【実施例】
【0032】
以下、実施例・比較例によって本発明に係る収納袋について詳細に説明するが、本発明の収納袋は、かかる実施例の態様に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが可能である。また、実施例および比較例における特性の評価方法は以下の通りである。
【0033】
<熱シール部分の形状>
実施例・比較例で得られた収納袋の左端縁の溶断シール部分(熱シール部分)の幅および厚みを株式会社ハイロックス社製デジタルマイクロスコープKH−7700(レンズMXG2500REZ Low−Range 150倍)によって測定した。
【0034】
<引張弾性率>
実施例・比較例において収納袋の製造に用いた合成樹脂フィルムを裁断して、長さ150mm×幅15mm×厚さ0.5mmのストリップ状のサンプルを作成した。そして、温度23℃、相対湿度50%の条件下で、JIS K−7127に準拠し、島津株式会社製オートグラフAG−100E型を使用し、サンプルを100mmの距離を隔てたチャック間に掴み、引張速度200mm/分で引っ張り、引張比例限度内における引張応力とそれに対応するひずみの比を引張弾性率として算出した。
【0035】
<鮮度保持特性(ブロッッコリー)>
実施例・比較例で得られた収納袋(幅260mm×高さ380mmのもの)に、約400gのブロッッコリーを詰めた後に、その収納袋の上部をヒートシールすることによって収納袋を密封した。そして、そのブロッッコリーを収納した収納袋を、23℃×60%RHの雰囲気下で96時間(4日間)に亘って保管した。しかる後、収納されたブロッッコリーの状態を、乾燥度合い、色、臭気および花蕾の落下の観点から下記の4段階で官能評価した。
・評価基準
◎:色・臭気において収納前のものとの違いがまったく認められない。
○:若干乾燥した様子であるものの、変色・異臭が認められない。
△:わずかな変色、微かな異臭が認められる。
×:全体的な乾燥、変色、明確な異臭、カビの発生、腐敗、花蕾の落下が認められる。
【0036】
<鮮度保持特性(梅)>
実施例・比較例で得られた収納袋(幅200mm×高さ320mmのもの)に、約1,000gの梅を詰めた後に、その収納袋の上部をヒートシールすることによって収納袋を密封した。そして、その梅を収納した収納袋を、20℃×50%RHの雰囲気下で120時間(5日間)に亘って保管した。しかる後、収納された梅の状態を、乾燥度合い、色および臭気の観点から下記の4段階で官能評価した。
・評価基準
◎:色・臭気において収納前のものとの違いがまったく認められない。
○:若干乾燥した様子であるものの、変色・異臭が認められない。
△:わずかな変色、微かな異臭が認められる。
×:全体的な乾燥、変色、明確な異臭、カビの発生、腐敗が認められる。
【0037】
<鮮度保持特性(キュウリ)>
実施例・比較例で得られた収納袋(幅150mm×高さ300mmのもの)に、約320gのキュウリを詰めた後に、その収納袋の上部をヒートシールすることによって収納袋を密封した。そして、そのキュウリを収納した収納袋を、20℃×55%RHの雰囲気下で144時間(6日間)に亘って保管した。しかる後、収納されたキュウリの状態を、乾燥度合い、色および臭気の観点から下記の4段階で官能評価した。
・評価基準
◎:色・臭気において収納前のものとの違いがまったく認められない。
○:若干乾燥した様子であるものの、変色・異臭が認められない。
△:わずかな変色、微かな異臭が認められる。
×:全体的な乾燥、変色、明確な異臭、カビの発生、腐敗が認められる。
【0038】
[実施例1]
防曇剤を練り込んだ厚さ20μmの長尺な二軸延伸ポリオレフィンフィルム(OPPフィルム 東洋紡(株)製 P5562)を、トタニ技研工業株式会社製高速サイドウェルド自動製袋機HK65Vを用いて、長手方向に沿って二つ折りした後に、下記の条件にて、所定の間隔で溶断(ヒートシールおよび裁断)することによって(すなわち、ヒートシール後に裁断することによって)、所定の大きさ(幅260mm×高さ380mm)を有する二方袋(二つ折りしたOPPフィルムの左右をヒートシールしたもの)を作製した。
<溶断条件>
・刃先の温度:420℃
・刃先の角度:120°
・溶断速度:120個/分(1ショット当たりの時間:0.4秒)
【0039】
そして、その二方袋(袋本体)の熱シール部分に(熱シールされた端縁)に近い所定の領域内であって、熱シール部分からの距離が約10.0mmで、二方袋の下端縁からの距離が約170.0mmである位置に、4.0mmφの円形の透過孔(パンチ孔)を穿設することによって(透過孔の中心が熱シール部分から10mm内側になるように穿設することによって)、実施例1の収納袋を得た。さらに、得られた収納袋の左側の熱シール部分の幅および厚みを上記した方法によって測定した。加えて、収納袋の製造に用いたOPPフィルムの長手方向の引張弾性率(すなわち、収納袋における幅方向の引張弾性率)を上記した方法によって測定した。
【0040】
図3は、実施例1の収納袋を示したものである。収納袋P
1は、OPPフィルムによって形成された正面視矩形状の二方袋であり、左右の両端縁が溶断シールされている。そして、左側の溶断シール部分(熱シールされた端縁)に近い所定の領域R内であって、シール部分Mからの距離(X)が約10.0mmで二方袋の下端縁からの距離(Y)が約170.0mmである位置に、4.0mmφの円形の1個の透過孔Hが穿設されている(透過孔Hの面積=約12.56mm
2)。
【0041】
そして、上記の如く得られた収納袋を用いて、上記した方法によって、ブロッコリーに対する収納袋の鮮度保持特性を評価した。それらの鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0042】
[実施例2]
収納袋を作製する際に、構成材料である合成樹脂フィルムを、防曇剤を練り込んだ厚さ20μmのOPPフィルム(東洋紡(株)製 P5562)と厚さ20μmのOPPフィルム(グンゼ(株)製 SVS2)とのラミネートフィルムに変更するとともに、溶断条件を、以下のように変更した。
<溶断条件>
・刃先の温度:380℃
・刃先の角度:90°
・溶断速度:90個/分(1ショット当たりの時間:0.6秒)
【0043】
そして、それ以外は実施例1と同様にして実施例2の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋の鮮度保持特性を評価した。また、得られた収納袋の左側の熱シール部分の幅および厚みを上記した方法によって測定するとともに、収納袋の製造に用いたラミネートフィルムの長手方向の引張弾性率を上記した方法によって測定した。実施例2の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0044】
[実施例3]
収納袋を作製する際に、構成材料である合成樹脂フィルムを、防曇剤を練り込んだ厚さ20μmの二軸延伸ポリ乳酸フィルム(三菱ケミカル(株)製 エコロージュSG106)に変更するとともに、溶断条件を、以下のように変更した。
<溶断条件>
・刃先の温度:370℃
・刃先の角度:90°
・溶断速度:120個/分(1ショット当たりの時間:0.4秒)
【0045】
そして、それ以外は、実施例1と同様にして実施例3の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋の鮮度保持特性を評価した。また、得られた収納袋の左側の熱シール部分の幅および厚みを上記した方法によって測定するとともに、収納袋の製造に用いた二軸延伸ポリ乳酸フィルムの長手方向の引張弾性率を上記した方法によって測定した。実施例3の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0046】
[実施例4]
透過孔(パンチ孔)を穿設する位置を、溶断シール部分に近い所定の領域R内であって、シール部分Mからの距離(X)が約60.0mmで二方袋の下端縁からの距離(Y)が約270.0mmである位置に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例4の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した。実施例4の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0047】
[実施例5]
透過孔(パンチ孔)を穿設する位置を、溶断シール部分に近い所定の領域R内であって、シール部分Mからの距離(X)が約130.0mmで二方袋の下端縁からの距離(Y)が約170.0mmである位置に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例4の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した。実施例4の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0048】
[実施例6]
収納袋を作製する際に、二方袋(袋本体)のサイズを幅200mm×高さ320mmのサイズに変更するとともに、透過孔(パンチ孔)を穿設する位置を、溶断シール部分に近い所定の領域R内であって、シール部分Mからの距離(X)が約30.0mmで二方袋の下端縁からの距離(Y)が約250.0mmである位置に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例6の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋の梅に対する鮮度保持特性を評価した。実施例6の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0049】
[実施例7]
透過孔(パンチ孔)を穿設する位置を、溶断シール部分に近い所定の領域R内であって、シール部分Mからの距離(X)が約100.0mmで二方袋の下端縁からの距離(Y)が約130.0mmである位置に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例7の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋の梅に対する鮮度保持特性を評価した。実施例7の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0050】
[実施例8]
収納袋を作製する際に、二方袋(袋本体)のサイズを幅150mm×高さ300mmのサイズに変更するとともに、透過孔(パンチ孔)を穿設する位置を、溶断シール部分に近い所定の領域R内であって、シール部分Mからの距離(X)が約20.0mmで二方袋の下端縁からの距離(Y)が約140.0mmである位置に変更した以外は、実施例1と同様にして実施例8の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋のキュウリに対する鮮度保持特性を評価した。実施例8の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0051】
[実施例9]
収納袋を作製する際に、構成材料である合成樹脂フィルムを、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなるベースフィルムの上にポリエステル樹脂を溶融押し出ししてなる総厚さ32μmのラミネートフィルム(中本パックス(株)製 HS−PET)に変更するとともに、溶断条件を、以下のように変更した。
<溶断条件>
・刃先の温度:360℃
・刃先の角度:60°
・溶断速度:100個/分(1ショット当たりの時間:0.5秒)
【0052】
そして、それ以外は、実施例1と同様にして実施例9の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した。また、得られた収納袋の左側の熱シール部分の幅および厚みを上記した方法によって測定するとともに、収納袋の製造に用いたラミネートフィルムの長手方向の引張弾性率を上記した方法によって測定した。実施例9の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0053】
[実施例10]
収納袋を作製する際に、構成材料である合成樹脂フィルムを、ポリエチレンとポリプロピレンとを共押し出ししてなる総厚さ25μmの未延伸フィルム(サン・トックス(株)製 YJ02)に変更するとともに、溶断条件を、以下のように変更した。
<溶断条件>
・刃先の温度:300℃
・刃先の角度:60°
・溶断速度:100個/分(1ショット当たりの時間:0.5秒)
【0054】
そして、それ以外は、実施例1と同様にして実施例10の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した。また、得られた収納袋の左側の熱シール部分の幅および厚みを上記した方法によって測定するとともに、収納袋の製造に用いた未延伸フィルムの長手方向の引張弾性率を上記した方法によって測定した。実施例10の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0055】
[実施例11]
収納袋を作製する際の溶断条件を、以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして実施例11の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した。
<溶断条件>
・刃先の温度:420℃
・刃先の角度:90°
・溶断速度:120個/分(1ショット当たりの時間:0.4秒)
【0056】
また、得られた収納袋の左側の熱シール部分の幅および厚みを上記した方法によって測定した。実施例11の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0057】
[実施例12]
収納袋を作製する際の溶断条件を、以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして実施例12の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した。
<溶断条件>
・刃先の温度:420℃
・刃先の角度:120°
・溶断速度:100個/分(1ショット当たりの時間:0.5秒)
【0058】
また、得られた収納袋の左側の熱シール部分の幅および厚みを上記した方法によって測定した。実施例12の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0059】
[実施例13]
実施例1と同様な方法によって作成した二方袋(袋本体)の熱シール部分の上に、4.0mmφの半円形の透過孔(パンチ孔)を穿設することによって、実施例13の収納袋を作製した。
図4は、実施例13の収納袋を示したものである。収納袋P
2は、OPPフィルムによって形成された正面視矩形状の二方袋であり、左右の両端縁が溶断シールされている。そして、左側の溶断シール部分(熱シール部分)に、4.0mmφの半円形の1個の透過孔Hが穿設されている(透過孔Hの面積=約6.28mm
2)。
【0060】
そして、その実施例13の収納袋を用いて、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した。実施例13の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0061】
[実施例14]
実施例1と同様な方法によって作成した二方袋(袋本体)の左側の下端の隅部(熱シール部分と下端縁とが交差する部分)に、熱シール部分および下端縁からの各距離がいずれも所定の距離(1.0mm)になるように三角形状にヒートシール(約120℃)を施した。しかる後、その二方袋の左下端の隅部を、上記した三角形状のヒートシール部分の先端を含めて約45°の傾斜状に裁断することによって、ヒートシール部分の外側(左側)および下側に、それぞれ、2つの透過孔を形成することによって、実施例14の収納袋を作製した。
図5は、実施例14の収納袋を示したものである。収納袋P
3は、OPPフィルムによって形成された正面視矩形状の二方袋であり、左右の両端縁が溶断シールされている。そして、左側の熱シール部分に近い所定の領域R内であって、左下端の隅部(熱シール部分と下端縁とが交差する部分)に、略台形状のポイントシール部分Sが設けられており、そのポイントシール部分Sの外側(左側)および下側に、それぞれ、所定の開口面積(約0.63mm
2)の2つの透過孔H
1,H
2が形成されている。
【0062】
そして、その実施例14の収納袋を用いて、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した。実施例14の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0063】
[実施例15]
二方袋(袋本体)に穿設する透過孔(パンチ孔)を10.0mmφの円形のものに変更した以外は、実施例1と同様にして実施例14の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した(透過孔Hの面積=約78.5mm
2)。実施例15の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0064】
[実施例16]
実施例1と同様な方法によって作成した二方袋(袋本体)の熱シール部分から約8.0mm内側の部分であって、下端縁から90mm,110mm,130mm,150mm,170mm,190mmの高さの各位置に、
図6の如く、1.0mmφの円形の6つの透過孔(パンチ孔)を、上下に3つ並べて穿設することによって(各透過孔の中心が熱シール部分から10mm内側になるように穿設することによって)、実施例16の収納袋を得た(6個の透過孔H,H・・の合計面積=約4.71mm
2)。そして、得られた収納袋を用いて、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した。実施例16の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0065】
[実施例17]
実施例1と同様な方法によって作成した二方袋(袋本体)の熱シール部分から約8.0mm内側の部分であって、下端縁から90mm,110mm,130mm,150mm,170mm,190mmの高さの各位置に、50μmφの円形の6つの透過孔を、上下に3つ並べて穿設することによって(各透過孔の中心が熱シール部分から10mm内側になるように穿設することによって)、実施例16の収納袋を得た(6個の透過孔H,H・・の合計面積=約0.047mm
2)。そして、得られた収納袋を用いて、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した。実施例17の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表1に示す。
【0066】
[比較例1]
収納袋を作製する際の溶断条件を、以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして比較例1の収納袋を作製した。そして、実施例1と同様な方法によって、比較例1の収納袋の鮮度保持特性を評価した。
<溶断条件>
・刃先の温度:420℃
・刃先の角度:120°
・溶断速度:60個/分(1ショット当たりの時間:0.9秒)
【0067】
また、得られた比較例1の収納袋の左側の熱シール部分の幅および厚みを上記した方法によって測定した。比較例1の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表2に示す。
【0068】
[比較例2]
収納袋を作製する際の溶断条件を、以下のように変更した以外は、実施例2と同様にして比較例2の収納袋を作製した。そして、実施例1と同様な方法によって、比較例2の収納袋の鮮度保持特性を評価した。
<溶断条件>
・刃先の温度:330℃
・刃先の角度:90°
・溶断速度:90個/分(1ショット当たりの時間:0.7秒)
【0069】
また、得られた比較例2の収納袋の左側の熱シール部分の幅および厚みを上記した方法によって測定した。比較例2の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表2に示す。
【0070】
[比較例3]
収納袋を作製する際の溶断条件を、以下のように変更した以外は、実施例3と同様にして比較例3の収納袋を作製した。そして、実施例1と同様な方法によって、比較例3の収納袋の鮮度保持特性を評価した。
<溶断条件>
・刃先の温度:370℃
・刃先の角度:60°
・溶断速度:120個/分(1ショット当たりの時間:0.4秒)
【0071】
また、得られた比較例3の収納袋の左側の熱シール部分の幅および厚みを上記した方法によって測定した。比較例3の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表2に示す。
【0072】
[比較例4]
透過孔(パンチ孔)を穿設する位置を、シール部分Mからの距離(X)が約60.0mmで二方袋の下端縁からの距離(Y)が約310.0mmである位置(すなわち、有効領域R外)に変更した以外は、実施例1と同様にして比較例4の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した。比較例4の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表2に示す。
【0073】
[比較例5]
透過孔(パンチ孔)を穿設する位置を、シール部分Mからの距離(X)が約130.0mmで二方袋の下端縁からの距離(Y)が約200.0mmである位置(すなわち、有効領域R外)に変更した以外は、実施例1と同様にして比較例5の収納袋を作製し、実施例1と同様な方法によって、収納袋のブロッコリーに対する鮮度保持特性を評価した。比較例5の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表2に示す。
【0074】
[比較例6]
透過孔(パンチ孔)を穿設する位置を、シール部分Mからの距離(X)が約30.0mmで二方袋の下端縁からの距離(Y)が約280.0mmである位置(すなわち、有効領域R外)に変更した以外は、実施例6と同様にして比較例6の収納袋を作製し、実施例6と同様な方法によって、収納袋の梅に対する鮮度保持特性を評価した。比較例6の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表2に示す。
【0075】
[比較例7]
透過孔(パンチ孔)を穿設する位置を、シール部分Mからの距離(X)が約100.0mmで二方袋の下端縁からの距離(Y)が約170.0mmである位置(すなわち、有効領域R外)に変更した以外は、実施例6と同様にして比較例7の収納袋を作製し、実施例6と同様な方法によって、収納袋の梅に対する鮮度保持特性を評価した。比較例7の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表2に示す。
【0076】
[比較例8]
透過孔(パンチ孔)を穿設する位置を、シール部分Mからの距離(X)が約60.0mmで二方袋の下端縁からの距離(Y)が約250.0mmである位置(すなわち、有効領域R外)に変更した以外は、実施例8と同様にして比較例8の収納袋を作製し、実施例8と同様な方法によって、収納袋のキュウリに対する鮮度保持特性を評価した。比較例8の収納袋の鮮度保持特性の評価結果を収納袋の性状・製造条件とともに表2に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
表1,2から、熱シール部分の形状が本発明の要件を満たした実施例1〜17の収納袋は、いずれも、鮮度保持機能(ブロッコリー、梅あるいはキュウリに対する鮮度保持機能)が良好であることが分かる。これに対して、熱シール部分の形状が本発明の要件を満たさない比較例1〜8の収納袋は、いずれも、鮮度保持機能(ブロッコリー、梅あるいはキュウリに対する鮮度保持機能)が不良であることが分かる。