(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
金融機関において相互にネットワークを介して接続された現金自動入出金機と、現金自動入出金機の動作を監視する監視サーバと、現金自動入出金機の操作をサポートするオペレータ端末装置のいずれかに、
上記現金自動入出金機に挿入されたカードの発行元識別データを取得し、少なくとも上記発行元識別データと取引実行時刻とを含む監視データを生成して記憶装置に記憶させる監視データ取得手段と、
上記監視データを読み取って、上記取引実行時刻が一定の監視時間内にあって発行元識別データが同一である監視データの発生回数をカウントし、その発生回数が限界値を越えたかどうかを判断する処理を実行する判定手段とが設けられ、
上記オペレータ端末装置には、上記サポート対象となる全ての現金自動入出金機の設置場所を示す広域マップが表示され、各現金自動入出金機の状態が、通常運転モードか上記限界値を越えたモードかを区別する表示がなされることを特徴とする現金自動入出金機の不正カード使用防止システム。
金融機関において相互にネットワークを介して接続された現金自動入出金機と、現金自動入出金機の動作を監視する監視サーバと、現金自動入出金機の操作をサポートするオペレータ端末装置のいずれかに、
上記現金自動入出金機に挿入されたカードの発行元識別データを取得し、少なくとも上記発行元識別データと取引実行時刻とを含む監視データを生成して記憶装置に記憶させる監視データ取得手段と、
上記監視データを読み取って、上記取引実行時刻が一定の監視時間内にあって発行元識別データが同一である監視データの発生回数をカウントし、その発生回数が限界値を越えたかどうかを判断する処理を実行する判定手段とが設けられ、
上記オペレータ端末装置には、該当する現金自動入出金機による該当するカードを使用したキャッシングを遠隔操作で個別に禁止するための個別遮断ボタンもしくは、サポートする全ての現金自動入出金機による該当するカードを使用したキャッシングを遠隔操作で一斉に禁止するための一斉遮断ボタンが設けられていることを特徴とする現金自動入出金機の不正カード使用防止システム。
金融機関において相互にネットワークを介して接続された現金自動入出金機と、現金自動入出金機の動作を監視する監視サーバと、現金自動入出金機の操作をサポートするオペレータ端末装置のいずれかに、
上記現金自動入出金機に挿入されたカードの発行元識別データを取得し、少なくとも上記発行元識別データと取引実行時刻とを含む監視データを生成して記憶装置に記憶させる監視データ取得手段と、
上記監視データを読み取って、上記取引実行時刻が一定の監視時間内にあって発行元識別データが同一である監視データの発生回数をカウントし、その発生回数が限界値を越えたかどうかを判断する処理を実行する判定手段とが設けられ、
上記オペレータ端末装置には、上記限界値を越えた状態で、該当するカードを使用したキャッシングが制限される旨を該当する現金自動入出金機の取引画面に表示するための注意喚起メッセージ送信ボタンが設けられていることを特徴とする現金自動入出金機の不正カード使用防止システム。
上記判定手段は、一般の利用者が取引操作を終えて現金自動入出金機を離れてから、新たな利用者がその現金自動入出金機の前に立って操作を開始するまでの利用者交代時間間隔をTとしたとき、この時間Tと区別できる十分短い時間間隔tでキャッシング取引が繰り返されたとき、同一利用者が、発行元識別データが同一であるクレジットカードを、同一の現金自動入出金機を使用して、繰り返しキャッシングをしていると判断することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現金自動入出金機の不正カード使用防止システム。
上記判定手段は、上記取引実行時刻が一定の監視時間内にあって発行元識別データが同一である監視データの発生回数が限界値を越えたとき、現金自動入出金機による一部の取引を強制的に遮断するか、現金自動入出金機の取引機能を全て停止させるか、該当する発行元識別データのカードの使用を拒絶するか、該当する発行元識別データのカードを返却しないで、不正な行為の証拠資料を自動的に生成するかのいずれかの処理を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現金自動入出金機の不正カード使用防止システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来の技術にはさらに以下のような解決すべき課題があった。国内でも外国でも、まだ、全てのクレジットカードやキャッシュカードがICカード化されているわけではない。磁気カードを使用したものは、比較的簡単にカードを偽造できる。また、ICカードでも不正操作が行われたケースがある。また、不正の発見が遅れると損害が大きくなる。このような不正操作を発見するためには、カードがATMで使用されたときの迅速な不正判定と対応処理が必要である。さらに、広域でのリアルタイム監視も必要である。特に、通常の操作と不正操作とを正しく自動的に判別することや、不正操作と判定されたときの通報やシステムの連携処理が重要になる。本発明は以上の点に着目してなされた不正カード使用防止システムに関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
【0006】
<構成1>
金融機関において相互にネットワークを介して接続された現金自動入出金機と、現金自動入出金機の動作を監視する監視サーバと、現金自動入出金機の操作をサポートするオペレータ端末装置のいずれかに、
上記現金自動入出金機に挿入されたカードの発行元識別データを取得し、少なくとも上記発行元識別データと取引実行時刻とを含む監視データを生成して記憶装置に記憶させる監視データ取得手段と、
上記監視データを読み取って、上記取引実行時刻が一定の監視時間内にあって発行元識別データが同一である監視データの発生回数をカウントし、その発生回数が限界値を越えたかどうかを判断する処理を実行する判定手段とが設けられ、
上
記オペレータ端末装置には、上記サポート対象となる全ての現金自動入出金機の設置場所を示す広域マップが表示され、各現金自動入出金機の状態が、通常運転モードか上記限界値を越えたモードかを区別する表示がなされることを特徴とする現金自動入出金機の不正カード使用防止システム。
【0007】
<構成2>
金融機関において相互にネットワークを介して接続された現金自動入出金機と、現金自動入出金機の動作を監視する監視サーバと、現金自動入出金機の操作をサポートするオペレータ端末装置のいずれかに、
上記現金自動入出金機に挿入されたカードの発行元識別データを取得し、少なくとも上記発行元識別データと取引実行時刻とを含む監視データを生成して記憶装置に記憶させる監視データ取得手段と、
上記監視データを読み取って、上記取引実行時刻が一定の監視時間内にあって発行元識別データが同一である監視データの発生回数をカウントし、その発生回数が限界値を越えたかどうかを判断する処理を実行する判定手段とが設けられ、
上記オペレータ端末装置には、該当する現金自動入出金機による該当するカードを使用したキャッシングを遠隔操作で個別に禁止するための個別遮断ボタンもしくは、サポートする全ての現金自動入出金機による該当するカードを使用したキャッシングを遠隔操作で一斉に禁止するための一斉遮断ボタンが設けられていることを特徴とする現金自動入出金機の不正カード使用防止システム。
【0008】
<構成3>
金融機関において相互にネットワークを介して接続された現金自動入出金機と、現金自動入出金機の動作を監視する監視サーバと、現金自動入出金機の操作をサポートするオペレータ端末装置のいずれかに、
上記現金自動入出金機に挿入されたカードの発行元識別データを取得し、少なくとも上記発行元識別データと取引実行時刻とを含む監視データを生成して記憶装置に記憶させる監視データ取得手段と、
上記監視データを読み取って、上記取引実行時刻が一定の監視時間内にあって発行元識別データが同一である監視データの発生回数をカウントし、その発生回数が限界値を越えたかどうかを判断する処理を実行する判定手段とが設けられ、
上記オペレータ端末装置には、上記限界値を越えた状態で、該当するカードを使用したキャッシングが制限される旨を該当する現金自動入出金機の取引画面に表示するための注意喚起メッセージ送信ボタンが設けられていることを特徴とする現金自動入出金機の不正カード使用防止システム。
【0009】
<構成4>
上記判定手段は、予め警戒値と限界値とを設定しており、
上記取引実行時刻が一定の監視時間内にあって発行元識別データが同一である監視データの発生回数が警戒値を越えたとき警戒モードとし、限界値を越えたときには現金自動入出金機による取引を遮断する遮断モードとし、予め登録された判定結果通知先に、通常運転モードか警戒モードか遮断モードか、いずれかの状態を
登録されているアドレスに通知する通知手段を備えたことを特徴とする
構成1乃至3のいずれかに記載の現金自動入出金機の不正カード使用防止システム。
【0010】
<構成5>
上記判定手段は、一般の利用者が取引操作を終えて現金自動入出金機を離れてから、新たな利用者がその現金自動入出金機の前に立って操作を開始するまでの利用者交代時間間隔をTとしたとき、この時間Tと区別できる十分短い時間間隔tでキャッシング取引が繰り返されたとき、同一利用者が、発行元識別データが同一であるクレジットカードを、同一の現金自動入出金機を使用して、繰り返しキャッシングをしていると判断することを特徴とする
構成1乃至3のいずれかに記載の現金自動入出金機の不正カード使用防止システム。
【0011】
<構成6>
上記判定手段は、上記取引実行時刻が一定の監視時間内にあって発行元識別データが同一である監視データの発生回数が限界値を越えたとき、現金自動入出金機による一部の取引を強制的に遮断するか、現金自動入出金機の取引機能を全て停止させるか、該当する発行元識別データのカードの使用を拒絶するか、該当する発行元識別データのカードを返却しないで、不正な行為の証拠資料を自動的に生成するかのいずれかの処理を実行することを特徴とする
構成1乃至3のいずれかに記載の現金自動入出金機の不正カード使用防止システム。
【0012】
<構成7>
コンピュータを、上記
構成1乃至3のいずれかに記載の上記監視データ取得手段と上記判定手段と上記オペレータ端末装置として機能させる不正カード使用防止プログラム
【0013】
<構成8>
構成7に記載の不正カード使用防止プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0017】
<構成1の効果>
取引実行時刻が一定の監視時間内にあって発行元識別データが同一である監視データの発生回数をカウントし、発行元識別データが同一のカードの使用が異常に繰り返されたことを検出して、不正処理の続行を阻止できる。
<構成2の効果>
通常運転モードか警戒モードか遮断モードかを自動的に判断して、いずれかの状態をオペレータ端末装置等に通知し、対処することができる。判断結果を警備会社に通知すれば、現場へ急行させることができる。さらに、関係金融機関や、それ以外の金融機関に通知すれば、広域犯罪を早期に阻止することができる。
<構成3の効果>
一般の利用者の使用形態と不正キャッシングの使用形態を監視時間の選択により区別することができる。
<構成4の効果>
広域でのグループによる犯行等には、監視サーバによる広域監視と的確な判定手段の処理が有効に機能する。
<構成5の効果>
判定手段が、不正な取引を自動的に遮断等をして不正なカードの使用を拒絶できる。
<構成6の効果>
オペレータ端末装置で、広域マップ上に各現金自動入出金機の状態が表示されるから、広域犯罪の早期阻止が可能になる。即ち、複数の現金自動入出金機の取引を同時に監視している場合に、同様の不正操作が他の現金自動入出金機で実行されないように、監視下にある全ての現金自動入出金機による、該当する発行元識別データのカードの使用を拒絶することができる。
<構成7の効果>
現金自動入出金機の操作をサポートするオペレータの端末装置において、オペレータがその状況を判断して、可能な処理を選択して実行できる。
<構成8の効果>
現金自動入出金機に注意喚起メッセージを表示して、現金自動入出金機の利用者とオペレータとによる対話を可能にする。
<構成9の効果>
カードがクレジットカードである場合のキャッシングを利用した犯罪防止に特に効果的である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を実施例毎に詳細に説明する。
【実施例1】
【0020】
図1は本発明の不正カード使用防止システムを説明するブロック図である。
この実施例のシステム12では、金融機関が管理するATM等の現金自動入出金機18の処理を、監視サーバ26が監視網24を通じて監視している。監視サーバ26の演算処理装置32には、監視データ取得手段36と判定手段38と通知手段40とが設けられている。これらはそれぞれ以下の機能をコンピュータに付与するコンピュータプログラムである。また、監視サーバ26の記憶装置34には監視データ42と発行元識別データ44(関連情報)と判定結果通知先56と警戒値58と限界値60とが記憶されている。
【0021】
このシステム12は、不正なカード使用の監視のためのものであるから、現金自動入出金機18の取引データ全てを常時監視する必要は無い。この例では現金自動入出金機18に利用者14によってカード投入口22に挿入されたクレジットカード16の発行元識別データ44を取得できればよい。監視網24には金融機関の様々な営業所の多数の現金自動入出金機が接続されて監視対象になっている。単一の金融機関のものでもよいし、複数の金融機関のものが混在していてもよい。できるだけ広域を監視するほど、監視効果が上がる。
【0022】
なお、利用者14が現金自動入出金機18の預貯金の通常の取引操作に困ったときに、これをサポートするために、オペレーターサイトが設けられている。このオペレーターサイトにはオペレータ端末装置28が設けられ、オペレーター30が必要に応じて、現金自動入出金機の状況を確認したり、遠隔操作をしたり、利用者14と対話することができるようになっている。
【0023】
監視サーバ26では、同じ金融機関が発行したクレジットカードが不自然に繰り返し使われた場合に、不正取引が発生したものと判断する。このため、1件の監視データ42には、取得したカードの発行元識別データ44と取引実行時刻46と取引発生場所48と装置識別データ50が含められており、監視データ取得手段36によって記憶装置34に記憶される。
【0024】
また、一定時間の間に繰り返し同じクレジットカードが使用された場合には、発行元識別データ44が一致する監視データ42が繰り返し取得される。この時には、発行元識別データ44が同一の監視データ42について、その発生回数52をカウントして記憶装置34に記録する。
【0025】
一定の監視時間をあらかじめ定めておいて、判定手段38は、発生回数52が警戒値58を越えたかどうかを判断する。さらにカウントを続けて、判定手段38は発生回数52が限界値60を越えたかどうかを判断する。不正な取引は集中的に行われた場合が最も危険である。不正取引と判明する前に莫大な損害が発生し得る。そこで、一定の監視時間は、例えば1時間とか2時間に設定しておく。
【0026】
判定手段38は、発生回数52が警戒値58を越えたとき警戒モードとし、限界値60を越えたときには取引を遮断する遮断モードとする。図中、モード54と表示した記憶領域には、警戒モードと遮断モードと平常運転モードとを区別するフラグ等が記憶される。警戒モードの状態の場合には、通知手段40が、あらかじめ登録された判定結果通知先56にその状態を通知する。判定結果通知先56には例えば、オペレーターサイトのアドレスや、警備会社のアドレスや、現金自動入出金機を管理する金融機関の管理室のアドレスなどが登録されている。
【0027】
なお、記憶装置34には、発行元識別データ44について、その金融機関名や連絡先等の情報を記憶しておく。通知手段40が、あらかじめ登録された判定結果通知先56に通知する状態は、監視データ42の内容である。また、オペレーターサイトには、監視データ42と金融機関名や連絡先等の情報を送信するとよい。必要な情報がオペレーターサイトに送信された場合には、オペレーター30がその状況を詳しく判断して的確な処理をすることができる。
【0028】
さらに、発生回数52が限界値60を超えたような場合には、判定手段38は自動的に該当する現金自動入出金機18に制御信号を送信して、その取引を強制的に遮断する動作をするとよい。該当する現金自動入出金機の取引機能を全て停止させても良いし、該当する発行元識別データ44のクレジットカードの使用を禁止するように制御しても良い。また、該当するクレジットカードが現金自動入出金機に挿入された場合に、そのクレジットカードを返却しないで、利用者14を監視カメラで撮影したりして、不正な行為の証拠資料を自動的に生成するように制御することもできる。
【0029】
図2は、オペレーターサイトのオペレータ端末装置28に表示された画面の説明図である。
図3は、現金自動入出金機18の取引画面20に表示される画面の例を示している。
図4は、オペレーター30が監視広域マップ表示ボタンを操作したときに表示される画面の例を示している。
図2では、オペレータの操作するオペレータ端末装置28を一台だけ示したが、このほかに、オペレータが利用できる各種の端末装置が設けられていてよい。以下で説明する画面はそのいずれかに表示されればよい。現金自動入出金機側に表示されるべき画像も、取引データとは直接関係が無いような注意メッセージについては、現金自動入出金機の近くに設けられた別のディスプレイに表示されてもよい。
【0030】
図2に示す画面には、右側に6個のボタンが並んでいる。監視画像表示ボタン64を操作した時には、利用者14と現金自動入出金機18とを撮影した監視カメラ画像66を、オペレータ端末装置28に表示する。監視広域マップ表示ボタン68を操作したときには、
図4に示すように、オペレータ端末装置28に、サポート対象となる全ての現金自動入出金機の設置場所の広域マップ84が表示される。この地図には、各現金自動入出金機の状態がシンボル84で色分け表示される。例えば、警戒モードの装置は黄色、
遮断モードの装置は赤色で表示する。
【0031】
注意喚起メッセージ送信ボタン70が操作されたとき、現金自動入出金機18の取引画面20に注意喚起メッセージ78が表示される。そこには、該当するキャッシュカードを使用したキャッシングが制限されている旨のメッセージが表示される。これによって、利用者14に対してクレジットカード16の使用をお断りすると言うオペレーターの意思が伝わる。利用者14から何か質問があれば取引画面20のオペレーター呼び出しボタン80を操作して、オペレーター30を呼び出せば良い。オペレータ呼び出し用の電話機が装置設置場所に備わっている場合には、「電話機でオペレータを呼び出して下さい」といった表示をするとよい。
【0032】
オペレータ操作画面62の対話開始ボタン71を操作すると、オペレーター30が利用者14と電話によって対話することができる。個別遮断ボタン72が操作されたときには、該当する現金自動入出金機18のキャッシュカードを使用したキャッシングを遠隔操作で禁止することができる。また、広域犯罪を防止するために、一斉遮断ボタン74を操作すると、オペレーターサイトでサポートするすべての現金自動入出金機に対して、該当する発行元識別データ44のカードの使用を禁止制御できる。また、その禁止後に不正操作でないと判断されたときには、個別再開ボタン73あるいは一斉再開ボタン75を操作して取引が再開される。
【0033】
通報送信ボタン76が操作されたときには、監視サーバ26の記憶装置34に記憶された判定結果通知先に対して、現金自動入出金機の監視データが送信される。通知することができる。該当する金融機関や警備会社に上記の情報が送信され、対応を依頼できる。なお、警戒モードから遮断モードに移行せずにそのまま該当するクレジットカードが使用されなくなることがある。この場合、例えば、1日経過したら現金自動入出金機を自動復旧させるとよい。また、一度電源を遮断して再起動させたときには、警戒モードを解除するとよい。上記の例は一般のATMの例であるが、キャッシングや現金の引き出しの可能な各種の自動入出金機の管理に有効である。
【実施例2】
【0034】
図5は、オペレータ端末装置28に表示される別の画面の例である。
例えば、
図1に示した監視サーバ26の記憶装置34に監視データ42を記憶しておいて発生回数52をカウントし警戒値58を越えても限界値60には達しなかった場合を考える。この場合、その後同じ発行元識別データ44のクレジットカード16が使用されなければ、現金自動入出金機18の取引は再開される。
【0035】
しかしながら、関係先に通報をしたところ、しばらく警戒をすべきと判断されると、今度は警戒値58や限界値60の値を下げて監視することが好ましい。そこで、
図5に示すように、発行元識別データ44毎に個別に警戒値58と限界値60とを設定しておく。また、発生回数52の積算値も記録しておく。これを発行元識別データ44の属性データとして記憶装置34に記憶させておくと、より厳格な管理が可能になる。
【0036】
図6は、本発明のシステムによって不正取引がどのように防止されるかを一覧表によって示したものである。
これまで説明した実施例では、監視サーバ26が現金自動入出金機18の取引を監視して、不正と判断した場合には現金自動入出金機18に対して自動的に取引停止制御信号を送信する場合と、オペレーターに判断を委ねる場合とを説明した。オペレーター30は監視サーバ26から送信されたデータの内容を解析して、不正取引と判断した場合には、現金自動入出金機18に対して強制的に取引を停止させる制御信号を送信する。
【0037】
また、不正取引でないと判断した場合であって、自動的に取引が停止されていたときには、取引を再開させる。一方、現金自動入出金機が外部からの制御無しに自動的に不正取引を阻止することもできる。この実施例を
図7で説明する。
【実施例3】
【0038】
図7は、現金自動入出金機18が独自に自動的に不正取引を検出して取引を停止する例を説明する。
この実施例では、現金自動入出金機18の演算処理装置88に、監視データ取得手段92と判定手段94と通知手段96とを設ける。これらの機能は、監視サーバ26に設けた同じ名前のコンピュータプログラムと同様である。記憶装置90には、監視データ98と限界値60とが記憶されている。
【0039】
監視データ取得手段92は、利用者14が現金自動入出金機18にクレジットカード16を挿入した時、監視データ98を取得する。そして、監視サーバ26で行われたと同様に、監視データ98に、発行元識別データ44と取引実行時刻46を含める。そして、同一の発行元識別データ44を使用した取引の発生回数52をカウントして記憶する。この発生回数52が限界値60を超えたとき、現金自動入出金機18は自動的に取引を停止する。このような制御を行えば、監視サーバ26やオペレーター30の判断を待たずに未然に不正な取引を阻止することができる。
【実施例4】
【0040】
図8は、監視サーバ26や、現金自動入出金機18の監視データ取得手段36の動作フローチャートである。
まず、利用者14がクレジットカード16を現金自動入出金機18に挿入すると、ステップS11でカードの読み取りをする。ステップS12では、キャッシングかどうかという判断をする。クレジットカード16でなくキャッシュカードの場合にはこの判断は不要である。キャッシュカードの場合、ここで使用時刻が深夜かどうかといった判断をすればよい。この判断の結果がイエスのときはステップS13の処理に移行し、ノーのときは終了する。ステップS13では、発行元識別データ44の取得をする。ステップS14では、監視時間内での繰り返し使用かどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS15の処理に移行し、ノーのときは処理を終了する。
【0041】
ステップS15では、発生件数のカウント処理をする。ステップS16では、そのカウント処理の結果により監視データ42の生成または更新処理をする。ステップS17では、得られた発生回数52と警戒値58や限界値60とを比較して、判定手段38に判定処理を依頼する。判定処理は
図9で説明する。
【0042】
図9は、判定手段38の動作例を示すフローチャートである。
判定手段38は、監視データ取得手段36から判定の依頼を受けると、ステップS21で発生回数の読み取りをする。次にステップS22で、警戒値58を越えたかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS23の処理に移行し、ノーのときはステップS21の処理に戻る。
【0043】
警戒値58を越えたときは、警戒モードにする。そして、ステップS24で監視データ42のモード表示を更新をする。ステップS25では、限界値60を越えたかどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS26の処理に移行し、ノーのときはステップS21の処理に戻る。
【0044】
限界値60を越えたときは、ステップS26で
遮断モードにする。そして、ステップS27で自動処理かどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS28の処理に移行し、ノーのときはステップS29の処理に移行する。ステップS28では、取引の自動停止制御をして、その後ステップS29へ進む。
【0045】
自動処理でなければオペレータに処理を委ねる。従って、ステップS27からステップS29に移行する。いずれのモードの場合も、ステップS29でオペレータ端末へそのモードを通知する。これで、オペレータが適切に判断をして処理することができる。
【0046】
以上説明本発明のシステムは、金融機関等の発行したクレジットカードが不正なキャッシングに使用された場合に、それを広域的に速やかに検出することを可能にする。そして、オペレータが対応できるときはオペレータにより、不正取引が速やかに禁止される。また、一定の条件を満たす場合には現金自動入出金機自体が、あるいは監視サーバが、該当するクレジットカードを使用した取引を自動的に禁止できる。磁気カードでもICカードでも区別なく監視することが可能である。
【0047】
さらに、預貯金の引き出し等に使用するキャッシュカードも偽造の対象になる。この場合には、自分の口座からの引き出し操作を繰り返すことまで不正操作と判断することは好ましくない。そこで、キャッシュカードの場合には、一般の人が預金の引き出しをあまり行なわない深夜の時間帯に、同じ発行元の、あるいは同じ口座番号の出金取引が、短時間に一定回数以上行われた場合に警戒モードとすればよい。それ例外の処理はクレジットカードの場合と同様でよい。
【実施例5】
【0048】
(取引停止処理手順)
以上のように、金融機関では、現金自動入出金機18と、一群の現金自動入出金機18の動作を監視する監視サーバ26と、現金自動入出金機18の操作を遠隔サポートするオペレータ端末装置28とが設けられ、これらが相互にネットワークを介して接続されている。上記の実施例で説明した監視データ取得手段36や判定手段38は、これらのどこに設けられていてもよい。また、判定手段38は現金自動入出金機18と監視サーバ26の両方に設けられていてもよい。
【0049】
また、判定手段38が、監視データの内容に従って、通常運転モードか警戒モードか遮断モードかを自動的に判断して、その状態がオペレータ端末装置28に通知されれば、オペレータは不正キャッシングを早期に発見して適切な対応ができる。オペレータ端末装置に、通常運転モードか警戒モードか遮断モードかを判別できる表示がなされればよい。
【0050】
なお、判定手段は、取引実行時刻が一定の監視時間内にあって発行元識別データが同一である監視データの発生回数が限界値を越えたとき、上記の判定処理のみならず、以下のいずれかの処理もあわせて実行するとよい。
(1)現金自動入出金機による一部の取引、例えば、該当する発行元識別データのカードを使用した取引を強制的に遮断する。これは、管理可能な全ての現金自動入出金機に適用される。
(2)現金自動入出金機の取引機能を全て停止させる。不正キャッシングが行われたと判断できる現金自動入出金機を特定して、その機械のみを使用停止にする。
(3)該当する発行元識別データのカードによるキャッシングを拒絶する。
(4)該当する発行元識別データのカードを返却しない。このときは、利用者を撮影したり、オペレータと対話してそれを録音したりして、不正な行為の証拠資料を自動的に生成する。
【0051】
特に、警戒モードでは未だ現金自動入出金機18の使用が可能だから、自動的な通知により警備員を現場に派遣でき、オペレータも証拠情報の収集等を行うことができる。遮断モードでは、該当する現金自動入出金機18が自動的にキャッシングを停止してもよいし、オペレータの遠隔操作でキャッシングを停止してもよい。監視サーバ26に判定手段があると、監視サーバ26が自動的に広域を監視して、複数台の現金自動入出金機18で不正なキャッシングがあったとき、早期に警戒モードの判定が可能になる。
【0052】
(不正取引の判断)
不正キャッシングに該当するかどうかの判断は判定手段38が実行するが、これは過去に発生した犯罪の特徴に基づいて行う。同一金融機関の発行したそれぞれ異なる利用者の利用者コードが記録された多数のクレジットカード16を使用して、短時間の間に一斉にキャッシングがされたケースがあり、これを防止する。
【0053】
図8で説明した「監視時間内繰り返し使用」は、同一利用者が、発行元識別データ44が同一であるクレジットカード16を、同一の現金自動入出金機18を使用して、繰り返しキャッシングをしている場合である。このときは、一般の利用者が取引操作を終えて現金自動入出金機18を離れて、新たな利用者がその現金自動入出金機18の前に立って操作を開始するまでの利用者交代時間間隔をTとしたとき、この時間Tと区別できる十分短い時間間隔tでキャッシング取引が繰り返される。これを判断すればよい。
【0054】
一方、特定のグループが一斉に不正キャッシングをする場合がある。即ち、複数の現金自動入出金機18において、同一人または別々の利用者が、発行元識別データ44が同一であるクレジットカード16を使用してキャッシングを行うような場合である。このときは、監視サーバ26がネットワークを通じて、複数の現金自動入出金機18を監視する。この場合でも、不正の発覚を恐れて短時間に集中的にキャッシングが行われる。そこで、例えば、監視時間を30分とか1時間と設定して、監視サーバ26が監視できる複数の現金自動入出金機18のいずれかにおいて、発行元識別データ44が同一であるクレジットカード16を使用してキャッシングがされた場合に、その回数をカウントして、警戒値もしくは遮断値と比較する。いずれの場合も、警戒値を例えば10回とし、遮断値を20回とするとよい。
【0055】
なお、過去の例を基準にすると、特定の外国の銀行のクレジットカードを使用したキャッシングが繰り返し集中的に行われる場合を早期に発見して阻止すればよい。不正が行われた金融機関の全ての現金自動入出金機18において、該当する発行元識別データ44のキャッシュカードを使用したキャッシングを禁止する。警戒モードの間に犯人グループを特定して、遮断モードで犯人が現金自動入出金機18から離れる前に警備員が到着していれば最も良い。
【0056】
不正キャッシングの阻止に対象を絞り込むならば、他の預貯金の入出金取引まで停止しなくてもよい。従って、たとえ不正キャッシングがされた現金自動入出金機18であっても、キャッシング機能のみを停止し、他の取引は可能な状態にしておけばよい。また、判定手段による自動的な判断はあくまでも疑わしい状態の検出の結果であって、一般の利用者の正常な取引を妨げてはならない。最終判断を実際に現金自動入出金機を直接監視しているオペレータに委ねるように動作することが最も好ましい。