(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記旋回アセンブリが推進ポジションにある場合、前記第1のモータ及び前記第2のモータは前記無人空輸手段の前記フレームに対してほぼ垂直である、請求項1に記載の無人空輸手段。
前記輸送手段は、飛行機、無人空輸手段、陸上輸送手段、無人の陸上輸送手段、水上輸送手段、無人の水上輸送手段、宇宙船または無人宇宙船のうち少なくとも1つを含む、請求項6に記載の輸送手段。
前記旋回アセンブリは、前記第1のモータ及び前記第2のモータから提供される差動力の結果として、上昇ポジションと推進ポジションとの間で回転する、請求項6に記載の輸送手段。
【発明を実施するための形態】
【0005】
各実施態様が本明細書に例として記載されているが、当業者であれば、各実施態様が記載の実施例または図に限定されないことを理解するであろう。図面及びその詳細な説明は、各実施態様を開示の特定の形態に限定することを意図していないが、対照的に、その意図は、添付の特許請求の範囲によって規定される精神及び範囲内にあるすべての変形、均等、及び代替形態をカバーするものであることを理解されたい。本明細書に使用される表題は、構成上の目的のみのためであり、詳細な説明または特許請求の範囲の範囲を限定するために使用されることを意図していない。本明細書を通して使用される場合、「may」との用語は、義務的な意味(すなわち、マストを意味する)というよりはむしろ、許容の意味で使用される(すなわち、その可能性があることを意味している)。同様に、「include」、「including」、及び「includes」との用語は、含むことを意味しているが、それに限定されない。さらに、本明細書で使用される場合、「coupled」との用語は、接続が恒久的(たとえば、溶接)であるか一時的(たとえば、ボルト接続)であるか、直接的か間接的(すなわち、中間物を通して)か、または、機械的か、化学的か、光学的か、電気的かに関わらず、ともに接続された2つ以上の構成要素に関する場合がある。さらに、本明細書で使用される場合、「horizontal」飛行は、地面(すなわち、海水面)に対してほぼ平行な方向に移動する飛行に関し、「vertical」飛行は、地球の中心からほぼ径方向外側に移動する飛行に関する。当業者には、軌道が「horizontal」飛行ベクトルと「vertical」飛行ベクトルとの両方の成分を含む場合があることを理解されたい。
【0006】
本開示は、飛行の持続時間の延長を促すことになる無人空輸手段(「UAV」)の構成を記載している。UAVは、任意の数の上昇モータを有し得る。たとえば、UAVは、4つの上昇モータ(クワッドコプタとしても知られている)、8つの上昇モータ(オクトコプタとしても知られている)などを含む場合がある。同様に、水平飛行の効率を向上させるために、UAVは、上昇ポジションから推進ポジションへ、軸まわりに回転し得る旋回アセンブリをも含んでいる。旋回アセンブリは、2つ以上のモータを含む場合があり、本明細書では、軸周りの相互にオフセットした推進モータと呼ばれる。旋回アセンブリが上昇ポジションにある場合、推進モータ、及び、本明細書では推進プロペラと呼ばれる対応するプロペラは、UAV100のフレームと整列し、UAVの垂直方向の上昇の助けになる上昇力を提供するために使用され得る。旋回アセンブリが推進ポジションにある場合、推進モータ及び対応する推進プロペラは、UAV100のフレームにほぼ垂直に配置され、また、UAVをほぼ水平な方向に移動するための水平方向の推力を提供するように係合し得る。
【0007】
いくつかの実施態様では、旋回アセンブリが推進ポジションにあり、推進モータ及び対応する推進プロペラが推力を発生している場合、上昇モータの回転速度は、低減され得、それにより、効率を上昇させ、UAVの消費電力を低減する。同様に、いくつかの実施態様では、UAVは、UAVがほぼ水平な方向に移動している間、垂直方向のUAVの上昇の助けになるウィングを含み得る。
【0008】
旋回アセンブリの推進モータ及び対応する推進プロペラは、軸周りに、互いに対してオフセットしており、それにより、2つの推進モータが、上昇ポジションと推進ポジションとの間で旋回アセンブリを回転させるために使用され得るようになっている。たとえば、上昇ポジションと推進ポジションとの間で旋回アセンブリを回転させるための、サーボモータ、ギアアセンブリ、または他の追加の構成要素などの別のモータを利用するよりむしろ、第1の推進モータ及び対応する推進プロペラによって生じる力を、第2の、オフセットした推進モータ及び対応する推進プロペラによって生じる力に対して増減させて、上昇ポジションと推進ポジションとの間で旋回アセンブリを移動させることができる。たとえば、第1のモータによって生じる力が第2のモータによって生じる力よりも大である場合、結果として得られる差動力により、旋回アセンブリを上昇ポジションから推進ポジションに回転させることになる。第2のモータによって生じる力が第1のモータによって生じる力よりも大である場合、結果として得られる差動力により、旋回アセンブリを推進ポジションから上昇ポジションに回転させることになる。別の実施態様では、2つのモータをオフセットさせるよりむしろ、モータがプロペラをいずれの方向にも回転させることが可能である、単一のモータ及びプロペラが利用され得る。たとえば、モータがプロペラを第1の回転方向(たとえば、時計回り)に回転させる場合、プロペラによって生じる力により、旋回アセンブリを、モータ及びプロペラが推進ポジションにあるように回転させ得る。モータがプロペラを第2の回転方向(たとえば、反時計回り)に回転させる場合、生じる力により、旋回アセンブリを、モータ及びプロペラが上昇ポジションにあるように回転させ得る。
【0009】
いくつかの実施態様では、UAVの効率をさらに向上させるために、UAVのフレーム、モータアーム、ウィング、プロペラ、及び/または他の構成要素が、炭素繊維、グラファイト、機械加工されたアルミニウム、チタニウム、グラスファイバなどの、1つまたは複数の軽量材料で形成され得る。
【0010】
材料に関係なく、モータアームの各々及び/またはモータハウジングは、中空とすることができ、それにより、重量を低減し、1つまたは複数のワイヤ及び/またはケーブルが内部を通過することができ、かつ/または、他の構成要素が収容され得る、キャビティを提供する。たとえば、モータ(たとえば、上昇モータ、推進モータ)を、フレーム内またはフレーム周りに位置する構成要素(たとえば、電子速度制御(「ESC」))に接続するワイヤが、モータハウジングとモータアームとの1つまたは複数の内部を通過し得る。
【0011】
本明細書に論じる例が、UAVに関する実施態様を記載するが、本実施態様は、他のタイプの輸送手段にも同様に利用され得る。たとえば、本明細書に記載の旋回アセンブリは、空輸手段、陸上輸送手段、無人の陸上輸送手段、水上輸送手段、及び/または無人の水上輸送手段に利用され得る。
【0012】
図1は、一実施態様に係る、旋回アセンブリ107が上昇ポジションにある、UAV100のトップダウンで見たブロック図を示している。図示のように、UAV100は、フレーム104を含んでいる。フレーム104、すなわちUAV100の本体は、グラファイト、炭素繊維、アルミニウムなど、またはそれらの任意の組合せの、任意の適切な材料で形成され得る。この例では、UAV100のフレーム104は、矩形形状の機械加工されたアルミニウムで形成されている。
【0013】
フレームに取り付けられているのは、2つのモータアーム105−1、105−2である。この例では、モータアーム105−1、105−2は、ほぼ同じ長さであり、互いに対してほぼ水平、かつ、フレーム104に対して垂直に配置されている。他の実施態様では、モータアーム105は、様々な長さとすることができ(たとえば、前方のモータアーム105−1が、後方のモータアーム105−2よりも短い)、かつ/または、UAV100上の様々な位置に配置されている。
【0014】
モータアーム105の各端部に取り付けられているのは、上昇モータ106−1、106−2、106−3、及び106−4である。上昇モータは、プロペラ102が取り付けられた上昇モータのプロペラシャフトが、UAV100に対して下方を向いているように取り付けることができる。他の実施態様では、上昇モータは、プロペラシャフトがUAV100に対して上方を向いた状態で取り付けられ得る。さらに他の実施態様では、上昇モータの1つまたは複数が、プロペラシャフトが下方を向いた状態で取付けられ得、上昇モータの1つまたは複数が、プロペラシャフトが上方を向いた状態で取付けられ得る。他の実施態様では、上昇モータは、UAV100のフレームに対して他の角度で取り付けられ得る。上昇モータは、UAV100及び任意の係合したペイロードを上昇させ、それにより、ペイロードの空輸を可能にする、プロペラの十分な回転速度を生じることが可能である任意の形態のモータとすることができる。
【0015】
いくつかの実施態様では、上昇モータ106は、UAV100が、水平方向の成分を含む方向に移動している間、モータ周りの空気の流れを向上させるための空力学的形状を有するモータハウジング内に包含されていてもよい。モータハウジングは、炭素繊維、アルミニウム、グラファイトなどの任意の材料で形成することができる。
【0016】
各上昇モータに取り付けられているのは、上昇プロペラ102−1、102−2、102−3、及び102−4である。上昇プロペラ102は、プロペラ(たとえば、グラファイト、炭素繊維など)、ならびに、UAV100、及び、UAV100に係合したペイロードを上昇させるのに十分なサイズの任意の形態とすることができる。たとえば、上昇プロペラ102の各々は、29インチの寸法すなわち直径を有する炭素繊維のプロペラであってもよい。
図1の描写により、すべてが同じサイズの上昇プロペラ102が示されているが、いくつかの実施態様では、上昇プロペラ102の1つまたは複数を異なるサイズ及び/または寸法としてもよい。同様に、この実施例では、4つの上昇プロペラが含まれているが、他の実施態様では、4つより多いか少ないプロペラを上昇プロペラとして利用してもよい。同様に、いくつかの実施態様では、プロペラは、UAV100上の異なる位置に配置されていてもよい。さらに、代替的な推進方法が、本明細書に記載の実施態様における「モータ」として利用され得る。たとえば、ファン、ジェット、ターボジェット、ターボファン、ジェットエンジン、内燃エンジンなどが、UAVのための上昇を提供するために使用され得る(プロペラまたは他のデバイスを伴う)。
【0017】
UAV100のフレーム104の第1の端部、すなわち前方の端部に取り付けられているのは、1つまたは複数のアンテナ108である。アンテナ108は、無線通信の送信及び/または受信に使用され得る。たとえば、アンテナ108は、Wi−Fi、衛生、近距離無線通信(「NFC」)、セルラ通信、または、無線通信の任意の他の形態に利用され得る。カメラ、フライト時間センサ、距離判定要素、ジンバルなどの他の構成要素は、同様に、UAV100のフレーム104の前方に取り付けられ得る。
【0018】
UAV制御システム114も、フレーム104に取り付けられている。この実施例では、UAV制御システム114は、フレーム104の頂部に取り付けられている。他の実施態様では、UAV制御システム114、またはその構成要素は、UAV100の他の位置に取り付けられるか、配置され得る。
図8に関して以下にさらに詳細に論じるUAV制御システム114は、UAV100のオペレーション、ルーティング、ナビゲーション、通信、モータ制御、及びペイロード係合機構を制御する。
【0019】
同様に、UAV100は、1つまたは複数のパワーモジュール(図示せず)を含んでいる。パワーモジュールは、UAV100のフレーム104の様々な位置に取り付けられ得る。たとえば、いくつかの実施態様では、4つのパワーモジュールが、機体(図示せず)内のフレーム104の下部側に取り付けられ得る。UAV100用のパワーモジュールは、バッテリパワー、ソーラパワー、ガスパワー、スーパコンデンサ、燃料電池、代替的電力発生源、またはそれらの組合せであってもよい。たとえば、パワーモジュールの各々は、6000mAhのリチウム・イオン・ポリマ・バッテリ、またはポリマ・リチウム・イオン(Li−poly、Li−Pol、LiPo、LIP、PLI、もしくはLip)バッテリであってもよい。パワーモジュール(複数の場合もある)は、UAV制御システム114、上昇モータ106、推進モータ110、ペイロード係合機構などに結合するとともに、電力を提供する。
【0020】
いくつかの実施態様では、パワーモジュールの1つまたは複数は、そのパワーモジュールが、UAVが着陸しているか飛行中に、自動的に除去され、かつ/または別のパワーモジュールと交換され得るように構成され得る。たとえば、UAV100が、ある位置に着陸する場合、UAVは、パワーモジュールを再充電することになる位置において、充電部材と係合する場合がある。
【0021】
上述のように、UAV100は、ペイロード係合機構(図示せず)をも含む場合がある。ペイロード係合機構は、ペイロード(たとえば、アイテム、または、アイテムを含むコンテナ)を係合及び係合解除するように構成され得る。他の実施態様では、ペイロード係合機構は、コンテナとして動作し得、この動作において、コンテナがアイテム(複数の場合もある)を包含する。この例では、ペイロード係合機構は、UAV100のフレーム104の下方に位置している。ペイロード係合機構は、UAV制御システム114と(有線または無線通信を介して)通信するとともに、UAV制御システム114によって制御される。
【0022】
やはりフレーム104に結合されるのは、旋回アセンブリ107である。この例では、旋回アセンブリ107は、本明細書では推進モータと呼ばれる4つのモータ110−1、110−2、110−3、110−4と、本明細書では推進プロペラと呼ばれる4つの対応するプロペラ112−1、112−2、112−3、112−4とを含んでいる。旋回アセンブリ107の推進モータ110及び推進プロペラ112は、上昇モータ106及び上昇プロペラ102と同じであるか、異なるものとすることができる。いくつかの実施態様では、推進プロペラ112は、上昇プロペラ102より小さい寸法を有する場合がある。他の実施態様では、推進プロペラ112は、上昇プロペラ102より大きい寸法を有する場合がある。さらに他の実施態様では、推進プロペラの1つまたは複数は、シングルブレードのプロペラ、または、折りたたみ式のプロペラであってもよい。たとえば、旋回アセンブリ107が推進ポジションにある際に使用されない場合がある推進プロペラ112−1、112−2は、UAV100が水平方向に移動する際にプロペラがドラグを生じないように、風の方向に折りたたまれる、折りたたみ式のプロペラとしてもよい。
【0023】
推進モータ110は、UAV100のフレーム104から延びる旋回アーム109に結合されるとともに、UAV100のフレーム104に対して軸周りに回転するように構成されている。
図6から
図7に関して以下にさらに論じるように、旋回アセンブリ107は、旋回アセンブリの回転を所望の位置(上昇ポジション、推進ポジション)で止めるための止め部を含む場合がある。
【0024】
この例では、旋回アセンブリ107は、旋回アーム109周りに配置された、4つの推進モータ110及び対応する推進プロペラ112を含んでいる。他の実施態様では、より少ないか、追加の推進モータ及び対応する推進プロペラが利用され得、軸周り、この例では旋回アーム109周りに互いに対してオフセットした、少なくとも2つの推進モータが提供されている。
図1に示す例では、推進モータ110−1は、推進モータ110−3及び推進モータ110−4からオフセットしている。同様に、推進モータ110−2は、推進モータ110−4及び推進モータ110−3からオフセットしている。推進モータ110−3は、推進モータ110−1及び推進モータ110−2からオフセットしている。推進モータ110−4は、推進モータ110−2及び推進モータ110−1からオフセットしている。
【0025】
この例では、推進モータ110−1と推進モータ110−2とによって生成された合力が、推進モータ110−3と推進モータ110−4とのによって生成された合力以上である限り、旋回アセンブリは、
図1に示すように、上昇ポジションのままである。たとえば、推進モータ110−3、110−4が係合解除し得、また、推進モータ110−1、110−2が係合するとともに、対応する推進プロペラ112−1、112−2を回転させることによって力を生じ得る。推進モータ110−3と推進モータ110−4とによって生成された合力が、推進モータ110−1と推進モータ110−2とのによって生成された合力より大である場合、旋回アセンブリは、
図2に示すように、推進ポジションへと回転する。いくつかの実施態様では、旋回アセンブリ107は、旋回アセンブリ107が、
図1に示す上昇ポジションから、
図2に示す推進ポジションへ、または、推進ポジションから上昇ポジションへと回転する前に、オフセットした推進モータ間の差動力が、閾値を超えていることを必要とする、吸収材、電気ブレーキ、または他の慣性部材を含み得る。同様に、吸収材または他の慣性部材は、UAV100のフレーム104に対する他の角度に旋回アセンブリ107を配置するのに使用され得る。本明細書で使用される場合、「inertial component」との用語は、旋回アセンブリ107のその軸周りの回転に対して、減衰、制限、停止、抵抗、または別様にバイアスをかけるために使用される、摩擦(静摩擦、動摩擦、または粘性摩擦)または慣性の、いずれで有効であるかに関わらず、任意のブレーキ機構に関する。
【0026】
図2は、一実施態様に係る、旋回アセンブリ207が推進ポジションにある、無人空輸手段200のトップダウンで見たブロック図である。別様に示されている場合を除き、
図2に示す番号「2」で始まる参照符号は、
図1に示す番号「1」で始まる参照符号を有する構成要素または特徴に類似の構成要素または特徴を示している。
【0027】
旋回アセンブリ207が推進ポジションにある場合、推進モータ210の1つまたは複数は、UAV200を水平に進行させるために、対応する推進プロペラ212を介して水平方向の推力を提供するように係合する場合がある。たとえば、推進モータ210−3、210−4が、対応する推進プロペラ212−3、212−4の回転から推力を生成するように係合する場合がある。同様に、推進モータ110−1、110−2(
図2には図示せず)は、推進モータ210−3、210−4より少ない回転速度で動作し得、そうでなければ、推進モータ110−1、110−2は係合解除する場合がある。
【0028】
本明細書に述べるUAVの実施態様が、飛行を達成するとともに維持するために、プロペラを利用しているが、他の実施態様では、UAVは、他の方式で構成され得る。たとえば、UAVは、固定翼、及び/または、プロペラと固定翼との両方の組合せを含み得る。たとえば、
図3は、一実施態様に係る、旋回アーム309がウィングである、旋回アセンブリ307を含むUAV300のトップダウンで見た別のブロック図を示している。別様に示されている場合を除き、
図3に示す番号「3」で始まる参照符号は、
図1に示す番号「1」で始まる参照符号を有する構成要素または特徴に類似の構成要素または特徴を示している。
【0029】
図1に関して上述したUAV100と同様に、UAVは、フレーム304、モータアーム305−1、305−2、上昇モータ306−1、306−2、306−3、306−4、上昇プロペラ302−1、302−2、302−3、302−4、アンテナ308、UAV制御システム314、パワーモジュール、ペイロード係合機構などを含んでいる。
【0030】
やはりフレーム304に結合されるのは、旋回アセンブリ307である。この例では、旋回アセンブリ307は、4つの推進モータ310−1、310−2、310−3、310−4と、4つの対応する推進プロペラ312−1、312−2、312−3、312−4とを含んでいる。
【0031】
推進モータ310は、UAV300のフレーム304から延びる旋回アーム309に結合されるとともに、UAV300のフレーム304に対して軸周りに回転するように構成されている。
図6から
図7に関して以下にさらに論じるように、旋回アセンブリ307は、旋回アセンブリの回転を所望の位置(上昇ポジション、推進ポジション)で止めるための止め部を含む場合がある。
【0032】
この例では、旋回アーム309は、UAVのフレーム304の両側にウィング形状を含んでいる。推進モータ及び対応する推進プロペラは、各ウィング形状の頂部側と底部側とに取り付けられている。いくつかの実施態様では、旋回アーム309は、旋回アームの両方のウィングがともに回転するように、UAV300のフレーム304を通して延びる単一のアームとすることができる。他の実施態様では、旋回アームの各ウィングは、旋回アームの他のウィングとは独立して回転する場合がある。フレーム304の両側のウィング形状が独立して回転する場合、各ウィングは、推進モータと、対応する推進プロペラとの、オフセットの対を有することになる。フレーム304の両側のウィングが、フレーム304を通して延びる単一の旋回アームに付され、実質的に旋回アームの一部である場合、2つのオフセットモータのみが必要である。このため、
図3に示す例が4つの推進モータ310−1、310−2、310−3、310−4、及び、対応する推進プロペラ312−1、312−2、312−3、312−4を示しているが、他の実施態様では、さらなる、または、より少ない、推進モータ及び対応する推進プロペラがあってもよく、軸周り、この実施例では旋回アーム309周りに互いに対してオフセットした、少なくとも2つの推進モータが提供されている。
図3に示す例では、推進モータ310−1は、推進モータ310−3及び推進モータ310−4からオフセットしている。同様に、推進モータ310−2は、推進モータ310−4及び推進モータ310−3からオフセットしている。推進モータ310−3は、推進モータ310−1及び推進モータ310−2からオフセットしている。推進モータ310−4は、推進モータ310−2及び推進モータ310−1からオフセットしている。
【0033】
図1に関して上述した旋回アセンブリ107と同様に、推進モータ310−1と推進モータ310−2とによって生成された合力が、推進モータ310−3と推進モータ310−4とのによって生成された合力以上である限り、旋回アセンブリは、
図3に示すように、上昇ポジションのままである。たとえば、推進モータ310−3、310−4が係合解除し得、また、推進モータ310−1、310−2が係合するとともに、対応する推進プロペラ312−1、312−2を回転させることによって力を生じ得る。推進モータ310−3と推進モータ310−4とによって生成された合力が、推進モータ310−1と推進モータ310−2とによって生成された合力より大である場合、旋回アセンブリは、
図4に示すように、推進ポジションへと回転する。いくつかの実施態様では、旋回アセンブリ307は、旋回アセンブリ307が、
図3に示す上昇ポジションから
図4に示す推進ポジションへ、または、推進ポジションから上昇ポジションへと回転する前に、オフセットした推進モータ間の差動力が閾値を超えていることを必要とする、吸収材、電気ブレーキ、または他の慣性部材を含み得る。同様に、吸収材または他の慣性部材は、UAV300のフレーム304に対する他の角度に旋回アセンブリ307を配置するのに使用され得る。
【0034】
図4は、一実施態様に係る、旋回アセンブリ407が推進ポジションにある、無人空輸手段400のトップダウンで見たブロック図である。別様に示されている場合を除き、
図4に示す番号「4」で始まる参照符号は、
図3に示す番号「3」で始まる参照符号を有する構成要素または特徴に類似の構成要素または特徴を示している。
【0035】
旋回アセンブリ407が推進ポジションにある場合、推進モータ410の1つまたは複数は、UAV400を水平に進行させるために、対応する推進プロペラ412を介して水平方向の推力を提供するように係合する場合がある。たとえば、推進モータ410−3、410−4が、対応する推進プロペラ412−3、412−4の回転から推力を生成するように係合する場合がある。同様に、推進モータ310−1、310−2(
図4には図示せず)は、推進モータ410−3、410−4より少ない回転速度で動作し得、そうでなければ、推進モータ310−1、310−2は係合解除する場合がある。
【0036】
この例では、旋回アーム409がウィングの形状であることから、UAV400が水平に移動すると、旋回アームのウィング形状により、垂直方向の上昇力が生じる。旋回アーム409のウィング形状は、限定ではないが、炭素繊維、グラファイト、アルミニウム、プラスチック、グラスファイバなどの、任意の適切な材料で形成され得る。
【0037】
旋回アーム409のウィング形状は、UAV400が水平に移動する際にUAV400を上昇させるための翼形状を有するように設計されている。いくつかの実施態様では、ウィング形状の旋回アーム409とともに、推進モータ410及び対応する推進プロペラ412を利用することで、UAV400が、水平方向の成分を含む方向に移動している場合、上昇モータ406−1、406−2、406−3、406−4、及び、対応する上昇プロペラ402−1、402−2、402−3、402−4の回転速度は、低減されるか、除去され得る。この理由は、推進モータ410及び推進プロペラ412によって水平方向の推力が印加される際に、旋回アーム409のウィング形状により、UAV400を十分に上昇させ、空中に浮かんだ状態に維持し得るためである。旋回アーム409のウィング形状がフラップ及び/またはエルロンを含んでいる実施形態では、UAV400のピッチ、ヨー、及びロールが、フラップ及び/またはエルロン単独で、または上昇モータ及び上昇プロペラ402と組み合わせて使用して制御され得る。旋回アーム409のウィング形状がフラップ及び/またはエルロンを含まない場合、上昇モータ及び上昇プロペラ402は、飛行中、UAV400のピッチ、ヨー、及びロールを制御するために利用され得る。
【0038】
図5は、一実施態様に係る、旋回アーム509がウィングである、旋回アセンブリ507を含むUAV500のトップダウンで見た別のブロック図を示している。別様に示されている場合を除き、
図5に示す番号「5」で始まる参照符号は、
図3に示す番号「3」で始まる参照符号を有する構成要素または特徴に類似の構成要素または特徴を示している。
【0039】
図3に関して上述したUAV300と同様に、UAVは、フレーム504、モータアーム505−1、505−2、上昇モータ506−1、506−2、506−3、506−4、上昇プロペラ502−1、502−2、502−3、502−4、アンテナ508、UAV制御システム514、パワーモジュール、ペイロード係合機構などを含んでいる。
【0040】
やはりフレーム504に結合されるのは、旋回アセンブリ507である。この例では、旋回アセンブリ507は、2つの推進モータ510−3、510−4と、2つの対応する推進プロペラ512−3、512−4とを含んでいる。
図3に関して上述した推進モータとは対照的に、推進モータ510−3、510−4は、推進プロペラ512−3、512−4を、どちらの方向にも回転させるように構成されている。たとえば、推進モータ510−3、510−4が第1の回転方向(たとえば、時計回り)に回転する場合、推進プロペラ512−3、512−4は、第1の方向における方向性の力を生じる。推進モータ510−3、510−4が第2の回転方向(たとえば、反時計回り)に回転する場合、推進プロペラ512−3、512−4は、第2の、反対方向における方向性の力を生じる。
【0041】
推進モータ510は、UAV500のフレーム504から延びる旋回アーム509に結合されるとともに、UAV500のフレーム504に対して軸周りに回転するように構成されている。
図6から
図7に関して以下にさらに論じるように、旋回アセンブリ507は、旋回アセンブリの回転を所望の位置(上昇ポジション、推進ポジション)で止めるための止め部を含む場合がある。
【0042】
この例では、旋回アーム509は、UAVのフレーム504の両側にウィング形状を含んでいる。この例では、推進モータ及び対応する推進プロペラは、各ウィング形状の頂部に取り付けられている。他の実施態様では、推進モータ及び対応する推進プロペラは、各ウィング形状の底部に取り付けられ得る。この実施態様では、推進モータ510−3、510−4が第1の回転方向に回転する場合、対応する推進プロペラ512−3、512−4によって生じる力により、
図5に示すように、旋回アセンブリを上昇ポジションに維持する下方向の力を生じることになる。推進モータ510−3、510−4が第2の回転方向に回転する場合、対応する推進プロペラ512−3、512−4によって結果として生じる力により、上述の
図4に示した推進ポジションと同様に、旋回アセンブリを推進ポジションへと回転させる。いくつかの実施態様では、旋回アセンブリ507は、旋回アセンブリ507が、
図5に示す上昇ポジションから
図4に示す推進ポジションへ、または、推進ポジションから上昇ポジションへと回転する前に、推進モータによって生じる力が閾値を超えていることを必要とする、吸収材、電気ブレーキ、または他の慣性部材を含み得る。同様に、吸収材または他の慣性部材は、UAV500のフレーム504に対する他の角度に旋回アセンブリ507を配置するのに使用され得る。
【0043】
図6は、一実施態様に係る、上昇ポジションの旋回アセンブリ607の一部の側面図を示すブロック図である。上に示すように、旋回アセンブリ607は、UAVのフレーム604から延びるとともに、フレーム604周りに回転する。旋回アセンブリは、軸624を含んでおり、この軸624周りに、旋回アセンブリ607が回転する。旋回アセンブリは、ベアリング、ブッシング上で、上述の推進モータ610−1、610−3及び対応する推進プロペラ612−1、612−3以外の追加のモータ、ギア、または他の駆動機構を必要とすることなく、回転し得る。この例では、旋回アーム609は、
図3から
図5に関して上述した旋回アームと同様の、ウィングの翼形状を有している。同様に、推進モータ610−1、610−3は、旋回アーム609に結合したモータアーム614−1、614−3に結合されており、推進モータ610が、旋回アーム609とは反対方向にある。
【0044】
旋回アセンブリは、上昇ポジション(
図6)と推進ポジション(
図7)との間に旋回アームの回転を抑制する、所望の位置に配置された機械式止め部626−1、626−2をも含み得る。たとえば、ストップバー628は、旋回アームの軸から延びるとともに、機械式止め部626−1、626−2と係合して、旋回アセンブリの回転を抑制するように構成され得る。たとえば、上述のように、また、
図3から
図4に示すように、推進モータ610−1及び対応する推進プロペラ612−1によって生じる力(F1)が、推進モータ610−3及び対応する推進プロペラ612−3によって生じる力(F2)より大であるか、ほぼ等しい場合、結果として生じる差動力により、ストップバー628を機械式止め部626−1と係合した状態に維持し、また、旋回アセンブリは、機械式止め部626−1が旋回アームの第1の方向における回転を防止していることから、上昇ポジションのままになる。上昇ポジションでは、推進モータ610及び推進プロペラ612が、UAVの垂直方向の上昇を補助するために、力を生じ得る。
【0045】
しかし、推進モータ610−3及び対応する推進プロペラ612−3によって生じる力(F2)が、推進モータ610−1及び対応する推進プロペラ612−1の力(F1)を超える場合、旋回アセンブリ607は、
図7に示すように、ストップバーが機械式止め部626−2と係合し、旋回アセンブリが推進ポジションになるまで、軸624周りに回転する。
【0046】
いくつかの実施態様では、旋回アセンブリ607は、旋回アセンブリ607が、上昇ポジション(
図6)から推進ポジション(
図7)へ、または、推進ポジションから上昇ポジションへと回転する前に、推進モータ610−1と推進モータ610−3との間の差動力が、閾値を超えていることを必要とする、吸収材、電気ブレーキ、クラッチ、または他の慣性部材を含み得る。同様に、吸収材または他の慣性部材は、UAVのフレーム604に対する他の角度に旋回アセンブリ607を配置するのに使用され得る。たとえば、吸収材、電気ブレーキ、クラッチ、または他の慣性部材は、2つの機械式止め部間で、任意の角度で、旋回アセンブリ607の回転を止め、かつ/または抑制するために、選択的に係合し得る。
【0047】
図7は、一実施態様に係る、推進ポジションの旋回アセンブリ707の一部の側面図を示すブロック図である。別様に示されている場合を除き、
図7に示す番号「7」で始まる参照符号は、
図6に示す番号「6」で始まる参照符号を有する構成要素または特徴に類似の構成要素または特徴を示している。
【0048】
図7に示すように、旋回アセンブリ707は、推進モータ710−3及び対応する推進プロペラ712−3によって生じる力(F2)が、推進モータ710−1及び対応する推進プロペラ712−1によって生じる力(F1)を超えることから、上昇ポジション(
図6)から推進ポジション(
図7)へと回転している。図示のように、ストップバー728は、軸724周りに、機械式止め部726−1から機械式止め部726−2に回転しており、また、推進モータ710−3及び対応する推進プロペラ712−3からの力(F2)が、推進モータ710−1及び対応する推進プロペラ712−1によって生じる力(F1)を超えている限り、機械式止め部726−2と係合したままとなる。この理由は、機械式止め部726−2が旋回アームの第2の方向における回転を抑制しているためである。
【0049】
図8は、UAVの例示的UAV制御システム814を示すブロック図である。様々な実施例では、ブロック図は、本明細書に論じる様々なシステム及び方法を実施するため、及び/または、UAVの操作を制御するために使用され得る、UAV制御システム814の1つまたは複数の態様を説明するものである場合がある。図示の実施態様では、UAV制御システム814は、たとえば持続性コンピュータ可読記録媒体820であるメモリに、入力/出力(I/O)インターフェース810を介して結合された、1つまたは複数のプロセッサ802を含んでいる。UAV制御システム814は、電子速度制御804(ESC)、電源モジュール806、及び/またはナビゲーションシステム808をも含み得る。UAV制御システム814は、ペイロード係合コントローラ812、ネットワークインターフェース816、及び、1つまたは複数の入力/出力デバイス818をさらに含んでいる。
【0050】
様々な実施態様では、UAV制御システム814は、1つのプロセッサ802を含む単一プロセッサシステムであるか、いくつかのプロセッサ802(たとえば、2つ、4つ、8つ、または別の適切な数)を含むマルチプロセッサシステムであってもよい。プロセッサ(複数の場合もある)802は、指示を実行可能である任意の適切なプロセッサとすることができる。たとえば、様々な実施態様では、プロセッサ(複数の場合もある)802は、様々なインストラクション・セット・アーキテクチャ(ISA)のいずれかを実施する、多目的または埋込式プロセッサであってもよい。ISAは、x86、PowerPC、SPARC、もしくはMIPS ISA、または任意の他の適切なISAなどである。マルチプロセッサシステムでは、各プロセッサ(複数の場合もある)802は、通常は同じISAを実施し得るが、必ずしもそうではない。
【0051】
持続性コンピュータ可読記録媒体820は、プロセッサ(複数の場合もある)802によってアクセス可能な、実行可能な指示、データ、フライト経路、フライト制御パラメータ、旋回アセンブリ、及び/またはデータアイテムを記憶するように構成され得る。様々な実施態様では、持続性コンピュータ可読記録媒体820は、静的ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、同時性ダイナミックRAM(SDRAM)、不揮発性/Flashタイプのメモリ、または任意の他のタイプのメモリなどの、任意の適切なメモリ技術を使用して実施され得る。図示の実施態様では、プログラムの指示、及び、本明細書に記載の機能などの所望の機能を実施するデータは、持続性コンピュータ可読記録媒体820内に、プログラムの指示822、データストレージ824、及びフライトコントロール826としてそれぞれ記録されて示されている。他の実施態様では、プログラムの指示、データ、及び/またはフライトコントロールは、持続性メディアなどのコンピュータがアクセス可能な様々なタイプの媒体、または、持続性コンピュータ可読記録媒体820またはUAV制御システム814とは別の同様の媒体に受信され、送信され、または記憶され得る。一般的に、持続性コンピュータ可読記録媒体は、I/Oインターフェース810を介してUAV制御システム814に結合した、たとえばディスクまたはCD/DVD−ROMである、磁気または光学媒体などの、記録媒体またはメモリ媒体を含み得る。持続性コンピュータ可読媒体を介して記録されたプログラムの指示及びデータは、ネットワークインターフェース816を介して実施され得るものなどの、ネットワーク及び/または無線リンクなどの通信媒体を介して搬送され得る、電気信号、電磁信号、またはデジタル信号などの、伝達媒体または信号によって伝達され得る。
【0052】
一実施態様では、I/Oインターフェース810は、プロセッサ(複数の場合もある)802と、持続性コンピュータ可読記録媒体820と、入力/出力デバイス818などの、任意の周囲のデバイス、ネットワークインターフェース、または他の周囲のインターフェースとの間のI/Oトラフィックを調和させるように構成され得る。いくつかの実施態様では、I/Oインターフェース810は、1つの構成要素(たとえば、持続性コンピュータ可読記録媒体820)からのデータ信号を、別の構成要素(たとえば、プロセッサ(複数の場合もある)802)による使用に適切なフォーマットに変換するための、任意の必要なプロトコル、タイミング、または他のデータ変換を実施し得る。いくつかの実施態様では、I/Oインターフェース810は、たとえばPeripheral Component Interconnect(PCI)バス規格またはUniversal Serial Bus(USB)規格の変形などの、様々なタイプの周囲のバスを通して取り付けられたデバイスのためのサポートを含み得る。いくつかの実施態様では、I/Oインターフェース810の機能は、たとえばノースブリッジ及びサウスブリッジなどの、2つ以上の別々の構成要素に分かれる場合がある。やはり、いくつかの実施態様では、持続性コンピュータ可読記録媒体820へのインターフェースなどの、I/Oインターフェース810の機能のいくつかまたはすべては、プロセッサ(複数の場合もある)802に直接組み込まれ得る。
【0053】
ESC804は、ナビゲーションシステム808と通信し、各上昇モータ及び/または推進モータの回転速度を調整してUAVを安定させ、UAVを規定の飛行経路に沿って案内し、かつ/または、上昇ポジションから推進ポジションへ、もしくは、推進ポジションから上昇ポジションへ、旋回アセンブリを回転させる。
【0054】
ナビゲーションシステム808は、UAVをある位置へ、及び/またはある位置から案内するのに使用することができる、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)、インドア・ポジショニング・システム(IPS)、または、他の同様のシステム及び/もしくはセンサを含み得る。ペイロード係合コントローラ812は、アイテムと係合及び/または係合解除するのに使用される、アクチュエータ(複数の場合もある)またはモータ(複数の場合もある)(たとえば、サーボモータ)と通信する。
【0055】
ネットワークインターフェース816は、UAV制御システム814と、他のコンピュータシステム(たとえば、遠位のコンピュータリソース)などの、ネットワークに取り付けられた他のデバイス、及び/または、他のUAVのUAV制御システムとの間でデータをやりとりすることを可能にするように構成され得る。たとえば、ネットワークインターフェース816は、UAVと、1つまたは複数の遠位のコンピュータリソース上で実施されるUAV制御システムとの間の無線通信を可能にし得る。無線通信のために、UAVのアンテナまたは他の通信構成要素が利用され得る。別の実施例として、ネットワークインターフェース816は、複数のUAV間の無線通信を可能にし得る。様々な実施態様では、ネットワークインターフェース816は、Wi−Fiネットワークなどの、無線一般データネットワークを介しての通信をサポートし得る。たとえば、ネットワークインターフェース816は、セルラ通信ネットワーク、衛星ネットワークなどの遠隔通信ネットワークを介して通信をサポートし得る。
【0056】
入力/出力デバイス818は、いくつかの実施態様では、ディスプレイ、撮像デバイス、熱センサ、赤外センサ、フライト時間センサ、加速度計、圧力センサ、気象センサなどの1つまたは複数を含む場合がある。複数の入力/出力デバイス818は、存在し得るとともに、UAV制御システム814によって制御され得る。1つまたは複数のそれらセンサは、着陸時の補助、及び、飛行中の障害の回避に利用され得る。
【0057】
図8に示すように、メモリは、本明細書に記載の例示的ルーチン及び/またはサブルーチンを実施するように構成され得る、プログラムの指示822を含み得る。データストレージ824は、飛行経路の判定、着陸、アイテムを係合解除するための位置の特定などのために提供され得る、データのアイテムを維持するために記録される様々なデータを含み得る。様々な実施態様では、1つまたは複数のデータ記憶装置に含まれるものとして本明細書に説明されるパラメータ値及び他のデータは、記載されていない他の情報と合わせられ得るか、より多いか、より少ないか、または異なるデータ構造に別様に分割され得る。いくつかの実施態様では、データ記憶装置は、1つのメモリ内に物理的に位置し得るか、2つ以上のメモリ間で分配され得る。
【0058】
当業者であれば、UAV制御システム814が例示的ものに過ぎず、本開示の範囲を限定することを意図していないことを理解するであろう。具体的には、コンピュータシステム及びデバイスは、指示された機能を実施することができるハードウェアまたはソフトウェアの任意の組合せを含み得る。UAV制御システム814はやはり、図示されていない他のデバイスに接続され得るか、そうでなければ、スタンドアロンのシステムとして作動し得る。さらに、図示の構成要素によって提供される機能は、いくつかの実施態様では、より少ない構成要素に組み合わせられ得るか、さらなる構成要素に分配され得る。同様に、いくつかの実施態様では、図示の構成要素のいくつかの機能は、提供されない場合があり、かつ/または、他の追加の機能が利用可能である場合がある。
【0059】
当業者であれば、やはり、様々なアイテムが、使用される際に、メモリまたはストレージに記憶されるものとして説明されたが、これらアイテムまたはそれらの各部分は、メモリの管理及びデータの完全性の目的のために、メモリと他のストレージデバイスとの間で伝達され得ることを理解するであろう。代替的には、他の実施態様では、ソフトウェア構成要素のいくつかまたはすべては、別のデバイス上のメモリ内で実行し得るとともに、図示のUAV制御システム814と通信し得る。システム構成要素またはデータ構造のいくつかまたはすべては、やはり、適切なドライブによって読み込まれることになる、持続性の、コンピュータアクセス可能な媒体、または、携帯品上に(たとえば、指示または構造化されたデータとして)記録され得る。それらの様々な例が、本明細書に記載されている。いくつかの実施態様では、UAV制御システム814から分かれたコンピュータアクセス可能な媒体上に記録された指示は、UAV制御システム814に、無線リンクなどの通信媒体を介して搬送される、電気信号、電磁信号、またはデジタル信号などの、伝達媒体または信号を介して伝達され得る。様々な実施態様には、コンピュータアクセス可能な媒体上の、前述の記載に応じて実施される指示及び/またはデータを受信、送信、または記憶することがさらに含まれ得る。したがって、本明細書に記載の技術は、他のUAV制御システムの構成で実施され得る。
【0060】
本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態は、無人空輸手段(UAV)であって、フレームと、複数の上昇モータ及び対応する上昇プロペラであって、上昇プロペラが上昇モータによって回転する際にUAVを垂直方向に上昇させるように向けられている、複数の上昇モータ及び対応する上昇プロペラと、UAVのフレームに結合され、上昇ポジションから推進ポジションへと回転するように構成されている旋回アセンブリとの、1つまたは複数を含んでいる無人空輸手段(UAV)を含み得る。旋回アセンブリは、UAVのフレームから延び、UAVのフレームに対して回転するように構成された、旋回アームと、旋回アームに結合した第1の旋回モータと、旋回アームに結合し、第1のモータに対してオフセットした第2の旋回モータとの、1つまたは複数を含み得る。旋回アセンブリは、第1の旋回モータによって生じる第1の力が第2の旋回モータによって生じる第2の力よりも大である場合に、上昇ポジションへ回転するように構成され得る。旋回アセンブリは、第2の旋回モータによって生じる第2の力が第1の旋回モータによって生じる第1の力よりも大である場合に、推進ポジションへ回転するように構成され得る。
【0061】
任意選択的には、第1の力と第2の力とは、旋回アセンブリが上昇ポジションにある場合に、UAVのための上昇力を提供し得る。任意選択的には、第1の力と第2の力とは、旋回アセンブリが推進ポジションにある場合に、推進力を提供し得る。任意選択的には、第1の旋回モータ及び第2の旋回モータは、旋回アセンブリが推進ポジションにある場合に、UAVのフレームに対してほぼ垂直であり得る。任意選択的には、旋回アームの少なくとも一部分は、ウィングの形状に形成され得る。
【0062】
本明細書に記載の1つまたは複数の実施形態は、旋回アセンブリであって、軸周りに回転するように構成された旋回アームと、旋回アームに結合し、旋回アームに対する第1の位置に配置された第1のモータと、旋回アームに結合し、旋回アームに対する第2の位置に配置された第2のモータであって、第1のモータと第2のモータとが互いに対してオフセットしている、第2のモータと、軸周りの第1の方向における旋回アームの回転を抑制する第1の機械式止め部と、軸周りの第2の方向における旋回アームの回転を抑制する第2の機械式止め部と、の1つまたは複数を含む、旋回アセンブリを含み得る。第1のモータによって生じる第1の力が第2のモータによって生じる第2の力を超える場合、第1の方向における旋回アームの回転が、第1の機械式止め部によって抑制され得る。第2のモータによって生じる第2の力が第1のモータによって生じる第1の力を超える場合、第2の方向における旋回アームの回転が、第2の機械式止め部によって抑制され得る。
【0063】
任意選択的には、第1の力と第2の力とは、旋回アームの回転が第1の機械式止め部によって抑制される際に、上昇力を含み得る。任意選択的には、第1の力と第2の力とは、旋回アームの回転が第2の機械式止め部によって抑制される際に、推進力を含み得る。任意選択的には、旋回アセンブリは、輸送手段に結合され得、旋回アームが第1の機械式止め部によって抑制される際に、輸送手段のための上昇力を提供し得、かつ/または、旋回アームが第2の機械式止め部によって抑制される際に、輸送手段のための推進力を提供し得る。任意選択的には、輸送手段には、空輸手段、無人空輸手段、陸上輸送手段、無人の陸上輸送手段、水上輸送手段、無人の水上輸送手段、宇宙船、及び/または無人の宇宙船の少なくとも1つが含まれ得る。
【0064】
本明細書に開示の1つまたは複数の実施形態には、フレームと、フレームに結合したパワーモジュールと、フレームに結合した旋回アセンブリと、の1つまたは複数を有する輸送手段が含まれ得る。旋回アセンブリは、フレームに対して軸周りに回転するように構成された旋回アームと、旋回アームに結合し、パワーモジュールによって給電される第1のモータと、旋回アームに結合し、第1のモータに対してオフセットした第2の旋回モータであって、パワーモジュールによって給電される、第2のモータとの、1つまたは複数を備え得る。第1のモータは、旋回アームと回転するように構成され得、第2のモータは、旋回アームと回転するように構成され得る。旋回アセンブリは、第1のモータによって生じる第1の力が第2のモータによって生じる第2の力よりも大である場合に、上昇ポジションにあり得、旋回アセンブリは、第2のモータによって生じる第2の力が第1のモータによって生じる第1の力よりも大である場合に、推進ポジションにあり得る。
【0065】
任意選択的には、旋回アセンブリは、第1の力が閾値よりも小である場合に、旋回アセンブリの回転を抑制する慣性部材をさらに含み得る。慣性部材には、ブレーキ、クラッチ、または吸収材の1つまたは複数が含まれ得る。任意選択的には、旋回アームの少なくとも一部分は、ウィングの形状に形成され得る。任意選択的には、輸送手段には、空輸手段、無人空輸手段、陸上輸送手段、無人の陸上輸送手段、水上輸送手段、無人の水上輸送手段、宇宙船、及び/または無人の宇宙船の1つまたは複数が含まれ得る。任意選択的には、第2のモータは、旋回アセンブリが上昇ポジションにある場合に係合解除され得る。第1のモータは、旋回アセンブリが上昇ポジションにある場合に、輸送手段を垂直方向に上昇させ得る。任意選択的には、第1のモータは、旋回アセンブリが推進ポジションにある場合に係合解除され得る。任意選択的には、第2のモータは、旋回アセンブリが推進ポジションにある場合に、輸送手段を推進させ得る。任意選択的には、旋回アセンブリは、第1のモータと第2のモータとによって提供される差動力の結果として、上昇ポジションと推進ポジションとの間で回転し得る。
【0066】
本主題を、構造的特徴及び/または方法論上の作用に特有の言語で記載してきたが、添付の特許請求の範囲に規定される主題は、必ずしも、記載の特定の特徴または作用に限定されないことを理解されたい。むしろ、特定の特徴及び作用は、特許請求の範囲を実施する例示的形態として開示されている。