情報を、対象電気設備の位置を示す情報が重畳された地図を示す情報とともに、ネットワークNを介して情報処理端末60に送信する。
【0037】
次に、
図5を参照して、雷害判定装置50が備える制御部56による雷害判定処理について説明する。
図5は、雷害判定装置50が備える制御部56による雷害判定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0038】
制御部56は、落雷が発生するまで待機する(ステップS100)。ここで、ステップS100の処理について説明する。例えば、雷害判定装置50が備える制御部56は、落雷が発生した際、落雷位置推定システム10から落雷が発生したことを示す情報を取得する。このように、制御部56は、落雷が発生した際、他の装置から落雷が発生したことを示す情報を取得することにより、ステップS100において落雷が発生したと判定する。
【0039】
ステップS100において落雷が発生したと制御部56が判定した場合(ステップS100−Yes)、落雷位置情報取得部711は、ネットワークNを介して落雷位置推定システム10から第1落雷位置情報を取得する。また、落雷位置推定システム10は更に、ネットワークNを介して磁界検出装置20から第2落雷位置情報を取得する(ステップS110)。
【0040】
次に、落雷判定部74は、ステップS110において落雷位置情報取得部711が取得した第1落雷位置情報及び第2落雷位置情報に基づいて、第1落雷位置情報が示す推定位置の誤差範囲と、第2落雷位置情報が示す推定位置の誤差範囲とに重なる部分があるか否かを判定する(ステップS115)。すなわち、落雷判定部74は、これら2つの推定位置が所定の誤差範囲内において一致するか否かを判定する。所定の誤差範囲は、例えば、1標準偏差によって表される範囲であるが、これに代えて、他の範囲であってもよい。
【0041】
2つの推定位置が所定の誤差範囲内において一致しないと落雷判定部74が判定した場合(ステップS115−No)、制御部56は、落雷が発生していないにも拘わらず、何らかのノイズにより落雷が発生したと検出された可能性が高いため、ステップS100に遷移し、再び落雷が発生するまで待機する。一方、2つの推定位置が一致すると落雷判定部74が判定した場合(ステップS115−Yes)、電流波高値情報取得部713は、ネットワークNを介して落雷位置推定システム10から電流波高値情報を取得する(ステップS120)。
【0042】
次に、磁界波形情報取得部715は、磁界波形情報を、ネットワークNを介して磁界検出装置20から取得する(ステップS130)。ここで、磁界波形情報取得部715が取得する磁界波形情報について説明する。雷放電により発生する電磁波の成分のうち極超長波(ELF(Extremely Low Frequency)波)は、大地と電離層の間を空洞共振器とするシューマン共振を起こす。このシューマン共振を起こすELF波は、地球全体で1秒間に平均50回程度の頻度で発生する複数の雷放電によって常に励起されている。また、このようなシューマン共振の波形は、共振現象のため準周期的な連続波形を成している。ところが、スーパーボルトと呼ばれる大きな雷電荷量を伴う大規模な雷放電が生じた場合、シューマン共振の周波数帯では、磁界成分の強度の時間的変化を示す波形からは、
図6に示すように鋭く立ち上がり、その後、減衰振動へと遷移する過渡波形が観測される。このような波形の変化は、ELFトランジェントと呼ばれる。
【0043】
図6は、シューマン共振のうちの磁界成分の強度の時間的変化を示す波形の一例と、ELFトランジェントが生じた際の当該波形の一例を示す図である。
図6(A)は、シューマン共振のうちの磁界成分の強度の時間的変化を示す波形の一例である。以下では、説明の便宜上、シューマン共振のうちの磁界成分の強度の時間的変化を示す波形を、シューマン共振の波形と称して説明する。
図6(A)に示したように、シューマン共振の波形G1は、準周期的な連続波形を成している。波形G1は、雷電流によって流れる電荷の量が大きな雷放電が、磁界検出装置20の近くにおいて生じていない時間帯のシューマン共振の波形である。磁界検出装置20の近くとは、磁界検出装置20を中心とした所定の半径の円形領域の範囲内のことである。所定の半径は、数キロメートル程度である。
【0044】
一方、
図6(B)は、ELFトランジェントが生じた際のシューマン共振の波形の一例である。
図6(B)に示したシューマン共振の波形G2には、実線Wによって囲まれた範囲内において、ELFトランジェントTRが生じている。このELFトランジェントTRが生じた時刻の直前に、雷電荷量の大きな雷放電が起きたと考えられる。磁界検出装置20は、このELFトランジェントTRが生じている波形、すなわちELFトランジェントTRを引き起こした雷放電によって発生したELF波の磁界成分の強度の時間的変化を示す磁界波形情報を算出する。そして、磁界検出装置20は、算出した磁界波形情報を、雷害判定装置50に送信する。すなわち、磁界波形情報取得部715は、
図6(B)に示した波形、すなわちELFトランジェントTRが生じている時間帯を含む磁界成分の強度の時間的変化を示す磁界波形情報を取得する。なお、
図6において、ELFトランジェントTRが生じている時間帯とは、すなわち波形G2におけるピーク値MPを含む時間帯のことである。
【0045】
次に、設備情報取得部717は、例えば、ステップS110において落雷位置情報取得部711が取得した第1落雷位置情報及び第2落雷位置情報に基づいて、1以上の対象電気設備の電気設備情報を、ネットワークNを介して設備情報DB30から取得する(ステップS140)。
【0046】
ここで、ステップS140の処理について説明する。設備情報取得部717は、例えば、第1落雷位置情報が示す落雷の推定位置と、第2落雷位置情報が示す落雷の推定位置とを結ぶ直線の中点の位置を落雷の位置として算出する。そして、設備情報取得部717は、設備情報DB30に記憶された電気設備情報のうち、算出した落雷の位置を中心とした所定の範囲内に設置されている電気設備の電気設備情報を、対象電気設備の電気設備情報として取得する。なお、設備情報取得部717は、落雷の位置を、他の方法によって算出する構成であってもよい。
【0047】
次に、判定条件情報取得部719は、記憶部52に予め記憶された判定条件を記憶部52から取得する(ステップS150)。この判定条件は、前述したように雷害判定処理に用いられる。次に、電荷算出部73は、ステップS130において磁界波形情報取得部715が取得した磁界波形情報に基づいて雷電荷量を算出する(ステップS160)。
【0048】
ここで、ステップS160の処理について説明する。電荷算出部73は、磁界波形情報取得部715が取得した磁界波形情報に基づいて、磁界波形情報が示す波形をフーリエ変換することにより、磁界成分の強度の振幅スペクトルを算出する。そして、電荷算出部73は、算出した振幅スペクトルに基づいて、以下に示した式(1)により、落雷の雷電流によって生じる電流モーメントを算出する。
【0050】
ここで、Iは、雷電流であり、fは、ELF帯の周波数である。Hは、周波数fにおける水平磁界の振幅スペクトルである。aは、地球の半径であり、hは、電離層高度である。vは、伝播定数であり、Pは、ルジャンドル陪関数である。Pに付随する上付き添え字である1と、下付き添え字であるvとはそれぞれ、ルジャンドル陪関数のパラメーターである。そして、θは、空電源位置から磁界検出装置20が備える受信装置までの角距離である。上記の式(1)によって算出される雷電流モーメントにおいて、雷電流の時間的変化を表す波形が指数間的に減少し、且つ当該波形の減少する時間が非常に短いと仮定した場合、当該雷電流モーメントは、以下に示した式(2)のように雷電荷モーメントに近似することができる。
【0052】
ここで、Qは雷電荷量であり、dsは、落雷の雷道の長さ(距離)である。すなわち、電荷算出部73は、上記の式(1)によって算出した振幅スペクトルHを用いて雷電流モーメントを算出し、上記の近似を用いて式(2)から雷電荷量を算出する。
【0053】
ステップS160において電荷算出部73が雷電荷量を算出した後、雷害判定部75は、ステップS160において算出された雷電荷量と、ステップS120において取得した電流波高値情報と、ステップS150において判定条件情報取得部719が取得した判定条件情報とに基づいて、落雷による対象電気設備の損害の程度を判定する雷害判定処理を行う(ステップS170)。
【0054】
ここで、判定条件情報と雷害判定処理について説明する。本実施形態における判定条件情報が示す判定条件は、以下に示す条件1)及び条件2)のいずれか一方を満たすことである。
【0055】
1)雷電荷量≧100[C]
2)電流波高値≧100[kA]
【0056】
上記の条件1)及び条件2)に示した100[C]や100[kA]という閾値は、あくまでも一例である。これらの閾値は、電気設備を用いた実験によって決められる。例えば、電気設備の架空地線に対して直流アーク試験を行うことにより、上記の条件1)の雷電荷量に対する閾値が決められる。
【0057】
雷害判定部75は、ステップS160において算出された雷電荷量と、ステップS120において取得した電流波高値情報とに基づいて、上記の条件1)又は条件2)が満たされているか否かを判定する。雷害判定部75は、上記の条件1)と条件2)のうちいずれか一方又は両方が満たされていると判定した場合、対象電気設備の損害の程度が大きいと判定する。一方、雷害判定部75は、上記の条件1)と条件2)のいずれも満たされていないと判定した場合、対象電気設備の損害の程度が小さいと判定する。
【0058】
次に、地図情報取得部721は、ステップS140において取得した電気設備情報に基づいて、対象電気設備が設置されている位置を含む地域の地図を示す地図情報を取得する(ステップS175)。
【0059】
次に、表示制御部77は、ステップS170において判定された結果を表示部55に表示する画像を生成する。そして、表示制御部77は、生成した画像を表示部55に表示させる(ステップS180)。ここで、ステップS180の処理について説明する。表示制御部77は、ステップS170における雷害判定処理の結果、対象電気設備の損害の程度が大きいと雷害判定部75が判定した場合、雷害判定処理の結果を示す情報と、対象電気設備の点検を促す情報とを表示する画像を生成する。一方、表示制御部77は、ステップS170における雷害判定処理の結果、対象電気設備の損害の程度が小さいと雷害判定部75が判定した場合、雷害判定処理の結果を示す情報を表示する画像を生成する。
【0060】
また、表示制御部77は、雷害判定処理の結果を示す情報を表示する画像を生成する際、ステップS175において地図情報取得部721が取得した地図情報に基づいて、対象電気設備の位置を示す情報が重畳された地図を、雷害判定処理の結果を示す情報とともに表示する画像を生成する。
【0061】
次に、
図7を参照して、雷害判定装置50が備える制御部56が雷害判定処理の結果を示す情報を、対象電気設備の位置を示す情報が重畳された地図を示す情報とともに情報処理端末60に送信する処理について説明する。
図7は、雷害判定装置50が備える制御部56が雷害判定処理の結果を示す情報を、対象電気設備の位置を示す情報が重畳された地図を示す情報とともに情報処理端末60に送信する処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、
図7に示したフローチャートは、すでに
図5に示したフローチャートの処理が実行され、雷害判定処理が行われた後に実行される処理である場合について説明する。
【0062】
送信制御部79は、ネットワークNを介して情報処理端末60から雷害判定処理の結果を示す情報取得の要求を取得するまで待機する(ステップS200)。情報処理端末60から雷害判定処理の結果を示す情報取得の要求を取得した場合(ステップS200−Yes)、送信制御部79は、雷害判定処理の結果を示す情報を、対象電気設備の位置を示す情報が重畳された地図を示す情報とともに、ネットワークNを介して情報処理端末60に送信する(ステップS210)。
【0063】
<実施形態の変形例1>
以下、本発明の実施形態の変形例1について説明する。本実施形態の変形例1に係る雷害判定システム1では、雷害判定処理に用いられる判定条件が、上記の実施形態と異なる。
【0064】
本実施形態の変形例1における判定条件は、以下に示す条件1A)及び条件2A)を満たし、且つ条件3A)又は条件4A)のいずれかを満たすことである。
【0065】
1A)架空地線を有している
2A)架空地線の太さが所定の太さ未満である
3A)雷電荷量≧100[C]
4A)電流波高値≧100[kA]
【0066】
すなわち、本実施形態の変形例1に係る雷害判定部75は、
図5に示したステップS170において、ステップS160において算出された雷電荷量と、ステップS120において取得した電流波高値情報と、ステップS150において判定条件情報取得部719が取得した判定条件情報と、ステップS140において取得した対象電気設備の電気設備情報とに基づいて、落雷による対象電気設備の損害の程度を判定する雷害判定処理を行う。
【0067】
雷害判定部75は、ステップS140において取得した対象電気設備の電気設備情報を参照し、上記の条件1A)及び条件2A)を満たす対象電気設備が存在するか否かを判定する。当該対象電気設備が存在しない場合、雷害判定部75は、上記の条件1A)及び条件2A)が満たされていないと判定し、対象電気設備の損害の程度が小さいと判定する。一方、当該対象電気設備が存在する場合、雷害判定部75は、ステップS160において算出された雷電荷量と、ステップS120において取得した電流波高値情報とに基づいて、上記の条件3A)又は条件4A)が満たされているか否かを判定する。雷害判定部75は、上記の条件3A)と条件4A)のうちいずれか一方又は両方が満たされていると判定した場合、対象電気設備の損害の程度が大きいと判定する。
【0068】
このように、本実施形態の変形例1に係る雷害判定装置50は、上記の条件1A)及び条件2A)を満たし、且つ条件3A)又は条件4A)のいずれかを満たすか否かによって、対象電気設備の損害の程度を判定する。これにより、雷害判定装置50は、対象電気設備が有する架空地線等の部材に応じて、対象電気設備の損害の程度を判定することができ、その結果、電気設備の点検の効率を向上させることができる。
【0069】
<実施形態の変形例2>
以下、本発明の実施形態の変形例2について説明する。本実施形態の変形例2に係る雷害判定システム1では、雷害判定処理に用いられる判定条件が、上記の実施形態及び実施形態の変形例1と異なる。
【0070】
本実施形態の変形例2における判定条件は、以下に示す条件1B)及び条件2B)を満たし、且つ条件3B)又は条件4B)のいずれかを満たすことである。
【0071】
1B)架空地線を有している
2B)架空地線に掛かる荷重が所定荷重以上
3B)雷電荷量≧100[C]
4B)電流波高値≧100[kA]
【0072】
ここで、所定荷重は、例えば、40[kN]である。なお、この40[kN]という値は、一例に過ぎず、所定荷重は、他の値であってもよい。また、所定荷重は、豪雪地帯のように夏季と冬季によって異なる場合があるため、季節毎に異なる値であってもよい。
本実施形態の変形例2に係る雷害判定部75は、本実施形態の変形例1に係る雷害判定部75と同様に、
図5に示したステップS170において、ステップS160において算出された雷電荷量と、ステップS120において取得した電流波高値情報と、ステップS150において判定条件情報取得部719が取得した判定条件情報と、ステップS140において取得した対象電気設備の電気設備情報とに基づいて、落雷による対象電気設備の損害の程度を判定する雷害判定処理を行う。
【0073】
雷害判定部75は、ステップS140において取得した対象電気設備の電気設備情報を参照し、上記の条件1B)及び条件2B)を満たす対象電気設備が存在するか否かを判定する。当該対象電気設備が存在しない場合、雷害判定部75は、上記の条件1B)及び条件2B)が満たされていないと判定し、対象電気設備の損害の程度が小さいと判定する。一方、当該対象電気設備が存在する場合、雷害判定部75は、ステップS160において算出された雷電荷量と、ステップS120において取得した電流波高値情報とに基づいて、上記の条件3B)又は条件4B)が満たされているか否かを判定する。雷害判定部75は、上記の条件3B)と条件3B)のうちいずれか一方又は両方が満たされていると判定した場合、対象電気設備の損害の程度が大きいと判定する。
【0074】
このように、本実施形態の変形例2に係る雷害判定装置50は、上記の条件1B)及び条件2B)を満たし、且つ条件3B)又は条件4B)のいずれかを満たすか否かによって、対象電気設備の損害の程度を判定する。これにより、雷害判定装置50は、対象電気設備が有する架空地線も掛かる荷重等の環境要因(外的要因)に応じて、対象電気設備の損害の程度を判定することができ、その結果、電気設備の点検の効率を向上させることができる。
【0075】
<実施形態の変形例3>
以下、本発明の実施形態の変形例3について説明する。本実施形態の変形例3に係る雷害判定システム1では、雷害判定処理に用いられる判定条件が、上記の実施形態、実施形態の変形例1、実施形態の変形例2と異なる。
【0076】
本実施形態の変形例3における判定条件は、以下に示す条件1C)及び条件2C)を満たし、且つ条件3C)又は条件4C)のいずれかを満たすことである。
【0077】
1C)架空地線を有している
2C)過去に補修されている
3C)雷電荷量≧100[C]
4C)電流波高値≧100[kA]
【0078】
本実施形態の変形例3に係る雷害判定部75は、本実施形態の変形例1に係る雷害判定部75と同様に、
図5に示したステップS170において、ステップS160において算出された雷電荷量と、ステップS120において取得した電流波高値情報と、ステップS150において判定条件情報取得部719が取得した判定条件情報と、ステップS140において取得した対象電気設備の電気設備情報とに基づいて、落雷による対象電気設備の損害の程度を判定する雷害判定処理を行う。
【0079】
雷害判定部75は、ステップS140において取得した対象電気設備の電気設備情報を参照し、上記の条件1C)及び条件2C)を満たす対象電気設備が存在するか否かを判定する。当該対象電気設備が存在しない場合、雷害判定部75は、上記の条件1C)及び条件2C)が満たされていないと判定し、対象電気設備の損害の程度が小さいと判定する。一方、当該対象電気設備が存在する場合、雷害判定部75は、ステップS160において算出された雷電荷量と、ステップS120において取得した電流波高値情報とに基づいて、上記の条件3C)又は条件4C)が満たされているか否かを判定する。雷害判定部75は、上記の条件3C)と条件3C)のうちいずれか一方又は両方が満たされていると判定した場合、対象電気設備の損害の程度が大きいと判定する。
【0080】
このように、本実施形態の変形例3に係る雷害判定装置50は、上記の条件1C)及び条件2C)を満たし、且つ条件3C)又は条件4C)のいずれかを満たすか否かによって、対象電気設備の損害の程度を判定する。これにより、雷害判定装置50は、対象電気設備が過去に補修されているか否かに応じて、対象電気設備の損害の程度を判定することができ、その結果、電気設備の点検の効率を向上させることができる。対象電気設備が補修されている場合、補修されていない場合に比べて、電気設備における補修箇所の強度が落ちている可能性が高い。このため、対象電気設備が過去に補修されているか否かに応じて対象電気設備の損害の程度を判定することは、電気設備の点検を効率化するために重要である。
【0081】
<実施形態の変形例4>
以下、本発明の実施形態の変形例4について説明する。本実施形態の変形例4に係る雷害判定システム1では、雷害判定処理に用いられる判定条件が、上記の実施形態、実施形態の変形例1〜実施形態の変形例3と異なる。
【0082】
本実施形態の変形例3における判定条件は、以下に示す条件1D)及び条件2D)を満たし、且つ条件3D)又は条件4D)のいずれかを満たすことである。
【0083】
1D)架空地線を有している
2D)前回の点検から所定期間以上経過している
3D)雷電荷量≧100[C]
4D)電流波高値≧100[kA]
【0084】
本実施形態の変形例4に係る雷害判定部75は、本実施形態の変形例1に係る雷害判定部75と同様に、
図5に示したステップS170において、ステップS160において算出された雷電荷量と、ステップS120において取得した電流波高値情報と、ステップS150において判定条件情報取得部719が取得した判定条件情報と、ステップS140において取得した対象電気設備の電気設備情報とに基づいて、落雷による対象電気設備の損害の程度を判定する雷害判定処理を行う。
【0085】
雷害判定部75は、ステップS140において取得した対象電気設備の電気設備情報を参照し、上記の条件1D)及び条件2D)を満たす対象電気設備が存在するか否かを判定する。当該対象電気設備が存在しない場合、雷害判定部75は、上記の条件1D)及び条件2D)が満たされていないと判定し、対象電気設備の損害の程度が小さいと判定する。一方、当該対象電気設備が存在する場合、雷害判定部75は、ステップS160において算出された雷電荷量と、ステップS120において取得した電流波高値情報とに基づいて、上記の条件3D)又は条件4D)が満たされているか否かを判定する。雷害判定部75は、上記の条件3D)と条件3D)のうちいずれか一方又は両方が満たされていると判定した場合、対象電気設備の損害の程度が大きいと判定する。
【0086】
このように、本実施形態の変形例4に係る雷害判定装置50は、上記の条件1D)及び条件2D)を満たし、且つ条件3D)又は条件4D)のいずれかを満たすか否かによって、対象電気設備の損害の程度を判定する。これにより、雷害判定装置50は、対象電気設備が前回の点検から所定期間以上経過しているか否かに応じて、対象電気設備の損害の程度を判定することができ、その結果、電気設備の点検の効率を向上させることができる。前回の点検から所定期間以上経過している場合、経年変化や過去の落雷等の外的要因によって電気設備に損傷が発生している可能性が高い。このため、前回の点検から所定期間以上経過しているか否かに応じて対象電気設備の損害の程度を判定することは、電気設備の点検を効率化するために重要である。
【0087】
以上説明したように、本実施形態における雷害判定システム1は、落雷によって発生する磁界の強度に基づいて、当該落雷の推定位置を含む範囲の電気設備の損害の程度を判定する。これにより、雷害判定システム1は、電気設備の点検の効率を向上させることができる。
【0088】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
【0089】
また、以上に説明した装置(例えば、雷害判定装置50)における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disk)−ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリー(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0090】
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。